説明

摩擦帯電濾材

【課題】
低圧力損失で高い粒子捕集効率を持ちながら長寿命化を実現した摩擦帯電濾材を提供する。
【解決手段】
下記(i)及び(ii)の繊維をそれぞれ65〜85質量%、35〜15質量%含有する繊維混合層を摩擦帯電させて得られることを特徴とする摩擦帯電濾材:
(i)繊維径10〜20μmのポリオレフィン系繊維と繊維径10〜20μmのポリエステル系繊維を質量比で30:70〜70:30で構成した細繊維;及び
(ii)繊維径20〜40μmの太繊維。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車室内、事務機器、居住空間などのエアフィルターやマスク等に使用される摩擦帯電濾材に関し、特に高い帯電性能を維持しながら長寿命化を実現した摩擦帯電濾材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、平板で取扱いが容易で、さらにプリーツ加工が可能な剛性を有する摩擦帯電濾材が多数提案されている(特許文献1〜4参照)。
【0003】
これらの特許文献の摩擦帯電濾材は、低圧力損失で高い粒子捕集効率を実現できる点で優れるが、使用寿命を長くすることについては何ら提案されていない。現在、摩擦帯電濾材に対して低コスト化や交換回数削減などが求められており、長寿命化を図ることが強く望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第4798850号公報
【特許文献2】特開2000−170068号公報
【特許文献3】特表2003−512147号公報
【特許文献4】特開2005−296825号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、かかる従来技術の現状に鑑み創案されたものであり、その目的は、低圧力損失で高い粒子捕集効率を持ちながら長寿命化を実現した摩擦帯電濾材、及びそれを使用したフィルターユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、かかる目的を達成するために鋭意検討した結果、帯電列が異なるポリオレフィン系繊維とポリエステル系繊維によって帯電性能を維持しながら、第三成分として太繊維径の繊維を添加することによって長寿命化を図れることを見出し、本発明の完成に至った。
【0007】
即ち、本発明は、下記(i)及び(ii)の繊維をそれぞれ65〜85質量%、35〜15質量%含有する繊維混合層を摩擦帯電させて得られることを特徴とする摩擦帯電濾材である:
(i)繊維径10〜20μmのポリオレフィン系繊維と繊維径10〜20μmのポリエステル系繊維を質量比で30:70〜70:30で構成した細繊維;及び
(ii)繊維径20〜40μmの太繊維。
【0008】
本発明の摩擦帯電濾材の好ましい態様では、繊維混合層の片面に補強ネット層を設け、さらに最外層に長繊維不織布層を設けてなり、これらの各層間が絡合により一体化されている。
【0009】
また、本発明は、上記摩擦帯電濾材にプリーツ加工を施し、これを枠体に保持してなることを特徴とするフィルターユニットである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の摩擦帯電濾材は、帯電列が異なるポリオレフィン系繊維とポリエステル系繊維からなる繊維を含有しているため、低圧力損失で高い粒子捕集効率を実現でき、さらに太繊維を特定割合配合しているため、構成繊維間の空隙が広がって高い粉塵保持空間を形成することができ、使用寿命を長くすることができる。また、本発明の摩擦帯電濾材は、繊維混合層に補強ネット層を設け、最外層に長繊維不織布層を設けて、これらの各層を絡合により一体化しているので、層間の接着性が良好で層間剥離がなく、しかも剛性が高く、プリーツ加工性に優れ、フィルターユニット加工時の圧力損失やダスト保持性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の摩擦帯電濾材の層構成の例を示す。
【図2】本発明のフィルターユニットの例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の摩擦帯電濾材を詳細に説明する。
【0013】
本発明の摩擦帯電濾材は、(i)繊維径10〜20μmのポリオレフィン系繊維と繊維径10〜20μmのポリエステル系繊維で構成した細繊維と、(ii)繊維径20〜40μmの太繊維とからなる繊維混合層を摩擦帯電させて得られることを特徴とする。摩擦帯電された繊維混合層は、(i)帯電列の異なる二種類以上の細繊維により高い粒子捕集効率を達成することができ、また(ii)太繊維の添加により使用寿命を長くすることができる効果を有する。
【0014】
