説明

携帯電話機

【課題】 長文の電子メールを読んでいる場合であっても、キー操作が行われなければ、携帯電話機のユーザが電子メールを読み終わったか、あるいは読み終わらなかったかに関わらず、LCDバックライトが消灯してしまっていた。
【解決手段】 予めメモリ部6が、電子メールのデータ量とフォントサイズとの組み合わせに応じたLCDバックライト5の点灯時間を記憶しておく。制御部1は、電子メールをLCD4に表示させると、表示させた電子メールのデータ量とフォントサイズとの組み合わせに応じて、所定の時間、LCDバックライト5を点灯させる。例えば、電子メールのデータ量が大きく、フォントサイズが小さい場合には、LCDバックライト5を長時間点灯させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機のLCDのバックライトの点灯時間の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、携帯電話機におけるLCD(液晶表示装置(Liquid Crystal Display))のバックライトであるLCDバックライトは、キー操作等の割り込み処理がない限り、予め設定された時間が経過すると自動的に消灯(または、微点灯に移行してから消灯)するように制御されている。
【0003】
従って、例えば、1画面以上にわたる長文の電子メールを読んでいるような場合であっても、キー操作が行われなければ、携帯電話機のユーザが電子メールを読み終わったか、あるいは読み終わらなかったかに関わらず、LCDバックライトが消灯してしまっていた。
【0004】
自動的にLCDバックライトの点灯時間を延長する機能を有する携帯電話機があるが、そのような携帯電話機は、受信した電子メールのデータ量に応じてLCDバックライトの点灯時間を延長している。その場合、表示する文字のフォントサイズが小さい場合には1画面に表示する文字数が多いためLCDバックライトの点灯時間の延長は有効であるが、表示する文字のフォントサイズが大きい場合には1画面に表示する文字数が少ないため、必然的にキー操作による画面スクロールが頻繁に行なわれ、LCDバックライトの点灯時間の延長が有効に活用されてはいない。
【0005】
また、表示する文字のフォントサイズが小さい場合であっても、延長されたLCDバックライトの点灯時間が各ユーザにとって最適であるとは限らず、過度の点灯時間延長により、無駄に電力を消費してしまうという問題があった。そのような問題を解決するために、LCDの1画面に表示するデータの量に応じてLCDバックライトの点灯時間を決定する携帯電話機が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
また、電子メールの作成および閲覧と、インターネット等を介して受信した情報の表示とを行なう場合に、LCDバックライトの点灯時間を長くする無線電話装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0007】
【特許文献1】特開2002−123231号公報 (第3−5頁、第1図)
【特許文献2】特開2001−186250号公報 (第3−6頁、第4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載されている携帯電話機は、電子メール等の1文字あたりのLCDバックライト点灯時間にもとづいてLCDバックライトを消灯させるまでの時間を決定しているが、携帯電話機のユーザが、LCDに表示する文字のフォントサイズを大きく設定している場合、文字の視認性が良いため電子メール等の閲覧にかかる時間は短くなり、LCDバックライトの点灯時間が必要以上に長くなってしまう。また、携帯電話機のユーザが、LCDに表示する文字のフォントサイズを小さく設定している場合、文字の視認性が悪いため電子メール等の閲覧にかかる時間は長くなり、LCDバックライトの点灯時間が不足がちになってしまう。
【0009】
また、特許文献2に記載されている無線電話装置は、短い電子メールの作成や閲覧をする場合であってもLCDバックライトの点灯時間を長くしてしまうため、LCDバックライトの点灯時間が必要以上に長くなってしまう。
【0010】
