撮像システム、ボディユニット、レンズユニット及びレンズ交換式の撮像システムの電池残量の評価方法
【課題】保有するデータ数を極力少なくして撮像システム全体の各動作モードに対する動作モードの可否を正確に判断可能なレンズ交換式の撮像システムを提供する。
【解決手段】ボディユニット2は、電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、ボディユニットの単独動作に対応する基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段とを有する。レンズユニット3、3’は、撮影光学系と、被写体像を光電変換する撮像手段と、レンズユニット3、3’の動作に応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段とを有する。ボディユニット2とレンズユニット3、3’は通信を可能で、ボディユニット2は、基本負荷情報と固有負荷情報との差分演算を行って電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得し、閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて各動作モードの動作の可否を判断する。
【解決手段】ボディユニット2は、電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、ボディユニットの単独動作に対応する基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段とを有する。レンズユニット3、3’は、撮影光学系と、被写体像を光電変換する撮像手段と、レンズユニット3、3’の動作に応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段とを有する。ボディユニット2とレンズユニット3、3’は通信を可能で、ボディユニット2は、基本負荷情報と固有負荷情報との差分演算を行って電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得し、閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて各動作モードの動作の可否を判断する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズユニットと、このレンズユニットに着脱可能なボディユニットとからなる撮像システムに関し、更に詳しくは、動作モードに応じて電源の状態を判定して、動作の可否を決定することが可能な撮像システム、ボディユニット、レンズユニット及びレンズ交換式の撮像システムの電池残量の評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、レンズユニットと、このレンズユニットに着脱可能なボディユニットとからなるレンズ交換式の撮像システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この従来の撮像システムでは、ユーザの手間や費用をかけることなく、交換可能なレンズユニット毎の電源の状態として適切な負荷情報をボディユニットに提供することを目的として、レンズユニットに、レンズユニットの動作に対応する負荷情報を記憶する記憶部と、ボディユニットから指令されたレンズユニットの動作に対応する負荷情報をその記憶部から取得し、通信部を介してカメラ本体に送信する制御部とを備えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、負荷情報として、撮像素子を有するレンズユニットと撮像素子を有しないレンズユニットとでは、消費電力が相違し、制御方法も相違する。
また、例えば、レンズユニットの動作仕様(焦点距離)や撮像素子の相違(CCDやCMOSやそのサイズ、有効画素数、フレームレート)により駆動消費電力が大きく異なる。
その従来のレンズ交換式の撮像システムでは、モータ駆動の負荷情報のみが考慮されており、撮像素子の大きさや駆動時のフレームレートを含めた撮像素子の相違による電力消費量の差分を含んだ負荷情報を提供する構成のものとはなっていない。
【0004】
従って、例えば、従来のように、ある撮像素子を有するレンズユニットに対して、その撮像素子とは異なるタイプの撮像素子を有するレンズユニットをボディユニットに装着した場合に、ボディユニットに同一の固定情報を記憶させて、この同一の固定情報を用いて付加情報の計算を行うと、撮像素子やレンズユニットに係わるバッテリ表示が負荷や動作モードに見合った動作をせずに正常な表示や終了動作が行われず、ユーザが使用しずらくなる。
【0005】
そこで、ボディユニット側にのみ各レンズユニット毎の負荷情報を記憶手段(バッテリテーブル)に記憶させておくことが考えられるが、着脱可能なレンズユニットの個数が増えた際に、記憶手段にあらかじめ多くの余分なデータ領域を確保しておかなければならず、データ領域の確保には限度がある。レンズユニット側にのみ負荷情報を記憶させておく場合も同様である。
更に、撮像システム全体の各動作モード毎に、各動作モードに対する動作モードの可否を負荷情報を用いて正確に判断しようとすると、更に多くのデータ量が必要となる。
【0006】
本発明は上記の問題を解消することを課題とするもので、負荷情報をボディユニット側の基本負荷情報とレンズユニット側の固有負荷情報とに区別することにより、保有するデータ量を極力少なくして撮像システム全体の各動作モードに対する動作モードの可否を正確に判断可能なレンズ交換式の撮像システム、ボディユニット、レンズユニット及びレンズ交換式の撮像システムの電池残量の評価方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載のレンズ交換式の撮像システムは、レンズユニットと、該レンズユニットが着脱可能なボディユニットとからなるレンズ交換式の撮像システムであって、
前記ボディユニットは、電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、前記ボディユニットの単独動作と前記レンズユニットを装着した時の動作に応じた複数の基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段と、前記レンズユニットとの通信を行う通信手段とを有し、
前記レンズユニットは、撮影光学系と、被写体像を光電変換する撮像手段と、前記レンズユニットの動作に応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段と、前記ボディユニットとの通信を行う通信手段とを有し、
前記ボディユニットに任意の前記レンズユニットが装着されると、前記ボディユニットは前記両通信手段を介して前記固有データ記憶手段に記憶されている固有負荷情報を取得して、動作モードに応じて該当する基本負荷情報と固有負荷情報とから前記電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を演算し、該閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて当該動作モードの動作の可否が決定されることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記ボディユニットに任意の前記レンズユニットが装着されたときに、前記画像表示手段には、前記スルー画像又は前記再生画像に加えて、前記動作モードの動作に応じた前記電源の状態の判定結果が表示されることを特徴とする。
請求項3に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記基本負荷情報と前記固有負荷情報とは前記電源の電圧に関するA/D変換値であることを特徴とする。
請求項4に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記基本負荷情報と前記固有負荷情報とは0を含む自然数として記憶され、前記基本負荷情報のA/D変換値から前記固有負荷情報のA/D変換値を減算した値が前記動作モードの動作に応じた前記閾値情報のA/D変換値に対応していることを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記ボディユニットの基本負荷情報は、少なくとも記録済画像を再生表示する静止画再生モードに対応する情報と、スルー画像を表示するモニタリングモードに対応する情報と、静止画を撮影する静止画記録モードに対応する情報と、動画を撮影する動画記録モードに対応する情報とを有し、
前記レンズユニットの固有負荷情報は、少なくとも前記モニタリングモードに対応する情報と、前記静止画記録モードに対応する情報と、前記動画記録モードに対応する情報とを有することことを特徴とする。
請求項6に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記基本データ記憶手段は、前記電源の種類に応じた基本負荷情報を有することを特徴とする。
【0010】
請求項7に記載のレンズ交換式の撮像システムは、レンズユニットと、該レンズユニットが着脱可能なボディユニットとからなるレンズ交換式の撮像システムであって、
前記ボディユニットは、電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、前記ボディユニットの単独動作に対応する基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段と、前記レンズユニットとの通信を行う通信手段とを有し、
前記レンズユニットは、撮影光学系と、被写体像を光電変換する撮像手段と、前記レンズユニット動作に応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段と、前記ボディユニットとの通信を行う通信手段とを有し、
前記ボディユニットには、前記基本負荷情報と前記固有負荷情報との差分演算を行って前記電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得する演算手段と、前記閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて前記各動作モード毎にその動作の可否を判断する判断手段とが設けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項8に記載のレンズ交換式撮像システムは、前記単独動作が静止画再生モードであり、前記基本負荷情報は、前記静止画再生モードの負荷情報であることを特徴とする。
請求項9に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記固有負荷情報は、前記基本負荷情報と前記閾値情報との差分負荷情報であることを特徴とする。
【0012】
請求項10に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記差分負荷情報が前記カメラの動作モード毎に設定されていることを特徴とする。
請求項11に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記レンズユニットの動作モードが少なくともスルー画像を表示するモニタリングモードに対応する差分負荷情報と、静止画を撮影する静止画記録モードに対応する差分負荷情報と、動画を撮影する動画記録モードに対応する差分負荷情報とであることを特徴とする。
【0013】
請求項12に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記ボディユニットに任意の前記レンズユニットが装着されたときに、前記画像表示手段には、前記スルー画像又は前記再生画像に加えて、前記各動作モードの動作に応じた前記電源の状態の判定結果が表示されることを特徴とする。
請求項13に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記基本負荷情報と前記固有負荷情報と前記閾値情報とが前記電源の電圧に関するA/D変換値であることを特徴とする。
【0014】
請求項14に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記ボディユニットに前記レンズユニット以外の撮像関連ユニットが着脱可能であり、該撮像関連ユニットには、前記静止画再生モードの情報と前記閾値情報との差分である固有負荷情報が記録され、該撮像関連ユニットは、ボディユニットに記録されている画像を投影するプロジェクタユニット又は画像データを記録再生可能な高容量記録媒体ユニット又は前記ボディユニットに記録されている画像データを送信する無線ユニット又はセンシング装置であることを特徴とする。
【0015】
請求項15に記載のボディユニットは、撮影光学系と被写体像を光電変換する撮像手段と動作モードに応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段とを有しかつ動作モードの少なくとも一つが異なるタイプのレンズユニットが着脱可能であって、
電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、静止画再生モードに対応する基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段と、前記レンズユニットとの通信を行う通信手段と、前記基本負荷情報と前記固有負荷情報との差分演算を行って前記電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得する演算手段と、前記閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて撮像システム全体としての前記動作モード毎にその動作の可否を判断する判断手段とが設けられていることを特徴とする。
【0016】
請求項16に記載のボディユニットは、任意のレンズユニットが装着されたときに、前記画像表示手段には、前記スルー画像又は前記再生画像に加えて、前記動作モードの動作に応じた前記電源の状態の判定結果が表示されることを特徴とする。
請求項17に記載のレンズユニットは、電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、静止画再生モードに対応する基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段と、前記基本負荷情報に基づき前記電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得する演算手段と、前記閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて撮像システム全体としての前記動作モード毎にその動作の可否を判断する判断手段とが設けられているボディユニットに着脱可能であり、
撮影光学系と、被写体像を光電変換する撮像手段と、動作に応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段と、前記ボディユニットとの通信を行う通信手段とを有し、前記固有負荷情報は、前記電源の状態を判定するのに必要とする前記閾値情報と前記基本負荷情報との差分負荷情報であることを特徴とする。
【0017】
請求項18に記載のレンズユニットは、前記固有データ記憶手段に、少なくともスルー画像を表示するモニタリングモードに対応する差分負荷情報と、静止画を撮影する静止画記録モードに対応する差分負荷情報と、動画を撮影する動画記録モードに対応する差分負荷情報とが記憶されていることを特徴とする。
【0018】
請求項19に記載のレンズ交換式の撮像システムの電池残量の評価方法は、電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、前記ボディユニットの単独動作に対応する基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段と、前記レンズユニットとの通信を行う通信手段とを有するボディユニットと、