本発明の(i)細繊維に使用されるポリオレフィン系繊維としては、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維が挙げられ、特にポリプロピレン繊維が好ましい。また、本発明の(i)細繊維に使用されるポリエステル系繊維としては、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリトリメチレンテレフタレート繊維、芳香族ポリエステル繊維が挙げられ、特にポリエチレンテレフタレート繊維が好ましい。ポリオレフィン系繊維とポリエステル系繊維の繊維径は10〜20μmであることが必要である。かかる範囲であれば、低圧力損失であり、かつ微細塵を十分に除去できるためである。ポリオレフィン系繊維とポリエステル系繊維の混合割合(質量比)は30:70〜70:30であることが必要である。かかる範囲であれば、繊維を有効に荷電することができるためである。ポリオレフィン系繊維もポリエステル系繊維も上記の繊維径及び混合割合を満足する限り、複数種の繊維径のものを使用することができる。
【0015】
本発明の(ii)太繊維としては、摩擦帯電において安定した電荷を維持できれば特に限定されないが、ポリオレフィン系繊維(特にポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維)、ポリエステル繊維などが使用できる。太繊維の繊維径は20〜40μmであることが必要である。また、太繊維の平均繊維径は細繊維の平均繊維径より3μm以上、好ましくは5μm以上大きいことが好ましい。繊維間の空隙を十分にとって粉塵保持空間を確保するためである。
【0016】
繊維混合層を構成する(i)細繊維及び(ii)太繊維は、いずれも丸断面の短繊維から構成されていることが好ましい。繊維同士の接触を最小限に抑え、有効濾過面積及び粉塵負荷時の粉塵保持空間を十分に確保するためである。ここで丸断面とは、真円に限定されず楕円形を含む概念であり、断面形状中に直線部を含まないことが望ましい。また、(i)細繊維及び(ii)太繊維は、繊維混合層の難燃性を向上させるためにリン系難燃剤を含有することが望ましい。
【0017】
繊維混合層は、上記の(i)細繊維と(ii)太繊維をそれぞれ65〜85質量%、35〜15質量%の割合で混繊、カーディングし、ウェブ化して得られる。繊維混合層中の太繊維の割合を上記のようにしたのは、粉塵透過率の増加を抑えつつ、十分な粉塵保持空間を確保するためである。
【0018】
得られた繊維混合層は、繊維表面の油剤を0.1重量%未満になるように除去する。油剤の除去方法としては、例えば繊維混合層を溶剤や界面活性剤等の槽に浸漬した後にすすぎ処理する方法や高圧水を繊維混合層に噴射する方法などが挙げられる。そして、繊維混合層は摩擦帯電されて摩擦帯電濾材になる。摩擦帯電方法としては、例えば二つのギアロール間に、繊維混合層を噛み合わせて通過させながら摩擦を行う方法やニードルパンチ処理によって摩擦と交絡を同時に行う方法などが挙げられる。
【0019】
繊維混合層の目付は好ましくは5〜1000g/mであり、より好ましくは10〜500g/mである。かかる範囲であれば、濾材の圧力損失や微細塵捕集効率を満足することができるためである。また、繊維混合層の厚みは好ましくは0.1〜3.0mm、より好ましくは0.5〜2.0mmである。厚さが上記範囲未満であると、プリーツ加工時の圧力損失が高く、上記範囲を越えると、剛性が不足するためにシートとして取扱うのが困難である。
【0020】
本発明の摩擦帯電濾材は、上記の繊維混合層の片面に補強ネット層を設け、さらに最外層に長繊維不織布層を設けた構成を採ることができる。かかる摩擦帯電濾材の層構成の例としては、図1(a),(b)が挙げられる。図1(a)は、繊維混合層の上面に補強ネット層を設け、さらに補強ネット層の上面に長繊維不織布層が設けた構成を示し、図1(b)は、図1(a)の構成に加えて、さらに繊維混合層の下面に長繊維不織布層を設けた構成を示し、これらの各層が絡合により接着され一体化されている。
【0021】
補強ネット層は、濾材に剛性を付与し、形状保持性を向上させるためのものであり、合成繊維、無機繊維、金属繊維のいずれかのものから構成されてもよいが、プリーツ加工性の点で合成繊維から構成されることが好ましい。補強ネット層の繊度及び目開きは補強効果及び通気抵抗の点でそれぞれ10〜1500dtex,1〜100mmであることが好ましい。
【0022】
長繊維不織布層は、繊維混合層と絡合させ、その間の補強ネット層を固定するためのものであり、その素材は特に限定されないが、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系繊維などからなることができ、これらを用いてスパンボンド法やメルトブロー法で製造されることができる。長繊維不織布は、濾過性能を阻害しない程度に低圧損であることが好ましく、その繊維径は10〜50μmが好ましく、20〜35μmがより好ましく、目付は5〜50g/mが好ましく、10〜30g/mがより好ましい。繊維径が小さく目付が大きいと通気抵抗が高くなり、逆に繊維径が大きく目付が小さいと繊維混合層との絡合が弱くなり好ましくない。
