説明

撮像装置および三次元位置検出装置

【課題】三次元位置測定の測定精度を向上させる。
【解決手段】対物レンズ22によりサンプル12が拡大され、撮像部15によりサンプル12が撮像される。また、偏向部材33は、対物レンズ22の瞳の位置近傍に配置され、対物レンズ22を介してサンプル12からの光の一部を偏向して撮像素子41の撮像面S2に向かわせる。そして、調整機構35は、偏向部材33の位置を、少なくとも対物レンズ22の光軸方向に調整する。また、撮像部15により撮像された画像が解析され、偏向部材33を介さずに撮像面S2に到達した観測光によるサンプル12の像と、偏向部材33により偏向されて撮像面S2に到達した観測光によるサンプル12の像との位置関係から、サンプル12の三次元的な位置が検出される。本発明は、例えば、一分子生理学あるいは生物物理学で用いられる三次元位置検出装置に適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置および三次元位置検出装置に関し、特に、三次元位置測定の測定精度を向上させることができるようにした撮像装置および三次元位置検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、光学顕微鏡に関する技術は著しく向上しており、例えば、蛍光色素あるいは微小ビーズなどを蛋白質に付着させることにより、蛋白質の挙動を一分子で観察することが可能になっている。このような、生体分子の挙動を分子レベルで観察または測定する生物学の分野は、一分子生理学あるいは生物物理学と呼ばれ、細胞や蛋白質の生体機能の解明の新たな手法として注目されている。
【0003】
また、蛋白質には、分子モータと呼ばれる、基質の結合によりダイナミックな構造変化をするものがあり、分子モータは、生体機能の重要な役割を果たしている。一分子生理学あるいは生物物理学では、このようにダイナミックに動く蛋白質に蛍光色素や微小ビーズなどを直接付着させ、顕微鏡下で高感度カメラなどを用いて、その挙動を可視化する。
【0004】
例えば、特許文献1には、三次元位置検出装置により、蛍光粒子の三次元のブラウン運動の軌跡を測定することができることが開示されている。
【0005】
従来の顕微鏡では、蛋白質や微粒子のZ方向(光軸に沿った方向)の変移を測定することは難しいが、三次元位置検出装置では、蛋白質や微粒子のX方向およびY方向(Z方向に直交する面内の方向)だけでなく、Z方向の変移を測定することができる。このように、三次元位置検出装置では、微粒子の三次元的な変移を測定することができる。
【0006】
【特許文献1】特開2007−17561号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上述の三次元位置検出装置は、例えば、対物レンズの瞳の位置に偏向部材を配置して、偏向部材により、サンプルからの光束を複数の光束に分割するように構成されているが、偏向部材が瞳の位置に正確に配置することができなければ、複数の光束それぞれによるサンプルの像に輝度にばらつきが生じる。これにより、測定結果のS/N比が低下してしまい、微粒子の三次元的な位置を正確に測定することができないことがあった。
【0008】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、三次元位置測定の測定精度を向上させることができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の撮像装置は、対物レンズの瞳の位置近傍に配置され、前記対物レンズを介してサンプルからの光の一部を偏向して撮像素子の撮像面に向かわせる偏向手段と、前記偏向手段の位置を、少なくとも前記対物レンズの光軸方向に調整する位置調整手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明の撮像装置においては、偏向手段が、対物レンズの瞳の位置近傍に配置され、対物レンズを介してサンプルからの光の一部が偏向されて撮像素子の撮像面に向かわされる。そして、位置調整手段により、偏向手段の位置が、少なくとも対物レンズの光軸方向に調整される。
【0011】
