説明

撮像装置

【課題】高精細かつ高精度な静止画像の撮影タイミングを含む所定期間に撮影された高精細かつ高精度なスローモーション動画像を静止画像と関連付けて記録する。
【解決手段】被写体を撮像する撮像素子6からの撮像信号に基づき時系列に得られた複数の画像を順次記憶するバッファメモリ8と、記憶されている前記複数の画像から少なくとも1つの特定画像を選択して、前記特定画像の取得時間を含む所定期間の間に前記バッファメモリに記憶された前記複数の画像に基づいて、前記バッファメモリに単位時間に記憶される前記画像の数を示す第1フレームレートより少ない第2フレームレートで再生されるスローモーション動画像を生成する動画像生成部5bと、選択された前記特定画像に基づいて静止画像を生成する静止画像生成部5cと、生成された前記静止画像と、生成された前記スローモーション動画像とを、互いに関連付けて記録媒体10に記録する制御部4とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画像を記録可能な撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
動画付き静止画撮影モードに設定されると、動画の一時記憶を開始し、シャッタボタンが押下されると、撮影された静止画が記録されるとともに、静止画撮影前に一時記憶された動画、撮影された静止画を変換した動画、及びシャッタボタン押下後に撮影された動画から、1つの動画を生成し、記録する記録装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO2006/028172号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述の特許文献1記載の記録装置を含む従来の撮像装置では、被写体が実際の動きよりスローに動くスローモーション動画像のような、印象的な映像効果を有する動画像を、動画像の撮影期間内に撮影された静止画像と関連付けて記録する技術は開示されていない。
【0005】
本発明の目的は、高精細かつ高精度な静止画像の撮影タイミングを含む所定期間に撮影された高精細かつ高精度なスローモーション動画像を静止画像と関連付けて記録する撮像装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下のような解決手段により上記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施の形態に対応する符号を付して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0007】
本発明の撮像装置は、被写体からの光を撮像する撮像素子(6)からの撮像信号に基づき時系列に得られた複数の画像を順次記憶する記憶部(8)と、前記画像の前記記憶部への記憶開始及び記憶終了を指示する指示部(14)と、前記指示部による前記記憶開始指示に基づいて前記記憶部への前記画像の記憶を開始させ、前記記憶終了指示に基づいて前記画像の記憶を終了させる記憶制御部(4)と、前記記憶部に記憶されている前記複数の画像から少なくとも1つの特定画像を選択する画像選択部(4)と、前記画像選択部により選択された前記特定画像の取得時間を含む所定期間の間に前記記憶部に記憶された前記複数の画像に基づいて、前記記憶部に単位時間に記憶される前記画像の数を示す第1フレームレートより少ない第2フレームレートで再生されるスローモーション動画像を生成する動画像生成部(5b)と、前記画像選択部により選択された前記特定画像に基づいて静止画像を生成する静止画像生成部(5c)と、前記静止画像生成部により生成された前記静止画像と、該静止画像が含まれる前記動画像生成部により生成された前記スローモーション動画像とを、互いに関連付けて記録媒体に記録する記録制御部(4)とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の撮像装置によれば、高精細かつ高精度な静止画像の撮影タイミングを含む所定期間に撮影された高精細かつ高精度なスローモーション動画像を静止画像と関連付けて記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施の形態に係る電子カメラのシステム構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態に係る電子カメラにおいてスローモーション動画像及び静止画像を撮影する際の画像の取り込み処理を説明するためのフローチャートである。
