説明

撮像装置

【課題】サイズの異なるバッテリを使い分けて使用することができる撮像装置を提供すること。
【解決手段】本発明にかかる撮像装置は、2方向が開放したバッテリ収納部50を有する本体部5と、バッテリ収納部50の開放した第1の面を覆うように開閉可能に設けられた底面カバー55と、バッテリ収納部50の開放した第2の面を覆うように、脱着可能に設けられたバッテリカバー14と、本体部5の第2の面と反対側の面に開閉可能に設けられたモニタ部3とを備えている。バッテリ収納部50は、バッテリカバー14が取り外された状態で、バッテリ収納部50よりも容積の大きい第1のバッテリ13を収納し、バッテリカバー14が取り外され、かつ底面カバー55が閉じた状態で、第2の面側から第1のバッテリ13よりも容積の小さい第2のバッテリ12を収納するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に関するものであり、特に詳しくは、バッテリが着脱可能な撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラなどの撮像装置は、通常バッテリで動作している。従って、撮像装置には、バッテリを収納するためのバッテリ収納部が設けられる。また、撮像装置においては、撮像素子で撮像した画像を表示するための表示部(モニタ部)が設けられている。バッテリと表示部とを有する撮像装置が特許文献1、2に開示されている。特許文献1、2の撮像装置では、開閉可能な表示部を開けた状態で、バッテリが脱着可能になる。特許文献1、2の撮像装置では、表示部がバッテリを覆うためカバーとなるため、意匠性を高めることができる。すなわち、表示部の裏面側が外側に露出し、バッテリが露出しない構成となるため、意匠性を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−352637号公報
【特許文献2】特開2005−39341号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
また、このような撮像装置において、より高容量のバッテリを搭載することで、動作時間を長くすることができる。このような高容量バッテリは、通常のバッテリ(低容量バッテリ)に比べて、サイズが大きくなる。しかしながら、サイズの異なるバッテリを用意したとしても、意匠性を高めるためのバッテリカバーを取り付けることができなくなってしまう。例えば、バッテリ収納部から高容量のバッテリがはみ出すことになるため、特許文献1、2の撮像装置では、高容量バッテリを取り付けた状態で、表示部を閉じることができなくなってしまう。従って、高容量のバッテリを用いた場合、表示部をカバーとして利用できずに、バッテリが露出した状態のままとなってしまう。さらに、高容量のバッテリは、低容量のバッテリよりも重くなっているため、ユーザが撮像装置を持った場合の重量バランスが変わってしまう。そのため、ユーザが撮像装置を持って操作する時の操作性が悪くなってしまうおそれがある。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、バッテリカバーを有する撮像装置であっても、サイズの異なるバッテリを使い分けて使用することができる撮像装置を提供することを目的とする
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る撮像装置(100)は、撮像部と、2面が開放したバッテリ収納部(50)と、を有する本体部と、前記バッテリ収納部(50)の開放した第1の面を覆うように開閉可能に設けられた第1のカバー(底面カバー55)と、前記バッテリ収納部(50)の開放した第2の面を覆うように、脱着可能に設けられた第2のカバー(バッテリカバー14)と、前記本体部の前記第2の面と反対側の面に開閉可能に設けられたモニタ部(3)と、を備え、前記バッテリ収納部(50)は、前記第2のカバー(バッテリカバー14)が取り外された状態で、前記バッテリ収納部よりも容積の大きい第1のバッテリ(13)を収納し、前記第2のカバー(バッテリカバー14)が取り外され、かつ前記第1のカバー(底面カバー55)が閉じた状態で、前記第2の面側から前記第1のバッテリ13よりも容積の小さい第2のバッテリ(12)を収納するものである。このようにすることで、バッテリカバーを有する撮像装置においても、バッテリ収納部からはみ出す第1のバッテリを取り付けることができ、サイズの異なるバッテリを使い分けることができる。
