説明

撮像装置及び撮像装置の制御方法

【課題】構図確認時、ユーザに液晶ディスプレイ等で表示される画像の動きや画質に違和感を感じさせることなく、単位時間当たりの消費電力を低減する。
【解決手段】構図確認時の動作であって、第1の読み出しモードで生成し記憶手段212で記憶した画像信号に含まれる所定の被写体が異なる所定のタイミングで生成した画像信号に含まれない場合、撮像制御手段211を撮像手段から信号電荷を読み出す1画面あたりのライン数が第1の読み出しモードより少なく駆動周波数が低い第2の読み出しモードに切り替え、第2の読み出しモードで生成し記憶手段212で記憶した画像信号に含まれる所定の被写体が異なる所定のタイミングで生成した画像信号に含まれる場合、撮像制御手段211を第1の読み出しモードに切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体を撮影記録する前の構図確認時に好適な、デジタルカメラ等の撮像装置及び撮像装置の制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラ等の撮像装置では、被写体はCCDセンサ等の撮像素子に露光され、光電変換された画像信号が読み出される。高解像度を実現するために、通常、各画素の信号電荷を垂直CCD中で加算せず、同一露光時間の全画素の信号電荷を独立して順次読み出す、いわゆる全画素読み出しが行われている。
【0003】
このような撮像装置に対して、長時間の使用を可能にするために、単位時間当たりの消費電力を低減することが要望されている。これを実現するための一つの方法として、撮像素子の駆動周波数を低下させることが効果的である。すなわち、撮像素子の単位時間当たりの消費電力は、その駆動周波数に大きく依存する。更に、ここから得られる画像信号の処理を行う信号処理回路の単位時間当たりの消費電力も低減できる。
【0004】
しかしながら、撮像素子の駆動周波数を低下させると、これに合わせて撮像素子から出力される、単位時間あたりの画面数、すなわち、フレームレートも低下してしまう。フレームレートが低下すると、構図確認時に、備え付けられている液晶ディスプレイ等で表示される画像の動きが滑らかでなく、不自然なものになってしまう。
【0005】
これを解決するため、下記の特許文献1では、構図確認時に、垂直方向の一部ラインの画素のみから信号電荷を読み出す、いわゆる間引き読み出しモードに変更する。この場合、垂直方向の一部ラインの画素のみから信号電荷を読み出すので、駆動周波数を低くしてもフレームレートが低下しない。したがって、構図確認時に、液晶ディスプレイ等で表示される画像の動きが滑らかでなく、不自然なものになってしまうことがない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−304250号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1では、構図確認時は、常時、間引き読み出しモードに変更する。したがって、間引き読み出しモードで読み出す1画面あたりのライン数が、液晶ディスプレイ等で表示する垂直方向のライン数より少ない場合がある。この場合、表示する際の垂直解像度が低下し、全画素読み出しで撮影した画像の画質と、視感的な差異があり、ユーザに違和感を生じさせてしまう、という問題がある。
【0008】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、構図確認時、ユーザに液晶ディスプレイ等で表示される画像の動きや画質に違和感を感じさせることなく、単位時間当たりの消費電力を低減することが可能な撮像装置、及び撮像装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の撮像装置は、
被写体の光学像を光電変換し画像信号を生成する、同一露光時間の全画素の信号電荷を独立して順次読み出す全画素読み出しモードと、垂直方向の一部ラインの画素のみから信号電荷を読み出す少なくとも1つの間引き読み出しモードとを備える撮像手段と、前記撮像手段の駆動周波数を読み出しモードに応じて可変させる周波数可変手段と、前記周波数可変手段からの所定期間毎のタイミング信号に応答して前記撮像手段の露光と読み出しを制御する撮像制御手段と、前記撮像手段で生成した画像信号を記憶する記憶手段と、前記記憶手段で記憶した画像信号と前記記憶手段で記憶した画像信号とは異なるタイミングで生成した前記撮像手段からの画像信号とを比較する画像処理手段と、を有し、
前記画像処理手段により検出される画像信号の比較情報を参照し、前記撮像制御手段の読み出しモードを決定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、構図確認時、主被写体が、所定時間経過する間に、画面内から外れている場合に、撮像部の駆動周波数が低く、かつ撮像部から信号電荷を読み出す1画面あたりのライン数が少ない、読み出しモードに切り替える。また、構図確認時、主被写体が、所定時間経過する間に、画面内から外れ、かつ、該撮像装置に所定量以上の動きがある場合に、撮像部の駆動周波数が低く、かつ撮像部から信号電荷を読み出す1画面あたりのライン数が少ない、読み出しモードに切り替える。
【0011】
これにより、ユーザに、備え付けられている液晶ディスプレイ等で表示される画像の動きや画質に違和感を感じさせることなく、単位時間当たりの消費電力を低減することが可能な撮像装置、及び撮像装置の制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の撮像装置の一例としてのデジタルカメラ100の外観を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態によるデジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。
【図3】撮像部に構成されている固体撮像素子であるCCDセンサの一例であるインターライン型固体撮像素子の概略構成を示した図である。
【図4】タイミング信号発生部の構成の一例を示した図である。
【図5】本発明の第1の実施形態による構図確認時動作処理の一例のフローチャートを示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態によるによるデジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施形態による構図確認時動作処理の一例のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
