説明

撮像装置、表示制御方法及び表示制御プログラム

【課題】撮像状況の確認容易性の低下を抑制しつつ、被写体の撮像時における周辺への影響を低減すること。
【解決手段】被写体を撮像する撮像装置であって、表示画面を有する表示部と、撮像している被写体を示すプレビュー画像を表示画面に表示する表示制御部と、を備える。撮像装置は、通常モードとマナーモードとに切り替え可能である。表示制御部は、マナーモードである場合、表示画面においてプレビュー画像を表示する領域を通常モードよりも減少させるとともに、減少分の領域の少なくとも一部において画像を非表示にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体を撮像する撮像装置、表示制御方法及び表示制御プログラムに関し、特に被写体の撮像に際して、撮像している被写体のプレビュー画像を表示する撮像装置、表示制御方法及び表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、子供のピアノや演劇の発表会などの様にイベント会場が暗い環境でデジタルビデオカメラによる撮像を行った場合、その撮像に使用されるデジタルビデオカメラから発せられる光や音が周囲の他の人間の迷惑となるケースがある。このような暗い環境化で撮像に使用されるデジタルビデオカメラによる発光は以前から問題視されている。
【0003】
一方で、最近のデジタルビデオカメラはビューファインダを搭載していないモデルが多く、このようなモデルでは、LCD(Liquid Crystal Display)モニタで被写体を確認しつつ撮像を行うことになる。しかし、LCDモニタのバックライトの光量は明るく、周辺に与える影響は大きい。このような問題に対して、特許文献1及び2には、バックライトの明るさを低下させる技術が開示されている。
【0004】
特許文献1には、加速度センサから出力された加速度の値が閾値を超えている場合に、映画館用マナーモード又は美術館用マナーモードのうちいずれか一方に切り替える携帯通信端末が開示されている。この携帯通信端末は、映画館用マナーモードでは、バックライトの輝度を通常よりも低くする。また、特許文献2には、周辺の明るさが基準の明るさと比べて暗いことを検出した場合に、バックライトの照度を低下させる撮影装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4463734号公報
【特許文献2】特開2006−133295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、デジタルビデオカメラによる撮像は周辺に影響を与えないほどLCDモニタのバックライトの発光量(輝度)を低下させてしまうと、被写体を確認することが困難になってしまい、ユーザーが撮像をしにくくなってしまうという課題がある。
【0007】
本発明は、上述したような課題を解決するために、撮像状況の確認容易性の低下を抑制しつつ、被写体の撮像時における周辺への影響を低減することができる撮像装置、表示制御方法及び表示制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様にかかる撮像装置は、被写体を撮像する撮像装置であって、表示画面を有する表示部と、前記撮像している被写体を示すプレビュー画像を前記表示画面に表示する表示制御部と、を備え、前記撮像装置は、通常モードとマナーモードとに切り替え可能であり、前記表示制御部は、前記マナーモードである場合、前記表示画面において前記プレビュー画像を表示する領域を前記通常モードよりも減少させるとともに、当該減少分の領域の少なくとも一部において画像を非表示にする、ことを特徴とするものである。
【0009】
本発明の第2の態様にかかる表示制御方法は、通常モードにおいて前記撮像している被写体を示すプレビュー画像を前記撮像装置が有する表示画面に表示するステップと、前記撮像装置のモードを前記通常モードからマナーモードに切り替えるステップと、前記マナーモードへの切り替え後は、前記表示画面において前記プレビュー画像を表示する領域を前記通常モードよりも減少させるとともに、当該減少分の領域の少なくとも一部において画像を非表示にするステップと、を備えることを特徴とするものである。
【0010】
本発明の第3の態様にかかる表示制御プログラムは、通常モードにおいて前記撮像している被写体を示すプレビュー画像を前記撮像装置が有する表示画面に表示する処理と、前記撮像装置のモードを前記通常モードからマナーモードに切り替える処理と、前記マナーモードへの切り替え後は、前記表示画面において前記プレビュー画像を表示する領域を前記通常モードよりも減少させるとともに、当該減少分の領域の少なくとも一部において画像を非表示にする処理と、を前記撮像装置に実行させることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の上述した各態様によれば、撮像状況の確認容易性の低下を抑制しつつ、被写体の撮像時における周辺への影響を低減することができる撮像装置、表示制御方法及び表示制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態1にかかるデジタルビデオカメラの構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1にかかるビデオ・オーディオ信号処理部の構成図である。
【図3】本発明の実施の形態1にかかるデジタルビデオカメラの動作を示すフローチャートである。
【図4A】本発明の実施の形態1における通常モードでのプレビュー画像の表示例を示す図である。
【図4B】本発明の実施の形態1におけるマナーモードでのプレビュー画像の表示例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態1におけるコーションの表示例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態2にかかるビデオ・オーディオ信号処理部の構成図である。
【図7】本発明の実施の形態2におけるマナーモードでのプレビュー画像の表示例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態3にかかるビデオ・オーディオ信号処理部の構成図である。
【図9A】本発明の実施の形態3における通常モードでのプレビュー画像の表示例を示す図である。
【図9B】本発明の実施の形態3におけるマナーモードでのプレビュー画像の表示例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態4にかかるビデオ・オーディオ信号処理部の構成図である。
【図11A】本発明の実施の形態4における通常モードでのプレビュー画像の表示例を示す図である。
【図11B】本発明の実施の形態4におけるマナーモードでのプレビュー画像の表示例を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態5にかかるビデオ・オーディオ信号処理部の構成図である。
【図13】本発明の実施の形態5におけるマナーモードでのプレビュー画像の表示例を示す図である。
【図14】本発明の実施の形態6にかかるビデオ・オーディオ信号処理部の構成図である。
【図15】本発明の実施の形態6におけるマナーモードでのプレビュー画像の表示例を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態7にかかるビデオ・オーディオ信号処理部の構成図である。
【図17】本発明の実施の形態7におけるマナーモードでのプレビュー画像の表示例を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態8にかかるビデオ・オーディオ信号処理部の構成図である。
【図19】本発明の実施の形態8におけるマナーモードでの枠画像の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<発明の実施の形態1>
図1を参照して、本発明の実施の形態1にかかるデジタルビデオカメラ1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1にかかるデジタルビデオカメラ1の構成図である。
【0014】
デジタルビデオカメラ1は、レンズ11、素子12、カメラ制御部13、ビデオ・オーディオ信号処理部14、LCDモニタ15、出力部16、ライト17、フラッシュ発光部18、AF(Auto Focus)補助光発光部19、スピーカ20、ユーザーインターフェース部(以下、「UI部」とする)21、内蔵メモリ22、不揮発性メモリ23、及び記録メディア24を有する。
【0015】
デジタルビデオカメラ1は、静止画像を撮像する静止画像撮像モードと、動画像を撮像する動画像撮像モードとに切り替えが可能である。さらに、デジタルビデオカメラ1は、静止画像撮像モード及び動画像撮像モードのそれぞれで、通常モードと、マナーモードとに切り替えが可能である。マナーモードは、通常モードよりも、音の出力及び光の発光を抑えたモードである。
【0016】
