説明

撮像装置及び画像音声再生装置

【課題】スローモーション動画像及び静止画像の再生時間に応じた音声データの記録を行うことができる撮像装置を提供する。
【解決手段】被写体からの光を撮像する撮像素子6からの撮像信号に基づく複数のフレーム画像及び音声を取得するマイク9からの音声信号に基づく生録音データを順次記憶するバッファメモリ18と、第1フレームレートより少ない第2フレームレートで再生されるスローモーション動画像データを生成する動画像データ生成部と、少なくとも1つの静止画像データを生成する静止画像データ生成部と、音声データを生成する音声データ生成部と、前記音声データ生成部により生成された前記音声データを前記動画像データ生成部により生成された前記スローモーション動画像データ及び前記静止画像データ生成部により生成された静止画像データに関連付けて記録媒体10に記録する記録制御部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画像を記録可能な撮像装置及び動画像を再生可能な画像音声再生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
動画像の撮影中に静止画像の同時撮影を行う撮像装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この撮像装置においては、静止画像の再生を行う際に、動画像撮影により取得した音声データの特定部分を抽出することにより、音声と共に再生を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−283708号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、この撮像装置においては、音声の収録時間及び抽出された音声データの特定部分の時間は静止画像の再生時間に応じた時間ではなく、静止画像の再生を行う際に特定部分の音声のリピート再生または一回再生等の処理を行うため、臨場感が損なわれる場合もあった。
【0005】
一方で、被写体が実際の動きよりスローに動くスローモーション動画像等のような、印象的な映像効果を有する動画像の撮影を行い、音声と共に再生を行いたいという要望もある。
【0006】
本発明の目的は、スローモーション動画像及び静止画像の再生時間に応じた音声データの記録を行うことができる撮像装置を提供することである。
【0007】
また、本発明の目的は、スローモーション動画像及び静止画像の再生時間に応じた音声の再生を行うことができる画像音声再生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は以下のような解決手段により上記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施の形態に対応する符号を付して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0009】
本発明に係る撮像装置は、被写体からの光を撮像する撮像素子(6)からの撮像信号に基づく複数のフレーム画像及び音声を取得する集音部(9)からの音声信号に基づく生録音データを順次記憶する記憶部(18)と、第1所定時間の間に前記記憶部に記憶された前記複数のフレーム画像に基づいて、前記記憶部に単位時間に記憶される前記フレーム画像の数を示す第1フレームレートより少ない第2フレームレートで再生されるスローモーション動画像データを生成する動画像データ生成部(4)と、前記第1所定時間の間に前記記憶部に記憶された前記複数のフレーム画像のうちの少なくとも1つのフレーム画像に基づいて少なくとも1つの静止画像データを生成する静止画像データ生成部(4)と、前記第1所定時間よりも長い第2所定時間の間に前記記憶部に記憶された前記生録音データに基づいて音声データを生成する音声データ生成部(4)と、前記音声データ生成部により生成された前記音声データを前記動画像データ生成部により生成された前記スローモーション動画像データ及び前記静止画像データ生成部により生成された静止画像データに関連付けて記録媒体(10)に記録する記録制御部(4)とを備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る画像音声再生装置は、被写体からの光を撮像する撮像素子(6)からの撮像信号に基づき、第1所定時間の間に取得された複数のフレーム画像に基づき生成され、単位時間に前記撮像信号に基づき生成されるフレーム画像の数を示す第1フレームレートより少ない第2フレームレートで再生されるスローモーション動画像のスローモーション動画像データ、及び前記複数のフレーム画像の中の少なくとも1枚のフレーム画像に基づき生成される静止画像データに関連付けて、音声を取得する集音部(9)から前記第1所定時間よりも長い第2所定時間の間に取得された生録音データに基づき生成される音声データを記憶する記憶部(18)と、前記記憶部に記憶されている前記スローモーション動画像データに基づく前記スローモーション動画像及び前記静止画像データに基づく前記静止画像を表示部(12)に表示する画像表示制御部(4)と、前記画像表示制御部による画像表示制御中に前記音声データに基づく音声を音声出力部(14)から出力する音声出力制御部(4)とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る撮像装置によれば、スローモーション動画像及び静止画像の再生時間に応じた音声データの記録を行うことができる。
【0012】
また、本発明に係る画像音声再生装置によれば、スローモーション動画像及び静止画像の再生時間に応じた音声の再生を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施の形態に係る電子カメラのシステム構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態に係る電子カメラのスローモーション動画像データ、静止画像データ及び音声データの生成処理を示すタイムチャートである。
【図3】第1の実施の形態に係る電子カメラのスローモーション動画像、静止画像及び音声の再生処理を示すタイムチャートである。
【図4】第2の実施の形態に係る電子カメラのスローモーション動画像データ、静止画像データ及び音声データの生成処理を示すタイムチャートである。
【図5】第3の実施の形態に係る電子カメラのスローモーション動画像データ、静止画像データ及び音声データの生成処理を示すタイムチャートである。
【図6】第3の実施の形態に係る電子カメラの音声データの記録処理を示す図である。
【図7】第4の実施の形態に係る電子カメラのスローモーション動画像データ、静止画像データ及び音声データの生成処理を示すタイムチャートである。
【図8】第5の実施の形態に係る電子カメラのスローモーション動画像データ、静止画像データ及び音声データの生成処理を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係る撮像装置及び画像音声再生装置として電子カメラについて説明する。図1は、実施の形態に係る電子カメラのシステム構成を示すブロック図である。図1に示すように電子カメラ2は、マイクロプロセッサ等により構成され、電子カメラ2の各部を統括的に制御する制御部4を備えている。制御部4には、撮像素子6、アンプ・A/D変換部8、記録媒体10、表示部12、スピーカ14、操作部16、及びバッファメモリ18が接続されている。
【0015】
撮像素子6は、CCDまたはCMOS等により構成され、不図示の撮影レンズを介した被写体光を撮像して撮像信号を制御部4に対して出力する。制御部4は、撮像素子6からの撮像信号をアナログ信号からデジタル信号に変換し、デジタル信号から画像データを作成する。CMOS型撮像素子の場合は、直接デジタル信号を出力する場合もある。
【0016】
アンプ・A/D変換部8は、マイク9により集音された電子カメラ2周辺の音声のアナログ信号をデジタル信号に変換し、変換された音声のデジタル信号を制御部4に対して出力する。制御部4は、アンプ・A/D変換部8から出力された音声のデジタル信号から音声データを作成する。記録媒体10は、電子カメラ2に設けられたカードスロット(図示せず)に着脱可能に装着される可搬性を有する記録媒体であり、例えば、CFカード、SDカード、スマートメディア等が用いられる。記録媒体10には、制御部4において作成された画像データや音声データ等が記録される。
