操作用部材
【課題】
操作キーの位置を触感にて知ることができると共に、押圧感触を得ることのできる操作部材を提供すること。
【解決手段】
タッチパネル2に対し着脱可能なシート部材12と、シート部材12の表面の一部を覆うように固着されると共に、押圧により弾性変形可能なドーム部11と、を備え、ドーム部11は、シート部材12との間に空隙15を有する操作用部材10としている。
操作キーの位置を触感にて知ることができると共に、押圧感触を得ることのできる操作部材を提供すること。
【解決手段】
タッチパネル2に対し着脱可能なシート部材12と、シート部材12の表面の一部を覆うように固着されると共に、押圧により弾性変形可能なドーム部11と、を備え、ドーム部11は、シート部材12との間に空隙15を有する操作用部材10としている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作用部材に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示装置等と組み合わせて、ユーザが触れた位置を検出し、その位置に対応した入力を行うタッチパネルは、携帯電話および携帯情報端末装置(PDA)等の電子機器に用いられている。タッチパネルにより電子機器の操作を行う場合に、画面上に映像として仮想の操作キーが表示され、その仮想の操作キー部分に触れることにより操作を行うことができる。
【0003】
しかし、タッチパネルは、平面的であるため、ユーザは、仮想の操作キーの位置を触感にて探り当てることができないという問題がある。そこで、表示部に映し出される仮想の操作キーの表面に着脱自在に貼り付ける操作用シートであって、その表面に突起を有するものが提案されている(たとえば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3162142号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の操作用シートを用いることにより、触感にて仮想の操作キーの位置を知ることができる。しかし、特許文献1の操作用シートを用いた場合であっても、ユーザは、操作の際に押圧感触が得られないという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、かかる問題を解消すべくなされたものであって、操作キーの位置を触感にて知ることができると共に、押圧感触を得ることのできる操作用部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の操作用部材の一実施の形態は、タッチパネルに対し着脱可能なシート部材と、シート部材の表面の一部を覆うように固着されると共に、押圧により弾性変形可能なドーム部と、を備え、ドーム部は、シート部材との間に空隙を有するものとしている。
【0008】
さらに、ドーム部の内側には、シート部材に対向するように、凸部が設けられているのが好ましい場合もある。
【0009】
また、ドーム部は、その内側に導電層を備え得る。
【0010】
さらに、シート部材およびドーム部は、透光性の樹脂から主に構成され得る。
【0011】
さらに、シート部材の少なくともタッチパネルと接する側は、自己粘着性を有し得る。
【0012】
さらに、シート部材の外周の一部分に、その表面から突出する把持部を備え得る。
【0013】
さらに、シート部材の外周部分には、紐を取り付け可能な舌部を有し得る。
【0014】
さらに、ドーム部の表面およびシート部材の表面の少なくとも一部に、コーティング層を有し得る。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、操作キーの位置を触感にて知ることができると共に、押圧感触を得ることのできる操作用部材を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る操作用部材を取り付けた電子機器の正面図である。
【図2】図1に示す操作用部材を表面側から見た場合の斜視図である。
【図3】図2に示す操作用部材をA−A線で切断した場合の断面図である。
【図4】図2に示す操作用部材を指にて押圧した状態を図3と同じ断面で示すA−A線断面図である。
【図5】第2の実施の形態に係る操作用部材を表面側から見た場合の斜視図である。
【図6】図5に示す操作用部材をB−B線にて切断した場合の断面図である。
【図7】図5に示す操作用部材をC−C線にて切断した場合の断面図である。
【図8】第3の実施の形態に係る操作用部材を、図3と同じ断面で見た場合の断面図である。
【図9】第4の実施の形態に係る操作用部材を、図3と同じ断面で見た場合の断面図である。
【図10】第5の実施の形態に係る操作用部材を、図3と同じ断面で見た場合の断面図である。
【図11】本発明の変形例に係る操作用部材を、図7と同様の断面で示す断面図である。
【図12】本発明の別の変形例におけるドーム部を、図3と同様の断面で示す断面図である。
【図13】本発明の別の変形例に係る操作用部材を表面側から見た場合の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明に係る操作用部材の各実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0018】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る操作用部材10を取り付けた電子機器1の正面図である。
【0019】
電子機器1は、近接した導電体の位置を検出可能な、いわゆる静電容量式のタッチパネル2を有している。操作用部材10は、タッチパネル2に表示された仮想の操作キーの表示位置にあわせて、タッチパネル2の表面に取り付けられる。また、操作用部材10は、タッチパネル2から容易に取り外しできる。なお、以後、操作面側(各図のZ方向)を表面側、操作面と逆の面側(各図の−Z方向)を裏面側という。
【0020】
図2は、図1に示す操作用部材10を表面側から見た場合の斜視図である。
【0021】
図2に示すように、操作用部材10は、表面側に突出するドーム部11と、ドーム部11を支持するシート部材12およびシート部材12からその径方向外側に延出する舌部13を有する。また、シート部材12のうち、舌部13を有していない領域には、表面側に突出する把持部14が設けられている。
【0022】
図3は、図2に示す操作用部材10をA−A線で切断した場合の断面図である。なお、図3およびそれ以後の断面図では、見易さを考慮して、各部材の厚さの比率を実際の比率と変えて図示している。
【0023】
ドーム部11は、ユーザが裏面側に向けて押圧する部材である。ドーム部11は、表面側へ突出する逆椀状の部材であり、その直径が5〜15mmの半球状の外観を有する。また、ドーム部11は、その開口縁部に、ドーム部11の外側方向へ延出する鍔部16を有する。鍔部16は、ドーム部11の内面からたとえば0.2〜0.8mm幅で外側へ延出している。鍔部16は、好適には、シート部材12と接着層17を介して固着されている。鍔部16を設けることにより、ドーム部11とシート部材12との接触面積を大きくすることができるため、ドーム部11とシート部材12との接着強度を大きくすることができる。
【0024】
図4は、図2に示す操作用部材10を指にて押圧した状態を図3と同じ断面で示すA−A線断面図である。
【0025】
ドーム部11の内面とシート部材12の表面との間には、空隙15が形成される。空隙15の形状は、略円錐台形である。ドーム部11は、たとえば、ショアーA硬度が40度から70度の柔軟性に富む材料により形成されている。したがって、ユーザの指によりドーム部11の頂点が押圧されると、ドーム部11は、弾性変形し、空隙15の頂面部分がシート部材12の表面側に容易に接触することができる。また、ユーザがドーム部11の押圧を解除すると、ドーム部11は、弾性により元の状態に復帰できる。
【0026】
