説明

摩擦係数の低減された表面を有する電気ケーブル

【解決手段】本発明は、表面摩擦が低減されたケーブル(12)と、その製造方法を含んでおり、該方法は、導線(14)をプラスチック材料(17)と潤滑材料(19)の混合物で被覆するステップと、被覆された導体が冷却するステップを有している。ケーブル(12)は、少なくとも1つの導線(14)及び少なくとも1つのプラスチック材料(17)のコーティングを含み、潤滑材料(19)をプラスチック材料(17)中及び/又はプラスチック材料(17)上に含有させている。電気ケーブル(12)を製造する機器は、導線(14)を押出ヘッド(15)に供給するリール(13)を含んでおり、導線(14)を被覆するプラスチック材料(17)と潤滑材料(19)を夫々収容するタンク(16,18)と、ケーブル(12)を巻き取るリール(21)に接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<発明の分野>
本発明は、電気ケーブルと、その摩擦係数を低減する方法及び機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
<背景技術>
電気ケーブルとして、少なくとも1つの導体芯線と少なくとも1つのコーティングを有するものがよく知られている
【0003】
そのようなケーブルは、外表面の摩擦係数が高いという短所を有しており、壁及び天井又はコンジットの内部部分に嵌め難く、これら表面と接触すると、詰まって動かなくなったり、引き抜くのが困難になる。
【0004】
前記問題を解消するために、ワセリンなどのような代替材料が、ケーブルの外表面を被覆するために用いられており、摩擦係数を低減させている。
【0005】
補助的に小径のガイドが使用されることがあり、ガイドの一端を、ケーブルを通すキャビティに挿入し、ガイドの他端を、キャビティに挿入されるケーブルの端部に取り付けている。こうすることで、ガイドが一旦所定位置に出ると、ケーブルが完全に貫通して、端部が現れるまで、ガイドを引っ張る。
【0006】
多くの適用分野、特に電気通信において、電気ケーブルや光ファイバーケーブルはダクトに挿入される。このため、ケーブルとダクトの内壁との間の摩擦係数を最小化することが求められている。
【0007】
1つの解決法として、ケーブルの芯線は、第1の押出機を通って、公知のシース(例えばポリウレタン製が用いられることがあるジャケット及び/又は絶縁材)を施すことが行なわれている。シース芯線は、次に、第2の押出機を通って、シリコーン樹脂とポリエチレンのアロイのような潤滑剤層が施される。このような要領で潤滑されたケーブルは、次に、公知の方法で冷却容器を通り抜ける。
【0008】
第2の解決法として、ケーブルの芯線をシースで被覆する押出機を具備することである。押出機の出口には、顆粒材料を熱い状態のシースに施す被覆チャンバーが配置され、顆粒は、ケーブルがダクトに挿入される時に離れるように設計されている。最終的に、被覆されたケーブルは冷却容器を通り抜ける。
【0009】
これら2つの従来の解決法では、押出機と冷却容器の間に追加の機器を入れることが必要である。これにより、製造ラインの大きな変更がもたらされる。
【0010】
さらに、潤滑剤を溶着させる機器は、シース押出ヘッドの非常に近くに配置する必要があり、そうしなければ、シースの厚さを適切に制御することができない。いずれにしても、追加の機器は、無視できない空間を占有し、そのような配置では、シースの寸法を制御するには適していない。
【0011】
従来技術の如何なる方法を用いても、前記ケーブルの製造及び/又は導入には、代替材料材料が必要となるので、時間と経済費用の相当の損失を伴うものとなる。
【発明の開示】
【0012】
<発明の目的及び要旨>
本発明は、ケーブルの形状的な特性を殆ど変えなることなく、摩擦係数の低減された表面を有するケーブルを作製する方法と、それにより製造されたケーブルを提供することを目的としている。
【0013】
本発明は、ケーブルのシースに潤滑剤を含有させる方法を提供するものであって、シースは、押出機と、選択的に後に続く冷却器によって作られる。
【0014】
本発明の一実施例において、潤滑材料は、潤滑材料又はシース材料を加熱する前に、シース材料と混合する。
【0015】
本発明の別の実施例において、潤滑材料は、シース材料を加熱する前に加熱し、シース材料と混合する。
【0016】
本発明のさらなる実施例において、潤滑材料は、潤滑材料とシース材料の両方の材料を加熱した後に混合する。
【0017】
本発明のさらに別の実施例において、非加熱の潤滑材料を加熱されたシース材料と混合する。
【0018】
この明細書では、シースなる用語は、ケーブルの芯線に施されるジャケット及び/又は絶縁材を意味する。
【0019】