そこで、本発明は、文字の視認性と表示するデータ量とを考慮してLCDバックライトを点灯させる時間を決定することができる携帯電話機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による携帯電話機は、LCDに表示される文字のフォントサイズとLCDに表示されるデータのデータ量とにもとづいてLCDバックライトを点灯させる時間を決定する制御手段を備えたことを特徴とする。
【0012】
複数種類のフォントサイズのそれぞれと複数種類の電子メールのデータ量のそれぞれとに応じたLCDバックライトの点灯時間を示す点灯時間情報を記憶する記憶手段を備え、制御手段が、電子メールのデータ量を算出し、記憶手段が記憶する複数種類の点灯時間情報から、指定されたフォントサイズと算出したデータ量とに対応する点灯時間情報を選択し、選択した点灯時間情報が示す時間を点灯時間としてLCDバックライトを点灯させるように構成されていてもよい。
【0013】
制御手段は、例えば、ユーザが電子メールをLCDに表示している時間を計測し、計測された時間が点灯時間に達したらLCDバックライトを消灯させる。
【0014】
制御手段が、LCDバックライトを点灯させている間に、ユーザが操作を行なうと、点灯時間を延長するように構成されていてもよい。そのような構成によれば、ユーザが例えば画面スクロール等を行なうと、LCDバックライトの点灯時間を延長することができる。
【0015】
制御手段が、ユーザがフォントサイズを変更すると、変更後のフォントサイズとデータ量とに対応する点灯時間情報を新たに選択して点灯時間を変更するように構成されていてもよい。そのような構成によれば、ユーザが変更したフォントサイズに対応した時間、LCDバックライトを点灯させることができる。
【0016】
記憶手段が、相対的に小さいフォントサイズに応じて長い点灯時間を示す点灯時間情報を記憶するとともに、相対的に大きいフォントサイズに応じて短い点灯時間を示す点灯時間情報を記憶するように構成されていてもよい。そのような構成によれば、フォントサイズが小さい場合、比較的視認性が悪いためユーザが電子メールを読むのに要する時間がかかり、LCDバックライトの点灯時間を長くする。また、フォントサイズが大きい場合、比較的視認性が良いためユーザが電子メールを読むのに要する時間は短く、LCDバックライトの点灯時間を短くする。このように、電子メールの視認性に配慮してLCDバックライトの点灯時間を設定することができる。
【0017】
制御手段が、電子メールをLCDに表示してからユーザが操作を行うまでの時間を計測し、計測された各時間を記憶手段が記憶する各点灯時間情報毎に集計し、計測された各時間のうちに点灯時間情報が示す時間を超えるものがある場合には、LCDバックライトを点灯する時間が長くなるように当該点灯時間情報を更新し、計測された各時間のうちに点灯時間情報が示す時間を超えるものがない場合には、LCDバックライトを点灯する時間が短くなるように当該点灯時間情報を更新するように構成されていてもよい。そのような構成によれば、ユーザが電子メールを読むのに要する時間にあわせたLCDバックライト点灯時間を設定することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、電子メールを閲覧する電子メール表示画面をLCDに表示させる際に、LCDに表示する文字のフォントサイズと受信した電子メールのデータ量とに応じてLCDバックライトを点灯させる時間を決定するため、文字の視認性と表示するデータ量とを考慮してLCDバックライトを点灯させる時間を決定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の実施の形態の構成について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態の一構成例を示すブロック図である。
【0020】
本発明による携帯電話機10は、携帯電話機10の各部を制御する制御部(制御手段、記憶手段)1、通話音声信号や、電子メールを無線信号に変換したり、無線信号を通話音声信号や電子メールに変換したりする無線部2、無線信号を送受信するアンテナ3、情報を表示するLCD4、携帯電話機10のユーザに対してLCD4の後方からLCD4を照らすLCDバックライト5、携帯電話機10を動作させるためのプログラムや、ID情報や電話番号等の携帯電話機10の固有の情報を記憶するメモリ部(記憶装置)6、およびユーザが携帯電話機10に情報や指示を入力するキー操作部7を含む。
