説明

操作信号生成装置、および、操作信号生成方法

【課題】ユーザにより操作される機器が誤動作しにくくなるように、適切に操作信号を生成する。
【解決手段】受付部11は、機器を操作するための操作入力であって、ユーザの体の一部によってなされる操作入力を受け付ける。検知部12は、ユーザの体の一部が受付部11に向かって接近する接近速度を検知する。生成部13は、受付部11により操作入力が受け付けられる際に検知部12により検知された接近速度が、あらかじめ設定された基準範囲内である場合、当該操作入力に対応づけられた操作信号を生成する。出力部14は、生成された操作信号を機器に出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作信号生成装置、および、操作信号生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザから受け付けた操作入力に基づいて、カーナビゲーション装置などの機器を操作するための信号を生成する操作信号生成装置が知られている。このような操作信号生成装置は、典型的には、ユーザからの操作入力を受け付けるためのタッチパネルやボタンを備え、機器に組み込まれて使用される。
【0003】
ここで、ユーザが誤って荷物などの物をタッチパネルやボタンに接触させてしまうと、機器が誤動作してしまうことがある。現在、このような誤動作を避けるための種々の技術が提案されている。例えば、特許文献1には、人が持っている静電容量を検出することにより、タッチパネルやボタンに物がぶつかることに起因する誤動作を禁止するスイッチ操作装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−304147号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されたスイッチ操作装置では、ユーザが誤って手足をタッチパネルやボタンに接触させることに起因する誤動作を禁止することができない。このため、タッチパネルやボタンに対する操作が、ユーザが意図しない操作であると推定される場合に、この操作に基づく操作信号の生成を禁止することが可能な操作信号生成装置が望まれている。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ユーザにより操作される機器が誤動作しにくくなるように、適切に操作信号を生成するのに好適な操作信号生成装置、および、操作信号生成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る操作信号生成装置は、
機器を操作するための操作入力であって、ユーザの体の一部によってなされる操作入力を受け付ける受付部と、
前記ユーザの体の一部が前記受付部に向かって接近する接近速度を検知する検知部と、
前記受付部により前記操作入力が受け付けられる際に前記検知部により検知された接近速度が、あらかじめ設定された基準範囲内である場合、当該操作入力に対応づけられた操作信号を生成する生成部と、
前記生成された操作信号を前記機器に出力する出力部と、を備える、
ことを特徴とする。
【0008】
前記操作信号生成装置は、
前記基準範囲が記憶される記憶部と、
前記操作入力が受け付けられた際に前記検知部により検知された接近速度に基づいて、前記記憶部に記憶されている基準範囲を変更する変更部と、をさらに備えてもよい。
【0009】
前記変更部は、前記操作入力が受け付けられた際に前記検知部により検知された接近速度のうち、最新の所定個数の接近速度に基づいて、前記記憶部に記憶されている基準範囲を変更してもよい。
【0010】
前記変更部は、前記記憶部に記憶されている基準範囲を、前記最新の所定個数の接近速度の平均値を基準接近速度として、当該基準接近速度を基準とした基準範囲に変更してもよい。
【0011】
前記検知部は、前記受付部の近傍に配置される少なくとも1つの静電容量センサを備え、当該少なくとも1つの静電容量センサの出力の変化に基づいて、前記接近速度を検知してもよい。
【0012】
前記検知部は、前記受付部を囲むように前記受付部の近傍に配置される複数の静電容量センサを備え、当該複数の静電容量センサの出力の変化に基づいて、前記接近速度と、前記ユーザの体の一部が前記受付部に沿って移動する移動速度と、を検知し、
前記生成部は、前記受付部により前記操作入力が受け付けられる際に前記検知部により検知された接近速度が前記基準範囲内に収まり、かつ、前記受付部により当該操作入力が受け付けられる際に前記検知部により検知された移動速度があらかじめ設定された基準範囲内に収まる場合、当該操作入力に対応づけられた操作信号を生成してもよい。
【0013】
上記目的を達成するために、本発明の第2の観点に係る操作信号生成方法は、
受付部、検知部、生成部、および、出力部を備える操作信号生成装置が実行する操作信号生成方法であって、
前記受付部が、機器を操作するための操作入力であって、ユーザの体の一部によってなされる操作入力を受け付ける受付工程と、
前記検知部が、前記ユーザの体の一部が前記受付部に向かって接近する接近速度を検知する検知工程と、
前記生成部が、前記受付部により前記操作入力が受け付けられる際に前記検知部により検知された接近速度が、あらかじめ設定された基準範囲内である場合、当該操作入力に対応づけられた操作信号を生成する生成工程と、
前記出力部が、前記生成された操作信号を前記機器に出力する出力工程と、を備える、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ユーザにより操作される機器が誤動作しにくくなるように、適切に操作信号を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る操作信号生成装置の物理的な構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る操作信号生成装置の機能を説明するためのブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る操作信号生成装置の外観を示す図である。
