説明

撮像装置、制御方法およびプログラム

【課題】ズーム撮像の操作方法を簡単にすること並びにズーム前の画像とズーム後の画像を同時に撮像可能とする撮像装置及びその制御方法、プログラムを提供する。
【解決手段】タッチ操作によりタッチ範囲を中心としてデジタルズームを実行した部位の画像を切り出し、シャッタ操作を受付けて、撮影画像(第一の画像)と、切り出した画像(第二の画像)とを取得し、第一の画像と第二の画像とを同時にライブビュー表示するとともに、記憶部に記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルズームとタッチパネルを有する撮像装置、撮像方法及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在のコンパクトデジタルカメラでは、撮像モードにおいて光学ズームとデジタルズームの両方を使用できるものがある。そのような機種においてはズーム開始時点は必ず光学ズームから開始される。そして光学ズームの最大倍率に達した以降のズームのみにおいてデジタルズームが使用される。
【0003】
その1つとして特許文献1には、必要に応じて光学ズームとデジタルズームを使い分ける撮像装置が開示されている。この撮像装置においては、段落番号<0006>等に記載されているように、光学ズームと電子ズームという2つのズーム機能のそれぞれの特性をいずれも有効に利用できる撮像装置およびズーム撮像の撮像方法の提供を目的としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−329689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の撮像装置および撮像方法においては、最小限の画質の劣化でズーム撮像を行うことが可能であるが、これは画質を求めた撮像方法であり撮像の操作方法の簡便さは従来の撮像方法と変化がなく、また光学ズームを使用してしまうため撮像後にズーム前の画像を再利用することができない。
【0006】
そこで、本発明は、ズーム撮像の操作方法を容易にすることを可能とし、並びにズーム前の画像とズーム後の画像を同時に撮像可能とする撮像装置及びその制御方法、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
即ち、本発明は、タッチパネル機能によりユーザによる押下指示を受け付けることが可能な表示部を備える撮像装置において、前記表示部にユーザによる押下指示を受け付ける受付手段と、前記受付手段で前記表示部に前記ユーザによる押下指示を受け付けることで、該表示部のうち押下指示を受け付けた部位の画像に対して電子ズーム制御を実行する電子ズーム制御手段と、前記電子ズーム制御手段で電子ズーム制御を実行した部位の画像を切り出す切出手段と、前記ユーザによるシャッター操作を受け付けることにより被写体を撮影する撮像手段と、前記撮像手段で撮影した第一の画像を取得する第一の画像取得手段と、前記撮像手段で撮影した前記第一の画像のうち、前記電子ズーム制御手段で、電子ズームにより切り出された部位であって、前記切出手段で切り出した部位を第二の画像として記憶する第二の画像取得手段と、前記第一の画像取得手段で取得した前記第一の画像と、前記第二の画像取得手段で取得した前記第二の画像とを対応づけて記憶部に記憶する対応画像記憶手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明の撮像装置は、前記電子ズーム制御手段による前記電子ズームのオン/オフの設定を受け付ける電子ズーム制御設定受付手段と、前記表示部に前記ユーザによる押下指示を受け付けたときに、前記電子ズーム制御設定受付手段で受け付けた前記電子ズームの制御がオンであるか否かを判定する電子ズーム実行判定手段とを更に備え、前記電子ズーム制御手段は、前記電子ズーム実行判定手段で前記電子ズームの制御がオンに設定されていると判定された場合に、前記ユーザによる押下指示を受け付けた部位の画像に対して電子ズーム制御を実行することを特徴とする。
また、本発明の撮像装置は、前記受付手段で前記表示部に前記ユーザによる押下指示を受け付けた場合、前記押下指示を受け付けた部位において被写体の顔検出を実行する顔検出手段を更に備え、前記電子ズーム制御手段は、前記顔検出手段で前記押下指示を受け付けた部位において被写体の顔が検出された場合に、前記被写体の顔を画像の中心として前記電子ズーム制御を実行し、前記切出手段で、前記被写体の顔を画像の中心として前記電子ズーム制御を実行した部位の画像を切り出すことを特徴とする。
また、本発明の撮像装置は、前記顔検出手段で前記押下指示を受け付けた部位において被写体の顔が検出されなかった場合に、前記電子ズーム制御手段は、前記押下指示を受け付けた部位を画像の中心として前記電子ズーム制御を実行し、前記切出手段で、前記電子ズーム制御を実行した部位の画像を切り出すことを特徴とする置。
また、本発明の撮像装置は、前記撮像手段は、前記切出手段により切り出された前記電子ズーム制御手段で電子ズーム制御をした部位の画像と、撮像素子から取得される画像とを前記表示部に同時に表示することにより撮影を実行する同時ライブビュー表示手段を備えることを特徴とする。
また、本発明の撮像装置は、前記撮像手段で撮像された画像を表示部にプレビュー表示する表示手段を更に備え、前記表示手段は、前記対応画像記憶手段により記憶した前記第一の画像と前記第二の画像とを表示部に同時に表示する同時プレビュー表示手段を備えることを特徴とする。
また、本発明の撮像装置は、前記表示手段で表示すべく選択された画像が、前記第二の画像と対応付けて記憶されている第一の画像であるか否かを判定する画像判定手段を更に備え、前記同時プレビュー表示手段は、前記画像判定手段で、前記画像が前記第二の画像と対応付けて記憶されている第一の画像であると判定された場合に、前記同時プレビュー表示手段で該第一の画像と該第二の画像とを同時に表示することを特徴とする。
