説明

撮像ユニットおよびカメラ

【課題】像光の内部反射を抑制し、フレアの発生を抑えた画像を得ることのできる撮像ユニットおよびカメラを提供する。
【解決手段】本発明の撮像ユニット40は、矩形の撮像素子40Sと、前記撮像素子40Sの前面側に位置する矩形の光線透過光学部材43と、を備え、前記光線透過光学部材43の短辺の長さが、前記撮像素子40Sの有効画素領域40Rの短辺方向の長さの177%以上200%以下であること、を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像ユニットおよびカメラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラは、撮像光学系によって結像した被写体像をCCDやCMOS等の撮像素子によって電気信号に変換して画像情報を得る(デジタル画像を撮影する)。
従来、デジタルカメラに限らず、撮像装置では、撮像光学系から撮像手段(撮像素子等)へ光が入射する際に、撮影視野外からの強烈な光の入射により、ゴースト・フレアーが発生する。このため、撮像光学系から撮像手段に至る光路を形成する部材や介在する光学要素は、像光の内部反射を防いでフレアの発生を抑えるように構成されている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−65109号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、デジタルカメラでは、撮像光学系から撮像素子に至るに経路に介在する光学要素がフィルムカメラに比較して多く、また、撮像素子の感度も向上している。このため、フレアの発生を抑えた良好な画像を得るには、像光の内部反射をより精密に抑制した構成が必要となっている。
本発明の課題は、像光の内部反射を抑制し、フレアの発生を抑えた画像を得ることのできる撮像ユニットおよびカメラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下のような解決手段により前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
【0006】
請求項1に記載の発明は、矩形の撮像素子(40S)と、前記撮像素子(40S)の前面側に位置する矩形の光線透過光学部材(43)と、を備え、前記光線透過光学部材(43)の短辺の長さが、前記撮像素子(40S)の有効画素領域(40R)の短辺方向の長さの177%以上200%以下であること、を特徴とする撮像ユニット(40)である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の撮像ユニット(40)であって、前記光線透過光学部材(43)の長辺の長さが、前記撮像素子(40S)の前記有効画素領域(40R)の長辺方向の長さの148%以上であること、を特徴とする撮像ユニット(40)である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の撮像ユニット(40)であって、前記光線透過光学部材(43)の面積が、前記撮像素子(40S)の前記有効画素領域(40R)の面積の262%以上であること、を特徴とする撮像ユニット(40)である。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の撮像ユニット(40)であって、前記光線透過光学部材(43)の短辺の長さが、前記撮像素子(40S)の前記有効画素領域(40R)の短辺方向の長さの188%以上250%以下であること、を特徴とする撮像ユニット(40)である。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の撮像ユニット(40)であって、前記光線透過光学部材(43)は、光学ローパスフィルタであること、を特徴とする撮像ユニット(40)である。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の撮像ユニット(40)であって、前記撮像素子(40S)の表面と前記光線透過光学部材(43)との間の距離が、1mm以上であること、を特徴とする撮像ユニット(40)である。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の撮像ユニット(40)を備えるカメラである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、像光の内部反射を抑制し、フレアの発生を抑えた画像を得ることのできる撮像ユニットおよびカメラを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態を適用したカメラの概略構成断面図である。
