説明

撮像装置

【課題】赤外光カットフィルタが着脱自在になった撮像装置において、不適正な撮像を防止する。
【解決手段】赤外光カットフィルタが離脱位置へ切替えられたことを検出する手段を備え、マイコンは、フィルタが離脱位置へ切替えられたことを検出したときに(S1でYES)、赤外光LEDランプを点灯し(S2)、撮像条件のうちシャッタ速度を1/30秒の固定値に設定し、ISO感度を200〜400の一定範囲内から選択して設定する(S3)。これらの撮像条件は、少ない光量に適するものであり、夜間や暗い場所での撮像等の赤外光カットフィルタを外すことが適正である環境の下での撮像中には、画質がほとんど低下せず、ユーザは違和感なく撮像を続けることができる。一方、光量が多い夏の昼間等の不適正な環境下でフィルタを離脱して撮像しようとするときには、撮像画像の画質が低下し、簡単な構成でありながら、ユーザの不正な撮像を防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮像装置に関し、詳しくは、赤外光領域の撮像が可能な撮像素子を備え、ユーザによって赤外光領域の波長成分をカットする赤外光カットフィルタが着脱自在になった撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
家庭用ビデオカメラやディジタルカメラ等の撮像装置に搭載される撮像素子は、通常可視光領域と、赤外光領域の一部を撮像することができる。これを利用して、撮像装置に赤外光LEDランプ等の赤外光源を付設すると共に、赤外光カットフィルタを着脱自在に取り付けて、昼間の撮影時の撮像画像を良質にでき、夕暮れ時や暗い室内での撮影も可能にしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記のような撮像装置において、ユーザは昼間の撮影時には赤外光カットフィルタを撮像装置内の光の進路(以下、光路という)に挿入して、被写体から到来する光の赤外光領域の波長成分をカットし、撮像される像に赤みがかかるのを防いで良好な画質にする。また、暗い室内等での撮影時には赤外光源を点灯して被写体を赤外光により照明すると共に、赤外光カットフィルタを前記光路から離脱して被写体から到来する可視光及び赤外光を撮像素子により撮像させ、像を明るく鮮明にすることができる。
【0004】
ところが、上記のような撮像装置では、ユーザが赤外光カットフィルタを光路から離脱すると共に、可視光カットフィルタを光路に挿入することによって、簡単に赤外光領域の波長成分のみが撮像素子に到達するようにできる。赤外光は、薄い衣服であれば容易に透過するので、これを利用して不適正な撮像が行われる可能性がある。例えば、夏場等の赤外光が強い昼間の屋外において、意図的に赤外光カットフィルタを光路から離脱すれば、被写体である人物の身体のシルエットを不正に撮像することができる。
【0005】
上記のような不適正な撮像を防止するために、特許文献1に記載の撮像装置では、赤外光領域の波長成分がカットされていないことと、撮像された画像の明るさが所定の閾値以上であることを条件として誤操作と判断し、ファインダ等の表示部に操作が誤っている旨のメッセージを表示するように構成されている。
【0006】
なお、被写体側の人物に気づかれることなく撮像が行われる、不正な撮像行為の一種としてのいわゆる隠し撮りを防止する撮像装置としては、撮影時に必ずシャッタ音が鳴るようにしたものや、不正な撮像が行われる可能性が高いと判定される場合に、ピントをずらしたりして撮像画像の画質を低下させるものがある(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に記載の撮像装置は、ユーザが高い撮像感度(ISO感度)を選択すると共にストロボの発光を禁止する設定をした場合に、通常ではない矛盾する設定がなされたとして、不正な撮像が行われる可能性が高いと判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第4341102号公報