ドーム部11は、たとえば、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンゴムあるいはスチレンブタジエンゴム等の熱硬化性エラストマー、ウレタン系、エステル系、スチレン系、オレフィン系、ブタジエン系あるいはフッ素系等の熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの複合物等から主に構成できる。それらの材料の中でも、耐久性が高くかつ柔軟なシリコーンゴムからドーム部11が主に構成される場合には、ドーム部11は、耐久性に優れると共に、押し込み易くなる。
【0027】
また、明確な押圧感触を得るためには、ドーム部11の押圧を開始するとその押圧力に応じた反発力を生じ、所定の押圧力に至るとドーム部11の変形(反転あるいは座屈等)により急激な反発力の低下が生じるのが好ましい。そのようなドーム部11を形成するためには、ドーム部11は、導電体であるユーザの指の近接により生じる静電容量の変化が検出可能である厚さが50〜200μm、より好ましくは100〜150μmのポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートあるいはポリフェニレンサルファイド等のポリエステル系樹脂やオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂により構成されてもよい。かかる場合には、ドーム部11は、表面側から見た場合の形状が円形若しくは楕円形であるのが好ましく、その大きさは、円形の場合には直径3〜7mm、楕円形の場合には短径3mm以上、長径7mm以下であるのが好ましい。
【0028】
シート部材12は、その裏面側にてタッチパネル2に粘着すると共に、その表面側にてドーム部11と固着される部材である。なお、本明細書において、「粘着」とは、化学的な結合を有することなく貼り付くことを指し、たとえば、JIS Z0237に準ずる方法で測定された粘着力が0.1〜1.0N/cm2であるものを指す。シート部材12は、タッチパネル2に粘着可能であることから、タッチパネル2に対し貼り付けること、貼り付けられたものを剥がすこと、および、剥がされたものを再度、タッチパネル2に貼り付けることを可能とする。
【0029】
シート部材12としては、たとえば、厚さが約0.2〜2mm程度であって、ドーム部11の直径よりもわずかに大きい外周を有する透明なシートを用いることができる。また、シート部材12を構成する材料としては、強靭性を有し、他の部材との密着性に優れている自己粘着性を有するシリコーン系エラストマーの他、ポリエステル系樹脂あるいはポリカーボネート系樹脂を用いるのが好ましい。
【0030】
ドーム部11およびシート部材12が透光性である場合には、タッチパネル2の表示を操作用部材10の表面側から視認できる。なお、本明細書において「透光性」とは、表面から見て、裏面側に表示された表示を実質的に視認可能なものであればよく、好ましくは、一方向から光を照射した際の全光線透過率が50%以上、好ましくは90%以上である状態を指すものとする。また、ドーム部11が空隙15を有することで、空隙15を有さないドーム部11と比較して、操作用部材10の表面側からタッチパネル2の表示を視認しやすくなる。
【0031】
また、シート部材12の外周の一部分には、舌部13が固着されている。舌部13は、たとえば、外周の長さが8〜20mmの環状の部材である。舌部13には、紐等を取り付けることができる。したがって、紐の一端側を舌部13に取り付け、その紐の他端側を別の操作用部材10に取り付ける、あるいは、電子機器1に取り付けることにより、操作用部材10を紛失しにくくできる。
【0032】
把持部14は、操作用部材10をタッチパネル2から外す際に、ユーザが把持できる部分である。把持部14は、たとえば、シート部材12の表面から2〜5mm突出する部分である。把持部14は、シート部材12と一体的に成型されているのがより好ましい。シート部材12と把持部14とが一体的に成型されている場合には、把持部14を引っ張った場合に、把持部14がシート部材12から外れにくい。
【0033】
接着層17は、ドーム部11とシート部材12とを接着するための層であり、たとえば、厚さが0.01〜0.03mm程度の層である。たとえば、接着層17としては、両面テープ、ホットメルトテープ、シアノアクリレート系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂あるいは加熱した際の軟化点が低い樹脂等から成る層とすることができる。接着層17の材料としてシアノアクリレート系の接着剤を用いた場合には、空気中の水分の作用により硬化できる。なお、ドーム部11とシート部材12とは、接着剤以外の方法により固定されてもよい。たとえば、レーザや火炎を用いた熱融着、化学反応を利用した固着を採用してもよい。また、それらを固着する前に、接合面に、プライマーあるいはシランカップリング剤を塗布する、またはブラスト処理等を行う等の表面処理を施してもよい。
【0034】
上述のような操作用部材10においては、図4に示すように、ユーザがドーム部11を押圧すると、ドーム部11が撓み、ユーザの指がタッチパネル2に近接する。したがって、静電容量式のタッチパネル2は、導電体であるユーザの指の近接により生じる静電容量の変化を検出し、仮想の操作キー部分を触れたと認識できる。
【0035】
また、上述の操作用部材10を用いることにより、ユーザは、仮想の操作キー部分の位置を触感にて知ることができる。仮想の操作キー部分にて、ドーム部11が突出しているからである。また、上述の構成の操作用部材10により、ユーザは、押圧感触を得ることができる。ドーム部11を押し込む動作を実際に伴うからである。
【0036】
また、上述の操作用部材10を用いることにより、タッチパネル2に汚れ等の付着を防ぐことができる。タッチパネル2に仮想の操作キーが表示される場合、その仮想の操作キー部分に、指紋などが付着し、画面に汚れが付着することがある。しかし、上述の操作用部材10を用いることにより、ユーザがタッチパネル2に直接触れないので、タッチパネル2上に指紋などが付着しない。
【0037】
また、上述の操作用部材10を構成することにより、タッチパネル2に対し操作用部材10を脱着できる。したがって、ユーザは、タッチパネル2に仮想の操作キーが表示された時にのみ、操作用部材10をその仮想の操作キーの位置に貼り付け、仮想の操作キーが表示されない時には、操作用部材10をタッチパネル2から取り外すことができる。
【0038】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態に係る操作用部材20について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の各実施の形態の説明においては、第1の実施の形態に係る操作用部材10と同じ構成要素については、同じ番号を用いて説明し、重複する説明については、省略する。
【0039】
図5は、第2の実施の形態に係る操作用部材20を表面側から見た場合の斜視図である。図6は、図5に示す操作用部材20をB−B線にて切断した場合の断面図である。図7は、図5に示す操作用部材20をC−C線にて切断した場合の断面図である。
【0040】
第2の実施の形態に係る操作用部材20が操作用部材10と異なる点は、複数のドーム部21およびドーム部22が1つのシート部材23の表面に配置されている点である。また、操作用部材20におけるドーム部21およびドーム部22の形状は、操作用部材10におけるドーム部11の形状と異なる。なお、操作用部材20は、第1の実施の形態に係る操作用部材10と同様に、鍔に16と同様の位置に鍔部24を有する。
【0041】
シート部材23は、たとえば、厚さが0.2〜2.0mmであって、一辺が15〜50mmの略正方形の平面を有する。ドーム部21は、表面側から見た形状が、長軸5〜10mm、短軸3〜8mmの楕円である。ドーム部22は、表面側から見て、外観が三角形である。また、ドーム部22は、その頂点部分が平面である。また、ドーム部21およびドーム部22は、放射状に配置されている。
【0042】
上述の操作用部材20を構成することで、複数のドーム部21およびドーム部22をタッチパネル2に簡単に取り付けできる。各仮想の操作キーに対応した操作用部材10を個別に貼り付ける必要がないからである。
【0043】