<発明の開示>
本発明の方法及びケーブルを用いることで、前記の不利点を解決することができ、さらに、以下で説明する他の利点をもたらすことができる。
【0020】
電気ケーブルを製造する方法は、潤滑材料をシース材料と混合し、この混合物をケーブル芯線に施すステップを有することを特徴とする。
【0021】
これにより、摩擦係数の低いケーブルを実現することができ、ケーブルの接触する表面が滑るから、後でのケーブルの取付けを大幅に簡素化できる。
【0022】
潤滑材料とシース材料を混合するステップは、加熱又は非加熱の潤滑材料と、加熱又は非加熱のシース材料を用いて実施することができる。
【0023】
シース材料は、一般的にペレット状で押出機に導入され、押出機は、シース材料を加熱し、ケーブル又は導体芯線上に誘導される。本発明は、シースペレットの形成中に潤滑材料をシースペレットへ含有させ、押出器にシースペレットと潤滑材料の混合物を導入する実施例と、潤滑材料とシースペレットを混合する実施例と、この混合物を押出機に導入し、シースペレットを押出機に導入し、続いて、潤滑材料をケーブル芯線に接触させる前に押出機に導入する実施例とを含んでいる。
【0024】
潤滑材料は、実質的に脂肪アミド、炭化水素油、有機フッ化樹脂(fluorinated organic resins)及びそれらの混合物からなる群から選択することが望ましい。潤滑材料は、シース形成前の製造プロセス中の任意の時点で導入することができ、材料によっては、シース材料と混合する前に加熱することもできる。
【0025】
シース材料が高い溶解温度又は軟化温度を有する場合、又は、処理能力や処理効率のような他の理由により、シース材料の形成の際に、潤滑材量をシース材料に加えることもできる。最終的なケーブルの構造として、ケーブル芯線に施されるシース材料が2以上となる場合、潤滑材料は、最も外側のシース材料に含有させるだけでもよい。
【0026】
潤滑材料は、脂肪アミド、脂肪酸、脂肪エステル及び金属脂肪酸を含むことが望ましく、より望ましくは、炭素原子数が約10〜約28、さらに望ましくは炭素原子数が約10〜約2である脂肪アミド、脂肪酸、脂肪エステル及び金属脂肪酸を含むことができるが、これらに限定されず、エルカアミド(erucamide)、オレアミド(oleamide)、オレイルパルミトアミド(oleyl palmitamide)、ステアリル ステアルアミド(stearyl stearamide)、ステアルアミド(stearamide)、ベヘンアミド(behenamide)、エチレン ビスステアラミド(ethylene bisstearamide)、エチレン ビソレアミド(ethylene bisoleamide)、ステアリル アルカアミド(stearyl erucamide)、エルシル ステアルアミド(erucyl stearamide)、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、アラキン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、ネルボン酸、セロチン酸、モンタン酸、カプレート(caprate)、ラウレート(laurate)、ミリステート(myristate)、パルミテート(palmitate)、パルミトレエート(palmitoleate)、ステアレート(stearate)、オレエート(oleate)、バクシネート(vaccinate)、リノレエート(linoleate)、リノレネート(linolenate)、エレオステアエート(eleostearate)、アラキデート(arachidate)、アラキドネナート(arachidonate)、ベヘネート(behenate)、リグノセレート(lignocerate)、ネルボネート(nervonate)、セロテート(cerotate)、モンタネート(montanate)、ペンタエリスリトール モノパルミテート(pentaerythritol monopalmitate)、ペンタエリスリトール モノステアレート(pentaerythritol monostearate)、ペンタエリスリトール ジパルミテート(pentaerythritol dipalmitate)、ペンタエリスリトール パルミテート ステアレート(pentaerythritol palmitate stearate)、ペンタエリスリトール ジステアレート(pentaerythritol distearate)を含むこともできる。望ましい炭化水素油として鉱油、シリコーン油などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明に適した潤滑材料として、可塑剤、二塩基エステル(dibasic ester)、シリコーン、帯電防止アミン(anti-static amines)、有機アミン、エタノールアミド(ethanolamides)、モノグリセリド脂肪族アミン、ジグリセリド脂肪族アミン、エトキシ化脂肪アミン(ethoxylated fatty amines)、脂肪酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉛、硫酸亜鉛のような硫酸塩などをさらに挙げることができる。上記の潤滑材料は、個別に又は組み合わせて使用することができる。