また、本発明の撮像装置は、前記受付手段で前記ユーザにより連続した複数回の押下指示を受け付けた場合、前記電子ズーム制御手段は、予め定められた倍率で前記電子ズーム制御を実行することを特徴とする。
また、本発明の撮像装置は、前記受付手段で前記ユーザにより長押しの押下指示を受け付けた場合、前記電子ズーム制御手段は、一定の速度で拡大倍率を増加させることで前記電子ズーム制御を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、ズーム撮像の操作方法を容易にすることを可能とする。並びにズーム前の画像とズーム後の画像を同時に撮像可能とする撮像装置及びその制御方法、プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態における撮像装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態における設定の基本的な処理フローを示す図である。
【図3】本発明の実施形態における設定の基本的な画面表示を示す図である。
【図4】本発明の実施形態における撮像のタッチによるデジタルズームの基本的な処理フローを示す図である。
【図5】本発明の実施形態における撮像のデジタルズーム後にシャッターを切り、撮像された画像を保存するまでの基本的な処理フローを示す図である。
【図6】本発明の実施形態における同時ライブ表示を(切)に設定した場合の撮像動作を示す図である。
【図7】本発明の実施形態における同時ライブ表示を(入)に設定した場合の撮像動作を示す図である。
【図8】本発明の実施形態における撮像制御方法を示す図である。
【図9】本発明の実施形態における主画像と副画像の対応付けを示す図である。
【図10】本発明の実施形態における主画像と副画像の対応付けを示す図である。
【図11】本発明の実施形態における再生の基本的な処理フローを示す図である。
【図12】本発明の実施形態における再生の基本的な画面表示を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態における撮像装置の構成を示す図である。図1は、本発明に係る撮像装置の概略構成を示すブロック図である。図1において、撮像装置は、いわゆるデジタルカメラから成り、撮像用のレンズ101、撮像素子(以下、「CCD」と称する)102、カメラ信号処理部(以下、「ADC」と称する)103、画像処理部104、システムコントローラ110、バッファメモリ111、フラッシュROM112、インターフェース回路(以下、「I/F回路」と称する)113、カードホルダ114、記録媒体115、ディスプレイドライバ116、および操作部120を備える。
【0011】
図1は、本実施形態に係る情報付加装置を適用した撮像装置の構成を示す図である。撮像装置は、レンズ101と、撮像素子(CCD)102と、カメラ信号処理部103と、画像処理部104と、記録媒体115と、レンズ制御部127と、システムコントローラ110と、操作部120とを含んで構成される。
【0012】
レンズ101は、レンズ等であり、対物レンズ、ズームレンズ、およびフォーカスレンズなどで構成される。ズームレンズおよびフォーカスレンズについては、不図示の駆動機構により光軸方向へ駆動される。
撮像素子102は、レンズ101から入射した撮像光をを結像し、電気信号(アナログ信号)に変換するして出力するCCDイメージセンサで構成される。
【0013】
カメラ信号処理部(ADC)103は、撮像素子102から受けた電気信号にデジタル変換やホワイトバランス調整などの信号処理を行なって、デジタル信号に変換する機能を有する。
システムコントローラ110は、画像処理部104、バッファメモリ111、フラッシュROM112、I/F回路113、ディスプレイドライバ116、サウンドドライバ118、LEDドライバ128、および操作部120に接続されている
【0014】
画像処理部104は、前処理部105、YC処理部106、電子ズーム処理部107、圧縮部108、および伸長部109を備え、カメラ信号処理部103から出力されるデジタル信号から画像データを生成し、各種画像処理を行う機能を有する。
【0015】
前処理部105は、入力される画像データに基づく画像のホワイトバランスを調整するホワイトバランス処理や画像のガンマ補正処理を行う機能を有する。ホワイトバランス処理は、画像の色合いを、実物の色合いに近くなるように調整したり、光源(蛍光灯や太陽光など)に合った適正な色に調整したりする処理である。ガンマ補正処理は、画像のコントラストを調整する処理である。なお、前処理部105は、ホワイトバランス処理およびガンマ補正処理以外の画像処理を実行することも可能である。
【0016】
YC処理部106は、入力される画像データに基づく画像を、輝度情報「Y」と、輝度信号と青色の色差情報「Cb」と、輝度信号と赤色の色差情報「Cr」とに分離する機能を有する。電子ズーム処理部107は、画像の一部(例えば中央部)を所定の大きさでトリミングし、トリミングした画像を信号処理で元画像の大きさに拡大する機能を有する。電子ズーム処理部107は、例えば、撮像された1600×1200ドットの画像から中央の1024×768ドットの画像を切り出し、データ補間を行いながら1600×1200ドットのサイズに拡大することができる。
【0017】
圧縮部108は、画像データをJPEG(Joint Photographic Expert Group)方式などの圧縮形式によって圧縮する機能を有する。伸長部109は、圧縮されている画像データを伸長する機能を有する。例えば、画像データをJPEG方式で圧縮する場合、まず、画像データの高周波成分と低周波成分の割合を数値化する離散コサイン変換処理が行われる(DCT処理)。次に、画像の階調やグラデーションを表現する段階を数値(量子化ビット数)で表現する量子化処理が行われる。最後に、ハフマン符号化処理で画像データが圧縮される。
