説明

撮像装置用保持装置

【課題】撮像装置を長時間にわたって安定して保持できるとともに操作性の向上を図る上で有利な撮像装置用保持装置を提供する。
【解決手段】撮像装置用保持装置50は、支持棒52と、腰ベルト54と、保持部材56と、左右の肩ベルト58と、左右の連結ベルト60と、調整機構62とを含んで構成されている。撮像装置10が装着された支持棒52の基端を腰ベルト54の箇所に設けられた保持部材56で保持し、左右の連結ベルト60によって左右の肩ベルト58と支持棒52とを連結し保持部材56と協働して支持棒52を支持し、調整機構62によって左右の連結ベルト60の長さを調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮像装置用保持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ビデオカメラなどの撮像装置を片手で保持しつつ長時間の撮影を行うと、撮像装置の重量を支える腕や肩に負担がかかり、撮像装置を安定して保持することが困難となり、撮影された画面がぶれるなどの不都合が生じる。
そのため、一端にビデオカメラが取り付けられる支持棒と、支持棒の他端を腹部で保持する保持部材とを備えたビデオカメラの保持装置が提供されている(特許文献1参照)。
この保持装置では、ビデオカメラの重量が支持棒と保持部材を介して撮影者の腹部で支えられるため、ビデオカメラを保持する手にかかる負担が軽減される。
また、支持棒の上部に連結された連結ベルトを左右の肩に掛けることでビデオカメラに手を添えることなく手放しでビデオカメラを保持することが可能となっている。
【特許文献1】実開昭61−193294
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、ビデオカメラを用いて撮影する際、ビデオカメラに設けられたビューファインダー装置のアイカップに眼を当て付けて被写体の映像を視認したり、あるいは、ビデオカメラに設けられたディスプレイパネルに表示される被写体の映像を視認する。
そして、撮影場所の明るさや被写体の動きなどに応じてビューファインダー装置あるいはディスプレイパネルを適切に使い分けて使用することになる。
ところが、前述したビデオカメラの保持装置の連結ベルトを左右の肩に掛けて使用した場合、ビデオカメラと撮影者の眼との距離は連結ベルトの長さによって制約されることになる。
したがって、ビューファインダー装置のアイカップに眼を当て付けたり、ディスプレイパネルを視認するに足る距離を眼とディスプレイパネルとの間に確保したりする動作が行いにくくなり、操作性の向上を図る上で不利が生じる。
本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、その目的は、撮像装置を長時間にわたって安定して保持できるとともに操作性の向上を図る上で有利な撮像装置用保持装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述の目的を達成するため、本発明の撮像装置用保持装置は、撮像装置がその先端に着脱可能に装着される支持棒と、人の腰回りに装着される腰ベルトと、前記腰ベルトが腰に装着された状態で人の前方に臨む前記腰ベルトの箇所に設けられ前記支持棒の基端を保持する保持部材と、長さ方向の両端が前記腰ベルトに取着され人の左右の肩にそれぞれ掛けられる左右の肩ベルトと、前記各肩ベルトと前記支持棒とを連結し前記保持部材と協働して前記支持棒を支持する左右の連結ベルトと、前記左右の連結ベルトの長さを調整する調整機構とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、撮像装置が装着された支持棒の基端を腰ベルトの箇所に設けられた保持部材で保持し、左右の連結ベルトによって左右の肩ベルトと支持棒とを連結し保持部材と協働して支持棒を支持し、調整機構によって左右の連結ベルトの長さを調整できるようにしたので、撮像装置を長時間にわたって安定して保持できることは無論のこと、撮像装置と撮影者の眼との距離を調整する動作を円滑かつ迅速に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
(第1の実施の形態)
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、本発明の撮像装置用保持装置50で保持される撮像装置10について説明する。
図1は撮像装置10を前方から見た斜視図、図2は撮像装置10を後方から見た斜視図である。
図1、図2に示すように、撮像装置10はビデオカメラであり、撮像装置10は筐体12を有し、筐体12は、左右方向の幅よりも大きな寸法の前後方向の長さおよび上下方向の高さを有している。なお、本明細書において左右は、撮像装置10を後方から見た状態でいうものとし、また、被写体側を前方といい、その反対側を後方という。
筐体12の前部にはレンズ鏡筒14が設けられ、レンズ鏡筒14には撮影光学系16が収容されている。
筐体12の内部でレンズ鏡筒16の後方には不図示の撮像素子が設けられ、撮影光学系16によって導かれた被写体像が撮像素子で撮像される。
筐体12の上面には、該上面と間隔をおいて前後方向に延在するハンドル18が設けられている。
ハンドル18の前部には、アクセサリーを取り付けるための取り付け部20が接続され、取り付け部20の右側部に前後方向に延在するマイクロフォン22が前方に向けて取り付けられている。
ハンドル18の後部には、ビューファインダー装置24が上下方向に傾動可能に設けられている。
【0007】
ビューファインダー装置24の後端には接眼窓24Aが設けられ、接眼窓24Aの周囲には、接眼窓24Aを囲むように後方に向けて開放された筒状のアイカップ26が設けられている。
筐体12の右側部の前後の2箇所にはグリップベルト28が連結されており、グリップベルト28と筐体12の右側部との間に右手を挿入することで筐体12をしっかり保持できるようになっている。
