説明

撮影装置

【課題】簡単に効果的な露光間ズーム撮影を行うことができる撮影装置を提供する。
【解決手段】撮影モードを露光間ズーム撮影モードに設定すると、シャッタボタン22の半押しで撮影準備が行われ、ズームボタン32のズーム操作で撮影が行われる。これにより、露光開始と同時にズーミングが行われ、簡単に効果的な露光間ズーム撮影を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮影装置に係り、特にズームレンズを用いた露光間ズーム撮影が可能な撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ズームレンズを用いた撮影手法の一つとして露光間ズームが知られている。露光間ズームは、露光中にズーミングして焦点距離を変化させる撮影方法であって、画像の中心部から周辺に向かって像が放射状に流れ、動感や特殊な効果を得ることができる。
【0003】
従来、この露光間ズームは、撮影者による手動操作で行われていたが、近年、電動式のズームレンズが用いられるに至り、自動で露光間ズーム撮影を行う撮影装置も提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平6−201971号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の撮影装置は、撮影者がレリーズ操作後、ズーミングが行われるため、適度なズーム動作を行わせることが難しく、撮影者が意図する画像を得にくいという欠点があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、簡単に効果的な露光間ズーム撮影を行うことができる撮影装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、ズーム操作手段によってズーム操作されるズームレンズによって画像を撮影する撮影装置において、撮影モードを露光間ズーム撮影モードに設定するモード設定手段と、前記ズーム操作手段による前記ズームレンズのズーム操作を検出するズーム操作検出手段と、前記露光間ズーム撮影モードに設定されると、前記ズーム操作検出手段によるズーム操作の検出をトリガとして撮影を行う撮影制御手段と、を備えたことを特徴とする撮影装置を提供する。
【0007】
請求項1に係る発明によれば、モード設定手段によって露光間ズーム撮影モードに設定されると、レリーズ機能がズーム操作手段に移行する。すなわち、ズーム操作手段によるズーム操作によって、撮影実行指令が出され、撮影が行われる。これにより、露光開始と同時にズーミングが行われ、簡単に効果的な露光間ズーム撮影を行うことができる。
【0008】
請求項2に係る発明は、前記目的を達成するために、撮影準備の指示を入力する撮影準備指示入力手段と、前記撮影準備指示入力手段から入力される撮影準備の指示に応じて撮影準備を行う撮影準備制御手段と、を備え、前記撮影制御手段は、前記露光間ズーム撮影モードに設定されると、前記撮影準備制御手段による撮影準備後、前記ズーム操作検出手段によるズーム操作の検出をトリガとして撮影を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮影装置を提供する。
【0009】
請求項2に係る発明によれば、撮影準備指示入力手段と撮影準備制御手段を備えており、露光間ズーム撮影モードに設定されると、撮影準備制御手段による撮影準備後、レリーズ機能がズーム操作手段に移行する。
【0010】
請求項3に係る発明は、前記目的を達成するために、前記ズームレンズをズーム駆動するズーム駆動手段と、前記ズーム駆動手段の駆動を制御する駆動制御手段と、を備え、前記駆動制御手段は、撮影前及び撮影中、前記ズーム操作手段によるズーム操作に応じて前記ズーム駆動手段の駆動を制御する一方、撮影が終了すると、前記ズーム駆動手段の駆動を強制的に停止することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮影装置を提供する。
【0011】
請求項3に係る発明によれば、ズーム操作手段によるズーム操作に応じてズームレンズが電気駆動される。そして、露光間ズーム撮影モードに設定された場合は、ズーム操作手段によるズーム操作をトリガとして撮影が開始される一方、撮影が終了すると、ズームレンズの駆動が強制的に停止される。すなわち、ズーム操作手段を操作しても、ズーム駆動が行われなくなる。これにより、無駄な電力の消費を抑えることができる。
【0012】
請求項4に係る発明は、前記目的を達成するために、前記撮影装置は、撮像素子によって画像を撮影する撮影装置であって、表示手段と、撮影前に前記撮像素子から得られた画像を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の撮影装置を提供する。
【0013】
請求項4に係る発明によれば、画像を撮像素子によって撮影する場合において、撮像素子から得られた画像を表示するための表示手段が備えられている。これにより、画像を見ながら撮影することができ、意図する画像を簡単に撮影することができる。
【0014】
請求項5に係る発明は、前記目的を達成するために、前記撮影装置は、CCDイメージセンサによって画像を撮影する撮影装置であって、前記CCDイメージセンサへの駆動電圧の印加を制御する駆動電圧制御手段を備え、該駆動電圧制御手段は、前記撮影準備制御手段による撮影準備後、読み出し開始までの間、前記CCDイメージセンサの垂直CCDに印加するプラス側電圧を所定量下げることを特徴とする請求項2に記載の撮影装置を提供する。
【0015】