撮影光学系と、被写体像を光電変換する撮像手段と、前記レンズユニット動作に応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段と、前記ボディユニットとの通信を行う通信手段とを有するレンズユニットと、
からなるレンズ交換式の撮像システムに用いられる電池残量の評価方法であって、
前記基本負荷情報と前記固有負荷情報との差分演算を行って前記電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得し、前記閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて前記各動作モード毎にその動作の可否を判断することを特徴とする。
【0019】
請求項20に記載のレンズ交換式の撮像システムの電池残量の評価方法は、前記単独動作が静止画再生モードであり、前記基本負荷情報は、前記静止画再生モードの負荷情報であり、前記レンズユニットの動作モードが少なくともスルー画像を表示するモニタリングモードに対応する差分負荷情報と、静止画を撮影する静止画記録モードに対応する差分負荷情報と、動画を撮影する動画記録モードに対応する差分負荷情報とであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、撮像システム全体として動作モード毎に電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を、ボディユニットに着脱されるレンズユニットの動作仕様にかかわらず当該ボディユニット側の電源の状態を判定するのに必要とする基本負荷情報と、レンズユニット側の動作仕様によって異なる固有負荷情報とに区別し、ボディユニットには基本負荷情報のみを記憶させ、レンズユニットには固有負荷情報のみを記憶させ、撮像システム全体として動作させるときには、動作モードに応じて該当する基本負荷情報と該当する固有負荷情報とから撮像システム全体として電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を演算し、この演算により求めた閾値情報と実際に検出した電源の状態に関する情報とに基づいて当該動作モードの可否を決定することにしたので、ボディユニット及びレンズユニットのデータ記憶手段に保有させるデータ量を極力少なくして、撮像システム全体の動作の可否の決定を支障なく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は本発明に係わるレンズ交換式の撮像システムの一例を示す斜視図であって、(a)は単焦点レンズのレンズユニットが着脱されるボディユニットの斜視図であり、(b)は光学ズーム機能付きのレンズユニットを(a)に示すボディユニットと同一のボディユニットに装着する状態を示す斜視図である。
【図2】図2は図1(a)に示す単焦点レンズのレンズユニットの機能ブロック図である。
【図3】図3は図1(a)、図1(b)に示すボディユニットの機能ブロック図である。
【図4】図4は図1(b)に示す光学ズーム機能付きのレンズユニットの機能ブロック図である。
【図5】図5は更に別のレンズユニットの機能ブロック図の説明図であって、大型の撮像素子の機能ブロック図である。
【図6】図6はボディユニットに着脱可能なレンズユニットとボディユニットとの関係の一例を示すマトリックス図を示し、図6(a)は電源の状態としてEND(残量ゼロ)の状態に対応する電池残量マーク表示用の閾値情報について各レンズユニットの動作モードとボディユニットとのマトリックスを示し、図6(b)はNEND(残量ゼロ間近)の状態に対応する電池残量マーク表示用の閾値情報について各レンズユニットの動作モードとボディユニットとのマトリックスを示し、図6(c)はHALF(残量半分)の状態に対応する電池残量マーク表示用の閾値情報について各レンズユニットの動作モードとボディユニットとのマトリックスを示している。
【図7】図7はボディユニットの基本データ記憶手段に記憶されている基本負荷情報とレンズユニットの固有データ記憶手段に記憶されている固有負荷情報と撮像システム全体の各動作モードに対するシステム全体の電池残量マーク表示用の閾値情報との関係の一例を具体的に示す説明図であって、図7(a)は電源の状態としてEND(残量ゼロ)の状態に対応する説明図、図7(b)はNEND(残量ゼロ間近)の状態に対応する説明図、図7(c)はHALF(残量半分)の状態に対応する説明図である。
【図8】図8は本発明に係わる電源の状態としてバッテリチェックの一例を示すフローチャートである。
【図9】図9は電源の状態として電池の残量表示マークの一例を示す図であって、図9(a)は電池がフル充電の場合を示し、図9(b)は電池の残量が半分の場合を示し、図9(c)は電池の残量がゼロ近傍の状態を示し、図9(d)は電池の残量がない状態を示している。
【図10】図10は、ボディユニットの基本データ記憶手段に記憶されている基本負荷情報とレンズユニットの固有データ記憶手段に記憶されている固有負荷情報と撮像システム全体の各動作モードに対するシステム全体の電池残量マーク表示用の閾値情報との関係の別の例を具体的に示す説明図であって、図10(a)は電源の状態としてEND(残量ゼロ)の状態に対応する説明図、図10(b)はNEND(残量ゼロ間近)の状態に対応する説明図、図10(c)はHALF(残量半分)の状態に対応する説明図である。
【図11】図11は本発明に係わるボディユニットに着脱可能な撮像関連機器としてのプロジェクタユニットを示す斜視図である。
【図12】図12は本発明に係わるボディユニットに着脱可能な撮像関連機器としてのハードディスクユニットを示す斜視図である。
【図13】図13は本発明に係わるボディユニットに着脱可能な撮像関連機器としての無線ユニットを示す斜視図である。
【図14】図14は本発明に係わるボディユニットに着脱可能な撮像関連機器としてのプリンタユニット又はスキャナユニットを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0022】
(レンズ交換式の撮像システムの概要説明)
図1は、本発明に係わるレンズ交換式の撮像システム1の一例を示す斜視図であって、この撮像システム1は、例えば、ボディユニット2と、このボディユニット2に着脱可能のレンズユニット3、3’から構成されている。例えば、レンズユニット3は単焦点レンズを有するタイプであり、レンズユニット3’は光学ズーム機能付きのタイプである。
【0023】
レンズユニット3、3’は、ボディユニット2の装着部2Aに着脱可能に装着される。ボディユニット2には通信手段としてのコネクタ部4が設けられ、レンズユニット3、3’には通信手段としてのコネクタ部5が設けられている。
【0024】
ここでは、ここで、ボディユニット2に装着されるレンズユニットとして、単焦点レンズのレンズユニット3と光学ズーム機能付きのレンズユニット3’とが図示をされているが、これらのレンズユニット3、3’に限られるものではなく、ボディユニット2には大型の撮像素子を有するレンズユニットや後述する撮像関連ユニットも着脱可能である。
このレンズユニット3、3’、ボディユニット2の詳細構造について、必要であれば、例えば、特願2009−252578号(出願日 2009年11月4日)を参照されたい。
【0025】
(レンズユニット3、3’及びボディユニット2の機能ブロック図の説明)
次に、本発明に係る撮像システムの機能ブロック図について図2ないし図5を用いて説明する。図2は本発明に係る単焦点レンズのレンズユニット1の機能ブロック図であり、図3は本発明に係わるボディユニット2の機能ブロック図である。
【0026】
図2において、レンズユニット3の機能ブロックを示すレンズユニット部100は、フォーカスレンズを備えた撮影光学系としてのレンズ群101と、レンズ群101を介して受光した被写体像を光信号から電気信号に光電変換して出力する撮像素子(撮像手段)102と、撮像素子102から出力される信号(アナログ画像データ)をデジタル画像データに変換して信号増幅をするAFE(アナログフロントエンド)103と、変換されたデジタル画像データに対してYUVデータへの変換処理、JPEG形式の圧縮処理、RAWデータの生成処理などの所定の画像処理を行ういわゆる画像エンジンであるCPU104とを有している。
【0027】
また、レンズユニット部100は、ボディユニット2と電気的に接続するユニット間インターフェースを構成するジョイントコネクタ(コネクタ部5)105と、このジョイントコネクタ105を介して画像データをボディユニット2に送信するための双方向バス106、制御信号107、シリアルインターフェース信号108、SDIO信号109をそれぞれ授受する信号ラインを有している。
【0028】
また、レンズユニット部100は、レンズ群101の鏡筒の繰り出しと収納に用いるモータ110を制御するモータードライバ111を有している。このモータードライバ111は、ボディユニット2から受信した制御信号107によって制御される。この機構によって、交換レンズの種類によっては撮像システム1の電源を切ったときに鏡筒を収納し、また、図示しないボタンの押下によって変倍動作をするなどの種々の動作制御を行うことができる。
【0029】
また、レンズユニット部100は、ボディユニット2から供給される電力112からレンズユニット部100の動作に必要な各種電力を生成させるDC−DCコンバータ113と、ボディユニット2から供給された電力112を検知して、このDC−DCコンバータ113を制御するサブマイコン(サブCPU)114と、レンズユニット部100の外部に装着可能なテレコンバータレンズ及びワイドコンバータレンズを検出する検出回路115とを備えている。
【0030】
また、レンズユニット部100は、撮像システム1の傾きを検出するジャイロセンサ116と、撮像システム1に加わる加速度を検出する加速度センサ117と、ジャイロセンサ116が検出した傾き及び加速度センサ117が検出した加速度によって、レンズ群101を駆動するコイル118と、コイル118の駆動量を検出するホール素子119とを備えている。これら、ジャイロセンサ116、加速度センサ117、コイル118、ホール素子119によって手ぶれの防止機能を発揮することができる。
【0031】
さらに、レンズユニット部100は、画像処理及び動作制御処理を行うソフトウェアがフラッシュロム(Flash ROM)120に記憶されており、このソフトウェアによる処理をワークエリアであるRAM(DDR−SDRAM)121を使用してCPU104が各機構の動作及び処理の制御を行うように構成されている。ここで、フラッシュロム120は後述する固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段としての機能を果たすものである。
【0032】
図3において、ボディユニット2の機能ブロックを示すボディユニット部200は、レンズユニット部100と電気的に接続するユニット間インターフェースを構成するジョイントコネクタ(コネクタ部4)201と、このジョイントコネクタ201を介してレンズユニット部100から受信する画像データをCPU202に転送する双方向バス203と、双方向バス203を介して受信した画像データに対してYUVデータへの変換処理、JPEG形式の圧縮処理、JPEG形式からの展開処理、RAWデータの生成処理等を適宜行ういわゆる画像エンジンとしてのCPU202(メインCPU)と、レンズユニット部100の制御信号107のラインに接続する制御信号204のラインと、レンズユニット部100のシリアルインターフェース信号108のラインに接続するシリアルインターフェース信号205のラインと、レンズユニット部100のSDIO信号109のラインと接続するSDIO信号206のラインとを備えている。
【0033】
また、ボディユニット部200は、所定の押下操作などによって当該撮像システム1の撮影動作を開始するスイッチであるフォーカス及びレリーズスイッチ207と、ボディユニット部200において設定する撮像システム1の動作モード等の選択設定に用いる十字キーなどで構成されるスイッチ208と、スイッチ208の入力を検知して所定の設定処理などを行い、かつ、リチウムイオンバッテリ209から供給される電力をDC−DCコンバータ210を用いて電源制御し、また、レンズユニット部100へ電力を供給するためのスイッチである電源スイッチ212を制御するサブマイコン(サブCPU)213と、リチウムイオン209の電源電圧(電源の状態)V(図8参照)をチェックするバッテリチェック回路209’とを備えている。
【0034】
ここで、リチウムイオンバッテリ209とDC−DCコンバータ210とは電源を構成している。バッテリチェック回路209’の電源の状態に関する情報はCPU202にA/D変換されて入力される。CPU202はそのバッテリチェック回路209’の入力情報に基づいて電源電圧Vを常時監視している。CPU202はその電源電圧Vを後述する閾値情報として比較して例えば電池の残量表示に用いられるものである。
【0035】
また、ボディユニット部200は、画像処理及び動作制御処理を行うソフトウェアが記憶されたフラッシュロム214を備えており、このソフトウェアによる処理をワークエリアであるRAM(DDR−SDRAM)215を使用してCPU202が各機構の動作及び処理の制御を行うように構成されている。ここで、フラッシュロム214は後述する基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段としての機能を果たすものである。
【0036】
また、ボディユニット部200は、音声コーディック216と、この音声コーディック216に音声信号を入力するマイク217と、音声コーディック216から音を出力するスピーカ218と、USBインターフェースコネクタ219と、AV出力用コネクタ220、HDMI信号の出力インターフェース221と、撮像された画像ファイルを保存する着脱可能な記憶手段であるSDカードメモリ222と、ボディユニット部200に外部ストロボを装着するときの接続回路を兼ねているストロボ223と、フォーカス及びレリーズスイッチ207の操作によってフォーカシング動作時に被写体像をモニタリング表示させ、撮影動作をしたときには撮影した画像データを表示する画像表示手段であるLCD224及びEVF225とを備えている。すなわち、そのLCD224又はEVF225はモニタリング時のスルー画像又は撮影された画像を再生した再生画像を表示する画像表示手段として機能する。
【0037】
図4は、レンズユニット部100の別の例(光学ズームを搭載したレンズユニット3’の機能ブロック図である。
図4に示したレンズユニット部100においては、レンズ群101がズーム機能を有しており、これらレンズ群101を移動させるためのズーム用モータ122が設けられている。そして、ボディユニット部200に設けられたズームスイッチ(図示省略)の操作によって、レンズ群101に備えられたフォーカスレンズとズームレンズに所定の動作をさせることができるよう構成されている。他の構成は、図2に示したレンズユニット部100と同様である。
【0038】
図5は、レンズユニット部100の更に別の例を示す回路ブロック図である。図5に示したレンズユニット部100においては、撮像素子102を大型のものとすることによって、手ぶれ防止動作を行うホール素子119、コイル118、ジャイロセンサ116(図2参照)に相当する構成が省かれている。他の構成は、図2に示したレンズユニット部100と同様である。
【0039】
このように、ボディユニット2には各種のレンズユニット3が着脱可能であり、ボディユニット2にレンズユニット3が装着された状態で、レンズユニット3の動作仕様毎に全体として従来と同等の機能を果たす撮像システム1が構成される。以下、動作仕様の異なるレンズユニットとボディユニットの組み合わせの一例を図6を参照しつつ説明する。
【0040】
(各レンズユニットの動作モードとボディユニットとの組み合わせの一例の説明)
図6はボディユニットに着脱可能なレンズユニットとボディユニットとの関係を示すマトリックス図を示している。
ここでは、電池残量の表示は、HULL(満杯)、HALF(残量半分)、NEND(残量ゼロ間近)、END(残量ゼロ)の四状態に対応されている。CPU202がこの4つの電源状態を判定するには、3つの閾値情報HAV、NEV、ENV(図8参照)が必要であり、その図6には、各閾値情報について、各レンズユニットの動作モードとボディユニットとの組み合わせが示されている。