筐体12の左側部の前部寄りの箇所には、矩形板状のディスプレイパネル30が上下方向に延在する第1の軸線回りに開閉可能に、かつ、第1の軸線と直交する第2の軸線回りに揺動可能に連結されている。
ディスプレイパネル30は、その内側に表示面30Aが位置するように設けられ、表示面30Aには前記撮像素子で撮像された被写体の映像などが表示される。
したがって、ディスプレイパネル30は、前記第1の軸線回りに揺動されることで、表示面30Aが筐体12の左側面に重ね合わされた収容位置と、図2に示すように、表示面30Aを後方に向けた開放位置との間で動き、また、ディスプレイパネル30は、前記開放位置の状態で前記第2の軸線回りに揺動されることによって表示面30Aの向きを上下方向に変えることができるようになっている。
筐体12の上面、左側面、後面には、撮像装置10を操作するための複数の操作部材32が設けられている。
筐体12の底面には、図示しない三脚取り付け用の雌ねじと位置決め用孔が設けられている。
【0008】
次に、後述する本実施の形態の撮像装置用保持装置50の支持棒52に取着して使用されるリモートコントロール装置40について説明する。リモートコントロール装置40は三脚の雲台に設けられたパンハンドルなどに取着して使用され、撮像装置10を遠隔制御するものである。
図3はリモートコントロール装置40の斜視図である。
リモートコントロール装置40はケース42を有し、ケース42には、ズーム操作スイッチ44A、録画開始ボタン44B、録画停止ボタン44C、ピント調整ボタン44Dなどが設けられている。
ケース42から導出されたケーブル46Aの先端には接続プラグ46Bが設けられている。
接続プラグ46Bを撮像装置10の不図示の遠隔制御用コネクタに接続した状態で、ズーム操作スイッチ44A、録画開始ボタン44B、録画停止ボタン44C、ピント調整ボタン44Dを操作すると、それらの操作に応じて生成された制御信号が撮像装置10に供給され、これにより撮像装置のズーム操作、録画の開始および停止、ピント調整などの遠隔制御がなされる。
ケース42の背面42Aには、クランプねじ48Aを介してクランプ48が設けられている。
本実施の形態では、背面42Aとクランプ48との間に、図5に示す撮像装置用保持装置50の支持棒52を挟んだ状態でクランプねじ48Aを締め付けることでリモートコントロール装置40が支持棒52に取り付けられるように構成されている。
【0009】
次に本発明の撮像装置用保持装置50について説明する。
図4は撮像装置用保持装置50を使用して撮像装置10のビューファインダー装置24を覗きながら撮影を行う状態を示す説明図、図5は撮像装置用保持装置50を使用して撮像装置10のディスプレイパネル30を視認しつつ撮影を行う状態を示す説明図、図6は撮像装置用保持装置50を使用して撮像装置10を高い位置に位置させて撮影を行う状態を示す説明図、図7は撮像装置用保持装置50を使用して撮像装置10のビューファインダー装置24を覗きながら撮影を行う状態を示す側面図、図8は撮像装置用保持装置50を使用して撮像装置10のディスプレイパネル30を視認しつつ撮影を行う状態を示す側面図である。
【0010】
図4に示すように、撮像装置用保持装置50は、支持棒52と、腰ベルト54と、保持部材56と、左右の肩ベルト58と、左右の連結ベルト60と、調整機構62とを含んで構成されている。
【0011】
まず、支持棒52について説明する。
図9は支持棒52の側面図、図10は支持棒52の上部を示す斜視図、図11は支持棒52の下部を示す斜視図である。
図4に示すように、支持棒52は、撮像装置10がその先端に装着されるものである。
図9に示すように、支持棒52は、雲台5202、上脚部5204、第1乃至第4の伸縮脚部5206、5208、5210、5212などを含んで構成されている。
【0012】
図10に示すように、雲台5202は雲台本体5214を有し、雲台本体5214は上脚部5204の上部に該上脚部5204の延在方向と直交する軸線回りに延在する支軸5216を介して揺動可能に取り付けられている。
支軸5216には固定ねじ5218が設けられ、固定ねじ5218を緩めることで雲台5202の揺動が可能となり、固定ねじ5218を締め付けることで雲台5202が固定される。
雲台本体5214の上部には、シュー5220が着脱可能に装着される装着部5226が設けられている。
すなわち、シュー5220は、撮像装置10の前記三脚取り付け用の雌ねじに締結される取り付けねじ5222と、撮像装置10の前記位置決め用孔に係合される位置決めピン5224とを含んで構成され、それら取り付けねじ5222および位置決めピン5224を介してシュー5220が撮像装置10の底面に取着され、撮像装置10はこのシュー5220を介して装着部5226に着脱自在に取着される。
装着部5226は、それにシュー5220が装着された状態をロックする不図示のロック機構を有し、ロック機構は、ロックまたはロックを解除する際に操作されるロック解除レバー5228を有している。
なお、シュー5220や装着部5226、ロック機構などの構造は従来公知のさまざまな構成が採用可能である。
【0013】
図11に示すように、上脚部5204の下端に第1の案内部5262Aが連結され、第1の案内部5262Aに第1の伸縮脚部5206が支持され、第1の伸縮脚部5206の下端に第2の案内部5262Bが連結され、第2の案内部5262Bに第2の伸縮脚部5208が支持され、第2の伸縮脚部5208の下端に第3の案内部5262Cが連結され、第3の案内部5262Cに第3の伸縮脚部5210が支持され、第3の伸縮脚部5210の下端に第4の案内部5262Dが連結され、第4の案内部5262Dに第4の伸縮脚部5212が支持されている。