【0021】
制御部1は、LCD4に電子メールを表示してからの経過時間を計測するタイマを含む。なお、携帯電話機10は、制御部1の制御によってLCD4に電子メールを表示してからの経過時間を計測するタイマを制御部1の外部に備えていてもよい。また、無線部2は、アンテナ3を介して無線信号を受信して電子メールに変換すると、電子メールを制御部1に出力する。制御部1は、電子メールのデータ量を算出し、電子メールと算出した電子メールのデータ量とを対応付けてメモリ部6に記憶させる。ここで、データ量とは、電子メールの文字数をいう。また、制御部1は、携帯電話機10のユーザがキー操作部7を操作して電子メールを作成した場合、作成した電子メールのデータ量を算出し、作成した電子メールと算出した電子メールのデータ量とを対応付けてメモリ部6に記憶させる。そして、制御部1は、携帯電話機10のユーザがキー操作部7を操作して作成した電子メールを無線部2に入力し、無線部2は、入力された電子メールを無線信号に変換してアンテナ3を介して送信する。
【0022】
メモリ部6は、制御部1の制御に応じて、情報が任意に書き込まれたり読み出されたりする。LCDバックライト5がLCD4を照らす輝度は、携帯電話機10のユーザがキー操作部7を操作して任意の輝度に設定することができる。具体的には、携帯電話機10のユーザがキー操作部7を操作して任意の輝度に設定する情報であるバックライト輝度情報を入力し、キー操作部7は入力されたバックライト輝度情報を制御部1に出力し、制御部1は、バックライト輝度情報をメモリ部6に記憶させる。そして、制御部1は、メモリ部6が記憶しているバックライト輝度情報にもとづいてLCDバックライト5がLCD4を照らす輝度を決定し、決定した輝度でLCDバックライト5を点灯させる。
【0023】
図2は、本発明による携帯電話機10の外観例を示す図である。本発明による携帯電話機10は、図2に示すようなLCD4とキー操作部7との間を折り畳む折り畳み型携帯電話機に限定されるものではなく、LCD4とキー操作部7とが一体の筐体である携帯電話機やその他の形態の携帯電話機であってもよい。
【0024】
図3は、電子メールをLCD4に表示する画面である電子メール表示画面の表示例を示す説明図である。制御部1は、表示する文字のフォントサイズを変更することができる。なお、図3に示す例では、フォントサイズは大(図3(a)、(d))・中(図3(b)、(e))・小(図3(c)、(f))の3段階に設定され、文字は3段階の大きさで表示されているが、本発明の携帯電話機10のLCD4に表示される文字のフォントサイズは3段階の大きさに限定されるものではなく、例えば5段階等の多段階であってもよいし、2段階等であってもよい。
【0025】
なお、フォントサイズは、例えば、ユーザによって指定される。その場合、予め携帯電話機10のユーザがキー操作部7を操作してフォントサイズを設定し、制御部1は、ユーザが設定したフォントサイズをメモリ部6に記憶させる。具体的には、携帯電話機10のユーザがキー操作部7を操作して任意のフォントサイズに設定する情報であるフォントサイズ情報を入力し、キー操作部7は入力されたフォントサイズ情報を制御部1に出力し、制御部1は、フォントサイズ情報をメモリ部6に記憶させる。そして、制御部1は、メモリ部6が記憶しているフォントサイズ情報にもとづいてLCD4が表示する文字の大きさを決定し、決定した文字の大きさでLCD4に情報を表示させる。なお、制御部1は、電子メールのデータ量に応じてLCD4が表示する文字の大きさ(フォントサイズ)を決定し、決定した文字の大きさ(フォントサイズ)でLCD4に電子メールを表示させてもよい。
【0026】
