説明

撮像装置及びその制御方法

【課題】 撮像素子を用いた撮像装置でフラッシュを用いて撮影した場合に、適切な明るさの画像を安定して取得すること。
【解決手段】 フラッシュ(400)を用いて撮像可能な撮像装置(100)であって、入射光を電気信号に変換して、画像データを出力する撮像素子(14)と、測光手段(7、14、16、20)と、前記測光手段による測光結果に応じて、前記フラッシュに発光させる発光量を求めるシステムコントローラ(50)と、前記システムコントローラにより求めた前記発光量に基づいて前記フラッシュを発光させた場合の実際の発光量と、前記システムコントローラにより求めた前記発光量との差を補償するように、前記フラッシュを発光させて前記撮像素子から得られた画像データの輝度レベルを補正する画像処理回路(20)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置及びその制御方法に関し、更に詳しくは、フラッシュ撮影を行うことが可能な撮像装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、銀塩フィルムに代わる画像記録手段として、CCDやCMOSセンサなどの撮像素子を用いたデジタルカメラが広く用いられている。これらの撮像素子は、銀塩フィルム、特にネガフィルムに比べて、ラチチュードが狭いという特性があるため、より精度の高い露出制御が求められる。
【0003】
この露出制御の精度は、被写体輝度を測光するための測光系の測光制御の精度、露出時間制御する為のシャッター制御の精度、光量を制御する為の絞り制御の精度などの要因に応じて決定されるものである。
【0004】
一方、フラッシュ撮影の場合の露出制御の精度は、フラッシュの制御性も含めて決定される。フラッシュ制御方法の一例として、以下のような方法が特許文献1に開示されている。まず、プリ発光時に、キセノン管の発光量の積分値を取得しておき、プリ発光中の被写体からの反射光を測光し、適正光量との過不足を求める。そして、本発光時には、プリ発光時の積分値と、適正光量との過不足量とを加算した積分値になった時にキセノン管の発光を停止することにより、適正な発光量による画像を得る。
【0005】
【特許文献1】特開平09−061898号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したフラッシュ制御方法では、本発光時に所望の発光量となって、キセノン管の発光停止処理をした後、キセノン管が完全に発光を停止するまでのオーバーシュートにより、フラッシュ撮影時の露光量にばらつきが生じる。その結果として、フラッシュ撮影した画像の明るさにばらつきが生じるという問題が発生していた。特にデジタルカメラでは、上述したように撮像素子のラチチュードが狭いために、このわずかな発光量のばらつきも問題となってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、発光装置を用いて撮像可能な本発明の撮像装置は、入射光を電気信号に変換して、画像データを出力する撮像手段と、測光手段と、前記測光手段による測光結果に応じて、前記発光装置に発光させる発光量を求める演算手段と、前記演算手段により求めた前記発光量に基づいて前記発光装置を発光させた場合の実際の発光量と、前記演算手段により求めた前記発光量との差を補償するように、前記発光装置を発光させて前記撮像手段から得られた画像データの輝度レベルを補正する補正手段とを有する。
【0008】
また、発光装置を用いて撮像可能であって、入射光を電気信号に変換して、画像データを出力する撮像手段と、測光手段とを有する撮像装置の本発明の制御方法は、前記測光手段による測光結果に応じて、前記発光装置に発光させる発光量を求める演算工程と、前記演算工程で求めた前記発光量に基づいて前記発光装置を発光させながら、前記撮像手段により撮像を行う撮像工程と、前記撮像工程における前記発光装置の実際の発光量を測定する測定工程と、前記測定工程で測定した前記実際の発光量と、前記演算工程で求めた前記発光量との差を算出する算出工程と前記算出工程で求めた前記差を補償するように、前記撮像工程で撮像して得られた画像データの輝度レベルを補正する補正工程とを有する。
【発明の効果】
【0009】
撮像素子を用いた撮像装置で発光装置を用いて撮影した場合に、適切な明るさの画像を安定して取得することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施の形態における撮像システムの構成を示すブロック図である。
【0012】
図1に示すように、本実施の形態の撮像システムは、主にカメラ本体100と、交換レンズタイプのレンズユニット200、発光装置である外付けのフラッシュ400により構成されており、フラッシュ400に発光させながら撮像可能である。
【0013】
まず、カメラ本体100の構成について説明する。
【0014】
同図において、1は主ミラーであり、ファインダー観察状態では撮影光路内に斜設され、撮影状態では撮影光路外に退避する。また、主ミラー1はハーフミラーとなっており、撮影光路内に斜設されているときは、後述する焦点検出部8へ被写体からの光線の約半分を透過させる。
【0015】
2は、ファインダー光学系を構成する、後述のフォーカスレンズ201の予定結像面に配置されたピント板、3はサブミラーであり、主ミラー1と共に、ファインダー観察状態では撮影光路内に斜設され、撮影状態では撮影光路外に退避する。このサブミラー3は、斜設された主ミラー1を透過した光線を下方に折り曲げて、後述する焦点検出部8の方に導くものである。
【0016】
4はファインダー光路変更用のペンタプリズムである。5はアイピースであり、撮影者はアイピース5からピント板2を観察することで、撮影画面を確認することができる。この状態を光学ファインダーモード(OVFモード)と称す。6と7はファインダー観察画面内の被写体輝度を測定するための結像レンズと、測光手段の一例である測光センサであり、内部に公知の対数圧縮回路を有し、その出力は対数圧縮されたものとなる。
【0017】
8は公知のいわゆる位相差検出法によってレンズユニット200の焦点調節状態を検出する焦点検出部である。
【0018】
9はフォーカルプレンシャッター、14は、入射光を電気信号に変換して画像データを出力する撮像手段の一例である、CCDやCMOSセンサ等の撮像素子である。
【0019】
16は、撮像素子14から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器である。18は撮像素子14、A/D変換器16、D/A変換器26にそれぞれクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生回路であり、メモリ制御回路22及びシステムコントローラ50により制御される。
【0020】
20は画像処理回路であり、A/D変換器16からのデータ或いはメモリ制御回路22からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理、輝度レベルの変換処理を行う。また、画像処理回路20は、A/D変換器16から出力される画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のオートホワイトバランス(AWB)処理も行っている。
【0021】
22はメモリ制御回路であり、A/D変換器16、タイミング発生回路18、画像処理回路20、画像表示メモリ24、D/A変換器26、メモリ30、圧縮・伸長回路32を制御する。A/D変換器16から出力される画像データは、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはメモリ制御回路22のみを介して、画像表示メモリ24或いはメモリ30に書き込まれる。
【0022】
24は画像表示メモリ、26はD/A変換器、28はTFT方式のLCD等から成る画像表示部であり、画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器26を介して画像表示部28により表示される。主ミラー1およびサブミラー3をアップし、シャッター9を開いた状態で、画像表示部28を用いて、撮像した画像データを逐次表示することで、電子ビューファインダー(EVF)機能を実現することができる。以下、この状態を電子ファインダーモード(EVFモード)と称す。
【0023】
