説明

撮像装置、その制御方法及びプログラム並びに記録媒体

【課題】
タッチパネルを撮影操作に使用する撮像装置において、必要時に簡易な操作で連写を選択できるようにする。
【解決手段】
被写体検出部(71)は、タッチパネル(70)に対するタッチダウンの位置から主被写体を検出する。システム制御装置(50)は、主被写体に対するAF処理及びAE処理を測距制御装置(41)及び露光制御装置(40)に実行させる。システム制御装置(50)は、タッチ位置の近傍に連写撮影スイッチを表示する。システム制御装置(50)は、撮影者が連写撮影スイッチに移動してタッチアップしたら、連写撮影を実行し、撮影者が連写撮影スイッチに移動せずにタッチアップしたら単写撮影を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルを備えた撮像装置、その制御方法及びプログラム並びに記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルを搭載した小型端末では、GUI(Graphical User Interface)と併用することで直感的な操作が可能となる。表示部にタッチパネルを設けたデジタルカメラも商品化されている。
【0003】
特許文献1には、タッチパネル上のタッチされた位置に基づいて主被写体を検出し、主被写体に対し露出調整及び焦点調節を行い、撮影を行う撮像装置が記載されている。
【0004】
特許文献2には、タッチパネルへのタッチ位置付近にシャッタスイッチのマークとズームスイッチのマークを表示し、タッチパネルから指を離すタイミングで撮影を行うようにした撮像装置が記載されている。タッチ位置の移動によりズーム倍率を変更することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−136568号公報
【特許文献2】特開平11−212726号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
撮像装置には、静止画撮影のための操作以外にも、種々の操作がある。例えば、静止画撮影には、一回の全押し操作で1枚の静止画を撮影する単写撮影と、全押し状態が継続する限り、一定時間間隔で撮影を行う連写撮影とがある。特許文献1,2には、タッチパネルで単写撮影を行うための技術が記載されているが、連写撮影を実現する方法又は技術は記載されていない。タッチパネルから指を離すタイミングで撮像及び記録媒体への記録を行う従来構成では、シャッタボタンの全押しの継続に対応する操作を導入できない。
【0007】
また、タッチパネルを撮影操作に使用する撮像装置において、簡易な操作で連写を選択できる構成が望まれている。更には、必要時に簡単な操作で連写を選択できる構成が望まれる。
【0008】
本発明は、タッチパネルを使用しつつ、単写/連写の切替え操作及び連写操作等の種々の操作を実現する撮像装置、その制御方法及びプログラム並びに記録媒体を提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る撮像装置は、撮像手段と、タッチパネルと、前記タッチパネルに対するタッチダウンの位置に基づいて前記撮像手段の撮影準備を実行する撮影準備手段と、前記タッチパネルに対するタッチアップまでに前記タッチパネルに対する連写撮影を指示する操作がある場合に、前記タッチアップに従い前記撮像手段に連写撮影を実行させ、前記タッチパネルに対するタッチアップまでに前記タッチパネルに対する連写撮影を指示する操作が無い場合に、前記タッチアップに従い前記撮像手段に単写撮影を実行させる制御手段とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、タッチパネルを撮影指示に使用する場合で、一連の操作の中で単写と連写を簡単に使い分けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施例の概略構成ブロック図である。
【図2A】実施例1の撮影動作のフローチャートである。
【図2B】実施例1の撮影動作のフローチャートである。
【図3A】実施例2の撮影動作のフローチャートである。
【図3B】実施例2の撮影動作のフローチャートである。
【図4A】実施例3の撮影動作のフローチャートである。
【図4B】実施例3の撮影動作のフローチャートである。
【図5A】実施例4の撮影動作のフローチャートである。
【図5B】実施例4の撮影動作のフローチャートである。
【図6A】実施例5の撮影動作のフローチャートである。
【図6B】実施例5の撮影動作のフローチャートである。
【図7】表示画面例である。
【図8】実施例3での表示画面例である。
【図9】実施例4での表示画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【実施例1】
【0013】
図1は、本発明に係る撮像装置の一実施例であるデジタルカメラ100の概略構成ブロック図を示す。
【0014】
10は、デジタルカメラ100の撮影レンズ11を含む撮像部を覆う事により、撮像部の汚れや破損を防止するバリア又は保護手段である。
【0015】
11は撮影レンズ、12は絞り機能を備えるシャッタ、13は光学像を電気信号に変換する撮像素子、15は撮像素子13のアナログ信号出力をデジタル信号に変換するA/D変換器である。
【0016】
14は撮像素子13、A/D変換器15及びD/A変換器21にクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生装置であり、メモリ制御装置22及びシステム制御装置50により制御される。
【0017】