請求項5に係る発明によれば、CCDイメージセンサによって画像を撮影する場合において、撮影準備制御手段による撮影準備後、読み出し開始までの間、CCDイメージセンサの垂直CCDに印加するプラス側電圧が所定量下げられる。これにより、不要電荷の発生を抑えた状態で撮影の待機ができ、画質の劣化を効果的に抑えることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る撮影装置によれば、ズームレンズを用いて簡単に効果的な露光間ズーム撮影を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、添付図面に従って本発明に係る撮影装置を実施するための最良の形態について詳説する。
【0018】
図1、図2は、それぞれ本発明が適用された撮影装置の外観構成を示す正面斜視図と背面斜視図である。
【0019】
同図に示すように、本実施の形態の撮影装置10は、撮影素子によって画像を撮影するデジタルカメラであって、その撮影装置本体12の正面には、撮影レンズ14、ファインダ窓16、ストロボ18、マイク20等が設けられており、上面には、シャッタボタン22、電源/モードスイッチ24、モードダイヤル26等が設けられている。
【0020】
また、撮影装置本体12の背面には、ファインダ接眼部28、液晶モニタ30、ズームボタン32、十字ボタン34、MENU/OKボタン36、DISPボタン38、BACKボタン40、スピーカ42等が設けられており、右側面には、USB端子44、電源端子46、AV出力端子48等が設けられている。
【0021】
また、図示しない撮影装置本体12の底面には、開閉自在なカバーが設けられており、このカバーの内側にバッテリを収納するためのバッテリ収納室と、メモリカードを装填するためのメモリカードスロットとが設けられている。
【0022】
撮影レンズ14は、沈胴式のズームレンズで構成されており、撮影装置10の電源をONすると、撮影装置本体12から繰り出され、OFFすると、撮影装置本体12に沈胴する。
【0023】
シャッタボタン22は、いわゆる「半押し」と「全押し」とからなる二段ストローク式のスイッチで構成されている。撮影装置10は、このシャッタボタン22の半押しで撮影準備、すなわち、AE(Automatic Exposure)/AF(Auto Focus)処理を行い、全押しで撮影処理を行う。
【0024】
電源/モードスイッチ24は、撮影装置10の電源をON/OFFする電源スイッチとして機能するとともに、撮影装置10のモードを設定するモードスイッチとして機能し、「OFF位置」、「再生位置」、「撮影位置」の間をスライド自在に設けられている。撮影装置10は、この電源/モードスイッチ24を「再生位置」又は「撮影位置」に合わせることにより、電源がONになり、「OFF位置」に合わせることにより、電源がOFFになる。また、電源/モードスイッチ24を「再生位置」に合わせることにより「再生モード」に設定され、「撮影位置」に合わせることにより「撮影モード」に設定される。そして、撮影装置10は「撮影モード」に設定されると、撮影が可能になり、「再生モード」に設定されると、記録済み画像の再生が可能になる。
【0025】
モードダイヤル26は、撮影装置10の撮影モードを設定する撮影モード設定手段として機能し、一定の角度間隔で回動自在に設けられている。なお、ここでは設定可能な撮影モードとして、「オート撮影モード」、「プログラム撮影モード」、「シャッタスピード優先撮影モード」、「絞り優先撮影モード」、「マニュアル撮影モード」、「夜景撮影モード」、「スポーツ撮影モード」、「風景撮影モード」、「人物撮影モード」、及び、「露光間ズーム撮影モード」が用意されているものとし、モードダイヤル26を「AUTO」位置に設定することにより「オート撮影モード」、「P」位置に設定することにより「プログラム撮影モード」、「S」位置に設定することにより「シャッタスピード優先撮影モード」、「A」位置に設定することにより「絞り優先撮影モード」、「M」位置に設定することにより「マニュアル撮影モード」、「夜景」位置に設定することにより「夜景撮影モード」、「スポーツ」位置に設定することにより「スポーツ撮影モード」、「風景」位置に設定することにより「風景撮影モード」、「人物」位置に設定することにより「人物撮影モード」、「Z」位置に設定することにより「露光間ズーム撮影モード」に設定されるものとする。
【0026】
液晶モニタ30は、カラー表示が可能な液晶ディスプレイで構成されている。この液晶モニタ26は、撮影した画像の表示画面として利用されるとともに、各種設定時にユーザインターフェースとして利用される。また、必要に応じて撮影時にスルー画像が表示され、画角確認用の電子ファインダとして利用される。
【0027】
ズームボタン32は、望遠側へのズームを指示するズームテレボタン32Tと、広角側へのズームを指示するズームワイドボタン32Wとで構成され、このズームボタン32が操作されることにより、撮影レンズ14の焦点距離が変化する。
【0028】
十字ボタン34は、上下左右の4方向に押圧操作可能に設けられており、設定モードに応じた機能が割り当てられる。たとえば、再生モードに設定されている場合には、右ボタンがコマ送りボタンとして機能し、左ボタンがコマ戻しボタンとして機能する。また、撮影モードに設定されている場合には、右ボタンがストロボモードの切り換えボタンとして機能し、左ボタンがマクロモードの切り換えボタンとして機能する。
【0029】
MENU/OKボタン36は、各モードの通常画面からメニュー画面への遷移を指示するボタン(MENUボタン)として機能するとともに、選択内容の確定、処理の実行等を指示するボタン(OKボタン)として機能する。
【0030】