30は撮影した静止画像や動画像を格納するためのメモリであり、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像を格納するのに十分な記憶容量を備えている。これにより、複数枚の静止画像を連続して撮影する連写撮影やパノラマ撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ30に対して行うことが可能となる。また、メモリ30はシステムコントローラ50の作業領域としても使用することが可能である。
【0024】
32は適応離散コサイン変換(ADCT)等、公知の圧縮方法を用いて画像データを圧縮・伸長する圧縮・伸長回路である。圧縮・伸長回路32は、メモリ30に格納された画像を読み込んで圧縮処理或いは伸長処理を行い、処理を終えたデータを再びメモリ30に書き込む。
【0025】
40はフォーカルプレンシャッター9を制御するシャッター制御部であり、測光センサ7からの測光情報に基づいて絞り204を制御する絞り制御部205と連携しながらシャッター9を制御する。41は主ミラー1をアップ、ダウンさせるためのモータと駆動回路からなるミラー制御部である。
【0026】
50はカメラ本体100全体を制御するシステムコントローラであり、周知のCPUなどを内蔵する。52はシステムコントローラ50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリである。
【0027】
54はシステムコントローラ50でのプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声などを用いて動作状態やメッセージなどを外部に通知するための通知部である。通知部54としては、例えばLCDやLEDなどによる視覚的な表示を行う表示部や音声による通知を行う発音素子などが用いられるが、これらのうち1つ以上の組み合わせにより構成される。特に、表示部の場合には、カメラ本体100の操作部70近辺の、視認しやすい、単数あるいは複数箇所に設置されている。また、通知部54は、その一部の機能がピント板2の下部に設置されている。
【0028】
通知部54の表示内容の内、LCDなどに表示するものとしては以下のものがある。まず、単写/連写撮影表示、セルフタイマー表示等、撮影モードに関する表示がある。また、圧縮率表示、記録画素数表示、記録枚数表示、残撮影可能枚数表示等の記録に関する表示がある。また、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、フラッシュ表示、赤目緩和表示等の撮影条件に関する表示がある。その他に、マクロ撮影表示、ブザー設定表示、時計用電池残量表示、電池残量表示、エラー表示、複数桁の数字による情報表示、記録媒体120の着脱状態表示がある。更に、レンズユニット200の着脱状態表示、通信I/F動作表示、日付・時刻表示、外部コンピュータとの接続状態を示す表示等も行われる。
【0029】
また、通知部54の表示内容のうち、ピント板2の下部に表示するものとしては、例えば、以下のものがある。合焦表示、撮影準備完了表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、フラッシュ充電完了表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、記録媒体書き込み動作表示等である。
【0030】
さらに、通知部54の表示内容のうち、LED等により表示するものとしては、例えば、以下のものがある。合焦表示、撮影準備完了表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、フラッシュ充電完了表示、記録媒体書き込み動作表示、マクロ撮影設定通知表示、二次電池充電表示等である。
【0031】
また、通知部54の表示内容のうち、ランプ等に表示するものとしては、例えば、セルフタイマー通知ランプ等がある。このセルフタイマー通知ランプはAF補助光と共用してもよい。
【0032】
56は後述するプログラムなどが格納された電気的に消去・記録可能な不揮発性メモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。
【0033】
60、62、64、66、68及び70は、システムコントローラ50の各種の動作指示を入力するための操作手段であり、スイッチやダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティング、音声認識装置等の単数或いは複数の組み合わせで構成される。
【0034】
ここで、これらの操作手段の具体的な説明を行う。
【0035】
60はモードダイアルスイッチで、電源オフ、撮影モード(静止画撮影モード、動画撮影モード)、再生モード、消去モード、PC接続モード等の各機能モードを切り替え設定することができる。
【0036】
62はシャッタースイッチSW1で、不図示のシャッターボタンの操作途中(例えば半押し)でONとなり、AF処理、AE処理等の動作開始を指示する。
【0037】
64はシャッタースイッチSW2で、不図示のシャッターボタンの操作完了(例えば全押し)でONとなり、露光処理、現像処理、及び記録処理からなる一連の処理の動作開始を指示する。まず、露光処理では、撮像素子14から読み出した信号をA/D変換器16、メモリ制御回路22を介して画像データをメモリ30に書き込み、更に、画像処理回路20やメモリ制御回路22での演算を用いた現像処理が行われる。更に、記録処理では、メモリ30から画像データを読み出し、圧縮・伸長回路32で圧縮を行い、記録媒体120に画像データを書き込む。
【0038】
66はファインダーモード設定スイッチで、撮影時にOVFモードと、EVFモードのいずれかを選択する。EVFモードを設定した場合は、主ミラー1およびサブミラー3が撮影光路から退避し、シャッター9が開かれ、撮像素子14で撮像された画像は逐次、画像表示部28に表示される。
【0039】
68はクイックレビューON/OFFスイッチで、撮影直後に撮影した画像データを所定時間自動再生する、所謂「クイックレビュー」機能のON/OFFを設定する。なお、本実施の形態では、特に、画像表示部28をONとした場合におけるクイックレビュー機能の設定をする機能を備えるものとする。
【0040】
70は各種ボタンやタッチパネルなどから成る操作部である。一例として、メニューボタン、セットボタン、マクロボタン、マルチ画面再生改ページボタン、フラッシュ設定ボタン、単写/連写/セルフタイマー切り換えボタン、メニュー移動+(プラス)ボタン、メニュー移動‐(マイナス)ボタンを含む。更に、再生画像移動+(プラス)ボタン、再生画像移動‐(マイナス)ボタン、撮影画質選択ボタン、露出補正ボタン、日付/時間設定ボタンなども含む。なお、上記プラスボタン及びマイナスボタンの各機能は、回転ダイアルスイッチを備えることによって、より軽快に数値や機能を選択することが可能となる。また、撮像素子14あるいは画像処理回路20におけるゲインの設定を変更することによりISO感度を設定できるISO感度設定ボタンを含む。
【0041】
80は電源制御部で、電池検出回路、DC‐DCコンバータ、通電するブロックを切り換えるスイッチ回路等により構成されている。電源制御部80は、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行い、検出結果及びシステムコントローラ50の指示に基づいてDC‐DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部へ供給する。
【0042】
82、84はコネクタ、86はアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li‐ion電池、Liポリマー電池等の二次電池、ACアダプター等からなる電源部である。
【0043】
90はメモリカードやハードディスク等の記録媒体とのインタフェース、92はメモリカードやハードディスク等の記録媒体と接続を行うコネクタである。98はコネクタ92に記録媒体120が装着されているか否かを検知する記録媒体着脱検知回路である。
【0044】
なお、本実施の形態では記録媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタを1系統持つものとして説明しているが、記録媒体を取り付けるインタフェース及びコネクタは、単数或いは複数、いずれの系統数を備える構成としても構わない。また、異なる規格のインタフェース及びコネクタを組み合わせて備える構成としても構わない。
