携帯電話
【課題】折り畳み式またはスライド式の携帯電話において、通話時に画像表示部を顔に接触させることのない携帯電話を提供することを課題とするものである。
【解決手段】
受話部および画像表示部を備えた第1の筐体と、操作スイッチおよび送話部を備えた第2の筐体とを回動可能に連結した折り畳み式の携帯電話であって、前記受話部を、前記第1の筐体の端部において前記画像表示部よりも突出した膨出部に設けたことを特徴とする。また、受話部および画像表示部を備えた第1の筐体と、操作スイッチおよび送話部を備えた第2の筐体とを互いに摺動可能となるようにスライド式に連結したスライド式の携帯電話であって、前記受話部を、前記第1の筐体の端部において前記画像表示部よりも突出した膨出部に設けたことを特徴とする。
【解決手段】
受話部および画像表示部を備えた第1の筐体と、操作スイッチおよび送話部を備えた第2の筐体とを回動可能に連結した折り畳み式の携帯電話であって、前記受話部を、前記第1の筐体の端部において前記画像表示部よりも突出した膨出部に設けたことを特徴とする。また、受話部および画像表示部を備えた第1の筐体と、操作スイッチおよび送話部を備えた第2の筐体とを互いに摺動可能となるようにスライド式に連結したスライド式の携帯電話であって、前記受話部を、前記第1の筐体の端部において前記画像表示部よりも突出した膨出部に設けたことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話に関する。
【背景技術】
【0002】
現在使用されている携帯電話の多くは、折り畳み型である。すなわち、特許文献1に掲載されているような、受話部を構成する筐体と送話部を構成する筐体とを屈曲可能に連結した形式のものである。そして、前記受話部を構成する筐体は画像表示部を兼ねた平板状を成したものであり、送話部を構成する筐体は押しボタン等の操作部を兼ねた平板状を成したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−169726号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記折り畳み式の携帯電話は、通話時に受話部を耳に当てると画像表示部が耳から頬全体に亘って接触することになり、皮脂や化粧類が画像表示部の表面に付着して画像表示部を汚してしまうという問題があった。本発明は当該事情に鑑み発明されたものであって、折り畳み式でありながら通話時に画像表示部を顔に接触させることのない携帯電話を提供することを課題とするものである。
また、携帯電話の形態がスライド式であって、通話時に画像表示部を顔に接触させることのない携帯電話を提供することを課題とするものである。
さらに、上記折り畳み式またはスライド式の携帯電話であって、通話時に操作スイッチを設けた送話部を有する筐体部分が、顔に接触しにくい携帯電話を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を有する。すなわち、
受話部および画像表示部を備えた第1の筐体と、操作スイッチおよび送話部を備えた第2の筐体とを回動可能に連結した折り畳み式の携帯電話であって、前記受話部を、前記第1の筐体の端部において前記画像表示部よりも突出した膨出部に設けたことを特徴とする。
【0006】
また、本発明は以下の構成を有する。すなわち、
受話部および画像表示部を備えた第1の筐体と、操作スイッチおよび送話部を備えた第2の筐体とを互いに摺動可能となるようにスライド式に連結したスライド式の携帯電話であって、前記受話部を、前記第1の筐体の端部において前記画像表示部よりも突出した膨出部に設けたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明は以下の構成を有する。すなわち、
上記折り畳み式の携帯電話またはスライド式の携帯電話であって、前記送話部を、前記第2の筐体の端部において移動可能となるように設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は折り畳み式の携帯電話であって、受話部を画像表示部よりも突出した膨出部に設けているので、通話時に頬が画像表示部に接触せず画像表示部を汚さないという効果を有している。
また、他の実施例に係るスライド式の携帯電話も同様に、受話部を画像表示部よりも突出した膨出部に設けているので、通話時に頬が画像表示部に接触せず画像表示部を汚さないという効果を有している。