また、上述の操作用部材20を構成することで、シート部材23は、タッチパネル2からはがれにくくなる。シート部材23は、隣接するドーム部21とドーム部22との間にも設けられるため、タッチパネル2とシート部材23との粘着領域を広くすることができるからである。
【0044】
また、上述のドーム部22を構成することで、ユーザが押圧し易い操作用部材20となる。ドーム部22の頂点部分が、押圧方向に対して略垂直な平面であるため、ユーザがドーム部22を斜め押し(シート部材23の表面に対し垂直方向以外の方向へ押圧)しにくいからである。
【0045】
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態に係る操作用部材30について、図面を参照しながら説明する。
【0046】
図8は、第3の実施の形態に係る操作用部材30を、図3と同じ断面で見た場合の断面図である。
【0047】
操作用部材30が操作用部材10と異なる点は、ドーム部11がその内面上方に導電層31を有している点である。導電層31は、空隙15の頂面部分に設けられている。
【0048】
導電層31は、たとえば、銀、アルミニウム、ニッケル、あるいは金等の金属もしくは炭素を含有する樹脂等を用いて形成できる。また、導電層31は、透光性の材料により形成されるのが好ましい。透光性の導電層31は、たとえば、ITO(Indium Tin Oxide)あるいはポリチオフェン等から成る導電性ポリマーを用いて形成できる。
【0049】
上述の操作用部材30においては、操作用部材10と比べて、ドーム部11の厚みが大きい。また、上述の操作用部材30による押し込み操作は、電子機器1に検出されやすくなる。ユーザの指によりドーム部11を押し込んだ場合に、導電体としての指とタッチパネル2との間よりも、導電層31とタッチパネル2との間の方が近い。静電容量は、タッチパネル2と対向する導電体との距離に反比例するため、導電層31を設けることで、電子機器1は、ドーム部11が押し込まれたことを検出しやすい。このため、絶縁性の高い手袋をはめて操作しても入力可能である。
【0050】
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施の形態に係る操作用部材40について、図面を参照しながら説明する。
【0051】
図9は、第4の実施の形態に係る操作用部材40を、図3と同じ断面で見た場合の断面図である。
【0052】
第4の実施の形態に係る操作用部材40が操作用部材10と異なる点は、ドーム部41の形状である。ドーム部41は、その空隙42に、シート部材12方向へ突出する凸部43を有する。
【0053】
凸部43は、空隙42の内面のうち、ドーム部41の頂点と押圧方向で重なる位置に設けられている。凸部43は、その突出する面が、曲率半径1〜5mm程度の曲面であるのが好ましい。また、凸部43は、シート部材12と接触しないように設けられ、たとえば、凸部43の頂点は、シート部材12と1〜3mm離間して突出している。凸部43は、ドーム部41と一体的に設けられてもよいし、別体として設けられていても良い。
【0054】
上述の操作用部材40においては、ドーム部41を押圧する押圧力が小さい場合にも、凸部43は、シート部材12に接触できる。したがって、操作用部材40を用いることにより、ユーザは、小さな押圧力にて入力できる。そのため、操作用部材40は、長時間の使用に適している。
【0055】
また、凸部43の突出面が曲面を有し、かつ、凸部43が弾性体から構成される場合には、押圧力に応じて、凸部43とシート部材12との接触面積が変化する。たとえば、ユーザが小さな押圧力にてドーム部41を押圧した場合には、凸部43の先端部分のみがシート部材12に触れる。ユーザがドーム部41をさらに押し込むと、凸部43は、弾性変形しながらより大きな面積でシート部材12に接触する。かかる接触面積の変化を検出することにより、電子機器1は、押圧力に応じた入力を実現できる。たとえば、凸部43の裏面側に図8に示す導電層31を設けることにより、押圧力に応じて面積あたりの導電層31とタッチパネル2との平均離間距離が変化するため、静電容量が変化する。その静電容量の変化を検出することで、電子機器1は、押圧力に応じた入力を実行できる。
【0056】
(第5の実施の形態)
次に、第5の実施の形態に係る操作用部材50について、図面を参照しながら説明する。
【0057】
図10は、第5の実施の形態に係る操作用部材50を、図3と同じ断面で見た場合の断面図である。
【0058】
第5の実施の形態に係る操作用部材50が、操作用部材10と異なる点は、ドーム部51が有する空隙52の形状である。ドーム部51は、その内側面に凹部53を有する。
【0059】
凹部53は、当該内側面のうち、シート部材12の水平面から所定の高さの部分に設けられた環状溝である。凹部53は、ドーム部51の半径方向外側に向かって凹み、その断面がV字状の溝として形成されている。
【0060】
操作用部材50においては、ユーザがドーム部51を押し込むと、まず、低強度の凹部53が座屈し、凹部53の開口部を閉じるようにドーム部51の頂点が押し込まれる。そして、ユーザのさらなる押圧に対し、凹部53以外の空隙52の側面部分が変形することにより、空隙52の頂面部分がシート部材12に接触する。
【0061】
したがって、上述の操作用部材50においては、ユーザは、小さい押圧力によりドーム部51を押し込むことができる。また、凹部53の開口部を閉じるようにドーム部51が変形する際には、ドーム部51の頂点は、シート部材12の平面に対し垂直方向へ小さい力で押し込まれる。したがって、ユーザは、ドーム部51の頂点をシート部材12の平面に対し垂直方向に押し込みやすい。
【0062】
(その他の変形例)
以上、本発明の各実施の形態に係る操作用部材10,20,30,40,50について説明したが、本発明は、上述の実施の形態に限定されることなく、種々変形を施して実施可能である。
【0063】
たとえば、上述の各実施の形態では、操作用部材10,20,30,40,50が有する各部材の大きさあるいは硬度を数値にて例示したが、その数値に限定されない。たとえば、第1の実施の形態において、ドーム部11は、直径5〜10mmとしたが、直径5mm未満であってもよいし、直径10mmより大きくてもよい。
【0064】
上述の各実施の形態では、電子機器1として、携帯端末を図示しているが、携帯端末以外の電子機器に設けられたタッチパネル2に対して、操作用部材10,20,30,40,50を取り付けてもよい。また、上述の各実施の形態では、静電容量式のタッチパネル2に操作用部材10,20,30,40,50を取り付けるものとしたが、このような形態に限らない。たとえば、感圧式のタッチパネルに対して、操作用部材10,20,30,40,50を用いてもよい。
【0065】
上述の各実施の形態では、操作用部材10,20,30,40,50は、舌部13および把持部14を有するものとしたが、舌部13および把持部14は、必須ではない。また、舌部13が把持部14として機能してもよい。
【0066】
上述の各実施の形態では、ドーム部11,21,22,41,51およびシート部材12,23は、透光性の部材から形成されているが、このような形態に限らない。操作用部材10,20,30,40,50を貼り付ける部分に表示されるタッチパネル2の表示を見る必要がない場合には、非透光性の部材からドーム部11,21,22,41,51およびシート部材12,23を形成してもよい。
【0067】
シート部材12,23は、複数の層から構成されていてもよい。たとえば、シート部材12,23の表面側は、剛性および透明性が高い部材から構成し、裏面側は、タッチパネル2への接着性が高い部材から構成してもよい。また、タッチパネル2に対しシート部材12を粘着させるために、シート部材12の裏面に、粘着剤層を設けてもよい。
【0068】
また、粘着剤層あるいはシート部材12,23の粘着力が低下しないように、操作用部材10,20,30,40,50を使用しない間は、シート部材12,23の裏面側に離型紙を貼り付けているのが好ましい。離型紙は、紛失しないように、舌部13を通した紐に繋がれていてもよい。離型紙は、クラフト紙、グラシン紙などの基材表面にシリコーンなどの剥離剤を塗設してなるものであってもよいし、剥離剤を塗布した樹脂板であってもよい。また、シート部材12,23は、タッチパネル2に接着されるような形態でもよい。かかる場合には、溶剤等により、タッチパネル2からシート部材12,23が剥離されてもよい。
