撮像装置
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明はSN比を向上できる小型の電気コネクタを有する撮像装置に関する。
[従来の技術]
近年、電荷結合素子(CCDと略記する。)等の固体撮像素子(以下SIDと略記する。)を撮像手段に用いた撮像装置が実用化された。
この撮像装置は、撮像部にSIDを内蔵し、光学像を一度電気信号に変換し、その変換した電気信号をビデオプロセッサ(以下VPと略記する。)に入力して信号処理し、観察モニタに映像を映し出したり、VTR等に記録したりすることができる。
上記SIDの信号線には、駆動電源(直流)、出力信号(数MHz)、水平同期パルス(数MHz)、垂直同期パルス(数10KHz)等の様に様々な周波数の信号が混在している。周知のように、高周波信号は低周波信号を乱す(つまりノイズを与える)ために、一般的には同軸ケーブル等のシールド線を用いて信号を送るようにしている。ビデオカメラとVPとの接続においても同軸接点が用いられている。
[発明が解決しようとする問題点]
しかし同軸接点は外形が大きくなり、しかも着脱力量が重く、単ピンに比べて着脱の繰り返し耐性が桁違いに悪く、防水構造にできにくいという欠点があった。例えば、ビデオカメラの一種である電子内視鏡において、そのコネクタはひんぱんにVPから着脱するために外形が小さく、着脱力量が軽く、耐性のあるものが要求されているのに、同軸接点が用いられており、この要求に相反する状況にあった。さらに今後、SIDの高画素化等が進むにつれて接点数も増えるため、コネクタがさらに大きく着脱の重いものになってしまう。最近、超小型同軸接点なるものが出てきたが、耐性がさらに悪くなるので使えないという問題があった。本発明は上述した点にかんがみてなされたもので、小型化でき、且つ高耐久性およびSN比の良い電気コネクタを有する撮像装置を提供することを目的とする。
[問題点を解決する手段及び作用]
本発明ではコネクタ内シールド線の内部導体と、外部導体とを分けて単ピンに接続し、且つ複数の信号線におけるシールドしないで近づけてもノイズとして影響を及ぼさないもの同士のグループに分けてシールドする接続構造にすることによって、小型化及びS/Nが高く、且つ高耐久性のあるコネクタを有する撮像装置を実現している。
[実施例]
以下、図面を参照して本発明を具体的に説明する。
第1図ないし第3図は本発明の第1実施例に係り、第1図1図は第1実施例におけるコネクタの構造を示し、第2図R>図は電子内視鏡装置を示し、第3図は電子内視鏡の先端部の構造を示す。
本発明の撮像装置位の1例としての電子内視鏡装置1は、第2図に示すように電子内視鏡(電子スコープとも記す。)2と、この電子スコープ2のユニバーサルコード3の端部に取付けられたコネクタ4を接続可能とする信号処理装置5と、この信号処理装置5内のビデオプロセッサ(以下VPと略記する。)6と接続され、映像表示するモニタ7とから構成される。
上記電子スコープ2は、体腔内等に挿入し易いように細長にした挿入部8を有し、この挿入部8の後端には操作部9が設けられている。
上記挿入部8内には照明光を伝送するライトガイド11が挿通され、このライトガイド11はさらに操作部9から外部に延出されたユニバーサルコード3内を挿通され、上記コネクタ4を信号処理装置5に接続することによって、この信号処理装置5内に収納した光源部12を形成する光源ランプ13の照明光がライトガイド11の入射端面に照射される。このライトガイド11の入射端面側には照明用コネクタ14が形成されている。
上記光源ランプ13によって入射端面に供給された照明光は、出射端面側に伝送され、出射端面の直前に配置した照明レンズ15を経て被写体側に照射される。
上記照明レンズ15を経て照明された被写体は、挿入部8の先端部に取付けた対物レンズ16によって、その焦点面に配置された固体撮像素子(SIDと略記する。)17に結像される。
このSID17には複数の信号ラインからなる信号ケーブル18の一端が接続され挿入部8内及びユニバーサルコード3内を挿通されて他端はコネクタ4における信号用コネクタ(又は電気コネクタ)21に接続される。この信号用コネクタ21は信号処理装置5の信号用コネクタ受け(又は電気コネクタ受け)22に接続することによって、VP6と電気的に接続される。
ところで上記挿入部8は可撓部の前部側に湾曲部23(第3図参照)が形成され、この湾曲部23のさらに前部に先端構成部の24が形成されている。
第3図に示すように上記先端構成部24を形成する先端構成部材25は略円柱状部材で、金属又はセラミックス等で形成される。この先端構成部材25の外周面には絶縁性の外被26の先端が固着され、前部側の外周及び前端表面は絶縁性の先端カバー27で覆われている。
上記先端構成部材25には円柱の軸と平行な透孔を設けて、絶縁枠28を介してレンズ枠29に取付けた対物レンズ16が取付けられる。
上記対物レンズ16に隣接して形成した径の小さい孔にはノズル31が、対物レンズ16の外表面に向けて突設されている。このノズル31は、小孔の後端側に口金部材32を介して取付けた送気送水チューブ33の送気送水路と連通している。
また、上記先端構成部材25には透孔を設けてライトガイド11の出射端が口金部材34を介して固着されている。この透孔に固着した口金部材34は後方に突出し、ライトガイド11を被覆するチューブ35の前端が固定してある。尚、このライトガイド11の出射端面の直前に照明レンズ15が取付けてある。さらに上記先端構成部材25に形成した透孔には、口金部材36を介して鉗子チャンネル37を形成するチューブ38の前端が固着されている。
ところで上記レンズ枠29の外周には、SID17を取付けたSID枠39が嵌装されビス41で固定される。この場合、レンズ枠29に対してSID枠39を相対的にスライド移動し、SID17の受光面が焦点面となる位置に調整してビス41で固定される。
上記SID17の裏面(背面)側にはリード42,…,42が突設され、該リード42,…,42は例えば平行に配置した基板43,43を介して信号ケーブル18におけるシールド線44,…,44の内側導体44A,…,44Aと接続されている。
上記信号ケーブル18は、例えば撚り線状にして保護チューブ45内を挿通され、基板43,43の後部でケーブル止め46に各外部導体44B,…,44Bが半田付け等で固定される。このケーブル止め46は、パイプ止め47に固定され、このパイプ止め47はSID17を取付けたSID枠39の外周にその前端が固体されたパイプ48の後端が固定される。このパイプ48の外周面は、さらに絶縁チューブ49で覆われている。この絶縁チューブ49は、SID枠39の外周面の前端よりも前方に延出され、且つケーブル止め46の後端よりも後方に延出して、電装部50を覆うようにしている。この電装部50は、SID17と、このSID17のリード42,…,42に接続される信号ケーブル18の端部との電気的実装部分であり、この電装部50は金属製のレンズ枠29、このレンズ枠29に嵌装され、ビス41で固定された金属製のSID枠39、このSID枠39に前端が固定された金属製のパイプ48、このパイプ48の後端が固定された金属製のパイプ止め47、このパイプ止め47に固定された金属製のケーブル止め46にてシールドされている。
上記絶縁チューブ49で絶縁被覆された電装部50はSID枠39に固定されたレンズ枠29を、絶縁枠28を介装して先端構成部材25の透孔内に(後方から)嵌入し、ビス51で固定することにより組立てられる。尚、このビス51の固定後は接着剤で固定される。しかして、このビス51を取り外すことにより、先端構成部材25から電装部50を取り外して交換したり、修理できるようにしてある。
尚、絶縁枠28の外周面には周溝が形成され、水密用のOリング52が収納してある。
尚、上記電装部50は、SID枠39の外周面を絶縁チューブ49で覆っているので、先端構成部材25への取付けで、シールド部分が先端構成部材25と導通しない。このように、電装部50をシールドしているので、鉗子チャンネル37に高周波処置具を通して使用する場合等、外部ノイズの侵入を防止できるようにしてある。
尚、電装部50は、先端構成部材25にその前端が固定された円筒パイプ53内に収納され、この円筒パイプ53の後端に湾曲駒54が回動自在に枢支してあり、この枢支部分後方における適宜長さ部分が湾曲部23となる。尚、第2図R>図において操作部9にはスイッチ55が設けてあり、単線56,56を介してVP6側と接続され、例えば動画と静止画の切換え等を行えるようにしてある。
ところで、第1実施例の主要部となる信号用コネクタ21及び信号用コネクタ受け22の構造を第1図に示す。
このコネクタ21は基本的には複数の信号ライン44,…,44を高周波用と低周波用とに分け、外側のシールド枠60内に設けた内側のシールド枠61で仕切られた内側及び外側に配設した単一ピン構造で金属製の接点ピン62a,…,62a及び62b,…,62bに接続し、一方このコネクタ21が接続されるコネクタ受け22も同様の構造にしてある。
即ち、コネクタ21は、絶縁枠63で覆われた外側の金属製のシールド枠60の基部側にねじ孔を設けた着脱自在となる金属製のシールド枠64が取付けられるようにしてある。尚、上記絶縁枠63は、点線で示す(金属製の)コネクタ外装部材65で覆われる。
上記シールド枠60は円筒形状で、この内側に中心部に円形状開口を設けた円板状インシュレータ66bが、略円形状のインシュレータ67bを重ね、外周面にねじを設けた締めリング68bをシールド枠60の内周面のねじ孔に螺着して固定される。このインシュレータ66bの中央に設けた開口には内側のシールド枠61が嵌装され、このシールド枠61の内側にさらに円板状のインシュレータ66aと略同形状のインシュレータ67aを重ね、締めリング68aで固定される。
上記両インシュレータ66a,66b及びこれらと重ねられるインシュレータ67a,67bには複数の小孔が設けられ、単ピン構造の接点ピン62a,…,62aと、62b,…,62bとが貫通させてある。
上記接点ピン62a又は62bは、基部寄りの途中部分に太径のフランジが形成され、このフランジ部はインシュレータ67a又は67bの拡径段部に嵌入され、移動が規制された状態で締めリング68a,68bでそれぞれ固定される。
又、各シールド枠60,61には前方が細径となり、段付き部60A,61Aが設けてあり、インシュレータ66b,66aはそれぞれ段付き部60A,61Aに当接して前方への移動が規制され、締めリング68a,68bで固定される。
ところで、信号ケーブル18における各信号ライン44,…,44の端部側は、高周波用のものは、内側のシールド枠61内に、例えば基部側開口部61Bの半径以上の距離だけ収納した所で、それぞれ内側導体44A及び外側導体44Bとに分けられる。しかして、外側導体44B,…,44Bは一本にまとめて内側のシールド枠61内の接点ピン62aに半田付けされると共に、シールド接続線72aによりシールド枠61の内壁面に半田付けされる。また、内部導体44A,…,44Aはそれぞれ接点ピン69aに半田付けされる。
