撮影装置、携帯通信機器および警告システム
【課題】 置き忘れに因る放置状態を持ち主に確実に告知するとともに、コストアップを抑えること。
【解決手段】 セルフタイマ撮影後、手振れ検出センサ74または測位部72によってカメラ10の移動の有無を検出するとともに、タイマ76を用いてカメラの静止時間を計時し、静止時間が一定時間を超えたときにカメラ10の置き忘れと判定して、スピーカ64および光源68によって警告を発するか、あるいは、無線通信部70により携帯電話に無線で通報する。無線通信部70によって受信した携帯電話の位置情報と測位部72によって得られたカメラ10の位置情報とに基づいて、携帯電話とカメラ10との間の距離を算出し、その距離が閾値よりも大きいときにカメラ10の置き忘れと判定して携帯電話に無線で通報するようにしてもよい。携帯電話で距離を算出して警告を行なうようにしてもよい。
【解決手段】 セルフタイマ撮影後、手振れ検出センサ74または測位部72によってカメラ10の移動の有無を検出するとともに、タイマ76を用いてカメラの静止時間を計時し、静止時間が一定時間を超えたときにカメラ10の置き忘れと判定して、スピーカ64および光源68によって警告を発するか、あるいは、無線通信部70により携帯電話に無線で通報する。無線通信部70によって受信した携帯電話の位置情報と測位部72によって得られたカメラ10の位置情報とに基づいて、携帯電話とカメラ10との間の距離を算出し、その距離が閾値よりも大きいときにカメラ10の置き忘れと判定して携帯電話に無線で通報するようにしてもよい。携帯電話で距離を算出して警告を行なうようにしてもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、置き忘れなどに起因する放置を防止することができる撮影装置、携帯通信機器および警告システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、撮影時の手振れ補正機能や、GPS(Global Positioning System )信号に基づく測位機能を有した、カメラ、携帯電話等の携帯通信機器が提供されるようになった。
【0003】
セルフタイマ撮影後などの置き忘れに起因する携帯通信機器の放置状態を警告する技術も知られている。
【0004】
特許文献1には、落下時のショックを検出する衝撃センサ、または、落下速度が一定以上加わると信号出力する加速度センサを備え、落下を検出したとき、音で報知する携帯通信機器が記載されている。
【0005】
特許文献2には、携帯電話から送信される特定電波を子機で受信してその特定電波の電界強度を測定するか、あるいは、子機から送信される特定電波を携帯電話で受信してその特定電波の電界強度を測定し、電界強度の測定値が特定の閾値よりも小さいと判定されたときに、警告音を発するようにした携帯電話機セットが記載されている。
【0006】
特許文献3には、カメラの使用者に保持される分離ユニットからの無線交信を受信しない状態が一定時間以上継続したときに、警報音を発するようにしたカメラが記載されている。
【0007】
特許文献4には、撮影が終了したときに、警告音を発するスピーカを有した撮影システムが記載されている。
【特許文献1】特開平11−296765号公報
【特許文献2】特開2002―218542号公報
【特許文献3】特開2002―165271号公報
【特許文献4】特開平8―179402号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、置き忘れに起因する放置状態を確実に検出してユーザに知覚させることが困難な場合があり、また、放置状態を検出して警告するためには、一般に、新たなハードウエアを追加する必要があるのでコストアップになる。
【0009】
特許文献1に記載のものは、置き忘れに因る放置状態は検出できない。また、落下時のショックを検出する衝撃センサまたは落下速度が一定以上加わると信号出力する加速度センサを、一般に新たに設ける必要があるので、ハードウエアのコストアップになる。
【0010】
特許文献2に記載のものは、電波強度の測定値を、携帯電話と子機との間の距離に関係なく特定の閾値と比較するので、誤認識に因る誤報の懸念がある。また、特別な子機の用意が必要なので、ハードウエアのコストアップになる。
【0011】
特許文献3に記載のものは、無線交信を受信している状態では警報音を発生しないので、環境によってはカメラの使用者がカメラから遠く離れたとしても警報音が長期間発生しない懸念がある。
【0012】
特許文献4に記載のものは、撮影終了時の警告音が短時間(例えば数百ミリ秒)である場合には、その警告音を持ち主が聞き逃してしまうことがあり、持ち主に確実に知覚させることができず、また、持ち主が音を止める操作をするまで警告音を鳴らし続けるようにした場合には、周りの人の迷惑になる。また、警告音を発するスピーカを有してはいるが、置き忘れの検知を行う手段がなく、撮影終了時に常に警告音を発することになる。
【0013】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、置き忘れに因る放置状態を持ち主に確実に告知できるとともに、コストアップを抑えることができる撮影装置、携帯通信機器および警告システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、被写体を撮影する撮影装置において、時間を計時するタイマと、本撮影装置の移動の有無を検出する移動検出手段と、警告を発する警告手段と、前記タイマを用いてセルフタイマ撮影を行った後、前記移動検出手段によって本撮影装置の移動の有無を検出するとともに、前記タイマを用いて本撮影装置の静止時間を計時し、該静止時間が一定時間を超えたときに本撮影装置の置き忘れと判定して前記警告手段によって警告を発する制御手段と、を備えたことを特徴とする撮影装置を提供する。
【0015】
請求項2に記載の発明は、被写体を撮影する撮影装置において、時間を計時するタイマと、本撮影装置の移動の有無を検出する移動検出手段と、特定の携帯通信機器と無線通信可能な無線通信手段と、前記タイマを用いてセルフタイマ撮影を行った後、前記移動検出手段によって本撮影装置の移動の有無を検出するとともに、前記タイマを用いて本撮影装置の静止時間を計時し、該静止時間が一定時間を超えたときに本撮影装置の置き忘れと判定して前記無線通信手段によって前記携帯通信機器に対して無線で通報を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする撮影装置を提供する。
【0016】
請求項3に記載の発明は、被写体を撮影する撮影装置において、時間を計時するタイマと、本撮影装置の移動の有無を検出する移動検出手段と、特定の携帯通信機器と無線通信可能な無線通信手段と、本撮影装置が電源オン状態である場合、前記移動検出手段によって本撮影装置の移動の有無を検出するとともに、前記タイマを用いて本撮影装置の静止時間を計時し、該静止時間が一定時間を超えたときに本撮影装置の置き忘れと判定して前記無線通信手段により前記携帯通信機器に対して無線で通報を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする撮影装置を提供する。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の発明において、前記移動検出手段は、手振れ検出用のセンサ、および、GPS信号(Global Positioning System)に基づいて測位を行う測位手段のうちで、少なくともいずれか一方を含んで構成されていることを特徴とする撮影装置を提供する。
【0018】
請求項5に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記制御手段は、前記タイマを用いてセルフタイマ撮影を行なった後、該セルフタイマ撮影の計時時間と同じ計時時間を再び前記タイマにセットして計時を開始し、前記静止時間が前記セルフタイマ撮影の計時時間を超えたときに本撮影装置の置き忘れと判定することを特徴とする撮影装置を提供する。
【0019】
請求項6に記載の発明は、被写体を撮影する撮影装置において、時間を計時するタイマと、警告を発する警告手段と、前記タイマを用いてセルフタイマ撮影を行なった後、該セルフタイマ撮影の計時時間と同じ計時時間を再び前記タイマにセットして計時を開始するとともに前記警告手段による警告を開始し、前記タイマの計時期間中に前記警告手段による警告を継続して、前記タイマの計時終了時に前記警告手段による警告を停止する制御手段と、を備えたことを特徴とする撮影装置を提供する。
【0020】
請求項7に記載の発明は、携帯可能な携帯通信機器において、GPS信号に基づいて測位を行う測位手段と、セルフタイマ撮影機能を有する撮影装置と無線通信可能な無線通信手段と、警告を発する警告手段と、前記撮影装置から送信されるセルフタイマ撮影時機を示す通報を前記無線通信部によって受信するとともに、前記測位手段によって得られるセルフタイマ撮影時の位置情報と現在の位置情報とに基づいて、セルフタイマ撮影時の位置と現在位置との間の距離を算出し、算出された距離が閾値よりも大きいときに前記警告手段によって警告を発する制御手段と、を備えたことを特徴とする携帯通信機器を提供する。
【0021】
請求項8に記載の発明は、携帯可能な携帯通信機器において、GPS信号に基づいて測位を行う測位手段と、測位機能を有する撮影装置と無線通信可能な無線通信手段と、警告を発する警告手段と、前記撮影装置から送信される前記撮影装置の位置情報を前記無線通信手段によって受信するとともに、前記撮影装置の位置情報と前記測位手段によって得られる本携帯通信機器の位置情報とに基づいて、前記撮影装置と本携帯通信機器との間の距離を算出し、算出された距離が閾値よりも大きいときに、前記撮影装置の置き忘れと判定して前記警告手段によって警告を発する制御手段と、を備えたことを特徴とする携帯通信機器を提供する。
【0022】
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の発明において、前記撮影装置と本携帯通信機器との間の距離判定用の前記閾値を入力可能な閾値入力手段と、前記閾値を記憶する記憶手段と、を備えたことを特徴とする携帯通信機器を提供する。
【0023】
請求項10に記載の発明は、被写体を撮影する撮影装置において、GPS信号に基づいて測位を行う測位手段と、測位機能を有する携帯通信機器と無線通信可能な無線通信手段と、前記携帯通信機器から送信される前記携帯通信機器の位置情報を前記無線通信手段によって受信するとともに、前記携帯通信機器の位置情報と前記測位手段によって得られる本撮影装置の位置情報とに基づいて、前記携帯通信機器と本撮影装置との間の距離を算出し、算出された距離が閾値よりも大きいときに、本撮影装置の置き忘れと判定して本撮影装置の位置情報を前記無線通信手段によって前記携帯通信機器に対して通報する制御手段と、を備えたことを特徴とする撮影装置を提供する。
【0024】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、本撮影装置と前記携帯通信機器との間の距離判定用の前記閾値を入力可能な閾値入力手段と、前記閾値を記憶する記憶手段と、を備えたことを特徴とする撮影装置を提供する。
【0025】
請求項12に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記無線通信手段は、前記携帯通信機器で入力された距離判定用の前記閾値を前記携帯通信機器から受信することを特徴とする撮影装置を提供する。
【0026】
請求項13に記載の発明は、撮影装置から発信される特定の周波数を有する特定電波の有無および前記特定電波の電波強度を検知する電波検知手段と、前記撮影装置と本携帯通信機器との間の距離判定用の閾値を記憶する記憶手段と、前記閾値を入力可能な閾値入力手段と、警告を発する警告手段と、前記電波検知手段で検知された特定電波の有無、および、前記特定電波の電波強度が前記閾値を超えているか否かに基づいて、前記撮影装置と本携帯通信機器との間の距離の遠近を判定し、前記撮影装置と本携帯通信機器との間の距離が遠いと判定された場合には、前記撮影装置の置き忘れと判定して前記警告手段によって警告を発する制御手段と、を備えたことを特徴とする携帯通信機器を提供する。
【0027】
請求項14に記載の発明は、請求項1または6に記載の発明において、警告機能のオンおよびオフを示す警告機能切替指示を入力可能な警告機能切替指示入力手段を備え、前記警告機能切替指示が警告機能オフを示す場合には警告を行わないことを特徴とする撮影装を提供する。
【0028】
請求項15に記載の発明は、請求項7、8、および13のいずれか1項に記載の発明において、警告機能のオンおよびオフを示す警告機能切替指示を入力可能な警告機能切替指示入力手段を備え、前記警告機能切替指示が警告機能オフを示す場合には警告を行わないことを特徴とする携帯通信機器を提供する。
【0029】
請求項16に記載の発明は、被写体を撮影する撮影装置と携帯可能な携帯通信機器とを含んで構成される警告システムにおいて、請求項1、2、3、4、5、6、10、11、12のいずれか1項に記載の撮影装置、または、請求項7、8、9、13のいずれか1項に記載の携帯通信機器を備えたことを特徴とする警告システムを提供する。
【0030】
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の警告システムにおいて、前記携帯通信機器は、警告機能のオンおよびオフを示す警告機能切替指示を入力可能な警告機能切替指示入力手段を備え、前記携帯通信機器は、前記警告機能切替指示入力手段によって入力された前記警告機能切替指示を前記撮影装置へ送信し、前記撮影装置は、前記警告機能切替指示が警告機能オフを示す場合には、請求項1および6に記載の前記警告、請求項2、3および10に記載の置き忘れと判定した場合の前記通報、請求項7に記載のセルフタイマ撮影時機を示す前記通報、請求項8に記載の前記撮影装置の前記位置情報の送信、および、請求項13に記載の前記特定電波の発信のいずれをも行わないことを特徴とする警告システムを提供する。
【0031】
なお、「撮影装置」は、デジタルカメラに特に限定されず、被写体を撮影する機能を有する装置であれば、これを含む。また、「携帯通信機器」は、携帯電話に特に限定されず、人が携帯可能であって無線通信機能を有する機器であれば、これを含む。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、置き忘れに因る放置状態を持ち主に確実に告知できるとともに、コストアップを抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、添付図面に従って本発明に係るカメラを実施するための最良の形態について詳説する。
【0034】
図1は、デジタルカメラ(以下単に「カメラ」という)の構成例を示すブロック図である。同図に示すように、カメラ10は、撮影光学系12、撮像素子14、タイミングジェネレータ(TG)16、アナログ信号処理部18、A/D変換器20、画像入力コントローラ22、デジタル信号処理部24、エンコーダ28、画像表示部30、圧縮・伸張処理部32、メディアコントローラ34、記憶メディア36、AE検出部38、AF検出部40、CPU(Central Processing Unit)42、ROM(Read Only Memory)44、RAM(Random Access Memory)46、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)48、および、光源68を含んで構成される。
【0035】
撮影光学系12は、ズームレンズ12z、フォーカスレンズ12f、絞り(例えば、虹彩絞り)12iを含み、それぞれズームモータ60z、フォーカスモータ60f、アイリスモータ60iに駆動されて動作する。すなわち、ズームレンズ12zは、ズームモータ60zに駆動されて撮影光軸120上を前後移動し、これにより、焦点距離を変化させる。また、フォーカスレンズ12fは、フォーカスモータ60fに駆動されて撮影光軸120上を前後移動し、これにより結像位置を変化させる。また、絞り12iは、アイリスモータ60iに駆動されて開口量が段階的に変化し、これにより絞り値が変化する。CPU42は、ズームモータドライバ62z、フォーカスモータドライバ62f、アイリスモータドライバ62iを介してズームモータ60z、フォーカスモータ60f、アイリスモータ60iの駆動を制御することにより、ズームレンズ12z、フォーカスレンズ12f、絞り12iの動作を制御する。
【0036】
撮像素子14は、複数のフォトダイオードで構成されている。撮影光学系12を介して撮像素子14の受光面に入射した光は、その受光面に配列された各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換されて蓄積される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、タイミングジェネレータ(TG)16から加えられるタイミング信号に従って読み出され、電圧信号(画像信号)として撮像素子14から順次出力される。撮像素子14は、シャッタゲートとシャッタドレインを備えており、シャッタゲートにシャッタゲートパルスを印加することで各フォトダイオードに蓄積された信号電荷をシャッタドレインに掃き出すことができるようにされている。CPU42は、TG16を介してシャッタゲートへのシャッタゲートパルスの印加を制御することにより、各フォトダイオードに蓄積される信号電荷の電荷蓄積時間(すなわちシャッタ速度)を制御する(いわゆる電子シャッタ機能)。なお、撮像素子14は、CCD(Charge Coupled Device)で構成されている場合に特に限定されない。例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)で撮像素子が構成されている場合でも、本発明を適用できる。
【0037】
アナログ信号処理部18は、撮像素子14から順次出力される画像信号を相関二重サンプリング処理するとともに増幅する。CPU42は、所望のISO感度に対応するようにアナログ信号処理部18のゲインを変化させる。
【0038】
カメラ10の全体の動作は、CPU42によって統括制御されており、CPU42は操作部50からの入力に基づき所定のプログラムに従ってカメラ10の各部を制御する。
【0039】