【図3】実施の形態に係る電子カメラにおけるスローモーション動画像データ及び静止画像データの作成処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る撮像装置としての電子カメラについて説明する。図1は、実施の形態に係る電子カメラ2のシステム構成を示すブロック図である。図1に示すように電子カメラ2は、マイクロプロセッサ等により構成され、電子カメラ2の各部を統括的に制御する制御部4を備えている。制御部4は、映像信号処理回路5を有し、映像信号処理回路5は、後述する表示部12において表示される表示画像データを生成する表示画像生成部5a、動画像データを生成する動画像生成部5b及び静止画像データを生成する生成画像生成部5cを有している。また、制御部4には、バッファメモリ8、記録媒体10、表示部12、及び操作部14が接続されている。
【0011】
バッファメモリ8は、撮像素子6からの撮像信号に基づき作成された画像データを一時的に記憶する。ここで、撮像素子6は、CCDまたはCMOS等により構成され、図示しない撮影レンズを介した被写体からの光を撮像し、バッファメモリ8は、撮像素子6から出力され、図示しないA/Dコンバータを介すことによりアナログ信号からデジタル信号に変換された撮像信号に基づく画像データを一時的に記憶する。
【0012】
また、バッファメモリ8は、電子カメラ2が例えば、後述のスローモーション動画像(以下、スロー動画像という。)を撮影するスローモーション動画像撮影モード等に設定されている場合には、撮像素子6から動画像サイクル(60fps等)に同期して出力される撮像信号に基づく複数の画像データ、即ちスロー動画像を構成する複数のフレーム画像を時系列に順次記憶する。なお、この実施の形態において、バッファメモリ8には、QFHD(Quod Full High Difinition:3840×2160ピクセル)規格の画素数を有するフレーム画像、即ち高解像度のフレーム画像がFIFO(first in first out)方式で順次記憶される。またバッファメモリ8には、10秒分のフレーム画像(動画像サイクルが60fpsの場合には600枚のフレーム画像)を記憶することができる容量を有する。
【0013】
記録媒体10は、電子カメラ2に設けられたカードスロット(図示せず)に着脱可能に装着される可搬性を有する記録媒体であり、例えば、CFカード、SDカード、スマートメディア等が用いられる。記録媒体10には、バッファメモリ8に記憶されているフレーム画像のそれぞれに、制御部4内の動画像生成部5bにより動画像用の解像度へのリサイズ(解像度大から小へ)処理、動画像用の画像処理及び動画像用の圧縮処理を施すことにより生成される動画像データやスローモーション動画像データが記録される。また、記録媒体10には、バッファメモリ8に記憶されているフレーム画像に、制御部4内の静止画像生成部5cにより静止画像用の画像処理、静止画像用の圧縮処理を施すことにより生成される静止画像データや、撮影に関する情報等が記録される。
【0014】
表示部12は、電子カメラ2の背面部に配置されるLCD等により構成されるモニタまたはEVF等により構成され、表示画生成部5aにより生成されたスルー画像、記録媒体10に記録されている動画像データに基づく動画像、スローモーション動画像データ(以下、スロー動画像データという。)に基づくスロー動画像、静止画像データに基づく静止画像、及び撮影に関する情報等を表示する。
【0015】
操作部14は、電子カメラ2の電源をオン/オフする電源スイッチ、動画像を撮影する動画像撮影モードやスロー動画像を撮影するスローモーション動画像撮影モード等の撮影モードを設定するためのコマンドダイヤル、動画像や静止画像の撮影開始等を指示するためのレリーズボタン、表示部12にメニュー等を表示させるためのメニューボタン、メニュー項目等の選択や様々な設定時に操作される十字キー、メニュー項目等の選択や様々な設定に対する確定操作を行うためのOKボタン、記録媒体10に記録された動画像データや静止画像データを表示部12に表示させるための再生ボタン等を含んで構成されている。
【0016】
この実施の形態に係る電子カメラ2では、撮像素子6から出力され、バッファメモリ8に単位時間に記憶されるフレーム画像の数を示す第1フレームレートより少ない第2フレームレートで再生されるスロー動画像データを生成し、かつ該スロー動画像データを構成する複数のフレーム画像の少なくとも1つのフレーム画像に基づく静止画像データを生成し、生成されたスロー動画像データ及び静止画像データを互いに関連付けて記録媒体10に記録することができる。