上記の撮像装置において、前記第1のカバー(底面カバー55)には、前記第2の面側に切欠部(55b)が設けられ、前記第2のカバー(バッテリカバー14)には、前記切欠部(55b)を覆う突出部(45)が設けられてもよい。これにより、第2のバッテリを容易に装着することが可能になる。
上記の撮像装置において、前記バッテリ収納部(50)の前記第1の面と反対側の面に凸部(58)が設けられ、前記凸部(58)に対応する凹部(係止凹部28、凹部38)が設けられた前記第1のバッテリ(13)、及び第2のバッテリ(12)のそれぞれが、前記凸部(58)が前記凹部(係止凹部28、凹部38)に挿入されることで係止されていてもよい。このようにすることで、第1及び第2のバッテリを容易に装着することができる。
上記の撮像装置において、前記バッテリ収納部(50)の前記第1の面と反対側の面に係止ツメ(係止片53)が設けられ、前記係止ツメ(係止片53)が前記第1のバッテリ(13)の係止凹部(凹部33)に嵌合されることで、前記第1のバッテリ(13)が係止されていてもよい。
上記の撮像装置において、前記第1のカバー(底面カバー55)側に突出した突出部(凸部35)を前記第1のバッテリ(13)に設けることで、前記第1のバッテリ(13)が係止されていてもよい。これにより、第1のバッテリを確実に装着することできる。
上記の撮像装置において、前記第1の面が、前記撮像装置の下面に配置され、前記第2の面が、ユーザが前記撮像装置を把持する側の側面となっていてもよい。このようにすることで、操作性を向上することができる。
【発明の効果】
【0007】
以上のように、本発明によれば、バッテリカバーを有する撮像装置であっても、サイズの異なるバッテリを使い分けて使用することができる撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】バッテリカバーを取り付けた状態の撮像装置を、バッテリ側の側面上方から見た斜視図である。
【図2】バッテリカバーを外して、高容量バッテリを取り付けた状態の撮像装置を、バッテリ側の側面上方から見た斜視図である。
【図3】撮像装置をモニタ部側の側面下方からみた斜視図である。
【図4】撮像装置に設けられたバッテリ収納部の構成を示す斜視図である。
【図5】低容量のバッテリの構成を示す斜視図である。
【図6】低容量のバッテリを取り付けた時に用いられるバッテリカバーを示す斜視図である。
【図7】高容量のバッテリの構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1、図2、及び図3は、本実施の形態に係る撮像装置100の全体的な構成を示す斜視図である。図1、及び図2は、撮像装置100を左前方から見た斜視図であり、図3は、撮像装置100を右前方から見た斜視図である。図1では、低容量で薄型のバッテリが装着された状態を示しており、図2では、高容量で厚型のバッテリ13が装着された状態を示している。図3は、モニタ部3が開いており、バッテリが装着されていない状態を示している。以下の説明では、説明の明確化のため、図に示すようなxyz直交座標系を用いて、説明を行う。
【0010】
ここでは、x軸が、撮像装置100の前後方向を示し、y軸が撮像装置100の上下方向(鉛直方向)を示し、z軸が撮像装置100の左右方向(横方向)を示している。すなわち、x方向が、撮像装置100に設けられたレンズの光軸に平行な方向であり、y方向、及びz方向が撮像装置100に設けられたレンズの光軸と垂直な方向である。さらに、撮像装置100を把持するユーザを基準に方向を特定する。すなわち、+x側が後方側、−x側が前方側、+y側が上方側、−y側が下方側、+z側が左側、−z側が右側とする。もちろん、上記の方向は、相対的なものであり、撮像装置100の向きに応じて変化する。
【0011】
(全体構成)
図1〜図3に示すように、撮像装置100は、本体部5と、モニタ部3と、レンズ6と、レンズバリア10と、操作部18とを有している。後述するように、撮像装置100では、薄型のバッテリと高容量の厚型のバッテリが排他的に使用される。
【0012】
本体部5は、略直方体形状を有しており、レンズ6を有するレンズ鏡筒、撮像素子、制御回路、及びメモリなどが内蔵されている。そして、本体部5の前面には、レンズ6を覆うレンズバリア10が設けられている。このレンズバリア10が開くことで、レンズ6が露出して、撮像可能な状態となる。さらに、本体部5の右側面の前方側には、レンズバリア10の開閉を切り替えるためのレバー17が設けられている。本体部5の上面には、操作ボタンなどを有する操作部18が設けられている。操作部18は、録画開始ボタン、録画終了ボタン等を備えている。ユーザが、操作部18を操作することで、被写体を撮像することができる。
