撮像装置、記録装置、および、記録方法
【課題】 動画撮影を行った場合、動画撮影操作が行われる度に動画ファイルが生成されることになる。ところが、実際の使用形態では、動画の撮影期間に限度を設けている場合は、同一場所で動画撮影する場合でも複数回に分けて撮影することも多い。よって、その度に別ファイルが生成されるため、後で鑑賞する場合や編集する場合に不便であった。
【解決手段】 複数回にわたって動画撮影操作を行い動画を撮影した場合でも、既存の動画ファイルと撮影場所が近いところで撮影された動画データは、新規に動画ファイルを作成して動画データを記録せずに、既存の動画ファイルに動画データを追加して記録する。
【解決手段】 複数回にわたって動画撮影操作を行い動画を撮影した場合でも、既存の動画ファイルと撮影場所が近いところで撮影された動画データは、新規に動画ファイルを作成して動画データを記録せずに、既存の動画ファイルに動画データを追加して記録する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画像データまたは音声データを記録媒体に記録する撮像装置及び記録方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラの普及に伴い、撮影画像を他のカメラで再生したり、様々な種類のプリンタに画像出力するなど、機器間で直接画像を交換するニーズが高まっている。カメラファイルシステム規格DCF(以下DCF)は、前記ニーズに対応するために1998年に日本電子工業振興協会によって制定されたものであり、現在のほぼ全てのデジタルカメラが準拠している規格である。
【0003】
次に、1998年に日本電子工業振興協会によって制定されたカメラファイルシステム規格DCF(以下DCF)について説明する。本規格は、撮影画像を他のカメラで再生したり、様々な種類のプリンタに画像出力するなど、機器間で直接画像を交換するニーズに対応するためのものであり、現在のほぼ全てのデジタルカメラが準拠している規格である。
【0004】
図4は、DCFに準拠したデジタルカメラによって構成されるメディア内のフォルダ・ファイル構造の一例である。ルートディレクトリ直下のディレクトリ名“DCIM”を持つディレクトリ401を、DCFイメージルートディレクトリ(以下DCIM)という。また、撮影画像などを格納するための複数のディレクトリ402をDCFディレクトリといい、DCIM直下に存在する。ディレクトリ名は、3文字のディレクトリ番号(100〜999)と5文字の自由文字からなる。さらに、前記DCFディレクトリ内には403のような静止画像ファイル(JPEGファイル)や404及び405のような動画ファイル等によって構成されるDCFオブジェクトが格納されている。ファイル名は、拡張子を除いて4文字の自由文字と4文字のファイル番号(0001〜9999)からなる。
【0005】
一方、前記DCFに準拠したデジタルカメラの中でも、近年は静止画撮影機能に加えて、動画撮影機能を備えたデジタルカメラが提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−295261号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記DCFに準拠したデジタルカメラにおいて動画撮影を行った場合、静止画撮影と同様に、動画撮影操作が行われる度に動画ファイルが生成されることになる。ところが、実際の使用形態では、通常静止画像を撮影するデジタルカメラでは、1回の動画撮影における撮影時間が制限されていることが多い。そのため、長時間の動画撮影を希望する場合は、同一場所で複数回に分けて動画撮影することになってしまう。よって、その度に別ファイルが生成されるため、後で鑑賞する場合や編集する場合に不便であった。
【0007】
本発明は、上述の課題に鑑み、複数回に分けて動画撮影することになってしまう場合に、別ファイルを作成せずに1つのファイルとして記録可能な動画記録方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決するため、本発明の撮像装置は、被写体を撮影して画像データを生成するための撮像手段と、動画像データを動画ファイルとして記録媒体に記録する記録手段と、記録媒体に記録されている既存の動画ファイルを解析して、動画像データの撮影時の位置情報を取得する解析手段と、現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、記録手段により動画像データを記録媒体に記録する際に、解析手段及び位置情報取得手段によって得られた双方の位置情報に応じて、記録媒体に記録されている既存の動画ファイルに動画像データを記録するか、新しく動画ファイルを生成して動画像データを記録するかを決定する制御手段とを有することを特徴とする。
【0009】
また、上述の課題を解決するため、本発明の記録装置は、音声データをファイルとして記録媒体に記録する記録手段と、記録媒体に記録されている既存のファイルを解析して、音声データの記録時の位置情報を取得する解析手段と、現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、記録手段により音声データを記録媒体に記録する際に、解析手段及び位置情報取得手段によって得られた双方の位置情報に応じて、記録媒体に記録されている既存のファイルに音声データを記録するか、新しくファイルを生成して音声データを記録するかを決定する制御手段とを有することを特徴とする。
【0010】
また、上述の課題を解決するため、本発明の記録装置は、
動画ファイルを解析して、動画ファイルが撮影された位置情報と撮影日時情報を取得する解析手段と、解析手段により複数の動画ファイルの位置情報を取得し、取得した位置情報に基づいて、複数の動画ファイルの撮影位置が近いかを判定する位置判定手段と、解析手段により複数の動画ファイルの撮影日時情報を取得し、取得した撮影日時情報に基づいて、複数の動画ファイルの撮影日時が近いかを判定する日時判定手段と、位置判定手段により、複数の動画ファイルの撮影位置が近いと判定され、かつ、日時判定手段により、複数の動画ファイルの撮影日時が近いと判定された場合は、複数の動画ファイルに含まれる動画データを結合した動画データを含む動画ファイルを生成して記録媒体に記録する記録手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、動画撮影操作が複数回にわたった場合でも、動画撮影の度に別ファイルを作成せずに、1つのファイルとして記録可能である。そのため、例えば、撮影場所が近接範囲内であればユーザが意識することなく1つの動画ファイルとして記録され、後の鑑賞時や編集時の利便性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は、本実施形態に係るデジタルカメラ100の外観を示す斜視図である。
【0013】
図1において、カメラ本体100の上部には、アクセサリシュー110、光学ファインダ104、AE(自動露出)ロックボタン112、AFの測距点選択ボタン113、撮影操作をするためのレリーズボタン114が設けられている。また、電子ダイヤル411、モードダイヤル60、および外部表示装置409も設けられている。電子ダイヤル411は、他の操作ボタンと併用してカメラに数値を入力したり、撮影モードを切り換えたりするための多機能信号入力装置である。また、外部表示装置409は、液晶表示装置から構成され、シャッタースピード、絞り、撮影モードなどの撮影条件や、他の情報を表示する。
【0014】
また、カメラ本体100の背面には、撮影された画像や各種設定画面などを表示するLCDモニタ装置417が設けられている。さらに、LCDモニタ装置417に撮影した画像を表示する再生スイッチ66、単写/連写スイッチ68、十字配置スイッチ116、SETボタン117、メニューボタン124、および電源スイッチ72も設けられている。
【0015】
単写/連写スイッチ68は、後述するシャッタースイッチSW2(64)を押した場合に、1コマの撮影を行って待機状態とする単写モードと、シャッタースイッチSW2(64)を押している間、連続して撮影を行い続ける連写モードとを設定することができる。
【0016】
十字配置スイッチ116は、上下左右に配された4つのボタンと、中央に配されたSETボタンを有し、ユーザがLCDモニタ装置417に表示されるメニュー項目などの選択や実行をカメラに指示するために用いられる。
【0017】
メニューボタン124は、LCDモニタ装置417にカメラの各種設定を行うためのメニュー画面を表示させるためのボタンである。例えば、撮影モードを選択、設定する時は、このメニューボタン124を押した後、十字配置スイッチ116の上下左右のボタンを操作して希望のモードを選択し、希望のモードが選択された状態でSETボタン117を押すことにより設定が完了する。
【0018】
図3は、本発明の第1の実施形態に係るデジタルカメラの回路構成を示すブロック図である。
【0019】
10は撮影レンズ、12は絞り機能を備えるシャッター、14は光学像を電気信号に変換する撮像素子、16は撮像素子14のアナログ信号出力をディジタル信号に変換するA/D変換器である。
【0020】
18は撮像素子14、A/D変換器16、D/A変換器26にクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生回路であり、メモリ制御回路22及びシステム制御回路50により制御される。
【0021】
20は画像処理回路であり、A/D変換器16からのデータ或いはメモリ制御回路22からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。また、画像処理回路20においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてシステム制御回路50が露光制御手段40、測距制御手段42に対して制御を行う。測距制御としては、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理を行っている。さらに、画像処理回路20においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
【0022】
22はメモリ制御回路であり、A/D変換器16、タイミング発生回路18、画像処理回路20、画像表示メモリ24、D/A変換器26、メモリ30、圧縮・伸長回路32を制御する。A/D変換器16のデータが画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはA/D変換器16のデータが直接メモリ制御回路22を介して、画像表示メモリ24或いはメモリ30に書き込まれる。
【0023】
24は画像表示メモリ、26はD/A変換器、28はTFT LCD等から成る画像表示部であり、画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器26を介して画像表示部28により表示される。画像表示部28を用いて撮像した画像データを逐次表示すれば、電子ファインダー機能を実現することが可能である。また、画像表示部28は、システム制御回路50の指示により任意に表示をON/OFFすることが可能であり、表示をOFFにした場合にはデジタルカメラ100の電力消費を大幅に低減することが出来る。
【0024】
30は撮影した静止画像や動画像を格納するためのメモリであり、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像を格納するのに十分な記憶量を備えている。これにより、複数枚の静止画像を連続して撮影する連射撮影やパノラマ撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ30に対して行うことが可能となる。また、動画撮影時には、所定レートで連続的に書き込まれる画像のフレームバッファとして使用される。さらに、メモリ30はシステム制御回路50の作業領域としても使用することが可能である。
【0025】
32は適応離散コサイン変換(ADCT)等により画像データを圧縮伸長する圧縮・伸長回路であり、メモリ30に格納された画像を読み込んで圧縮処理或いは伸長処理を行い、処理を終えたデータをメモリ30に書き込む。
【0026】
40は絞り機能を備えるシャッター12を制御する露光制御手段であり、フラッシュ48と連携することによりフラッシュ調光機能も有するものである。
【0027】
42は撮影レンズ10のフォーカシングを制御する測距制御手段、44は撮影レンズ10のズーミングを制御するズーム制御手段、46はバリアである保護手段102の動作を制御するバリア制御手段である。
【0028】
48はフラッシュであり、AF補助光の投光機能、フラッシュ調光機能も有する。露光制御手段40、測距制御手段42はTTL方式を用いて制御されており、撮像した画像データを画像処理回路20によって演算した演算結果に基づき、システム制御回路50が露光制御手段40、測距制御手段42に対して制御を行う。
【0029】
50はデジタルカメラ100全体を制御するシステム制御回路、52はシステム制御回路50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリである。
【0030】
