説明

撮像機器

【課題】他の機器と接続して使用することが可能な撮像機器であって、他の機器との関係によって複数の使用形態をとることが出来ると共に、使用形態に応じて動作モードを自動的に切り換えることが出来る撮像機器を提供する。
【解決手段】本発明に係る撮像機器1は、撮像機能を有する本体部3、前記本体部3から突出する支柱部42、前記支柱部42の先端部に設けられたベース部41、前記ベース部41の表面に設けられた第1センサー5、前記ベース部41の裏面に設けられた第2センサー6、及び撮像機器の状態に応じて動作モードを切り換える制御部を具え、該制御部は、第1センサー5が物体の当接を検知したことに応答して供給される第1検知信号、及び第2センサー6が物体の当接を検知したことに応答して供給される第2検知信号の供給状態に応じて動作モードを切り換える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラ等の撮像機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、撮影レンズを具えたカメラ部と、画像モニターを具えた表示部とが別体に構成され、カメラ部によって撮影された画像は、無線通信によって表示部へ送信され、画像モニターに表示されるデジタルカメラが提案されている(特許文献1、2)。
【0003】
この様なデジタルカメラにおいては、カメラ部と表示部とをそれぞれ小型化、軽量化することが出来るので、小型化、軽量化したカメラ部のみを一方の手で把持し、表示部を他方の手で把持することによって、自由な姿勢で撮影を行なうことが出来ると共に、撮影した画像をモニタリングすることが出来る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−156811号公報
【特許文献2】特開平10−243270号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、カメラ部と表示部とを別体に構成したデジタルカメラにおいては、カメラ部を単独で使用する形態や、カメラ部を表示部と連結して使用する形態をとることが出来るものの、使用形態に応じて動作モードを自動的に設定することが出来ず、使い勝手が悪い問題があった。
【0006】
そこで本発明の目的は、表示機器等の他の機器と接続して使用することが可能なデジタルカメラ等の撮像機器であって、他の機器との関係によって複数の使用形態をとることが出来ると共に、使用形態に応じて動作モードを自動的に切り換えることが出来る撮像機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る撮像機器は、
撮像機能を有する本体部、
前記本体部から突出する支柱部、
前記支柱部の先端部に設けられたベース部、
前記ベース部の表面に設けられて物体の当接を検知する第1センサー、
前記ベース部の裏面に設けられて物体の当接を検知する第2センサー、及び
撮像機器の状態に応じて動作モードを切り換える制御部を具え、
該制御部は、前記第1センサーが物体の当接を検知したことに応答して供給される第1検知信号、及び前記第2センサーが物体の当接を検知したことに応答して供給される第2検知信号の供給状態に応じて動作モードを切り換える。
【0008】
前記制御部は、前記第1検知信号のみが供給されている第1状態、前記第1検知信号及び第2検知信号のそれぞれが供給されている第2状態、及び前記第2検知信号のみが供給されている第3状態を検知し、前記動作モードは、該制御部によって検知された状態に応じて切り換えられる。
【0009】
上記撮像機器においては、例えば、前記ベース部の表面に指を接触させて前記支柱部を挟圧することにより、本体部を保持した第1状態と、前記ベース部の裏面を他の機器の表面に接触させた状態で、前記ベース部の表面に指を接触させて該ベース部を前記他の機器と共に把持することにより、その把持力によって本体部を他の機器と連結して保持した第2状態と、前記ベース部の裏面を水平面に接地させることにより、水平面上に本体部を自立させた第3状態とを設定することが出来る。
【0010】
第1状態では、第1センサーに指が接触して、第1検知信号のみが制御部に供給される。第2状態では、第1センサーに指が接触すると共に第2センサーに他の機器の表面が接触して、第1検知信号及び第2検知信号が制御部に供給される。又、第3状態では、第2センサーに設置面が接触して第2検知信号が制御部に供給される。