レンズ11は、被写体の像を素子12に結像する。素子12は、レンズ11によって結像された光像を光電変換して電気信号を生成する撮像素子である。素子12は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等である。カメラ制御部13は、素子12を制御して、素子12が生成した電気信号を取得する。カメラ制御部13は、取得した信号からフォーカス、ホワイトバランス、露出など記録映像が適正な状態になるよう制御を行う。
【0017】
ビデオ・オーディオ信号処理部14は、CPU(Central Processing Unit)を含む。すなわち、以降に説明するビデオ・オーディオ信号処理部14における処理は、厳密には、CPUが実行する。ビデオ・オーディオ信号処理部14は、CPUの他に、内蔵メモリ22含むマイクロコントローラとして構成されていてもよい。
【0018】
ビデオ・オーディオ信号処理部14は、カメラ制御部13が取得した信号を、撮像した被写体の画像を示す画像データとして内蔵メモリ22に一時的に格納する。ビデオ・オーディオ信号処理部14は、通常モードでは、一時的に内蔵メモリ22に格納された画像データをLCDモニタ15に出力する。上述したカメラ制御部13による画像データの生成と、このビデオ・オーディオ信号処理部14による画像データのLCDモニタ15への出力は、随時行われる。これによって、現在撮像されている被写体を示すプレビュー画像がLCDモニタ15に表示されることになる。ユーザは、このプレビュー画像によって、撮像状況を把握することができる。具体的には、動画像の撮像時には、どのような被写体を撮像しているかを把握することができ、静止画像の撮像時には、どのような被写体を撮像することができるのかを把握することができる。ここで、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、画像データをLCDモニタ15に出力する前に、必要に応じて、画像データに対して、補正等の任意の画像処理を行うようにしてもよい。
【0019】
ビデオ・オーディオ信号処理部14は、マナーモードである場合、後述するように、内蔵メモリ22に格納された画像データに基づいて、一部を非表示にした画像を示す画像データを生成する。そして、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、元の画像データに代えて、新たに生成した画像データをLCDモニタ15に出力する。これによれば、LCDモニタ15の表示画面においてプレビュー画像を表示する領域を通常モードよりも減少させて、減少させた分の領域を非表示にすることができる。すなわち、LCDモニタ15のバックライトの発光量(輝度)を低下させることなく、LCDモニタ15の明るさを低下させて、周辺への影響を低減することができる。
【0020】
また、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、動画像撮像モードであり、かつ撮像動作中である場合、随時、内蔵メモリ22に格納される画像データをエンコードし、撮像データとして記録メディア24に格納する。また、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、静止画撮像モードである場合、ユーザーによる撮像操作時に内蔵メモリ22に格納された画像データを、撮像画像データとして記録メディア24に格納する。ビデオ・オーディオ信号処理部14は、表示制御部としても機能する。
【0021】
LCDモニタ15は、ビデオ・オーディオ信号処理部14から出力された画像データに基づいて、その画像データが示す画像を表示するLCDパネルである。LCDモニタ15は、バックライトを有する。LCDモニタ15は、バックライトを発光させることによってその表示画面に画像を表示する。LCDモニタ15は、表示部として機能する。
【0022】
出力部16は、ビデオ・オーディオ信号処理部14からの指示に応じて、画像データを外部に出力する。すなわち、出力部16は、RCA端子及びHDMI(High Definition Multimedia Interface)端子等のAV端子を含む。ライト17は、ビデオ・オーディオ信号処理部14からの指示に応じて点灯又は消灯する。ライト17は、動画像撮像モード時に制御されるビデオライトである。フラッシュ発光部18は、ビデオ・オーディオ信号処理部14からの指示に応じてフラッシュを発光する。AF補助光発光部19は、被写体に対してオートフォーカスを行うための補助光を発光する。AF補助光発光部19は、ビデオ・オーディオ信号処理部14からの指示に応じて点灯又は消灯する。フラッシュ発光部18及びAF補助光発光部19は、静止画像撮像モード時に使用される。スピーカ20は、ビデオ・オーディオ信号処理部14からの指示に応じて、UI部21で設定された操作音、シャッター音、及び、デモンストレーションモードにおける音声等を出力する。
【0023】
UI部21は、ユーザーからの入力を受ける。UI部21は、物理的な操作ボタン及びタッチパネル等の入力装置を含む。なお、厳密には、タッチパネルは、LCDモニタ15と一体的に備えられることになる。UI部21は、操作ボタンとして、例えば、動画像撮像モードと静止画像撮像モードとを切り替える撮像モード切り替えボタン、通常モードとマナーモードとを切り替えるマナーモード切り替えボタン、静止画像撮像モードにおいて静止画像の撮像を指示する静止画像撮像ボタン、及び、動画像撮像モードにおいて動画像の撮像開始/撮像終了を指示する動画像撮像ボタン等を含む。UI部21は、ユーザーからの入力に応じて、その入力内容を示す入力情報をビデオ・オーディオ信号処理部14に出力する。ビデオ・オーディオ信号処理部14は、入力情報の内容に応じて、モードの切り替え及び撮像データの記録メディア24への記録等を行う。
【0024】
ここで、撮像モード切り替えボタン及びマナーモード切り替えボタンには、モードLED(Light Emitting Diode)が組み込まれている。モードLEDは、現在のモードに応じて、点灯又は消灯する。また、モードLEDは、現在のモードに応じた色で点灯するようにしてもよい。具体的には、モードLEDは、モード切り替え時に発行されるビデオ・オーディオ信号処理部14からの指示に応じて、点灯/消灯の切り替え又は点灯する色の変更を行う。ビデオ・オーディオ信号処理部14は、UI部21からのマナーモード切り替えボタンが押下されたことを示す入力情報に応じて、通常モード及びマナーモード間のモードの切り替えを行うとともに、マナーモード切り替えボタンに組み込まれたモードLEDに対する指示を行う。撮像モード切り替えボタンに関しても、動画像撮像モード及び静止画像撮像モード間のモードの切り替え、及び、撮像切り替えボタンのモードLEDに対する指示が同様にして行われる。
【0025】
内蔵メモリ22は、例えば、DRAM(Static Random Access Memory)又はDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性メモリから構成される。内蔵メモリ22には、上述したように画像データが格納される。ビデオ・オーディオ信号処理部14は、内蔵メモリ22を利用して、各種画像データに対する画像処理を行う。
【0026】
不揮発性メモリ23は、各種設定情報が格納される。不揮発性メモリ23は、例えば、フラッシュメモリである。なお、各種設定情報を格納する記憶装置は、不揮発性の記憶装置であれば不揮発性メモリ23に限られず、不揮発性メモリ23に代えてハードディスクを使用するようにしてもよい。不揮発性メモリ23には、設定情報として、例えば、動画像撮像モードか静止画像撮像モードかを示す設定情報、マナーモードの有効/無効を示す設定情報、及び、マナーモードでの音又は光の抑制対象を示す設定情報等が格納される。なお、モードに関する設定情報は、モードの切り替え時にビデオ・オーディオ信号処理部14によって更新される。
【0027】
記録メディア24は、SDカード、SDHCカード、及び、SDXCカード等のメモリーカードである。記録メディア24は、ビデオ・オーディオ信号処理部14によって、画像データが格納される。具体的には、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、静止画像撮像モードである場合、UI部21からの静止画像撮像ボタンが押下されたことを示す入力情報に応じて、カメラ制御部13によって生成された画像データを、静止画像を示す静止画像データとして記録メディア24に格納する。ビデオ・オーディオ信号処理部14は、動画像撮像モードである場合、UI部21からの動画像撮像ボタンが押下されたことを示す入力情報に応じて、上述した撮像動作を開始して、動画像データを生成しつつ、記録メディア24に格納していく。そして、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、さらなるUI部21からの撮像ボタンが押下されたことを示す入力情報に応じて、撮像動作を停止して、動画像データの生成及び記録メディア24への格納を終了する。
【0028】
続いて、図2を参照して、本発明の実施の形態1にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14についてより詳細に説明する。図2は、本発明の実施の形態1にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14の構成図である。