また、信号線44,…,44における低周波用のものも、シールド枠60の基部側開口部60Bの半径以上の距離内に入った所で、内部導体44Aと外部導体44Bとに分けられ、外部導体44B,…,44Bは一本にまとめてシールド接続線72bで外側のシールド枠60の内壁面に半田付けされると共に、接点ピン62bに半田付けされ、各内部導体44A,…,44Aはそれぞれ接点ピン62b,…,62bの基部に半田付けされる。
尚、外側のシールド枠60の基部側にはねじが設けてあり、これに螺合してシールド枠64を着脱自在で取付けできる。しかして、上記シールド枠60は、高周波処理具による処置の際に高周波ノイズ源となる金属製のコネクタ外装65に固定されている。
尚、上記単線の信号ライン56は、シールド枠61の外側の接続ピン62bに接続される。
一方、コネクタ受け22では、上記接点ピン62a,…,62a及び62b,…,62bの受け部材となる金属製の接点ピン受け81a,…,81a及び81b,…,81bが金属製のシールド枠82の内側及び外側に分けて設けてある。接点ピン受け81a,…,81aは、インシュレータ83aとインシュレータ84aとにより挾み込まれ、上記シールド枠82の段付き部82A,82Bに突き当てられ、締めリング85で締め付け、固定されている。このとき、インシュレータ84aは、段付き部82Aと締めリング85により強固に固定されているが、インシュレータ83aはインシュレータ84aと段付き部82Aとにはさまれているだけで締め付けはされておらず、しかも径方向に若干の余裕を持たせてあり、コネクタ21側の接点ピン62aが多少ずれて入ってきても、径方向にインシュレータ83aがずれて対応できる様になっている。
一方、シールド枠82の外側に配置される接点ピン受け81bはインシュレータ86bとインシュレータ87bにはさみ込まれ、外側の金属製のシールド枠88の段付き部88Aと88Bに突き当てられ、締めリング89により締め付け、固定されている。このときも、シールド枠82、インシュレータ86b、接点ピン受け81bは径方向に少しずれることができるようになっている。尚、シールド枠82の内側の接点ピン受け81aも同様に径方向に若干ずらすことができるようになっている。
上記接点ピン受け81a,81bは信号ライン44と接続される。この場合、信号ライン44における内部導体44A、外部導体44Bの分岐部は、高周波用のものにあっては内側のシールド枠82の開口部82Cの半径以上の距離だけ奥(第1図では左側が奥)に収納してある。同様に、低周波用のものにあっては、上記分岐部が外側のシールド枠88の開口部(図示せず)の半径以上の距離、シールド枠88の奥に収納されるようにしている。
又、外部導体44Bが接続された接点ピン受け81a,81bは、それぞれシールド接続線91a,91bにより、内側シールド枠82及び外側のシールド枠88の内壁面にそれぞれ半田付け等により電気的に接続されている。
又、高周波用の信号ライン44における内部導体44Aは、接点ピン受け81aに接続され、低周波用の内部導体44Aは接点ピン受け81bに接続される。
しかして、コネクタ21をコネクタ受け22に接続した接続状態では、接点ピン62a,62bは接点ピン受け81a,81bにそれぞれ挿入され、電気的接続が行われる。また内側のシールド枠61の先端外周部61Dは、コネクタ受け22側のシールド枠82の先端内周部82Dに十分なすき間を持って挿入されるようにしてある(力量軽減化のため)。従って、特に電気的な接続は目的としてないが、たまたま寸法のばらつきとか偏心などにより一部接触し、電気的につながっていても良い。尚、シールド枠61とシールド枠82の電気的な接続は、高周波用外部導体44Bと接続された接点ピン62aと接点ピン受け81aと接続により行われるようになる。また外側のシールド枠60の先端内面60Cはコネクタ受け22側の外側インシュレータ86bの外周面86Aにすき間を有する状態で嵌合し、コネクタ21のコネクタ受け22への着脱時のガイドになっている。さらに外側のシールド枠60の先端面60Dは、外側のシールド枠88の先端面88Dに当接する。尚、これら先端面60Dと先端面88Dは、ノイズが侵入しない程度の大きさのすき間があっても良い。また、先端面60Dと88Dとの電気的接触はあってもなくても良い。尚、両外側のシールド枠60,88は低周波用外部導体44Bと接続された接点ピン62b及び接点ピン受け81bにより電気的に接続されている。
上記コネクタ21のコネクタ受け22への装着時の力量は、接点ピン62a,62bと接点ピン受け81a,81bとの摩擦のみであり必要以上に重くはしたくないが、コネクタ21に装着感を持たせるために、図示しないCリング等を用いてクリック感を持たせても良いし、またそのCリング等を用いて、外側シールド枠60の先端面60Dをコネクタ受け22側のシールド枠88の先端面88Dに付勢させても良い。尚、インシュレータ66a,67a,66b,67b等は絶縁材で形成されている。
以上のようなコネクタ21及びコネクタ受け22との電気的接続手段を有する第1実施例によれば、各高周波用信号ライン44は、シールド枠61,82によりシールドされて接続される構造であるため、低周波用信号ライン44にノイズを与えない。
このように構成された第1実施例では、外側シールド枠60、外側導体44B、ケーブル止め46、パイプ止め47、SID枠39、レンズ枠29による高周波処置等の外乱に対するシールドと、コネクタ手段内の単ピン接続部において、高周波信号に対して低周波信号を守るためのシールド枠61によるシールドの2種類のシールドを行っている。
尚、高周波処置を行わない場合は、外側シールド枠60,88のシールドは特に必要ない。
又、高周波のみを一括シールドしたが、低周波のみを一括シールドしても良い。
又、低周波、高周波の両方をそれぞれ一括シールドしても良い。
又、シールド枠60,61、あるいはシールド枠82,88はそれぞれ同心軸に形成してあるが、これに限定されるものでなく、偏心構造でも良い。
又、円筒状のシールドでなく、断面が異形でも良い。(小型化のためにレイアウト上適正な形にしても良い。)
本実施例では高周波、低周波2つのグループ分けをしたが、いくつかに分けても良く、そのうちのいくつかを一括シールドしても良く、後述の第2実施例で説明する。
以上の第1実施例によれば、単ピン構造での接続を実現しているので、小型化でき且つ高寿命にできる。
高周波及び/あるいは低周波とグループ分けしてシールドしているので、同軸接点を用いた場合と同程度のSN比を実現できる。
第4図は本発明の第2実施例の概略の構成を示す。これは、一括シールドを複数行なった場合である。
内視鏡装置101の挿入部8の先端に内蔵されたSID17の入出力端子は、信号処理装置5のVP6の各基板の入出力端子に信号ケーブル18により、電気的に接続されている。この信号ケーブル18には、次の信号の伝送に用いられる。即ち、Vout:SIDの出力信号(〜数MHz)、ダミー:ノイズキャンセラー用信号ライン(〜数MHz)、VDD:SIDの駆動電源(直流)、φV1〜4:垂直同期パルス(数10KHz)、φH1〜2:水平同期パルス(数MHz)、φR:リセットパルス(数MHz)。この中で、Vout、ダミー、φV1〜4、φH1〜2、φRは高周波なので外に対してノイズ源になるため、信号ラインとしてシールド線を用いており、VDD、GNDは外に対してノイズ源とならないので、単線56を用いて伝送している。コネクタ21′,コネクタ受け22′の接続部にて、シールド線44は内部導体44Aと外部導体44Bとに分けられ、接点ピン62と接点ピン受け81にて接続される。さらに信号ケーブル18は、高周波同士でもノイズの影響のあるものとないものの組合わせがあるので、Voutとダミー、φV1〜4、φH1〜2、φRとの4つのグループ分けしてあり(ただしφRは1本のみ)、一括シールド枠103a,103b,103c,103dにより一括シールドされている。内部導体44Aはそれぞれ1組の接点ピン62i(i=a,b,c,d)接点ピン受け81iにて接続され、外部導体44Bは各グループ内で1つにまとめられ、シールド枠103iに接続された後、シールド接続線104iにより、接点ピン62i、接点ピン受け81iを介して接続される。
上記Vout、ダミーの各信号ライン44は接点ピン62a及び接点ピン受け81aを介してSID電源及び信号処理回路105と接続されている。又、VDD、GNDはそれぞれ単線56により、接点ピン62、接点ピン受け81を介して上記SID電源及び信号処理回路105に接続されている。
また、φV1〜4は、それぞれ一括シールド枠103b内に配置された接点ピン62b、接点ピン受け81bを介して垂直同期パルス発生回路(図面ではφV回路と略記してある。)106に接続される。
又、φH1〜2は一括シールド枠103c内に配置された接点ピン62c、接点ピン受け81cを介して水平同期パルス発生回路107(図面ではφH回路と略記してある。)に接続される。さらにφRはシールド枠103d内に配置された接点ピン62b、接点ピン受け81dを介してリセット回路108に接続される。尚、第1実施例では、外部導体44Bの接続を一括シールドの内側で行っているが、この第2実施例では外側で行なっている。VP6は、アイソレーション用のトランス109を介して商用電源から電力を供給されるようにしてあり、VP6のGNDあるいはSID17のGNDは信号処理装置5のGNDあるいは大地とは接続されないで、フローティングして患者と等電位に設定可能にして感電事故を防止できるようにしてある。
尚、本実施例では信号ケーブル18を複数のグループに分けてそれぞれ一括シールドした一例を示すもので、SID17が違えば信号ケーブル18の数とか種類(名称)が違うのは当然であり、個々のSIDに対してノイズのやりとりのないグループに分けて本実施例を適用できるのは当然である。尚、第1実施例と同様に、金属製の先端構成部,湾曲部,可撓部分は絶縁性の外被で覆われている。またコネクタ部分の絶縁部材で覆われた状態で接続される。
尚、一括シールド枠103iの開口部からノイズがもれない様に外部導体44Bの開口部はシールド枠103iの開口部より中に入っている。
この第2実施例の効果は上記第1実施例とほぼ同様のものとなる。
第5図は本発明の第3実施例を示す。
この実施例では、Oリングを用いて防水構造にしたものである(Oリングの代りに水密接着でも良い)。
例えば第1図に示す第1実施例のコネクタ21において、各接点ピン62aを貫通する小孔を設けたインシュレータ66aには、各小孔におけるスコープ側端部に拡径凹部を形成して防水用Oリング111を収納している。同様に、接点ピン62bを貫通する小孔を設けたインシュレータ66bにも、各小孔におけるスコープ側端部に拡径凹部を形成して防水用Oリング112を収納している。また、インシュレータ67a,67bにおけるこれら重ねられるインシュレータ66a,66b側の端面周縁側はテーパ状に切欠かれて、それぞれ防水用Oリング113,114を収納して防水構造のコネクタ115を実現している。