【0011】
そこで、前記制御部は、第1検知信号のみが供給されたとき、第1状態と判断し、第1検知信号及び第2検知信号が供給されたとき、第2状態と判断し、第2検知信号のみが供給されたとき、第3状態と判断する。
【0012】
又、具体的態様において、前記本体部は、前記支柱部の突出方向と交叉する筒軸を有する円筒状のケーシングを具え、該ケーシングの内部には、筒軸と交叉する方向に光軸を有して筒軸を中心として回動可能な撮像ユニットと、該撮像ユニットを回動させる駆動機構とが配備され、筒軸を中心として撮像ユニットの光軸を回転させることが可能である。
【0013】
例えば、前記制御部は、第3状態では、画像処理による顔認識に基づいて顔画像を捉えることが出来る向きに撮影方向を変化させる第1撮影モードに切り換え、第1状態では、支柱部の突出方向と平行若しくは所定の角度で傾斜する様に撮影方向を設定する第2撮影モードに切り換え、第2状態では、本体部の姿勢に拘わらず撮影方向が水平若しくは水平に対して所定の角度で傾斜する様に撮影方向を変化させる第3撮影モードに切り換える。
【0014】
或いは、前記制御部は、第3状態では、充電器から供給される電力によって充電する第1充電モードに切り換え、第2状態では、連結された他の機器との間で電力の送受を行なう第2充電モードに切り換える。
【0015】
或いは、前記制御部は、第3状態では、手振れ補正をオフとする第1撮影モードに切り換え、第1状態では、補正度合いの大きな手振れ補正をオンとする第2撮影正モードに切り換え、第2状態では、補正度合いの小さな手振れ補正をオンとする第3撮影モードに切り換える。
【0016】
或いは、前記制御部は、第3状態では、画質が標準よりも低い第1撮影モードに切り換え、第1状態及び第2状態では、画質が標準以上の第2撮影モードに切り換える。
【0017】
或いは、前記制御部は、第3状態では、ズーム倍率を標準よりも小さなレンジに設定する第1撮影モードに切り換え、第1状態では、ズーム倍率を標準のレンジに設定する第2撮影モードに切り換え、第2状態では、ズーム倍率を標準よりも大きなレンジに設定する第3撮影モードに切り換える。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る撮像機器によれば、他の機器との関係によって複数の使用形態をとることが出来ると共に、使用形態に応じて動作モードを自動的に切り換えることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、本発明に係る撮像機器の基本構成を示す斜視図である。
【図2】図2は、撮像機器を表示機器と連結した状態を示す斜視図である。
【図3】図3は、撮像機器を表示機器と共に把持する方法を示す図である。
【図4】図4は、撮像機器を表示機器と共に把持する他の方法を示す図である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態である撮像機器の正面図である。
【図6】図6は、該撮像機器のベース部の裏面図である。
【図7】図7は、該撮像機器の第1状態を示す図である。
【図8】図8は、該撮像機器の第2状態を示す図である。
【図9】図9は、該撮像機器の第3状態を示す図である。
【図10】図10は、該撮像機器の本体部の内部構成を示す図である。
【図11】図11は、該撮像機器の第2状態での撮影モードにおける動作を説明する図である。
【図12】図12は、撮像機器の電気的な構成を示すブロック図である。
【図13】図13は、表示機器の電気的な構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態につき、図面に沿って具体的に説明する。先ず図1〜図4、図12及び図13に基づき、本発明の一実施形態である撮像機器(1)の基本的な構成と、表示機器(2)の構成について説明する。
【0021】
図1に示す如く、撮像機器(1)は、撮影窓(31)を具えたドラム状の本体部(3)と、本体部(3)の表面に突設されたL字状のハンドル部(4)とから構成され、ハンドル部(4)は、本体部(3)の表面から突出する断面矩形の支柱部(42)と、支柱部(42)の先端部に形成されたベース部(41)とを具えている。