20は、A/D変換器15からの画像データ及びメモリ制御装置22からの画像データに画素補間処理、色変換処理及びAWB(オートホワイトバランス)処理を施す画像処理装置である。画像処理装置20はまた、メモリ25に格納された画像データを圧縮符号化し、圧縮画像データを伸長する圧縮伸長機能を具備する。圧縮伸長機能の処理後のデータは、メモリ25に書き戻される。
【0018】
画像処理装置20はまた、撮像により得られた画像データを用いて、露出制御及び合焦制御のための演算処理を行い、その演算結果をシステム制御装置50に供給する。システム制御装置50は、画像処理装置20の演算結果に従い、露光制御装置40及び測距制御装置41にそれぞれAE(自動露出)処理及びAF(オートフォーカス)処理を実行させる。フラッシュが装備されている場合、露光制御装置はEF(フラッシュプリ発光)処理も実行する。
【0019】
22はメモリ制御装置であり、A/D変換器15、タイミング発生装置14、画像処理装置20、画像表示メモリ24、D/A変換器21及びメモリ25を制御する。A/D変換器15の出力データは、画像処理装置20及びメモリ制御装置22を介して、又は、メモリ制御装置22を介して、画像表示メモリ24又はメモリ25に書き込まれる。
【0020】
24は画像表示メモリ、21はD/A変換器、23はTFT LCD等から成る表示部である。画像表示メモリ24に書き込まれた表示用画像データは、D/A変換器21によりアナログ信号に変換されて、表示部23に供給される。表示部23は、撮像した画像を逐次表示することで、ライブ映像(スルー画像)を表示する電子ファインダとして機能する。
【0021】
25は撮影した静止画像や動画像等を構成する画像データを格納するメモリであり、所定枚数の静止画像又は所定時間の動画像を格納するのに十分な記憶容量を備えている。また、メモリ25はシステム制御装置50の作業領域としても使用される。
【0022】
40は絞り機能を備えるシャッタ12を制御する露光制御装置である。41は撮影レンズ11のフォーカシングを制御する測距制御装置である。42は撮影レンズ11のズーミングを制御するズーム制御装置である。43はバリアである保護手段10を制御するバリア制御装置である。
【0023】
50はデジタルカメラ100の全体を制御するシステム制御装置である。51は電気的に消去・記録可能な不揮発性メモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ51には、システム制御装置50のための制御プログラムだけでなく、地図情報等も記録されている。
【0024】
60は不図示のシャッタボタンの操作途中(半押し)でオンとなるシャッタスイッチ(SW1)である。システム制御装置50は、シャッタスイッチ60がオンになると、AF処理、AE処理、AWB処理及びEF処理等の動作開始を画像処理装置20、露光制御装置40及び測距制御装置41に指示する。
【0025】
61は不図示のシャッタボタンの操作完了(全押し)でオンとなるシャッタスイッチ(SW2)である。シャッタスイッチ61がオンになると、システム制御装置50は、撮像素子13により撮像された画像データを外部記録媒体91に記録する録画処理を始動する。録画処理は、露光処理、現像処理及び記録処理からなる。露光処理は、撮像素子13から読み出された画像信号をA/D変換器15及びメモリ制御装置22を介してメモリ25に書き込む処理である。現像処理は、画像処理装置20又はメモリ制御装置22での演算を用いて、圧縮前の画像データを生成する処理である。記録処理は、メモリ25から画像データを読み出して画像処理装置20で圧縮し、圧縮画像データをカードコントローラ90を介して外部記録媒体91に書き込む処理である。
【0026】
62は、システム制御装置50の各種の動作指示を入力するための操作手段である。操作部62は、スイッチ、十字キー、ダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティング、及び、音声認識装置等の単数若しくは複数の組み合わせで構成される。個別機能的には、電源ボタン、撮影モード/再生モード/動画モード/その他特殊撮影モードの切替えを行うモード切替えスイッチ、単写/連写/セルフタイマ切替えボタン及び動画撮影/停止ボタン等が用意されている。設定などに使用する操作手段として、メニューボタン、十字キー、セットボタン、日付/時間設定ボタン、露出補正ボタン、撮影画質選択ボタン、メニュー移動+(プラス)ボタン及びメニュー移動−(マイナス)ボタン等が用意されている。再生のために、再生画像移動+(プラス)ボタン及び再生画像−(マイナス)ボタン等がある。
【0027】
70は表示部23の画面上に一体的に構成されるタッチパネルである。タッチパネル70の操作による入力座標は、表示部23の画面上の座標(表示座標)と1対1に対応付けることができる。これにより、表示部23の画面上に表示されたオブジェクトを直接的に操作するかのような操作感をユーザに与えるGUIを構成できる。
【0028】
システム制御装置50はタッチパネル70への以下の操作を検出できる。タッチパネル70を指やペンで触れたこと(以下、タッチダウンと称する)。タッチパネル70を指やペンで触れている状態であること(以下、タッチオンと称する)。タッチパネル70を指やペンで触れたまま移動していること(以下、ムーブと称する)。タッチパネル70へ触れていた指やペンを離したこと(以下、タッチアップと称する)。タッチパネル70に何も触れていない状態(以下、タッチオフと称する)。
【0029】
タッチパネル70は、これら操作の種別とタッチパネル70上に指やペンが触れている位置座標をシステム制御装置50に通知する。システム制御装置50は、通知された情報に基づいてタッチパネル70上にどのような操作が行なわれたかを判定する。ムーブについては、タッチパネル70上で移動する指やペンの移動方向を、位置座標の変化に基づいてタッチパネル70上の垂直成分・水平成分毎に判定できる。
【0030】