【0013】
図3に示すように、本体部5の左側面には、モニタ部3が設けられている。モニタ部3は、本体部5に対して、ヒンジ4を介して接続されている。ヒンジ4によって、モニタ部3が本体部5に開閉可能に取り付けられている。モニタ部3は、被写体、記憶された画像データ、設定情報、その他の情報を表示する液晶ディスプレイなどを有している。なお、モニタ部3を開いた状態では、モニタ部3のモニタは、後方側、すなわちユーザ側を向いて配置されている。タッチパネル機能を備える場合には、モニタ部3のディスプレイが操作部の一部となる。
【0014】
レンズ6は、外部の光を撮像装置100内の撮像素子に導くものである。また、本体部5には、撮像素子、制御回路等が配置されている。撮像装置100は、レンズ6を通して伝播してきた光を受光して、被写体を撮像する。さらに、本体部5のモニタ部3が設けられた左側面と対向する右側面には、バッテリ収納部50が設けられている。バッテリ収納部50には、低容量のバッテリ12(図5を合わせて参照)と、高容量のバッテリ13が排他的に取り付けられる。バッテリ12、13は、本体部5に対して脱着可能に設けられ、撮像装置100のモニタ部3や撮像素子に電源を供給する
【0015】
さらに、薄型のバッテリ12の装着時に、バッテリカバー14が本体部5に装着されている(図1参照)。バッテリカバー14によって、バッテリ12が覆われた状態となるため、意匠性を高めることができる。例えば、バッテリカバー14に、ロゴ、模様などをデザインしてもよい。厚型のバッテリ13を用いる場合、図2に示すように、バッテリカバー14は取り外された状態となり、本体部5の側面からバッテリ13が露出している。
【0016】
(バッテリ収納部50)
本体部5に設けられたバッテリ収納部50の構成について、図4を用いて、説明する。図4は、バッテリ収納部50の構成を示す斜視図である。バッテリ収納部50は、本体部5の後方側、すなわち、レンズバリア10と反対側に形成される。バッテリ収納部50は、2方向が開放した直方体状の空間になっている。すなわち、バッテリ収納部50は、本体部5の内壁によって規定される空間であり、底面側と右側面側が開放した略直方体状になっている。バッテリ収納部50は、下方向と右方向の2方向が開放した空間となっている。後述するように、バッテリ収納部50の下側は、底面カバー55によって覆われ、右側はバッテリカバー14によって覆われる。ここで、バッテリ収納部50を規定する内壁を区別するため、+y側の内壁(底面カバー55と対向する面)を内壁5aとし、+x側の内壁を内壁5bとし、−x側の内壁を内壁5cとする。
【0017】
バッテリ収納部50の底面側には、底面カバー55が設けられている。底面カバー55は、バッテリ収納部50の一つの開放面である底面を覆う。底面カバー55には、ヒンジ56と、ロックレバー59が設けられている。底面カバー55は、z方向を回転軸とするヒンジ56を介して、本体部5に取り付けられている。すなわち、底面カバー55は、本体部5に対して開閉可能に取り付けられている。例えば、ロックレバー59を−x方向に移動させることで、底面カバー55を開けることができる。底面カバー55を開けると、バッテリ収納部50の底面側が開放される。ロックレバー59は、バネ等によって、+x方向に付勢されているため、底面カバー55が閉じると、底面カバー55が閉状態でロックされる。また、図示を省略しているが、底面カバー55を開けることで、メモリカード等を挿し込むスロットが露出する。また、底面カバー55は、切欠部55bを有している。すなわち、底面カバー55の−z側の一部を切り欠くことで、切欠部55bが形成される。切欠部55bは、+z側に切り欠かれており、後述するように、バッテリカバー14で覆われる。
【0018】
バッテリ収納部50の底面カバー55と反対側には、端子52が設けられている。端子52は、後述するバッテリ12、13の端子と接触する。端子52は、バッテリ収納部50の内壁5aに配置されている。ここでは、+端子、−端子、及び温度検出のためのT端子の3つの端子52がバッテリ収納部50に形成されている。なお、端子52は、図示しないバネ等によって、−y方向に付勢されている。これにより、端子52、後述するバッテリ側の端子と確実に接触させることができる。
【0019】