【0045】
インタフェース及びコネクタとしては、種々の記憶媒体の規格に準拠したものを用いて構成することが可能である。例えば、PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)カードやCF(コンパクトフラッシュ(登録商標))カード、SDカード等である。インタフェース90及び94、そしてコネクタ92及び96をPCMCIAカードやCF(登録商標)カード等の規格に準拠したものを用いて構成した場合、各種通信カードを接続することができる。通信カードとしては、LANカードやモデムカード、USB(Universal Serial Bus)カード、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394カードがある。他にも、P1284カード、SCSI(Small Computer System Interface)カード、PHS等がある。これら各種通信カードを接続することにより、他のコンピュータやプリンタ等の周辺機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことができる。
【0046】
72は通信部で、RS232CやUSB、IEEE1394、P1284、SCSI、モデム、LAN、無線通信、等の各種通信機能を有する。73は通信部72によりカメラ本体100を他の機器と接続するコネクタ或いは無線通信の場合はアンテナである。
【0047】
120はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。この記録媒体120は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部122、カメラ本体100とのインタフェース124、カメラ本体100と接続を行うコネクタ126を備えている。
【0048】
記録媒体120としては、PCMCIAカードやコンパクトフラッシュ(登録商標)等のメモリカード、ハードディスク等を用いることができる。また、マイクロDAT、光磁気ディスク、CD‐RやCD‐WR等の光ディスク、DVD等の相変化型光ディスク等で構成されていても勿論構わない。
【0049】
399は後述のレンズユニット200とカメラ本体100のシステムコントローラ50との通信を行う通信線群であり、499は後述の外付けフラッシュ400とカメラ本体100のシステムコントローラ50との通信を行う通信線群である。
【0050】
次に、レンズユニット200の構成について説明する。
【0051】
201は被写体像を撮像素子14に結像し、焦点調整を行う為のフォーカスレンズ、202はフォーカスレンズ201を光軸方向に駆動して、ピントを合わせるためのフォーカス駆動アクチュエータでである。211はレンズ制御マイコン206からの指令に基づき、フォーカス駆動アクチュエータ202を制御するフォーカス制御部である。
【0052】
203はフォーカスレンズ201の位置から被写体距離を検出する為のエンコーダからなる距離検出部、204は撮影時の光量を調整する為の絞り、250は絞り駆動アクチュエータである。205はレンズ制御マイコン206からの指令に基づき、絞り駆動アクチュエータ250を制御する絞り制御部である。
【0053】
207は変倍のための焦点距離調整を行うためのズーミングレンズ、208はズーミングレンズ207を光軸方向に駆動して、焦点距離調節を行うためのズーム駆動アクチュエータである。212はズーム駆動アクチュエータ208を制御するズーム制御部である。
【0054】
206は前述のフォーカス駆動や絞り駆動などを制御するとともに、カメラ本体100側のシステムコントローラ50と通信を制御するレンズ制御マイコンである。
【0055】
レンズユニット200はレンズマウント209を介して、着脱可能にカメラ本体100に装着され、電気的にはシリアル通信線と電源からなるコネクタ210でカメラ本体100に接続される。
【0056】
なお、上記説明では、レンズ交換式の一眼レフタイプのデジタルカメラであるものとして説明したが、レンズや鏡筒が本体と一体化された、いわゆるデジタルコンパクトカメラなどであってもよい。
【0057】
次に、本発明のフラッシュ400の構成について図2を参照して説明する。フラッシュ400は、カメラ本体にホットシュー450と451の接点にて接続される。
【0058】
図2において、401は電源電池、402はDC/DCコンバータであり、電池電圧を数100Vに昇圧する。403は発光エネルギーを蓄積するメインコンデンサである。404、405は抵抗であり、メインコンデンサ403の電圧を所定比に分圧する。406は発光電流を制限するためのコイル、407は発光停止時に発生する逆起電圧を吸収するためのダイオード、410は発光素子として用いられるキセノン(Xe)管である。411はトリガ発生回路、412はIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)などの発光制御回路である。
【0059】
430はデータセレクタであり、Y0、Y1の2種類の入力の組み合わせにより、D0、D1、D2のいずれかを選択してYに出力する。431はフラット発光の発光レベル制御用のコンパレータ、432は閃光発光時の発光量制御用のコンパレータである。
【0060】
435はフラット発光制御用の受光センサであるフォトダイオードであり、キセノン管410からの光を光電変換する。434はフォトダイオード435に流れる光電変換された微少電流を増幅すると共に光電流を電圧に変換する測光回路である。
【0061】
438は閃光発光制御用の受光センサであるフォトダイオードであり、キセノン管410からの光を光電変換する。436はフォトダイオード438に流れる光電変換された光電流を対数圧縮するとともにキセノン管410の発光量を圧縮積分するための積分測光回路である。
【0062】
440はフラッシュ400全体の動作を制御するフラッシュ制御マイコン、411はカメラ本体100との通信を行うためにホットシューに設けられた接点群である。
【0063】
次に、フラッシュ制御マイコン440の各端子について説明する。CNTはDC/DCコンバータ402の充電を制御する制御出力端子、CLKはカメラ本体100とシリアル通信を行うのための同期クロックの入力端子である。DOは同期クロックに同期して、フラッシュ400からカメラ本体100にシリアルデータを転送するためのシリアル出力端子である。DIは同期クロックに同期して、カメラ本体100からフラッシュ400にシリアルデータを転送するためのシリアルデータ入力端子である。CHGはフラッシュ400からカメラ本体100にキセノン管410の発光可否を伝達するための出力端子、Xはカメラ本体100からの閃光発光指令が入力される入力端子である。
【0064】
INTは積分測光回路436の積分制御出力端子であり、AD0は積分測光回路436から発光量を示す積分電圧を読み込むためのA/D変換入力端子、DA0はコンパレータ431および432のコンパレート電圧を出力するためのD/A出力端子である。
【0065】
Y0、Y1はデータセレクタ430の選択状態の出力端子であり、TRIGは発光トリガの出力端子である。
【0066】
なお、上記説明では、フラッシュ400が外付けであるものとして説明したが、本体と一体化された構成であっても構わない。
【0067】
<第1の実施形態>
次に、図3乃至図8を参照して、上記構成を有する撮像装置の第1の実施形態における動作について説明する。
【0068】
図3及び図4は本第1の実施形態におけるカメラ本体100の主ルーチンのフローチャートである。同図を用いてシステムコントローラ50の動作を以下に説明する。
【0069】
図3において、電池交換等の電源投入により、システムコントローラ50はフラグや制御変数等を初期化し(ステップS101)、画像表示部28の画像表示をOFF状態に初期設定する(ステップS102)。次にステップS103でシステムコントローラ50は、モードダイアル60の設定位置を判断する。モードダイアル60が電源OFFに設定されていたならば、システムコントローラ50は、各表示部の表示を終了状態に変更し、フラグや制御変数等を含む必要なパラメータや設定値、設定モードを不揮発性メモリ56に記録する。更に、システムコントローラ50は、電源制御部80により画像表示部28を含むカメラ本体100各部の不要な電源を遮断する等の所定の終了処理を行った後(ステップS105)、ステップS103に戻る。