54はシステム制御回路50でのプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声等を用いて動作状態やメッセージ等を表示する液晶表示装置、スピーカー等の表示部である。液晶表示装置は、デジタルカメラ100の操作部近辺の視認し易い位置に単数或いは複数個所設置され、例えばLCDやLED、発音素子等の組み合わせにより構成されている。また、表示部54は、その一部の機能が光学ファインダー104内に設置されている。
【0031】
表示部54の表示内容のうち、LCD等に表示するものとしては、以下のようなものを表示可能である。シングルショット/連写撮影表示、セルフタイマー表示、圧縮率表示、記録画素数表示、記録枚数表示、残撮影可能枚数表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、フラッシュ表示、赤目緩和表示、マクロ撮影表示。また、ブザー設定表示、時計用電池残量表示、電池残量表示、エラー表示、複数桁の数字による情報表示、記録媒体200及び210の着脱状態表示、通信I/F動作表示、日付け・時刻表示、も表示可能である。
【0032】
また、表示部54の表示内容のうち、光学ファインダー104内に表示するものとしては、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、等がある。
【0033】
56は電気的に消去・記録可能な不揮発性メモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。
【0034】
60、62、64及び70は、システム制御回路50の各種の動作指示を入力するための操作手段であり、スイッチやダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティング、音声認識装置等の単数或いは複数の組み合わせで構成される。
【0035】
ここで、これらの操作手段の具体的な説明を行う。
【0036】
60はモードダイアルスイッチで、電源オフ、自動撮影モード、撮影モード、パノラマ撮影モード、再生モード、マルチ画面再生・消去モード、動画撮影モード等の各機能モードを切り替え設定することが出来る。
【0037】
62はシャッタースイッチSW1で、不図示のシャッターボタンの操作途中でONとなり、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作開始を指示する。
【0038】
64はシャッタースイッチSW2である。不図示のシャッターボタンの操作完了でシャッタースイッチがONとなり、シャッタスイッチがONになったことに応じて、撮像素子14から読み出した信号をA/D変換器16でAD変換し、メモリ制御回路22を介してメモリ30に画像データを書き込む。その後、画像処理回路20やメモリ制御回路22において、露光処理や演算を行う現像処理を実行し、メモリ30から画像データを読み出し、圧縮・伸長回路32で圧縮を行う。そして、圧縮した画像データを記録媒体200或いは210に画像データを書き込む記録処理という一連撮影処理を行い、被写体像を画像データとして記録することができる。
【0039】
70は各種ボタンやタッチパネル等からなる操作部で、ライブビュー開始/停止ボタン、動画記録開始/停止ボタン、メニューボタン、セットボタン、マクロボタン、マルチ画面再生改ページボタン、フラッシュ設定ボタン。単写/連写/セルフタイマー切り替えボタン、メニュー移動+(プラス)ボタン、メニュー移動−(マイナス)ボタン、再生画像移動+(プラス)ボタン、再生画像−(マイナス)ボタン、撮影画質選択ボタン、露出補正ボタン、日付/時間設定ボタン等がある。
【0040】
74はGPS衛星からの電波を受信するGPSアンテナで、76はその受信データから演算を行い、現在の位置を検出するためのGPSユニットである。位置情報からは、不揮発性メモリ56やメモリ30に格納された地図情報や、インタフェース90及び94或いは通信手段110を通して外部機器から地図情報を取り出すことができる。また、78は現在の時刻情報(年月日、時分秒及び曜日)を保持するための時計ユニットである。
【0041】
80は電源制御手段で、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成されており、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。検出結果及びシステム制御回路50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部へ供給する。
【0042】
82はコネクタ、84はコネクタ、86はアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる電源手段である。
【0043】
90及び94はメモリカードやハードディスク等の記録媒体とのインタフェース、92及び96はメモリカードやハードディスク等の記録媒体と接続を行うコネクタである。98はコネクタ92及び或いは96に記録媒体200或いは210が装着されているか否かを検知する記録媒体着脱検知手段である。
【0044】
なお、本実施例では記録媒体を取り付けるインターフェース及びコネクタを2系統持つものとして説明している。もちろん、記録媒体を取り付けるインターフェース及びコネクタは、単数或いは複数、いずれの系統数を備える構成としても構わないし、着脱可能な記録媒体でなくとも良い。また、異なる規格のインターフェース及びコネクタを組み合わせて備える構成としても構わない。インターフェース及びコネクタとしては、PCMCIAカードやCF(コンパクトフラッシュ(登録商標))カード等の規格に準拠したものを用いて構成して構わない。
【0045】
102は、デジタルカメラ100のレンズ10を含む撮像部を覆う事により、撮像部の汚れや破損を防止するバリアである保護手段である。
【0046】
104は光学ファインダであり、画像表示部28による電子ファインダー機能を使用すること無しに、光学ファインダのみを用いて撮影を行うことが可能である。また、光学ファインダー104内には、表示部54の一部の機能、例えば、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示などが設置されている。
【0047】
110は通信手段であり、RS232CやUSB、IEEE1394、モデム、LAN、無線通信、等の各種通信手段により、他のコンピュータやプリンタ等の外部機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことができる。
【0048】
112は通信手段110によりデジタルカメラ100を他の外部機器と接続するコネクタ或いは無線通信の場合はアンテナである。
【0049】
200はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体200は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部202、デジタルカメラ100とのインタフェース204、デジタルカメラ100と接続を行うコネクタ206を備えている。
【0050】
210はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体210は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部212、デジタルカメラ100とのインタフェース214、デジタルカメラ100と接続を行うコネクタ216を備えている。
【0051】
次に、近年デジタルカメラやデジタルビデオカメラ等で、動画像データの記録に用いられている動画ファイルフォーマットである、MP4について説明する。
【0052】
MP4ファイル形式という汎用のファイル形式を元に拡張されたファイル形式である。なお、本発明はMP4に限らず類似のファイル形式を用いるケースに対しても適用できる。例えば、ISOではMP4と同様の基本構造を持つファイル形式規格として、「Motion JPEG 2000ファイル形式」や、「AVCファイル形式」といった標準規格が制定されている。
【0053】
図10は、MP4ファイル形式におけるデータ構造を説明するための概念図である。
【0054】
MP4ファイル1001は、映像・音声データの物理的位置、時間的位置や特性情報を示すメタデータ(ヘッダ情報)1002と、符号化された映像・音声データの実態を示すメディアデータ1003から構成される。MP4形式では、コンテンツ全体のプレゼンテーションを「ムービー」、コンテンツを構成するメディアストリームのプレゼンテーションを「トラック」と呼んでいる。メタデータ1002には、動画像のデータ全体を論理的に取り扱うビデオトラック1004と音声のデータ全体を論理的に取り扱うオーディオトラック1005が含まれている。そして、ビデオトラック1004とオーディオトラック1005の基本的な構成内容は、ほとんど同等のものとなっている。すなわち、それぞれのトラックは、実際のメディアデータの様々なメタデータ情報を記録しており、その内容がメディアデータの特性に応じて多少異なっているだけである。
【0055】
ビデオトラック1004に含まれるデータは、例えば、符号化データを復号化するための所謂デコーダの構成情報や動画像の矩形サイズなどの情報が含まれている。加えて、メディアデータが実際に記録されているファイル上の位置を示すオフセット1006や、メディアデータのフレームデータのサイズを示すサンプルサイズ1007、フレームデータのデコード時間を示すタイムスタンプ1008などが記録されている。
【0056】
一方、メディアデータ1003には、符号化データの基本単位を示す「サンプル」が連続して1つ以上記録されている「チャンク」と呼ばれるデータ構造により、動画像のデータと音声のデータの実体が記録されている。このチャンクは、メタデータ1002のトラックに従って、動画像のメディアデータを含むビデオチャンク1009と音声のメディアデータを含むオーディオチャンク1010とにより構成されている。
【0057】
図10に示す構成は、ビデオチャンク1009とオーディオチャンク1010が交互に記録されているように示しているが、その記録位置や順序は必ずしもこのようになっている必要はない。この例は、一般的に記録される形式の一例に過ぎない。しかしながら、このような交互の配置(インターリーブ)は、ほぼ同時刻に再生されるべき動画と音声のデータを近い位置に配置することにより、ファイルに記録されたデータのアクセス性を高めるといった効果があり、極めて一般的に見られる方法である。
【0058】
チャンクには、個々のメディアデータのサンプルがひとつ以上含まれている。例えば、図10に示すように、ビデオチャンク1009には、ビデオサンプル(フレーム)1011が連続して記録される。一般的には、このビデオサンプル(フレーム)1011は、ビデオのひとつのフレームデータ(ピクチャ)に相当する。それぞれのトラックとチャンクは次のように関連付けられている。
【0059】
例えば動画像のデータの場合、ビデオトラック1004に含まれる情報は、メディアデータ1003に含まれるそれぞれのビデオチャンク1009に関する情報を含んでいる。オフセット1006は、ビデオチャンク1009のそれぞれのファイル上の相対位置を示す情報のテーブルから構成されている。テーブルの個々のエントリを参照することにより、どの位置に実際のビデオチャンクが記録されていてもその位置を知ることができるようになっている。サンプルサイズ1007は、複数のチャンク内に含まれる複数のサンプル、すなわちビデオのフレームのそれぞれのサイズをテーブルとして記載している。より正確には、個々のチャンクの中に含まれるサンプルの数を記載した情報もビデオトラック1004の中に記載されており、これらの情報から、個々のビデオチャンク1009の中に含まれるサンプルを正確に取得することが可能となっている。タイムスタンプ1008は、個々のサンプルのデコード時間をサンプル間の差分としてテーブルに記録するようになっている。このテーブルを参照することにより、それぞれのサンプルの所謂タイムスタンプを積算時間を計算することにより取得することが可能となる。このような、トラックとチャンクの関係は、オーディオトラック1005とオーディオチャンク1010についても同様に成立するよう定義されている。これによって、MP4ファイルにおいては、メタデータ1002とメディアデータ1003により、符号化データを必要な単位で任意の位置からタイムスタンプなどの付加情報を持って取得することが出来るようになっている。なお、説明を簡単にするために、ここには規格化されているすべての記録情報については記載していないことに注意しなければならない。規格化されている定義内容の詳細は、ISO/IEC 14496の該当部分を参照することで知ることができる。
【0060】
MP4ファイル形式では、ファイルに記録されるデータは「BOX」と呼ばれるデータ構造の内部に記述され、BOXを単位としてファイルに記録される。BOXは、次のようなフィールドから構成される。
・Size:sizeフィールド自体を含む、BOX全体のサイズ
・Type:BOXの種類を表す4バイトのタイプ識別子。通常は4文字の英数字で表される
その他のフィールドはBOXによってはオプションであるため、ここでは説明を省略する。
【0061】
ファイル中に記録されるデータは、その種類によって異なるタイプのBOXに保持される。例えば、メディアデータ1003は符号化データを格納するMedia Data BOX(typeフィールドの内容は‘mdat’。以降の説明でBOXのタイプを示す識別子が用いられる場合は、そのタイプで示されるBOXを表現しているものとする)として、メタデータ1002はコンテンツ全体のメタデータ情報を格納するMovie BOX(‘moov’)として記録される。前述のチャンクおよびサンプルに関する情報についても、同様に固有の識別子をもつBOXとして、moovの内部にトラック毎に記録される。
