説明

撹拌機ユニット

【課題】反応容器から撹拌機を取り外す必要なく反応容器内への撹拌機の浸漬深さを簡単且つ迅速に変更することができる軸撹拌機を提供すること。
【解決手段】入口ポート(3)を備えた反応容器(1)と、撹拌機ブレード(7)、当該撹拌機ブレードに結合された撹拌機軸(6)及び当該撹拌機軸が取り付けられる通路(23)を備えたアダプタ(4)を備えている軸撹拌機(2)とを備え、アダプタ(4)は、入口ポート(3)内に取り付けることができ且つ締結手段(5)によって前記入口ポートに解除可能に締結されて、撹拌機ブレード(7)と撹拌機軸(6)の一部分とが反応容器(1)の内側に配置されるようになされた撹拌機ユニットであり、前記アダプタが前記入口ポートに結合された状態で、撹拌機軸(6)が前記反応容器内に浸漬される深さ(h)が調整可能であり且つ係止装置(10)によって相互に離隔されている少なくとも2つの位置に固定することができるようになされた撹拌機ユニット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、反応容器及び高さ調整可能な軸撹拌機を備えた撹拌機ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
化学、生化学、薬理学及び生物学の多くの領域においては、軸撹拌機は、反応容器における反応媒体の混合のために使用される。攪拌は、例えば幾つかの段階を有する化学的及び/又は物理的反応において反応成分が添加されつつあるとき又は固体形状の成分が存在している場合に必要とされる。異種反応媒体においては、攪拌は、構成成分を相互に完全に混合させる機能を有している。同種反応媒体においては、添加された物質を溶液内に迅速且つ完全に分布させるために且つ局部的に高い濃度、局部的な加熱又は沸騰の遅れを避けるために、攪拌が必要とされることが多い。反応が長期間に亘って又は包囲された反応容器の内側で攪拌されるべきものである場合には、例えば、磁気撹拌機又はCPG(芯抜き精密ガラス)撹拌機を使用することができる。
【0003】
磁気撹拌機は、反応媒体内へ挿入される被覆鉄部材と、反応容器の外部に配置される駆動源とからなる。公知の技術状況は多様な形状を有する鉄部材を含み、この鉄部材の形状及び長さは、反応容器の大きさ並びに反応媒体の特性及び粘度に適合するように選択される。これらの撹拌機は、特に複雑な実験設備においては反応容器から取り外すのが難しく、更に、磁気撹拌機は中間速度又は高速度の反応媒体に対しては使用することができないという欠点を有している。
【0004】
CPG撹拌機は、ガラス製の攪拌軸によって構成されることが多く、当該軸の一端は攪拌ブレードとして形成されるか又は攪拌ブレードに結合され、他端は連結部によって電動モーターに結合されている。実験用途においては、例えば、連結のための簡単な真空ホース部品が使用される。CPG撹拌機はまた、粘度がより高い反応媒体の混合のために使用することもできる。しかしながら、これらの撹拌機は、電動モーターのために大きな空間を必要とし且つ反応容器のある充填高さより上方においてのみ有効に使用することができる。更に、反応容器のみならず電動モーターも適当な柱に固定される必要があり、ガラス製の攪拌軸は、この材料に固有の破壊の危険性を有することから連続的に監視されるべきであるので、実験環境においてのみ使用することができる。
【0005】
従って、更に進展させた態様においては、しばしば、種々の金属、セラミック又はポリマーのような他の材料によって作られ且つ適切な連結部を介してモーターによって駆動される場合が多い。
【0006】
最も広い意味で上記のCPG撹拌機をも含む軸撹拌機は、反応媒体から更に容易に取り出すことができ且つ粘度の高い反応媒体を混合することもできるという利点を有している。
【0007】
反応媒体の混合は、一方では、攪拌ブレード、モーターの出力及び選択された回転速度の選択によって影響を受け、他方では、反応容器内での攪拌ブレードの向きによって影響を受ける。反応媒体の体積が増大するか又は充填高さが上昇する場合、例えば更に別の試薬が添加された場合には、撹拌機ブレードの位置はまた、混合速度が同じ状態のままであることを確保するために再調整すべきである。本明細書における撹拌機ブレードの位置の再調整は、反応容器の入口ポートと反応容器内に配置されている撹拌機ブレードとの間の距離の変更のみならず、反応容器内への撹拌機軸の浸漬深さの変更をも意味している。
