説明

撮影制御装置、撮影制御方法およびプログラム

【課題】予め指定された撮影の方向および順番に従って自動的に撮影する撮影制御装置を実現する。
【解決手段】CPUは、撮影する方向(方角)を指定する撮影方角設定データSHと、指定された方向(方角)について撮影する順番を指定する撮影順番設定データSJとが設定されていると、電子コンパスの出力に基づき現在の方角(カメラ部の撮影方向)を取得する(ステップSB3)。取得した現在の方角が、指定された順番の方角の±5°以内に収まると(ステップSB4)、現在の方角が未撮影であるか否かを判別し(ステップSB5)、現在の方角が未撮影ならば、ユーザがシャッタボタンを操作することなく、オートシャッターにより現在の方角の画像を自動的に撮影して記録する(ステップSB6)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラ機能および電子コンパス機能を備えた携帯端末などの電子機器に用いて好適な撮影制御装置、撮影制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
カメラ機能および電子コンパス機能を備えてパノラマ撮影する装置が知られている。この種の装置として、例えば特許文献1には、カメラで撮影した画像データに、撮影時に地磁気センサが出力する方位角データ(撮影方向)を対応付けて記録するようにし、周囲360°の風景を複数回に分けて撮影した場合に、記録した複数の画像データのそれぞれに対応付けられた方位角データに従ってそれら複数の画像データをパノラマ合成する端末装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−217785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1に開示の技術は、単に撮像した画像データと、撮影時に地磁気センサが出力する方位角データ(撮影方向)とを対応付けて記録するだけなので、予め指定された撮影の方向および順番に従って自動的に撮影したり、予め指定された撮影場所および撮影の方向に従って自動的に撮影したりすることが出来ない、という問題がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、予め指定された撮影の方向および順番に従って自動的に撮影したり、予め指定された撮影場所および撮影の方向に従って自動的に撮影したりすることが出来る撮影制御装置、撮影制御方法およびプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の撮影制御装置では、撮影する方向および順番を指定する撮影条件を設定する撮影条件設定手段と、方向を取得する方向取得手段と、前記方向取得手段により取得された方向が、前記撮影条件で指定される撮影する方向および順番に一致するか否かを判別する撮影判別手段と、前記撮影判別手段により前記撮影条件で指定される撮影する方向および順番に一致すると判別された場合に、自動的に撮影して得た画像を記録する撮影記録手段とを具備することを特徴とする撮影制御装置。。
【0007】
また、本発明の撮影制御方法では、撮影する方向および順番を指定する撮影条件を設定する撮影条件設定過程と、方向を取得する方向取得過程と、前記方向取得過程により取得された方向が、前記撮影条件で指定される撮影する方向および順番に一致するか否かを判別する撮影判別過程と、前記撮影判別過程により前記撮影条件で指定される撮影する方向および順番に一致すると判別された場合に、自動的に撮影して得た画像を記録する撮影記録過程と
を具備することを特徴とする。
【0008】
さらに、本発明のプログラムでは、 コンピュータに、撮影する方向および順番を指定する撮影条件を設定する撮影条件設定ステップと、方向を取得する方向取得ステップと、前記方向取得ステップにより取得された方向が、前記撮影条件で指定される撮影する方向および順番に一致するか否かを判別する撮影判別ステップと、前記撮影判別ステップにより前記撮影条件で指定される撮影する方向および順番に一致すると判別された場合に、自動的に撮影して得た画像を記録する撮影記録ステップとを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、予め指定された撮影の方向および順番に従って自動的に撮影したり、予め指定された撮影場所および撮影の方向に従って自動的に撮影したりすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1実施形態による撮影制御装置を備えた携帯端末装置10の構成を示すブロック図である。