また、本発明に係る携帯電話は、筐体を口元に近づけることなく送話部のみを口元に近づけることができるように、送話部を筐体から引き出すことができるように構成することができる。当該構成を採用した場合、送話部を口元近くまで移動させることによって口元と筐体との間隔を近接させる必要がなくなり、上記画像表示部を汚さないという効果に加えて、送話部を有する筐体部分をも汚さないという効果を有するものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に係る携帯電話の展開した状態の正面図および側面図である。
【図2】本発明に係る携帯電話の折り畳んだ状態の側面図である。
【図3】本発明に係るスライド式の携帯電話の説明図である。
【図4】本発明に係る携帯電話の他の実施例に係る携帯電話の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態に関しその一例を図面を用いて説明する。
図1は、第1の実施例に係る携帯電話1の展開した状態の正面図(a)および側面図(b)を表している。また、図2は折り畳んだ状態の携帯電話1の側面図を表している。
当該携帯電話1は、受話部2および画像表示部3を備えた第1の筐体4と、操作スイッチ5および送話部6を備えた第2の筐体7によって構成されている。第1の筐体4と第2の筐体7は、ヒンジ部8において回動可能に連結されており、図1に示す展開した状態と図2に示す折り畳んだ状態とに可逆的に変形させることができるようになっている。
【0011】
第1の筐体4は、LCDにより形成した画像表示部3を設けた板状に形成した部分と、先端部において画像表示部3側に突出するように形成した膨出部9を有している。膨出部9は、外耳道の入り口を覆うことができる程度の面積を有した耳との当接面を有しており、当該当接面の内側に受話部2を構成するスピーカーを内蔵したものとなっている。画像表示部3に対する膨出部9の高さは、概ね板状に形成された第2の筐体7の肉厚程度に形成されている。すなわち、膨出部9の高さが折り畳んだ際の第2の筐体7の裏面の高さとほぼ一致し、第2の筐体7の裏面よりも突出しないように形成されたものとなっている。
【0012】
また、屈曲部を構成するヒンジ部8から膨出部9までの距離は、ヒンジ部8から第2の筐体7の端部までの長さよりもやや長くなるように設定されている。すなわち、第1の筐体4と第2の筐体7を折り畳んだ際に、膨出部9と第2の筐体7が干渉することなく平行状態となるように重ね合わされ、かつ膨出部9と第2の筐体7との間隔が開きすぎない関係となるように形成されている。
上記の構造を採用することにより、膨出部9を有する筐体でありながら、未使用時には当該膨出部9が突出せず従来の携帯電話と同様にコンパクトに折り畳むことができるという効果を有するものとなっている。
【0013】
第2の筐体7の表面には、前記操作スイッチ5および送話部6が設けられている。操作スイッチ5は電源スイッチ、テンキー、各種ファンクションキー等によって構成され、送話部6は端部付近に内蔵されたマイクによって構成されている。
【0014】
上記構成の携帯電話1は、膨出部9に受話部2を設けているので、受話部2を耳に当てても、膨出部9が画像表示部3と顔の頬と間に間隔を設ける作用を有するので、画像表示部3と顔の頬が接触しにくい構造となっている。顔の頬部と画像表示部3が接触すると、画像表示部3に皮脂や化粧などが付着してしまい画像表示部3を汚すことになってしまう。本実施の形態に係る携帯電話1は、前記膨出部9によって画像表示部3と顔の頬を遠ざけるような間隔を設けることができるので画像表示部3を汚しにくいという効果を有している。
【0015】
図3は、携帯電話に関する第2の実施例を表している。当該実施例に係る携帯電話1aは、受話部2aおよび画像表示部3aを備えた第1の筐体4aと、操作スイッチ5aおよび送話部6aを備えた第2の筐体7aとを、平行状態を保ったまま互いに摺動可能となるようにスライド式に連結した携帯電話となっている。また、前記受話部2aは、前記第1の筐体4aの端部において前記画像表示部3aよりも突出するように形成した膨出部9a内に設けている。
【0016】
第2の筐体7aは、第1の筐体4aの下端部に設けた保持部10において摺動可能となるように保持されており、図3(a)に示す全長を縮めた状態と図3(b)に示す全長を長くした状態とを可逆的に変形させることができるようになっている。
膨出部9aは、外耳道の入り口を覆うことができる程度の面積を有する耳との当接面を有しており、当該当接面の内側に受話部2aを構成するスピーカーを内蔵したものとなっている。当該膨出部9aの高さは、第2の筐体7a表面の高さとほぼ一致するように形成されている。