【0018】
具体的には、画像データの信号文字列が一定のビット毎に区切られ、出現頻度が高い文字列に対してより短い符号が与えてられてゆく。なお、圧縮処理を行わないで画像データを記録する方式の場合は、圧縮部108および伸長部109を省略することができる。また、画像データの圧縮形式は、JPEG方式に限らず、GIF(Graphical Interchange Format)形式などであっても、同様に処理を行うことができる。
【0019】
バッファメモリ111には、画像処理部104において画像処理が行われる際に、一時的に画像データが保存される。フラッシュROM112には、撮像装置の各種設定情報や、後述するユーザ認証情報が保存される。I/F回路113は、システムコントローラ110から出力される画像データを、記録媒体115に記録可能なデータ形式に変換する。また、I/F回路113は、記録媒体115から読み出された画像データ等を、システムコントローラ110で処理可能なデータ形式に変換する。
【0020】
カードホルダ114は、記憶媒体である記録媒体115を撮像装置に着脱可能にする機構を備えると共に、記録媒体115との間でデータ通信が可能な電気接点を備える。また、カードホルダ114は、撮像装置で利用される記憶媒体の種類に応じた構造を有する。記録媒体115は、フラッシュメモリなどの半導体記憶素子を内蔵し、カードホルダ114に着脱可能なカード型の記憶媒体である。記録媒体115には、撮像装置で撮像された画像データを記録することができる。
【0021】
ディスプレイドライバ116は、システムコントローラ110から出力される画像データをディスプレイ117で表示可能な信号に変換する。具体的には、ディスプレイドライバ116は、システムコントローラ110から出力されるデジタルの画像データをアナログ画像信号に変換する処理を行い、次に画像サイズをディスプレイ117の表示可能エリアのサイズに適したサイズに変換する処理を行う。
なお、本発明の撮像装置100で用いられるディスプレイ117は、ユーザによる押下指示をディスプレイ117に受け付けることで、項目の選択や、撮影時のフォーカス制御をすることが可能な、タッチパネル機能備えるものであることを特徴とする。
【0022】
サウンドドライバ118は、システムコントローラ110から出力される音声データをスピーカ219で鳴動可能な信号に変換する処理を行う。LED(Light Emitting Diode)ドライバ128は、システムコントローラ110から出力される命令に従いランプ129の制御を行う。
【0023】
操作部120は、電源スイッチ121、モードダイヤル122、撮像ボタン123、カーソルキー124、ズームボタン125、および閲覧(再生)ボタン126を備え、ユーザからの操作入力を受け付けて、操作内容に応じた信号をシステムコントローラ110に出力する。なお、操作部120には、図示の操作ボタン以外の操作ボタン類も含まれるが、それらの説明は省略する。
【0024】
モードダイヤル(選択ボタン)122は、撮像動作のモードを切り替えるための回転可能なダイヤルである。ユーザはモードダイヤル122を操作することで、複数の撮像動作モードを選択することが可能である。なお、本発明の実施形態において、モードダイヤルは、ダイヤル式機構として記載をするが、例えば、ダイヤルではなくスライド式のボタンであってもよい。つまり、モードダイヤル122について、その機構はダイヤルに限定されず、カメラのモードを切り替えられるための機構を備えていることが本質である。
【0025】
再生ボタン126は、撮像した画像データを閲覧する閲覧モード(再生モード)に切り替えるためのボタンである。再生ボタン126が押下されると、撮像モードから閲覧モードに移行する。なお、閲覧モードへの切替方法については、再生ボタン126の押下に限定されず、ディスプレイ117上のタッチパネル(不図示)などによる移行方法であってもよい。
【0026】
閲覧モードでは、システムコントローラ110が、I/F回路113を介して、カードホルダ114に装着されている記録媒体115から設定情報と画像データを読み出す。設定情報は、現在装着されている記録媒体115に記録されている画像の枚数および記録されている画像データの容量などである。読み出される画像データは、例えば、画像1枚分の画像データまたはサムネイルデータである。なお、記録媒体115から読み出される画像データは、上述したように所定の圧縮形式で圧縮されている。
【0027】
記録媒体115から読み出された画像データは、I/F回路113およびシステムコントローラ110を介して、ディスプレイドライバ116へ入力される。ディスプレイドライバ116は、入力された画像データをディスプレイ117に表示させる。
【0028】
カーソルキー124は、ユーザが撮像装置に対する所定の指示や機能選択を行うためのキーである。ユーザは、カーソルキー124により、撮像装置に対する各種設定情報やユーザ認証情報などの操作入力を行うことができる。また、カーソルキー124により、ディスプレイ117にメニュー画面を表示させたり、撮像装置が有する所定の機能を選択することができる。さらに、カーソルキー124により、撮像装置で撮像された画像データをディスプレイ117上にレビュー表示させることができる。レビュー表示とは、撮像装置100で撮像した画像を、その直後にディスプレイ117に表示させる機能である。
【0029】
なお、レビュー表示については、ディスプレイ117上に撮像した画像を1枚のみ表示する構成に限定されず、サムネイル画像を含む複数の画像を表示するように構成してもよい。また、レビュー表示の切り替えについては、カーソルキー124の押下に限らず、他のボタンの押下などの一般的な方法を利用して切り替えられる構成にしてもよい。また、レビュー表示画面において、レビュー表示画像の削除や編集などが行えるように構成してもよい。