【図2】作業用メモリ80の構成を示すメモリマップである。
【図3】第1実施形態による撮影条件設定処理の動作を示すフローチャートである。
【図4】自動撮影方角設定画面の一例を示す図である。
【図5】自動撮影順番設定画面の一例を示す図である。
【図6】第1実施形態による自動方角撮影処理の動作を示すフローチャートである。
【図7】ビューファインダVFの表示例を示す図である。
【図8】4方位撮影時の合成画像の一例を示す図である。
【図9】第2実施形態による撮影制御装置を備えた携帯端末装置10の構成を示すブロック図である。
【図10】第2実施形態による撮影条件設定処理の動作を示すフローチャートである。
【図11】第2実施形態による自動方角撮影処理の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
A.構成
図1は、第1実施形態による撮影制御装置を備えた携帯端末10の構成を示すブロック図である。この図において、CPU20は、入力部40が発生する操作イベントに応じて、バス30を介して接続される端末各部を制御する。本発明の要旨に係わるCPU20の特徴的な処理動作については追って述べる。入力キー/タッチパネル41は、ユーザ操作に対応した操作信号を発生する。入力部40は、入力キー/タッチパネル41が発生する操作信号を検知してCPU20に供給する操作イベントを発生する。
【0012】
表示制御部50は、CPU20から供給される表示制御データに従って、例えばLCDパネル(又は有機ELパネル)から構成される表示部51を表示制御して画面表示する。無線通信部60は、CPU20の制御の下に、データ通信時にはアンテナ(不図示)を介して移動体通信網の基地局とデータ授受を行い、音声通話時にはアンテナを介して受信復調した音声データを音声信号処理部70に出力する一方、音声信号処理部70から供給される音声データを変調して得た無線信号をアンテナから送信する。音声信号処理部70は、CPU20の制御の下に、無線通信部60から供給される音声データをD/A変換してスピーカ110から発音させたり、マイク120から出力される音声信号をA/D変換して無線通信部60に供給する。
【0013】
RAMから構成される作業用メモリ80は、図2に図示するように、CPU20の処理に用いられる各種レジスタ・フラグデータが一時記憶されるワークエリアWEと、撮影方角設定データSHおよび撮影順番設定データSJを記憶するエリアを備える。撮影方角設定データSHとは、撮影する方角を指定するデータであり、後述する撮影条件設定処理において設定される。撮影順番設定データSJとは、撮影方角設定データSHにより指定される方角(撮影方向)を、どの順番で撮影するかを指定するデータであり、後述する撮影条件設定処理において設定される。
【0014】
フラッシュメモリなどから構成される不揮発性メモリ90は、アドレス帳などのユーザデータや撮影した画像データなどを記憶する。ROM100は、CPU20により実行される各種制御プログラムデータを記憶する。各種制御プログラムとは、後述する撮影条件設定処理や自動方角撮影処理を含む。カメラ部130は、CPU20の制御の下に、撮像した画像データ(もしくは動画像データ)を不揮発性メモリ90の所定エリアに記録する。電子コンパス140は、地磁気センサ(ホール素子など)から構成され、端末装置10がどの方角を向いているかを検出する。
【0015】
B.動作
次に、図3〜図8を参照して、上記構成による端末装置10のCPU20が実行する撮影条件設定処理および自動方角撮影処理の動作を説明する。なお、CPU20が実行する撮影条件設定処理および自動方角撮影処理は、端末装置10が備える撮影制御装置の機能に相当する。
【0016】
(1)撮影条件設定処理の動作
