撮像装置用掃除装置
【課題】 撮像素子表面等に付着した異物を、撮像素子に悪影響を及ぼすことなく確実に除去する、汎用性の高い掃除装置を提供する。
【解決手段】 原動機24によって回転体30を回転させる。この回転により、回転体30に設けられた第1翼部32と第2翼部33とが、隔壁部材25の付近にあった空気を送出領域Oに向けて流動させ、さらに送出領域Oを介して送出口14から送出する。送出面12は撮像素子表面50Sに近接しており、送出面12からの送出空気は、撮像素子50の表面50Sから異物を取り除き、その直後に吸入口16から吸入される。掃除装置は、このように送出と吸入とを継続して空気を循環させながら、送出空気にフィルタ46を通過させることにより異物を除去する。
【解決手段】 原動機24によって回転体30を回転させる。この回転により、回転体30に設けられた第1翼部32と第2翼部33とが、隔壁部材25の付近にあった空気を送出領域Oに向けて流動させ、さらに送出領域Oを介して送出口14から送出する。送出面12は撮像素子表面50Sに近接しており、送出面12からの送出空気は、撮像素子50の表面50Sから異物を取り除き、その直後に吸入口16から吸入される。掃除装置は、このように送出と吸入とを継続して空気を循環させながら、送出空気にフィルタ46を通過させることにより異物を除去する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掃除装置に関し、特に、レンズ交換式デジタルカメラの撮像素子に付着する異物を取り除く掃除装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、レンズ交換式のデジタルカメラが普及しつつある。レンズ交換式デジタルカメラにおいては、レンズ交換等により混入する埃などの異物が、内蔵された撮像素子の表面に付着する場合がある。そして、異物が撮像素子に付着することによる画質の低下を防ぐため、撮像素子表面から異物を取り去る装置が知られている。
【0003】
撮像素子表面から異物を取り去る装置としては、デジタルカメラの制御回路に電気的に接続され、撮像素子に対して空気を噴出するものや、粘着性のある部材を撮像素子の表面に押し付けることにより異物を取り去るものが知られている(例えば特許文献1)。
【特許文献1】特開2004−326095号公報(段落[0035]〜[0042]、[0074]〜[0084]、図1〜4、9〜11等参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
デジタルカメラと電気的に接続される掃除装置は、使用可能なカメラの機種が限定され、汎用性に欠ける。また、空気を噴出して撮像素子の表面から異物を取り去った場合においても、カメラ内に異物が残る限り、再び撮像素子の表面に付着するおそれがある。さらに、撮像素子に掃除装置の部材が接触すると、撮像素子の表面に悪影響を与える可能性がある。
【0005】
本発明は、撮像素子表面に付着した異物を、撮像素子に悪影響を及ぼすことなく確実に除去する、汎用性の高い掃除装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の掃除装置は、被掃除物の表面にある異物を除去するために、被掃除物の表面に向けて空気を送出する送出手段と、送出手段により送出され、被掃除物の表面に当たって対流した異物を含む空気を吸入する吸入手段と、吸入手段が吸入した空気から異物を除去する異物除去手段とを備え、吸入手段が吸入した空気を送出手段が送出して、空気を循環させることを特徴とする。
【0007】
掃除装置には、例えば、送出手段が空気を送出するための送出口が設けられており、異物除去手段が、送出口の上流側に設けられていることが好ましい。
【0008】
掃除装置には、送出手段が送出した空気が流動するための送出領域が内側に設けられ、吸入手段が吸入した空気が流動するための吸入領域が、送出領域の外側に設けられていることが望ましい。そして異物除去手段が、送出領域に設けられていることがより望ましい。
【0009】
送出手段が、軸心周りに回転可能な第1の回転体と、第1の回転体を回転させる第1の回転手段と、第1の回転体に設けられた、空気を送出するための第1翼部を含み、吸入手段が、軸心周りに回転可能な第2の回転体と、第2の回転体を回転させる第2の回転手段と、第2の回転体に設けられた、空気を吸入するための第2翼部を含むことが好ましい。
【0010】
そして送出手段が、複数の第1翼部が円周上に配置された送出用回転翼を含み、吸入手段が、複数の第2翼部が円周上に配置された吸入用回転翼を含むことがより好ましい。送出用回転翼は、例えば、吸入用回転翼による空気の流動方向を逆転させる。
【0011】
第1の回転体と第2の回転体との回転軸は同一であり、第1翼部と第2翼部とが径の異なる円に沿って配置され、送出用回転翼と吸入用回転翼との間に空気を隔てるための隔壁が設けられ、第1翼部と第2翼部とが隔壁の端部で互いに連結されていることが望ましい。
【0012】
そしてこの場合、第1の回転体と第2の回転体とが同一の回転体であることがより望ましい。また、送出手段により送出された空気が流動するための送出領域と、吸入手段により吸入された空気が流動するための吸入領域とが、隔壁の端部の近傍で互いに連通されていることが望ましい。
【0013】
第1翼部と第2翼部とは、送出領域と吸入領域との境界を形成するように隔壁の端部から回転軸に沿って延びていることが好ましい。また、吸入用回転翼と回転軸との距離が、送出用回転翼と回転軸との距離よりも長いことが好ましい。そして、吸入用回転翼の回転軸方向の長さが、送出用回転翼の回転軸方向の長さよりも長いことが好ましい。隔壁は、回転軸を中心とした、回転軸方向に延びる円筒状であることが望ましい。
【0014】
送出手段が空気を送出するための送出口が設けられており、送出用回転翼が、回転軸から外側に向かう遠心方向に、送出口から空気を送出することが好ましい。
【0015】
掃除装置は、例えば、被掃除物である撮像素子を有するカメラに取付け可能であって、回転軸の延長線が撮像素子のほぼ中心を通るようにカメラに取付けられることが好ましい。
【0016】
第1翼部と第2翼部とは、一体的に形成されていることが好ましい。そして第1翼部は、例えば、送出用回転翼の回転方向にほぼ垂直な方向に延び、中心部が回転方向の反対側に膨出するように湾曲している。
【0017】
第1翼部は、送出用回転翼の回転軸側ほど回転軸に対して斜めの方向に延びることが好ましい。また第1翼部は、送出用回転翼の回転により、回転軸に沿う方向に空気を流動させることが好ましい。
【0018】
第2翼部は、吸入用回転翼の回転方向に対して斜めの方向に延びる傾斜板部と、回転方向に対してほぼ垂直な方向に延びる垂直板部とを有することが好ましい。第2翼部は、湾曲した単一の板状であることが好ましい。また、第2翼部は、吸入用回転翼の回転により、垂直板部から傾斜板部に沿う方向に空気を流動させ、隔壁の軸方向長さの全体に渡って設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、撮像素子表面に付着した異物を、撮像素子に悪影響を及ぼすことなく確実に除去する、汎用性の高い掃除装置を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態における、本体部が収納された状態の掃除装置の斜視図である。図2は、本体部が突出した状態の掃除装置の斜視図である。
【0021】