【図4】静電容量センサが備える回路を示す図である。
【図5】接近距離と静電容量との関係を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る操作信号生成装置が実行する操作信号生成処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る操作信号生成装置の外観を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る操作信号生成装置が実行する操作信号生成処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る操作信号生成装置の外観を示す図である。
【図10】本発明の第4の実施形態に係る操作信号生成装置の外観を示す図である。
【図11】本発明の第5の実施形態に係る操作信号生成装置の外観を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る操作信号生成装置について説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
本実施形態においては、本発明をカーナビゲーション装置に適用する例を示す。つまり、本実施形態に係る操作信号生成装置は、カーナビゲーション装置の入力インターフェースとして機能し、カーナビゲーション装置の制御部に操作信号を供給する。まず、図1を参照して、本実施形態に係る操作信号生成装置の物理的な構成について説明する。
【0018】
図1に示すように、操作信号生成装置100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、フラッシュメモリ104、タッチパネル105、静電容量センサ106、出力装置107、RTC(Real Time Clock)108、を備える。操作信号生成装置100が備えるこれらの構成要素は、バスにより相互に接続される。
【0019】
CPU101は、操作信号生成装置100の全体の動作を制御する。なお、CPU101は、ROM102に格納されているプログラムに従って動作し、RAM103をワークエリアとして使用する。CPU101は、主に、ユーザによりなされた操作入力に基づいて、当該操作入力により操作される機器を操作するための操作信号を生成する。
【0020】
ROM102には、操作信号生成装置100の全体の動作を制御するためのプログラムやデータが記憶される。
【0021】
RAM103は、CPU101のワークエリアとして機能する。つまり、CPU101は、RAM103にプログラムやデータを一時的に書き込み、これらのプログラムやデータを適宜参照する。
【0022】
フラッシュメモリ104は、操作信号生成装置100が実行する操作信号生成処理に必要なデータなどを記憶する。フラッシュメモリ104は、操作信号生成装置100の電源のオン/オフにかかわらず、データを保持する。
【0023】
タッチパネル105は、LCD(Liquid Crystal Display)などを備え、CPU101により生成された画像を表示する。また、タッチパネル105は、ユーザからの操作入力をパネル面において受け付ける。タッチパネル105は、ユーザの指などが接触しているパネル面の位置(以下、適宜「タッチ位置」という。)を検知し、このタッチ位置を表す情報をCPU101などに供給する。タッチ位置を表す情報は、例えば、パネル面における直交座標(X、Y)により表される。
【0024】
静電容量センサ106は、内部にプローブを備え、このプローブとターゲットとの間の静電容量を検知する。なお、プローブとターゲットとの間の物質の誘電率が一定である場合、検知される静電容量はプローブからターゲットまでの距離に依存する値となる。つまり、静電容量センサ106は、静電容量を検知することで、プローブからターゲットまでの距離を検知することができる。なお、静電容量センサ106により検知される静電容量は、ターゲットが人体の一部(例えば、ユーザの手や指)である場合、ターゲットが絶縁物(例えば、バッグ、衣服)である場合よりも極めて大きくなる。従って、CPU101は、静電容量センサ106により検知された静電容量を監視することにより、静電容量センサ106の近傍に人体の一部が接近したことを検知することができる。
【0025】
出力装置107は、CPU101により生成された操作信号を出力する。なお、出力装置107は、CPU101により生成された操作信号を、この操作信号により操作される機器が認識可能な形式に変換して出力してもよい。
【0026】
RTC108は、水晶振動子や発振回路などを備える計時用のデバイスである。
【0027】
次に、図2を参照して、操作信号生成装置100が備える機能について説明する。
【0028】
図2に示すように、操作信号生成装置100は、受付部11、検知部12、生成部13、出力部14、記憶部15、変更部16、を備える。
【0029】
受付部11は、機器を操作するための操作入力であって、ユーザの体の一部によってなされる操作入力を受け付ける。操作入力は、タッチパネルへのタッチ操作やなぞり操作、ボタンへの押圧操作、ボリュームへの回転操作などである。受付部11は、例えば、タッチパネル105により構成される。
【0030】
検知部12は、ユーザの体の一部が受付部11に向かって接近する速度(以下、適宜「接近速度」という。)を検知する。検知部12は、例えば、一定の時間が経過する毎に、ユーザの体の一部と受付部11との間の距離を計測することで、この接近速度を取得することができる。検知部12は、例えば、CPU11とROM12とRAM13と静電容量センサ106とRTC108とにより構成される。