【0017】
表示部12は、電子カメラ2の背面部に配置されるLCD等により構成されるモニタまたはLCD等により構成されるEVF等により構成され、撮像素子6からの撮像信号に基づくスルー画像、記録媒体10に記録されている動画像データに基づく動画像、スローモーション動画像データ(以下、スロー動画像データという。)に基づくスローモーション動画像(以下、スロー動画像という。)、静止画像データに基づく静止画像、及び電子カメラ2内の不図示のメモリに記憶されている撮影に関する情報等を表示する。スピーカ14は、記録媒体10に記録されている音声データに基づく音声を出力する。
【0018】
操作部16は、電子カメラ2の電源をオン/オフする電源スイッチ、動画像を撮影する動画像撮影モードやスロー動画像を撮影するスローモーション動画像撮影モード等の撮影モードを設定するためのコマンドダイヤル、動画像や静止画像の撮影及び音声の録音開始等を指示するためのレリーズボタン、表示部12にメニュー等を表示させるためのメニューボタン、メニュー項目等の選択や様々な設定時に操作される十字キー、メニュー項目等の選択や様々な設定に対する確定操作を行うためのOKボタン等を含んで構成されている。
【0019】
バッファメモリ18は、撮像素子6からの撮像信号に基づき生成された画像データ及びアンプ・A/D変換部8から出力された生録音データを一時的に記憶する。ここで、電子カメラ2がスロー動画像の撮影を行う場合には、バッファメモリ18は撮像素子6から動画像サイクル(60fps等)に同期して出力される撮像信号に基づく複数の画像データ、即ちスロー動画像を構成する複数のフレーム画像をFIFO(first in first out)方式で順次記憶する。
【0020】
この実施の形態に係る電子カメラ2では撮像素子6から出力され、バッファメモリ18に単位時間に記憶されるフレーム画像の数を示す第1フレームレートより少ない第2フレームレートで再生されるスロー動画像データを生成し、かつ該スロー動画像データを形成する複数のフレーム画像の少なくとも1つのフレーム画像に基づく静止画像データを生成し、生成されたスロー動画像データ及び静止画像データを互いに関連付けて記録媒体10に記録することができる。また、マイク9により集音しアンプ・A/D変換部8により生成した生録音データに基づく音声データをスロー動画像データ及び静止画像データに関連付けて記録媒体10に記録することができる。
【0021】
なお、この実施の形態では、静止画像データとなるフレーム画像がバッファメモリ18に記憶された時から第3所定時間t前までの間にバッファメモリ18に記憶された複数のフレーム画像、及び静止画像データとなるフレーム画像がバッファメモリ18に記憶された後から第4所定時間t後までの間にバッファメモリ18に記憶された複数のフレーム画像に基づいて、スロー動画像データを生成する。即ち、所定時間(第1所定時間t=第3所定時間t+第4所定時間t)の間にバッファメモリ18に記憶された複数のフレーム画像に基づいてスロー動画像データを生成し、第3所定時間t終了時(第4所定時間t開始時)にバッファメモリ18に記憶されたフレーム画像に基づいて静止画像データを生成する。なお、第1所定時間t(例えば1秒等)、第3所定時間t(例えば0.6秒等)、及び第4所定時間t(例えば0.4秒等)は、予め設定され、図示しないメモリ等に記憶されており、変更可能に構成されている。
【0022】
また、この実施の形態では、静止画像データとなるフレーム画像がバッファメモリ18に記憶された時から第3所定時間t前までの間にバッファメモリ18に記憶された音声、及び静止画像データとなるフレーム画像がバッファメモリ18に記憶された後から第5所定時間t後までの間にバッファメモリ18に記憶された音声に基づいて、音声データを生成する。即ち、所定時間(第2所定時間t=第3所定時間t+第5所定時間t)の間にバッファメモリ18に記憶された音声に基づいて音声データを生成する。なお、第2所定時間t(例えば10秒等)、第3所定時間t(例えば0.6秒等)及び第5所定時間t(例えば9.4秒等)は、予め設定され、図示しないメモリ等に記憶されており、変更可能に構成されている。
【0023】
以下、図面を参照して第1の実施の形態に係る電子カメラ2においてスロー動画像、静止画像の撮影及び音声の録音を行う場合の処理について説明する。ユーザーがコマンドダイヤルを操作することにより撮影モードをスローモーション動画像撮影モードに設定すると、制御部4は、スロー動画像、該スロー動画像に関連する静止画像の撮影及び該スロー動画像に関連する音声の録音を行うためのスローモーション動画像撮影モードに移行する。次に、制御部4は、ユーザーによりレリーズボタンの半押し操作が行われたか否かを判別する。レリーズボタンが半押しされると、制御部4は、スロー動画像及び静止画像の撮影準備、即ち主要被写体に対して合焦させ、図2のTS1(レリーズボタン半押し時点)に示すようにスロー動画像の撮影及び音声の録音、即ちバッファメモリ18へのフレーム画像及び音声のバッファリングを開始する。
【0024】
なお、この実施の形態においては、ユーザーによるレリーズボタンの全押し操作時(TS2)に、撮像素子6から出力される撮像信号に基づくフレーム画像に基づいて静止画像データを生成する。したがって、バッファメモリ18が例えばn枚(nは自然数)のフレーム画像を記憶可能な記憶領域を有している場合に、バッファメモリ18にn枚のフレーム画像が記憶された後においては、レリーズボタンの全押し操作(TS2)が行われるまで、フレーム画像が生成されるたびに、バッファメモリ18内の最古のフレーム画像を削除し、生成されたフレーム画像(最新のフレーム画像)をバッファメモリ18に記憶する処理を繰り返す。
【0025】
また、バッファメモリ18が例えばs時間分(s>0)の音声を記憶可能な記憶領域を有している場合に、バッファメモリ18にs時間分の音声が記憶された後においては、レリーズボタンの全押し操作(TS2)が行われるまで音声が出力されるたびに、バッファメモリ18内の最古の音声を削除し、出力された音声(最新の音声)をFIFO方式でバッファメモリ18に記憶する処理を繰り返す。
【0026】
次に、制御部4は、バッファメモリ18へのフレーム画像及び音声の記憶を繰り返している最中にレリーズボタンの全押し操作が行われたか否かを判別する。レリーズボタンが全押しされると、制御部4は、静止画像データの生成を指示する静止画像撮影指示が入力されたと判断し、第4所定時間t及び第5所定時間tを開始(第3所定時間tを終了)させる。
【0027】
次に、制御部4は、第4所定時間t及び第5所定時間tが経過したか否かを判別する。第4所定時間tが経過した場合には、制御部4は、スロー動画像データを生成するのに必要な枚数のフレーム画像(図2に示す画像保存対象)のバッファメモリ18へのバッファリングを終了する。また、第5所定時間tが経過した場合には、制御部4は、音声データを生成するのに必要な時間分の音声(図2に示す音声保存対象)のバッファメモリ18へのバッファリングを終了する。
【0028】
なお、第5所定時間tは第4所定時間tよりも長いため、制御部4は音声の録音が終了していない旨をユーザーに報知する。ここで、表示部12に録音中である旨を示す画像や文字を表示することにより音声の録音が終了していない旨をユーザーに報知してもよい。また、表示部12に録音経過時間を示すインジケータ等を表示することにより音声の録音が終了していない旨をユーザーに報知してもよい。更に、表示部12に録音終了までの残り時間を表示することにより音声の録音が終了していない旨をユーザーに報知してもよい。
【0029】