DISPボタン38は、液晶モニタ30の表示内容の切り替えを指示するボタンとして機能する。たとえば、撮影中、このDISPボタン38を押すと、液晶モニタ30にスルー画像が表示され、再度押すと、スルー画像に重ねて絞り値、シャッタスピード等が表示される。そして、更に押すと、液晶モニタ30の表示がOFFされる。
【0031】
BACKボタン40は、入力操作のキャンセル等を指示するボタンとして機能する。
【0032】
図3は、撮影装置の電気的構成を示すブロック図である。同図に示すように、撮影装置10は、撮影レンズ14、CCDイメージセンサ(CCD)112、CCDドライバ114、タイミングジェネレータ(TG)116、アナログ信号処理部118、A/D変換器120、画像入力制御部122、デジタル信号処理部124、表示制御部128、液晶モニタ30、圧縮・伸張処理部132、記録制御部134、記憶メディア136、AE検出部138、AF検出部140、CPU142、ROM144、RAM146、フラッシュROM148、操作部(シャッタボタン22、電源/モードスイッチ24、モードダイヤル26、ズームボタン32、十字ボタン34、MENU/OKボタン36、DISPボタン38、BACKボタン40等)150、ストロボ制御部152、電源制御部154等で構成されている。
【0033】
撮影装置10の全体の動作は、CPU142によって統括制御されており、CPU142は、RAM146を作業用メモリとして使用しながら、所定の制御プログラムに従って撮影装置10の各部を制御する。ROM144には、このCPU142が実行する制御プログラムの他、制御に必要な各種データが格納されている。また、フラッシュROM148には、ユーザ設定情報等の書き換え可能な情報が格納されている。
【0034】
撮影レンズ14は、電動式のズームレンズで構成され、ズーミングを行うためのズームレンズ群160zと、フォーカシングを行うためのフォーカスレンズ群160fと、入射光量を調節する絞り160iと、遮光用のメカシャッタ160sを備えている。このズームレンズ群160zと、フォーカスレンズ群160fと、絞り160iと、メカシャッタ160sは、それぞれズームモータ162z、フォーカスモータ162f、アイリスモータ162i、シャッタモータ162sに駆動されて作動する。すなわち、ズームレンズ群160zは、ズームモータ162zに駆動されて撮影光軸上を前後移動し、これにより、撮影レンズ14の焦点距離が変化する。また、フォーカスレンズ160fは、フォーカスモータ162fに駆動されて撮影光軸上を前後移動し、これにより、撮影レンズ14の焦点位置が変化する。また、絞り160iは、アイリスモータ162iに駆動されて開口量が段階的に変化し、これにより、CCDイメージセンサ114への入射光量(絞り値)が変化する。また、メカシャッタ160sは、シャッタモータ162sに駆動されて開閉し、これにより、CCDイメージセンサ112の露光/遮光が行われる。
【0035】
CPU142は、ズームモータドライバ164z、フォーカスモータドライバ164f、アイリスモータドライバ164i、シャッタモータドライバ164sを介してズームモータ162z、フォーカスモータ162f、アイリスモータ162i、シャッタモータ162sの駆動を制御し、ズームレンズ群160z、フォーカスレンズ160f、絞り160i、メカシャッタ160sの動作を制御する。
【0036】
撮影レンズ14に入射した被写体光は、ズームレンズ群160z、フォーカスレンズ160f、絞り160i、メカシャッタ160sを介してCCDイメージセンサ112の受光面に入射する。
【0037】
CCDイメージセンサ112の受光面には、多数のフォトダイオードが規則的に配列されており、受光面に入射した光は、各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。
【0038】
CCDイメージセンサ112の各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、CCDドライバ114から加えられる駆動パルスに従って読み出され、電圧信号(画像信号)としてCCDイメージセンサ112から順次出力される。CPU142は、タイミングジェネレータ(TG)116を介してCCDドライバ114を制御し、CCDイメージセンサ112の駆動を制御する。
【0039】
なお、CCDイメージセンサ112には、オーバーフロードレインが備えられており、このオーバーフロードレインに不要電荷を掃き出すことにより、電荷蓄積時間を制御する機能、いわゆる電子シャッタの機能が備えられている。
【0040】
アナログ信号処理部118は、サンプリングホールド回路、色分離回路、ゲイン調整回路等を含み、CCDイメージセンサ112から順次出力される画像信号を相関二重サンプリング(CDS)処理並びにRGBの各色信号に色分離処理し、各色信号の信号レベルの調整(プリホワイトバランス処理)を行う。
【0041】
A/D変換器120は、このアナログ信号処理部118から出力されたアナログの画像信号をデジタルの画像信号に変換する。
【0042】
なお、CCDドライバ114、アナログ信号処理部118、A/D変換器120には、それぞれタイミングジェネレータ(TG)116からタイミングパルスが供給され、同期しながら動作する。
【0043】
画像入力制御部122は、所定容量のバッファメモリを内蔵しており、CPU142の制御の下、A/D変換器120から出力された画像信号を1コマ分蓄積して、RAM146に格納する。
【0044】
デジタル信号処理部124は、同時化回路、ガンマ補正回路、輪郭補正回路、輝度・色差信号生成回路等を含み、CPU142からの指令に従ってRAM146に格納された画像信号を処理し、輝度信号と色差信号とからなるYUV信号を生成する。