【0062】
また、MP4ファイル形式では、moovにすべてのメタデータを記録する形だけではなく、メタデータを時系列順に複数の領域に分割して記録するような形式も許可している。この形式は「フラグメントムービー」(Fragmented Movie)と呼ばれている。
【0063】
図11に、フラグメントムービー形式のファイルの構造を示す。フラグメント形式では、コンテンツのメディアデータおよびメタデータは任意の時間単位で分割することができ、分割された「フラグメント」はファイルの先頭から時系列順に記録される。例えば、図11では、moov1101は最初のフラグメントのメタデータを示しており、mdat1102に含まれるデータに関する情報を保持する。次に出現するmoof1103は2番目のフラグメントのメタデータであり、mdat1104の情報を保持する、というように以下同様にして記録される。なお、フラグメントムービー形式を取る場合、moov1101にフラグメントが存在することを示すMovie Extends Box(‘mvex’)1104を追加する必要がある。mvex1104に含まれる情報としては、全フラグメントを含むコンテンツ全体のduration(時間長)などである。このように、MP4ファイル形式のファイルでは、メディアデータに関する各種属性をメタデータ領域としてメディアデータと分離して保持している。そのため、メディアデータが物理的にどのように格納されているかに関わらず、所望のサンプルデータに容易にアクセスすることが可能になる。
【0064】
以降では、本発明における動画像および音声データの記録に用いる動画ファイルフォーマットをMP4形式の図11に示すようなフラグメントムービー形式とし、所定の条件下での動画記録時に「フラグメント」を追記する方法に関して説明する。
【0065】
なお、前述のMotion JPEG 2000ファイル形式や、AVCファイル形式や、3GPPファイル形式など、MP4で規定されているものと類似のファイル形式およびアーキテクチャが採用されている規格に対しても、本発明は適用することが可能である。
【0066】
また、以下の実施形態では動画像データの記録方法について説明するが、動画像データを動画ファイルとして記録媒体に記録する場合だけでなく、音声データを音声ファイルとして記録する場合にも同様に適応可能である。
【0067】
また、本発明は、長時間の動画データを記録媒体に記録可能であっても、デジタルカメラにおいて1回の動画撮影における撮影時間が制限されている場合に、特に有用である。
【実施例1】
【0068】
図5は、本実施形態における記録媒体200内に構成されているディレクトリ・ファイル構造を示す。DCFイメージルートディレクトリ501以下にDCFディレクトリ502があり、さらにその下に、ABCD0001.MOVという動画ファイル503とABCD0002.MOVという動画ファイル504が存在している。点線で区別して表現されたABCD0003.MOVという動画ファイル505は、前記動画ファイル504が存在する状態から新規動画ファイルを生成した場合に、新規生成される動画ファイルであることを意味する。
【0069】
図6は、本実施形態における動画像を記録するシーケンスを説明するフローチャートである。当該処理は、システム制御回路50が不揮発性メモリ56に記憶された動画像記録処理プログラムを実行することにより実施される。
【0070】
動画撮影をするためには、まずメニューボタン124やモードダイヤル60を用いて、撮影モードを静止画撮影モードから動画撮影モードに変更する必要がある。動画撮影モードに設定されると、システム制御回路50がミラーアップを行い、撮影光路外にミラー130を退避させ、シャッター12を開放し、撮像素子14に被写体光を露光させる。露光した画像データは、所定レートでフレームバッファとして作用するメモリ30に連続的に書き込まれる。LCDモニタ装置417が電子ビューファインダー(EVF)として機能し、書き込まれた画像データが逐次表示される。動画撮影モード時に、操作部70が動画記録開始ボタンがONされた(例えば、SETボタン117が動画撮影モード時に押された)のを検知することで、動画撮影を開始し、画像データを順次MP4形式のファイルフォーマットで記録媒体200へ記録する。
【0071】
戻って、図6において、動画撮影モード時に動画記録ボタンがONされたことで、動画撮影が開始されると、動画ファイルを新規作成する方式か、動画ファイルを追加記録する方式を判定する動画記録方式判定処理を行う(S601)。前記判定処理によって以降の処理を分岐し(S602)、動画ファイル新規生成処理(S603)か、動画ファイル追加記録処理(S604)によって記録媒体200へ記録する。
【0072】
図7は、前記動画記録方式判定処理のシーケンスを説明するフローチャートである。まず、記録媒体200内に動画ファイルが存在するか否かを判定し、存在する場合はS702、存在しない場合はS706に進む(S701)。動画ファイルが存在する場合、最後に記録された動画ファイルを決定し、例えば図9の902のような、その動画ファイルに記録された位置情報を読み出して位置情報取得する(S702)。図9及び位置情報の記録方法については後述する。本実施例では、最後に記録された動画ファイルを対象としたが、記録されている動画ファイル全てを対象としても良いし、最後のDCFファイル番号の動画ファイルとしても良い。次に、GPSユニット76を制御し、GPSアンテナ74で受信した電波から位置の計算を行って、現在位置の情報(経度、緯度)を検出する(S703)。S702において取得した位置情報と、S703において取得した現在の位置情報との双方の位置情報から、近接範囲内であるか否かを判定する(S704)。近接範囲の判定方法としては、現在位置を中心とする地図情報を不揮発性メモリ56或いは外部装置から取得し、地図情報に含まれる同一施設内か否かで位置判定する方法や、100mなどの一定距離範囲内か否かで位置判定する方法などがある。近接範囲内と判定した場合は、動画記録方式を追加記録方式に設定する(S705)。また、近接範囲外と判定した場合、又はS701において記録媒体200内に動画ファイルが存在しない場合には、動画記録方式を新規生成方式に設定する(S706)。
【0073】
S702で取得する位置情報は、動画撮影開始時の位置情報でも良いが、動画撮影終了時の位置情報が記録されており取得可能である場合は、S704では、動画撮影終了時の位置情報と現在の位置情報とを比較した方がよい。先に撮影した動画の撮影開始時よりも、撮影終了時の撮影位置と現在の撮影位置が近い方が動画データが関連する可能性が高いからである。従って、1つの動画ファイルに撮影開始時と撮影終了時の位置情報が記録されている場合は、撮影終了時の位置情報を現在の位置情報と比較する。また、1つの動画ファイルに撮影中s予定時間毎に位置情報が記録されている場合は、最後に記録された位置情報を現在の位置情報と比較する。
【0074】
図8は、前記動画ファイル新規生成処理のシーケンスを説明するフローチャートであり、図9は、その場合のMP4ファイル形式のデータ構造を説明するための概略図である。本実施例では、フラグメントムービー形式で記録する方法について説明するが、mvexが無くmoovにすべてのメタデータを記録する通常の形式で記録する場合も同様である。
【0075】
前述の図5において、動画ファイルABCD0003.MOVを新規生成する場合について説明する。まず、記録媒体200内の既存のファイルを走査し、新規生成する動画ファイルのファイルパス“/DCIM/100ABCD/ABCD0003.MOV”を生成する(S801)。前記ファイルパスから新規ファイルを生成し、最初のフラグメントのメタデータのBOXであるmoovおよびメディアデータのBOXであるmdatを作成する(S802)。次に、GPSユニット76を制御し、GPSアンテナ74で受信した電波から位置の計算を行って、現在の位置情報を取得しメモリ52に格納する(S803)。
【0076】
MP4ファイル形式では、‘uuid’をtypeに用いる形の拡張Boxを利用することや、あるいはUser Data Box(‘udta’)を利用することで、システムに固有の独自データを記録することが認められている。この仕組みを用いて、独自データである位置情報を、図9のようにmoovもしくはmoofのビデオトラック内にuuid901を設けて、メモリ52に格納された位置情報を、902のように現在のフラグメントのメタデータmoov内に書きこむ(S804)。
【0077】
次に、動画撮影、画像処理および圧縮処理(S805)の後、動画像データを現在のフラグメントのmdatに書きこむ(S806)。次に、動画像記録の終了要求があるかどうか、つまり動画記録停止ボタンがONされた(例えば、動画記録中にSETボタン117が押された)かどうかを確認し(S807)、ある場合には終了し、終了要求がなければ、S805に戻って処理を続ける。
【0078】
図8の動画ファイル新規作成処理では、動画撮影開始時に撮影位置を取得し位置情報として記録したが、動画撮影終了時に位置情報を取得し記録しても良し、撮影開始時と撮影終了時の位置情報を記録してもよい。また、動画は、撮影しながら撮影場所を移動する場合もあるので、動画撮影中、所定時間毎(例えば30秒毎)に撮影位置を取得して記録しても良い。
【0079】
図12は、前記動画ファイル追加記録処理のシーケンスを説明するフローチャートでる。まず、追加記録対象ファイルから、メタデータのBOXであるmoofおよびメディアデータのBOXであるmdatを解析し(S1201)、追加記録する書き込み位置を更新する(S1202)。次に、動画撮影、画像処理および圧縮処理(S1203)の後、動画像データをmdatに書きこむ(S1204)。次に、動画像記録の終了要求があるかどうか、つまり動画記録停止ボタンがONされた(例えば、動画記録中にSETボタン117が押された)かどうかを確認し(S1205)、ある場合には終了し、終了要求がなければ、S1203に戻って処理を続ける。
【0080】
本実施例によると、動画撮影操作が複数回にわたった場合でも、撮影場所が近接範囲内であればユーザが意識することなく1つの動画ファイルとして記録されるため、複数ファイルを扱う煩わしさが解消され、鑑賞時や再配布時の利便性を向上させることができる。
【実施例2】
【0081】
実施例1では、動画ファイル追加記録処理として既存のmoovに追記記録する場合を説明した。本実施例では、撮影操作毎にフラグメントを分割して記録する手法について説明する。
【0082】
実施例2の基本的な構成は実施例1と同じであるため説明を省略する。
【0083】
図13は、前記動画ファイル追加記録処理のシーケンスを説明するフローチャートである。まず、追加記録対象ファイルのフラグメントの構成を解析する(S1301)。次に、既存のフラグメントの後ろに新規のフラグメントのメタデータのBOXであるmoofおよびメディアデータのBOXであるmdatを追加し、書き込み位置を作成したフラグメントに更新する(S1302)。次に、GPSユニット76を制御し、GPSアンテナ74で受信した電波から位置の計算を行って、現在の位置情報を取得しメモリ52に格納する(S1303)。S1304では、メモリ52に格納された位置情報を現在のフラグメントのメタデータmoov内に図15の1503のように書きこむ。なお、図15の説明は後述する。次に、動画撮影、画像処理および圧縮処理(S1305)の後、動画像データを現在のフラグメントのmdatに書きこむ(S1306)。次に、動画像記録の終了要求があるかどうか、つまり動画記録停止ボタンがONされた(例えば、動画記録中にSETボタン117が押された)かどうかを確認し(S1307)、ある場合には終了し、終了要求がなければ、S1305に戻って処理を続ける。
【0084】
図14は、生成される動画ファイルのフラグメントの例を示す。時刻1401、1403、1405でそれぞれ録画が開始され、時刻1402、1403、1405で録画が停止され、全て動画ファイル追加記録方式によって記録されたとする。この場合、フラグメント1には時刻1401から時刻1402までの位置情報と動画像データが記録される。同様に、フラグメント2には時刻1403から時刻1404まで、フラグメント3には時刻1405から時刻1406までの位置情報と動画像データが記録される。このように、複数回に分けて動画撮影された場合でも、動画記録方式が追加記録方式に判定した場合、複数のフラグメントを持つ1つの動画ファイルが生成される。
【0085】
図15は、本実施形態におけるMP4ファイル形式のデータ構造を説明するための概略図である。なお、図15は、図14で示した動画撮影開始動作が3回(時刻1401、1403,1405)発生し、追加記録された場合の3つのフラグメントを持つ動画ファイルの概略図である。
【0086】
本実施例では、フラグメントムービー形式の場合について説明したが、チャプタ分割のように任意の動画像データに分割して記録できるファイルフォーマットであれば同様の効果が得られる。また、フラグメント分割毎に位置情報を記録する手法について説明したが、1ファイル1つの位置情報でも問題ない。
【0087】