【0029】
ビデオ・オーディオ信号処理部14は、画像縮小処理部141及び非表示処理部142を有する。画像縮小処理部141及び非表示処理部142は、マナーモード時に動作する。
【0030】
画像縮小処理部141は、内蔵メモリ22に格納された画像データに基づいて、その画像データが示す画像を所定のサイズまで縮小した画像を示す画像データを生成する。なお、画像の縮小率は、任意の値を予め定めてよい。例えば、元の画像サイズの1/4のサイズとなるように縮小するようにする。縮小率は、例えば、不揮発性メモリ23に予め格納しておき、画像縮小処理部141がそれを参照することによって認識するようにする。
【0031】
非表示処理部142は、画像縮小処理部141が生成した画像データに基づいて、その画像データが示す画像のうち、非表示にする領域を黒色で塗りつぶした画像を示す画像データを生成する。本実施の形態1では、非表示処理部142は、画像縮小処理部141によって生成された画像データに基づいて、画像縮小処理部141によって縮小された画像の領域を除いた領域を黒色で塗りつぶした画像を示す画像データを生成する。例えば、不揮発性メモリ23に黒色のデータを予め格納しておき、非表示処理部142がそれを取得して、取得した黒色のデータによって画像データの非表示とする領域に対応するデータ部分を埋めることによって、非表示の領域を生成する。
【0032】
ここで、LCDモニタ15のようなバックライトによって画像を表示する表示装置では、一般的に、表示画面の全体でしか消灯・点灯を切り替えることができず、表示画面の一部のみ消灯・点灯を切り替えることはできない。そのため、明るさを低下させることができる黒色で塗りつぶすことによって、非表示の領域を表現している。
【0033】
なお、非表示の領域として表現される色は、黒色に限られず、明るさを低下させることができる色であれば任意の色を予め定めてもよい。すなわち、非表示の色として、画像の明るさを低減することができる程度に暗い色であれば、黒色の他に灰色等の任意の色を定めることができる。すなわち、非表示の色として使用される黒色は、原色の黒色に限られず、濃い灰色であってもよい。しかしながら、好ましくは、画像の明るさを低減するためには、原色の黒色を採用するとよい。
【0034】
ビデオ・オーディオ信号処理部14は、マナーモード時には、このようにして、非表示処理部142によって生成された画像データをLCDモニタ15に出力する。これによって、画像が表示される領域を低減したプレビュー画像がLCDモニタ15の表示画面に表示される。なお、LCDモニタ15の消灯・点灯は、ビデオ・オーディオ信号処理部14によって切り替え可能である。すなわち、LCDモニタ15は、ビデオ・オーディオ信号処理部14からの指示に応じて、バックライトの点灯又は消灯を行う。ビデオ・オーディオ信号処理部14は、LCDモニタ15を点灯状態にして、プレビュー画像を表示する。
【0035】
続いて、図3を参照して、本実施の形態1にかかるデジタルビデオカメラ1の動作について説明する。図3は、本実施の形態1にかかるデジタルビデオカメラ1の動作を示すフローチャートである。ここでは、最初に、デジタルビデオカメラ1が通常モードであるものとして説明する。
【0036】
まず、ユーザーは、デジタルビデオカメラ1のマナーモードをオンにする前に、UI部21を介して、マナーモードでの音又は光の抑制対象を自身の撮像環境に合わせて設定することが可能である(S1)。具体的には、ユーザーは、UI部21に対して、音関連の各項目と、光関連の各項目について、マナーモード時の制御を有効とするか無効とするかを設定する入力を行う。音関連の項目には、操作音、シャッター音、及び、デモンストレーションモードにおける音声等が含まれる。光関連の項目には、ライト、フラッシュ、AF補助光、LCD、モードLED、及び、オープニング表示等が含まれる。ユーザーは、各項目について有効又は無効を設定する入力をUI部21に対して行う。UI部21は、その入力内容を示す入力情報をビデオ・オーディオ信号処理部14に出力する。ビデオ・オーディオ信号処理部14は、入力情報に応じて、不揮発性メモリ23に格納された、各項目の有効/無効を示す設定情報を更新する。これらの設定内容は、不揮発性メモリ23に格納されているため、デジタルビデオカメラ1の電源をオフにしても保持される。また、これらの設定内容は、マナーモードのオンオフ後も継続して保持される。
【0037】
ユーザーによって、マナーモードをオンにする操作が行われた場合、デジタルビデオカメラ1は、通常モードからマナーモードに切り替わる(S2)。具体的には、ユーザーは、マナーモードに切り替えるとき、UI部21に含まれるマナーモード切り替えボタンを押下する。UI部21は、マナーモード切り替えボタンの押下に応じて、その内容を示す入力情報をビデオ・オーディオ信号処理部14に出力する。ビデオ・オーディオ信号処理部14は、マナーモード操作ボタンが押下されたことを示す入力情報に応じて、デジタルビデオカメラ1をマナーモードに切り替える。このとき、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、不揮発性メモリ23に格納された、マナーモードの有効/無効を示す設定情報を、「有効」を示すように更新する。
【0038】
ビデオ・オーディオ信号処理部14は、マナーモードに切り替えた場合、抑制対象として設定されている項目に対して、音又は光を抑制する制御を行う。音に関しては、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、操作音、シャッター音、及び、デモンストレーションモードにおける音声を強制出力抑止状態にする。すなわち、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、UI部21の操作ボタンが押下されたときにおけるスピーカ20に対する出力指示、及び、デモンストレーションモードにおけるスピーカ20に対する音声の出力指示を抑止する。また、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、静止画像撮像モードである場合は、撮像ボタンが押下されたときにおけるスピーカ20に対するシャッター音の出力指示を抑止する。これらの出力指示は、通常モードでは抑止されることなく行われることになる。なお、これらの強制出力抑止状態への切り替えは、ビデオ・オーディオ信号処理部14が不揮発性メモリ23から設定情報を読み出し、読み出した設定情報において有効に設定されている項目に対して行う。
【0039】
光に関しては、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、ライト、フラッシュ、及びAF補助光を強制非発光状態にする制御を行う。具体的には、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、動画像撮像モードである場合は、ライト17に対して消灯を指示し、静止画像撮像モードである場合は、AF補助光発光部19に対してAF補助光の消灯を指示する。また、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、UI部21に対して、モード切り替え操作ボタンに組み込まれたモードLEDの消灯を指示する。さらに、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、静止画像撮像モードである場合は、撮像ボタンが押下されたときにおけるフラッシュ発光部18に対する発光指示を抑止する。なお、これらの強制非発光状態への切り替えは、ビデオ・オーディオ信号処理部14が不揮発性メモリ23から設定情報を読み出し、読み出した設定情報において有効に設定されている項目に対して行う。
【0040】
また、光に関しては、さらにビデオ・オーディオ信号処理部14は、プレビュー画像を子画面表示にする(S3)。すなわち、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、画像縮小処理部141及び非表示処理部142によって生成された、縮小されたプレビュー画像を示す画像データをLCDモニタ15に出力する。この画像データが示すプレビュー画像は、上述したように、縮小前のプレビュー画像から縮小後のプレビュー画像を差し引いた分の領域が非表示の色に塗りつぶされている。すなわち、プレビュー画像を表示する領域を減少させた分の領域は、画像が非表示にされる。例えば、通常モードでは、図4Aに例示するようなプレビュー画像が表示されるような場合には、マナーモードでは、図4Bに例示するように、通常モード時のプレビュー画像が縮小されたプレビュー画像が表示されるようになる。そのため、LCDモニタ15において、バックライトの発光量(輝度)を低下させることなく、明るさを低下させたプレビュー画像を表示して、周辺への影響を低減することができる。なお、この子画面表示への切り替えは、ビデオ・オーディオ信号処理部14が不揮発性メモリ23からLCDに関する設定情報を読み出し、読み出した設定情報が有効に設定されている場合に行う。
【0041】