図4は、電子メールのデータ量とフォントサイズとに応じて設定されたLCDバックライト5の点灯時間の例を示す説明図である。制御部1が含むフラッシュメモリ(図示せず)は、例えば、図4に示すように、電子メールのデータ量の分類とフォントサイズとの複数種類の組み合わせのそれぞれに応じて設定されたLCDバックライト5の点灯時間を示す情報である点灯時間情報を予め記憶する。図4に示す例では、電子メールのデータ量を大(例えば100文字以上。)と小(例えば、100文字未満。)の2段階に分類しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、3段階や5段階等の多段階に分類してもよい。制御部1は、ユーザがキー操作部7を操作して電子メール表示画面をLCD4に表示させ、電子メールの閲覧を開始すると、電子メールのデータ量の分類とフォントサイズとの組み合わせに応じて設定されたLCDバックライト5の点灯時間情報を選択し、LCDバックライト5を点灯させ、時間の計測を開始する。そして、制御部1は、選択したLCDバックライト5の点灯時間情報が示す点灯時間が経過すると、LCDバックライト5を消灯させる。なお、制御部1は、LCDバックライト5の点灯時間中に、ユーザがキー操作部7を操作して画面スクロール等の操作(割り込み処理)を行なうと、それまで計測していた時間をクリアして、再び時間の計測を開始する。また、制御部1は、LCDバックライト5を消灯させる際に、所定の時間LCDバックライト5を微点灯させてもよい。
【0027】
フォントサイズが大きい場合(例えば、図3(a)、(d))、1画面に表示される文字数は少なくなるため、ユーザが1画面を読むのに要する時間は短くなり、電子メールのデータ量が多くても、キー操作部7へのキー操作による画面スクロールが頻繁に行なわれることが予想され、その都度LCDバックライト5の点灯時間が延長されるため、LCDバックライト5の点灯時間は短くてもよく、LCDバックライト5の点灯時間を短くする。また、フォントサイズが小さい場合(例えば図3(c)、(f))、1画面に表示される文字数は多くなるため、ユーザが1画面を読むのに要する時間は長くなり、キー操作部7へのキー操作による画面スクロールはあまり行なわれず(つまり、LCDバックライト5の点灯時間が延長されない。)、さらに、フォントサイズが小さいことによって文字の視認性が悪いため、LCDバックライト5の点灯時間は長いほうがよいので、LCDバックライト5の点灯時間を長くする。特に、例えば図3(c)に示したように、電子メールのデータ量が大きい場合、電子メールのデータ量を考慮して、図3(f)に示したように電子メールのデータ量が小さい場合に比べて、LCDバックライト5の点灯時間を長くする。そして、フォントサイズが中の場合(例えば図3(b)、(e))、LCDバックライト5の点灯時間は、フォントサイズが大きい場合と小さい場合との間の時間になる。
【0028】
なお、携帯電話機10のユーザは、キー操作部7を操作して点灯時間情報を入力し、キー操作部7は入力された点灯時間情報を制御部1に出力し、制御部1は、点灯時間情報をフラッシュメモリに記憶してもよい。すると、受信した電子メールのデータ量の分類とフォントサイズとの組み合わせに応じて設定されたLCDバックライト5の点灯時間をユーザが任意に変更することができる。
【0029】
次に、本発明の実施の形態の動作について図面を参照して説明する。図5は、本発明の実施の形態の動作を説明するフローチャートである。
【0030】
制御部1は、携帯電話機10のユーザがキー操作部7を操作して送信する電子メールを作成して無線部2とアンテナ3とを介して電子メールを送信したり、電子メールを受信したりすると(ステップS11)、電子メールのデータ量を算出して電子メールのデータ量を大または小に分類し、電子メールと電子メールのデータ量の分類とを対応付けてメモリ部6に記憶させる(ステップS12)。
【0031】
制御部1は、ユーザがキー操作部7を介して電子メール表示画面をLCD4に表示させる操作をすると、メモリ部6が記憶している電子メールに対応付けられたデータ量の分類と、フォントサイズ情報とを読み出す(ステップS13)。
【0032】
制御部1は、フラッシュメモリが記憶している点灯時間情報を読み出して、電子メールのデータ量の分類とフォントサイズ情報が示すフォントサイズとの組み合わせに応じて設定されたLCDバックライト5の点灯時間情報を選択する。そして、制御部1は、電子メール表示画面をLCD4に表示させ、LCDバックライト5を点灯させ、時間の計測を開始する(ステップS14)。
【0033】
制御部1は、LCDバックライト5の点灯時間中に、ユーザがキー操作部7を操作して画面スクロール等の割り込み処理を行なうと、それまで計測していた時間をクリアして、再び時間の計測を開始する(ステップS15、S17)。つまり、LCDバックライト5の点灯時間が延長される。
【0034】