ROM44には、CPU42が実行するプログラムのほか、プログラムの実行に用いる各種のデータが格納されている。CPU42は、ROM44に格納されているプログラムをRAM46に展開し、RAM46を作業メモリとして使用しながら各種処理を実行する。また、EEPROM48には、各種の設定情報が格納されている。
【0040】
A/D変換器20は、アナログ信号処理部18から出力されたアナログの画像信号をデジタルの画像信号に変換する。画像入力コントローラ22は、所定容量のバッファメモリを内蔵しており、A/D変換器20から出力された画像信号を1コマ分蓄積して、RAM46に格納する。デジタル信号処理部24は、同時化回路、ガンマ補正回路、輪郭補正回路、輝度・色差信号生成回路等を含み、CPU42からの指令に従ってRAM46に格納された画像信号を処理し、輝度信号と色差信号とからなるYUV信号を生成する。
【0041】
AE検出部38は、入力された画像信号からAE(自動露出)制御に必要な物理量を算出する。AF検出部40は、入力された画像信号からAF(自動合焦)制御に必要な物理量を算出する。
【0042】
画像表示部30にスルー画像を表示させる場合は、撮像素子14で画像を連続的に撮像し、得られた画像信号を連続的に処理してYUV信号を生成する。生成されたYUV信号は、RAM46を介してエンコーダ28に加えられ、表示用の信号形式に変換されて画像表示部30に出力される。これにより、画像表示部30にスルー画像が表示される。
【0043】
画像を記録する場合は、操作部50からの撮影指令に応じて撮像素子14で画像を撮像し、得られた画像信号を処理してYUV信号を生成する。生成されたYUV信号は、圧縮・伸張処理部32に加えられ、所定の圧縮画像データ(たとえば、JPEG)とされたのち、メディアコントローラ34を介して記憶メディア36に格納される。
【0044】
記憶メディア36に格納された圧縮画像データは、再生指令に応じて記憶メディア36から読み出され、圧縮・伸張処理部32で非圧縮のYUV信号とされたのち、エンコーダ28を介して画像表示部30に出力される。
【0045】
スピーカ64は、音を出力するものである。ここで、音は、人の声(録音)、合成音、メロディーおよびブザー音のいずれの音であってもよい。
【0046】
光源68は、被写体の撮影時に、被写体に対して照射する光を発光するものである。
【0047】
また、本実施形態のカメラ10は、後述の携帯電話(図2の200)と無線通信を行う無線通信部70と、GPS衛星(Global Positioning System)から発信されている信号(以下「GPS信号」という)に基づいて現在位置を測定する測位部72と、手振れを検出する手振れ検出センサ74と、時間を計時するタイマ76を備えている。
【0048】
無線通信部70は、Bluetoothなどの近距離無線通信機能、および、携帯電話(図2の200)において通話や電子メールに用いられている周波数で遠距離無線通信を行う機能を有する。
【0049】
測位部72は、アンテナ(図示を省略)を介してGPS信号を受信して、GPS信号に基づいて緯度および経度からなる位置情報を算出する。
【0050】
手振れ検出センサ74としては、例えば、ジャイロセンサ、加速度センサが挙げられる。もちろん、他の種類のセンサを用いてもよい。
【0051】
タイマ76は、CPU42に内蔵されていてもよい。
【0052】
図2は、携帯電話200の構成例を示すブロック図である。
【0053】
図2において、携帯電話200は、主として、表示を行なう表示部230、CPU(Central Processing Unit)242、ROM(Read Only Memory)244、RAM(Random Access Memory)246、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)248、指示入力などの操作に用いられる操作部250、音声を出力するスピーカ264(音出力手段)、振動を発生するバイブレータ266(振動源)、発光する光源268、無線通信を行う無線通信部270と、測位を行う測位部272、および、時間を計時するタイマ276を含んで構成されている。
【0054】
表示部230は、例えばLCD(液晶ディスプレイ)によって構成されている。操作部250は、ボタンなどによって構成されている。また、操作部250は表示部230とともにGUI(Graphic User Interface)を構成している。バイブレータ266は、例えば重心を偏らせた軸を有するモータを回転させることで振動を発生させるようになっている。光源268は、例えば発光ダイオードによって構成されている。無線通信部270は、本例では、通話や電子メールに用いる遠距離無線通信を行う遠距離無線通信部と、Bluetoothなどにより近距離無線通信を行う近距離無線通信部を有する。測位部272は、GPS衛星などから発信される電波に基づいて携帯電話200の現在位置を測位する。タイマ276は、CPU242に内蔵されていてもよい。
【0055】
[第1実施形態]
第1実施形態において、図1のカメラ10のCPU42は、カメラ10のタイマ76を用いてセルフタイマ撮影を行なった後、そのセルフタイマ撮影の計時時間と同じ計時時間を再びカメラ10のタイマ76にセットして計時を開始するとともにカメラ10のスピーカ64および光源68による警告を開始し、その計時期間中にスピーカ64および光源68による警告を継続して、計時終了時にスピーカ64および光源68による警告を停止する。
【0056】
図3は、第1実施形態におけるカメラ10の制御処理の一例の流れを示すフローチャートである。この制御処理は、カメラ10のCPU42によって行われる。
【0057】
図3において、カメラ10の操作部50にセルフタイマ撮影指示が入力されると、カメラ10のタイマ76を用いてセルフタイマ撮影が行われる(ステップS102)。
【0058】
セルフタイマの計時時間は、カメラ10の操作部50および画像表示部30を用いて、予め決められた複数の計時時間の候補(例えば5秒、10秒、20秒)の中から所望の計時時間を選択して入力することができる。任意の時間(例えば30秒)を入力することも可能である。入力された計時時間はカメラ10のEEPROM48に記憶(設定)される。計時時間の入力が行われなかった場合にはEEPROM48に予め記憶されているデフォルトの計時時間(例えば10秒)が用いられる。
【0059】
セルフタイマ撮影では、カメラ10の操作部50でシャッタ操作が行われると、カメラ10のEEPROM48に設定されている計時時間だけカメラ10のタイマ76により計時が行われた後、撮影が行われる。すなわち、被写体がカメラ10の撮像素子14によって撮像されて、その撮像により得られた撮像画像が記憶メディア36に記憶される。
【0060】
セルフタイマ撮影終了時、まず、カメラ10のEEPROM48に記憶されている告知機能切替指示を参照して、告知機能がオンであるか否かを判定し(ステップS104)、告知機能がオンである場合には、カメラ10のスピーカ64による音出力および光源68による発光を開始し(ステップS106)、セルフタイマ撮影に用いた計時時間(例えば10秒)をセルフタイマ撮影に用いたタイマ76にセットして、そのタイマ76を再び起動する(ステップS108)。そして、タイマ76が計時時間内であるか否かを判定し(ステップS110)、タイマ76の計時時間内であるときには、音出力および発光を継続する一方で、タイマ76の計時時間が経過したときには、音出力および発光を停止する(ステップS112)。
【0061】
なお、ステップS104において、告知機能がオフであった場合には、音出力および発光は行わないで終了する。
【0062】
告知機能のオンおよびオフを示す告知機能切替指示の入力は、カメラ10の操作部50のスイッチまたはGUI(Graphic User Interface)により行うことができる。図2の携帯電話200の操作部250により告知機能切替指示の入力を行って、カメラ10に対して無線通信により告知機能切替指示を送信するようにしてもよい。カメラ10で受信された告知機能切替指示は、カメラ10のEEPROM48に記憶(設定)される。
【0063】
本実施形態では、セルフタイマ撮影に用いた計時時間と同じ時間だけ置き忘れ防止用の音出力および発光が同時に行われる。すなわち、カメラ10の設置場所とユーザの被撮影場所との間の移動に必要十分な時間としてセルフタイマ撮影の計時時間がカメラ10のEEPROM48に記憶されているので、この計時時間だけ音出力および発光を行うことにより、ユーザがカメラ10を回収するのに必要十分な時間だけ警告が行われるとともに、それ以上は音出力および発光は行われない。したがって、確実に置き忘れを防止することと、周りの人の迷惑にならないようにすることとを、両立できる。
【0064】
また、騒音が大きい場所でセルフタイマ撮影する場合や、耳の不自由な方が使用している場合、警告音だけでは気が付かない懸念もあるが、本実施形態では、音出力とともに発光を同時に行うので、確実に置き忘れ防止をすることができる。
【0065】
また、カメラ10に元々搭載されているタイマ76、スピーカ64および光源68を用いているので、ハードウエアのコストアップ無しで、置き忘れ防止効果を発揮できる。
【0066】
[第2実施形態]
第2実施形態において、図1のカメラ10のCPU42は、カメラ10のタイマ76を用いてセルフタイマ撮影を行った後、カメラ10の手振れ検出センサ74によってカメラ10の移動の有無を検出するとともに、カメラ10のタイマ76を用いてカメラ10の静止時間を計時し、静止時間が一定時間を超えたときにカメラ10の置き忘れと判定してカメラ10のスピーカ64および光源68によって警告を発する。
【0067】
図4は、第2実施形態におけるカメラ10の制御処理の一例の流れを示すフローチャートである。この制御処理は、カメラ10のCPU42によって行われる。
【0068】
図4において、カメラ10の操作部50にセルフタイマ撮影指示が入力されると、カメラ10のタイマ76を用いてセルフタイマ撮影が行われる(ステップS202)。セルフタイマ撮影では、第1実施形態において既に説明したように、カメラ10のEEPROM48に記憶(設定)されている計時時間だけ計時が行われた後、撮影が行われる。
【0069】
セルフタイマ撮影終了時、まず、カメラ10のEEPROM48に記憶されている告知機能切替指示を参照して、告知機能がオンであるか否かを判定し(ステップS204)、告知機能がオンである場合には、セルフタイマ撮影に用いた計時時間をセルフタイマ撮影に用いたタイマ76にセットして、そのタイマ76を再び起動する(ステップS206)。
【0070】
カメラ10の手振れ検出センサ74でカメラ10の移動の有無を検知し(ステップS208)、移動有無判定(ステップS210)で移動が無いと判定した場合には、タイマ76が計時時間内であるか否かを判定し(ステップS212)、タイマ76の計時時間内であればカメラ10の移動の有無の監視(ステップS208)を継続する一方で、タイマ76の計時時間が経過したとき(すなわち静止時間が閾値としてのセルフタイマ撮影の計時時間を超えたとき)、カメラ10の置き忘れと判定して、カメラ10のスピーカ64による音出力および光源68による発光を同時に行う(ステップS214)。
【0071】
ステップS210において、計時時間内にカメラ10の移動が有ったと判定したときには、カメラ10の置き忘れはないと判定して、音出力および発光は行わないで終了する。ステップS204において、告知機能がオフであった場合にも、音出力および発光は行わないで終了する。
【0072】
告知機能のオンおよびオフを示す告知機能切替指示の入力は、カメラ10の操作部50のスイッチまたはGUIにより行うことができる。図2の携帯電話200の操作部250により告知機能切替指示の入力を行って、カメラ10に対して無線通信により告知機能切替指示を送信するようにしてもよい。カメラ10で受信された告知機能切替指示は、カメラ10のEEPROM48に記憶(設定)される。
【0073】
本実施形態では、セルフタイマ撮影に用いた計時時間よりも静止時間が長いか否かにより置き忘れの検出が行われる。すなわち、カメラ10の設置場所とユーザの被撮影場所との間の移動に必要十分な時間としてセルフタイマ撮影の計時時間がカメラ10のEEPROM48に記憶されているので、この計時時間を利用することにより、的確に置き忘れを検出することができる。
【0074】
また、警告を発する場合、音出力とともに発光を同時に行うので、騒音が大きい場所でセルフタイマ撮影する場合や、耳の不自由な方が使用している場合であっても、確実に置き忘れ防止をすることができる。
【0075】
なお、手振れ検出センサ74を用いてカメラ10の移動の有無を検出する場合を例に説明したが、このような場合に本発明は特に限定されず、GPS信号に基づく測位を行っているカメラ10では、カメラ10の測位部72で算出される位置情報に基づいてカメラ10の移動の有無を検出してもよい。
【0076】
本実施形態では、カメラ10に元々搭載されている手振れ検出センサ74(または測位部72)およびタイマ76を用いてカメラ10の放置状態を検出し、カメラ10に元々搭載されているスピーカ64および光源68を用いて警報を発するので、ハードウエアのコストアップ無しで、置き忘れ防止効果を発揮できる。
【0077】
[第3実施形態]
第3実施形態において、図1のカメラ10のCPU42は、カメラ10のタイマ76を用いてセルフタイマ撮影を行った後、カメラ10の手振れ検出センサ74によってカメラ10の移動の有無を検出するとともに、カメラ10のタイマ76を用いてカメラ10の静止時間を計時し、静止時間が一定時間を超えたときにカメラ10の無線通信部70によって図2の携帯電話200に対して無線で通報を行う。
【0078】
図5(A)は、第3実施形態におけるカメラ10側の制御処理の一例の流れを示すフローチャートであり、図5(B)は第3実施形態における携帯電話200の制御処理の一例の流れを示すフローチャートである。図5(A)の制御処理はカメラ10のCPU42によって行われ、図5(B)の制御処理は携帯電話200のCPU242によって行われる。
【0079】
図5(A)において、カメラ10の操作部50にセルフタイマ撮影指示が入力されると、カメラ10のタイマ76を用いてセルフタイマ撮影が行われる(ステップS302)。セルフタイマ撮影では、第1実施形態において既に説明したように、カメラ10のEEPROM48に記憶(設定)されている計時時間だけ計時が行われた後、撮影が行われる。
【0080】
セルフタイマ撮影終了時、まず、カメラ10のEEPROM48の告知機能切替指示を参照して、告知機能がオンであるか否かを判定し(ステップS304)、告知機能がオンである場合には、セルフタイマ撮影に用いた計時時間をセルフタイマ撮影に用いたタイマ76にセットして、そのタイマ76を再び起動する(ステップS306)。
【0081】
カメラ10の手振れ検出センサ74でカメラ10の移動の有無を検知し(ステップS308)、移動有無判定(ステップS310)で移動が無いと判定した場合には、タイマ76が計時時間内であるか否かを判定し(ステップS312)、タイマ76の計時時間内であればカメラ10の移動の有無の監視(ステップS308)を継続する一方で、タイマ76の計時時間が経過したとき(すなわち静止時間が閾値としてのセルフタイマ撮影の計時時間を超えたとき)、カメラ10の置き忘れと判定して、カメラ10の無線通信部270により特定の携帯電話200へ例えば遠距離無線通信で通報を行う(ステップS314)。なお、携帯電話200およびカメラ10は、予め近距離無線通信などによりID登録が行われており、カメラ10からその持ち主の携帯電話200に対してのみ通報を行うようになっている。
【0082】
ステップS310において、計時時間内にカメラ10の移動が有ったと判定したときには、カメラ10の置き忘れはないと判定して、携帯電話200への通報は行わないで終了する。ステップS304において、告知機能がオフであった場合にも、携帯電話200への通報は行わないで終了する。
【0083】
図5(B)に示すように、カメラ10から通報を受信した携帯電話200は、携帯電話200のスピーカ264による音出力、および、携帯電話200のバイブレータ266による振動発生、および、携帯電話200の光源268による発光を同時に行う(ステップS332)。
【0084】
告知機能のオンおよびオフを示す告知機能切替指示の入力は、カメラ10の操作部50のスイッチまたはGUIにより行うことができる。図2の携帯電話200の操作部250により告知機能切替指示の入力を行って、カメラ10に対して無線通信により告知機能切替指示を送信するようにしてもよい。カメラ10で受信された告知機能切替指示は、カメラ10のEEPROM48に記憶(設定)される。
【0085】
本実施形態では、セルフタイマ撮影に用いた計時時間よりも静止時間が長いか否かにより置き忘れの検出が行われる。すなわち、カメラ10の設置場所とユーザの被撮影場所との間の移動に必要十分な時間としてセルフタイマ撮影の計時時間がカメラ10のEEPROM48に記憶されているので、この計時時間を利用することにより、的確に置き忘れを検出することができる。
【0086】
また、警告を発する場合、音出力とともに振動の発生および発光を同時に行うので、騒音が大きい場所でセルフタイマ撮影する場合や、耳の不自由な方が使用している場合であっても、確実に置き忘れ防止をすることができる。
【0087】
なお、手振れ検出センサ74を用いてカメラ10の移動の有無を検出する場合を例に説明したが、このような場合に本発明は特に限定されず、GPS信号に基づく測位を行っているカメラ10では、カメラ10の測位部72で算出される位置情報に基づいてカメラ10の移動の有無を検出してもよい。
【0088】
本実施形態では、カメラ10に元々搭載されている手振れ検出センサ74(または測位部72)およびタイマ76を用いてカメラ10の放置状態を検出し、携帯電話200に元々搭載されているスピーカ264、バイブレータ266および光源268を用いて警報を発するので、ハードウエアのコストアップ無しで、置き忘れ防止効果を発揮できる。
【0089】
[第4実施形態]
第4実施形態において、図1のカメラ10のCPU42は、セルフタイマ撮影時機を示す通報をカメラ10の無線通信部70により無線通信で図2の携帯電話200へ送信する。携帯電話200のCPU242は、カメラ10から送信されるセルフタイマ撮影時機を示す通報を携帯電話200の無線通信部270によって受信し、携帯電話200の測位部272によって得られるセルフタイマ撮影時の位置情報と現在の位置情報とに基づいて、セルフタイマ撮影時の位置と現在位置との間の距離を算出し、算出された距離が閾値よりも大きくなったときに、携帯電話200のスピーカ264およびバイブレータ266および光源268によって警告を発する。