また、全長を縮めた状態において、膨出部9aと第2の筐体7a上端部との間隔は極僅かとなるように近接して配置されるようになっている。
上記の構造を採用することにより、膨出部9aを有する筐体でありながら、未使用時には当該膨出部9aが突出せず従来の携帯電話と同様にコンパクトな形態に縮めることができるという効果を有するものとなっている。
【0017】
図4は、携帯電話に関する第3の実施例を表している。当該実施例に係る携帯電話20は、送話部の構造を除き前記携帯電話1と共通の構造を有している。すなわち、携帯電話20は、受話部2および画像表示部3を備えた第1の筐体4と、操作スイッチ5を備えた第2の筐体7を有している。
そして、第1の筐体4と第2の筐体7は、ヒンジ部8において回動可能に連結されている。携帯電話20が備える前記携帯電話1と共通する各手段は、当該携帯電話1と同様の作用および効果を有するものである。すなわち、携帯電話20は、使用時に膨出部9によって画像表示部3と顔の頬を遠ざけるような間隔を設けることができるので画像表示部3を汚しにくいという効果を有しており、未使用時には当該膨出部9が突出せず従来の携帯電話と同様にコンパクトに折り畳むことができるという効果を有するものである。
【0018】
前記携帯電話1とは構造が異なる携帯電話20の送話部21は、第2の筐体7の端部に設けられているものであるが、第2の筐体7から引き離した位置まで移動できるように構成されている。図4(a)は送話部21を第2の筐体7に収容している状態、図4(b)は送話部21を第2の筐体7から引き出し、第2の筐体7から離した状態を表している。
送話部21は、連結体22によって第2の筐体7と接続されており、第2の筐体7に収容している状態では、見かけ上は前記携帯電話1と同様にほぼ第2の筐体7と一体化している。そして、図4(b)に示すように送話部21を第2の筐体7から引き出すと、連結体22によって制限される突出量の範囲で送話部21を引き出せるようになっている。
送話部21の収容および引き出しは、使用者の好みによって任意に行うことができるようになっている。また、連結体22を可撓性のあるフレキシブルパイプによって形成することで連結体22を曲げて送話部21の位置を口元に近づけるなど、送話部21を自由な位置に配置することができるようになっている。
なお、連結体22には、径の異なるパイプを入れ子式に伸縮可能に連結した伸縮アンテナのような手段や、蛇腹状の可撓性パイプを用いてもよい。
【0019】
上記第3の実施例に係る携帯電話20は、上述したように送話部21を筐体から引き出して口元に近づけることができるようになっている。そうすることによって、第2の筐体7に口を近づけなくてもよくなり、携帯電話1を頬から離した状態のまま通話ができるようになっている。そして、前記突出した膨出部9の作用とも相まって携帯電話1の画像表示部3を頬との接触によって汚すことがなく、操作スイッチ5を設けた部分の汚れも軽減することができるようになっている。
【0020】
上記折り畳み式の携帯電話に設けた第3の実施例に係る送話部21の構造は、図3に示す前述したスライド式の携帯電話1aにも用いることができるものとなっている。
そして、当該スライド式の携帯電話1aに適用した場合には、送話部を筐体から引き出して口元に近づけることができるようになり、第2の筐体に口を近づけなくても携帯電話を頬から離した状態のまま通話ができるようになる。そして、突出した膨出部の作用とも相まって携帯電話の画像表示部を頬との接触によって汚すことがなく、操作スイッチを設けた部分の汚れも軽減することができるという効果を有するものである。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明は、携帯電話に利用可能である。
【符号の説明】
【0022】
1 携帯電話
2 受話部
3 画像表示部
4 第1の筐体
5 操作スイッチ
6 送話部
7 第2の筐体
8 ヒンジ部
9 膨出部
20 携帯電話
21 送話部
22 連結体
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話に関する。
【背景技術】
【0002】