【0014】
[実施例1]
図1は、本発明の撮像装置の一例としてのデジタルカメラ100の外観を示す図である。図1(a)は正面から、図1(b)は裏面から、それぞれ見たものである。101はレンズ及び絞りからなる撮像光学系であり、被写体像をCCDセンサ等の撮像素子の受光面上に結像させる。102は被写体に向け送光する発光部であり、低照度の被写体でのオートフォーカス精度向上等に使用される。103はストロボである。表示部104は画像や各種情報を表示する液晶ディスプレイ等の表示部である。シャッターボタン105は撮影指示を行うための操作部である。モードダイアル106は各種モードを切り替えるための操作部である。操作部107はユーザからの各種操作を受け付ける各種スイッチ、ボタン、タッチパネル等の操作部材より成る操作部である。108は電源スイッチであり、電源オン、電源オフを切り替える。記録媒体109はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体スロット110は記録媒体109を格納するためのスロットである。記録媒体スロット110に格納された記録媒体109は、デジタルカメラ100との通信が可能となる。
【0015】
図2は、本実施形態によるデジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。図2において、201はフォーカスレンズを含む撮影レンズ、202は絞り機能を備えるシャッターであり、撮像光学系101はこれらで構成されている。203は光学像を電気信号に変換するCCDセンサ等の撮像部である。204はアナログ信号処理を行う相関二重サンプリング(Correllated Double Sampling:以下CDS)部である。205は所望の増幅度に設定可能なプログラマブル・ゲイン・アンプ(Programmable Gain Amp:以下PGA)部である。206はアナログデジタルコンバータ(Analog Digital Converter:以下ADC)部ある。207は、撮像部203、CDS部204、PGA部205、ADC部206、をそれぞれ動作させる信号を発生するタイミング信号発生部である。208は、ADC部206からの画像信号に対し、顔検出や演算処理、又は、メモリ制御部212からのデータに対し所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理や色変換処理を行う、画像処理部である。
【0016】
209は、ADC部206からの画像信号を用いて、所定の演算処理が行われ、得られた演算結果に基づいて、撮影レンズ201を駆動するレンズ駆動部である。撮影レンズ201には、被写体像を撮像部203の受光面上に結像させるためのフォーカスレンズが設けられている。フォーカスレンズの光軸は、撮像部203の光軸と一致しており、光軸に沿って移動自在である。撮影レンズ201は、レンズ駆動部209によって制御され、これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理が行われる。210は、絞り機能を備えるシャッター202を駆動するシャッター駆動部である。
【0017】
211は、デジタルカメラ100全体を制御する、システム制御部である。ADC部206からの画像信号は、画像処理部208及びシステム制御部211を介して、メモリ212に書き込まれる。メモリ212は、撮像部203によって得られADC部206によりデジタルデータに変換された画像データや、表示部104に表示するための画像データを格納する。メモリ212は、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像および音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。また、メモリ212は画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。213は、メモリ212に格納されている画像表示用のデータに、必要に応じ所定のデータを重畳する、表示制御部である。214はデジタルアナログコンバータ(Digital Analog Converter:以下DAC)部である。DAC部214は、表示制御部213からのデータをアナログ信号に変換して表示部104に供給する。こうして、メモリ212に書き込まれた表示用の画像データはDAC部214を介して表示部104により表示される。表示部104は、液晶ディスプレイ等の表示器上に、DAC部214からのアナログ信号に応じた表示を行う。
【0018】
215は、電気的に消去、記録可能な不揮発性メモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ215には、システム制御部211により実行される制御方法を記載したプログラム、プログラムを実行する際に使用されるパラメータ及びテーブル等の制御データ、並びにキズアドレス等の補正データが記憶されている。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。216は、不揮発性メモリ215に記憶されたプログラム、制御データ及び補正データ等が展開され、システム制御部211が、デジタルカメラ100全体を制御する際に使用するシステムメモリである。なお、撮影動作に先立ち、撮像装置の電源投入時等のシステム制御部211の動作開始時において、不揮発性メモリ215から必要なプログラム、制御データ及び補正データ等をシステムメモリ216に転送して記憶してある。また、必要に応じて、追加のプログラムやデータが不揮発性メモリ215からシステムメモリ216に転送されたり、システム制御部211により直接不揮発性メモリ215内のデータが読み出されて使用されたりする。
【0019】
102は被写体に向け送光する発光部であり、低照度の被写体でのオートフォーカス精度向上等に使用される。モードダイアル106、操作部107、電源スイッチ108、第1シャッタースイッチ217、第2シャッタースイッチ218は、システム制御部211に各種の動作指示を入力するための操作手段である。
【0020】
