説明

摺り胡麻入り食品

【課題】
調味料として使用され、特有の香りが有り、身体に良いといわれているリノール酸、ゴマリグナン、ミネラル等の含有するサバンナ産の白胡麻を食品に混入することによって簡単に摂取できるようにする。
【解決手段】
サバンナ産の白胡麻を低温圧搾して一部精油を取り出した粉末状のものを、食品に添加して使用する。この胡麻を擂ることにより、粉末状、ペースト状の擂り胡麻、練り胡麻を得ることができ、これを食品に混ぜ合わせて味と、栄養価を向上させた。また、ミネラル、健康成分を多く含んだ摺り白胡麻、練り白胡麻を混入した身近な食品であって、手軽に簡単に摂取することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、擂り胡麻、練り胡麻入り食品として、ドレッシング、並びにたれの調味料、および魚の練り物、並びに食肉ミンチの揚げ物と、焼き物に含有させ、また擂り胡麻、練り胡麻を小麦粉に混入した麺帯を細長く紐状にした製麺と、お菓子に混入している食品に関する。
【背景技術】
【0002】
胡麻成分をドレッシング、並びにたれの調味料、および魚の練り物、並びに食肉ミンチの揚げ物と、焼き物に含有させことは、一般にあるが、胡麻の香りと栄養がともにそなえていることは少ない。
【0003】
うどん麺にルチンを混入させた麺帯にルチンを含有させない麺帯を、複層麺にしたものがある(特許文献1参照。)。また、柚子の葉、果皮から抽出した柚子油を混入した(特許文献2参照。)。粉末状の青海苔、あま海苔を混入させた(特許文献3参照。)。胡麻粉末を混入させた(特許文献4参照。)。などがある。お菓子には胡麻をそのままで添加されているが、擂り胡麻、練り胡麻入りの菓子は少ない。
【0004】
【特許文献1】特開2004−41063号公報
【特許文献2】特開平8−131104号公報
【特許文献3】特開平9−56348号公報
【特許文献4】特開2001−186850号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
白胡麻を低温圧搾して一部精油を取り出した粉末状のものを、食品に添加して使用する
従来胡麻は粉末にするには油成分が出やすく時間とコストが掛かり手軽にはできないと言う欠点がある。
【0006】
胡麻にはストレスを和らげる作用があり香りは食欲を促進する、胡麻に含まれている成分リノール酸は血圧を下げる効果、セサミンなどのゴマリグナンや食物繊維やミネラルは血管をきれいにする作用があるといわれ、これらを混入させ手軽に簡単に作れる食品が待たれている。
【0007】
本発明では、擂り胡麻、練り胡麻を食品として、ドレッシング、並びにたれの調味料、および魚の練り物、並びに食肉ミンチの揚げ物と、焼き物に含有させること、また擂り胡麻、練り胡麻を小麦粉に混入した麺帯と、お菓子に混入している食品を提供させることであり、これらの効果を食品の摂取することで解決するために発明されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
サバンナ産の白胡麻を低温圧搾して一部精油を取り出した粉末状のものを、食品に添加して使用することを特徴とする擂り胡麻入り食品である。
サバンナ産の白胡麻を20℃以下の低温で圧搾して、精油を10~50重量%で取り出した粉末状、ペースト状であることを特徴とする擂り胡麻入り食品である。
【0009】
低温圧搾した胡麻の種子由来の精油を部分的に採取した粉末、ペーストは、セサミン、セサモリン、エピセサミン、セサモール、セサミノール、セサモリノールなどの一成分以上を含む不抗酸化剤のゴマリグナン類と、脂肪酸として、飽和脂肪酸のパルミチン酸とステアリン酸と、不飽和脂肪酸してのオレイン酸を30重量%以上とリノール酸を40重量%以上の割合で、不飽和脂肪酸を全脂肪酸の80%以上を含有し、この成分にカタラーゼ、プロテアーゼ、ペプチダーゼの酵素のうちいずれか一種類以上と、カリ分、リン分、鉄分のミネラル成分とを含有しているものを添加している摺り胡麻入り食品である。
【0010】
擂り胡麻、練り胡麻入り食品として、ドレッシング、並びにたれの調味料、および魚の練り物、並びに食肉ミンチの揚げ物、焼き物に5〜50重量%含有している摺り胡麻入り食品である。胡麻入り麺帯、お菓子に摺り胡麻の重量比が小麦粉重量の7〜14%で含有されている摺り胡麻入り食品である。
【0011】
サバンナ産の白胡麻を低温で胡麻擂り機などによって擂り胡麻を作り、小麦粉に擂り胡麻、塩、水等を混ぜ合わせ混練りする、擂り胡麻入りの食品の原料を得る。