【0017】
次に、図2を参照して、この実施の形態に係る電子カメラ2においてスロー動画像及び静止画像を撮影する際の画像の取り込み処理について説明する。まず、ユーザーがコマンドダイヤルを操作してスローモーション動画像撮影モードを設定すると、制御部4は、スローモーション動画像及び該スローモーション動画像に関連する静止画像を撮影するためのスローモーション動画像モードに移行する。そして、ユーザーによりレリーズボタンが半押しされたか否かを判別する(ステップS10)。ステップS10においてレリーズボタンが半押しされたと判別された場合には、制御部4は、静止画像データの生成の準備の指示、及びスロー動画像データの生成の指示がなされたと判断する。そして、スルー画像内の主要被写体に対して合焦させるための焦点調節処理(AF)及び主要被写体の輝度に基づき露出を決定する露出制御処理(AE)を行なう(ステップS11)。
【0018】
次に、制御部4は、スロー動画像の生成のためのフレーム画像のバッファメモリ8への取り込み(プリキャプチャー)を開始する(ステップS12)。具体的には、制御部4は、撮像素子6から動画像サイクルに同期して出力される撮像信号に基づく複数のフレーム画像のバッファメモリ8へ記憶を開始する。
【0019】
次に、制御部4は、バッファメモリ8へのフレーム画像の記憶を繰り返している最中に、ユーザーによりレリーズボタンが全押しされたか否かを判別する(ステップS13)。ステップS13においてレリーズボタンが全押しされたと判別された場合には、制御部4は、レリーズボタンが全押しされてから所定時間(例えば0.4秒)の経過後、フレーム画像の取り込みを終了する(ステップS14)。
【0020】
一方、レリーズボタンが全押しされない場合には、レリーズボタンの半押しが継続されているか否かの判別を行い(ステップS15)、レリーズボタンの半押しが終了した場合にはバッファメモリ8へ取り込んだフレーム画像を全て消去してフレーム画像の取り込み処理を終了する(ステップS17)。ここでバッファメモリ8へ取り込んだフレーム画像を消去する場合には、表示部12にフレーム画像を消去する旨の警告の表示を行った後にフレーム画像を消去するようにしてもよい。またレリーズボタンの半押しが継続されている場合には、バッファメモリ8へのフレーム画像の記憶を開始してからの時間が制限時間を超えたか否かの判別を行なう(ステップS16)。ここで制限時間は、バッファメモリ8が10秒分のフレーム画像を記憶できる容量を有する場合には、10秒からレリーズボタンが全押しされてからフレーム画像の取り込みを終了するまでの所定時間(例えば0.4秒)を差し引いた時間である。ステップS16において制限時間を超えたと判別された場合には、バッファメモリ8へ取り込んだフレーム画像を全て消去してフレーム画像の取り込み処理を終了する(ステップS17)。
【0021】
次に図3を参照して、バッファメモリ8に取り込まれたフレーム画像から特定画像を選択する処理について説明する。ここで特定画像は、スロー動画像データの作成に用いるフレーム画像の範囲の決定に用いられる。また特定画像からスロー動画像データに関連付けて記憶される静止画像データが作成される。
【0022】
先ずユーザーは操作部14を操作することにより、特定画像となる静止画像(ベストショット)の選択方法を指定する(ステップS20)。ここで選択方法として特定画像としての静止画像(ベストショット)を自分で選択する方法の指定を行なった場合には、制御部4は、撮像素子6から出力されたフレームレート(撮影フレームレート)と同等の第1フレームレート(例えば60フレーム/秒等)でバッファメモリ8に記憶されているフレーム画像を読み出し、表示画像生成部5aにより表示用動画像データを生成して表示部12において連続再生する(ステップS21)。ユーザーは表示部12において再生されている表示用動画像の中で、ベストショットとして選択したいと思う画像が表示された時点で、レリーズボタンを全押しする。制御部4は、レリーズボタンが全押しされたと判別した場合には(ステップS22)、表示用動画像を構成する表示用動画像データに対応するフレーム画像を特定画像として選択し、特定画像として選択されたフレーム画像をスロー動画像データを作成する際の基準画像として図示しないメモリ等に記憶する(ステップS24)。