さらに、バッテリ収納部50の内壁5aには、係止片53、及び凸部58が形成されている。係止片53、及び凸部58は、内壁5aから底面側に突出するように形成されている。x方向における内壁5aの両端に凸部58が形成され、2つの凸部58の間に係止片53が形成されている。係止片53は、内壁5aから−y方向に突出した庇形状を有している。X方向における係止片53の位置は、端子52とほぼ一致しており、係止片53は、端子52よりも−z側に配置されている。凸部58は、内壁5aの両角部に形成されている。凸部58は、内壁5aの−z側の端部、すなわち、開放側に形成されている。係止片53は、バッテリ13と、バッテリカバー14を係止するために設けられている。凸部58は、バッテリ13とバッテリ12とを係止するために設けられている。図4から分かるように、内壁5aの開放側の端辺には、+x側から−x側に向かうにつれて、凸部58、係止片53、凸部58の順に配置されている。
【0020】
さらに、バッテリ収納部50には、ガイド溝57、及び係止溝54が設けられている。ガイド溝57及び係止溝54は、本体部5の後側の内壁5bに形成されている。すなわち、内壁5bに、バッテリカバー14のガイド突起47、又は係止突起44に対応する窪みを設けることでガイド溝57、係止溝54が形成される(図6を合わせて参照)。ガイド溝57は、バッテリカバー14を取り付ける際に、バッテリカバー14のy方向の移動をガイドする。ガイド溝57の端部には、庇状の係止片57aが形成されている。換言すると、y方向におけるガイド溝57の一部が−z側に開放している。これにより、−z側からガイド突起47を嵌め込むことができるように構成されている。そして、ガイド溝57に沿ってバッテリカバー14をスライド移動させると、バッテリカバー14のガイド突起47が係止片57aに係止され、バッテリカバー14が−z側に取れなくなる。
【0021】
また、係止溝54は、y方向に延設した直線形状を有しており、その途中に係止突起54aが形成されている。係止突起54aは、バッテリカバー14の−y方向へのスライドを規制する。例えば、バッテリカバー14を+y方向にスライド移動させると、係止突起44が係止突起54aを乗り越える。従って、係止突起44と係止突起54aが係止して、バッテリカバー14が+y方向に取れなくなる。なお、図示を省略しているが、ガイド溝57、係止溝54は、バッテリ収納部50の対向する2つの内壁に設けられている。すなわち、ガイド溝57、及び係止溝54は、内壁5bだけでなく、本体部5の前側の内壁5cにも形成されている。
【0022】
(バッテリ12)
バッテリ12の構成について、図5を用いて説明する。バッテリ12は、薄型の略直方体形状を有しており、対向する2側面がR面取りされた形状となっている。そして、+y側の端面21aに端子22が設けられている。ここでは、+端子と、−端子と、T端子の3つが形成され、バッテリ収納部50に設けられている端子52と接触して、導通する。これにより、本体部5に内蔵されている各機器に、バッテリ12からの電源が供給可能になる。さらに、xz面に沿った端面21aにおけるx方向の両端には、凹部28が形成されている。凹部28が凸部58に係合することで、バッテリ12が本体部5に係止される。これにより、バッテリ12の取り付けが容易になる。
【0023】
(バッテリカバー14)
バッテリ12を覆うバッテリカバー14の構成について、図6を用いて説明する。バッテリカバー14は、xy平面において略矩形状を有している平板上の部材である。さらに、バッテリカバー14のx方向に沿った+y側の端辺を端辺42aとし、y方向に沿った+x側の端辺を端辺42bとし、y方向に沿った−x側の端辺を端辺42cとし、x方向に沿った−y側の端辺を端辺42dとする。端辺42aは、本体部5の内壁5aに対応し、端辺42bは内壁5bに対応し、端辺42cは内壁5cに対応し、端辺42dは底面カバー55に対応するように配置される。
【0024】
バッテリカバー14は、突出部45と、ガイド突起47と、係止突起44とを有している。ガイド突起47と係止突起44とは、バッテリカバー14の端辺42cに形成されている。ここでは、2つのガイド突起47が、バッテリカバー14の端辺42cに形成されている。さらに、係止突起44が2つのガイド突起47の間に形成されている。ガイド突起47は、ガイド溝57に対応する位置に形成され、係止突起44は、係止溝54に対応する位置に形成されている。
【0025】