本発明の三次元位置検出装置は、サンプルを拡大して観察するための対物レンズと、前記サンプルの像を撮像する撮像手段と、前記対物レンズの瞳の位置近傍に配置され、前記対物レンズを介してサンプルからの光の一部を偏向して前記撮像手段の撮像面に向かわせる偏向手段と、前記偏向手段の位置を、少なくとも前記対物レンズの光軸方向に調整する位置調整手段と、前記撮像手段により撮像された画像を解析し、前記偏向部材を介さずに前記撮像面に到達した観測光による前記サンプルの像と、前記偏向部材により偏向されて前記撮像面に到達した観測光による前記サンプルの像との位置関係から、前記サンプルの三次元的な位置を検出する解析手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の三次元位置検出装置においては、対物レンズによりサンプルが拡大され、撮像手段により、対物レンズを介してサンプルの像が撮像される。また、偏向手段が、対物レンズの瞳の位置近傍に配置され、対物レンズを介してサンプルからの光の一部が偏向されて撮像手段の撮像面に向かわされる。また、位置調整手段により、偏向手段の位置が、少なくとも対物レンズの光軸方向に調整される。さらに、解析手段により、撮像手段により撮像された画像が解析され、偏向部材を介さずに撮像面に到達した観測光によるサンプルの像と、偏向部材により偏向されて撮像面に到達した観測光によるサンプルの像との位置関係から、サンプルの三次元的な位置が検出される。
【発明の効果】
【0013】
本発明の撮像装置および三次元位置検出装置によれば、三次元位置測定の測定精度を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明を適用した三次元位置検出装置の一実施の形態の構成例を示す図である。
【0016】
図1において、三次元位置検出装置11は、サンプル12を拡大して観察するための顕微鏡13、顕微鏡13により拡大されるサンプル12の像を撮像する撮像部15、サンプル12の像を伝達するリレーレンズ光学系14から構成される。また、撮像装置は、リレーレンズ光学系14と撮像部15とから構成される。
【0017】
顕微鏡13の側面には、リレーレンズ光学系14を接続するための接続ポートが設けられており、リレーレンズ光学系14の光軸L方向の一端が接続ポートに接続され、リレーレンズ光学系14の光軸L方向の他端が撮像部15に接続されている。
【0018】
三次元位置検出装置11では、例えば、蛍光色素やビーズが付着された蛋白質を含む水溶液をサンプル12として観察が行われ、蛋白質一分子に付けられた蛍光色素やビーズの軌跡を追うことができる。
【0019】
顕微鏡13では、サンプル12がステージ21に載置され、ステージ21の下方に配設されている対物レンズ22によりサンプル12の一部が拡大される。サンプル12からの光束(観測光)は、対物レンズ22を介してミラー23に入射し、ミラー23により、接続ポートに接続されているリレーレンズ光学系14の光軸Lに一致するように反射される。ミラー23とリレーレンズ光学系14との間には、集光レンズ24が配設されており、集光レンズ24は、ミラー23により反射された光束を集光して、サンプル12の像を結像させる。以下、適宜、集光レンズ24によりサンプル12の像が結像される面を、一次像面S1と称する。
【0020】
撮像部15は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)や、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどで構成される撮像素子41を備えており、顕微鏡13により拡大されるサンプル12の像が、リレーレンズ光学系14を介して、撮像素子41の撮像面S2に結像される。
【0021】
リレーレンズ光学系14は、2つのリレーレンズ31および32、偏向部材(ナイフエッジプリズム)33を備えて構成され、リレーレンズ31および32、並びに偏向部材33は、筒状の遮光部材34の内部に配置されている。また、遮光部材34内には、偏向部材33を、X方向、Y方向、およびZ方向に、それぞれ独立して調整可能な調整機構35が設けられている。
【0022】
遮光部材34は、光軸Lを中心とした筒状の部材で、その一端が顕微鏡13に接続されるとともに、他端が撮像部15に接続される。これにより、リレーレンズ光学系14の光路が遮光状態となる。このように、リレーレンズ光学系14の光路を遮光状態とし、対物レンズ22から撮像素子41までの光路を遮光状態に保つことにより、三次元位置検出装置11は、蛍光観察や、明視野観察、暗視野観察などの様々な照明方法に対応することができる。
【0023】