図3は、撮影条件設定処理の動作を示すフローチャートである。本処理を起動する操作イベントが発生すると、CPU20は、図3に図示するステップSA1に進み、前述した撮影方角設定データSHを設定する自動撮影方角選択を実行する。具体的には、ステップSA1に進むと、図4に図示する自動撮影方角設定画面を表示部51に表示させ、当該画面に表示される8方位の中から撮影したい方角、例えば「北」、「南」、「東」および「西」ならば、それぞれの方角をタッチ操作して選択する。タッチ操作で選択された方角にはチェックマークが付与され、撮影方角設定データSHとして設定された状態を表す。設定された撮影方角設定データSHは、作業用メモリ80に格納される。
【0017】
続いて、ステップSA2では、前述した撮影順番設定データSJを設定する自動撮影順番設定を実行する。この場合、図5に図示する自動撮影順番設定画面を表示部51に表示させ、当該画面に表示される8方位の中から先に選択した各方角について撮影する順番をキー入力する。例えば図5に図示する一例では、「北」が「2番目」、「南」が「1番目」、「東」が「4番目」、「西」が「3番目」に設定された状態を表す。設定された撮影順番設定データSJは、作業用メモリ80に格納される。
【0018】
(2)自動方角撮影処理の動作
図6は、自動方角撮影処理の動作を示すフローチャートである。本処理を起動する操作イベントが発生すると、CPU20は、図6に図示するステップSB1に進み、設定データ(撮影方角設定データSHおよび撮影順番設定データSJ)が作業用メモリ80に格納されているか否かを判断する。設定データが作業用メモリ80に格納されていなければ、判断結果は「NO」となり、本処理を終えるが、設定データが作業用メモリ80に格納されていると、判断結果が「YES」になり、ステップSB2に進む。
【0019】
ステップSB2では、撮影する順番を示すポインタnに初期値「1」をストアすると共に、カメラ部130および電子コンパス140を起動させる。続いて、ステップSB3に進むと、電子コンパス140の出力に基づき現在の方角(カメラ部130の撮影方向)を測定する。この場合、図7に図示するように、表示部51が周知のビューファインダVFとして機能し、撮像した画像が画面表示されると共に、当該ビューファインダVF中の方角表示エリアDEに、現在の方角が表示されるようになっている。
【0020】
続いて、ステップSB4では、上記ステップSB3にて測定した現在の方角が、撮影順序n番目(ポインタnで指定される順番)の方角の±5°以内であるか否かを判断する。現在の方角が撮影順序n番目の方角の±5°以内でなければ、判断結果は「NO」になり、上記ステップSB3に処理を戻して方角を再測定する。そして、例えば再測定した現在の方角が撮影順序n番目の方角の±5°以内に収まると、上記ステップSB4の判断結果が「YES」になり、ステップSB5に進む。
【0021】
ステップSB5では、現在の方角が未撮影であるか否かを判別する。既に撮影済みの方角ならば、判断結果は「NO」になり、上記ステップSB3に処理を戻すが、現在の方角が未撮影であると、判断結果が「YES」になり、ステップSB6に進む。ステップSB6では、ユーザがシャッタボタンを押下操作することなく、オートシャッタにより現在の方角の画像を自動的に撮影して記録する。これにより、予め指定された撮影の方向および撮影する順番に従って自動的に撮影することが可能になる。
【0022】
そして、ステップSB7に進み、撮影の順番を示すポインタnをインクリメントして歩進させ、続くステップSB8では、歩進されたポインタnの値が「4」より大きいか否か、すなわち予め指定した撮影方向を全て撮り終えたかどうかを判断する。全て撮り終えていなければ、判断結果は「NO」になり、上述のステップSB3に処理を戻す。これに対し、歩進されたポインタnの値が「4」を超え、予め指定した撮影方向を全て撮り終えると、上記ステップSB8の判断結果が「YES」になり、本処理を終える。
【0023】
このように、第1実施形態では、撮影する方向(方角)を指定する撮影方角設定データSHと、指定された方向(方角)について撮影する順番を指定する撮影順番設定データSJとを予め設定しておき、電子コンパス140の出力に基づき取得した現在の方角(カメラ部130の撮影方向)が、指定された順番の方角の±5°以内に収まると、現在の方角が未撮影であるか否かを判別し、現在の方角が未撮影ならば、ユーザがシャッタボタンを押下操作することなく、オートシャッタにより現在の方角の画像を自動的に撮影して記録するので、予め指定された撮影の方向および順番に従って自動的に撮影することが可能になる。
【0024】