【0023】
一方、ステップS20において、特定画像としての静止画像(ベストショット)を電子カメラ2が選択する方法の指定を行なった場合には、制御部4は、バッファメモリ8に記憶されているフレーム画像毎に評価点を算出し、評価点が最高値となったフレーム画像を特定画像として選択し(ステップS23)、特定画像として選択されたフレーム画像をスロー動画像データを作成する際の基準画像として図示しないメモリ等に記憶する(ステップS24)。ここでフレーム画像毎に算出される評価点は、画像の鮮鋭度、フレーム画像に人の顔が含まれている場合の目瞑りの有無、顔の面積の大きさ及び笑顔度、被写体の動きの変化等に基づいて算出される。
【0024】
次に、選択された基準画像に基づいて、バッファメモリ8に記憶されているフレーム画像の中からスロー動画像データの生成に用いるフレーム画像を決定する(ステップS25)。ここで基準画像の取得時間がバッファメモリ8に記憶されている最初のフレーム画像の取得時間から0.6秒以上経過した時間である場合には、基準画像の取得時間よりも前の0.6秒の間及び基準画像の取得時間後の0.4秒の間に取得されたフレーム画像をスロー動画像データの生成に用いるフレーム画像として決定する。また、基準画像の取得時間がバッファメモリ8に記憶されている最初のフレーム画像の取得時間から0.6秒以内の時間である場合には、最初のフレーム画像の取得時間から1秒の間に取得されたフレーム画像をスロー動画像データの生成に用いるフレーム画像として決定する。
【0025】
次に、制御部4は、バッファメモリ8に記憶されている複数のフレーム画像に基づいて、スロー動画像データの生成及び静止画像データの生成を実行する(ステップS26)。まず、スロー動画像データの生成処理について説明する。制御部4は、撮像素子6から出力されるフレームレート(撮影フレームレート)と同等の第1フレームレート(例えば60フレーム/秒等)でバッファメモリ8に記憶されているフレーム画像の中で、スロー動画像データの生成に用いるフレーム画像として決定されたフレーム画像を第1フレームレートより少ない第2フレームレート(例えば第1フレームレートの1/2.5である24フレーム/秒等)でバッファメモリ8から読み出す。そして、読み出されたフレーム画像に対して制御部4内の動画像生成部5bにより動画像用の解像度へのリサイズ(解像度大から小へ)処理、動画像用の画像処理(動画用圧縮処理含む)を施すことによりスロー動画像データを生成する。なお、第2フレームレートの値は、予め設定され、図示しないメモリ等に記憶されており、変更可能に構成されている。
【0026】
次に、静止画像データの生成処理について説明する。制御部4は、特定画像として選択されたフレーム画像をバッファメモリ8から読み出す。そして、読み出されたフレーム画像に対して制御部4内の静止画像生成部5aにより静止画像用の画像処理(静止画用圧縮処理を含む)を施すことにより静止画像データを生成する。なお、この実施の形態では、HDTV規格以上の画素数を有するフレーム画像、即ち高解像度のフレーム画像がバッファメモリ8に記憶されるため、高解像度の静止画像データを得ることができる。なお、生成される静止画像データの画素数は、生成されたスロー動画像データの画素数より多い。
【0027】
次に制御部4は、スロー動画像データ及び静止画像データを、互いに関連付けて(互いに関連していることを示す情報(撮影日時や識別番号等)を付加して)記録媒体10に記録する(ステップS27)。
【0028】
この実施の形態に係る電子カメラ2により、スロー動画像の再生を行なう場合には、記憶媒体10から再生指示が行われたスロー動画像データを読み出すと共に、スロー動画像データに関連付けられている静止画像データを読み出し、スロー動画像データに基づくスロー動画像の再生を行なった後に(2.5秒間のスロー動画像の再生を行なった後に)、静止画像データに基づく静止画像の再生を5秒間行なう。また、静止画像データに基づく静止画像の再生を5秒間行なった後にスロー動画像データに基づくスロー動画像の再生を2.5秒間行なうようにしてもよい。また静止画の再生時間は適宜変更可能に構成されている。
【0029】
この実施の形態に係る電子カメラ2によれば、高精細かつ高精度な静止画像の撮影タイミングを含む所定期間に撮影された高精細かつ高精度なスロー動画像を静止画像と関連付けて記録することができる。また記録されたスロー動画像及び静止画像を再生することにより、印象的な映像効果をユーザーに与えることができる。