【0022】
ハンドル部(4)のベース部(41)は、支柱部(42)の突出方向とは交叉する方向へ拡大する平板状を呈している。
又、ハンドル部(4)の支柱部(42)の両側面には、2つの凹曲面(43)(43)が形成されている。
【0023】
図示の如く、撮像機器(1)は、ハンドル部(4)のベース部(41)の裏面(48)を水平の設置面に接地させた状態で、ハンドル部(4)をスタンドとして、設置面上に自立させた状態(第3状態)を実現することが可能である。
撮像機器(1)の第3状態で、ハンドル部(4)の支柱部(42)は、本体部(3)の中心位置(重心位置)を鉛直方向に通過する中心線Aを基準として、該中心線Aから偏寄した位置を中心線Aに沿って延びている。
【0024】
ハンドル部(4)のベース部(41)は、中心線Aと交叉する位置に配備され、該ベース部(41)の端部に、支柱部(42)の先端が連結され、これによってハンドル部(4)がL字状に形成されている。
ハンドル部(4)の支柱部(42)の2つの凹曲面(43)(43)は、支柱部(42)の先端からベース部(41)が突出する方向とは直交する双方向へ向けて形成されている。
【0025】
撮像機器(1)は、カメラとして単独で使用することが可能であると共に、図2に示す如く表示機器(2)と連結した状態(第2状態)で使用することが可能である。
表示機器(2)は、全体が扁平な直方体状に形成され、その背面側にはLCDモニター(23)が配備されている。
撮像機器(1)は、ハンドル部(4)のベース部(41)の裏面(48)を表示機器(2)の表面(27)に接触させた状態で、後述の如く表示機器(2)と共にユーザによって把持される。
【0026】
撮像機器(1)は、図12に示す如く、レンズユニット(11)と、レンズユニット(11)から得られる画像を電気信号に変換する撮像素子(12)と、撮像素子(12)から得られる映像信号にAD変換等の必要な処理を施す映像信号処理回路(13)と、映像信号処理回路(13)から得られる映像データに圧縮等の処理を施す記録処理回路(15)と、映像信号処理回路(13)から得られる映像データを表示機器へ送信し或いは表示機器からの映像データを受信する送受信回路(16)と、マイクロコンピュータからなる制御回路(14)とを具え、記録処理回路(15)から出力される映像データは記録媒体(10)に記録される。
【0027】
一方、表示機器(2)は情報通信端末機によって構成され、図13に示す如く、撮像機器からの映像データを受信し或いは撮像機器へ映像データを送信する送受信回路(21)と、送受信回路(21)から得られる映像データにDA変換等の必要な処理を施す信号処理回路(22)と、信号処理回路(22)から得られる映像信号に基づいて画像を表示する前記のLCDモニター(23)と、信号処理回路(22)から得られる映像データに圧縮等の処理を施す記録処理回路(26)と、マイクロコンピュータからなる制御回路(24)と、撮影時や記録時にユーザ指令を与えるための操作部(25)とを具え、記録処理回路(26)から出力される映像データは記録媒体(20)に記録される。
【0028】
図2に示す如く撮像機器(1)を表示機器(2)に連結して使用する場合は、図3(a)(b)に示す様に、撮像機器(1)のハンドル部(4)の裏面(48)を、表示機器(2)の表面(27)に接触させた状態で、ハンドル部(4)を表示機器(2)と共に片手で把持する。
【0029】
この際、ハンドル部(4)のベース部(41)の表面に、ハンドル部(4)を把持する手の2本の指を接触させると共に、その2本の指でハンドル部(4)の支柱部(42)を挟持する。ここで、ハンドル部(4)の支柱部(42)は、その両側に2本の指を配置することが出来るだけの長さを有し、支柱部(42)の両側には2つの凹曲面(43)(43)が形成されているので、これらの凹曲面(43)(43)に2本の指が沿う様に密着し、2本の指によって支柱部(42)を確実に挟持することが出来る。
【0030】
或いは図4(a)(b)に示す様に、撮像機器(1)のハンドル部(4)の裏面(48)を、表示機器(2)の表面(27)に接触させた状態で、ハンドル部(4)を表示機器(2)と共に片手で把持する。
【0031】