第1乃至第4の案内部5262A、5262B、5262C、5262Dはそれぞれ揺動可能なロックレバー5264を有し、ロックレバー5264を一方に揺動させることでそれら案内部5262A、5262B、5262C、5262Dに支持された第1乃至第4の伸縮脚部5206、5208、5210、5212がそれぞれスライド可能となり、ロックレバー5264を他方に揺動することでスライド不能となり、これにより伸縮調整可能に構成されている。
第4の伸縮脚部5212の下端にはゴム製のキャップ5266が取着され、このキャップ5266により支持棒52の基端(第4伸縮脚部5212)を後述する保持部材56で保持する際の滑り止めが図られ、また、支持棒52の基端が保持部材56に損傷を与えることが防止されている。
なお、このような第1乃至第4の案内部5262A、5262B、5262C、5262D、ロックレバー5264、第1乃至第4の伸縮脚部5206、5208、5210、5212などの構造は従来公知さまざまな構成が採用可能である。
【0014】
図10に示すように、上脚部5204は円筒状を呈し雲台5202寄りの外周面の箇所に、後述する連結ベルト60の係止金具6002が係止される第1のジョイント5240Aが設けられている。
第1のジョイント5240Aは、上脚部5204の周方向の一部にわたって延在する板部5242と、板部5242に形成された溝5244とを有している。
溝5244は、上脚部5204の周方向に延在する第1の溝部5246と、第1の溝部5246の両端に接続され上脚部5204のほぼ半径方向外方に沿って延在する2つの第2の溝部5248とを有し、符号5249は軽量化のための欠部を示している。
左右の連結ベルト60の係止金具6002(図12)は、第1の溝部5246から離れた2つの第2の溝部5248の端部にそれぞれ係止され、これにより、2つの係止金具6002は溝5244内で移動することなく第2の溝部5248に安定して係止した状態が保持される。
第1のジョイント5240Aの下方に位置する上脚部5204の外周面の箇所には、上脚部5204の延在方向の一部で上脚部5204の周方向全周にわたってグリップ部5260が形成されている。
グリップ部5260は、弾性を有する合成樹脂やゴムなどの材料で形成され、しっかりと上脚部5204を把持することができるようになっている。
【0015】
図11に示すように、第1の案内部5262Aの外周には第1のジョイント5240Aと同一形状の第2のジョイント5240Bが設けられている。
したがって、第1、第2のジョイント5240A、5240Bは支持棒52の長さ方向に間隔をおいた複数箇所に設けられていることになる。
なお、本実施の形態では、2つのジョイント5240A,5240Bを設けた場合について説明したが、ジョイントの数は任意である。
【0016】
次に、腰ベルト54、保持部材56、左右の肩ベルト58、左右の連結ベルト60、調整機構62について説明する。
図12は腰ベルト54、保持部材56、肩ベルト58、連結ベルト60、調整機構62の構成を示す斜視図、図13は連結ベルト60および調整機構62を示す斜視図、図14は調整機構62の側面図、図15は調整機構62の斜視図である。
図12に示すように、腰ベルト54は、人の腰回りに装着されるものである。
本実施の形態では、腰ベルト54は、腰当てパッド5402とベルト部5404とを備えている。
腰当てパッド5402は、腰の後側に当て付けられる長さと幅を有する板状を呈し、弾性を有するクッション材で形成されている。
腰当てパッド5402の長さ方向の中間部で上縁部には、腰当てパッド5402が腰の後側に当て付けられた状態で背中の下部に当て付けられる背当てパッド5420が設けられている。
ベルト部5404は、腰当てパッド5402内をその長さ方向に挿通され、腰に掛け回される長さを有している。
ベルト部5404の両端にはバックル5406、5408が取着されている。
バックル5406、5408を結合することで腰ベルト54が腰回りに装着され、バックル5406、5408の結合を解除することで腰ベルト54を腰回りから外すことができるように構成されている。
図中符号5410はベルト部5404の長さを調整するための金具(コキ、あるいは、テープアジャスター)を示す。
【0017】
保持部材56は、図4に示すように、腰ベルト54が腰に装着された状態で人の前方に臨む腰ベルト54の箇所に設けられ、支持棒52の基端が挿入されることで基端を保持するものである。
図12に示すように、本実施の形態では、保持部材56は、筒状部5602と、脚当てパッド5604と、脚ベルト5606などを含んで構成されている。
筒状部5602は、複数のベルトが編み込まれて上方に開放状に形成され、筒状部5602の上部はベルト部5404に吊り下げられている。
したがって、保持部材56の上部は腰ベルト54に該腰ベルト54の長さ方向に移動可能に連結されていることになる。
【0018】
脚当てパッド5604は、筒状部5602の輪郭よりも一回り大きな矩形板状を呈し、筒状部5602が後方に臨む箇所(人の太腿部に臨む箇所)に取り付けられるものである。
脚当てパッド5604は、弾性を有するクッション材で形成されている。
したがって、筒状部5602に保持された支持棒52の基端から人の大腿部の部分に対して加わる力を脚当てパッド5604によって分散させ、大腿部に加わる負担の軽減が図られている。
脚ベルト5606は、脚当てパッド5604の下部両側に挿通され、脚ベルト5606の両端にはバックル5614がそれぞれ設けられている。
図4に示すように、脚ベルト5606を右大腿部に掛けまわして右大腿部の後側でバックル5614同士を連結することで筒状部5602および脚当てパッド5604を右大腿部の前側にしっかり固定でき、撮影者が歩行しても保持部56の位置がずれないようになっている。
したがって、保持部材56の下部は、右大腿部に巻回された脚ベルト5606に連結され、保持部材56と右大腿部との間にクッション材からなる脚当てパッド5604が設けられていることになる。
【0019】
図4、図12に示すように、肩ベルト58は、長さ方向の両端が人の後方に臨む腰ベルト54の箇所に取着され人の左右の肩にそれぞれ掛けられるものであり、肩ベルト58は左右の肩に対応して左右2本設けられている。