掃除装置10は、デジタルカメラの撮像素子(いずれも図示せず)等の表面に付着した埃などの異物を除去し、撮像素子を掃除するために使用される。掃除装置10の中心にはほぼ円柱状の本体部20が設けられており、本体部20は、筒状の外周部22に対して進退自在に移動可能である。本体部20の先端には、撮像素子に向けて空気を送出する送出口14のある送出面12が設けられている。なお外周部22の先端には、使用時に掃除装置10をデジタルカメラに取付けるための突起である取付部18が設けられている。
【0022】
送出口14は、送出面12の中心に位置する中央送出口14Aと、中央送出口14Aの周囲にある複数の周辺送出口14Bとから成る。中央送出口14Aからは、矢印Aの示すように、送出面12に対して垂直方向に空気が送出される(図2参照)。一方、いずれの周辺送出口14Bからも、例えば矢印Bの示すように、送出面12に垂直な方向に対して斜めの方向に向けて空気が送出される。
【0023】
送出面12の周囲には、空気を吸入する吸入口16が設けられている。掃除装置10は、送出口14からの送出空気によりデジタルカメラの撮像素子等から除かれた異物を含んだ空気を、吸入口16から吸入する。
【0024】
吸入された空気中の異物は、本体部20内のフィルタ(図示せず)によってろ過され、ろ過後の空気は再び送出口14から送出される。掃除装置10は、吸入口16を介した空気の吸入と、吸入した空気の送出口14を介した送出とを連続的に繰り返し、装置の内外で空気を循環させつつ、効率的に異物を除去する。このように、吸入空気に含まれた異物が送出空気によって再び撮像素子に送り込まれることが防止され、異物の効率的な除去が可能である。
【0025】
図3は、本体部20の中心軸を通り、水平面に垂直な平面で切断した状態を示す本体部20の斜視図である。
【0026】
本体部20には、回転体30と、回転体30を回転させるための原動機24とが設けられている。回転体30は、円筒状の回転体隔壁31と、空気を本体部20から送出させるための第1翼部32と、空気を本体部20に吸入するための第2翼部33とを含む。そして回転体30は、原動機24の軸部材24Cに連結された隔壁部材25の底面25Bに固定されているため、原動機24のスイッチ(図示せず)がオンになると、隔壁部材25と一体的に回転する。回転体30が回転すると、空気は、吸入口16から吸入され、送出口14から送出される。
【0027】
本体部20には、フィルタ(図示せず)を保持するためのフィルタ保持部材26が設けられている。フィルタは、フィルタ保持部材26と回転体30との間に置かれる。そして長期間の使用により異物を多く含んだフィルタを交換するときには、原動機24、隔壁部材25、および回転体30を有する本体後部28は、本体外壁面34と本体内壁面36とから、着脱自在に取外される。なおフィルタ保持部材26には、空気を効率的に通過させるために多数の穴が設けられている。
【0028】
図4は、デジタルカメラに取付けられ、本体部20が収納された状態の掃除装置の断面図である。図5は、デジタルカメラに取付けられ、本体部20が突出した状態の掃除装置の断面図である。なおこれらの図では、第1翼部32、および第2翼部33は省略されている。
【0029】
掃除装置10は、デジタルカメラ60の撮像素子50の掃除に使用される場合、本体部20が収納された状態でデジタルカメラ60のレンズマウントに取付けられる。このとき、取付部18がレンズマウントに係合することにより、掃除装置10はデジタルカメラ60に固定される。なお掃除装置10は、撮像素子50とともにローパスフィルタ、赤外線カットフィルタ(いずれも図示せず)等も掃除可能である。
【0030】
そして図5に示すように、本体部20を突出させることにより、送出面12が撮像素子50の表面50S付近まで移動する。ここで、外周部22の内部には取付け部材19が設けられており、取付け部材19の先端部が、本体部20における本体外壁面34の所定の位置に設けられた溝に係合するため、本体部20は、デジタルカメラ60に対する所定の突出位置まで移動される。このように、送出面12と撮像素子表面50Sとの間隔が掃除に適した所定の長さになるように、なおかつ送出面12と撮像素子表面50Sとが平行であるように、本体部20は外周部22によって保持される。そして掃除装置10は、効率的な異物除去のために、回転体30の回転軸の延長線が撮像素子表面50Sのほぼ中心を通るように、デジタルカメラ60に取付けられる。
【0031】
図6は、回転体30の斜視図である。図7は、送出面12側から見た回転体30の正面図である。図8は、一対の第1翼部32と第2翼部33とを立体的に示す斜視図である。
【0032】
回転体隔壁31は、回転体30の回転軸Lを中心とした円筒状であり、吸入される空気と送出される空気とを隔てる。そして、回転体隔壁31の内壁面上に第1翼部32が、回転体隔壁31の外壁面上には第2翼部33が、一組ずつ互いに近接するように、複数設けられている(図6および7参照)。このように、円周上に設けられた複数の第1翼部32の集合体を送出用回転翼とし、第1翼部32が配置された円よりも径の長い円周上に配置された複数の第2翼部33の集合体を吸入用回転翼と定める。
【0033】
第2翼部33は、矢印Dの示す回転体30の回転方向に対して斜めの方向に延びる傾斜板部39と、回転体30の回転方向に対してほぼ垂直な方向に延びる垂直板部40とを有する単一の湾曲した板状部材である。そして第1翼部32と第2翼部33とは、いずれも傾斜板部39側の端部が隔壁部材底面25B(図3参照)に接するように配置されている。
【0034】
第1翼部32は、矢印Dの示す回転体30の回転方向にほぼ垂直な方向、すなわち回転軸Lにほぼ平行な方向に延び、その中心領域32Cが回転方向の反対側に膨出するように湾曲している(図7参照)。そして第1翼部32は、隔壁部材25側の第1端部32Aよりも、送出面12側の第2端部32Bの方が長く、隔壁部材25側から送出面12側に向かって広がる形状を有し、第2翼部33に近い領域ほど回転軸Lに平行な方向に延びているのに対し、回転軸Lに近い領域ほど、回転軸Lに対して斜めの方向に延びている(図8参照)。このため、第1翼部32を回転体30の回転軸Lに垂直な平面で切断すると、その切断面はつねに三日月型であり、送出面12により近い平面で切断するほど、その三日月型の切断面は大きくなる。
【0035】
第2翼部33の傾斜板部39と、第1翼部32の第1端部32A側の領域とは互いに連結されており、第2翼部33と第1翼部32とは一体的に形成されている。そして、回転体30の回転体隔壁31が、図8において第2翼部33と第1翼部32とが連結する連結部分42の下方に示される隙間Sに嵌合するように、形成されている。そして、連結部分42において互いに接する傾斜板部39の一部と、第1翼部32の第1端部32A側の領域とは、いずれも回転体隔壁31の隔壁部材25側の端部である第1回転体端部31Aから、回転軸Lにほぼ平行に延出している(図6参照)。
【0036】
また第2翼部33は、表面積を広くして速やかに空気を流動させるために、回転体隔壁31の回転軸L方向の長さ全体に渡って、すなわち回転体隔壁31の送出面12側の端部である第2回転体端部31Bから隔壁部材25側の第1回転体端部31Aを越えるように、設けられている(図6参照)。これに対し、第1翼部32は、その第2端部32Bが、回転体隔壁31の第1および第2回転体端部31A、31Bの間の領域に接するように配置されている。
【0037】
図9は、送出面12側から見た一組の第1翼部32と第2翼部33との正面図である。