【図2】図1のA部拡大図である撮像ユニットの部分拡大断面図である。
【図3】有効画素領域に対して、所定割合拡大した光学LPF1におけるゴーストの発生を示すシミュレーション結果である。
【図4】有効画素領域に対して、所定割合拡大した光学LPF2におけるゴーストの発生を示すシミュレーション結果である。
【図5】有効画素領域に対して、所定割合拡大した光学LPF3におけるゴーストの発生を示すシミュレーション結果である。
【図6】有効画素領域に対して、所定割合拡大した光学LPF4におけるゴーストの発生を示すシミュレーション結果である。
【図7】有効画素領域に対して、所定割合拡大した光学LPF5におけるゴーストの発生を示すシミュレーション結果である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態を適用したカメラ1の概略構成断面図である。
なお、以下の説明図には、説明と理解を容易にするために、XYZ直交座標系を設けた。この座標系では、撮影者が光軸OAを水平として横長の画像を撮影する場合のカメラの位置(以下、正位置という)において撮影者から見て左側に向かう方向をXプラス方向、正位置において上側に向かう方向をYプラス方向、正位置において被写体に向かう方向をZプラス方向とする。また、以下の説明においては、被写体に向かうZプラス方向を前面側、その逆側のZマイナス側を背面側ともいう。
【0010】
カメラ1は、レンズ交換式のカメラであって、カメラ本体10と、結像光学系21(図1では1つのレンズで簡略示してある)を備えたレンズ鏡筒20と、により構成されている。
カメラ本体10はボディマウント10Mを備える一方、レンズ鏡筒20はレンズマウント20Mを備えており、ボディマウント10Mとレンズマウント20Mとの結合によって、カメラ本体10に対してレンズ鏡筒20が光軸OAを一致させた状態で装着される。これにより、カメラ本体10に対してレンズ鏡筒20が着脱可能となり、撮影対象に応じて焦点距離や機能などの異なる種々のレンズ鏡筒20を用いることができる。
【0011】
カメラ本体10は、ボディシャーシ30と、ボディシャーシ30に装着された撮像ユニット40と、シャッターユニット50と、電子ビューファインダー60と、これらの構成部材を収容する外装部材70等により構成されている。また、外装部材70の背面側に、表示装置75を備えている。
【0012】
ボディシャーシ30は、カメラ本体10の骨格を構成する部材である。ボディシャーシ30の前面側中央は開口しており、その開口部外面にボディマウント10Mがマウントネジによって締着されている。
ボディシャーシ30の背面側には、撮像ユニット40が装着されている。
【0013】
撮像ユニット40は、例えば、ブラケット41と、その前面側に設けられた、被写体光を電気信号に変換するCMOSあるいはCCD等の撮像素子40Sを備える撮像モジュール42と、光学ローパスフィルタ(Optical Low Pass Filter:以下「光学LPF」と称す)43と、その光学LPF43を光軸方向被写体側から押圧する押圧固定体44と、を備え、それらが一体のユニットとして構成されているものである。
撮像ユニット40は、ボディシャーシ30の背面側にブラケット41を介して装着され、撮像素子40Sの受光面が光軸OAと直交するように設けられている。この撮像ユニット40については後に詳述する。
【0014】
シャッターユニット50は、詳細な説明は省略するが、縦走りのフォーカルプレンシャッターであって、ボディシャーシ30に固定され、撮像ユニット40の前面側に配設されている。
シャッターユニット50は、撮影時において、撮像素子40Sに対する被写体光の露光時間(撮像素子40Sが被写体光を蓄積する時間)を調整する。
【0015】
電子ビューファインダー60は、撮像照射モジュール61と、接眼光学系62と、を備え、カメラ本体10の上部に配置されている。
電子ビューファインダー60は、撮像素子40Sによって撮像したスルー画像を撮像照射モジュール61に表示する。撮影者は、撮像照射モジュール61に表示された画像を、接眼光学系62を介して視認することができる。これにより、クイックリターンミラーを備えることなく、いわゆる一眼レフのように撮像素子40Sによる撮像をリアルタイムで見ることができるようになっている。
【0016】
表示装置75は、液晶パネル等により構成され、撮像素子40Sによって撮像したスルー画像を表示する。これにより、電子ビューファインダー60を覗くことなく、表示装置75を介して撮像素子40Sによる撮像を見て撮影することも可能となっている。