タッチパネル70上をタッチダウンから一定のムーブを経てタッチアップをしたとき、ストロークを描いたこととする。素早くストロークを描く操作をフリックと呼ぶ。フリックは、タッチパネル70上に指を触れたままある程度の距離だけ素早く動かして、そのまま離すといった操作であり、言い換えればタッチパネル70上を指ではじくように素早くなぞる操作である。所定距離以上を、所定速度以上でムーブしたことが検出され、そのままタッチアップが検出されると、システム制御装置50は、フリックが行なわれたと判定する。所定距離以上を所定速度未満でムーブしたことが検出された場合、システム制御装置50は、ドラッグが行なわれたと判定する。
【0031】
タッチパネルには、抵抗膜方式、静電容量方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、画像認識方式及び光センサ方式等、様々な方式のものがあるが、タッチパネル70はいずれの方式のものでもよい。
【0032】
71は被写体検出部である。被写体検出部71は、撮像した画像データ中で主被写体と考えられる被写体を検出する。被写体検出部71は、人物の顔を検出する顔検出処理、特定の人物を検出する個人認証処理、及び撮影対象となる物体を検出する物体検出処理などの画像処理から構成される。
【0033】
72はデジタルカメラ100のブレを検出するブレ検出部である。ブレ検出部72は、デジタルカメラ100の姿勢検知を行う縦横センサ、加速度センサ及び重力センサなどから構成され、デジタルカメラ100におけるブレを検知し、その際のブレ量と方向を出力する。
【0034】
81は電源制御手段である。80はアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる電源である。
【0035】
90は、メモリカード等の外部記録媒体91にデータを読み書きするカードコントローラである。
【0036】
図2A及び図2Bは、デジタルカメラ100の撮影時の動作を示すフローチャートである。図2A及び図2Bに示す処理は、不揮発性メモリ51に記録されたプログラムを、メモリ25に展開してシステム制御装置50が実行することで実現される。
【0037】
デジタルカメラ100は、操作部62に含まれる電源ボタンを押すことで起動し、その際の動作モードは、操作部62に含まれるモード切替えスイッチで選択設定されている動作モードになる。モード切替えスイッチを撮影モードに設定することで、撮影モードで起動する。
【0038】
S200で、システム制御装置50は、撮影モードのための初期化を行う。デジタルカメラ100で撮影を行うために必要となる各種制御部の起動や初期化を行い、撮影のための準備を行う。また、スルー画像表示を開始する。
【0039】
S201で、システム制御装置50は、撮像素子13で撮像した画像データを逐次、被写体検出部71に入力し、被写体検出部71が、画像データ内から主被写体となる人物又は物体を検出する。検出された主被写体に対し、表示部23の画面に表示されているライブ映像に重畳して枠表示を行なうことで、検出された主被写体をユーザに通知してもよい。図7(A)は、デジタルカメラ100での表示例である。例えば、図7(A)に示す例では、画面内の人物の顔を検出し、検出された顔情報を基に表示部23に表示されている顔の位置に枠を表示する。これにより、撮影視野内に人物の顔が検出され、検出された顔が主被写体と判定されていることを、ユーザに知らせることができる。
【0040】
S202で、システム制御装置50は、シャッタスイッチ60が押下されるか確認する。S202でシャッタスイッチ60が押下されていた場合、S203で、システム制御装置50は、S201で検出された主被写体情報を用いて、AF処理及びAE処理を含む撮影前準備を行う。
【0041】
S204で、システム制御装置50は、シャッタスイッチ61が押下されたか否かを確認する。シャッタスイッチ61が押下されたことが確認されると、S205で、システム制御装置50は、撮像した画像を外部記録媒体91に記録するように各部を制御する。
【0042】
S223で、システム制御装置50は、モード切替えスイッチにより撮影モードから他の動作モードに切り替えられたか否かを確認する。撮影モードから変更されていたら、撮影モードを終了する。
【0043】
S224で、システム制御装置50は、電源ボタンが押されて電源オフが指示されていないかを確認する。電源オフが指示されていたら、システム制御装置50は、カメラの動作を終了する。
【0044】
S202でシャッタスイッチ60が押下されていなければ、S206で、システム制御装置50は、タッチパネル70に対しユーザから指などを使用して画面へのタッチ(タッチダウン)が行われたか否か確認する。
【0045】
S207で、システム制御装置50は、タッチパネル70からタッチダウンされた画面上の位置情報を取得する。
【0046】
S208で、システム制御装置50は、取得した画面上の位置情報を画像データ上の位置情報に変換する。被写体検出部71が、タッチダウンされた位置情報を用いて、タッチダウンされた位置にある被写体を主被写体とする。
【0047】
S209で、システム制御装置50は、S208で検出された主被写体情報を用いて、AF処理及びAE処理を含む撮影準備処理を実行する。システム制御装置50は撮影準備手段として機能する。これにより、カメラ100は撮影準備中となる。図7(B)は、AF処理及びAE処理後の表示例である。図7(B)では、タッチダウンされた位置にある主被写体に対しAF処理を行った結果、合焦/非合焦の結果を撮影準備前の枠表示と異なる表示形態の枠表示で示している。合焦と非合焦をユーザに通知する方法として、枠の表示色を変更する方法や、図示しないビープ音出力部などによる出力音の有無/相違を使う方法がある。
【0048】
