説明

撮像装置

【課題】被撮像物を撮影して外部機器に映像信号を出力する撮像装置において、被撮像物の拡大範囲を容易に合わせることを可能とする。
【解決手段】撮像装置は、拡大または縮小表示を行うズーム機能を備え、被撮像物を撮影するビデオカメラと、このビデオカメラを被撮像物を撮像可能な位置に保持するカメラ保持部と、ビデオカメラによって撮影された映像を出力する出力部と、この出力部によって出力される映像内の、拡大または縮小表示が行われる基準点に対して、所定の図形を重畳する画像処理部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被撮像物を撮影して外部機器に映像信号を出力する撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ビデオカメラによって資料等の被撮像物を撮像してモニタに映像信号を出力する撮像装置として、資料提示装置が知られている。資料提示装置によって資料を拡大して表示する場合には、その拡大の基準点は、通常、ビデオカメラに取り付けられたレンズの中心軸に一致する。そのため、拡大しようとする部分が、レンズの中心からわずかでもずれていると、拡大率が大きくなるにつれ、そのずれが強調されて表示されることになる。
【0003】
このような問題に対処するため、下記特許文献1に記載の資料提示装置は、ビデオカメラの撮像範囲の中心部分を高輝度LEDによって照らす機能を備えている。このような資料提示装置であれば、高輝度LEDによって光が照射された位置に、資料の拡大しようとする部分を合わせることで、ユーザは、意図した部分を適切に拡大表示することが可能になる。
【0004】
【特許文献1】特開平9−181944号公報
【0005】
しかしながら、資料提示装置を用いたプレゼンテーションでは、通常、ユーザは、資料が表示されているモニタを見ながらその解説を行うことが多い。そのため、上述した従来の資料提示装置では、資料の拡大位置を合わせようとすると、モニタから高輝度LEDによって光が照射された手元の資料に目線を移す必要があるため、プレゼンテーションの進行が阻害されるおそれがあった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した問題を考慮し、本発明が解決しようとする課題は、被撮像物を撮影して外部機器に映像信号を出力する撮像装置において、被撮像物の拡大範囲を容易に合わせることを可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を踏まえ、本発明の一態様である撮像装置を次のように構成した。
【0008】
本発明の一態様である撮像装置は、拡大または縮小表示を行うズーム機能を備えた撮像装置であって、被撮像物を撮影するビデオカメラと、前記ビデオカメラを、前記被撮像物を撮像可能な位置に保持するカメラ保持部と、前記ビデオカメラによって撮影された映像を出力する出力部と、前記出力部によって出力される映像内の、前記拡大または縮小表示が行われる基準点に対して、所定の図形を重畳する画像処理部とを備えることを要旨とする。
【0009】
このような態様の撮像装置であれば、当該撮像装置から出力される映像には、拡大または縮小表示が行われる基準点に所定の図形が重畳されて表示される。そのため、ユーザは、映像内に重畳されて表示された図形を参照することで、表示された映像から手元の被撮像物に目線を移動させることなく、被撮像物の拡大範囲を容易に調整することが可能になる。
なお、拡大または縮小表示が行われる基準点とは、ビデオカメラによって撮影された映像の中心とすることができる。
【0010】
上記態様の撮像装置において、前記画像処理部は、前記ズーム機能によって拡大表示が開始された場合に限り前記重畳を行うものとしてもよい。このような態様であれば、拡大表示が行われない場合には、映像内に図形が表示されないので、通常利用時に映像の視聴範囲を狭めることがない。
【0011】
上記態様の撮像装置において、前記画像処理部は、前記ズーム機能によって拡大表示が開始されてから所定の期間、前記図形の重畳を行うものとしてもよい。このような態様であれば、拡大表示が開始されてから所定の期間が経過した後に図形が消去されるので、図形を消去する特別な操作を行う必要がない。この結果、ユーザの利便性を高めることができる。
【0012】
上記態様の撮像装置において、前記画像処理部は、前記所定の期間内に、前記ズーム機能によって縮小表示がなされた場合においても、前記所定の期間、前記図形の重畳を継続して行うものとしてもよい。このような態様であれば、一旦、図形が表示されれば、縮小表示がなされた場合でも所定の期間中、図形が表示され続けているので、その間に、拡大/縮小の基準点を表す図形を参照しながら被撮像物の位置調整や拡大率の調整を行うことが可能になる。
【0013】
上記態様の撮像装置において、前記ズーム機能は、前記ビデオカメラによって撮影された映像に対して拡大処理または縮小処理を施す機能であるものとしてもよい。このような態様であれば、いわゆる「デジタルズーム」時に、図形を表示することが可能になる。
【0014】
上記態様の撮像装置において、更に、前記被撮像物が載置されるテーブルを備え、前記カメラ保持部は、前記ビデオカメラが下面に備えられたカメラヘッドと、前記テーブルの上側に、前記カメラヘッドを移動可能に保持するアーム部と、前記アーム部に一体的に設けられ、前記カメラヘッドが移動されたときに、前記テーブルに対する前記カメラヘッドの相対的な姿勢を保持する姿勢保持機構とを備え、前記カメラヘッドには、前記ズーム機能を動作させるためのズームボタンが備えられているとしてもよい。