現在使用されている携帯電話の多くは、折り畳み型である。すなわち、特許文献1に掲載されているような、受話部を構成する筐体と送話部を構成する筐体とを屈曲可能に連結した形式のものである。そして、前記受話部を構成する筐体は画像表示部を兼ねた平板状を成したものであり、送話部を構成する筐体は押しボタン等の操作部を兼ねた平板状を成したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−169726号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記折り畳み式の携帯電話は、通話時に受話部を耳に当てると画像表示部が耳から頬全体に亘って接触することになり、皮脂や化粧類が画像表示部の表面に付着して画像表示部を汚してしまうという問題があった。本発明は当該事情に鑑み発明されたものであって、折り畳み式でありながら通話時に画像表示部を顔に接触させることのない携帯電話を提供することを課題とするものである。
また、携帯電話の形態がスライド式であって、通話時に画像表示部を顔に接触させることのない携帯電話を提供することを課題とするものである。
さらに、上記折り畳み式またはスライド式の携帯電話であって、通話時に操作スイッチを設けた送話部を有する筐体部分が、顔に接触しにくい携帯電話を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を有する。すなわち、
受話部および画像表示部を備えた第1の筐体と、操作スイッチおよび送話部を備えた第2の筐体とを回動可能に連結した折り畳み式の携帯電話であって、前記受話部を、前記第1の筐体の端部において前記画像表示部よりも突出した膨出部に設けたことを特徴とする。
【0006】
また、本発明は以下の構成を有する。すなわち、
受話部および画像表示部を備えた第1の筐体と、操作スイッチおよび送話部を備えた第2の筐体とを互いに摺動可能となるようにスライド式に連結したスライド式の携帯電話であって、前記受話部を、前記第1の筐体の端部において前記画像表示部よりも突出した膨出部に設けたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明は以下の構成を有する。すなわち、
上記折り畳み式の携帯電話またはスライド式の携帯電話であって、前記送話部を、前記第2の筐体の端部において移動可能となるように設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は折り畳み式の携帯電話であって、受話部を画像表示部よりも突出した膨出部に設けているので、通話時に頬が画像表示部に接触せず画像表示部を汚さないという効果を有している。
また、他の実施例に係るスライド式の携帯電話も同様に、受話部を画像表示部よりも突出した膨出部に設けているので、通話時に頬が画像表示部に接触せず画像表示部を汚さないという効果を有している。
また、本発明に係る携帯電話は、筐体を口元に近づけることなく送話部のみを口元に近づけることができるように、送話部を筐体から引き出すことができるように構成することができる。当該構成を採用した場合、送話部を口元近くまで移動させることによって口元と筐体との間隔を近接させる必要がなくなり、上記画像表示部を汚さないという効果に加えて、送話部を有する筐体部分をも汚さないという効果を有するものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に係る携帯電話の展開した状態の正面図および側面図である。
【図2】本発明に係る携帯電話の折り畳んだ状態の側面図である。
【図3】本発明に係るスライド式の携帯電話の説明図である。
【図4】本発明に係る携帯電話の他の実施例に係る携帯電話の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態に関しその一例を図面を用いて説明する。
図1は、第1の実施例に係る携帯電話1の展開した状態の正面図(a)および側面図(b)を表している。また、図2は折り畳んだ状態の携帯電話1の側面図を表している。
当該携帯電話1は、受話部2および画像表示部3を備えた第1の筐体4と、操作スイッチ5および送話部6を備えた第2の筐体7によって構成されている。第1の筐体4と第2の筐体7は、ヒンジ部8において回動可能に連結されており、図1に示す展開した状態と図2に示す折り畳んだ状態とに可逆的に変形させることができるようになっている。
【0011】
第1の筐体4は、LCDにより形成した画像表示部3を設けた板状に形成した部分と、先端部において画像表示部3側に突出するように形成した膨出部9を有している。膨出部9は、外耳道の入り口を覆うことができる程度の面積を有した耳との当接面を有しており、当該当接面の内側に受話部2を構成するスピーカーを内蔵したものとなっている。画像表示部3に対する膨出部9の高さは、概ね板状に形成された第2の筐体7の肉厚程度に形成されている。すなわち、膨出部9の高さが折り畳んだ際の第2の筐体7の裏面の高さとほぼ一致し、第2の筐体7の裏面よりも突出しないように形成されたものとなっている。