モードダイアル106は、システム制御部211の動作モードを静止画記録モード、動画記録モード、再生モード等のいずれかに切り替える。第1シャッタースイッチ217は、デジタルカメラ100に設けられたシャッターボタン105の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でONとなり第1シャッタースイッチ信号SW1を発生する。第1シャッタースイッチ信号SW1により、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作を開始する。第2シャッタースイッチ218は、シャッターボタン105の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でONとなり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生する。システム制御部211は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部203からの信号読み出しから記録媒体109に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理、いわゆる静止画撮影の動作を開始する。
【0021】
操作部107の各操作部材は、表示部104に表示される種々の機能アイコンを選択操作することなどにより、場面ごとに適宜機能が割り当てられ、各種機能ボタンとして作用する。機能ボタンとしては、例えば終了ボタン、戻るボタン、画像送りボタン、ジャンプボタン、絞込みボタン、属性変更ボタン等がある。例えば、操作部107に含まれるメニューボタンが押されると各種の設定可能なメニュー画面が表示部104に表示される。ユーザは、表示部104に表示されたメニュー画面と、操作部107に含まれる4方向ボタンやSETボタンとを用いて直感的に各種設定を行うことができる。
【0022】
219は電源制御部であり、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部219は、その検出結果及びシステム制御部211の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体109を含む各部へ供給する。220は電源部であり、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる。
【0023】
221はメモリカードやハードディスク等の記録媒体109とのインターフェースである。記録媒体109は、メモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。
【0024】
図3は、撮像部203に構成されている固体撮像素子であるCCDセンサの一例であるインターライン型固体撮像素子の概略構成を示した図であり、複数の画素がマトリクス状に配列されている。図3においては、水平14画素、垂直10画素となっている。
【0025】
図3において、301は被写体からの光を受け光電変換する感光画素(以後感光画素と呼ぶ)、302は感光画素を遮光したオプティカルブラック画素(以後OB画素と呼ぶ)、303は垂直電荷転送素子、304は水平電荷転送素子、305は出力部、306は信号出力端子となっている。
【0026】
感光画素301、及びOB画素302の信号電荷は、読み出しパルスにより垂直電荷転送素子303に読み出され、それぞれ、転送電極V1、V2、V3およびV4に加えられる4相駆動パルスφV1、φV2、φV3およびφV4により水平電荷転送素子304の方向へ順に転送される。水平電荷転送素子304は、垂直電荷転送素子303から転送されて来た水平1行分の信号電荷を、それぞれ、転送電極H1およびH2に加えられる2相駆動パルスφH1およびφH2により順次出力部305に転送し、転送されてきた信号電荷は出力部305において電圧に変換され、信号出力端子306より画像アナログ信号として出力される。このように出力された画像アナログ信号は、ADC部206で、画像デジタル信号に変換され、画像処理部208に入力される。画像処理部208は、水平14画素、垂直10画素の140画素、それぞれ画像信号に対し、顔検出や演算処理を行う。
【0027】
図4は、タイミング信号発生部207の構成の一例を示した図である。図4において、401は、各種のタイミング信号を生成するタイミングジェネレータ(Timing Generator:以下TG)部である。402は発振部、403は分周部、404は選択部である。
【0028】
TG部401は、システム制御部211からの制御信号に応じて、全画素の信号電荷を同一時刻に独立に読み出す全画素読み出しモードと、垂直方向の一部の画素列のみから信号電荷を読み出す間引き読み出しモードを、とり得る構成となっている。
【0029】
発振部402は、所定周波数の基準パルスを発振する。分周部403は、発振部402が発振した基準パルスを、1/m(ただし、mは自然数)に分周する。選択部404は、発振部402による基準パルス信号と、分周部403が分周した後のパルス信号とのいずれか一方を、TG部401に与えるための切り替えを行う。この切り替えは、全画素読み出しモードと間引き読み出しモードとの2つの読み出しモードに応じて行われる。ここで、全画素読み出しモードでは、全画素から信号電荷を読み出し、間引き読み出しモードでは、n(ただし、nは自然数)ラインおきに信号電荷を読み出すこととする。すなわち、間引き読み出しモードでは、1/n間引き読み出しを行うことになる。
【0030】
上述のように構成されたデジタルカメラを用いた、被写体を撮影記録する前の構図確認時動作について説明する。図5は、モードダイアル106で静止画記録モードが選択された場合の、構図確認時動作処理の一例のフローチャートを示す図である。モードダイアル106で静止画記録モードが選択されると、システム制御部211は、記録開始に先立ち、カウンタNの値を0にセットした後(S501)、第1の撮像駆動動作を開始させる(S502)。すなわち、タイミング信号発生部207を用いて、撮像部203に対し、発振部402が発振した基準パルス、かつ全画素読み出しモードで、一定周期、例えば、通常の撮像周期である1/30秒での撮影動作を行う。もちろん、撮像周期は、1/30秒に限らず1/60秒などその他のものでも良い。
【0031】