その他は上記第1実施例と同様である。同軸接点を用いると、コネクタを防水構造にすることは殆んど不可能であり、従来は内視鏡を水洗いとか薬液浸漬等をする時、ユーザがいちいち防水キャップを電気コネクタに取付けて防水していたが、これは非常にめんどうな作業であり、加えてもしも付け忘れをして液につけてしまうと、内視鏡内に水が入ってしまい、使えなくなるばかりでなく、間接的にVPを破損する危険さえあるが、この第3実施例におけるコネクタ115を用いると、単ピン構造であるため、簡単な構造で防水構造にできる。
尚、Oリング111,112,113,114は分解できる。一方、これらOリング111,112,113,114を用いないで水密用の接着剤でも良く、この場合にはコンパクトにできるという効果を有する。
第6図は本発明の第4実施例におけるコネクタ121の主要部を示す。
この実施例では、上記第1図に示すコネクタ21において、インシュレータ66a,66bには第7図及び第8図に示すような円板状あるいは中空円板状のゴム製パッキン122,123をインシュレータ67a,67bと反対側の面に重ね、さらにそれぞれゴム押え124,125により各パッキン122,123を挾圧する構造にしている。
上記パッキン122又は123は、それぞれインシュレータ66a,66bにおける(接点ピン62a又は62bを通す)小孔と連通する小孔126が設けてある。各小孔126は、インシュレータ66aとゴム受け124あるいはインシュレータ66bとゴム受け125で圧迫されると、この小孔126の内周面は、接点ピン62a又は62b外周に密着して防水を行える構造にしてある。
尚、上記インシュレータ66a,66bは接点ピン62a又は62bが貫通される部分の小孔におけるパッキン側周縁をテーパ状に切欠き、パッキン122又は123を圧迫した際にパッキン122,123が変形して接点ピン62a又は62b外周に広い面積で密着し防水機能を大きくできるようにしてある。ゴム押え124,125についてもインシュレータ66a,66bの小孔と連通する小孔が設けてあると共に、小孔周縁部分は同様にテーパを形成してある。尚、各インシュレータ66a,66bあるいはゴム押え124,125における周縁側もテーパ状に切欠かれ、一方、パッキン122,123は外周あるいは外周及び内周側を肉厚にする等してある。
この第4実施例によれば、締めリング68a又は68bにより各パッキン122,123を着脱でき、特性が劣化した場合等に分解して交換することが容易である。また、上記Oリングを用いる場合よりもコンパクトにできる。
第9図ないし第14図は本発明の第5実施例に係り、第9図9図は信号用コネクタ130及び信号用コネクタ受け131を示し、第10図はその一部を示し、第11図は第9図の信号用コネクタの接点の配列を示し、第12図は第9図のA−A線断面にて基板132のパターンを示し、第13図はこの実施例におけるSID17とVP6との電気的接続図を示し、第14図(a),(b)は信号ケーブルの内部構造を示す。
第9図に示すように、この実施例における接点は、シールド接点133,134、保護接点135,136、単ピン接点137,138から構成される。シールド接点133は接点ピン139と、このピン139の外周を覆う絶縁枠140と、この絶縁枠140外周のシールド枠141とから構成され、同軸ケーブル142の内部導体142aは接点ピン139に、外部導体142bはシールド枠141にそれぞれ接続されている。
一方、シールド接点134は、接点ピン受け143と、その外周で前後に設けた絶縁体144,145と、これら絶縁体144,145を覆うシールド枠146,147とから成り、同軸ケーブル148の内部導体148aは接点ピン受け143に、外部導体148bはシールド枠146,147に接続されている。
上記シールド接点134の組立てについては、シールド枠146に絶縁体144、接点ピン受け143、絶縁体145の順に挿入し、同軸ケーブル148に予めシールド枠147を通しておいて、内部導体148aを接点ピン受け143に接続し、シールド枠146にシールド枠147を挿入し、外部導体148bをシールド枠146に半田付けにて接続するときに同時にシールド枠147をシールド枠146に固定して簡単に組立てられる構造にしてある。このため、同軸ケーブル148は、外部被覆151をケーブルの途中だけむき、それより先端側の部分151aを外部被覆のまま残しておき、外部導体148bのほつれを防止して、同軸ケーブル148のシールド効果を先端側まで維持できるようにしている。
なお、上記シールド枠141の外周にはシールド接点133に配線されたケーブルの配線部分をシールドするキャップ150で、シールド枠146と共に第1シールド手段を構成している。
上記保護接点135は、接点ピン152と、絶縁体153と、保護枠154とから成り、手指が簡単に接点ピン152に触れることを防止する構造にしてある。これは、ユーザが接点ピン152に触れると、感電するおそれがある箇所に用いることができる。
又、他方の保護接点136は、接点ピン受け155と、保護枠156,157とから成り、保護枠156,157は、接点ピン受け155の位置を規制するために設けられている。
又、ピン158は、通常の接点ピンではなく、他の接点ピンよりも長く、且つ回路のGNDに接続されているもので、信号用コネクタ130の略中心に突設させてある。これは、ユーザが帯電した手指が接点ピンに触れる前に優先してピン158に触れるか近づくため、帯電していた静電気を放電できることになり、SID17等を保護できるようにしてある。
上記シールド接点133、保護接点135、単ピン接点137、ピン158は、インシュレータ159,160に組付けられ、さらに基板132に半田付けされ、基板132のパターンと電気的に接続されている。なお、接点133,…、135,…,137,…の配列は第11図及び第12図に示すようにしてあり、中央側に単接点が配置され、外側にシールド接点が配置されている。
第12図に示す信号用コネクタ130の各ピンは、第13図に示すSID17を駆動する信号及び出力信号の接続に用いられる。
シールド接点133a,133b(シールド接点133で代表されているものの一つ。以下同じ)は、例えば8MHzの水平同期パルスφH1,φH2、シールド接点133cは約16MHzのリセットパルスφR、シールド接点133dはSID17の出力信号に混入するノイズを除去するために設けられた約16MHzのダミーケーブル、シールド接点133eは約16MHzのSID出力信号、ピン接点137a,137b,137c,137dは約16KHzの垂直同期パルスφV1〜φV4の接続用にそれぞれ用いられる。これらの内、各信号同士のノイズのやりとりに関しては、高周波信号が低周波信号にノイズを与え、低周波同士のノイズのやりとりは少ない事から垂直同期パルスφV1〜φV4の集まりと、水平同期パルスφH1,φH2の集まりと、リセットパルスφRと、出力信号Vout及びダミー信号の集まりとの4つのグループ分けできる。
出力信号Voutとダミー信号は互いに約16MHzと高周波であるが、信号が類似しているため、ノイズのやりとりは少ないので同じグループとして扱うことができる。また両者に混入するノイズをできるだけ等しくするためには同じグループとして扱う方が望ましい。
第1実施例では、これらグループ分けされた信号をグループシールドによりグループ間で遮へいしていたが、この実施例では前述のように個々の接点としてシールド接点を用い(但し垂直同期信号φV1〜φV4を除く)、シールド部分の接続のみをグループ分けし、それぞれシールドされた1本の単ピン接点にて接続を行う構造にしてある。
つまり、第12図に示すように水平同期パルスφH1,φH2のシールドは、基板132に設けたパターンSa,Sb上で1つにまとめられ、単ピン接点137eに接続されている。また、リセットパルスφRは1本しかないので、そのままそのシールドをパターンScにより単ピン接点137fに接続される。出力信号VoutとダミーのシールドはパターンSd,Seによりまとめて単ピン接点137gに接続される。垂直同期パルスφV1〜φV4の集まりは、他の信号がシールドされているので、信号用コネクタ130ではシールドしないで、各内部導体は単ピン接点137a,137b,137c,137dに、各外部導体は単ピン接点137h,137i,137j,137kにそれぞれ接続されている。この場合も、外部導体を1つにまとめて1つの単ピン接点に接続しても良いが、1つの単ピン接点に4本の外部導体を配線することは、作業上困難であるので、それぞれ1本づつで配線している。この他、SID17を駆動する電源VDDとGNDがあり、それぞれ単ピン接点137l,137mに配線されている。この2本の単ピン接点137l,137mは第9図に示すように他の接点ピンよりも長くしてあり(第9図では一本のみ示す)、信号用コネクタ受け131との接続時には単ピン接点138に優先的に接続され、また信号用コネクタ受け131からの離脱時には最後に外れる様になっている。これは、VP6の電源が入ったまま、信号用コネクタ130と信号用コネクタ受け131とが接続された時、SID17に電源VDD以外の信号が電源VDDより先に印加されると、SID17を破損する虞れがあるため、これを防止するべく先に接続できる構造にしてある。尚、単ピン接点137n,137oは、信号用コネクタ130と信号用コネクタ受け131とが接続されている事を検知するためのもので、基板132のパターン上で導通させてある。
これら接点を組込んだインシュレータ159,160及び基板132は、信号用コネクタ受け131の挿入時のガイド溝を設けたガイド枠161に止めリング162にて固定される。このガイド枠161の外周には、絶縁枠163、その外側に電気コネクタ口金164が配設され、角度ピン165にて位置決めされながら固定されている。
上記ガイド枠161、止めリング162は、ケーブルのコネクタ内配線部をシールドする第2シールド手段を形成している。この止めリング162はさらに第2シールド手段を形成するシールド枠166の一方の端部と接続され、このシールド枠166の他端はねじにてこの第2シールド手段を形成する部材167と接続されている。この部材167はケーブルの総合シールド168と電気的に接続させてある。尚、シールド接点133に配線されたケーブルの配線部はキャップ150でシールドされ、シールド枠146と共に、第1シールド手段を構成している。
上記総合シールド168は、この実施例の場合、第14図(a)または(b)に示す様にSID用信号ケーブルを7つ又は4つの組に分けて、それぞれ束ねた後絶縁テープ170aで覆い、その外周に総合シールド168を設け、さらに外周には絶縁性の外装シース170bで覆っている。
上記総合シールド168は、第2のシールド手段に導通させてあり、VP6の回路基板からケーブル、信号用コネクタ受け131、信号用コネクタ130さらにSID17に接続されるケーブルに至るまで2重のシールド構造にして、2重のシールド効果を得られるようにしてある。