ここで、マナーモード中であっても、LCDモニタ15を一時的に通常表示にしたい場合もある。そこで、マナーモードを継続しているときに、ユーザーからUI部21の操作ボタン又はタッチパネルに対する操作が行われた場合(S4:操作あり)、LCDモニタ15の表示画面の表示を一時的に通常モード時と同様の通常表示状態に戻す(S5)。具体的には、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、マナーモード中におけるUI部21から入力情報に応じて、それから一定時間の間、通常モードと同様に、画像データを内蔵メモリ22から取得してLCDモニタ15に出力するようにする。これによって、図4Aに例示するようなプレビュー画像が表示されるようになる。このとき、他の音又は光を抑制している項目に関しても、同様にして一時的に通常状態に戻すようにしてもよい。一方、ユーザーからUI部21の操作ボタン又はタッチパネルに対する操作がない場合は(S4:操作なし)、マナーモードを継続する(S7)。
【0042】
そして、一定時間が経過したとき、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、プレビュー画像を子画面表示に戻す(S6)。すなわち、マナーモード時の動作状態に戻る(S7)。なお、一定時間として、例えば、10秒等の任意の時間を予め定めるようにしてよい。
【0043】
マナーモード時に、ユーザーがデジタルビデオカメラ1の電源をOFFにして(S8)、再び電源をON(S9)にした場合、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、コーション(警告表示)を表示する(S10)。例えば、図5に例示するようなコーションを表示する。具体的には、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、デジタルビデオカメラ1の電源がONにされて、デジタルビデオカメラ1が起動したときに、不揮発性メモリ23からマナーモードの設定情報を読み出す。そして、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、設定情報が「有効」示しており、マナーモードが有効となっている場合、コーションを示す画像データをLCDモニタ15に出力する。これによって、LCDモニタ15の表示画面にコーションが表示される。コーションを示す画像データは、例えば、不揮発性メモリ23に格納しておき、ビデオ・オーディオ信号処理部14が読み出して使用するようにする。
【0044】
ここで、コーションの表示に代えて、マナーモードである場合には、操作ボタンに組み込まれたモードLEDを低い発光量(輝度)で表示するにしてもよい。これによれば、暗い場所であっても、操作ボタンの把握を容易にして、操作性を向上することもできる。
【0045】
このようにすることで、デジタルビデオカメラ1がマナーモードの状態で電源OFFにされた後、ユーザーが久しぶりにデジタルビデオカメラ1を使用しようとして電源ONにしたときであっても、子画面表示されたプレビュー画像を見たユーザーが、デジタルビデオカメラ1が故障していると誤解を招かないようにすることができる。
【0046】
すなわち、デジタルビデオカメラ1は、電源のOFF・ONを経由して、マナーモードを引き継ぐ(S11)。具体的には、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、デジタルビデオカメラ1が起動したときに不揮発性メモリ23から読み出したマナーモードの設定情報が「有効」を示している場合、抑制対象として設定されている項目に対して、音又は光を抑制する制御を継続して行う。
【0047】
ここで、通常モードでは、デジタルビデオカメラ1の電源がONにされたときには、LCDモニタ15の表示画面にオープニング表示を表示する。しかしながら、一般的に、オープニング表示は、会社のロゴの表示等を含む派手なアニメーション表示である場合が多い。そのため、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、デジタルビデオカメラ1の電源がONにされたときに、上述したようにマナーモードが有効となっていると判定した場合、オープニング表示の表示を抑止する。なお、このオープニング表示の抑止は、ビデオ・オーディオ信号処理部14が不揮発性メモリ23からオープニング表示に関する設定情報を読み出し、読み出した設定情報が有効に設定されている場合に行う。
【0048】
以上に説明したように、本実施の形態1では、マナーモードである場合、プレビュー画像を縮小することによって、表示画面においてプレビュー画像を表示する領域を通常モードよりも減少させるとともに、減少分の領域において画像を非表示にするようにしている。これによれば、バックパネルの発光量(輝度)を低下させることなく、表示画面の明るさを低下させることができる。よって、表示画面の発光量(輝度)が低下することによって、被写体を確認することが困難となってしまうという事態を防止することができる。すなわち、撮像状況の確認容易性の低下を抑制しつつ、被写体の撮像時における周辺への影響を低減することができる。
【0049】
また、本実施の形態1では、プレビュー画像を縮小することによって、マナーモードにおいても、通常モードにおいて表示されるプレビュー画像全体を表示するようにしている。そのため、この点においても、撮像状況の確認容易性の低下を抑制することができる。
【0050】
<発明の実施の形態2>
続いて、本発明の実施の形態2について説明する。本発明の実施の形態2にかかるデジタルビデオカメラ1の構成は、図1を参照して説明した実施の形態1にかかるデジタルビデオカメラ1の構成と同様であるため、説明を省略する。本実施の形態2にかかるデジタルビデオカメラ1の動作についても、図3を参照して説明した本実施の形態1にかかるデジタルビデオカメラ1の動作と同様であるため、説明を省略する。以降も、実施の形態1と同様の内容については、適宜、その説明を省略する。
【0051】
続いて、図6を参照して、本発明の実施の形態2にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14についてより詳細に説明する。図6は、本発明の実施の形態2にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14の構成図である。本実施の形態2にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14は、実施の形態1にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14と比較して、画像縮小処理部141に代えて、顔認識処理部143を有する点が異なる。
【0052】
顔認識処理部143は、顔認識を行う。具体的には、顔認識処理部143は、カメラ制御部13によって内蔵メモリ22に格納された画像データに基づいて、その画像データが示す画像において人物の顔を認識する。ここで、顔認識の方法として、一般的な技術を利用してよい。本実施の形態2では、マナーモード時に、顔認識処理部143が顔として認識した領域を、プレビュー画像を表示する領域として決定する。すなわち、顔認識処理部143が顔として認識した領域を除いた領域が非表示にする領域となる。したがって、非表示処理部142は、画像データが示す画像のうち、顔認識処理部143が顔として認識した領域を除いた領域を非表示の色で塗りつぶした画像データを生成する。
【0053】
ビデオ・オーディオ信号処理部14は、マナーモード時には、このようにして、非表示処理部142によって生成された画像データをLCDモニタ15に出力する。これによって、S3、S6、S7、S11等のマナーモードの状態では、画像が表示される領域を、顔として認識された領域のみに減少させたプレビュー画像がLCDモニタ15の表示画面に表示される。例えば、図7に例示するように、顔認識された領域のみが表示されるようになる。なお、図7の例に限られず、画像中に複数の人物が含まれる場合は、それぞれの人物について顔認識された領域を表示するようにしてもよい。
【0054】
以上に説明したように、本実施の形態2では、マナーモードである場合、通常モードよりも表示画面においてプレビュー画像を表示する領域を、顔認識された領域のみに減少させるとともに、減少分の領域において画像を非表示にするようにしている。これによれば、バックパネルの発光量(輝度)を低下させることなく、表示画面の明るさを低下させることができる。よって、表示画面の発光量(輝度)が低下することによって、被写体を確認することが困難となってしまうという事態を防止することができる。すなわち、撮像状況の確認容易性の低下を抑制しつつ、被写体の撮像時における周辺への影響を低減することができる。
【0055】
ここで、一般的に、撮像をする場合には、撮像対象を人物とするケースが非常に多く存在する。それに対して、本実施の形態2では、顔認識された領域を表示するようにしているため、ユーザーが撮像対象を把握するために有効な画像が表示されることになる。そのため、この点においても、撮像状況の確認容易性の低下を抑制することができる。
【0056】
<発明の実施の形態3>