画像処理部208は、ADC部206からの画像信号を参照し、顔検出等の公知の手法により、主被写体を検出し、システム制御部211を介して、メモリ212に記憶させる(S503)。なお、主被写体は、車や電車、建物、動物等、特に人物に限るものではない。
【0032】
ADC部206からの1フレームの画像信号は、画像処理部208、システム制御部211、メモリ212、表示制御部213、DAC部214を介して、表示部104に、表示される(S504)。ここで、表示画像を、1/30秒の撮像周期毎に取得した1フレームの画像信号で更新することで、30fpsのライブ画像として表示されることになる。
【0033】
システム制御部211は、第1シャッタースイッチ信号SW1の発生有無を確認(S505)し、SW1の発生が有ると、構図確認時動作を終了し、例えば、AF処理、AE処理、AWB処理、EF処理等の動作を開始する。引き続き、システム制御部211は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部203からの信号読み出しから記録媒体109に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理、いわゆる静止画撮影の動作を開始する。
【0034】
第1シャッタースイッチ信号SW1の発生が無い場合、システム制御部211は、カウンタNのカウントアップを行う(S506)。システム制御部211は、カウンタNの値が、所定の値p(ただし、pは自然数)であるかを確認(S507)し、異なる場合、S504に戻り、表示画像を、次の1フレームの画像信号で更新させる。カウンタNの値が、所定の値pである場合、システム制御部211は、カウンタNの値を0にセットした後(S508)、現在の画像信号から、画像処理部208に主被写体を検出させ、S503で記憶している主被写体が、画面内から外れているかを判定する(S509)。システム制御部211は、外れていないと判定した場合、S504に戻り、表示画像を、次の1フレームの画像信号で更新させる。システム制御部211は、外れていると判定した場合、第2の撮像駆動動作に変更させる(S510)。すなわち、タイミング信号発生部207を用いて、撮像部203に対し、分周部403が分周した後のパルス信号、かつ間引き読み出しモードで、一定周期、例えば、通常の撮像周期である1/30秒での撮影動作を行う。もちろん、撮像周期は、1/30秒に限らず1/60秒などその他のものでも良い。
【0035】
画像処理部208は、ADC部206からの画像信号を参照し、S503と同様の手法により、現在の画像信号内に存在する主被写体を検出し、システム制御部211を介して、メモリ212に記憶させる(S511)。すなわち、S503で検出した主被写体は、S509の画面内には存在せず、画面内から外れている、と判定したので、現在の画像信号内に存在する主被写体を検出する。なお、主被写体は、車や電車、建物、動物等、特に人物に限るものではない。
【0036】
ADC部206からの1フレームの画像信号は、画像処理部208、システム制御部211、メモリ212、表示制御部213、DAC部214を介して、表示部104に、表示される(S512)。ここで、表示画像を、1/30秒の撮像周期毎に取得した1フレームの画像信号で更新することで、30fpsのライブ画像として表示されることになる。
【0037】
システム制御部211は、第1シャッタースイッチ信号SW1の発生有無を確認(S513)し、SW1の発生が有ると、構図確認時動作を終了し、例えば、AF処理、AE処理、AWB処理、EF処理等の動作を開始する。引き続き、システム制御部211は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部203からの信号読み出しから記録媒体109に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理、いわゆる静止画撮影の動作を開始する。
【0038】
第1シャッタースイッチ信号SW1の発生が無い場合、システム制御部211は、カウンタNのカウントアップを行う(S514)。システム制御部211は、カウンタNの値が、所定の値q(ただし、qは自然数)であるかを確認(S515)し、異なる場合、S512に戻り、表示画像を、次の1フレームの画像信号で更新させる。カウンタNの値が、所定の値qである場合、システム制御部211は、カウンタNの値を0にセットした後(S516)、現在の画像信号から、画像処理部208に主被写体を検出させ、S511で記憶している主被写体が、画面内から外れているかを判定する(S517)。システム制御部211は、外れていると判定した場合、S511に戻り、画像処理部208に、ADC部206からの画像信号を参照し、主被写体を検出させ、メモリ212に記憶させる。システム制御部211は、外れていないと判定した場合、S502に戻り、第1の撮像駆動動作に変更させる。
【0039】
なお、S507での所定の値pと、S515での所定の値qについて、例えば、pやqが30であれば、30フレーム毎に主被写体が画面内から外れているかを判定する、であり、必ずしも、pとqの値が異なっている必要はない。
【0040】
ここで、タイミング信号発生部207は、システム制御部211からの制御信号に応じて、全画素読み出しモードと間引き読み出しモードを、とり得る構成のTG部401に加えて、発振部402、分周部403および選択部404を有している。これにより、このタイミング信号発生部207では、TG部401に対し、発振部402による基準パルスをそのまま与えるか、この基準パルスを1/mに分周して与えるかが、選択部404によって切り替えられるようになっている。この切り替えは、TG部401と同様に、システム制御部211からの制御信号に応じて行われる。
【0041】
なお、全画素読み出しモード時には、TG部401に基準パルスをそのまま与え、間引き読み出しモード時には、TG部401に1/m分周後のパルス信号を与えるように、選択部404が切り替えを行う。このとき、TG部401は、与えられた基準パルス、または1/m分周後のパルス信号を基に、撮像部203を駆動するための垂直転送クロックφV1〜φV4、水平転送クロックφH1、φH2を含む、各種のタイミング信号を生成する。そのため、間引き読み出しモード時に生成されるタイミング信号は、全画素読み出しモード時に生成されるタイミング信号に対して、その周波数が1/mとなる。つまり、間引き読み出しモード時には、撮像部203に供給される駆動周波数が、全画素読み出しモード時の1/mとなる。