【0008】
当該撹拌機は、一般的には、適切なアダプタによって入口ポートに固定され、反応容器とモーターとの両方が支持スタンド又は同様の装置上に固定される。撹拌機ブレードの高さを調整するための機能を付与するためには、例えば、種々の長さの撹拌機軸及び/又は延長部材を使用することが可能である。このことは、撹拌機ブレードの位置を調整するためには、撹拌機全体を反応容器から取り外して撹拌機を分解し且つ再度組み立てるか又は設備若しくは撹拌機の少なくとも一部分を取り外すことが必要である。
【0009】
従って、攪拌プロセスの中断を出来る限り短く保つために、撹拌機軸の浸漬深さが簡単且つ迅速に且つ再現可能な方法で調整することができる場合が望ましい。反応媒体は、例えば、局部的に濃縮された過熱又は不所望な副反応の発生を抑制するために、常に運転状態のままであるべきである。更に、反応媒体の幾らかは、撹拌機の取り外しの過程中に反応容器から除去され得る。これは、試薬の相対比率の変化につながり且つ最終的な結果の収量及び/又は反応生成物に影響を及ぼし得る。
【特許文献1】なし
【非特許文献1】なし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、本発明は、反応容器から撹拌機を取り外す必要なく反応容器内への撹拌機の浸漬深さを簡単且つ迅速に変更することができる軸撹拌機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、入口ポートを有する反応容器と軸撹拌機とを備えた撹拌機ユニットによって達成される。軸撹拌機は、撹拌機ブレードと、当該撹拌機ブレードに固定された撹拌機軸と、当該撹拌機軸がガイドされる通路を有するアダプタとを備えている。アダプタは、入口ポート内に精密嵌合によって挿入することができ且つ撹拌機ブレードと撹拌機軸の一部分とが反応容器内に配置されるように固定手段によって入口ポートに解除可能に固定することができる。本発明による撹拌機ユニットは、反応容器内への撹拌機軸の浸漬深さが調整可能であり且つアダプタが入口ポートに結合された状態のままで相互に離隔されている少なくとも2つの位置に係止部材によって固定することができる。
【0012】
この種の撹拌機ユニットは、分解し且つ/又は部分的に取り外すことなく浸漬深さを変えることができ且つ少なくとも2つの位置設定された浸漬深さに再現可能に固定することができるので、極めて有利である。
【0013】
撹拌機軸は、アダプタに対して位置調整可能であるガイドスリーブ内に保持される。ガイドスリーブをアダプタに対して軸撹拌機の長手軸線に沿って動かすことにより、撹拌機軸は、ある距離だけ反応容器から引っ張り出し又は押し込まれ、このようにして、浸漬深さを変えることができる。
【0014】
アダプタとガイドスリーブとの間の距離は、例えば、軸撹拌機の長手軸線に沿ったガイドスリーブの同時移動と組み合わせて捻ることによって変えることができ、これによって浸漬深さの連続的な調整が可能となる。
【0015】
これは、特に、相互に協働する調整ねじ山がアダプタとガイドスリーブとに設けられた設計によって達成することができる。当該アダプタには、ガイドスリーブの内側のねじ山と係合することができる外側のねじ山が設けられている。これは、浸漬深さの無段階調整を可能にする。
【0016】
所望の浸漬深さに固定するために、係止部材によってガイドスリーブをアダプタに固定することができる。連続的に調整可能なガイドスリーブにおいては、係止部材は、例えば、ガイドスリーブをアダプタに固定するねじ、ばね又はこれらと同様の部材の形態に形成することができる。
【0017】
好ましい実施形態においては、係止部材は、ガイドスリーブ上に配置され且つアダプタの外側に相互に隔置されている少なくとも2つの凹部と協働する係止レバーの形態とされている。当該係止レバーは、凹部に係合し且つ/又は嵌合することができるような構造とされた一端を有することができる。係止部材は弾性部材によって固定することができ、当該弾性部材は、係止レバーの場合には、当該係止レバーの一端が凹部のうちの一つ内へ押し込まれて当該レバーの端部が凹部内に固定される。
【0018】
係止レバーのような係止部材の設計によって、レバーが簡単に作動させることができ且つ特に片手で作動させることができ、支点を中心に傾斜させることができるという利点を有している。弾性部材は、係止レバーをその元の位置へと再度戻すことができる。