【0012】
また、屈曲部を構成するヒンジ部8から膨出部9までの距離は、ヒンジ部8から第2の筐体7の端部までの長さよりもやや長くなるように設定されている。すなわち、第1の筐体4と第2の筐体7を折り畳んだ際に、膨出部9と第2の筐体7が干渉することなく平行状態となるように重ね合わされ、かつ膨出部9と第2の筐体7との間隔が開きすぎない関係となるように形成されている。
上記の構造を採用することにより、膨出部9を有する筐体でありながら、未使用時には当該膨出部9が突出せず従来の携帯電話と同様にコンパクトに折り畳むことができるという効果を有するものとなっている。
【0013】
第2の筐体7の表面には、前記操作スイッチ5および送話部6が設けられている。操作スイッチ5は電源スイッチ、テンキー、各種ファンクションキー等によって構成され、送話部6は端部付近に内蔵されたマイクによって構成されている。
【0014】
上記構成の携帯電話1は、膨出部9に受話部2を設けているので、受話部2を耳に当てても、膨出部9が画像表示部3と顔の頬と間に間隔を設ける作用を有するので、画像表示部3と顔の頬が接触しにくい構造となっている。顔の頬部と画像表示部3が接触すると、画像表示部3に皮脂や化粧などが付着してしまい画像表示部3を汚すことになってしまう。本実施の形態に係る携帯電話1は、前記膨出部9によって画像表示部3と顔の頬を遠ざけるような間隔を設けることができるので画像表示部3を汚しにくいという効果を有している。
【0015】
図3は、携帯電話に関する第2の実施例を表している。当該実施例に係る携帯電話1aは、受話部2aおよび画像表示部3aを備えた第1の筐体4aと、操作スイッチ5aおよび送話部6aを備えた第2の筐体7aとを、平行状態を保ったまま互いに摺動可能となるようにスライド式に連結した携帯電話となっている。また、前記受話部2aは、前記第1の筐体4aの端部において前記画像表示部3aよりも突出するように形成した膨出部9a内に設けている。
【0016】
第2の筐体7aは、第1の筐体4aの下端部に設けた保持部10において摺動可能となるように保持されており、図3(a)に示す全長を縮めた状態と図3(b)に示す全長を長くした状態とを可逆的に変形させることができるようになっている。
膨出部9aは、外耳道の入り口を覆うことができる程度の面積を有する耳との当接面を有しており、当該当接面の内側に受話部2aを構成するスピーカーを内蔵したものとなっている。当該膨出部9aの高さは、第2の筐体7a表面の高さとほぼ一致するように形成されている。
また、全長を縮めた状態において、膨出部9aと第2の筐体7a上端部との間隔は極僅かとなるように近接して配置されるようになっている。
上記の構造を採用することにより、膨出部9aを有する筐体でありながら、未使用時には当該膨出部9aが突出せず従来の携帯電話と同様にコンパクトな形態に縮めることができるという効果を有するものとなっている。
【0017】
図4は、携帯電話に関する第3の実施例を表している。当該実施例に係る携帯電話20は、送話部の構造を除き前記携帯電話1と共通の構造を有している。すなわち、携帯電話20は、受話部2および画像表示部3を備えた第1の筐体4と、操作スイッチ5を備えた第2の筐体7を有している。
そして、第1の筐体4と第2の筐体7は、ヒンジ部8において回動可能に連結されている。携帯電話20が備える前記携帯電話1と共通する各手段は、当該携帯電話1と同様の作用および効果を有するものである。すなわち、携帯電話20は、使用時に膨出部9によって画像表示部3と顔の頬を遠ざけるような間隔を設けることができるので画像表示部3を汚しにくいという効果を有しており、未使用時には当該膨出部9が突出せず従来の携帯電話と同様にコンパクトに折り畳むことができるという効果を有するものである。
【0018】
前記携帯電話1とは構造が異なる携帯電話20の送話部21は、第2の筐体7の端部に設けられているものであるが、第2の筐体7から引き離した位置まで移動できるように構成されている。図4(a)は送話部21を第2の筐体7に収容している状態、図4(b)は送話部21を第2の筐体7から引き出し、第2の筐体7から離した状態を表している。
送話部21は、連結体22によって第2の筐体7と接続されており、第2の筐体7に収容している状態では、見かけ上は前記携帯電話1と同様にほぼ第2の筐体7と一体化している。そして、図4(b)に示すように送話部21を第2の筐体7から引き出すと、連結体22によって制限される突出量の範囲で送話部21を引き出せるようになっている。