【0038】
回転体30は、回転軸Lを中心とした矢印Dの示す方向への回転により、傾斜板部39の近傍の空気を矢印Eの示す方向に、回転体30に対して相対的に流動させる。そして第2翼部33が先述の形状を有することから、吸入用回転翼は、この空気を垂直板部40から傾斜板部39に沿って隔壁部材底面25B側に、すなわち図9の紙面に対して垂直下方に流動させる。
【0039】
その後、隔壁部材底面25Bと傾斜板部39とによって囲まれた空気を、送出用回転翼が矢印Fの示す方向に流動させ、この空気を、回転体30の回転方向の反対側に膨出した中心領域32Cが保持する。そして第1翼部32は、第1翼部32の外側に流動させることを防止しつつ、空気を第1端部32A側から第2端部32B側に流動させる。このとき、第1翼部32が、連結部分42の近傍ではほぼ回転軸Lに平行な方向に延び、回転軸Lに近い領域ほど回転軸Lに対して斜めの方向に広がるように延びているため(図8参照)、回転体30の回転による遠心力で空気が第2翼部33側に戻ることが抑制され、空気は効率的に吸入用回転翼側から送出用回転翼側へと流動される。
【0040】
図10は、回転体隔壁31の右側から見た一組の第1翼部と第2翼部との側面図であり、図11は、回転体隔壁31の回転方向から見た一組の第1翼部32と第2翼部33との正面図である。
【0041】
回転体隔壁31の右側から見た一組の第2翼部33と第1翼部32とを示す図10、および回転体隔壁31の回転方向から見た第2翼部33と第1翼部32とを示す図11においては、空気は、矢印Hの示す方向に流動される。すなわち、矢印Dの示す方向への回転体30の回転により、回転体隔壁31の外側にあった空気が、まず第2翼部33の垂直板部40から傾斜板部39に沿って流動され、その直後に第1翼部32によって第1端部32A側から第2端部32B側に、なおかつ回転体隔壁31の外側から内側に流動される。なお図11においては、回転体30は、紙面の左下側からこの図が示す位置に移動した後に、さらに紙面の左上側に向かうように回転移動する。
【0042】
以上のように、吸入用回転翼と送出用回転翼とは、回転軸Lに沿った互いにほぼ反対の方向に空気を流動させる。すなわち、まず第2翼部33から成る吸入用回転翼が、送出面12側から隔壁部材25側への空気の流動を開始させ、第1翼部32から成る送出用回転翼が、さらに隔壁部材25側から送出面12側に、流動方向を逆転させながら空気を流動させる。ここで、第1、第2翼部32、33は、吸入された空気の流動する領域(吸入領域)と、吸入領域に連通された、送出空気の流動する領域(送出領域)とを隔てるように、いずれも第1回転体端部31Aから隔壁部材底面25Bまで延出しているが、空気は、第1回転体端部31Aから隔壁部材底面25Bとの間を通過する。
【0043】
なお、吸入用回転翼と送出用回転翼とが、同一の原動機24の動力によって回転されることが好ましいために、第1翼部32と第2翼部33とは、それぞれ一体的に形成されている。さらに、回転体30の製造工程を簡素化するために、第1翼部32と第2翼部33とは、一対ずつ回転体隔壁31の同じ位置に設けられている。
【0044】
図12は、本体部20の内外で循環する空気の流れを示す断面図である。図13は、掃除される撮像素子側から見た送出面12を示す正面図である。
【0045】
原動機24によって回転体30が回転すると、送出用回転翼と吸入用回転翼とが先述のように空気を流動させるため、回転体30は、全体として隔壁部材25の付近にあった空気を、送出領域Oを介して送出口14から送出する。ここで、掃除装置10の使用時には、効率的な掃除のために本体部20は外周部22から突出され、送出面12が撮像素子50等の被掃除物の表面に近づけられている。このため、送出面12からの送出空気は、撮像素子50の表面50Sから異物を取り除いた後に、撮像素子50側に拡散することなしに、撮像素子表面50Sと送出面12との間を送出面12の外周方向に向けて進む。
【0046】
そして、回転体30の回転によって送出用回転翼と吸入用回転翼とによる空気の送出と吸入とは継続しているため、送出面12の外周方向に向けて流動した、異物を含んだ空気は、吸入口16から吸入される。このように、本体部20は、送出空気と吸入空気とを、それぞれ送出領域Oと吸入領域Iとで反対方向に流動させることにより、空気を循環させる。
【0047】
フィルタ保持部材26に保持されるフィルタ46は、送出領域O内に、すなわち送出口14の上流側に設けられている。これは、本体部20の周辺部にある吸入領域Iに設ける場合に比べ、本体後部28より下流側に設置できるため、原動機24などの駆動によって新たに発生する異物が撮像素子表面50Sに付着することを防止できるからである。なおフィルタ46は、ここではスポンジタイプであり、10ミクロン程度の大きさ以上の異物をろ過して吐出空気から除去する。
【0048】
先述のように、本体部20は、中央送出口14Aから矢印Aの示す送出面12に垂直な方向に空気を送出し、周辺送出口14Bからは、矢印Bの示す、送出面12に垂直な方向に対して傾いた方向に空気を送り出す。また、送出空気は回転体30の回転によって流動させられるために、送出領域O内を直進せず、螺旋状の渦を形成するように進む。以上のことから、送出口14から送り出された空気は、矢印Kの示すように、全体として渦状の風を形成する(図13参照)。この渦状の風は速度が速いため、撮像素子表面50Sに付着していた埃などの異物を効率的に取り除くことができる。
【0049】
このように、渦状の風を形成するためと、送出した空気が吸入されなくなって異物を本体部20内に吸入できなくなることを防止するために、送出領域Oは本体部20の内側に、吸入領域Iは本体部20の外側にそれぞれ設けられ、送出口14の配置もこれに対応している。
【0050】
以上のように、本実施形態によれば、撮像素子等に接触することなしに、循環空気による渦状の風を撮像素子表面等に吹きつけて、表面に付着した異物を確実に除去する掃除装置10が実現できる。さらに掃除装置10は、デジタルカメラ等の被掃除物との電気的な接続が不要であり、また撮像素子に限らず使用できるため、高い汎用性を有する。
【0051】
掃除装置10は、デジタルカメラに取付けるための取付部18、取付部材19等を有しており、デジタルカメラの撮像素子の掃除に適しているものの、その用途はこれに限定されない。
【0052】
送出領域Oが本体部20の内側に、吸入領域Iが本体部20の外側にそれぞれ設けられることが好ましいが、異物を含む空気を確実に吸入できる限り、送出領域Oと吸入領域Iとの配置は逆であっても良い。この場合、第1翼部32と第2翼部33とがそれぞれ本実施形態とは逆の役割を担うように、これらの翼部の形状変更が必要である。
【0053】
第1翼部32および第2翼部33は、回転体30の回転体隔壁31に固定されずに板状の翼部のみが回転しても良い。また、回転体30の構造を簡素化し、単一の原動機24で回転させるために、送出用回転翼と吸入用回転翼とは同一の回転体に設けられることが好ましいが、異なる回転体に設けられても良い。この場合においても、複数の回転体の回転軸は共通であることが好ましい。
【0054】
なお、空気を効率的に流動させ、なおかつ製造を容易にするために、一対の第1翼部32および第2翼部33とは一体化されていることが好ましいが、第1および第2翼部32、33は、一体化されず、回転体隔壁31の互いに異なる位置に設けられても良い。また、連結部分42を含む、第1及び第2翼部32、33の隔壁部材底面25Bまでの延出部分は、吸入用回転翼側から送出用回転翼側に空気を効率的に流動させるために設けられることが好ましいが、設けられなくても良い。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本体部が収納された状態の掃除装置の斜視図である。