次に、制御部4は、スロー動画像データ、静止画像データ及び音声データの生成を行う。まず、スロー動画像データの生成処理について説明する。制御部4は、図2に示すようにレリーズボタンが全押しされた時から第3所定時間t(この実施の形態では0.6秒)前までの間にバッファメモリ18にバッファリングされた複数のフレーム画像と、レリーズボタンが全押しされた時から第4所定時間t(この実施の形態では0.4秒)後までの間にバッファメモリ18にバッファリングされた複数のフレーム画像に基づいて、スロー動画像データを生成する。具体的には、撮像素子6から出力されるフレームレート(撮影フレームレート)と同等の第1フレームレート(例えば60フレーム/秒等)でバッファメモリ18に記憶されているフレーム画像を、第1フレームレートより少ない第2フレームレート(例えば第1フレームレートの1/2.5である24フレーム/秒等)でバッファメモリ18から読み出し、読み出したフレーム画像に対して制御部4内の縮小回路(不図示)により動画像用の解像度へのリサイズ(解像度大から小へ)処理、制御部4内の動画像用信号処理回路(不図示)により動画像用の画像処理(動画像用圧縮処理を含む)を施すことにより、スロー動画像データを作成する。なお、第3所定時間t、第4所定時間t及び第2フレームレートは、予め設定され、図示しないメモリ等に記憶されており、変更可能に構成されている。
【0030】
また、図2に示すように制御部4は、レリーズボタンが全押しされた時(TS2)に、撮像素子6から出力される撮像信号に基づくフレーム画像に基づいて、静止画像データを生成する。具体的にはレリーズボタンが全押しされた時(TS2)に、バッファメモリ18に記憶されたフレーム画像をバッファメモリ18から読み出し、読み出されたフレーム画像に対して制御部4内の静止画像用信号処理回路(不図示)により静止画像用の画像処理(静止画像用圧縮処理を含む)を施すことにより静止画像データを生成する。
【0031】
また、図2に示すように制御部4は、レリーズボタンが全押しされた時(TS2)から第3所定時間t(この実施の形態では0.6秒)前までの間にバッファメモリ18にバッファリングされた音声と、レリーズボタンが全押しされた時(TS2)から第5所定時間t(この実施の形態では9.4秒)後までの間、即ち第2所定時間tの間(この実施の形態では10秒)にバッファメモリ18にバッファリングされた音声に基づいて、音声データを生成する。
【0032】
次に、制御部4は生成された音声データをスロー動画像データ及び静止画像データに関連付けて記録媒体18に記録する。具体的には、スロー動画像データ、静止画像データ及び音声データのファイル名を同一にして記録媒体10に記録する。
【0033】
なお、スロー動画像データ、静止画像データ及び音声データのファイル名を同一にする構成に加えて、または代えて、スロー動画像データ及び静止画像データへの音声データの情報及びセットID情報を付加することにより、スロー動画像データ、静止画像データ及び音声データの関連を識別可能な構成としてもよい。
【0034】
この場合には、音声データの情報及びセットID情報を、スロー動画像データの付属情報として、スロー動画像データや他の情報と共に、所定の形式で、メーカー独自情報領域内に付加して記録媒体10に記録する。同様に、音声データの情報及びセットID情報を、静止画像データの付属情報として、静止画像データである圧縮データ(画像)や他の情報と共に、Exif(Exchangable image file format)等の所定の形式で、APP1セグメントのメーカー独自情報領域内(Exifにおいてはメーカーノート内)に付加して記録媒体10に記録する。
【0035】
ここで、セットID情報は、異なるファイル(異なる拡張子を有するファイル)として記録媒体10に記録されるスロー動画像データ及び静止画像データを関連付けるための情報であり、制御部4は、スロー動画像データ(または静止画像データ)のセットID情報を参照することにより、同一のセットID情報を有する静止画像データ(またはスロー動画像データ)を該スロー動画像データに関連する静止画像データ(または該静止画像データに関連するスロー動画像データ)として認識する。また、音声データ情報として、音声データに割り当てられるファイル名や数値等がスロー動画像データ及び静止画像データの付属情報として記録されており、電子カメラ2は、例えば図示しないメモリ内に音声データのファイル名や数値等を示すデータベースを有している。
【0036】
次に、図3に示すタイムチャートを参照して第1の実施の形態に係る電子カメラ2においてスロー動画像及び静止画像を再生する際の処理について説明する。まず、ユーザーがコマンドダイヤルを操作して再生モードを設定すると、制御部4は記録媒体10に記録されているスロー動画像データに基づくスロー動画像、静止画像データに基づく静止画像及び音声データに基づく音声を再生するための再生モードに移行する。そして、ユーザーにより操作部16を介してスロー動画像の再生指示がなされたか否かを判別する。ここで、スロー動画像の再生指示としては、例えば撮影日時の古い順または新しい順に、表示部12にスロー動画像や静止画像等が表示されている場合における、次の画像の表示を指示する十字キーの左ボタン、前の画像の表示を指示する十字キーの右ボタン、図示しないコマ送りボタンの押下、例えば記録媒体10に記録されている画像データのサムネイル画像の一覧等が表示されている場合における、十字キーを用いたスロー動画像のサムネイル画像選択後のOKボタンの押下等が挙げられる。
【0037】
スロー動画像の再生指示がなされた場合には、制御部4は再生指示がなされたスロー動画像のスロー動画像データ、スロー動画像データに関連付けて記録媒体10に記録されている静止画像データ及び音声データをそれぞれバッファメモリ18にバッファリングする。
【0038】
次に、制御部4は、スロー動画像が再生されることを印象付けるために、表示部12に表示されていた画像と、スロー動画像を形成する最初のフレーム画像との間に、黒画像を短時間f(約0.5秒)の間、表示部12に表示する。即ち、表示部12の表示画面を一旦暗転させた後、バッファメモリ18にバッファリングされたスロー動画像の再生を開始する。具体的には、第3所定時間tの間に撮影された複数のフレーム画像及び第4所定時間tの間に撮影された複数のフレーム画像を、第1フレームレート(撮影フレームレート)より少ない第2フレームレートで、表示部12に時系列に表示すると同時に、後述するように音声を再生する。このとき、スロー動画像の再生開始から所定時間f(約0.5秒)かけてスロー動画像がフェードインする等のトランジションエフェクトを施す。
【0039】
また、制御部4は、スロー動画像が再生されることを印象付けるために、スピーカ14から出力されていた音声と、スロー動画像と共に再生する音声との間に、音量を抑えた音声を短時間の間、スピーカ14から出力する。または、制御部4は、スピーカ14からの音声の出力を短時間の間、停止する。即ち、スピーカ14から出力される音声を一旦無音とさせた後、バッファメモリ18にバッファリングされた音声の再生を開始する。具体的には、第3の所定時間の間に集音された音声及び第5の所定時間の間に集音された音声を、上述のスロー動画像と同時に再生する。このとき、音声の再生開始から所定時間f(約0.5秒)かけて音声がフェードインする等の音声に対する処理を施す。なお、図3においては、再生開始からスロー動画像に対してトランジションエフェクトを施す時間fと、音声に対する処理を施す時間fとを同一の長さとしているが、異なる長さであってもよい。
【0040】
そして、制御部4は、スロー動画像及び音声の再生を継続し、スロー動画像の再生終了(TP2)から所定時間f(約0.5秒)前から、スロー動画像の再生終了(TP2)までの間、スロー動画像がフェードアウトする等のトランジションエフェクトを施す。そして、制御部4は、スロー動画像の再生が終了したと判別した場合、例えば第3所定時間tが0.6秒、第4所定時間tが0.4秒、第2フレームレートが第1フレームレートの1/2.5の場合にあっては、スロー動画像の再生開始から2.5秒経過した後に、バッファメモリ18にバッファリングされた静止画像を表示部12に表示する。このとき、静止画像の再生開始(TP2)から所定時間f3(約0.5秒)かけて静止画像がフェードインする等のトランジションエフェクトを施す。
【0041】
また、音声の再生は、バッファメモリ18にバッファリングされている全ての音声の再生が終了するまで継続する。即ち、制御部4は、スロー動画像の再生終了や静止画像の再生開始にかかわらず、音声の再生を継続し、音声の再生終了TP3から所定時間f(約0.5秒)前から、音声の再生終了までの間、音声がフェードアウトする等の音声に対する処理を施す。なお、この実施の形態においては、音声データに基づく音声の再生時間が第2所定時間tであるため、TP3はTP1から第2所定時間tを経過した時となる。