【0030】
レンズ制御部127は、レンズ101のレンズに対して、ズーム、フォーカス、絞り等の制御を行う。また、撮像装置は、被写体を撮像して画像データを得る撮像モードと当該撮像モードで得た画像データを表示する閲覧(再生)モードとを備える。
【0031】
なお、音声についてはマイクやスピーカを用いることで、撮像装置と同様に記録、及び再生が可能である。また、映像(動画)記録時には、通常音声記録も同時に行われ、圧縮部108および伸長部109において、映像と音声が多重化される。
【0032】
また、撮像装置100における撮像動作について図1を用いて説明する。まず、ユーザが電源スイッチ121を操作し、撮像装置100の電源をONにする。すると、撮像装置100に内蔵されているバッテリー(不図示)から各回路へ電源供給されて、撮像装置100の起動処理(レンズバリアを開く動作制御およびマイクロコンピューターのリセット処理など)が行われる。撮像装置100は、電源OFF時に電源スイッチ121が押下されると電源ONとなり、自動的に撮像モードとなるように構成されている。また、電源OFF時に再生ボタンが押下されると電源ONとなり、自動的に閲覧モードとなるように構成されている。
【0033】
撮像装置100が撮像モードに移行すると、光学画像がレンズ101を介して撮像装置内へ入射し、撮像素子(CCD)102に結像される。CCD102は、入射される光学画像を電気信号に変換して、カメラ信号処理部(ADC)103へ出力する。ADC103は、入力される電気信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換する。ADC103から出力されるデジタル信号は画像処理部104に入力される。
【0034】
画像処理部104内の前処理部105では、入力されるデジタル信号に基づき画像データを生成し、ホワイトバランス処理およびガンマ補正処理などが行われる。画像処理部104内のYC処理部106では、画像データが輝度信号Yと色差信号CrおよびCbとに分離され、色差信号CrおよびCbの情報量を減らす処理が行われる。色差信号CrおよびCbの情報量の削減処理は、例えば、画像の主走査方向の色情報を間引く「4:2:2ダウンサンプリング処理」や、画像の縦横方向の色情報を間引く「4:1:1ダウンサンプリング処理」などがある。なお、前処理部105およびYC処理部106において画像処理を行う際は、画像データを一時的にバッファメモリ111に保存し、随時バッファメモリ111に保存されている画像データを読み出しながら画像処理が行われる。
【0035】
画像処理部104から出力される画像データ(非圧縮)はシステムコントローラ110に入力される。システムコントローラ110は、画像処理部104から出力される画像データを、ディスプレイドライバ116へ出力する。ディスプレイドライバ116は、入力される画像データ(デジタル信号)をアナログ画像信号に変換すると共に、アナログ画像信号に基づく画像のサイズをディスプレイ117で表示可能なサイズに調整する。
【0036】
また、ディスプレイドライバ116は、ディスプレイ117に画像を表示させるよう制御する。このとき、ディスプレイ117に表示される画像は、CCD102、ADC103、および画像処理部104において、連続的に信号処理されて生成される画像(スルー画像)である。
【0037】
ディスプレイ117にスルー画像が表示されている状態で、ユーザが希望のタイミングで撮像ボタン123を操作すると、システムコントローラ110は画像処理部104に制御信号を出力する。画像処理部104に制御信号が入力されると、圧縮部108は、前処理部105およびYC処理部106において画像処理された画像データをバッファメモリ111へ保存し、圧縮処理を行う。
【0038】
具体的には、画像データの高周波成分と低周波成分の割合を数値化する離散コサイン変換処理(DCT処理)や、画像の階調やグラデーションを表現する段階を量子化ビット数で表現する量子化処理や、画像データの信号文字列を一定のビット毎に区切り、出現頻度が高い文字列に対して、より短い符号を与えてゆくハフマン符号化処理などが実行される。圧縮された画像データは、システムコントローラ110およびディスプレイドライバ116を介してディスプレイ117に表示される。また、圧縮された画像データは、カードホルダ114を介して記録媒体115に記録される。
【0039】
撮像ボタン123が操作される前にズームボタン125が操作されると、システムコントローラ110は光学ズーム処理や電子ズーム処理を実行し、画像の大きさを拡大または縮小させることができる。そして、ズームボタン125の操作後、撮像ボタン123が操作されると、拡大または縮小された画像の画像データが記録媒体115へ記録される。
以上、図1を用いて本発明を実施する撮像装置のハードウエア構成および撮像機能について説明した。
【0040】
図2は、本発明の実施形態における設定の基本的な処理フローを示す図である。図2のフローチャートは、図3の設定画面の各項目選択に基づいて進められる。
【0041】
まず、撮像装置100の電源スイッチ121の押下を受け付け、電源を投入する。続いて、設定画面表示の指示を受け付ける。設定画面の表示は、モードダイヤル122で選択可能な形式でも、所定のボタン押下を受け付けることにより表示出来る形式であってもよい。設定画面が表示されたら、「タッチダブルショットの設定」指示を受け付け、図3のタッチダブルショット設定画面を表示する。
【0042】
図3は、本発明の実施形態における設定画面を示す図である。この画面において以下の3項目を設定することができる。図3は、図2の基本設定のフローチャートのステップS201、ステップS202、ステップS203で撮像装置100の「タッチダブルショット オン/オフ」、「タッチダブルショットライブ表示 オン/オフ」、「タッチダブルショット同時プレビュー オン/オフ」の入力を受け付けることができる。