【0045】
CCDイメージセンサ112で撮影された画像を液晶モニタ30に表示させる場合は、デジタル信号処理部124で生成されたYUV信号を表示制御部128に加え、表示用の信号形式に変換して液晶モニタ30に出力する。これにより、CCDイメージセンサ112で撮影された画像が液晶モニタ30に表示される。
【0046】
なお、スルー画像を液晶モニタ30に表示させる場合は、CCDイメージセンサ112で連続的に画像を撮像し、得られた画像信号を連続的に処理して液晶モニタ30に出力する。これにより、液晶モニタ30にスルー画像が表示され、液晶モニタ30を電子ファインダとして使用しながら撮影を行うことができるようになる。
【0047】
また、画像を記録する場合は、デジタル信号処理部124で生成されたYUV信号を圧縮・伸張処理部132に加えて、所定の圧縮画像データ(たとえば、JPEG)としたのち、記録制御部134を介して記憶メディア(メモリカード)136に格納する。
【0048】
記憶メディア136に格納された圧縮画像データは、再生指令に応じて記憶メディア136から読み出され、圧縮・伸張処理部132で非圧縮のYUV信号とされたのち、表示制御部128を介して液晶モニタ30に出力される。これにより、記憶メディア136に記録された撮影済み画像が液晶モニタ30に再生表示される。
【0049】
AE検出部138は、CPU142の指令に応じて動作し、CCDイメージセンサ112から出力された画像信号に基づいてAE制御に必要な物理量を算出する。たとえば、CCDイメージセンサ112からアナログ信号処理部118、A/D変換器120、画像入力制御部122を介して取り込んだ1コマ分の画像信号に対して1画面を複数のエリア(たとえば16×16)に分割し、分割したエリアごとにRGBの画像信号の積算値を算出する。CPU142は、このAE検出部138で算出された積算値を取得し、被写体の明るさを検出して、測光値(EV値)を算出する。そして、求めたEV値に基づいて撮影時の露出(感度、絞り、シャッタスピード)を設定する。
【0050】
AF検出部140は、CPU142の指令に応じて動作し、CCDイメージセンサ112から出力された画像信号に基づいてAF制御に必要な物理量を算出する。たとえば、CCDイメージセンサ112からアナログ信号処理部118、A/D変換器120、画像入力制御部122を介して取り込んだ1コマ分の画像信号から画像の鮮鋭度を示す焦点評価値を算出する。CPU142は、至近から無限遠までフォーカスレンズ群160fを移動させながら、複数の検出ポイントでAF検出部140から焦点評価値を取得し、取得した焦点評価値が最大となる位置を合焦位置として検出する。そして、合焦位置にフォーカスレンズ160fを移動させる。
【0051】
ストロボ制御部152は、CPU142の指令に応じてストロボ18の発光を制御する。
【0052】
電源制御部154は、CPU142の指令に応じてバッテリ156から撮影装置各部への電力供給を制御する。
【0053】
本実施の形態の撮影装置10は以上のように構成される。
【0054】
次に、本実施の形態の撮影装置10における撮影時の処理動作について説明する。
【0055】
上記のように、本実施の形態の撮影装置10では、撮影モードとして、「オート撮影モード」、「プログラム撮影モード」、「シャッタスピード優先撮影モード」、「絞り優先撮影モード」、「マニュアル撮影モード」等の一般的な撮影モードに加えて、露光間ズーム撮影を行うための「露光間ズーム撮影モード」が用意されている。
【0056】
まず、一般的な撮影モードとして「オート撮影モード」が選択された場合における撮影装置10の処理動作について説明する。撮影モードの設定は、モードダイヤル26によって行われる。
【0057】
まず、シャッタボタン22が半押しされると、操作部150からCPU142にS1オン信号が入力される。CPU142は、このS1オン信号の入力に応動して撮影準備、すなわちAE/AF制御を実行する。
【0058】
すなわち、AE制御として、AE用の画像をCCDイメージセンサ112で撮像し、アナログ信号処理部118、A/D変換器120、画像入力コントローラ122を介してAE検出部138に加える。AE検出部138は、入力された画像信号から積算値を算出し、CPU142に出力する。CPU142は、このAE検出部138から得た積算値から被写体の明るさを検出し、EV値を算出する。そして、算出したEV値に基づいて露出を設定する。
【0059】
また、AF制御として、フォーカスレンズ160fを移動させながらAF用の画像をCCDイメージセンサ112で撮像し、アナログ信号処理部118、A/D変換器120、画像入力制御部122を介してAF検出部140に加える。AF検出部140は、入力された画像信号から焦点評価値を算出し、CPU142に出力する。CPU142は、このAF検出部140から得た焦点評価値に基づいて合焦位置を検出し、検出した合焦位置にフォーカスレンズ160fを移動させる。
【0060】
この後、シャッタボタン22が全押しされると、操作部150からCPU142にS2オン信号が入力される。CPU142は、このS2オン信号の入力に応動して、画像の撮影、記録処理を実行する。すなわち、記録用の画像をCCDイメージセンサ112で撮像し、アナログ信号処理部118、A/D変換器120、画像入力制御部122を介してRAM146に取り込む。そして、デジタル信号処理部24に加えてYUV信号を作成する。作成されたYUV信号は、圧縮・伸張処理部132で圧縮処理され、記録制御部134を介して記憶メディア136に記録される。
【0061】
以上一連の工程で画像が撮影され、撮影された画像が記憶メディア136に記録される。