【図2】本体部が突出した状態の掃除装置の斜視図である。
【図3】本体部の中心軸を通り、水平面に垂直な平面で切断した状態を示す本体部の斜視図である。
【図4】デジタルカメラに取付けられ、本体部が収納された状態の掃除装置の断面図である。
【図5】デジタルカメラに取付けられ、本体部が突出した状態の掃除装置の断面図である。
【図6】回転体の斜視図である。
【図7】送出面側から見た回転体の正面図である。
【図8】一組の第1翼部と第2翼部とを立体的に示す斜視図である。
【図9】送出面側から見た一組の第1翼部と第2翼部との正面図である。
【図10】回転体隔壁の右側から見た一組の第1翼部と第2翼部との側面図である。
【図11】回転体隔壁の回転方向から見た一組の第1翼部と第2翼部との正面図である。
【図12】本体部の内外で循環する空気の流れを示す断面図である。
【図13】掃除される撮像素子側から見た送出面を示す正面図である。
【符号の説明】
【0056】
10 掃除装置
12 送出面(空気送出面)
14 送出口
24 原動機(第1の回転手段・第2の回転手段)
30 回転体(第1の回転体・第2の回転体・送出手段・吸入手段)
31 回転体隔壁(隔壁)
32 第1翼部(送出手段)
33 第2翼部(吸入手段)
39 傾斜板部
40 垂直板部
46 フィルタ(異物除去手段)
50 撮像素子
60 デジタルカメラ
I 吸入領域
O 送出領域
【技術分野】
【0001】
本発明は、掃除装置に関し、特に、レンズ交換式デジタルカメラの撮像素子に付着する異物を取り除く掃除装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、レンズ交換式のデジタルカメラが普及しつつある。レンズ交換式デジタルカメラにおいては、レンズ交換等により混入する埃などの異物が、内蔵された撮像素子の表面に付着する場合がある。そして、異物が撮像素子に付着することによる画質の低下を防ぐため、撮像素子表面から異物を取り去る装置が知られている。
【0003】
撮像素子表面から異物を取り去る装置としては、デジタルカメラの制御回路に電気的に接続され、撮像素子に対して空気を噴出するものや、粘着性のある部材を撮像素子の表面に押し付けることにより異物を取り去るものが知られている(例えば特許文献1)。
【特許文献1】特開2004−326095号公報(段落[0035]〜[0042]、[0074]〜[0084]、図1〜4、9〜11等参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
デジタルカメラと電気的に接続される掃除装置は、使用可能なカメラの機種が限定され、汎用性に欠ける。また、空気を噴出して撮像素子の表面から異物を取り去った場合においても、カメラ内に異物が残る限り、再び撮像素子の表面に付着するおそれがある。さらに、撮像素子に掃除装置の部材が接触すると、撮像素子の表面に悪影響を与える可能性がある。
【0005】
本発明は、撮像素子表面に付着した異物を、撮像素子に悪影響を及ぼすことなく確実に除去する、汎用性の高い掃除装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の掃除装置は、被掃除物の表面にある異物を除去するために、被掃除物の表面に向けて空気を送出する送出手段と、送出手段により送出され、被掃除物の表面に当たって対流した異物を含む空気を吸入する吸入手段と、吸入手段が吸入した空気から異物を除去する異物除去手段とを備え、吸入手段が吸入した空気を送出手段が送出して、空気を循環させることを特徴とする。
【0007】
掃除装置には、例えば、送出手段が空気を送出するための送出口が設けられており、異物除去手段が、送出口の上流側に設けられていることが好ましい。
【0008】
掃除装置には、送出手段が送出した空気が流動するための送出領域が内側に設けられ、吸入手段が吸入した空気が流動するための吸入領域が、送出領域の外側に設けられていることが望ましい。そして異物除去手段が、送出領域に設けられていることがより望ましい。
【0009】
送出手段が、軸心周りに回転可能な第1の回転体と、第1の回転体を回転させる第1の回転手段と、第1の回転体に設けられた、空気を送出するための第1翼部を含み、吸入手段が、軸心周りに回転可能な第2の回転体と、第2の回転体を回転させる第2の回転手段と、第2の回転体に設けられた、空気を吸入するための第2翼部を含むことが好ましい。
【0010】
そして送出手段が、複数の第1翼部が円周上に配置された送出用回転翼を含み、吸入手段が、複数の第2翼部が円周上に配置された吸入用回転翼を含むことがより好ましい。送出用回転翼は、例えば、吸入用回転翼による空気の流動方向を逆転させる。
【0011】
第1の回転体と第2の回転体との回転軸は同一であり、第1翼部と第2翼部とが径の異なる円に沿って配置され、送出用回転翼と吸入用回転翼との間に空気を隔てるための隔壁が設けられ、第1翼部と第2翼部とが隔壁の端部で互いに連結されていることが望ましい。
【0012】
そしてこの場合、第1の回転体と第2の回転体とが同一の回転体であることがより望ましい。また、送出手段により送出された空気が流動するための送出領域と、吸入手段により吸入された空気が流動するための吸入領域とが、隔壁の端部の近傍で互いに連通されていることが望ましい。
【0013】
第1翼部と第2翼部とは、送出領域と吸入領域との境界を形成するように隔壁の端部から回転軸に沿って延びていることが好ましい。また、吸入用回転翼と回転軸との距離が、送出用回転翼と回転軸との距離よりも長いことが好ましい。そして、吸入用回転翼の回転軸方向の長さが、送出用回転翼の回転軸方向の長さよりも長いことが好ましい。隔壁は、回転軸を中心とした、回転軸方向に延びる円筒状であることが望ましい。
【0014】
送出手段が空気を送出するための送出口が設けられており、送出用回転翼が、回転軸から外側に向かう遠心方向に、送出口から空気を送出することが好ましい。
【0015】
掃除装置は、例えば、被掃除物である撮像素子を有するカメラに取付け可能であって、回転軸の延長線が撮像素子のほぼ中心を通るようにカメラに取付けられることが好ましい。
【0016】
第1翼部と第2翼部とは、一体的に形成されていることが好ましい。そして第1翼部は、例えば、送出用回転翼の回転方向にほぼ垂直な方向に延び、中心部が回転方向の反対側に膨出するように湾曲している。
【0017】
第1翼部は、送出用回転翼の回転軸側ほど回転軸に対して斜めの方向に延びることが好ましい。また第1翼部は、送出用回転翼の回転により、回転軸に沿う方向に空気を流動させることが好ましい。
【0018】
第2翼部は、吸入用回転翼の回転方向に対して斜めの方向に延びる傾斜板部と、回転方向に対してほぼ垂直な方向に延びる垂直板部とを有することが好ましい。第2翼部は、湾曲した単一の板状であることが好ましい。また、第2翼部は、吸入用回転翼の回転により、垂直板部から傾斜板部に沿う方向に空気を流動させ、隔壁の軸方向長さの全体に渡って設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、撮像素子表面に付着した異物を、撮像素子に悪影響を及ぼすことなく確実に除去する、汎用性の高い掃除装置を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態における、本体部が収納された状態の掃除装置の斜視図である。図2は、本体部が突出した状態の掃除装置の斜視図である。