【特許文献2】特開2008−103810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上記のような不適正な撮像行為を、撮像装置の使用状況に基づいて的確に判定することは、実際には難しい。具体的には、例えば、特許文献1に記載の撮像装置では、不適正な撮像行為か否かを判定するために、赤外光カットフィルタが離脱されていることと、撮像画像の明るさが所定の閾値以上であることの2つが条件とされている。ところが、後者の条件が1つの閾値に対して画像の明るさが大きいか否かを判定基準にしているために、ユーザが赤外光カットフィルタを離脱した適正な使用をしている最中に唐突に誤操作のメッセージが表示され通常の撮像ができなくなってしまう可能性がある。
【0009】
例えば、日中であっても外光の進入が少ない室内で撮像するときには、画質を犠牲にしてでも画像の明るさを増すために赤外光カットフィルタを外す場合があり、ユーザが撮像中に、撮像装置を比較的明るい領域に向けたときに、画像の明るさが設定された閾値よりも僅かに上回れば、正しい使用をしているにも拘わらず、ユーザの当該撮像行為が不適正と判定されて正常な撮像が突然できなくなる。要するに、ユーザの撮像装置の使用状況を、明るさ等の1つの検出値が閾値から外れるか否かによって適正、不適正の二者に択一的に分けることに無理がある。
【0010】
また、これを改善するために、被写体からの光の波長成分ごとの強さや被写体との距離を検知するためのセンサを新たに付設して、それらのセンサからの種々の検出値に基づいて判定をしようとすると、撮像装置の製造コストが大幅にアップするうえに判定処理のための手順が複雑になる。
【0011】
なお、特許文献2に記載の撮像装置は、赤外光カットフィルタを着脱自在に備えた撮像装置に関するものではなく、赤外光カットフィルタの着脱に関連して不適正な撮像が行われることを防止するものではない。
【0012】
そこで、本発明は、上記課題を解決するものであり、赤外光領域の撮像が可能な撮像素子を有し、撮像条件を変更可能な撮像部を備え、赤外光カットフィルタが光路に挿入された位置と離脱された位置との間で切替え自在になった撮像装置において、ユーザが赤外光カットフィルタを離脱した状態での適正環境の下で撮像するときには画質が低下せず、不適正な環境で撮像しようとするときに、光量が多いほど画質が低下し、結果として不適正な撮像を防止することができる撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、レンズ、絞り、シャッタ、及び赤外光領域の撮像が可能な撮像素子を有し、絞り値、シャッタ速度、ISO感度等の撮像条件を変更可能な撮像部と、前記撮像部の撮像条件を、前記撮像素子によって鮮明な撮像ができるように設定する撮像条件設定手段と、ユーザの操作によって、前記撮像部内を通る光の進路に挿入されて光の赤外光領域の波長成分をカットするカット位置と、前記光の進路から離脱されて光をそのまま前記撮像素子に到達させる離脱位置との間で切替え自在になった赤外光カットフィルタと、を備える撮像装置において、前記赤外光カットフィルタの前記カット位置から前記離脱位置への切替えを検出するフィルタ位置検出手段と、前記フィルタ位置検出手段により前記赤外光カットフィルタの前記カット位置から前記離脱位置への切替えが検出されたときに、前記撮像条件設定手段が設定する撮像条件を、少ない光量に適する固定された撮像条件に強制的に変更する変更手段と、を備えることを特徴とする。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記変更手段は、前記フィルタ位置検出手段が前記赤外光カットフィルタの前記カット位置から前記離脱位置への切替えを検出したときに、前記撮像部の撮像条件のうちシャッタ速度を固定値にすることを特徴とする。
【0015】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、前記変更手段は、前記フィルタ位置検出手段が前記赤外光カットフィルタの前記カット位置から前記離脱位置への切替えを検出したときに、前記撮像部の撮像条件のうちISO感度を固定値、又は一定の範囲内の値にすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の発明によれば、赤外光カットフィルタが離脱位置へ切替えられたときに、撮像部の撮像条件を、少ない光量に適する固定されたものに変更するので、赤外光カットフィルタを外すことが適正であるような環境の下での撮像中には画質の低下がほとんどなく、ユーザは違和感なく撮像を続けることができ、光量が多い昼間等の(赤外光カットフィルタを外すことが)不適正な環境下で撮像しようとするときに、光量が多いほど撮像画像の画質が低下する。従って、簡単な構成でありながら、ユーザの不正な撮像を防止することができる。