【0015】
このような態様であれば、ユーザは、カメラヘッドに備えられたズームボタンを操作することによって、映像内に図形を重畳させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、上述した本発明の作用・効果を明らかにするため、本発明の実施の形態を実施例に基づき次の順序で説明する。
A.資料提示装置の概略構造:
B.資料提示装置の電気的構成:
C.ズーム処理:
D.効果:
【0017】
A.資料提示装置の概略構造:
図1は、本発明の一実施例としての資料提示装置100の使用状態を示す説明図である。図示するように、この資料提示装置100は、資料が載置されるテーブル120と、ビデオカメラ130を先端に搭載したアーム部140とから構成されている。資料提示装置100によって撮影された資料は、資料提示装置100に接続されたモニタ装置500に表示される。
【0018】
テーブル120は、アーム部140の下端に固定された固定部材121と、この固定部材121の両側に回転可能に支承された二つの展開部材122,123とから構成されている。固定部材121は、その両側に所定長さに亘って凹部が設けられており、ここに、展開部材122,123の凸部が嵌り込む。両者の嵌め合い部には、貫通孔が設けられており、ここに、回転軸125を挿入することにより、展開部材122,123は、固定部材121に対して回転可能となる。
【0019】
二つの展開部材122,123のアーム部140側には、その展開範囲を規制するための連結バー126,127が設けられている。連結バー126,127は、その一端が、展開部材122,123の端部に回転可能にビス止めされている。一方、連結バー126,127のもう一端は、オイルダンパを介して、アーム部140の内部に上下動可能に接続されている。
【0020】
アーム部140は、固定部材121に連結されたベース部141と、このベース部141に回転可能に連設された中間部材143と、この中間部材143に回転可能に連設されたカメラヘッド145から構成されている。
【0021】
ベース部141は、固定部材121に機械的に結合される結合部材148を備えている。この結合部材148のテーブル120側の左右には、上下方向に、二つの溝146,147が設けられている。この溝146,147には上述した連結バー126,127の一端が嵌め込まれている。結合部材148には、左右2つに分離可能な外ケース155,156が取り付けられている。
【0022】
外ケース156の左側面に設けられた3つのスイッチは、上から順に、照明用ランプ151を点灯/消灯するランプスイッチ165、出力する映像信号の選択を行なうセレクトスイッチ166、資料提示装置100の電源を入り切りする電源スイッチ167である。電源スイッチ167の下部には、外付け型の電源ユニットを接続する電源コネクタ169が設けられている。
【0023】
セレクトスイッチ166は、RGB出力端子162(図2参照)に出力される映像信号を、この資料提示装置100のビデオカメラ130で撮像した映像信号とするか、RGB入力端子161に入力した映像信号とするか、を選択するものである。
【0024】
図2は、資料提示装置100の背面図である。資料提示装置100の背面には、外ケース155の凹部と外ケース156の凹部とによって形成される開口部が設けられており、この開口部からは、結合部材148が露出している。この露出した結合部材148に対しては、映像信号の入力を行うRGB入力端子161や、映像信号の出力を行なうRGB出力端子162が備えられており、更に、3つのスイッチ111,112,113が取り付けられている。RGB出力端子162には、図1に示したモニタ装置500が接続される。
【0025】
RGB出力端子162からは、主に、ビデオカメラ130によって撮影された映像信号が出力される。RGB入力端子161には、パーソナルコンピュータ等から出力された外部映像信号が入力される。前述したように、ベース部141の左側面に設けられたセレクトスイッチ166の操作によって、RGB出力端子162に出力される映像信号は、この資料提示装置100のビデオカメラ130で撮像した映像信号とするか、RGB入力端子161から入力した映像信号とするかが選択される。
【0026】
3つのスイッチ111,112,113は、それぞれ、左から、ビデオカメラ130によって撮影した映像のホワイトバランスを自動で調整するか、所定のバランスに固定するかを設定するためのホワイトバランススイッチ、所定の周波数で点灯する蛍光灯の影響によってビデオカメラ130により撮影された映像にちらつきが生じることを低減するためのフリッカレススイッチ、出力される映像信号のモードをテキストモードかグラフィックモードに設定するためのモードスイッチである。テキストモードとは、撮影された映像信号のガンマ特性を調整してコントラストを明瞭にし、白および黒を強調するモードであり、グラフィックモードとは、より自然な色再現を実現するための画像処理を施すモードである。
【0027】
図1に示すように、カメラヘッド145の上面には、撮影ボタン181が取り付けられている。この撮影ボタン181は、ビデオカメラ130によって撮影された映像から静止画像を切り出す(キャプチャする)ためのボタンである。撮影ボタン181の取り付け位置は、カメラヘッド145を手で保持した際に、中指あるいは人差し指で操作が容易となる位置(例えば、カメラヘッド145の前面から6cmないし8cmの位置)に設定されている。通常、デジタルスチルカメラや銀塩カメラには、撮影ボタン(シャッタボタン)が、その筐体の上面に備えられている。そのため、本実施例の資料提示装置100においても、撮影ボタン181は、カメラヘッド145の上面に設けるものとした。このような位置に撮影ボタン181を設けることで、ユーザは、そのボタンが撮影を行うためのボタンであることを、直感的に理解できるようになる。
