操作デバイス
【課題】ユーザが手で把持して使用する際に、操作しやすく、かつ誤操作しにくい操作ボタンを備える操作デバイスを提供する。
【解決手段】ユーザが片手で把持して使用する操作デバイス10であって、ユーザが当該操作デバイス10を把持する際にいずれかの指を置く位置に形成された凹部14と、凹部14の底面に配置され、その上面が凹部14の側面を形成する縁部14aと隣接するメインボタン13を備える操作デバイス10である。
【解決手段】ユーザが片手で把持して使用する操作デバイス10であって、ユーザが当該操作デバイス10を把持する際にいずれかの指を置く位置に形成された凹部14と、凹部14の底面に配置され、その上面が凹部14の側面を形成する縁部14aと隣接するメインボタン13を備える操作デバイス10である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが手で把持して使用する操作デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
情報処理装置を操作するために用いられる操作デバイスとして、各種のものが提案されている。その中には、例えば家庭用ゲーム機のコントローラなど、ユーザが手で把持して使用するものがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2007/0117625号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような操作デバイスの表面に操作入力用のボタンを設ける場合、ユーザが操作デバイスを手で把持した際に指を置く位置にボタンを設ければ、ユーザはボタンを押す度に指をボタンの上に動かす必要がなくなり、操作が容易になる。しかしながら、ボタンの上に指を置いて操作デバイスを把持することとすると、意図せずにボタンを押してしまう誤操作が生じやすくなる。
【0005】
本発明は上記実情を考慮してなされたものであって、その目的の一つは、ユーザが手で把持して使用する際に、操作しやすく、かつ誤操作しにくい操作ボタンを備える操作デバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る操作デバイスは、ユーザが片手で把持して使用する操作デバイスであって、前記ユーザが当該操作デバイスを把持する際にいずれかの指を置く位置に形成された凹部と、前記凹部の底面に配置され、その上面が前記凹部の側面を形成する縁部と隣接する第1ボタンと、を備えることを特徴とする。
【0007】
上記操作デバイスは、当該操作デバイス表面の前記第1ボタンとは反対側の位置であって、前記ユーザの前記凹部に置かれる指とは別の指が置かれる位置に配置された第2ボタンをさらに含むこととしてもよい。
【0008】
さらに、前記第2ボタンは、ユーザが当該第2ボタンを押し込んだ量を検知可能なボタンであってもよい。
【0009】
また、上記操作デバイスは、前記凹部の周囲に配置され、前記第1ボタンとともに用いられる他のボタンをさらに含むこととしてもよい。
【0010】
さらに、前記他のボタンは、前記凹部の長手方向の一端に対応する位置に配置されていることとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態に係る操作デバイスの使用例を示す概要図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る操作デバイスの正面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る操作デバイスを正面側から見た斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る操作デバイスを背面側から見た斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る操作デバイスの右側面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る操作デバイスの断面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る操作デバイスをユーザが把持している様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係る操作デバイス10を含んだ情報処理システム1の利用シーンを示す概要図である。同図に示されるように、情報処理システム1は、ユーザが手で把持して使用する操作デバイス10と、情報処理装置20と、を含んで構成される。情報処理装置20は、例えば家庭用ゲーム機やパーソナルコンピュータ等であって、撮像装置21及び表示装置22と接続される。
【0014】
操作デバイス10は、Bluetooth(登録商標)規格などの無線通信インタフェースを介して情報処理装置20と通信接続可能になっている。情報処理システム1のユーザは、操作デバイス10を手で把持して、操作デバイス10に設けられたボタン等を操作する。これに応じて、ユーザの操作内容が無線通信インタフェースを介して情報処理装置20に対して送信される。また、本実施形態では、操作デバイス10は発光部12を備えており、発光部12は情報処理装置20からの指示に応じて発光する。情報処理装置20は、この発光部12から発せられる光を撮像装置21によって撮像し、当該撮像された画像を解析することによって、撮像装置21から見た操作デバイス10の位置を特定する。これにより、ユーザは操作デバイス10に設けられたボタン等を操作するだけでなく、操作デバイス10自体を動かすことによって、情報処理装置20に対する操作入力を行うことができる。
【0015】
以下、本実施形態における操作デバイス10の構造について説明する。