【0019】
更に別の実施形態においては、係止部材は、カウンタナットとして構成することができる。当該係止部材は更に、ねじ特にグラブねじ(すり割り付き止めねじ)として形成することができる。係止部材のこれら2つの実施形態は、特に、調整ねじとの組み合わせにおいて有利である。
【0020】
カウンタナットは、手動によって容易に緩めることができ、緩めたときに浸漬深さを変えることができ、当該カウンタナットは、次いで、手動によって再び締め付けることができる。
【0021】
ねじ形態の係止部材は、例えば、簡単な手動による弛緩及び締結のために、例えばガイドスリーブから外側へ突出させることができる。別の方法として、適切な器具によって緩め又は締め付けることができるグラブねじを使用することもできる。
【0022】
攪拌機軸の一端は、撹拌機ブレードに結合されるか又は撹拌機ブレードとして形成されており、他端は、第一の結合部材に結合させるか又は係合部材として形成することができる。
【0023】
当該撹拌機ユニットは、駆動源としてモーターと当該モーターに結合されたモーター軸とを備えることができ、当該モーター軸の自由端は、第二の結合部材に結合させるか又は第二の係合部材として形成されている。当該第二の結合部材は、例えば、モーターによって発生されたトルクを撹拌機軸へ伝えることができるように、第一の結合部材に結合することができる。
【0024】
これらの結合部材は、結合が迅速に如何なる器具をも使用することなく解除でき又は結合でき、結合部材の形態が特別な形態に限定されず、連結結合を提供することができるあらゆる最新技術による部材を包含すべく識別できる特徴を備えているべきである。
【0025】
モーターが、解除可能な形態でガイドスリーブに結合することができ、その結果、モーターが簡単な方法、好ましくは手動により且つ/又は工具又は他の補助手段を使用することなく分離することができ、撹拌機ユニットが例えば実験室内の別の場所に設置し且つ/又は冷却することができる場合が有利である。このことを達成するためには、モーターは、例えば、モーターのフランジによってガイドスリーブに結合することができる。
【0026】
モーターとガイドスリーブとの間には、アダプタとガイドスリーブとが固定結合部を備え、片手で解除することができ、それによって、撹拌機軸の浸漬深さを変えることができる把持結合が設けられるのが好ましい。このようにして、モーターと撹拌機軸とは、浸漬深さを変えることなく相対的に解除させることができる。
【0027】
更に別の実施形態は、スナップ結合、回り止め結合又はモーターとガイドスリーブとの間のバヨネット結合を有することができる。
【発明の実施の形態】
【0028】
以下、本発明による撹拌機ユニットを、同一の部材が同じ参照符号によって特定されている図面を参考にして説明する。
【0029】
図1は、反応容器1及び軸撹拌機2を備えた撹拌機ユニットを示している。反応容器1は入口ポート3を有しており、当該入口ポート3には、軸撹拌機2のアダプタ4が嵌合されている。アダプタ4は、適当な締結手段5例えばここに示されているクランプによって、入口ポート3に解除可能に係合されている。アダプタ4は、入口ポート3を膨らませて反応容器1を閉止するような構造とされている。
【0030】
アダプタ4は、撹拌機軸6が取り付けられる中心通路を備えている。撹拌機軸6は、反応容器1内に配置されている撹拌機ブレード7に結合されている。撹拌機ブレード7の大きさは、反応容器1の直径に適合させることができる。軸撹拌機を反応容器1から及び当該反応容器内へとより容易に動かすために、撹拌機ブレード7は、入口ポート3内に嵌合するように折り畳み可能な又は可撓性の形状とすることができる。反応容器1と反対側を向いているアダプタ4の端部は、シール手段8によって撹拌機軸6に対してシールされている。アダプタ4の外側には、更に、レバー状の係止部材10が係合することができる複数の凹部9が設けられている。係止部材10は、軸撹拌機の長手軸線に沿ってアダプタ4に対して可動であるガイドスリーブ11上に配置されている。係止部材10は、支点12を備えており、前記レバー状の係止部材が当該支点を中心に枢動できる。
【0031】