【0042】
次に、制御部4は、ユーザーにより操作部16を介して静止画像の表示停止の指示がなされたか否かを判別する。静止画像の表示停止の指示としては、例えば静止画像の表示中であって、スロー動画像の再表示を指示するOKボタン、次の画像表示を指示する十字キーの左ボタン、前の画像表示を指示する十字キーの右ボタンの押下等が挙げられる。静止画像の表示停止の指示がなされた場合には、制御部4は図5のTP4の時点に示すように静止画像の表示を停止する。
【0043】
この第1の実施の形態に係る電子カメラによれば、スローモーション動画像及び静止画像の再生時間に応じた音声データの記録及び再生を行うことができる。
【0044】
次に、図4を参照して第2の実施の形態に係る電子カメラ2においてスロー動画像、静止画像の撮影及び音声の録音を行う場合の処理について説明する。
【0045】
ユーザーがコマンドダイヤルを操作することにより撮影モードをスローモーション動画像撮影モードに設定すると、制御部4はスローモーション動画像撮影モードに移行する。次に、制御部4は、ユーザーによりレリーズボタンの半押し操作がなされたか否かを判別する。レリーズボタンが半押しされると、制御部4は、図4のTS1(レリーズボタン半押し時点)に示すようにバッファメモリ18へのフレーム画像及び音声のバッファリングを開始する。なお、このバッファリング処理は第1の実施の形態におけるバッファリング処理と同様であるため説明は省略する。
【0046】
次に、制御部4は、バッファメモリ18へのフレーム画像及び音声の記憶を繰り返している最中にレリーズボタンの全押し操作がなされたか否かを判別する。レリーズボタンが全押しされると、制御部4は、静止画像データの生成を指示する静止画像撮影指示が入力されたと判断し、第4所定時間t及び第5所定時間tを開始(第3所定時間tを終了)させる。
【0047】
次に、制御部4は、レリーズボタンが全押しされて(TS2)から第4所定時間tが経過したか否かを判別する。第4所定時間tが経過した場合には、制御部4は、スロー動画像データを作成するのに必要な枚数のフレーム画像(図4に示す画像保存対象)のバッファメモリ18へのバッファリングを終了する。
【0048】
次に、制御部4は、TS2から第4所定時間tの経過後にユーザーにより再びレリーズボタンの全押し操作がなされたか否かを判別する。レリーズボタンが全押しされた場合には、制御部4は、録音の終了指示が入力されたと判断し、第5所定時間tを終了させる。即ち、TS3の時点で音声データを生成するのに必要な時間分の音声(図4に示す音声保存対象)の、バッファメモリ18へのバッファリングを終了する。なお、レリーズボタンが全押しされる前に、生成することができる音声データの最大の長さである規定最大録音時間L(例えば10秒等)を経過した場合には、制御部4は、第5所定時間tを終了させる。なお、操作部16が録音の終了指示を行う録音停止ボタンを備える場合には、録音停止ボタンが押下された時に、制御部4は、第5所定時間tを終了させる構成としてもよい。
【0049】
次に、制御部4は、スロー動画像データ、静止画像データ及び音声データの生成を行い、生成された音声データをスロー動画像データ及び静止画像データに関連付けて記録媒体10に記録する。なお、これらのデータの生成処理及び記録処理は第1の実施の形態における処理と同様であるため説明は省略する。
【0050】
また、第2の実施の形態に係る電子カメラ2においてスロー動画像及び静止画像を再生する処理は第1の実施の形態に係る電子カメラ2における再生処理と同様であるため説明を省略する。
【0051】
この第2の実施の形態に係る電子カメラによれば、ユーザーが必要とする音声を録音し終わるまで、スロー動画像及び静止画像に関連付けた音声の録音を行うことができる。
【0052】
なお、この第2の実施の形態においては、スロー動画像の再生時間よりも長い再生時間を有する音声を再生する構成として説明したが、音声の再生時間がスロー動画像の再生時間と同じ程度の長さである場合には、スロー動画像と同時に音声を1回再生した後、静止画像を再生する際に音声を再度再生する。この場合には、制御部4は、音声の再生時間に合わせて静止画像の再生を行う。
【0053】
また、この第2の実施の形態においては、シャッタボタンが全押しされた時に制御部4は、録音終了指示が入力されたと判断する構成としたが、電子カメラ2の操作部16が音声の録音を指示する録音ボタンを備える場合には、制御部4は録音ボタンの押下操作がなされている間に音声の録音を行う構成としてもよい。即ち、レリーズボタンが全押しされた時に、録音ボタンが押下されている場合には、制御部4は、第4所定時間t及び第5所定時間tを開始(第3所定時間tを終了)させ、録音ボタンが押下されなくなった時に第5所定時間tを終了させる。即ち、録音ボタンが押下されている時間を第5所定時間tとして音声を取得する。この場合には、録音ボタンをレリーズボタンの近傍に配置することにより、例えば、ユーザーが人差し指でレリーズボタンの操作を行い、親指で録音ボタンを操作可能な構成とすることができる。従って、ユーザーが所望する音声の録音を容易な操作により行うことができる。
【0054】
また、この場合において、レリーズボタンが全押しされた時に、録音ボタンが押下されていない場合には、録音を行わない構成とする。このときバッファメモリ18にバッファリングした複数のフレーム画像に基づいて生成されたスロー動画像データに基づくスロー動画像及び、レリーズボタンが全押しされた時に撮像素子6から出力される撮像信号に基づくフレーム画像に基づいて生成された静止画像データに基づく静止画像を再生する際に、制御部4は、スピーカ14から出力する音声として不図示のメモリに記憶されたBGMを用いる。また、不図示のメモリに複数のBGMが記憶されている場合には、スロー動画像及び静止画像に応じたテーマのBGMをユーザーが選択する構成としてもよい。
【0055】
また、この場合において、レリーズボタンが半押しされ、さらに録音ボタンが押下された場合に第2所定時間tを開始し、その後録音ボタンが押下されなくなった場合に第2所定時間tを終了する構成としてもよい。
【0056】
次に、図5及び図6を参照して第3の実施の形態に係る電子カメラ2においてスロー動画像、静止画像の撮影及び音声の録音を行う場合の処理について説明する。
【0057】
ユーザーがコマンドダイヤルを操作することによりスローモーション動画像撮影モードを設定すると、制御部4はスローモーション動画像撮影モードに移行する。次に、制御部4は、ユーザーによりレリーズボタンの半押し操作がなされたか否かを判別する。レリーズボタンが半押しされると、図5のTS1(レリーズボタン半押し時点)に示すように制御部4は、スロー動画像及び静止画像の撮影準備、即ち主要被写体に対して合焦させ、スロー動画像の撮影、即ちバッファメモリ18へのフレーム画像のバッファリングを開始する。また、このとき制御部4は、第2所定時間tを開始させ、音声のバッファメモリ18へのバッファリングを開始する。
【0058】
ここで、この第3の実施の形態においては、フレーム画像については第1の実施の形態と同様にFIFO方式でバッファメモリ18に順次記憶する。一方、ユーザーによるレリーズボタンの半押し操作がされた時から、第2所定時間t(第5所定時間t)を終了させるまでの間にバッファメモリ18に記憶される音声については、削除処理を行うことなくバッファメモリ18に記憶する。
【0059】
次に、制御部4は、バッファメモリ18へのフレーム画像の記憶を繰り返している最中にレリーズボタンの全押し操作がなされたか否かを判別する。レリーズボタンが全押しされた場合には、制御部4は、静止画像データの生成を指示する静止画像撮影指示が入力されたと判断し、第4所定時間tを開始(第3所定時間tを終了)させる。
【0060】
次に、制御部4は、レリーズボタンが全押しされて(TS2)から第4所定時間tが経過したか否かを判別する。第4所定時間tが経過した場合には、制御部4は、スロー動画像データを作成するのに必要な枚数のフレーム画像(図5に示す画像保存対象)のバッファメモリ18へのバッファリングを終了する。
【0061】