【0012】
保存を要するときは、微量の食品添加物を食品の原料に加える事により、味、品質維持も可能であり、また、ドレッシング、並びにたれの調味料、および魚の練り物、並びに食肉ミンチの揚げ物と、焼き物に添加して調整される。さらに小麦粉に対する摺り胡麻によって、パサついた食感になりやすい麺類、お菓子類である事を特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の胡麻入り食品は食味が良く胡麻特有の香りがあり、ストレスを和らげるビタミンB6や血圧、血管に効果があるといわれるリノール酸、ゴマリグナン等の必須脂肪酸を手軽に摂取する事ができ、また、食感、味に優れ、香ばしさをもつ食品で、安いコストで簡単に作る事ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の胡麻入り食品の実施の形態を説明する。擂り胡麻、練り胡麻入り食品として、ドレッシング、並びにたれの調味料、および魚の練り物、並びに食肉ミンチの揚げ物、焼き物、お菓子、麺帯にした摺り胡麻入り食品を以下に示す。
【実施例1】
【0015】
擂り胡麻入りハンバーグ(図4)について以下に示す。原料としては、擂り白胡麻100gに合挽き肉(牛7:豚3) 400g 、塩 4g、みじんきりした玉ねぎ 250g、パン粉 50gを使用した。最初に玉ねぎをミジン切りにして色付くまでよく炒め、ボールへ取り出して荒熱をとった。ハンバーグの蒸し焼きになるので、玉ねぎの水分を飛ばして焼きやすくする為と、甘味を引き出す為に、玉ねぎを炒めた。
【0016】
挽肉に対して1%の塩を入れ、タンパク質を分解し、つなぎの役割にするために、2〜3分を目標に、手早く練る。パン粉と胡麻パウダーに適量の水を加え、ふやかしてからよく絞った。
【0017】
すべての材料を練り合わせた後、ナツメグなどの香辛料を添加した。このものを4等分して両手でキャッチボールしながら空気を抜き、形を整えて、フライパン上で熱を加えて調理した。
【実施例2】
【0018】
胡麻ドレッシング、ヨーグルトドレッシングを示す。前者の胡麻ドレッシングは、低温生胡麻油 大さじ:1、酢 大さじ:2、醤油 大さじ:2、擂り白胡麻 大さじ:1、全て混ぜ合わせて調整した。後者のヨーグルトドレッシングは、低温生胡麻油 大さじ:2、プレーンヨーグルト:50g、擂り白胡麻 大さじ 30gに、砂糖小さじ:1、低温生白胡麻油 大さじ:2、塩・こしょう:各少々、パセリのみじん切り大さじ:1を加えて、よく混ぜて調整した。
【実施例3】
【0019】
うどん(図2)の材料とレシピを以下に示す。原料は、小麦粉(中力粉)800g、擂り白胡麻のペースト200g、打ち粉、コーンスターチ、または片栗粉、塩水 塩50g、水450gである。レシピは以下の通りである。
【0020】
1)塩水作り。塩をよく水に溶かしておく。460g計量した。
2)小麦粉と擂り白胡麻ペーストをボールにあけて塩水を注ぎます。めやすは粉重量の46パーセント前後の重量で、塩水460gを使用した。
3)乾いたところが無いように混ぜ合わせたら適当にまとめてまるめる。ぼそぼその状態にした。
【0021】
4)ビニールシートに挟んで上から踏み、踏んでまとまったら折り返しながら踏む。踏んで伸ばして畳んで踏んで、を繰り返すと、だんだんつるつるした感じになった。踏む時に中に空気が入らないようにした。
5)塊をビニール袋に入れて1時間〜2時間放置する。丸く整形しておくと後の作業が楽になった。
【0022】
6)生地を麺棒や代りになるようなもので延ばす。はじめはビニールで挟んでできるだけ大きくなるまで、踏んだ。打ち台はテーブルをきれいに拭いて、打ち粉を振って使った。
7)伸ばした生地に打ち粉(片栗粉かコーンスターチ)を振り屏風たたみをして、4ミリ幅に切った。できるだけ幅は揃えて切ると茹であがり時間が均一にした。生地の厚さが4ミリなら切り幅も4ミリを目標にした。
【0023】
8)きったうどんは切り口どうしがくっつかないように一度ほぐす。
9)できるだけ大きな鍋にお湯をたくさん沸かしてうどんを茹る。3人前400グラムを湯に5リットル程度のお湯があるにした。
10) 栄養豊富な擂り白胡麻を煉り込んだ、うどんですお好みの方法で食べる。簡単栄養豊富な体に良いに美味しいうどんができた。
【実施例4】
【0024】