【0062】
なお、記憶メディア136に記録された画像は、操作部150から入力される再生指示に応じて記憶メディア136から読み出され、圧縮・伸張処理部132で伸張処理されたのち表示制御部128を介して液晶モニタ30に出力される。これにより、記憶メディア136に記録された画像が液晶モニタ30に再生表示される。
【0063】
次に、撮影モードが「露光間ズーム撮影モード」に設定された場合の撮影装置10の処理動作について説明する。
【0064】
露光間ズーム撮影モードでは、撮影実行を指示する機能がシャッタボタン22からズームボタン32に移行する。すなわち、露光間ズーム撮影モードの下では、シャッタボタン22を全押ししても、撮影は行われず、ズームボタン32を操作することによって、撮影が行われる。
【0065】
図4は、露光間ズーム撮影モード時における撮影装置10の処理動作の手順を示すフローチャートである。
【0066】
まず、CPU142は、撮影モードが露光間ズーム撮影モードに設定されているか否か判定する(ステップS10)。この判定は操作部150からの入力に基づいて行われ、露光間ズーム撮影モードに設定されていると判定すると、CPU142は、所定の露光間ズーム撮影用の制御プログラムに従って以下の処理動作を実行する。
【0067】
まず、操作部150からの入力に基づいてズーム操作が行われたか否かを判定する(ステップS11)。ズーム操作が行われたと判定すると、CPU142は、操作に応じてズームレンズ群160zを移動させ、撮影レンズ14の焦点距離を変化させる(ステップS12)。撮影者は、この操作によって撮影する画像の画角調整を行い、構図を決定する。
【0068】
この後、CPU142は、操作部150からの入力に基づいてシャッタボタン22が半押しされたか否か(S1オン信号が入力されたか否か)を判定する(ステップS13)。そして、シャッタボタン22が半押しされたと判定すると(S1オン)、撮影準備を行う(ステップS14)。すなわち、AE/AF制御を実行して、主要被写体にピントを合わせ、撮影時の露出(絞りとシャッタスピード)を決定する。
【0069】
撮影準備後、CPU142は、操作部150からの入力に基づいてシャッタボタン22が全押しされたか否か(S2オン信号が入力されたか否か)判定する(ステップS15)。そして、シャッタボタン22が全押しされたと判定すると、露出及びピント合せが完了したものと判断し、レリーズ機能をズームボタン32に移行する。すなわち、以後、ズームボタン32が操作されると、撮影が行われるようにスタンバイする。
【0070】
この後、CPU142は、操作部150からの入力に基づいてシャッタボタン22が半押しされたか否か(S1オン信号が入力されたか否か)を判定する(ステップS16)。ここで、シャッタボタン22が半押しされたと判定すると、撮影スタンバイ状態を解除し、ステップS14に戻って、再度、撮影準備を行う。
【0071】
一方、シャッタボタン22が半押しされていないと判定すると、CPU142は、操作部150からの入力に基づいてズーム操作が行われたか否かを判定する(ステップS17)。
【0072】
ここで、ズーム操作が行われていないと判定すると、CPU142は、ステップS13に戻り、再度シャッタボタン22が半押しされたか否か判定する。そして、再度シャッタボタン22が半押しされたと判定すると、撮影準備をやり直す。
【0073】
一方、ズームボタン32が押圧操作され、ズーム操作が行われたと判定すると、CPU142は撮影処理を実行する。
【0074】
すなわち、まず、シャッタモータ162sを駆動してメカシャッタ160sを開けるととともに(ステップS18)、ズームモータ162を駆動してズームレンズ160zを移動させる(ステップS19)。これにより、露光開始と同時に撮影レンズ14がズーミングされる。
【0075】
CPU142は、設定されたシャッタスピードに相当する露光時間が経過したか否か判定する(ステップS20)。そして、露光時間が経過したと判定すると、シャッタモータ162sを駆動してメカシャッタ160sを閉じる(ステップS21)。これにより、露光が終了する。
【0076】
この後、CPU142は、CCDイメージセンサ112から画像信号を取り込み、所要の信号処理を施して、撮影により得られた画像を記憶メディア136に記録する(ステップS22)。
【0077】
以上説明したように、本実施の形態の撮影装置10によれば、露光間ズーム撮影モードに設定すると、撮影実行を指示する機能がシャッタボタン22からズームボタン32に移行し、ズームボタン32を操作すると、撮影が実行される。これにより、露光開始と同時にズーミングを行うことができ、簡単かつ確実に露光間ズーム撮影を行うことができる。
【0078】
なお、上記実施の形態では、液晶モニタ30にスルー画像を表示させずに撮影を行う場合を例に説明したが、スルー画像を表示させながら撮影することもできる。この場合の処理は、以下のように行われる。
【0079】
図5は、スルー画像を表示させながら露光間ズーム撮影を行う場合の撮影装置10の処理動作の手順を示すフローチャートである。
【0080】
スルー画像の表示がオン設定されると、CCDイメージセンサ112で連続的に撮像された画像がスルー画像として液晶モニタ30に表示される(ステップS30)。撮影者は、この液晶モニタ30の表示を見ながら画角を調整し、構図を調整する。
【0081】
一方、CPU142は、操作部150からの入力に基づいてズーム操作が行われたか否かを判定する(ステップS31)。そして、ズーム操作が行われたと判定すると、操作に応じてズームレンズ群160zを移動させ、撮影レンズ14の焦点距離を変化させる(ステップS32)。
【0082】