この際、ハンドル部(4)のベース部(41)の表面に複数本の指を接触させると共に、表示機器(2)の背面に親指を接触させて、ハンドル部(4)のベース部(41)と表示機器(2)とを挟圧する。ここで、ハンドル部(4)の支柱部(42)は、挟圧力の方向と平行に本体部(3)の中心位置(重心位置)を通過する中心線Aを基準として、該中心線Aから偏寄した位置を該中心線Aに沿って延びているので、ベース部(41)の表面には、複数本の指を置くだけの十分なスペースが確保されることになる。従って、ハンドル部(4)のベース部(41)と表示機器(2)とを確実に把持することが出来る。
【0032】
この様にして、撮像機器(1)と表示機器(2)とを互いに連結して把持した第2状態で、撮像機器(1)により画像を撮影すると、撮影された画像は、撮像機器(1)の送受信回路(16)から表示機器(2)の送受信回路(21)へ送信されて、表示機器(2)のLCDモニター(23)に表示される。
【0033】
そこでユーザは、LCDモニター(23)に表示された画像を確認して、表示機器(2)の操作部(25)によって記録指令を与えると、撮像機器(1)によって撮影された画像が、撮像機器(1)の記録媒体(10)に記録され、或いは表示機器(2)の記録媒体(20)に記録されることになる。
【0034】
更に撮像機器(1)は、表示機器(2)と連結することなく単独で、ハンドル部(4)のベース部(41)の表面に2本の指を接触させ、その2本の指によってハンドル部(4)の支柱部(42)を挟持した状態(第1状態)で保持することが出来る(図7参照)。
【0035】
本発明の一実施形態である撮像機器(1)は、図5に示す如く、ハンドル部(4)のベース部(41)の表面に、支柱部(42)を挟んで左右一対の第1センサー(5)(5)が設置されると共に、ベース部(41)の裏面中央部に第2センサー(6)が設置されている。第1センサー(5)及び第2センサー(6)は、他の物体の当接を検知するものであって、例えば静電容量型の接触センサーや、押圧力を受けて接点を閉じるスイッチ等から構成することが出来る。
【0036】
図6に示す如く、ハンドル部(4)のベース部(41)には、撮像機器(1)が図示省略する充電器上に設置されることにより該充電器から交番磁界を受けて電力を発生する充電コイル(9)が内蔵されている。
【0037】
又、図10に示す如く、撮像機器(1)の本体部(3)は、支柱部(42)の突出方向と直交する筒軸を有する円筒状のケーシング(30)を具え、該ケーシング(30)の内部には、筒軸と直交する方向に光軸を有して筒軸を中心として回動可能な撮像ユニット(7)と、該撮像ユニット(7)を回動させる駆動機構とが配備されている。駆動機構は、駆動モータ(80)と、該駆動モータ(80)の出力軸に固定されたピニオン(81)と、該ピニオン(81)が噛合するリング状のラック(8)とから構成され、ラック(8)に撮像ユニット(7)と撮影窓(31)とが連結されている。
駆動モータ(80)によって、ラック(8)が筒軸を中心として回転駆動されることにより、図中に矢印で示す様に撮像ユニット(7)が撮影窓(31)と共に回動し、撮像ユニット(7)の光軸を筒軸回りに回転させることが出来る。
【0038】
図12に示す如く、一対の第1センサー(5)(5)と第2センサー(6)の検知信号は制御回路(14)へ供給されて、駆動モータ(80)の駆動制御や動作モードの切り換えが行なわれる。
【0039】
図7に示す第1状態では、一対の第1センサー(5)(5)に2本の指が接触して、これらの第1センサー(5)(5)がオンとなって第1検知信号が得られる。これに対し、第2センサー(6)はオフのままである。第1検知信号が前記制御回路(14)に供給されることによって、第1状態と判断される。
【0040】
図8に示す第2状態では、一対の第1センサー(5)(5)に2本の指が接触して、これらの第1センサー(5)(5)がオンとなって第1検知信号が得られると共に、第2センサー(6)に表示機器(2)の表面が接触して、第2センサー(6)がオンとなって第2検知信号が得られる。これらの検知信号が前記制御回路(14)に供給されることによって、第2状態と判断される。
【0041】
図9に示す第3状態では、第2センサー(6)に設置面が接触して、第2センサー(6)がオンとなって第1検知信号が得られる。これに対し、第1センサー(5)(5)はオフのままである。第1検知信号が前記制御回路(14)に供給されることによって、第3状態と判断される。
【0042】