【0069】
また、ドーム部11,21,22,41,51またはシート部材12,23の表面または裏面に加飾層が形成されていてもよい。また、加飾層が蛍光顔料を含む場合には、暗所において操作用部材10,20,30,40,50が光って見えるため、暗所にて操作用部材10,20,30,40,50の位置を知ることができる。さらに、加飾層が蛍光顔料を含む場合には、操作用部材10,20,30,40,50を紛失した場合に、発見しやすくなる。また、加飾層および導電層等の層は、どのような方法により形成されてもよい。たとえば、加飾層および導電層は、スクリーン印刷、オフセット印刷若しくはグラビア印刷等の印刷手法、または、塗装、蒸着、イオンプレーティング若しくはめっき等の印刷以外の手法により形成することができる。
【0070】
また、ドーム部11,21,22,41,51またはシート部材12,23の表面には、操作による汚れあるいは油等の付着を防止するため、指の滑りを良くするため、あるいは触感をよくするためにコーティング層が形成されているのが好ましい。たとえば、コーティング層は、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂あるいはフッ素含有樹脂により構成される。なお、ドーム部11,21,22,41,51の弾性変形を妨げないように、ドーム部11,21,22,41,51に被覆されるコーティング膜は、ある程度の柔軟性を有するのが好ましい。
【0071】
また、太陽光に含まれる紫外線等によりドーム部11,21,22,41,51およびシート部材12,23が変質あるいは変色しないように、ドーム部11,21,22,41,51またはシート部材12,23の構成材料は、安定剤を含むのがより好ましい。
【0072】
上述の実施の形態では、ドーム部11,21,22,41,51は、鍔部16を有するものとしたが、鍔部16は、必須ではない。また、上述の実施の形態では、ドーム部11は、半球状の外観を有し、ドーム部21は、表面側から見ると楕円であり、ドーム部22は、表面側から見ると三角形であるものとしたが、このような形態に限らない。たとえば、ドーム部11,21,22,41,51は、表面側から見た形状が四角形以上の多角形、あるいは、何かの図等であってもよい。また、ドーム部11,21,22,41,51の突出面は、曲面、平面あるいは凹凸を有する面であってもよく、さらには、複数の頂点あるいは複数の頂面を有するような形態であってもよい。
【0073】
第2の実施の形態では、ドーム部21およびドーム部22は、別個に8個配置されているが、このような形態に限らない。たとえば、9以上のドーム部21およびドーム部22を配置してもよいし、7個以下のドーム部21およびドーム部22を配置してもよい。また、ドーム部21およびドーム部22は、放射状に配置されなくてもよい。また、ドーム部21およびドーム部22は、連接していてもよい。さらに、ドーム部21およびドーム部22の形および大きさは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0074】
図11は、本発明の変形例に係る操作用部材60を、図7と同様の断面で示す断面図である。
【0075】
上述の第2の実施の形態に係る操作用部材20においては、鍔部24は、略一定の幅にてドーム部21の外周に形成されているが、このような形態に限らない。図11に示すように、操作用部材60においては、ドーム部61の外周の一部にて、鍔部66が他の部分よりも大きく形成されていてもよい。
【0076】
また、図11に示すように、他のドーム部61と対向する側の鍔部66は、他のドーム部61と対向しない側の鍔部66よりも半径方向外側に延出しているのがより好ましい。鍔部66をドーム部61から半径方向外側に大きく延出することで、ドーム部61とシート部材23との接着力を向上できる。また、タッチパネル2において、隣接する仮想の操作キーの間に重要な表示が表示されることは少ないため、他のドーム部61と対向する側の鍔部66と重なる部分のタッチパネル2の表示が見えにくくなっても、問題が生じにくい。
【0077】
図12は、本発明の別の変形例におけるドーム部71を、図3と同様の断面で示す断面図である。
【0078】
上述の各実施の形態において、ドーム部11,21,22,41,51,61は、円錐台形の空隙15,42,52,65を有するものとしたが、このような形態に限らない。図12に示すように、ドーム部71は、略半球形状の空隙75を有してもよい。
【0079】
図13は、本発明の別の変形例に係る操作用部材80を、表面側から見た場合の斜視図である。
【0080】
操作用部材80は、放射状に配置されている複数のドーム部21,22の中心に、棒状部材88若しくは同等の機能を有する突起を有している。ユーザは、棒状部材88により、ドーム部21,22の位置がわかりやすい。特に、暗所においても、ユーザは、棒状部材88に触れることで、放射状に配置されている複数のドーム部21,22の中心位置を知ることができる。棒状部材88の高さは、シート部材23から見て、ドーム部11の頂点の高さに対して0〜1.5mm程度高いあるいは低いのが好ましい。さらに、棒状部材88は、放射状に配置されている複数のドーム部21,22の中心ではなく、あるドーム部11とそれに隣接する別のドーム部11との間に設けられてもよい。
【0081】
また、上述の実施の形態および変形例は、互いにそれぞれの特徴を1以上組み合わせても良い。たとえば、導電層31は、空隙15に設けられているが、空隙42の凸部43に設けられてもよいし、空隙52に設けられてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明は、たとえば、各種電子機器の入力装置としての操作手段等に利用することができる。
【符号の説明】
【0083】
2 タッチパネル
10,20,30,40,50,60,80 操作用部材
11,21,22,41,51,61,71 ドーム部
12,23 シート部材
13 舌部
14 把持部
15,42,52,65,75 空隙
31 導電層
43 凸部
53 凹部(凹部、空隙の一部)
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作用部材に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示装置等と組み合わせて、ユーザが触れた位置を検出し、その位置に対応した入力を行うタッチパネルは、携帯電話および携帯情報端末装置(PDA)等の電子機器に用いられている。タッチパネルにより電子機器の操作を行う場合に、画面上に映像として仮想の操作キーが表示され、その仮想の操作キー部分に触れることにより操作を行うことができる。
【0003】
しかし、タッチパネルは、平面的であるため、ユーザは、仮想の操作キーの位置を触感にて探り当てることができないという問題がある。そこで、表示部に映し出される仮想の操作キーの表面に着脱自在に貼り付ける操作用シートであって、その表面に突起を有するものが提案されている(たとえば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3162142号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の操作用シートを用いることにより、触感にて仮想の操作キーの位置を知ることができる。しかし、特許文献1の操作用シートを用いた場合であっても、ユーザは、操作の際に押圧感触が得られないという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、かかる問題を解消すべくなされたものであって、操作キーの位置を触感にて知ることができると共に、押圧感触を得ることのできる操作用部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の操作用部材の一実施の形態は、タッチパネルに対し着脱可能なシート部材と、シート部材の表面の一部を覆うように固着されると共に、押圧により弾性変形可能なドーム部と、を備え、ドーム部は、シート部材との間に空隙を有するものとしている。