【0090】
図6(A)は、第4実施形態におけるカメラ10側の制御処理の一例の流れを示すフローチャートであり、図6(B)は第4実施形態における携帯電話200の制御処理の一例の流れを示すフローチャートである。図6(A)の制御処理はカメラ10のCPU42によって行われ、図6(B)の制御処理は携帯電話200のCPU242によって行われる。
【0091】
図6(A)において、カメラ10の操作部50にセルフタイマ撮影指示が入力されると、カメラ10のEEPROM48に記憶されている告知機能切替指示を参照して告知機能がオンであるか否かを判定し(ステップS402)、告知機能がオンである場合には、カメラ10の無線通信部70により近距離無線通信で特定の携帯電話200へセルフタイマ撮影時機の通報を行う(ステップS404)。なお、携帯電話200およびカメラ10は、予め近距離無線通信などによるID登録が行われており、カメラ10からその持ち主の特定の携帯電話200に対してのみ通報を行うようになっている。
【0092】
このような携帯電話200への通報後、カメラ10ではセルフタイマ撮影が行われる(ステップS406)。
【0093】
その一方で、カメラ10からセルフタイマ撮影時機の通報を受信した携帯電話200は、図6(B)において、携帯電話200の測位部272によってGPS信号に基づいて算出される位置情報を、セルフタイマ撮影時のカメラ10の位置情報(撮影位置情報)として取得する(ステップS432)。次に、携帯電話200のEEPROM248から距離判定用の閾値を読み込み(ステップS434)、一定周期時間待って(ステップS436)、携帯電話200の測位部272によってGPS信号に基づいて算出された携帯電話200の位置情報を、現在の携帯電話200の位置情報として取得し(ステップS438)、撮影位置情報(ステップS432で取得した位置情報)と現在の携帯電話200の位置情報(ステップS438で取得した位置情報)とに基づいて、撮影位置と現在の携帯電話200の位置との距離を算出し(ステップS440)、算出された距離が距離判定用の閾値よりも大きいか否かを判定し(ステップS442)、閾値よりも大きい場合(すなわち遠距離と判定された場合)、携帯電話200のスピーカ264による音出力およびバイブレータ266による振動発生および光源268による発光を同時に行う(ステップS444)。
【0094】
なお、カメラ10から携帯電話200へのセルフタイマ撮影時機の通報(ステップS404)は、Bluetoothなどの近距離無線通信機能を用いる場合に特に限定されず、遠距離無線通信機能を用いてもよい。また、カメラ10から携帯電話200への通報を、セルフタイマ撮影の計時開始時に行う好ましい場合について説明したが、このような場合に特に限定されず、セルフタイマ撮影の計時中、または、セルフタイマ撮影後に行うようにしてもよい。
【0095】
また、告知機能のオン/オフの切り替えや、距離判定用の閾値の変更を行うことにより、持ち主がカメラ10を意図して置いたまま移動する範囲内(例えば会社敷地内)における、無線通信、測位、警告等のカメラ10および携帯電話200の無駄な動作を排除することができる。
【0096】
告知機能のオンおよびオフを示す告知機能切替指示の入力は、カメラ10の操作部50(スイッチ、GUIインタフェース等)を用いて行ってもよいし、携帯電話200の操作部50(GUIインタフェース等)を用いて行ってもよい。携帯電話200で告知機能切替指示が入力された場合、携帯電話200はカメラ10に対して無線通信により告知機能切替指示を送信する。カメラ10で受信された告知機能切替指示は、カメラ10のEEPROM48に記憶(設定)される。カメラ10は、告知機能切替指示が告知機能オフを示す場合には、セルフタイマ撮影時機の通報の送信を行わず、これにより、携帯電話200が警告を発しないことになる。
【0097】
距離判定用の閾値の変更は、携帯電話200の操作部250(GUIインタフェース等)を用いて指示入力される。距離判定用の閾値は、携帯電話200のEEPROM248に記憶される。
【0098】
以上、携帯電話200での距離算出(ステップS440)において、携帯電話200側で測位した位置情報のみを用いて距離判定を行う簡易な場合を例に説明したが、本例では、持ち主がカメラ10を置き忘れることなく保持しているときにも警告が告知される。そこで、距離判定ステップ(S442)において、算出距離が閾値を超えている場合には、さらに、携帯電話200からカメラ10に対して近距離無線通信で問い合わせを行い、その問い合わせに対してカメラ10から近距離無線通信による応答がない場合のみ警告(ステップS444)を行い、応答があった場合には警告を行わないようにしてもよい。すなわち、カメラ10の無線通信部70と携帯電話200の無線通信部270とによる近距離無線通信を試み、携帯電話200の無線通信部270からの問い合わせに対して、近距離無線通信が可能な範囲内(例えば100m)であれば、カメラ10の無線通信部70から応答が発信されるので、その応答を携帯電話200の無線通信部270が受信した場合には近距離と判定して、警告を行わない。
【0099】
本実施形態では、カメラ10が持ち主から離れたことを、持ち主が常に身に付けている携帯電話200により、カメラ10から離れた場所でも認識できるので、確実に置き忘れを防止できることになる。
【0100】
また、本実施形態では、GPS信号に基づいて測位される位置情報を用いて距離を算出し警告の要否を判定するようになっているので、電波の有無に基づいて警告の要否を判定している場合や、電波強度に基づいて警告の要否を判定している場合と比較して、電波環境によらず距離を正確に算出して、警告の要否を的確に判定することができる。
【0101】
また、本実施形態では、告知機能をオフ(解除)することができる構成になっているので、カメラ10を置き忘れているのではなく意図して置いている場合に周囲に警告による迷惑をかけないようにすることができるとともに、必要なときのみ告知を受けることができる。また、告知機能のオンおよびオフを、カメラ10のみではなく、常時持ち歩いている携帯電話200からもすることができる構成になっているので、煩わしさが軽減される。
【0102】
また、本実施形態では、距離判定用の閾値を変更することができる構成になっているので、カメラ10を意図して置いたまま持ち主が移動する範囲(例えば会社敷地内)の広さに応じて閾値を変更することにより、告知が不要な場合のカメラ10および携帯電話200の動作を防止することができる。
【0103】
また、本実施形態では、携帯電話200に元々搭載されている測位機能(あるいは無線通信機能)を用いてカメラ10の放置状態を検出し、携帯電話200に元々搭載されている、スピーカ264、バイブレータ266および光源268を用いて警報を発するので、ハードウエアのコストアップ無しで、置き忘れ防止効果を発揮できる。
【0104】
なお、本実施形態では、カメラ10には、測位機能が不要である。また、遠距離無線通信機能も必須ではなく、画像の転送用などとしてカメラ10に元々搭載されているBluetoothなどの近距離無線通信機能を用いることができる。カメラ10および携帯電話200の双方の定期的な通信を行う必要もなく、消費電力のコストアップも回避できる。
【0105】
[第5実施形態]
第5実施形態において、図2の携帯電話200のCPU242は、図1のカメラ10から送信されるカメラ10の位置情報を携帯電話200の無線通信部270によって受信するとともに、カメラ10の位置情報と携帯電話200の測位部272によって得られる携帯電話200の位置情報とに基づいて、カメラ10と携帯電話200との間の距離を算出し、算出された距離が閾値よりも大きいときに、カメラ10の置き忘れと判定して携帯電話200のスピーカ264およびバイブレータ266および光源268によって警告を発する。
【0106】
図7(A)は、第5実施形態におけるカメラ10側の制御処理の一例の流れを示すフローチャートであり、図7(B)は第5実施形態における携帯電話200側の制御処理の一例の流れを示すフローチャートである。図7(A)の制御処理はカメラ10のCPU42によって行われ、図7(B)の制御処理は携帯電話200のCPU242によって行われる。
【0107】
図7(A)において、カメラ10のEEPROM48に記憶されている告知機能切替指示を参照して告知機能がオンであるか否かを判定し(ステップS502)、告知機能がオンである場合には、カメラ10の測位部72によってGPS信号に基づいて算出されたカメラ10の位置情報を取得し(ステップS504)、その位置情報をカメラ10の無線通信部70により遠距離無線通信で特定の携帯電話200へ送信し(ステップS506)、一定周期時間待ち(ステップS508)、ステップS502〜S508を繰り返す。ステップS502において、告知機能がオフであった場合には、位置情報取得(ステップS504)および位置情報送信(ステップS506)は行わない。なお、携帯電話200およびカメラ10は、予め近距離無線通信などによるID登録が行われており、カメラ10からその持ち主の携帯電話200に対してのみ位置情報の送信を行うようになっている。
【0108】
図7(B)において、カメラ10からその位置情報を受信した携帯電話200は、携帯電話200のEEPROM248から距離判定用の閾値を読み込み(ステップS532)、携帯電話200の測位部272によってGPS信号に基づいて算出された携帯電話200の位置情報を取得して(ステップS534)、カメラ10の位置情報と携帯電話200の位置情報とに基づいて、カメラ10と携帯電話200との距離を算出し(ステップS536)、算出された距離が距離判定用の閾値よりも大きいか否かを判定し(ステップS538)、閾値よりも大きい場合(すなわち遠距離と判定された場合)、携帯電話200のスピーカ264による音出力およびバイブレータ266による振動発生および光源268による発光を同時に行う(ステップS540)。
【0109】
なお、カメラ10から携帯電話200への位置情報の送信(ステップS506)は、遠距離無線通信機能の代わりに、Bluetoothなどの近距離無線通信機能を用いて行ってもよい。近距離無線通信機能を用いる場合には、カメラ10の無線通信部70から送信される位置情報が携帯電話200の無線通信部270で一定時間以上受信されなくなったときにも、遠距離と判定し(すなわちステップS538でYesと判定し)、警報(ステップS540)を行う。
【0110】
また、告知機能のオン/オフの切り替えや、距離判定用の閾値の変更を行うことにより、持ち主がカメラ10を意図して置いたまま移動する範囲内(例えば会社敷地内)における測位、無線通信、警告等のカメラ10および携帯電話200の無駄な動作を排除することができる。
【0111】
告知機能のオンおよびオフを示す告知機能切替指示の入力は、カメラ10の操作部50(スイッチ、GUIインタフェース等)を用いて行ってもよいし、携帯電話200の操作部50(GUIインタフェース等)を用いて行ってもよい。携帯電話200で告知機能切替指示が入力された場合、携帯電話200はカメラ10に対して無線通信により告知機能切替指示を送信する。カメラ10で受信された告知機能切替指示は、カメラ10のEEPROM48に記憶(設定)される。カメラ10は、告知機能切替指示が告知機能オフを示す場合には、位置情報の送信を行なわず、これにより、携帯電話200が警告を発しないことになる。
【0112】
距離判定用の閾値の変更は、携帯電話200の操作部250(GUIインタフェース等)を用いて指示入力される。距離判定用の閾値は、携帯電話200のEEPROM248に記憶される。
【0113】
本実施形態では、GPS信号に基づいて測位される位置情報を用いて距離を算出し警告の要否を判定するようになっているので、警告の要否を的確に判定することができる。
【0114】
また、本実施形態では、カメラ10および携帯電話200に元々搭載されている測位機能および無線通信機能を用いてカメラ10の放置状態を検出し、携帯電話200に元々搭載されているスピーカ264、バイブレータ266および光源268を用いて警報を発するので、ハードウエアのコストアップ無しで、置き忘れ防止効果を発揮できる。
【0115】
[第6実施形態]
第6実施形態において、図1のカメラ10のCPU42は、図2の携帯電話200から送信される携帯電話200の位置情報をカメラ10の無線通信部70によって受信するとともに、携帯電話200の位置情報とカメラ10の測位部72によって得られるカメラ10の位置情報とに基づいて、カメラ10と携帯電話200との間の距離を算出し、算出された距離が閾値よりも大きいときに、カメラ10の置き忘れと判定して、カメラ10の位置情報を携帯電話200に対して通報する。
【0116】
図8(A)は、第6実施形態における携帯電話200側の制御処理の一例の流れを示すフローチャートであり、図8(B)は第6実施形態におけるカメラ10側の制御処理の一例の流れを示すフローチャートである。図8(A)の制御処理は携帯電話200のCPU242によって行われ、図8(B)の制御処理はカメラ10のCPU42によって行われる。
【0117】
図8(A)において、携帯電話200のEEPROM248の告知機能切替指示を参照して告知機能がオンであるか否かを判定し(ステップS632)、告知機能がオンである場合には、携帯電話200の測位部272によってGPS信号に基づいて算出された携帯電話200の位置情報を取得し(ステップS634)、その位置情報を携帯電話200の無線通信部270により遠距離無線通信で特定のカメラ10へ送信し(ステップS636)、一定周期時間待ち(ステップS328)、ステップS632〜S638を繰り返す。ステップS632において、告知機能がオフであった場合には、位置情報取得(ステップS634)および位置情報送信(ステップS636)は行わない。なお、携帯電話200およびカメラ10は、予め近距離無線通信などによるID登録が行われており、携帯電話200からその持ち主のカメラ10に対してのみ位置情報の送信を行うようになっている。
【0118】
図8(B)において、携帯電話200からその位置情報を受信したカメラ10は、カメラ10のEEPROM48から距離判定用の閾値を読み込み(ステップS602)、カメラ10の測位部72によってGPS信号に基づいて算出されたカメラ10の位置情報を取得して(ステップS604)、カメラ10の位置情報と携帯電話200の位置情報とに基づいて、カメラ10と携帯電話200との距離を算出し(ステップS606)、算出された距離が距離判定用の閾値よりも大きいか否かを判定し(ステップS608)、閾値よりも大きい場合(すなわち遠距離と判定された場合)、カメラ10から携帯電話200に対して、カメラ10の位置情報を遠距離無線通信で送信する(ステップS610)。このような位置情報の送信(通報)は、電子メールにより行ってもよい。一定周期時間待ち(ステップS612)、ステップS602〜S612が繰り返される。すなわち、遠距離と判定された場合には、一定周期間隔で、カメラ10の位置情報が携帯電話に送信される。なお、携帯電話200およびカメラ10は、予め近距離無線通信などによるID登録が行われており、カメラ10からその持ち主の携帯電話200に対してのみ位置情報の通報を行うようになっている。
【0119】
カメラ10から位置情報の通報を受信した携帯電話200は、図5(B)のステップS332に示すように、携帯電話200のスピーカ264による音出力、および、携帯電話200のバイブレータ266による振動発生、および、携帯電話200の光源268による発光を同時に行う。
【0120】
携帯電話200からカメラ10への位置情報の送信(ステップS636)は、遠距離無線通信機能の代わりに、Bluetoothなどの近距離無線通信機能を用いて行ってもよい。近距離無線通信機能を用いる場合には、携帯電話200の無線通信部270から送信される位置情報がカメラ10の無線通信部70で一定時間以上受信されなくなったときにも、遠距離と判定し(すなわちステップS608でYesと判定し)、カメラ10から携帯電話200への位置情報送信(ステップS610)を行う。
【0121】
また、告知機能のオン/オフの切り替えや、距離判定用の閾値の変更を行うことにより、持ち主がカメラ10を意図して置いたまま移動する範囲内(例えば会社敷地内)における測位、無線通信、警告等のカメラ10および携帯電話200の無駄な動作を排除することができる。
【0122】
告知機能のオンおよびオフを示す告知機能切替指示の入力は、携帯電話200の操作部50(GUIインタフェース等)を用いて行なわれる。告知機能切替指示は、携帯電話200のEEPROM248に記憶される。携帯電話200は、告知機能切替指示が告知機能オフを示す場合には、携帯電話200の位置情報の送信を行なわず、これにより、カメラ10はカメラ10の位置情報の通報(ステップS610)を行わないことになる。
【0123】
距離判定用の閾値の変更は、カメラ10の操作部50(スイッチ、GUIインタフェース等)を用いて指示入力してもよいし、携帯電話200の操作部250(GUIインタフェース等)を用いて指示入力してもよい。携帯電話200で指示入力された場合、その距離判定用の閾値は無線通信で携帯電話200からカメラ10へ転送される。距離判定用の閾値は、カメラ10のEEPROM48に記憶される。
【0124】
本実施形態では、GPS信号に基づいて測位される位置情報を用いて距離を算出し警告の要否を判定するようになっているので、警告の要否を的確に判定することができる。
【0125】
また、本実施形態では、カメラ10および携帯電話200に元々搭載されている測位機能および無線通信機能を用いてカメラ10の放置状態を検出し、携帯電話200に元々搭載されているスピーカ264、バイブレータ266および光源268を用いて警報を発するので、ハードウエアのコストアップ無しで、置き忘れ防止効果を発揮できる。
【0126】
[第7実施形態]