【0016】
図2〜図5は、操作デバイス10の外観を示す図であって、図2は操作デバイス10の正面図、図3は正面側から見た斜視図、図4は背面側から見た斜視図、図5は右側面図である。また、図6は操作デバイス10を図2におけるVI−VI線で切断した様子を示す断面図である。これらの図に示されるように、操作デバイス10は、本体部11及び発光部12を備え、本体部11の表面には複数のボタンが設けられている。ユーザは、本体部11を把持して、各ボタンを指で押下する操作入力を行う。これらのボタンについては、後に詳しく説明する。
【0017】
本体部11は、全体として円柱状に形成されており、その一端に発光部12が取り付けられている。本体部11を構成する円柱の側面は、長手方向の中心部近傍に近づくにつれて内側に向かって緩やかに湾曲している。これにより、本体部11の中心近傍の部分は、両端部分と比較して細くなっている。逆に本体部11の両端には、中心近傍の部分より外側に突出した張り出し部11a及び11bがそれぞれ形成されている。
【0018】
発光部12は、シリコーン樹脂等の光を透過する素材で形成された球状の外殻12aと、その内部に配置された複数のLED12bと、を含んで構成される。本実施形態では、光の3原色に対応する3個のLED12bがそれぞれ情報処理装置20からの指示に応じた強度で発光することにより、発光部12が様々な色で発光する。撮像装置21がこの発光部12の発する光を撮像することにより、情報処理装置20は、撮像装置21に対する操作デバイス10の方向を特定する。また、撮像画像内における発光部12の光の大きさによって、撮像装置21から操作デバイス10までの距離を算出する。情報処理装置20は、これら操作デバイス10の方向や距離に関する情報に応じて各種の情報処理を行う。これにより、ユーザは、操作デバイス10を手で把持して動かすことによって、情報処理装置20に対する操作入力を行うことができる。
【0019】
なお、本体部11内には、加速度センサやジャイロセンサ、地磁気センサなど、操作デバイス10の姿勢や動きを検出するための各種の検出手段が配置されてもよい。情報処理装置20は、撮像装置21によって得られた撮像画像内における発光部12の位置や大きさと、これらの検出手段が出力する情報を組み合わせることで、さらに精度よく操作デバイス10の姿勢や動きを特定することができる。
【0020】
また、本体部11の発光部12が接続される側の一端は、その長手方向に垂直な断面の直径が、外殻12aの直径よりも一回り大きくなっている。すなわち、操作デバイス10を平面的に見た場合、外殻12aの周囲を取り囲むように張り出し部11aの外周部分が見えるようになっている。さらに、前述したように、本体部11のユーザが把持する中心近傍の部分は張り出し部11aより細くなっている。これにより、ユーザが本体部11の中心近傍の部分を手で把持した場合に、ユーザの手の指は張り出し部11aの陰に隠れて、撮像装置21が撮像する画像内において発光部12と一体的に映りにくくなる。それゆえ、情報処理装置20が撮像画像内における発光部12の位置を解析する際に、発光部12とユーザの指の爪などを区別できずに解析精度が悪化する問題が生じにくくなる。
【0021】
本体部11の筐体表面には、メインボタン13、アナログボタン15、補助ボタン16a〜16d、スタートボタン17、セレクトボタン18、及び電源ボタン19が配置されている。以下、これらのボタンの配置について、説明する。
【0022】
メインボタン13は、操作デバイス10の正面側において、ユーザが操作デバイス10を手で把持する際に親指を置く位置に配置されている。さらに、メインボタン13は、本体部11の正面に形成された凹部14の底面内に配置されており、その上面は、凹部14の側面を形成する縁部14aに隣接している。すなわち、メインボタン13の上面は、隣接する縁部14aと連続するように形成されており、凹部14の周囲の本体部11表面より凹んだ位置にある。本実施形態では、このメインボタン13が第1ボタンに相当する。メインボタン13には、特にユーザが頻繁に利用すると想定される指示内容に応じた機能が割り当てられる。具体的には、例えばユーザがそれまで行った指示の内容を確定させる確定指示等である。
【0023】
凹部14は、操作デバイス10正面から見て、四隅が丸くなった略矩形の形状をしており、その長手方向(すなわち矩形の長辺方向)が操作デバイス10の長手方向と一致している。また、矩形の短辺は人の親指の幅に応じた長さになっており、凹部14内に親指を置きやすいようになっている。凹部14の側面は、すり鉢状に凹部14の外側に向けて傾斜した斜面になっていてもよい。
【0024】
なお、メインボタン13を含む各ボタンは、電源ボタン19を除いて、本体部11の側面のうち、凹部14の上端(発光部12側の端)の高さから下端(底面側の端)の高さまでの範囲を占める筒状の領域内に配置されている。ユーザは、本体部11の中心近傍の細くなった部分を、主として手のひらと中指、薬指、及び小指によって把持する。そして、親指及び人差し指で、この中心近傍の部分と発光部12の間の筒状の領域に配置された各ボタンを操作する。
【0025】
アナログボタン15は、操作デバイス10の背面側(すなわち、メインボタン13が配置されている側と反対側)に、メインボタン13と対向するように配置されている。ユーザは、前述したように本体部11の中心近傍の部分を把持して、メインボタン13に親指を乗せるとともに、人差し指をこのアナログボタン15に乗せる。このとき、親指と人差し指とは本体部11を挟んで互いに向き合う状態になる。そして、ユーザは、親指でメインボタン13を、人差し指でアナログボタン15を、それぞれ押下することによって操作入力を行う。本実施形態では、このアナログボタン15が第2ボタンに相当する。