この後、CPU142は、操作部150からの入力に基づいてシャッタボタン22が半押しされたか否か(S1オン信号が入力されたか否か)を判定する(ステップS33)。そして、シャッタボタン22が半押しされたと判定すると(S1オン)、撮影準備を行う(ステップS34)。すなわち、AE/AF制御を実行して、主要被写体にピントを合わせ、撮影時の露出(絞りとシャッタスピード)を決定する。
【0083】
撮影準備が完了すると、CPU142は操作部150からの入力に基づいてシャッタボタン22が全押しされたか否か(S2オン信号が入力されたか否か)を判定する(ステップS35)。そして、シャッタボタン22が全押しされたと判定すると、露出及びピント合せが完了したものと判断し、再度、液晶モニタ30にスルー画像を表示させ(ステップS36)、レリーズ機能をズームボタン32に移行する。すなわち、以後、ズームボタン32が操作されると、撮影が行われるようにスタンバイする。
【0084】
この後、CPU142は、操作部150からの入力に基づいてシャッタボタン22が半押しされたか否か(S1オン信号が入力されたか否か)を判定する(ステップS37)。ここで、シャッタボタン22が半押しされたと判定すると、撮影スタンバイ状態を解除し、ステップS34に戻って、再度、撮影準備を行う。
【0085】
一方、シャッタボタン22が半押しされていないと判定すると、CPU142は、操作部150からの入力に基づいてズーム操作が行われたか否かを判定する(ステップS38)。
【0086】
ここで、ズーム操作が行われていないと判定すると、CPU142は、ステップS33に戻り、再度シャッタボタン22が半押しされたか否か判定する。そして、再度シャッタボタン22が半押しされたと判定すると、撮影準備をやり直す。
【0087】
一方、ズームボタン32が押圧操作され、ズーム操作が行われたと判定すると、CPU142は撮影処理を実行する。
【0088】
すなわち、CCDドライバ114を駆動してCCDイメージセンサ112の電子シャッタを動作させ、露光を開始させる(ステップS39)。これと同時にズームモータ162を駆動してズームレンズ160zを移動させる(ステップS40)。これにより、露光開始と同時に撮影レンズ14がズーミングされる。
【0089】
CPU142は、設定されたシャッタスピードに相当する露光時間が経過したか否か判定する(ステップS41)。そして、露光時間が経過したと判定すると、シャッタモータ162sを駆動してメカシャッタ160sを閉じる(ステップS42)。これにより、露光が終了する。
【0090】
この後、CPU142は、CCDイメージセンサ112から画像信号を取り込み、所要の信号処理を施して、撮影により得られた画像を記憶メディア136に記録する(ステップS43)。
【0091】
このように、本実施の形態の撮影装置10では、液晶モニタ30にスルー画像を表示させながら撮影を行うこともできる。そして、このように液晶モニタ30にスルー画像を表示させながら撮影することにより、撮影画像を確認しながら適切なタイミングでシャッタを切ることができ、撮影者の意図する画像を簡単に撮影することができるようになる。
【0092】
なお、スルー画像の表示をオフ設定した場合には、画像を確認しながらの撮影はできないが、メカシャッタ160sによって露光の開始時点を規定できるため、シャッタタイムラグを無くすことができるという利点がある。すなわち、図6(a)に示すように、スルー画像の表示をオン設定した場合、CCDイメージセンサ112の電子シャッタ機能によって露光時間が制御されるため、シャッタタイムラグが生じうるが、図6(b)に示すように、スルー画像の表示をオフ設定した場合には、メカシャッタ160sで露出時間を制御できるため、ズーム操作の検出後、直ちに露光を開始することができ、シャッタタイムラグを無くすことができる。これにより、シャッタチャンスを逃さず、瞬間を切り取った画像を得ることができる。
【0093】
なお、スルー画像の表示は、完全にオフにしてもよいし、また、撮影スタンバイ状態に入るまではオンにし、撮影スタンバイ状態に入ってからオフにするようにしてもよい。
【0094】
また、スルー画像のオン・オフの設定は、たとえばDISPボタン38によって行うものとし、DISPボタン38を押下するたびに、スルー画像の表示モードが切り替わるように設定する。この他、メニュー画面等で設定するようにしてもよい。
【0095】
また、スルー画像の表示をオフ設定した場合には、図7に示すように、撮影準備後、CCDイメージセンサ112の垂直CCDに印加するプラス側電圧を所定量下げて待機することが好ましい。これにより、余分な電荷の発生を抑えることができ、良好な画質の画像を撮影することができる。
【0096】
図8は、露光間ズーム撮影を行う場合において、垂直CCDに印加するプラス側電圧を下げて待機する場合の撮影装置10の処理動作の手順を示すフローチャートである。
【0097】
撮影モードが露光間ズーム撮影モードに設定されると、CPU142は、まず、操作部150からの入力に基づいてズーム操作が行われたか否かを判定する(ステップS50)。ズーム操作が行われたと判定すると、CPU142は、操作に応じてズームレンズ群160zを移動させ、撮影レンズ14の焦点距離を変化させる(ステップS51)。撮影者は、この操作によって撮影する画像の画角調整を行い、構図を決定する。
【0098】
この後、CPU142は、操作部150からの入力に基づいてシャッタボタン22が半押しされたか否か(S1オン信号が入力されたか否か)を判定する(ステップS52)。そして、シャッタボタン22が半押しされたと判定すると(S1オン)、撮影準備を行う(ステップS53)。すなわち、AE/AF制御を実行して、主要被写体にピントを合わせ、撮影時の露出(絞りとシャッタスピード)を決定する。