S210で、システム制御装置50は、タッチダウンされた位置に対して相対的に予め定められた位置に、連写撮影を指示する連写撮影スイッチを表示する。図7(C)は、連写撮影スイッチの表示例を示す。連写撮影スイッチは、タッチダウンされた位置から相対的な位置に表示される。タッチダウンされた位置に応じて、ユーザから視認しやすい位置に表示するのが好ましい。
【0049】
S211で、システム制御装置50は、タッチダウンにより画面に接触したままS210で表示された連写撮影スイッチの位置へ移動(ムーブ)が行われていないか確認する。ユーザがタッチダウンした位置から連写撮影スイッチの位置へ指を移動(ムーブ)させなかった場合、S212で、システム制御装置50は、連写撮影の機能を無効とする。ユーザがタッチダウンした位置から画面をなぞるようにして連写撮影スイッチのある位置まで指を移動(ムーブ)させた場合、S213で、システム制御装置50は、連写撮影の機能を有効とする。本実施例では,このような方法でデジタルカメラ100に連写撮影を指示する。
【0050】
S214で、システム制御装置50は、タッチパネル70にて画面からのタッチが解除(タッチアップ)されていないか確認する。タッチアップされず、画面にタッチしたままの場合、システム制御装置50は、S211に戻る。S214でタッチアップされたことが確認された場合、システム制御装置50は、S215に進む。
【0051】
S215で、システム制御装置50は、連写撮影の機能が有効であるかを確認する。連写撮影機能が無効であれば、S216で、システム制御装置50は、撮影を行い、撮影された画像データを外部記録媒体91に記録する。これにより、タッチダウン後にタッチした位置から指を移動(ムーブ)させずタッチアップすると、タッチアップのタイミングで1枚撮影、即ち単写による撮影が実行される。
【0052】
S215で連写撮影が有効であれば、S217で、システム制御装置50は、表示部23の画面に連写撮影中であることを示すガイダンスを表示する。このガイダンスにより、連写撮影の進捗状況と停止方法などをユーザに通知できる。
【0053】
S218で、システム制御装置50は、撮影を行い、撮影された画像データを外部記録媒体91に記録する。
【0054】
S219で、システム制御装置50は、連写撮影による撮影が所定枚数行われたか確認する。連写機能を有効にした際の所定連写枚数は、デジタルカメラ100に予め設定しておいても良いし、メニュー等でユーザが所望の値を設定又は選択してもよい。所定枚数の撮影が行われていた場合、システム制御装置50は、S222で、連写撮影を終了すると共に連写撮影機能を無効とし、S223に進む。S219で所定枚数の撮影が行われていなければ、システム制御装置50は、S220に進む。
【0055】
S220で、システム制御装置50は、再度、タッチダウンが行われたか確認する。再度のタッチダウンがなければ、システム制御装置50は、S217に戻り、繰り返し撮影を行い、連写撮影を継続する。タッチダウンが行われたことが確認された場合、システム制御装置50は、連写撮影を終了し、S221でタッチアップが行われるまで待機状態となる。S221でタッチアップが行われると、システム制御装置50は、S222で連写機能を無効とする。
【0056】
このように、ユーザが連写撮影スイッチまで指でなぞって、連写撮影を指示した後にタッチアップを行うと、カメラ100は、連写撮影を開始する。連写撮影は、所定枚数に達するか再度のタッチダウンまで、実行される。図7(D)は、連写撮影実施中の表示例である。連写の間、連写撮影の上限撮影枚数、現在までに撮影された枚数、及びタッチダウンにより連写撮影が終了する旨を通知するガイダンスが表示される。
【実施例2】
【0057】
主被写体が動いている場合に、撮影者に連写を促すようにした実施例を説明する。図3A及び図3Bは、この実施例2の撮影時の動作を示すフローチャートである。図3A及び図3Bに示す処理は、不揮発性メモリ51に記録されたプログラムを、メモリ25に展開してシステム制御装置50が実行することで実現すされる。
【0058】
ステップS300からS309は、ステップS200からS209と同じであるので、説明を省略する。
【0059】
S310で、システム制御装置50は、主被写体が停止しているか否かを確認する。具体的には、被写体検出部71は主被写体を検出した際の位置情報の履歴を保持しており、この履歴を参照して主被写体が停止しているか否かを確認する。主被写体が停止している場合、システム制御装置50は、S311、S312でタッチアップされたタイミングで撮影し、外部記録媒体91に撮影画像を記録する。
【0060】
S310で主被写体が停止しておらず、動きがあった場合、S313で、システム制御装置50は、タッチダウンされた位置に対して相対的な位置に連写撮影スイッチを表示する。すなわち、システム制御装置50は、主被写体が停止していないことを条件として、後述するように連写撮影の選択操作を可能にする。
【0061】
S314で、システム制御装置50は、タッチダウンにより画面にタッチしたままS313で表示された連写撮影スイッチの位置に移動(ムーブ)が行われていないか否かを確認する。ユーザがタッチダウンした位置から連写撮影スイッチの位置まで指を移動(ムーブ)させなかった場合、システム制御装置50は、S315で連写撮影の機能を無効とし、S311に戻り、S311,312で単写撮影を行う。ユーザがタッチダウンした位置から画面をなぞって連写撮影スイッチのある位置まで指を移動(ムーブ)させた場合、S316で、システム制御装置50は、連写撮影の機能を有効とする。
【0062】