各肩ベルト58の一端は、腰ベルト54が腰に装着された状態で腰の後側の中央に位置する腰ベルト54の箇所にそれぞれ連結されている。本実施の形態では、各肩ベルト58の一端は背当てパッド5420の上部左右両側から背当てパッド5420を挿通して腰ベルト54に連結されている。
また、左右の肩ベルト58の他端は、各肩ベルト58の一端が連結された箇所から左右に変位した腰ベルト54の箇所にそれぞれ取着されている。
図中符号5802は肩ベルト58の長さを調整するための金具(コキ、あるいは、テープアジャスター)を示す。
【0020】
図4、図12に示すように、連結ベルト60は、左右の肩に掛け回された各肩ベルト58が人の前方に臨む箇所と支持棒52とを連結し保持部材56と協働して支持棒52を支持するものであり、連結ベルト60は左右2本設けられている。
各連結ベルト60の一端には、係止金具6002が取着されている。
係止金具6002は、支持棒52の第1のジョイント5240A(図10)および第2のジョイント5240B(図11)に係脱可能に係止するものである。
係止金具6002としては、ナス環、あるいは、スナップフックなどの従来公知のさまざまな金具が採用可能である。
図中符号6004は連結ベルト60の長さを調整するための金具(コキ、あるいは、テープアジャスター)を示す。
【0021】
左右の連結ベルト60の他端は、調整機構62を介して左右の肩ベルト58にそれぞれ連結されている。
調整機構62は、左右の連結ベルト60の長さを調整すると同時に左右の連結ベルト60が肩ベルト58に連結される箇所の高さ位置を調整するものである。
図13、図14、図15に示すように、調整機構62は、ガイドベルト6202と、第1、第2の留め具6204、6206と、調整金具6208とを含んで構成されている。
図13に示すように、ガイドベルト6202はその長さ方向にわたって均一の幅を有し、かつ、連結ベルト60と同じ幅の寸法で形成された帯状を呈している。
ガイドベルト6202は、肩ベルト58が肩に掛けられた状態で、図14に示すように、ガイドベルト6202が上下に延在し、ガイドベルト6202の上端が第1の留め具6204を介して肩ベルト58に取着され、ガイドベルト6202の下端が第2の留め具6206を介して肩ベルト58に取着される。
連結ベルト60の他端は、ガイドベルト6202の一端と共に第2の留め具6206に取着されている。
図15に示すように、調整金具6208は、連結ベルト60およびガイドベルト6202が重ね合わされた状態で挿通可能な大きさの細長い矩形状の挿通孔6210を有している。
そして、挿通孔6210内に重ね合わされたガイドベルト6202および連結ベルト60が挿通され、連結ベルト60の一端が挿通孔6210の上方から前方に導出された状態で、調整金具6208はガイドベルト6202の長さ方向に沿って移動可能に設けられている。
調整金具6208は、調整金具6208の上端が第1の留め具6204にほぼ当接する上限位置と、調整金具6208の下端が第2の留め具6206にほぼ当接する下限位置との間で移動可能である。
【0022】
本実施の形態では、図15に示すように、調整金具6208のガイドベルト6202の幅方向に沿った両側箇所に操作レバー6212がそれぞれ設けられている。
そして、2つの操作レバー6212を挟んで押圧すると、ガイドベルト6202および連結ベルト60に対する調整金具6208の移動が許容され、2つの操作レバー6212に対する押圧を解除すると、ガイドベルト6202および連結ベルト60に対して調整金具6208が固定される。
したがって、操作レバー6212により調整金具6208を前記上限位置と下限位置との間で移動させることによって、左右の連結ベルト60の長さ調整と同時に左右の連結ベルト60が肩ベルト58に連結される箇所の高さ位置の調整ができる。
なお、このような2枚のベルト6202、60の長さ調整などを行うための調整金具6208には、従来公知のさまざまな構造が採用可能である。
【0023】
次に撮像装置用保持装置50の使用方法について説明する。
図4に示すように、左右の肩に左右の肩ベルト58を掛け、腰に掛け回した腰ベルト54のバックル5406、5408を連結することで肩ベルト58および腰ベルト54を身体に装着する。
そして、脚ベルト5606を右大腿部に掛け回してバックル5614、5614を連結することで保持部材56を右大腿部の前側に固定する。
次に、縮小された支持棒52に撮像装置10を装着し、支持棒52の基端を保持部材56の筒状部5602に挿入し支持棒52の基端を保持部材56に保持させる。
そして、右手で撮像装置10を把持しつつ、左手を用いて左右の連結ベルト60の係止金具6002を支持棒52の第1のジョイント5240Aに係止させる。
そして、左手の指を用いて調整金具6202の操作レバー6212を操作しつつ調整金具6202を上下に移動させる。
これにより、左右の連結ベルト60の長さ調整と同時に左右の連結ベルト60が肩ベルト58に連結される箇所の高さ調整を行うことで、図7、図8に示すように、撮像装置10を、撮影者の眼に近接した位置と、撮影者の眼から前方に離間させた位置との間で動かすことができる。
したがって、図4、図7に示すように、左右の連結ベルト60の長さを短くするとともに左右の連結ベルト60が肩ベルト58に連結される箇所の高さを高い位置に調整した場合には、撮像装置10を撮影者の眼に近接させることにより、アイカップ26に右眼を当て付けてビューファインダー装置24を覗きながら撮影を行うことができる。
この場合、右眼でビューファインダー装置24を視認すると同時に、左眼で被写体やその周囲の状況を直接視認しながら撮影を行うことができる。
また、グリップベルト28と筐体12の右側部との間に右手を挿入することで筐体12をしっかり保持することにより、アイカップ26を右眼に安定して当て付けた状態とすることができる。
【0024】