係止部材10が解除状態にあるときに、ガイドスリーブ11は、軸撹拌機の長手軸線に沿って動くことができ且つ凹部9によって規定されているアダプタ4から幾つかの異なった距離のところに固定することができる。アダプタ4及びガイドスリーブ11は、実質的に摩擦のない動きを可能にするために滑らかな材料からなり、更に、アダプタ4に対して使用される材料は、化学的に不活性でなければならない。例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)によってこれらの材料を製造することが考えられる。
【0032】
係止部材10を解除し、ガイドスリーブ11を動かし、係止部材10を別の凹部9と再係合させることによって、反応容器1内での撹拌機ブレード7の浸漬深さhを変えることができる。
【0033】
図1においては、係止部材10は、中間の凹部9と係合している。浸漬深さhは、この位置から始まって、破線で示されている撹拌機ブレード7a及び7bによって示されているように、軸撹拌機2の長手軸線に沿ってΔhずつ変えることができる。
【0034】
係止部材10の係合のために、係止部材10は、ガイドスリーブ11の溝内に配置されている弾性部材13によってガイドスリーブ11と弾性接触状態に保持される。係止部材10の上方の比較的広い部分として図1に図示されている部分に圧力がかけられると、当該係止部材は凹部9のうちの一つから押し出されるであろう。圧力が除かれると、当該係止部材は、弾性部材13によって再びガイドスリーブ11に押し付けられ且つ所望の浸漬深さhに応じて別の凹部か同じ凹部9内に嵌るであろう。ガイドスリーブは更に、モーターのフランジ14によって、モーター15のハウジングに解除可能に結合されている。モーター15は、その自由端において第二の結合部材17に結合されているモーター軸16を備えている。モーター15は更に、電力ケーブル及び/又はデータケーブルのためのコネクタ20を備えている。第二の結合部材17は、攪拌機軸6に結合されている第一の結合部材18と係合している。
【0035】
モーター15は、モーター軸16及び結合部材17,18によって撹拌機軸6へトルクを伝達することができる。反応容器1がスタンド19上又は別の適当な方法によって固定されている場合には、モーター15によって発生されるトルクに対する抗力は、締結手段5によって反応容器1及び/又は保持スタンド19に伝達され得る。これによって、軸撹拌機2への付加的な固定例えばモーター15の取り付けが不必要になり、反応容器1内への撹拌機ブレード7の浸漬深さhを片手で変えることができる。
【0036】
図示された保持スタンド19上への反応容器1の固定構造に加えて、反応容器1は、例えば、分析装置の一部分とすることもでき且つ分析装置内に固定するか又は取り付けることができる。
【0037】
図2は、設置されていない状態の軸撹拌機2を断面図で示している。モーターフランジ14がばねクランプ結合によってガイドスリーブ11に結合されているときに、モーター15は、簡単な引っ張り動作によって、モーターフランジ14、モーター軸16及び第二の結合部材17と共にガイドスリーブ11から分離させることができる。ばねクランプ結合は、部分的に弾性のフォーク状の伸長部又はモーターフランジのクランプばね21によって形成されており、当該クランプばねは、一方ではガイドスリーブ11を包囲しており、他方では、それらの打ち抜き穴22が、ガイドスリーブ11の外側に配置されている着座ガイドと係合する状態となる(図3参照)。
【0038】
モーター15に加えて、第一の結合部材18もまた撹拌機軸(ここでは図示せず)から取り外すこともできる。
【0039】
ガイドスリーブ11とアダプタ4とは、これらの相対位置調整範囲の限界にある状態で図2に示されており且つ凹部9a及び9dの距離によって相対的に規定されている相対距離Δhmaxを有している。この最大距離Δhmaxは、撹拌機ブレード及び/又は撹拌機軸を反応容器内で動かすことができる最大量、従って、浸漬深さの最大変化を表している(図1参照)。
【0040】
撹拌機ブレードが取り付けられている状態の撹拌機軸はここでは図示されていない(図1参照)。撹拌機軸は、アダプタ4内の通路23及びガイドスリーブ11内の通路28の各々の中に保持することができる。
【0041】
図3は、軸撹拌機2を三次元分解図で示している。この図面は、図1及び2に既に示されている部材に加えて、モーター15に結合することができる電力及び/又はデータケーブル24のみならず着座ガイド27をも示しており、これらの着座ガイド27の各々は、設置状態で、モーターフランジ14のフォーク状延長部材21のうちの1つの打ち抜き穴22と係合する。