第7実施形態において、図1のカメラ10の無線通信部70は、特定の周波数を有する特定電波を一定周期時間で発信し、図2の携帯電話200の無線通信部270は、カメラ10の無線通信部70から発信される特定電波の有無および特定電波の電波強度を検知する。また、携帯電話200のCPU242は、携帯電話200の無線通信部270で検知された特定電波の有無および特定電波の電波強度が閾値を超えているか否かに基づいて、カメラ10と携帯電話200との間の距離の遠近を判定し、カメラ10と携帯電話200との間の距離が遠いと判定された場合には、携帯電話200のスピーカ264およびバイブレータ266および光源268によって警告を発する。ここで、距離判定用の閾値は携帯電話200の操作部250により変更することができる。
【0127】
図9(A)は、第7実施形態におけるカメラ10側の制御処理の一例の流れを示すフローチャートであり、図9(B)は第7実施形態における携帯電話200側の制御処理の一例の流れを示すフローチャートである。図9(A)の制御処理はカメラ10のCPU42によって行われ、図9(B)の制御処理は携帯電話200のCPU242によって行われる。
【0128】
図9(A)において、カメラ10のEEPROM48に記憶されている告知機能切替指示を参照して告知機能がオンであるか否かを判定し(ステップS702)、告知機能がオンである場合には、カメラ10の無線通信部70によって、一定周期時間間隔で、特定の周波数を有する電波(特定電波)を発信する(ステップS704)。例えば、近距離無線通信で用いる周波数で特定電波を発信する。告知機能がオフであった場合には、電波発信(ステップS704)を行わない。
【0129】
図9(B)において、携帯電話200では、携帯電話200のEEPROM248の告知機能切替指示を参照して告知機能がオンであるか否かを判定し(ステップS732)、告知機能がオンである場合には、携帯電話200のEEPROM248から距離判定用の閾値を読み込み(ステップS734)、カメラ10の無線通信部70から発信された特定電波の有無および電波強度(例えば電界強度)を検出し(ステップS736)、検知結果に基づいてカメラ10と携帯電話200との距離が遠距離であるか否かを判定する(ステップS738)。
【0130】
具体的には、特定電波が有り且つ電波強度が閾値よりも大きい場合には、近距離と判定し、特定電波が有り且つその電界強度が閾値以下の場合または特定電波が無い場合には、遠距離と判定する。ここで、特定電波が「無い」とは、特定周波数の電波の強度が検出可能な最低値よりも小さい場合である。
【0131】
カメラ10と携帯電話200との距離が遠距離と判定された場合には、携帯電話200のスピーカ264による音出力およびバイブレータ266による振動発生および光源268による発光を、同時に行う(ステップS740)。
【0132】
なお、携帯電話200およびカメラ10は、予め近距離無線通信などによるID登録が行われており、携帯電話200では、その持ち主のカメラ10からの特定電波についてのみ検知を行うようになっている。
【0133】
また、距離判定用の閾値を、携帯電話200の操作部250を用いて、距離(例えばメートル単位)で指定することができる。具体的には、携帯電話200の表示部230に距離判定用閾値設定用の設定画面が表示されたとき、ユーザは、何[m]を超える場合を遠距離とするかを指定する入力操作を行う。携帯電話200のCPU242は、ユーザによって指定された距離の閾値を携帯電話200のEEPROM248に記憶させる。なお、携帯電話200のEEPROM248には、距離と電波強度との対応関係を示すテーブル情報が予め記憶されている。前述の距離判定ステップ(ステップS736)では、距離の閾値に対応する電波強度の閾値を、前述のテーブル情報に基づいて取得し、遠距離であるか近距離であるかを判定する。
【0134】
ユーザが距離の閾値を指定したときに、その距離の閾値に対応する電波強度の閾値を前述のテーブル情報から取得してEEPROM248に記憶させておくようにしてもよい。
【0135】
告知機能のオンおよびオフを示す告知機能切替指示の入力は、カメラ10の操作部50(スイッチ、GUIインタフェース等)を用いて行ってもよいし、携帯電話200の操作部50(GUIインタフェース等)を用いて行ってもよい。携帯電話200で告知機能切替指示が入力された場合、携帯電話200はカメラ10に対して無線通信により告知機能切替指示を送信する。カメラ10で受信された告知機能切替指示は、カメラ10のEEPROM48に記憶(設定)される。カメラ10は、告知機能切替指示が告知機能オフを示す場合には、特定電波の発信を行なわず、また、携帯電話200は、特定電波の監視を行わない。これにより、携帯電話200が警告を発しないことになる。
【0136】
本実施形態では、カメラ10に元々搭載されている電波発信機能と携帯電話200に元々搭載されている電波検知機能を用いてカメラ10の放置状態を検出し、携帯電話200に元々搭載されている、スピーカ264、バイブレータ266および光源268を用いて警報を発するので、ハードウエアのコストアップ無しで、置き忘れ防止効果を発揮できる。
【0137】
[第8実施形態]
第8実施形態において、図1のカメラ10のCPU42は、カメラ10が電源オン状態である場合、カメラ10の手振れ検出センサ74によってカメラ10の移動の有無を検出するとともに、カメラ10のタイマ76を用いてカメラ10の静止時間を計時し、静止時間が一定時間を超えたときにカメラ10の無線通信部70によって図2の携帯電話200に対して無線で通報を行う。
【0138】
図10は、第8実施形態におけるカメラ10の制御処理の一例の流れを示すフローチャートである。この制御処理は、カメラ10のCPU42によって行われる。
【0139】
図10において、カメラ10の操作部50によって電源オン指示が入力されて、カメラ10が電源オン状態になると、カメラ10のEEPROM48の告知機能切替指示を参照して、告知機能がオンであるか否かを判定し(ステップS802)、告知機能がオンである場合には、カメラ10の手振れ検出センサ74でカメラ10の移動の有無の検知を行う(ステップS804)。
【0140】
カメラ10の移動有か否かの判定(ステップS806)において、カメラ10の移動有と判定した場合には、カメラ10のタイマ76の計時をリセットし(ステップS808)、一定周期時間待ち(ステップS810)、ステップS802へ戻る。
【0141】
カメラ10の移動が無いと判定した場合には、カメラ10のタイマ76が起動済か否かを判定して(ステップS812)、起動済でなければカメラ10のタイマ76を起動して計時を開始し(ステップS814)、一定周期時間待ち(ステップS810)、ステップS802へ戻る。
【0142】
カメラ10の移動が無いと判定した場合であってカメラ10のタイマ76が起動済であれば、そのタイマ76により計時されているカメラ10の静止時間がEEPROM48から読み込んだ閾値を越えたか否かを判定し(ステップS816)、閾値を超えていないときには、一定周期時間待って(ステップS810)、ステップS802へ戻る一方で、閾値を超えたときには、カメラ10の無線通信部70により携帯電話200へ遠距離無線通信で通報を行う(ステップS818)。
【0143】
なお、カメラ10および携帯電話200は、予め近距離無線通信などによるID登録が行われており、カメラ10からその持ち主の携帯電話200に対してのみ通報を行うようになっている。
【0144】
カメラ10から通報を受信した携帯電話200は、図5(B)のステップS332に示したように、携帯電話200のスピーカ264による音出力、および、携帯電話200のバイブレータ266による振動発生、および、携帯電話200の光源268による発光を同時に行う。
【0145】
なお、手振れ検出センサ74を用いてカメラ10の移動の有無を検知する場合を例に説明したが、このような場合に本発明は特に限定されず、GPS信号に基づく測位を行っているカメラ10では、カメラ10の測位部72で算出される位置情報に基づいてカメラ10の移動の有無を検知してもよい。
【0146】
本実施形態では、カメラ10に元々搭載されている手振れ検出センサ74(または測位部72)およびタイマ76を用いてカメラ10の放置状態を検出し、カメラ10に元々搭載されている無線通信部70を用いて携帯電話200に対して通報を行い、携帯電話200に元々搭載されているスピーカ264、バイブレータ266および光源268を用いて警報を発するので、ハードウエアのコストアップ無しで、置き忘れ防止効果を発揮できる。
【0147】
なお、被写体を撮影する機能を有する撮影装置としてデジタルスチールカメラを例に説明したが、本発明における撮影装置はデジタルスチールカメラに特に限定されず、例えば動画撮影機能を有する撮影装置や、カメラを搭載した他の装置にも適用できる。
【0148】
また、人が携帯可能な携帯通信機器として携帯電話を例に説明したが、本発明における携帯通信機器は携帯電話に特に限定されず、通話機能を有していない携帯通信機器にも適用できる。
【0149】
本発明は、本明細書において説明した例や図面に図示された例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の設計変更や改良を行ってよいのはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0150】
【図1】カメラの構成例を示すブロック図
【図2】携帯電話の構成例を示すブロック図
【図3】第1実施形態におけるカメラの制御処理を示すフローチャート
【図4】第2実施形態におけるカメラの制御処理を示すフローチャート
【図5】(A)は第3実施形態におけるカメラの制御処理を示すフローチャート、(B)は第3実施形態における携帯電話の制御処理を示すフローチャート
【図6】(A)は第4実施形態におけるカメラの制御処理を示すフローチャート、(B)は第4実施形態における携帯電話の制御処理を示すフローチャート
【図7】(A)は第5実施形態におけるカメラの制御処理を示すフローチャート、(B)は第5実施形態における携帯電話の制御処理を示すフローチャート
【図8】(A)は第6実施形態における携帯電話の制御処理を示すフローチャート、(B)は第6実施形態におけるカメラの制御処理を示すフローチャート
【図9】(A)は第7実施形態におけるカメラの制御処理を示すフローチャート、(B)は第7実施形態における携帯電話の制御処理を示すフローチャート
【図10】第8実施形態におけるカメラの制御処理を示すフローチャート
【符号の説明】
【0151】
10…カメラ(撮影装置)、14…カメラの撮像素子、30…カメラの画像表示部、36…記憶メディア、42…カメラのCPU(制御手段)、48…カメラのEEPROM、50…カメラの操作部(閾値入力手段、警告機能切替指示入力手段)、64…カメラのスピーカ、68…カメラの光源、70…カメラの無線通信部、72…カメラの測位部(移動検出手段)、74…カメラの手振れ検出センサ(移動検出手段)、76…カメラのタイマ、200…携帯電話(携帯通信機器)、230…携帯電話の表示部、242…CPU(制御手段)、250…携帯電話の操作部、248…携帯電話のEEPROM、250…携帯電話の操作部(閾値入力手段、警告機能切替指示入力手段)、264…携帯電話のスピーカ、266…携帯電話のバイブレータ、268…携帯電話の光源、270…携帯電話の無線通信部(電波検知手段)、272…携帯電話の測位部、276…携帯電話のタイマ
【技術分野】
【0001】
本発明は、置き忘れなどに起因する放置を防止することができる撮影装置、携帯通信機器および警告システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、撮影時の手振れ補正機能や、GPS(Global Positioning System )信号に基づく測位機能を有した、カメラ、携帯電話等の携帯通信機器が提供されるようになった。
【0003】
セルフタイマ撮影後などの置き忘れに起因する携帯通信機器の放置状態を警告する技術も知られている。
【0004】
特許文献1には、落下時のショックを検出する衝撃センサ、または、落下速度が一定以上加わると信号出力する加速度センサを備え、落下を検出したとき、音で報知する携帯通信機器が記載されている。
【0005】
特許文献2には、携帯電話から送信される特定電波を子機で受信してその特定電波の電界強度を測定するか、あるいは、子機から送信される特定電波を携帯電話で受信してその特定電波の電界強度を測定し、電界強度の測定値が特定の閾値よりも小さいと判定されたときに、警告音を発するようにした携帯電話機セットが記載されている。
【0006】
特許文献3には、カメラの使用者に保持される分離ユニットからの無線交信を受信しない状態が一定時間以上継続したときに、警報音を発するようにしたカメラが記載されている。
【0007】
特許文献4には、撮影が終了したときに、警告音を発するスピーカを有した撮影システムが記載されている。
【特許文献1】特開平11−296765号公報
【特許文献2】特開2002―218542号公報
【特許文献3】特開2002―165271号公報
【特許文献4】特開平8―179402号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、置き忘れに起因する放置状態を確実に検出してユーザに知覚させることが困難な場合があり、また、放置状態を検出して警告するためには、一般に、新たなハードウエアを追加する必要があるのでコストアップになる。
【0009】
特許文献1に記載のものは、置き忘れに因る放置状態は検出できない。また、落下時のショックを検出する衝撃センサまたは落下速度が一定以上加わると信号出力する加速度センサを、一般に新たに設ける必要があるので、ハードウエアのコストアップになる。
【0010】
特許文献2に記載のものは、電波強度の測定値を、携帯電話と子機との間の距離に関係なく特定の閾値と比較するので、誤認識に因る誤報の懸念がある。また、特別な子機の用意が必要なので、ハードウエアのコストアップになる。
【0011】
特許文献3に記載のものは、無線交信を受信している状態では警報音を発生しないので、環境によってはカメラの使用者がカメラから遠く離れたとしても警報音が長期間発生しない懸念がある。
【0012】
特許文献4に記載のものは、撮影終了時の警告音が短時間(例えば数百ミリ秒)である場合には、その警告音を持ち主が聞き逃してしまうことがあり、持ち主に確実に知覚させることができず、また、持ち主が音を止める操作をするまで警告音を鳴らし続けるようにした場合には、周りの人の迷惑になる。また、警告音を発するスピーカを有してはいるが、置き忘れの検知を行う手段がなく、撮影終了時に常に警告音を発することになる。
【0013】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、置き忘れに因る放置状態を持ち主に確実に告知できるとともに、コストアップを抑えることができる撮影装置、携帯通信機器および警告システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、被写体を撮影する撮影装置において、時間を計時するタイマと、本撮影装置の移動の有無を検出する移動検出手段と、警告を発する警告手段と、前記タイマを用いてセルフタイマ撮影を行った後、前記移動検出手段によって本撮影装置の移動の有無を検出するとともに、前記タイマを用いて本撮影装置の静止時間を計時し、該静止時間が一定時間を超えたときに本撮影装置の置き忘れと判定して前記警告手段によって警告を発する制御手段と、を備えたことを特徴とする撮影装置を提供する。
【0015】
請求項2に記載の発明は、被写体を撮影する撮影装置において、時間を計時するタイマと、本撮影装置の移動の有無を検出する移動検出手段と、特定の携帯通信機器と無線通信可能な無線通信手段と、前記タイマを用いてセルフタイマ撮影を行った後、前記移動検出手段によって本撮影装置の移動の有無を検出するとともに、前記タイマを用いて本撮影装置の静止時間を計時し、該静止時間が一定時間を超えたときに本撮影装置の置き忘れと判定して前記無線通信手段によって前記携帯通信機器に対して無線で通報を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする撮影装置を提供する。
【0016】
請求項3に記載の発明は、被写体を撮影する撮影装置において、時間を計時するタイマと、本撮影装置の移動の有無を検出する移動検出手段と、特定の携帯通信機器と無線通信可能な無線通信手段と、本撮影装置が電源オン状態である場合、前記移動検出手段によって本撮影装置の移動の有無を検出するとともに、前記タイマを用いて本撮影装置の静止時間を計時し、該静止時間が一定時間を超えたときに本撮影装置の置き忘れと判定して前記無線通信手段により前記携帯通信機器に対して無線で通報を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする撮影装置を提供する。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の発明において、前記移動検出手段は、手振れ検出用のセンサ、および、GPS信号(Global Positioning System)に基づいて測位を行う測位手段のうちで、少なくともいずれか一方を含んで構成されていることを特徴とする撮影装置を提供する。
【0018】
請求項5に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記制御手段は、前記タイマを用いてセルフタイマ撮影を行なった後、該セルフタイマ撮影の計時時間と同じ計時時間を再び前記タイマにセットして計時を開始し、前記静止時間が前記セルフタイマ撮影の計時時間を超えたときに本撮影装置の置き忘れと判定することを特徴とする撮影装置を提供する。
【0019】
請求項6に記載の発明は、被写体を撮影する撮影装置において、時間を計時するタイマと、警告を発する警告手段と、前記タイマを用いてセルフタイマ撮影を行なった後、該セルフタイマ撮影の計時時間と同じ計時時間を再び前記タイマにセットして計時を開始するとともに前記警告手段による警告を開始し、前記タイマの計時期間中に前記警告手段による警告を継続して、前記タイマの計時終了時に前記警告手段による警告を停止する制御手段と、を備えたことを特徴とする撮影装置を提供する。
【0020】
請求項7に記載の発明は、携帯可能な携帯通信機器において、GPS信号に基づいて測位を行う測位手段と、セルフタイマ撮影機能を有する撮影装置と無線通信可能な無線通信手段と、警告を発する警告手段と、前記撮影装置から送信されるセルフタイマ撮影時機を示す通報を前記無線通信部によって受信するとともに、前記測位手段によって得られるセルフタイマ撮影時の位置情報と現在の位置情報とに基づいて、セルフタイマ撮影時の位置と現在位置との間の距離を算出し、算出された距離が閾値よりも大きいときに前記警告手段によって警告を発する制御手段と、を備えたことを特徴とする携帯通信機器を提供する。