一方、図5、図8に示すように、左右の連結ベルト60の長さを長くするとともに左右の連結ベルト60が肩ベルト58に連結される箇所の高さを低い位置に調整した場合には、撮像装置10を撮影者の眼から離間させることにより、両眼でディスプレイパネル30の表示面30Aを視認しつつ撮影を行うことができる。あるいは、右眼でディスプレイパネル30の表示面30Aを視認しつつ左眼で被写体やその周囲の状況を直接視認しながら撮影を行うことができる。
この場合、撮像装置10の筐体12に手を添えなくても、左右の連結ベルト60と保持部材56によって支持棒52を介して撮像装置10が安定して保持されるため、両手を自由にしたままでの撮影が可能となる。
【0025】
また、撮像装置10を高い位置に位置させ撮影する場合は、図6に示すように、リモートコントロール装置40のケーブル46Aを接続プラグ46B(図3)を介して撮像装置10に接続し、リモートコントロール装置40を支持棒52の基端寄りの箇所にクランプ48およびクランプねじ48Aを用いて取り付ける。
そして、左右の連結ベルト60の係止金具6002を第1のジョイント5240Aよりも低い箇所に位置する第2のジョイント5240Bに係止させる。
そして、支持棒52の先端に取着された撮像装置10のディスプレイパネル30の表示面30Aを斜め下方に向け、支持棒52の基端を保持部材56に保持させる。
この状態で、撮影に必要な高さに撮像装置10が位置するように支持棒52を伸張させる。
この場合、撮像装置10は撮影者の頭部よりも高い位置に位置させた状態で、ディスプレイパネル30の表示面30Aを視認しつつ撮影を行うことができる。
また、リモートコントロール装置40を用いて撮像装置10の撮影の開始、停止などを操作することができる。
【0026】
また、調整機構62(調整金具6208)を用いて左右の連結ベルト60の長さを最大限に伸ばしてたるませた状態とすれば、連結ベルト60の長さの範囲内で撮像装置10を動かすことができる。
したがって、左右の連結ベルト60の長さを最大限に伸ばした状態で両手あるいは片手を用いて撮像装置10を把持すれば、連結ベルト60に制約されることなく、ローアングルなどの自由なアングルで撮影を行うことができる。
【0027】
以上説明したように、本実施の形態の撮像装置用保持装置50によれば、撮像装置10が装着された支持棒52の基端を腰ベルト54の箇所に設けられた保持部材56で保持し、左右の連結ベルト60によって左右の肩ベルト58と支持棒52とを連結し保持部材56と協働して支持棒52を支持し、調整機構62によって左右の連結ベルト60の長さを調整できるようにしたので、撮像装置10を長時間にわたって安定して保持できることは無論のこと、撮像装置10のビューファインダー装置24のアイカップ26に眼を当て付けたり、ディスプレイパネル30の表示面30Aを視認するに足る距離を眼とディスプレイパネル30との間に確保したりする動作を円滑かつ迅速に行うことができ操作性の向上を図る上で有利となる。
【0028】
また、本実施の形態によれば、右手で撮像装置10の筐体12を把持しつつ、左手で調整機構62(調整金具6208)を操作することによって、左右の連結ベルト60の長さ調整および左右の連結ベルト60が肩ベルト58に連結される箇所の高さ位置の調整を行うことによって、撮像装置10と撮影者の眼との距離を連続的にかつ円滑に変えることができる。
そのため、アイカップ26に右眼を当て付けてビューファインダー装置24を覗きながら撮影を行う状態と、ディスプレイパネル30の表示面30Aを視認しつつ撮影を行う状態とを容易に切り替えることができることは無論のこと、左右の連結ベルト60の長さ調整および左右の連結ベルト60が肩ベルト58に連結される箇所の高さ位置の調整を円滑かつ連続的に行えるので、撮像装置10による撮影中にそのような切り替え操作を行ったとしても、撮像装置10の姿勢が急激に変化することがなく、したがって、撮影中の映像がぶれることを防止しつつ、安定した撮影を行う上で有利となる。
また、調整機構62を用いて左右の連結ベルト60の長さを最大限に伸ばしてたるませた状態とすることで、両手あるいは片手を用いて撮像装置10を把持してローアングルなどの自由なアングルで撮影を行うことができる。
したがって、調整機構62を用いて連結ベルト60の長さ調整および左右の連結ベルト60が肩ベルト58に連結される高さ位置の調整を円滑かつ連続的に行うことで、長時間の撮影中において、アイカップ26に右眼を当て付けてビューファインダー装置24を覗きながら撮影を行う状態、ディスプレイパネル30の表示面30Aを視認しつつ撮影を行う状態、両手あるいは片手を用いて撮像装置10を把持して撮影を行う状態などを撮影に影響を与えることなく任意に変えることができる。
そのため、長時間の撮影中、撮影場所の明るさや被写体の動きなどに応じて、ビューファインダー装置24やディスプレイパネル30を適切に使い分けたり、あるいは、撮影アングルを自由に変えたりすることを迅速かつ円滑に行うことができ、撮像装置10の操作性を高める上で有利となる。
【0029】
また、本実施の形態によれば、支持棒52が伸縮可能に構成され、左右の連結ベルト60が連結されるジョイントが支持棒52の長さ方向に間隔をおいた複数箇所に設けられているので、撮像装置10を撮影者の頭部よりも高い位置に保持させることができる。
したがって、例えば、運動会や学芸会などで子供等を撮影する場合のように、被写体と撮影者との間に人垣や障害物が位置しており、撮影の邪魔になるといった場合に、脚立などを用いることなく、撮像装置10を容易に高い位置に位置させて撮影することができ、使い勝手の向上を図る上で有利となる。
【0030】
また、本実施の形態では、撮像装置10および支持棒52の重量は、連結ベルト60と肩ベルト58を介して左右の肩で支えられるとともに、保持部材56および腰ベルト54を介して腰で支えられ、さらには、保持部材56を介して右大腿部でも支えられることになる。