制御部1は、LCDバックライト5の点灯時間中に、ユーザがキー操作部7を操作してフォントサイズを変更すると、変更したフォントサイズと電子メールのデータ量の分類との組み合わせに応じて設定されたLCDバックライト5の点灯時間情報をフラッシュメモリの記憶内容から新たに選択し、それまで計測していた時間をクリアして、再び時間の計測を開始する(ステップS16、S17)。つまり、LCDバックライト5の点灯時間が変更される。
【0035】
制御部1は、計測している時間が、選択した点灯時間情報が示す点灯時間に達するとLCDバックライト5を消灯させる(ステップS18、S19)。
【0036】
以上、述べたように、本発明の実施の形態によれば、電子メール表示画面に表示する電子メールのデータ量とフォントサイズとに応じて、LCDバックライト5の点灯時間を設定することができる。
【0037】
制御部1は、ユーザがキー操作部7を操作して電子メール表示画面をLCD4に表示させてから、最初にキー操作部7を操作するまでの時間を計測して、1画面を読むのに要した時間として集計し、集計した結果に応じてLCDバックライト5の点灯時間を変更するようにしてもよい。
【0038】
具体的には、制御部1が、ユーザがキー操作部7を操作して電子メール表示画面をLCD4に表示させてから最初にキー操作部7を操作するまでの時間を、電子メールのデータ量の分類とフォントサイズとの組み合わせに対応付けてメモリ部6に記憶させる。制御部1は、電子メールのデータ量の分類とフォントサイズとの組み合わせに対応付けてメモリ部6に記憶させた、ユーザがキー操作部7を操作して電子メール表示画面をLCD4に表示させてから最初にキー操作部7を操作するまでの時間が、所定の回数(例えば10回)になると、メモリ部6が記憶している制御部1が計測した結果を集計し、電子メールのデータ量の分類とフォントサイズとの組み合わせに現在設定されているLCDバックライト5の点灯時間より長い場合があれば、LCDバックライト5の点灯時間の設定を1STEP(例えば、1秒。)長くし、現在設定されているLCDバックライト5の点灯時間より長い場合がなければ、LCDバックライト5の点灯時間の設定を1STEP(例えば、1秒。)短くする。
【0039】
その場合の動作について説明する。図6は、ユーザがキー操作部7を操作して電子メール表示画面をLCD4に表示させてから、最初にキー操作部7を操作するまでの時間に応じてLCDバックライト5の点灯時間の設定を変更する場合の動作を説明するフローチャートである。
【0040】
制御部1は、ユーザがキー操作部7を操作して電子メール表示画面をLCD4に表示させてから最初にキー操作部7を操作するまでの時間を計測する(ステップS21)。
【0041】
制御部1は、電子メールのデータ量の分類とフォントサイズとの各組み合わせに対応付けて、計測した時間をメモリ部6に記憶させる。すなわち、フラッシュメモリが記憶している各点灯時間情報毎に、計測時間をメモリ部6に記憶させる。そして、制御部1は、電子メールのデータ量の分類とフォントサイズとの組み合わせに対応付けて計測してメモリ部6に記憶させた時間が、所定の回数(例えば10回)に達すると、メモリ部6が記憶している計測時間を、フラッシュメモリが記憶している各点灯時間情報毎に集計する(ステップS22)。
【0042】
制御部1は、集計された計測時間の中に、対応する点灯時間情報が示す時間よりも長いものがある場合にはLCDバックライト5の点灯時間を1STEP(例えば、1秒。)長くするようにフラッシュメモリが記憶している点灯時間情報を更新する(ステップS23,S25,S26)。点灯時間情報が示す時間よりも長いものがない場合には、LCDバックライト5の点灯時間を1STEP(例えば、1秒。)短くするようにフラッシュメモリが記憶している点灯時間情報を更新する(ステップS23,S24,S26)。
【0043】
以上の処理によって、ユーザがメール画面を開いてから最初にキー操作部7の操作を行うまでの時間を1画面を読むのに要した時間として取り扱い、その時間の計測結果をフィードバックして、ユーザが電子メールを読むのに要する時間にあわせたLCDバックライト点灯時間を設定することができる。
【0044】