【0031】
生成部13は、受付部11により操作入力が受け付けられる際(典型的には、受付部11により操作入力が受け付けられる直前)に検知部12により検知された接近速度が、あらかじめ設定された基準範囲(以下、適宜「接近速度の基準範囲」という。)内に収まる場合、当該操作入力に対応づけられた操作信号を生成する。この基準範囲は、ユーザが操作入力する場合に、検知されることが予想される接近速度の範囲である。この基準範囲は、例えば、接近速度の下限値から接近速度の上限値までの範囲である。また、操作信号は、タッチパネルへのタッチ操作やなぞり操作、ボタンへの押圧操作、ボリュームへの回転操作などの操作入力の各々に対応付けられた信号である。生成部13は、例えば、CPU11とROM12とRAM13とにより構成される。
【0032】
出力部14は、生成された操作信号を機器に出力する。出力部14は、例えば、出力装置107により構成される。
【0033】
記憶部15にはあらかじめ設定された基準範囲が記憶される。記憶部15には、接近速度の下限値と接近速度の上限値とが記憶されてもよいし、接近速度の基準値(以下、適宜、「基準接近速度」という。)と、許容されるこの基準値との速度差(以下、適宜、「許容速度差」という。)と、が記憶されても良い。記憶部15は、例えば、RAM103やフラッシュメモリ104により構成される。
【0034】
変更部16は、操作入力が受け付けられた際(典型的には、操作入力が受け付けられる直前)に検知部12により検知された接近速度に基づいて、記憶部15に記憶されている基準範囲を変更する。例えば、操作入力が受け付けられた際に検知部12により検知された接近速度のうち、最新の所定個数の接近速度の平均値を基準とする値が、基準範囲とされる。例えば、この基準範囲は、この平均値を基準接近速度として、基準接近速度より許容速度差だけ遅い速度(以下、適宜、「基準接近速度の下限値」という。)から、基準接近速度より許容速度差だけ速い速度(以下、適宜、「基準接近速度の上限値」という。)まで、の速度の範囲とされる。変更部16は、例えば、CPU11とROM12とRAM13とにより構成される。
【0035】
次に、図3を参照して、操作信号生成装置100の外観について説明する。なお、操作信号生成装置100は、カーナビゲーション装置の入力インターフェースとして機能するため、基本的には、カーナビゲーション装置の入力インターフェースと同様の外観である。
【0036】
タッチパネル105は、操作信号生成装置100の前面の中央部分など、ユーザが操作し易い位置に配置される。
【0037】
静電容量センサ106は、タッチパネル105の近傍に配置される。図3に、操作信号生成装置100の前面の上部に静電容量センサ106が配置された例を示す。なお、図3には、静電容量センサ106のプローブ部分を示している。図3には、プローブの形状が横長である例を示しているが、プローブの形状は任意である。
【0038】
ここで、図4を参照して、静電容量センサ106が静電容量を検知する手法について説明する。
【0039】
静電容量センサ106は、例えば、図4に示すような回路400により構成される。図4に示す例では、この回路400は、抵抗401と、スイッチング素子402と、キャパシタ403と、プローブ404と、を含んでいる。
【0040】
抵抗401は、第1端子が電源に接続されてプルアップされ、第2端子がスイッチング素子402の第1端子、キャパシタ403の第1端子、ならびに、プローブ404に接続される。ここで、電源電位をVccとし、抵抗401の抵抗値をRとする。
【0041】
スイッチング素子402は、第1端子が抵抗401の第2端子、キャパシタ403の第1端子、ならびに、プローブ404に接続され、第2端子がグランドに接続されて接地される。ここで、スイッチング素子402の第1端子の電位をVcとする。
【0042】
キャパシタ403は、第1端子が抵抗401の第2端子、スイッチング素子402の第1端子、ならびに、プローブ404に接続され、第2端子がグランドに接続されて接地される。なお、キャパシタ403は、浮遊容量である。ここで、キャパシタ403の静電容量をCsとする。
【0043】
プローブ404は、抵抗401の第2端子、スイッチング素子402の第1端子、ならびに、キャパシタ403の第1端子に接続される。ここで、プローブ404の近傍にユーザの手405がある場合、プローブ404とユーザの手405とによりキャパシタ406が形成される。ここで、キャパシタ406の静電容量をCxとする。このCxは、プローブ404から手405までの距離であるDxに応じた値となる。なお、図4には、理解を容易にするため、プローブ404から手405の内部の代表点407までの距離をDxとしている。なお、代表点407は、例えば、手405(手のひら)の重心とすることができる。なお、Dxにより表される距離を、適宜「接近処理」という。
【0044】
ここで、図5を参照して、DxとCxとの関係について説明する。
【0045】
図5に示すように、DxとCxとは逆比例(反比例)の関係にあり、Kを定数として、Dx×Cx=Kが成立する。つまり、ユーザが手405をプローブ404に近づけていくと、キャパシタ406の静電容量であるCxは、初めのうち徐々に増加するが、次第に急激に増加する。なお、Cxは、例えば、スイッチング素子402を導通状態から絶縁状態にした時刻から、Vcが所定の閾電圧に上昇するまでの充電時間に基づいて求められる。なお、この充電時間は、CxのみならずCsの影響を受けるが、このCsが固定値である場合、Cxを求めることができる。典型的には、Csは、手405がプローブ404から十分に離れている場合の充電時間に基づいて求められる固定値である。