S317で、システム制御装置50は、主被写体の動きに合わせて自動的に連写撮影の撮影間隔を設定する。画面内の主被写体の動きが大きい場合又は主被写体の移動速度が高速な場合には連写間隔を短くする。高速に連写することで動きの速い被写体の決定的な瞬間を逃さず撮影できる。この際、被写体の動きの速さに応じたシャッタスピードを調整するのが好ましい。例えば、被写体の動きが速くなるほどシャッタスピードを上げるように制御することで、被写体ブレを低減できる。シャッタスピードの調整と同時に絞り又はISO感度を調整し、最適な露出となるように調整するのが好ましい。
【0063】
S318で、システム制御装置50は、タッチパネル70でタッチアップされていないか否か確認する。タッチパネル70でタッチアップされたことが確認された場合は、システム制御装置50は、S319に進む。
【0064】
S319で、システム制御装置50は、表示部23の画面に連写撮影中であることを示すガイダンスを表示する。このガイダンスにより、連写撮影の進捗状況や停止方法などをユーザに通知する。
【0065】
S320で、システム制御装置50は、撮影を行い、撮影された画像データを外部記録媒体91に記録する。
【0066】
S321で、システム制御装置50は、連写撮影による撮影が所定枚数行われたか否かを確認する。所定枚数の撮影が行われていた場合、システム制御装置50は、S325に進み、連写撮影を終了する。所定枚数の撮影が行われていなければ、システム制御装置50は、S322に進む。
【0067】
S322で、システム制御装置50は、S317で設定した連写撮影間隔になるよう次の撮影までの撮影間隔を調整する。
【0068】
S323で、システム制御装置50は、タッチダウンが行われたか否かを確認する。タッチダウンがなければ、システム制御装置50は、S319に戻り、繰り返し撮影を行い、連写撮影を継続する。タッチダウンが行われたことが確認された場合、システム制御装置50は、連写撮影を終了し、S324でタッチアップが行われるまで待機状態となる。タッチアップが行われると、システム制御装置50は、S325に進み、連写機能を無効とする。以後は、実施例1と同様である。
【0069】
本実施例によれば、被写体に動きがあるような、連写を行うと効果的であるシーンに対し連写撮影スイッチを表示し、その場で連写を選択できるようにした。これにより、連射機能の活用場面が拡がる。また、連写が効果的でない場合に連写撮影スイッチを表示しないので、スルー画像の視認を妨げることが無い。
【実施例3】
【0070】
デジタルカメラ100のカメラブレ又は装置ブレがある場合に、撮影者に連写を促すようにした実施例を説明する。図4A及び図4Bは、この実施例のデジタルカメラ100の撮影時の動作を示すフローチャートである。図4A及び図4Bに示す処理は、不揮発性メモリ51に記録されたプログラムを、メモリ25に展開してシステム制御装置50が実行することで実現される。
【0071】
ステップS400からS409は、ステップS200からS209と同じであるので、詳細な説明を省略する。
【0072】
S410で、システム制御装置50は、カメラブレが生じていないか確認する。具体的には、ブレ検出部72がカメラ100のブレ量を検出してシステム制御装置50に通知し、システム制御装置50は、ブレ検出部72から通知されるブレ検出量が閾値を超えていないかでカメラブレの有無を確認する。カメラブレが検知されていなければ、システム制御装置50は、S411、S412でタッチアップされたタイミングで撮影し、外部記録媒体91に撮影画像を記録する。
【0073】
S410でブレが検知された場合、システム制御装置50は、S413でタッチダウンされた位置に対して相対的な位置に、何枚連写撮影を実施するかをカメラ100に指示する連写撮影枚数設定バーを表示する。図8は、連写撮影枚数設定バーの表示例である。表示されている数値が連写の際の撮影枚数を表す。
【0074】
S414で、システム制御装置50は、タッチダウンにより画面にタッチしたままS413で表示された連写撮影枚数設定バー上を移動(ムーブ)していないか否かを確認する。ユーザがタッチダウンした位置から指を移動(ムーブ)させなかった場合、システム制御装置50は、S415で連写撮影の機能を無効とし、S411に戻り、S411、412で単写撮影を行う。
【0075】
ユーザがタッチダウンした位置から画面をなぞって連写撮影枚数設定バー上を移動した場合、システム制御装置50は、S416で連写撮影の機能を有効とする。S417で、システム制御装置50は、連写撮影枚数設定バー上を移動(ムーブ)する移動量に応じて、連写時の撮影枚数を設定する。
【0076】
S418で、システム制御装置50は、タッチパネル70でタッチアップされたか否かを確認する。タッチパネル70でタッチアップされたことが確認された場合、システム制御装置50は、S419に進む。
【0077】
S419で、システム制御装置50は、表示部23の画面に連写撮影中を示すガイダンスを表示する。このガイダンスにより、連写撮影の進捗状況をユーザに通知する。
【0078】
S420で、システム制御装置50は、撮影を行い、撮影画像の画像データを外部記録媒体91に記録する。
【0079】
S421で、システム制御装置50は、連写撮影による撮影が連写撮影枚数設定バーで設定した枚数分の撮影が行われたか否かを確認する。設定枚数の撮影が行われていた場合、システム制御装置50は、S422に進む。設定枚数の撮影が行われていなければ、システム制御装置50は、S419に戻り、繰り返し撮影を行い、連写撮影を継続する。
【0080】
S423で、システム制御装置50は、モード切替えスイッチにより撮影モードから他の動作モードに切り替えられたか否かを確認する。撮影モードから変更されていたら、撮影モードを終了する。
【0081】
S424で、システム制御装置50は、電源ボタンが押されて電源オフが指示されていないかを確認する。電源オフが指示されていたら、システム制御装置50は、カメラの動作を終了する。
【0082】