【0027】
電気ケーブルは、シースコーティングに潤滑材料を含有させることを特徴としており、潤滑材料は、被覆し、外側に向けて移動し、又は、ケーブルシースに浸透する。所望により、シース材料は、幾分多孔質とすることもでき、これにより、潤滑材料は、シースの外表面に向けて、より移動し易くなる。
【0028】
ケーブルのシースは、それ故、十分な潤滑材量を含んでおり、外表面に低減された摩擦係数を具備する。
【0029】
電気ケーブルを製造する機器は、ケーブル芯線へ施す前に、潤滑材料をシース材料に含有させるデバイスを含むことを特徴とする。
【0030】
前記機器は、潤滑材料を収容するタンク、潤滑材料とシース材料を混合するセクション、及び、その混合物をケーブル芯線に施すセクションをさらに含んでいる。
【0031】
さらに、上記機器は、圧力調整弁、潤滑材料タンク用及びシース材料タンク用のレベルインジケータ、及び、圧力ゲージとをさらに含んでいてもよい。
【0032】
本発明の理解を高めるために、図解及び例示目的で、実施例を示す図面を添付している。
【0033】
<発明を実施するための最良の形態>
図面から理解されるように、本発明の電気ケーブル(12)を製造する機器(11)は、導線(14)を押出ヘッド(15)に供給するリール(13)を含んでおり、それは順に、プラスチック材料(17)のタンク(16)と、プラスチック材料(17)と混合し、導線(14)の外表面に施される潤滑材料(19)のタンク(18)と、導線又はケーブル芯線(14)上で溶融又は半溶融の状態であるプラスチック材料(17)と潤滑材料(19)の混合物の外表面を冷却する冷却ボックス(20)と、得られたケーブル(14)を巻き取るリール(21)とを含んでいる。
【0034】
さらに図面に示すように、タンク(18)には、潤滑材料がタンク(16)に入り、プラスチック材料(17)と混合される際に通過するセクション(22)と、プラスチック材料(17)が押出ヘッド(15)に導入された後の段階で、潤滑材料(19)を押出ヘッド(15)に直接導入するセクション(23)とを含んでいる。
【0035】
プラスチック材料(17)は、電線やケーブル製品に用いられる公知の材料を含んでおり、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、有機高分子の熱硬化性又は熱可塑性の樹脂やエラストマー、ポリオレフィン、共重合体、ビニル、オレフィン−ビニル共重合体、ポリアミド、アクリル、ポリエステル、フルオロカーボンなどがある。
【0036】
本発明の方法及び本方法によって製造された新規なケーブルは、導線又はケーブル芯線(14)をプラスチック材料(17)と潤滑材料(19)の混合物で被覆するステップを含んでおり、さらに、選択的に、形成された被覆ケーブルを冷却するステップを含むことができる。
【0037】
ケーブル(12)は、少なくとも1つの導線と外部のコーティングを有しており、その主要特性は、摩擦係数が低いことであり、この特性により、ケーブルは接触する表面上で滑るので、取り付けを容易にできる。
【0038】
本発明により得られる他の有用な特性として、「バーンスルー(burn-through)」に対する抵抗性を高めることができることがある。「バーンスルー」又は「プルバイ(pull-by)」は、取付時にケーブルを別のケーブルの上で引っ張ることにより発生した摩擦から生じ、そのケーブル自体のジャケットだけでなく、他のケーブルのジャケットにも、劣化や最終的な破壊を引き起こす。本発明の潤滑ケーブルを使用する場合、バーンスルーを引き起こすまでに掛かる6インチストロークサイクル数は、100から300まで増加した。
【0039】
さらに、本発明のケーブルは、ケーブルの端からのジャケットの剥ぎ取り易さ、いわゆる可剥性(stripability)を高めることができる。
【0040】
本発明のさらなる利点は、ジャケットのリップリング(rippling)を低減できることである。ジャケットリップリングは、ジャケットが建材に抗する摩擦から生じ、ジャケット材料が引き伸ばされて(stretch)、膨れる(bunch)原因となる。ジャケットが損傷することもある。取り付けるときに、無潤滑ケーブルではジャケットリップリングが繰り返して引き起こされるが、潤滑ケーブルでは、リップリングを引き起こさなかった。