【0026】
さらに、アナログボタン15は、単にユーザがボタンを押しているか押していないかを示す二値の情報を出力するのではなく、ユーザがどの程度の量だけ当該ボタンを押し込んでいるかを検知し、この押し込み量を示す情報を出力可能になっている。これにより、ユーザは、アナログボタン15を浅く押さえたり深く押し込んだりすることによって、量的な情報を入力することができる。なお、このような押し込み量に応じた操作入力を可能とするために、アナログボタン15は、メインボタン13と比較して可動範囲が大きくなっており、最後まで押し込むためにはメインボタン13より大きなストローク量が必要になっている。
【0027】
ユーザがメインボタン13に親指を乗せて操作デバイス10を把持する場合、仮にメインボタン13が本体部11の表面から突出していたとすると、ユーザは意図せずに誤ってメインボタン13を親指で押してしまう可能性が高くなる。特に本実施形態では、前述の通りユーザは発光部12が発光した状態で操作デバイス10そのものを動かすことによって操作入力を行う場合がある。そのため、このような操作を行う際に、誤ってメインボタン13を押してしまうおそれがある。また、前述の通り、本体部11を把持する際に、ユーザの親指と人差し指は互いに向き合うように本体部11の表面に置かれる。そして、本実施形態では、人差し指が置かれる位置にもボタン(アナログボタン15)が設けられている。しかも、このアナログボタン15は、前述の通り押し込み量に応じた操作入力を行うためのデバイスなので、常に軽い力だけで操作することはできず、強い力で押下したい場合もある。そのため、ユーザがアナログボタン15を操作しようとすると、無意識に親指にも力を入れてしまい、メインボタン13を誤って押してしまうおそれがある。
【0028】
そこで本実施形態では、前述したように、凹部14の底面内に、上面が縁部14aと隣接するようにメインボタン13を配置している。ユーザが操作デバイス10を把持する際には、親指を縁部14aにかけるようにして、メインボタン13と縁部14aとが隣接する箇所にまたがって親指を乗せる。図7は、このようにしてユーザが本体部11を把持している様子を示す図である。このように本体部11を把持することにより、ユーザは、アナログボタン15を押下する際には、縁部14a側に向けて親指に力を入れることで、メインボタン13を誤って操作することなくアナログボタン15を任意の力加減で操作することができる。また、メインボタン13上に親指が置かれているので、メインボタン13を操作するときには指を大きく移動させる必要がない。
【0029】
特に、ユーザが凹部14の長手方向に沿って親指を置く場合、メインボタン13を操作する際の親指の動きもこの長手方向に沿ったものになるので、凹部14の側面のうち、凹部14の長手方向に向けられた面(すなわち、矩形の短辺に沿った面)が、ユーザの親指が乗せられる縁部14aとして機能する。なお、前述したように縁部14aが凹部14の外側に向けて開いた斜面になっていれば、ユーザは縁部14a及びメインボタン13上に指を乗せやすくなる。また、本実施形態ではメインボタン13の上面と縁部14aとは連続的に形成されているが、ユーザがメインボタン13から縁部14aにまたがって親指を乗せられる程度に両者が隣接していれば、両者の間に隙間があってもよい。
【0030】
凹部14の周囲には、メインボタン13を取り囲むように4個の補助ボタン16a〜16dが配置されている。具体的に、これらの補助ボタン16a〜16dは、例えばゲームアプリケーションプログラム等のアプリケーションプログラム実行中に、メインボタン13とともに各種の操作入力に用いられる。これらの補助ボタン16a〜16dは、いずれも、矩形状に形成された凹部14に対して、その長手方向のいずれかの端に対応する位置に配置されている。具体的に、補助ボタン16a及び16bは、凹部14の上端(発光部12側の端)から、左右方向(すなわち凹部14の長手方向と略直交する方向)にずれた位置に配置されている。同様に、補助ボタン16c及び16dは、凹部14の下端(底面側の端)から左右方向にずれた位置に配置されている。ユーザは、凹部14内に置いた親指で縁部14aを触ることで凹部14の長手方向の両端の位置が分かるので、これら凹部14の両端のいずれかの位置から親指を自分が操作しようとする補助ボタンがある位置まで横方向にずらすことによって、操作デバイス10を実際に目で見て確認せずとも、容易に当該補助ボタンに親指を移動させて操作することができる。すなわち、縁部14aは、前述したようにメインボタン13とともに親指が乗せられることでメインボタン13に対するユーザの誤操作を防ぐ役割を果たすとともに、ユーザが各補助ボタンを探す際のガイド部としても機能することになる。特に、ユーザが凹部14の長手方向に沿って親指をずらした場合、凹部14の側面のうち、凹部14の長手方向に向けられた面(すなわち、矩形の短辺に沿った面)に触れることで、ユーザは凹部14の両端の位置を把握することができる。そのため、このような向きに形成された凹部14の側面が、各補助ボタンの位置を把握するためのガイド部として機能する。
【0031】
なお、凹部14の下端(ユーザが把持する部分に近い側の端)に対応する位置に配置された補助ボタン16c及び16dは、ユーザが把持する部分から遠い側の端に対応する位置に配置された補助ボタン16a及び16bに対して、凹部14から比較的近い位置に配置されている。これにより、ユーザは、例えば補助ボタン16aを操作するときも補助ボタン16cを操作するときも、メインボタン13から同程度親指を傾けることでこれらのボタンを操作することができる。
【0032】