【0021】
掃除装置10は、デジタルカメラの撮像素子(いずれも図示せず)等の表面に付着した埃などの異物を除去し、撮像素子を掃除するために使用される。掃除装置10の中心にはほぼ円柱状の本体部20が設けられており、本体部20は、筒状の外周部22に対して進退自在に移動可能である。本体部20の先端には、撮像素子に向けて空気を送出する送出口14のある送出面12が設けられている。なお外周部22の先端には、使用時に掃除装置10をデジタルカメラに取付けるための突起である取付部18が設けられている。
【0022】
送出口14は、送出面12の中心に位置する中央送出口14Aと、中央送出口14Aの周囲にある複数の周辺送出口14Bとから成る。中央送出口14Aからは、矢印Aの示すように、送出面12に対して垂直方向に空気が送出される(図2参照)。一方、いずれの周辺送出口14Bからも、例えば矢印Bの示すように、送出面12に垂直な方向に対して斜めの方向に向けて空気が送出される。
【0023】
送出面12の周囲には、空気を吸入する吸入口16が設けられている。掃除装置10は、送出口14からの送出空気によりデジタルカメラの撮像素子等から除かれた異物を含んだ空気を、吸入口16から吸入する。
【0024】
吸入された空気中の異物は、本体部20内のフィルタ(図示せず)によってろ過され、ろ過後の空気は再び送出口14から送出される。掃除装置10は、吸入口16を介した空気の吸入と、吸入した空気の送出口14を介した送出とを連続的に繰り返し、装置の内外で空気を循環させつつ、効率的に異物を除去する。このように、吸入空気に含まれた異物が送出空気によって再び撮像素子に送り込まれることが防止され、異物の効率的な除去が可能である。
【0025】
図3は、本体部20の中心軸を通り、水平面に垂直な平面で切断した状態を示す本体部20の斜視図である。
【0026】
本体部20には、回転体30と、回転体30を回転させるための原動機24とが設けられている。回転体30は、円筒状の回転体隔壁31と、空気を本体部20から送出させるための第1翼部32と、空気を本体部20に吸入するための第2翼部33とを含む。そして回転体30は、原動機24の軸部材24Cに連結された隔壁部材25の底面25Bに固定されているため、原動機24のスイッチ(図示せず)がオンになると、隔壁部材25と一体的に回転する。回転体30が回転すると、空気は、吸入口16から吸入され、送出口14から送出される。
【0027】
本体部20には、フィルタ(図示せず)を保持するためのフィルタ保持部材26が設けられている。フィルタは、フィルタ保持部材26と回転体30との間に置かれる。そして長期間の使用により異物を多く含んだフィルタを交換するときには、原動機24、隔壁部材25、および回転体30を有する本体後部28は、本体外壁面34と本体内壁面36とから、着脱自在に取外される。なおフィルタ保持部材26には、空気を効率的に通過させるために多数の穴が設けられている。
【0028】
図4は、デジタルカメラに取付けられ、本体部20が収納された状態の掃除装置の断面図である。図5は、デジタルカメラに取付けられ、本体部20が突出した状態の掃除装置の断面図である。なおこれらの図では、第1翼部32、および第2翼部33は省略されている。
【0029】
掃除装置10は、デジタルカメラ60の撮像素子50の掃除に使用される場合、本体部20が収納された状態でデジタルカメラ60のレンズマウントに取付けられる。このとき、取付部18がレンズマウントに係合することにより、掃除装置10はデジタルカメラ60に固定される。なお掃除装置10は、撮像素子50とともにローパスフィルタ、赤外線カットフィルタ(いずれも図示せず)等も掃除可能である。
【0030】
そして図5に示すように、本体部20を突出させることにより、送出面12が撮像素子50の表面50S付近まで移動する。ここで、外周部22の内部には取付け部材19が設けられており、取付け部材19の先端部が、本体部20における本体外壁面34の所定の位置に設けられた溝に係合するため、本体部20は、デジタルカメラ60に対する所定の突出位置まで移動される。このように、送出面12と撮像素子表面50Sとの間隔が掃除に適した所定の長さになるように、なおかつ送出面12と撮像素子表面50Sとが平行であるように、本体部20は外周部22によって保持される。そして掃除装置10は、効率的な異物除去のために、回転体30の回転軸の延長線が撮像素子表面50Sのほぼ中心を通るように、デジタルカメラ60に取付けられる。
【0031】
図6は、回転体30の斜視図である。図7は、送出面12側から見た回転体30の正面図である。図8は、一対の第1翼部32と第2翼部33とを立体的に示す斜視図である。
【0032】
回転体隔壁31は、回転体30の回転軸Lを中心とした円筒状であり、吸入される空気と送出される空気とを隔てる。そして、回転体隔壁31の内壁面上に第1翼部32が、回転体隔壁31の外壁面上には第2翼部33が、一組ずつ互いに近接するように、複数設けられている(図6および7参照)。このように、円周上に設けられた複数の第1翼部32の集合体を送出用回転翼とし、第1翼部32が配置された円よりも径の長い円周上に配置された複数の第2翼部33の集合体を吸入用回転翼と定める。
【0033】
第2翼部33は、矢印Dの示す回転体30の回転方向に対して斜めの方向に延びる傾斜板部39と、回転体30の回転方向に対してほぼ垂直な方向に延びる垂直板部40とを有する単一の湾曲した板状部材である。そして第1翼部32と第2翼部33とは、いずれも傾斜板部39側の端部が隔壁部材底面25B(図3参照)に接するように配置されている。
【0034】
第1翼部32は、矢印Dの示す回転体30の回転方向にほぼ垂直な方向、すなわち回転軸Lにほぼ平行な方向に延び、その中心領域32Cが回転方向の反対側に膨出するように湾曲している(図7参照)。そして第1翼部32は、隔壁部材25側の第1端部32Aよりも、送出面12側の第2端部32Bの方が長く、隔壁部材25側から送出面12側に向かって広がる形状を有し、第2翼部33に近い領域ほど回転軸Lに平行な方向に延びているのに対し、回転軸Lに近い領域ほど、回転軸Lに対して斜めの方向に延びている(図8参照)。このため、第1翼部32を回転体30の回転軸Lに垂直な平面で切断すると、その切断面はつねに三日月型であり、送出面12により近い平面で切断するほど、その三日月型の切断面は大きくなる。
【0035】
第2翼部33の傾斜板部39と、第1翼部32の第1端部32A側の領域とは互いに連結されており、第2翼部33と第1翼部32とは一体的に形成されている。そして、回転体30の回転体隔壁31が、図8において第2翼部33と第1翼部32とが連結する連結部分42の下方に示される隙間Sに嵌合するように、形成されている。そして、連結部分42において互いに接する傾斜板部39の一部と、第1翼部32の第1端部32A側の領域とは、いずれも回転体隔壁31の隔壁部材25側の端部である第1回転体端部31Aから、回転軸Lにほぼ平行に延出している(図6参照)。
【0036】
また第2翼部33は、表面積を広くして速やかに空気を流動させるために、回転体隔壁31の回転軸L方向の長さ全体に渡って、すなわち回転体隔壁31の送出面12側の端部である第2回転体端部31Bから隔壁部材25側の第1回転体端部31Aを越えるように、設けられている(図6参照)。これに対し、第1翼部32は、その第2端部32Bが、回転体隔壁31の第1および第2回転体端部31A、31Bの間の領域に接するように配置されている。