【0046】
ここで、本実施形態では、手405がプローブ404に近づく接近速度が、あらかじめ設定された基準範囲に入っている場合に操作が有効とされ(操作信号が機器に出力され)、あらかじめ設定された基準範囲に入っていない場合に操作が無効とされる(操作信号が機器に出力されない)。言い換えれば、接近速度が大きすぎる場合、もしくは、接近速度が小さすぎる場合、操作が無効とされる。つまり、単位時間あたりのCxの変化量が大きすぎる場合、もしくは、単位時間あたりのCxの変化量が小さすぎる場合、操作が無効とされる。
【0047】
このように、操作の有効/無効が決定される理由は、ユーザが意図してタッチパネル105を操作する場合、接近速度が、あらかじめ設定された基準範囲に入ると予測されるのに対し、ユーザが意図していないにもかかわらずタッチパネル105に物や手足がぶつかる場合、接近速度が、あらかじめ設定された基準範囲から外れると予想されるからである。なお、ユーザが意図していないにもかかわらずタッチパネル105に物や手足がぶつかる典型例は、急ブレーキなどにより手足や積み荷がタッチパネル105にぶつかる場合である。
【0048】
次に、図6に示すフローチャートを用いて、操作信号生成装置100が実行する操作信号生成処理について説明する。操作信号生成装置100は、電源が投入されると、図6に示す操作信号生成処理を実行する。
【0049】
まず、CPU101は、タイマを起動する(ステップS101)。具体的には、CPU101は、RAM103やRTC108と協働して、タイマを構成し、このタイマの値をリセットした上で、このタイマの値のカウントアップを開始する。なお、このタイマは、静電容量を取得するタイミング、つまり、接近速度を取得するタイミング、を検知するために使用される。
【0050】
CPU101は、ステップS101の処理を終了すると、タイマの値が閾値以上であるか否かを判別する(ステップS102)。この閾値は、静電容量を検知する周期に相当する。従って、この閾値が大きな値に設定されるとこの周期が長くなり、この閾値が小さな値に設定されるとこの周期が短くなる。この閾値は、この閾値に対応する周期で静電容量が検知されたときに、手405がプローブ404に近づく様子が分かる程度の値に設定されることが望ましい。
【0051】
CPU101は、タイマの値が閾値以上ではないと判別すると(ステップS102:NO)、再度ステップS102の処理を実行する。
【0052】
一方、CPU101は、タイマの値が閾値以上であると判別すると(ステップS102:YES)、タイマの値をクリアする(ステップS103)。
【0053】
CPU101は、ステップS103の処理を終了すると、静電容量を取得する(ステップS104)。具体的には、CPU101は、静電容量センサ106を制御して、プローブ404と手405とにより構成されるキャパシタ406の静電容量を取得する。なお、この静電容量は、例えば、取得時刻と対応付けられてRAM103に記憶される。
【0054】
CPU101は、ステップS104の処理を終了すると、取得した静電容量に基づいて、プローブ404から手405までの距離である接近距離を取得する(ステップS105)。なお、この接近距離は、例えば、取得時刻と対応付けられてRAM103に記憶される。
【0055】
CPU101は、ステップS105の処理を終了すると、操作入力が検知されたか否かを判別する(S106)。具体的には、CPU101は、タッチパネル105から供給される情報に基づいて、タッチパネル105に対してタッチ操作があったか否かを判別する。
【0056】
CPU101は、操作入力が検知されていないと判別すると(ステップS106:NO)、ステップS102に処理を戻す。
【0057】
一方、CPU101は、操作入力が検知されたと判別すると(ステップS106:YES)、接近速度を取得する(ステップS107)。具体的には、CPU101は、最後に検知された接近距離とその前に検知された接近距離との距離差と、最後の検知時刻とその前の検知時刻との時刻差と、に基づいて、操作入力がなされる直前に、手405がプローブ404に向かって接近した接近速度を求める。なお、接近速度は、取得時刻と対応付けられてフラッシュメモリ104に記憶される。
【0058】
CPU101は、ステップS107の処理を終了すると、取得した接近速度が、接近速度の基準範囲内であるか否かを判別する(ステップS108)。なお、この接近速度の基準範囲は、例えば、フラッシュメモリ104に、接近速度の下限値と接近速度の上限値として記憶されているものとする。
【0059】
CPU101は、取得した接近速度が、接近速度の基準範囲内ではないと判別すると(ステップS108:NO)、ステップS102に処理を戻す。
【0060】
一方、CPU101は、取得した接近速度が、接近速度の基準範囲内であると判別すると(ステップS108:YES)、操作入力に対応付けられた操作信号を生成する(ステップS109)。例えば、CPU101は、タッチ位置に表示されていた画像により特定される処理を機器に実行させるための操作信号を生成する。
【0061】
CPU101は、ステップS109の処理を終了すると、生成した操作信号を出力する(ステップS110)。つまり、CPU101は、生成した操作信号を出力装置107に供給し、機器に対してこの操作信号を出力するように出力装置107を制御する。
【0062】
CPU101は、ステップS110の処理を終了すると、接近速度の基準範囲を変更する(ステップS111)。例えば、CPU101は、検知された接近速度のうち、最新の所定個数の接近速度の平均値を基準接近速度として、基準接近速度より許容速度差だけ遅い速度(つまり、基準接近速度の下限値)から、基準接近速度より許容速度差だけ速い速度(つまり、基準接近速度の上限値)までを、接近速度の基準範囲とする。基準接近速度の下限値と基準接近速度の上限値とは、フラッシュメモリ104に記憶される。CPU101は、ステップS111の処理を終了すると、ステップS102に処理を戻す。