【0041】
ここでは、撮像システム全体としての動作モードとして、スルー画像を表示するモニタリング、静止画を撮影する静止画記録モードとしてのフォーカス、ズーム変倍を行うズーム、動画を撮影する動画記録、モードA、モードBが想定されている。レンズユニットはその仕様により動作モードがそれぞれ異なっている。
例えば、レンズユニット(LENZ1)3は単焦点レンズタイプのものであり、このLENZ1はモニタリング動作と、フォーカス動作と、動画記録動作と、モードAとの各動作モードを有する。
【0042】
また、例えば、レンズユニット(LENZ2)3’は光学ズーム機能付きタイプのものであり、このLENZ2はモニタリング動作と、フォーカス動作と、ズーム動作と、動画記録動作と、モードAとの各動作モードを有する。
また、例えば、レンズユニット(LENZ3)3は大型の撮像素子102を有するタイプのものであり、このLENZ3はモニタリング動作と、フォーカス動作と、動画記録動作と、モードBとの各動作モードを有する。
【0043】
ここで、動作モードAと動作モードBとは、撮像素子102の大きさを区別するためのものである。この動作モードA、動作モードBによって例えば手ぶれ補正機構の有無が識別される。その図6(a)ないし図6(c)の各枠内の○印はその動作モードを有することを意味し、空白はその動作モードを有しないことを意味する。
【0044】
このように、レンズユニットの仕様毎に動作モードが異なっており、また、例えば、動作モードが同じ単焦点レンズタイプのレンズユニットでも、動作モード毎に細部の仕様が異なるものがあり、ここでは、100種類のレンズユニットが示されているが、これに限られるものではない。
【0045】
各動作モードによって、動作時の消費電力が異なるため、動作モード毎に閾値の設定が必要であり、特に、モータ駆動や動画撮影等の場合、レンズユニットの消費電力が大きくなる。従って、各レンズユニット毎に仕様の異なる動作モード毎の電源の状態に関する負荷情報を準備し、この負荷情報をボディユニット側の記憶手段(バッテリテーブル)にのみ記憶させるとすると、着脱可能なレンズユニットの個数が増えた際に、記憶手段の記憶領域をあらかじめ多く確保する等の余分なデータ領域を確保しておかなければならないことになり、また、レンズユニット側に動作モード毎の負荷情報を記憶させる場合も同様である。
更に、撮像システム全体の各動作モード毎に各動作モードに対する動作モードの可否を正確に判断しようとすると、更に多くのデータ量が必要となる。
【0046】
そこで、撮像システム全体として動作毎に電源の状態を判定するのに必要とする負荷情報を、ボディユニットに着脱されるレンズユニットの動作仕様にかかわらず当該ボディユニット側の電源の状態を判定するのに必要とする基本負荷情報と、レンズユニット側の動作仕様によって異なる固有負荷情報とに区別し、ボディユニットには基本負荷情報のみを記憶させ、レンズユニットには固有負荷情報のみを記憶させておくことにする。
【0047】
この実施例では、ボディユニット2には、単独動作としての記録済み画像を再生表示する静止画再生モードのみに関する負荷情報が基本負荷情報としてメモリテーブルに設けられている。このメモリテーブルは基本データ記憶手段として機能するフラッシュロム214に準備されている。
【0048】
各レンズユニットには、そのレンズユニットが有する固有の動作モードに対応するメモリテーブルが固有負荷情報として記憶されている。そのメモリテーブルは固有データ記憶手段として機能するフラッシュロム120に準備されている。
【0049】
その動作モード毎に、基本負荷情報と固有負荷情報とを組み合わせて電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報が求められる。ここでは、CPU202は、静止画再生モードのみの基本負荷情報と各動作モード毎に定められた固有負荷情報とを演算することにより、当該動作モードに応じた電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得する演算手段として機能する。
CPU202は、この閾値情報と実際に検出した電源電圧Vとに基づいて、当該動作モードの動作の可否を決定する判定手段として機能する。
【0050】
(基本負荷情報と固有負荷情報との一例の詳細な説明)
ボディユニット2とレンズユニット3とが一体の撮像システムに関して説明すると、撮像システムの動作モードとしては、ボディユニット2の画像表示手段(LCD224及びEVF225)を動作させる静止画再生モード、レンズユニット3を動作させるモニタリングモード、フォーカスレンズを駆動するフォーカスモード、動画記録を行う動画記録モードがある。
【0051】
次に、ボディユニット2とレンズユニット3’とが一体の撮像システムについて説明すると、撮像システムの動作モードとしては、ボディユニット2の画像表示手段(LCD224及びEVF225)を動作させる静止画再生モード、レンズユニット3を動作させるモニタリングモード、フォーカスレンズを駆動するフォーカスモード、ズームレンズを駆動するズームモード、動画記録を行う動画記録モードがある。
【0052】
このように、ボディユニット2に装着されているレンズユニット3を取り外して、このボディユニット2にレンズユニット3とは仕様の異なるレンズユニット3’を装着すると、このボディユニット2とレンズユニット3’が一体の撮像システム1はレンズユニット3が当該ボディユニット2に装着されている場合の動作モードと異なることになる。
【0053】
この実施例では、ボディユニット側が有する負荷情報として静止画再生モードのみの情報とされ、この静止画再生モードにおける負荷情報が基本負荷情報として、フラッシュロム214に記憶保存されている。レンズユニット側には各動作モードに応じて、その差分負荷情報が固有負荷情報としてフラッシュロム120に記憶保存されている。
【0054】
図7に示す差分負荷情報の説明図を用いて、より詳細に基本負荷情報と固有負荷情報とについて説明する。
ボディユニット2のフラッシュロム(基本データ記憶手段)214には、静止画再生モードの基本負荷情報としてのA/D変換値(以下、AD値という)が記憶されている。
ここでは、ボディユニット2のAD値はENV、NEV、HAV(図8参照)の各閾値情報に対応させて「300」、「400」、「500」に設定されている。なお、説明の便宜のため、図7の枠内の数値は10進数で表示されている。
ここで、閾値情報としての電源電圧のAD値は、電池電圧のAD値である。このAD値は0を含む自然数として記憶されている。
一方、レンズユニット3、3’のフラッシュロム120(固有データ記憶手段)には、各動作モード毎にこの動作モードに対応する固有負荷情報としてのAD値が記憶されている。
なお、このAD値は電源電圧に対応するもので、消費電力が大きくなるに伴って、この実施例では、電池電圧のAD値は小さい数字となるように設定されている。例えば、AD値「300」は、電池電圧3.7Vかつ消費電流300mA(消費電力1.11W)を意味し、AD値「200」は3.7Vかつ消費電流500mA(消費電力1.85W)を意味する。
【0055】
ボディユニット2に仕様の異なるレンズユニットを装着したときに撮像システム全体として各動作モード毎に必要とする閾値情報からボディユニット2の基本負荷情報としての静止画再生モードの負荷情報を差分して、この差分負荷情報を仕様の異なるレンズユニットの各動作モード毎に必要とする固有負荷情報として用いることにすれば、ボディユニット2及び各レンズユニットに各動作モード毎に必要とする記憶領域(メモリテーブル)の量の減少を図ることができる。
【0056】
ここでは、レンズユニット3の固有データ記憶手段に記憶されているAD値は、動作モードがモニタリングで、電池の残量ゼロ(END)のとき「10」、電池の残量がゼロの近傍(NEND)のとき「5」、電池の残量が半分(HALF)のとき「3」であり、動作モードがフォーカスで、電池の残量がゼロ(END)のとき「20」、電池の残量がゼロの近傍(NEND)のとき「15」、電池の残量が半分(HALF)のとき「12」であり、動作モードがズームのときのAD値は、レンズユニット1が固定焦点方式であるので設定されておらず「−」、動作モードが動画記録で、電池の残量がゼロ(END)のとき「15」、電池の残量がゼロの近傍(NEND)のとき「10」、電池の残量が半分(HALF)のとき「8」である。なお、ここでは、モードA、モードBについては、説明の簡略化のため、説明を省略する。
【0057】
また、レンズユニット3’の固有データ記憶手段に記憶されているAD値は、動作モードがモニタリングで、電池の残量がゼロ(END)のとき「5」、電池の残量がゼロの近傍(NEND)のとき「2」、電池の残量が半分(HALF)のとき「2」であり、動作モードがフォーカスで、電池の残量がゼロ(END)のとき「10」、電池の残量がゼロの近傍(NEND)のとき「6」、電池の残量が半分(HALF)のとき「5」であり、動作モードがズームで、電池の残量がゼロ(END)のとき「20」、電池の残量がゼロの近傍(NEND)のとき「15」、電池の残量が半分(HALF)のとき「10」であり、動作モードが動画記録で、電池の残量がゼロ(END)のとき「8」、電池の残量がゼロの近傍(NEND)のとき「4」、電池の残量が半分(HALF)のとき「3」である。
【0058】
撮像システム1としてのAD値のテーブル管理は、ボディユニット2のCPU202が既述の通り行う。ボディユニット2にレンズユニット3が装着されると、CPU202はレンズユニット3のAD値とボディユニット2のAD値とに基づき、各動作モード毎、電池の残量毎の演算を行う。
【0059】
すなわち、CPU202は、電池の残量がゼロ(END)の閾値情報ENVを得るために、動作モードがモニタリングの場合には「300−10=290」、動作モードがフォーカスの場合には「300−20=280」、動作モードが動画記録の場合には「300−15=285」の演算を行う。
【0060】
またCPU202は、電池の残量がゼロの近傍(NEND)の閾値情報NEVを得るために、動作モードがモニタリングの場合には「400−5=395」、動作モードがフォーカスの場合には「400−15=385」、動作モードが動画記録の場合には「400−10=390」の演算を行う。
【0061】
また、CPU202は、電池の残量が半分(HALF)の閾値情報HAVを得るために、動作モードがモニタリングの場合には「500−3=497」、動作モードがフォーカスの場合には「500−12=488」、動作モードが動画記録の場合には「500−8=492」の演算を行う。
【0062】
これに対して、レンズユニット3が当該ボディユニット2から取り外され、当該ボディユニット2にレンズユニット3’が装着されると、CPU202はレンズユニット3’のAD値とボディユニット2のAD値とに基づき、各動作モード毎、電池の残量毎の演算を行う。
【0063】
すなわち、CPU202は、電池の残量がゼロ(END)の閾値情報ENVを得るために、動作モードがモニタリングの場合には「300−5=295」、動作モードがフォーカスの場合には「300−10=290」、動作モードがズームの場合には「300−20=280」、動作モードが動画記録の場合には「300−8=292」の演算を行う。
【0064】
また、CPU202は、電池の残量がゼロの近傍(NEND)の閾値情報NEVを得るために、動作モードがモニタリングの場合には「400−2=398」、動作モードがフォーカスの場合には「400−6=394」、動作モードがズームの場合には「400−15=385」、動作モードが動画記録の場合には「400−4=396」の演算を行う。
【0065】
また、CPU202は、電池の残量が半分(HALF)の閾値情報HAVを得るために、動作モードがモニタリングの場合には「500−2=498」、動作モードがフォーカスの場合には「500−5=495」、動作モードがズームの場合には「500−10=490」、動作モードが動画記録の場合には「500−3=497」の演算を行う。
CPU202は、これらの演算結果に基づいて、各動作モード毎に電池の残量が閾値以下であるか否かを判断すると共に、電池の残量を表示させる。また、この表示と共に音声で知らせてもよい。
【0066】
CPU202は実際のAD値を検出して、実際のAD値が動作モード毎に対応して演算により求めた閾値以下になった場合、LCD224又はEVF225(画像表示手段)のOSD表示画面(オンスクリーンディスプレイ)に表示する内容を変更して、電池の残量情報をスルー画像又は再生画像に加えて表示させる。これにより、動作モードの動作に応じた電源の状態の判定結果がユーザーに提供される。以下、その一例をフローチャートを参照しつつ説明する。
【0067】
(CPU202の閾値情報の演算の一例の説明)
CPU202は、ボディユニット2に任意のレンズユニットが装着されると、図8に示すように、バッテリチェック処理を行い、実際に検出された電源電圧Vを取得する(S.1)。ここでは、ボディユニット2にレンズユニット3が装着され、モニタリング動作モードであるとして説明する。
【0068】
ボディユニット2のHALFの基本負荷情報としてのAD値「500」とレンズユニット3の該当する動作モード(モニタリング動作モード)に関する固有負荷情報としてのAD値「3」とに基づいて、HALFに関する閾値情報HAVを演算する(S.2)。ついで、CPU2は、実際に検出された電源電圧Vが閾値情報HAVを超えているか否かを判断する(S.3)。
【0069】
電源電圧Vが閾値情報HAVを超えているとき(NOのとき)には、FULLマーク表示処理を行って(S.4)、S.1に戻り、処理を続行する。これにより、図9(a)に示すように、LCD224又はEVF225(画像表示手段)のOSD表示画面G1(オンスクリーンディスプレイ)に、電池の残量情報としてのフル充電マークがスルー画像又は再生画像に加えて表示される。電源電圧Vが閾値情報HAV以下のとき(YESのとき)には、CPU202はボディユニット2のNENDの基本負荷情報としてのAD値「400」とレンズユニット3の動作モード(モニタリング動作モード)に関する固有負荷情報としてのAD値「5」とに基づいて、NENDに関する閾値情報NEVを演算する(S.5)。
【0070】
ついで、CPU202は、実際に検出された電源電圧Vが閾値情報NEVを超えているか否かを判断する(S.6)。電源電圧Vが閾値情報NEVを超えているとき(NOのとき)には、HALFマーク表示処理を行って(S.7)、S.1に戻り、処理を続行する。これにより、図9(b)に示すように、OSD表示画面G1の表示内容が変更されて、電池の残量情報としてのHALFマークがスルー画像又は再生画像に加えて表示される。
【0071】
電源電圧Vが閾値情報NEV以下のとき(YESのとき)には、CPU202はボディユニット2のENDの基本負荷情報としてのAD値「300」とレンズユニット3の動作モード(モニタリング動作モード)に関する固有負荷情報としてのAD値「10」とに基づいて、ENDに関する閾値情報ENVを演算する(S.8)。ついで、CPU2は実際に検出された電源電圧Vが閾値情報ENVを超えているか否かを判断する(S.9)。
【0072】
電源電圧Vが閾値情報ENVを超えているとき(NOのとき)には、NENDマーク表示処理を行って(S.10)、S.1に戻り、処理を続行する。これにより、図9(c)に示すように、OSD表示画面G1の表示内容が変更されて、電池の残量情報としてのNENDマークがスルー画像又は再生画像に加えて表示される。
【0073】
電源電圧Vが閾値情報ENV以下のとき(YESのとき)には、CPU202はENDマーク表示処理を行う(S.11)。これにより、図9(d)に示すように、OSD表示画面G1の表示内容が変更されて、電池の残量情報がスルー画像又は再生画像に加えて表示される。ついで、CPU202は動作シーケンスの実行を終了する処理(電源終了シーケンスを実行する処理)を行う(S.12)。
【0074】
別の動作モードの場合も同様の処理フローが実行されるものであり、また、別のレンズユニットがボディユニットに装着された場合も同様であるので、その他の説明は省略する。