【0023】
本発明の摩擦帯電濾材は、繊維混合層に対して上記の補強ネット層や長繊維不織布層だけでなく、さらに脱臭層、抗菌防カビ層、抗アレルゲン層などの種々の機能層を積層することができる。これらの各層の一体化はニードルパンチ法やウォーターパンチ法などの方法を単独で又は組み合わせて絡合することにより行われる。この絡合処理は各層間の繊維同士の絡みを強め、結果として各層間の接着強度及び剥離強度を著しく向上させる。ニードルパンチ法は摩擦帯電と絡合を同時に行うことができる。なお、ウォーターパンチ法を行う時は帯電の消失を避けるために摩擦帯電する工程の前に実施することが好ましい。
【0024】
本発明の摩擦帯電濾材は、図2のように、プリーツ加工を施し、これを枠体に保持することによりフィルターユニットとして使用することができる。プリーツ加工を施すことにより、同じ通風開口部でも濾過面積を大幅に増大することができ、フィルターの捕集効率の向上と低圧力損失化、及びダスト負荷時の圧損上昇の抑制が可能である。
【実施例】
【0025】
以下、実施例により本発明の摩擦帯電濾材の優れた効果を示すが、本発明はこれらに限定されない。なお、実施例中で測定した特性値は以下の方法で評価された。
【0026】
(粉塵透過率)
濾材をダクト内に設置し、空気濾過速度が30cm/秒になるよう大気を通気させ、濾材上流側から、JIS15種粉塵を0.5g/mの濃度にて負荷し、通気抵抗が初期から150Paに上昇するまで粉塵を負荷した。この時のユニット1個あたりの粉塵保持量と、試験時間中に投入した粉塵供給量を計測し、次式にて粉塵捕集効率を算出した。
粉塵捕集効率(%)=(粉塵保持量/粉塵供給量)×100
さらに、この粉塵捕集効率を用いて次式にて粉塵透過率を算出した。
粉塵透過率(%)=100−粉塵捕集効率(%)
【0027】
(粉塵供給量)
濾材をダクト内に設置し、空気濾過速度が30cm/秒になるよう大気を通気させ、濾材上流側から、JIS15種粉塵を0.5g/mの濃度にて負荷し、通気抵抗が初期から150Paに上昇するまで粉塵を負荷した。この時の試験時間中に投入した粉塵供給量を計測し、粉塵供給量(g/m)とした。
【0028】
(接着性)
積層濾材を手で引きはがした時の剥離強度を○(良好)、×(不足)で評価した。
【0029】
〔実施例1〕
円形断面ポリプロピレン繊維(繊維径18μm、繊維長51mm)と、円形断面ポリエステル繊維(繊維径13μm、繊維長44mm)と、円形断面ポリプロピレン繊維(繊維径35μm、繊維長44mm)とを40:40:20の質量比で混繊、カーディングし、ウェブ化して目付15g/m、厚み1.0mmの混繊ウェブを作製した。これに目付15g/m、繊維径30μmのポリプロピレンスパンボンド不織布Aを積層した後3MPaの高圧水を連続的に噴霧して交絡させると同時に油剤を除去、乾燥し積層体を作成した。前記積層体のスパンボンド不織布Aとは反対側にポリプロピレン製ネット(1300dtex、目開き3×5mm、目付60g/m)と、前記不織布Aと同じ構成のポリプロピレンスパンボンド不織布Bとをポリプロピレンスパンボンド不織布Bが最外層に来るように積層し、針密度31本/cmにてニードルパンチ処理を行い、摩擦帯電と交絡を同時に行って、全目付105g/mの摩擦帯電濾材を得た。この摩擦帯電濾材の構成の詳細とこの濾材をネット側が下流となるようにして評価した結果を表1に示す。
【0030】
〔実施例2〕
混繊される繊維として円形断面ポリプロピレン繊維(繊維径18μm、繊維長51mm)と、円形断面ポリエステル繊維(繊維径13μm、繊維長44mm)と、円形断面ポリプロピレン繊維(繊維径35μm、繊維長44mm)とを35:35:30の質量比に変更した以外は、実施例1と同様にして摩擦帯電濾材を得た。この摩擦帯電濾材の構成の詳細とこの濾材をネット側が下流となるようにして評価した結果を表1に示す。
【0031】
〔実施例3〕
混繊される繊維として円形断面ポリプロピレン繊維(繊維径13μm、繊維長51mm)と、円形断面ポリエステル繊維(繊維径18μm、繊維長44mm)と、円形断面ポリプロピレン繊維(繊維径35μm、繊維長44mm)とを40:40:20の質量比に変更した以外は、実施例1と同様にして摩擦帯電濾材を得た。この摩擦帯電濾材の構成の詳細とこの濾材をネット側が下流となるようにして評価した結果を表1に示す。
【0032】
〔実施例4〕
混繊される繊維として円形断面ポリプロピレン繊維(繊維径18μm、繊維長51mm)と、円形断面ポリエステル繊維(繊維径13μm、繊維長44mm)と、円形断面ポリプロピレン繊維(繊維径30μm、繊維長44mm)とを40:40:20の質量比に変更した以外は、実施例1と同様にして摩擦帯電濾材を得た。この摩擦帯電濾材の構成の詳細とこの濾材をネット側が下流となるようにして評価した結果を表1に示す。
【0033】
〔実施例5〕