リレーレンズ31は、一次像面S1で結像した後に拡大する光束を平行光にし、リレーレンズ32は、リレーレンズ31により平行光とされた光束を集光して、撮像素子41の撮像面S2にサンプル12の像を結像させる。
【0024】
また、リレーレンズ31および32の間には、偏向部材33が配置されており、偏向部材33は、リレーレンズ31により平行光とされた光束を均等に分割する。即ち、偏向部材33は、リレーレンズ31により平行光とされた光束の半分の進行方向を、光軸Lに対してズレた光軸L’に沿った方向に偏向して撮像面S2に向かわせる。これにより、リレーレンズ31により平行光とされた光束は、2つの光軸LおよびL’に沿う光束に分けられ、それぞれの光束がリレーレンズ32により集光される。従って、撮像素子41の撮像面S2には、偏向部材33により偏向された光束によるサンプル12の像と、偏向部材33を介さずに進行する光束によるサンプル12の像とが結像される。
【0025】
このように、三次元位置検出装置11では、偏向部材33によりサンプル12の像が均等に分割されて撮像素子41の撮像面S2に結像され、撮像部15は、その画像を図示しない解析装置に供給する。解析装置は、撮像素子41により撮像された画像を解析し、偏向部材33を介して撮像面S2に到達した光束による像におけるサンプル12内の微粒子と、偏向部材33を介さずに撮像面S2に到達した光束による像におけるサンプル12内の微粒子との相対的な位置関係(相対距離)に基づいて、その微粒子の3次元的な位置を検出する。
【0026】
ここで、微粒子の3次元的な位置を精度良く測定するには、偏向部材33がサンプル12からの光束を均等に分割する必要がある。三次元位置検出装置11では、調整機構35により、偏向部材33を瞳の位置に精度良く配置することができ、微粒子からの光を均等に分割し、微粒子の3次元的な位置を高精度で定量的に測定することができる。
【0027】
次に、図2および図3を参照して、偏向部材33が分割する光束の形と分割された像について説明する。
【0028】
図2には、リレーレンズ31および32、並びに偏向部材33を、Y方向からみた図が示されており、偏向部材33は、Z方向に異なる3つの位置、即ち、瞳の位置S3である位置Z2、瞳の位置より一次像面S1側の位置Z1、および、瞳の位置より撮像面S2側の位置Z3のそれぞれに配置された状態が示されている。また、図3には、偏向部材33が位置Z1に配置されているときの撮像面S2(Z1)、偏向部材33が位置Z2に配置されているときの撮像面S2(Z2)、および、偏向部材33が位置Z3に配置されているときの撮像面S2(Z3)が示されている。
【0029】
図2に示すように、一次像面S1で結像した像の点a、点b、および点cでの光は、リレーレンズ31および32を介して、撮像面S2の点a、点b、および点cに集光される。また、図3に示すように、一次像面S1で結像した像の点a、点b、および点cでの光は、偏向部材33を介さずに撮像面S2の点a、点b、および点cに集光され、偏向部材33により偏向されて撮像面S2の点a’、点b’、および点c’に集光される。
【0030】
偏向部材33は、そのX方向の先端が、光軸Lに一致するように配置されており、偏向部材33のZ方向の位置が、瞳の位置S3である位置Z2であれば、視野内での位置の異なる微粒子の光a,b,cの光束は偏向部材33により全て同じ形(半円)に均等に分割される。したがって、撮像素子41の撮像面S2に結像する微粒子の分割像の形および輝度も同じになり、また微粒子がZ方向に移動したとき、撮像面S2に投影される分割像のボケ方(像の変化の仕方)もやはり同じになる。つまり、撮像素子41の撮像面S2に結像する微粒子の分割像a,a’,b,b’,c,c’の形、輝度およびボケ方(像の変化の仕方)は一様である。よって、微粒子a,b,cの視野内での位置(xy平面での位置)が異なっていても、同じzの位置にあれば、撮像素子41の撮像面S2上のa−a’,b−b’,c−c’間の相対距離は等しい。
【0031】
これに対し、偏向部材33が、瞳の位置S3からずれて、例えば、一次像面S1側の位置Z1に配置されていると、光bは偏向部材33で同じ形(半円)に分割されるが、光a,cは光束の中心が偏向部材33のx方向の先端に位置しないので、偏向部材33で異なる形に分割される。したがって、撮像素子41の撮像面S2に結像する微粒子の分割像の形および輝度もそれぞれ異なり、微粒子がz方向に移動したときの分割像のボケ方(変化の仕方)もそれぞれ異なることになる。つまり、微粒子a,b,cの視野内での位置が異なっていると、顕微鏡の試料面で同じzの位置にあっても、撮像素子41の撮像面S2上のa−a’,b−b’,c−c’間の相対距離は異なることになる。