【0099】
撮影準備が完了すると、CPU142は操作部150からの入力に基づいてシャッタボタン22が全押しされたか否か(S2オン信号が入力されたか否か)を判定する(ステップS54)。そして、シャッタボタン22が全押しされたと判定すると、露出及びピント合せが完了したものと判断し、レリーズ機能をズームボタン32に移行するとともに、CCDイメージセンサ112の垂直CCDに印加するプラス側電圧を正常値から所定量下げる(ステップS55)。なお、一般に垂直CCDに印加するプラス側電圧の正常値は10V〜12Vなので、たとえば、5V〜7V程度下げて、5V程度とする。
【0100】
この後、CPU142は、操作部150からの入力に基づいてズーム操作が行われたか否かを判定する(ステップS56)。
【0101】
ここで、ズーム操作が行われていないと判定すると、CPU142は、ステップS52に戻り、再度シャッタボタン22が半押しされたか否か判定する。そして、再度シャッタボタン22が半押しされたと判定すると、撮影準備をやり直す。
【0102】
一方、ズームボタン32が押圧操作され、ズーム操作が行われたと判定すると、CPU142は撮影処理を実行する。
【0103】
すなわち、まず、シャッタモータ162sを駆動してメカシャッタ160sを開けるととともに(ステップS57)、ズームモータ162を駆動してズームレンズ160zを移動させる(ステップS58)。これにより、露光開始と同時に撮影レンズ14がズーミングされる。
【0104】
CPU142は、設定されたシャッタスピードに相当する露光時間が経過したか否か判定する(ステップS59)。そして、露光時間が経過したと判定すると、シャッタモータ162sを駆動してメカシャッタ160sを閉じる(ステップS60)。これにより、露光が終了する。
【0105】
この後、CPU142は、CCDイメージセンサ112の垂直CCDに印加するプラス側電圧を正常値に戻す(ステップS61)。そして、CCDイメージセンサ112から画像信号を取り込み、所要の信号処理を施して、撮影により得られた画像を記憶メディア136に記録する(ステップS62)。
【0106】
以上説明したように、撮影準備後、CCDイメージセンサ112の垂直CCDに印加するプラス側電圧を正常値から所定量下げることにより、CCDイメージセンサ112の受光面内で余分な電荷が発生するのを抑えることができ、良好な撮影画像を得ることができる。
【0107】
なお、本実施の形態の撮影装置10では、ズームボタン32のズーム操作に連動して撮影レンズ14のズーミングが行われ、露光中でもズームボタン32を押している限りズーミングが行われるが、図9に示すように、露光終了後は、強制的にズーミングを停止させることが好ましい。すなわち、露光が終了した場合は、ズームボタン32が押されていても、強制的にズームモータ162zの駆動を停止させる。これにより、無駄な電力消費を抑えることができ、バッテリ寿命を延ばすことができる。
【0108】
なお、この場合において、ズームモータ162zの駆動を停止させるタイミングは、図9(a)に示すように、メカシャッタ160sの閉動作に同期させて、駆動を停止させてもよいし(シャッタドライバ164sに印加するシャッタ閉パルスに同期して駆動を停止)、図9(b)に示すように、メカシャッタ160sが閉じた後に駆動を停止させてもよい(シャッタドライバ164sに印加するシャッタ閉パルスが完全に出力された後に駆動を停止)。
【0109】
また、本実施の形態の撮影装置10では、撮影レンズ14が電動式のズームレンズで構成されているが、ズーム操作を手動で行う手動式のズームレンズで構成してもよい。手動式のズームレンズは、たとえば、レンズ鏡筒の外周に設けられたズームリングを周方向に回転、又は、光軸方向に前後移動させることにより、ズーミングが行われる。したがって、このズームリングの回転又は移動を検出する手段を設け、この検出手段でズームリングの回転又は移動を検出して、ズーム操作を検出する。又は、ズームレンズ群の移動を検出する手段を設け、この検出手段でズームレンズ群の移動を検出して、ズーム操作を検出する。あるいは、ズームレンズ群の位置(ズームポジション)を検出する手段を設け、この検出手段でズームレンズ群の位置(焦点距離)を検出して、ズーム操作を検出する。
【0110】
また、本実施の形態では、CCDイメージセンサを用いたデジタルカメラに本発明を適用した場合を例に説明したが、本発明の適用は、これに限定されるものではない。フィルムを用いたフィルムカメラにも同様に適用することができ、また、ズームレンズが組み込まれたカメラ付き携帯電話等にも同様に適用することができる。
【0111】
また、本実施の形態の撮影装置は、撮像素子としてCCDイメージセンサを用いているが、撮像素子は、これに限定されるものではなく、CMOS等の撮像素子を用いてもよい。
【0112】
なお、露光間ズーム撮影時における露出の設定方法は、特に限定されないが、露光間ズーム撮影は、シャッタ速度が遅くなる程、効果が上がるので、露光間ズーム撮影モードに設定された場合には、シャッタ速度が遅くなるように露出を設定することが好ましい。たとえば、シャッタ速度が遅くなるように設定されたプログラム線図を用意し、露光間ズーム撮影モードに設定された場合は、このプログラム線図に従って露出設定を行うようにする。これにより、より効果的な露光間ズーム撮影を行うことができる。
【0113】