本実施例によると、複数回の動画撮影操作に対して複数の動画ファイルではなく1つの動画ファイルが記録される。さらに、撮影操作毎にフラグメントを分割して記録されるため、後の鑑賞時にフラグメントをスキップしたり、編集時に分割しやすいなどの利便性を向上させることができる。
【実施例3】
【0088】
実施例1では、動画記録方式判定処理の条件として位置情報を用いた場合を説明した。本実施例では、位置情報だけでなく撮影日時情報も用いた手法について説明する。
【0089】
実施例2の基本的な構成は実施例1と同じであるため説明を省略する。
【0090】
図16は、前記動画記録方式判定処理のシーケンスを説明するフローチャートである。まず、記録媒体200内に動画ファイルが存在するか否かを判定し、存在する場合はS1602、存在しない場合はS1606に進む(S1601)。動画ファイルが存在する場合、最後に記録された動画ファイルを決定し、その動画ファイルに記録された位置情報及び撮影日時を読み出す(S1602)。本実施例では、最後に記録された動画ファイルを対象としたが、記録されている動画ファイル全てを対象としても良いし、最後のDCFファイル番号の動画ファイルとしても良い。次に、GPSユニット76を制御し、GPSアンテナ74で受信した電波から位置の計算を行って、現在位置の情報(経度、緯度)を検出し、時計ユニット78を制御して現在の年月日、時刻並びに曜日に関する情報を取得する(S1603)。S1602において取得した位置情報及び撮影日時と、S1603において取得した現在の位置情報及び日付情報との双方の日付情報から、近接範囲内かつ同一日付であるか否かを判定する(S1604)。近接範囲内かつ同一日付と日付判定した場合は、動画記録方式を追加記録方式に設定する(S1605)。また、近接範囲外或いは別日付と判定した場合、又はS1601において記録媒体200内に動画ファイルが存在しない場合には、動画記録方式を新規生成方式に設定する(S1606)。
【0091】
本実施例では、同一日付であることを判定条件としたが、撮影日時情報取得により、撮影日時情報を用いた条件を用いて日時判定しても良い。例えば、前の動画の撮影開始日時と次の動画を撮影開始する際の撮影日時の差が10分以内である場合は、前に撮影した動画ファイルの動画データに追加して動画を記録するようにしても良い。また、動画データに撮影終了日時が記録されている場合は、前に撮影した動画の撮影終了日時と次の動画を撮影開始する際の日時の差が所定時間以内である場合に、新しく記録する動画データを賀依存の動画ファイルに追加して記録するようにしても良い。また、この日時の差の閾値をユーザが指定可能とし、撮影日時がユーザが指定した日時範囲内か否か等によって決定しても良い。
【0092】
本実施例によると、動画撮影操作を複数回行った場合でも、撮影場所が近接範囲内であり、かつ同一日付または撮影日時が近い動画ファイルがあれば、ユーザが意識することなく1つの動画ファイルとして記録される。そのため、撮影場所毎及び日付毎にファイルを管理したいユーザのニーズに合ったファイルの扱いが可能となる。
【実施例4】
【0093】
上述の実施例では、撮影位置または撮影日値に応じて、既存の動画ファイルに新しく撮影する動画データを追加して記録するか、それとも新しく動画ファイルを生成して動画データを記録するかを決定した。しかし、本発明は、新しく撮影ずる場合たけではなく、既に記録されている複数の動画ファイルを1つの動画ファイルに結合する場合にも適応可能である。
【0094】
例えば、複数の動画ファイルの位置情報を取得し、取得した位置情報から複数の動画ファイルの撮影位置が近いかを判定して、撮影位置が近い場合は複数の動画ファイルに含まれる画像データを結合し、複数の動画ファイルから1つの動画ファイルを生成する。結合した動画ファイルを生成した後は、元となる複数の動画ファイルを削除するようにしても良い。また、結合する場合は撮影日時順に撮影日時の早いものから動画データを結合する。また、位置情報から撮影位置が近いかを判定する場合は、撮影日時が早い動画ファイルの撮影終了時の位置情報と、撮影日時が遅い動画ファイルの撮影開始時の位置情報とから撮影位置が近いかを判定するとよい。先に撮影された動画ファイルの撮影終了時の撮影位置と次に撮影された動画ファイルの撮影開始時の撮影位置が近い方が、関連性のある動画データである可能性が高いからである。
【0095】
ユーザの動画結合のための指示に応じて、撮影位置および撮影時間の近い動画ファイルを自動的に結合するような機能を設けても良い。
【0096】
(その他の実施例)
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
【0097】
また、上述の実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、記録媒体から直接、或いは有線/無線通信を用いてプログラムを実行可能なコンピュータを有するシステム又は装置に供給し、そのプログラムを実行する場合も本発明に含む。
【0098】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータに供給、インストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も本発明に含まれる。
【0099】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0100】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ等の磁気記録媒体、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−R、DVD−RW等が考えられる。また、光/光磁気記憶媒体、不揮発性の半導体メモリでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】デジタルカメラの外観斜視図である
【図2】デジタルカメラの内部構造を示す垂直断面図である
【図3】デジタルカメラの回路構成を示すブロック図である
【図4】DCF準拠したディレクトリ・ファイル構造を示す図である
【図5】第1実施例におけるディレクトリ・ファイル構造を示す図である
【図6】第1実施例における動画ファイル記録処理シーケンスを示す図である
【図7】第1実施例における動画記録方式判定処理シーケンスを示す図である
【図8】第1実施例における動画ファイルを新規生成するシーケンスを示す図である
【図9】第1実施例における動画ファイル構成の概略図である
【図10】MP4或いは類似のファイル形式におけるメタデータ、メディアデータの概念を説明する図である
【図11】フラグメントムービーの概念を説明する図である
【図12】第1実施例における動画ファイルを追加記録するシーケンスを示す図である
【図13】第2実施例における動画ファイルを追加記録するシーケンスを示す図である
【図14】第2実施例における動画像ファイルの分割生成処理を示す図である
【図15】第2実施例における追加記録した動画ファイル構成の概略図である
【図16】第3実施例における動画記録方式判定処理シーケンスを示す図である
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画像データまたは音声データを記録媒体に記録する撮像装置及び記録方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラの普及に伴い、撮影画像を他のカメラで再生したり、様々な種類のプリンタに画像出力するなど、機器間で直接画像を交換するニーズが高まっている。カメラファイルシステム規格DCF(以下DCF)は、前記ニーズに対応するために1998年に日本電子工業振興協会によって制定されたものであり、現在のほぼ全てのデジタルカメラが準拠している規格である。
【0003】
次に、1998年に日本電子工業振興協会によって制定されたカメラファイルシステム規格DCF(以下DCF)について説明する。本規格は、撮影画像を他のカメラで再生したり、様々な種類のプリンタに画像出力するなど、機器間で直接画像を交換するニーズに対応するためのものであり、現在のほぼ全てのデジタルカメラが準拠している規格である。
【0004】
図4は、DCFに準拠したデジタルカメラによって構成されるメディア内のフォルダ・ファイル構造の一例である。ルートディレクトリ直下のディレクトリ名“DCIM”を持つディレクトリ401を、DCFイメージルートディレクトリ(以下DCIM)という。また、撮影画像などを格納するための複数のディレクトリ402をDCFディレクトリといい、DCIM直下に存在する。ディレクトリ名は、3文字のディレクトリ番号(100〜999)と5文字の自由文字からなる。さらに、前記DCFディレクトリ内には403のような静止画像ファイル(JPEGファイル)や404及び405のような動画ファイル等によって構成されるDCFオブジェクトが格納されている。ファイル名は、拡張子を除いて4文字の自由文字と4文字のファイル番号(0001〜9999)からなる。
【0005】
一方、前記DCFに準拠したデジタルカメラの中でも、近年は静止画撮影機能に加えて、動画撮影機能を備えたデジタルカメラが提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−295261号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記DCFに準拠したデジタルカメラにおいて動画撮影を行った場合、静止画撮影と同様に、動画撮影操作が行われる度に動画ファイルが生成されることになる。ところが、実際の使用形態では、通常静止画像を撮影するデジタルカメラでは、1回の動画撮影における撮影時間が制限されていることが多い。そのため、長時間の動画撮影を希望する場合は、同一場所で複数回に分けて動画撮影することになってしまう。よって、その度に別ファイルが生成されるため、後で鑑賞する場合や編集する場合に不便であった。
【0007】
本発明は、上述の課題に鑑み、複数回に分けて動画撮影することになってしまう場合に、別ファイルを作成せずに1つのファイルとして記録可能な動画記録方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決するため、本発明の撮像装置は、被写体を撮影して画像データを生成するための撮像手段と、動画像データを動画ファイルとして記録媒体に記録する記録手段と、記録媒体に記録されている既存の動画ファイルを解析して、動画像データの撮影時の位置情報を取得する解析手段と、現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、記録手段により動画像データを記録媒体に記録する際に、解析手段及び位置情報取得手段によって得られた双方の位置情報に応じて、記録媒体に記録されている既存の動画ファイルに動画像データを記録するか、新しく動画ファイルを生成して動画像データを記録するかを決定する制御手段とを有することを特徴とする。
【0009】
また、上述の課題を解決するため、本発明の記録装置は、音声データをファイルとして記録媒体に記録する記録手段と、記録媒体に記録されている既存のファイルを解析して、音声データの記録時の位置情報を取得する解析手段と、現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、記録手段により音声データを記録媒体に記録する際に、解析手段及び位置情報取得手段によって得られた双方の位置情報に応じて、記録媒体に記録されている既存のファイルに音声データを記録するか、新しくファイルを生成して音声データを記録するかを決定する制御手段とを有することを特徴とする。
【0010】
また、上述の課題を解決するため、本発明の記録装置は、
動画ファイルを解析して、動画ファイルが撮影された位置情報と撮影日時情報を取得する解析手段と、解析手段により複数の動画ファイルの位置情報を取得し、取得した位置情報に基づいて、複数の動画ファイルの撮影位置が近いかを判定する位置判定手段と、解析手段により複数の動画ファイルの撮影日時情報を取得し、取得した撮影日時情報に基づいて、複数の動画ファイルの撮影日時が近いかを判定する日時判定手段と、位置判定手段により、複数の動画ファイルの撮影位置が近いと判定され、かつ、日時判定手段により、複数の動画ファイルの撮影日時が近いと判定された場合は、複数の動画ファイルに含まれる動画データを結合した動画データを含む動画ファイルを生成して記録媒体に記録する記録手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、動画撮影操作が複数回にわたった場合でも、動画撮影の度に別ファイルを作成せずに、1つのファイルとして記録可能である。そのため、例えば、撮影場所が近接範囲内であればユーザが意識することなく1つの動画ファイルとして記録され、後の鑑賞時や編集時の利便性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は、本実施形態に係るデジタルカメラ100の外観を示す斜視図である。
【0013】
図1において、カメラ本体100の上部には、アクセサリシュー110、光学ファインダ104、AE(自動露出)ロックボタン112、AFの測距点選択ボタン113、撮影操作をするためのレリーズボタン114が設けられている。また、電子ダイヤル411、モードダイヤル60、および外部表示装置409も設けられている。電子ダイヤル411は、他の操作ボタンと併用してカメラに数値を入力したり、撮影モードを切り換えたりするための多機能信号入力装置である。また、外部表示装置409は、液晶表示装置から構成され、シャッタースピード、絞り、撮影モードなどの撮影条件や、他の情報を表示する。