【0042】
駆動周波数が1/mになると、その駆動周波数が供給される撮像部203においては、フレームレートが1/mに低下してしまう。ところが、このとき、撮像部203では、間引き読み出しモードで動作している。すなわち、1/n間引き読み出しを行うことで、全画素読み出しモード時に比べて、フレームレートをn倍にすることが可能になる。
【0043】
したがって、駆動周波数が1/mになっても、1/n間引き読み出しを行うことによって、フレームレートがn/mになる。ここで、n=mであれば、全画素読み出しモード時とのフレームレートの変化がなくなる。しかも、駆動周波数が1/mになることによって、その駆動周波数が供給される撮像部203では、単位時間当たりの消費電力の低減が実現される。更に、ここから得られる画像信号の処理を行う信号処理回路の単位時間当たりの消費電力も低減できる。
【0044】
なお、図5で、静止画記録モードが選択された場合、すなわち、静止画記録前の構図確認時動作としたが、動画記録前の構図確認時動作にも、適応することができる。
【0045】
また、第1の撮像駆動は、全画素読み出しモードとしたが、これに限定されるわけではない。すなわち、第1の撮像駆動は、第2の撮像駆動の間引き読み出しモードで読み出す1画面あたりのライン数より、多いライン数を読み出す、異なる間引き読み出しモードであっても良い。その場合、TG部401に供給するパルス信号は、第1の撮像駆動は、発振部402による基準パルス、または、分周部403が1/m1に分周した後のパルス、第2の撮像駆動は、分周部403が1/m2分周した後のパルスで良い(ただし、m1<m2)。
【0046】
また、第1の撮像駆動の読み出しモードで読み出す1画面あたりのライン数は、液晶ディスプレイ等で表示する垂直方向のライン数より多い場合、より好適な効果が得られる。第2の撮像駆動の読み出しモードで読み出す1画面あたりのライン数は、液晶ディスプレイ等で表示する垂直方向のライン数より少ない場合、より好適な効果が得られる。
【0047】
以上、本発明の第1の実施の形態のデジタルカメラにおいては、構図確認時、主被写体が、所定時間経過する間に、画面内から外れている場合に、撮像部203に対し、分周部403が分周した後のパルス信号、かつ間引き読み出しモードで、撮像駆動動作を行う。構図確認時、主被写体が、所定時間経過する間に、画面内から外れる状態は、ユーザは、デジタルカメラを大きく動かし、構図を探しているので、撮影を行わない、と考えられる。したがって、間引き読み出しモードで読み出す1画面あたりのライン数が、液晶ディスプレイ等で表示する垂直方向のライン数より少なく、表示する際の垂直解像度が低下しても、ユーザに全画素読み出しで撮影した画像の画質と、視感的な差異があるという違和感を生じさせることがない。これにより、ユーザに、備え付けられている液晶ディスプレイ等で表示される画像の動きや画質に違和感を感じさせることなく、単位時間当たりの消費電力を低減することが可能な撮像装置、及び撮像装置の制御方法を提供することが可能となる。
【0048】
[実施例2]
本発明の第2の実施の形態について説明する。図6は、本実施形態によるデジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。図2に示したものと同様の構成については、説明を省く。図6において、601は、デジタルカメラ100の動きを検出する動き検出部である。動き検出部601は、例えば、ジャイロや加速度センサで構成されており、デジタルカメラ100の動きを検出することができる。
【0049】
上述のように構成されたデジタルカメラを用いた、被写体を撮影記録する前の構図確認時動作について説明する。図7は、モードダイアル106で静止画記録モードが選択された場合の、構図確認時動作処理の一例のフローチャートを示す図である。モードダイアル106で静止画記録モードが選択されると、システム制御部211は、記録開始に先立ち、カウンタNの値を0にセットした後(S701)、第1の撮像駆動動作を開始させる(S702)。すなわち、タイミング信号発生部207を用いて、撮像部203に対し、発振部402が発振した基準パルス、かつ全画素読み出しモードで、一定周期、例えば、通常の撮像周期である1/30秒での撮影動作を行う。もちろん、撮像周期は、1/30秒に限らず1/60秒などその他のものでも良い。
【0050】
画像処理部208は、ADC部206からの画像信号を参照し、顔検出等の公知の手法により、主被写体を検出し、システム制御部211を介して、メモリ212に記憶させる(S703)。なお、主被写体は、車や電車、建物、動物等、特に人物に限るものではない。
【0051】
ADC部206からの1フレームの画像信号は、画像処理部208、システム制御部211、メモリ212、表示制御部213、DAC部214を介して、表示部104に、表示される(S704)。ここで、表示画像を、1/30秒の撮像周期毎に取得した1フレームの画像信号で更新することで、30fpsのライブ画像として表示されることになる。
【0052】
システム制御部211は、第1シャッタースイッチ信号SW1の発生有無を確認(S705)し、SW1の発生が有ると、構図確認時動作を終了し、例えば、AF処理、AE処理、AWB処理、EF処理等の動作を開始する。引き続き、システム制御部211は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部203からの信号読み出しから記録媒体109に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理、いわゆる静止画撮影の動作を開始する。
【0053】