【0028】
カメラヘッド145の前面には、メモリカードスロット183が備えられている。撮影ボタン181の操作によってキャプチャされた静止画像は、このメモリカードスロット183に挿入されたメモリカードに記録される。なお、本実施例では、キャプチャされた静止画像は、メモリカードスロット183に挿入されたメモリカードに記録するものとするが、資料提示装置100の内部メモリに記録するものとしてもよい。また、後述するUSBコネクタ168に外付け型のハードディスクを接続し、このハードディスクに記録するものとしてもよい。
【0029】
更に、カメラヘッド145には、資料提示装置100の動作状態を表す発光部182が表示装置として備えられている。この発光部182の内部には、緑色に発光するLEDと、青色に発光するLEDとが備えられている。資料提示装置100は、この2つの色の組み合わせで、資料提示装置100の種々の動作状態を表示する。例えば、電源が投入された場合には、資料提示装置100は、発光部182を緑色に点灯する。また、後述する操作ボタン194,195の操作によってデジタルズームが行われた場合に、緑色と青色の両方のLEDを制御することで、水色の光を点滅させる。なお、図1には、発光部182が、カメラヘッド145の前面角部に設けられている例を示しているが、この発光部182は、カメラヘッド145の中間部材143側の縁部(撮影ボタン181の後部)に設けられているものとしてもよい。また、本実施例では、LEDによって動作状態を表示するものとしたが、液晶パネルや有機ELパネル等によって表示するものとしてもよい。
【0030】
図3は、カメラヘッド145の下面の状態を示す説明図である。図示するように、カメラヘッド145の下面には、ビデオカメラ130が取り付けられている。また、この同一面には、テーブル120上に載置された資料を照明するための照明用ランプ151が取り付けられている。照明用ランプ151は、光源として白色LEDを採用しており、この白色LEDから射出された光を拡散するための拡散板を備えている。この照明用ランプ151は、ベース部141の左側面に設けられたランプスイッチ165によって点灯あるいは消灯される。
【0031】
図4は、資料提示装置100の右側面を示す説明図である。図示するように、カメラヘッド145の右側面には、5つの操作ボタン191〜195が備えられている。操作ボタン191は、メモリカードスロット183に挿入されたメモリカードに記録された画像を再生するためのボタンである。操作ボタン192〜195は、ビデオカメラ130によって撮影された映像に画像処理を施すためのボタンである。具体的には、操作ボタン192,193は、ビデオカメラ130によって撮影された映像信号の明るさを調整するためのボタンである。操作ボタン194,195は、ビデオカメラ130によって撮影された画像のズーム倍率を調整するボタンである。操作ボタン194,195で調整するズーム倍率とは、いわゆるデジタルズームの倍率である。以下の説明では、操作ボタン194のことを、「拡大ボタン194」と、操作ボタン195のことを、「縮小ボタン195」と記載する場合がある。操作ボタン191〜195は、ユーザが右手でカメラヘッド145を持ったときに、右手の親指で操作が容易となる位置に設けられている。なお、本実施例では、画像の再生を行う操作ボタン191は、カメラヘッド145の側面に設けるものとしたが、カメラヘッド145の上面、すなわち、撮影ボタン181と同一の面に設けられているものとしてもよい。また、カメラヘッド145には、画像処理を施すためのボタンとして、他に、彩度やコントラスト、ガンマ値等を調整するボタンを備えるものとしてもよい。
【0032】
外ケース155の右側面には、USBコネクタ168が備えられている。このUSBコネクタ168には、USBケーブルを介して、パーソナルコンピュータが接続される。資料提示装置100は、このUSBコネクタ168を介して、ビデオカメラ130によって得られた映像信号を、デジタル信号としてパーソナルコンピュータに出力することができる。
【0033】
図5は、上述したベース部141とカメラヘッド145とを接続する中間部材143の構造を示す模式図である。ベース部141の上部には、後述するリンク機構200の一部を構成する円形の支持部材175が組み込まれており、ここで中間部材143との結合が行なわれている。中間部材143は、図5に示すように、2本のリンク部材171,172を内蔵しており、両リンク部材171,172は、ベース部141の支持部材175およびカメラヘッド145の支持部材176に、それぞれ回転可能に取り付けられている。支持部材175は、ベース部141に固定されていて回転しないのに対して、支持部材176は、中間部材143に設けられた図示しない回転軸に、回転可能に支承されている。カメラヘッド145は、この支持部材176に固定されている。リンク部材171とリンク部材172との間には、コイルバネ177が架設されている。このコイルバネ177は、カメラヘッド145を手動で移動する際の荷重を小さくするために設けられている。
【0034】