【0043】
「タッチダブルショット」とは、ディスプレイ117にユーザの指操作を受け付け、タッチ(押下)された箇所を、電子ズーム処理することにより、光学レンズで撮像する画像とはことなる画像を撮像する機能をいう。
【0044】
まず、ステップS201で、撮像装置100は、図3の「タッチダブルショット設定画面」で「タッチダブルショット」301の「オン/オフ」の設定選択を受け付けたか否かを判定する。受け付けた場合には、ステップS210へ、受け付けていない場合にはステップS202へ進む。
【0045】
次に、ステップS202で、撮像装置100は、図3の「タッチダブルショット設定画面」で「タッチダブルショット同時ライブ表示」302の「オン/オフ」の設定選択を受け付けたか否かを判定する。受け付けた場合には、ステップS211へ、受け付けていない場合にはステップS203へ進む。
【0046】
次に、ステップS203で、撮像装置100は、図3の「タッチダブルショット設定画面」で「タッチダブルショット同時プレビュー表示」303の「オン/オフ」の設定選択を受け付けたか否かを判定する。受け付けた場合には、ステップS212へ進み、受け付けていない場合には処理を終了する(前画面へ戻る、若しくはその他のユーザの操作指示による処理を実行する)。
【0047】
次に、ステップS210で、図3の「タッチダブルショット設定画面」で「タッチダブルショット」301が「オン」に設定(変更)されたか、即ち、「オン」が押下されたか否かを判定する。「オン」が押下された場合には、ステップS220へ、「オン」が押下されなかった、即ち、「オフ」が押下された場合には、ステップS221へ進む。
【0048】
次に、ステップS211で、図3の「タッチダブルショット設定画面」で「タッチダブルショット同時ライブ表示」302が「オン」に設定(変更)されたか、即ち、「オン」が押下されたか否かを判定する。「オン」が押下された場合には、ステップS222へ、「オン」が押下されなかった、即ち、「オフ」が押下された場合には、ステップS223へ進む。
【0049】
次に、ステップS212で、図3の「タッチダブルショット設定画面」で「タッチダブルショット同時プレビュー表示」303が「オン」に設定(変更)されたか、即ち、「オン」が押下されたか否かを判定する。「オン」が押下された場合には、ステップS224へ、「オン」が押下されなかった、即ち、「オフ」が押下された場合には、ステップS225へ進む。
【0050】
ステップS220において、撮像装置100は、タッチダブルショットを「オン」に設定する。
ステップS221において、撮像装置100は、タッチダブルショットを「オフ」に設定する。
ステップS222において、撮像装置100は、タッチダブルショット同時ライブ表示を「オン」に設定する。
ステップS223において、撮像装置100は、タッチダブルショット同時ライブ表示を「オフ」に設定する。
ステップS224において、撮像装置100は、タッチダブルショット同時ライブビュー表示を「オン」に設定する。
ステップS225において、撮像装置100は、タッチダブルショット同時ライブビュー表示を「オフ」に設定する。
【0051】
次に、図4を用いて本発明の撮像装置100で実行するタッチダブルショット機能を用いた撮像処理について説明をする。
まず、ステップS401の撮像待機状態時に、撮像装置100のシステムコントローラは、タッチパネル(ディスプレイ117)の一箇所(一部位)が押下に押下指示を受け付けた否か、つまり、タッチされたか否かを判定する(S402)。上記判定の結果、押下を受け付けた場合は、図2でタッチダブルショット入の設定(S220)が行われているかどうかをさらに判定する。
【0052】
ステップS403で、タッチダブルショットが設定されていると判定された場合は、ステップS404へ進み顔検出(顔認識)機能を作動させる。
次に、ステップS405において、前記ステップS402でディスプレイ117がタッチ(押下)された箇所で、顔が認識されたか否かを判定する。タッチされた箇所で顔認識が行われた場合には、ステップS406へ進み、顔が認識されなかった場合には、ステップS407へ進む。
【0053】
ステップS406では、押下された付近の顔を認識することにより、その顔が画面の中心に来るようにデジタルズーム(電子ズーム)処理を行う。
また、ステップS407では、タッチされた位置が、画像の中央(中心)になるよう、デジタルズーム処理を行う。
【0054】
この時のデジタルズームの倍率は、押下1回で現在の倍率に対して1.5倍の拡大、押下2回で現在の倍率に対して2倍の拡大となる。押下し続けた(長押しを受け付けた)場合は、押下している間拡大倍率を増加させ続ける。つまり、本発明の撮像装置100のディスプレイ117はユーザによる指示の認識をする押下方法が予め定められており、複数回連続で押下指示を受け付けた場合には、所定の倍率でデジタルズーム処理が行われる。また、画面上のズーム解除ボタン(不図示)を押下することにより、倍率をリセット(倍率1.0倍)することができる。なお、押下と倍率の関係はあくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
なお、撮像装置100に顔認識機能が搭載されていない場合は、ステップS407の要領でデジタルズームを行う。
【0055】
次に、図5を用いて本発明の撮像装置100で実行するタッチダブルショット機能を用いた撮像処理のについて図4のステップS406およびS407の続きの処理を説明をする。
【0056】
ステップS501では、画面上のズーム解除ボタン(不図示)が押下されたか否かを判定し、デジタルズーム解除指示を受け付けたと判定された場合には、ステップS511でデジタルズームを解除し、図4のステップS402へ戻る。
【0057】