次に、制御部4は、第4所定時間tの経過後にユーザーにより再びレリーズボタンの全押し操作がなされたか否かを判別する。レリーズボタンが全押しされた場合には(TS3)、制御部4は、録音の終了指示が入力されたと判断し、第2所定時間t(第5所定時間t)を終了させ、音声(図5に示す音声保存対象)のバッファメモリ18へのバッファリングを終了する。なお、レリーズボタンが全押しされる前に、生成することができる音声データの最大の長さである規定最大録音時間(例えば20〜30秒等)を経過した場合には、制御部4は、第2所定時間t(第5所定時間t)を終了させる。なお、操作部16が録音の終了指示を行う録音停止ボタンを備える場合には、録音停止ボタンが押下された時に、制御部4は、第2所定時間t(第5所定時間t)を終了させる構成としてもよい。
【0062】
次に、制御部4は、スロー動画像データ、静止画像データ及び音声データの生成を行う。ここで、スロー動画像データ及び静止画像データの生成処理は第1の実施の形態における処理と同様であるため説明は省略する。
【0063】
また、制御部4は、レリーズボタンが半押しされた時(TS1)から第2所定時間tの間にバッファメモリ18にバッファリングされた音声に基づいて音声データを生成する。
【0064】
次に、制御部4は、生成された音声データをスロー動画像データ及び静止画像データに関連付けて記録媒体10に記録する。なお、この記録処理は第1の実施の形態における処理と同様であるため説明は省略する。
【0065】
次に、図6(a)に示すように制御部4は、生成された音声データに基づく音声の再生を行う。即ち、音声をスピーカ14から出力する。また、制御部4は、音声の再生を行っている最中に、ユーザーによりOKボタンの押下操作等がなされたか否かを判別する。OKボタンの押下操作等がなされた場合には、制御部4は、再生を行っている音声のベスト位置が指定されたと判定し、図6(b)の実線部分に示すように、再生中の音声の音声データからベスト位置Bを含む第2所定時間tよりも短い所定の長さ(この実施の形態においては10秒)の新たな音声データを生成する。ここで、図6(b)の破線で示す部分の音声データは削除される。なお、制御部4は、生成された音声の再生を行う際に、生成されたスロー動画像データに基づくスロー動画像及び生成された静止画像データに基づく静止画像の再生を行ってもよい。即ち、スロー動画像及び静止画像を表示部12に出力してもよい。
【0066】
次に、制御部4は再生を行った音声の音声データに代えて新たな音声データを記録媒体10に記録する。即ち、新たな音声データの上書き保存を行い、この新たな音声データをスロー動画像データ及び静止画像データに関連付けて記録する。
【0067】
なお、音声の再生を行っている最中に、ユーザーにより複数回OKボタンの押下操作がなされた場合には、制御部4は、複数のベスト位置について、それぞれベスト位置を含む所定の長さの音声データを生成し、複数の音声データをつなぎ合わせて新たな音声データを生成する。例えば、2回OKボタンの押下操作がなされた場合には、2つのベスト位置について、それぞれベスト位置を含む5秒の音声データを生成し、これら2つの音声データをつなぎ合わせて新たな音声データを生成する。また、3回OKボタンの押下操作がなされた場合には、3つのベスト位置について、それぞれベスト位置を含む3.3秒の音声データを生成し、これら3つの音声データをつなぎ合わせて新たな音声データを生成する。なお、複数の音声データをつなぎ合わせて新たな音声データを生成する際に、音声データのつなぎ目に対してクロスフェード等の処理を行う。
【0068】
この第3の実施の形態に係る電子カメラによれば、スロー動画像データ及び静止画像データに関連付けられる音声データを、ユーザーが指定することができるため、所望の音声データをより的確に記録媒体に記録することができる。
【0069】
なお、この第3の実施の形態においては、新たな音声データを生成し、記録媒体10に上書き保存する構成としたが、上書き保存を行わず別の音声データのファイルを生成してもよい。この場合には、新たな音声データにスロー動画像データ及び静止画像データを関連付けるために、制御部4は、スロー動画像データ及び静止画像データのコピーを作成し、バッファメモリ18に記憶する。次に、制御部4は、新たな音声データ、コピーにより作成したスロー動画像データ及び静止画像データに同一の新たなファイル名を付けて記録媒体10に記録する。従って、1つのスロー動画像及び静止画像に対して異なった音声を関連付けた複数のファイルを作成することができる。
【0070】
また、この第3の実施の形態において、音声の再生を行っている最中に、ベスト位置の指定を受け付ける構成としたが、音声の再生を行っている最中に、表示部12にインジケータを表示する構成としてもよい。インジケータには音声の再生位置を示すバー及び静止画像撮影指示が入力された時点を示すポインタを表示する。この場合には、ユーザーは目視によりおおよその再生位置を確認しながらベスト位置の指定をすることができる。
【0071】
また、この第3の実施の形態において、複数のベスト位置を指定する場合には、スロー動画像の再生と同時に再生する音声と、静止画像の再生と同時に再生する音声とを別々に指定してもよい。例えば2つのベスト位置を指定する場合には、スロー動画像の再生と同時に再生する2.5秒の音声と、静止画像の再生と同時に再生する7.5秒の音声とを指定することができる。
【0072】
次に、図7を参照して第4の実施の形態に係る電子カメラ2においてスロー動画像、静止画像の撮影及び音声の録音を行う場合の処理について説明する。なお、図7(a)に示すタイムチャートに合わせて、図7(b)にはマイク9により集音された音声の音声レベルを表すグラフを示している。
【0073】
ユーザーがコマンドダイヤルを操作することにより撮影モードをスローモーション動画像撮影モードに設定すると、制御部4はスローモーション動画像撮影モードに移行する。次に、制御部4は、ユーザーによりレリーズボタンの半押し操作がなされたか否かを判別する。レリーズボタンが半押しされると、制御部4は図7のTS1(レリーズボタン半押し時点)に示すようにバッファメモリ18へのフレーム画像及び音声のバッファリングを開始する。なお、このバッファリング処理は第1の実施の形態におけるバッファリング処理と同様であるため説明は省略する。
【0074】
次に、制御部4は、マイク9を介して取得された音声の音声レベルの検出を行い、バッファメモリ18へのフレーム画像及び音声の記憶を繰り返している最中に音声レベルが閾値V以上になったか否かを判別する。図7のTS2で示す時点のように音声レベルが閾値V以上になった場合には、制御部4は、静止画像データの生成を指示する静止画像撮影指示が入力されたと判断し、第4所定時間t及び第5所定時間tを開始(第3所定時間tを終了)させる。なお、図7(b)にはイメージ図として、列車の汽笛によりTS2で示す時点で音声レベルが閾値V以上となり、かつ、ピークとなる例を示している。
【0075】
次に、制御部4は、音声レベルが閾値V以上となった時(TS2)から第4所定時間tが経過したか否かを判別する。第4所定時間tが経過した場合には、制御部4は、スロー動画像データを作成するのに必要な枚数のフレーム画像(図7(a)に示す画像保存対象)のバッファメモリ18へのバッファリングを終了する。
【0076】
次に、制御部4は、第4所定時間tの経過後に音声レベルが閾値Vよりも小さくなったか否かを判別する。音声レベルが閾値Vより小さくなったと場合には、制御部4は、録音の終了指示が入力されたと判断し、第5所定時間tを終了させ、音声データを生成するのに必要な音声(図7(a)に示す音声保存対象)のバッファメモリ18へのバッファリングを終了する。なお、音声レベルが録音終了をすべき閾値より小さくなる前に、生成することができる音声データの最大の長さである規定最大録音時間(例えば10秒等)を経過した場合には、制御部4は、第5所定時間tを終了させる。
【0077】
次に、制御部4は、スロー動画像データ、静止画像データ及び音声データの生成を行う。まず、スロー動画像データの生成について説明する。制御部4は、音声レベルが閾値V以上になった時から第3所定時間t(この実施の形態では0.6秒)前までの間にバッファメモリ18にバッファリングされた複数のフレーム画像と、音声レベルが閾値V以上になった時から第4所定時間t(この実施の形態では0.4秒)後までの間にバッファメモリ18にバッファリングされた複数のフレーム画像に基づいて、スロー動画像データを生成する。具体的には、第1の実施の形態と同様にフレームレートの変更、リサイズ処理等を行いスロー動画像データを生成する。