第1シャッタースイッチ信号SW1の発生が無い場合、システム制御部211は、カウンタNのカウントアップを行う(S706)。システム制御部211は、カウンタNの値が、所定の値p(ただし、pは自然数)であるかを確認(S707)し、異なる場合、S704に戻り、表示画像を、次の1フレームの画像信号で更新させる。カウンタNの値が、所定の値pである場合、システム制御部211は、カウンタNの値を0にセットした後(S708)、現在の画像信号から、画像処理部208に主被写体を検出させ、S703で記憶している主被写体が、画面内から外れているかを判定する(S709)。システム制御部211は、外れていないと判定した場合、S704に戻り、表示画像を、次の1フレームの画像信号で更新させる。システム制御部211は、外れていると判定した場合、動き検出部601からの情報を参照し、デジタルカメラ100に所定量以上の動きがあるかを判定する(S710)。システム制御部211は、所定量以上の動きがないと判定した場合、S703に戻り、画像処理部208に、ADC部206からの画像信号を参照し、主被写体を検出させ、メモリ212に記憶させる。システム制御部211は、所定量以上の動きがあると判定した場合、第2の撮像駆動動作に変更させる(S711)。すなわち、タイミング信号発生部207を用いて、撮像部203に対し、分周部403が分周した後のパルス信号、かつ間引き読み出しモードで、一定周期、例えば、通常の撮像周期である1/30秒での撮影動作を行う。もちろん、撮像周期は、1/30秒に限らず1/60秒などその他のものでも良い。
【0054】
画像処理部208は、ADC部206からの画像信号を参照し、S703と同様の手法により、主被写体を検出し、システム制御部211を介して、メモリ212に記憶させる(S712)。なお、主被写体は、車や電車、建物、動物等、特に人物に限るものではない。
【0055】
ADC部206からの1フレームの画像信号は、画像処理部208、システム制御部211、メモリ212、表示制御部213、DAC部214を介して、表示部104に、表示される(S713)。ここで、表示画像を、1/30秒の撮像周期毎に取得した1フレームの画像信号で更新することで、30fpsのライブ画像として表示されることになる。
【0056】
システム制御部211は、第1シャッタースイッチ信号SW1の発生有無を確認(S714)し、SW1の発生が有ると、構図確認時動作を終了し、例えば、AF処理、AE処理、AWB処理、EF処理等の動作を開始する。引き続き、システム制御部211は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部203からの信号読み出しから記録媒体109に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理、いわゆる静止画撮影の動作を開始する。
【0057】
第1シャッタースイッチ信号SW1の発生が無い場合、システム制御部211は、カウンタNのカウントアップを行う(S715)。システム制御部211は、カウンタNの値が、所定の値q(ただし、qは自然数)であるかを確認(S716)し、異なる場合、S713に戻り、表示画像を、次の1フレームの画像信号で更新させる。カウンタNの値が、所定の値qである場合、システム制御部211は、カウンタNの値を0にセットした後(S717)、現在の画像信号から、画像処理部208に主被写体を検出させ、S712で記憶している主被写体が、画面内から外れているかを判定する(S718)。システム制御部211は、外れていないと判定した場合、S702に戻り、第1の撮像駆動動作に変更させる。システム制御部211は、外れていると判定した場合、動き検出部601からの情報を参照し、デジタルカメラ100に所定量以上の動きがあるかを判定する(S719)。システム制御部211は、所定量以上の動きがあると判定した場合、S712に戻り、画像処理部208に、ADC部206からの画像信号を参照し、主被写体を検出させ、メモリ212に記憶させる。システム制御部211は、所定量以上の動きがないと判定した場合、S702に戻り、第1の撮像駆動動作に変更させる。
【0058】
なお、S707での所定の値pと、S716での所定の値qについて、例えば、pやqが30であれば、30フレーム毎に主被写体が画面内から外れているかを判定する、であり、必ずしも、pとqの値が異なっている必要はない。
【0059】
ここで、タイミング信号発生部207は、システム制御部211からの制御信号に応じて、全画素読み出しモードと間引き読み出しモードを、とり得る構成のTG部401に加えて、発振部402、分周部403および選択部404を有している。これにより、このタイミング信号発生部207では、TG部401に対し、発振部402による基準パルスをそのまま与えるか、この基準パルスを1/mに分周して与えるかが、選択部404によって切り替えられるようになっている。この切り替えは、TG部401と同様に、システム制御部211からの制御信号に応じて行われる。
【0060】
なお、全画素読み出しモード時には、TG部401に基準パルスをそのまま与え、間引き読み出しモード時には、TG部401に1/m分周後のパルス信号を与えるように、選択部404が切り替えを行う。このとき、TG部401は、与えられた基準パルス、または1/m分周後のパルス信号を基に、撮像部203を駆動するための垂直転送クロックφV1〜φV4、水平転送クロックφH1、φH2を含む、各種のタイミング信号を生成する。そのため、間引き読み出しモード時に生成されるタイミング信号は、全画素読み出しモード時に生成されるタイミング信号に対して、その周波数が1/mとなる。つまり、間引き読み出しモード時には、撮像部203に供給される駆動周波数が、全画素読み出しモード時の1/mとなる。
【0061】
駆動周波数が1/mになると、その駆動周波数が供給される撮像部203においては、フレームレートが1/mに低下してしまう。ところが、このとき、撮像部203では、間引き読み出しモードで動作している。すなわち、1/n間引き読み出しを行うことで、全画素読み出しモード時に比べて、フレームレートをn倍にすることが可能になる。
【0062】
したがって、駆動周波数が1/mになっても、1/n間引き読み出しを行うことによって、フレームレートがn/mになる。ここで、n=mであれば、全画素読み出しモード時とのフレームレートの変化がなくなる。しかも、駆動周波数が1/mになることによって、その駆動周波数が供給される撮像部203では、単位時間当たりの消費電力の低減が実現される。更に、ここから得られる画像信号の処理を行う信号処理回路の単位時間当たりの消費電力も低減できる。
【0063】
なお、図7で、静止画記録モードが選択された場合、すなわち、静止画記録前の構図確認時動作としたが、動画記録前の構図確認時動作にも、適応することができる。
【0064】