一方、信号用コネクタ受け131では、各シールド接点134、保護接点136、単ピン接点138がインシュレータ171,172に挟み込まれた後、コネクタ口金173に装着され、止めリング174にて固定されている。この時はインシュレータ171,172は角度ピン175,176にて位置決めされており、この角度ピン175,176は信号用コネクタ130への装着時のガイドにもなる。信号用コネクタ130側のピンが全て固定されているので、信号用コネクタ受け131側の接点はガタを吸収するため、インシュレータ171,172に対して固定する構造にできないので、基板に半田付けして配線することができないことになり、従って、シールド枠146,147と単ピン接点138との接続(基板132のパターンに相当するもの)は、ジャンパ線177により導通させている。
信号用コネクタ130、信号用コネクタ受け131を装着した状態で、キャップ150、シールド枠141,146,147が第1シールド手段となり、シールド枠166、部材167、ガイド枠161、止めリング162、コネクタ口金173が第2シールド手段になる。第1シールド手段は各々のケーブルの外部導体と接続され、第2シールド手段は総合シールド169と接続されている。また、第2シールド手段は電気コネクタ口金164に、絶縁枠163を介して組付けられているので、外装金属に対しては絶縁されている。これは、外装金属によって入り込む外乱(例えば高周波ノイズ等)の影響を受けないようにするためである。又、第1シールド手段は、第9図に示すようにシールド枠141、146が当接しないようにすき間を設けて、導通は他の単ピン接点を用いている。これは、シールド枠同士の接触による力量増大を防いでいると共に、シールド接点であることによる特性インピーダンスが、このシールド枠同士の接触、非接触により変動し、得られる信号が乱れることを防いでいる。つまり、特性インピーダンスを一定に保つようにしている。
なお、第14図(a)では、7つの信号線を同軸線にした場合の構造を示し、同図(b)ではGND及びVDDの信号線(typeB)を導体181を被覆182で覆う単線のものと、VOUT及びダミーの信号線(typeA)を同図(a)とどうように同軸線で形成している。各同軸線は内部導体142aを内部被覆183で覆いその外周を外部導体142bで覆いその外周を外部被覆184で覆う様にしている。
ところで上述したように総合シールド168により、2重のシールド構造にしている。
ただし第13図において、導線190,191で接続するか否かで効果が若干異なる。導線190の配線を行うと、内部の同軸ケーブルから放射される高周波放射ノイズに対してはシールド効果が高められるが、総合シールド168とGND192との間で閉回路が形成されてインダクタンスができ、高周波ノイズを受けるため、外部からの高周波ノイズに対するシールド効果は若干落ちる。一方、導線190を配線しないと、逆に閉回路が形成されないため、外部からの高周波ノイズに対しては強くなるが、SID17近傍の開口部から漏れる放射ノイズ(内部からの)は増える。導線191についても同じ事が言えるので、目的に応じて配線すれば良い。
ただし、前者の場合総合シールド168をSID枠39、パイプ48、パイプ止め47に導通させるのではなく、シールド線をほぐしてまんべんなくつつみ込む様にして接続し、なるべくすき間のない様にする方が良い。
信号用コネクタ130のゴアシート178は図示しない防水キャップを電気コネクタ口金164にかぶせた時、その防水キャップに設けられた加圧口金にて送り込まれた空気を水分に通すことなく、空気のみを通すことのできる様にするためのものであり、リング179にて水密固定されている。ユーザが誤って防水キャップをつけないで、水につけた時にも水を通さない様にしている。また、そのために、各接点133,135の構成物を全て水密で固定されており、防水接点となっている。また、接点133,135,137、ピン158はインシュレータ160に水密固定されている。さらに、インシュレータ160、ガイド枠161、絶縁枠163、電気コネクタ口金164との間も水密固定されている。又、電気コネクタ口金164の外周には水密用Oリング195が環装されている。なお、197は信号用コネクタ受け131を挿入するときに使うカムリング(図示せず)に、防水キャップ(図示せず)を装着するために使うガイドピンである。
尚、信号用コネクタ130、信号用コネクタ受け131の組合わせは、第13図では1組であるが、これを複数にしても良い。また、SID17の種類によって、信号線の数とか周波数が異なるのは当然で、それに応じてグループ分けを行なって実施しても良い。
この実施例によれば、シールド接点のシールド枠は通常の接点ではなく、より耐性を有する単ピン接点により接続しているため耐性を大きくできる。
また、信号用コネクタ130の場合、シールド接点も容易に防水構造にすることができ、全体として防水コネクタを実現できる。
第15図は本発明の第6実施例の撮像装置201を示す。
この撮像装置201は、撮像部202と、信号ケーブル203を介して接続されるCCU204とから構成され、CCU204はディスプレイ等の周辺装置205と接続して撮像した映像を表示したり、ビデオテープレコーダ(VTR)等の記録装置にて映像を記録することもできる。
上記撮像部202は、対物レンズ206の焦点面に撮像管207を配線し、この撮像管207で光電変換した信号は増幅回路208で増幅され、撮像部202のハウジング209に取付けた信号用コネクタ受け211に導かれる。このコネクタ受け211には信号ケーブル203の一方の端部に取付けたコネクタ212を接続し、このケーブル203の地方の端部に取付けたコネクタ213をCCU204のコネクタ受け214に接続することによって、増幅回路208で増幅された信号をCCU204側に送ることができる。このCCU204内に信号処理回路215で信号処理されてNTSCの複合映像信号とかRGB信号に変換される。
上記コネクタ212,213及びコネクタ受け211,214として前述の各実施例のコネクタ及びコネクタ受けを適用することができる。
第16図は本発明の第7実施例の撮像装置221を示す。
この撮像装置221は、例えば第6実施例において、TVカメラ222を撮像部に用いている。
このTVカメラ222には、信号ケーブル203のコネクタ212を接続することのできるコネクタ受け211が設けてある。
この実施例でも上記コネクタ212,213として前述のコネクタを用いることができ、又、コネクタ受け211,214についても同様である。
第17図は本発明の第8実施例の撮像装置231を示す。
この実施例では、CCU232を内蔵したCCU内蔵カメラにて撮像装置231を構成している。この実施例では、対物レンズ206の焦点面にはCCD233が配設され、このCCD233はCCU232と信号線を介して接続されている。
この実施例では、撮像装置231と周辺装置205とにそれぞれ信号用コネクタ受け211,214が設けてあり、各コネクタ受け211,214にコネクタ212,213を接続することにより、信号の伝送を行なうことができる。
上記コネクタ212,213、コネクタ受け211,214として前述のコネクタ及びコネクタ受けを用いることができる。尚、コネクタ212と213とは同一構造であっても良いし、異なる構造であっても良い。信号用コネクタ受け211,214についても同様である。
[発明の効果]
以上述べたように本発明によれば、信号用コネクタ内でシールド線を内部導体と外部導体に分けて単ピンに接続すると共に、他の信号ラインに対しノイズとして影響を与えないもの同士にグループ分けして一括シールドする構造で信号ケーブルの接続を行なうようにしてあるので、電気コネクタを小型化且つ高耐久性のものにすることができると共に、SN比も高くできる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本発明の第1実施例に係り、第1図R>図は第1実施例における信号用コネクタ及び信号用コネクタ受けを示す斜視図、第2図は第1実施例の全体を示す構成図、第3図は電子内視鏡の先端側の構造を示す断面図、第4図は本発明の第2実施例の主要部の構造を示す説明図、第5図は本発明の第3実施例における信号用コネクタの一部を示す斜視図、第6図は本発明の第4実施例における信号用コネクタの一部を示す斜視図、第7図R>図は第4実施例における一方のパッキンの一部を示す斜視図、第8図は第4実施例における他方のパッキンの一部を示す斜視図、第9図は本発明の第5実施例における信号用コネクタ及び信号用コネクタ受けの構造を示す断面図、第10図は第9図とは異なる断面での信号用コネクタ及び信号用コネクタ受けの一部を示す断面図、第11図は第9図の信号用コネクタの接点の配列を示す図、第12図は第9図のA−A線断面図、第13図は第5実施例における固体撮像素子とビデオプロセッサとの電気的結線図、第14図はケーブルの構造を示す断面図、第15図は本発明の第6実施例を示す構成図、第16図は本発明の第7実施例を示す構成図、第17図は本発明の第8実施例を示す構成図である。
1……電子内視鏡装置、2……電子スコープ
3……ユニバーサルコード
4……コネクタ、5……信号処理装置
6……ビデオプロセッサ(VP)
17……SID、18……信号ケーブル
21……信号用コネクタ
22……信号用コネクタ受け
44……信号ライン、44A……内部導体
44B……外部導体
60,61……シールド枠
62a,62b……接点ピン
66a,66b,67a,67b……インシュレータ
81a,81b……接点ピン受け
82,88……シールド枠
84a,87b……インシュレータ
[産業上の利用分野]
本発明はSN比を向上できる小型の電気コネクタを有する撮像装置に関する。
[従来の技術]
近年、電荷結合素子(CCDと略記する。)等の固体撮像素子(以下SIDと略記する。)を撮像手段に用いた撮像装置が実用化された。
この撮像装置は、撮像部にSIDを内蔵し、光学像を一度電気信号に変換し、その変換した電気信号をビデオプロセッサ(以下VPと略記する。)に入力して信号処理し、観察モニタに映像を映し出したり、VTR等に記録したりすることができる。
上記SIDの信号線には、駆動電源(直流)、出力信号(数MHz)、水平同期パルス(数MHz)、垂直同期パルス(数10KHz)等の様に様々な周波数の信号が混在している。周知のように、高周波信号は低周波信号を乱す(つまりノイズを与える)ために、一般的には同軸ケーブル等のシールド線を用いて信号を送るようにしている。ビデオカメラとVPとの接続においても同軸接点が用いられている。
[発明が解決しようとする問題点]