カメラヘッド145を手に持ってこれを移動すると、このリンク機構200は、次のように動作して、カメラヘッド145の姿勢を、ひいてはビデオカメラ130の姿勢をテーブル120に対して相対的に保持する。即ち、カメラヘッド145を、図1に示した使用位置から、下方に移動しようとすると、2本のリンク部材171,172は、支持部材175上の取り付け位置を中心に回動する。この時、リンク部材171,172の他方の端点(支持部材176側の端点)の互いの相対的な位置は移動しない。これは、リンク部材171,172が支持部材175,176と共に構成する平行四辺形において、一つの辺を固定して他の3つの辺を移動するとき、固定された辺に対して、これに対抗する辺は平行を保つ、という原理に拠っている。この結果、この支持部材176に固定されたカメラヘッド145は、移動前と同じ姿勢に保たれる。もとより、支持部材176の絶対的な位置は、カメラヘッド145の移動に伴って変更され、これに伴って中間部材143も移動するから、支持部材176は、中間部材143側の回転軸に対しては、時計回りに回転することになる。
【0035】
図6は、カメラヘッド145が最下段に移動した状態を示す説明図である。図示するように、カメラヘッド145が最も下の位置に移動した時には、中間部材143とカメラヘッド145とはほぼ一直線になり、中間部材143は、ベース部141に対してほぼ直角となる。本実施例では、ビデオカメラ130のレンズとして単焦点レンズを採用したので、ビデオカメラ130は、図6に示した下方位置でも、テーブル120上の資料を鮮明に撮像することができる。なお、図1に示した位置と比較すると、図6に示した下方位置では、ビデオカメラ130の撮像範囲は狭くなっている。ビデオカメラ130のテーブル120に対する位置関係により、撮像範囲が変化する様子を図5に、撮像範囲L1,L2として模式的に示した。このように単焦点レンズを備えたビデオカメラ130の撮像範囲が変化すると、結果的に、撮像範囲が拡大・縮小されることになる。
【0036】
図7は、資料提示装置100の収納状態を示す説明図である。カメラヘッド145をテーブル120に最も近接させた位置(図6に示した位置)は、この資料提示装置100を収納する位置でもある。そこで、次に資料提示装置100の収納状態について説明する。資料提示装置100を収納する場合は、図6に示したように、カメラヘッド145を最も下方、テーブル120に近い位置に移動した後、テーブル120を構成する展開部材122,123を持ち上げ、これをほぼ鉛直状態とする。このとき、展開部材122,123の固定部材121とは反対側の側部は、図7に示すように、中間部材143とカメラヘッド145の上辺にほぼ一致する。
【0037】
図1に示すように、外ケース155,156のテーブル120側上部には、展開部材122,123の折りたたみ状態を保持するためのロック機構132が備えられている。展開部材122,123が持ち上げられると、展開部材122,123の後部に設けられた凹部が、このロック機構に嵌合し、係止される。これにより、展開部材122,123が、自重によって開いてしまうことが防止される。なお、このロック機構132は、ロック解除レバー133の操作によって、外ケース155,156の内部に引き込められる。そうすると、展開部材122,123は、自重によって展開する。上述したように、展開部材122,123は、オイルダンパによって、アーム部140の内部に接続されているので、緩やかに展開することになる。
【0038】
図7に示すように、本実施例の資料提示装置100は、収納時には、テーブル120の半分以下の面積と、ベース部141の幅より僅かに広い幅(テーブル120の厚み×2だけ広い幅)のおおむね直方体の形状となる。従って、資料を載置するテーブル120の使用時の面積と比べて極めて小さな面積に収納することができる。この結果、装置の収納時形状の小型化を図り、その可搬性を格段に向上させることができる。しかも、使用に際しては、両側の展開部材122,123を水平位置まで展開し、更にカメラヘッド145を上方に引き起こすだけでよく、収納状態から、僅かな手間で使用状態とすることができる。この結果、使用時においては、資料を載置するテーブル120として広い面積を確保することができる。なお、電源コネクタ169に接続される電源ユニットの幅をベース部141の幅程度とすれば、収納時に展開部材122,123がベース部141と形成するその内部の空間に、電源ユニット220を収納することも可能である。
【0039】
B.資料提示装置の電気的構成:
図8は、資料提示装置100の電気的構成を示す説明図である。図示するように、本実施例の資料提示装置100は、カメラヘッド145内に収納されるカメラ制御基板300と、ベース部141内に収納されるベース基板400とを備えている。これらの基板は、中間部材143内を通る所定本数のケーブルによって接続されている。なお、本実施例では、カメラ制御基板300とベース基板400とは、それぞれ1枚の基板で構成されるものとするが、それぞれ複数の基板を組み合わせて構成するものとしてもよい。
【0040】
図示するように、カメラ制御基板300には、制御ユニット310と、ビデオカメラ130と、AFE(Analog Front End)回路330と、タイミングジェネレータ340と、スキャンコンバータ350と、D/A変換回路360とが実装されている。また、カメラ制御基板300には、撮影ボタン181と、操作ボタン191〜195と、メモリカードスロット183と、照明用ランプ151と、発光部182とが接続されている。
【0041】