本実施例では、撮影準備後のカメラブレに対して、ユーザがブレを考慮して指定枚数の連写を実施できる。これにより、カメラブレによる撮影の失敗を防止できる。また、カメラブレがある場合にのみ連写撮影スイッチを表示するので、カメラブレの無い場合に、連写撮影スイッチが表示されず、スルー画像の視認を妨げることが無い。
【実施例4】
【0083】
タッチダウン時のAFで非合焦である場合に、AFブラケット撮影を促す実施例を説明する。図5A及び図5Bは、この実施例の撮影時の動作を示すフローチャートである。図5A及び図5Bに示す処理は、不揮発性メモリ51に記録されたプログラムを、メモリ25に展開してシステム制御装置50が実行することで実現される。
【0084】
S500からS509は、S200からS209と同じであるので、詳細な説明を省略する。
【0085】
S510で、システム制御装置50は、S509のAF処理の結果、主被写体に対して非合焦であると判定されたか否かを確認する。システム制御装置50は、は合焦度検出手段として機能する。正常に合焦していれば、システム制御装置50は、S511、S512でタッチアップされたタイミングで撮影し、外部記録媒体91に撮影画像を記録する。
【0086】
S510で非合焦であると判定された場合、システム制御装置50は、S513でタッチダウンされた位置に対して相対的な位置にブラケット撮影スイッチを表示する。図9は、連写撮影枚数設定バーの表示例である。
【0087】
S514で、システム制御装置50は、タッチダウンにより画面に接触したままS513で表示されたブラケット撮影スイッチ(B撮影スイッチ)まで移動(ムーブ)していないかどうかを確認する。ユーザがタッチダウンした位置からブラケット撮影スイッチの位置まで指を移動(ムーブ)させなかった場合、システム制御装置50は、S515でブラケット撮影の機能を無効とし、S511、512で単写撮影を行う。
【0088】
ユーザがタッチダウンした位置から画面をなぞってブラケット撮影スイッチまで移動(ムーブ)した場合、システム制御装置50は、S516でブラケット撮影の機能を有効とする。
【0089】
S517で、システム制御装置50は、タッチパネル70に対してタッチアップされていないかどうかを確認する。タッチパネル70でタッチアップされたことが確認された場合、システム制御装置50は、S518に進む。
【0090】
S518で、システム制御装置50は、表示部23の画面にブラケット撮影中であることを示すガイダンスを表示する。
【0091】
S519で、システム制御装置50は、撮影を行い、撮影された画像データを外部記録媒体91に記録する。
【0092】
S520で、システム制御装置50は、フォーカスレンズ移動処理を行う。現在のフォーカスレンズの位置から別の位置へフォーカスレンズを移動させことで、別の焦点距離に合焦させる。
【0093】
S521で、システム制御装置50は、ブラケット撮影による撮影が終了したか否かを確認する。終了していなければ、システム制御装置50は、S518に戻り、繰り返し撮影を行い、ブラケット撮影を継続する。終了していれば、システム制御装置50は、S522でブラケット撮影を無効化する。
【0094】
S523で、システム制御装置50は、モード切替えスイッチにより撮影モードから他の動作モードに切り替えられたか否かを確認する。撮影モードから変更されていたら、撮影モードを終了する。
【0095】
S524で、システム制御装置50は、電源ボタンが押されて電源オフが指示されていないかを確認する。電源オフが指示されていたら、システム制御装置50は、カメラの動作を終了する。
【0096】
撮影準備後に主被写体に対してAFが非合焦である場合に、フォーカス位置を変更してブラケット撮影を行うので、非合焦による撮影の失敗を防止できる。
【0097】
被写体が暗すぎたり、明るすぎた場合に、露出ブラケットを促すようにしてもよい。例えば、図5A及び図5BのS510で、AF処理及びAE処理を行った結果撮影される画像が暗すぎる又は明るすぎるかを判定し、暗すぎ又は明るすぎと判定された場合に、露出ブラケット撮影スイッチを表示する。そして、ユーザが露出ブラケットスイッチまでムーブ操作を行った後にタッチアップした場合に、露出ブラケット撮影を実行する。露出ブラケット撮影では、露出を基準値に対してアンダー側又はオーバー側に補正した露出値でそれぞれ撮影を行う。
【実施例5】
【0098】
タッチパネルに対する所定時間以上のタッチオン状態(長押し)か、ムーブで所定の軌跡を描くジェスチャ操作があった場合に、連写撮影スイッチを表示する実施例を説明する。図6A及び図6Bは、この実施例の撮影時の動作を示すフローチャートである。図6A及び図6Bに示す処理は、不揮発性メモリ51に記録されたプログラムを、メモリ25に展開してシステム制御装置50が実行することで実現される。S600からS609は、S200からS209と同じであるので、詳細な説明を省略する。
【0099】
S610で、システム制御装置50は、タッチダウンしたまま所定時間が経過していないか確認する。所定時間経過していなければ、システム制御装置50は、S611に進む。
【0100】
S611で、システム制御装置50は、タッチパネル70から取得される位置情報により、タッチダウンしたままユーザが予め決められた軌跡を画面上で移動(ムーブ)したかどうかを確認する。即ち、予め決められた特定の軌跡を描くムーブ(このムーブを描く操作をジェスチャ操作と称する)があったか否かを確認する。軌跡については、デジタルカメラ100に予め設定しておいても、ユーザがメニュー等で選択設定してもよい。ユーザがタッチダウンしたまま指を移動(ムーブ)させなかった場合は、システム制御装置50は、S612、S613でタッチアップされたタイミングで撮影し、外部記録媒体91に撮影画像を記録する。
【0101】
S610で所定時間経過し、且つS611でタッチダウンのまま予め決められた軌跡を移動(ムーブ)した場合、システム制御装置50は、S614に進む。