続いて、本発明の実施の形態3について説明する。本発明の実施の形態3にかかるデジタルビデオカメラ1の構成は、図1を参照して説明した実施の形態1にかかるデジタルビデオカメラ1の構成と同様であるため、説明を省略する。本実施の形態3にかかるデジタルビデオカメラ1の動作についても、図3を参照して説明した本実施の形態1にかかるデジタルビデオカメラ1の動作と同様であるため、説明を省略する。以降も、実施の形態1と同様の内容については、適宜、その説明を省略する。
【0057】
続いて、図8を参照して、本発明の実施の形態3にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14についてより詳細に説明する。図8は、本発明の実施の形態3にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14の構成図である。本実施の形態3にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14は、実施の形態1にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14と比較して、画像縮小処理部141に代えて、合焦処理部144を有する点が異なる。
【0058】
合焦処理部144は、オートフォーカスを行う。具体的には、合焦処理部144は、内蔵メモリ22に格納された画像データに基づいて、撮像した画像が合焦するようにレンズ11を調整する。ここで、合焦の方法として、一般的な技術を利用してよい。本実施の形態3では、マナーモード時に、合焦処理部144がオートフォーカスにおいて合焦した領域を、プレビュー画像を表示する領域として決定する。すなわち、合焦した領域を除いた領域が非表示にする領域となる。したがって、非表示処理部142は、画像データが示す画像のうち、合焦した領域を除いた領域を除いた領域を非表示の色で塗りつぶした画像データを生成する。
【0059】
ビデオ・オーディオ信号処理部14は、マナーモード時には、このようにして、非表示処理部142によって合焦した領域以外を非表示にされた画像をLCDモニタ15に出力する。これによって、S3、S6、S7、S11等のマナーモードの状態では、画像が表示される領域を、合焦した領域のみに減少させたプレビュー画像がLCDモニタ15の表示画面に表示される。例えば、図9Aに例示するように、人物を含む被写体を撮像しているときに、その人物を含む領域を合焦させた場合には、図9Bに示すように、合焦した領域のみが表示されるようになる。なお、図9Bの例に限られず、画像中の相互に離れた複数の領域が合焦する領域として決定された場合には、それぞれの領域を表示するようにしてもよい。
【0060】
以上に説明したように、本実施の形態3では、マナーモードである場合、通常モードよりも表示画面においてプレビュー画像を表示する領域を、合焦した領域のみに減少させるとともに、減少分の領域において画像を非表示にするようにしている。これによれば、バックパネルの発光量(輝度)を低下させることなく、表示画面の明るさを低下させることができる。よって、表示画面の発光量(輝度)が低下することによって、被写体を確認することが困難となってしまうという事態を防止することができる。すなわち、撮像状況の確認容易性の低下を抑制しつつ、被写体の撮像時における周辺への影響を低減することができる。
【0061】
ここで、一般的な合焦方法においては、合焦する領域は、例えば、人物のように撮像対象とされるものを含む領域が選択される可能性が高い。それに対して、本実施の形態3では、合焦した領域を表示するようにしているため、ユーザーが撮像対象を把握するために有効な画像が表示されることになる。そのため、この点においても、撮像状況の確認容易性の低下を抑制することができる。
【0062】
<発明の実施の形態4>
続いて、本発明の実施の形態4について説明する。本発明の実施の形態4にかかるデジタルビデオカメラ1の構成は、図1を参照して説明した実施の形態1にかかるデジタルビデオカメラ1の構成と同様であるため、説明を省略する。本実施の形態4にかかるデジタルビデオカメラ1の動作についても、図3を参照して説明した本実施の形態1にかかるデジタルビデオカメラ1の動作と同様であるため、説明を省略する。以降も、実施の形態1と同様の内容については、適宜、その説明を省略する。
【0063】
続いて、図10を参照して、本発明の実施の形態4にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14についてより詳細に説明する。図10は、本発明の実施の形態4にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14の構成図である。本実施の形態4にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14は、実施の形態1にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14と比較して、画像縮小処理部141に代えて、色追尾処理部145を有する点が異なる。
【0064】
色追尾処理部145は、色追尾を行う。具体的には、色追尾処理部145は、カメラ制御部13によって内蔵メモリ22に格納された画像データに基づいて、撮像した画像において色を追尾しつつ、その追尾する色を含む領域が合焦するようにレンズ11を調整する。ここで、色追尾の方法として、一般的な技術を利用してよい。本実施の形態4では、マナーモード時に、色追尾処理部145が色追尾している領域を、プレビュー画像を表示する領域として決定する。すなわち、色追尾処理部145が色追尾している領域を除いた領域が非表示にする領域となる。したがって、非表示処理部142は、画像データが示す画像のうち、色追尾処理部145が色追尾している領域を除いた領域を除いた領域を非表示の色で塗りつぶした画像データを生成する。
【0065】
なお、色追尾処理部145は、ユーザーがUI部21のタッチパネルにおいてプレビュー画像に対して指定した位置における色を、追尾する色として決定する。具体的には、通常モード時又はS5における状態のときに、ユーザーからタッチパネルに対して追尾する色を指定する入力が行われた場合、UI部21は、指定された位置を示す入力情報をビデオ・オーディオ信号処理部14に出力する。そして、ビデオ・オーディオ信号処理部14の色追尾処理部145は、内蔵メモリ22に格納された画像データが示す画像における、入力情報が示す指定位置の色を、追尾する色として決定する。以降、色追尾処理部145は、その色(指定位置)を含む領域が合焦するように色追尾を行う。
【0066】
ビデオ・オーディオ信号処理部14は、マナーモード時には、このようにして、非表示処理部142によって生成された画像データをLCDモニタ15に出力する。これによって、S3、S6、S7、S11等のマナーモードの状態では、画像が表示される領域を、色追尾している領域のみに減少させたプレビュー画像がLCDモニタ15の表示画面に表示される。例えば、動物(鳥)を含む被写体を撮像しているときに、その動物の体の色を、色追尾する色として指定した場合には、図11Aに例示するように、色追尾している領域のみが表示されるようになる。また、色追尾している動物が移動したときには、図11Bに例示するように、プレビュー画像が表示される領域も、その移動に応じて変更されていくことになる。
【0067】
以上に説明したように、本実施の形態4では、マナーモードである場合、通常モードよりも表示画面においてプレビュー画像を表示する領域を、色追尾している領域のみに減少させるとともに、減少分の領域において画像を非表示にするようにしている。これによれば、バックパネルの発光量(輝度)を低下させることなく、表示画面の明るさを低下させることができる。よって、表示画面の発光量(輝度)が低下することによって、被写体を確認することが困難となってしまうという事態を防止することができる。すなわち、撮像状況の確認容易性の低下を抑制しつつ、被写体の撮像時における周辺への影響を低減することができる。
【0068】
ここで、一般的には、ユーザーは、撮像対象に対して色追尾の指定を行う。それに対して、本実施の形態4では、図11A及び図11Bで示したように、ユーザーが指定した色追尾対象を含む領域を表示するようにしているため、撮像対象が移動する場合であっても、ユーザーが撮像対象を把握するために有効な画像が表示されることになる。そのため、この点においても、撮像状況の確認容易性の低下を抑制することができる。
【0069】
<発明の実施の形態5>
続いて、本発明の実施の形態5について説明する。本発明の実施の形態5にかかるデジタルビデオカメラ1の構成は、図1を参照して説明した実施の形態1にかかるデジタルビデオカメラ1の構成と同様であるため、説明を省略する。本実施の形態5にかかるデジタルビデオカメラ1の動作についても、図3を参照して説明した本実施の形態1にかかるデジタルビデオカメラ1の動作と同様であるため、説明を省略する。以降も、実施の形態1と同様の内容については、適宜、その説明を省略する。
【0070】