【0037】
図9は、送出面12側から見た一組の第1翼部32と第2翼部33との正面図である。
【0038】
回転体30は、回転軸Lを中心とした矢印Dの示す方向への回転により、傾斜板部39の近傍の空気を矢印Eの示す方向に、回転体30に対して相対的に流動させる。そして第2翼部33が先述の形状を有することから、吸入用回転翼は、この空気を垂直板部40から傾斜板部39に沿って隔壁部材底面25B側に、すなわち図9の紙面に対して垂直下方に流動させる。
【0039】
その後、隔壁部材底面25Bと傾斜板部39とによって囲まれた空気を、送出用回転翼が矢印Fの示す方向に流動させ、この空気を、回転体30の回転方向の反対側に膨出した中心領域32Cが保持する。そして第1翼部32は、第1翼部32の外側に流動させることを防止しつつ、空気を第1端部32A側から第2端部32B側に流動させる。このとき、第1翼部32が、連結部分42の近傍ではほぼ回転軸Lに平行な方向に延び、回転軸Lに近い領域ほど回転軸Lに対して斜めの方向に広がるように延びているため(図8参照)、回転体30の回転による遠心力で空気が第2翼部33側に戻ることが抑制され、空気は効率的に吸入用回転翼側から送出用回転翼側へと流動される。
【0040】
図10は、回転体隔壁31の右側から見た一組の第1翼部と第2翼部との側面図であり、図11は、回転体隔壁31の回転方向から見た一組の第1翼部32と第2翼部33との正面図である。
【0041】
回転体隔壁31の右側から見た一組の第2翼部33と第1翼部32とを示す図10、および回転体隔壁31の回転方向から見た第2翼部33と第1翼部32とを示す図11においては、空気は、矢印Hの示す方向に流動される。すなわち、矢印Dの示す方向への回転体30の回転により、回転体隔壁31の外側にあった空気が、まず第2翼部33の垂直板部40から傾斜板部39に沿って流動され、その直後に第1翼部32によって第1端部32A側から第2端部32B側に、なおかつ回転体隔壁31の外側から内側に流動される。なお図11においては、回転体30は、紙面の左下側からこの図が示す位置に移動した後に、さらに紙面の左上側に向かうように回転移動する。
【0042】
以上のように、吸入用回転翼と送出用回転翼とは、回転軸Lに沿った互いにほぼ反対の方向に空気を流動させる。すなわち、まず第2翼部33から成る吸入用回転翼が、送出面12側から隔壁部材25側への空気の流動を開始させ、第1翼部32から成る送出用回転翼が、さらに隔壁部材25側から送出面12側に、流動方向を逆転させながら空気を流動させる。ここで、第1、第2翼部32、33は、吸入された空気の流動する領域(吸入領域)と、吸入領域に連通された、送出空気の流動する領域(送出領域)とを隔てるように、いずれも第1回転体端部31Aから隔壁部材底面25Bまで延出しているが、空気は、第1回転体端部31Aから隔壁部材底面25Bとの間を通過する。
【0043】
なお、吸入用回転翼と送出用回転翼とが、同一の原動機24の動力によって回転されることが好ましいために、第1翼部32と第2翼部33とは、それぞれ一体的に形成されている。さらに、回転体30の製造工程を簡素化するために、第1翼部32と第2翼部33とは、一対ずつ回転体隔壁31の同じ位置に設けられている。
【0044】
図12は、本体部20の内外で循環する空気の流れを示す断面図である。図13は、掃除される撮像素子側から見た送出面12を示す正面図である。
【0045】
原動機24によって回転体30が回転すると、送出用回転翼と吸入用回転翼とが先述のように空気を流動させるため、回転体30は、全体として隔壁部材25の付近にあった空気を、送出領域Oを介して送出口14から送出する。ここで、掃除装置10の使用時には、効率的な掃除のために本体部20は外周部22から突出され、送出面12が撮像素子50等の被掃除物の表面に近づけられている。このため、送出面12からの送出空気は、撮像素子50の表面50Sから異物を取り除いた後に、撮像素子50側に拡散することなしに、撮像素子表面50Sと送出面12との間を送出面12の外周方向に向けて進む。
【0046】
そして、回転体30の回転によって送出用回転翼と吸入用回転翼とによる空気の送出と吸入とは継続しているため、送出面12の外周方向に向けて流動した、異物を含んだ空気は、吸入口16から吸入される。このように、本体部20は、送出空気と吸入空気とを、それぞれ送出領域Oと吸入領域Iとで反対方向に流動させることにより、空気を循環させる。
【0047】
フィルタ保持部材26に保持されるフィルタ46は、送出領域O内に、すなわち送出口14の上流側に設けられている。これは、本体部20の周辺部にある吸入領域Iに設ける場合に比べ、本体後部28より下流側に設置できるため、原動機24などの駆動によって新たに発生する異物が撮像素子表面50Sに付着することを防止できるからである。なおフィルタ46は、ここではスポンジタイプであり、10ミクロン程度の大きさ以上の異物をろ過して吐出空気から除去する。
【0048】
先述のように、本体部20は、中央送出口14Aから矢印Aの示す送出面12に垂直な方向に空気を送出し、周辺送出口14Bからは、矢印Bの示す、送出面12に垂直な方向に対して傾いた方向に空気を送り出す。また、送出空気は回転体30の回転によって流動させられるために、送出領域O内を直進せず、螺旋状の渦を形成するように進む。以上のことから、送出口14から送り出された空気は、矢印Kの示すように、全体として渦状の風を形成する(図13参照)。この渦状の風は速度が速いため、撮像素子表面50Sに付着していた埃などの異物を効率的に取り除くことができる。
【0049】
このように、渦状の風を形成するためと、送出した空気が吸入されなくなって異物を本体部20内に吸入できなくなることを防止するために、送出領域Oは本体部20の内側に、吸入領域Iは本体部20の外側にそれぞれ設けられ、送出口14の配置もこれに対応している。
【0050】
以上のように、本実施形態によれば、撮像素子等に接触することなしに、循環空気による渦状の風を撮像素子表面等に吹きつけて、表面に付着した異物を確実に除去する掃除装置10が実現できる。さらに掃除装置10は、デジタルカメラ等の被掃除物との電気的な接続が不要であり、また撮像素子に限らず使用できるため、高い汎用性を有する。
【0051】
掃除装置10は、デジタルカメラに取付けるための取付部18、取付部材19等を有しており、デジタルカメラの撮像素子の掃除に適しているものの、その用途はこれに限定されない。
【0052】
送出領域Oが本体部20の内側に、吸入領域Iが本体部20の外側にそれぞれ設けられることが好ましいが、異物を含む空気を確実に吸入できる限り、送出領域Oと吸入領域Iとの配置は逆であっても良い。この場合、第1翼部32と第2翼部33とがそれぞれ本実施形態とは逆の役割を担うように、これらの翼部の形状変更が必要である。
【0053】
第1翼部32および第2翼部33は、回転体30の回転体隔壁31に固定されずに板状の翼部のみが回転しても良い。また、回転体30の構造を簡素化し、単一の原動機24で回転させるために、送出用回転翼と吸入用回転翼とは同一の回転体に設けられることが好ましいが、異なる回転体に設けられても良い。この場合においても、複数の回転体の回転軸は共通であることが好ましい。
【0054】