【0014】
また、カメラ本体100の背面には、撮影された画像や各種設定画面などを表示するLCDモニタ装置417が設けられている。さらに、LCDモニタ装置417に撮影した画像を表示する再生スイッチ66、単写/連写スイッチ68、十字配置スイッチ116、SETボタン117、メニューボタン124、および電源スイッチ72も設けられている。
【0015】
単写/連写スイッチ68は、後述するシャッタースイッチSW2(64)を押した場合に、1コマの撮影を行って待機状態とする単写モードと、シャッタースイッチSW2(64)を押している間、連続して撮影を行い続ける連写モードとを設定することができる。
【0016】
十字配置スイッチ116は、上下左右に配された4つのボタンと、中央に配されたSETボタンを有し、ユーザがLCDモニタ装置417に表示されるメニュー項目などの選択や実行をカメラに指示するために用いられる。
【0017】
メニューボタン124は、LCDモニタ装置417にカメラの各種設定を行うためのメニュー画面を表示させるためのボタンである。例えば、撮影モードを選択、設定する時は、このメニューボタン124を押した後、十字配置スイッチ116の上下左右のボタンを操作して希望のモードを選択し、希望のモードが選択された状態でSETボタン117を押すことにより設定が完了する。
【0018】
図3は、本発明の第1の実施形態に係るデジタルカメラの回路構成を示すブロック図である。
【0019】
10は撮影レンズ、12は絞り機能を備えるシャッター、14は光学像を電気信号に変換する撮像素子、16は撮像素子14のアナログ信号出力をディジタル信号に変換するA/D変換器である。
【0020】
18は撮像素子14、A/D変換器16、D/A変換器26にクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生回路であり、メモリ制御回路22及びシステム制御回路50により制御される。
【0021】
20は画像処理回路であり、A/D変換器16からのデータ或いはメモリ制御回路22からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。また、画像処理回路20においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてシステム制御回路50が露光制御手段40、測距制御手段42に対して制御を行う。測距制御としては、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理を行っている。さらに、画像処理回路20においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
【0022】
22はメモリ制御回路であり、A/D変換器16、タイミング発生回路18、画像処理回路20、画像表示メモリ24、D/A変換器26、メモリ30、圧縮・伸長回路32を制御する。A/D変換器16のデータが画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはA/D変換器16のデータが直接メモリ制御回路22を介して、画像表示メモリ24或いはメモリ30に書き込まれる。
【0023】
24は画像表示メモリ、26はD/A変換器、28はTFT LCD等から成る画像表示部であり、画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器26を介して画像表示部28により表示される。画像表示部28を用いて撮像した画像データを逐次表示すれば、電子ファインダー機能を実現することが可能である。また、画像表示部28は、システム制御回路50の指示により任意に表示をON/OFFすることが可能であり、表示をOFFにした場合にはデジタルカメラ100の電力消費を大幅に低減することが出来る。
【0024】
30は撮影した静止画像や動画像を格納するためのメモリであり、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像を格納するのに十分な記憶量を備えている。これにより、複数枚の静止画像を連続して撮影する連射撮影やパノラマ撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ30に対して行うことが可能となる。また、動画撮影時には、所定レートで連続的に書き込まれる画像のフレームバッファとして使用される。さらに、メモリ30はシステム制御回路50の作業領域としても使用することが可能である。
【0025】
32は適応離散コサイン変換(ADCT)等により画像データを圧縮伸長する圧縮・伸長回路であり、メモリ30に格納された画像を読み込んで圧縮処理或いは伸長処理を行い、処理を終えたデータをメモリ30に書き込む。
【0026】
40は絞り機能を備えるシャッター12を制御する露光制御手段であり、フラッシュ48と連携することによりフラッシュ調光機能も有するものである。
【0027】
42は撮影レンズ10のフォーカシングを制御する測距制御手段、44は撮影レンズ10のズーミングを制御するズーム制御手段、46はバリアである保護手段102の動作を制御するバリア制御手段である。
【0028】
48はフラッシュであり、AF補助光の投光機能、フラッシュ調光機能も有する。露光制御手段40、測距制御手段42はTTL方式を用いて制御されており、撮像した画像データを画像処理回路20によって演算した演算結果に基づき、システム制御回路50が露光制御手段40、測距制御手段42に対して制御を行う。
【0029】
50はデジタルカメラ100全体を制御するシステム制御回路、52はシステム制御回路50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリである。
【0030】
54はシステム制御回路50でのプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声等を用いて動作状態やメッセージ等を表示する液晶表示装置、スピーカー等の表示部である。液晶表示装置は、デジタルカメラ100の操作部近辺の視認し易い位置に単数或いは複数個所設置され、例えばLCDやLED、発音素子等の組み合わせにより構成されている。また、表示部54は、その一部の機能が光学ファインダー104内に設置されている。
【0031】
表示部54の表示内容のうち、LCD等に表示するものとしては、以下のようなものを表示可能である。シングルショット/連写撮影表示、セルフタイマー表示、圧縮率表示、記録画素数表示、記録枚数表示、残撮影可能枚数表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、フラッシュ表示、赤目緩和表示、マクロ撮影表示。また、ブザー設定表示、時計用電池残量表示、電池残量表示、エラー表示、複数桁の数字による情報表示、記録媒体200及び210の着脱状態表示、通信I/F動作表示、日付け・時刻表示、も表示可能である。
【0032】
また、表示部54の表示内容のうち、光学ファインダー104内に表示するものとしては、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、等がある。
【0033】
56は電気的に消去・記録可能な不揮発性メモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。
【0034】
60、62、64及び70は、システム制御回路50の各種の動作指示を入力するための操作手段であり、スイッチやダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティング、音声認識装置等の単数或いは複数の組み合わせで構成される。
【0035】
ここで、これらの操作手段の具体的な説明を行う。
【0036】
60はモードダイアルスイッチで、電源オフ、自動撮影モード、撮影モード、パノラマ撮影モード、再生モード、マルチ画面再生・消去モード、動画撮影モード等の各機能モードを切り替え設定することが出来る。
【0037】
62はシャッタースイッチSW1で、不図示のシャッターボタンの操作途中でONとなり、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作開始を指示する。
【0038】
64はシャッタースイッチSW2である。不図示のシャッターボタンの操作完了でシャッタースイッチがONとなり、シャッタスイッチがONになったことに応じて、撮像素子14から読み出した信号をA/D変換器16でAD変換し、メモリ制御回路22を介してメモリ30に画像データを書き込む。その後、画像処理回路20やメモリ制御回路22において、露光処理や演算を行う現像処理を実行し、メモリ30から画像データを読み出し、圧縮・伸長回路32で圧縮を行う。そして、圧縮した画像データを記録媒体200或いは210に画像データを書き込む記録処理という一連撮影処理を行い、被写体像を画像データとして記録することができる。
【0039】
70は各種ボタンやタッチパネル等からなる操作部で、ライブビュー開始/停止ボタン、動画記録開始/停止ボタン、メニューボタン、セットボタン、マクロボタン、マルチ画面再生改ページボタン、フラッシュ設定ボタン。単写/連写/セルフタイマー切り替えボタン、メニュー移動+(プラス)ボタン、メニュー移動−(マイナス)ボタン、再生画像移動+(プラス)ボタン、再生画像−(マイナス)ボタン、撮影画質選択ボタン、露出補正ボタン、日付/時間設定ボタン等がある。
【0040】
74はGPS衛星からの電波を受信するGPSアンテナで、76はその受信データから演算を行い、現在の位置を検出するためのGPSユニットである。位置情報からは、不揮発性メモリ56やメモリ30に格納された地図情報や、インタフェース90及び94或いは通信手段110を通して外部機器から地図情報を取り出すことができる。また、78は現在の時刻情報(年月日、時分秒及び曜日)を保持するための時計ユニットである。
【0041】
80は電源制御手段で、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成されており、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。検出結果及びシステム制御回路50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部へ供給する。
【0042】
82はコネクタ、84はコネクタ、86はアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる電源手段である。
【0043】
90及び94はメモリカードやハードディスク等の記録媒体とのインタフェース、92及び96はメモリカードやハードディスク等の記録媒体と接続を行うコネクタである。98はコネクタ92及び或いは96に記録媒体200或いは210が装着されているか否かを検知する記録媒体着脱検知手段である。
【0044】
なお、本実施例では記録媒体を取り付けるインターフェース及びコネクタを2系統持つものとして説明している。もちろん、記録媒体を取り付けるインターフェース及びコネクタは、単数或いは複数、いずれの系統数を備える構成としても構わないし、着脱可能な記録媒体でなくとも良い。また、異なる規格のインターフェース及びコネクタを組み合わせて備える構成としても構わない。インターフェース及びコネクタとしては、PCMCIAカードやCF(コンパクトフラッシュ(登録商標))カード等の規格に準拠したものを用いて構成して構わない。
【0045】
102は、デジタルカメラ100のレンズ10を含む撮像部を覆う事により、撮像部の汚れや破損を防止するバリアである保護手段である。
【0046】
104は光学ファインダであり、画像表示部28による電子ファインダー機能を使用すること無しに、光学ファインダのみを用いて撮影を行うことが可能である。また、光学ファインダー104内には、表示部54の一部の機能、例えば、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示などが設置されている。
【0047】
110は通信手段であり、RS232CやUSB、IEEE1394、モデム、LAN、無線通信、等の各種通信手段により、他のコンピュータやプリンタ等の外部機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことができる。
【0048】
112は通信手段110によりデジタルカメラ100を他の外部機器と接続するコネクタ或いは無線通信の場合はアンテナである。
【0049】
200はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体200は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部202、デジタルカメラ100とのインタフェース204、デジタルカメラ100と接続を行うコネクタ206を備えている。
【0050】
210はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体210は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部212、デジタルカメラ100とのインタフェース214、デジタルカメラ100と接続を行うコネクタ216を備えている。
【0051】