【0063】
本実施形態に係る操作信号生成装置100によれば、ユーザが操作入力する直前に検知された接近速度が、接近速度の基準範囲に収まっている場合、操作入力に対する操作信号が出力され、接近速度の基準範囲に収まっていない場合、操作入力に対する操作信号が出力されない。このため、接近速度が速すぎる、もしくは、接近速度が遅すぎる場合など、誤って操作入力がなされたと考えられる場合に、操作信号が装置に供給されて装置が誤動作することが抑制される。
【0064】
また、接近速度の基準範囲は、過去に操作入力がなされたときの接近速度に基づいて、適宜、更新される。このため、ユーザが、操作入力する際に癖のあるユーザである場合にも、操作入力を繰り返しているうちに、接近速度の基準範囲は、このユーザに対応した適切な接近速度の基準範囲に修正される。
【0065】
なお、本実施形態では、手405がプローブ404に近づく速度が、手405がタッチパネル105に近づく速度に近似することを前提にしている。この前提は、プローブ404がタッチパネル105の近傍に配置されることで成立する。
【0066】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、静電容量センサ106が1つである例を示した。しかし、本発明において、静電容量センサ106は2つ以上であってもよい。
【0067】
例えば、図7に示すように、タッチパネル105を囲むように、タッチパネル105の四隅の近傍のそれぞれに、静電容量センサ106が配置されていてもよい。ここで、4つの静電容量センサ106は、互いに同様の構成であるものとする。
【0068】
以下、図8に示すフローチャートを用いて、操作信号生成装置700が実行する操作信号生成処理について説明する。操作信号生成装置700は、電源が投入されると、図8に示す操作信号生成処理を実行する。
【0069】
まず、CPU101は、タイマを起動する(ステップS201)。具体的には、CPU101は、RAM103やRTC108と協働して、タイマを構成し、このタイマの値をリセットした上で、このタイマの値のカウントアップを開始する。なお、このタイマは、静電容量を取得するタイミング、つまり、接近速度ならびに移動速度を取得するタイミング、を検知するために使用される。
【0070】
CPU101は、ステップS201の処理を終了すると、タイマの値が閾値以上であるか否かを判別する(ステップS202)。この閾値は、接近速度を検知する周期に相当する。従って、この閾値が大きな値に設定されるとこの周期が長くなり、この閾値が小さな値に設定されるとこの周期が短くなる。この閾値は、この閾値に対応する周期で接近速度が検知されたときに、手405がプローブ404に近づく様子が分かる程度の値に設定されることが望ましい。
【0071】
CPU101は、タイマの値が閾値以上ではないと判別すると(ステップS202:NO)、再度ステップS202の処理を実行する。
【0072】
一方、CPU101は、タイマの値が閾値以上であると判別すると(ステップS202:YES)、タイマの値をクリアする(ステップS203)。
【0073】
CPU101は、ステップS203の処理を終了すると、静電容量を取得する(ステップS204)。具体的には、CPU101は、4つの静電容量センサ106のそれぞれを制御して、プローブ404と手405とにより構成されるキャパシタ406の静電容量をそれぞれ取得する。なお、この4つの静電容量は、例えば、取得時刻と対応付けられてRAM103に記憶される。
【0074】
CPU101は、ステップS204の処理を終了すると、取得した4つの静電容量のそれぞれに基づいて、プローブ404から手405までの距離である接近距離をそれぞれ取得する(ステップS205)。なお、この4つの接近距離は、例えば、取得時刻と対応付けられてRAM103に記憶される。
【0075】
CPU101は、ステップS205の処理を終了すると、操作入力が検知されたか否かを判別する(S206)。具体的には、CPU101は、タッチパネル105から供給される情報に基づいて、タッチパネル205に対してタッチ操作があったか否かを判別する。
【0076】
CPU101は、操作入力が検知されていないと判別すると(ステップS206:NO)、ステップS202に処理を戻す。
【0077】
一方、CPU101は、操作入力が検知されたと判別すると(ステップS206:YES)、接近速度を取得する(ステップS207)。具体的には、CPU101は、検知された4つの接近距離のそれぞれについて、最後に検知された接近距離とその前に検知された接近距離との距離差と、最後の検知時刻とその前の検知時刻との時刻差と、に基づいて、操作入力がなされる直前に、手405がプローブ404に向かって接近した接近速度を求める。そして、CPU101は、求めた4つの接近速度に基づいて、手405がタッチパネル105に向かう正確な接近速度を求める。典型的には、4つの接近速度の平均値が、手405がタッチパネル105に向かう接近速度とされる。なお、接近速度は、取得時刻と対応付けられてフラッシュメモリ104に記憶される。このように、本実施形態では、静電容量センサ106が4つあるため、手405がタッチパネル105に向かう正確な接近速度が求められる。
【0078】
CPU101は、ステップS207の処理を終了すると、移動速度を取得する(ステップS208)。具体的には、CPU101は、ステップS207において求めた4つの接近速度に基づいて、手405がタッチパネル105のパネル面に沿って移動する移動速度を求める。この移動速度は、例えば、4つの接近速度のばらつきが少ない場合に小さく、4つの接近速度のばらつきが大きい場合に大きいことが予想される。なお、移動速度は、取得時刻と対応付けられてフラッシュメモリ104に記憶される。