【0070】
また、ステップS103でモードダイアル60が撮影モードに設定されていたならば、ステップS106に進む。
【0071】
また、ステップS103でモードダイアル60がその他のモードに設定されていたならば、システムコントローラ50は選択されたモードに応じた処理を実行し(ステップS104)、処理を終えたならばステップS103に戻る。
【0072】
ステップS106において、システムコントローラ50は、電源制御部80により電池等により構成される電源86の残容量や動作情況がカメラ本体100の動作に問題があるか否かを判断する。問題があるならば(ステップS106でNO)通知部54を用いて画像や音声により所定の警告を行った後に(ステップS108)、ステップS103に戻る。
【0073】
一方、電源86に問題が無いならば(ステップS106でYES)、システムコントローラ50は記録媒体120の動作状態がカメラ本体100の動作、特に記録媒体120に対する画像データの記録再生動作に問題があるか否かを判断する。問題があるならば(ステップS107でNO)通知部54を用いて画像や音声により所定の警告を行った後に(ステップS108)、ステップS103に戻る。
【0074】
記録媒体120の動作状態に問題が無いならば(ステップS107でYES)、通知部54を用いて画像や音声によりカメラ本体100の各種設定状態の告知を行う(ステップS109)。なお、画像表示部28の画像表示をONにして、画像表示部28も用いて画像や音声によりカメラ本体100の各種設定状態の告知を行うようにしてもよい。
【0075】
次に、システムコントローラ50は、クイックレビューON/OFFスイッチ68の設定状態を調べる(ステップS110)。クイックレビューONに設定されていたならばクイックレビューフラグを設定し(ステップS111)、クイックレビューOFFに設定されていたならばクイックレビューフラグを解除する(ステップS112)。なお、クイックレビューフラグの状態は、システムコントローラ50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶する。
【0076】
続いて、システムコントローラ50は、ファインダーモード設定スイッチ66の設定状態を調べる(ステップS113)。EVFモードに設定されていたならば、EVFフラグを設定すると共に(ステップS114)、EVFを開始する(ステップS115)。このときにEVFモードでなかった場合、すなわち主ミラー1及びサブミラー3がダウンし、シャッター9が閉じている場合には、ミラー制御部41を介して主ミラー1及びサブミラー3をアップ駆動する。更に、シャッター制御部40を制御してシャッター9を開き、撮像素子14にレンズユニット200を介して入射する被写体像を結像し、画像表示部28の画像表示をON状態に設定する。更に、撮像した画像データを逐次表示するスルー表示状態に設定して(ステップS116)、図4のステップS119に進む。なお、スルー表示状態においては、撮像素子14、A/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、画像表示メモリ24に逐次書き込まれたデータを、メモリ制御回路22、D/A変換器26を介して画像表示部28により逐次表示する。このようにして、EVF機能を実現している。
【0077】
一方、ステップS113において、ファインダーモード設定スイッチ66がOVFモードに設定されていた場合、EVFフラグを解除すると共に(ステップS117)、OVFを開始する(ステップS118)。このときにOVFモードでなかった場合、すなわち主ミラー1及びサブミラー3がアップし、シャッター9が開いている場合は、ミラー制御部41を介して主ミラー1をダウン駆動する。更に、シャッター制御部40を制御してシャッター9を閉じ、光学ファインダーとして機能するように設定し、画像表示部28の画像表示をOFF状態にして、図4のステップS119に進む。このように、OVFモードが設定されている場合は、画像表示部28によるEVF機能を使用せず、光学ファインダーを用いて撮影を行う。
【0078】
なお、ステップS114またはS117で設定されるEVFフラグの状態は、システムコントローラ50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶する。
【0079】
ステップS119において、シャッタースイッチSW1が押されていないならば、ステップS103に戻る。シャッタースイッチSW1が押されたならば、システムコントローラ50は内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたEVFフラグの状態を判断する(ステップS120)。そして、EVFフラグが設定されていたならば、画像表示部28の表示状態をフリーズ表示状態に設定してから(ステップS121)、ステップS122に進む。
【0080】
フリーズ表示状態においては、撮像素子14、A/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介した画像表示メモリ24の画像データ書き換えを禁止する。そして、最後に書き込まれた画像データを、メモリ制御回路22、D/A変換器26を介して画像表示部28により表示することにより、フリーズした映像を表示している。
【0081】
一方、ステップS120でEVFフラグが解除されていたならば、直接ステップS122に進む。
【0082】
ステップS122では、焦点調節処理を行ってフォーカスレンズ201の焦点を被写体に合わせ、測光処理を行って絞り値及びシャッタースピードを決定する。測光の結果、必要であればフラッシュフラグをセットし、フラッシュの設定も行う。このステップS122で行う焦点調節・測光処理の詳細は図5を用いて後述する。
【0083】
焦点調節・測光処理(ステップS122)を終えたならば、システムコントローラ50は、内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたEVFフラグの状態を判断する(ステップS123)。そして、EVFフラグが設定されていたならば、画像表示部28の表示状態をスルー表示状態に設定してから(ステップS124)、ステップS125に進む。なお、ステップS124でのスルー表示状態は、ステップS116でのスルー状態と同じ動作状態である。
【0084】
一方、ステップS123でEVFフラグが解除されていたならば、直接ステップS125に進む。
【0085】
シャッタースイッチSW2が押されずに(ステップS125でOFF)、さらにシャッタースイッチSW1も解除されたならば(ステップS126でOFF)、ステップS103に戻る。
【0086】
シャッタースイッチSW2が押されたならば(ステップS125でON)、システムコントローラ50はシステムコントローラ50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶されるEVFフラグの状態を判断する(ステップS127)。そして、EVFフラグが設定されていたならば、画像表示部28の表示状態を固定色表示状態に設定してから(ステップS128)、ステップS129に進む。
【0087】
固定色表示状態においては、撮像素子14、A/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して画像表示メモリ24に書き込まれた画像データを、固定色の画像データに差し替える。そして、差し替えた固定色の画像データを、メモリ制御回路22、D/A変換器26を介して画像表示部28により表示することにより、固定色の映像を表示する。
【0088】
一方、ステップS127でEVFフラグが解除されていたならば、直接ステップS129に進む。
【0089】
ステップS129において、システムコントローラ50は露光処理及び現像処理からなる撮影処理を実行する。露光処理では、撮像素子14、A/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはA/D変換器16から直接メモリ制御回路22を介して、メモリ30に撮影した画像データを書き込む。そして、現像処理では、メモリ制御回路22そして必要に応じて画像処理回路20を用いて、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出して各種処理を行う。なお、このステップS129における撮影処理の詳細は図6及び図7を用いて後述する。