なお、この実施の形態では、電子メールを閲覧する場合のLCDバックライト5の点灯時間について述べたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、インターネット等を介して情報を受信してLCD4に表示した場合のLCDバックライト5の点灯時間の設定に用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0045】
携帯電話機のLCDのバックライトの点灯時間の制御に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施の形態の一構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明による携帯電話機の一外観例を示す図である。
【図3】電子メール表示画面の表示例を示す説明図である。
【図4】電子メールのデータ量とフォントサイズとに応じて設定されたLCDバックライトの点灯時間の例を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態の動作を説明するフローチャートである。
【図6】ユーザが電子メール表示画面をLCDに表示させてから、最初にキー操作部を操作するまでの時間に応じてLCDバックライトの点灯時間の設定を変更する場合の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0047】
1 制御部
2 無線部
3 アンテナ
4 LCD
5 LCDバックライト
6 メモリ部
7 キー操作部
10 携帯電話機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
LCDを備えた携帯電話機において、
前記LCDに表示される文字のフォントサイズと前記LCDに表示されるデータのデータ量とにもとづいてLCDバックライトを点灯させる時間を決定する制御手段
を備えたことを特徴とする携帯電話機。
【請求項2】
複数種類のフォントサイズのそれぞれと複数種類の電子メールのデータ量のそれぞれとに応じたLCDバックライトの点灯時間を示す点灯時間情報を記憶する記憶手段を備え、
制御手段は、電子メールのデータ量を算出し、前記記憶手段が記憶する複数種類の点灯時間情報から、指定されたフォントサイズと算出した前記データ量とに対応する点灯時間情報を選択し、選択した点灯時間情報が示す時間を点灯時間として前記LCDバックライトを点灯させる
請求項1記載の携帯電話機。
【請求項3】
制御手段は、ユーザが電子メールをLCDに表示している時間を計測し、計測された時間が点灯時間に達したらLCDバックライトを消灯させる
請求項2記載の携帯電話機。
【請求項4】
制御手段は、LCDバックライトを点灯させている間に、ユーザが操作を行なうと点灯時間を延長する
請求項2または請求項3記載の携帯電話機。
【請求項5】
制御手段は、ユーザがフォントサイズを変更すると、変更後のフォントサイズとデータ量とに対応する点灯時間情報を新たに選択して点灯時間を変更する
請求項2から請求項4のうちいずれか1項記載の携帯電話機。
【請求項6】
記憶手段は、相対的に小さいフォントサイズに応じて長い点灯時間を示す点灯時間情報を記憶するとともに、相対的に大きいフォントサイズに応じて短い点灯時間を示す点灯時間情報を記憶する
請求項2から請求項5のうちいずれか1項記載の携帯電話機。
【請求項7】
制御手段は、電子メールをLCDに表示してからユーザが操作を行うまでの時間を計測し、計測された各時間を記憶手段が記憶する各点灯時間情報毎に集計し、計測された各時間のうちに点灯時間情報が示す時間を超えるものがある場合には、LCDバックライトを点灯する時間が長くなるように当該点灯時間情報を更新し、計測された各時間のうちに点灯時間情報が示す時間を超えるものがない場合には、前記LCDバックライトを点灯する時間が短くなるように当該点灯時間情報を更新する
請求項2から請求項6のうちいずれか1項記載の携帯電話機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2005−229536(P2005−229536A)
【公開日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−38781(P2004−38781)
【出願日】平成16年2月16日(2004.2.16)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】