【0078】
また、図7に示すように制御部4は、音声レベルが閾値Vとなった時に、撮像素子6から出力される撮像信号に基づくフレーム画像に基づいて、静止画像データを生成する。具体的には、第1の実施の形態と同様に静止画像用の画像処理を施すことにより静止画像データを生成する。なお、音声レベルがピークとなった時に、撮像素子6から出力される撮像信号に基づくフレーム画像に基づいて、静止画像データを生成してもよい。この場合には音声レベルが閾値Vとなった時に生成される静止画像データに加えて、音声レベルがピークとなった時の静止画像データを生成してもよいし、音声レベルが閾値Vとなった時に生成される静止画像データに代えて、音声レベルがピークとなった時の静止画像データを生成してもよい。
【0079】
また、図7に示すように制御部4は、音声レベルが閾値Vになった時から第3所定時間t(この実施の形態では0.6秒)前までの間にバッファメモリ18にバッファリングされた音声と、音声レベルが閾値Vになった時から第5所定時間t後までの間、即ち第2所定時間tの間にバッファメモリ18にバッファリングされた音声に基づいて、音声データを生成する。
【0080】
次に、制御部4は生成したスロー動画像データ、静止画像データ及び音声データをそれぞれ関連付けて記録媒体10に記録する。なお、記録媒体10に記録する際の処理は第1の実施の形態における処理と同様であるため説明は省略する。
【0081】
この第4の実施の形態に係る電子カメラによれば、拍手や歓声等の音声レベルが盛り上がるタイミングで撮影及び録音を行うことができるため、パーティー等においてユーザーが所望するタイミングでのスロー動画像データ、静止画像データ及び音声データを記録することができる。
【0082】
なお、この第4の実施の形態においては、制御部4は音声レベルが閾値V以上になった時に静止画像データの生成を指示する静止画像撮影指示が入力されたと判断し、第4所定時間t及び第5所定時間tを開始(第3所定時間tを終了)させる構成としたが、第4所定時間t及び第5所定時間tを開始させるタイミングを異ならせる構成としてもよい。即ち、ユーザーによるレリーズボタンの全押し操作がされた時に第4所定時間tを開始(フレーム画像のバッファリングについて第3所定時間tを終了)させ、音声レベルが閾値V以上となった時に第5所定時間tを開始(音声のバッファリングについて第3所定時間tを終了)させる構成としてもよい。
【0083】
この場合には、制御部4は、レリーズボタンが全押しされた時から第3所定時間t前までの間にバッファメモリ18にバッファリングされた複数のフレーム画像と、レリーズボタンが全押しされた時から第4所定時間t後までの間にバッファメモリ18にバッファリングされた複数のフレーム画像とに基づいて、スロー動画像データを生成し、レリーズボタンが全押しされた時に、撮像素子6から出力される撮像信号に基づくフレーム画像に基づいて、静止画像データを生成する。また、音声レベルが閾値V以上になった時から第3所定時間t前までの間にバッファメモリ18にバッファリングされた音声と、音声レベルが閾値V以上になった時から第5所定時間t後までの間にバッファメモリ18にバッファリングされた音声に基づいて音声データを生成する。
【0084】
また、上述の各実施の形態においては、レリーズボタンが全押しされた場合または、音声のレベルが閾値V以上となった場合に、制御部4は静止画像生成指示が入力されたと判断する構成としたが、制御部4はフレーム画像に基づいて笑顔認識などの顔認識を行い、例えば、笑顔を認識すると、静止画像生成指示が入力されたと判断し、第4所定時間tを開始(フレーム画像のバッファリングについて第3所定時間tを終了)させる構成としてもよい。
【0085】
また、上述の第4の実施の形態においては、レリーズボタンが半押しされると、制御部4はバッファメモリ18へのフレーム画像データ及び音声データのバッファリングを開始する構成としたが、スローモーション動画像撮影モードにおいてメニューボタンやOKボタン等の操作によりパーティー会場等での撮影に適したパーティーモードを設定したときに、制御部4はバッファメモリ18へのフレーム画像データ及び音声データのバッファリングを開始する構成としてもよい。
【0086】
次に、図8を参照して第5の実施の形態に係る電子カメラ2においてスロー動画像、静止画像の撮影及び音声の録音を行う場合の処理について説明する。なお、理解を容易にするため、図8(a)に示すタイムチャートに合わせて、図8(b)には撮像素子6から出力される撮像信号に基づくフレーム画像を示している。
【0087】
ユーザーがコマンドダイヤルを操作することにより撮影モードをスローモーション動画像撮影モードに設定すると、制御部4はスローモーション動画像撮影モードに移行する。次に、制御部4は、ユーザーによりレリーズボタンの半押し操作がなされたか否かを判別する。レリーズボタンが半押しされると、制御部4は図8のTS1(レリーズボタン半押し時点)に示すようにバッファメモリ18へのフレーム画像及び音声のバッファリングを開始する。なお、このバッファリング処理は第1の実施の形態におけるバッファリング処理と同様であるため説明は省略する。
【0088】
次に、制御部4は撮像素子6から出力される撮像信号に基づく複数のフレーム画像を解析した差分に基づいて、フレーム画像中の被写体に動きがあったか否かを判別する。図8(b)の(ii)に示すように、TS4の時点で被写体に動きがあった場合には、制御部4は、音声データの生成を指示する録音開始指示が入力されたと判断し、第2所定時間tを開始させる。
【0089】
次に、制御部4は、バッファメモリ18へのフレーム画像及び音声の記憶を繰り返している最中にレリーズボタンの全押し操作がなされたか否かを判別する。レリーズボタンが全押しされると、制御部4は、静止画像データの生成を指示する静止画像撮影指示が入力されたと判断し、第4所定時間tを開始(第3所定時間tを終了)させる。
【0090】
次に、制御部4は、レリーズボタンが全押しされた時(TS2)から第4所定時間tが経過したか否かを判別する。第4所定時間tが経過した場合には、制御部4は、スロー動画像データを作成するのに必要な枚数のフレーム画像(図8(a)に示す画像保存対象)のバッファメモリ18へのバッファリングを終了する。
【0091】
次に、制御部4は、撮像素子6から出力される撮像信号に基づく複数のフレーム画像(図8(b)の(iii)〜(V)等)を解析した差分に基づいて、フレーム画像中の被写体に動きがなくなったか否かを判別する。例えば、図8(b)の(v)に示すように、フレーム画像中の被写体に動きがなくなった場合には、制御部4は、録音の終了指示が入力されたと判断し、第2所定時間tを終了させる。即ち、音声(図8(a)に示す音声保存対象)のバッファメモリ18へのバッファリングを終了する。
【0092】
次に、制御部4は、スロー動画像データ、静止画像データ及び音声データの生成を行い、生成された音声データをスロー動画像データ及び静止画像データに関連付けて記録媒体10に記録する。なお、これらのデータの生成処理及び記録処理は第1の実施の形態における処理と同様であるため説明は省略する。
【0093】
この第5の実施の形態に係る電子カメラによれば、被写体に動きがある間の音声をスロー動画像及び静止画像に関連付けて記録することができる。
【0094】
なお、この第5の実施の形態において記録媒体10に記録された音声データに基づく音声の長さがスロー動画像及び静止画像の再生時間よりも長い場合には、上述の第3の実施形態におけるベスト位置の指定処理を行うことにより新たな音声データを生成し、新たな音声データを記録媒体10に記録してもよい。また、この場合には、後述する第7の実施形態における静止画像の表示時間の調整処理を行ってもよい。
【0095】
次に、図面を参照して第6の実施の形態に係る電子カメラ2においてスロー動画像、静止画像の撮影及び音声の録音を行う場合の処理について説明する。
【0096】
ユーザーがコマンドダイヤルを操作することにより撮影モードをスローモーション動画像撮影モードに設定すると、制御部4はスローモーション動画像撮影モードに移行する。次に、制御部4は、ユーザーによりレリーズボタンの半押し操作がなされたか否かを判別する。レリーズボタンが半押しされると、制御部4は第1の実施の形態において(図2参照)レリーズボタンの半押しがされた場合に行う処理と同様にバッファメモリ18へのフレーム画像及び音声のバッファリングを開始する。