なお、空気を効率的に流動させ、なおかつ製造を容易にするために、一対の第1翼部32および第2翼部33とは一体化されていることが好ましいが、第1および第2翼部32、33は、一体化されず、回転体隔壁31の互いに異なる位置に設けられても良い。また、連結部分42を含む、第1及び第2翼部32、33の隔壁部材底面25Bまでの延出部分は、吸入用回転翼側から送出用回転翼側に空気を効率的に流動させるために設けられることが好ましいが、設けられなくても良い。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本体部が収納された状態の掃除装置の斜視図である。
【図2】本体部が突出した状態の掃除装置の斜視図である。
【図3】本体部の中心軸を通り、水平面に垂直な平面で切断した状態を示す本体部の斜視図である。
【図4】デジタルカメラに取付けられ、本体部が収納された状態の掃除装置の断面図である。
【図5】デジタルカメラに取付けられ、本体部が突出した状態の掃除装置の断面図である。
【図6】回転体の斜視図である。
【図7】送出面側から見た回転体の正面図である。
【図8】一組の第1翼部と第2翼部とを立体的に示す斜視図である。
【図9】送出面側から見た一組の第1翼部と第2翼部との正面図である。
【図10】回転体隔壁の右側から見た一組の第1翼部と第2翼部との側面図である。
【図11】回転体隔壁の回転方向から見た一組の第1翼部と第2翼部との正面図である。
【図12】本体部の内外で循環する空気の流れを示す断面図である。
【図13】掃除される撮像素子側から見た送出面を示す正面図である。
【符号の説明】
【0056】
10 掃除装置
12 送出面(空気送出面)
14 送出口
24 原動機(第1の回転手段・第2の回転手段)
30 回転体(第1の回転体・第2の回転体・送出手段・吸入手段)
31 回転体隔壁(隔壁)
32 第1翼部(送出手段)
33 第2翼部(吸入手段)
39 傾斜板部
40 垂直板部
46 フィルタ(異物除去手段)
50 撮像素子
60 デジタルカメラ
I 吸入領域
O 送出領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被掃除物の表面にある異物を除去するために、前記被掃除物の表面に向けて空気を送出する送出手段と、
前記送出手段により送出され、前記被掃除物の表面に当たって対流した前記異物を含む空気を吸入する吸入手段と、
前記吸入手段が吸入した空気から前記異物を除去する異物除去手段とを備え、
前記吸入手段が吸入した空気を前記送出手段が送出して、空気を循環させることを特徴とする掃除装置。
【請求項2】
前記送出手段が空気を送出するための送出口が設けられており、前記異物除去手段が、前記送出口の上流側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の掃除装置。
【請求項3】
前記送出手段が送出した空気が流動するための送出領域が内側に設けられ、前記吸入手段が吸入した空気が流動するための吸入領域が、前記送出領域の外側に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の掃除装置。
【請求項4】
前記異物除去手段が、前記送出領域に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の掃除装置。
【請求項5】
前記送出手段が、軸心周りに回転可能な第1の回転体と、前記第1の回転体を回転させる第1の回転手段と、前記第1の回転体に設けられた、空気を送出するための第1翼部を含み、前記吸入手段が、軸心周りに回転可能な第2の回転体と、前記第2の回転体を回転させる第2の回転手段と、前記第2の回転体に設けられた、空気を吸入するための第2翼部を含むことを特徴とする請求項1に記載の掃除装置。
【請求項6】
前記送出手段が、複数の前記第1翼部が円周上に配置された送出用回転翼を含み、前記吸入手段が、複数の前記第2翼部が円周上に配置された吸入用回転翼を含むことを特徴とする請求項5に記載の掃除装置。
【請求項7】
前記送出用回転翼が、前記吸入用回転翼による空気の流動方向を逆転させることを特徴とする請求項6に記載の掃除装置。
【請求項8】
前記第1の回転体と前記第2の回転体との回転軸が同一であり、前記第1翼部と前記第2翼部とが径の異なる円に沿って配置され、前記送出用回転翼と前記吸入用回転翼との間に空気を隔てるための隔壁が設けられ、前記第1翼部と前記第2翼部とが前記隔壁の端部で互いに連結されていることを特徴とする請求項6に記載の掃除装置。
【請求項9】
前記第1の回転体と前記第2の回転体とが同一の回転体であることを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項10】
前記送出手段により送出された空気が流動するための送出領域と、前記吸入手段により吸入された空気が流動するための吸入領域とが、前記隔壁の端部の近傍で互いに連通されていることを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項11】
前記第1翼部と前記第2翼部とが、前記送出領域と前記吸入領域との境界を形成するように前記隔壁の端部から前記回転軸に沿って延びていることを特徴とする請求項10に記載の掃除装置。
【請求項12】
前記吸入用回転翼と前記回転軸との距離が、前記送出用回転翼と前記回転軸との距離よりも長いことを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項13】
前記吸入用回転翼の前記回転軸方向の長さが、前記送出用回転翼の前記回転軸方向の長さよりも長いことを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項14】
前記隔壁が、前記回転軸を中心とした、前記回転軸方向に延びる円筒状であることを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項15】
前記送出手段が空気を送出するための送出口が設けられており、前記送出用回転翼が、前記回転軸から外側に向かう遠心方向に、前記送出口から空気を送出することを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項16】
前記被掃除物である撮像素子を有するカメラに取付け可能であって、前記回転軸の延長線が前記撮像素子のほぼ中心を通るように前記カメラに取付けられることを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項17】
前記第1翼部と前記第2翼部とが、一体的に形成されていることを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項18】
前記第1翼部が、前記送出用回転翼の回転方向にほぼ垂直な方向に延び、中心部が前記回転方向の反対側に膨出するように湾曲していることを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項19】
前記第1翼部が、前記送出用回転翼の回転軸側ほど前記回転軸に対して斜めの方向に延びることを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項20】
前記第1翼部が、前記送出用回転翼の回転により、前記回転軸に沿う方向に空気を流動させることを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項21】