【0017】
上記構成のカメラ1では、レンズ鏡筒20の結像光学系21を介して撮像ユニット40の撮像素子40Sに結像された被写体像が、撮像素子40Sによって電気信号に変換される。撮像素子40Sによって光電変換された撮像データは、図示しない制御装置によって画像データとして信号処理される。信号処理された画像データは電子ビューファインダー60および表示装置75に送られ、また、撮影時には、図示しない記録装置に記録される。
【0018】
つぎに、図2を参照して、撮像ユニット40について詳細に説明する。
図2は、図1のA部拡大図である撮像ユニット40の部分拡大断面図である。
撮像ユニット40は、前述したように、ブラケット41に、撮像素子40Sを備える撮像モジュール42と光学LPF43とが、押圧固定体44によって装着されている。
【0019】
撮像モジュール42と光学LPF43の間には、マスクゴム45が介装されており、また、押圧固定体44の前面には支持部47を介してクリーニングユニット46が配設されている。クリーニングユニット46は、詳細な説明は省略するが、透明フィルタ46Fと振動体等を備え、透明フィルタ46Fを振動体によって振動させ、付着した塵埃を除去するように機能するものである。本実施形態では、このクリーニングユニット46も、撮像ユニット40の一構成要素である。
【0020】
以下、撮像ユニット40の各構成要素について順を追って説明する。
ブラケット41は、所定厚さの板状で、中央に撮像モジュール42を支持する支持凸部41Aを備え、外縁部にボディシャーシ30への固定部を備えている。
撮像モジュール42は、撮像素子40Sと、前面側に開放する凹状のパッケージ42Pおよびカバーガラス42Gが、所定の精度で一体に構成されている。すなわち、パッケージ42Pの内部に撮像素子40Sが収容配置され、パッケージ42Pの前面側開口部をカバーガラス42Gが覆っている。
また、撮像素子40Sは、縁部より、短辺及び長辺の両側において所定距離内側の領域が、実際の撮像に用いられる有効画素領域40Rとなっている。
【0021】
また、撮像モジュール42におけるパッケージ42Pの背面側の周囲には、撮像実装基板42Cが設けられており、この撮像実装基板42Cが撮像素子40Sと外部との電気的な接続を担っている。
撮像モジュール42は、パッケージ42Pの背面で、ブラケット41における支持凸部41Aに熱伝導性に優れる接着剤等によって接着されており、撮像素子40Sの発熱をブラケット41に伝導して放熱するように設けられている。
【0022】
光学LPF43は、撮像素子40Sの受光面に入射する被写体像光から高周波成分を取り除いて、被写体像におけるモアレ等の発生を抑制するフィルタである。光学LPF43は、赤外線カットフィルタ等と積層一体化されて、撮像素子40の受光面より所定量大きい略相似の矩形状で所定の厚さに形成されている。この光学LPF43の大きさについては後述する。
【0023】
押圧固定体44は、樹脂成形によって、後述するマスクゴム45を覆い得る矩形の枠状に形成されている。押圧固定体44の略中央には、撮像モジュール42における撮像素子40Sへの入射像光の形状を規定する入射開口44Aが形成されている。
入射開口44Aの背面側周囲には、光学LPF43と対応する凹状の押圧部44Bが形成されている。
【0024】
また、入射開口44Aの内周端面は、背面側に広がる方向に所定角度で傾斜しており、前面側の角は鋭角の開口エッジ44Eとなっている。つまり、入射開口44Aの大きさおよび形状は、前面側の角である開口エッジ44Eが規定している。
押圧固定体44は、図示しないが、ネジ等の締結部材によってブラケット41に締着され、押圧部44Bで光学LPF43を押圧し、光学LPF43と、撮像モジュール42と、両者の間に介装されたマスクゴム45とを、一体としてブラケット41に固定している。
【0025】
マスクゴム45は、弾性を有するゴム素材(シリコーンゴム等)によって、中央にマスク開口45Aを備える矩形の基板部45Bと、その外縁部背面側を縁取る所定高さの縁部45Cと、を備えた枠状に形成されている。
基板部45Bは、所定厚さの板状であって、マスク開口45Aの前面側周囲は、光学LPF43と対応する凹状に形成されて基板部45Bより薄い所定厚さのフィルタシール部45Dとなっている。
【0026】