次に、近年デジタルカメラやデジタルビデオカメラ等で、動画像データの記録に用いられている動画ファイルフォーマットである、MP4について説明する。
【0052】
MP4ファイル形式という汎用のファイル形式を元に拡張されたファイル形式である。なお、本発明はMP4に限らず類似のファイル形式を用いるケースに対しても適用できる。例えば、ISOではMP4と同様の基本構造を持つファイル形式規格として、「Motion JPEG 2000ファイル形式」や、「AVCファイル形式」といった標準規格が制定されている。
【0053】
図10は、MP4ファイル形式におけるデータ構造を説明するための概念図である。
【0054】
MP4ファイル1001は、映像・音声データの物理的位置、時間的位置や特性情報を示すメタデータ(ヘッダ情報)1002と、符号化された映像・音声データの実態を示すメディアデータ1003から構成される。MP4形式では、コンテンツ全体のプレゼンテーションを「ムービー」、コンテンツを構成するメディアストリームのプレゼンテーションを「トラック」と呼んでいる。メタデータ1002には、動画像のデータ全体を論理的に取り扱うビデオトラック1004と音声のデータ全体を論理的に取り扱うオーディオトラック1005が含まれている。そして、ビデオトラック1004とオーディオトラック1005の基本的な構成内容は、ほとんど同等のものとなっている。すなわち、それぞれのトラックは、実際のメディアデータの様々なメタデータ情報を記録しており、その内容がメディアデータの特性に応じて多少異なっているだけである。
【0055】
ビデオトラック1004に含まれるデータは、例えば、符号化データを復号化するための所謂デコーダの構成情報や動画像の矩形サイズなどの情報が含まれている。加えて、メディアデータが実際に記録されているファイル上の位置を示すオフセット1006や、メディアデータのフレームデータのサイズを示すサンプルサイズ1007、フレームデータのデコード時間を示すタイムスタンプ1008などが記録されている。
【0056】
一方、メディアデータ1003には、符号化データの基本単位を示す「サンプル」が連続して1つ以上記録されている「チャンク」と呼ばれるデータ構造により、動画像のデータと音声のデータの実体が記録されている。このチャンクは、メタデータ1002のトラックに従って、動画像のメディアデータを含むビデオチャンク1009と音声のメディアデータを含むオーディオチャンク1010とにより構成されている。
【0057】
図10に示す構成は、ビデオチャンク1009とオーディオチャンク1010が交互に記録されているように示しているが、その記録位置や順序は必ずしもこのようになっている必要はない。この例は、一般的に記録される形式の一例に過ぎない。しかしながら、このような交互の配置(インターリーブ)は、ほぼ同時刻に再生されるべき動画と音声のデータを近い位置に配置することにより、ファイルに記録されたデータのアクセス性を高めるといった効果があり、極めて一般的に見られる方法である。
【0058】
チャンクには、個々のメディアデータのサンプルがひとつ以上含まれている。例えば、図10に示すように、ビデオチャンク1009には、ビデオサンプル(フレーム)1011が連続して記録される。一般的には、このビデオサンプル(フレーム)1011は、ビデオのひとつのフレームデータ(ピクチャ)に相当する。それぞれのトラックとチャンクは次のように関連付けられている。
【0059】
例えば動画像のデータの場合、ビデオトラック1004に含まれる情報は、メディアデータ1003に含まれるそれぞれのビデオチャンク1009に関する情報を含んでいる。オフセット1006は、ビデオチャンク1009のそれぞれのファイル上の相対位置を示す情報のテーブルから構成されている。テーブルの個々のエントリを参照することにより、どの位置に実際のビデオチャンクが記録されていてもその位置を知ることができるようになっている。サンプルサイズ1007は、複数のチャンク内に含まれる複数のサンプル、すなわちビデオのフレームのそれぞれのサイズをテーブルとして記載している。より正確には、個々のチャンクの中に含まれるサンプルの数を記載した情報もビデオトラック1004の中に記載されており、これらの情報から、個々のビデオチャンク1009の中に含まれるサンプルを正確に取得することが可能となっている。タイムスタンプ1008は、個々のサンプルのデコード時間をサンプル間の差分としてテーブルに記録するようになっている。このテーブルを参照することにより、それぞれのサンプルの所謂タイムスタンプを積算時間を計算することにより取得することが可能となる。このような、トラックとチャンクの関係は、オーディオトラック1005とオーディオチャンク1010についても同様に成立するよう定義されている。これによって、MP4ファイルにおいては、メタデータ1002とメディアデータ1003により、符号化データを必要な単位で任意の位置からタイムスタンプなどの付加情報を持って取得することが出来るようになっている。なお、説明を簡単にするために、ここには規格化されているすべての記録情報については記載していないことに注意しなければならない。規格化されている定義内容の詳細は、ISO/IEC 14496の該当部分を参照することで知ることができる。
【0060】
MP4ファイル形式では、ファイルに記録されるデータは「BOX」と呼ばれるデータ構造の内部に記述され、BOXを単位としてファイルに記録される。BOXは、次のようなフィールドから構成される。
・Size:sizeフィールド自体を含む、BOX全体のサイズ
・Type:BOXの種類を表す4バイトのタイプ識別子。通常は4文字の英数字で表される
その他のフィールドはBOXによってはオプションであるため、ここでは説明を省略する。
【0061】
ファイル中に記録されるデータは、その種類によって異なるタイプのBOXに保持される。例えば、メディアデータ1003は符号化データを格納するMedia Data BOX(typeフィールドの内容は‘mdat’。以降の説明でBOXのタイプを示す識別子が用いられる場合は、そのタイプで示されるBOXを表現しているものとする)として、メタデータ1002はコンテンツ全体のメタデータ情報を格納するMovie BOX(‘moov’)として記録される。前述のチャンクおよびサンプルに関する情報についても、同様に固有の識別子をもつBOXとして、moovの内部にトラック毎に記録される。
【0062】
また、MP4ファイル形式では、moovにすべてのメタデータを記録する形だけではなく、メタデータを時系列順に複数の領域に分割して記録するような形式も許可している。この形式は「フラグメントムービー」(Fragmented Movie)と呼ばれている。
【0063】
図11に、フラグメントムービー形式のファイルの構造を示す。フラグメント形式では、コンテンツのメディアデータおよびメタデータは任意の時間単位で分割することができ、分割された「フラグメント」はファイルの先頭から時系列順に記録される。例えば、図11では、moov1101は最初のフラグメントのメタデータを示しており、mdat1102に含まれるデータに関する情報を保持する。次に出現するmoof1103は2番目のフラグメントのメタデータであり、mdat1104の情報を保持する、というように以下同様にして記録される。なお、フラグメントムービー形式を取る場合、moov1101にフラグメントが存在することを示すMovie Extends Box(‘mvex’)1104を追加する必要がある。mvex1104に含まれる情報としては、全フラグメントを含むコンテンツ全体のduration(時間長)などである。このように、MP4ファイル形式のファイルでは、メディアデータに関する各種属性をメタデータ領域としてメディアデータと分離して保持している。そのため、メディアデータが物理的にどのように格納されているかに関わらず、所望のサンプルデータに容易にアクセスすることが可能になる。
【0064】
以降では、本発明における動画像および音声データの記録に用いる動画ファイルフォーマットをMP4形式の図11に示すようなフラグメントムービー形式とし、所定の条件下での動画記録時に「フラグメント」を追記する方法に関して説明する。
【0065】
なお、前述のMotion JPEG 2000ファイル形式や、AVCファイル形式や、3GPPファイル形式など、MP4で規定されているものと類似のファイル形式およびアーキテクチャが採用されている規格に対しても、本発明は適用することが可能である。
【0066】
また、以下の実施形態では動画像データの記録方法について説明するが、動画像データを動画ファイルとして記録媒体に記録する場合だけでなく、音声データを音声ファイルとして記録する場合にも同様に適応可能である。
【0067】
また、本発明は、長時間の動画データを記録媒体に記録可能であっても、デジタルカメラにおいて1回の動画撮影における撮影時間が制限されている場合に、特に有用である。
【実施例1】
【0068】
図5は、本実施形態における記録媒体200内に構成されているディレクトリ・ファイル構造を示す。DCFイメージルートディレクトリ501以下にDCFディレクトリ502があり、さらにその下に、ABCD0001.MOVという動画ファイル503とABCD0002.MOVという動画ファイル504が存在している。点線で区別して表現されたABCD0003.MOVという動画ファイル505は、前記動画ファイル504が存在する状態から新規動画ファイルを生成した場合に、新規生成される動画ファイルであることを意味する。
【0069】
図6は、本実施形態における動画像を記録するシーケンスを説明するフローチャートである。当該処理は、システム制御回路50が不揮発性メモリ56に記憶された動画像記録処理プログラムを実行することにより実施される。
【0070】
動画撮影をするためには、まずメニューボタン124やモードダイヤル60を用いて、撮影モードを静止画撮影モードから動画撮影モードに変更する必要がある。動画撮影モードに設定されると、システム制御回路50がミラーアップを行い、撮影光路外にミラー130を退避させ、シャッター12を開放し、撮像素子14に被写体光を露光させる。露光した画像データは、所定レートでフレームバッファとして作用するメモリ30に連続的に書き込まれる。LCDモニタ装置417が電子ビューファインダー(EVF)として機能し、書き込まれた画像データが逐次表示される。動画撮影モード時に、操作部70が動画記録開始ボタンがONされた(例えば、SETボタン117が動画撮影モード時に押された)のを検知することで、動画撮影を開始し、画像データを順次MP4形式のファイルフォーマットで記録媒体200へ記録する。
【0071】
戻って、図6において、動画撮影モード時に動画記録ボタンがONされたことで、動画撮影が開始されると、動画ファイルを新規作成する方式か、動画ファイルを追加記録する方式を判定する動画記録方式判定処理を行う(S601)。前記判定処理によって以降の処理を分岐し(S602)、動画ファイル新規生成処理(S603)か、動画ファイル追加記録処理(S604)によって記録媒体200へ記録する。
【0072】
図7は、前記動画記録方式判定処理のシーケンスを説明するフローチャートである。まず、記録媒体200内に動画ファイルが存在するか否かを判定し、存在する場合はS702、存在しない場合はS706に進む(S701)。動画ファイルが存在する場合、最後に記録された動画ファイルを決定し、例えば図9の902のような、その動画ファイルに記録された位置情報を読み出して位置情報取得する(S702)。図9及び位置情報の記録方法については後述する。本実施例では、最後に記録された動画ファイルを対象としたが、記録されている動画ファイル全てを対象としても良いし、最後のDCFファイル番号の動画ファイルとしても良い。次に、GPSユニット76を制御し、GPSアンテナ74で受信した電波から位置の計算を行って、現在位置の情報(経度、緯度)を検出する(S703)。S702において取得した位置情報と、S703において取得した現在の位置情報との双方の位置情報から、近接範囲内であるか否かを判定する(S704)。近接範囲の判定方法としては、現在位置を中心とする地図情報を不揮発性メモリ56或いは外部装置から取得し、地図情報に含まれる同一施設内か否かで位置判定する方法や、100mなどの一定距離範囲内か否かで位置判定する方法などがある。近接範囲内と判定した場合は、動画記録方式を追加記録方式に設定する(S705)。また、近接範囲外と判定した場合、又はS701において記録媒体200内に動画ファイルが存在しない場合には、動画記録方式を新規生成方式に設定する(S706)。
【0073】
S702で取得する位置情報は、動画撮影開始時の位置情報でも良いが、動画撮影終了時の位置情報が記録されており取得可能である場合は、S704では、動画撮影終了時の位置情報と現在の位置情報とを比較した方がよい。先に撮影した動画の撮影開始時よりも、撮影終了時の撮影位置と現在の撮影位置が近い方が動画データが関連する可能性が高いからである。従って、1つの動画ファイルに撮影開始時と撮影終了時の位置情報が記録されている場合は、撮影終了時の位置情報を現在の位置情報と比較する。また、1つの動画ファイルに撮影中s予定時間毎に位置情報が記録されている場合は、最後に記録された位置情報を現在の位置情報と比較する。
【0074】
図8は、前記動画ファイル新規生成処理のシーケンスを説明するフローチャートであり、図9は、その場合のMP4ファイル形式のデータ構造を説明するための概略図である。本実施例では、フラグメントムービー形式で記録する方法について説明するが、mvexが無くmoovにすべてのメタデータを記録する通常の形式で記録する場合も同様である。