【0030】
なお、上述の実施の形態においては、ベストショットとして選択された1つの特定画像のフレーム画像に基づいて1つの静止画像データ及び1つのスロー動画像データを生成したが、2つ以上の特定画像を選択し、それぞれの特定画像に基づいて2つ以上のスロー動画像データ及び静止画像データを生成するようにしてもよい。例えば、2つのスロー動画像データ及び静止画像データを生成した場合には、1つ目のスロー動画像データに基づいてスロー動画像の再生を行なった後に、1つ目のスロー動画像データに関連付けられている静止画像データに基づいて静止画像の再生を行ない、続けて2つ目のスロー動画像データに基づいてスロー動画像の再生を行なった後に、2つ目のスロー動画像データに関連付けられている静止画像データに基づいて静止画像の再生を行なうようにしてもよいし、1つ目のスロー動画像データに基づくスロー動画像の再生前に、1つ目のスロー動画像データに関連付けられている静止画像データに基づく静止画像の再生を行ない、続けて2つ目のスロー動画像データに基づいてスロー動画像の再生を行なった後に、2つ目のスロー動画像データに関連付けられている静止画像データに基づいて静止画像の再生を行なうようにしてもよい。更に、1つ目のスロー動画像データに基づいてスロー動画像の再生を行ない、続けて2つ目のスロー動画像データに基づいてスロー動画像の再生を行なった後に、1つ目のスロー動画像データに関連付けられている静止画像データに基づいて静止画像の再生を行ない、続けて2つ目のスロー動画像データに関連付けられている静止画像データに基づいて静止画像の再生を行なうようにしてもよい。
【0031】
また、電子カメラ2のベストショットセレクト機能により特定画像の選択を行う場合には、評価点の高い順に複数枚の特定画像を選択してもよい。ここで例えば3つの特定画像が選択され、1つ目の特定画像の評価点が最も高く、2つ目の特定画像の評価点が次に高く、3つ目の特定画像の評価点が次に高い場合に、1つ目の特定画像に基づいて1秒分のスロー動画像データを生成し、2つ目の特定画像に基づいて0.5秒分のスロー動画像データを生成し、更に、3つ目の特定画像に基づいて0.5秒分のスロー動画像データを生成し、3つのスロー動画動を連続して再生し、続けて1つ目の特定画像に基づき生成された静止画像、2つ目の特定画像に基づき生成された静止画像、3つ目の特定画像に基づき生成された静止画像を順次再生するようにしてもよい。
【0032】
また、上述の実施の形態において、スロー動画像及び静止画像を表示部12にプレビュー表示した後、第2フレームレートの値を変更し、変更後の第2フレームレートでスロー動画像を再度生成することを選択できる構成にしてもよい。この場合には、ユーザーがプレビュー表示を見た後、表示されるスロー動画像を更に遅く、または少し速めることを所望したとき等に有効である。具体的には、制御部4は、操作部14によるユーザー操作により第2フレームレートの値の変更操作がされると、バッファメモリ8に記憶されている一連のフレーム画像を当該変更後の第2フレームレートで再度読み出し、その読み出されたフレーム画像に基づいてスロー動画像を再生成する。その後、そのフレームレート変更後のスロー動画像を表示部12にプレビュー表示し、且つこの変更後のフレームレートのスロー動画像データを記録媒体10に記録しても良いか否かの確認画面(選択画面)を表示部12に表示する。そして、ユーザーが操作部14を介して、そのスロー動画像で記録OKである旨の操作を行うと、その変更操作後の第2フレームレートで生成されたスロー動画像データが記録媒体10に記録される。
【0033】
また、上述の実施の形態においては、第1フレームレートでバッファメモリ8に記憶されているフレーム画像を第2フレームレートで読み出すことにより、スロー動画像データを生成しているが、フレーム画像を第1フレームレートで読み出すことにより動画像データを生成し、生成された動画像データに第2フレームレートで再生するよう指示する情報を付加することによりスロー動画像データを生成する構成にしてもよい。
【0034】
また、上述の実施の形態においては、バッファメモリ8へのフレーム画像の記憶を繰り返している最中に、ユーザーによりレリーズボタンが全押しされた場合に、制御部4は、レリーズボタンが全押しされてから所定時間(例えば0.4秒)の経過後、フレーム画像の取り込みを終了しているが、レリーズボタンが全押しされた場合に、直ちにフレーム画像の取り込みを停止するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0035】