そして、マスクゴム45は、撮像モジュール42に前面側から外挿され、基板部45Bの周辺部分は撮像モジュール42の前面(カバーガラス42G)と押さえ部材45の間に位置し、フィルタシール部45Dが光学LPF43とカバーガラス42Gの間に挟まれて設けられている。すなわち、フィルタシール部45Dは、押圧固定体44によって押圧される光学LPF43を介して、カバーガラス42Gに押圧されている。
【0027】
このように設けられたマスクゴム45は、フィルタシール部45Dが光学LPF43とカバーガラス42Gとの間に介在して両者を接触させずに所定の隙間を形成する。また、フィルタシール部45Dが光学LPF43とカバーガラス42Gとの間で、基板部45Bの周辺部分が押さえ部材45(収容段部45F)と撮像モジュール42との間で、それぞれ空間を埋めて塵埃の内側への侵入を防ぐシール材として機能する。
【0028】
次に、光学LPF43の大きさについて説明する。
図2において点線で示すように、撮像ユニット40の撮像素子40Sには、外部からの迷光A,A’,B,Cが入射する可能性がある。
迷光A’は、マスクゴム45のフィルタシール部45Dの側面で反射し、更に光学LPF43で反射して撮像素子40Sの有効画素領域40Rに入射する迷光である。
迷光Aは、マスクゴム45のエッジ45Eの内周端面に反射して撮像素子40Sに入射する迷光である。
迷光Bは、押圧固定体44の開口エッジ44Eに反射して撮像素子40Sに入射する迷光である。
迷光Cは、クリーニングユニット46の支持部47の端部に反射して撮像素子40Sに入射する迷光である。
これらの迷光により、撮影画像には、フレアやゴーストが発生する。
【0029】
これらの迷光A,A’,B,Cは、それらが発生する要因となるそれぞれの要因部分(マスクゴム45のフィルタシール部45Dの側面、マスクゴム45のエッジ45Eの内周端面、押圧固定体44の開口エッジ44E、クリーニングユニット46の支持部47の端部)が、撮像素子40Sの有効画素領域40Rから離れれば、その有効画素領域40Rに入射する可能性も低くなると考えられる。
【0030】
そして、これらの要因部分は、光学LPF43の縁部に配置されるものである。したがって、光学LPF43を撮像素子40Sの有効画素領域40Rに対して大きくすれば、これら要因部分は、必然的に撮像素子40Sの有効画素領域40Rから離間し、迷光によるフレアやゴーストの発生が抑えられると考えられる。
【0031】
そこで、撮像素子40Sの有効画素領域40Rに対する相対的な大きさが異なる複数の光学LPFの場合において、有効画素領域40Rに入射するゴーストをシュミレーションした。その結果を図3〜図7に示す。
【0032】
図3〜図7は、有効画素領域40Rの縦長さ、横長さ、面積に対して、各図の中の表で示す割合だけ拡大した光学LPF(LPF1、LPF2、LPF3、LPF4、LPF5)の場合のシミュレーション結果である。
【0033】
図3は、光学LPF43の縦長さが有効画素領域40Rの縦長さの166%、横長さが有効画素領域40Rの横長さの145%、面積が効画素領域40Rの面積の241%の場合である。この場合、A’,A,B,Cのいずにおいてもゴーストの強度が、特に画像の上部において強い。
【0034】
図4は、光学LPF43の縦長さが有効画素領域40Rの縦長さの177%、横長さが有効画素領域40Rの横長さの148%、面積が有効画素領域40Rの面積の262%の場合である。この場合、A’,A,B,Cからのゴーストは図3の場合と比べて若干弱まってくる。
【0035】
図5は、光学LPF43の縦長さが有効画素領域40Rの縦長さの188%、横長さが有効画素領域40Rの横長さの160%、面積が効画素領域40Rの面積の301%の場合である。この場合、A’,Cからのゴーストは、略消える。
【0036】
図6は、光学LPF43の縦長さが有効画素領域40Rの縦長さの199%、横長さが有効画素領域40Rの横長さの167%、面積が効画素領域40Rの面積の323%の場合である。この場合、A’,Cからのゴーストはなくなり、A,Bからのゴーストも弱まってくる。
【0037】
図7は、光学LPF43の縦長さが有効画素領域40Rの縦長さの209%、横長さが有効画素領域40Rの横長さ174%、面積が効画素領域40Rの面積の364%の場合である。この場合、A’,Cからのゴーストはなく,A,Bからのゴーストも十分弱くなる。
【0038】
以上、図示したシミュレーション結果より、光学LPF43の縦(短辺)の長さは、177%以上(LPF2の縦長さ以上)が好ましい。より好ましくは、A’、Cからのゴーストが略消える188%以上(LPF3の縦長さ以上)である。また、A,Bからのゴーストが十分弱くなる209%(LPF5の縦長さ以上)であればさらに好ましい。
【0039】