したがって、従来の保持装置のように左右の肩と腹部とで重量を支える場合には腹部にかかる負担が大きいのに対して、本実施の形態では、右大腿部でも重量の一部を支えることから身体に掛かる負担を分散し疲労の軽減を図る上で有利となる。
特に、業務用あるいは準業務用クラスの撮像装置では、ライト、マイク等のアクセサリーを装着すると、総重量は4〜5キログラムにも及ぶため、従来の保持装置のように左右の肩と腹部で重量を支えることが困難であるのに対し、本実施の形態では、左右の肩と腰と右大腿部とで分散して重量を支えるため、長時間の撮影などにおいても身体の負担を減らし疲労の軽減を図る上でより一層有利となる。
【0031】
また、本実施の形態では、肩ベルト58は、長さ方向の両端が人の後方に臨む腰ベルト54の箇所に取着されているため、肩ベルト58に掛かる重量が腰ベルト54を介して腰の後側で支えられることになる。
そのため、肩ベルト58を介して肩に掛かる重量を軽減でき、肩の負担を減らし疲労の軽減を図る上で有利となる。
【0032】
また、多くの場合、撮像装置10のビューファインダー装置24のアイピース26を右眼に当て付けると撮像装置10が右半身側に位置することになる。
本実施の形態では、保持部材56が右大腿部の前側に位置しているため、支持棒52の基端を保持部材56に保持させることで支持棒52および撮像装置10を人の右半身側に安定して保持させる上で有利となり、したがって、ビューファインダー装置24を覗きながら撮影を行う場合に撮像装置10を安定して保持する上でより一層有利となる。
【0033】
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態は、調整機構62の構成が第1の実施の形態と相違している。
図16は第2の実施の形態の調整機構62の構成を示す斜視図である。なお、以下の実施の形態において第1の実施の形態と同様の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図16に示すように、連結ベルト60の他端は肩ベルト58に取着されている。
調整機構62は、肩ベルト58の長さ方向に異なった箇所に設けられた第1、第2肩ベルト側バックル70A、70Bと、連結ベルト60の長さ方向に異なった箇所に設けられた第1、第2連結ベルト側バックル72A、72Bとを含んで構成されている。
したがって、第1肩ベルト側バックル70Aを、第1、第2連結ベルト側バックル72A、72Bの何れか一方に連結することで、あるいは、第2肩ベルト側バックル70Bを第1、第2連結ベルト側バックル72A、72Bの何れか一方に連結することで、左右の連結ベルト60の長さ調整および左右の連結ベルト60が肩ベルト58に連結される箇所の高さ位置の調整を行うことができる。
このような第2の実施の形態によっても第1の実施の形態と同様の効果が奏される。
なお、本実施の形態では、2つの第1、第2肩ベルト側バックル70A、70Bと、2つの第1、第2連結ベルト側バックル72A、72Bを設けた場合について説明したが、肩ベルト側バックルおよび連結ベルト側バックルをいくつ設けるかは任意である。
【0034】
(第3の実施の形態)
次に第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態は、第1の実施の形態の変形例であり、調整機構62が設けられる箇所が第1の実施の形態と異なっている。
図17は第3の実施の形態の撮像装置用保持装置50を使用して撮像装置10のビューファインダー装置24を覗きながら撮影を行う状態を示す説明図、図18は第3の実施の形態の撮像装置用保持装置50を使用して撮像装置10のディスプレイパネル30を視認しつつ撮影を行う状態を示す説明図、図19は第3の実施の形態の撮像装置用保持装置50を使用して撮像装置10のビューファインダー装置24を覗きながら撮影を行う状態を示す側面図、図20は第3の実施の形態の撮像装置用保持装置50を使用して撮像装置10のディスプレイパネル30を視認しつつ撮影を行う状態を示す側面図である。
【0035】
図17、図19に示すように、調整機構62は、第1の実施の形態と同様に、ガイドベルト6202と、第1、第2の留め具6204、6206と、調整金具6208とを含んで構成されているが、第1の実施の形態に比較して、調整機構62は、肩の上部寄り(肩先寄り)に変位した箇所に設けられている。
より詳細には、左右の肩ベルト58が肩に掛けられた状態で、第1の留め具6204は肩の上部に対応する箇所に位置し、第2の留め具6206は肩の下部(上腕部の付け根)に対応する箇所に位置し、ガイドベルト6202は第1、第2の留め具6204、6206の間に沿って延在している。
調整金具6208は、調整金具6208の上端が第1の留め具6204にほぼ当接する上限位置(肩の上部に対応する箇所)と、調整金具6208の下端が第2の留め具6206にほぼ当接する下限位置(肩の下部(上腕部の付け根)に対応する箇所)との間で移動可能である。
【0036】
また、調整金具6208には第1の実施の形態と同様に2つの操作レバー6212(図15)が設けられており、2つの操作レバー6212を操作することで、調整金具6208を前記上限位置と下限位置との間で移動させることによって、左右の連結ベルト60の長さ調整と同時に左右の連結ベルト60が肩ベルト58に連結される箇所の高さ位置を、肩の上部に対応する箇所と、肩の下部(上腕部の付け根)に対応する箇所)との間で調整することができる。
【0037】
次に撮像装置用保持装置50の使用方法について説明する。
図17乃至図20に示すように、左右の連結ベルト60の長さ調整と同時に左右の連結ベルト60が肩ベルト58に連結される箇所の高さ調整を行うことで、撮像装置10を、撮影者の眼に近接した位置と、撮影者の眼から前方に離間させた位置との間で動かすことができる。
したがって、図17、図19に示すように、左右の連結ベルト60の長さを短くするとともに左右の連結ベルト60が肩ベルト58に連結される箇所の高さを高い位置、すなわち、肩の上部に対応する位置に調整した場合には、撮像装置10を撮影者の眼に近接させることにより、アイカップ26に右眼を当て付けてビューファインダー装置24を覗きながら撮影を行うことができる。