しかし同軸接点は外形が大きくなり、しかも着脱力量が重く、単ピンに比べて着脱の繰り返し耐性が桁違いに悪く、防水構造にできにくいという欠点があった。例えば、ビデオカメラの一種である電子内視鏡において、そのコネクタはひんぱんにVPから着脱するために外形が小さく、着脱力量が軽く、耐性のあるものが要求されているのに、同軸接点が用いられており、この要求に相反する状況にあった。さらに今後、SIDの高画素化等が進むにつれて接点数も増えるため、コネクタがさらに大きく着脱の重いものになってしまう。最近、超小型同軸接点なるものが出てきたが、耐性がさらに悪くなるので使えないという問題があった。本発明は上述した点にかんがみてなされたもので、小型化でき、且つ高耐久性およびSN比の良い電気コネクタを有する撮像装置を提供することを目的とする。
[問題点を解決する手段及び作用]
本発明ではコネクタ内シールド線の内部導体と、外部導体とを分けて単ピンに接続し、且つ複数の信号線におけるシールドしないで近づけてもノイズとして影響を及ぼさないもの同士のグループに分けてシールドする接続構造にすることによって、小型化及びS/Nが高く、且つ高耐久性のあるコネクタを有する撮像装置を実現している。
[実施例]
以下、図面を参照して本発明を具体的に説明する。
第1図ないし第3図は本発明の第1実施例に係り、第1図1図は第1実施例におけるコネクタの構造を示し、第2図R>図は電子内視鏡装置を示し、第3図は電子内視鏡の先端部の構造を示す。
本発明の撮像装置位の1例としての電子内視鏡装置1は、第2図に示すように電子内視鏡(電子スコープとも記す。)2と、この電子スコープ2のユニバーサルコード3の端部に取付けられたコネクタ4を接続可能とする信号処理装置5と、この信号処理装置5内のビデオプロセッサ(以下VPと略記する。)6と接続され、映像表示するモニタ7とから構成される。
上記電子スコープ2は、体腔内等に挿入し易いように細長にした挿入部8を有し、この挿入部8の後端には操作部9が設けられている。
上記挿入部8内には照明光を伝送するライトガイド11が挿通され、このライトガイド11はさらに操作部9から外部に延出されたユニバーサルコード3内を挿通され、上記コネクタ4を信号処理装置5に接続することによって、この信号処理装置5内に収納した光源部12を形成する光源ランプ13の照明光がライトガイド11の入射端面に照射される。このライトガイド11の入射端面側には照明用コネクタ14が形成されている。
上記光源ランプ13によって入射端面に供給された照明光は、出射端面側に伝送され、出射端面の直前に配置した照明レンズ15を経て被写体側に照射される。
上記照明レンズ15を経て照明された被写体は、挿入部8の先端部に取付けた対物レンズ16によって、その焦点面に配置された固体撮像素子(SIDと略記する。)17に結像される。
このSID17には複数の信号ラインからなる信号ケーブル18の一端が接続され挿入部8内及びユニバーサルコード3内を挿通されて他端はコネクタ4における信号用コネクタ(又は電気コネクタ)21に接続される。この信号用コネクタ21は信号処理装置5の信号用コネクタ受け(又は電気コネクタ受け)22に接続することによって、VP6と電気的に接続される。
ところで上記挿入部8は可撓部の前部側に湾曲部23(第3図参照)が形成され、この湾曲部23のさらに前部に先端構成部の24が形成されている。
第3図に示すように上記先端構成部24を形成する先端構成部材25は略円柱状部材で、金属又はセラミックス等で形成される。この先端構成部材25の外周面には絶縁性の外被26の先端が固着され、前部側の外周及び前端表面は絶縁性の先端カバー27で覆われている。
上記先端構成部材25には円柱の軸と平行な透孔を設けて、絶縁枠28を介してレンズ枠29に取付けた対物レンズ16が取付けられる。
上記対物レンズ16に隣接して形成した径の小さい孔にはノズル31が、対物レンズ16の外表面に向けて突設されている。このノズル31は、小孔の後端側に口金部材32を介して取付けた送気送水チューブ33の送気送水路と連通している。
また、上記先端構成部材25には透孔を設けてライトガイド11の出射端が口金部材34を介して固着されている。この透孔に固着した口金部材34は後方に突出し、ライトガイド11を被覆するチューブ35の前端が固定してある。尚、このライトガイド11の出射端面の直前に照明レンズ15が取付けてある。さらに上記先端構成部材25に形成した透孔には、口金部材36を介して鉗子チャンネル37を形成するチューブ38の前端が固着されている。
ところで上記レンズ枠29の外周には、SID17を取付けたSID枠39が嵌装されビス41で固定される。この場合、レンズ枠29に対してSID枠39を相対的にスライド移動し、SID17の受光面が焦点面となる位置に調整してビス41で固定される。
上記SID17の裏面(背面)側にはリード42,…,42が突設され、該リード42,…,42は例えば平行に配置した基板43,43を介して信号ケーブル18におけるシールド線44,…,44の内側導体44A,…,44Aと接続されている。
上記信号ケーブル18は、例えば撚り線状にして保護チューブ45内を挿通され、基板43,43の後部でケーブル止め46に各外部導体44B,…,44Bが半田付け等で固定される。このケーブル止め46は、パイプ止め47に固定され、このパイプ止め47はSID17を取付けたSID枠39の外周にその前端が固体されたパイプ48の後端が固定される。このパイプ48の外周面は、さらに絶縁チューブ49で覆われている。この絶縁チューブ49は、SID枠39の外周面の前端よりも前方に延出され、且つケーブル止め46の後端よりも後方に延出して、電装部50を覆うようにしている。この電装部50は、SID17と、このSID17のリード42,…,42に接続される信号ケーブル18の端部との電気的実装部分であり、この電装部50は金属製のレンズ枠29、このレンズ枠29に嵌装され、ビス41で固定された金属製のSID枠39、このSID枠39に前端が固定された金属製のパイプ48、このパイプ48の後端が固定された金属製のパイプ止め47、このパイプ止め47に固定された金属製のケーブル止め46にてシールドされている。
上記絶縁チューブ49で絶縁被覆された電装部50はSID枠39に固定されたレンズ枠29を、絶縁枠28を介装して先端構成部材25の透孔内に(後方から)嵌入し、ビス51で固定することにより組立てられる。尚、このビス51の固定後は接着剤で固定される。しかして、このビス51を取り外すことにより、先端構成部材25から電装部50を取り外して交換したり、修理できるようにしてある。
尚、絶縁枠28の外周面には周溝が形成され、水密用のOリング52が収納してある。
尚、上記電装部50は、SID枠39の外周面を絶縁チューブ49で覆っているので、先端構成部材25への取付けで、シールド部分が先端構成部材25と導通しない。このように、電装部50をシールドしているので、鉗子チャンネル37に高周波処置具を通して使用する場合等、外部ノイズの侵入を防止できるようにしてある。
尚、電装部50は、先端構成部材25にその前端が固定された円筒パイプ53内に収納され、この円筒パイプ53の後端に湾曲駒54が回動自在に枢支してあり、この枢支部分後方における適宜長さ部分が湾曲部23となる。尚、第2図R>図において操作部9にはスイッチ55が設けてあり、単線56,56を介してVP6側と接続され、例えば動画と静止画の切換え等を行えるようにしてある。
ところで、第1実施例の主要部となる信号用コネクタ21及び信号用コネクタ受け22の構造を第1図に示す。
このコネクタ21は基本的には複数の信号ライン44,…,44を高周波用と低周波用とに分け、外側のシールド枠60内に設けた内側のシールド枠61で仕切られた内側及び外側に配設した単一ピン構造で金属製の接点ピン62a,…,62a及び62b,…,62bに接続し、一方このコネクタ21が接続されるコネクタ受け22も同様の構造にしてある。
即ち、コネクタ21は、絶縁枠63で覆われた外側の金属製のシールド枠60の基部側にねじ孔を設けた着脱自在となる金属製のシールド枠64が取付けられるようにしてある。尚、上記絶縁枠63は、点線で示す(金属製の)コネクタ外装部材65で覆われる。
上記シールド枠60は円筒形状で、この内側に中心部に円形状開口を設けた円板状インシュレータ66bが、略円形状のインシュレータ67bを重ね、外周面にねじを設けた締めリング68bをシールド枠60の内周面のねじ孔に螺着して固定される。このインシュレータ66bの中央に設けた開口には内側のシールド枠61が嵌装され、このシールド枠61の内側にさらに円板状のインシュレータ66aと略同形状のインシュレータ67aを重ね、締めリング68aで固定される。
上記両インシュレータ66a,66b及びこれらと重ねられるインシュレータ67a,67bには複数の小孔が設けられ、単ピン構造の接点ピン62a,…,62aと、62b,…,62bとが貫通させてある。
上記接点ピン62a又は62bは、基部寄りの途中部分に太径のフランジが形成され、このフランジ部はインシュレータ67a又は67bの拡径段部に嵌入され、移動が規制された状態で締めリング68a,68bでそれぞれ固定される。
又、各シールド枠60,61には前方が細径となり、段付き部60A,61Aが設けてあり、インシュレータ66b,66aはそれぞれ段付き部60A,61Aに当接して前方への移動が規制され、締めリング68a,68bで固定される。
ところで、信号ケーブル18における各信号ライン44,…,44の端部側は、高周波用のものは、内側のシールド枠61内に、例えば基部側開口部61Bの半径以上の距離だけ収納した所で、それぞれ内側導体44A及び外側導体44Bとに分けられる。しかして、外側導体44B,…,44Bは一本にまとめて内側のシールド枠61内の接点ピン62aに半田付けされると共に、シールド接続線72aによりシールド枠61の内壁面に半田付けされる。また、内部導体44A,…,44Aはそれぞれ接点ピン69aに半田付けされる。
また、信号線44,…,44における低周波用のものも、シールド枠60の基部側開口部60Bの半径以上の距離内に入った所で、内部導体44Aと外部導体44Bとに分けられ、外部導体44B,…,44Bは一本にまとめてシールド接続線72bで外側のシールド枠60の内壁面に半田付けされると共に、接点ピン62bに半田付けされ、各内部導体44A,…,44Aはそれぞれ接点ピン62b,…,62bの基部に半田付けされる。
尚、外側のシールド枠60の基部側にはねじが設けてあり、これに螺合してシールド枠64を着脱自在で取付けできる。しかして、上記シールド枠60は、高周波処理具による処置の際に高周波ノイズ源となる金属製のコネクタ外装65に固定されている。
尚、上記単線の信号ライン56は、シールド枠61の外側の接続ピン62bに接続される。
一方、コネクタ受け22では、上記接点ピン62a,…,62a及び62b,…,62bの受け部材となる金属製の接点ピン受け81a,…,81a及び81b,…,81bが金属製のシールド枠82の内側及び外側に分けて設けてある。接点ピン受け81a,…,81aは、インシュレータ83aとインシュレータ84aとにより挾み込まれ、上記シールド枠82の段付き部82A,82Bに突き当てられ、締めリング85で締め付け、固定されている。このとき、インシュレータ84aは、段付き部82Aと締めリング85により強固に固定されているが、インシュレータ83aはインシュレータ84aと段付き部82Aとにはさまれているだけで締め付けはされておらず、しかも径方向に若干の余裕を持たせてあり、コネクタ21側の接点ピン62aが多少ずれて入ってきても、径方向にインシュレータ83aがずれて対応できる様になっている。