スタートボタン17及びセレクトボタン18は、例えばゲームアプリケーションプログラムを実行する際に、ゲームの開始や選択、一時停止等を行うために用いられる。そのため、これらのボタンは、一般的にゲームの実行中に頻繁に利用されることはない。そこで、本実施形態では、これら2個のボタンは、それぞれ本体部11の右側面又は左側面に配置されている。すなわち、スタートボタン17及びセレクトボタン18は、本体部11の長手方向と交差する断面上において、メインボタン13及びアナログボタン15を結ぶ線と略直交する線上に、互いに対向するように配置されている。これにより、メインボタン13及びアナログボタン15の位置に指を置いてユーザが操作デバイス10を把持した場合に、スタートボタン17及びセレクトボタン18の位置はユーザの指が置かれた位置から離れた位置に存在することになるので、アプリケーションプログラムの実行中にユーザが誤ってスタートボタン17やセレクトボタン18を押してしまうおそれが少なくなる。
【0033】
また、スタートボタン17及びセレクトボタン18の上端は、いずれもメインボタン13及びアナログボタン15の上端と高さが略一致している。これにより、ボタンが配置された筒状の領域の上端に沿って、メインボタン13、アナログボタン15、補助ボタン16a及び16b、スタートボタン17、並びにセレクトボタン18の上端が略直線状に並んでいる。そのため、ユーザは、本体部11を手のひらの上で回転させたり、あるいは親指や人差し指を大きく動かしたりすることで、補助ボタン16aや16bの場合と同様に、直接目でボタンの位置を確かめなくともスタートボタン17やセレクトボタン18を操作できる。
【0034】
電源ボタン19は、本体部11の正面のうち、メインボタン13が配置された位置よりも下方に配置されている。この電源ボタン19は、操作デバイス10の電源をオンにしてその動作を開始させたり、電源をオフにしてその動作を終了させたりするために用いられる。すなわち、他のボタンと異なり、電源ボタン19は、アプリケーションプログラム等の実行中には操作されることがない。
【0035】
また、本体部11の底面側(すなわち、発光部12と接続される側と反対側)には、USB(Universal Serial Bus)規格に対応したUSBコネクタ(不図示)が設けられている。さらに、このUSBコネクタの周囲の部分には、取り外し可能なカバーが取り付けられており、このカバーを取り外した内側には、他の機器を接続するための拡張コネクタが設けられている。また、このカバーには、ストラップ等のひもを通すための貫通孔が設けられている。
【0036】
なお、前述したように本体部11はその中央近傍が内側に向かって湾曲しており、両端に張り出し部11a及び11bが形成されている。そのため、操作デバイス10を横向きに床面に置いたときには、この張り出し部11a及び11bの箇所が床面に接し、その間の部分は直接床面には触れないようになっている。さらに、アナログボタン15や補助ボタン16a〜16d等は、張り出し部11a及び11bの外周同士を結んで形成される曲面より外側には突出しない高さで形成されてもよい。こうすれば、凹部14内に形成されるメインボタン13はもちろんのこと、その他の各ボタンも、操作デバイス10を床上に置いた際に誤って押されてしまうことがなくなる。
【0037】
以上説明した本実施形態によれば、ユーザが操作デバイス10を親指とその他の指で挟んで把持する場合に、メインボタン13やアナログボタン15の上に指を置いて把持することで、これらのボタンを操作するたびに指を大きく動かす必要がなく、容易に操作することができる。さらに、メインボタン13を凹部14内においてその側面を形成する縁部14aと隣接するように配置したので、ユーザがメインボタン13上に指を置いて操作デバイス10を把持しても、ユーザが誤ってメインボタン13を操作してしまわないようにすることができる。
【0038】
なお、以上の説明においては、親指で操作するメインボタン13を凹部14内に配置することとしたが、これに限らず、他の指で操作されるボタンを操作デバイス10の筐体表面に形成された凹部内に配置することとしてもよい。
【符号の説明】
【0039】
1 情報処理システム、10 操作デバイス、11 本体部、12 発光部、13 メインボタン、14 凹部、14a 縁部、15 アナログボタン、16a〜16d 補助ボタン、17 スタートボタン、18 セレクトボタン、19 電源ボタン、20 情報処理装置、21 撮像装置、22 表示装置。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが手で把持して使用する操作デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
情報処理装置を操作するために用いられる操作デバイスとして、各種のものが提案されている。その中には、例えば家庭用ゲーム機のコントローラなど、ユーザが手で把持して使用するものがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2007/0117625号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような操作デバイスの表面に操作入力用のボタンを設ける場合、ユーザが操作デバイスを手で把持した際に指を置く位置にボタンを設ければ、ユーザはボタンを押す度に指をボタンの上に動かす必要がなくなり、操作が容易になる。しかしながら、ボタンの上に指を置いて操作デバイスを把持することとすると、意図せずにボタンを押してしまう誤操作が生じやすくなる。
【0005】