続いて、図12を参照して、本発明の実施の形態5にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14についてより詳細に説明する。図12は、本発明の実施の形態5にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14の構成図である。本実施の形態5にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14は、実施の形態1にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14と比較して、画像縮小処理部141に代えて、撮像表示処理部146を有する点が異なる。
【0071】
撮像表示処理部146は、動画像の撮像動作中に、その旨を示す画像をプレビュー画像に重ね合わせる。具体的には、撮像表示処理部146は、内蔵メモリ22に格納された画像データに基づいて、その画像データが示す画像に、撮像動作中であることを示す画像を重ね合わせた画像を示す画像データを生成する。本実施の形態5では、マナーモード時に、撮像動作中であることを示す画像の領域を、画像を表示する領域として決定する。すなわち、撮像動作中であることを示す画像の領域を除いた領域が非表示にする領域となる。したがって、非表示処理部142は、画像データが示す画像のうち、撮像動作中であることを示す画像を除いた領域を除いた領域を非表示の色で塗りつぶした画像を示す画像データを生成する。
【0072】
ビデオ・オーディオ信号処理部14は、マナーモード時には、このようにして、非表示処理部142によって生成された画像データをLCDモニタ15に出力する。これによって、S3、S6、S7、S11等のマナーモードの状態では、画像が表示される領域を、撮像動作中であることを示す画像の領域のみに減少させた画像がLCDモニタ15の表示画面に表示される。例えば、図13に例示するように、撮像動作中であることを示す画像のみが表示されるようになる。
【0073】
以上に説明したように、本実施の形態5では、マナーモードである場合、動画像を記録している旨を示す画像の領域のみを表示するようにすることで、通常モードよりも表示画面においてプレビュー画像を表示する領域を減少させるとともに、減少分の領域において画像を非表示にするようにしている。これによれば、バックパネルの発光量(輝度)を低下させることなく、表示画面の明るさを低下させることができる。すなわち、被写体の撮像時における周辺への影響を低減することができる。このように、図13に例示したように、マナーモードにおけるLCDモニタ15の画面表示は、記録状態や記録時間に関する文字表示のみにするなど必要最小限にすることも有効である。
【0074】
また、本実施の形態5では、撮像動作中であることを示す画像を表示するようにしているため、表示画面の明るさを極力低下させつつも、ユーザーが動画像を記録中であるのか否かを把握することができる。そのため、動画像を記録中であるのか否かという撮像状況の確認容易性の低下を抑制することができる。
【0075】
<発明の実施の形態6>
続いて、本発明の実施の形態6について説明する。本発明の実施の形態6にかかるデジタルビデオカメラ1の構成は、図1を参照して説明した実施の形態1にかかるデジタルビデオカメラ1の構成と同様であるため、説明を省略する。本実施の形態6にかかるデジタルビデオカメラ1の動作についても、図3を参照して説明した本実施の形態1にかかるデジタルビデオカメラ1の動作と同様であるため、説明を省略する。以降も、実施の形態1と同様の内容については、適宜、その説明を省略する。
【0076】
続いて、図14を参照して、本発明の実施の形態6にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14についてより詳細に説明する。図14は、本発明の実施の形態6にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14の構成図である。本実施の形態6にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14は、実施の形態1にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14と比較して、画像縮小処理部141に代えて、指定領域取得処理部147を有する点が異なる。
【0077】
指定領域取得処理部147は、ユーザーから指定された領域を取得する。具体的には、ユーザーからタッチパネルに対して領域を指定する入力が行われた場合、UI部21は、指定された領域を示す入力情報をビデオ・オーディオ信号処理部14に出力する。ここで、領域の指定は、どのような方法で指定させるようにしてもよい。指定の領域として、例えば、ユーザーがUI部21のタッチパネルに対してタッチした位置を中心とした所定サイズの領域としてもよく、ユーザーが操作ボタンによって表示画面に表示されたポインタを操作して指定した位置を中心として所定サイズの領域としてもよく、ユーザーがUI部21の十字ボタンによって表示画面が所定の数のマス目に区切られた複数の領域から選択した領域としてもよい。
【0078】
指定領域取得処理部147は、UI部21からの入力情報から、ユーザーから指定された領域の情報を取得する。本実施の形態6では、マナーモード時に、指定領域取得処理部147が取得した情報が示す領域を、プレビュー画像を表示する領域として決定する。すなわち、ユーザーから指定された領域を除いた領域が非表示にする領域となる。したがって、非表示処理部142は、画像データが示す画像のうち、指定領域取得処理部147が取得した情報に基づいて、ユーザーから指定された領域を除いた領域を除いた領域を非表示の色で塗りつぶした画像を示す画像データを生成する。
【0079】
ビデオ・オーディオ信号処理部14は、マナーモード時には、このようにして、非表示処理部142によって生成された画像データをLCDモニタ15に出力する。これによって、S3、S6、S7、S11等のマナーモードの状態では、画像が表示される領域を、ユーザーから指定された領域のみに減少させたプレビュー画像がLCDモニタ15の表示画面に表示される。例えば、図15に例示するように、ユーザーから指定された領域のみが表示されるようになる。なお、図15では、ユーザーがポインタによって指定した領域を表示する例について示している。
【0080】
以上に説明したように、本実施の形態6では、マナーモードである場合、通常モードよりも表示画面においてプレビュー画像を表示する領域を、ユーザーに指定された領域のみに減少させるとともに、減少分の領域において画像を非表示にするようにしている。これによれば、バックライトの発光量(輝度)を低下させることなく、表示画面の明るさを低下させることができる。よって、表示画面の発光量(輝度)が低下することによって、被写体を確認することが困難となってしまうという事態を防止することができる。すなわち、撮像状況の確認容易性の低下を抑制しつつ、被写体の撮像時における周辺への影響を低減することができる。
【0081】
ここで、本実施の形態6では、ユーザーが所望する領域を表示するようにしているため、ユーザーによって見やすく、ユーザーが撮像対象を把握し易いプレビュー画像が表示されることになる。そのため、この点においても、撮像状況の確認容易性の低下を抑制することができる。
【0082】
<発明の実施の形態7>
続いて、本発明の実施の形態7について説明する。本発明の実施の形態7にかかるデジタルビデオカメラ1の構成は、図1を参照して説明した実施の形態1にかかるデジタルビデオカメラ1の構成と同様であるため、説明を省略する。本実施の形態7にかかるデジタルビデオカメラ1の動作についても、図3を参照して説明した本実施の形態1にかかるデジタルビデオカメラ1の動作と同様であるため、説明を省略する。以降も、実施の形態1と同様の内容については、適宜、その説明を省略する。
【0083】
続いて、図16を参照して、本発明の実施の形態7にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14についてより詳細に説明する。図16は、本発明の実施の形態7にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14の構成図である。本実施の形態7にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14は、実施の形態1にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14と比較して、画像縮小処理部141を有さない点が異なる。
【0084】
本実施の形態7では、LCDモニタ15の表示画面の中央を中心とした所定サイズの領域を、プレビュー画像を表示する領域とする。すなわち、LCDモニタ15の表示画面の中央の領域を除いた領域が非表示にする領域となる。したがって、非表示処理部142は、画像データが示す画像のうち、表示画面の中央の領域を除いた領域を除いた領域を非表示の色で塗りつぶした画像を示す画像データを生成する。
【0085】
ビデオ・オーディオ信号処理部14は、マナーモード時には、このようにして、非表示処理部142によって生成された画像データをLCDモニタ15に出力する。これによって、S3、S6、S7、S11等のマナーモードの状態では、画像が表示される領域を、表示画面の中央の領域のみに減少させたプレビュー画像がLCDモニタ15の表示画面に表示される。例えば、図17に例示するように、表示画面の中央の領域のみが表示されるようになる。