なお、図示はされていないが、ガイド突起47、及び係止突起44は、バッテリカバー14の端辺42cと端辺42bにも形成されている。すなわち、ガイド突起47は、バッテリカバー14の端辺42b、42cにそれぞれ配置されており、合計4つのガイド突起47がバッテリカバー14に形成されている。同様に、係止突起44は、バッテリカバー14の端辺42b、42cにそれぞれ配置されており、合計2つの係止突起44がバッテリカバー14に形成されている。突出部45は、端辺42dに形成されており、端辺42dから−y方向に突出した庇形状を有している。突出部45は、切欠部55bに対応する位置に形成され、切欠部55bを覆う。バッテリカバー14は、例えば、樹脂材料などによって形成され、ユーザがバッテリカバー14を取り外すためにバッテリカバー14を押すと、係止突起44が弾性変形して、係止が解除されるようになっている。
【0026】
(バッテリカバー14の脱着)
バッテリカバー14を脱着する手順について説明する。バッテリカバー14を取り付ける場合、底面カバー55を閉じた状態として、ガイド突起47とガイド溝57とを位置合わせする。これにより、ガイド突起47がガイド溝57に挿入される。そして、バッテリカバー14を+y方向にスライドさせていく。これにより、係止片57aがガイド突起47を係止する。これにより、バッテリカバー14の−z方向への脱落が防止される。
【0027】
加えて、係止突起44が係止溝54に沿ってスライドする際、係止突起44が係止溝54に設けられた係止突起54aを乗り越える。よって、バッテリカバー14の−y方向への脱落が防止される。バッテリカバー14を取り付けた状態では、突出部45が、切欠部55bを覆う。
【0028】
バッテリカバー14を外す場合、ユーザがバッテリカバー14に−y方向の力を加える。これにより、係止突起44が弾性変形して、係止が解除されるようになっている。そして、ガイド溝57の分だけ、バッテリカバー14を−y方向にスライドさせる。すると、係止突起44が係止突起54aを乗り越える。そして、バッテリカバー14を−z方向に取り外す。こうすることで、バッテリカバー14を本体部5に対して取り外すことができる。なお、底面カバー55と干渉しないよう、バッテリカバー14は、底面カバー55よりも−z側で本体部5にスライド可能になっている。すなわち、底面カバー55を閉じた状態でバッテリカバー14を着脱することができる。もちろん、底面カバー55を開けた状態で、バッテリカバー14を脱着してもよい。
【0029】
(バッテリ12の脱着)
次にバッテリ12を装着する手順について説明する。バッテリ12を取り付ける場合、上述したようにバッテリカバー14を取り外した状態にする、さらに、底面カバー55を閉じた状態にする。そして、バッテリカバー14が取り外れた開放面側から、バッテリ12をバッテリ収納部50内に移動させていく。このとき、内壁5aにバッテリ12の端面21aを押し付けるように、バッテリ収納部50に対してバッテリ12を斜め方向から移動させる。これにより、バッテリ12の凹部28と、バッテリ収納部50の凸部58が遊嵌する。そして、凸部58を支点として、底面カバー55側に、バッテリ12を嵌め込む。これにより、バッテリ12がバッテリ収納部50内に収納される。そして、バッテリカバー14を閉じると、バッテリ12がバッテリ収納部50に保持される。なお、凹部28と凸部58が係止しているため、バッテリカバー14を開いたとしても、バッテリ12が−z方向に外れなくなる。なお、端子52がバッテリ12を−y方向に付勢しているため、端子52と端子22とを確実に接触させることができる。
【0030】
バッテリ12を取り外す場合、取り付ける時と反対の手順となる。そのため、まず、バッテリカバー14を開いた状態とする。そして、ユーザが切欠部55b側からバッテリ12を持ち上げると、底面カバー55側でバッテリ12がバッテリ収納部50から浮く。さらに凸部58と凹部28の遊嵌を解除するように、バッテリ12を斜めに移動させる。これにより、側面側からバッテリ12を取り外すことができる。
【0031】
このように、薄型のバッテリ12を使用する際には、底面カバー55を装着した状態で、バッテリ12が脱着できるようになっている。従って、バッテリ12を脱着する際に、底面カバー55を開閉する必要が無くなる。このため、バッテリ12の装着を容易に行うことができる。さらに、バッテリ12がバッテリカバー14で覆うことができるため、意匠性を高めることができる。また、バッテリカバー14には、意匠性、デザイン性を高めるためのロゴや模様などを形成してもよい。また、底面カバー55に切欠部55bを設けているため、バッテリ12の脱着を容易に行うことができる。
【0032】
(バッテリ13)