【0097】
次に、レリーズボタンが全押しされると、制御部4は、第1の実施の形態と同様の処理を行う。即ち、第4所定時間t及び第5所定時間tを開始(第3所定時間tを終了)させ、第4所定時間t経過後にスロー動画像データを生成するのに必要な枚数のフレーム画像のバッファメモリ18へのバッファリングを終了する。また、第5所定時間t経過後に音声データを生成するのに必要な時間分の音声のバッファメモリ18へのバッファリングを終了する。
【0098】
次に、制御部4は、第1の実施の形態における処理と同様にスロー動画像データ、静止画像データを生成する。また、制御部4はバッファメモリ18にバッファリングされた音声データを生成するのに必要な時間分の音声の解析を行い、所定の周期を有する音声であるか否かを判別する。所定の周期を有する音声であると判別されると、制御部4は、所定の周期分(少なくとも一周期分)の音声データを生成する。
【0099】
次に、制御部4は、第1の実施の形態における処理と同様に、生成された音声データをスロー動画像データ及び静止画像データに関連付けて記録媒体10に記録する。
【0100】
次に、第6の実施の形態に係る電子カメラ2においてスロー動画像及び静止画像を再生する際の処理について説明する。
【0101】
まず、ユーザーがコマンドダイヤルを操作して再生モードを設定すると、制御部4は、第1の実施の形態と同様に再生モードに移行する。そして、制御部4は、第1の実施の形態と同様にユーザーにより操作部16を介してスロー動画像の再生指示が行われたか否かを判別する。
【0102】
スロー動画像の再生指示がなされた場合には、制御部4は、再生指示がなされたスロー動画像のスロー動画像データ、スロー動画像データに関連付けて記録媒体10に記録されている静止画像データ及び音声データをそれぞれバッファメモリ18にバッファリングし、スロー動画像、静止画像及び音声の再生処理を行う。スロー動画像及び静止画像の再生処理については第1の実施の形態と同様の処理を行うため説明は省略する。
【0103】
また、制御部4は、スロー動画像が再生されることを印象付けるために、スピーカ14から出力されていた音声と、スロー動画像と共に再生する音声との間に、音量を抑えた音声を短時間の間、スピーカ14から出力する。即ち、スピーカ14から出力される音声を一旦無音とさせた後、バッファメモリ18にバッファリングされた音声の再生を開始する。具体的には、所定の周期分の音声データに基づく音声を繰り返して再生すると同時に、スロー動画像及び静止画像の再生を行う。このとき、スロー動画像及び音声の再生開始から所定時間(約0.5秒)かけて音声がフェードインする等の音声に対する処理を施す。
【0104】
また、所定の周期分の音声データに基づく音声を繰り返し単位として再生するため、繰り返し単位と繰り返し単位との間の音声に対して所定時間クロスフェード等の処理を施してもよい。また、繰り返し単位毎に音声の周波数を高くする、または低くする等の処理を施してもよい。この場合には、より印象的なスロー動画像及び静止画像の再生を行うことができる。
【0105】
この第6の実施の形態に係る電子カメラによれば、周期的な音声について所定の周期分の音声のみを記録媒体に記録するため、記録媒体に記録するデータの容量を少なくすることができる。
【0106】
次に、第7の実施の形態に係る電子カメラ2においてスロー動画像及び静止画像を再生する際の処理について説明する。
【0107】
まず、ユーザーがコマンドダイヤルを操作して再生モードを設定すると、制御部4は、第1の実施の形態と同様に再生モードに移行する。そして、制御部4は、第1の実施の形態と同様にユーザーにより操作部16を介してスロー動画像の再生指示が行われたか否かを判別する。
【0108】
スロー動画像の再生指示がなされた場合には、制御部4は、再生指示がなされたスロー動画像のスロー動画像データ、スロー動画像データに関連付けて記録媒体10に記録されている静止画像データ及び音声データをそれぞれバッファメモリ18にバッファリングする。
【0109】
次に、制御部4は音声データに基づく音声の再生時間を取得し、取得した音声の再生時間に基づいてスロー動画像、静止画像及び音声の再生処理を行う。具体的には、スロー動画像の標準再生時間(この実施の形態では2.5秒)と静止画像の標準表示時間(この実施の形態では7.5秒)とを合わせた画像再生標準時間(この実施の形態では10秒)と、音声の再生時間を比較し、静止画像の表示時間を音声の再生時間に合わせて調整して再生を行う。
【0110】
例えば、音声の再生時間が10秒よりも短い場合には、制御部4は、スロー動画像の再生を標準再生時間行った後に、静止画像を標準表示時間よりも短い時間、即ち音声の再生が終了するまで表示する。また、音声の再生時間が10秒よりも長い場合には、制御部4はスロー動画像の再生を標準再生時間行った後に、静止画像を標準表示時間よりも長い時間、即ち音声の再生が終了するまで表示する。
【0111】
この第7の実施の形態に係る電子カメラによれば、複数のスロー動画像及び静止画像の再生を行う場合には、音声の再生時間に合わせて1つの音声の音声データに関連付けられたスロー動画像データに基づくスロー動画像及び静止画像データに基づく静止画像を再生することができる。従って、音声の再生途中で次のスロー動画像の再生が開始されたり、または、音声の再生が終了した状態で静止画像の表示が継続されたりすることによる違和感を軽減することができる。
【0112】
なお、上述の第7の実施の形態においては、静止画像の表示時間を音声の再生時間に合わせて調整する構成としたが、この構成に加えて、または、代えて、制御部4は、スロー動画像の再生速度を調整する構成としてもよい。
【0113】
また、この第7の実施の形態においてスロー動画像及び静止画像の再生を行う際に、第1の実施の形態における処理と同様にスロー動画像及び静止画像に対してフェードイン、フェードアウト等のトランジションエフェクトを施してもよいし、音声に対してフェードイン、フェードアウト等の処理を施してもよい。
【0114】
なお、上述の各実施の形態においては、スロー動画像を再生した後に静止画像を再生する構成としたが、複数のスロー動画像のみを連続して再生する構成としてもよい。この場合において、音声データに基づく音声の再生時間がスロー動画像の再生時間よりも長い場合には、第3の実施の形態における処理のようにユーザーにより指定されたベスト位置を含む音声をスロー動画像と同時に再生してもよいし、第4の実施の形態における処理のように音声レベルのピーク位置を含む音声をスロー動画像と同時に再生してもよい。また、スロー動画像の再生速度を調整して再生し、音声データに基づく音声はそのまま再生してもよい。
【0115】
なお、上述の各実施の形態において、音声データをスロー動画像データ及び静止画像データに関連付けて記録媒体10に記録する構成としたが、この音声データに基づく音声の再生時間がスロー動画像データに基づくスロー動画像の再生時間及び静止画像データに基づく静止画像の再生時間よりも長い場合には、音声データに基づく音声の再生時間を短くした新たな音声データを生成して記録媒体10に記録してもよいし、スロー動画像及び静止画像の再生時間に合わせて必要な部分のみを再生してもよい。また、この場合において、新たな音声データを生成する場合には、スロー動画像データに基づくスロー動画像の再生時間以上の再生時間を有する新たな音声データを生成する。
【0116】
上述の各実施の形態においては、フレーム画像を撮影する際に音声の録音を行い、録音された音声に基づく音声データにフレーム画像に基づくスロー動画像データ及び静止画像データを関連付ける構成としたが、録音された音声に基づく音声データを予め準備された音声データなどの別の音声データに差し替え可能な構成としてもよい。
【符号の説明】
【0117】
2…電子カメラ、4…制御部、6…撮像素子、9…マイク、10…記録媒体、12…表示部、14…スピーカ、18…バッファメモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体からの光を撮像する撮像素子からの撮像信号に基づく複数のフレーム画像及び音声を取得する集音部からの音声信号に基づく生録音データを順次記憶する記憶部と、