なお、本発明は上述した第1実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲で種々変形することが可能である。一例として挙げれば、本実施形態における撮影制御装置は、カメラ機能および電子コンパスを備えた携帯電話やスマートフォンに限らず、カメラ機能および電子コンパスを具備するゲーム装置、タブレットPC、ラップトップ/ノートPCなどの電子機器に適用可能であることは言うまでもない。
【0025】
また、上述した第1実施形態では、電子コンパス140の出力に基づき取得した現在の方角(カメラ部130の撮影方向)が、指定された順番の方角の±5°以内に収まっているか否かを判別するようにしたが、これに限らず、ユーザ設定される角度範囲内に収まっているかどうかを判別する態様としても構わない。さらに、本実施形態では、撮影方角設定データSHの一例として、「北」、「南」、「東」および「西」の4方位を選択するようにしたが、これに限らず、8方位又は16方位の内から任意の方角を選択する態様とすることも可能である。
【0026】
加えて、第1実施形態では、ユーザがシャッタボタンを押下操作することなく、オートシャッタにより現在の方角の画像を自動的に撮影して記録するようにしたが、これに替えて、例えば現在の方角(撮影方向)が、目的の方角の所定角度範囲内に収まった場合に、シャッタボタンの押下を促す報知音をスピーカ110から放音させ、その報知音でユーザがマニュアル撮影する態様にすることも可能である。
【0027】
また、上述の第1実施形態では、予め指定された方角を自動的に撮影する毎に記録するようにしたが、例えば図8に図示する一例のように、「北」、「南」、「東」および「西」の4方位を撮影して記録した各画像を1つの画像に合成して画面表示するようにしてもよい。このようにすれば、パノラマ撮影した画像とは異なり、写したい方角の画像だけを一画面に表示することが可能になる。
【0028】
[第2実施形態]
次に、図9〜図11を参照して第2実施形態について説明する。図9は、第2実施形態による撮影制御装置を備えた携帯端末10の構成を示すブロック図である。この図に示す第2実施形態が、図1に図示した第1実施形態と相違する点は、ナビゲーション部150を備えたことにある。ナビゲーション部150は、GPS受信機能、地図データベース機能およびマップマッチング機能を有し、CPU20の制御の下に、GPS受信機能により取得した現在位置を含む地図データを地図データベースから検索し、該当する地図データ上に現在位置をマッチングさせて表示部51に地図画面を表示させると共に、電子コンパス140の出力に基づき取得した進行方向を地図画面に表示させる。
【0029】
次に、こうした第2実施形態による端末装置10のCPU20が実行する撮影条件設定処理および自動方角撮影処理の動作について図10〜図11を参照して説明する。なお、CPU20が実行する撮影条件設定処理および自動方角撮影処理は、端末装置10が備える撮影制御装置の機能に相当する。
【0030】
図10は、第2実施形態による撮影条件設定処理の動作を示すフローチャートである。本処理を起動する操作イベントが発生すると、CPU20は、図10に図示するステップSC1に進み、自動撮影場所指定を実行する。具体的には、表示部51に表示される地図画面において自動撮影したい位置をタッチ操作することによって自動撮影場所を表す位置データを指定する。タッチ操作で指定された位置データは、作業用メモリ80に保存される。自動撮影したい位置が複数存在する場合には、それらの位置をそれぞれタッチ操作して指定する。
【0031】
続いて、ステップSC2では、上記ステップSC1において指定した自動撮影場所毎に自動撮影する方角を設定する。具体的には、表示部51に表示される地図画面において指定した自動撮影場所を起点として、自動撮影する方角へドラッグ操作することによって自動撮影する方角を表す方角データを設定する。ドラッグ操作で設定された方角データは、作業用メモリ80に保存される。
【0032】
次に、図11を参照して第2実施形態による自動方角撮影処理の動作を説明する。本処理を起動する操作イベントが発生すると、CPU20は、図11に図示するステップSD1に進み、上述した撮影条件設定処理によって作業用メモリ80に格納された撮影条件(位置データおよび方角データ)の内、最初の撮影条件を読み出す。続いて、ステップSD2では、カメラ部130、電子コンパス140およびナビゲーション部150を起動させると共に、起動させた電子コンパス140およびナビゲーション部150の出力に基づき現在位置および進行方向を取得する。