【0008】
さらに、ドーム部の内側には、シート部材に対向するように、凸部が設けられているのが好ましい場合もある。
【0009】
また、ドーム部は、その内側に導電層を備え得る。
【0010】
さらに、シート部材およびドーム部は、透光性の樹脂から主に構成され得る。
【0011】
さらに、シート部材の少なくともタッチパネルと接する側は、自己粘着性を有し得る。
【0012】
さらに、シート部材の外周の一部分に、その表面から突出する把持部を備え得る。
【0013】
さらに、シート部材の外周部分には、紐を取り付け可能な舌部を有し得る。
【0014】
さらに、ドーム部の表面およびシート部材の表面の少なくとも一部に、コーティング層を有し得る。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、操作キーの位置を触感にて知ることができると共に、押圧感触を得ることのできる操作用部材を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る操作用部材を取り付けた電子機器の正面図である。
【図2】図1に示す操作用部材を表面側から見た場合の斜視図である。
【図3】図2に示す操作用部材をA−A線で切断した場合の断面図である。
【図4】図2に示す操作用部材を指にて押圧した状態を図3と同じ断面で示すA−A線断面図である。
【図5】第2の実施の形態に係る操作用部材を表面側から見た場合の斜視図である。
【図6】図5に示す操作用部材をB−B線にて切断した場合の断面図である。
【図7】図5に示す操作用部材をC−C線にて切断した場合の断面図である。
【図8】第3の実施の形態に係る操作用部材を、図3と同じ断面で見た場合の断面図である。
【図9】第4の実施の形態に係る操作用部材を、図3と同じ断面で見た場合の断面図である。
【図10】第5の実施の形態に係る操作用部材を、図3と同じ断面で見た場合の断面図である。
【図11】本発明の変形例に係る操作用部材を、図7と同様の断面で示す断面図である。
【図12】本発明の別の変形例におけるドーム部を、図3と同様の断面で示す断面図である。
【図13】本発明の別の変形例に係る操作用部材を表面側から見た場合の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明に係る操作用部材の各実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0018】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る操作用部材10を取り付けた電子機器1の正面図である。
【0019】
電子機器1は、近接した導電体の位置を検出可能な、いわゆる静電容量式のタッチパネル2を有している。操作用部材10は、タッチパネル2に表示された仮想の操作キーの表示位置にあわせて、タッチパネル2の表面に取り付けられる。また、操作用部材10は、タッチパネル2から容易に取り外しできる。なお、以後、操作面側(各図のZ方向)を表面側、操作面と逆の面側(各図の−Z方向)を裏面側という。
【0020】
図2は、図1に示す操作用部材10を表面側から見た場合の斜視図である。
【0021】
図2に示すように、操作用部材10は、表面側に突出するドーム部11と、ドーム部11を支持するシート部材12およびシート部材12からその径方向外側に延出する舌部13を有する。また、シート部材12のうち、舌部13を有していない領域には、表面側に突出する把持部14が設けられている。
【0022】
図3は、図2に示す操作用部材10をA−A線で切断した場合の断面図である。なお、図3およびそれ以後の断面図では、見易さを考慮して、各部材の厚さの比率を実際の比率と変えて図示している。
【0023】
ドーム部11は、ユーザが裏面側に向けて押圧する部材である。ドーム部11は、表面側へ突出する逆椀状の部材であり、その直径が5〜15mmの半球状の外観を有する。また、ドーム部11は、その開口縁部に、ドーム部11の外側方向へ延出する鍔部16を有する。鍔部16は、ドーム部11の内面からたとえば0.2〜0.8mm幅で外側へ延出している。鍔部16は、好適には、シート部材12と接着層17を介して固着されている。鍔部16を設けることにより、ドーム部11とシート部材12との接触面積を大きくすることができるため、ドーム部11とシート部材12との接着強度を大きくすることができる。
【0024】
図4は、図2に示す操作用部材10を指にて押圧した状態を図3と同じ断面で示すA−A線断面図である。
【0025】
ドーム部11の内面とシート部材12の表面との間には、空隙15が形成される。空隙15の形状は、略円錐台形である。ドーム部11は、たとえば、ショアーA硬度が40度から70度の柔軟性に富む材料により形成されている。したがって、ユーザの指によりドーム部11の頂点が押圧されると、ドーム部11は、弾性変形し、空隙15の頂面部分がシート部材12の表面側に容易に接触することができる。また、ユーザがドーム部11の押圧を解除すると、ドーム部11は、弾性により元の状態に復帰できる。
【0026】
ドーム部11は、たとえば、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンゴムあるいはスチレンブタジエンゴム等の熱硬化性エラストマー、ウレタン系、エステル系、スチレン系、オレフィン系、ブタジエン系あるいはフッ素系等の熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの複合物等から主に構成できる。それらの材料の中でも、耐久性が高くかつ柔軟なシリコーンゴムからドーム部11が主に構成される場合には、ドーム部11は、耐久性に優れると共に、押し込み易くなる。
【0027】
また、明確な押圧感触を得るためには、ドーム部11の押圧を開始するとその押圧力に応じた反発力を生じ、所定の押圧力に至るとドーム部11の変形(反転あるいは座屈等)により急激な反発力の低下が生じるのが好ましい。そのようなドーム部11を形成するためには、ドーム部11は、導電体であるユーザの指の近接により生じる静電容量の変化が検出可能である厚さが50〜200μm、より好ましくは100〜150μmのポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートあるいはポリフェニレンサルファイド等のポリエステル系樹脂やオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂により構成されてもよい。かかる場合には、ドーム部11は、表面側から見た場合の形状が円形若しくは楕円形であるのが好ましく、その大きさは、円形の場合には直径3〜7mm、楕円形の場合には短径3mm以上、長径7mm以下であるのが好ましい。
【0028】
シート部材12は、その裏面側にてタッチパネル2に粘着すると共に、その表面側にてドーム部11と固着される部材である。なお、本明細書において、「粘着」とは、化学的な結合を有することなく貼り付くことを指し、たとえば、JIS Z0237に準ずる方法で測定された粘着力が0.1〜1.0N/cm2であるものを指す。シート部材12は、タッチパネル2に粘着可能であることから、タッチパネル2に対し貼り付けること、貼り付けられたものを剥がすこと、および、剥がされたものを再度、タッチパネル2に貼り付けることを可能とする。
【0029】
シート部材12としては、たとえば、厚さが約0.2〜2mm程度であって、ドーム部11の直径よりもわずかに大きい外周を有する透明なシートを用いることができる。また、シート部材12を構成する材料としては、強靭性を有し、他の部材との密着性に優れている自己粘着性を有するシリコーン系エラストマーの他、ポリエステル系樹脂あるいはポリカーボネート系樹脂を用いるのが好ましい。
【0030】