本発明は上記実情を考慮してなされたものであって、その目的の一つは、ユーザが手で把持して使用する際に、操作しやすく、かつ誤操作しにくい操作ボタンを備える操作デバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る操作デバイスは、ユーザが片手で把持して使用する操作デバイスであって、前記ユーザが当該操作デバイスを把持する際にいずれかの指を置く位置に形成された凹部と、前記凹部の底面に配置され、その上面が前記凹部の側面を形成する縁部と隣接する第1ボタンと、を備えることを特徴とする。
【0007】
上記操作デバイスは、当該操作デバイス表面の前記第1ボタンとは反対側の位置であって、前記ユーザの前記凹部に置かれる指とは別の指が置かれる位置に配置された第2ボタンをさらに含むこととしてもよい。
【0008】
さらに、前記第2ボタンは、ユーザが当該第2ボタンを押し込んだ量を検知可能なボタンであってもよい。
【0009】
また、上記操作デバイスは、前記凹部の周囲に配置され、前記第1ボタンとともに用いられる他のボタンをさらに含むこととしてもよい。
【0010】
さらに、前記他のボタンは、前記凹部の長手方向の一端に対応する位置に配置されていることとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態に係る操作デバイスの使用例を示す概要図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る操作デバイスの正面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る操作デバイスを正面側から見た斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る操作デバイスを背面側から見た斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る操作デバイスの右側面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る操作デバイスの断面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る操作デバイスをユーザが把持している様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係る操作デバイス10を含んだ情報処理システム1の利用シーンを示す概要図である。同図に示されるように、情報処理システム1は、ユーザが手で把持して使用する操作デバイス10と、情報処理装置20と、を含んで構成される。情報処理装置20は、例えば家庭用ゲーム機やパーソナルコンピュータ等であって、撮像装置21及び表示装置22と接続される。
【0014】
操作デバイス10は、Bluetooth(登録商標)規格などの無線通信インタフェースを介して情報処理装置20と通信接続可能になっている。情報処理システム1のユーザは、操作デバイス10を手で把持して、操作デバイス10に設けられたボタン等を操作する。これに応じて、ユーザの操作内容が無線通信インタフェースを介して情報処理装置20に対して送信される。また、本実施形態では、操作デバイス10は発光部12を備えており、発光部12は情報処理装置20からの指示に応じて発光する。情報処理装置20は、この発光部12から発せられる光を撮像装置21によって撮像し、当該撮像された画像を解析することによって、撮像装置21から見た操作デバイス10の位置を特定する。これにより、ユーザは操作デバイス10に設けられたボタン等を操作するだけでなく、操作デバイス10自体を動かすことによって、情報処理装置20に対する操作入力を行うことができる。
【0015】
以下、本実施形態における操作デバイス10の構造について説明する。
【0016】
図2〜図5は、操作デバイス10の外観を示す図であって、図2は操作デバイス10の正面図、図3は正面側から見た斜視図、図4は背面側から見た斜視図、図5は右側面図である。また、図6は操作デバイス10を図2におけるVI−VI線で切断した様子を示す断面図である。これらの図に示されるように、操作デバイス10は、本体部11及び発光部12を備え、本体部11の表面には複数のボタンが設けられている。ユーザは、本体部11を把持して、各ボタンを指で押下する操作入力を行う。これらのボタンについては、後に詳しく説明する。
【0017】
本体部11は、全体として円柱状に形成されており、その一端に発光部12が取り付けられている。本体部11を構成する円柱の側面は、長手方向の中心部近傍に近づくにつれて内側に向かって緩やかに湾曲している。これにより、本体部11の中心近傍の部分は、両端部分と比較して細くなっている。逆に本体部11の両端には、中心近傍の部分より外側に突出した張り出し部11a及び11bがそれぞれ形成されている。
【0018】
発光部12は、シリコーン樹脂等の光を透過する素材で形成された球状の外殻12aと、その内部に配置された複数のLED12bと、を含んで構成される。本実施形態では、光の3原色に対応する3個のLED12bがそれぞれ情報処理装置20からの指示に応じた強度で発光することにより、発光部12が様々な色で発光する。撮像装置21がこの発光部12の発する光を撮像することにより、情報処理装置20は、撮像装置21に対する操作デバイス10の方向を特定する。また、撮像画像内における発光部12の光の大きさによって、撮像装置21から操作デバイス10までの距離を算出する。情報処理装置20は、これら操作デバイス10の方向や距離に関する情報に応じて各種の情報処理を行う。これにより、ユーザは、操作デバイス10を手で把持して動かすことによって、情報処理装置20に対する操作入力を行うことができる。
【0019】
なお、本体部11内には、加速度センサやジャイロセンサ、地磁気センサなど、操作デバイス10の姿勢や動きを検出するための各種の検出手段が配置されてもよい。情報処理装置20は、撮像装置21によって得られた撮像画像内における発光部12の位置や大きさと、これらの検出手段が出力する情報を組み合わせることで、さらに精度よく操作デバイス10の姿勢や動きを特定することができる。
