説明

撮像装置

【課題】レンズと撮像素子間の塵埃の映像信号減衰(影)を補正する。
【解決手段】ガルバノメータ方式の絞りを備えたレンズを用いる固体撮像装置において、前記レンズはパターンプロジェクタとエクステンダとを内蔵した望遠ズームレンズであり、前記固体撮像装置はガルバノメータ方式の絞りの開放から閉塞までの応答時間と開放から定格レベルに安定するまでの応答時間とを検出する手段と、該ガルバノメータ方式の絞りの開放から閉塞までの応答時間と開放から定格レベルに安定するまでの応答時間とから定格レベルの絞り値を算出する手段とを有し、パターンプロジェクタを内蔵する手段を持つ望遠ズームレンズと組み合わせ、ポテンションメータによるズーム値と上記レンズ絞り値、カメラに実装される光学フィルタ種類との条件マトリクスによってレンズ及びカメラレンズマウント内部の塵埃映像を補正する。
撮像装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視システムに用いる固体撮像装置の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
オンチップカラーフイルタ付き固体撮像素子を1ヶ用いたカラー固体撮像装置(以下単板カラーカメラ)はCCD(Charge Coupled Device)撮像素子と雑音を除去するCDS(Correlated Double Sampling)と暗電流補正と利得可変増幅回路(Automatic Gain Control以下AGC)とデジタル信号に変換するADC(Analog Digital Converter)とを内蔵したアナログフロントエンド(Analog Front End:AFE)とCCD駆動回路と信号処理回路からなる。上記の全ての機能を実現したCMOS撮像素子を用いても良い。
【0003】
従来はガルバノ方式のレンズ絞り値を検出する手段が無く、レンズの絞り値に応じて変化するレンズとCCD撮像素子との間の塵埃の影等の現象に対して信号処理をすることができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−51459号公報 未請求みなし取り下げ 三洋電機
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、レンズとCCD撮像素子間の塵埃の影を映像から検出し、補正することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで本発明は上記課題を解決するため、ガルバノメータ方式の絞りを備えたレンズを用いる固体撮像装置において、前記レンズはパターンプロジェクタとエクステンダとを内蔵した望遠ズームレンズであり、前記固体撮像装置はガルバノメータ方式の絞りの開放から閉塞までの応答時間と開放から定格レベルに安定するまでの応答時間とを検出する手段と、該ガルバノメータ方式の絞りの開放から閉塞までの応答時間と開放から定格レベルに安定するまでの応答時間とから定格レベルの絞り値を算出する手段とを有し、パターンプロジェクタを内蔵する手段を持つ望遠ズームレンズと組み合わせ、ポテンションメータによるズーム値と上記レンズ絞り値、カメラに実装される光学フィルタ種類との条件マトリクスによってレンズ及びカメラレンズマウント内部の塵埃映像を補正することを特徴とする撮像装置である。
【0007】
また、固体撮像装置のレンズマウント横にレーザーダイオード等のコヒーレント光源を配置し、光学フィルタ種類により変化する内部塵埃の影の映像の典型値を検出し、光学フィルタ種類により変化するレンズとCCD撮像素子間の塵埃の影の映像の典型値を検出し、レンズとCCD撮像素子間の塵埃の影部分だけ映像信号を検出した典型値により増幅することを特徴とする固体撮像装置である。
【発明の効果】
【0008】
上記によると、レンズとCCD撮像素子間の塵埃を映像から検出し、補正することができる
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の1実施例の固体撮像装置のブロック図
【図2】本発明の1実施例の塵埃補正部のブロック図
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0010】
以下、本発明の1実施例の固体撮像装置のブロック図の図1と本発明の1実施例の塵埃補正部のブロック図の図2と本発明の1実施例の輝度検出部のブロック図の図3と本発明の1実施例の輝度検出の動作の模式図の図4とを用いて、本発明の実施例の概要を説明する。
【0011】
図1の本発明の1実施例の固体撮像装置のブロック図において、1はパターンプロジェクタ内蔵でガルバノメータ方式絞りの望遠ズームレンズ、2は光学フィルタとCCDを実装し1のレンズを装着できるカメラレンズマウント部、3は雑音を除去するCDS(Correlated Double Sampling)と暗電流補正と利得可変増幅回路(Automatic Gain Control:AGC)とデジタル信号に変換するADC(Analog Digital Converter)とを内蔵したアナログフロントエンド(Analog Front End:AFE)、4は映像信号から内部の塵埃の影を補正する映像信号処理部、5はTG、6はCPU、7はレンズ駆動部、8はCCD撮像素子、9は光学フィルタ、10はコヒーレント光源である。また、12は塵埃補正部、13は輝度検出部であり、Linは入射光で、Voは出力映像信号である。