デジタルズームの解除指示がない場合には、ステップS502で、撮像ボタン123(シャtターボタン)の半押しを受け付け、ステップS503でオートフォーカス(AF)および自動露出(Automatic Exposure)の処理を実行し、ステップS504で撮像ボタン123の全押しを受け付けると、ステップS505で画像の撮像を実行する。
【0058】
この時、撮像素子にはデジタルズームが行われていない画像が入力されているため、まずこの画像を主画像として保存する(ステップS506、ステップS507)。その後、デジタルズームによってズームされた範囲を画像処理によって切り出し(ステップS508)、その範囲を副画像として保存する(ステップS509、ステップS510)。
なお、図4および図5の撮像処理を簡略的に示したものが図6および図7である。
【0059】
図6は先述の図2で、タッチダブルショット同時ライブ表示がオフの場合の表示方法を示す図である。図7は、タッチダブルショット同時ライブ表示がオンの場合の表示方法を示す図である。
【0060】
(1)で、撮像待機状態に遷移に、タッチパネル上のズームしたい位置にタッチ(押下)を受け付けると、(2)では、タッチされた付近で認識された顔のデジタルズームが行われる(顔認識がされない場合は、タッチされた箇所を中心としてデジタルズームを行う)。そして、(3)でシャッター押下を受け付けて撮像を実行する。
【0061】
ここで、図7の(2)では、デジタルズームを行った結果の画像が副画像として、画面の左上に表示されると同時に、通常の光学レンズでから受け付ける撮像素子の画像(主画像)が、右下に表示されている。「タッチダブルショット同時ライブ表示」を「オン」にしておくことで、主画像と副画像の両方を確認しながら、画像の撮像を実行することが可能である。
【0062】
なお、本図では、副画像をメイン表示画像としてディスプレイ117に表示しているが、表示のレイアウトについては本図の限りではない。
【0063】
次に、図8を用いて、本発明のタッチダブルショットで撮像される主画像および副画像の記録方法について説明する。図8は撮像された画像から、ズーム前の主画像(光学レンズから撮像素子を通して得られた画像)と、ズーム後の副画像(タッチでデジタルズームされた箇所を拡大した画像)の2枚の画像を生成するための制御方法を示す図である。
【0064】
まず、撮像素子から得られたデジタルズーム前の撮像画像データから主画像として生成する。そして、主画像を圧縮処理し、圧縮された主画像を所定の記録媒体115(メモリカード、若しくは撮像装置100の本体に備えられているHDなど)へ保存する。次に、主画像からデジタルズーム領域を切り出し、副画像を生成し、副画像を圧縮する。このとき、生成する副画像は、図4のステップS405でユーザ操作によりタッチを受け付けた箇所の付近で認識された顔画像を副画像として生成する。もし、顔認識がされない場合には、タッチされた箇所を画像の中心として副画像を生成する。その後、圧縮された副画像を所定の記録媒体115(メモリカード、若しくは撮像装置100の本体に備えられているHDなど)へ保存する。主画像および副画像を記憶する際には、夫々を対応付けて記録媒体115へ保存している。
【0065】
図9および図10は主画像と副画像との関連を示す図である。図9は、主画像と副画像を対応付けて記憶する対応画像テーブルである。図10は、それらの相関構造を示したツリー構造図である。
【0066】
図10において、主画像は通常の撮像画像と同様にDCFに従い、(ルートフォルダ) − DCIM − 100XXXXX 〜 999XXXXX (XXXXXは任意の英文字) フォルダに配置される。
副画像は同じくDCFに従い、(ルートフォルダ) − DCIM − 100DBLST 〜 999DBLSTフォルダ(DBLSTはDouBLe ShoTの略)に配置され、主画像と同一のファイル名とする。ただし、フォルダ「100XXXXX」に配置された主画像に対する副画像はフォルダ「100DBLST」に配置され、フォルダ「101XXXXX」に配置された主画像に対する副画像はフォルダ「101DBLST」に配置される。つまり、主画像がフォルダ“nnnXXXXX”(nnnは100〜999までの数字)に配置された場合は、その副画像はフォルダ「nnnDBLST」に配置される。
【0067】
次に、図11を用いて、画像再生処理について詳細に説明をする。図11は、本発明の実施形態における再生の基本的な処理フローを示す図である。
まず、撮像装置100の電源スイッチ121の押下を受け付け、電源を投入する。再生ボタン126の押下を受け付けると、撮像装置100は再生モードに切り替わる。ステップS1101で記録媒体115より主画像の読み込みを開始する。
【0068】
ステップS1102において、撮像装置100は、表示しようとしている画像が、タッチダブルショットモードで撮像された画像であるか、つまり、タッチダブルショットで撮像された主画像であるか否かを判定する。判定方法としては、図9の画像記憶テーブルを読み込み、表示しようとする主画像に対応している副画像のレコードがあるか否かを判定する。
【0069】
判定の結果、タッチダブルショットで撮影された主画像であると判定された場合には、ステップS1103へ進み、先述の図3において、「タッチダブルショット同時プレビュー表示」が「オン」に設定されているか否かを判定する。設定が「オン」である場合には、ステップS1104へ進む。
【0070】
ステップS1104では、表示対象となっている主画像と共に撮影された副画像を記録媒体115より読み込み、ステップS1105で、ディスプレイ117に表示する。
【0071】
なお、ステップS1102で、主画像がタッチダブルショットで撮影されたものではないと判定された場合、および、ステップS1103で、「タッチダブルショット同時プレビュー表示」が「オン」に設定されていないと判定された場合には、ステップS1106へ進み、記録媒体115より主画像を読み込み、ディスプレイ117に表示する。