【0020】
また、本体部11の発光部12が接続される側の一端は、その長手方向に垂直な断面の直径が、外殻12aの直径よりも一回り大きくなっている。すなわち、操作デバイス10を平面的に見た場合、外殻12aの周囲を取り囲むように張り出し部11aの外周部分が見えるようになっている。さらに、前述したように、本体部11のユーザが把持する中心近傍の部分は張り出し部11aより細くなっている。これにより、ユーザが本体部11の中心近傍の部分を手で把持した場合に、ユーザの手の指は張り出し部11aの陰に隠れて、撮像装置21が撮像する画像内において発光部12と一体的に映りにくくなる。それゆえ、情報処理装置20が撮像画像内における発光部12の位置を解析する際に、発光部12とユーザの指の爪などを区別できずに解析精度が悪化する問題が生じにくくなる。
【0021】
本体部11の筐体表面には、メインボタン13、アナログボタン15、補助ボタン16a〜16d、スタートボタン17、セレクトボタン18、及び電源ボタン19が配置されている。以下、これらのボタンの配置について、説明する。
【0022】
メインボタン13は、操作デバイス10の正面側において、ユーザが操作デバイス10を手で把持する際に親指を置く位置に配置されている。さらに、メインボタン13は、本体部11の正面に形成された凹部14の底面内に配置されており、その上面は、凹部14の側面を形成する縁部14aに隣接している。すなわち、メインボタン13の上面は、隣接する縁部14aと連続するように形成されており、凹部14の周囲の本体部11表面より凹んだ位置にある。本実施形態では、このメインボタン13が第1ボタンに相当する。メインボタン13には、特にユーザが頻繁に利用すると想定される指示内容に応じた機能が割り当てられる。具体的には、例えばユーザがそれまで行った指示の内容を確定させる確定指示等である。
【0023】
凹部14は、操作デバイス10正面から見て、四隅が丸くなった略矩形の形状をしており、その長手方向(すなわち矩形の長辺方向)が操作デバイス10の長手方向と一致している。また、矩形の短辺は人の親指の幅に応じた長さになっており、凹部14内に親指を置きやすいようになっている。凹部14の側面は、すり鉢状に凹部14の外側に向けて傾斜した斜面になっていてもよい。
【0024】
なお、メインボタン13を含む各ボタンは、電源ボタン19を除いて、本体部11の側面のうち、凹部14の上端(発光部12側の端)の高さから下端(底面側の端)の高さまでの範囲を占める筒状の領域内に配置されている。ユーザは、本体部11の中心近傍の細くなった部分を、主として手のひらと中指、薬指、及び小指によって把持する。そして、親指及び人差し指で、この中心近傍の部分と発光部12の間の筒状の領域に配置された各ボタンを操作する。
【0025】
アナログボタン15は、操作デバイス10の背面側(すなわち、メインボタン13が配置されている側と反対側)に、メインボタン13と対向するように配置されている。ユーザは、前述したように本体部11の中心近傍の部分を把持して、メインボタン13に親指を乗せるとともに、人差し指をこのアナログボタン15に乗せる。このとき、親指と人差し指とは本体部11を挟んで互いに向き合う状態になる。そして、ユーザは、親指でメインボタン13を、人差し指でアナログボタン15を、それぞれ押下することによって操作入力を行う。本実施形態では、このアナログボタン15が第2ボタンに相当する。
【0026】
さらに、アナログボタン15は、単にユーザがボタンを押しているか押していないかを示す二値の情報を出力するのではなく、ユーザがどの程度の量だけ当該ボタンを押し込んでいるかを検知し、この押し込み量を示す情報を出力可能になっている。これにより、ユーザは、アナログボタン15を浅く押さえたり深く押し込んだりすることによって、量的な情報を入力することができる。なお、このような押し込み量に応じた操作入力を可能とするために、アナログボタン15は、メインボタン13と比較して可動範囲が大きくなっており、最後まで押し込むためにはメインボタン13より大きなストローク量が必要になっている。
【0027】
ユーザがメインボタン13に親指を乗せて操作デバイス10を把持する場合、仮にメインボタン13が本体部11の表面から突出していたとすると、ユーザは意図せずに誤ってメインボタン13を親指で押してしまう可能性が高くなる。特に本実施形態では、前述の通りユーザは発光部12が発光した状態で操作デバイス10そのものを動かすことによって操作入力を行う場合がある。そのため、このような操作を行う際に、誤ってメインボタン13を押してしまうおそれがある。また、前述の通り、本体部11を把持する際に、ユーザの親指と人差し指は互いに向き合うように本体部11の表面に置かれる。そして、本実施形態では、人差し指が置かれる位置にもボタン(アナログボタン15)が設けられている。しかも、このアナログボタン15は、前述の通り押し込み量に応じた操作入力を行うためのデバイスなので、常に軽い力だけで操作することはできず、強い力で押下したい場合もある。そのため、ユーザがアナログボタン15を操作しようとすると、無意識に親指にも力を入れてしまい、メインボタン13を誤って押してしまうおそれがある。
【0028】
そこで本実施形態では、前述したように、凹部14の底面内に、上面が縁部14aと隣接するようにメインボタン13を配置している。ユーザが操作デバイス10を把持する際には、親指を縁部14aにかけるようにして、メインボタン13と縁部14aとが隣接する箇所にまたがって親指を乗せる。図7は、このようにしてユーザが本体部11を把持している様子を示す図である。このように本体部11を把持することにより、ユーザは、アナログボタン15を押下する際には、縁部14a側に向けて親指に力を入れることで、メインボタン13を誤って操作することなくアナログボタン15を任意の力加減で操作することができる。また、メインボタン13上に親指が置かれているので、メインボタン13を操作するときには指を大きく移動させる必要がない。