【0090】
撮影処理が終了するとステップS130に進み、システムコントローラ50は、内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたクイックレビューフラグの状態を判断する(ステップS130)。そして、クイックレビューフラグが設定されていたならばクイックレビュー表示を行う(ステップS133)。なお、クイックレビュー表示に先だって、画像表示部28がOFFであれば、画像表示部28をONにしてから(ステップS131)、表示を行う。
【0091】
一方、クイックレビューフラグが解除されていたならば(ステップS130でOFF)、直接ステップS134に進む。
【0092】
ステップS134では、システムコントローラ50は、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出して、メモリ制御回路22そして必要に応じて画像処理回路20を用いて各種画像処理を行う。更に、圧縮・伸長回路32を用いて設定したモードに応じた画像圧縮処理を行った後、記録媒体120へ画像データの書き込みを行う記録処理を実行する。
【0093】
記録処理(ステップS134)が終了した際に、システムコントローラ50はシャッタースイッチSW2の状態を判断する。シャッタースイッチSW2が押された状態であったならば(ステップS135でON)、システムコントローラ50はシステムコントローラ50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶される連写フラグの状態を判断する(ステップS136)。連写フラグが設定されていたならば、連続して撮影を行うためにステップS129に戻り、次の撮影を行う。連写フラグが設定されていないならば(ステップS136でNO)、ステップS135に戻り、シャッタースイッチSW2が放されるまで、現在の処理を繰り返す。
【0094】
シャッタースイッチSW2が放されたならば、ステップS137において所定のミニマムレビュー時間が経過した後に、ステップS138に進む。
【0095】
ステップS138ではシステムコントローラ50は、内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたEVFフラグの状態を判断する。そして、EVFフラグが設定されていたならば、画像表示部28の表示状態をスルー表示状態に設定してから(ステップS139)、ステップS141に進む。この場合、画像表示部28でのクイックレビュー表示によって撮影画像を確認した後に、次の撮影のために撮像した画像データを逐次表示するスルー表示状態にすることができる。
【0096】
一方、EVFフラグが解除されていたならば(ステップS138でOFF)、画像表示部28の画像表示をOFF状態に設定して(ステップS140)、ステップS141に進む。この場合、画像表示部28でのクイックレビュー表示によって撮影画像を確認した後に、電力消費量の大きい画像表示部28やD/A変換器26等の機能を停止をすることで、消費電力を削減することが可能となる。
【0097】
ステップS141ではシャッタースイッチSW1の状態を調べ、シャッタースイッチSW1がONであれば、システムコントローラ50は、ステップS125に戻って次の撮影に備える。シャッタースイッチSW1がOFFであれば、システムコントローラ50は、一連の撮影動作を終えてステップS103に戻る。
【0098】
図5は、図4のステップS122における焦点調節・測光処理の詳細なフローチャートを示す。
【0099】
ステップS200において、システムコントローラ50は、内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたEVFフラグの状態を判断する。EVFフラグが設定されていたならば、ステップS201に進み、解除されていたならば、ステップS210に進む。
【0100】
ステップS201では、撮像素子14から電荷信号を読み出し、A/D変換器16を介して画像処理回路20に画像データを逐次読み込む(ステップS201)。この逐次読み込まれた画像データを用いて、画像処理回路20は、TTL方式のAE処理及び、AF処理に用いる所定の演算を行う。なお、このTTL方式のAE処理は、測光手段の別の一例を構成している。
【0101】
システムコントローラ50は、画像処理回路20での演算結果を用いて露出(AE)が適正と判断されるまで(ステップS202)、絞り制御部205及び、撮像素子14の電子シャッターの組み合わせによりAE制御を行う(ステップS203)。なお、レンズユニット200への絞り駆動指令は、カメラ本体100、レンズユニット200間の通信線399を介して、公知のシリアル通信にて指令される。そしてステップS204に進み、システムコントローラ50は、AE制御で得られた測定データ(測光結果)を用いてフラッシュが必要か否かを判断する。フラッシュが必要ならば(ステップS204でYES)フラッシュフラグをセットし、フラッシュ400を充電する(ステップS205)。
【0102】
露出(AE)が適正と判断したならば(ステップS202でYES)、測定データ及び/或いは設定パラメータをシステムコントローラ50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶する。
【0103】
次に、画像処理回路20での演算結果及びAE制御で得られた測定データを用いて、システムコントローラ50はホワイトバランス(AWB)が適正かどうか判断する。適正であると判断されるまで(ステップS206でYESとなるまで)、画像処理回路20を用いて色処理のパラメータを調節してAWB制御を行う(ステップS207)。
【0104】
AWBが適正と判断したならば(ステップS206でYES)、測定データ及び/或いは設定パラメータをシステムコントローラ50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶する。
【0105】
次に、画像処理回路20での演算結果及びAE制御及びAWB制御で得られた測定データを用いて、システムコントローラ50は焦点調節(AF)を行う。そして、その結果が合焦と判断されるまで(ステップS208でNOの間)、通信線399を介して、レンズユニット200にフォーカスレンズ201の駆動を指令し、AF制御を行う(ステップS209)。この際、レンズ制御マイコン206は、カメラ本体100から指令されたフォーカス駆動量あるいは、フォーカス駆動速度に従い、フォーカス制御部211を制御し、フォーカスレンズ201を光軸方向に駆動する。
【0106】
EVFモードにおける合焦の判定は、このフォーカスレンズ201を光軸方向に駆動する事で、画像のAF領域の高周波成分が最も高くなった位置を合焦位置と判定するいわゆるコントラストAFを用いる。
【0107】
焦点調節(AF)の結果、合焦と判断したならば(ステップS208でYES)、測定データ及び/或いは設定パラメータをシステムコントローラ50の内部メモリ或いはメモリ52に記憶し、焦点調節・測光処理ルーチン(ステップS122)を終了する。
【0108】
次に、ステップS200において、EVFフラグが設定されていないと判断された場合、すなわちOVFモードの場合にはステップS200からステップS210に進み、測光センサ7により測光を行う。そして、測光センサ7の測光結果と、設定されているISO感度に応じて露出値(EV)を演算し、所定の撮影プログラム線図に応じてシャッター速度(TV)と絞り値(AV)を求める(ステップS211)。そしてステップS212に進み、システムコントローラ50は得られた露出値(EV)を用いてフラッシュが必要か否かを判断する。フラッシュが必要ならば(ステップS212でYES)フラッシュフラグをセットし、フラッシュ400を充電する(ステップS213)。
【0109】
次に公知のTTL位相差方式の焦点検出部8で検出されたピントずれ量が合焦範囲内であれば(ステップS214でYES)、焦点調節・測光処理を終了する。一方、合焦範囲外であれば(ステップS214でNO)、フォーカスレンズ201を駆動してAF制御を行い(ステップS215)、合焦判定を行うためにステップS214に戻る。
【0110】
上記一連の処理が終了すると、ステップS122の焦点調節・測距処理を終了する。
【0111】
図6及び図7は、図4のステップS129における撮影処理の詳細なフローチャートを示す。また、図8は、フラッシュ撮影時のフラッシュ400の発光波形と、積分測光回路436の出力に相当する波形とを示す。