【0079】
CPU101は、ステップS208の処理を終了すると、取得した接近速度が基準範囲内かつ取得した移動速度が基準範囲内であるか否かを判別する(ステップS209)。なお、この接近速度の基準範囲は、例えば、フラッシュメモリ104に、接近速度の下限値と接近速度の上限値として記憶されているものとする。また、この移動速度の基準範囲は、例えば、フラッシュメモリ104に、移動速度の下限値と移動速度の上限値として記憶されているものとする。
【0080】
CPU101は、取得した接近速度が、接近速度の基準範囲内ではない、もしくは、取得した移動速度が、移動速度の基準範囲内ではないと判別すると(ステップS209:NO)、ステップS202に処理を戻す。
【0081】
一方、CPU101は、取得した接近速度が、接近速度の基準範囲内であり、かつ、取得した移動速度が、移動速度の基準範囲内であると判別すると(ステップS209:YES)、操作入力に対応付けられた操作信号を生成する(ステップS210)。例えば、CPU101は、タッチ位置に表示されていた画像により特定される処理を機器に実行させるための操作信号を生成する。
【0082】
CPU101は、ステップS210の処理を終了すると、生成した操作信号を出力する(ステップS211)。つまり、CPU101は、生成した操作信号を出力装置107に供給し、機器に対してこの操作信号を出力するように出力装置107を制御する。
【0083】
CPU101は、ステップS211の処理を終了すると、接近速度の基準範囲および移動速度の基準範囲を変更する(ステップS212)。例えば、CPU101は、検知された接近速度のうち、最新の所定個数の接近速度の平均値を基準接近速度として、基準接近速度より許容速度差だけ遅い速度(つまり、基準接近速度の下限値)から、基準接近速度より許容速度差だけ速い速度(つまり、基準接近速度の上限値)までを、接近速度の基準範囲とする。また、CPU101は、検知された移動速度のうち、最新の所定個数の移動速度の平均値を基準移動速度として、基準移動速度より許容速度差だけ遅い速度(つまり、基準移動速度の下限値)から、基準移動速度より許容速度差だけ速い速度(つまり、基準移動速度の上限値)までを、移動速度の基準範囲とする。基準接近速度の下限値と基準接近速度の上限値と基準移動速度の下限値と基準移動速度の上限値とは、フラッシュメモリ104に記憶される。CPU101は、ステップS212の処理を終了すると、ステップS202に処理を戻す。
【0084】
本実施形態に係る操作信号生成装置700によれば、静電容量センサ106がタッチパネル105を囲むように複数個用意されるため、タッチパネル105に向かって接近する接近速度がより正確に検出可能である。また、手405がタッチパネル105のパネル面に沿って移動する移動速度が基準範囲に入らない場合、操作信号が機器に供給されない。このため、例えば、手405が誤って、パッチパネル105のパネル面をかすめてしまった場合など、ユーザが意図せずに操作入力がなされた場合、操作信号が機器に供給されて誤動作することが防止されることが期待される。このように、本実施形態によれば、タッチパネル105になされた操作入力が、ユーザが意図したものであるか否かをより正確に判別されることが期待される。
【0085】
(第3の実施形態)
第1、2の実施形態では、静電容量センサ106により接近速度が検知される例を示した。しかし、静電容量センサ106以外のものにより接近速度が検知されてもよい。本実施形態では、カメラ109により接近速度が検知される。
【0086】
例えば、図9に示すように、タッチパネル105の近傍に、静電容量センサ106の代わりにカメラ109が配置される。そして、操作入力が検知される直前の物や手足の接近速度が、カメラ109から出力される映像信号に基づいて推定される。例えば、手405は、パターンマッチングなどにより認識され、単位時間当たりの手405の大きさの変化などにより、接近速度が推定される。そして、推定された接近速度が、接近速度の基準範囲に入る場合に操作信号が生成され、接近速度の基準範囲に入らない場合に操作信号が生成されない。
【0087】
本実施形態に係る操作信号生成装置900によれば、カメラ109により正確に接近速度が推定され、ユーザが望まないにもかかわらず操作信号が装置に供給されて、装置が誤動作することが防止されることが期待される。
【0088】
(第4の実施形態)
第3の実施形態では、カメラ109により接近速度が推定される例を示した。しかし、人体検知センサ110により接近速度が検知されてもよい。
【0089】
例えば、図10に示すように、タッチパネル105の近傍に、カメラ109の代わりに人体検知センサ110が配置される。そして、操作入力が検知される直前の接近速度が、人体検知センサ110から出力される信号に基づいて推定される。なお、人体検知センサ110としては、赤外線センサや温度センサを採用することができる。ここで、接近速度は、人体検知センサ110から出力される信号により表される、赤外線の反射量や温度の変化に基づいて求められる。そして、推定された接近速度が、接近速度の基準範囲に入る場合に操作信号が生成され、接近速度の基準範囲に入らない場合に操作信号が生成されない。
【0090】
本実施形態に係る操作信号生成装置1000によれば、人体検知センサ110により正確に接近速度が推定され、ユーザが望まないにもかかわらず操作信号が装置に供給されて、装置が誤動作することが防止されることが期待される。
【0091】
(第5の実施形態)
第1〜4の実施形態では、ユーザからの操作入力を受け付ける受付部11がタッチパネル105である例を示した。しかし、受付部11は、ユーザからの操作入力を受け付けることが可能なものであれば、ボタン、キー、レバー、ボリュームスイッチなど何でもよい。以下、図11を参照して、本実施形態にかかる操作信号生成装置1100の構成について説明する。