【0017】
請求項2の発明によれば、撮像部の撮像条件のうちシャッタ速度を固定値にするので、制御が簡単である上に、不適正な環境下での撮像時に確実に画質を低下させることができる。
【0018】
請求項3の発明によれば、撮像条件のうちISO感度を固定値、又は一定の範囲内の値にするので、ユーザが適正な環境下で撮像を行うときの画質はほとんど低下させずに、不適正な環境下で撮像を行うときの画質を低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係る撮像装置のブロック図。
【図2】同撮像装置における撮像条件を設定するためのプログラム線図。
【図3】同撮像装置における撮像条件の設定手順のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態に係る撮像装置について、図1乃至図3を参照して説明する。本実施形態の撮像装置1は、図1に示されるように、ズームレンズ2、フォーカスレンズ3、絞り4、赤外光領域の撮像が可能なCCD等により構成される撮像素子5、及び撮像素子5が出力する画像信号のゲイン制御とAD変換を行う信号制御回路6を有し、絞り値、シャッタ速度、ISO感度の3つの撮像条件を変更可能な撮像部7と、撮像部7及び撮像装置1の全体の動作を制御するマイコン(撮像条件設定手段、変更手段)8を備えている。
【0021】
マイコン8は、絞り4のドライバ9に制御信号を出力して絞り4の開閉量を変えることにより絞り値を変更する。マイコン8は、撮像素子5に制御信号を送信して、撮像素子5の電荷蓄積時間を変更することによりシャッタ速度を変更する。また、マイコン8は、信号制御回路6に制御信号を送信して、信号制御回路6内のアンプのゲイン値を変更することによりISO感度を変更する。なお、上記のように撮像素子5自体の電荷蓄積時間を制御する電子式シャッタに加えて機械式シャッタ(不図示)を備える場合は、マイコン8が、機械式シャッタの開閉時間を制御することによってもシャッタ速度を変更することができる。
【0022】
撮像部7の信号制御回路6から出力された画像信号は、信号処理回路11によって色補正、輪郭補正が施されたうえでリアルタイムの画像としてビューファインダ12に表示される。また、ユーザが操作ボタン13を押下してマイコン8に録画信号を与えたときに、マイコン8は、信号処理回路11から出力される画像を静止画像又は動画像としてメモリ14に記録する。
【0023】
また、マイコン8は、露出計15から入力される輝度値信号により被写体16の輝度を検知し、その輝度値に応じてROM8aに予め格納されたプログラム線図(後述)に従って撮像条件としての絞り値とシャッタ速度を決定するようになっている。この機能は自動露出と呼ばれる公知のものである。撮像条件としてのISO感度は、ユーザが操作ボタン13を操作して、50〜400の範囲内で周囲環境の明るさに応じた所望の値を入力するようになっている。例えば、周囲環境が明るいときには、ユーザはISO感度=50〜100程度の比較的低い感度を設定し、暗いときにはISO感度=200〜400程度の比較的高い感度を設定し、中間程度の明るさではISO感度=100〜200を設定する。
【0024】
なお、ISO感度についても、ユーザが入力するのではなく、露出計15からの輝度値信号に応じてマイコン8が設定するようにしてもよい。この場合も、マイコン8は、被写体16の輝度が高ければ比較的低いISO感度に設定し、輝度が低ければ比較的高いISO感度に設定する。ISO感度は、撮像素子5と信号制御回路6の性能に応じてさらに広い範囲(例えば、50〜1600)に亘って変更可能なように構成することができる。
【0025】
ズームレンズ2と絞り4との間には、赤外光カットフィルタ18が配されている。この赤外光カットフィルタ18は、ユーザの操作によって、撮像部7内の光の進路(以下、光路という)17に挿入されて被写体16からの光の赤外光領域の波長成分をカットするカット位置(実線図示)と、光路17から下方へ離脱されて光をそのまま撮像素子5に到達させる離脱位置(二点鎖線図示)との間で切替え自在になっている。
【0026】