【0021】
請求項8に記載の発明は、携帯可能な携帯通信機器において、GPS信号に基づいて測位を行う測位手段と、測位機能を有する撮影装置と無線通信可能な無線通信手段と、警告を発する警告手段と、前記撮影装置から送信される前記撮影装置の位置情報を前記無線通信手段によって受信するとともに、前記撮影装置の位置情報と前記測位手段によって得られる本携帯通信機器の位置情報とに基づいて、前記撮影装置と本携帯通信機器との間の距離を算出し、算出された距離が閾値よりも大きいときに、前記撮影装置の置き忘れと判定して前記警告手段によって警告を発する制御手段と、を備えたことを特徴とする携帯通信機器を提供する。
【0022】
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の発明において、前記撮影装置と本携帯通信機器との間の距離判定用の前記閾値を入力可能な閾値入力手段と、前記閾値を記憶する記憶手段と、を備えたことを特徴とする携帯通信機器を提供する。
【0023】
請求項10に記載の発明は、被写体を撮影する撮影装置において、GPS信号に基づいて測位を行う測位手段と、測位機能を有する携帯通信機器と無線通信可能な無線通信手段と、前記携帯通信機器から送信される前記携帯通信機器の位置情報を前記無線通信手段によって受信するとともに、前記携帯通信機器の位置情報と前記測位手段によって得られる本撮影装置の位置情報とに基づいて、前記携帯通信機器と本撮影装置との間の距離を算出し、算出された距離が閾値よりも大きいときに、本撮影装置の置き忘れと判定して本撮影装置の位置情報を前記無線通信手段によって前記携帯通信機器に対して通報する制御手段と、を備えたことを特徴とする撮影装置を提供する。
【0024】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、本撮影装置と前記携帯通信機器との間の距離判定用の前記閾値を入力可能な閾値入力手段と、前記閾値を記憶する記憶手段と、を備えたことを特徴とする撮影装置を提供する。
【0025】
請求項12に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記無線通信手段は、前記携帯通信機器で入力された距離判定用の前記閾値を前記携帯通信機器から受信することを特徴とする撮影装置を提供する。
【0026】
請求項13に記載の発明は、撮影装置から発信される特定の周波数を有する特定電波の有無および前記特定電波の電波強度を検知する電波検知手段と、前記撮影装置と本携帯通信機器との間の距離判定用の閾値を記憶する記憶手段と、前記閾値を入力可能な閾値入力手段と、警告を発する警告手段と、前記電波検知手段で検知された特定電波の有無、および、前記特定電波の電波強度が前記閾値を超えているか否かに基づいて、前記撮影装置と本携帯通信機器との間の距離の遠近を判定し、前記撮影装置と本携帯通信機器との間の距離が遠いと判定された場合には、前記撮影装置の置き忘れと判定して前記警告手段によって警告を発する制御手段と、を備えたことを特徴とする携帯通信機器を提供する。
【0027】
請求項14に記載の発明は、請求項1または6に記載の発明において、警告機能のオンおよびオフを示す警告機能切替指示を入力可能な警告機能切替指示入力手段を備え、前記警告機能切替指示が警告機能オフを示す場合には警告を行わないことを特徴とする撮影装を提供する。
【0028】
請求項15に記載の発明は、請求項7、8、および13のいずれか1項に記載の発明において、警告機能のオンおよびオフを示す警告機能切替指示を入力可能な警告機能切替指示入力手段を備え、前記警告機能切替指示が警告機能オフを示す場合には警告を行わないことを特徴とする携帯通信機器を提供する。
【0029】
請求項16に記載の発明は、被写体を撮影する撮影装置と携帯可能な携帯通信機器とを含んで構成される警告システムにおいて、請求項1、2、3、4、5、6、10、11、12のいずれか1項に記載の撮影装置、または、請求項7、8、9、13のいずれか1項に記載の携帯通信機器を備えたことを特徴とする警告システムを提供する。
【0030】
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の警告システムにおいて、前記携帯通信機器は、警告機能のオンおよびオフを示す警告機能切替指示を入力可能な警告機能切替指示入力手段を備え、前記携帯通信機器は、前記警告機能切替指示入力手段によって入力された前記警告機能切替指示を前記撮影装置へ送信し、前記撮影装置は、前記警告機能切替指示が警告機能オフを示す場合には、請求項1および6に記載の前記警告、請求項2、3および10に記載の置き忘れと判定した場合の前記通報、請求項7に記載のセルフタイマ撮影時機を示す前記通報、請求項8に記載の前記撮影装置の前記位置情報の送信、および、請求項13に記載の前記特定電波の発信のいずれをも行わないことを特徴とする警告システムを提供する。
【0031】
なお、「撮影装置」は、デジタルカメラに特に限定されず、被写体を撮影する機能を有する装置であれば、これを含む。また、「携帯通信機器」は、携帯電話に特に限定されず、人が携帯可能であって無線通信機能を有する機器であれば、これを含む。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、置き忘れに因る放置状態を持ち主に確実に告知できるとともに、コストアップを抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、添付図面に従って本発明に係るカメラを実施するための最良の形態について詳説する。
【0034】
図1は、デジタルカメラ(以下単に「カメラ」という)の構成例を示すブロック図である。同図に示すように、カメラ10は、撮影光学系12、撮像素子14、タイミングジェネレータ(TG)16、アナログ信号処理部18、A/D変換器20、画像入力コントローラ22、デジタル信号処理部24、エンコーダ28、画像表示部30、圧縮・伸張処理部32、メディアコントローラ34、記憶メディア36、AE検出部38、AF検出部40、CPU(Central Processing Unit)42、ROM(Read Only Memory)44、RAM(Random Access Memory)46、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)48、および、光源68を含んで構成される。
【0035】
撮影光学系12は、ズームレンズ12z、フォーカスレンズ12f、絞り(例えば、虹彩絞り)12iを含み、それぞれズームモータ60z、フォーカスモータ60f、アイリスモータ60iに駆動されて動作する。すなわち、ズームレンズ12zは、ズームモータ60zに駆動されて撮影光軸120上を前後移動し、これにより、焦点距離を変化させる。また、フォーカスレンズ12fは、フォーカスモータ60fに駆動されて撮影光軸120上を前後移動し、これにより結像位置を変化させる。また、絞り12iは、アイリスモータ60iに駆動されて開口量が段階的に変化し、これにより絞り値が変化する。CPU42は、ズームモータドライバ62z、フォーカスモータドライバ62f、アイリスモータドライバ62iを介してズームモータ60z、フォーカスモータ60f、アイリスモータ60iの駆動を制御することにより、ズームレンズ12z、フォーカスレンズ12f、絞り12iの動作を制御する。
【0036】
撮像素子14は、複数のフォトダイオードで構成されている。撮影光学系12を介して撮像素子14の受光面に入射した光は、その受光面に配列された各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換されて蓄積される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、タイミングジェネレータ(TG)16から加えられるタイミング信号に従って読み出され、電圧信号(画像信号)として撮像素子14から順次出力される。撮像素子14は、シャッタゲートとシャッタドレインを備えており、シャッタゲートにシャッタゲートパルスを印加することで各フォトダイオードに蓄積された信号電荷をシャッタドレインに掃き出すことができるようにされている。CPU42は、TG16を介してシャッタゲートへのシャッタゲートパルスの印加を制御することにより、各フォトダイオードに蓄積される信号電荷の電荷蓄積時間(すなわちシャッタ速度)を制御する(いわゆる電子シャッタ機能)。なお、撮像素子14は、CCD(Charge Coupled Device)で構成されている場合に特に限定されない。例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)で撮像素子が構成されている場合でも、本発明を適用できる。
【0037】
アナログ信号処理部18は、撮像素子14から順次出力される画像信号を相関二重サンプリング処理するとともに増幅する。CPU42は、所望のISO感度に対応するようにアナログ信号処理部18のゲインを変化させる。
【0038】
カメラ10の全体の動作は、CPU42によって統括制御されており、CPU42は操作部50からの入力に基づき所定のプログラムに従ってカメラ10の各部を制御する。
【0039】
ROM44には、CPU42が実行するプログラムのほか、プログラムの実行に用いる各種のデータが格納されている。CPU42は、ROM44に格納されているプログラムをRAM46に展開し、RAM46を作業メモリとして使用しながら各種処理を実行する。また、EEPROM48には、各種の設定情報が格納されている。
【0040】
A/D変換器20は、アナログ信号処理部18から出力されたアナログの画像信号をデジタルの画像信号に変換する。画像入力コントローラ22は、所定容量のバッファメモリを内蔵しており、A/D変換器20から出力された画像信号を1コマ分蓄積して、RAM46に格納する。デジタル信号処理部24は、同時化回路、ガンマ補正回路、輪郭補正回路、輝度・色差信号生成回路等を含み、CPU42からの指令に従ってRAM46に格納された画像信号を処理し、輝度信号と色差信号とからなるYUV信号を生成する。
【0041】
AE検出部38は、入力された画像信号からAE(自動露出)制御に必要な物理量を算出する。AF検出部40は、入力された画像信号からAF(自動合焦)制御に必要な物理量を算出する。
【0042】
画像表示部30にスルー画像を表示させる場合は、撮像素子14で画像を連続的に撮像し、得られた画像信号を連続的に処理してYUV信号を生成する。生成されたYUV信号は、RAM46を介してエンコーダ28に加えられ、表示用の信号形式に変換されて画像表示部30に出力される。これにより、画像表示部30にスルー画像が表示される。
【0043】
画像を記録する場合は、操作部50からの撮影指令に応じて撮像素子14で画像を撮像し、得られた画像信号を処理してYUV信号を生成する。生成されたYUV信号は、圧縮・伸張処理部32に加えられ、所定の圧縮画像データ(たとえば、JPEG)とされたのち、メディアコントローラ34を介して記憶メディア36に格納される。
【0044】
記憶メディア36に格納された圧縮画像データは、再生指令に応じて記憶メディア36から読み出され、圧縮・伸張処理部32で非圧縮のYUV信号とされたのち、エンコーダ28を介して画像表示部30に出力される。
【0045】
スピーカ64は、音を出力するものである。ここで、音は、人の声(録音)、合成音、メロディーおよびブザー音のいずれの音であってもよい。
【0046】
光源68は、被写体の撮影時に、被写体に対して照射する光を発光するものである。
【0047】
また、本実施形態のカメラ10は、後述の携帯電話(図2の200)と無線通信を行う無線通信部70と、GPS衛星(Global Positioning System)から発信されている信号(以下「GPS信号」という)に基づいて現在位置を測定する測位部72と、手振れを検出する手振れ検出センサ74と、時間を計時するタイマ76を備えている。
【0048】
無線通信部70は、Bluetoothなどの近距離無線通信機能、および、携帯電話(図2の200)において通話や電子メールに用いられている周波数で遠距離無線通信を行う機能を有する。
【0049】
測位部72は、アンテナ(図示を省略)を介してGPS信号を受信して、GPS信号に基づいて緯度および経度からなる位置情報を算出する。
【0050】
手振れ検出センサ74としては、例えば、ジャイロセンサ、加速度センサが挙げられる。もちろん、他の種類のセンサを用いてもよい。
【0051】
タイマ76は、CPU42に内蔵されていてもよい。
【0052】
図2は、携帯電話200の構成例を示すブロック図である。
【0053】
図2において、携帯電話200は、主として、表示を行なう表示部230、CPU(Central Processing Unit)242、ROM(Read Only Memory)244、RAM(Random Access Memory)246、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)248、指示入力などの操作に用いられる操作部250、音声を出力するスピーカ264(音出力手段)、振動を発生するバイブレータ266(振動源)、発光する光源268、無線通信を行う無線通信部270と、測位を行う測位部272、および、時間を計時するタイマ276を含んで構成されている。
【0054】
表示部230は、例えばLCD(液晶ディスプレイ)によって構成されている。操作部250は、ボタンなどによって構成されている。また、操作部250は表示部230とともにGUI(Graphic User Interface)を構成している。バイブレータ266は、例えば重心を偏らせた軸を有するモータを回転させることで振動を発生させるようになっている。光源268は、例えば発光ダイオードによって構成されている。無線通信部270は、本例では、通話や電子メールに用いる遠距離無線通信を行う遠距離無線通信部と、Bluetoothなどにより近距離無線通信を行う近距離無線通信部を有する。測位部272は、GPS衛星などから発信される電波に基づいて携帯電話200の現在位置を測位する。タイマ276は、CPU242に内蔵されていてもよい。
【0055】
[第1実施形態]
第1実施形態において、図1のカメラ10のCPU42は、カメラ10のタイマ76を用いてセルフタイマ撮影を行なった後、そのセルフタイマ撮影の計時時間と同じ計時時間を再びカメラ10のタイマ76にセットして計時を開始するとともにカメラ10のスピーカ64および光源68による警告を開始し、その計時期間中にスピーカ64および光源68による警告を継続して、計時終了時にスピーカ64および光源68による警告を停止する。
【0056】
図3は、第1実施形態におけるカメラ10の制御処理の一例の流れを示すフローチャートである。この制御処理は、カメラ10のCPU42によって行われる。
【0057】
図3において、カメラ10の操作部50にセルフタイマ撮影指示が入力されると、カメラ10のタイマ76を用いてセルフタイマ撮影が行われる(ステップS102)。
【0058】
セルフタイマの計時時間は、カメラ10の操作部50および画像表示部30を用いて、予め決められた複数の計時時間の候補(例えば5秒、10秒、20秒)の中から所望の計時時間を選択して入力することができる。任意の時間(例えば30秒)を入力することも可能である。入力された計時時間はカメラ10のEEPROM48に記憶(設定)される。計時時間の入力が行われなかった場合にはEEPROM48に予め記憶されているデフォルトの計時時間(例えば10秒)が用いられる。
【0059】
セルフタイマ撮影では、カメラ10の操作部50でシャッタ操作が行われると、カメラ10のEEPROM48に設定されている計時時間だけカメラ10のタイマ76により計時が行われた後、撮影が行われる。すなわち、被写体がカメラ10の撮像素子14によって撮像されて、その撮像により得られた撮像画像が記憶メディア36に記憶される。
【0060】
セルフタイマ撮影終了時、まず、カメラ10のEEPROM48に記憶されている告知機能切替指示を参照して、告知機能がオンであるか否かを判定し(ステップS104)、告知機能がオンである場合には、カメラ10のスピーカ64による音出力および光源68による発光を開始し(ステップS106)、セルフタイマ撮影に用いた計時時間(例えば10秒)をセルフタイマ撮影に用いたタイマ76にセットして、そのタイマ76を再び起動する(ステップS108)。そして、タイマ76が計時時間内であるか否かを判定し(ステップS110)、タイマ76の計時時間内であるときには、音出力および発光を継続する一方で、タイマ76の計時時間が経過したときには、音出力および発光を停止する(ステップS112)。
【0061】
なお、ステップS104において、告知機能がオフであった場合には、音出力および発光は行わないで終了する。
【0062】
告知機能のオンおよびオフを示す告知機能切替指示の入力は、カメラ10の操作部50のスイッチまたはGUI(Graphic User Interface)により行うことができる。図2の携帯電話200の操作部250により告知機能切替指示の入力を行って、カメラ10に対して無線通信により告知機能切替指示を送信するようにしてもよい。カメラ10で受信された告知機能切替指示は、カメラ10のEEPROM48に記憶(設定)される。
【0063】
本実施形態では、セルフタイマ撮影に用いた計時時間と同じ時間だけ置き忘れ防止用の音出力および発光が同時に行われる。すなわち、カメラ10の設置場所とユーザの被撮影場所との間の移動に必要十分な時間としてセルフタイマ撮影の計時時間がカメラ10のEEPROM48に記憶されているので、この計時時間だけ音出力および発光を行うことにより、ユーザがカメラ10を回収するのに必要十分な時間だけ警告が行われるとともに、それ以上は音出力および発光は行われない。したがって、確実に置き忘れを防止することと、周りの人の迷惑にならないようにすることとを、両立できる。
【0064】
また、騒音が大きい場所でセルフタイマ撮影する場合や、耳の不自由な方が使用している場合、警告音だけでは気が付かない懸念もあるが、本実施形態では、音出力とともに発光を同時に行うので、確実に置き忘れ防止をすることができる。
【0065】