【0092】
図11に示すように、操作信号生成装置1100は、前面に、静電容量センサ106、液晶ディスプレイ111、ロータリーコマンダー112、6つのハードキー113を備える。
【0093】
静電容量センサ106は、操作信号生成装置1100の前面の、ロータリーコマンダー112、6つのハードキー113が配置された位置の近傍に配置される。
【0094】
液晶ディスプレイ111は、ユーザによる操作入力を促すための画像などを表示する。液晶ディスプレイ111は、操作信号生成装置1100の前面に配置されている。
【0095】
ロータリーコマンダー112は、ユーザが、機器から出力される音量などを変更したい場合に回すものである。ロータリーコマンダー112には、機器から出力される音量などを変化させる操作が割り当てられている。ロータリーコマンダー112は、操作信号生成装置1100の前面に配置されている。
【0096】
ハードキー113は、ユーザからの押圧操作を受け付けるためのキーである。本実施形態では、ハードキー113は、6つ用意され、6つのハードキー113のそれぞれについて、機器に対する操作が割り当てられているものとする。6つのハードキー113のそれぞれは、操作信号生成装置1100の前面に配置されている。
【0097】
本実施形態では、ロータリーコマンダー112がユーザによって回転される操作、もしくは、6つのハードキー113のいずれかが押圧される操作などの操作入力がなされる直前の接近速度が静電容量センサ106により検知される。そして、検知された接近速度が、接近速度の基準範囲に入る場合、これらの操作入力に対応付けられた操作信号が機器に供給され、検知された接近速度が、接近速度の基準範囲に入らない場合、これらの操作入力に対応付けられた操作信号が機器に供給されない。
【0098】
本実施形態に係る操作信号生成装置1100によれば、ユーザが誤ってロータリーコマンダー112やハードキー113などを押圧操作してしまった場合など、ユーザが望まないにもかかわらず操作信号が装置に供給されて、装置が誤動作することが防止されることが期待される。
【0099】
(変形例)
本発明は、上記実施形態に開示したものに限られない。
【0100】
第1、2の実施形態では、操作入力が検知される直前のタイミングで検知された静電容量と、その前のタイミングで検知された静電容量と、の差に基づいて、接近速度が求められる例を示した。しかし、3回以上のタイミングで検知された静電容量の差により、接近速度が求められてもよい。
【0101】
第1、2の実施形態では、接近速度の基準範囲が、過去に検知された最新の所定個数の接近速度の平均値に基づいて更新される例を示した。しかし、接近速度の基準範囲を、どのようなものにするかは適宜調整が可能である。例えば、接近速度の基準範囲は、過去に検知された最新の所定個数の接近速度の中央値に基づいて更新されてもよい。あるいは、接近速度の基準範囲は、過去に検知された最新の所定個数の接近速度うち、小さい方ならびに大きい方から所定個数の接近速度を除外した接近速度の平均値に基づいて更新されてもよい。
【0102】
また、第1、2の実施形態では、接近速度の基準範囲が、基準接近速度と許容速度差とに基づいて設定される例を示した。しかし、接近速度の基準範囲が、基準接近速度と許容速度割合とに基づいて設定されてもよい。この場合、例えば、過去に検知された接近速度の平均値などにより基準接近速度が求められ、この基準接近速度から±10%が接近速度の基準範囲とされる。なお、移動速度の基準範囲も、接近速度の基準範囲と同様に、適宜調整が可能である。
【0103】
また、接近速度の基準範囲は、必ずしも更新されなくてもよい。この場合、接近速度の基準範囲として適切な値を、あらかじめROM12などに記憶しておけばよい。なお、移動速度の基準範囲も、必ずしも更新されなくてもよい。
【0104】
なお、第1〜5の実施形態では、接近速度が基準範囲に入らない場合、操作信号が出力されない例を示した。しかし、接近速度に基づいて、出力される操作信号の内容が決定されるようにしてもよい。例えば、接近速度が遅い場合、「宜しいですか?」という確認のメッセージが表示され、もしくは、キーの説明が表示されてもよい。接近速度が遅い場合、ユーザが戸惑いながらキーを操作していることが予想されるためである。
【0105】
また、操作入力が検知されないときにも、接近速度が検知されるようにしてもよい。かかる構成によれば、例えば、接近速度が一定以上の値になったのち、負の値になったような場合、同様のメッセージが表示されるようにすることができる。このような場合は、例えば、ユーザが、ボタンに手を乗せた後、ボタンを押さないままボタンから手を離すような場合であり、ユーザが操作入力を戸惑っていると考えられるためである。
【0106】
さらに、例えば、検出速度が一定以上の値になったのち、急に負の値になったような場合、ユーザがタッチパネル105を弾いたような操作をしたと判断可能である。このような場合、スクロール操作があったものと見なし、スクロール操作のための操作信号が機器に送信されるようにしてもよい。
【0107】
第1の実施形態では、本発明を、カーナビゲーション装置に適用する例を示した。しかし、本発明は、任意の装置に適用することができる。例えば、本発明は、空調制御装置やカーオーディオ装置などの装置に適用することができる。
【0108】
また、本発明が適用される操作信号生成装置100は、図1に示す構成に限られない。例えば、操作信号生成装置100は、フラッシュメモリ104の代わりに、DVD−ROMが装着されるDVD−ROMドライブ、メモリカードが装着されるメモリカードリーダライタ、もしくは、外部装置から各種情報を受信することが可能な通信装置を備えていても良い。また、操作信号生成装置100は、タッチパネル105の代わりに、操作部とモニターとを別々に備えていてもよい。