一方、シールド枠82の外側に配置される接点ピン受け81bはインシュレータ86bとインシュレータ87bにはさみ込まれ、外側の金属製のシールド枠88の段付き部88Aと88Bに突き当てられ、締めリング89により締め付け、固定されている。このときも、シールド枠82、インシュレータ86b、接点ピン受け81bは径方向に少しずれることができるようになっている。尚、シールド枠82の内側の接点ピン受け81aも同様に径方向に若干ずらすことができるようになっている。
上記接点ピン受け81a,81bは信号ライン44と接続される。この場合、信号ライン44における内部導体44A、外部導体44Bの分岐部は、高周波用のものにあっては内側のシールド枠82の開口部82Cの半径以上の距離だけ奥(第1図では左側が奥)に収納してある。同様に、低周波用のものにあっては、上記分岐部が外側のシールド枠88の開口部(図示せず)の半径以上の距離、シールド枠88の奥に収納されるようにしている。
又、外部導体44Bが接続された接点ピン受け81a,81bは、それぞれシールド接続線91a,91bにより、内側シールド枠82及び外側のシールド枠88の内壁面にそれぞれ半田付け等により電気的に接続されている。
又、高周波用の信号ライン44における内部導体44Aは、接点ピン受け81aに接続され、低周波用の内部導体44Aは接点ピン受け81bに接続される。
しかして、コネクタ21をコネクタ受け22に接続した接続状態では、接点ピン62a,62bは接点ピン受け81a,81bにそれぞれ挿入され、電気的接続が行われる。また内側のシールド枠61の先端外周部61Dは、コネクタ受け22側のシールド枠82の先端内周部82Dに十分なすき間を持って挿入されるようにしてある(力量軽減化のため)。従って、特に電気的な接続は目的としてないが、たまたま寸法のばらつきとか偏心などにより一部接触し、電気的につながっていても良い。尚、シールド枠61とシールド枠82の電気的な接続は、高周波用外部導体44Bと接続された接点ピン62aと接点ピン受け81aと接続により行われるようになる。また外側のシールド枠60の先端内面60Cはコネクタ受け22側の外側インシュレータ86bの外周面86Aにすき間を有する状態で嵌合し、コネクタ21のコネクタ受け22への着脱時のガイドになっている。さらに外側のシールド枠60の先端面60Dは、外側のシールド枠88の先端面88Dに当接する。尚、これら先端面60Dと先端面88Dは、ノイズが侵入しない程度の大きさのすき間があっても良い。また、先端面60Dと88Dとの電気的接触はあってもなくても良い。尚、両外側のシールド枠60,88は低周波用外部導体44Bと接続された接点ピン62b及び接点ピン受け81bにより電気的に接続されている。
上記コネクタ21のコネクタ受け22への装着時の力量は、接点ピン62a,62bと接点ピン受け81a,81bとの摩擦のみであり必要以上に重くはしたくないが、コネクタ21に装着感を持たせるために、図示しないCリング等を用いてクリック感を持たせても良いし、またそのCリング等を用いて、外側シールド枠60の先端面60Dをコネクタ受け22側のシールド枠88の先端面88Dに付勢させても良い。尚、インシュレータ66a,67a,66b,67b等は絶縁材で形成されている。
以上のようなコネクタ21及びコネクタ受け22との電気的接続手段を有する第1実施例によれば、各高周波用信号ライン44は、シールド枠61,82によりシールドされて接続される構造であるため、低周波用信号ライン44にノイズを与えない。
このように構成された第1実施例では、外側シールド枠60、外側導体44B、ケーブル止め46、パイプ止め47、SID枠39、レンズ枠29による高周波処置等の外乱に対するシールドと、コネクタ手段内の単ピン接続部において、高周波信号に対して低周波信号を守るためのシールド枠61によるシールドの2種類のシールドを行っている。
尚、高周波処置を行わない場合は、外側シールド枠60,88のシールドは特に必要ない。
又、高周波のみを一括シールドしたが、低周波のみを一括シールドしても良い。
又、低周波、高周波の両方をそれぞれ一括シールドしても良い。
又、シールド枠60,61、あるいはシールド枠82,88はそれぞれ同心軸に形成してあるが、これに限定されるものでなく、偏心構造でも良い。
又、円筒状のシールドでなく、断面が異形でも良い。(小型化のためにレイアウト上適正な形にしても良い。)
本実施例では高周波、低周波2つのグループ分けをしたが、いくつかに分けても良く、そのうちのいくつかを一括シールドしても良く、後述の第2実施例で説明する。
以上の第1実施例によれば、単ピン構造での接続を実現しているので、小型化でき且つ高寿命にできる。
高周波及び/あるいは低周波とグループ分けしてシールドしているので、同軸接点を用いた場合と同程度のSN比を実現できる。
第4図は本発明の第2実施例の概略の構成を示す。これは、一括シールドを複数行なった場合である。
内視鏡装置101の挿入部8の先端に内蔵されたSID17の入出力端子は、信号処理装置5のVP6の各基板の入出力端子に信号ケーブル18により、電気的に接続されている。この信号ケーブル18には、次の信号の伝送に用いられる。即ち、Vout:SIDの出力信号(〜数MHz)、ダミー:ノイズキャンセラー用信号ライン(〜数MHz)、VDD:SIDの駆動電源(直流)、φV1〜4:垂直同期パルス(数10KHz)、φH1〜2:水平同期パルス(数MHz)、φR:リセットパルス(数MHz)。この中で、Vout、ダミー、φV1〜4、φH1〜2、φRは高周波なので外に対してノイズ源になるため、信号ラインとしてシールド線を用いており、VDD、GNDは外に対してノイズ源とならないので、単線56を用いて伝送している。コネクタ21′,コネクタ受け22′の接続部にて、シールド線44は内部導体44Aと外部導体44Bとに分けられ、接点ピン62と接点ピン受け81にて接続される。さらに信号ケーブル18は、高周波同士でもノイズの影響のあるものとないものの組合わせがあるので、Voutとダミー、φV1〜4、φH1〜2、φRとの4つのグループ分けしてあり(ただしφRは1本のみ)、一括シールド枠103a,103b,103c,103dにより一括シールドされている。内部導体44Aはそれぞれ1組の接点ピン62i(i=a,b,c,d)接点ピン受け81iにて接続され、外部導体44Bは各グループ内で1つにまとめられ、シールド枠103iに接続された後、シールド接続線104iにより、接点ピン62i、接点ピン受け81iを介して接続される。
上記Vout、ダミーの各信号ライン44は接点ピン62a及び接点ピン受け81aを介してSID電源及び信号処理回路105と接続されている。又、VDD、GNDはそれぞれ単線56により、接点ピン62、接点ピン受け81を介して上記SID電源及び信号処理回路105に接続されている。
また、φV1〜4は、それぞれ一括シールド枠103b内に配置された接点ピン62b、接点ピン受け81bを介して垂直同期パルス発生回路(図面ではφV回路と略記してある。)106に接続される。
又、φH1〜2は一括シールド枠103c内に配置された接点ピン62c、接点ピン受け81cを介して水平同期パルス発生回路107(図面ではφH回路と略記してある。)に接続される。さらにφRはシールド枠103d内に配置された接点ピン62b、接点ピン受け81dを介してリセット回路108に接続される。尚、第1実施例では、外部導体44Bの接続を一括シールドの内側で行っているが、この第2実施例では外側で行なっている。VP6は、アイソレーション用のトランス109を介して商用電源から電力を供給されるようにしてあり、VP6のGNDあるいはSID17のGNDは信号処理装置5のGNDあるいは大地とは接続されないで、フローティングして患者と等電位に設定可能にして感電事故を防止できるようにしてある。
尚、本実施例では信号ケーブル18を複数のグループに分けてそれぞれ一括シールドした一例を示すもので、SID17が違えば信号ケーブル18の数とか種類(名称)が違うのは当然であり、個々のSIDに対してノイズのやりとりのないグループに分けて本実施例を適用できるのは当然である。尚、第1実施例と同様に、金属製の先端構成部,湾曲部,可撓部分は絶縁性の外被で覆われている。またコネクタ部分の絶縁部材で覆われた状態で接続される。
尚、一括シールド枠103iの開口部からノイズがもれない様に外部導体44Bの開口部はシールド枠103iの開口部より中に入っている。
この第2実施例の効果は上記第1実施例とほぼ同様のものとなる。
第5図は本発明の第3実施例を示す。
この実施例では、Oリングを用いて防水構造にしたものである(Oリングの代りに水密接着でも良い)。
例えば第1図に示す第1実施例のコネクタ21において、各接点ピン62aを貫通する小孔を設けたインシュレータ66aには、各小孔におけるスコープ側端部に拡径凹部を形成して防水用Oリング111を収納している。同様に、接点ピン62bを貫通する小孔を設けたインシュレータ66bにも、各小孔におけるスコープ側端部に拡径凹部を形成して防水用Oリング112を収納している。また、インシュレータ67a,67bにおけるこれら重ねられるインシュレータ66a,66b側の端面周縁側はテーパ状に切欠かれて、それぞれ防水用Oリング113,114を収納して防水構造のコネクタ115を実現している。
その他は上記第1実施例と同様である。同軸接点を用いると、コネクタを防水構造にすることは殆んど不可能であり、従来は内視鏡を水洗いとか薬液浸漬等をする時、ユーザがいちいち防水キャップを電気コネクタに取付けて防水していたが、これは非常にめんどうな作業であり、加えてもしも付け忘れをして液につけてしまうと、内視鏡内に水が入ってしまい、使えなくなるばかりでなく、間接的にVPを破損する危険さえあるが、この第3実施例におけるコネクタ115を用いると、単ピン構造であるため、簡単な構造で防水構造にできる。
尚、Oリング111,112,113,114は分解できる。一方、これらOリング111,112,113,114を用いないで水密用の接着剤でも良く、この場合にはコンパクトにできるという効果を有する。
第6図は本発明の第4実施例におけるコネクタ121の主要部を示す。
この実施例では、上記第1図に示すコネクタ21において、インシュレータ66a,66bには第7図及び第8図に示すような円板状あるいは中空円板状のゴム製パッキン122,123をインシュレータ67a,67bと反対側の面に重ね、さらにそれぞれゴム押え124,125により各パッキン122,123を挾圧する構造にしている。