【0075】
このように本発明の実施の形態の撮像システムでは、基本負荷情報と固有負荷情報との差分演算を行って電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得し、この閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて電池残量の評価が為され、これによって、各動作モードの動作の可否が判断される。CPU202は電池残量がなくなった場合には終了表示と共に電源終了シーケンスを実行する処理を行う。
【0076】
レンズユニットには、レンズユニットの識別情報が与えられているが、撮像システムとしては、そのレンズユニットが例えばレンズユニット3であるのか、レンズユニット3’であるのかの識別情報を受け取らなくとも、固有負荷情報(差分負荷情報)を受け取ることができれば、CPU202は閾値情報を演算できるので、バッテリチェックシステムとしては正常に機能することになり、正常にバッテリ残量の情報表示が可能となる。
【0077】
また、固有負荷情報が与えられていないレンズユニットがボディユニットに装着された場合でも、ボディユニット2が有する基本負荷情報に基づいて、各動作モード毎の閾値情報を取得できるので、固有負荷情報が与えられていないレンズユニットの動作も保証される。
すなわち、固有負荷情報が得られないときには、固有負荷情報としてAD値「0」の情報が得られたものとして、各動作モード毎の閾値情報の値が大きい状態で、例えば、閾値情報が電圧の場合には高い閾値電圧で、撮像システムが各動作モード毎に動作することになるので、撮像システムが支障なく安全に動作することになる。
【0078】
また、新しいボディユニット2等が販売された場合でも、購入者がその新しいボディユニットへの初回接続時にファームウェアによってアップする等の手段を用いて、その新しいボディユニット2に対する各動作モード毎のAD値をその新しいボディユニット2に接続されたレンズユニットの固定記憶手段としてのフラッシュロム120に記憶させることにより、その新しいボディユニット2の基本負荷情報を変更することなく、接続されたレンズユニットの固有負荷情報として新しいボディユニット2に対する差分負荷情報を新たに記憶させるのみで、適切なバッテリー残量表示を提供できる。
従って、この撮像システムによれば、撮像素子とレンズユニットとを一体に有するレンズユニットと、このレンズユニットが装着されていないボディユニットとの接続による組み合わせによって、撮像システム全体としての消費電力、制御方法の相違から生じるバッテリ残量表示の不整合を解決して、ユーザに適切なバッテリ残量の表示を提供できる。
【0079】
つまりは、ボディユニットのバッテリーテーブルを固定し、撮像に関係するレンズユニットのバッテリーテーブルに関する情報をレンズユニットから差分負荷情報として受け取ることによって、撮像システムとして従来と同じ一個のカメラとしてユーザに適切な電池の残量マークと正常なカメラ動作とを保証できる。
【0080】
また、ボディユニット2の電池がリチウムイオン電池からアルカリ電池やニッケルイオン電池に変わった場合には、ボディユニット2のリチウムイオン電池についての基本負荷情報からその電池の種類に該当する基本負荷情報に変更することにより同様の演算処理を行うことができる。また、レンズユニットの固有負荷情報をその電池の種類に該当する固有負荷情報に変更することによっても同様の演算処理を行うことができる。
【0081】
以上の実施例では、ボディユニット2に唯一種類の静止画再生モードの負荷情報のみを基本負荷情報として基本データ記憶手段に記憶させる構成としたが、図10に示すように、モニタリング、フォーカス、静止画再生モードの負荷情報と、ズーム動作モード、動画記録モードの負荷情報との二種類の基本負荷情報を記憶させる構成としても良い。その図10には、モニタリング、フォーカス、静止画再生モードの負荷情報を「300」、「400」、「500」とし、ズーム動作モード、動画記録モードの基本負荷情報を「340」、「440」、「540」に設定した例が示されている。
【0082】
一般的に、ボディユニット2それ自体の動作モード毎の消費電力が異なるものであるから、少なくとも記録済画像を再生表示する再生モードに対応する負荷情報と、スルー画像を表示するモニタリングモードに対応する負荷情報と、静止画を撮影する静止画記録モードに対応する負荷情報と、動画を撮影する動画記録モードとに対応する負荷情報とを基本負荷情報として基本データ記憶手段に記憶させる構成としても良い。
【0083】
また、レンズユニットには、少なくともモニタリングモードに対応する差分の負荷情報と、静止画記録モードに対応する差分負荷情報と、動画記録モードに対応する差分負荷情報とを固有データ記憶手段に記憶させる構成としても良い。
【0084】
なお、図1に示すボディユニット2の装着部2Aには、図2に示したレンズユニッ3や3’の他に、図11に示すプロジェクタユニット4、図12に示すハードディスクユニット5(高容量記憶媒体装置)、図13に示す無線ユニット6、図14に示すプリンタユニット、スキャナユニット7、その他管の先端に撮像ユニットを備えた内視鏡のようなセンシングユニット等の撮像関連ユニットが着脱可能である。
【0085】
この場合でも、撮像関連ユニットの固有データ記憶手段に差分負荷情報を固有負荷情報として記憶させることにより、この撮像関連ユニットをボディユニットに装着した場合にシステム全体として適切な閾値情報を提供できる。
【符号の説明】
【0086】
1…撮像システム
2…ボディユニット
3、3’…レンズユニット
【先行技術文献】
【特許文献】
【0087】
【特許文献1】特開2008−28655号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズユニットと、このレンズユニットに着脱可能なボディユニットとからなる撮像システムに関し、更に詳しくは、動作モードに応じて電源の状態を判定して、動作の可否を決定することが可能な撮像システム、ボディユニット、レンズユニット及びレンズ交換式の撮像システムの電池残量の評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、レンズユニットと、このレンズユニットに着脱可能なボディユニットとからなるレンズ交換式の撮像システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この従来の撮像システムでは、ユーザの手間や費用をかけることなく、交換可能なレンズユニット毎の電源の状態として適切な負荷情報をボディユニットに提供することを目的として、レンズユニットに、レンズユニットの動作に対応する負荷情報を記憶する記憶部と、ボディユニットから指令されたレンズユニットの動作に対応する負荷情報をその記憶部から取得し、通信部を介してカメラ本体に送信する制御部とを備えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、負荷情報として、撮像素子を有するレンズユニットと撮像素子を有しないレンズユニットとでは、消費電力が相違し、制御方法も相違する。
また、例えば、レンズユニットの動作仕様(焦点距離)や撮像素子の相違(CCDやCMOSやそのサイズ、有効画素数、フレームレート)により駆動消費電力が大きく異なる。
その従来のレンズ交換式の撮像システムでは、モータ駆動の負荷情報のみが考慮されており、撮像素子の大きさや駆動時のフレームレートを含めた撮像素子の相違による電力消費量の差分を含んだ負荷情報を提供する構成のものとはなっていない。
【0004】
従って、例えば、従来のように、ある撮像素子を有するレンズユニットに対して、その撮像素子とは異なるタイプの撮像素子を有するレンズユニットをボディユニットに装着した場合に、ボディユニットに同一の固定情報を記憶させて、この同一の固定情報を用いて付加情報の計算を行うと、撮像素子やレンズユニットに係わるバッテリ表示が負荷や動作モードに見合った動作をせずに正常な表示や終了動作が行われず、ユーザが使用しずらくなる。
【0005】
そこで、ボディユニット側にのみ各レンズユニット毎の負荷情報を記憶手段(バッテリテーブル)に記憶させておくことが考えられるが、着脱可能なレンズユニットの個数が増えた際に、記憶手段にあらかじめ多くの余分なデータ領域を確保しておかなければならず、データ領域の確保には限度がある。レンズユニット側にのみ負荷情報を記憶させておく場合も同様である。
更に、撮像システム全体の各動作モード毎に、各動作モードに対する動作モードの可否を負荷情報を用いて正確に判断しようとすると、更に多くのデータ量が必要となる。
【0006】
本発明は上記の問題を解消することを課題とするもので、負荷情報をボディユニット側の基本負荷情報とレンズユニット側の固有負荷情報とに区別することにより、保有するデータ量を極力少なくして撮像システム全体の各動作モードに対する動作モードの可否を正確に判断可能なレンズ交換式の撮像システム、ボディユニット、レンズユニット及びレンズ交換式の撮像システムの電池残量の評価方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載のレンズ交換式の撮像システムは、レンズユニットと、該レンズユニットが着脱可能なボディユニットとからなるレンズ交換式の撮像システムであって、
前記ボディユニットは、電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、前記ボディユニットの単独動作と前記レンズユニットを装着した時の動作に応じた複数の基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段と、前記レンズユニットとの通信を行う通信手段とを有し、
前記レンズユニットは、撮影光学系と、被写体像を光電変換する撮像手段と、前記レンズユニットの動作に応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段と、前記ボディユニットとの通信を行う通信手段とを有し、
前記ボディユニットに任意の前記レンズユニットが装着されると、前記ボディユニットは前記両通信手段を介して前記固有データ記憶手段に記憶されている固有負荷情報を取得して、動作モードに応じて該当する基本負荷情報と固有負荷情報とから前記電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を演算し、該閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて当該動作モードの動作の可否が決定されることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記ボディユニットに任意の前記レンズユニットが装着されたときに、前記画像表示手段には、前記スルー画像又は前記再生画像に加えて、前記動作モードの動作に応じた前記電源の状態の判定結果が表示されることを特徴とする。
請求項3に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記基本負荷情報と前記固有負荷情報とは前記電源の電圧に関するA/D変換値であることを特徴とする。
請求項4に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記基本負荷情報と前記固有負荷情報とは0を含む自然数として記憶され、前記基本負荷情報のA/D変換値から前記固有負荷情報のA/D変換値を減算した値が前記動作モードの動作に応じた前記閾値情報のA/D変換値に対応していることを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記ボディユニットの基本負荷情報は、少なくとも記録済画像を再生表示する静止画再生モードに対応する情報と、スルー画像を表示するモニタリングモードに対応する情報と、静止画を撮影する静止画記録モードに対応する情報と、動画を撮影する動画記録モードに対応する情報とを有し、
前記レンズユニットの固有負荷情報は、少なくとも前記モニタリングモードに対応する情報と、前記静止画記録モードに対応する情報と、前記動画記録モードに対応する情報とを有することことを特徴とする。
請求項6に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記基本データ記憶手段は、前記電源の種類に応じた基本負荷情報を有することを特徴とする。
【0010】
請求項7に記載のレンズ交換式の撮像システムは、レンズユニットと、該レンズユニットが着脱可能なボディユニットとからなるレンズ交換式の撮像システムであって、
前記ボディユニットは、電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、前記ボディユニットの単独動作に対応する基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段と、前記レンズユニットとの通信を行う通信手段とを有し、
前記レンズユニットは、撮影光学系と、被写体像を光電変換する撮像手段と、前記レンズユニット動作に応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段と、前記ボディユニットとの通信を行う通信手段とを有し、
前記ボディユニットには、前記基本負荷情報と前記固有負荷情報との差分演算を行って前記電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得する演算手段と、前記閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて前記各動作モード毎にその動作の可否を判断する判断手段とが設けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項8に記載のレンズ交換式撮像システムは、前記単独動作が静止画再生モードであり、前記基本負荷情報は、前記静止画再生モードの負荷情報であることを特徴とする。
請求項9に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記固有負荷情報は、前記基本負荷情報と前記閾値情報との差分負荷情報であることを特徴とする。
【0012】
請求項10に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記差分負荷情報が前記カメラの動作モード毎に設定されていることを特徴とする。
請求項11に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記レンズユニットの動作モードが少なくともスルー画像を表示するモニタリングモードに対応する差分負荷情報と、静止画を撮影する静止画記録モードに対応する差分負荷情報と、動画を撮影する動画記録モードに対応する差分負荷情報とであることを特徴とする。
【0013】
請求項12に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記ボディユニットに任意の前記レンズユニットが装着されたときに、前記画像表示手段には、前記スルー画像又は前記再生画像に加えて、前記各動作モードの動作に応じた前記電源の状態の判定結果が表示されることを特徴とする。
請求項13に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記基本負荷情報と前記固有負荷情報と前記閾値情報とが前記電源の電圧に関するA/D変換値であることを特徴とする。
【0014】
請求項14に記載のレンズ交換式の撮像システムは、前記ボディユニットに前記レンズユニット以外の撮像関連ユニットが着脱可能であり、該撮像関連ユニットには、前記静止画再生モードの情報と前記閾値情報との差分である固有負荷情報が記録され、該撮像関連ユニットは、ボディユニットに記録されている画像を投影するプロジェクタユニット又は画像データを記録再生可能な高容量記録媒体ユニット又は前記ボディユニットに記録されている画像データを送信する無線ユニット又はセンシング装置であることを特徴とする。
【0015】