前記制御回路(14)は、図9に示す第3状態では、画像処理による顔認識に基づいて顔画像を捉えることが出来る向きに撮影窓(31)を転向させる第1撮影モードに切り換える。これによって自己撮影が容易となる。
図7に示す第1状態では、支柱部(42)の突出方向と平行な向きに撮影窓(31)を転向させる第2撮影モードに切り換える。これによって、ユーザの所望する方向を撮影することが出来る。
図8に示す第2状態では、図11(a)(b)(c)に示す如く本体部(3)の姿勢に拘わらず水平方向に撮影窓(31)を転向させる第3撮影モードに切り換える。
【0043】
各撮影モードでは、表示機器(2)の操作による制御によって、撮像機器(1)の撮影窓(31)の向きを調整することも可能である。
尚、水平方向の設定は、例えばジャイロセンサーや可動錘等を用いた周知の水平センサーによって行なうことが出来る。
【0044】
又、前記制御回路(14)は、図9に示す第3状態で撮像機器(1)が充電器(図示省略)上に設置されたとき、図7に示す充電コイル(9)が充電器からの交番磁界を受けて電力を発生する第1充電モードに切り換える。
図8に示す第2状態では、連結された表示機器(2)との間で電力の送受を行なう第2充電モードに切り換える。第2充電モードでは、撮像機器(1)の電池残量に応じて、表示機器(2)へ電力を供給する動作と、表示機器(2)から電力の供給を受ける動作とを切り換える。
【0045】
又、前記制御回路(14)は、図9に示す第3状態では、手振れ補正をオフとする第1撮影モードに切り換え、図7に示す第1状態では、補正度合いの大きな手振れ補正(アクティブ手振れ補正)をオンとする第2撮影正モードに切り換え、図8に示す第2状態では、補正度合いの小さな手振れ補正をオンとする第3撮影モードに切り換える。
【0046】
又、前記制御回路(14)は、図9に示す第3状態では、画質が標準よりも低い低画質撮影モードに切り換え、図7に示す第1状態や図8に示す第2状態では、画質が標準以上の高画質撮影モードに切り換える。低画質撮影モードでは、例えばネットワークを通じて画像が配信される。又、高画質撮影モードでは、例えばハイビジョンによる撮影が行なわれる。
【0047】
又、前記制御回路(14)は、第3状態では、ズーム倍率を標準よりも小さなレンジに設定する第1撮影モード(ワイドモード)に切り換え、第1状態では、ズーム倍率を標準のレンジに設定する第2撮影モードに切り換え、第2状態では、ズーム倍率を標準よりも大きなレンジに設定する第3撮影モード(テレモード)に切り換える。
【0048】
上述の撮像機器(1)によれば、表示機能を省略することによって小型化、軽量化が可能である。又、表示機能を利用したい場合は、撮像機器(1)を表示機器(2)に連結して撮影を行なうことが出来る。
ここで、撮像機器(1)を表示機器(2)に連結するための特別な連結機構は不要であり、片手による把持によって簡便に撮像機器(1)を表示機器(2)の表面に固定して、表示機器(2)のLCDモニター(23)を利用した撮影が可能となる。
【0049】
更に又、上述の撮像機器(1)によれば、表示機器(2)との関係によって、第1状態での使用形態と、第2状態での使用形態と、第3状態での使用形態とをとることが出来、これらの使用形態に応じて動作モードを自動的に切り換えることが出来る。
【0050】
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。例えば、ハンドル部(4)のベース部(41)の表面に設置すべき第1センサー(5)は、2つに限らず、1つ、若しくは3つ以上であってもよい。又、ベース部(41)の裏面に設置すべき第2センサー(6)は、1つに限らず、複数であってもよい。
【0051】
更に本発明においては、撮像機器(1)として、カメラに限らず、撮像機能を有する各種の機器を採用することが出来ると共に、表示機器(2)として、情報通信端末機に限らず、表示機能を有する各種の機器やその他の機器を採用することが出来る。
【0052】
撮像機器(1)と他の機器とは、双方向の通信による接続に限らず、少なくとも撮像機器(1)から他の機器へ画像を送信することが出来る片方向の通信による接続であってもよい。
【0053】
更に又、第1センサー(5)及び第2センサー(6)の検知信号に基づく動作モードの切り換えは、上述した例に限らず、撮像機器(1)としての種々の動作モードの切り換えに用いることが出来る。