【0075】
前述の図5において、動画ファイルABCD0003.MOVを新規生成する場合について説明する。まず、記録媒体200内の既存のファイルを走査し、新規生成する動画ファイルのファイルパス“/DCIM/100ABCD/ABCD0003.MOV”を生成する(S801)。前記ファイルパスから新規ファイルを生成し、最初のフラグメントのメタデータのBOXであるmoovおよびメディアデータのBOXであるmdatを作成する(S802)。次に、GPSユニット76を制御し、GPSアンテナ74で受信した電波から位置の計算を行って、現在の位置情報を取得しメモリ52に格納する(S803)。
【0076】
MP4ファイル形式では、‘uuid’をtypeに用いる形の拡張Boxを利用することや、あるいはUser Data Box(‘udta’)を利用することで、システムに固有の独自データを記録することが認められている。この仕組みを用いて、独自データである位置情報を、図9のようにmoovもしくはmoofのビデオトラック内にuuid901を設けて、メモリ52に格納された位置情報を、902のように現在のフラグメントのメタデータmoov内に書きこむ(S804)。
【0077】
次に、動画撮影、画像処理および圧縮処理(S805)の後、動画像データを現在のフラグメントのmdatに書きこむ(S806)。次に、動画像記録の終了要求があるかどうか、つまり動画記録停止ボタンがONされた(例えば、動画記録中にSETボタン117が押された)かどうかを確認し(S807)、ある場合には終了し、終了要求がなければ、S805に戻って処理を続ける。
【0078】
図8の動画ファイル新規作成処理では、動画撮影開始時に撮影位置を取得し位置情報として記録したが、動画撮影終了時に位置情報を取得し記録しても良し、撮影開始時と撮影終了時の位置情報を記録してもよい。また、動画は、撮影しながら撮影場所を移動する場合もあるので、動画撮影中、所定時間毎(例えば30秒毎)に撮影位置を取得して記録しても良い。
【0079】
図12は、前記動画ファイル追加記録処理のシーケンスを説明するフローチャートでる。まず、追加記録対象ファイルから、メタデータのBOXであるmoofおよびメディアデータのBOXであるmdatを解析し(S1201)、追加記録する書き込み位置を更新する(S1202)。次に、動画撮影、画像処理および圧縮処理(S1203)の後、動画像データをmdatに書きこむ(S1204)。次に、動画像記録の終了要求があるかどうか、つまり動画記録停止ボタンがONされた(例えば、動画記録中にSETボタン117が押された)かどうかを確認し(S1205)、ある場合には終了し、終了要求がなければ、S1203に戻って処理を続ける。
【0080】
本実施例によると、動画撮影操作が複数回にわたった場合でも、撮影場所が近接範囲内であればユーザが意識することなく1つの動画ファイルとして記録されるため、複数ファイルを扱う煩わしさが解消され、鑑賞時や再配布時の利便性を向上させることができる。
【実施例2】
【0081】
実施例1では、動画ファイル追加記録処理として既存のmoovに追記記録する場合を説明した。本実施例では、撮影操作毎にフラグメントを分割して記録する手法について説明する。
【0082】
実施例2の基本的な構成は実施例1と同じであるため説明を省略する。
【0083】
図13は、前記動画ファイル追加記録処理のシーケンスを説明するフローチャートである。まず、追加記録対象ファイルのフラグメントの構成を解析する(S1301)。次に、既存のフラグメントの後ろに新規のフラグメントのメタデータのBOXであるmoofおよびメディアデータのBOXであるmdatを追加し、書き込み位置を作成したフラグメントに更新する(S1302)。次に、GPSユニット76を制御し、GPSアンテナ74で受信した電波から位置の計算を行って、現在の位置情報を取得しメモリ52に格納する(S1303)。S1304では、メモリ52に格納された位置情報を現在のフラグメントのメタデータmoov内に図15の1503のように書きこむ。なお、図15の説明は後述する。次に、動画撮影、画像処理および圧縮処理(S1305)の後、動画像データを現在のフラグメントのmdatに書きこむ(S1306)。次に、動画像記録の終了要求があるかどうか、つまり動画記録停止ボタンがONされた(例えば、動画記録中にSETボタン117が押された)かどうかを確認し(S1307)、ある場合には終了し、終了要求がなければ、S1305に戻って処理を続ける。
【0084】
図14は、生成される動画ファイルのフラグメントの例を示す。時刻1401、1403、1405でそれぞれ録画が開始され、時刻1402、1403、1405で録画が停止され、全て動画ファイル追加記録方式によって記録されたとする。この場合、フラグメント1には時刻1401から時刻1402までの位置情報と動画像データが記録される。同様に、フラグメント2には時刻1403から時刻1404まで、フラグメント3には時刻1405から時刻1406までの位置情報と動画像データが記録される。このように、複数回に分けて動画撮影された場合でも、動画記録方式が追加記録方式に判定した場合、複数のフラグメントを持つ1つの動画ファイルが生成される。
【0085】
図15は、本実施形態におけるMP4ファイル形式のデータ構造を説明するための概略図である。なお、図15は、図14で示した動画撮影開始動作が3回(時刻1401、1403,1405)発生し、追加記録された場合の3つのフラグメントを持つ動画ファイルの概略図である。
【0086】
本実施例では、フラグメントムービー形式の場合について説明したが、チャプタ分割のように任意の動画像データに分割して記録できるファイルフォーマットであれば同様の効果が得られる。また、フラグメント分割毎に位置情報を記録する手法について説明したが、1ファイル1つの位置情報でも問題ない。
【0087】
本実施例によると、複数回の動画撮影操作に対して複数の動画ファイルではなく1つの動画ファイルが記録される。さらに、撮影操作毎にフラグメントを分割して記録されるため、後の鑑賞時にフラグメントをスキップしたり、編集時に分割しやすいなどの利便性を向上させることができる。
【実施例3】
【0088】
実施例1では、動画記録方式判定処理の条件として位置情報を用いた場合を説明した。本実施例では、位置情報だけでなく撮影日時情報も用いた手法について説明する。
【0089】
実施例2の基本的な構成は実施例1と同じであるため説明を省略する。
【0090】
図16は、前記動画記録方式判定処理のシーケンスを説明するフローチャートである。まず、記録媒体200内に動画ファイルが存在するか否かを判定し、存在する場合はS1602、存在しない場合はS1606に進む(S1601)。動画ファイルが存在する場合、最後に記録された動画ファイルを決定し、その動画ファイルに記録された位置情報及び撮影日時を読み出す(S1602)。本実施例では、最後に記録された動画ファイルを対象としたが、記録されている動画ファイル全てを対象としても良いし、最後のDCFファイル番号の動画ファイルとしても良い。次に、GPSユニット76を制御し、GPSアンテナ74で受信した電波から位置の計算を行って、現在位置の情報(経度、緯度)を検出し、時計ユニット78を制御して現在の年月日、時刻並びに曜日に関する情報を取得する(S1603)。S1602において取得した位置情報及び撮影日時と、S1603において取得した現在の位置情報及び日付情報との双方の日付情報から、近接範囲内かつ同一日付であるか否かを判定する(S1604)。近接範囲内かつ同一日付と日付判定した場合は、動画記録方式を追加記録方式に設定する(S1605)。また、近接範囲外或いは別日付と判定した場合、又はS1601において記録媒体200内に動画ファイルが存在しない場合には、動画記録方式を新規生成方式に設定する(S1606)。
【0091】
本実施例では、同一日付であることを判定条件としたが、撮影日時情報取得により、撮影日時情報を用いた条件を用いて日時判定しても良い。例えば、前の動画の撮影開始日時と次の動画を撮影開始する際の撮影日時の差が10分以内である場合は、前に撮影した動画ファイルの動画データに追加して動画を記録するようにしても良い。また、動画データに撮影終了日時が記録されている場合は、前に撮影した動画の撮影終了日時と次の動画を撮影開始する際の日時の差が所定時間以内である場合に、新しく記録する動画データを賀依存の動画ファイルに追加して記録するようにしても良い。また、この日時の差の閾値をユーザが指定可能とし、撮影日時がユーザが指定した日時範囲内か否か等によって決定しても良い。
【0092】
本実施例によると、動画撮影操作を複数回行った場合でも、撮影場所が近接範囲内であり、かつ同一日付または撮影日時が近い動画ファイルがあれば、ユーザが意識することなく1つの動画ファイルとして記録される。そのため、撮影場所毎及び日付毎にファイルを管理したいユーザのニーズに合ったファイルの扱いが可能となる。
【実施例4】
【0093】
上述の実施例では、撮影位置または撮影日値に応じて、既存の動画ファイルに新しく撮影する動画データを追加して記録するか、それとも新しく動画ファイルを生成して動画データを記録するかを決定した。しかし、本発明は、新しく撮影ずる場合たけではなく、既に記録されている複数の動画ファイルを1つの動画ファイルに結合する場合にも適応可能である。
【0094】
例えば、複数の動画ファイルの位置情報を取得し、取得した位置情報から複数の動画ファイルの撮影位置が近いかを判定して、撮影位置が近い場合は複数の動画ファイルに含まれる画像データを結合し、複数の動画ファイルから1つの動画ファイルを生成する。結合した動画ファイルを生成した後は、元となる複数の動画ファイルを削除するようにしても良い。また、結合する場合は撮影日時順に撮影日時の早いものから動画データを結合する。また、位置情報から撮影位置が近いかを判定する場合は、撮影日時が早い動画ファイルの撮影終了時の位置情報と、撮影日時が遅い動画ファイルの撮影開始時の位置情報とから撮影位置が近いかを判定するとよい。先に撮影された動画ファイルの撮影終了時の撮影位置と次に撮影された動画ファイルの撮影開始時の撮影位置が近い方が、関連性のある動画データである可能性が高いからである。
【0095】
ユーザの動画結合のための指示に応じて、撮影位置および撮影時間の近い動画ファイルを自動的に結合するような機能を設けても良い。
【0096】
(その他の実施例)
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
【0097】
また、上述の実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、記録媒体から直接、或いは有線/無線通信を用いてプログラムを実行可能なコンピュータを有するシステム又は装置に供給し、そのプログラムを実行する場合も本発明に含む。
【0098】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータに供給、インストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も本発明に含まれる。
【0099】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0100】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ等の磁気記録媒体、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−R、DVD−RW等が考えられる。また、光/光磁気記憶媒体、不揮発性の半導体メモリでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】デジタルカメラの外観斜視図である
【図2】デジタルカメラの内部構造を示す垂直断面図である
【図3】デジタルカメラの回路構成を示すブロック図である
【図4】DCF準拠したディレクトリ・ファイル構造を示す図である
【図5】第1実施例におけるディレクトリ・ファイル構造を示す図である
【図6】第1実施例における動画ファイル記録処理シーケンスを示す図である
【図7】第1実施例における動画記録方式判定処理シーケンスを示す図である
【図8】第1実施例における動画ファイルを新規生成するシーケンスを示す図である
【図9】第1実施例における動画ファイル構成の概略図である
【図10】MP4或いは類似のファイル形式におけるメタデータ、メディアデータの概念を説明する図である
【図11】フラグメントムービーの概念を説明する図である
【図12】第1実施例における動画ファイルを追加記録するシーケンスを示す図である
【図13】第2実施例における動画ファイルを追加記録するシーケンスを示す図である
【図14】第2実施例における動画像ファイルの分割生成処理を示す図である
【図15】第2実施例における追加記録した動画ファイル構成の概略図である
【図16】第3実施例における動画記録方式判定処理シーケンスを示す図である
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影して画像データを生成するための撮像手段と、
動画像データを動画ファイルとして記録媒体に記録する記録手段と、
前記記録媒体に記録されている既存の動画ファイルを解析して、動画像データの撮影時の位置情報を取得する解析手段と、