請求項15に記載のボディユニットは、撮影光学系と被写体像を光電変換する撮像手段と動作モードに応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段とを有しかつ動作モードの少なくとも一つが異なるタイプのレンズユニットが着脱可能であって、
電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、静止画再生モードに対応する基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段と、前記レンズユニットとの通信を行う通信手段と、前記基本負荷情報と前記固有負荷情報との差分演算を行って前記電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得する演算手段と、前記閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて撮像システム全体としての前記動作モード毎にその動作の可否を判断する判断手段とが設けられていることを特徴とする。
【0016】
請求項16に記載のボディユニットは、任意のレンズユニットが装着されたときに、前記画像表示手段には、前記スルー画像又は前記再生画像に加えて、前記動作モードの動作に応じた前記電源の状態の判定結果が表示されることを特徴とする。
請求項17に記載のレンズユニットは、電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、静止画再生モードに対応する基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段と、前記基本負荷情報に基づき前記電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得する演算手段と、前記閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて撮像システム全体としての前記動作モード毎にその動作の可否を判断する判断手段とが設けられているボディユニットに着脱可能であり、
撮影光学系と、被写体像を光電変換する撮像手段と、動作に応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段と、前記ボディユニットとの通信を行う通信手段とを有し、前記固有負荷情報は、前記電源の状態を判定するのに必要とする前記閾値情報と前記基本負荷情報との差分負荷情報であることを特徴とする。
【0017】
請求項18に記載のレンズユニットは、前記固有データ記憶手段に、少なくともスルー画像を表示するモニタリングモードに対応する差分負荷情報と、静止画を撮影する静止画記録モードに対応する差分負荷情報と、動画を撮影する動画記録モードに対応する差分負荷情報とが記憶されていることを特徴とする。
【0018】
請求項19に記載のレンズ交換式の撮像システムの電池残量の評価方法は、電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、前記ボディユニットの単独動作に対応する基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段と、前記レンズユニットとの通信を行う通信手段とを有するボディユニットと、
撮影光学系と、被写体像を光電変換する撮像手段と、前記レンズユニット動作に応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段と、前記ボディユニットとの通信を行う通信手段とを有するレンズユニットと、
からなるレンズ交換式の撮像システムに用いられる電池残量の評価方法であって、
前記基本負荷情報と前記固有負荷情報との差分演算を行って前記電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得し、前記閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて前記各動作モード毎にその動作の可否を判断することを特徴とする。
【0019】
請求項20に記載のレンズ交換式の撮像システムの電池残量の評価方法は、前記単独動作が静止画再生モードであり、前記基本負荷情報は、前記静止画再生モードの負荷情報であり、前記レンズユニットの動作モードが少なくともスルー画像を表示するモニタリングモードに対応する差分負荷情報と、静止画を撮影する静止画記録モードに対応する差分負荷情報と、動画を撮影する動画記録モードに対応する差分負荷情報とであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、撮像システム全体として動作モード毎に電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を、ボディユニットに着脱されるレンズユニットの動作仕様にかかわらず当該ボディユニット側の電源の状態を判定するのに必要とする基本負荷情報と、レンズユニット側の動作仕様によって異なる固有負荷情報とに区別し、ボディユニットには基本負荷情報のみを記憶させ、レンズユニットには固有負荷情報のみを記憶させ、撮像システム全体として動作させるときには、動作モードに応じて該当する基本負荷情報と該当する固有負荷情報とから撮像システム全体として電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を演算し、この演算により求めた閾値情報と実際に検出した電源の状態に関する情報とに基づいて当該動作モードの可否を決定することにしたので、ボディユニット及びレンズユニットのデータ記憶手段に保有させるデータ量を極力少なくして、撮像システム全体の動作の可否の決定を支障なく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は本発明に係わるレンズ交換式の撮像システムの一例を示す斜視図であって、(a)は単焦点レンズのレンズユニットが着脱されるボディユニットの斜視図であり、(b)は光学ズーム機能付きのレンズユニットを(a)に示すボディユニットと同一のボディユニットに装着する状態を示す斜視図である。
【図2】図2は図1(a)に示す単焦点レンズのレンズユニットの機能ブロック図である。
【図3】図3は図1(a)、図1(b)に示すボディユニットの機能ブロック図である。
【図4】図4は図1(b)に示す光学ズーム機能付きのレンズユニットの機能ブロック図である。
【図5】図5は更に別のレンズユニットの機能ブロック図の説明図であって、大型の撮像素子の機能ブロック図である。
【図6】図6はボディユニットに着脱可能なレンズユニットとボディユニットとの関係の一例を示すマトリックス図を示し、図6(a)は電源の状態としてEND(残量ゼロ)の状態に対応する電池残量マーク表示用の閾値情報について各レンズユニットの動作モードとボディユニットとのマトリックスを示し、図6(b)はNEND(残量ゼロ間近)の状態に対応する電池残量マーク表示用の閾値情報について各レンズユニットの動作モードとボディユニットとのマトリックスを示し、図6(c)はHALF(残量半分)の状態に対応する電池残量マーク表示用の閾値情報について各レンズユニットの動作モードとボディユニットとのマトリックスを示している。
【図7】図7はボディユニットの基本データ記憶手段に記憶されている基本負荷情報とレンズユニットの固有データ記憶手段に記憶されている固有負荷情報と撮像システム全体の各動作モードに対するシステム全体の電池残量マーク表示用の閾値情報との関係の一例を具体的に示す説明図であって、図7(a)は電源の状態としてEND(残量ゼロ)の状態に対応する説明図、図7(b)はNEND(残量ゼロ間近)の状態に対応する説明図、図7(c)はHALF(残量半分)の状態に対応する説明図である。
【図8】図8は本発明に係わる電源の状態としてバッテリチェックの一例を示すフローチャートである。
【図9】図9は電源の状態として電池の残量表示マークの一例を示す図であって、図9(a)は電池がフル充電の場合を示し、図9(b)は電池の残量が半分の場合を示し、図9(c)は電池の残量がゼロ近傍の状態を示し、図9(d)は電池の残量がない状態を示している。
【図10】図10は、ボディユニットの基本データ記憶手段に記憶されている基本負荷情報とレンズユニットの固有データ記憶手段に記憶されている固有負荷情報と撮像システム全体の各動作モードに対するシステム全体の電池残量マーク表示用の閾値情報との関係の別の例を具体的に示す説明図であって、図10(a)は電源の状態としてEND(残量ゼロ)の状態に対応する説明図、図10(b)はNEND(残量ゼロ間近)の状態に対応する説明図、図10(c)はHALF(残量半分)の状態に対応する説明図である。
【図11】図11は本発明に係わるボディユニットに着脱可能な撮像関連機器としてのプロジェクタユニットを示す斜視図である。
【図12】図12は本発明に係わるボディユニットに着脱可能な撮像関連機器としてのハードディスクユニットを示す斜視図である。
【図13】図13は本発明に係わるボディユニットに着脱可能な撮像関連機器としての無線ユニットを示す斜視図である。
【図14】図14は本発明に係わるボディユニットに着脱可能な撮像関連機器としてのプリンタユニット又はスキャナユニットを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0022】
(レンズ交換式の撮像システムの概要説明)
図1は、本発明に係わるレンズ交換式の撮像システム1の一例を示す斜視図であって、この撮像システム1は、例えば、ボディユニット2と、このボディユニット2に着脱可能のレンズユニット3、3’から構成されている。例えば、レンズユニット3は単焦点レンズを有するタイプであり、レンズユニット3’は光学ズーム機能付きのタイプである。
【0023】
レンズユニット3、3’は、ボディユニット2の装着部2Aに着脱可能に装着される。ボディユニット2には通信手段としてのコネクタ部4が設けられ、レンズユニット3、3’には通信手段としてのコネクタ部5が設けられている。
【0024】
ここでは、ここで、ボディユニット2に装着されるレンズユニットとして、単焦点レンズのレンズユニット3と光学ズーム機能付きのレンズユニット3’とが図示をされているが、これらのレンズユニット3、3’に限られるものではなく、ボディユニット2には大型の撮像素子を有するレンズユニットや後述する撮像関連ユニットも着脱可能である。
このレンズユニット3、3’、ボディユニット2の詳細構造について、必要であれば、例えば、特願2009−252578号(出願日 2009年11月4日)を参照されたい。
【0025】
(レンズユニット3、3’及びボディユニット2の機能ブロック図の説明)
次に、本発明に係る撮像システムの機能ブロック図について図2ないし図5を用いて説明する。図2は本発明に係る単焦点レンズのレンズユニット1の機能ブロック図であり、図3は本発明に係わるボディユニット2の機能ブロック図である。
【0026】
図2において、レンズユニット3の機能ブロックを示すレンズユニット部100は、フォーカスレンズを備えた撮影光学系としてのレンズ群101と、レンズ群101を介して受光した被写体像を光信号から電気信号に光電変換して出力する撮像素子(撮像手段)102と、撮像素子102から出力される信号(アナログ画像データ)をデジタル画像データに変換して信号増幅をするAFE(アナログフロントエンド)103と、変換されたデジタル画像データに対してYUVデータへの変換処理、JPEG形式の圧縮処理、RAWデータの生成処理などの所定の画像処理を行ういわゆる画像エンジンであるCPU104とを有している。
【0027】
また、レンズユニット部100は、ボディユニット2と電気的に接続するユニット間インターフェースを構成するジョイントコネクタ(コネクタ部5)105と、このジョイントコネクタ105を介して画像データをボディユニット2に送信するための双方向バス106、制御信号107、シリアルインターフェース信号108、SDIO信号109をそれぞれ授受する信号ラインを有している。
【0028】
また、レンズユニット部100は、レンズ群101の鏡筒の繰り出しと収納に用いるモータ110を制御するモータードライバ111を有している。このモータードライバ111は、ボディユニット2から受信した制御信号107によって制御される。この機構によって、交換レンズの種類によっては撮像システム1の電源を切ったときに鏡筒を収納し、また、図示しないボタンの押下によって変倍動作をするなどの種々の動作制御を行うことができる。
【0029】
また、レンズユニット部100は、ボディユニット2から供給される電力112からレンズユニット部100の動作に必要な各種電力を生成させるDC−DCコンバータ113と、ボディユニット2から供給された電力112を検知して、このDC−DCコンバータ113を制御するサブマイコン(サブCPU)114と、レンズユニット部100の外部に装着可能なテレコンバータレンズ及びワイドコンバータレンズを検出する検出回路115とを備えている。
【0030】
また、レンズユニット部100は、撮像システム1の傾きを検出するジャイロセンサ116と、撮像システム1に加わる加速度を検出する加速度センサ117と、ジャイロセンサ116が検出した傾き及び加速度センサ117が検出した加速度によって、レンズ群101を駆動するコイル118と、コイル118の駆動量を検出するホール素子119とを備えている。これら、ジャイロセンサ116、加速度センサ117、コイル118、ホール素子119によって手ぶれの防止機能を発揮することができる。
【0031】
さらに、レンズユニット部100は、画像処理及び動作制御処理を行うソフトウェアがフラッシュロム(Flash ROM)120に記憶されており、このソフトウェアによる処理をワークエリアであるRAM(DDR−SDRAM)121を使用してCPU104が各機構の動作及び処理の制御を行うように構成されている。ここで、フラッシュロム120は後述する固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段としての機能を果たすものである。
【0032】
図3において、ボディユニット2の機能ブロックを示すボディユニット部200は、レンズユニット部100と電気的に接続するユニット間インターフェースを構成するジョイントコネクタ(コネクタ部4)201と、このジョイントコネクタ201を介してレンズユニット部100から受信する画像データをCPU202に転送する双方向バス203と、双方向バス203を介して受信した画像データに対してYUVデータへの変換処理、JPEG形式の圧縮処理、JPEG形式からの展開処理、RAWデータの生成処理等を適宜行ういわゆる画像エンジンとしてのCPU202(メインCPU)と、レンズユニット部100の制御信号107のラインに接続する制御信号204のラインと、レンズユニット部100のシリアルインターフェース信号108のラインに接続するシリアルインターフェース信号205のラインと、レンズユニット部100のSDIO信号109のラインと接続するSDIO信号206のラインとを備えている。
【0033】
また、ボディユニット部200は、所定の押下操作などによって当該撮像システム1の撮影動作を開始するスイッチであるフォーカス及びレリーズスイッチ207と、ボディユニット部200において設定する撮像システム1の動作モード等の選択設定に用いる十字キーなどで構成されるスイッチ208と、スイッチ208の入力を検知して所定の設定処理などを行い、かつ、リチウムイオンバッテリ209から供給される電力をDC−DCコンバータ210を用いて電源制御し、また、レンズユニット部100へ電力を供給するためのスイッチである電源スイッチ212を制御するサブマイコン(サブCPU)213と、リチウムイオン209の電源電圧(電源の状態)V(図8参照)をチェックするバッテリチェック回路209’とを備えている。
【0034】
ここで、リチウムイオンバッテリ209とDC−DCコンバータ210とは電源を構成している。バッテリチェック回路209’の電源の状態に関する情報はCPU202にA/D変換されて入力される。CPU202はそのバッテリチェック回路209’の入力情報に基づいて電源電圧Vを常時監視している。CPU202はその電源電圧Vを後述する閾値情報として比較して例えば電池の残量表示に用いられるものである。
【0035】