また、第1の撮像駆動は、全画素読み出しモードとしたが、これに限定されるわけではない。すなわち、第1の撮像駆動は、第2の撮像駆動の間引き読み出しモードで読み出す1画面あたりのライン数より、多いライン数を読み出す、異なる間引き読み出しモードであっても良い。その場合、TG部401に供給するパルス信号は、第1の撮像駆動は、発振部402による基準パルス、または、分周部403が1/m1に分周した後のパルス、第2の撮像駆動は、分周部403が1/m2分周した後のパルスで良い(ただし、m1<m2)。
【0065】
また、第1の撮像駆動の読み出しモードで読み出す1画面あたりのライン数は、液晶ディスプレイ等で表示する垂直方向のライン数より多い場合、より好適な効果が得られる。第2の撮像駆動の読み出しモードで読み出す1画面あたりのライン数は、液晶ディスプレイ等で表示する垂直方向のライン数より少ない場合、より好適な効果が得られる。
【0066】
以上、本発明の第2の実施の形態のデジタルカメラにおいては、構図確認時、主被写体が、所定時間経過する間に、画面内から外れ、かつ、デジタルカメラ100に所定量以上の動きがある場合に、撮像部203に対し、分周部403が分周した後のパルス信号、かつ間引き読み出しモードで、撮像駆動動作を行う。
【0067】
構図確認時、主被写体が、所定時間経過する間に、画面内から外れているが、デジタルカメラに所定量以上の動きがない状態は、ユーザは、動きのある主被写体が画面内に入る場合のシャッターチャンスを待っている、と考えられる。また、デジタルカメラに所定量以上の動きがあるのに、主被写体が、所定時間経過する間に、画面内から外れない状態は、ユーザは、主被写体の動きを追って、デジタルカメラをパンして、シャッターチャンスをうかがっている、と考えられる。したがって、構図確認時、主被写体が、所定時間経過する間に、画面内から外れ、かつ、デジタルカメラに所定量以上の動きがある状態は、ユーザは、デジタルカメラを大きく動かし、構図を探しているので、撮影を行わない、と考えられる。したがって、間引き読み出しモードで読み出す1画面あたりのライン数が、液晶ディスプレイ等で表示する垂直方向のライン数より少なく、表示する際の垂直解像度が低下しても、ユーザに全画素読み出しで撮影した画像の画質と、視感的な差異があるという違和感を生じさせることがない。これにより、ユーザに、備え付けられている液晶ディスプレイ等で表示される画像の動きや画質に違和感を感じさせることなく、単位時間当たりの消費電力を低減することが可能な撮像装置、及び撮像装置の制御方法を提供することが可能となる。
【0068】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0069】
100:デジタルカメラ
101:撮像光学系
102:被写体に向け送光する発光部
103:ストロボ
104:表示部
105:操作部
106:操作部
107:操作部
108:電源スイッチ
109:画像記録媒体
201:撮影レンズ
202:シャッター
203:撮像部
204:CDS部
205:PGA部
206:ADC部
207:タイミング信号発生部
208:画像処理部
209:レンズ駆動部
210:シャッター駆動部
211:システム制御部
212:メモリ
213:表示制御部
214:DAC部
215:不揮発性メモリ
216:システムメモリ
217:第1シャッタースイッチ
218:第2シャッタースイッチ
219:電源制御部
220:電源部
221:画像記録媒体とのインターフェース
601:動き検出部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体の光学像を光電変換し画像信号を生成する、同一露光時間の全画素の信号電荷を独立して順次読み出す全画素読み出しモードと、垂直方向の一部ラインの画素のみから信号電荷を読み出す少なくとも1つの間引き読み出しモードとを備える撮像手段と、前記撮像手段の駆動周波数を読み出しモードに応じて可変させる周波数可変手段と、前記周波数可変手段からの所定期間毎のタイミング信号に応答して前記撮像手段の露光と読み出しを制御する撮像制御手段と、前記撮像手段で生成した画像信号を記憶する記憶手段と、前記記憶手段で記憶した画像信号と前記記憶手段で記憶した画像信号とは異なるタイミングで生成した前記撮像手段からの画像信号とを比較する画像処理手段と、を有し、
前記画像処理手段により検出される画像信号の比較情報を参照し、前記撮像制御手段の読み出しモードを決定することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
被写体の構図を確認するために画像信号を表示する表示手段、を有し、
構図確認時の動作であって、前記撮像制御手段における第1の読み出しモードで生成し前記記憶手段で記憶した画像信号に含まれる所定の被写体が、前記記憶手段で記憶した画像信号とは異なる所定のタイミングで生成した前記撮像手段からの画像信号に前記所定の被写体が含まれない場合、前記撮像制御手段を、前記撮像手段から信号電荷を読み出す1画面あたりのライン数が第1の読み出しモードより少なく、駆動周波数が低い第2の読み出しモードに切り替え、前記撮像制御手段における第2の読み出しモードで生成し前記記憶手段で記憶した画像信号に含まれる所定の被写体が、前記記憶手段で記憶した画像信号とは異なる所定のタイミングで生成した前記撮像手段からの画像信号に前記所定の被写体が含まる場合、前記撮像制御手段を第1の読み出しモードに切り替えることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
被写体の光学像を光電変換し画像信号を生成する、同一露光時間の全画素の信号電荷を独立して順次読み出す全画素読み出しモードと、垂直方向の一部ラインの画素のみから信号電荷を読み出す少なくとも1つの間引き読み出しモードとを備える撮像手段と、前記撮像手段の駆動周波数を読み出しモードに応じて可変させる周波数可変手段と、前記周波数可変手段からの所定期間毎のタイミング信号に応答して前記撮像手段の露光と読み出しを制御する撮像制御手段と、前記撮像手段で生成した画像信号を記憶する記憶手段と、前記記憶手段で記憶した画像信号と前記記憶手段で記憶した画像信号とは異なるタイミングで生成した前記撮像手段からの画像信号とを比較する画像処理手段と、該撮像装置の動きを検出する動き検出手段と、を有し、
前記画像処理手段により検出される画像信号の比較情報と、前記動き検出手段により検出される該撮像装置の動き情報と、を参照し、前記撮像制御手段の読み出しモードを決定することを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