【0112】
システムコントローラ50は、ステップS300において内部メモリ或いはメモリ52に記憶されたEVFフラグの状態を判断する。EVFフラグが設定されていたならば(EVFモード)ステップS301に進み、設定されていなければ(OVFモード)ステップS321に進む。
【0113】
先ず、EVFモードの場合について説明する。
【0114】
ステップS301では、フラッシュフラグが設定されているかどうか判断する。設定されている場合はステップS302に進み、撮像素子14によりプリ発光前に定常光で被写体像を撮像し、その画像情報から被写体輝度(定常光)を求める。定常光による撮像では、フラッシュ400の発光を行わない。ここでは、シャッター秒時(電荷蓄積時間:TV)と設定された絞り値(AV)とから、露出値EVを決定する(定常光による測光)。次に、予め設定されている適正露光時の画像輝度レベルLVL0と、撮像された被写体の画像輝度レベルLVL1とから、被写体輝度レベルを次式(1)により求める。
LVLt=log2(LVL1/LVL0) …(1)
【0115】
次に、焦点調節・測光処理時に(図5)、ステップS203で求めた露出値EV(AV+TV)とISO感度SVとを用いて、次式(2)により外光輝度BVを求める。
BV=EV−SV+LVLt …(2)
【0116】
次に所定の発光量、所定の発光時間でフラッシュ400を略一定光量でプリ発光させる(ステップS303)。このプリ発光指令は、フラッシュ400とカメラ本体100間で通信線499を介して、公知のシリアル通信で、カメラ本体100側のシステムコントローラ50からフラッシュ制御マイコン440に指令される。この時、フラッシュ制御マイコン440は、不図示の電源SWがオンされ、電源401の電圧をDC/DCコンバータ402により昇圧している。そのため、プリ発光指令を受けると発光制御回路412を制御し、キセノン管410を光らせて、所定光量、所定発光時間のプリ発光を行う。
【0117】
このプリ発光の動作を図2に示した回路図を参照して説明する。
【0118】
フラッシュ制御マイコン440は、カメラ本体100のシステムコントローラ50より指示された発光量に応じた制御電圧をDA0端子に出力する。
【0119】
次に、Y1、Y0にHi、Loをそれぞれ出力し、入力D2を選択する。このときキセノン管410はまだ発光していないので、フォトダイオード435では光電流はほとんど流れず、コンパレータ431の反転入力端子に入力される測光回路434の出力電圧は発生しない。一方、コンパレータ431の出力はHiであるので、発光制御回路412は導通状態となる。
【0120】
次に、TRIG端子よりトリガ信号を出力すると、トリガ回路411は高圧を発生し、キセノン管410を励起し、発光が開始される。
【0121】
一方、フラッシュ制御マイコン440は、積分測光回路436に積分開始を指示し、積分測光回路436は、光量積分用のフォトダイオード438の対数圧縮された光電出力の積分を開始する(図8(a)の「積分測光回路の出力」のt0)。これと同時に、カメラ本体100のシステムコントローラ50より指示された発光時間をカウントするタイマーを起動させる。
【0122】
プリ発光が開始されると、フラット発光の発光レベル制御用のフォトダイオード435からの光電流が多くなり、測光回路434の出力が上昇する。そして、測光回路434の出力がコンパレータ431の非反転入力に設定されている所定のコンパレート電圧より高くなると、コンパレータ431の出力はLoに反転し、発光制御回路412はキセノン管410の発光電流を遮断する。これにより、放電ループが断たれるが、ダイオード409およびコイル406により環流ループを形成し、発光電流は回路の遅れによるオーバーシュートが収まった後、徐々に減少する。
【0123】
発光電流の減少に伴い、発光レベルが低下するので、フォトダイオード435の光電流は減少し、測光回路434の出力も低下する。そして、所定のコンパレートレベル以下に低下すると、再びコンパレータ431の出力がHiに反転し、発光制御回路412が再度導通してキセノン管410の放電ループが形成され、発光電流が増加して発光レベルも増加する。
【0124】
このように、DA0に設定された所定のコンパレート電圧を中心に、コンパレータ431は短い周期で発光レベルの増加減少を繰り返し、結果的には、所望するほぼ一定の発光レベルで発光を継続させるフラット発光の制御が行われる。
【0125】
前述したタイマーのカウントにより所定の発光時間が経過すると、フラッシュ制御マイコン440はY1、Y0端子をそれぞれLo,Loに設定する。これにより、データセレクタ430の入力はD0、すなわちLoレベル入力が選択され、出力は強制的にLoレベルとなり、発光制御回路412はキセノン管410の放電ループを遮断する。この様にして、所定の輝度、所定の発光量のプリ発光が行われる。
【0126】
以上の動作は図8(a)のt0〜t1のプリ発光期間に相当する。
【0127】
なお、上述したフラット発光によるプリ発光ではなく、一般的な閃光発光でプリ発光を行ってもよい。その場合の動作について以下に説明する。
【0128】
フラッシュ制御マイコン440は、カメラ本体100のシステムコントローラ50より指示された発光量に応じた制御電圧をDA0端子に出力する。
【0129】
次に、Y1、Y0にLo、Hiをそれぞれ出力し、入力D1を選択する。このときキセノン管410はまだ発光していないので、フォトダイオード438では光電流はほとんど流れず、また、コンパレータ432の反転入力端子に入力される積分測光回路436は積分動作を開始していない。そのため、コンパレータ432の出力はHiであるので、発光制御回路412は導通状態となる。
【0130】
次に、TRIG端子よりトリガ信号を出力すると、トリガ回路411は高圧を発生し、キセノン管410を励起し、発光が開始される。
【0131】
一方、フラッシュ制御マイコン440は、積分測光回路436に積分開始を指示し、積分測光回路436は、光量積分用のフォトダイオード438の対数圧縮された光電出力の積分を開始する(図8(a)の「積分測光回路の出力」のt0)。
【0132】
プリ発光が開始されると、発光量に応じて積分測光回路436の出力は高くなり、コンパレータ432の非反転入力に設定されている所定のコンパレート電圧より高くなると、コンパレータ432の出力はLoに反転する。これにより、発光制御回路412はキセノン管410の発光電流を遮断する。これにより、放電ループが遮断され、キセノン管410の発光が終了し、所定の発光量のプリ発光が行われる。
【0133】
ステップS304では、上述の様にしてフラッシュ400がプリ発光をしている間に、撮像素子14により被写体像を撮像する(プリ発光中の測光)。
【0134】
次に、ステップS304で取り込んだプリ発光時の撮像データから、ステップS302で求めた定常光時の撮像データを引くことにより、プリ発光による被写体反射光成分のみを抽出する。このプリ発光の被写体反射光成分と、撮像素子14の適正受光量との差異により、本発光量を求める(ステップS305)。この処理は、システムコントローラ50により行うため、システムコントローラ50が演算手段として動作する。
【0135】
次に撮影の準備のために、開放状態になっているシャッターを一度閉じ(ステップS306)、再度シャッター制御部40を制御してシャッター9の先幕を開くとともに(ステップS307)、撮像素子14の露光を開始する(ステップS308)。次にフラッシュフラグが設定されていれば(ステップS309でYES)、ステップS305で求めた本発光量をフラッシュ400に指令し、フラッシュ400は、指令された発光量で本発光を行う(ステップS310)。この動作は、図8(a)のt2〜t3の期間に相当する。そして、所定の露光時間終了後に、シャッター9の後幕を閉じ(ステップS311)、撮像素子14の蓄積を終了し、撮像素子14の上の画素より順次本撮影画像を読み出す(ステップS312)。
【0136】
なお、本第1の実施形態では、ステップS307、ステップS308、ステップS311で説明した様に、本撮影の露光制御を電子シャッターではなく、メカニカルシャッター9にて行っているが、これは高輝度スミアなどによる画質の低下を防ぐ為である。
【0137】