上記パッキン122又は123は、それぞれインシュレータ66a,66bにおける(接点ピン62a又は62bを通す)小孔と連通する小孔126が設けてある。各小孔126は、インシュレータ66aとゴム受け124あるいはインシュレータ66bとゴム受け125で圧迫されると、この小孔126の内周面は、接点ピン62a又は62b外周に密着して防水を行える構造にしてある。
尚、上記インシュレータ66a,66bは接点ピン62a又は62bが貫通される部分の小孔におけるパッキン側周縁をテーパ状に切欠き、パッキン122又は123を圧迫した際にパッキン122,123が変形して接点ピン62a又は62b外周に広い面積で密着し防水機能を大きくできるようにしてある。ゴム押え124,125についてもインシュレータ66a,66bの小孔と連通する小孔が設けてあると共に、小孔周縁部分は同様にテーパを形成してある。尚、各インシュレータ66a,66bあるいはゴム押え124,125における周縁側もテーパ状に切欠かれ、一方、パッキン122,123は外周あるいは外周及び内周側を肉厚にする等してある。
この第4実施例によれば、締めリング68a又は68bにより各パッキン122,123を着脱でき、特性が劣化した場合等に分解して交換することが容易である。また、上記Oリングを用いる場合よりもコンパクトにできる。
第9図ないし第14図は本発明の第5実施例に係り、第9図9図は信号用コネクタ130及び信号用コネクタ受け131を示し、第10図はその一部を示し、第11図は第9図の信号用コネクタの接点の配列を示し、第12図は第9図のA−A線断面にて基板132のパターンを示し、第13図はこの実施例におけるSID17とVP6との電気的接続図を示し、第14図(a),(b)は信号ケーブルの内部構造を示す。
第9図に示すように、この実施例における接点は、シールド接点133,134、保護接点135,136、単ピン接点137,138から構成される。シールド接点133は接点ピン139と、このピン139の外周を覆う絶縁枠140と、この絶縁枠140外周のシールド枠141とから構成され、同軸ケーブル142の内部導体142aは接点ピン139に、外部導体142bはシールド枠141にそれぞれ接続されている。
一方、シールド接点134は、接点ピン受け143と、その外周で前後に設けた絶縁体144,145と、これら絶縁体144,145を覆うシールド枠146,147とから成り、同軸ケーブル148の内部導体148aは接点ピン受け143に、外部導体148bはシールド枠146,147に接続されている。
上記シールド接点134の組立てについては、シールド枠146に絶縁体144、接点ピン受け143、絶縁体145の順に挿入し、同軸ケーブル148に予めシールド枠147を通しておいて、内部導体148aを接点ピン受け143に接続し、シールド枠146にシールド枠147を挿入し、外部導体148bをシールド枠146に半田付けにて接続するときに同時にシールド枠147をシールド枠146に固定して簡単に組立てられる構造にしてある。このため、同軸ケーブル148は、外部被覆151をケーブルの途中だけむき、それより先端側の部分151aを外部被覆のまま残しておき、外部導体148bのほつれを防止して、同軸ケーブル148のシールド効果を先端側まで維持できるようにしている。
なお、上記シールド枠141の外周にはシールド接点133に配線されたケーブルの配線部分をシールドするキャップ150で、シールド枠146と共に第1シールド手段を構成している。
上記保護接点135は、接点ピン152と、絶縁体153と、保護枠154とから成り、手指が簡単に接点ピン152に触れることを防止する構造にしてある。これは、ユーザが接点ピン152に触れると、感電するおそれがある箇所に用いることができる。
又、他方の保護接点136は、接点ピン受け155と、保護枠156,157とから成り、保護枠156,157は、接点ピン受け155の位置を規制するために設けられている。
又、ピン158は、通常の接点ピンではなく、他の接点ピンよりも長く、且つ回路のGNDに接続されているもので、信号用コネクタ130の略中心に突設させてある。これは、ユーザが帯電した手指が接点ピンに触れる前に優先してピン158に触れるか近づくため、帯電していた静電気を放電できることになり、SID17等を保護できるようにしてある。
上記シールド接点133、保護接点135、単ピン接点137、ピン158は、インシュレータ159,160に組付けられ、さらに基板132に半田付けされ、基板132のパターンと電気的に接続されている。なお、接点133,…、135,…,137,…の配列は第11図及び第12図に示すようにしてあり、中央側に単接点が配置され、外側にシールド接点が配置されている。
第12図に示す信号用コネクタ130の各ピンは、第13図に示すSID17を駆動する信号及び出力信号の接続に用いられる。
シールド接点133a,133b(シールド接点133で代表されているものの一つ。以下同じ)は、例えば8MHzの水平同期パルスφH1,φH2、シールド接点133cは約16MHzのリセットパルスφR、シールド接点133dはSID17の出力信号に混入するノイズを除去するために設けられた約16MHzのダミーケーブル、シールド接点133eは約16MHzのSID出力信号、ピン接点137a,137b,137c,137dは約16KHzの垂直同期パルスφV1〜φV4の接続用にそれぞれ用いられる。これらの内、各信号同士のノイズのやりとりに関しては、高周波信号が低周波信号にノイズを与え、低周波同士のノイズのやりとりは少ない事から垂直同期パルスφV1〜φV4の集まりと、水平同期パルスφH1,φH2の集まりと、リセットパルスφRと、出力信号Vout及びダミー信号の集まりとの4つのグループ分けできる。
出力信号Voutとダミー信号は互いに約16MHzと高周波であるが、信号が類似しているため、ノイズのやりとりは少ないので同じグループとして扱うことができる。また両者に混入するノイズをできるだけ等しくするためには同じグループとして扱う方が望ましい。
第1実施例では、これらグループ分けされた信号をグループシールドによりグループ間で遮へいしていたが、この実施例では前述のように個々の接点としてシールド接点を用い(但し垂直同期信号φV1〜φV4を除く)、シールド部分の接続のみをグループ分けし、それぞれシールドされた1本の単ピン接点にて接続を行う構造にしてある。
つまり、第12図に示すように水平同期パルスφH1,φH2のシールドは、基板132に設けたパターンSa,Sb上で1つにまとめられ、単ピン接点137eに接続されている。また、リセットパルスφRは1本しかないので、そのままそのシールドをパターンScにより単ピン接点137fに接続される。出力信号VoutとダミーのシールドはパターンSd,Seによりまとめて単ピン接点137gに接続される。垂直同期パルスφV1〜φV4の集まりは、他の信号がシールドされているので、信号用コネクタ130ではシールドしないで、各内部導体は単ピン接点137a,137b,137c,137dに、各外部導体は単ピン接点137h,137i,137j,137kにそれぞれ接続されている。この場合も、外部導体を1つにまとめて1つの単ピン接点に接続しても良いが、1つの単ピン接点に4本の外部導体を配線することは、作業上困難であるので、それぞれ1本づつで配線している。この他、SID17を駆動する電源VDDとGNDがあり、それぞれ単ピン接点137l,137mに配線されている。この2本の単ピン接点137l,137mは第9図に示すように他の接点ピンよりも長くしてあり(第9図では一本のみ示す)、信号用コネクタ受け131との接続時には単ピン接点138に優先的に接続され、また信号用コネクタ受け131からの離脱時には最後に外れる様になっている。これは、VP6の電源が入ったまま、信号用コネクタ130と信号用コネクタ受け131とが接続された時、SID17に電源VDD以外の信号が電源VDDより先に印加されると、SID17を破損する虞れがあるため、これを防止するべく先に接続できる構造にしてある。尚、単ピン接点137n,137oは、信号用コネクタ130と信号用コネクタ受け131とが接続されている事を検知するためのもので、基板132のパターン上で導通させてある。
これら接点を組込んだインシュレータ159,160及び基板132は、信号用コネクタ受け131の挿入時のガイド溝を設けたガイド枠161に止めリング162にて固定される。このガイド枠161の外周には、絶縁枠163、その外側に電気コネクタ口金164が配設され、角度ピン165にて位置決めされながら固定されている。
上記ガイド枠161、止めリング162は、ケーブルのコネクタ内配線部をシールドする第2シールド手段を形成している。この止めリング162はさらに第2シールド手段を形成するシールド枠166の一方の端部と接続され、このシールド枠166の他端はねじにてこの第2シールド手段を形成する部材167と接続されている。この部材167はケーブルの総合シールド168と電気的に接続させてある。尚、シールド接点133に配線されたケーブルの配線部はキャップ150でシールドされ、シールド枠146と共に、第1シールド手段を構成している。
上記総合シールド168は、この実施例の場合、第14図(a)または(b)に示す様にSID用信号ケーブルを7つ又は4つの組に分けて、それぞれ束ねた後絶縁テープ170aで覆い、その外周に総合シールド168を設け、さらに外周には絶縁性の外装シース170bで覆っている。
上記総合シールド168は、第2のシールド手段に導通させてあり、VP6の回路基板からケーブル、信号用コネクタ受け131、信号用コネクタ130さらにSID17に接続されるケーブルに至るまで2重のシールド構造にして、2重のシールド効果を得られるようにしてある。
一方、信号用コネクタ受け131では、各シールド接点134、保護接点136、単ピン接点138がインシュレータ171,172に挟み込まれた後、コネクタ口金173に装着され、止めリング174にて固定されている。この時はインシュレータ171,172は角度ピン175,176にて位置決めされており、この角度ピン175,176は信号用コネクタ130への装着時のガイドにもなる。信号用コネクタ130側のピンが全て固定されているので、信号用コネクタ受け131側の接点はガタを吸収するため、インシュレータ171,172に対して固定する構造にできないので、基板に半田付けして配線することができないことになり、従って、シールド枠146,147と単ピン接点138との接続(基板132のパターンに相当するもの)は、ジャンパ線177により導通させている。