第1所定時間の間に前記記憶部に記憶された前記複数のフレーム画像に基づいて、前記記憶部に単位時間に記憶される前記フレーム画像の数を示す第1フレームレートより少ない第2フレームレートで再生されるスローモーション動画像データを生成する動画像データ生成部と、
前記第1所定時間の間に前記記憶部に記憶された前記複数のフレーム画像のうちの少なくとも1つのフレーム画像に基づいて少なくとも1つの静止画像データを生成する静止画像データ生成部と、
前記第1所定時間よりも長い第2所定時間の間に前記記憶部に記憶された前記生録音データに基づいて音声データを生成する音声データ生成部と、
前記音声データ生成部により生成された前記音声データを前記動画像データ生成部により生成された前記スローモーション動画像データ及び前記静止画像データ生成部により生成された静止画像データに関連付けて記録媒体に記録する記録制御部と
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記記憶部が前記複数のフレーム画像を順次記憶している最中に、前記静止画像データの生成を指示する静止画像撮影指示が入力されたか否かを判別する判別部を備え、
前記動画像データ生成部は、前記判別部により前記静止画像撮影指示が入力されたと判別された時から第3所定時間前までの間に前記記憶部に記憶された前記複数のフレーム画像、及び前記判別部により前記静止画像撮影指示が入力されたと判別された時から第4所定時間後までの間に前記記憶部に記憶された前記複数のフレーム画像に基づいて、前記スローモーション動画像データを生成し、
前記静止画像データ生成部は、前記判別部により前記静止画像撮影指示が入力されたと判別された時、またはその前後に前記記憶部に記憶された前記フレーム画像に基づいて前記静止画像データを生成し、
前記音声データ生成部は、前記判別部により前記静止画像撮影指示が入力されたと判別された時から前記第3所定時間前までの間に前記記憶部に記憶された前記生録音データ及び、前記判別部により前記静止画像撮影指示が入力されたと判別された時から前記第4所定時間よりも長い第5所定時間後までの間に前記記憶部に記憶された前記生録音データに基づいて前記音声データを生成することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記記憶部が前記生録音データを順次記憶している最中に、前記集音部による音声の取得の終了を指示する録音終了指示が入力されたか否かを判別する終了判別部を備え、
前記終了判別部により前記録音終了指示が入力されたと判別された時を前記第5所定時間の終了時間とすることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記記憶部に記憶されている前記生録音データの位置を指定する指定部を備え、
前記記憶部が前記複数のフレーム画像及び前記生録音データの記憶を開始した時を前記第2所定時間の開始時間とし、
前記音声データ生成部は、前記第2所定時間に記憶された前記生録音データにおいて前記指定部により指定された位置に基づいて、前記音声データを生成することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記複数のフレーム画像の前記被写体の動き情報を検出する動き情報検出部を備え、
前記動き情報に基づいて前記第2所定時間の開始時間及び終了時間を決定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記判別部は、前記記憶部が前記複数のフレーム画像及び前記生録音データを順次記憶している最中に、前記集音部により取得された音声の音声レベルを検出し、前記音声レベルが所定の閾値以上である場合に前記静止画像撮影指示が入力されたと判別することを特徴とする請求項2または3に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記フレーム画像中の前記被写体の顔領域を認識する顔認識部を備え、
前記判別部は、顔認識部により認識した顔の状態に基づいて前記静止画像撮影指示が入力されたと判別することを特徴とする請求項2または3に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記集音部により取得した前記生録音データが周期的な音声の繰り返しである場合には、前記音声データ生成部は、少なくとも1周期分の音声に基づいて前記音声データを生成することを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記音声データを生成するための前記生録音データの取得中であることを報知する報知部を備えることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記動画像データ生成部により生成された前記スローモーション動画像データ及び前記静止画像データ生成部により生成された前記静止画像データに基づく静止画像の再生を行う画像再生部と、
前記画像再生部による再生時間中に前記音声データ生成部により生成された前記音声データに基づく音声の再生を行なう音声再生部と
を備えることを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載の撮像装置。
【請求項11】
被写体からの光を撮像する撮像素子からの撮像信号に基づき、第1所定時間の間に取得された複数のフレーム画像に基づき生成され、単位時間に前記撮像信号に基づき生成されるフレーム画像の数を示す第1フレームレートより少ない第2フレームレートで再生されるスローモーション動画像のスローモーション動画像データ、及び前記複数のフレーム画像の中の少なくとも1枚のフレーム画像に基づき生成される静止画像データに関連付けて、音声を取得する集音部から前記第1所定時間よりも長い第2所定時間の間に取得された生録音データに基づき生成される音声データを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されている前記スローモーション動画像データに基づく前記スローモーション動画像及び前記静止画像データに基づく前記静止画像を表示部に表示する画像表示制御部と、
前記画像表示制御部による画像表示制御中に前記音声データに基づく音声を音声出力部から出力する音声出力制御部と
を備えることを特徴とする画像音声再生装置。
【請求項12】
前記記憶部に記憶されている前記音声データの位置を指定する指定部を備え、
前記音声出力制御部は、指定された位置に応じて決定された前記音声データに基づく音声の出力を行なうことを特徴とする請求項11記載の画像音声再生装置。
【請求項13】
前記表示部により表示される前記スローモーション動画像の開始部分、終了部分、前記静止画像の開始部分、終了部分の少なくとも1つの部分に対してフェード処理を行なう画像制御部と、
前記音声出力部により出力される前記音声の開始部分、終了部分の少なくとも1つの部分に対してフェード処理を行なう音声制御部と、
を備えることを特徴とする請求項11または12記載の画像音声再生装置。
【請求項14】
前記音声出力制御部は、前記音声データに基づく音声の出力時間を、前記スローモーション動画像及び前記静止画像の表示時間に合わせて調整することを特徴とする請求項11〜13の何れか一項に記載の画像音声再生装置。
【請求項15】
前記画像表示制御部は、前記スローモーション動画及び前記静止画像の再生時間を前記音声の出力時間に合わせて調整することを特徴とする11〜14の何れか一項に記載の画像音声再生装置。
【請求項16】
前記表示部により前記静止画像を表示している最中に、前記表示の終了を指示する終了指示が入力された場合に、前記静止画像の表示を終了することを特徴とする請求項11〜15の何れか一項に記載の画像音声再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−55440(P2013−55440A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191267(P2011−191267)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】