一方EVFモードでない場合、即ちOVFモードの場合は(ステップS300でNO)ステップS321に進み、フラッシュフラグが設定されているかどうか判断する。設定されていれば(ステップS321でYES)、プリ発光前に被写体像を測光センサ7で測光する(ステップS322)。この定常光による測光では、フラッシュ400の発光を行わない。ここでは、被写体像は撮影レンズ301を通してピント板2に結像され、その像は測光レンズ6を通して測光センサ7に結像され、この被写体像を測光センサ7で光電変換し、所定時間積分することで定常光における被写体の測光が行われる。
【0138】
次に、ステップS323において、ステップS303と同様にして、所定の発光量でフラッシュ400をプリ発光させ、ステップS324でプリ発光中の被写体からの反射光を測光センサ7で測光する。
【0139】
次に、ステップS324で求めたプリ発光時の測光データから、ステップS322で求めた定常光時の測光データを引くことにより、プリ発光による被写体反射光成分のみを抽出する。この被写体反射光成分による被写体輝度と、焦点調節・測光処理時に(図5)、ステップS211で求めた露出値EV(AV+TV)との差によって本発光量を求める(ステップS325)。この処理は、システムコントローラ50により行うため、システムコントローラ50が演算手段として動作する。
【0140】
次に撮影の準備が整うと、システムコントローラ50は、主ミラー1およびサブミラー3をアップさせ、光軸上から退避させる。更に、前述した様にカメラ本体100とレンズユニット200間の通信線399を介して、レンズユニット200に所定絞り値に絞り込む様に指令する。これに応じて、レンズ制御マイコン206は絞り制御部205を制御して、絞り204を所定絞り値に絞りこむ(ステップS326)。次にシャッター制御部40を制御し、シャッター9の先幕を開き(ステップS327)、撮像素子14の露光を開始する(ステップS328)。そして、フラッシュフラグが設定されていれば(ステップS329でYES)、ステップS325で求めた本発光量をフラッシュ400に指令し、フラッシュ400は、指令された発光量で本発光を行う(ステップS330)。所定の露光時間終了後に、シャッター9の後幕を閉じ(ステップS331)、撮像素子14の蓄積を終了して、露光を終了する(ステップS332)。そして、ステップS326で光軸上から退避させた主ミラー1及びサブミラー3を元の位置に戻すと共に、ステップS326と同様にして絞り204を開放に駆動する(ステップS333)。
【0141】
ステップS312またはS333の処理後、図7のステップS340に進む。ステップS340では、フラッシュ制御マイコン440は、発光制御時に設定した、発光停止レベルである出力端子DA0の出力値と、発光修了時の積分測光回路436の積分電圧を入力端子AD0から読み込んだ積分電圧の差、即ち発光過不足量を算出する。
【0142】
この詳細を図8を用いて説明する。図8(b)は図8(a)の発光波形及び積分測光回路436の本発光時部分の出力を拡大した図である。
【0143】
前述した様に、時刻t0からt1の間、キセノン管410がプリ発光を行うと、フォトダイオード438の光電流を積分測光回路436で積分する事により、キセノン管410の発光量の積分値が得られる。この積分値に対して、前述した様に、ステップS305またはステップS325で求めた本発光量に相当する発光停止レベルDA0にて、本発光の停止制御がなされる。しかしながら、発光停止後もキセノン管410からはAで示す分の残発光が行われるので、発光終了するまで、積分電圧は上昇し、完全な発光停止後も、Bで示す積分量だけ多く発光していることになる。
【0144】
この値は通常は、残発光分が加算されるのでオーバーとなるが、被写体が調光可能範囲よりも遠い場合、あるいは発光電荷を溜めるメインコンデンサ403の電圧が低い場合などではアンダーとなる。この露出過不足量データは前述のフラッシュ400とカメラ本体100間のシリアル通信線を経由してカメラ本体100に送られる。
【0145】
次に、撮像素子14から電荷信号を読み出し、A/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはA/D変換器16から直接メモリ制御回路22を介して、メモリ30に撮影画像のデータを書き込む(ステップS341)。次にシステムコントローラ50は、メモリ制御回路22そして必要に応じて画像処理回路20を用いて、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出す。そして、ステップS340でフラッシュ400より取得した露出過不足量データを基に、画像輝度レベル補正、具体的には図1の画像処理回路20にてデジタル処理で輝度レベルを補正するデジタルゲイン補正(ステップS342)を行う。
【0146】
具体的なデジタルゲイン補正の方法としては、図8のCで表される露出がオーバーした分を露出量にして1段分だとすると、ゲインとしてマイナス1段分のゲイン補正を行うことで露出オーバー分を補償している。逆に露出が不足している場合はその不足分を埋めるために、プラスのゲイン補正を行うことで、露出不足分を補償している。このように、このデジタルゲイン補正では露出過不足量を補償するように決定されたゲイン値を用いて補正を行う。即ち、画像処理回路が補正手段としての役割を果たす。
【0147】
その後、撮像素子14のベイヤ−配列に並んでいるRGB画素から、各画素に対してRGB全ての色データを生成する色処理などを行う(ステップS343)。そして、メモリ30に処理を終えた画像データを書き込み、メモリ制御回路22を介して画像表示メモリ24に表示画像データの転送を行う(ステップS344)。
【0148】
一連の処理を終えると、撮影処理ルーチン(ステップS129)を終了する。
【0149】
上記の通り本第1の実施形態によれば、フラッシュの実際の発光量の測定結果を元に、撮影した画像の輝度レベルを修正する事で、フラッシュの実際の発光量にばらつきが生じた場合でも、適正な輝度レベルの画像を取得することが可能となる。
【0150】
<第2の実施形態>
次に本発明の第2の実施形態について説明する。
【0151】
第2の実施形態では、外光の輝度に応じて、第1の実施形態で説明した、フラッシュ400の実発光量に基づき、デジタルゲイン補正を行う為の補正量を決定する場合について説明する。これは、外光の寄与率が高い(例えば、明るい)場合に、ストロボの実発光量に応じてデジタルゲイン補正を行うと、外光に相当する部分の輝度レベルが変わってしまうことがある。つまり、デジタルゲイン補正を行うと、画面全体に対して補正を行うことになるので、ゲイン補正値を決定する際の寄与率が低い被写体の画質が悪化してしまうことが考えられるためである。本第2の実施形態では、外光輝度に応じて、デジタルゲイン補正量に制限をかける。
【0152】
なお、本第2の実施形態は、第1の実施形態で説明した処理の内、図7を参照して説明した処理のみ異なるため、図7に代えて図9を参照して説明するが、図7と同様の処理には同じ参照番号を付す。なお、図9の処理は、第1の実施形態と同様に、図6におけるステップS312もしくはステップS333の後に行われるものである。
【0153】
ステップS340において、フラッシュ制御マイコン440は、発光制御時に設定した、発光停止レベルである出力端子DA0の出力値と、発光終了時の積分測光回路436の積分電圧を入力端子AD0から読み込んだ積分電圧の差、即ち発光過不足量を算出する。
【0154】
この値は前述した様に、通常は残発光分が加算されるのでオーバーとなるが、被写体が調光可能範囲よりも遠い場合、あるいは発光電荷を溜めるメインコンデンサ403の電圧が低い場合などではアンダーとなる。この露出過不足量データは前述のフラッシュ400とカメラ本体100間のシリアル通信線を経由してカメラ本体100に送られる。
【0155】
次に、図6のステップS302若しくはステップS322で求めた外光輝度BVと、図5のステップS203またはステップS211で求めた露出値EV(AV+TV)およびISO感度SVから、外光による被写体輝度の過不足量を、次式(3)により求める。
外光過不足量=BV+SV−(TV+AV) …(3)
【0156】
この外光過不足量を基に図10で示したテーブルから、画像輝度補正量の最大値を求める。画像輝度補正量の最大値を求める処理、即ち、後述する画像処理回路20による輝度レベルのゲイン補正の補正量を制限する処理は、システムコントローラ50により行われる。従って、システムコントローラ50が制限手段の機能を実現することになる。
【0157】