【0102】
S614で、システム制御装置50は、タッチダウンされた位置に対して相対的な位置にデジタルカメラ100に連写撮影を指示する連写撮影スイッチを表示する。
【0103】
S615で、システム制御装置50は、タッチダウンにより画面に接触したまま連写撮影スイッチの位置へ移動(ムーブ)が行われていないかどうかを確認する。ユーザがタッチダウンした位置から連写撮影スイッチの位置まで指を移動(ムーブ)させなかった場合、システム制御装置50は、S616で連写撮影の機能を無効とし、S612、613で単写撮影を行う。ユーザがタッチダウンした位置から画面をなぞって連写撮影スイッチのある位置まで指を移動(ムーブ)させた場合、システム制御装置50は、S617で連写撮影機能を有効とする。
【0104】
S618で、システム制御装置50は、タッチパネル70に対しタッチアップされていないかどうかを確認する。タッチパネル70でタッチアップされたことが確認された場合、システム制御装置50は、S619に進む。
【0105】
S619で、システム制御装置50は、表示部23の画面に連写撮影中であることを示すガイダンスを表示する。このガイダンスにより、連写撮影の進捗状況と停止方法などをユーザに通知する。
【0106】
S620で、システム制御装置50は、撮影を行い、撮影された画像データを外部記録媒体91に記録する。
【0107】
S621では、システム制御装置50は、連写撮影による撮影が所定枚数行われたか確認する。所定枚数の撮影が行われていた場合、システム制御装置50は、S624に進む。所定枚数の撮影が行われていなければ、システム制御装置50は、S622に進む。
【0108】
S622で、システム制御装置50は、タッチダウンが行われたかどうかを確認する。タッチダウンがなければ、システム制御装置50は、S619に戻り、繰り返し撮影を行い、連写撮影を継続する。タッチダウンが行われたことが確認された場合、システム制御装置50は、連写撮影を終了し、S623でタッチアップが行われるまで待機状態となる。タッチアップが行われると、S624でシステム制御装置50は連写機能を無効とする。
【0109】
S625で、システム制御装置50は、モード切替えスイッチにより撮影モードから他の動作モードに切り替えられたか否かを確認する。撮影モードから変更されていたら、撮影モードを終了する。
【0110】
S626で、システム制御装置50は、電源ボタンが押されて電源オフが指示されていないかを確認する。電源オフが指示されていたら、システム制御装置50は、カメラの動作を終了する。
【0111】
本実施例では、連写撮影をするための意図的な操作として、タッチパネルに対する所定時間以上のタッチオン状態(長押し)か、ムーブで所定の軌跡を描くジェスチャ操作があった場合に、連写撮影スイッチを表示する。連写を行うことを意図した操作が無い場合には、連写撮影スイッチが表示されないので、スルー画像の視認を徒に妨げることがない。
【0112】
図6A及び図6Bに示すフローにおいて、S610を省略し、タッチパネルに対する所定時間以上のタッチオン状態(長押し)があっても連写撮影スイッチを表示しないようにしてもよい。AF処理及びAE処理が、タッチダウンに応じて実行され、タッチアップ前には終了しているので、タッチアップから記録の実行までのタイムラグが少なくなり、ユーザの意図した記録画像を得やすい。この特徴を鑑みれば、タッチダウンの後、被写体が撮影に適した状態となるシャッタチャンスまでタッチオンのまま待機し、シャッタチャンスでタッチアップする使用方法が想定される。すなわち、連写の意図が無い場合でも、所定時間以上のタッチオン状態が発生する可能性がある。タッチパネルに対する所定時間以上のタッチオン状態(長押し)があっても連写撮影スイッチを表示しないようすると、このような使い方に対応できる。
【0113】
図8で説明した連写撮影スイッチの表示形態及び連写枚数の指定の方法は、上述の各実施例に適用可能である。
【0114】
AF処理の対象範囲とAE処理の対象範囲の何れも、被写体検出部71で検出される主被写体に限定されない。タッチパネル70でユーザが指定する範囲を、AF処理とAE処理の対象としても良い。AF処理の対象範囲と、AE処理の対象範囲を異ならせても良い。
【0115】
システム制御装置50による制御は、1つのハードウェアで実現しても良いし、複数のハードウェアが処理を分担することで実現してよい。
【0116】
本発明は、上述した特定の実施例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施例は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施例を適宜組み合わせることも可能である。
【0117】
本発明をデジタルカメラに適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されず、撮像手段とタッチパネルを有する撮像装置一般に適用可能である。すなわち、本発明は、カメラ付きのパーソナルコンピュータ、PDA、カメラ付き携帯電話端末、カメラ付き音楽プレーヤー、カメラ付きゲーム機、及びカメラ付き電子ブックリーダーなどに適用可能である。特に近年は、主にタッチパネルを用いた操作によって機器を制御する携帯電話端末(スマートフォンなど)、カメラ付きのゲーム機、電子ブックリーダー、タブレットPCなどが普及してきている。このような機器では、従来のデジタルカメラのように半押しと全押しのできるシャッターボタンを備えずに、タッチパネルからの操作で撮影を行うことが多いため、本発明を適用すると特に有効である。
【0118】
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施例の機能を実現するソフトウエア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手段と、