【0086】
以上に説明したように、本実施の形態7では、マナーモードである場合、通常モードよりも表示画面においてプレビュー画像を表示する領域を、表示画面の中央を中心とした所定サイズの領域のみに減少させるとともに、減少分の領域において画像を非表示にするようにしている。これによれば、バックライトの発光量(輝度)を低下させることなく、表示画面の明るさを低下させることができる。よって、表示画面の発光量(輝度)が低下することによって、被写体を確認することが困難となってしまうという事態を防止することができる。すなわち、撮像状況の確認容易性の低下を抑制しつつ、被写体の撮像時における周辺への影響を低減することができる。
【0087】
また、本実施の形態7では、表示画面の中央の領域を表示するようにしている。一般的に、表示画面の中央は、ユーザーにとって見やすい領域となるため、ユーザーが撮像対象を把握し易いプレビュー画像が表示されることになる。そのため、撮像状況の確認容易性の低下を抑制することができる。また、プレビュー画像を表示する領域を決定する処理部が不要となるため、装置構成を簡易にすることができる。
【0088】
<発明の実施の形態8>
続いて、本発明の実施の形態8について説明する。本発明の実施の形態8にかかるデジタルビデオカメラ1の構成は、図1を参照して説明した実施の形態1にかかるデジタルビデオカメラ1の構成と同様であるため、説明を省略する。本実施の形態8にかかるデジタルビデオカメラ1の動作についても、図3を参照して説明した本実施の形態1にかかるデジタルビデオカメラ1の動作と同様であるため、説明を省略する。以降も、実施の形態1と同様の内容については、適宜、その説明を省略する。
【0089】
続いて、図18を参照して、本発明の実施の形態8にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14についてより詳細に説明する。図18は、本発明の実施の形態8にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14の構成図である。本実施の形態8にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14は、実施の形態3にかかるビデオ・オーディオ信号処理部14と比較して、さらに、枠画像処理部148を有する点が異なる。
【0090】
枠画像処理部148は、顔認識処理部143が顔として認識した領域の枠を示す枠画像をプレビュー画像に重ね合わせる。具体的には、枠画像処理部148は、カメラ制御部13によって内蔵メモリ22に格納された画像データに基づいて、その画像データが示す画像に枠画像を重ね合わせた画像を示す画像データを生成する。本実施の形態8では、マナーモード時に、枠画像のみを表示する領域として決定する。すなわち、枠画像の領域を除いた領域が非表示にする領域となる。したがって、非表示処理部142は、画像データが示す画像のうち、枠画像を除いた領域を除いた領域を非表示の色で塗りつぶした画像を示す画像データを生成する。なお、枠画像処理部148が枠画像のみを示す画像データを生成して、非表示処理部142がその画像データに基づいて非表示の色を塗りつぶした画像を示す画像データを生成するようにしてもよい。
【0091】
ビデオ・オーディオ信号処理部14は、マナーモード時には、このようにして、非表示処理部142によって生成された画像データをLCDモニタ15に出力する。これによって、S3、S6、S7、S11等のマナーモードの状態では、画像が表示される領域を、枠画像のみに低減した画像がLCDモニタ15の表示画面に表示される。例えば、図7に例示するように、顔認識が行われる被写体を撮像している場合には、図19に例示するように、枠画像が表示されることになる。
【0092】
以上に説明したように、本実施の形態8では、マナーモードである場合、顔認識された領域の枠を示す枠画像の領域のみを表示するようにすることで、通常モードよりも表示画面においてプレビュー画像を表示する領域を減少させるとともに、減少分の領域において画像を非表示にするようにしている。これによれば、バックライトの発光量(輝度)を低下させることなく、表示画面の明るさを低下させることができる。よって、すなわち、被写体の撮像時における周辺への影響を低減することができる。
【0093】
ここで、一般的に、撮像をする場合には、撮像対象を人物とするケースが非常に多く存在する。それに対して、本実施の形態8では、顔認識された領域の枠を表示するようにしているため、ユーザーが撮像対象を把握するために有効な画像が表示されることになる。そのため、撮像状況の確認容易性の低下を抑制することができる。
【0094】
<その他の実施の形態>
上述したステップS1で、マナーモードでの抑制対象の有効/無効を設定可能としているが、LCDモニタ15に関しては、同様にして、バックライトの発光量(輝度)を設定可能としてもよい。すなわち、マナーモード時にLCDモニタ15のバックライトを減光したときの発光量を設定可能としてもよい。そして、実施の形態1〜8のそれぞれにおいて、マナーモードでの表示領域の変更とともに、被写体を確認することが困難にならない程度にバックライトの発光量(輝度)を低下させるようにしてもよい。
【0095】
また、マナーモードでの抑制対象において、ライト等の動画撮像に関する項目と、シャッター音、フラッシュ及びAF補助光等の静止画撮像に関する項目のそれぞれは、一括で有効/無効を設定できるようにしてもよい。
【0096】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0097】
上述した実施の形態では、本発明をデジタルビデオカメラに適用した場合について説明したが、本発明の適用対象となる撮像装置は、デジタルビデオカメラに限られない。例えば、デジタルカメラ、並びに、カメラ機能付きの携帯電話及びPHS(Personal Handyphone System)等の撮像装置にも適用することができる。なお、カメラ機能付きの携帯電話には、スマートフォンが含まれる。
【0098】
上述した本実施の形態では、マナーモードにおいて表示すると決定した領域(縮小されたプレビュー画像の領域、顔認識された領域、合焦した領域、色追尾している領域、動画像を記録している旨を示す画像の領域、ユーザーに指定された領域、表示画面の中央を中心とした所定サイズの領域、及び、枠画像の領域)を除く全ての領域を非表示にするようにしているが、これに限られない。マナーモードにおいて表示すると決定した領域を除いた領域の全てではなく、少なくとも一部を非表示とするようにしてもよい。すなわち、プレビュー画像を表示する領域を通常モードよりも減少させるとともに、減少分の領域の少なくとも一部において画像を非表示にするようにしてもよい。そのようにしても、表示画面における明るさを低減することができるからである。しかしながら、好ましくは、上述した本実施の形態のように、マナーモードにおいて表示すると決定した領域のみを表示するようにして、それ以外の領域を全て非表示にすることで、より表示画面における明るさを低減することができる。
【0099】
また、上述した実施の形態1〜8は、それらのうちの少なくとも2つ以上を任意に組み合わせて実施するようにしてもよい。以下、それらの組み合わせのうち、いくつかの組み合わせを例に挙げて説明する。例えば、実施の形態1及び2を組み合わせて、縮小されたプレビュー画像のうち、顔認識された領域を表示するようにしてもよい。この場合であっても、縮小率を低めに設定することで、確認容易性の低下を抑制することができるからである。また、例えば、実施の形態4及び7を組み合わせて、色追尾している領域と、表示画面の中央の領域を表示するようにしてもよい。また、例えば、実施の形態5及び8を組み合わせて、動画像を記録している旨を示す画像の領域と、枠画像の領域を表示するようにしてもよい。また、例えば、実施の形態3、5及び6を組み合わせて、合焦した領域と、動画像を記録している旨を示す画像の領域と、ユーザーに指定された領域とを表示するようにしてもよい。
【0100】
なお、実施の形態を組み合わせた場合におけるビデオ・オーディオ信号処理部は、それぞれの実施の形態においてビデオ・オーディオ信号処理部に含まれる処理部を組み合わせることによって実現することができることは自明であるため、説明を省略する。例えば、実施の形態1及び2を組み合わせた場合におけるビデオ・オーディオ信号処理部14についてのみ説明するならば、ビデオ・オーディオ信号処理部14は、画像縮小処理部141と、顔認識処理部143と、非表示処理部142とを有することになる。そして、非表示処理部142は、画像縮小処理部141が縮小した画像において、顔認識処理部143が顔認識した領域を除いた領域を非表示の色で塗りつぶした画像データを生成することになる。
【0101】
本発明の実施の形態にかかる撮像装置は、上述の実施の形態の機能を実現するプログラムを、ビデオ・オーディオ信号処理部14が有するCPU(プロセッサ)が実行することによって、構成することが可能である。
【0102】