被写体の構図を確認するために画像信号を表示する表示手段、を有し、
構図確認時の動作であって、前記撮像制御手段における第1の読み出しモードで生成し前記記憶手段で記憶した画像信号に含まれる所定の被写体が、前記記憶手段で記憶した画像信号とは異なる所定のタイミングで生成した前記撮像手段からの画像信号に前記所定の被写体が含まれず、かつ、前記動き検出手段により検出される該撮像装置の動きが所定量以上である場合、前記撮像制御手段を、前記撮像手段から信号電荷を読み出す1画面あたりのライン数が第1の読み出しモードより少なく、駆動周波数が低い第2の読み出しモードに切り替え、前記撮像制御手段における第2の読み出しモードで生成し前記記憶手段で記憶した画像信号に含まれる所定の被写体が、前記記憶手段で記憶した画像信号とは異なる所定のタイミングで生成した前記撮像手段からの画像信号に前記所定の被写体が含まれる、または、前記動き検出手段により検出される該撮像装置の動きが所定量より小さい場合、前記撮像制御手段を第1の読み出しモードに切り替えることを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記第1の読み出しモードで読み出す1画面あたりのライン数は、前記表示手段で表示する垂直方向のライン数より多く、前記第2の読み出しモードで読み出す1画面あたりのライン数は、前記表示手段で表示する垂直方向のライン数より少ないことを特徴とする請求項2または請求項4に記載の撮像装置。
【請求項6】
被写体の光学像を光電変換し画像信号を生成する、同一露光時間の全画素の信号電荷を独立して順次読み出す全画素読み出しモードと、垂直方向の一部ラインの画素のみから信号電荷を読み出す少なくとも1つの間引き読み出しモードとを備える撮像手段と、前記撮像手段の駆動周波数を読み出しモードに応じて可変させる周波数可変手段と、前記周波数可変手段からの所定期間毎のタイミング信号に応答して前記撮像手段の露光と読み出しを制御する撮像制御手段と、前記撮像手段で生成した画像信号を記憶する記憶手段と、前記記憶手段で記憶した画像信号と前記記憶手段で記憶した画像信号とは異なるタイミングで生成した前記撮像手段からの画像信号とを比較する画像処理手段と、を有し、
前記画像処理手段により検出される画像信号の比較情報を参照し、前記撮像制御手段の読み出しモードを決定することを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項7】
被写体の構図を確認するために画像信号を表示する表示手段、を有し、
構図確認時の動作であって、前記撮像制御手段における第1の読み出しモードで生成し前記記憶手段で記憶した画像信号に含まれる所定の被写体が、前記記憶手段で記憶した画像信号とは異なる所定のタイミングで生成した前記撮像手段からの画像信号に前記所定の被写体が含まれない場合、前記撮像制御手段を、前記撮像手段から信号電荷を読み出す1画面あたりのライン数が第1の読み出しモードより少なく、駆動周波数が低い第2の読み出しモードに切り替え、前記撮像制御手段における第2の読み出しモードで生成し前記記憶手段で記憶した画像信号に含まれる所定の被写体が、前記記憶手段で記憶した画像信号とは異なる所定のタイミングで生成した前記撮像手段からの画像信号に前記所定の被写体が含まる場合、前記撮像制御手段を第1の読み出しモードに切り替えることを特徴とする請求項6に記載の撮像装置の制御方法。
【請求項8】
被写体の光学像を光電変換し画像信号を生成する、同一露光時間の全画素の信号電荷を独立して順次読み出す全画素読み出しモードと、垂直方向の一部ラインの画素のみから信号電荷を読み出す少なくとも1つの間引き読み出しモードとを備える撮像手段と、前記撮像手段の駆動周波数を読み出しモードに応じて可変させる周波数可変手段と、前記周波数可変手段からの所定期間毎のタイミング信号に応答して前記撮像手段の露光と読み出しを制御する撮像制御手段と、前記撮像手段で生成した画像信号を記憶する記憶手段と、前記記憶手段で記憶した画像信号と前記記憶手段で記憶した画像信号とは異なるタイミングで生成した前記撮像手段からの画像信号とを比較する画像処理手段と、該撮像装置の動きを検出する動き検出手段と、を有し、
前記画像処理手段により検出される画像信号の比較情報と、前記動き検出手段により検出される該撮像装置の動き情報と、を参照し、前記撮像制御手段の読み出しモードを決定することを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項9】
被写体の構図を確認するために画像信号を表示する表示手段、を有し、
構図確認時の動作であって、前記撮像制御手段における第1の読み出しモードで生成し前記記憶手段で記憶した画像信号に含まれる所定の被写体が、前記記憶手段で記憶した画像信号とは異なる所定のタイミングで生成した前記撮像手段からの画像信号に前記所定の被写体が含まれず、かつ、前記動き検出手段により検出される該撮像装置の動きが所定量以上である場合、前記撮像制御手段を、前記撮像手段から信号電荷を読み出す1画面あたりのライン数が第1の読み出しモードより少なく、駆動周波数が低い第2の読み出しモードに切り替え、前記撮像制御手段における第2の読み出しモードで生成し前記記憶手段で記憶した画像信号に含まれる所定の被写体が、前記記憶手段で記憶した画像信号とは異なる所定のタイミングで生成した前記撮像手段からの画像信号に前記所定の被写体が含まれる、または、前記動き検出手段により検出される該撮像装置の動きが所定量より小さい場合、前記撮像制御手段を第1の読み出しモードに切り替えることを特徴とする請求項8に記載の撮像装置の制御方法。
【請求項10】
前記第1の読み出しモードで読み出す1画面あたりのライン数は、前記表示手段で表示する垂直方向のライン数より多く、前記第2の読み出しモードで読み出す1画面あたりのライン数は、前記表示手段で表示する垂直方向のライン数より少ないことを特徴とする請求項7または請求項9に記載の撮像装置の制御方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−106230(P2013−106230A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−249332(P2011−249332)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】