【0029】
特に、ユーザが凹部14の長手方向に沿って親指を置く場合、メインボタン13を操作する際の親指の動きもこの長手方向に沿ったものになるので、凹部14の側面のうち、凹部14の長手方向に向けられた面(すなわち、矩形の短辺に沿った面)が、ユーザの親指が乗せられる縁部14aとして機能する。なお、前述したように縁部14aが凹部14の外側に向けて開いた斜面になっていれば、ユーザは縁部14a及びメインボタン13上に指を乗せやすくなる。また、本実施形態ではメインボタン13の上面と縁部14aとは連続的に形成されているが、ユーザがメインボタン13から縁部14aにまたがって親指を乗せられる程度に両者が隣接していれば、両者の間に隙間があってもよい。
【0030】
凹部14の周囲には、メインボタン13を取り囲むように4個の補助ボタン16a〜16dが配置されている。具体的に、これらの補助ボタン16a〜16dは、例えばゲームアプリケーションプログラム等のアプリケーションプログラム実行中に、メインボタン13とともに各種の操作入力に用いられる。これらの補助ボタン16a〜16dは、いずれも、矩形状に形成された凹部14に対して、その長手方向のいずれかの端に対応する位置に配置されている。具体的に、補助ボタン16a及び16bは、凹部14の上端(発光部12側の端)から、左右方向(すなわち凹部14の長手方向と略直交する方向)にずれた位置に配置されている。同様に、補助ボタン16c及び16dは、凹部14の下端(底面側の端)から左右方向にずれた位置に配置されている。ユーザは、凹部14内に置いた親指で縁部14aを触ることで凹部14の長手方向の両端の位置が分かるので、これら凹部14の両端のいずれかの位置から親指を自分が操作しようとする補助ボタンがある位置まで横方向にずらすことによって、操作デバイス10を実際に目で見て確認せずとも、容易に当該補助ボタンに親指を移動させて操作することができる。すなわち、縁部14aは、前述したようにメインボタン13とともに親指が乗せられることでメインボタン13に対するユーザの誤操作を防ぐ役割を果たすとともに、ユーザが各補助ボタンを探す際のガイド部としても機能することになる。特に、ユーザが凹部14の長手方向に沿って親指をずらした場合、凹部14の側面のうち、凹部14の長手方向に向けられた面(すなわち、矩形の短辺に沿った面)に触れることで、ユーザは凹部14の両端の位置を把握することができる。そのため、このような向きに形成された凹部14の側面が、各補助ボタンの位置を把握するためのガイド部として機能する。
【0031】
なお、凹部14の下端(ユーザが把持する部分に近い側の端)に対応する位置に配置された補助ボタン16c及び16dは、ユーザが把持する部分から遠い側の端に対応する位置に配置された補助ボタン16a及び16bに対して、凹部14から比較的近い位置に配置されている。これにより、ユーザは、例えば補助ボタン16aを操作するときも補助ボタン16cを操作するときも、メインボタン13から同程度親指を傾けることでこれらのボタンを操作することができる。
【0032】
スタートボタン17及びセレクトボタン18は、例えばゲームアプリケーションプログラムを実行する際に、ゲームの開始や選択、一時停止等を行うために用いられる。そのため、これらのボタンは、一般的にゲームの実行中に頻繁に利用されることはない。そこで、本実施形態では、これら2個のボタンは、それぞれ本体部11の右側面又は左側面に配置されている。すなわち、スタートボタン17及びセレクトボタン18は、本体部11の長手方向と交差する断面上において、メインボタン13及びアナログボタン15を結ぶ線と略直交する線上に、互いに対向するように配置されている。これにより、メインボタン13及びアナログボタン15の位置に指を置いてユーザが操作デバイス10を把持した場合に、スタートボタン17及びセレクトボタン18の位置はユーザの指が置かれた位置から離れた位置に存在することになるので、アプリケーションプログラムの実行中にユーザが誤ってスタートボタン17やセレクトボタン18を押してしまうおそれが少なくなる。
【0033】
また、スタートボタン17及びセレクトボタン18の上端は、いずれもメインボタン13及びアナログボタン15の上端と高さが略一致している。これにより、ボタンが配置された筒状の領域の上端に沿って、メインボタン13、アナログボタン15、補助ボタン16a及び16b、スタートボタン17、並びにセレクトボタン18の上端が略直線状に並んでいる。そのため、ユーザは、本体部11を手のひらの上で回転させたり、あるいは親指や人差し指を大きく動かしたりすることで、補助ボタン16aや16bの場合と同様に、直接目でボタンの位置を確かめなくともスタートボタン17やセレクトボタン18を操作できる。
【0034】
電源ボタン19は、本体部11の正面のうち、メインボタン13が配置された位置よりも下方に配置されている。この電源ボタン19は、操作デバイス10の電源をオンにしてその動作を開始させたり、電源をオフにしてその動作を終了させたりするために用いられる。すなわち、他のボタンと異なり、電源ボタン19は、アプリケーションプログラム等の実行中には操作されることがない。
【0035】