ドーム部11およびシート部材12が透光性である場合には、タッチパネル2の表示を操作用部材10の表面側から視認できる。なお、本明細書において「透光性」とは、表面から見て、裏面側に表示された表示を実質的に視認可能なものであればよく、好ましくは、一方向から光を照射した際の全光線透過率が50%以上、好ましくは90%以上である状態を指すものとする。また、ドーム部11が空隙15を有することで、空隙15を有さないドーム部11と比較して、操作用部材10の表面側からタッチパネル2の表示を視認しやすくなる。
【0031】
また、シート部材12の外周の一部分には、舌部13が固着されている。舌部13は、たとえば、外周の長さが8〜20mmの環状の部材である。舌部13には、紐等を取り付けることができる。したがって、紐の一端側を舌部13に取り付け、その紐の他端側を別の操作用部材10に取り付ける、あるいは、電子機器1に取り付けることにより、操作用部材10を紛失しにくくできる。
【0032】
把持部14は、操作用部材10をタッチパネル2から外す際に、ユーザが把持できる部分である。把持部14は、たとえば、シート部材12の表面から2〜5mm突出する部分である。把持部14は、シート部材12と一体的に成型されているのがより好ましい。シート部材12と把持部14とが一体的に成型されている場合には、把持部14を引っ張った場合に、把持部14がシート部材12から外れにくい。
【0033】
接着層17は、ドーム部11とシート部材12とを接着するための層であり、たとえば、厚さが0.01〜0.03mm程度の層である。たとえば、接着層17としては、両面テープ、ホットメルトテープ、シアノアクリレート系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂あるいは加熱した際の軟化点が低い樹脂等から成る層とすることができる。接着層17の材料としてシアノアクリレート系の接着剤を用いた場合には、空気中の水分の作用により硬化できる。なお、ドーム部11とシート部材12とは、接着剤以外の方法により固定されてもよい。たとえば、レーザや火炎を用いた熱融着、化学反応を利用した固着を採用してもよい。また、それらを固着する前に、接合面に、プライマーあるいはシランカップリング剤を塗布する、またはブラスト処理等を行う等の表面処理を施してもよい。
【0034】
上述のような操作用部材10においては、図4に示すように、ユーザがドーム部11を押圧すると、ドーム部11が撓み、ユーザの指がタッチパネル2に近接する。したがって、静電容量式のタッチパネル2は、導電体であるユーザの指の近接により生じる静電容量の変化を検出し、仮想の操作キー部分を触れたと認識できる。
【0035】
また、上述の操作用部材10を用いることにより、ユーザは、仮想の操作キー部分の位置を触感にて知ることができる。仮想の操作キー部分にて、ドーム部11が突出しているからである。また、上述の構成の操作用部材10により、ユーザは、押圧感触を得ることができる。ドーム部11を押し込む動作を実際に伴うからである。
【0036】
また、上述の操作用部材10を用いることにより、タッチパネル2に汚れ等の付着を防ぐことができる。タッチパネル2に仮想の操作キーが表示される場合、その仮想の操作キー部分に、指紋などが付着し、画面に汚れが付着することがある。しかし、上述の操作用部材10を用いることにより、ユーザがタッチパネル2に直接触れないので、タッチパネル2上に指紋などが付着しない。
【0037】
また、上述の操作用部材10を構成することにより、タッチパネル2に対し操作用部材10を脱着できる。したがって、ユーザは、タッチパネル2に仮想の操作キーが表示された時にのみ、操作用部材10をその仮想の操作キーの位置に貼り付け、仮想の操作キーが表示されない時には、操作用部材10をタッチパネル2から取り外すことができる。
【0038】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態に係る操作用部材20について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の各実施の形態の説明においては、第1の実施の形態に係る操作用部材10と同じ構成要素については、同じ番号を用いて説明し、重複する説明については、省略する。
【0039】
図5は、第2の実施の形態に係る操作用部材20を表面側から見た場合の斜視図である。図6は、図5に示す操作用部材20をB−B線にて切断した場合の断面図である。図7は、図5に示す操作用部材20をC−C線にて切断した場合の断面図である。
【0040】
第2の実施の形態に係る操作用部材20が操作用部材10と異なる点は、複数のドーム部21およびドーム部22が1つのシート部材23の表面に配置されている点である。また、操作用部材20におけるドーム部21およびドーム部22の形状は、操作用部材10におけるドーム部11の形状と異なる。なお、操作用部材20は、第1の実施の形態に係る操作用部材10と同様に、鍔に16と同様の位置に鍔部24を有する。
【0041】
シート部材23は、たとえば、厚さが0.2〜2.0mmであって、一辺が15〜50mmの略正方形の平面を有する。ドーム部21は、表面側から見た形状が、長軸5〜10mm、短軸3〜8mmの楕円である。ドーム部22は、表面側から見て、外観が三角形である。また、ドーム部22は、その頂点部分が平面である。また、ドーム部21およびドーム部22は、放射状に配置されている。
【0042】
上述の操作用部材20を構成することで、複数のドーム部21およびドーム部22をタッチパネル2に簡単に取り付けできる。各仮想の操作キーに対応した操作用部材10を個別に貼り付ける必要がないからである。
【0043】
また、上述の操作用部材20を構成することで、シート部材23は、タッチパネル2からはがれにくくなる。シート部材23は、隣接するドーム部21とドーム部22との間にも設けられるため、タッチパネル2とシート部材23との粘着領域を広くすることができるからである。
【0044】
また、上述のドーム部22を構成することで、ユーザが押圧し易い操作用部材20となる。ドーム部22の頂点部分が、押圧方向に対して略垂直な平面であるため、ユーザがドーム部22を斜め押し(シート部材23の表面に対し垂直方向以外の方向へ押圧)しにくいからである。
【0045】
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態に係る操作用部材30について、図面を参照しながら説明する。
【0046】
図8は、第3の実施の形態に係る操作用部材30を、図3と同じ断面で見た場合の断面図である。
【0047】
操作用部材30が操作用部材10と異なる点は、ドーム部11がその内面上方に導電層31を有している点である。導電層31は、空隙15の頂面部分に設けられている。
【0048】
導電層31は、たとえば、銀、アルミニウム、ニッケル、あるいは金等の金属もしくは炭素を含有する樹脂等を用いて形成できる。また、導電層31は、透光性の材料により形成されるのが好ましい。透光性の導電層31は、たとえば、ITO(Indium Tin Oxide)あるいはポリチオフェン等から成る導電性ポリマーを用いて形成できる。
【0049】
上述の操作用部材30においては、操作用部材10と比べて、ドーム部11の厚みが大きい。また、上述の操作用部材30による押し込み操作は、電子機器1に検出されやすくなる。ユーザの指によりドーム部11を押し込んだ場合に、導電体としての指とタッチパネル2との間よりも、導電層31とタッチパネル2との間の方が近い。静電容量は、タッチパネル2と対向する導電体との距離に反比例するため、導電層31を設けることで、電子機器1は、ドーム部11が押し込まれたことを検出しやすい。このため、絶縁性の高い手袋をはめて操作しても入力可能である。
【0050】
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施の形態に係る操作用部材40について、図面を参照しながら説明する。
【0051】
図9は、第4の実施の形態に係る操作用部材40を、図3と同じ断面で見た場合の断面図である。
【0052】
第4の実施の形態に係る操作用部材40が操作用部材10と異なる点は、ドーム部41の形状である。ドーム部41は、その空隙42に、シート部材12方向へ突出する凸部43を有する。
【0053】