信号用コネクタ130、信号用コネクタ受け131を装着した状態で、キャップ150、シールド枠141,146,147が第1シールド手段となり、シールド枠166、部材167、ガイド枠161、止めリング162、コネクタ口金173が第2シールド手段になる。第1シールド手段は各々のケーブルの外部導体と接続され、第2シールド手段は総合シールド169と接続されている。また、第2シールド手段は電気コネクタ口金164に、絶縁枠163を介して組付けられているので、外装金属に対しては絶縁されている。これは、外装金属によって入り込む外乱(例えば高周波ノイズ等)の影響を受けないようにするためである。又、第1シールド手段は、第9図に示すようにシールド枠141、146が当接しないようにすき間を設けて、導通は他の単ピン接点を用いている。これは、シールド枠同士の接触による力量増大を防いでいると共に、シールド接点であることによる特性インピーダンスが、このシールド枠同士の接触、非接触により変動し、得られる信号が乱れることを防いでいる。つまり、特性インピーダンスを一定に保つようにしている。
なお、第14図(a)では、7つの信号線を同軸線にした場合の構造を示し、同図(b)ではGND及びVDDの信号線(typeB)を導体181を被覆182で覆う単線のものと、VOUT及びダミーの信号線(typeA)を同図(a)とどうように同軸線で形成している。各同軸線は内部導体142aを内部被覆183で覆いその外周を外部導体142bで覆いその外周を外部被覆184で覆う様にしている。
ところで上述したように総合シールド168により、2重のシールド構造にしている。
ただし第13図において、導線190,191で接続するか否かで効果が若干異なる。導線190の配線を行うと、内部の同軸ケーブルから放射される高周波放射ノイズに対してはシールド効果が高められるが、総合シールド168とGND192との間で閉回路が形成されてインダクタンスができ、高周波ノイズを受けるため、外部からの高周波ノイズに対するシールド効果は若干落ちる。一方、導線190を配線しないと、逆に閉回路が形成されないため、外部からの高周波ノイズに対しては強くなるが、SID17近傍の開口部から漏れる放射ノイズ(内部からの)は増える。導線191についても同じ事が言えるので、目的に応じて配線すれば良い。
ただし、前者の場合総合シールド168をSID枠39、パイプ48、パイプ止め47に導通させるのではなく、シールド線をほぐしてまんべんなくつつみ込む様にして接続し、なるべくすき間のない様にする方が良い。
信号用コネクタ130のゴアシート178は図示しない防水キャップを電気コネクタ口金164にかぶせた時、その防水キャップに設けられた加圧口金にて送り込まれた空気を水分に通すことなく、空気のみを通すことのできる様にするためのものであり、リング179にて水密固定されている。ユーザが誤って防水キャップをつけないで、水につけた時にも水を通さない様にしている。また、そのために、各接点133,135の構成物を全て水密で固定されており、防水接点となっている。また、接点133,135,137、ピン158はインシュレータ160に水密固定されている。さらに、インシュレータ160、ガイド枠161、絶縁枠163、電気コネクタ口金164との間も水密固定されている。又、電気コネクタ口金164の外周には水密用Oリング195が環装されている。なお、197は信号用コネクタ受け131を挿入するときに使うカムリング(図示せず)に、防水キャップ(図示せず)を装着するために使うガイドピンである。
尚、信号用コネクタ130、信号用コネクタ受け131の組合わせは、第13図では1組であるが、これを複数にしても良い。また、SID17の種類によって、信号線の数とか周波数が異なるのは当然で、それに応じてグループ分けを行なって実施しても良い。
この実施例によれば、シールド接点のシールド枠は通常の接点ではなく、より耐性を有する単ピン接点により接続しているため耐性を大きくできる。
また、信号用コネクタ130の場合、シールド接点も容易に防水構造にすることができ、全体として防水コネクタを実現できる。
第15図は本発明の第6実施例の撮像装置201を示す。
この撮像装置201は、撮像部202と、信号ケーブル203を介して接続されるCCU204とから構成され、CCU204はディスプレイ等の周辺装置205と接続して撮像した映像を表示したり、ビデオテープレコーダ(VTR)等の記録装置にて映像を記録することもできる。
上記撮像部202は、対物レンズ206の焦点面に撮像管207を配線し、この撮像管207で光電変換した信号は増幅回路208で増幅され、撮像部202のハウジング209に取付けた信号用コネクタ受け211に導かれる。このコネクタ受け211には信号ケーブル203の一方の端部に取付けたコネクタ212を接続し、このケーブル203の地方の端部に取付けたコネクタ213をCCU204のコネクタ受け214に接続することによって、増幅回路208で増幅された信号をCCU204側に送ることができる。このCCU204内に信号処理回路215で信号処理されてNTSCの複合映像信号とかRGB信号に変換される。
上記コネクタ212,213及びコネクタ受け211,214として前述の各実施例のコネクタ及びコネクタ受けを適用することができる。
第16図は本発明の第7実施例の撮像装置221を示す。
この撮像装置221は、例えば第6実施例において、TVカメラ222を撮像部に用いている。
このTVカメラ222には、信号ケーブル203のコネクタ212を接続することのできるコネクタ受け211が設けてある。
この実施例でも上記コネクタ212,213として前述のコネクタを用いることができ、又、コネクタ受け211,214についても同様である。
第17図は本発明の第8実施例の撮像装置231を示す。
この実施例では、CCU232を内蔵したCCU内蔵カメラにて撮像装置231を構成している。この実施例では、対物レンズ206の焦点面にはCCD233が配設され、このCCD233はCCU232と信号線を介して接続されている。
この実施例では、撮像装置231と周辺装置205とにそれぞれ信号用コネクタ受け211,214が設けてあり、各コネクタ受け211,214にコネクタ212,213を接続することにより、信号の伝送を行なうことができる。
上記コネクタ212,213、コネクタ受け211,214として前述のコネクタ及びコネクタ受けを用いることができる。尚、コネクタ212と213とは同一構造であっても良いし、異なる構造であっても良い。信号用コネクタ受け211,214についても同様である。
[発明の効果]
以上述べたように本発明によれば、信号用コネクタ内でシールド線を内部導体と外部導体に分けて単ピンに接続すると共に、他の信号ラインに対しノイズとして影響を与えないもの同士にグループ分けして一括シールドする構造で信号ケーブルの接続を行なうようにしてあるので、電気コネクタを小型化且つ高耐久性のものにすることができると共に、SN比も高くできる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本発明の第1実施例に係り、第1図R>図は第1実施例における信号用コネクタ及び信号用コネクタ受けを示す斜視図、第2図は第1実施例の全体を示す構成図、第3図は電子内視鏡の先端側の構造を示す断面図、第4図は本発明の第2実施例の主要部の構造を示す説明図、第5図は本発明の第3実施例における信号用コネクタの一部を示す斜視図、第6図は本発明の第4実施例における信号用コネクタの一部を示す斜視図、第7図R>図は第4実施例における一方のパッキンの一部を示す斜視図、第8図は第4実施例における他方のパッキンの一部を示す斜視図、第9図は本発明の第5実施例における信号用コネクタ及び信号用コネクタ受けの構造を示す断面図、第10図は第9図とは異なる断面での信号用コネクタ及び信号用コネクタ受けの一部を示す断面図、第11図は第9図の信号用コネクタの接点の配列を示す図、第12図は第9図のA−A線断面図、第13図は第5実施例における固体撮像素子とビデオプロセッサとの電気的結線図、第14図はケーブルの構造を示す断面図、第15図は本発明の第6実施例を示す構成図、第16図は本発明の第7実施例を示す構成図、第17図は本発明の第8実施例を示す構成図である。
1……電子内視鏡装置、2……電子スコープ
3……ユニバーサルコード
4……コネクタ、5……信号処理装置
6……ビデオプロセッサ(VP)
17……SID、18……信号ケーブル
21……信号用コネクタ
22……信号用コネクタ受け
44……信号ライン、44A……内部導体
44B……外部導体
60,61……シールド枠
62a,62b……接点ピン
66a,66b,67a,67b……インシュレータ
81a,81b……接点ピン受け
82,88……シールド枠
84a,87b……インシュレータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】固体撮像素子を内蔵した撮像部と、前記固体撮像素子に接続された複数の信号線に接続されたコネクタを着脱自在で接続可能とするコネクタ受けを有し、前記固体撮像素子に駆動信号を印加すると共に、前記固体撮像素子から出力される画像信号を信号処理するビデオプロセッサとを具備する撮像装置において、前記コネクタ及びコネクタ受け内に、複数の信号ラインに共通のシールドラインを設け、該シールドラインを単ピンにて接続する手段を設けたことを特徴とする撮像装置。
【請求項1】固体撮像素子を内蔵した撮像部と、前記固体撮像素子に接続された複数の信号線に接続されたコネクタを着脱自在で接続可能とするコネクタ受けを有し、前記固体撮像素子に駆動信号を印加すると共に、前記固体撮像素子から出力される画像信号を信号処理するビデオプロセッサとを具備する撮像装置において、前記コネクタ及びコネクタ受け内に、複数の信号ラインに共通のシールドラインを設け、該シールドラインを単ピンにて接続する手段を設けたことを特徴とする撮像装置。
【第2図】
【第3図】
【第7図】
【第8図】
【第1図】
【第4図】
【第5図】
【第6図】
【第10図】
【第12図】
【第9図】
【第11図】
【第15図】
【第13図】
【第14図(a)】
【第16図】
【第14図(b)】
【第17図】
【第3図】
【第7図】
【第8図】
【第1図】
【第4図】
【第5図】
【第6図】
【第10図】
【第12図】
【第9図】
【第11図】
【第15図】
【第13図】
【第14図(a)】
【第16図】
【第14図(b)】
【第17図】
【特許番号】第2739906号
【登録日】平成10年(1998)1月23日
【発行日】平成10年(1998)4月15日
【国際特許分類】
【出願番号】特願昭63−140294
【出願日】昭和63年(1988)6月6日
【公開番号】特開平1−138854
【公開日】平成1年(1989)5月31日
【審査請求日】平成7年(1995)6月7日
【出願人】(999999999)オリンパス光学工業株式会社
【登録日】平成10年(1998)1月23日
【発行日】平成10年(1998)4月15日
【国際特許分類】
【出願日】昭和63年(1988)6月6日
【公開番号】特開平1−138854
【公開日】平成1年(1989)5月31日
【審査請求日】平成7年(1995)6月7日
【出願人】(999999999)オリンパス光学工業株式会社
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