【0041】
発明の具体的な実施例について行なった説明したが、当該分野の専門家であれば、説明したケーブル、方法及び機器について、多くの方法で変更や変更をできることと、記載した全ての詳細な事項について、添付の特許請求の範囲によって規定される保護の範囲から逸脱することなく、技術的に同等な物と置き換えできることが明らかであろう。
【0042】
例えば、プラスチック材料(17)及び潤滑材料(19)が施されたケーブル(12)は、任意の所望の構成とすることができ、オプティカルファイバーなどとすることもできる。
【0043】
この明細書に開示した潤滑材料を使用することが、ケーブルの摩擦係数を著しく低減するのに適していることは実験に基づいて立証されており、このことは、本発明で求めている目的の1つである、ケーブルに外部要素を加えることなくケーブルが取り付けしやすいことを意味している。
【0044】
<実施例>
ジャケット潤滑システムが、UL(Underwriters Laboratories, Inc.)の引張り変形(pull variations)の軽減に与える影響を理解するために、ジョイストプル試験(joist pull test)を用いた。
【0045】
ジョイストプル試験は、UL719セクション23に概説されており、木製角材(wood blocks)に角度を付けてドリルで開けられた貫通孔を通して引っ張ったときに、NM−B型構造の外部PVCジャケットの完全性を立証するものである。
【0046】
試験装置は、幅の広い面を貫通するように15°でドリルで孔が開けられた2”×4”の木製角材を配置して構成した。これら4本の角材は、孔の中心線を10”ずらし、角材を通る試材に張力を生じるようにフレームに固定した。NM−Bのコイルは、冷却容器に入れ、24時間−20℃に調整した。ケーブルの一部を、角材の対応する孔を貫通するよう送り込み、最後の角材から突き出た端部を水平に対して45°で引き抜いた。次に、ケーブルを切断し、2つの別の試材を冷却容器中のコイルから引き抜いた。試材には、裂けたり壊れたジャケットは見られず、品質基準に記載されたような導体間隔(conductor spacing)を維持しており、適合していると言える。
【0047】
【数1】

【0048】
木製角材を通して導線を引っ張ることは、取付け時にNM−Bを引っ張るのに必要な力の量と、より直接的な相関関係を有している。この関係があるから、ジョイストプル試験を最初に行なって、引張りの容易性の基礎としているが、この「容易性」を定量化可能なデータで定量化する試験で立証する必要があった。
【0049】
可変速度のデバイスを、ケーブル試材を角材を通して引っ張るために導入した。電気機械的スケールを試料と引張デバイスの間に取り付け、試材の力の量を読み出した。逆張力を生成するために、既知重量の重り(5−lbs)を試材の端部に縛り付けた。
【0050】
記録されたデータから、潤滑表面を有するNM−B構造は、引張力が低減したことが判った。
【0051】
スチールケーブルと回転滑車を有する12−V定速ウィンチを使用した。回転滑車は、45度の引張角度を維持し、引張速度が低速となるように半分の速度とし、より多くのデータポイントを採れるようにした。試材をウィンチで引っ張ることができるように、垂木にドリルで孔を開設した。
【0052】
この方法を用いることで、潤滑試材は、標準的な潤滑されていないNM−B試材と比較して、引張力の約50%の低減がもたらされたことが分かった。表1及び表2に結果を示しており、そのデータは5秒間隔で記録したものである。
【0053】
【数2】

【0054】
【表1】

【0055】
【表2】

【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の方法によって電気ケーブルを製造する機器の概略正面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気ケーブルを製造する方法であって:
導電性線を準備し;
プラスチック材料を準備し;
潤滑材料を準備し;
プラスチック材料と潤滑材料を混合し;及び
導線を、プラスチック材料と潤滑材料の混合物で被覆する、
ステップを含んでいる電気ケーブルを製造する方法。
【請求項2】
プラスチック材料は、ペレット状である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
潤滑材料は、プラスチック材料がペレット状に形成されるまでにプラスチック材料に含有される、又は、プラスチック材料がペレット状に形成されるときにプラスチック材料と混合される請求項2に記載の方法。
【請求項4】
潤滑材料は、導線を被覆する前に、プラスチック材料に導入又は混合される請求項1に記載の方法。