次に、撮像素子14から電荷信号を読み出し、A/D変換器16、画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いはA/D変換器16から直接メモリ制御回路22を介して、メモリ30に撮影画像のデータを書き込む(ステップS341)。次にシステムコントローラ50は、メモリ制御回路22そして必要に応じて画像処理回路20を用いて、メモリ30に書き込まれた画像データを読み出す。そして、ステップS340でフラッシュより取得した露出過不足量データと、ステップS441で求めた輝度補正量の最大値を基に、該最大値により制限される補正量の範囲内で、画像輝度レベル補正を行う(ステップS442)。ここでは、具体的には画像処理回路20にてデジタル処理で輝度レベルを補正するデジタルゲイン補正を行う。なお、デジタルゲイン補正の具体的な処理方法に関しては、第1の実施形態で説明した方法と同様である。
【0158】
その後、撮像素子14のベイヤ−配列に並んでいるRGB画素から、各画素に対してRGB全ての色データを生成する色処理などを行う(ステップS343)。そして、メモリ30に処理を終えた画像データを書き込み、メモリ制御回路22を介して画像表示メモリ24に表示画像データの転送を行う(ステップS344)。
【0159】
一連の処理を終えると、撮影処理ルーチン(ステップS129)を終了する。
【0160】
上記の通り本第2の実施形態によれば、フラッシュの実際の発光量の測定結果による、撮影した画像の輝度レベルの修正を、外光の輝度に応じて制限する。これによりフラッシュの実際の発光量にばらつきが生じた場合でも、補正を過度にかけ過ぎることなく、外光とのバランスが取れた輝度レベルの補正を行うことが可能となる。
【0161】
なお、上記第1及び第2の実施形態においては、発光過不足量をフラッシュ制御マイコン440が求める場合について説明したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、以下のように構成しても良い。フラッシュ400から発光修了時の積分測光回路436の積分電圧をカメラ本体100のシステムコントローラ50に送信し、システムコントローラ50においてステップS310でフラッシュ400に指令した本発光量との差分をとる様にする。
【図面の簡単な説明】
【0162】
【図1】本発明の実施の形態における撮像システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかるフラッシュの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における主ルーチンの一部を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施形態における主ルーチンの一部を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態における焦点調節・測光ルーチンのフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施形態における撮影ルーチンの一部を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施形態における撮影ルーチンの一部を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施形態における発光波形と積分測光結果を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態における撮影ルーチンの一部を示すフローチャートである。
【図10】本発明第2の実施の形態における画像輝度補正量の最大値を示す表である。
【符号の説明】
【0163】
1:主ミラー、2:ピント板、3:サブミラー、4:ペンタプリズム、5:アイピース、6:結像レンズ、7:測光センサ、8:焦点検出部、9:シャッター、14:撮像素子、16:A/D変換器、18:タイミング発生回路、20:画像処理回路、22:メモリ制御回路、24:画像表示メモリ、26:D/A変換器、28:画像表示部、30:メモリ、32:圧縮・伸長回路、40:シャッター制御部、41:ミラー制御部、50:システムコントローラ、52:メモリ、54:通知部、56:不揮発性メモリ、60:モードダイアルスイッチ、62:シャッタースイッチSW1、64:シャッタースイッチSW2、66:ファインダーモード設定スイッチ、68:クイックレビューON/OFFスイッチ、70:操作部、72:通信、73:コネクタ(またはアンテナ)、80:電源制御部、82、84:コネクタ、86:電源、90:I/F、92:コネクタ、98:記録媒体着脱検知部、100:カメラ本体、120:記録媒体、122:記録部、124:I/F、126:コネクタ、200:レンズユニット、201:フォーカスレンズ、204:絞り、205:絞り制御部、207:ズームレンズ、400:フラッシュ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光装置を用いて撮像可能な撮像装置であって、
入射光を電気信号に変換して、画像データを出力する撮像手段と、
測光手段と、
前記測光手段による測光結果に応じて、前記発光装置に発光させる発光量を求める演算手段と、
前記演算手段により求めた前記発光量に基づいて前記発光装置を発光させた場合の実際の発光量と、前記演算手段により求めた前記発光量との差を補償するように、前記発光装置を発光させて前記撮像手段から得られた画像データの輝度レベルを補正する補正手段と
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記発光装置による発光を行わずに前記測光手段により測光を行って得た測光結果に応じて、前記輝度レベルの補正量を制限する制限手段を更に有し、
前記補正手段は、前記制限手段により制限された補正量の範囲内で前記画像データの輝度レベルを補正することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記発光装置は、前記発光装置を発光させた場合の実際の発光量を測定する測定手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記発光装置は、前記演算手段により求めた前記発光量に基づいて前記発光装置を発光させた場合に、前記測定手段により測定した前記実際の発光量と、前記演算手段により求めた前記発光量との差を算出する算出手段を有することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記演算手段により求めた前記発光量に基づいて前記発光装置を発光させた場合に、前記測定手段により測定した前記実際の発光量と、前記演算手段により求めた前記発光量との差を算出する算出手段を更に有することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項6】
発光装置を用いて撮像可能であって、入射光を電気信号に変換して、画像データを出力する撮像手段と、測光手段とを有する撮像装置の制御方法であって、
前記測光手段による測光結果に応じて、前記発光装置に発光させる発光量を求める演算工程と、
前記演算工程で求めた前記発光量に基づいて前記発光装置を発光させながら、前記撮像手段により撮像を行う撮像工程と、
前記撮像工程における前記発光装置の実際の発光量を測定する測定工程と、
前記測定工程で測定した前記実際の発光量と、前記演算工程で求めた前記発光量との差を算出する算出工程と
前記算出工程で求めた前記差を補償するように、前記撮像工程で撮像して得られた画像データの輝度レベルを補正する補正工程と
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項7】
前記発光装置による発光を行わずに前記測光手段により測光を行って得た測光結果に応じて、前記輝度レベルの補正量を制限する制限工程を更に有し、
前記補正工程では、前記制限工程で制限された補正量の範囲内で前記画像データの輝度レベルを補正することを特徴とする請求項6に記載の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−270987(P2008−270987A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−108663(P2007−108663)
【出願日】平成19年4月17日(2007.4.17)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】