また、カメラ10に元々搭載されているタイマ76、スピーカ64および光源68を用いているので、ハードウエアのコストアップ無しで、置き忘れ防止効果を発揮できる。
【0066】
[第2実施形態]
第2実施形態において、図1のカメラ10のCPU42は、カメラ10のタイマ76を用いてセルフタイマ撮影を行った後、カメラ10の手振れ検出センサ74によってカメラ10の移動の有無を検出するとともに、カメラ10のタイマ76を用いてカメラ10の静止時間を計時し、静止時間が一定時間を超えたときにカメラ10の置き忘れと判定してカメラ10のスピーカ64および光源68によって警告を発する。
【0067】
図4は、第2実施形態におけるカメラ10の制御処理の一例の流れを示すフローチャートである。この制御処理は、カメラ10のCPU42によって行われる。
【0068】
図4において、カメラ10の操作部50にセルフタイマ撮影指示が入力されると、カメラ10のタイマ76を用いてセルフタイマ撮影が行われる(ステップS202)。セルフタイマ撮影では、第1実施形態において既に説明したように、カメラ10のEEPROM48に記憶(設定)されている計時時間だけ計時が行われた後、撮影が行われる。
【0069】
セルフタイマ撮影終了時、まず、カメラ10のEEPROM48に記憶されている告知機能切替指示を参照して、告知機能がオンであるか否かを判定し(ステップS204)、告知機能がオンである場合には、セルフタイマ撮影に用いた計時時間をセルフタイマ撮影に用いたタイマ76にセットして、そのタイマ76を再び起動する(ステップS206)。
【0070】
カメラ10の手振れ検出センサ74でカメラ10の移動の有無を検知し(ステップS208)、移動有無判定(ステップS210)で移動が無いと判定した場合には、タイマ76が計時時間内であるか否かを判定し(ステップS212)、タイマ76の計時時間内であればカメラ10の移動の有無の監視(ステップS208)を継続する一方で、タイマ76の計時時間が経過したとき(すなわち静止時間が閾値としてのセルフタイマ撮影の計時時間を超えたとき)、カメラ10の置き忘れと判定して、カメラ10のスピーカ64による音出力および光源68による発光を同時に行う(ステップS214)。
【0071】
ステップS210において、計時時間内にカメラ10の移動が有ったと判定したときには、カメラ10の置き忘れはないと判定して、音出力および発光は行わないで終了する。ステップS204において、告知機能がオフであった場合にも、音出力および発光は行わないで終了する。
【0072】
告知機能のオンおよびオフを示す告知機能切替指示の入力は、カメラ10の操作部50のスイッチまたはGUIにより行うことができる。図2の携帯電話200の操作部250により告知機能切替指示の入力を行って、カメラ10に対して無線通信により告知機能切替指示を送信するようにしてもよい。カメラ10で受信された告知機能切替指示は、カメラ10のEEPROM48に記憶(設定)される。
【0073】
本実施形態では、セルフタイマ撮影に用いた計時時間よりも静止時間が長いか否かにより置き忘れの検出が行われる。すなわち、カメラ10の設置場所とユーザの被撮影場所との間の移動に必要十分な時間としてセルフタイマ撮影の計時時間がカメラ10のEEPROM48に記憶されているので、この計時時間を利用することにより、的確に置き忘れを検出することができる。
【0074】
また、警告を発する場合、音出力とともに発光を同時に行うので、騒音が大きい場所でセルフタイマ撮影する場合や、耳の不自由な方が使用している場合であっても、確実に置き忘れ防止をすることができる。
【0075】
なお、手振れ検出センサ74を用いてカメラ10の移動の有無を検出する場合を例に説明したが、このような場合に本発明は特に限定されず、GPS信号に基づく測位を行っているカメラ10では、カメラ10の測位部72で算出される位置情報に基づいてカメラ10の移動の有無を検出してもよい。
【0076】
本実施形態では、カメラ10に元々搭載されている手振れ検出センサ74(または測位部72)およびタイマ76を用いてカメラ10の放置状態を検出し、カメラ10に元々搭載されているスピーカ64および光源68を用いて警報を発するので、ハードウエアのコストアップ無しで、置き忘れ防止効果を発揮できる。
【0077】
[第3実施形態]
第3実施形態において、図1のカメラ10のCPU42は、カメラ10のタイマ76を用いてセルフタイマ撮影を行った後、カメラ10の手振れ検出センサ74によってカメラ10の移動の有無を検出するとともに、カメラ10のタイマ76を用いてカメラ10の静止時間を計時し、静止時間が一定時間を超えたときにカメラ10の無線通信部70によって図2の携帯電話200に対して無線で通報を行う。
【0078】
図5(A)は、第3実施形態におけるカメラ10側の制御処理の一例の流れを示すフローチャートであり、図5(B)は第3実施形態における携帯電話200の制御処理の一例の流れを示すフローチャートである。図5(A)の制御処理はカメラ10のCPU42によって行われ、図5(B)の制御処理は携帯電話200のCPU242によって行われる。
【0079】
図5(A)において、カメラ10の操作部50にセルフタイマ撮影指示が入力されると、カメラ10のタイマ76を用いてセルフタイマ撮影が行われる(ステップS302)。セルフタイマ撮影では、第1実施形態において既に説明したように、カメラ10のEEPROM48に記憶(設定)されている計時時間だけ計時が行われた後、撮影が行われる。
【0080】
セルフタイマ撮影終了時、まず、カメラ10のEEPROM48の告知機能切替指示を参照して、告知機能がオンであるか否かを判定し(ステップS304)、告知機能がオンである場合には、セルフタイマ撮影に用いた計時時間をセルフタイマ撮影に用いたタイマ76にセットして、そのタイマ76を再び起動する(ステップS306)。
【0081】
カメラ10の手振れ検出センサ74でカメラ10の移動の有無を検知し(ステップS308)、移動有無判定(ステップS310)で移動が無いと判定した場合には、タイマ76が計時時間内であるか否かを判定し(ステップS312)、タイマ76の計時時間内であればカメラ10の移動の有無の監視(ステップS308)を継続する一方で、タイマ76の計時時間が経過したとき(すなわち静止時間が閾値としてのセルフタイマ撮影の計時時間を超えたとき)、カメラ10の置き忘れと判定して、カメラ10の無線通信部270により特定の携帯電話200へ例えば遠距離無線通信で通報を行う(ステップS314)。なお、携帯電話200およびカメラ10は、予め近距離無線通信などによりID登録が行われており、カメラ10からその持ち主の携帯電話200に対してのみ通報を行うようになっている。
【0082】
ステップS310において、計時時間内にカメラ10の移動が有ったと判定したときには、カメラ10の置き忘れはないと判定して、携帯電話200への通報は行わないで終了する。ステップS304において、告知機能がオフであった場合にも、携帯電話200への通報は行わないで終了する。
【0083】
図5(B)に示すように、カメラ10から通報を受信した携帯電話200は、携帯電話200のスピーカ264による音出力、および、携帯電話200のバイブレータ266による振動発生、および、携帯電話200の光源268による発光を同時に行う(ステップS332)。
【0084】
告知機能のオンおよびオフを示す告知機能切替指示の入力は、カメラ10の操作部50のスイッチまたはGUIにより行うことができる。図2の携帯電話200の操作部250により告知機能切替指示の入力を行って、カメラ10に対して無線通信により告知機能切替指示を送信するようにしてもよい。カメラ10で受信された告知機能切替指示は、カメラ10のEEPROM48に記憶(設定)される。
【0085】
本実施形態では、セルフタイマ撮影に用いた計時時間よりも静止時間が長いか否かにより置き忘れの検出が行われる。すなわち、カメラ10の設置場所とユーザの被撮影場所との間の移動に必要十分な時間としてセルフタイマ撮影の計時時間がカメラ10のEEPROM48に記憶されているので、この計時時間を利用することにより、的確に置き忘れを検出することができる。
【0086】
また、警告を発する場合、音出力とともに振動の発生および発光を同時に行うので、騒音が大きい場所でセルフタイマ撮影する場合や、耳の不自由な方が使用している場合であっても、確実に置き忘れ防止をすることができる。
【0087】
なお、手振れ検出センサ74を用いてカメラ10の移動の有無を検出する場合を例に説明したが、このような場合に本発明は特に限定されず、GPS信号に基づく測位を行っているカメラ10では、カメラ10の測位部72で算出される位置情報に基づいてカメラ10の移動の有無を検出してもよい。
【0088】
本実施形態では、カメラ10に元々搭載されている手振れ検出センサ74(または測位部72)およびタイマ76を用いてカメラ10の放置状態を検出し、携帯電話200に元々搭載されているスピーカ264、バイブレータ266および光源268を用いて警報を発するので、ハードウエアのコストアップ無しで、置き忘れ防止効果を発揮できる。
【0089】
[第4実施形態]
第4実施形態において、図1のカメラ10のCPU42は、セルフタイマ撮影時機を示す通報をカメラ10の無線通信部70により無線通信で図2の携帯電話200へ送信する。携帯電話200のCPU242は、カメラ10から送信されるセルフタイマ撮影時機を示す通報を携帯電話200の無線通信部270によって受信し、携帯電話200の測位部272によって得られるセルフタイマ撮影時の位置情報と現在の位置情報とに基づいて、セルフタイマ撮影時の位置と現在位置との間の距離を算出し、算出された距離が閾値よりも大きくなったときに、携帯電話200のスピーカ264およびバイブレータ266および光源268によって警告を発する。
【0090】
図6(A)は、第4実施形態におけるカメラ10側の制御処理の一例の流れを示すフローチャートであり、図6(B)は第4実施形態における携帯電話200の制御処理の一例の流れを示すフローチャートである。図6(A)の制御処理はカメラ10のCPU42によって行われ、図6(B)の制御処理は携帯電話200のCPU242によって行われる。
【0091】
図6(A)において、カメラ10の操作部50にセルフタイマ撮影指示が入力されると、カメラ10のEEPROM48に記憶されている告知機能切替指示を参照して告知機能がオンであるか否かを判定し(ステップS402)、告知機能がオンである場合には、カメラ10の無線通信部70により近距離無線通信で特定の携帯電話200へセルフタイマ撮影時機の通報を行う(ステップS404)。なお、携帯電話200およびカメラ10は、予め近距離無線通信などによるID登録が行われており、カメラ10からその持ち主の特定の携帯電話200に対してのみ通報を行うようになっている。
【0092】
このような携帯電話200への通報後、カメラ10ではセルフタイマ撮影が行われる(ステップS406)。
【0093】
その一方で、カメラ10からセルフタイマ撮影時機の通報を受信した携帯電話200は、図6(B)において、携帯電話200の測位部272によってGPS信号に基づいて算出される位置情報を、セルフタイマ撮影時のカメラ10の位置情報(撮影位置情報)として取得する(ステップS432)。次に、携帯電話200のEEPROM248から距離判定用の閾値を読み込み(ステップS434)、一定周期時間待って(ステップS436)、携帯電話200の測位部272によってGPS信号に基づいて算出された携帯電話200の位置情報を、現在の携帯電話200の位置情報として取得し(ステップS438)、撮影位置情報(ステップS432で取得した位置情報)と現在の携帯電話200の位置情報(ステップS438で取得した位置情報)とに基づいて、撮影位置と現在の携帯電話200の位置との距離を算出し(ステップS440)、算出された距離が距離判定用の閾値よりも大きいか否かを判定し(ステップS442)、閾値よりも大きい場合(すなわち遠距離と判定された場合)、携帯電話200のスピーカ264による音出力およびバイブレータ266による振動発生および光源268による発光を同時に行う(ステップS444)。
【0094】
なお、カメラ10から携帯電話200へのセルフタイマ撮影時機の通報(ステップS404)は、Bluetoothなどの近距離無線通信機能を用いる場合に特に限定されず、遠距離無線通信機能を用いてもよい。また、カメラ10から携帯電話200への通報を、セルフタイマ撮影の計時開始時に行う好ましい場合について説明したが、このような場合に特に限定されず、セルフタイマ撮影の計時中、または、セルフタイマ撮影後に行うようにしてもよい。
【0095】
また、告知機能のオン/オフの切り替えや、距離判定用の閾値の変更を行うことにより、持ち主がカメラ10を意図して置いたまま移動する範囲内(例えば会社敷地内)における、無線通信、測位、警告等のカメラ10および携帯電話200の無駄な動作を排除することができる。
【0096】
告知機能のオンおよびオフを示す告知機能切替指示の入力は、カメラ10の操作部50(スイッチ、GUIインタフェース等)を用いて行ってもよいし、携帯電話200の操作部50(GUIインタフェース等)を用いて行ってもよい。携帯電話200で告知機能切替指示が入力された場合、携帯電話200はカメラ10に対して無線通信により告知機能切替指示を送信する。カメラ10で受信された告知機能切替指示は、カメラ10のEEPROM48に記憶(設定)される。カメラ10は、告知機能切替指示が告知機能オフを示す場合には、セルフタイマ撮影時機の通報の送信を行わず、これにより、携帯電話200が警告を発しないことになる。
【0097】
距離判定用の閾値の変更は、携帯電話200の操作部250(GUIインタフェース等)を用いて指示入力される。距離判定用の閾値は、携帯電話200のEEPROM248に記憶される。
【0098】
以上、携帯電話200での距離算出(ステップS440)において、携帯電話200側で測位した位置情報のみを用いて距離判定を行う簡易な場合を例に説明したが、本例では、持ち主がカメラ10を置き忘れることなく保持しているときにも警告が告知される。そこで、距離判定ステップ(S442)において、算出距離が閾値を超えている場合には、さらに、携帯電話200からカメラ10に対して近距離無線通信で問い合わせを行い、その問い合わせに対してカメラ10から近距離無線通信による応答がない場合のみ警告(ステップS444)を行い、応答があった場合には警告を行わないようにしてもよい。すなわち、カメラ10の無線通信部70と携帯電話200の無線通信部270とによる近距離無線通信を試み、携帯電話200の無線通信部270からの問い合わせに対して、近距離無線通信が可能な範囲内(例えば100m)であれば、カメラ10の無線通信部70から応答が発信されるので、その応答を携帯電話200の無線通信部270が受信した場合には近距離と判定して、警告を行わない。
【0099】
本実施形態では、カメラ10が持ち主から離れたことを、持ち主が常に身に付けている携帯電話200により、カメラ10から離れた場所でも認識できるので、確実に置き忘れを防止できることになる。
【0100】
また、本実施形態では、GPS信号に基づいて測位される位置情報を用いて距離を算出し警告の要否を判定するようになっているので、電波の有無に基づいて警告の要否を判定している場合や、電波強度に基づいて警告の要否を判定している場合と比較して、電波環境によらず距離を正確に算出して、警告の要否を的確に判定することができる。
【0101】
また、本実施形態では、告知機能をオフ(解除)することができる構成になっているので、カメラ10を置き忘れているのではなく意図して置いている場合に周囲に警告による迷惑をかけないようにすることができるとともに、必要なときのみ告知を受けることができる。また、告知機能のオンおよびオフを、カメラ10のみではなく、常時持ち歩いている携帯電話200からもすることができる構成になっているので、煩わしさが軽減される。
【0102】
また、本実施形態では、距離判定用の閾値を変更することができる構成になっているので、カメラ10を意図して置いたまま持ち主が移動する範囲(例えば会社敷地内)の広さに応じて閾値を変更することにより、告知が不要な場合のカメラ10および携帯電話200の動作を防止することができる。
【0103】
また、本実施形態では、携帯電話200に元々搭載されている測位機能(あるいは無線通信機能)を用いてカメラ10の放置状態を検出し、携帯電話200に元々搭載されている、スピーカ264、バイブレータ266および光源268を用いて警報を発するので、ハードウエアのコストアップ無しで、置き忘れ防止効果を発揮できる。
【0104】
なお、本実施形態では、カメラ10には、測位機能が不要である。また、遠距離無線通信機能も必須ではなく、画像の転送用などとしてカメラ10に元々搭載されているBluetoothなどの近距離無線通信機能を用いることができる。カメラ10および携帯電話200の双方の定期的な通信を行う必要もなく、消費電力のコストアップも回避できる。
【0105】
[第5実施形態]
第5実施形態において、図2の携帯電話200のCPU242は、図1のカメラ10から送信されるカメラ10の位置情報を携帯電話200の無線通信部270によって受信するとともに、カメラ10の位置情報と携帯電話200の測位部272によって得られる携帯電話200の位置情報とに基づいて、カメラ10と携帯電話200との間の距離を算出し、算出された距離が閾値よりも大きいときに、カメラ10の置き忘れと判定して携帯電話200のスピーカ264およびバイブレータ266および光源268によって警告を発する。
【0106】
図7(A)は、第5実施形態におけるカメラ10側の制御処理の一例の流れを示すフローチャートであり、図7(B)は第5実施形態における携帯電話200側の制御処理の一例の流れを示すフローチャートである。図7(A)の制御処理はカメラ10のCPU42によって行われ、図7(B)の制御処理は携帯電話200のCPU242によって行われる。
【0107】
図7(A)において、カメラ10のEEPROM48に記憶されている告知機能切替指示を参照して告知機能がオンであるか否かを判定し(ステップS502)、告知機能がオンである場合には、カメラ10の測位部72によってGPS信号に基づいて算出されたカメラ10の位置情報を取得し(ステップS504)、その位置情報をカメラ10の無線通信部70により遠距離無線通信で特定の携帯電話200へ送信し(ステップS506)、一定周期時間待ち(ステップS508)、ステップS502〜S508を繰り返す。ステップS502において、告知機能がオフであった場合には、位置情報取得(ステップS504)および位置情報送信(ステップS506)は行わない。なお、携帯電話200およびカメラ10は、予め近距離無線通信などによるID登録が行われており、カメラ10からその持ち主の携帯電話200に対してのみ位置情報の送信を行うようになっている。