前記第2翼部が、前記吸入用回転翼の回転方向に対して斜めの方向に延びる傾斜板部と、前記回転方向に対してほぼ垂直な方向に延びる垂直板部とを有することを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項22】
前記第2翼部が、湾曲した単一の板状であることを特徴とする請求項21に記載の掃除装置。
【請求項23】
前記第2翼部が、前記吸入用回転翼の回転により、前記垂直板部から前記傾斜板部に沿う方向に空気を流動させることを特徴とする請求項21に記載の掃除装置。
【請求項24】
前記第2翼部が、前記隔壁の軸方向長さの全体に渡って設けられていることを特徴とする請求項21に記載の掃除装置。
【請求項1】
被掃除物の表面にある異物を除去するために、前記被掃除物の表面に向けて空気を送出する送出手段と、
前記送出手段により送出され、前記被掃除物の表面に当たって対流した前記異物を含む空気を吸入する吸入手段と、
前記吸入手段が吸入した空気から前記異物を除去する異物除去手段とを備え、
前記吸入手段が吸入した空気を前記送出手段が送出して、空気を循環させることを特徴とする掃除装置。
【請求項2】
前記送出手段が空気を送出するための送出口が設けられており、前記異物除去手段が、前記送出口の上流側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の掃除装置。
【請求項3】
前記送出手段が送出した空気が流動するための送出領域が内側に設けられ、前記吸入手段が吸入した空気が流動するための吸入領域が、前記送出領域の外側に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の掃除装置。
【請求項4】
前記異物除去手段が、前記送出領域に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の掃除装置。
【請求項5】
前記送出手段が、軸心周りに回転可能な第1の回転体と、前記第1の回転体を回転させる第1の回転手段と、前記第1の回転体に設けられた、空気を送出するための第1翼部を含み、前記吸入手段が、軸心周りに回転可能な第2の回転体と、前記第2の回転体を回転させる第2の回転手段と、前記第2の回転体に設けられた、空気を吸入するための第2翼部を含むことを特徴とする請求項1に記載の掃除装置。
【請求項6】
前記送出手段が、複数の前記第1翼部が円周上に配置された送出用回転翼を含み、前記吸入手段が、複数の前記第2翼部が円周上に配置された吸入用回転翼を含むことを特徴とする請求項5に記載の掃除装置。
【請求項7】
前記送出用回転翼が、前記吸入用回転翼による空気の流動方向を逆転させることを特徴とする請求項6に記載の掃除装置。
【請求項8】
前記第1の回転体と前記第2の回転体との回転軸が同一であり、前記第1翼部と前記第2翼部とが径の異なる円に沿って配置され、前記送出用回転翼と前記吸入用回転翼との間に空気を隔てるための隔壁が設けられ、前記第1翼部と前記第2翼部とが前記隔壁の端部で互いに連結されていることを特徴とする請求項6に記載の掃除装置。
【請求項9】
前記第1の回転体と前記第2の回転体とが同一の回転体であることを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項10】
前記送出手段により送出された空気が流動するための送出領域と、前記吸入手段により吸入された空気が流動するための吸入領域とが、前記隔壁の端部の近傍で互いに連通されていることを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項11】
前記第1翼部と前記第2翼部とが、前記送出領域と前記吸入領域との境界を形成するように前記隔壁の端部から前記回転軸に沿って延びていることを特徴とする請求項10に記載の掃除装置。
【請求項12】
前記吸入用回転翼と前記回転軸との距離が、前記送出用回転翼と前記回転軸との距離よりも長いことを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項13】
前記吸入用回転翼の前記回転軸方向の長さが、前記送出用回転翼の前記回転軸方向の長さよりも長いことを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項14】
前記隔壁が、前記回転軸を中心とした、前記回転軸方向に延びる円筒状であることを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項15】
前記送出手段が空気を送出するための送出口が設けられており、前記送出用回転翼が、前記回転軸から外側に向かう遠心方向に、前記送出口から空気を送出することを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項16】
前記被掃除物である撮像素子を有するカメラに取付け可能であって、前記回転軸の延長線が前記撮像素子のほぼ中心を通るように前記カメラに取付けられることを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項17】
前記第1翼部と前記第2翼部とが、一体的に形成されていることを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項18】
前記第1翼部が、前記送出用回転翼の回転方向にほぼ垂直な方向に延び、中心部が前記回転方向の反対側に膨出するように湾曲していることを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項19】
前記第1翼部が、前記送出用回転翼の回転軸側ほど前記回転軸に対して斜めの方向に延びることを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項20】
前記第1翼部が、前記送出用回転翼の回転により、前記回転軸に沿う方向に空気を流動させることを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項21】
前記第2翼部が、前記吸入用回転翼の回転方向に対して斜めの方向に延びる傾斜板部と、前記回転方向に対してほぼ垂直な方向に延びる垂直板部とを有することを特徴とする請求項8に記載の掃除装置。
【請求項22】
前記第2翼部が、湾曲した単一の板状であることを特徴とする請求項21に記載の掃除装置。
【請求項23】
前記第2翼部が、前記吸入用回転翼の回転により、前記垂直板部から前記傾斜板部に沿う方向に空気を流動させることを特徴とする請求項21に記載の掃除装置。
【請求項24】
前記第2翼部が、前記隔壁の軸方向長さの全体に渡って設けられていることを特徴とする請求項21に記載の掃除装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−320780(P2006−320780A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−143681(P2005−143681)
【出願日】平成17年5月17日(2005.5.17)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月17日(2005.5.17)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【Fターム(参考)】
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