また、ボディユニット部200は、画像処理及び動作制御処理を行うソフトウェアが記憶されたフラッシュロム214を備えており、このソフトウェアによる処理をワークエリアであるRAM(DDR−SDRAM)215を使用してCPU202が各機構の動作及び処理の制御を行うように構成されている。ここで、フラッシュロム214は後述する基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段としての機能を果たすものである。
【0036】
また、ボディユニット部200は、音声コーディック216と、この音声コーディック216に音声信号を入力するマイク217と、音声コーディック216から音を出力するスピーカ218と、USBインターフェースコネクタ219と、AV出力用コネクタ220、HDMI信号の出力インターフェース221と、撮像された画像ファイルを保存する着脱可能な記憶手段であるSDカードメモリ222と、ボディユニット部200に外部ストロボを装着するときの接続回路を兼ねているストロボ223と、フォーカス及びレリーズスイッチ207の操作によってフォーカシング動作時に被写体像をモニタリング表示させ、撮影動作をしたときには撮影した画像データを表示する画像表示手段であるLCD224及びEVF225とを備えている。すなわち、そのLCD224又はEVF225はモニタリング時のスルー画像又は撮影された画像を再生した再生画像を表示する画像表示手段として機能する。
【0037】
図4は、レンズユニット部100の別の例(光学ズームを搭載したレンズユニット3’の機能ブロック図である。
図4に示したレンズユニット部100においては、レンズ群101がズーム機能を有しており、これらレンズ群101を移動させるためのズーム用モータ122が設けられている。そして、ボディユニット部200に設けられたズームスイッチ(図示省略)の操作によって、レンズ群101に備えられたフォーカスレンズとズームレンズに所定の動作をさせることができるよう構成されている。他の構成は、図2に示したレンズユニット部100と同様である。
【0038】
図5は、レンズユニット部100の更に別の例を示す回路ブロック図である。図5に示したレンズユニット部100においては、撮像素子102を大型のものとすることによって、手ぶれ防止動作を行うホール素子119、コイル118、ジャイロセンサ116(図2参照)に相当する構成が省かれている。他の構成は、図2に示したレンズユニット部100と同様である。
【0039】
このように、ボディユニット2には各種のレンズユニット3が着脱可能であり、ボディユニット2にレンズユニット3が装着された状態で、レンズユニット3の動作仕様毎に全体として従来と同等の機能を果たす撮像システム1が構成される。以下、動作仕様の異なるレンズユニットとボディユニットの組み合わせの一例を図6を参照しつつ説明する。
【0040】
(各レンズユニットの動作モードとボディユニットとの組み合わせの一例の説明)
図6はボディユニットに着脱可能なレンズユニットとボディユニットとの関係を示すマトリックス図を示している。
ここでは、電池残量の表示は、HULL(満杯)、HALF(残量半分)、NEND(残量ゼロ間近)、END(残量ゼロ)の四状態に対応されている。CPU202がこの4つの電源状態を判定するには、3つの閾値情報HAV、NEV、ENV(図8参照)が必要であり、その図6には、各閾値情報について、各レンズユニットの動作モードとボディユニットとの組み合わせが示されている。
【0041】
ここでは、撮像システム全体としての動作モードとして、スルー画像を表示するモニタリング、静止画を撮影する静止画記録モードとしてのフォーカス、ズーム変倍を行うズーム、動画を撮影する動画記録、モードA、モードBが想定されている。レンズユニットはその仕様により動作モードがそれぞれ異なっている。
例えば、レンズユニット(LENZ1)3は単焦点レンズタイプのものであり、このLENZ1はモニタリング動作と、フォーカス動作と、動画記録動作と、モードAとの各動作モードを有する。
【0042】
また、例えば、レンズユニット(LENZ2)3’は光学ズーム機能付きタイプのものであり、このLENZ2はモニタリング動作と、フォーカス動作と、ズーム動作と、動画記録動作と、モードAとの各動作モードを有する。
また、例えば、レンズユニット(LENZ3)3は大型の撮像素子102を有するタイプのものであり、このLENZ3はモニタリング動作と、フォーカス動作と、動画記録動作と、モードBとの各動作モードを有する。
【0043】
ここで、動作モードAと動作モードBとは、撮像素子102の大きさを区別するためのものである。この動作モードA、動作モードBによって例えば手ぶれ補正機構の有無が識別される。その図6(a)ないし図6(c)の各枠内の○印はその動作モードを有することを意味し、空白はその動作モードを有しないことを意味する。
【0044】
このように、レンズユニットの仕様毎に動作モードが異なっており、また、例えば、動作モードが同じ単焦点レンズタイプのレンズユニットでも、動作モード毎に細部の仕様が異なるものがあり、ここでは、100種類のレンズユニットが示されているが、これに限られるものではない。
【0045】
各動作モードによって、動作時の消費電力が異なるため、動作モード毎に閾値の設定が必要であり、特に、モータ駆動や動画撮影等の場合、レンズユニットの消費電力が大きくなる。従って、各レンズユニット毎に仕様の異なる動作モード毎の電源の状態に関する負荷情報を準備し、この負荷情報をボディユニット側の記憶手段(バッテリテーブル)にのみ記憶させるとすると、着脱可能なレンズユニットの個数が増えた際に、記憶手段の記憶領域をあらかじめ多く確保する等の余分なデータ領域を確保しておかなければならないことになり、また、レンズユニット側に動作モード毎の負荷情報を記憶させる場合も同様である。
更に、撮像システム全体の各動作モード毎に各動作モードに対する動作モードの可否を正確に判断しようとすると、更に多くのデータ量が必要となる。
【0046】
そこで、撮像システム全体として動作毎に電源の状態を判定するのに必要とする負荷情報を、ボディユニットに着脱されるレンズユニットの動作仕様にかかわらず当該ボディユニット側の電源の状態を判定するのに必要とする基本負荷情報と、レンズユニット側の動作仕様によって異なる固有負荷情報とに区別し、ボディユニットには基本負荷情報のみを記憶させ、レンズユニットには固有負荷情報のみを記憶させておくことにする。
【0047】
この実施例では、ボディユニット2には、単独動作としての記録済み画像を再生表示する静止画再生モードのみに関する負荷情報が基本負荷情報としてメモリテーブルに設けられている。このメモリテーブルは基本データ記憶手段として機能するフラッシュロム214に準備されている。
【0048】
各レンズユニットには、そのレンズユニットが有する固有の動作モードに対応するメモリテーブルが固有負荷情報として記憶されている。そのメモリテーブルは固有データ記憶手段として機能するフラッシュロム120に準備されている。
【0049】
その動作モード毎に、基本負荷情報と固有負荷情報とを組み合わせて電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報が求められる。ここでは、CPU202は、静止画再生モードのみの基本負荷情報と各動作モード毎に定められた固有負荷情報とを演算することにより、当該動作モードに応じた電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得する演算手段として機能する。
CPU202は、この閾値情報と実際に検出した電源電圧Vとに基づいて、当該動作モードの動作の可否を決定する判定手段として機能する。
【0050】
(基本負荷情報と固有負荷情報との一例の詳細な説明)
ボディユニット2とレンズユニット3とが一体の撮像システムに関して説明すると、撮像システムの動作モードとしては、ボディユニット2の画像表示手段(LCD224及びEVF225)を動作させる静止画再生モード、レンズユニット3を動作させるモニタリングモード、フォーカスレンズを駆動するフォーカスモード、動画記録を行う動画記録モードがある。
【0051】
次に、ボディユニット2とレンズユニット3’とが一体の撮像システムについて説明すると、撮像システムの動作モードとしては、ボディユニット2の画像表示手段(LCD224及びEVF225)を動作させる静止画再生モード、レンズユニット3を動作させるモニタリングモード、フォーカスレンズを駆動するフォーカスモード、ズームレンズを駆動するズームモード、動画記録を行う動画記録モードがある。
【0052】
このように、ボディユニット2に装着されているレンズユニット3を取り外して、このボディユニット2にレンズユニット3とは仕様の異なるレンズユニット3’を装着すると、このボディユニット2とレンズユニット3’が一体の撮像システム1はレンズユニット3が当該ボディユニット2に装着されている場合の動作モードと異なることになる。
【0053】
この実施例では、ボディユニット側が有する負荷情報として静止画再生モードのみの情報とされ、この静止画再生モードにおける負荷情報が基本負荷情報として、フラッシュロム214に記憶保存されている。レンズユニット側には各動作モードに応じて、その差分負荷情報が固有負荷情報としてフラッシュロム120に記憶保存されている。
【0054】
図7に示す差分負荷情報の説明図を用いて、より詳細に基本負荷情報と固有負荷情報とについて説明する。
ボディユニット2のフラッシュロム(基本データ記憶手段)214には、静止画再生モードの基本負荷情報としてのA/D変換値(以下、AD値という)が記憶されている。
ここでは、ボディユニット2のAD値はENV、NEV、HAV(図8参照)の各閾値情報に対応させて「300」、「400」、「500」に設定されている。なお、説明の便宜のため、図7の枠内の数値は10進数で表示されている。
ここで、閾値情報としての電源電圧のAD値は、電池電圧のAD値である。このAD値は0を含む自然数として記憶されている。
一方、レンズユニット3、3’のフラッシュロム120(固有データ記憶手段)には、各動作モード毎にこの動作モードに対応する固有負荷情報としてのAD値が記憶されている。
なお、このAD値は電源電圧に対応するもので、消費電力が大きくなるに伴って、この実施例では、電池電圧のAD値は小さい数字となるように設定されている。例えば、AD値「300」は、電池電圧3.7Vかつ消費電流300mA(消費電力1.11W)を意味し、AD値「200」は3.7Vかつ消費電流500mA(消費電力1.85W)を意味する。
【0055】
ボディユニット2に仕様の異なるレンズユニットを装着したときに撮像システム全体として各動作モード毎に必要とする閾値情報からボディユニット2の基本負荷情報としての静止画再生モードの負荷情報を差分して、この差分負荷情報を仕様の異なるレンズユニットの各動作モード毎に必要とする固有負荷情報として用いることにすれば、ボディユニット2及び各レンズユニットに各動作モード毎に必要とする記憶領域(メモリテーブル)の量の減少を図ることができる。
【0056】
ここでは、レンズユニット3の固有データ記憶手段に記憶されているAD値は、動作モードがモニタリングで、電池の残量ゼロ(END)のとき「10」、電池の残量がゼロの近傍(NEND)のとき「5」、電池の残量が半分(HALF)のとき「3」であり、動作モードがフォーカスで、電池の残量がゼロ(END)のとき「20」、電池の残量がゼロの近傍(NEND)のとき「15」、電池の残量が半分(HALF)のとき「12」であり、動作モードがズームのときのAD値は、レンズユニット1が固定焦点方式であるので設定されておらず「−」、動作モードが動画記録で、電池の残量がゼロ(END)のとき「15」、電池の残量がゼロの近傍(NEND)のとき「10」、電池の残量が半分(HALF)のとき「8」である。なお、ここでは、モードA、モードBについては、説明の簡略化のため、説明を省略する。
【0057】
また、レンズユニット3’の固有データ記憶手段に記憶されているAD値は、動作モードがモニタリングで、電池の残量がゼロ(END)のとき「5」、電池の残量がゼロの近傍(NEND)のとき「2」、電池の残量が半分(HALF)のとき「2」であり、動作モードがフォーカスで、電池の残量がゼロ(END)のとき「10」、電池の残量がゼロの近傍(NEND)のとき「6」、電池の残量が半分(HALF)のとき「5」であり、動作モードがズームで、電池の残量がゼロ(END)のとき「20」、電池の残量がゼロの近傍(NEND)のとき「15」、電池の残量が半分(HALF)のとき「10」であり、動作モードが動画記録で、電池の残量がゼロ(END)のとき「8」、電池の残量がゼロの近傍(NEND)のとき「4」、電池の残量が半分(HALF)のとき「3」である。
【0058】
撮像システム1としてのAD値のテーブル管理は、ボディユニット2のCPU202が既述の通り行う。ボディユニット2にレンズユニット3が装着されると、CPU202はレンズユニット3のAD値とボディユニット2のAD値とに基づき、各動作モード毎、電池の残量毎の演算を行う。
【0059】
すなわち、CPU202は、電池の残量がゼロ(END)の閾値情報ENVを得るために、動作モードがモニタリングの場合には「300−10=290」、動作モードがフォーカスの場合には「300−20=280」、動作モードが動画記録の場合には「300−15=285」の演算を行う。
【0060】
またCPU202は、電池の残量がゼロの近傍(NEND)の閾値情報NEVを得るために、動作モードがモニタリングの場合には「400−5=395」、動作モードがフォーカスの場合には「400−15=385」、動作モードが動画記録の場合には「400−10=390」の演算を行う。
【0061】
また、CPU202は、電池の残量が半分(HALF)の閾値情報HAVを得るために、動作モードがモニタリングの場合には「500−3=497」、動作モードがフォーカスの場合には「500−12=488」、動作モードが動画記録の場合には「500−8=492」の演算を行う。
【0062】
これに対して、レンズユニット3が当該ボディユニット2から取り外され、当該ボディユニット2にレンズユニット3’が装着されると、CPU202はレンズユニット3’のAD値とボディユニット2のAD値とに基づき、各動作モード毎、電池の残量毎の演算を行う。
【0063】
すなわち、CPU202は、電池の残量がゼロ(END)の閾値情報ENVを得るために、動作モードがモニタリングの場合には「300−5=295」、動作モードがフォーカスの場合には「300−10=290」、動作モードがズームの場合には「300−20=280」、動作モードが動画記録の場合には「300−8=292」の演算を行う。
【0064】
また、CPU202は、電池の残量がゼロの近傍(NEND)の閾値情報NEVを得るために、動作モードがモニタリングの場合には「400−2=398」、動作モードがフォーカスの場合には「400−6=394」、動作モードがズームの場合には「400−15=385」、動作モードが動画記録の場合には「400−4=396」の演算を行う。
【0065】
また、CPU202は、電池の残量が半分(HALF)の閾値情報HAVを得るために、動作モードがモニタリングの場合には「500−2=498」、動作モードがフォーカスの場合には「500−5=495」、動作モードがズームの場合には「500−10=490」、動作モードが動画記録の場合には「500−3=497」の演算を行う。
CPU202は、これらの演算結果に基づいて、各動作モード毎に電池の残量が閾値以下であるか否かを判断すると共に、電池の残量を表示させる。また、この表示と共に音声で知らせてもよい。
【0066】
CPU202は実際のAD値を検出して、実際のAD値が動作モード毎に対応して演算により求めた閾値以下になった場合、LCD224又はEVF225(画像表示手段)のOSD表示画面(オンスクリーンディスプレイ)に表示する内容を変更して、電池の残量情報をスルー画像又は再生画像に加えて表示させる。これにより、動作モードの動作に応じた電源の状態の判定結果がユーザーに提供される。以下、その一例をフローチャートを参照しつつ説明する。
【0067】
(CPU202の閾値情報の演算の一例の説明)