凸部43は、空隙42の内面のうち、ドーム部41の頂点と押圧方向で重なる位置に設けられている。凸部43は、その突出する面が、曲率半径1〜5mm程度の曲面であるのが好ましい。また、凸部43は、シート部材12と接触しないように設けられ、たとえば、凸部43の頂点は、シート部材12と1〜3mm離間して突出している。凸部43は、ドーム部41と一体的に設けられてもよいし、別体として設けられていても良い。
【0054】
上述の操作用部材40においては、ドーム部41を押圧する押圧力が小さい場合にも、凸部43は、シート部材12に接触できる。したがって、操作用部材40を用いることにより、ユーザは、小さな押圧力にて入力できる。そのため、操作用部材40は、長時間の使用に適している。
【0055】
また、凸部43の突出面が曲面を有し、かつ、凸部43が弾性体から構成される場合には、押圧力に応じて、凸部43とシート部材12との接触面積が変化する。たとえば、ユーザが小さな押圧力にてドーム部41を押圧した場合には、凸部43の先端部分のみがシート部材12に触れる。ユーザがドーム部41をさらに押し込むと、凸部43は、弾性変形しながらより大きな面積でシート部材12に接触する。かかる接触面積の変化を検出することにより、電子機器1は、押圧力に応じた入力を実現できる。たとえば、凸部43の裏面側に図8に示す導電層31を設けることにより、押圧力に応じて面積あたりの導電層31とタッチパネル2との平均離間距離が変化するため、静電容量が変化する。その静電容量の変化を検出することで、電子機器1は、押圧力に応じた入力を実行できる。
【0056】
(第5の実施の形態)
次に、第5の実施の形態に係る操作用部材50について、図面を参照しながら説明する。
【0057】
図10は、第5の実施の形態に係る操作用部材50を、図3と同じ断面で見た場合の断面図である。
【0058】
第5の実施の形態に係る操作用部材50が、操作用部材10と異なる点は、ドーム部51が有する空隙52の形状である。ドーム部51は、その内側面に凹部53を有する。
【0059】
凹部53は、当該内側面のうち、シート部材12の水平面から所定の高さの部分に設けられた環状溝である。凹部53は、ドーム部51の半径方向外側に向かって凹み、その断面がV字状の溝として形成されている。
【0060】
操作用部材50においては、ユーザがドーム部51を押し込むと、まず、低強度の凹部53が座屈し、凹部53の開口部を閉じるようにドーム部51の頂点が押し込まれる。そして、ユーザのさらなる押圧に対し、凹部53以外の空隙52の側面部分が変形することにより、空隙52の頂面部分がシート部材12に接触する。
【0061】
したがって、上述の操作用部材50においては、ユーザは、小さい押圧力によりドーム部51を押し込むことができる。また、凹部53の開口部を閉じるようにドーム部51が変形する際には、ドーム部51の頂点は、シート部材12の平面に対し垂直方向へ小さい力で押し込まれる。したがって、ユーザは、ドーム部51の頂点をシート部材12の平面に対し垂直方向に押し込みやすい。
【0062】
(その他の変形例)
以上、本発明の各実施の形態に係る操作用部材10,20,30,40,50について説明したが、本発明は、上述の実施の形態に限定されることなく、種々変形を施して実施可能である。
【0063】
たとえば、上述の各実施の形態では、操作用部材10,20,30,40,50が有する各部材の大きさあるいは硬度を数値にて例示したが、その数値に限定されない。たとえば、第1の実施の形態において、ドーム部11は、直径5〜10mmとしたが、直径5mm未満であってもよいし、直径10mmより大きくてもよい。
【0064】
上述の各実施の形態では、電子機器1として、携帯端末を図示しているが、携帯端末以外の電子機器に設けられたタッチパネル2に対して、操作用部材10,20,30,40,50を取り付けてもよい。また、上述の各実施の形態では、静電容量式のタッチパネル2に操作用部材10,20,30,40,50を取り付けるものとしたが、このような形態に限らない。たとえば、感圧式のタッチパネルに対して、操作用部材10,20,30,40,50を用いてもよい。
【0065】
上述の各実施の形態では、操作用部材10,20,30,40,50は、舌部13および把持部14を有するものとしたが、舌部13および把持部14は、必須ではない。また、舌部13が把持部14として機能してもよい。
【0066】
上述の各実施の形態では、ドーム部11,21,22,41,51およびシート部材12,23は、透光性の部材から形成されているが、このような形態に限らない。操作用部材10,20,30,40,50を貼り付ける部分に表示されるタッチパネル2の表示を見る必要がない場合には、非透光性の部材からドーム部11,21,22,41,51およびシート部材12,23を形成してもよい。
【0067】
シート部材12,23は、複数の層から構成されていてもよい。たとえば、シート部材12,23の表面側は、剛性および透明性が高い部材から構成し、裏面側は、タッチパネル2への接着性が高い部材から構成してもよい。また、タッチパネル2に対しシート部材12を粘着させるために、シート部材12の裏面に、粘着剤層を設けてもよい。
【0068】
また、粘着剤層あるいはシート部材12,23の粘着力が低下しないように、操作用部材10,20,30,40,50を使用しない間は、シート部材12,23の裏面側に離型紙を貼り付けているのが好ましい。離型紙は、紛失しないように、舌部13を通した紐に繋がれていてもよい。離型紙は、クラフト紙、グラシン紙などの基材表面にシリコーンなどの剥離剤を塗設してなるものであってもよいし、剥離剤を塗布した樹脂板であってもよい。また、シート部材12,23は、タッチパネル2に接着されるような形態でもよい。かかる場合には、溶剤等により、タッチパネル2からシート部材12,23が剥離されてもよい。
【0069】
また、ドーム部11,21,22,41,51またはシート部材12,23の表面または裏面に加飾層が形成されていてもよい。また、加飾層が蛍光顔料を含む場合には、暗所において操作用部材10,20,30,40,50が光って見えるため、暗所にて操作用部材10,20,30,40,50の位置を知ることができる。さらに、加飾層が蛍光顔料を含む場合には、操作用部材10,20,30,40,50を紛失した場合に、発見しやすくなる。また、加飾層および導電層等の層は、どのような方法により形成されてもよい。たとえば、加飾層および導電層は、スクリーン印刷、オフセット印刷若しくはグラビア印刷等の印刷手法、または、塗装、蒸着、イオンプレーティング若しくはめっき等の印刷以外の手法により形成することができる。
【0070】
また、ドーム部11,21,22,41,51またはシート部材12,23の表面には、操作による汚れあるいは油等の付着を防止するため、指の滑りを良くするため、あるいは触感をよくするためにコーティング層が形成されているのが好ましい。たとえば、コーティング層は、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂あるいはフッ素含有樹脂により構成される。なお、ドーム部11,21,22,41,51の弾性変形を妨げないように、ドーム部11,21,22,41,51に被覆されるコーティング膜は、ある程度の柔軟性を有するのが好ましい。
【0071】
また、太陽光に含まれる紫外線等によりドーム部11,21,22,41,51およびシート部材12,23が変質あるいは変色しないように、ドーム部11,21,22,41,51またはシート部材12,23の構成材料は、安定剤を含むのがより好ましい。
【0072】
上述の実施の形態では、ドーム部11,21,22,41,51は、鍔部16を有するものとしたが、鍔部16は、必須ではない。また、上述の実施の形態では、ドーム部11は、半球状の外観を有し、ドーム部21は、表面側から見ると楕円であり、ドーム部22は、表面側から見ると三角形であるものとしたが、このような形態に限らない。たとえば、ドーム部11,21,22,41,51は、表面側から見た形状が四角形以上の多角形、あるいは、何かの図等であってもよい。また、ドーム部11,21,22,41,51の突出面は、曲面、平面あるいは凹凸を有する面であってもよく、さらには、複数の頂点あるいは複数の頂面を有するような形態であってもよい。
【0073】