【0032】
この様に、偏向部材33が瞳の位置S3からずれている場合、または瞳の位置S3に偏向部材33が配置されていても、x方向に偏向部材33がズレている場合には、微粒子の視野内の位置により異なった形、偏りがある形で光束が分割される。このことにより、微粒子が顕微鏡の試料面でz方向に変移した時の分割像のボケ方が異なり、z方向の位置と分割像の相対距離の関係が視野の位置に依存してしまう。これでは視野の位置ごとにz方向の位置と分割像の相対距離の関係を求めなければならない。また、視野の中を移動する(顕微鏡の試料面でxy平面を移動する)微粒子のz方向の変移を定量的に測定することはできない。
【0033】
そこで、三次元位置検出装置11では、瞳の位置S3に偏向部材33を精度良く配置することができるように、調整機構35により偏向部材33の位置を調整することで、微粒子の視野内の位置に依らず、微粒子の三次元的な位置を高精度で定量的に測定することができる。
【0034】
調整機構35としては、例えば、偏向部材33を、X方向、Y方向、およびZ方向にそれぞれ独立して移動可能なマイクロメータなどを用いることができ、作業者は、マイクロメータを操作することで、偏向部材33の位置を調整することができる。
【0035】
例えば、瞳の直径は約8〜10mmであり、偏向部材33を1mm以下の精度でX方向に調整可能な調整機構35が用いられる。なお、縮小系の場合には、瞳の直径がさらに小さくなるため、調整機構35としては、より微調整が可能な機構が用いられる。また、対物レンズ22ごとに瞳の位置がZ方向にずれるので、調整機構35としては、Z方向に約30〜40mmの範囲の長動作ストロークが可能な粗調整機構が用いられる。
【0036】
例えば、調整時には、操作者は、表面に微粒子(蛍光色素やφ100nmのビーズなど)を吸着させたスライドガラスをステージ21にセットして、撮像部15により撮像可能な視野の全体にわたって、微粒子の像が均等に分割されていることを確認しながら、調整機構35を操作して偏向部材33の位置を調整する。
【0037】
また、調整機構35の各マイクロメータは電動のものでもよく、調整機構35を電動で駆動させることにより、作業者は、撮像部15により撮像された画像を表示するモニタを見ながら、偏向部材33により分割された像のボケ方、分割像の形、または、分割像の輝度を比較し、視野全体でそれらが均等になるように調整することができる。なお、撮像部15により撮像された画像を画像処理し、その処理結果に基づいて偏向部材33により分割された像のボケ方または形、輝度が視野全体にわたって同じになるように自動的に調整機構35が駆動されるようにしてもよい。
【0038】
このように、三次元位置検出装置11では、偏向部材33により分割された像のボケ方または形、輝度が同じになるように、調整機構35により偏向部材33の位置を調整することができ、偏向部材33を瞳の位置に正確に配置することで、視野内の微粒子の位置に関係なく、微粒子のxyz方向の定量的な三次元測定ができる。
【0039】
また、瞳の位置は、対物レンズ22の種類により異なるものであり、対物レンズ22を交換するたびに、作業者は、調整機構35の位置を調整し直す必要がある。
【0040】
例えば、顕微鏡13が、複数の対物レンズ22を装着したレボルバを備えており、そのレボルバを回転させることで、光軸上に配置される対物レンズ22を切り替えることができるように構成されているとする。そのとき、それらの対物レンズ22ごとの瞳の位置を予め求めておくことで、対物レンズ22の交換時に、迅速に、かつ、再現性よく偏向部材33を、その対物レンズ22に応じた瞳の位置に配置させることができる。
【0041】
また、例えば、電動で駆動可能な調整機構35を制御するコンピュータに、レボルバに装着されている複数の対物レンズ22の種類と、それぞれの対物レンズ22ごとの偏向部材33の配置位置とを対応付けたテーブルを記録しておくことで、対物レンズ22の交換に応じて、コンピュータが、テーブルを参照して、自動的に偏向部材33を最適な位置に配置させるようにすることができる。
【0042】