2…電子カメラ、4…制御部、6…撮像素子、8…バッファメモリ、10…記録媒体、
12…表示部、14…操作部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体からの光を撮像する撮像素子からの撮像信号に基づき時系列に得られた複数の画像を順次記憶する記憶部と、
前記画像の前記記憶部への記憶開始及び記憶終了を指示する指示部と、
前記指示部による前記記憶開始指示に基づいて前記記憶部への前記画像の記憶を開始させ、前記記憶終了指示に基づいて前記画像の記憶を終了させる記憶制御部と、
前記記憶部に記憶されている前記複数の画像から少なくとも1つの特定画像を選択する画像選択部と、
前記画像選択部により選択された前記特定画像の取得時間を含む所定期間の間に前記記憶部に記憶された前記複数の画像に基づいて、前記記憶部に単位時間に記憶される前記画像の数を示す第1フレームレートより少ない第2フレームレートで再生されるスローモーション動画像を生成する動画像生成部と、
前記画像選択部により選択された前記特定画像に基づいて静止画像を生成する静止画像生成部と、
前記静止画像生成部により生成された前記静止画像と、該静止画像が含まれる前記動画像生成部により生成された前記スローモーション動画像とを、互いに関連付けて記録媒体に記録する記録制御部と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記画像選択部は、ユーザーの指示に基づいて前記特定画像を選択することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項3】
前記画像選択部は、画像毎に算出された評価点の高い順に前記特定画像を選択することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項4】
前記記憶制御部は、前記記憶開始指示に基づき行なわれる焦点調節処理及び露出制御処理の後、前記記憶部への前記画像の記憶を開始させ、前記記憶終了指示の所定時間後、前記画像の記憶を終了させることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記記憶制御部は、前記指示部による前記記憶開始指示後、所定時間内に前記記憶終了指示がされない場合に、前記記憶部に記憶されている前記画像を消去することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記記憶制御部は、前記指示部による前記記憶開始指示後、前記記憶終了指示がされることなく、前記記憶開始指示が終了した場合に、前記記憶部に記憶されている前記画像を消去することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記記憶部に記憶される前記フレーム画像の画素数は、HDTV規格以上の画素数であることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記静止画像生成部より生成される前記静止画像の画素数は、前記動画像生成部により生成される前記スローモーション動画像の画素数より多いことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記第2フレームレートは、前記第1フレームレートの1/2.5であることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記第2フレームレートは変更可能であることを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載の撮像装置。
【請求項11】
前記動画像生成部は、前記複数のフレーム画像に基づき生成される動画像に、前記動画像を前記第2フレームレートで再生するよう指示する情報を付加することにより、前記スローモーション動画像を生成することを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−110562(P2013−110562A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253761(P2011−253761)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】