この場合、右眼でビューファインダー装置24を視認すると同時に、左眼で被写体やその周囲の状況を直接視認しながら撮影を行うことができる。
また、グリップベルト28と筐体12の右側部との間に右手を挿入することで筐体12をしっかり保持することにより、アイカップ26を右眼に安定して当て付けた状態とすることができる。
【0038】
一方、図18、図20に示すように、左右の連結ベルト60の長さを長くするとともに左右の連結ベルト60が肩ベルト58に連結される箇所の高さを低い位置、すなわち、肩の下部に対応する位置に調整した場合には、撮像装置10を撮影者の眼から離間させることにより、両眼でディスプレイパネル30の表示面30Aを視認しつつ撮影を行うことができる。あるいは、右眼でディスプレイパネル30の表示面30Aを視認しつつ左眼で被写体やその周囲の状況を直接視認しながら撮影を行うことができる。
この場合、撮像装置10の筐体12に手を添えなくても、左右の連結ベルト60と保持部材56によって支持棒52を介して撮像装置10が安定して保持されるため、両手を自由にしたままでの撮影が可能となる。
【0039】
第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が奏されることは無論のこと次の効果が奏される。
第1の実施の形態では、左右の連結ベルト60が肩ベルト58に連結される箇所が、左右の肩に掛け回された各肩ベルト58が人の前方に臨む箇所であることから、撮像装置10が装着された支持棒52の重量の一部を支持するため、連結ベルト60に作用する張力は、肩ベルト58を介して直接肩に掛かる力と、背中に沿って延在する肩ベルト58の部分を介して腰ベルト58に掛かる力とを加えたものとなっている。そして、肩ベルト58から肩に作用する力は、腰ベルト58に掛かる力に比べて比較的大きなものとなっている。
これに対して第3の実施の形態では、左右の連結ベルト60が肩ベルト58に連結される箇所が肩の上部あるいはその近傍箇所となるため、連結ベルト60に作用する張力の大半は、背中を通り肩ベルト58を介し腰ベルト58に作用し腰の後側に掛かり、したがって、肩ベルト58を介して直接肩に掛かる力よりも腰ベルト58を介して腰の後側に掛かる力がより大きなものとなる。
したがって、第3の実施の形態では、第1の実施の形態に比較して、連結ベルト60の張力のうち腰ベルト54を介して腰に作用する力をより大きくすることで、肩ベルト58から肩に直接作用する力を軽減することができ、肩の疲労の軽減を図る上でより一層有利となる。
【0040】
また、第1の実施の形態では、左右の連結ベルト60が左右の肩ベルト58に連結される箇所が肩ベルト58が前方に臨む箇所となっており、そのため、左連結ベルト60が左肩ベルト58に連結される箇所と、右連結ベルト60が右肩ベルト58に連結される箇所との間の左右方向の寸法が比較的小さい。
これに対して、第3の実施の形態では、左右の連結ベルト60が左右の肩ベルト58に連結される箇所が肩の上部寄りあるいはその近傍箇所に変位した箇所であるため、左連結ベルト60が左肩ベルト58に連結される箇所と、右連結ベルト60が右肩ベルト58に連結される箇所との間の左右方向の寸法を第1の実施の形態に比べ大きく確保できる。
したがって、左右の連結ベルト60を介して支持される連結棒52の安定性を確保する上でより一層有利となる。
なお、第3の実施の形態では、左右の連結ベルト60が左右の肩ベルト58に連結される箇所が肩の上部寄りに変位した箇所としたが、左右の連結ベルト60が左右の肩ベルト58に連結される箇所を肩の上部よりも後方に(背中側に)変位した箇所としてもよく、その場合にも、第3の実施の形態と同様の効果が奏される。
【0041】
なお、実施の形態では、撮像装置用保持装置50が保持する撮像装置10がビデオカメラである場合について説明したが、撮像装置はビデオカメラに限定されるものではなく、本発明はデジタルスチルカメラ、フィルム式カメラなどさまざまな撮像装置に広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】撮像装置10を前方から見た斜視図である。
【図2】撮像装置10を後方から見た斜視図である。
【図3】リモートコントロール装置40の斜視図である。
【図4】撮像装置用保持装置50を使用して撮像装置10のビューファインダー装置24を覗きながら撮影を行う状態を示す説明図である。
【図5】撮像装置用保持装置50を使用して撮像装置10のディスプレイパネル30を視認しつつ撮影を行う状態を示す説明図である。
【図6】撮像装置用保持装置50を使用して撮像装置10を高い位置に位置させて撮影を行う状態を示す説明図である。
【図7】撮像装置用保持装置50を使用して撮像装置10のビューファインダー装置24を覗きながら撮影を行う状態を示す側面図である。
【図8】撮像装置用保持装置50を使用して撮像装置10のディスプレイパネル30を視認しつつ撮影を行う状態を示す側面図である。
【図9】支持棒52の側面図である。
【図10】支持棒52の上部を示す斜視図である。
【図11】支持棒52の下部を示す斜視図である。
【図12】腰ベルト54、保持部材56、肩ベルト58、連結ベルト60、調整機構62の構成を示す斜視図である。
【図13】連結ベルト60および調整機構62を示す斜視図である。
【図14】調整機構62の側面図である。
【図15】調整機構62の斜視図である。
【図16】第2の実施の形態の調整機構62の構成を示す斜視図である。
【図17】第3の実施の形態の撮像装置用保持装置50を使用して撮像装置10のビューファインダー装置24を覗きながら撮影を行う状態を示す説明図である。
【図18】第3の実施の形態の撮像装置用保持装置50を使用して撮像装置10のディスプレイパネル30を視認しつつ撮影を行う状態を示す説明図である。