混繊される繊維として円形断面ポリプロピレン繊維(繊維径18μm、繊維長51mm)と、円形断面ポリエステル繊維(繊維径13μm、繊維長44mm)と、円形断面ポリプロピレン繊維(繊維径21μm、繊維長44mm)とを35:35:30の質量比に変更した以外は、実施例1と同様にして摩擦帯電濾材を得た。この摩擦帯電濾材の構成の詳細とこの濾材をネット側が下流となるようにして評価した結果を表1に示す。
【0034】
〔実施例6〕
混繊される繊維として円形断面ポリプロピレン繊維(繊維径18μm、繊維長51mm)と、円形断面ポリエステル繊維(繊維径13μm、繊維長44mm)と、円形断面ポリエステル繊維(繊維径35μm、繊維長44mm)とを40:40:20の質量比に変更した以外は、実施例1と同様にして摩擦帯電濾材を得た。この摩擦帯電濾材の構成の詳細とこの濾材をネット側が下流となるようにして評価した結果を表1に示す。
【0035】
〔実施例7〕
混繊される繊維として円形断面ポリプロピレン繊維(繊維径18μm、繊維長51mm)と、円形断面ポリエステル繊維(繊維径13μm、繊維長44mm)と、円形断面ポリエステル繊維(繊維径17μm、繊維長44mm)と、円形断面ポリプロピレン繊維(繊維径21μm、繊維長51mm)とを25:25:25:25の質量比に変更した以外は、実施例1と同様にして摩擦帯電濾材を得た。この摩擦帯電濾材の構成の詳細とこの濾材をネット側が下流となるようにして評価した結果を表1に示す。
【0036】
〔比較例1〕
混繊される繊維として円形断面ポリプロピレン繊維(繊維径18μm、繊維長51mm)と、円形断面ポリエステル繊維(繊維径13μm、繊維長44mm)とを50:50の質量比に変更した以外は、実施例1と同様にして摩擦帯電濾材を得た。この摩擦帯電濾材の構成の詳細とこの濾材をネット側が下流となるようにして評価した結果を表1に示す。
【0037】
〔比較例2〕
混繊される繊維として円形断面ポリプロピレン繊維(繊維径18μm、繊維長51mm)と、円形断面ポリエステル繊維(繊維径13μm、繊維長44mm)と、円形断面ポリプロピレン繊維(繊維径35μm、繊維長44mm)とを45:45:10の質量比に変更した以外は、実施例1と同様にして摩擦帯電濾材を得た。この摩擦帯電濾材の構成の詳細とこの濾材をネット側が下流となるようにして評価した結果を表1に示す。
【0038】
〔比較例3〕
混繊される繊維として円形断面ポリプロピレン繊維(繊維径18μm、繊維長51mm)と、円形断面ポリエステル繊維(繊維径13μm、繊維長44mm)と、円形断面ポリプロピレン繊維(繊維径35μm、繊維長44mm)とを28:28:44の質量比に変更した以外は、実施例1と同様にして摩擦帯電濾材を得た。この摩擦帯電濾材の構成の詳細とこの濾材をネット側が下流となるようにして評価した結果を表1に示す。
【0039】
【表1】

【0040】
表1から、実施例1〜7はいずれも粉塵透過率が低く、粉塵供給量が高いため、高い粒子捕集効率を維持しながら長い使用寿命を有することがわかる。一方、比較例1,2は粉塵供給量が低いため、使用寿命が短く、比較例3は粉塵透過率が高いため、粒子捕集効率が低いことがわかる。また、表1から絡合による各層の一体化は層間の接着性を向上することがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明の摩擦帯電濾材は、高い粉塵捕集効率を持ちながら長寿命化を達成しているので、産業界の濾材の低コスト化、交換回数削減の要求に十分に対処することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(i)及び(ii)の繊維をそれぞれ65〜85質量%、35〜15質量%含有する繊維混合層を摩擦帯電させて得られることを特徴とする摩擦帯電濾材:
(i)繊維径10〜20μmのポリオレフィン系繊維と繊維径10〜20μmのポリエステル系繊維を質量比で30:70〜70:30で構成した細繊維;及び
(ii)繊維径20〜40μmの太繊維。
【請求項2】
繊維混合層の片面に補強ネット層を設け、さらに最外層に長繊維不織布層を設けてなり、これらの各層間が絡合により一体化されていることを特徴とする請求項1に記載の摩擦帯電濾材。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の摩擦帯電濾材にプリーツ加工を施し、これを枠体に保持してなることを特徴とするフィルターユニット。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2011−520(P2011−520A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−144290(P2009−144290)
【出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【出願人】(000003160)東洋紡績株式会社 (3,622)
【Fターム(参考)】