また、サンプル12の観察を開始するときには、顕微鏡13のステージ21を移動させ、サンプル12内において観察の対象とする観察領域を探す作業が行われる。三次元位置検出装置11では、光路上に偏向部材33を挿脱可能となるように、偏向部材33を調整機構35に装着しておくことで、通常の像(即ち、偏向部材33が光路に挿入されていない像)で観察領域を探す作業を容易に行うことができる。即ち、観察領域を探すときには、光路上から偏向部材33を抜き出し、サンプル12の三次元的な位置を検出するときには、光路上から偏向部材33を挿入する。
【0043】
なお、偏向部材33を挿脱する際に、その位置の再現性を確保することができるように、偏向部材33を挿脱する機構は構成されており、偏向部材33の挿脱の前後で、偏向部材33が分割する光束の形は変化することはない。また、偏向部材33は、そのX方向の先端を光軸Lに一致させて配置することが重要であり、偏向部材33の挿脱方向は、Y方向とすることが望ましい。
【0044】
このように、観察領域を探すときに、光路上から偏向部材33を抜き出せるようにすることで、偏向部材33により分割された像で観察領域を探し出すよりも、観察領域を容易に探し出すことができる。また、観察の目的に応じて素早く光路から偏向部材33を挿脱することができる。
【0045】
なお、本実施の形態においては、リレーレンズ光学系14により顕微鏡13の外部にリレーされた瞳の位置に偏向部材33が配置されているが、偏向部材33は、対物レンズ22の瞳の位置に配置してもよい。また、調整機構35は、偏向部材33を、X方向、Y方向、およびZ方向にそれぞれ調整可能なものに限定されるものではなく、少なくともZ方向(光軸Lの方向)に調整可能なものであれば、偏向部材33を瞳の位置に正確に配置することができる。
【0046】
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明を適用した三次元位置検出装置の一実施の形態の構成例を示す図である。
【図2】偏向部材33と瞳の位置の関係を示す図である。
【図3】偏向部材33が分割する光束の形と分割された像について説明する図である。
【符号の説明】
【0048】
11 三次元位置検出装置, 12 サンプル, 13 顕微鏡, 14 リレーレンズ光学系, 15 撮像部, 21 ステージ, 22 対物レンズ, 23 ミラー, 24 集光レンズ, 31および32 リレーレンズ, 33 偏向部材, 34 遮光部材, 35 調整機構, 41 撮像素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対物レンズの瞳の位置近傍に配置され、前記対物レンズを介してサンプルからの光の一部を偏向して撮像素子の撮像面に向かわせる偏向手段と、
前記偏向手段の位置を、少なくとも前記対物レンズの光軸方向に調整する位置調整手段と
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記偏向手段は、前記対物レンズと前記撮像素子とを結ぶ光路上に挿脱可能に前記位置調整手段に装着されている
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記位置調整手段は、前記対物レンズの種類に応じて、前記対物レンズの種類ごとに予め求められている配置位置に、前記偏向手段を配置させる
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
サンプルを拡大して観察するための対物レンズと、
前記サンプルの像を撮像する撮像手段と、
前記対物レンズの瞳の位置近傍に配置され、前記対物レンズを介してサンプルからの光の一部を偏向して前記撮像手段の撮像面に向かわせる偏向手段と、
前記偏向手段の位置を、少なくとも前記対物レンズの光軸方向に調整する位置調整手段と、
前記撮像手段により撮像された画像を解析し、前記偏向部材を介さずに前記撮像面に到達した観測光による前記サンプルの像と、前記偏向部材により偏向されて前記撮像面に到達した観測光による前記サンプルの像との位置関係から、前記サンプルの三次元的な位置を検出する解析手段と
を備えることを特徴とする三次元位置検出装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2010−85223(P2010−85223A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−253939(P2008−253939)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【出願人】(501086714)学校法人 学習院 (7)
【Fターム(参考)】