ビデオカメラ130は、CCD(Charge Coupled Device)131と単焦点レンズ134とを備えている。CCD131は、単焦点レンズ134によって集光された光をアナログの電気信号に変換するイメージセンサである。AFE回路330は、CCD131からアナログ信号入力し、これをデジタル信号に変換するための回路である。AFE330によってA/D変換されたデジタル信号は、制御ユニット310に入力される。CCD131とAFE回路330とには、タイミングジェネレータ340によって生成された基準パルスが入力される。なお、本実施例では、イメージセンサとしてCCDを用いたが、CMOSセンサを用いるものとしてもよい。
【0042】
制御ユニット310は、画像処理IC311とマイクロコンピュータ312とによって構成される。画像処理IC311は、ビデオカメラ130によって撮影された映像信号をAFE回路330からデジタル信号として入力すると、この信号に対して種々の画像処理を行う。この画像処理IC311によって行われる画像処理としては、例えば、操作ボタン194,195の操作に応じたデジタルズームの倍率の調整、あるいは、スイッチ111の操作に応じたホワイトバランスの調整がある。制御ユニット310は、拡大ボタン194が押されると、4秒間、モニタ装置500の中央に、拡大/縮小の基準点を示すマーク(以下、「センタマーク」という)を表示する機能を有している。この機能を実現するための処理の詳細については後述する。
【0043】
マイクロコンピュータ312は、CPUやメモリ、ROMを内蔵している。CPUがROMに記録されたプログラムをメモリにロードして実行することにより、マイクロコンピュータ312は、操作ボタン191〜195やスイッチ111〜113によるユーザの操作を、画像処理IC311に伝達する機能を実現する。また、マイクロコンピュータ312は、資料提示装置100の動作状態に応じて、発光部182内に設けられたLEDの点灯制御を行う機能を有している。
【0044】
本実施例の画像処理IC311は、メモリカードスロット183に対する画像の入出力制御を行う機能を備えている。画像処理IC311は、マイクロコンピュータ312から撮影ボタン181が押された旨の通知を受信すると、AFE回路330から入力した映像信号から1フレーム分の静止画像をキャプチャする。そして、キャプチャした静止画像を、所定のファイル形式(例えば、JPEG形式やビットマップ形式)で、メモリカードスロット183に挿入されたメモリカードに記録する。なお、本実施例では、前述のように、画像処理IC311は、撮影ボタン181が押された場合に、静止画像をメモリカードに記録するものとしたが、撮影した映像の少なくとも一部を動画としてメモリカードに記録することとしてもよい。この場合、撮影ボタン181が押されている間に撮影された映像を動画として記録するものとすることができる。また、撮影ボタン181が一旦押され、その後、再度、押されるまでの間に撮影された映像を記録するものとしてもよい。メモリカードに記録する動画のファイル形式としては、例えば、MPEG1,2,4形式、H.264形式等を採用することができる。動画を記録する際には、カメラヘッド145等にマイクを内蔵させて、このマイクによって録音を行うことにより、併せて音声も記録するものとしてもよい。
【0045】
画像処理IC311は、更に、マイクロコンピュータ312を通じて操作ボタン191が押されたことを検出すると、メモリカードから静止画像データを読み出して、これを映像信号として出力する機能を備えている。メモリカードから読み出す静止画像は、操作ボタン192,193の操作に応じて選択することができる。つまり、本実施例の資料提示装置100は、操作ボタン191が1回押されると、静止画を再生するモードに表示モードが切りかわり、このモードにおいては、操作ボタン192,193は、表示する静止画を切り換える機能を果たす。そして、操作ボタン191が再度押されると、表示モードは、ビデオカメラ130によって撮影された映像を表示する通常のモードに切りかわる。この通常時のモードにおいては、操作ボタン192,193は、出力する映像の明るさを調整する機能を果たす。
【0046】
制御ユニット310内の画像処理IC311によって画像処理の施された映像信号は、スキャンコンバータ350に出力される。スキャンコンバータ350は、入力した映像信号の垂直同期周波数を、所定の周波数(例えば、60Hz)に変換し、これをD/A変換回路360に出力する。D/A変換回路360は、スキャンコンバータ350から入力した映像信号を、デジタル信号からアナログRGB信号に変換する。D/A変換回路360によって生成されたアナログRGB信号は、中間部材143内を通るケーブルを介してベース基板400のセレクト回路410に入力される。
【0047】
図8に示すように、ベース基板400は、セレクト回路410と、電源ユニット220とを備えており、更に、USBコネクタ168と、電源コネクタ169と、RGB入力端子161と、RGB出力端子162と、各種スイッチ(スイッチ111〜113,165〜167)とが実装されている。
【0048】
セレクト回路410には、カメラ制御基板300のD/A変換回路360から出力されたアナログRGB信号が入力される。更に、セレクト回路410には、RGB入力端子161から入力されたアナログRGB信号が入力される。セレクト回路410には、ベース部141に備えられたセレクトスイッチ166が接続されており、このセレクトスイッチ166の操作に応じて、入力した2つのアナログRGB信号から、出力するアナログRGB信号が1つ選択される。
【0049】