しかし、光学LPF43が200%を超えると(例えばLPF5)、製造コストがかかり、また、仕様値確保(研磨加工による厚みムラの拡大等)の観点からも、好ましくない。また、コンパクト化にも反する。
【0040】
そこで、実施形態では、光学LPF43の縦長さを有効画素領域40Rの縦長さの縦195%としている。なお、横辺の長さは縦辺の長さほどゴーストに与える影響が少ない。このため、コストやコンパクト化の観点から短辺ほど大きくせず、光学LPF43の横長さを有効画素領域40Rの横長さの152%としている。また、本実施形態の光学LPF43の面積比率は有効画素領域40Rの296%となる。
【0041】
以上、本実施形態によると、以下の効果を有する。
一般的に用いられている光学LPFは、図3で示すLPF1程度でありの縦長さが有効画素領域40Rの縦長さの166%、横長さが有効画素領域40Rの横長さの145%程度である。この場合、光学LPFが上述のA’,A,B,Cのいずにおいてもゴーストが、特に画像の上部において強く発生している、しかし本実施形態では縦195%、横辺152%、面積比率は296%である。したがって、LPF1のように強いゴーストが発生することなく、像光の内部反射が抑制され、フレアの発生を抑えた画像を得ることができる。
【0042】
(変形形態)
以上、説明した実施形態に限定されることなく、以下に示すような種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の範囲内である。
上記実施形態は、クイックリターンミラーを備えないレンズ交換可能なカメラ本体に本発明を適用した例である。しかし、本発明は、これに限らず、クイックリターンミラーを備えるカメラ本体等に適用しても良い。
【0043】
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
【符号の説明】
【0044】
1:カメラ、10:カメラ本体、20:レンズ鏡筒、30:ボディシャーシ、40:撮像ユニット、40S:撮像素子、40R:有効画素領域、42:撮像モジュール、43:光学LPF、44:押圧固定体、44A:入射開口、44E:開口エッジ、45:マスクゴム、45A:マスク開口、45E:エッジ、80:遮光シート、81:遮光開口部、OA:光軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形の撮像素子と、
前記撮像素子の前面側に位置する矩形の光線透過光学部材と、
を備え、
前記光線透過光学部材の短辺の長さが、前記撮像素子の有効画素領域の短辺方向の長さの177%以上200%以下であること、
を特徴とする撮像ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像ユニットであって、
前記光線透過光学部材の長辺の長さが、前記撮像素子の前記有効画素領域の長辺方向の長さの148%以上であること、
を特徴とする撮像ユニット。
【請求項3】
請求項1または2に記載の撮像ユニットであって、
前記光線透過光学部材の面積が、前記撮像素子の前記有効画素領域の面積の262%以上であること、
を特徴とする撮像ユニット。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の撮像ユニットであって、
前記光線透過光学部材の短辺の長さが、前記撮像素子の前記有効画素領域の短辺方向の長さの188%以上250%以下であること、
を特徴とする撮像ユニット。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の撮像ユニットであって、
前記光線透過光学部材は、光学ローパスフィルタであること、
を特徴とする撮像ユニット。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の撮像ユニットであって、
前記撮像素子の表面と前記光線透過光学部材との間の距離が、1mm以上であること、
を特徴とする撮像ユニット。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の撮像ユニットを備えるカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−19997(P2013−19997A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−151849(P2011−151849)
【出願日】平成23年7月8日(2011.7.8)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】