本発明の1実施例の塵埃補正部のブロック図の図2において、14は条件マトリクスにおける塵埃の映像信号減衰(影)のフレームメモリ、15と16とは掛け算器である。
【0012】
ガルバノメータ方式の絞りを備えたレンズを用いる固体撮像装置において、前記レンズはパターンプロジェクタとエクステンダとを内蔵した望遠ズームレンズであり、前記固体撮像装置はガルバノメータ方式の絞りの開放から閉塞までの応答時間と開放から定格レベルに安定するまでの応答時間とを映像信号処理部の4とCPUの6とで検出し、該ガルバノメータ方式の絞りの開放から閉塞までの応答時間と開放から定格レベルに安定するまでの応答時間とから定格レベルの絞り値と絞り値の変化とをCPUの6で算出する。望遠側では開放F値が低下するので、絞り値と絞り値の変化とをCPUの6で補正する。
【0013】
望遠ズームレンズに均一照明のパターンプロジェクタをガルバノメータ方式絞りの入射光側に内蔵し、エクステンダとズーム値とアイリス値と光学フィルタ種類との条件マトリクスにより変化するレンズとCCD撮像素子間の塵埃の影の映像を前記条件マトリクスで検出し条件マトリクスにおける塵埃の映像信号減衰(影)のフレームメモリの14に記憶する。前記条件マトリクスとにより変化するレンズとCCD撮像素子間の塵埃の映像信号減衰(影)を信号レベルをレンズとCCD撮像素子間の塵埃の映像信号減衰(影)の部分だけ条件マトリクスにおける塵埃の映像信号減衰(影)のフレームメモリの14から補正値を読み出し、CPUの6で制御される掛け算器の15で修正し、掛け算器の16で映像信号を可変増幅して、塵埃の映像信号減衰(影)を補正する。
【0014】
望遠ズームレンズに均一照明のパターンプロジェクタをガルバノメータ方式絞りの入射光側に内蔵し、エクステンダとズーム値とアイリス値と光学フィルタ種類との条件マトリクスにより変化するレンズとCCD撮像素子間の塵埃の影の映像を前記条件マトリクスで検出し条件マトリクスにおける塵埃の映像信号減衰(影)のフレームメモリの14に記憶する。前記条件マトリクスとにより変化するレンズとCCD撮像素子間の塵埃の映像信号減衰(影)を信号レベルをレンズとCCD撮像素子間の塵埃の映像信号減衰(影)の部分だけ条件マトリクスにおける塵埃の映像信号減衰(影)のフレームメモリの14から補正値を読み出し、CPUの6で制御される掛け算器の15で修正し、掛け算器の16で映像信号を可変増幅して、塵埃の映像信号減衰(影)を補正する。
工場の外でレンズ交換時に、レンズとCCD撮像素子間の塵埃が付着し易い。しかし、本発明により、工場の外でレンズ交換時に付着したレンズとCCD撮像素子間の塵埃影の部分だけ映像信号を補正することができる。
【実施例2】
【0015】
また、カメラのレンズマウント横にレーザーダイオード等のコヒーレント光源の10を配置し、光学フィルタ種類により変化するレンズとCCD撮像素子間の塵埃の影の映像の典型値を検出しCPUの6に付属した不揮発記憶部に記憶する。レンズとCCD撮像素子間の塵埃の影部分だけ映像信号を検出し記憶した典型値によりCPUの6で制御された映像信号処理部の4が映像信号を増幅する。
実施例2により、工場の外でレンズ交換時に付着したレンズとCCD撮像素子間の塵埃の映像信号減衰(影)の部分だけ映像信号を簡易補正することができる。
【符号の説明】
【0016】
1:パターンプロジェクタ内蔵ガルバノメータ絞り望遠ズームレンズ、
2:カメラレンズマウント部、3:AFE、4:映像信号処理部、
5:TG、6:CPU、7:レンズ駆動部、
8:CCD撮像素子、9:光学フィルタ、10:コヒーレント光源、
12:塵埃補正部、13:輝度検出部、
14:条件マトリクスにおける塵埃の映像信号減衰(影)のフレームメモリ、15,16:掛け算器、
Lin:入射光、Vo:出力映像信号、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガルバノメータ方式の絞りを備えたレンズを用いる固体撮像装置において、前記レンズはパターンプロジェクタとエクステンダとを内蔵した望遠ズームレンズであり、前記固体撮像装置はガルバノメータ方式の絞りの開放から閉塞までの応答時間と開放から定格レベルに安定するまでの応答時間とを検出する手段と、該ガルバノメータ方式の絞りの開放から閉塞までの応答時間と開放から定格レベルに安定するまでの応答時間とから定格レベルの絞り値を算出する手段とを有し、パターンプロジェクタを内蔵する手段を持つ望遠ズームレンズと組み合わせ、ポテンションメータによるズーム値と上記レンズ絞り値、カメラに実装される光学フィルタ種類との条件マトリクスによってレンズ及びカメラレンズマウント内部の塵埃映像を補正することを特徴とする撮像装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2012−119887(P2012−119887A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−267072(P2010−267072)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】