【0072】
図12の(A)と(B)は、撮像装置100でタッチダブルショットモードで撮影をした主画像および副画像の再生について示した画面例である。図12の(A)は、タッチダブルショット同時プレビュー表示がオフの時の再生表示を示す図である。また、図12の(B)は、タッチダブルショット同時プレビュー表示がオンの時の再生表示を示す図であり、副画像を左上に表示し、主画像を右下に表示している。
【0073】
以上、本発明によれば、ズーム撮像の操作方法を容易にすることを可能とし、並びにズーム前の画像とズーム後の画像を同時に撮像可能とする撮像装置及びその制御方法、プログラムを提供することが可能になる。
【0074】
具体的には、本発明は、タッチパネル機能によりユーザによる押下指示を受け付けることが可能な表示部を備える撮像装置において、前記表示部にユーザによる押下指示を受け付ける受付手段と、前記受付手段で前記表示部に前記ユーザによる押下指示を受け付けることで、該表示部のうち押下指示を受け付けた部位の画像に対して電子ズーム制御を実行する電子ズーム制御手段と、
前記電子ズーム制御手段で電子ズーム制御を実行した部位の画像を切り出す切出手段と、前記ユーザによるシャッター操作を受け付けることにより被写体を撮影する撮像手段と、前記撮像手段で撮影した第一の画像を取得する第一の画像取得手段と、前記撮像手段で撮影した前記第一の画像のうち、前記電子ズーム制御手段で、電子ズームにより切り出された部位であって、前記切出手段で切り出した部位を第二の画像として記憶する第二の画像取得手段と、前記第一の画像取得手段で取得した前記第一の画像と、前記第二の画像取得手段で取得した前記第二の画像とを対応づけて記憶部に記憶する対応画像記憶手段とを備えることを特徴とする。
【0075】
以上説明したように、本発明におけるプログラムは、図2、図4、図5および図11に示すフローチャートの処理に従って撮像装置としてコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体は図2、図4、図5および図11の処理方法を撮像装置が実行可能なプログラムを記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは図2、図4、図5および図11の各装置の処理方法ごと、別の独立したプログラムであってもよい。
【0076】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0077】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0078】
また、撮像装置が読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0079】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0080】
また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0081】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【0082】
また上記のソフトウェアで実現する各処理を、ファームウェアやハードウェア構成にして、各処理を各手段として実現することも可能であり、本発明の技術的範囲はこのようなファームウェアやハードウェア構成による実現も含むものである。
【符号の説明】
【0083】
100 撮像装置
101 光学レンズ
102 撮像素子
103 カメラ信号処理部
104 画像処理部
110 システムコントローラ
111 バッファメモリ
112 フラッシュROM
117 ディスプレイ
120 操作部
121 電源スイッチ
122 モードダイヤル
123 撮影ボタン
124 カーソルキー
125 ズームボタン
126 再生ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネル機能によりユーザによる押下指示を受け付けることが可能な表示部を備える撮像装置において、
前記表示部にユーザによる押下指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で前記表示部に前記ユーザによる押下指示を受け付けることで、該表示部のうち押下指示を受け付けた部位の画像に対して電子ズーム制御を実行する電子ズーム制御手段と、
前記電子ズーム制御手段で電子ズーム制御を実行した部位の画像を切り出す切出手段と、
前記ユーザによるシャッター操作を受け付けることにより被写体を撮影する撮像手段と、
前記撮像手段で撮影した第一の画像を取得する第一の画像取得手段と、
前記撮像手段で撮影した前記第一の画像のうち、前記電子ズーム制御手段で、電子ズームにより切り出された部位であって、前記切出手段で切り出した部位を第二の画像として記憶する第二の画像取得手段と、
前記第一の画像取得手段で取得した前記第一の画像と、前記第二の画像取得手段で取得した前記第二の画像とを対応づけて記憶部に記憶する対応画像記憶手段と
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記電子ズーム制御手段による前記電子ズームのオン/オフの設定を受け付ける電子ズーム制御設定受付手段と、
前記表示部に前記ユーザによる押下指示を受け付けたときに、前記電子ズーム制御設定受付手段で受け付けた前記電子ズームの制御がオンであるか否かを判定する電子ズーム実行判定手段とを更に備え、
前記電子ズーム制御手段は、前記電子ズーム実行判定手段で前記電子ズームの制御がオンに設定されていると判定された場合に、前記ユーザによる押下指示を受け付けた部位の画像に対して電子ズーム制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記受付手段で前記表示部に前記ユーザによる押下指示を受け付けた場合、前記押下指示を受け付けた部位において被写体の顔検出を実行する顔検出手段を更に備え、