【0042】
一部品によって形成されており且つ反応容器に結合するためのコネクタ部分25と調整機スリーブ26とから構成されているアダプタ4を更に見ることができる。調整機スリーブ26の外側には、係止部材10と協働することができる幾つかの凹部9が配置されている。
【0043】
結合部材17,18は、設置状態において相互に係合する。使用されている撹拌機軸の材料に応じて、例えば、クランプ連結部、クランププラグ、ねじ山結合部及びこの分野における専門家に公知のその他の手段のような種々の第一の結合部材を使用することができる。
【0044】
図4は、アダプタ104及びガイドスリーブ111の更に別の設計を示している。アダプタ104は、ガイドスリーブ111の内側のねじ山と協働する外側のねじ山を備えている。当該ねじ山は、ガイドスリーブ111が軸撹拌機の長手軸線に沿ってアダプタ104に対して動くのを可能にするねじ調整装置を形成している。撹拌機軸6は、アダプタ104内及びガイドスリーブ111に拘束されている。係止部材110としてのこの設計は、アダプタ104上に配置されているカウンタナット110を備えている。
【0045】
図5に示されている実施形態は、内側のねじ山を備えたガイドスリーブ211と、外側のねじ山を備えたアダプタ204とを備えており、これらのねじ山は、互いに協働してガイドスリーブ211のアダプタ204に対する軸撹拌機2の長手軸線に沿った動きを可能にする。係止部材210の機能は、ねじ、例えば、グラブねじ又は指動輪ねじによって行われ、これによって、ねじがガイドスリーブ211内へと回されると、ガイドスリーブ211はアダプタ204上の定位置に係止され且つアダプタ104に対して締結される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図1は、反応容器と軸撹拌機とを備えた撹拌機ユニットの断面図である。
【図2】図2は、撹拌機軸及び撹拌機ブレードが無い分解状態で示された図1の軸撹拌機を示している断面図である。
【図3】図3は、図2の軸撹拌機の三次元分解図である。
【図4】図4は、ガイドスリーブ、アダプタ及び係止部材の更に別の実施形態の断面図である。
【図5】図5は、ガイドスリーブ、アダプタ及び係止部材の更に別の実施形態の断面図である。
【符号の説明】
【0047】
1 反応容器、
2 軸撹拌機、
3 入口ポート、
4,104,204 アダプタ、
5 締結手段、
6 撹拌機軸、
7,7a,7b 撹拌機ブレード、
9,9a,9d 凹部、
10,110,210 係止部材、
11,111,211 ガイドスリーブ、
12 支点、
13 弾性部材、
14 モーターフランジ、
15 モーター、
16 モーター軸、
17 第二の連結部材、
18 第一の連結部材、
19 支持スタンド/スタンド、
20 コネクタ、
22 打ち抜き穴、
23 アダプタ内の通路、
24 電力又はデータケーブル、
25 コネクタ部分、
26 調整機スリーブ、
27 着座ガイド、
28 ガイドスリーブ内の通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入口ポート(3)を備えた反応容器(1)と、撹拌機ブレード(7)、当該撹拌機ブレードに結合された撹拌機軸(6)及び当該撹拌機軸が保持される通路(23)を備えたアダプタ(4,104,204)を備えている軸撹拌機(2)とを備え、前記アダプタ(4,104,204)は、入口ポート(3)内に取り付けることができ且つ締結手段(5)によって入口ポート(3)に解除可能に締結されて、撹拌機ブレード(7)と撹拌機軸(6)の一部分とが反応容器(1)の内側に配置されるようになされた撹拌機ユニットであり、
前記撹拌機軸(6)が反応容器(1)内に浸漬される深さ(h)が、アダプタ(4,104,204)が前記入口ポート(3)に結合された状態で調整可能であり且つ係止装置(10,110,210)によって相互に離隔されている少なくとも2つの位置に固定することができるようになされた撹拌機ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の撹拌機ユニットであり、
撹拌機軸(6)が、アダプタ(4,104,204)及びガイドスリーブ(11,111,211)が軸撹拌機(2)の長手軸線に沿った相対的な位置調整が可能である状態で、ガイドスリーブ(11,111,211)内に取り付けられていることを特徴とする撹拌機ユニット。