電源ユニット220は、照明用電源回路221とカメラ用電源回路222とを備えている。照明用電源回路221では、電源コネクタ169から電力の供給を受けて、照明用ランプ151に供給するための電力が生成される。一方、カメラ用電源回路222では、電源コネクタ169から電力の供給を受けて、カメラ制御基板300全体に供給する電力が生成される。照明用電源回路221によって生成された電力は、中間部材143内を通る所定のケーブルを介して、カメラ制御基板300に実装された照明用ランプ151に供給される。照明用電源回路221には、ベース部141に設けられたランプスイッチ165が接続されており、このスイッチの状態に応じて、照明用ランプ151に対する電力の供給がオン/オフされる。また、電源ユニット220には、ベース部141に設けられた電源スイッチ167が接続されている。この電源スイッチ167の操作に応じて、資料提示装置100全体の電源がオン/オフされる。
【0050】
USBコネクタ168に入力されたUSB信号は、ベース基板400をスルーし、中間部材143内を通る所定のケーブルを介して、カメラ制御基板300に実装された制御ユニット310(詳しくは、画像処理IC311)に入力される。つまり、ベース基板400は、USBコネクタ168に入力されたUSB信号をカメラ制御基板300に中継する機能を果たしている。このような構成であれば、可動部分であるカメラヘッド145にUSBコネクタ168を設ける必要がないので、パーソナルコンピュータとの接続を行うUSBケーブルの取り回しが容易となる。
【0051】
ベース基板400に実装された各種スイッチ(スイッチ111〜113,165〜167)のうち、スイッチ165〜167(ランプスイッチ、セレクトスイッチ、電源スイッチ)は、上述のように、それぞれ、照明用電源回路221、セレクト回路410、電源ユニット220に接続されている。これに対して、スイッチ111〜113(ホワイトバランススイッチ、フリッカレススイッチ、モードスイッチ)は、中間部材143内を通る所定のケーブルを介して、カメラ制御基板300に実装された制御ユニット310に接続されている。スイッチ111〜113は、画像処理IC311で行われる画像処理に関わるスイッチであるものの、頻繁に利用されるスイッチではないため、ベース部141内に収容されるベース基板400に実装されているのである。このような構成であれば、ユーザが手に持って操作するカメラヘッド145側に、頻繁に使用されるスイッチのみを配置することができるので、資料提示装置100の操作性を向上させることができる。
【0052】
なお、本実施例では、資料提示装置100の電気的構成を、カメラ制御基板300とベース基板400とに分離するものとしたが、カメラ制御基板300に全ての回路を実装するものとしてもよい。また、上述した回路は、中間部材143内やベース部141内、テーブル120内等に配置することも可能である。
【0053】
C.ズーム処理:
図9は、制御ユニット310によって実行されるズーム処理のフローチャートである。この処理は、資料提示装置100の電源が投入された後に繰り返し実行される処理である。なお、以下の説明で用いる「タイマ値」の初期値は、ズーム処理の実行が開始される時点で、「0秒」であるものとする。
【0054】
ズーム処理が開始されると、制御ユニット310は、まず、ユーザによって拡大ボタン194が押されたかを判断する(ステップS10)。拡大ボタン194が押された場合には(ステップS10:Yes)、制御ユニット310は、ビデオカメラ130によって撮影された映像の中心にセンタマークCMを重畳してモニタ装置500に表示する(ステップS20)。
【0055】
図10には、センタマークCMの表示例を示している。図示するように、本実施例では、センタマークCMとし、拡大鏡を表す図形に「+」のマークが描かれたアイコンを表示するものとした。このような形態のアイコンであれば、現在、拡大表示を行っていることが容易に理解することが可能になる。もちろん、センタマークCMの形態は、このような形態に限られることはなく、種々の形態で表示することが可能である。例えば、画面中央から画面端に向かって矩形状の図形が拡大していくようなアニメーション表示を行ってもよい。
【0056】
上記ステップS20で、センタマークを表示すると、続いて、制御ユニット310は、現在のタイマ値が「0秒」であるかを判断する(ステップS30)。このタイマ値は、センタマークCMの表示時間を計測するためのパラメータである。現在のタイマ値が「0秒」であれば(ステップS30:Yes)、制御ユニット310は、タイマを始動させる(ステップS40)。一方、現在のタイマ値が「0秒」でなければ、このステップS40の処理はスキップする。ステップS40でタイマを始動させると、このタイマは、自動的にカウントアップを行うものとする。その後、制御ユニット310は、ビデオカメラ130によって撮影された映像を拡大して表示する(ステップS50)。既に、拡大表示されている場合には、より拡大率を増加させて表示を行う。拡大率の上限は、例えば、800%とすることができる。
【0057】
上記ステップS10において、拡大ボタン194が押されなかったと判断した場合には(ステップS10:No)、制御ユニット310は、縮小ボタン195が押されたかを判断する(ステップS60)。縮小ボタン195が押された場合には(ステップS60:Yes)、制御ユニット310は、ビデオカメラ130によって撮影された映像を縮小して表示する(ステップS70)。既に、縮小表示されている場合には、より拡大率を低下させて表示を行う。ただし、このときの拡大率の下限は、100%(つまり、等倍)であるものとする。上記ステップS60において、縮小ボタン195が押されなかったと判断された場合には(ステップS60:No)、制御ユニット310は、ステップS70の処理をスキップする。