【符号の説明】
【0054】
(1) 撮像機器
(2) 表示機器
(23) LCDモニター
(27) 表面
(3) 本体部
(31) 撮影レンズ
(4) ハンドル部
(41) ベース部
(42) 支柱部
(43) 凹曲面
(5) 第1センサー
(6) 第2センサー
(7) 撮像ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像機能を有する本体部、
前記本体部から突出する支柱部、
前記支柱部の先端部に設けられたベース部、
前記ベース部の表面に設けられて物体の当接を検知する第1センサー、
前記ベース部の裏面に設けられて物体の当接を検知する第2センサー、及び
撮像機器の状態に応じて動作モードを切り換える制御部を具え、
該制御部は、前記第1センサーが物体の当接を検知したことに応答して供給される第1検知信号、及び前記第2センサーが物体の当接を検知したことに応答して供給される第2検知信号の供給状態に応じて、動作モードを切り換えることを特徴とする撮像機器。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1検知信号のみが供給されている第1状態、前記第1検知信号及び第2検知信号のそれぞれが供給されている第2状態、及び前記第2検知信号のみが供給されている第3状態を検知し、前記動作モードは、該制御部によって検知された状態に応じて切り換えられる請求項1に記載の撮像機器。
【請求項3】
前記本体部は、前記支柱部の突出方向と交叉する筒軸を有する円筒状のケーシングを具え、該ケーシングの内部には、筒軸と交叉する方向に光軸を有して筒軸を中心として回動可能な撮像ユニットと、該撮像ユニットを回動させる駆動機構とが配備され、筒軸を中心として撮像ユニットの光軸を回転させることが可能な請求項1又は請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記制御部は、第3状態では、画像処理による顔認識に基づいて顔画像を捉えることが出来る向きに撮影方向を変化させる第1撮影モードに切り換え、第1状態では、支柱部の突出方向と平行若しくは所定の角度で傾斜する様に撮影方向を設定する第2撮影モードに切り換え、第2状態では、本体部の姿勢に拘わらず撮影方向が水平若しくは水平に対して所定の角度で傾斜する様に撮影方向を変化させる第3撮影モードに切り換える請求項2に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記制御部は、第3状態では、充電器から供給される電力によって充電する第1充電モードに切り換え、第2状態では、連結された他の機器との間で電力の送受を行なう第2充電モードに切り換える請求項2に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記制御部は、第3状態では、手振れ補正をオフとする第1撮影モードに切り換え、第1状態では、補正度合いの大きな手振れ補正をオンとする第2撮影正モードに切り換え、第2状態では、補正度合いの小さな手振れ補正をオンとする第3撮影モードに切り換える請求項2に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記制御部は、第3状態では、画質が標準よりも低い第1撮影モードに切り換え、第1状態及び第2状態では、画質が標準以上の第2撮影モードに切り換える請求項2に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記制御部は、第3状態では、ズーム倍率を標準よりも小さなレンジに設定する第1撮影モードに切り換え、第1状態では、ズーム倍率を標準のレンジに設定する第2撮影モードに切り換え、第2状態では、ズーム倍率を標準よりも大きなレンジに設定する第3撮影モードに切り換える請求項2に記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−114113(P2013−114113A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−261339(P2011−261339)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】