【0033】
そして、ステップSD3に進むと、上記ステップSD2において取得した現在位置が、撮影条件(位置データ)で指定される撮影場所に一致したか否かを判断する。現在位置が撮影場所に一致しなければ、判断結果は「NO」になり、上述のステップSD2に処理を戻すが、現在位置が撮影場所に一致すると、上記ステップSD3の判断結果は「YES」になり、ステップSD4に進む。
【0034】
ステップSD4では、上記ステップSD2において取得した進行方向が、撮影条件(方角データ)で指定される方角に一致したか否かを判断する。進行方向が撮影する方角に一致しなければ、判断結果は「NO」になり、上述のステップSD2に処理を戻すが、進行方向が撮影する方角に一致すると、上記ステップSD4の判断結果は「YES」になり、ステップSD5に進み、ユーザがシャッタボタンを押下操作することなく、オートシャッタにより現在の方角の画像を自動的に撮影して記録する。これにより、予め指定された撮影場所および撮影の方向に従って自動的に撮影することが可能になる。
【0035】
続いて、ステップSD6では、次の撮影条件(位置データおよび方角データ)が作業用メモリ80に記憶されているか否かを判断する。次の撮影条件(位置データおよび方角データ)が有れば、判断結果は「YES」になり、ステップSD7に進み、作業用メモリ80から次の撮影条件(位置データおよび方角データ)を読み出した後、上述のステップSD2に処理を戻す。以後、全ての撮影条件について上述したステップSD2〜SD7を繰り返す。そして、全ての撮影条件について自動撮影し終えると、上記ステップSD6の判断結果が「NO」になり、本処理を終える。
【0036】
このように、第2実施形態では、撮影する場所を指定する位置データと、撮影する方向(方角)を指定する方角データとから構成される撮影条件を予め設定しておき、電子コンパス140およびナビゲーション部150の出力に基づき現在位置および進行方向を取得し、取得した現在位置が位置データで指定される撮影場所に合致し、かつ取得した進行方向が方角データで指定される撮影方向に合致した場合に、ユーザがシャッタボタンを押下操作することなく、オートシャッタにより現在の方角の画像を自動的に撮影して記録するので、予め指定された撮影場所および撮影の方向に従って自動的に撮影することが可能になる。
【0037】
第2実施形態では、撮影する場所と、方向とを予め指定したが、GPS受信機能から得られる現在位置と、地図データベース上にある道路方角情報とから、近傍の道路へマップマッチングして、マッチング後の更新された現在位置を撮影場所、更新現在位置からの道路方角情報から撮影する方向を少なくとも1つ、例えば進行方向であったり、交差点の道路方角情報を得ても良い。
【0038】
第1実施形態、第2実施形態では、電子コンパスからの方角を得て撮影したが、電子コンパスに加え2軸以上のジャイロとの組み合わせ、もしくは方角情報が予め設定された3軸ジャイロセンサで、3次元方向の方向としてもよい。
【0039】
[付記]
次に、本発明の特徴を付記する。なお、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のように記載され得るが、その記載に限定されるものではない。
【0040】
(付記1)
撮影する方向および順番を指定する撮影条件を設定する撮影条件設定手段と、
方向を取得する方向取得手段と、
前記方向取得手段により取得された方向が、前記撮影条件で指定される撮影する方向および順番に一致するか否かを判別する撮影判別手段と、
前記撮影判別手段により前記撮影条件で指定される撮影する方向および順番に一致すると判別された場合に、自動的に撮影して得た画像を記録する撮影記録手段と
を具備することを特徴とする撮影制御装置。
【0041】
(付記2)
撮影する方向および順番を指定する撮影条件を設定する撮影条件設定過程と、
方向を取得する方向取得過程と、
前記方向取得過程により取得された方向が、前記撮影条件で指定される撮影する方向および順番に一致するか否かを判別する撮影判別過程と、
前記撮影判別過程により前記撮影条件で指定される撮影する方向および順番に一致すると判別された場合に、自動的に撮影して得た画像を記録する撮影記録過程と