主成分である小麦粉500g、擂り白胡麻50g塩26g水290ccと混ぜ合わせ、0.5cm位の厚さの麺帯を作る、この麺帯を1cm位の幅にカットし細長い紐状のうどん麺の製麺を得た、擂り胡麻の粒は0.1cm前後が良い。
【0025】
練り白胡麻50gを塩26g水290ccに混入しよく攪拌しこれを主成分である小麦粉500gと混ぜ合わせ、粘性、弾力性をもたせ、圧延べして0.5cm位の厚さの麺帯を作る、この麺帯を0.4〜1cm位の幅にカットし細長い紐状のうどん麺の製麺を得た。
【実施例5】
【0026】
擂り白胡麻クッキー(図3)の調整方法を以下に示す。材料(30枚分)は以下の通りである。
擂り白胡麻のパウダー…35g、薄力粉…120g、グラニュー糖…45g、無塩バター100g
卵黄…1個(Mサイズ)、塩…少々。調理の手順はつきの通りである。
【0027】
1)薄力粉、塩を3回くらいふるいにかけた。2)バター、卵を室温に戻しておく。3)オーブンを170℃にセットした。
具体的には、ボールに、無塩バターを入れ、泡だて器で白っぽくクリーム状になるまで混ぜる。ボールの底円を描くように混ぜていくと、ジャリジャリした感じがなくなった。溶いた卵を2〜3回にわけながら少しずつ加えた。ツヤがでて、もったりした感じになるまで混ぜ合わせた。
【0028】
さらに擂り白胡麻のパウダーを加えてから、先ほどふるっておいた薄力粉を2〜3回にわけながら混ぜ合わせた。多少粉っぽさが残っていても大丈夫なので、あまりこねないようにした。
【0029】
この生地をひとまとめにして、生地を冷蔵庫で、1時間くらい休ませまた。生地を小さじ1杯くらいずつに分けて、手のひらで丸め、オーブンシートを敷いた天板の上に広めに間隔を開けながら置いた。全体に、ラップをのせ、上から平らなコップで押しつけ、伸ばした。
次に170℃のオーブンで、15分程度くらい焼く、焼きあがったら 網の上に移して粗熱を取って完成させた。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】摺り胡麻(低温圧搾した白胡麻種子由来の精油を部分的に採取した粉末)
【図2】摺り胡麻入りうどん
【図3】摺り胡麻入りクッキー
【図4】摺り胡麻入りハンバーグ
【符号の説明】
【0031】
1.小麦粉
2・摺り白胡麻
3・白胡麻ペースト
4・クッキー生地
5・合びきミンチ
6・玉ねぎ
7・パン粉


【特許請求の範囲】
【請求項1】
サバンナ産の白胡麻を低温圧搾して一部精油を取り出した粉末状、ペースト状のものを、食品に添加して使用することを特徴とする摺り胡麻入り食品。
【請求項2】
請求項1において、粉末状、ペースト状のものは、サバンナ産の白胡麻を30℃以下の低温で圧搾して、精油を10~50重量%で取り出した残り物質であることを特徴とする摺り胡麻入り食品。
【請求項3】
請求項1において、低温圧搾した胡麻種子由来の精油を部分的に採取した粉末、ペーストは、セサミン、セサモリン、エピセサミン、セサモール、セサミノール、セサモリノールなどの一成分以上を含む不抗酸化剤のゴマリグナン類と、脂肪酸として、飽和脂肪酸のパルミチン酸とステアリン酸と、不飽和脂肪酸してのオレイン酸を30重量%以上とリノール酸を40重量%以上の割合で、不飽和脂肪酸を全脂肪酸の80%以上を含有し、この成分にカタラーゼ、プロテアーゼ、ペプチダーゼの酵素のうちいずれか一種類以上と、カリ成分、リン成分、並びに鉄成分などのミネラル成分とを含有しているものを添加していることを特徴とする摺り胡麻入り食品。
【請求項4】
請求項1において、擂り胡麻、練り胡麻は、ドレッシング、並びにたれの調味料、および魚の練り物、並びに食肉ミンチの揚げ物と、焼き物に、5〜50重量%を含有させていることを特徴とする摺り胡麻入り食品。
【請求項5】
請求項1において、摺りの胡麻を、お菓子、麺帯に重量比で小麦粉重量の5〜50%含有されていることを特徴とする摺り胡麻入り食品。


【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図1】
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【公開番号】特開2010−99048(P2010−99048A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−275760(P2008−275760)
【出願日】平成20年10月27日(2008.10.27)
【出願人】(308027880)CTC−LANKA株式会社 (6)
【Fターム(参考)】