CPU202は、ボディユニット2に任意のレンズユニットが装着されると、図8に示すように、バッテリチェック処理を行い、実際に検出された電源電圧Vを取得する(S.1)。ここでは、ボディユニット2にレンズユニット3が装着され、モニタリング動作モードであるとして説明する。
【0068】
ボディユニット2のHALFの基本負荷情報としてのAD値「500」とレンズユニット3の該当する動作モード(モニタリング動作モード)に関する固有負荷情報としてのAD値「3」とに基づいて、HALFに関する閾値情報HAVを演算する(S.2)。ついで、CPU2は、実際に検出された電源電圧Vが閾値情報HAVを超えているか否かを判断する(S.3)。
【0069】
電源電圧Vが閾値情報HAVを超えているとき(NOのとき)には、FULLマーク表示処理を行って(S.4)、S.1に戻り、処理を続行する。これにより、図9(a)に示すように、LCD224又はEVF225(画像表示手段)のOSD表示画面G1(オンスクリーンディスプレイ)に、電池の残量情報としてのフル充電マークがスルー画像又は再生画像に加えて表示される。電源電圧Vが閾値情報HAV以下のとき(YESのとき)には、CPU202はボディユニット2のNENDの基本負荷情報としてのAD値「400」とレンズユニット3の動作モード(モニタリング動作モード)に関する固有負荷情報としてのAD値「5」とに基づいて、NENDに関する閾値情報NEVを演算する(S.5)。
【0070】
ついで、CPU202は、実際に検出された電源電圧Vが閾値情報NEVを超えているか否かを判断する(S.6)。電源電圧Vが閾値情報NEVを超えているとき(NOのとき)には、HALFマーク表示処理を行って(S.7)、S.1に戻り、処理を続行する。これにより、図9(b)に示すように、OSD表示画面G1の表示内容が変更されて、電池の残量情報としてのHALFマークがスルー画像又は再生画像に加えて表示される。
【0071】
電源電圧Vが閾値情報NEV以下のとき(YESのとき)には、CPU202はボディユニット2のENDの基本負荷情報としてのAD値「300」とレンズユニット3の動作モード(モニタリング動作モード)に関する固有負荷情報としてのAD値「10」とに基づいて、ENDに関する閾値情報ENVを演算する(S.8)。ついで、CPU2は実際に検出された電源電圧Vが閾値情報ENVを超えているか否かを判断する(S.9)。
【0072】
電源電圧Vが閾値情報ENVを超えているとき(NOのとき)には、NENDマーク表示処理を行って(S.10)、S.1に戻り、処理を続行する。これにより、図9(c)に示すように、OSD表示画面G1の表示内容が変更されて、電池の残量情報としてのNENDマークがスルー画像又は再生画像に加えて表示される。
【0073】
電源電圧Vが閾値情報ENV以下のとき(YESのとき)には、CPU202はENDマーク表示処理を行う(S.11)。これにより、図9(d)に示すように、OSD表示画面G1の表示内容が変更されて、電池の残量情報がスルー画像又は再生画像に加えて表示される。ついで、CPU202は動作シーケンスの実行を終了する処理(電源終了シーケンスを実行する処理)を行う(S.12)。
【0074】
別の動作モードの場合も同様の処理フローが実行されるものであり、また、別のレンズユニットがボディユニットに装着された場合も同様であるので、その他の説明は省略する。
【0075】
このように本発明の実施の形態の撮像システムでは、基本負荷情報と固有負荷情報との差分演算を行って電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得し、この閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて電池残量の評価が為され、これによって、各動作モードの動作の可否が判断される。CPU202は電池残量がなくなった場合には終了表示と共に電源終了シーケンスを実行する処理を行う。
【0076】
レンズユニットには、レンズユニットの識別情報が与えられているが、撮像システムとしては、そのレンズユニットが例えばレンズユニット3であるのか、レンズユニット3’であるのかの識別情報を受け取らなくとも、固有負荷情報(差分負荷情報)を受け取ることができれば、CPU202は閾値情報を演算できるので、バッテリチェックシステムとしては正常に機能することになり、正常にバッテリ残量の情報表示が可能となる。
【0077】
また、固有負荷情報が与えられていないレンズユニットがボディユニットに装着された場合でも、ボディユニット2が有する基本負荷情報に基づいて、各動作モード毎の閾値情報を取得できるので、固有負荷情報が与えられていないレンズユニットの動作も保証される。
すなわち、固有負荷情報が得られないときには、固有負荷情報としてAD値「0」の情報が得られたものとして、各動作モード毎の閾値情報の値が大きい状態で、例えば、閾値情報が電圧の場合には高い閾値電圧で、撮像システムが各動作モード毎に動作することになるので、撮像システムが支障なく安全に動作することになる。
【0078】
また、新しいボディユニット2等が販売された場合でも、購入者がその新しいボディユニットへの初回接続時にファームウェアによってアップする等の手段を用いて、その新しいボディユニット2に対する各動作モード毎のAD値をその新しいボディユニット2に接続されたレンズユニットの固定記憶手段としてのフラッシュロム120に記憶させることにより、その新しいボディユニット2の基本負荷情報を変更することなく、接続されたレンズユニットの固有負荷情報として新しいボディユニット2に対する差分負荷情報を新たに記憶させるのみで、適切なバッテリー残量表示を提供できる。
従って、この撮像システムによれば、撮像素子とレンズユニットとを一体に有するレンズユニットと、このレンズユニットが装着されていないボディユニットとの接続による組み合わせによって、撮像システム全体としての消費電力、制御方法の相違から生じるバッテリ残量表示の不整合を解決して、ユーザに適切なバッテリ残量の表示を提供できる。
【0079】
つまりは、ボディユニットのバッテリーテーブルを固定し、撮像に関係するレンズユニットのバッテリーテーブルに関する情報をレンズユニットから差分負荷情報として受け取ることによって、撮像システムとして従来と同じ一個のカメラとしてユーザに適切な電池の残量マークと正常なカメラ動作とを保証できる。
【0080】
また、ボディユニット2の電池がリチウムイオン電池からアルカリ電池やニッケルイオン電池に変わった場合には、ボディユニット2のリチウムイオン電池についての基本負荷情報からその電池の種類に該当する基本負荷情報に変更することにより同様の演算処理を行うことができる。また、レンズユニットの固有負荷情報をその電池の種類に該当する固有負荷情報に変更することによっても同様の演算処理を行うことができる。
【0081】
以上の実施例では、ボディユニット2に唯一種類の静止画再生モードの負荷情報のみを基本負荷情報として基本データ記憶手段に記憶させる構成としたが、図10に示すように、モニタリング、フォーカス、静止画再生モードの負荷情報と、ズーム動作モード、動画記録モードの負荷情報との二種類の基本負荷情報を記憶させる構成としても良い。その図10には、モニタリング、フォーカス、静止画再生モードの負荷情報を「300」、「400」、「500」とし、ズーム動作モード、動画記録モードの基本負荷情報を「340」、「440」、「540」に設定した例が示されている。
【0082】
一般的に、ボディユニット2それ自体の動作モード毎の消費電力が異なるものであるから、少なくとも記録済画像を再生表示する再生モードに対応する負荷情報と、スルー画像を表示するモニタリングモードに対応する負荷情報と、静止画を撮影する静止画記録モードに対応する負荷情報と、動画を撮影する動画記録モードとに対応する負荷情報とを基本負荷情報として基本データ記憶手段に記憶させる構成としても良い。
【0083】
また、レンズユニットには、少なくともモニタリングモードに対応する差分の負荷情報と、静止画記録モードに対応する差分負荷情報と、動画記録モードに対応する差分負荷情報とを固有データ記憶手段に記憶させる構成としても良い。
【0084】
なお、図1に示すボディユニット2の装着部2Aには、図2に示したレンズユニッ3や3’の他に、図11に示すプロジェクタユニット4、図12に示すハードディスクユニット5(高容量記憶媒体装置)、図13に示す無線ユニット6、図14に示すプリンタユニット、スキャナユニット7、その他管の先端に撮像ユニットを備えた内視鏡のようなセンシングユニット等の撮像関連ユニットが着脱可能である。
【0085】
この場合でも、撮像関連ユニットの固有データ記憶手段に差分負荷情報を固有負荷情報として記憶させることにより、この撮像関連ユニットをボディユニットに装着した場合にシステム全体として適切な閾値情報を提供できる。
【符号の説明】
【0086】
1…撮像システム
2…ボディユニット
3、3’…レンズユニット
【先行技術文献】
【特許文献】
【0087】
【特許文献1】特開2008−28655号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズユニットと、該レンズユニットが着脱可能なボディユニットとからなるレンズ交換式の撮像システムであって、
前記ボディユニットは、電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、前記ボディユニットの単独動作と前記レンズユニットを装着した時の動作に応じた複数の基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段と、前記レンズユニットとの通信を行う通信手段とを有し、
前記レンズユニットは、撮影光学系と、被写体像を光電変換する撮像手段と、前記レンズユニット動作に応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段と、前記ボディユニットとの通信を行う通信手段とを有し、
前記ボディユニットに任意の前記レンズユニットが装着されると、前記ボディユニットは前記両通信手段を介して前記固有データ記憶手段に記憶されている固有負荷情報を取得して、動作モードに応じて該当する基本負荷情報と固有負荷情報とから前記電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を演算し、該閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて当該動作モードの動作の可否が決定されることを特徴とするレンズ交換式の撮像システム。
【請求項2】
前記ボディユニットに任意の前記レンズユニットが装着されたときに、前記画像表示手段には、前記スルー画像又は前記再生画像に加えて、前記動作モードの動作に応じた前記電源の状態の判定結果が表示されることを特徴とする請求項1に記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項3】
前記基本負荷情報と前記固有負荷情報とは前記電源の電圧に関するA/D変換値であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項4】
前記基本負荷情報と前記固有負荷情報とは0を含む自然数として記憶され、前記基本負荷情報のA/D変換値から前記固有負荷情報のA/D変換値を減算した値が前記動作モードの動作に応じた前記閾値情報のA/D変換値に対応していることを特徴とする請求項3記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項5】
前記ボディユニットの基本負荷情報は、少なくとも記録済画像を再生表示する静止画再生モードに対応する情報と、スルー画像を表示するモニタリングモードに対応する情報と、静止画を撮影する静止画記録モードに対応する情報と、動画を撮影する動画記録モードとに対応する情報とを有し、
前記レンズユニットの固有負荷情報は、少なくとも前記モニタリングモードに対応する情報と、前記静止画記録モードに対応する情報と、前記動画記録モードに対応する情報とを有することことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項6】
前記基本データ記憶手段は、前記電源の種類に応じた基本負荷情報を有することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項7】
レンズユニットと、該レンズユニットが着脱可能なボディユニットとからなるレンズ交換式の撮像システムであって、
前記ボディユニットは、電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、前記ボディユニットの単独動作に対応する基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段と、前記レンズユニットとの通信を行う通信手段とを有し、
前記レンズユニットは、撮影光学系と、被写体像を光電変換する撮像手段と、前記レンズユニット動作に応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段と、前記ボディユニットとの通信を行う通信手段とを有し、
前記ボディユニットには、前記基本負荷情報と前記固有負荷情報との差分演算を行って前記電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得する演算手段と、前記閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて前記各動作モード毎にその動作の可否を判断する判断手段とが設けられていることを特徴とするレンズ交換式の撮像システム。
【請求項8】
前記単独動作が静止画再生モードであり、前記基本負荷情報は、前記静止画再生モードの負荷情報であることを特徴とする請求項7に記載のレンズ交換式撮像システム。
【請求項9】
前記固有負荷情報は、前記基本負荷情報と前記閾値情報との差分負荷情報であることを特徴とする請求項8に記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項10】
前記差分負荷情報が前記カメラの動作モード毎に設定されていることを特徴とする請求項9に記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項11】
前記レンズユニットの動作モードが少なくともスルー画像を表示するモニタリングモードに対応する差分負荷情報と、静止画を撮影する静止画記録モードに対応する差分負荷情報と、動画を撮影する動画記録モードに対応する差分負荷情報とであることを特徴とする請求項10に記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項12】
前記ボディユニットに任意の前記レンズユニットが装着されたときに、前記画像表示手段には、前記スルー画像又は前記再生画像に加えて、前記各動作モードの動作に応じた前記電源の状態の判定結果が表示されることを特徴とする請求項11に記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項13】
前記基本負荷情報と前記固有負荷情報と前記閾値情報とが前記電源の電圧に関するA/D変換値であることを特徴とする請求項12に記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項14】
前記ボディユニットに前記レンズユニット以外の撮像関連ユニットが着脱可能であり、該撮像関連ユニットには、前記静止画再生モードの情報と前記閾値情報との差分である固有負荷情報が記録され、該撮像関連ユニットは、ボディユニットに記録されている画像を投影するプロジェクタユニット又は画像データを記録再生可能な高容量記録媒体ユニット又は前記ボディユニットに記録されている画像データを送信する無線ユニット又はセンシング装置であることを特徴とする請求項8に記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項15】
撮影光学系と被写体像を光電変換する撮像手段と動作モードに応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段とを有しかつ動作モードの少なくとも一つが異なるタイプのレンズユニットが着脱可能なボディユニットであって、