を具備することを特徴とする撮影制御方法。
【0042】
(付記3)
コンピュータに、
撮影する方向および順番を指定する撮影条件を設定する撮影条件設定ステップと、
方向を取得する方向取得ステップと、
前記方向取得ステップにより取得された方向が、前記撮影条件で指定される撮影する方向および順番に一致するか否かを判別する撮影判別ステップと、
前記撮影判別ステップにより前記撮影条件で指定される撮影する方向および順番に一致すると判別された場合に、自動的に撮影して得た画像を記録する撮影記録ステップと
を実行させることを特徴とするプログラム。
【0043】
(付記4)
撮影する場所および方向を指定する撮影条件を設定する撮影条件設定手段と、
現在位置を取得する現在位置取得手段と、
方向を取得する方向取得手段と、
前記現在位置取得手段により取得された現在位置が、前記撮影条件で指定される撮影する場所に一致するか否かを判別する第1の判別手段と、
前記方向取得手段により取得された方向が、前記撮影条件で指定される撮影する方向に一致するか否かを判別する第2の判別手段と、
前記第1の判別手段により前記撮影条件で指定される撮影する場所に一致すると判別され、かつ前記第2の判別手段により前記撮影条件で指定される撮影する方向に一致すると判別された場合に、自動的に撮影して得た画像を記録する撮影記録手段と
を具備することを特徴とする撮影制御装置。
【0044】
(付記5)
前記撮影条件設定手段が、前記現在位置取得手段から得られる現在位置と、地図データベース上にある道路方角情報とから、マップマッチング後の更新された現在位置を撮影する前記場所、更新現在位置からの道路方角情報から撮影する前記方向、を指定して撮影条件を設定することを特徴とする付記4記載の撮影制御装置。
【0045】
(付記6)
撮影する場所および方向を指定する撮影条件を設定する撮影条件設定過程と、
現在位置を取得する現在位置取得過程と、
方向を取得する方向取得過程と、
前記現在位置取得過程により取得された現在位置が、前記撮影条件で指定される撮影する場所に一致するか否かを判別する第1の判別過程と、
前記方向取得過程により取得された方向が、前記撮影条件で指定される撮影する方向に一致するか否かを判別する第2の判別過程と、
前記第1の判別過程により前記撮影条件で指定される撮影する場所に一致すると判別され、かつ前記第2の判別過程により前記撮影条件で指定される撮影する方向に一致すると判別された場合に、自動的に撮影して得た画像を記録する撮影記録過程と
を具備することを特徴とする撮影制御方法。
【0046】
(付記7)
コンピュータに、
撮影する場所および方向を指定する撮影条件を設定する撮影条件設定ステップと、
現在位置を取得する現在位置取得ステップと、
方向を取得する方向取得ステップと、
前記現在位置取得ステップにより取得された現在位置が、前記撮影条件で指定される撮影する場所に一致するか否かを判別する第1の判別ステップと、
前記方向取得ステップにより取得された方向が、前記撮影条件で指定される撮影する方向に一致するか否かを判別する第2の判別ステップと、
前記第1の判別ステップにより前記撮影条件で指定される撮影する場所に一致すると判別され、かつ前記第2の判別ステップにより前記撮影条件で指定される撮影する方向に一致すると判別された場合に、自動的に撮影して得た画像を記録する撮影記録ステップと
を実行させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0047】
10 端末装置
20 CPU
30 バス
40 入力部
41 入力キー/タッチパネル
50 表示制御部
51 表示部
60 無線通信部
70 音声信号処理部
80 作業用メモリ
90 不揮発性メモリ
100 ROM
110 スピーカ
120 マイク
130 カメラ部
140 電子コンパス
150 ナビゲーション部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影する方向および順番を指定する撮影条件を設定する撮影条件設定手段と、
方向を取得する方向取得手段と、
前記方向取得手段により取得された方向が、前記撮影条件で指定される撮影する方向および順番に一致するか否かを判別する撮影判別手段と、
前記撮影判別手段により前記撮影条件で指定される撮影する方向および順番に一致すると判別された場合に、自動的に撮影して得た画像を記録する撮影記録手段と