【0058】
続いて、制御ユニット310は、現在のタイマ値が「4秒」を超えたかを判断する(ステップS80)。タイマ値が「4秒」を超えていれば、センタマークCMが表示されてから4秒以上経過したことになるので、制御ユニット310は、上記ステップS20で表示させたセンタマークCMを消去し(ステップS90)、更に、タイマの値を「0秒」にリセットする(ステップS100)。
【0059】
上記ステップS80において、タイマ値が「4秒」を超えていないと判断されれば(ステップS80:No)、センタマークCMが表示されていないか、表示されていても、未だ、表示開始から4秒未満しか経過していないことになるため、上記ステップS90およびステップS100の処理をスキップする。こうすることで、センタマークCMが表示されている場合には、表示状態が引き続き継続され、センタマークCMが表示されていない場合には、非表示状態が引き続き継続されることになる。
【0060】
D.効果:
以上で説明したズーム処理を実行することにより、本実施例の資料提示装置100は、拡大ボタン194が押されたことを検出すると、モニタ装置500に表示された映像の中心にセンタマークCMを重畳して表示する。そのため、ユーザは、このセンタマークCMの位置と、モニタ装置500に表示された資料とを対比させることで、拡大の基準点である映像の中心に資料内の拡大したい部分を、容易に合わせることが可能になる。この結果、拡大位置を合わせるために手元の資料に目線を移す必要がないので、ユーザは、資料提示装置100を用いたプレゼンテーションの進行を中断することなく、拡大表示時の資料の位置調整を行うことが可能になる。
【0061】
また、上述したズーム処理によれば、拡大ボタン194を押し続けなくても、一旦、拡大ボタンが押されると、その後の拡大ボタン194や縮小ボタン195の操作の有無に関わらず、センタマークCMが4秒間表示されることになる。従って、ユーザは、この4秒間の間に、資料の位置合わせとズーム倍率の調整を容易に行うことが可能になる。なお、本実施例では、ズームの操作が、通常、4秒程度で完了するという理由に基づき、センタマークCMの表示時間を4秒間とした。しかし、表示時間は4秒に限らず、3秒や5秒など、他の任意の時間とすることができる。また、この時間は、所定の設定操作に応じて、ユーザが任意に調整可能としてもよい。
【0062】
なお、本実施例では、縮小ボタン195が押されたとしても、その操作によってはセンタマークCMを表示しないこととした。縮小表示の際には、資料内で縮小しようとする部分が画面の端に移動してしまうなど現象が生じないからである。こうすることで、処理の簡略化を図ることができ、また、プレゼンテーションを良好に進行することが可能になる。
【0063】
以上、本発明の種々の実施例について説明したが、本発明はこのような実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができることはいうまでもない。
【0064】
例えば、上記実施例では、デジタルズームを行う際に、センタマークCMを表示するものとしたが、カメラヘッド145の移動によって光学的なズームを行う際にもセンタマークCMを表示するものとしてもよい。光学的なズームが行われたか否かは、例えば、中間部材143やカメラヘッド145に加速度センサを取り付け、この加速度センサから出力される値がプラスであるかマイナスであるかに応じて判断することができる。また、操作ボタンやリモコンの操作に応じて、光学的なズームを行う資料提示装置においても、光学ズーム時にセンタマークCMをモニタ装置500に表示するものとしてもよい。
【0065】
また、上記実施例では、センタマークCMの表示を制御ユニット310が行うものとした。これに対して、例えば、図8に示したスキャンコンバータ350から出力された映像信号、あるいは、D/A変換回路360から出力された映像信号に対して、重畳表示を行うスーパインポーズ回路を設け、この回路によってセンタマークCMを表示するものとしてもよい。
【0066】
また、上記実施例では、映像の中心にセンタマークCMを重畳して表示するものとした。これに対して、センタマークCMは、所定の操作に応じて移動させることができるものとしてもよい。この場合、移動後のセンタマークCMの位置に、デジタルズームの基準点を移動させるものとする。こうすることにより、映像内の任意の領域を拡大表示することが可能になる。
【0067】
また、上記実施例では、拡大ボタン194と縮小ボタン195の2つのボタンによって、デジタルズームの操作を行うものとした。これに対して、例えば、ジョグダイヤルやジョイスティック、ボリュームつまみのようなインタフェースによってズーム操作を行うものとしてもよい。
【0068】