前記電子ズーム制御手段は、前記顔検出手段で前記押下指示を受け付けた部位において被写体の顔が検出された場合に、前記被写体の顔を画像の中心として前記電子ズーム制御を実行し、前記切出手段で、前記被写体の顔を画像の中心として前記電子ズーム制御を実行した部位の画像を切り出すことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記顔検出手段で前記押下指示を受け付けた部位において被写体の顔が検出されなかった場合に、前記電子ズーム制御手段は、前記押下指示を受け付けた部位を画像の中心として前記電子ズーム制御を実行し、前記切出手段で、前記電子ズーム制御を実行した部位の画像を切り出すことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記撮像手段は、前記切出手段により切り出された前記電子ズーム制御手段で電子ズーム制御をした部位の画像と、撮像素子から取得される画像とを前記表示部に同時に表示することにより撮影を実行する同時ライブビュー表示手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記撮像手段で撮像された画像を表示部にプレビュー表示する表示手段を更に備え、
前記表示手段は、前記対応画像記憶手段により記憶した前記第一の画像と前記第二の画像とを表示部に同時に表示する同時プレビュー表示手段を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記表示手段で表示すべく選択された画像が、前記第二の画像と対応付けて記憶されている第一の画像であるか否かを判定する画像判定手段を更に備え、
前記同時プレビュー表示手段は、前記画像判定手段で、前記画像が前記第二の画像と対応付けて記憶されている第一の画像であると判定された場合に、前記同時プレビュー表示手段で該第一の画像と該第二の画像とを同時に表示することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記受付手段で前記ユーザにより連続した複数回の押下指示を受け付けた場合、前記電子ズーム制御手段は、予め定められた倍率で前記電子ズーム制御を実行することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記受付手段で前記ユーザにより長押しの押下指示を受け付けた場合、前記電子ズーム制御手段は、一定の速度で拡大倍率を増加させることで前記電子ズーム制御を実行することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項10】
タッチパネル機能によりユーザによる押下指示を受け付けることが可能な表示部を備え、撮像装置の第一の画像取得手段で取得する第一の画像と、第二の画像取得手段で取得する第二の画像とを対応づけて記憶部に記憶する対応画像記憶手段を備える撮像装置の制御方法であって、
前記撮像装置の受付手段が、前記表示部にユーザによる押下指示を受け付ける受付ステップと、
前記撮像装置の電子ズーム制御手段が、前記受付ステップで前記表示部に前記ユーザによる押下指示を受け付けることで、該表示部のうち押下指示を受け付けた部位の画像に対して電子ズーム制御を実行する電子ズーム制御ステップと、
前記撮像装置の切出手段が、前記電子ズーム制御ステップで電子ズーム制御を実行した部位の画像を切り出す切出ステップと、
前記撮像装置の撮像手段が、前記ユーザによるシャッター操作を受け付けることにより被写体を撮影する撮像ステップと、
前記撮像装置の第一の画像取得手段が、前記撮像ステップで撮影した第一の画像として取得する第一の画像取得ステップと、
前記撮像装置の第二の画像取得手段が、前記撮像ステップで撮影した前記第一の画像のうち、前記電子ズーム制御ステップで、電子ズームにより切り出された部位であって、前記切出ステップで切り出した部位を第二の画像として取得する第二の画像取得ステップ
とを含むことを特徴とする制御方法。
【請求項11】
タッチパネル機能によりユーザによる押下指示を受け付けることが可能な表示部を備え、撮像装置の第一の画像取得手段で取得する第一の画像と、第二の画像取得手段で取得する第二の画像とを対応づけて記憶部に記憶する対応画像記憶手段を備える撮像装置を制御するプログラムであって、
前記撮像装置を、
前記表示部にユーザによる押下指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で前記表示部に前記ユーザによる押下指示を受け付けることで、該表示部のうち押下指示を受け付けた部位の画像に対して電子ズーム制御を実行する電子ズーム制御手段と、
前記電子ズーム制御手段で電子ズーム制御を実行した部位の画像を切り出す切出手段と、
前記ユーザによるシャッター操作を受け付けることにより被写体を撮影する撮像手段と、
前記撮像手段で撮影した第一の画像を取得する第一の画像取得手段と、
前記撮像手段で撮影した前記第一の画像のうち、前記電子ズーム制御手段で、電子ズームにより切り出された部位であって、前記切出手段で切り出した部位を第二の画像として記憶する第二の画像取得手段
として機能させることを特徴とするコンピュータで読み取り実行可能なプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−129887(P2012−129887A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−281022(P2010−281022)
【出願日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】