バッテリ13の構成について、図7を用いて説明する。バッテリ13は、略直方体形状を有しており、バッテリ12に比べて厚くなっている。すなわち、バッテリ13のz方向の大きさが、バッテリ12よりも大きくなっている。従って、バッテリ13の一部は、バッテリ収納部50からはみ出す。バッテリ13の容積は、バッテリ12、及びバッテリ収納部50よりも大きくなっている。
【0033】
ここで、バッテリ13のうち、バッテリ収納部50に収納される部分を基部31とし、バッテリ収納部50からはみ出す部分を上部34とする。すなわち、図2に示すように、バッテリ13を装着した状態では、上部34が本体部5からはみ出している。xy平面における投影面積は、基部31の方が、上部34よりも大きくなっている。具体的には、+y方向と−y方向において、基部31は、上部34からはみ出して形成されている。バッテリ13の両側において、基部31が上部34からy方向に突出した構成となっている。なお、xy平面における投影面積が変化する箇所を、基部31と上部34の境界39とする。
【0034】
基部31の+y側の端面31aに端子32が設けられている。バッテリ13は、バッテリ12と同様に、+端子と、−端子と、T端子の3つの端子32が形成されており、これらがバッテリ収納部50に設けられた端子52と接続される。これによりバッテリ13からの電源を本体部5内の各機器に供給することができるようになる。
【0035】
基部31の両端には、凹部38が形成されている。凹部38は、基部31の端面31aの角部に形成されている。凹部38は、凸部58に対応する位置に形成されている。従って、バッテリ13を装着すると、凹部38と凸部58とが係合する。これにより、バッテリ13が本体部5に係止される。また、基部31と上部34の境界39には、凹部33が形成されている。凹部33は、上部34の+y側の端面34aに形成されている。凹部33は、バッテリ収納部50の係止片53に対応する位置に配置されている。バッテリ13を本体部5に装着すると、係止片53が凹部33に挿入する。これにより、バッテリ13を本体部5に係止することができる。
【0036】
バッテリ13の基部31の−y側の端面31dには、凸部35が形成されている。ここでは、2つの凸部35が基部31の端面31dから−Y方向に突出している。凸部35は、底面カバー55のバッテリ収納部50側の面に設けられた凹部(図示せず)と遊嵌する。これにより、バッテリ13を本体部5に固定することができる。
【0037】
(バッテリ13の脱着)
次に、バッテリ13を脱着する手順について説明する。バッテリ13を装着する場合、バッテリカバー14を取り外し、かつ底面カバー55を開いた状態にする。そして、バッテリ13を、バッテリカバー14が取り外れた開放面側から+z方向に移動させて、凹部33に係止片53が遊嵌する。また、凹部38が凸部58と遊嵌する。これにより、バッテリ13が−z方向に脱落するのを防ぐことができる。そして、底面カバー55を閉じた状態にする。これにより、凸部35が底面カバー55に設けられた凹部(図示せず)に遊嵌する。バッテリ13が凸部58、係止片53と、底面カバー55とによって、両側から挟み込まれるため、バッテリ13が脱落するのを防ぐことができる。
【0038】
バッテリ13を取り外す場合、ユーザが底面カバー55を開けて、バッテリ13を−z方向に移動させる。これにより、凹部38と凸部58との係止及び、凸部35と底面カバー55の凹部との係止が解除される。さらに、バッテリ13を−z方向に移動すると、バッテリ13が取り外される。
【0039】
このようにすることで、バッテリ13を容易に脱着することができるようになる。サイズの異なるバッテリ12、13を排他的に使用できるようにある。これにより、バッテリカバー14を有する撮像装置であっても、サイズの異なるバッテリ12、13を使い分けて使用することができる。なお、バッテリ13を使用する際は、バッテリカバー14を取り付けずに使用する。従って、バッテリカバー14を有する撮像装置100においても、バッテリ収納部50からはみ出すバッテリ13を取り付けることができる。さらに、バッテリカバー14が本体部5のモニタ部3が設けられた側面と反対側に配置されている。よって、モニタ部3の視認が妨げられるのを防ぐことができる。
【0040】
上記の構成によって、厚型のバッテリ13を装着可能な撮像装置100においても薄側のバッテリ12を使用する時には、バッテリカバー14を使用することができる。これにより、バッテリ12を使用する時の、意匠性を高くすることができる。さらに、バッテリ12がバッテリカバー14でカバーされているため、バッテリ12の意図せぬ脱落を防ぐことができる。また、バッテリ13が本体部5に確実に係止することができるため、バッテリ13の意図せぬ脱落を防ぐことができる。