また、本実施の形態では、撮影準備として、AE/AF制御を行っているが、AE機能のみを備えた撮影装置の場合、あるいは、フォーカシングをマニュアル設定した場合には、撮影準備としてAE制御のみ行うようにする。また、AF機能のみを備えた撮影装置の場合、あるいは、露出をマニュアル設定した場合には、撮影準備としてAF制御のみを行うようにする。なお、AE/AFのいずれの機能も備えていない場合、あるいは、露出及びフォーカシングをマニュアル設定した場合には、撮影準備は行わず、シャッタボタン22の半押しをもって撮影準備の完了とする。すなわち、以後、ズームレンズのズーム操作で撮影が行われるようにする。
【0114】
また、本実施の形態では、シャッタボタン22の半押し後、更にシャッタボタン22を全押しすると、レリーズ機能がズームボタン32に移行するようにしているが、シャッタボタン22の半押し後、ただちにレリーズ機能をズームボタン32に移行するようにしてもよい。
【0115】
さらに、シャッタボタン22が全押しされると、撮影準備が行われるようにしてもよいし、半押し又は全押しされると、撮影準備が行われるようにしてもよい。
【0116】
また、本実施の形態では、露光間ズーム撮影時におけるズーミングの速度を特に規定していないが、ズーミングの速度を撮影者が任意に設定できるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】撮影装置の外観構成を示す正面斜視図
【図2】撮影装置の外観構成を示す背面斜視図
【図3】撮影装置の電気的構成を示すブロック図
【図4】露光間ズーム撮影モード時における撮影装置の処理動作の手順を示すフローチャート
【図5】スルー画像を表示させながら露光間ズーム撮影を行う場合の撮影装置の処理動作の手順を示すフローチャート
【図6】露光間ズーム撮影モード時における撮影装置の処理動作のタイミングチャート
【図7】露光間ズーム撮影モード時における撮影装置の処理動作のタイミングチャート
【図8】垂直CCDに印加するプラス側電圧を下げて待機する場合の撮影装置の処理動作の手順を示すフローチャート
【図9】露光間ズーム撮影モード時における撮影装置の処理動作のタイミングチャート
【符号の説明】
【0118】
10…撮影装置、12…撮影装置本体、14…撮影レンズ、22…シャッタボタン、24…電源/モードスイッチ、26…モードダイヤル、30…液晶モニタ、32…ズームボタン、32T…ズームテレボタン、32W…ズームワイドボタン、38…DISPボタン、112…CCDイメージセンサ(CCD)、114…CCDドライバ、116…タイミングジェネレータ(TG)、118…アナログ信号処理部、120…A/D変換器、122…画像入力制御部、124…デジタル信号処理部、128…表示制御部、134…記録制御部、136…記憶メディア、138…AE検出部、140…AF検出部、142…CPU、144…ROM、146…RAM、150…操作部、160z…ズームレンズ群、160f…フォーカスレンズ群、160i…絞り、160s…メカシャッタ、162z…ズームモータ、162s…シャッタモータ、164z…ズームモータドライバ、164s…シャッタモータドライバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ズーム操作手段によってズーム操作されるズームレンズによって画像を撮影する撮影装置において、
撮影モードを露光間ズーム撮影モードに設定するモード設定手段と、
前記ズーム操作手段による前記ズームレンズのズーム操作を検出するズーム操作検出手段と、
前記露光間ズーム撮影モードに設定されると、前記ズーム操作検出手段によるズーム操作の検出をトリガとして撮影を行う撮影制御手段と、
を備えたことを特徴とする撮影装置。
【請求項2】
撮影準備の指示を入力する撮影準備指示入力手段と、
前記撮影準備指示入力手段から入力される撮影準備の指示に応じて撮影準備を行う撮影準備制御手段と、
を備え、前記撮影制御手段は、前記露光間ズーム撮影モードに設定されると、前記撮影準備制御手段による撮影準備後、前記ズーム操作検出手段によるズーム操作の検出をトリガとして撮影を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮影装置。
【請求項3】
前記ズームレンズをズーム駆動するズーム駆動手段と、
前記ズーム駆動手段の駆動を制御する駆動制御手段と、
を備え、前記駆動制御手段は、撮影前及び撮影中、前記ズーム操作手段によるズーム操作に応じて前記ズーム駆動手段の駆動を制御する一方、撮影が終了すると、前記ズーム駆動手段の駆動を強制的に停止することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮影装置。
【請求項4】
前記撮影装置は、撮像素子によって画像を撮影する撮影装置であって、
表示手段と、
撮影前に前記撮像素子から得られた画像を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の撮影装置。
【請求項5】
前記撮影装置は、CCDイメージセンサによって画像を撮影する撮影装置であって、
前記CCDイメージセンサへの駆動電圧の印加を制御する駆動電圧制御手段を備え、該駆動電圧制御手段は、前記撮影準備制御手段による撮影準備後、読み出し開始までの間、前記CCDイメージセンサの垂直CCDに印加するプラス側電圧を所定量下げることを特徴とする請求項2に記載の撮影装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−96455(P2007−96455A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−280040(P2005−280040)
【出願日】平成17年9月27日(2005.9.27)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】