【0109】
なお、本発明に係る操作信号生成装置は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いても実現可能である。例えば、コンピュータに、上記動作を実行するためのプログラムを、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk Read−Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magneto Optical Disk)などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶して配布し、これをコンピュータシステムにインストールすることにより、上述の処理を実行する操作信号生成装置を構成しても良い。
【0110】
さらに、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置等にプログラムを記憶しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するものとしてもよい。
【符号の説明】
【0111】
11 受付部
12 検知部
13 生成部
14 出力部
15 記憶部
16 変更部
100、700、900、1000、1100 操作信号生成装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 フラッシュメモリ
105 タッチパネル
106 静電容量センサ
107 出力装置
108 RTC
109 カメラ
110 人体検知センサ
111 液晶ディスプレイ
112 ロータリーコマンダー
113 ハードキー
400 回路
401 抵抗
402 スイッチング素子
403 キャパシタ
404 プローブ
405 手
406 キャパシタ
407 重心

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器を操作するための操作入力であって、ユーザの体の一部によってなされる操作入力を受け付ける受付部と、
前記ユーザの体の一部が前記受付部に向かって接近する接近速度を検知する検知部と、
前記受付部により前記操作入力が受け付けられる際に前記検知部により検知された接近速度が、あらかじめ設定された基準範囲内である場合、当該操作入力に対応づけられた操作信号を生成する生成部と、
前記生成された操作信号を前記機器に出力する出力部と、を備える、
ことを特徴とする操作信号生成装置。
【請求項2】
前記基準範囲が記憶される記憶部と、
前記操作入力が受け付けられた際に前記検知部により検知された接近速度に基づいて、前記記憶部に記憶されている基準範囲を変更する変更部と、をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の操作信号生成装置。
【請求項3】
前記変更部は、前記操作入力が受け付けられた際に前記検知部により検知された接近速度のうち、最新の所定個数の接近速度に基づいて、前記記憶部に記憶されている基準範囲を変更する、
ことを特徴とする請求項2に記載の操作信号生成装置。
【請求項4】
前記変更部は、前記記憶部に記憶されている基準範囲を、前記最新の所定個数の接近速度の平均値を基準接近速度として、当該基準接近速度を基準とした基準範囲に変更する、
ことを特徴とする請求項3に記載の操作信号生成装置。
【請求項5】
前記検知部は、前記受付部の近傍に配置される少なくとも1つの静電容量センサを備え、当該少なくとも1つの静電容量センサの出力の変化に基づいて、前記接近速度を検知する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の操作信号生成装置。
【請求項6】
前記検知部は、前記受付部を囲むように前記受付部の近傍に配置される複数の静電容量センサを備え、当該複数の静電容量センサの出力の変化に基づいて、前記接近速度と、前記ユーザの体の一部が前記受付部に沿って移動する移動速度と、を検知し、
前記生成部は、前記受付部により前記操作入力が受け付けられる際に前記検知部により検知された接近速度が前記基準範囲内に収まり、かつ、前記受付部により当該操作入力が受け付けられる際に前記検知部により検知された移動速度があらかじめ設定された基準範囲内に収まる場合、当該操作入力に対応づけられた操作信号を生成する、
ことを特徴とする請求項5に記載の操作信号生成装置。
【請求項7】
受付部、検知部、生成部、および、出力部を備える操作信号生成装置が実行する操作信号生成方法であって、
前記受付部が、機器を操作するための操作入力であって、ユーザの体の一部によってなされる操作入力を受け付ける受付工程と、
前記検知部が、前記ユーザの体の一部が前記受付部に向かって接近する接近速度を検知する検知工程と、
前記生成部が、前記受付部により前記操作入力が受け付けられる際に前記検知部により検知された接近速度が、あらかじめ設定された基準範囲内である場合、当該操作入力に対応づけられた操作信号を生成する生成工程と、
前記出力部が、前記生成された操作信号を前記機器に出力する出力工程と、を備える、
ことを特徴とする操作信号生成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−73042(P2012−73042A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−216155(P2010−216155)
【出願日】平成22年9月27日(2010.9.27)
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】