タッチパネルと、
前記タッチパネルに対するタッチダウンの位置に基づいて前記撮像手段の撮影準備を実行する撮影準備手段と、
前記タッチパネルに対するタッチアップまでに前記タッチパネルに対する連写撮影を指示する操作がある場合に、前記タッチアップに従い前記撮像手段に連写撮影を実行させ、前記タッチパネルに対するタッチアップまでに前記タッチパネルに対する連写撮影を指示する操作が無い場合に、前記タッチアップに従い前記撮像手段に単写撮影を実行させる制御手段
とを具備することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
更に、
前記撮影準備中に主被写体の移動を検出する手段と、
前記主被写体の移動を検出する場合に、前記タッチパネルに対する連写撮影を指示する操作を可能にする手段
とを具備することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
更に、
前記撮影準備中に前記撮像装置の装置ブレを検知する手段と、
前記装置ブレを検知する場合に、前記タッチパネルに対する連写撮影を指示する操作を可能にする手段
とを具備し、
前記タッチパネルに対する連写撮影を指示する操作が、連写撮影の枚数を設定する操作である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
【請求項4】
更に、
前記撮影準備中に前記撮像手段の合焦度を検出する手段と、
前記撮影準備中に前記撮像手段の合焦度が非合焦を示す場合に、前記タッチパネルに対する連写撮影を指示する操作を可能にする手段
とを具備し、
前記制御手段は、前記タッチパネルに対するタッチアップまでに前記タッチパネルに対する連写撮影を指示する操作がある場合に、前記タッチアップに従い、前記撮像手段の焦点距離を撮影ごとに変更する連写撮影を実行させる
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
更に、前記撮影準備中に、前記タッチパネルに対する所定時間のタッチ、及び、前記タッチパネルに対する所定の軌跡の移動の何れかに応じて、前記タッチパネルに対する連写撮影を指示する操作を可能にする手段を具備することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記制御手段は、所定枚数の撮影により前記連写撮影を停止することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記連写撮影の間で前記タッチパネルに対するタッチに従い、前記連写撮影を停止することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項8】
撮像手段と、タッチパネルとを具備し、前記タッチパネルに対するタッチダウンの位置に基づいて前記撮像手段の撮影準備を実行し、前記タッチパネルに対するタッチアップに従い撮影を行う撮像装置を制御する方法であって、
前記タッチパネルに対する前記タッチアップまでに前記タッチパネルに対する連写撮影を指示する操作があるか否かを判定するステップと、
前記タッチアップまでに前記タッチパネルに対する連写撮影を指示する操作がある場合に、前記撮像手段に連写撮影を実行させるステップと、
前記タッチパネルに対するタッチアップまでに前記タッチパネルに対する連写撮影を指示する操作が無い場合に、前記タッチアップに従い前記撮像手段に単写撮影を実行させるステップ
とを具備することを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項9】
撮像手段と、タッチパネルとを具備し、前記タッチパネルに対するタッチダウンの位置に基づいて前記撮像手段の撮影準備を実行し、前記タッチパネルに対するタッチアップに従い撮影を行う撮像装置の制御装置により実行される制御プログラムであって、前記制御装置に、
前記タッチパネルに対する前記タッチアップまでに前記タッチパネルに対する連写撮影を指示する操作があるか否かを判定する機能と、
前記タッチアップまでに前記タッチパネルに対する連写撮影を指示する操作がある場合に、前記撮像手段に連写撮影を実行させる機能と、
前記タッチパネルに対するタッチアップまでに前記タッチパネルに対する連写撮影を指示する操作が無い場合に、前記タッチアップに従い前記撮像手段に単写撮影を実行させる機能
とを実現させることを特徴とする撮像装置の制御プログラム。
【請求項10】
撮像手段と、タッチパネルとを具備し、前記タッチパネルに対するタッチダウンの位置に基づいて前記撮像手段の撮影準備を実行し、前記タッチパネルに対するタッチアップに従い撮影を行う撮像装置の制御装置により実行される制御プログラムを記録した記録媒体であって、前記制御プログラムは、前記制御装置に、
前記タッチパネルに対する前記タッチアップまでに前記タッチパネルに対する連写撮影を指示する操作があるか否かを判定する機能と、
前記タッチアップまでに前記タッチパネルに対する連写撮影を指示する操作がある場合に、前記撮像手段に連写撮影を実行させる機能と、
前記タッチパネルに対するタッチアップまでに前記タッチパネルに対する連写撮影を指示する操作が無い場合に、前記タッチアップに従い前記撮像手段に単写撮影を実行させる機能
とを実現させることを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−58958(P2013−58958A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−196786(P2011−196786)
【出願日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】