現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記記録手段により動画像データを前記記録媒体に記録する際に、前記解析手段及び位置情報取得手段によって得られた双方の位置情報に応じて、前記記録媒体に記録されている既存の動画ファイルに前記動画像データを記録するか、新しく動画ファイルを生成して前記動画像データを記録するかを決定する制御手段とを有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
さらに、現在の日時情報を取得する日時情報取得手段を有し、
前記解析手段は、前記記録媒体に記録されている動画像データの撮影日時情報を解析することが可能であり、
前記制御手段は、前記解析手段及び前記位置情報取得手段によって得られた双方の位置情報および前記解析手段及び前記日時情報取得手段によって得られた双方の日時情報に応じて、前記記録媒体に記録されている既存の動画ファイルに前記動画像データを記録するか、新しく動画ファイルを生成して前記動画像データを記録するかを決定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記記録手段は、前記動画像データを撮影操作毎にフラグメント形式で記録することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記撮影時の位置情報は、動画データの撮影開始時の位置情報であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記撮影時の位置情報は、動画データの撮影終了時の位置情報であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記撮影時の位置情報は、動画データを撮影中に所定時間毎に検出された複数の位置情報であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記複数の位置情報のうちの撮影中に最後に検出された位置情報と、位置情報取得手段により取得した前記現在の位置情報とに応じて、前記記録媒体に記録されている既存の動画ファイルに前記動画像データを記録するか、新しく動画ファイルを生成して前記動画像データを記録するかを決定することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
【請求項8】
音声データをファイルとして記録媒体に記録する記録手段と、
前記記録媒体に記録されている既存のファイルを解析して、音声データの記録時の位置情報を取得する解析手段と、
現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記記録手段により音声データを前記記録媒体に記録する際に、前記解析手段及び位置情報取得手段によって得られた双方の位置情報に応じて、前記記録媒体に記録されている既存のファイルに前記音声データを記録するか、新しくファイルを生成して前記音声データを記録するかを決定する制御手段とを有することを特徴とする記録装置。
【請求項9】
動画像データを動画ファイルとして記録媒体に記録する記録方法であって、
前記記録媒体に記録されている既存の動画ファイルを解析して、動画像データの撮影時の位置情報を取得する解析工程と、
現在の位置情報を取得する位置情報取得工程と、
動画像データを前記記録媒体に記録する際に、前記解析工程及び位置情報取得工程において得られた双方の位置情報に応じて、前記記録媒体に記録されている既存の動画ファイルに前記動画像データを記録するか、新しく動画ファイルを生成して前記動画像データを記録するかを決定し、前記記録媒体に前記動画データを記録する記録工程とを有することを特徴とする記録方法。
【請求項10】
音声データをファイルとして記録媒体に記録する記録方法であって、
前記記録媒体に記録されている既存のファイルを解析して、音声データの記録時の位置情報を取得する解析工程と、
現在の位置情報を取得する位置情報取得工程と、
音声データを前記記録媒体に記録する際に、前記解析工程及び位置情報取得工程において得られた双方の位置情報に応じて、前記記録媒体に記録されている既存のファイルに前記音声データを記録するか、または、新しくファイルを生成して前記音声データを記録するかを決定し、前記記録媒体に前記音声データを記録する記録工程とを有することを特徴とする記録方法。
【請求項11】
動画ファイルを解析して、動画ファイルが撮影された位置情報と撮影日時情報を取得する解析手段と、
前記解析手段により複数の動画ファイルの位置情報を取得し、取得した位置情報に基づいて、前記複数の動画ファイルの撮影位置が近いかを判定する位置判定手段と、
前記解析手段により複数の動画ファイルの撮影日時情報を取得し、取得した撮影日時情報に基づいて、前記複数の動画ファイルの撮影日時が近いかを判定する日時判定手段と、
前記位置判定手段により、前記複数の動画ファイルの撮影位置が近いと判定され、かつ、前記日時判定手段により、前記複数の動画ファイルの撮影日時が近いと判定された場合は、前記複数の動画ファイルに含まれる動画データを結合した動画データを含む動画ファイルを生成して記録媒体に記録する記録手段とを有することを特徴とする記録装置。
【請求項12】
前記位置判定手段は、撮影日時が早い動画ファイルの撮影終了時の位置情報と、撮影日時が遅い動画ファイルの撮影開始時の位置情報とに基づいて、撮影位置が近いかを判定することを特徴とする請求項11に記載の記録装置。
【請求項13】
複数の動画ファイルを解析して、動画ファイルが撮影された位置情報と撮影日時情報を取得する解析工程と、
前記解析工程で取得した前記複数の動画ファイルの位置情報に基づいて、前記複数の動画ファイルの撮影位置が近いかを判定する位置判定工程と、
前記解析工程で取得した前記複数の動画ファイルの撮影日時情報に基づいて、前記複数の動画ファイルの撮影日時が近いかを判定する日時判定工程と、
前記位置判定工程で前記複数の動画ファイルの撮影位置が近いと判定され、かつ、前記日時判定工程で前記複数の動画ファイルの撮影日時が近いと判定された場合に、前記複数の動画ファイルに含まれる動画データを結合した動画データを含む動画ファイルを生成して記録媒体に記録する記録工程とを有することを特徴とする記録方法。
【請求項1】
被写体を撮影して画像データを生成するための撮像手段と、
動画像データを動画ファイルとして記録媒体に記録する記録手段と、
前記記録媒体に記録されている既存の動画ファイルを解析して、動画像データの撮影時の位置情報を取得する解析手段と、
現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記記録手段により動画像データを前記記録媒体に記録する際に、前記解析手段及び位置情報取得手段によって得られた双方の位置情報に応じて、前記記録媒体に記録されている既存の動画ファイルに前記動画像データを記録するか、新しく動画ファイルを生成して前記動画像データを記録するかを決定する制御手段とを有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
さらに、現在の日時情報を取得する日時情報取得手段を有し、
前記解析手段は、前記記録媒体に記録されている動画像データの撮影日時情報を解析することが可能であり、
前記制御手段は、前記解析手段及び前記位置情報取得手段によって得られた双方の位置情報および前記解析手段及び前記日時情報取得手段によって得られた双方の日時情報に応じて、前記記録媒体に記録されている既存の動画ファイルに前記動画像データを記録するか、新しく動画ファイルを生成して前記動画像データを記録するかを決定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記記録手段は、前記動画像データを撮影操作毎にフラグメント形式で記録することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記撮影時の位置情報は、動画データの撮影開始時の位置情報であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記撮影時の位置情報は、動画データの撮影終了時の位置情報であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記撮影時の位置情報は、動画データを撮影中に所定時間毎に検出された複数の位置情報であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記複数の位置情報のうちの撮影中に最後に検出された位置情報と、位置情報取得手段により取得した前記現在の位置情報とに応じて、前記記録媒体に記録されている既存の動画ファイルに前記動画像データを記録するか、新しく動画ファイルを生成して前記動画像データを記録するかを決定することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
【請求項8】
音声データをファイルとして記録媒体に記録する記録手段と、
前記記録媒体に記録されている既存のファイルを解析して、音声データの記録時の位置情報を取得する解析手段と、
現在の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記記録手段により音声データを前記記録媒体に記録する際に、前記解析手段及び位置情報取得手段によって得られた双方の位置情報に応じて、前記記録媒体に記録されている既存のファイルに前記音声データを記録するか、新しくファイルを生成して前記音声データを記録するかを決定する制御手段とを有することを特徴とする記録装置。
【請求項9】
動画像データを動画ファイルとして記録媒体に記録する記録方法であって、
前記記録媒体に記録されている既存の動画ファイルを解析して、動画像データの撮影時の位置情報を取得する解析工程と、
現在の位置情報を取得する位置情報取得工程と、
動画像データを前記記録媒体に記録する際に、前記解析工程及び位置情報取得工程において得られた双方の位置情報に応じて、前記記録媒体に記録されている既存の動画ファイルに前記動画像データを記録するか、新しく動画ファイルを生成して前記動画像データを記録するかを決定し、前記記録媒体に前記動画データを記録する記録工程とを有することを特徴とする記録方法。
【請求項10】
音声データをファイルとして記録媒体に記録する記録方法であって、
前記記録媒体に記録されている既存のファイルを解析して、音声データの記録時の位置情報を取得する解析工程と、
現在の位置情報を取得する位置情報取得工程と、
音声データを前記記録媒体に記録する際に、前記解析工程及び位置情報取得工程において得られた双方の位置情報に応じて、前記記録媒体に記録されている既存のファイルに前記音声データを記録するか、または、新しくファイルを生成して前記音声データを記録するかを決定し、前記記録媒体に前記音声データを記録する記録工程とを有することを特徴とする記録方法。
【請求項11】
動画ファイルを解析して、動画ファイルが撮影された位置情報と撮影日時情報を取得する解析手段と、
前記解析手段により複数の動画ファイルの位置情報を取得し、取得した位置情報に基づいて、前記複数の動画ファイルの撮影位置が近いかを判定する位置判定手段と、
前記解析手段により複数の動画ファイルの撮影日時情報を取得し、取得した撮影日時情報に基づいて、前記複数の動画ファイルの撮影日時が近いかを判定する日時判定手段と、
前記位置判定手段により、前記複数の動画ファイルの撮影位置が近いと判定され、かつ、前記日時判定手段により、前記複数の動画ファイルの撮影日時が近いと判定された場合は、前記複数の動画ファイルに含まれる動画データを結合した動画データを含む動画ファイルを生成して記録媒体に記録する記録手段とを有することを特徴とする記録装置。
【請求項12】
前記位置判定手段は、撮影日時が早い動画ファイルの撮影終了時の位置情報と、撮影日時が遅い動画ファイルの撮影開始時の位置情報とに基づいて、撮影位置が近いかを判定することを特徴とする請求項11に記載の記録装置。
【請求項13】
複数の動画ファイルを解析して、動画ファイルが撮影された位置情報と撮影日時情報を取得する解析工程と、
前記解析工程で取得した前記複数の動画ファイルの位置情報に基づいて、前記複数の動画ファイルの撮影位置が近いかを判定する位置判定工程と、
前記解析工程で取得した前記複数の動画ファイルの撮影日時情報に基づいて、前記複数の動画ファイルの撮影日時が近いかを判定する日時判定工程と、
前記位置判定工程で前記複数の動画ファイルの撮影位置が近いと判定され、かつ、前記日時判定工程で前記複数の動画ファイルの撮影日時が近いと判定された場合に、前記複数の動画ファイルに含まれる動画データを結合した動画データを含む動画ファイルを生成して記録媒体に記録する記録工程とを有することを特徴とする記録方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2010−136191(P2010−136191A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−311228(P2008−311228)
【出願日】平成20年12月5日(2008.12.5)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月5日(2008.12.5)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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