送話部21の収容および引き出しは、使用者の好みによって任意に行うことができるようになっている。また、連結体22を可撓性のあるフレキシブルパイプによって形成することで連結体22を曲げて送話部21の位置を口元に近づけるなど、送話部21を自由な位置に配置することができるようになっている。
なお、連結体22には、径の異なるパイプを入れ子式に伸縮可能に連結した伸縮アンテナのような手段や、蛇腹状の可撓性パイプを用いてもよい。
【0019】
上記第3の実施例に係る携帯電話20は、上述したように送話部21を筐体から引き出して口元に近づけることができるようになっている。そうすることによって、第2の筐体7に口を近づけなくてもよくなり、携帯電話1を頬から離した状態のまま通話ができるようになっている。そして、前記突出した膨出部9の作用とも相まって携帯電話1の画像表示部3を頬との接触によって汚すことがなく、操作スイッチ5を設けた部分の汚れも軽減することができるようになっている。
【0020】
上記折り畳み式の携帯電話に設けた第3の実施例に係る送話部21の構造は、図3に示す前述したスライド式の携帯電話1aにも用いることができるものとなっている。
そして、当該スライド式の携帯電話1aに適用した場合には、送話部を筐体から引き出して口元に近づけることができるようになり、第2の筐体に口を近づけなくても携帯電話を頬から離した状態のまま通話ができるようになる。そして、突出した膨出部の作用とも相まって携帯電話の画像表示部を頬との接触によって汚すことがなく、操作スイッチを設けた部分の汚れも軽減することができるという効果を有するものである。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明は、携帯電話に利用可能である。
【符号の説明】
【0022】
1 携帯電話
2 受話部
3 画像表示部
4 第1の筐体
5 操作スイッチ
6 送話部
7 第2の筐体
8 ヒンジ部
9 膨出部
20 携帯電話
21 送話部
22 連結体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受話部および画像表示部を備えた第1の筐体と、操作スイッチおよび送話部を備えた第2の筐体とを回動可能に連結した折り畳み式の携帯電話であって、
前記受話部を、前記第1の筐体の端部において前記画像表示部よりも突出した膨出部に設けたことを特徴とする携帯電話。
【請求項2】
受話部および画像表示部を備えた第1の筐体と、操作スイッチおよび送話部を備えた第2の筐体とを互いに摺動可能となるようにスライド式に連結したスライド式の携帯電話であって、
前記受話部を、前記第1の筐体の端部において前記画像表示部よりも突出した膨出部に設けたことを特徴とする携帯電話。
【請求項3】
前記送話部を、前記第2の筐体の端部において移動可能となるように設けたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の携帯電話。
【請求項1】
受話部および画像表示部を備えた第1の筐体と、操作スイッチおよび送話部を備えた第2の筐体とを回動可能に連結した折り畳み式の携帯電話であって、
前記受話部を、前記第1の筐体の端部において前記画像表示部よりも突出した膨出部に設けたことを特徴とする携帯電話。
【請求項2】
受話部および画像表示部を備えた第1の筐体と、操作スイッチおよび送話部を備えた第2の筐体とを互いに摺動可能となるようにスライド式に連結したスライド式の携帯電話であって、
前記受話部を、前記第1の筐体の端部において前記画像表示部よりも突出した膨出部に設けたことを特徴とする携帯電話。
【請求項3】
前記送話部を、前記第2の筐体の端部において移動可能となるように設けたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の携帯電話。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図2】
【図3】
【図4】
【公開番号】特開2011−124964(P2011−124964A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−283511(P2009−283511)
【出願日】平成21年12月14日(2009.12.14)
【出願人】(509344113)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月14日(2009.12.14)
【出願人】(509344113)
【Fターム(参考)】
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