【図19】第3の実施の形態の撮像装置用保持装置50を使用して撮像装置10のビューファインダー装置24を覗きながら撮影を行う状態を示す側面図である。
【図20】第3の実施の形態の撮像装置用保持装置50を使用して撮像装置10のディスプレイパネル30を視認しつつ撮影を行う状態を示す側面図である。
【符号の説明】
【0043】
10……撮像装置、50……撮像装置用保持装置、52……支持棒、54……腰ベルト、56……保持部材、58……肩ベルト、60……連結ベルト、62……調整機構。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置がその先端に着脱可能に装着される支持棒と、
人の腰回りに装着される腰ベルトと、
前記腰ベルトが腰に装着された状態で人の前方に臨む前記腰ベルトの箇所に設けられ前記支持棒の基端を保持する保持部材と、
長さ方向の両端が前記腰ベルトに取着され人の左右の肩にそれぞれ掛けられる左右の肩ベルトと、
前記各肩ベルトと前記支持棒とを連結し前記保持部材と協働して前記支持棒を支持する左右の連結ベルトと、
前記左右の連結ベルトの長さを調整する調整機構と、
を備えることを特徴とする撮像装置用保持装置。
【請求項2】
前記左右の肩ベルトの長さ方向の両端が前記腰ベルトに取着される箇所は、人の後方に臨む前記腰ベルトの箇所である、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置用保持装置。
【請求項3】
前記左右の連結ベルトが前記左右の肩ベルトに連結される箇所は、それら肩ベルトの長さ方向に移動調節可能である、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置用保持装置。
【請求項4】
前記保持部材の上部は前記腰ベルトに該腰ベルトの長さ方向に移動可能に連結され、
前記保持部材の下部は、右大腿部に巻回された脚ベルトに連結され、
前記保持部材と前記右大腿部との間にクッション材からなる脚当てパッドが設けられている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置用保持装置。
【請求項5】
前記支持棒は伸縮可能に構成されている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置用保持装置。
【請求項6】
前記支持棒は伸縮可能に構成され、
前記左右の連結ベルトは、前記支持棒に設けられたジョイントを介して前記支持棒に着脱可能に連結され、
前記ジョイントは前記支持棒の長さ方向に間隔をおいた複数箇所に設けられている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置用保持装置。
【請求項7】
前記左右の肩ベルトの長さ方向の一端は、前記腰ベルトが腰に装着された状態で腰の後側の中央に位置する前記腰ベルトの箇所にそれぞれ連結され、前記左右の肩ベルトの長さ方向の他端は、前記腰ベルトの箇所から左右に変位した前記腰ベルトの箇所にそれぞれ連結されている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置用保持装置。
【請求項8】
前記腰ベルトには、前記腰ベルトが腰に装着された状態で腰の後側に当接される腰当てパッドが設けられている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置用保持装置。
【請求項9】
前記腰ベルトには、前記腰ベルトが腰に装着された状態で腰の後側に当接される腰当てパッドが設けられ、
前記腰当てパッドの上方に背中の下部に当て付けられる背当てパッドが設けられ、
前記左右の肩ベルトの長さ方向の一端は、前記腰ベルトが腰に装着された状態で前記背当てパッドおよび前記腰当てパッドを挿通して腰の後側の中央に位置する前記腰ベルトの箇所にそれぞれ連結され、前記左右の肩ベルトの長さ方向の他端は、前記腰当パッドの左右に変位した前記腰ベルトの箇所にそれぞれ連結されている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置用保持装置。
【請求項10】
前記保持部材は上部が開放された筒状に形成され、前記支持棒の基端が上方から挿脱可能である、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置用保持装置。
【請求項11】
前記左右の連結ベルトは、人の前方に臨む前記肩ベルトの箇所に連結されている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置用保持装置。
【請求項12】
前記左右の連結ベルトは、人の前方に臨む前記肩ベルトの箇所に、前記肩ベルトの長さ方向に移動調節可能に連結されている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置用保持装置。
【請求項13】
前記左右の連結ベルトは、人の肩の上部に臨む前記肩ベルトの箇所に連結されている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置用保持装置。
【請求項14】
前記左右の連結ベルトは、人の肩の上部に臨む前記肩ベルトの箇所に、前記肩ベルトの長さ方向に移動調節可能に連結されている、
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置用保持装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2009−33217(P2009−33217A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−191881(P2007−191881)
【出願日】平成19年7月24日(2007.7.24)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】