なお、本実施例の資料提示装置100は、基本的に、カメラヘッド145を上下させることで被写体の拡大・縮小を行うが、拡大ボタン194や縮小ボタン195の操作によってデジタルズームを行うことも可能である。ただし、デジタルズームを行うと画質が低下してしまうため、カメラヘッド145を最下段(図6に示した位置)に下ろした状態で、ズーム操作を行うことが好ましい。ユーザが、カメラヘッド145を最下段に下ろした状態で、ズーム操作を行うことを促進するため、次のような制御を制御ユニット310が行うものとしてもよい。すなわち、資料提示装置100に、カメラヘッド145が最下段に移動した状態を検知するセンサを設け、このセンサが、カメラヘッド145が最下段に移動したことを検出した場合に限り、操作ボタン194,195の操作によるデジタルズームを許可する制御である。この制御において、例えば、カメラヘッド145が最下段にない状態において、操作ボタン194,195の操作を検出した場合には、「デジタルズームは、カメラを最下段に移動させた状態で行ってください。」といった旨のメッセージを表示画像中に重ね合わせて表示させてもよい。なお、アーム部140に角度センサを設けることで、最下段にカメラヘッド145が移動した場合のみではなく、所定の角度範囲内(例えば、水平状態から+20度の範囲内)に中間部材143が回転した場合に、デジタルズームを許可する制御を行うものとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】資料提示装置の使用状態を示す説明図である。
【図2】資料提示装置の背面図である。
【図3】カメラヘッドの下面の状態を示す説明図である。
【図4】資料提示装置の右側面を示す説明図である。
【図5】中間部材の構造を示す模式図である。
【図6】カメラヘッドが最下段に移動した状態を示す説明図である。
【図7】資料提示装置の収納状態を示す説明図である。
【図8】資料提示装置の電気的構成を示す説明図である。
【図9】ズーム処理のフローチャートである。
【図10】センタマークの表示例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0070】
100...資料提示装置
111...スイッチ
120...テーブル
121...固定部材
122...展開部材
125...回転軸
126,127...連結バー
130...ビデオカメラ
132...ロック機構
140...アーム部
141...ベース部
143...中間部材
145...カメラヘッド
146,147...溝
148...結合部材
151...照明用ランプ
155,156...外ケース
161...RGB入力端子
162...RGB出力端子
165...ランプスイッチ
166...セレクトスイッチ
167...電源スイッチ
168...USBコネクタ
169...電源コネクタ
171,172...リンク部材
175,176...支持部材
177...コイルバネ
181...撮影ボタン
182...発光部
183...メモリカードスロット
191〜195...操作ボタン
200...リンク機構
220...電源ユニット
221...照明用電源回路
222...カメラ用電源回路
300...カメラ制御基板
310...制御ユニット
311...画像処理IC
312...マイクロコンピュータ
330...AFE回路
340...タイミングジェネレータ
350...スキャンコンバータ
400...ベース基板
410...セレクト回路
500...モニタ装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡大または縮小表示を行うズーム機能を備えた撮像装置であって、
被撮像物を撮影するビデオカメラと、
前記ビデオカメラを、前記被撮像物を撮像可能な位置に保持するカメラ保持部と、
前記ビデオカメラによって撮影された映像を出力する出力部と、
前記出力部によって出力される映像内の、前記拡大または縮小表示が行われる基準点に対して、所定の図形を重畳する画像処理部と
を備える撮像装置。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像装置であって、
前記画像処理部は、前記ズーム機能によって拡大表示が開始された場合に限り前記重畳を行う
撮像装置。
【請求項3】
請求項2に記載の撮像装置であって、
前記画像処理部は、前記ズーム機能によって拡大表示が開始されてから所定の期間、前記図形の重畳を行う
撮像装置。
【請求項4】
請求項3に記載の撮像装置であって、
前記画像処理部は、前記所定の期間内に、前記ズーム機能によって縮小表示がなされた場合においても、前記所定の期間、前記図形の重畳を継続して行う
撮像装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の撮像装置であって、
前記ズーム機能は、前記ビデオカメラによって撮影された映像に対して拡大処理または縮小処理を施す機能である
撮像装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の撮像装置であって、
前記拡大または縮小表示が行われる基準点とは、前記映像の中心である
撮像装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の撮像装置であって、
更に、前記被撮像物が載置されるテーブルを備え、
前記カメラ保持部は、
前記ビデオカメラが下面に備えられたカメラヘッドと、
前記テーブルの上側に、前記カメラヘッドを移動可能に保持するアーム部と、
前記アーム部に一体的に設けられ、前記カメラヘッドが移動されたときに、前記テーブルに対する前記カメラヘッドの相対的な姿勢を保持する姿勢保持機構とを備え、
前記カメラヘッドには、前記ズーム機能を動作させるためのズームボタンが備えられている
撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−301067(P2008−301067A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−143595(P2007−143595)
【出願日】平成19年5月30日(2007.5.30)
【出願人】(000000424)株式会社エルモ社 (104)
【Fターム(参考)】