を具備することを特徴とする撮影制御装置。
【請求項2】
撮影する方向および順番を指定する撮影条件を設定する撮影条件設定過程と、
方向を取得する方向取得過程と、
前記方向取得過程により取得された方向が、前記撮影条件で指定される撮影する方向および順番に一致するか否かを判別する撮影判別過程と、
前記撮影判別過程により前記撮影条件で指定される撮影する方向および順番に一致すると判別された場合に、自動的に撮影して得た画像を記録する撮影記録過程と
を具備することを特徴とする撮影制御方法。
【請求項3】
コンピュータに、
撮影する方向および順番を指定する撮影条件を設定する撮影条件設定ステップと、
方向を取得する方向取得ステップと、
前記方向取得ステップにより取得された方向が、前記撮影条件で指定される撮影する方向および順番に一致するか否かを判別する撮影判別ステップと、
前記撮影判別ステップにより前記撮影条件で指定される撮影する方向および順番に一致すると判別された場合に、自動的に撮影して得た画像を記録する撮影記録ステップと
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項4】
撮影する場所および方向を指定する撮影条件を設定する撮影条件設定手段と、
現在位置を取得する現在位置取得手段と、
方向を取得する方向取得手段と、
前記現在位置取得手段により取得された現在位置が、前記撮影条件で指定される撮影する場所に一致するか否かを判別する第1の判別手段と、
前記方向取得手段により取得された方向が、前記撮影条件で指定される撮影する方向に一致するか否かを判別する第2の判別手段と、
前記第1の判別手段により前記撮影条件で指定される撮影する場所に一致すると判別され、かつ前記第2の判別手段により前記撮影条件で指定される撮影する方向に一致すると判別された場合に、自動的に撮影して得た画像を記録する撮影記録手段と
を具備することを特徴とする撮影制御装置。
【請求項5】
前記撮影条件設定手段が、前記現在位置取得手段から得られる現在位置と、地図データベース上にある道路方角情報とから、マップマッチング後の更新された現在位置を撮影する前記場所、更新現在位置からの道路方角情報から撮影する前記方向、を指定して撮影条件を設定することを特徴とする請求項4記載の撮影制御装置。
【請求項6】
撮影する場所および方向を指定する撮影条件を設定する撮影条件設定過程と、
現在位置を取得する現在位置取得過程と、
方向を取得する方向取得過程と、
前記現在位置取得過程により取得された現在位置が、前記撮影条件で指定される撮影する場所に一致するか否かを判別する第1の判別過程と、
前記方向取得過程により取得された方向が、前記撮影条件で指定される撮影する方向に一致するか否かを判別する第2の判別過程と、
前記第1の判別過程により前記撮影条件で指定される撮影する場所に一致すると判別され、かつ前記第2の判別過程により前記撮影条件で指定される撮影する方向に一致すると判別された場合に、自動的に撮影して得た画像を記録する撮影記録過程と
を具備することを特徴とする撮影制御方法。
【請求項7】
コンピュータに、
撮影する場所および方向を指定する撮影条件を設定する撮影条件設定ステップと、
現在位置を取得する現在位置取得ステップと、
方向を取得する方向取得ステップと、
前記現在位置取得ステップにより取得された現在位置が、前記撮影条件で指定される撮影する場所に一致するか否かを判別する第1の判別ステップと、
前記方向取得ステップにより取得された方向が、前記撮影条件で指定される撮影する方向に一致するか否かを判別する第2の判別ステップと、
前記第1の判別ステップにより前記撮影条件で指定される撮影する場所に一致すると判別され、かつ前記第2の判別ステップにより前記撮影条件で指定される撮影する方向に一致すると判別された場合に、自動的に撮影して得た画像を記録する撮影記録ステップと
を実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−55508(P2013−55508A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−192425(P2011−192425)
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】