【請求項3】
請求項2に記載の撹拌機ユニットであり、
ガイドスリーブ(11,111,211)が、係止装置(10,110,210)によって、アダプタ(4,104,204)上の固定位置に固定することができることを特徴とする撹拌機ユニット。
【請求項4】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の撹拌機ユニットであり、
係止装置(10)が、係止レバーとして形成されており且つガイドスリーブ(11)上に配置されていることを特徴とする撹拌機ユニット。
【請求項5】
請求項1乃至4のうちのいずれか一項に記載の撹拌機ユニットであり、
係止装置(10)が、ばね部材(13)によって固定位置に固定することができることを特徴とする撹拌機ユニット。
【請求項6】
請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載の撹拌機ユニットであり、
相対的に離隔されており且つ係止装置(10)と協働する少なくとも2つの凹部(9,9a,9d)がアダプタ(4)の外面に配置されていることを特徴とする撹拌機ユニット。
【請求項7】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の撹拌機ユニットであり、
アダプタ(104,204)が外側のねじ山を備えており、ガイドスリーブ(111,211)が内側のねじ山を備えており、これらのねじ山が相互に協働して浸漬深さ(h)が無段階形態で調整可能であることを特徴とする撹拌機ユニット。
【請求項8】
請求項7に記載の撹拌機ユニットであり、
係止装置(110,210)がカウンタナットとして又はねじの形態に形成されていることを特徴とする撹拌機ユニット。
【請求項9】
請求項1乃至8のうちのいずれか一項に記載の撹拌機ユニットであり、
撹拌機ブレード(7)と反対側の端部の撹拌機軸(6)の一部分が、第一の結合部材(18)に結合されていることを特徴とする撹拌機ユニット。
【請求項10】
請求項1乃至9のうちのいずれか一項に記載の撹拌機ユニットであり、
当該撹拌機ユニットが更に、モーター(15)と、当該モーター(15)に結合されたモーター軸(16)とを備えており、モーター軸(16)の自由端が第二の結合部材(17)に結合され、当該第二の結合部材(17)は第一の結合部材(18)に結合させることができるような設計とされていることを特徴とする撹拌機ユニット。
【請求項11】
請求項10に記載の撹拌機ユニットであって、
モーター(15)が、モーターフランジ(14)によってガイドスリーブ(11,111,211)に解除可能に結合されていることを特徴とする撹拌機ユニット。
【請求項12】
反応容器(1)のための軸撹拌機であり、
撹拌機ブレード(7)と、当該撹拌機ブレードに結合されている撹拌機軸(6)と、通路(23)を備え且つ当該通路内に当該撹拌機軸(6)が取り付けられているアダプタ(4,104,204)とを備えており、当該アダプタ(4,104,204)は、反応容器(1)の入口ポート(3)内に取り付けられることができ且つ締結手段(5)によって入口ポート(3)に解除可能に締結されて撹拌機ブレード(7)と撹拌機軸(6)の一部分とが反応容器(1)の内側に配置することができるようになされており、撹拌機軸(6)は、アダプタ(4,104,204)が入口ポート(3)に結合された状態で、反応容器(1)内に浸漬される深さ(h)が調整可能であり且つ相対的に離隔されている少なくとも2つの位置に係止位置(10,110,210)によって固定することができるようになされていることを特徴とする軸撹拌機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−113032(P2009−113032A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−262754(P2008−262754)
【出願日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【出願人】(599082218)メトラー−トレド アクチェンゲゼルシャフト (130)
【住所又は居所原語表記】Im Langacher, 8606 Greifensee, Switzerland
【Fターム(参考)】