【0041】
バッテリ収納部50がモニタ部3とは反対側の側面に配置されている。そして、バッテリ13が本体部5の右側面からはみ出すように取り付けられる。すなわち、ユーザが右手で撮像装置100を把持する場合、撮像装置100を把持する側の右側面をバッテリカバー14が覆うようにする。そして、バッテリ13の使用時には、バッテリカバー14が取り外され、バッテリ13が本体部5の右側にはみ出した構成となる(図2参照)。このようにすることで、ユーザが容易に操作できることができる。すなわち、重量の重い高容量のバッテリ13が本体部5の右側から突出した構成となる。従って、ユーザが右手で、撮像装置100の底面、及び右側面を支持するように把持したとしても、重心が右側にあるため、ユーザが左右のバランスよく持つことができるようになる。例えば、右手の掌で撮像装置100の底面を支持し、右手の指で撮像装置100の右側面を支持する状態となる。このようにすることで、操作性を向上することができる。もちろん、ユーザが左手で撮像装置100を把持することを想定する場合は、左右反対の構成としてもよい。なお、上記の構成において、係止するための凹凸とは、適宜反対にすることができる。
【符号の説明】
【0042】
5 本体部
10 レンズバリア
12 バッテリ
13 バッテリ
14 バッテリカバー
17 開閉レバー
18 操作部
21a 端面
22 端子
28 係止凹部
31 基部
32 端子
33 凹部
34 上部
35凸部
38 凹部
44 係止突起
45 突出部
47 ガイド突起
50 バッテリ収納部
52 端子
53 係止片
54 係止溝
54a 係止突起
55 底面カバー
55b 切欠部
56 ヒンジ
57 ガイド溝
57a 係止片
58 凸部
59 ロックレバー
100 撮像装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2面が開放したバッテリ収納部を有する本体部と、
前記バッテリ収納部の開放した第1の面を覆うように、開閉可能に設けられた第1のカバーと、
前記バッテリ収納部の開放した第2の面を覆うように、脱着可能に設けられた第2のカバーと、
前記本体部の前記第2の面と反対側の面に開閉可能に設けられたモニタ部と、を備え、
前記バッテリ収納部は、前記第2のカバーが取外された状態で、前記バッテリ収納部より容積が大きい第1のバッテリを収納し、
前記第2のカバーが取外され、かつ前記第1のカバーが閉じた状態で、前記第2の面側から前記第1のバッテリよりも容積の小さい第2のバッテリを収納する
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記第1のカバーには、前記第2の面側に切欠部が設けられ、
前記第2のカバーには、前記切欠部を覆う突出部が設けられている請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記バッテリ収納部の前記第1の面と反対側の面に凸部が設けられ、
前記凸部に対応する凹部が設けられた前記第1のバッテリ、及び第2のバッテリのそれぞれが、前記凸部が前記凹部に挿入されることで係止されることを特徴とする請求項1、又は2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記バッテリ収納部の前記第1の面と反対側の面に係止ツメが設けられ、
前記係止ツメが前記第1のバッテリの係止凹部に係合されることで、前記第1のバッテリが係止されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記第1のカバー側に突出した突出部を前記第1のバッテリに設けることで、前記第1のバッテリが係止されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記第1の面が、前記撮像装置の下面に配置され、
前記第2の面が、ユーザが前記撮像装置を把持する側の側面となっていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−114121(P2013−114121A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−261447(P2011−261447)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】