電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、静止画再生モードに対応する基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段と、前記レンズユニットとの通信を行う通信手段と、前記基本負荷情報と前記固有負荷情報との差分演算を行って前記電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得する演算手段と、前記閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて撮像システム全体としての前記動作モード毎にその動作の可否を判断する判断手段とが設けられていることを特徴とするボディユニット。
【請求項16】
任意のレンズユニットが装着されたときに、前記画像表示手段には、前記スルー画像又は前記再生画像に加えて、前記動作モードの動作に応じた前記電源の状態の判定結果が表示されることを特徴とする請求項15に記載のボディユニット。
【請求項17】
電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、静止画再生モードに対応する基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段と、前記基本負荷情報に基づき前記電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得する演算手段と、前記閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて撮像システム全体としての前記動作モード毎にその動作の可否を判断する判断手段とが設けられているボディユニットに着脱可能なレンズであって、
撮影光学系と、被写体像を光電変換する撮像手段と、動作に応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段と、前記ボディユニットとの通信を行う通信手段とを有し、前記固有負荷情報は、前記電源の状態を判定するのに必要とする前記閾値情報と前記基本負荷情報との差分負荷情報であることを特徴とするレンズユニット。
【請求項18】
前記固有データ記憶手段に、少なくともスルー画像を表示するモニタリングモードに対応する差分負荷情報と、静止画を撮影する静止画記録モードに対応する差分負荷情報と、動画を撮影する動画記録モードに対応する差分負荷情報とが記憶されていることを特徴とする請求項17に記載のレンズユニット。
【請求項19】
電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、前記ボディユニットの単独動作に対応する基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段と、前記レンズユニットとの通信を行う通信手段とを有するボディユニットと、
撮影光学系と、被写体像を光電変換する撮像手段と、前記レンズユニット動作に応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段と、前記ボディユニットとの通信を行う通信手段とを有するレンズユニットと、
からなるレンズ交換式の撮像システムに用いられる電池残量の評価方法であって、
前記基本負荷情報と前記固有負荷情報との差分演算を行って前記電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得し、前記閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて前記各動作モード毎にその動作の可否を判断することを特徴とするレンズ交換式の撮像システムの電池残量の評価方法。
【請求項20】
前記単独動作が静止画再生モードであり、前記基本負荷情報は、前記静止画再生モードの負荷情報であり、前記レンズユニットの動作モードが少なくともスルー画像を表示するモニタリングモードに対応する差分負荷情報と、静止画を撮影する静止画記録モードに対応する差分負荷情報と、動画を撮影する動画記録モードに対応する差分負荷情報とであることを特徴とする請求項19に記載のレンズ交換式の撮像システムの電池残量の評価方法。
【請求項1】
レンズユニットと、該レンズユニットが着脱可能なボディユニットとからなるレンズ交換式の撮像システムであって、
前記ボディユニットは、電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、前記ボディユニットの単独動作と前記レンズユニットを装着した時の動作に応じた複数の基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段と、前記レンズユニットとの通信を行う通信手段とを有し、
前記レンズユニットは、撮影光学系と、被写体像を光電変換する撮像手段と、前記レンズユニット動作に応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段と、前記ボディユニットとの通信を行う通信手段とを有し、
前記ボディユニットに任意の前記レンズユニットが装着されると、前記ボディユニットは前記両通信手段を介して前記固有データ記憶手段に記憶されている固有負荷情報を取得して、動作モードに応じて該当する基本負荷情報と固有負荷情報とから前記電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を演算し、該閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて当該動作モードの動作の可否が決定されることを特徴とするレンズ交換式の撮像システム。
【請求項2】
前記ボディユニットに任意の前記レンズユニットが装着されたときに、前記画像表示手段には、前記スルー画像又は前記再生画像に加えて、前記動作モードの動作に応じた前記電源の状態の判定結果が表示されることを特徴とする請求項1に記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項3】
前記基本負荷情報と前記固有負荷情報とは前記電源の電圧に関するA/D変換値であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項4】
前記基本負荷情報と前記固有負荷情報とは0を含む自然数として記憶され、前記基本負荷情報のA/D変換値から前記固有負荷情報のA/D変換値を減算した値が前記動作モードの動作に応じた前記閾値情報のA/D変換値に対応していることを特徴とする請求項3記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項5】
前記ボディユニットの基本負荷情報は、少なくとも記録済画像を再生表示する静止画再生モードに対応する情報と、スルー画像を表示するモニタリングモードに対応する情報と、静止画を撮影する静止画記録モードに対応する情報と、動画を撮影する動画記録モードとに対応する情報とを有し、
前記レンズユニットの固有負荷情報は、少なくとも前記モニタリングモードに対応する情報と、前記静止画記録モードに対応する情報と、前記動画記録モードに対応する情報とを有することことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項6】
前記基本データ記憶手段は、前記電源の種類に応じた基本負荷情報を有することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項7】
レンズユニットと、該レンズユニットが着脱可能なボディユニットとからなるレンズ交換式の撮像システムであって、
前記ボディユニットは、電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、前記ボディユニットの単独動作に対応する基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段と、前記レンズユニットとの通信を行う通信手段とを有し、
前記レンズユニットは、撮影光学系と、被写体像を光電変換する撮像手段と、前記レンズユニット動作に応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段と、前記ボディユニットとの通信を行う通信手段とを有し、
前記ボディユニットには、前記基本負荷情報と前記固有負荷情報との差分演算を行って前記電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得する演算手段と、前記閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて前記各動作モード毎にその動作の可否を判断する判断手段とが設けられていることを特徴とするレンズ交換式の撮像システム。
【請求項8】
前記単独動作が静止画再生モードであり、前記基本負荷情報は、前記静止画再生モードの負荷情報であることを特徴とする請求項7に記載のレンズ交換式撮像システム。
【請求項9】
前記固有負荷情報は、前記基本負荷情報と前記閾値情報との差分負荷情報であることを特徴とする請求項8に記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項10】
前記差分負荷情報が前記カメラの動作モード毎に設定されていることを特徴とする請求項9に記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項11】
前記レンズユニットの動作モードが少なくともスルー画像を表示するモニタリングモードに対応する差分負荷情報と、静止画を撮影する静止画記録モードに対応する差分負荷情報と、動画を撮影する動画記録モードに対応する差分負荷情報とであることを特徴とする請求項10に記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項12】
前記ボディユニットに任意の前記レンズユニットが装着されたときに、前記画像表示手段には、前記スルー画像又は前記再生画像に加えて、前記各動作モードの動作に応じた前記電源の状態の判定結果が表示されることを特徴とする請求項11に記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項13】
前記基本負荷情報と前記固有負荷情報と前記閾値情報とが前記電源の電圧に関するA/D変換値であることを特徴とする請求項12に記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項14】
前記ボディユニットに前記レンズユニット以外の撮像関連ユニットが着脱可能であり、該撮像関連ユニットには、前記静止画再生モードの情報と前記閾値情報との差分である固有負荷情報が記録され、該撮像関連ユニットは、ボディユニットに記録されている画像を投影するプロジェクタユニット又は画像データを記録再生可能な高容量記録媒体ユニット又は前記ボディユニットに記録されている画像データを送信する無線ユニット又はセンシング装置であることを特徴とする請求項8に記載のレンズ交換式の撮像システム。
【請求項15】
撮影光学系と被写体像を光電変換する撮像手段と動作モードに応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段とを有しかつ動作モードの少なくとも一つが異なるタイプのレンズユニットが着脱可能なボディユニットであって、
電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、静止画再生モードに対応する基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段と、前記レンズユニットとの通信を行う通信手段と、前記基本負荷情報と前記固有負荷情報との差分演算を行って前記電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得する演算手段と、前記閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて撮像システム全体としての前記動作モード毎にその動作の可否を判断する判断手段とが設けられていることを特徴とするボディユニット。
【請求項16】
任意のレンズユニットが装着されたときに、前記画像表示手段には、前記スルー画像又は前記再生画像に加えて、前記動作モードの動作に応じた前記電源の状態の判定結果が表示されることを特徴とする請求項15に記載のボディユニット。
【請求項17】
電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、静止画再生モードに対応する基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段と、前記基本負荷情報に基づき前記電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得する演算手段と、前記閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて撮像システム全体としての前記動作モード毎にその動作の可否を判断する判断手段とが設けられているボディユニットに着脱可能なレンズであって、
撮影光学系と、被写体像を光電変換する撮像手段と、動作に応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段と、前記ボディユニットとの通信を行う通信手段とを有し、前記固有負荷情報は、前記電源の状態を判定するのに必要とする前記閾値情報と前記基本負荷情報との差分負荷情報であることを特徴とするレンズユニット。
【請求項18】
前記固有データ記憶手段に、少なくともスルー画像を表示するモニタリングモードに対応する差分負荷情報と、静止画を撮影する静止画記録モードに対応する差分負荷情報と、動画を撮影する動画記録モードに対応する差分負荷情報とが記憶されていることを特徴とする請求項17に記載のレンズユニット。
【請求項19】
電源と、スルー画像又は再生画像を表示する画像表示手段と、前記ボディユニットの単独動作に対応する基本負荷情報を記憶する基本データ記憶手段と、前記レンズユニットとの通信を行う通信手段とを有するボディユニットと、
撮影光学系と、被写体像を光電変換する撮像手段と、前記レンズユニット動作に応じた複数の固有負荷情報を記憶する固有データ記憶手段と、前記ボディユニットとの通信を行う通信手段とを有するレンズユニットと、
からなるレンズ交換式の撮像システムに用いられる電池残量の評価方法であって、
前記基本負荷情報と前記固有負荷情報との差分演算を行って前記電源の状態を判定するのに必要とする閾値情報を取得し、前記閾値情報と実際に検出した電源の状態とに基づいて前記各動作モード毎にその動作の可否を判断することを特徴とするレンズ交換式の撮像システムの電池残量の評価方法。
【請求項20】
前記単独動作が静止画再生モードであり、前記基本負荷情報は、前記静止画再生モードの負荷情報であり、前記レンズユニットの動作モードが少なくともスルー画像を表示するモニタリングモードに対応する差分負荷情報と、静止画を撮影する静止画記録モードに対応する差分負荷情報と、動画を撮影する動画記録モードに対応する差分負荷情報とであることを特徴とする請求項19に記載のレンズ交換式の撮像システムの電池残量の評価方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−112736(P2011−112736A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−267004(P2009−267004)
【出願日】平成21年11月25日(2009.11.25)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月25日(2009.11.25)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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