第2の実施の形態では、ドーム部21およびドーム部22は、別個に8個配置されているが、このような形態に限らない。たとえば、9以上のドーム部21およびドーム部22を配置してもよいし、7個以下のドーム部21およびドーム部22を配置してもよい。また、ドーム部21およびドーム部22は、放射状に配置されなくてもよい。また、ドーム部21およびドーム部22は、連接していてもよい。さらに、ドーム部21およびドーム部22の形および大きさは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0074】
図11は、本発明の変形例に係る操作用部材60を、図7と同様の断面で示す断面図である。
【0075】
上述の第2の実施の形態に係る操作用部材20においては、鍔部24は、略一定の幅にてドーム部21の外周に形成されているが、このような形態に限らない。図11に示すように、操作用部材60においては、ドーム部61の外周の一部にて、鍔部66が他の部分よりも大きく形成されていてもよい。
【0076】
また、図11に示すように、他のドーム部61と対向する側の鍔部66は、他のドーム部61と対向しない側の鍔部66よりも半径方向外側に延出しているのがより好ましい。鍔部66をドーム部61から半径方向外側に大きく延出することで、ドーム部61とシート部材23との接着力を向上できる。また、タッチパネル2において、隣接する仮想の操作キーの間に重要な表示が表示されることは少ないため、他のドーム部61と対向する側の鍔部66と重なる部分のタッチパネル2の表示が見えにくくなっても、問題が生じにくい。
【0077】
図12は、本発明の別の変形例におけるドーム部71を、図3と同様の断面で示す断面図である。
【0078】
上述の各実施の形態において、ドーム部11,21,22,41,51,61は、円錐台形の空隙15,42,52,65を有するものとしたが、このような形態に限らない。図12に示すように、ドーム部71は、略半球形状の空隙75を有してもよい。
【0079】
図13は、本発明の別の変形例に係る操作用部材80を、表面側から見た場合の斜視図である。
【0080】
操作用部材80は、放射状に配置されている複数のドーム部21,22の中心に、棒状部材88若しくは同等の機能を有する突起を有している。ユーザは、棒状部材88により、ドーム部21,22の位置がわかりやすい。特に、暗所においても、ユーザは、棒状部材88に触れることで、放射状に配置されている複数のドーム部21,22の中心位置を知ることができる。棒状部材88の高さは、シート部材23から見て、ドーム部11の頂点の高さに対して0〜1.5mm程度高いあるいは低いのが好ましい。さらに、棒状部材88は、放射状に配置されている複数のドーム部21,22の中心ではなく、あるドーム部11とそれに隣接する別のドーム部11との間に設けられてもよい。
【0081】
また、上述の実施の形態および変形例は、互いにそれぞれの特徴を1以上組み合わせても良い。たとえば、導電層31は、空隙15に設けられているが、空隙42の凸部43に設けられてもよいし、空隙52に設けられてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明は、たとえば、各種電子機器の入力装置としての操作手段等に利用することができる。
【符号の説明】
【0083】
2 タッチパネル
10,20,30,40,50,60,80 操作用部材
11,21,22,41,51,61,71 ドーム部
12,23 シート部材
13 舌部
14 把持部
15,42,52,65,75 空隙
31 導電層
43 凸部
53 凹部(凹部、空隙の一部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルに対し着脱可能なシート部材と、
上記シート部材の表面の一部を覆うように固着されると共に、押圧により弾性変形可能なドーム部と、を備え、
上記ドーム部は、上記シート部材との間に空隙を有することを特徴とする操作用部材。
【請求項2】
請求項1に記載の操作用部材であって、
前記ドーム部の内側には、前記シート部材に対向するように、凸部が設けられていることを特徴とする操作用部材。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の操作用部材であって、
前記ドーム部は、その内側に導電層を備えることを特徴とする操作用部材。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の操作用部材であって、
前記シート部材および前記ドーム部は、透光性の樹脂から構成されることを特徴とする操作用部材。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の操作用部材であって、
前記シート部材の少なくとも前記タッチパネルと接する側は、自己粘着性を有することを特徴とする操作用部材。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の操作用部材であって、
前記シート部材の外周の一部分に、その表面から突出する把持部を備えることを特徴とする操作用部材。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の操作用部材であって、
前記シート部材の外周部分には、紐を取り付け可能な舌部を有することを特徴とする操作用部材。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の操作用部材であって、
前記ドーム部の表面および前記シート部材の表面の少なくとも一部に、コーティング層を有することを特徴とする操作用部材。
【請求項1】
タッチパネルに対し着脱可能なシート部材と、
上記シート部材の表面の一部を覆うように固着されると共に、押圧により弾性変形可能なドーム部と、を備え、
上記ドーム部は、上記シート部材との間に空隙を有することを特徴とする操作用部材。
【請求項2】
請求項1に記載の操作用部材であって、
前記ドーム部の内側には、前記シート部材に対向するように、凸部が設けられていることを特徴とする操作用部材。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の操作用部材であって、
前記ドーム部は、その内側に導電層を備えることを特徴とする操作用部材。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の操作用部材であって、
前記シート部材および前記ドーム部は、透光性の樹脂から構成されることを特徴とする操作用部材。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の操作用部材であって、
前記シート部材の少なくとも前記タッチパネルと接する側は、自己粘着性を有することを特徴とする操作用部材。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の操作用部材であって、
前記シート部材の外周の一部分に、その表面から突出する把持部を備えることを特徴とする操作用部材。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の操作用部材であって、
前記シート部材の外周部分には、紐を取り付け可能な舌部を有することを特徴とする操作用部材。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の操作用部材であって、
前記ドーム部の表面および前記シート部材の表面の少なくとも一部に、コーティング層を有することを特徴とする操作用部材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−195254(P2012−195254A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−60171(P2011−60171)
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】
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