【請求項5】
導線を被覆するステップは、プラスチック材料と潤滑材料の混合物を導線の上に押し出すことによって行なわれる請求項1に記載の方法。
【請求項6】
プラスチック材料と潤滑材料の混合物は押出機に導入される請求項5に記載の方法。
【請求項7】
プラスチック材料が押出機に導入され、続いて潤滑材料が押出機に導入される請求項5に記載の方法。
【請求項8】
潤滑材料は、実質的に脂肪アミド、脂肪酸、脂肪エステル、金属脂肪酸、炭化水素油、可塑剤、シリコーン油及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1つの導体芯線と、潤滑材料を含有するプラスチック材料の少なくとも1つのコーティングとを含んでいる電気ケーブル。
【請求項10】
電気ケーブルを製造する装置であって、
導線を押出ヘッドに供給するリールであって、押出ヘッドは導線を被覆するプラスチック材料を収容するタンクに接続されたリールと、
ケーブルを巻き取るリールであって、潤滑材料を押出ヘッドに供給するデバイスを含んでいるリールと、
を含んでいる電気ケーブルを製造する装置。
【請求項11】
電気ケーブルを製造する装置であって、
導線を押出ヘッドに供給するリールであって、押出ヘッドは導線を被覆するプラスチック材料を収容するタンクに接続されたリールと、
ケーブルを巻き取るリールであって、潤滑材料をプラスチック材料を収容するタンクに供給するデバイスを含んでいるリールと、
を含んでいる電気ケーブルを製造する装置。
【請求項12】
電気ケーブルを製造する方法であって:
電気導線を準備し;
プラスチック材料を準備し;
潤滑材料を準備し;
プラスチック材料と潤滑材料を混合し;及び
導線を、プラスチック材料と潤滑材料の混合物で被覆するステップを有しており、
プラスチック材料は、少なくとも85℃の温度を有し;及び
被覆された導線を冷却する
ステップを含んでいる電気ケーブルを製造する方法。
【請求項13】
被覆ステップ中、プラスチック材料は、約150℃の温度である請求項12に記載の方法。
【請求項14】
冷却ステップ中、プラスチック材料及び潤滑材料は、約20℃まで冷却される請求項12に記載の方法。
【請求項15】
潤滑材料は、脂肪アミド、脂肪酸、脂肪エステル、金属脂肪酸、炭化水素油、可塑剤、シリコーン油及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項12に記載の方法。
【請求項16】
潤滑材料はオレアミドを含んでいる請求項15に記載の方法。
【請求項17】
潤滑材料はエルカミドを含んでいる請求項15に記載の方法。
【請求項18】
潤滑材料は鉱油を含んでいる請求項15に記載の方法。
【請求項19】
潤滑材料はシリコーン油を含んでいる請求項15に記載の方法。
【請求項20】
潤滑材料は二塩基エステルを含んでいる請求項15に記載の方法。
【請求項21】
潤滑材料はエチレンビスステアラミドを含んでいる請求項15に記載の方法。
【請求項22】
電気ケーブルを製造する方法であって:
電気導線を準備し;
プラスチック材料を準備し;
潤滑材料を準備し;
プラスチック材料と潤滑材料を混合し;及び
導線を、プラスチック材料と潤滑材料の混合物で被覆するステップであって、プラスチック材料は少なくとも20℃の温度であるステップ;及び
被覆された導線を冷却する、
ステップを含んでいる電気ケーブルを製造する方法。
【請求項23】
ケーブルの外表面とケーブルが接触する構造物との間の摩擦を低減する材料であって、脂肪アミド、脂肪酸、脂肪エステル、金属脂肪酸及びそれらの混合物からなる群から選択される材料。
【請求項24】
プラスチック材料と混合された潤滑材料を含む組成物であって、潤滑材料は、脂肪アミド、脂肪酸、脂肪エステル、金属脂肪酸及びそれらの混合物からなる群から選択される組成物。

【図1】
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【公表番号】特表2009−503765(P2009−503765A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−513468(P2008−513468)
【出願日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際出願番号】PCT/US2006/011069
【国際公開番号】WO2007/081372
【国際公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【出願人】(507388362)サウスワイヤー カンパニー (1)
【氏名又は名称原語表記】SOUTHWIRE COMPANY
【Fターム(参考)】