また、このプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータ(撮像装置)に供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0103】
また、プロセッサが上述の実施の形態の機能を実現するプログラムを実行することにより、上述の実施の形態の機能が実現される場合だけでなく、このプログラムが、プロセッサによって実行されているOS(Operating System)もしくはアプリケーションソフトウェアと共同して、上述の実施の形態の機能を実現する場合も、本発明の実施の形態に含まれる。
【符号の説明】
【0104】
1 デジタルビデオカメラ
11 レンズ
12 素子
13 カメラ制御部
14 ビデオ・オーディオ信号処理部
15 LCDモニタ
16 出力部
17 ライト
18 フラッシュ発光部
19 AF補助光発光部
20 スピーカ
21 UI部
22 内蔵メモリ
23 不揮発性メモリ
24 記録メディア
141 画像縮小処理部
142 非表示処理部
143 顔認識処理部
144 合焦処理部
145 色追尾処理部
146 撮像表示処理部
147 指定領域取得処理部
148 枠画像処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮像する撮像装置であって、
表示画面を有する表示部と、
前記撮像している被写体を示すプレビュー画像を前記表示画面に表示する表示制御部と、を備え、
前記撮像装置は、通常モードとマナーモードとに切り替え可能であり、
前記表示制御部は、前記マナーモードである場合、前記表示画面において前記プレビュー画像を表示する領域を前記通常モードよりも減少させるとともに、当該減少分の領域の少なくとも一部において画像を非表示にする、
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記マナーモードである場合、前記プレビュー画像を縮小することによって、前記プレビュー画像を表示する領域を減少させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記マナーモードである場合、前記プレビュー画像の一部を非表示にすることによって、前記プレビュー画像を表示する領域を減少させる、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記マナーモードである場合、前記プレビュー画像のうち、少なくとも顔認識された領域を表示しつつ、前記プレビュー画像の一部を非表示にすることによって、前記プレビュー画像を表示する領域を減少させる、
ことを特徴とする請求項3に記載の撮像影装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記マナーモードである場合、前記プレビュー画像のうち、少なくとも合焦した領域を表示しつつ、前記プレビュー画像の一部を非表示にすることによって、前記プレビュー画像を表示する領域を減少させる、
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記マナーモードである場合、前記プレビュー画像のうち、少なくとも色追尾している領域を表示しつつ、前記プレビュー画像の一部を非表示にすることによって、前記プレビュー画像を表示する領域を減少させる、
ことを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記撮像装置は、ユーザーからの入力を受ける入力部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記マナーモードである場合、前記プレビュー画像のうち、少なくとも前記入力部に対する入力によって指定された領域を表示しつつ、前記プレビュー画像の一部を非表示にすることによって、前記プレビュー画像を表示する領域を減少させる、
ことを特徴とする請求項3〜請求項6のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記画像処理部は、前記マナーモードである場合、前記プレビュー画像のうち、少なくとも前記表示画面の中央を中心とした所定サイズの領域を表示しつつ、前記プレビュー画像の一部を非表示にすることによって、前記プレビュー画像を表示する領域を減少させる、
ことを特徴とする請求項3〜請求項7のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記撮像装置は、前記被写体の動画像を撮像する撮像装置であって、
前記表示制御部は、前記通常モードで前記撮像している動画像を記録している場合、前記表示画面に、前記プレビュー画像に加えて前記動画像を記録している旨を示す記録通知画像を表示し、
前記表示制御部は、前記マナーモードで前記動画像を記録している場合、前記記録通知画像を表示するとともに、当該記録通知画像を除いた、前記プレビュー画像の少なくとも一部を非表示にする、
ことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記表示制御部は、前記マナーモードである場合、顔認識された領域の枠を示す枠画像を表示するとともに、当該枠画像を除いた、前記プレビュー画像の少なくとも一部を非表示にする、
ことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項11】
前記撮像装置は、前記マナーモードを前記撮像装置の電源がOFFされてONされた後も引き継ぎ、
前記表示制御部は、前記撮像装置の電源がONされたときに、前記撮像装置がマナーモードであることを警告する画像を前記表示画面に表示する、
ことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項12】
被写体を撮像する撮像装置の表示制御方法であって、
通常モードにおいて前記撮像している被写体を示すプレビュー画像を前記撮像装置が有する表示画面に表示するステップと、
前記撮像装置のモードを前記通常モードからマナーモードに切り替えるステップと、
前記マナーモードへの切り替え後は、前記表示画面において前記プレビュー画像を表示する領域を前記通常モードよりも減少させるとともに、当該減少分の領域の少なくとも一部において画像を非表示にするステップと、
を備えることを特徴とする表示制御方法。
【請求項13】
被写体を撮像する撮像装置の表示制御プログラムであって、
通常モードにおいて前記撮像している被写体を示すプレビュー画像を前記撮像装置が有する表示画面に表示する処理と、
前記撮像装置のモードを前記通常モードからマナーモードに切り替える処理と、
前記マナーモードへの切り替え後は、前記表示画面において前記プレビュー画像を表示する領域を前記通常モードよりも減少させるとともに、当該減少分の領域の少なくとも一部において画像を非表示にする処理と、
を前記撮像装置に実行させることを特徴とする表示制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図10】
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【図12】
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【図14】
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【図16】
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【図18】
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【図4A】
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【図4B】
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【図7】
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【図9A】
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【図9B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図13】
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【図15】
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【図17】
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【図19】
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【公開番号】特開2013−115722(P2013−115722A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262109(P2011−262109)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】