具体的には、赤外光カットフィルタ18の側部が図示しないレールによって上下方向に摺動自在に支持され、位置を切替えるときには、ユーザが赤外光カットフィルタ18のつまみ部18aを持って上下に移動することにより行う。なお、赤外光カットフィルタ18の位置を切替え自在にする構成は上記のものに限定されず、例えば赤外光カットフィルタ18が上下に揺動するレバーの先端に固定されているものなど種々の構成が可能である。
【0027】
上記のようにして位置が切替え自在になった赤外光カットフィルタ18の下方には、赤外光カットフィルタ18が下方へ移動されたときに、フィルタ18の下端が当接することによりオンするスイッチ(フィルタ位置検出手段)19が備えられている。マイコン8は、スイッチ19からのオン信号を受信することにより、赤外光カットフィルタ18の離脱位置への切替えを検知する。また、撮像部7の近傍には、被写体16方向へ向けて赤外光21を発する赤外光LEDランプ22が備えられ、マイコン8がランプ駆動源23に駆動信号を送信することにより点灯するようになっている。
【0028】
マイコン8は、赤外光カットフィルタ18がカット位置にあるときは、前述の自動露出機能と呼ばれる手順で撮像条件の設定を行い、離脱位置にあるときは、撮像条件を自動露出によらずに、固定的な値又は一定範囲内の値に設定する。以下に、マイコン8が実行する撮像条件の設定手順について、図2と図3を参照して説明する。
【0029】
まず、赤外光カットフィルタ18がカット位置にあるときのマイコン8が行う撮像条件の設定手順は、次の通りである。いま、ユーザは、撮像モードとしてポートレートモードを選択しているとする。撮像装置1のマイコン8は、露出計15からの輝度値信号(例えば、EV=12)を受信すると、図2に示されたプログラム線図24の上でポートレートモードのプログラムライン25(一点鎖線)と、EV=12の斜めライン26の交点27を求め、この交点27が示す絞り値(f=3.5)と、シャッタ速度(1/250秒)とを撮像条件として設定し、絞り4が絞り値(f=3.5)になり、撮像素子5がシャッタ速度(1/250秒)になるように制御する。また、マイコン8は、ユーザが予め設定したISO感度(例えば、100)になるように、信号制御回路6を制御する。上記の撮像条件が設定されることによって被写体16からの光が過不足なく撮像素子5に到達し、かつ、画像信号が信号制御回路6により適正に増幅されて画質が良く鮮明なポートレート画像が得られる。
【0030】
ユーザがポートレートモード以外の他のモード(例えば、背景モード)を選択している場合には、マイコン8は、他のモードのプログラムライン28(二点鎖線)と、EV=12の斜めライン26との交点29が示す絞り値とシャッタ速度を撮像条件として設定する。この場合は、背景が鮮明に撮像された画像が得られる。
【0031】
次に、赤外光カットフィルタ18が離脱位置に切替えられたときのマイコン8が行う撮像条件の設定手順について、図3を参照して説明する。マイコン8は、スイッチ19からオン信号が入力されたときに赤外光カットフィルタ18が離脱位置に切替えられたことを検知し(S1でYES)、赤外光LEDランプ22を点灯したうえで(S2)、撮像条件としてのシャッタ速度を1/30秒の固定値に設定し、ISO感度を比較的高い感度領域である200〜400の一定の範囲内の値に設定する(S3)。
【0032】
具体的には、マイコン8は、露出計15からの輝度値信号を参照せず、シャッタ速度を1/30秒に設定する。そして、このシャッタ速度(1/30秒)に対応する、プログラム線図24上のポートレートモードのプログラムライン25との交点30が示す絞り値(f=1.4)を絞り値として設定する。シャッタ速度(1/30秒)、絞り値(f=1.4)は、共に撮像素子5が少ない光量でも飽和するような値である。
【0033】
また、マイコン8は、ISO感度を、制限された200〜400の中から、輝度値信号を参照して設定する。例えば、マイコン8は、輝度値が比較的高ければ、ISO感度を200に設定し、輝度値が比較的低ければ、ISO感度を400に設定する。ISO感度=200〜400は、光量が少ないときに撮像素子5からの画像信号をより大きく増幅するものである。
【0034】
上記のように、ユーザが赤外光カットフィルタ18を離脱した状態において、撮像条件が、固定値、又は一定の範囲内のものに設定されても、ユーザが適正な環境の下(例えば、暗い被写体の撮影)で使用するときには、撮像画像の画質にほとんど影響を及ぼさず、ユーザは違和感なく撮像を行うことができる。