【0108】
図7(B)において、カメラ10からその位置情報を受信した携帯電話200は、携帯電話200のEEPROM248から距離判定用の閾値を読み込み(ステップS532)、携帯電話200の測位部272によってGPS信号に基づいて算出された携帯電話200の位置情報を取得して(ステップS534)、カメラ10の位置情報と携帯電話200の位置情報とに基づいて、カメラ10と携帯電話200との距離を算出し(ステップS536)、算出された距離が距離判定用の閾値よりも大きいか否かを判定し(ステップS538)、閾値よりも大きい場合(すなわち遠距離と判定された場合)、携帯電話200のスピーカ264による音出力およびバイブレータ266による振動発生および光源268による発光を同時に行う(ステップS540)。
【0109】
なお、カメラ10から携帯電話200への位置情報の送信(ステップS506)は、遠距離無線通信機能の代わりに、Bluetoothなどの近距離無線通信機能を用いて行ってもよい。近距離無線通信機能を用いる場合には、カメラ10の無線通信部70から送信される位置情報が携帯電話200の無線通信部270で一定時間以上受信されなくなったときにも、遠距離と判定し(すなわちステップS538でYesと判定し)、警報(ステップS540)を行う。
【0110】
また、告知機能のオン/オフの切り替えや、距離判定用の閾値の変更を行うことにより、持ち主がカメラ10を意図して置いたまま移動する範囲内(例えば会社敷地内)における測位、無線通信、警告等のカメラ10および携帯電話200の無駄な動作を排除することができる。
【0111】
告知機能のオンおよびオフを示す告知機能切替指示の入力は、カメラ10の操作部50(スイッチ、GUIインタフェース等)を用いて行ってもよいし、携帯電話200の操作部50(GUIインタフェース等)を用いて行ってもよい。携帯電話200で告知機能切替指示が入力された場合、携帯電話200はカメラ10に対して無線通信により告知機能切替指示を送信する。カメラ10で受信された告知機能切替指示は、カメラ10のEEPROM48に記憶(設定)される。カメラ10は、告知機能切替指示が告知機能オフを示す場合には、位置情報の送信を行なわず、これにより、携帯電話200が警告を発しないことになる。
【0112】
距離判定用の閾値の変更は、携帯電話200の操作部250(GUIインタフェース等)を用いて指示入力される。距離判定用の閾値は、携帯電話200のEEPROM248に記憶される。
【0113】
本実施形態では、GPS信号に基づいて測位される位置情報を用いて距離を算出し警告の要否を判定するようになっているので、警告の要否を的確に判定することができる。
【0114】
また、本実施形態では、カメラ10および携帯電話200に元々搭載されている測位機能および無線通信機能を用いてカメラ10の放置状態を検出し、携帯電話200に元々搭載されているスピーカ264、バイブレータ266および光源268を用いて警報を発するので、ハードウエアのコストアップ無しで、置き忘れ防止効果を発揮できる。
【0115】
[第6実施形態]
第6実施形態において、図1のカメラ10のCPU42は、図2の携帯電話200から送信される携帯電話200の位置情報をカメラ10の無線通信部70によって受信するとともに、携帯電話200の位置情報とカメラ10の測位部72によって得られるカメラ10の位置情報とに基づいて、カメラ10と携帯電話200との間の距離を算出し、算出された距離が閾値よりも大きいときに、カメラ10の置き忘れと判定して、カメラ10の位置情報を携帯電話200に対して通報する。
【0116】
図8(A)は、第6実施形態における携帯電話200側の制御処理の一例の流れを示すフローチャートであり、図8(B)は第6実施形態におけるカメラ10側の制御処理の一例の流れを示すフローチャートである。図8(A)の制御処理は携帯電話200のCPU242によって行われ、図8(B)の制御処理はカメラ10のCPU42によって行われる。
【0117】
図8(A)において、携帯電話200のEEPROM248の告知機能切替指示を参照して告知機能がオンであるか否かを判定し(ステップS632)、告知機能がオンである場合には、携帯電話200の測位部272によってGPS信号に基づいて算出された携帯電話200の位置情報を取得し(ステップS634)、その位置情報を携帯電話200の無線通信部270により遠距離無線通信で特定のカメラ10へ送信し(ステップS636)、一定周期時間待ち(ステップS328)、ステップS632〜S638を繰り返す。ステップS632において、告知機能がオフであった場合には、位置情報取得(ステップS634)および位置情報送信(ステップS636)は行わない。なお、携帯電話200およびカメラ10は、予め近距離無線通信などによるID登録が行われており、携帯電話200からその持ち主のカメラ10に対してのみ位置情報の送信を行うようになっている。
【0118】
図8(B)において、携帯電話200からその位置情報を受信したカメラ10は、カメラ10のEEPROM48から距離判定用の閾値を読み込み(ステップS602)、カメラ10の測位部72によってGPS信号に基づいて算出されたカメラ10の位置情報を取得して(ステップS604)、カメラ10の位置情報と携帯電話200の位置情報とに基づいて、カメラ10と携帯電話200との距離を算出し(ステップS606)、算出された距離が距離判定用の閾値よりも大きいか否かを判定し(ステップS608)、閾値よりも大きい場合(すなわち遠距離と判定された場合)、カメラ10から携帯電話200に対して、カメラ10の位置情報を遠距離無線通信で送信する(ステップS610)。このような位置情報の送信(通報)は、電子メールにより行ってもよい。一定周期時間待ち(ステップS612)、ステップS602〜S612が繰り返される。すなわち、遠距離と判定された場合には、一定周期間隔で、カメラ10の位置情報が携帯電話に送信される。なお、携帯電話200およびカメラ10は、予め近距離無線通信などによるID登録が行われており、カメラ10からその持ち主の携帯電話200に対してのみ位置情報の通報を行うようになっている。
【0119】
カメラ10から位置情報の通報を受信した携帯電話200は、図5(B)のステップS332に示すように、携帯電話200のスピーカ264による音出力、および、携帯電話200のバイブレータ266による振動発生、および、携帯電話200の光源268による発光を同時に行う。
【0120】
携帯電話200からカメラ10への位置情報の送信(ステップS636)は、遠距離無線通信機能の代わりに、Bluetoothなどの近距離無線通信機能を用いて行ってもよい。近距離無線通信機能を用いる場合には、携帯電話200の無線通信部270から送信される位置情報がカメラ10の無線通信部70で一定時間以上受信されなくなったときにも、遠距離と判定し(すなわちステップS608でYesと判定し)、カメラ10から携帯電話200への位置情報送信(ステップS610)を行う。
【0121】
また、告知機能のオン/オフの切り替えや、距離判定用の閾値の変更を行うことにより、持ち主がカメラ10を意図して置いたまま移動する範囲内(例えば会社敷地内)における測位、無線通信、警告等のカメラ10および携帯電話200の無駄な動作を排除することができる。
【0122】
告知機能のオンおよびオフを示す告知機能切替指示の入力は、携帯電話200の操作部50(GUIインタフェース等)を用いて行なわれる。告知機能切替指示は、携帯電話200のEEPROM248に記憶される。携帯電話200は、告知機能切替指示が告知機能オフを示す場合には、携帯電話200の位置情報の送信を行なわず、これにより、カメラ10はカメラ10の位置情報の通報(ステップS610)を行わないことになる。
【0123】
距離判定用の閾値の変更は、カメラ10の操作部50(スイッチ、GUIインタフェース等)を用いて指示入力してもよいし、携帯電話200の操作部250(GUIインタフェース等)を用いて指示入力してもよい。携帯電話200で指示入力された場合、その距離判定用の閾値は無線通信で携帯電話200からカメラ10へ転送される。距離判定用の閾値は、カメラ10のEEPROM48に記憶される。
【0124】
本実施形態では、GPS信号に基づいて測位される位置情報を用いて距離を算出し警告の要否を判定するようになっているので、警告の要否を的確に判定することができる。
【0125】
また、本実施形態では、カメラ10および携帯電話200に元々搭載されている測位機能および無線通信機能を用いてカメラ10の放置状態を検出し、携帯電話200に元々搭載されているスピーカ264、バイブレータ266および光源268を用いて警報を発するので、ハードウエアのコストアップ無しで、置き忘れ防止効果を発揮できる。
【0126】
[第7実施形態]
第7実施形態において、図1のカメラ10の無線通信部70は、特定の周波数を有する特定電波を一定周期時間で発信し、図2の携帯電話200の無線通信部270は、カメラ10の無線通信部70から発信される特定電波の有無および特定電波の電波強度を検知する。また、携帯電話200のCPU242は、携帯電話200の無線通信部270で検知された特定電波の有無および特定電波の電波強度が閾値を超えているか否かに基づいて、カメラ10と携帯電話200との間の距離の遠近を判定し、カメラ10と携帯電話200との間の距離が遠いと判定された場合には、携帯電話200のスピーカ264およびバイブレータ266および光源268によって警告を発する。ここで、距離判定用の閾値は携帯電話200の操作部250により変更することができる。
【0127】
図9(A)は、第7実施形態におけるカメラ10側の制御処理の一例の流れを示すフローチャートであり、図9(B)は第7実施形態における携帯電話200側の制御処理の一例の流れを示すフローチャートである。図9(A)の制御処理はカメラ10のCPU42によって行われ、図9(B)の制御処理は携帯電話200のCPU242によって行われる。
【0128】
図9(A)において、カメラ10のEEPROM48に記憶されている告知機能切替指示を参照して告知機能がオンであるか否かを判定し(ステップS702)、告知機能がオンである場合には、カメラ10の無線通信部70によって、一定周期時間間隔で、特定の周波数を有する電波(特定電波)を発信する(ステップS704)。例えば、近距離無線通信で用いる周波数で特定電波を発信する。告知機能がオフであった場合には、電波発信(ステップS704)を行わない。
【0129】
図9(B)において、携帯電話200では、携帯電話200のEEPROM248の告知機能切替指示を参照して告知機能がオンであるか否かを判定し(ステップS732)、告知機能がオンである場合には、携帯電話200のEEPROM248から距離判定用の閾値を読み込み(ステップS734)、カメラ10の無線通信部70から発信された特定電波の有無および電波強度(例えば電界強度)を検出し(ステップS736)、検知結果に基づいてカメラ10と携帯電話200との距離が遠距離であるか否かを判定する(ステップS738)。
【0130】
具体的には、特定電波が有り且つ電波強度が閾値よりも大きい場合には、近距離と判定し、特定電波が有り且つその電界強度が閾値以下の場合または特定電波が無い場合には、遠距離と判定する。ここで、特定電波が「無い」とは、特定周波数の電波の強度が検出可能な最低値よりも小さい場合である。
【0131】
カメラ10と携帯電話200との距離が遠距離と判定された場合には、携帯電話200のスピーカ264による音出力およびバイブレータ266による振動発生および光源268による発光を、同時に行う(ステップS740)。
【0132】
なお、携帯電話200およびカメラ10は、予め近距離無線通信などによるID登録が行われており、携帯電話200では、その持ち主のカメラ10からの特定電波についてのみ検知を行うようになっている。
【0133】
また、距離判定用の閾値を、携帯電話200の操作部250を用いて、距離(例えばメートル単位)で指定することができる。具体的には、携帯電話200の表示部230に距離判定用閾値設定用の設定画面が表示されたとき、ユーザは、何[m]を超える場合を遠距離とするかを指定する入力操作を行う。携帯電話200のCPU242は、ユーザによって指定された距離の閾値を携帯電話200のEEPROM248に記憶させる。なお、携帯電話200のEEPROM248には、距離と電波強度との対応関係を示すテーブル情報が予め記憶されている。前述の距離判定ステップ(ステップS736)では、距離の閾値に対応する電波強度の閾値を、前述のテーブル情報に基づいて取得し、遠距離であるか近距離であるかを判定する。
【0134】
ユーザが距離の閾値を指定したときに、その距離の閾値に対応する電波強度の閾値を前述のテーブル情報から取得してEEPROM248に記憶させておくようにしてもよい。
【0135】
告知機能のオンおよびオフを示す告知機能切替指示の入力は、カメラ10の操作部50(スイッチ、GUIインタフェース等)を用いて行ってもよいし、携帯電話200の操作部50(GUIインタフェース等)を用いて行ってもよい。携帯電話200で告知機能切替指示が入力された場合、携帯電話200はカメラ10に対して無線通信により告知機能切替指示を送信する。カメラ10で受信された告知機能切替指示は、カメラ10のEEPROM48に記憶(設定)される。カメラ10は、告知機能切替指示が告知機能オフを示す場合には、特定電波の発信を行なわず、また、携帯電話200は、特定電波の監視を行わない。これにより、携帯電話200が警告を発しないことになる。
【0136】
本実施形態では、カメラ10に元々搭載されている電波発信機能と携帯電話200に元々搭載されている電波検知機能を用いてカメラ10の放置状態を検出し、携帯電話200に元々搭載されている、スピーカ264、バイブレータ266および光源268を用いて警報を発するので、ハードウエアのコストアップ無しで、置き忘れ防止効果を発揮できる。
【0137】
[第8実施形態]
第8実施形態において、図1のカメラ10のCPU42は、カメラ10が電源オン状態である場合、カメラ10の手振れ検出センサ74によってカメラ10の移動の有無を検出するとともに、カメラ10のタイマ76を用いてカメラ10の静止時間を計時し、静止時間が一定時間を超えたときにカメラ10の無線通信部70によって図2の携帯電話200に対して無線で通報を行う。
【0138】
図10は、第8実施形態におけるカメラ10の制御処理の一例の流れを示すフローチャートである。この制御処理は、カメラ10のCPU42によって行われる。
【0139】
図10において、カメラ10の操作部50によって電源オン指示が入力されて、カメラ10が電源オン状態になると、カメラ10のEEPROM48の告知機能切替指示を参照して、告知機能がオンであるか否かを判定し(ステップS802)、告知機能がオンである場合には、カメラ10の手振れ検出センサ74でカメラ10の移動の有無の検知を行う(ステップS804)。
【0140】
カメラ10の移動有か否かの判定(ステップS806)において、カメラ10の移動有と判定した場合には、カメラ10のタイマ76の計時をリセットし(ステップS808)、一定周期時間待ち(ステップS810)、ステップS802へ戻る。
【0141】
カメラ10の移動が無いと判定した場合には、カメラ10のタイマ76が起動済か否かを判定して(ステップS812)、起動済でなければカメラ10のタイマ76を起動して計時を開始し(ステップS814)、一定周期時間待ち(ステップS810)、ステップS802へ戻る。
【0142】
カメラ10の移動が無いと判定した場合であってカメラ10のタイマ76が起動済であれば、そのタイマ76により計時されているカメラ10の静止時間がEEPROM48から読み込んだ閾値を越えたか否かを判定し(ステップS816)、閾値を超えていないときには、一定周期時間待って(ステップS810)、ステップS802へ戻る一方で、閾値を超えたときには、カメラ10の無線通信部70により携帯電話200へ遠距離無線通信で通報を行う(ステップS818)。
【0143】
なお、カメラ10および携帯電話200は、予め近距離無線通信などによるID登録が行われており、カメラ10からその持ち主の携帯電話200に対してのみ通報を行うようになっている。
【0144】
カメラ10から通報を受信した携帯電話200は、図5(B)のステップS332に示したように、携帯電話200のスピーカ264による音出力、および、携帯電話200のバイブレータ266による振動発生、および、携帯電話200の光源268による発光を同時に行う。
【0145】
なお、手振れ検出センサ74を用いてカメラ10の移動の有無を検知する場合を例に説明したが、このような場合に本発明は特に限定されず、GPS信号に基づく測位を行っているカメラ10では、カメラ10の測位部72で算出される位置情報に基づいてカメラ10の移動の有無を検知してもよい。
【0146】
本実施形態では、カメラ10に元々搭載されている手振れ検出センサ74(または測位部72)およびタイマ76を用いてカメラ10の放置状態を検出し、カメラ10に元々搭載されている無線通信部70を用いて携帯電話200に対して通報を行い、携帯電話200に元々搭載されているスピーカ264、バイブレータ266および光源268を用いて警報を発するので、ハードウエアのコストアップ無しで、置き忘れ防止効果を発揮できる。
【0147】
なお、被写体を撮影する機能を有する撮影装置としてデジタルスチールカメラを例に説明したが、本発明における撮影装置はデジタルスチールカメラに特に限定されず、例えば動画撮影機能を有する撮影装置や、カメラを搭載した他の装置にも適用できる。
【0148】
また、人が携帯可能な携帯通信機器として携帯電話を例に説明したが、本発明における携帯通信機器は携帯電話に特に限定されず、通話機能を有していない携帯通信機器にも適用できる。
【0149】
本発明は、本明細書において説明した例や図面に図示された例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の設計変更や改良を行ってよいのはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0150】
【図1】カメラの構成例を示すブロック図