また、本体部11の底面側(すなわち、発光部12と接続される側と反対側)には、USB(Universal Serial Bus)規格に対応したUSBコネクタ(不図示)が設けられている。さらに、このUSBコネクタの周囲の部分には、取り外し可能なカバーが取り付けられており、このカバーを取り外した内側には、他の機器を接続するための拡張コネクタが設けられている。また、このカバーには、ストラップ等のひもを通すための貫通孔が設けられている。
【0036】
なお、前述したように本体部11はその中央近傍が内側に向かって湾曲しており、両端に張り出し部11a及び11bが形成されている。そのため、操作デバイス10を横向きに床面に置いたときには、この張り出し部11a及び11bの箇所が床面に接し、その間の部分は直接床面には触れないようになっている。さらに、アナログボタン15や補助ボタン16a〜16d等は、張り出し部11a及び11bの外周同士を結んで形成される曲面より外側には突出しない高さで形成されてもよい。こうすれば、凹部14内に形成されるメインボタン13はもちろんのこと、その他の各ボタンも、操作デバイス10を床上に置いた際に誤って押されてしまうことがなくなる。
【0037】
以上説明した本実施形態によれば、ユーザが操作デバイス10を親指とその他の指で挟んで把持する場合に、メインボタン13やアナログボタン15の上に指を置いて把持することで、これらのボタンを操作するたびに指を大きく動かす必要がなく、容易に操作することができる。さらに、メインボタン13を凹部14内においてその側面を形成する縁部14aと隣接するように配置したので、ユーザがメインボタン13上に指を置いて操作デバイス10を把持しても、ユーザが誤ってメインボタン13を操作してしまわないようにすることができる。
【0038】
なお、以上の説明においては、親指で操作するメインボタン13を凹部14内に配置することとしたが、これに限らず、他の指で操作されるボタンを操作デバイス10の筐体表面に形成された凹部内に配置することとしてもよい。
【符号の説明】
【0039】
1 情報処理システム、10 操作デバイス、11 本体部、12 発光部、13 メインボタン、14 凹部、14a 縁部、15 アナログボタン、16a〜16d 補助ボタン、17 スタートボタン、18 セレクトボタン、19 電源ボタン、20 情報処理装置、21 撮像装置、22 表示装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが片手で把持して使用する操作デバイスであって、
前記ユーザが当該操作デバイスを把持する際にいずれかの指を置く位置に形成された凹部と、
前記凹部の底面に配置され、その上面が前記凹部の側面を形成する縁部と隣接する第1ボタンと、
を備えることを特徴とする操作デバイス。
【請求項2】
請求項1記載の操作デバイスにおいて、
当該操作デバイス表面の前記第1ボタンとは反対側の位置であって、前記ユーザの前記凹部に置かれる指とは別の指が置かれる位置に配置された第2ボタンをさらに含む
ことを特徴とする操作デバイス。
【請求項3】
請求項2記載の操作デバイスにおいて、
前記第2ボタンは、ユーザが当該第2ボタンを押し込んだ量を検知可能なボタンである
ことを特徴とする操作デバイス。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項記載の操作デバイスにおいて、
前記凹部の周囲に配置され、前記第1ボタンとともに用いられる他のボタンをさらに含む
ことを特徴とする操作デバイス。
【請求項5】
請求項4記載の操作デバイスにおいて、
前記他のボタンは、前記凹部の長手方向の一端に対応する位置に配置されている
ことを特徴とする操作デバイス。
【請求項1】
ユーザが片手で把持して使用する操作デバイスであって、
前記ユーザが当該操作デバイスを把持する際にいずれかの指を置く位置に形成された凹部と、
前記凹部の底面に配置され、その上面が前記凹部の側面を形成する縁部と隣接する第1ボタンと、
を備えることを特徴とする操作デバイス。
【請求項2】
請求項1記載の操作デバイスにおいて、
当該操作デバイス表面の前記第1ボタンとは反対側の位置であって、前記ユーザの前記凹部に置かれる指とは別の指が置かれる位置に配置された第2ボタンをさらに含む
ことを特徴とする操作デバイス。
【請求項3】
請求項2記載の操作デバイスにおいて、
前記第2ボタンは、ユーザが当該第2ボタンを押し込んだ量を検知可能なボタンである
ことを特徴とする操作デバイス。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項記載の操作デバイスにおいて、
前記凹部の周囲に配置され、前記第1ボタンとともに用いられる他のボタンをさらに含む
ことを特徴とする操作デバイス。
【請求項5】
請求項4記載の操作デバイスにおいて、
前記他のボタンは、前記凹部の長手方向の一端に対応する位置に配置されている
ことを特徴とする操作デバイス。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【公開番号】特開2010−277508(P2010−277508A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−132010(P2009−132010)
【出願日】平成21年6月1日(2009.6.1)
【出願人】(395015319)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (871)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月1日(2009.6.1)
【出願人】(395015319)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (871)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]