【0035】
一方、ユーザが、赤外光カットフィルタ18を離脱した状態の撮像装置1を、光量が多い不適正な環境の下で使用するときには、撮像画像の画質が低下する。例えば、ユーザが夏場の屋外において、赤外光カットフィルタ18を離脱して撮像しようとすると、いわゆる白トビといわれる程度に画質が大きく低下し、夏場の屋外ほどではないが比較的明るい屋外等で撮像するときには、明るさの程度(光量の程度)に応じて撮像画像の画質が低下する。これによりユーザが不適正な撮像行為を行うことを防止することができる。
【0036】
なお、上記のように夏場の屋外における不適正な撮像時に白トビ等の程度の重い画質の低下が確実に生じるようにするためには、シャッタ速度を1/30秒以上の長時間に設定することが好ましい。
【0037】
また、上記の説明では、マイコン8が、シャッタ速度を1/30秒の固定値に設定した後、そのシャッタ速度と、ユーザが選択したポートレートモードのライン25との交点30を求め、その交点30が示す絞り値(f=1.4)を最終的な絞り値として設定したが、絞り値についても、予め決めた固定の値(例えば、f=1.0)に設定するようにしてもよい。逆に、絞り値を固定値として設定し、シャッタ速度には、プログラム線図24上のプログラムラインにおける上記の固定絞り値に対応する値を設定するようにしてもよい。
【0038】
さらに、ISO感度についても、マイコン8が、輝度値に応じて200〜400の中から選択するのではなく、予め決めた固定の値(例えば、ISO感度=400)に設定するようにしてもよい。
【0039】
また、上記撮像装置1は、赤外光LEDランプ22を備え、赤外光カットフィルタ18が離脱されたときに、マイコン8が赤外光LEDランプ22を自動的に点灯させたが、赤外光LEDランプ22は、ユーザが操作ボタン13を操作することによって点灯するものであってもよいし、赤外光LEDランプ22を備えないものであってもよい。
【符号の説明】
【0040】
1 撮像装置
2 ズームレンズ
3 フォーカスレンズ
4 絞り
5 撮像素子
7 撮像部
8 マイコン(撮像条件設定手段、変更手段)
17 光の進路
18 赤外光カットフィルタ
19 スイッチ(フィルタ位置検出手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズ、絞り、シャッタ、及び赤外光領域の撮像が可能な撮像素子を有し、絞り値、シャッタ速度、ISO感度等の撮像条件を変更可能な撮像部と、
前記撮像部の撮像条件を、前記撮像素子によって鮮明な撮像ができるように設定する撮像条件設定手段と、
ユーザの操作によって、前記撮像部内を通る光の進路に挿入されて光の赤外光領域の波長成分をカットするカット位置と、前記光の進路から離脱されて光をそのまま前記撮像素子に到達させる離脱位置との間で切替え自在になった赤外光カットフィルタと、を備える撮像装置において、
前記赤外光カットフィルタの前記カット位置から前記離脱位置への切替えを検出するフィルタ位置検出手段と、
前記フィルタ位置検出手段により前記赤外光カットフィルタの前記カット位置から前記離脱位置への切替えが検出されたときに、前記撮像条件設定手段が設定する撮像条件を、少ない光量に適する固定された撮像条件に強制的に変更する変更手段と、を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記変更手段は、前記フィルタ位置検出手段が前記赤外光カットフィルタの前記カット位置から前記離脱位置への切替えを検出したときに、前記撮像部の撮像条件のうちシャッタ速度を固定値にすることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記変更手段は、前記フィルタ位置検出手段が前記赤外光カットフィルタの前記カット位置から前記離脱位置への切替えを検出したときに、前記撮像部の撮像条件のうちISO感度を固定値、又は一定の範囲内の値にすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−39405(P2012−39405A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−178081(P2010−178081)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】