【図2】携帯電話の構成例を示すブロック図
【図3】第1実施形態におけるカメラの制御処理を示すフローチャート
【図4】第2実施形態におけるカメラの制御処理を示すフローチャート
【図5】(A)は第3実施形態におけるカメラの制御処理を示すフローチャート、(B)は第3実施形態における携帯電話の制御処理を示すフローチャート
【図6】(A)は第4実施形態におけるカメラの制御処理を示すフローチャート、(B)は第4実施形態における携帯電話の制御処理を示すフローチャート
【図7】(A)は第5実施形態におけるカメラの制御処理を示すフローチャート、(B)は第5実施形態における携帯電話の制御処理を示すフローチャート
【図8】(A)は第6実施形態における携帯電話の制御処理を示すフローチャート、(B)は第6実施形態におけるカメラの制御処理を示すフローチャート
【図9】(A)は第7実施形態におけるカメラの制御処理を示すフローチャート、(B)は第7実施形態における携帯電話の制御処理を示すフローチャート
【図10】第8実施形態におけるカメラの制御処理を示すフローチャート
【符号の説明】
【0151】
10…カメラ(撮影装置)、14…カメラの撮像素子、30…カメラの画像表示部、36…記憶メディア、42…カメラのCPU(制御手段)、48…カメラのEEPROM、50…カメラの操作部(閾値入力手段、警告機能切替指示入力手段)、64…カメラのスピーカ、68…カメラの光源、70…カメラの無線通信部、72…カメラの測位部(移動検出手段)、74…カメラの手振れ検出センサ(移動検出手段)、76…カメラのタイマ、200…携帯電話(携帯通信機器)、230…携帯電話の表示部、242…CPU(制御手段)、250…携帯電話の操作部、248…携帯電話のEEPROM、250…携帯電話の操作部(閾値入力手段、警告機能切替指示入力手段)、264…携帯電話のスピーカ、266…携帯電話のバイブレータ、268…携帯電話の光源、270…携帯電話の無線通信部(電波検知手段)、272…携帯電話の測位部、276…携帯電話のタイマ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影する撮影装置において、
時間を計時するタイマと、
本撮影装置の移動の有無を検出する移動検出手段と、
警告を発する警告手段と、
前記タイマを用いてセルフタイマ撮影を行った後、前記移動検出手段によって本撮影装置の移動の有無を検出するとともに、前記タイマを用いて本撮影装置の静止時間を計時し、該静止時間が一定時間を超えたときに本撮影装置の置き忘れと判定して前記警告手段によって警告を発する制御手段と、
を備えたことを特徴とする撮影装置。
【請求項2】
被写体を撮影する撮影装置において、
時間を計時するタイマと、
本撮影装置の移動の有無を検出する移動検出手段と、
特定の携帯通信機器と無線通信可能な無線通信手段と、
前記タイマを用いてセルフタイマ撮影を行った後、前記移動検出手段によって本撮影装置の移動の有無を検出するとともに、前記タイマを用いて本撮影装置の静止時間を計時し、該静止時間が一定時間を超えたときに本撮影装置の置き忘れと判定して前記無線通信手段によって前記携帯通信機器に対して無線で通報を行う制御手段と、
を備えたことを特徴とする撮影装置。
【請求項3】
被写体を撮影する撮影装置において、
時間を計時するタイマと、
本撮影装置の移動の有無を検出する移動検出手段と、
特定の携帯通信機器と無線通信可能な無線通信手段と、
本撮影装置が電源オン状態である場合、前記移動検出手段によって本撮影装置の移動の有無を検出するとともに、前記タイマを用いて本撮影装置の静止時間を計時し、該静止時間が一定時間を超えたときに本撮影装置の置き忘れと判定して前記無線通信手段により前記携帯通信機器に対して無線で通報を行う制御手段と、
を備えたことを特徴とする撮影装置。
【請求項4】
前記移動検出手段は、手振れ検出用のセンサ、および、GPS信号(Global Positioning System)に基づいて測位を行う測位手段のうちで、少なくともいずれか一方を含んで構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の撮影装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記タイマを用いてセルフタイマ撮影を行なった後、該セルフタイマ撮影の計時時間と同じ計時時間を再び前記タイマにセットして計時を開始し、前記静止時間が前記セルフタイマ撮影の計時時間を超えたときに本撮影装置の置き忘れと判定することを特徴とする請求項1または2に記載の撮影装置。
【請求項6】
被写体を撮影する撮影装置において、
時間を計時するタイマと、
警告を発する警告手段と、
前記タイマを用いてセルフタイマ撮影を行なった後、該セルフタイマ撮影の計時時間と同じ計時時間を再び前記タイマにセットして計時を開始するとともに前記警告手段による警告を開始し、前記タイマの計時期間中に前記警告手段による警告を継続して、前記タイマの計時終了時に前記警告手段による警告を停止する制御手段と、
を備えたことを特徴とする撮影装置。
【請求項7】
携帯可能な携帯通信機器において、
GPS信号に基づいて測位を行う測位手段と、
セルフタイマ撮影機能を有する撮影装置と無線通信可能な無線通信手段と、
警告を発する警告手段と、
前記撮影装置から送信されるセルフタイマ撮影時機を示す通報を前記無線通信部によって受信するとともに、前記測位手段によって得られるセルフタイマ撮影時の位置情報と現在の位置情報とに基づいて、セルフタイマ撮影時の位置と現在位置との間の距離を算出し、算出された距離が閾値よりも大きいときに前記警告手段によって警告を発する制御手段と、
を備えたことを特徴とする携帯通信機器。
【請求項8】
携帯可能な携帯通信機器において、
GPS信号に基づいて測位を行う測位手段と、
測位機能を有する撮影装置と無線通信可能な無線通信手段と、
警告を発する警告手段と、
前記撮影装置から送信される前記撮影装置の位置情報を前記無線通信手段によって受信するとともに、前記撮影装置の位置情報と前記測位手段によって得られる本携帯通信機器の位置情報とに基づいて、前記撮影装置と本携帯通信機器との間の距離を算出し、算出された距離が閾値よりも大きいときに、前記撮影装置の置き忘れと判定して前記警告手段によって警告を発する制御手段と、
を備えたことを特徴とする携帯通信機器。
【請求項9】
前記撮影装置と本携帯通信機器との間の距離判定用の前記閾値を入力可能な閾値入力手段と、
前記閾値を記憶する記憶手段と、
を備えたことを特徴とする請求項7または8に記載の携帯通信機器。
【請求項10】
被写体を撮影する撮影装置において、
GPS信号に基づいて測位を行う測位手段と、
測位機能を有する携帯通信機器と無線通信可能な無線通信手段と、
前記携帯通信機器から送信される前記携帯通信機器の位置情報を前記無線通信手段によって受信するとともに、前記携帯通信機器の位置情報と前記測位手段によって得られる本撮影装置の位置情報とに基づいて、前記携帯通信機器と本撮影装置との間の距離を算出し、算出された距離が閾値よりも大きいときに、本撮影装置の置き忘れと判定して本撮影装置の位置情報を前記無線通信手段によって前記携帯通信機器に対して通報する制御手段と、
を備えたことを特徴とする撮影装置。
【請求項11】
本撮影装置と前記携帯通信機器との間の距離判定用の前記閾値を入力可能な閾値入力手段と、
前記閾値を記憶する記憶手段と、
を備えたことを特徴とする請求項10に記載の撮影装置。
【請求項12】
前記無線通信手段は、前記携帯通信機器で入力された距離判定用の前記閾値を前記携帯通信機器から受信することを特徴とする請求項10に記載の撮影装置。
【請求項13】
撮影装置から発信される特定の周波数を有する特定電波の有無および前記特定電波の電波強度を検知する電波検知手段と、
前記撮影装置と本携帯通信機器との間の距離判定用の閾値を記憶する記憶手段と、
前記閾値を入力可能な閾値入力手段と、
警告を発する警告手段と、
前記電波検知手段で検知された特定電波の有無、および、前記特定電波の電波強度が前記閾値を超えているか否かに基づいて、前記撮影装置と本携帯通信機器との間の距離の遠近を判定し、前記撮影装置と本携帯通信機器との間の距離が遠いと判定された場合には、前記撮影装置の置き忘れと判定して前記警告手段によって警告を発する制御手段と、
を備えたことを特徴とする携帯通信機器。
【請求項14】
警告機能のオンおよびオフを示す警告機能切替指示を入力可能な警告機能切替指示入力手段を備え、前記警告機能切替指示が警告機能オフである場合には警告を行わないことを特徴とする請求項1または6に記載の撮影装置。
【請求項15】
警告機能のオンおよびオフを示す警告機能切替指示を入力可能な警告機能切替指示入力手段を備え、前記警告機能切替指示が警告機能オフである場合には警告を行わないことを特徴とする請求項7、8、および13のいずれか1項に記載の携帯通信機器。
【請求項16】
被写体を撮影する撮影装置と携帯可能な携帯通信機器とを含んで構成される警告システムにおいて、
請求項1、2、3、4、5、6、10、11、12のいずれか1項に記載の撮影装置、または、請求項7、8、9、13のいずれか1項に記載の携帯通信機器を備えたことを特徴とする警告システム。
【請求項17】
請求項16に記載の警告システムにおいて、
前記携帯通信機器は、警告機能のオンおよびオフを示す警告機能切替指示を入力可能な警告機能切替指示入力手段を備え、
前記携帯通信機器は、前記警告機能切替指示入力手段によって入力された前記警告機能切替指示を前記撮影装置へ送信し、
前記撮影装置は、前記警告機能切替指示が警告機能オフである場合には、請求項1および6に記載の前記警告、請求項2、3および10に記載の置き忘れと判定した場合の前記通報、請求項7に記載のセルフタイマ撮影時機を示す前記通報、請求項8に記載の前記撮影装置の前記位置情報の送信、および、請求項13に記載の前記特定電波の発信のいずれをも行わないことを特徴とする警告システム。
【請求項1】
被写体を撮影する撮影装置において、
時間を計時するタイマと、
本撮影装置の移動の有無を検出する移動検出手段と、
警告を発する警告手段と、
前記タイマを用いてセルフタイマ撮影を行った後、前記移動検出手段によって本撮影装置の移動の有無を検出するとともに、前記タイマを用いて本撮影装置の静止時間を計時し、該静止時間が一定時間を超えたときに本撮影装置の置き忘れと判定して前記警告手段によって警告を発する制御手段と、
を備えたことを特徴とする撮影装置。
【請求項2】
被写体を撮影する撮影装置において、
時間を計時するタイマと、
本撮影装置の移動の有無を検出する移動検出手段と、
特定の携帯通信機器と無線通信可能な無線通信手段と、
前記タイマを用いてセルフタイマ撮影を行った後、前記移動検出手段によって本撮影装置の移動の有無を検出するとともに、前記タイマを用いて本撮影装置の静止時間を計時し、該静止時間が一定時間を超えたときに本撮影装置の置き忘れと判定して前記無線通信手段によって前記携帯通信機器に対して無線で通報を行う制御手段と、
を備えたことを特徴とする撮影装置。
【請求項3】
被写体を撮影する撮影装置において、
時間を計時するタイマと、
本撮影装置の移動の有無を検出する移動検出手段と、
特定の携帯通信機器と無線通信可能な無線通信手段と、
本撮影装置が電源オン状態である場合、前記移動検出手段によって本撮影装置の移動の有無を検出するとともに、前記タイマを用いて本撮影装置の静止時間を計時し、該静止時間が一定時間を超えたときに本撮影装置の置き忘れと判定して前記無線通信手段により前記携帯通信機器に対して無線で通報を行う制御手段と、
を備えたことを特徴とする撮影装置。
【請求項4】
前記移動検出手段は、手振れ検出用のセンサ、および、GPS信号(Global Positioning System)に基づいて測位を行う測位手段のうちで、少なくともいずれか一方を含んで構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の撮影装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記タイマを用いてセルフタイマ撮影を行なった後、該セルフタイマ撮影の計時時間と同じ計時時間を再び前記タイマにセットして計時を開始し、前記静止時間が前記セルフタイマ撮影の計時時間を超えたときに本撮影装置の置き忘れと判定することを特徴とする請求項1または2に記載の撮影装置。
【請求項6】
被写体を撮影する撮影装置において、
時間を計時するタイマと、
警告を発する警告手段と、
前記タイマを用いてセルフタイマ撮影を行なった後、該セルフタイマ撮影の計時時間と同じ計時時間を再び前記タイマにセットして計時を開始するとともに前記警告手段による警告を開始し、前記タイマの計時期間中に前記警告手段による警告を継続して、前記タイマの計時終了時に前記警告手段による警告を停止する制御手段と、
を備えたことを特徴とする撮影装置。
【請求項7】
携帯可能な携帯通信機器において、
GPS信号に基づいて測位を行う測位手段と、
セルフタイマ撮影機能を有する撮影装置と無線通信可能な無線通信手段と、
警告を発する警告手段と、
前記撮影装置から送信されるセルフタイマ撮影時機を示す通報を前記無線通信部によって受信するとともに、前記測位手段によって得られるセルフタイマ撮影時の位置情報と現在の位置情報とに基づいて、セルフタイマ撮影時の位置と現在位置との間の距離を算出し、算出された距離が閾値よりも大きいときに前記警告手段によって警告を発する制御手段と、
を備えたことを特徴とする携帯通信機器。
【請求項8】
携帯可能な携帯通信機器において、
GPS信号に基づいて測位を行う測位手段と、
測位機能を有する撮影装置と無線通信可能な無線通信手段と、
警告を発する警告手段と、
前記撮影装置から送信される前記撮影装置の位置情報を前記無線通信手段によって受信するとともに、前記撮影装置の位置情報と前記測位手段によって得られる本携帯通信機器の位置情報とに基づいて、前記撮影装置と本携帯通信機器との間の距離を算出し、算出された距離が閾値よりも大きいときに、前記撮影装置の置き忘れと判定して前記警告手段によって警告を発する制御手段と、
を備えたことを特徴とする携帯通信機器。
【請求項9】
前記撮影装置と本携帯通信機器との間の距離判定用の前記閾値を入力可能な閾値入力手段と、
前記閾値を記憶する記憶手段と、
を備えたことを特徴とする請求項7または8に記載の携帯通信機器。
【請求項10】
被写体を撮影する撮影装置において、
GPS信号に基づいて測位を行う測位手段と、
測位機能を有する携帯通信機器と無線通信可能な無線通信手段と、
前記携帯通信機器から送信される前記携帯通信機器の位置情報を前記無線通信手段によって受信するとともに、前記携帯通信機器の位置情報と前記測位手段によって得られる本撮影装置の位置情報とに基づいて、前記携帯通信機器と本撮影装置との間の距離を算出し、算出された距離が閾値よりも大きいときに、本撮影装置の置き忘れと判定して本撮影装置の位置情報を前記無線通信手段によって前記携帯通信機器に対して通報する制御手段と、
を備えたことを特徴とする撮影装置。
【請求項11】
本撮影装置と前記携帯通信機器との間の距離判定用の前記閾値を入力可能な閾値入力手段と、
前記閾値を記憶する記憶手段と、
を備えたことを特徴とする請求項10に記載の撮影装置。
【請求項12】
前記無線通信手段は、前記携帯通信機器で入力された距離判定用の前記閾値を前記携帯通信機器から受信することを特徴とする請求項10に記載の撮影装置。
【請求項13】
撮影装置から発信される特定の周波数を有する特定電波の有無および前記特定電波の電波強度を検知する電波検知手段と、
前記撮影装置と本携帯通信機器との間の距離判定用の閾値を記憶する記憶手段と、
前記閾値を入力可能な閾値入力手段と、
警告を発する警告手段と、
前記電波検知手段で検知された特定電波の有無、および、前記特定電波の電波強度が前記閾値を超えているか否かに基づいて、前記撮影装置と本携帯通信機器との間の距離の遠近を判定し、前記撮影装置と本携帯通信機器との間の距離が遠いと判定された場合には、前記撮影装置の置き忘れと判定して前記警告手段によって警告を発する制御手段と、
を備えたことを特徴とする携帯通信機器。
【請求項14】
警告機能のオンおよびオフを示す警告機能切替指示を入力可能な警告機能切替指示入力手段を備え、前記警告機能切替指示が警告機能オフである場合には警告を行わないことを特徴とする請求項1または6に記載の撮影装置。
【請求項15】
警告機能のオンおよびオフを示す警告機能切替指示を入力可能な警告機能切替指示入力手段を備え、前記警告機能切替指示が警告機能オフである場合には警告を行わないことを特徴とする請求項7、8、および13のいずれか1項に記載の携帯通信機器。
【請求項16】
被写体を撮影する撮影装置と携帯可能な携帯通信機器とを含んで構成される警告システムにおいて、
請求項1、2、3、4、5、6、10、11、12のいずれか1項に記載の撮影装置、または、請求項7、8、9、13のいずれか1項に記載の携帯通信機器を備えたことを特徴とする警告システム。
【請求項17】
請求項16に記載の警告システムにおいて、
前記携帯通信機器は、警告機能のオンおよびオフを示す警告機能切替指示を入力可能な警告機能切替指示入力手段を備え、
前記携帯通信機器は、前記警告機能切替指示入力手段によって入力された前記警告機能切替指示を前記撮影装置へ送信し、
前記撮影装置は、前記警告機能切替指示が警告機能オフである場合には、請求項1および6に記載の前記警告、請求項2、3および10に記載の置き忘れと判定した場合の前記通報、請求項7に記載のセルフタイマ撮影時機を示す前記通報、請求項8に記載の前記撮影装置の前記位置情報の送信、および、請求項13に記載の前記特定電波の発信のいずれをも行わないことを特徴とする警告システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2009−27607(P2009−27607A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−190860(P2007−190860)
【出願日】平成19年7月23日(2007.7.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月23日(2007.7.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
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