説明

操作禁止札及び保守点検工程管理システム

【課題】電子化操作禁止札の繰返し使用に伴う操作禁止札情報の書換えについての負担問題を解消する。
【解決手段】操作禁止を明示するために対象機器に取付ける一方で、操作禁止が解除された際に回収するようにして使用され、操作禁止札情報を目視情報として記録する目視情報記録部25を有するとともに、識別情報を電子的情報として記録する電子情報記録部24を有し、識別情報を読み取ることで回収に関する管理を行えるようにされている操作禁止札5について、操作禁止札情報の書込みと消去を繰返し行えるように目視情報記録部を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設備の保守点検作業時などに操作禁止とする機器にそのことを明示するために取付けられる操作禁止札に関し、またそのような操作禁止札が使用される保守点検における工程管理に用いられる保守点検工程管理システムに関し、特に発電プラントなどのように設備規模が大きくて操作禁止札使用対象機器の数が多くなる場合の保守点検の工程管理に好適な保守点検工程管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
発電プラントでは、比較的短い期間で定期の保守点検が行われ、また臨時の保守点検も行われる。発電プラントの保守点検では、大別して、作業計画の立案、アイソレ作業、保守点検作業、進捗管理の各作業が必要となる。またこれらの作業はそれぞれ担当が異なり、例えば作業計画の立案とアイソレ作業は補修課が担当し、保守点検作業は発電課が担当し、進捗管理は進捗管理者が担当するといった場合がその例である。
【0003】
作業計画の立案では、発電プラントを構成する多数の機器から保守点検対象機器を決定し、また保守点検対象機器の周辺における一定範囲の機器を操作禁止対象として決定する。また作業計画に関しては、作業単位(作業件名)ごとに作業票を作成して発行する。作業票には、例えば作業票番号、作業件名、保守点検対象機器名、操作禁止対象機器名、作業期間、担当作業グループ名などが主な情報として含まれる。
【0004】
アイソレ作業は、操作禁止対象機器を操作禁止状態(アイソレ状態)にし、またアイソレ状態を解除する作業であり、操作禁止対象機器に操作禁止明示のために操作禁止札を取付けてアイソレ状態にする作業(アイソレ化作業)やその操作禁止札を回収してアイソレ状態を解除する作業(アイソレ解除作業)としてなされる。このようなアイソレ作業におけるアイソレ化作業(操作禁止札の取付け作業)は、作業票に基づいて進められ、それを終えると作業票は保守点検作業担当に引き渡され、保守点検作業のために用いられる。
【0005】
保守点検作業は、アイソレ作業担当から引き継いだ作業票に基づいて行われ、該当の操作禁止対象機器に対するアイソレ化処置、つまり操作禁止札の取付けが完了したことを作業の開始条件として進められる。
【0006】
進捗管理では、作業計画に基づいてアイソレ作業や保守点検作業の進捗状態を管理する。このような進捗管理は、コンピュータプログラムとして構成される進捗管理手段を用いてなされるのが通常で、例えば作業計画から作成される作業工程表などに基づいてなされる。そのために進捗管理では、作業の進捗状態に関する情報(例えば、個々の保守点検対象機器の保守点検作業項目ごとの着手や終了についての情報)の入力を必要とする。そしてその入力作業は、例えば個々の作業グループにおける作業責任者のような権限のある作業者によりなされるのが通常である。
【0007】
以上のような発電プラントにおける保守点検では、例えば定期的になされる保守点検の場合、1回の保守点検で数千に及ぶ数の機器が保守点検対象となり、操作禁止対象機器の数は数万にも及ぶのが通常である。このため保守点検に関する負担は無視できないものとなっており、できるだけ負担を軽減できるようにすることが望まれる。
【0008】
保守点検あるいはそれに類する作業に関する負担を軽減する技術としては、例えば特許文献1〜特許文献3などに開示の技術が知られている。
【0009】
特許文献1と特許文献2は、保守点検作業などに際して機器に取付けられる札(特許文献1では操作禁止札、特許文献2では表示札や機器札)の電子化について開示している。すなわち特許文献1では、無線タグを埋め込むなどすることで操作禁止札を電子化するとともに、その無線タグに操作禁止札の識別情報を記録するようにし、これにより操作禁止札の取扱いに関する負担を軽減できるようにしている。一方特許文献2では、情報を電子的に記録できるRFIDタグなどの無線ICチップを埋め込むなどすることで表示札や機器札を電子化し、表示札の回収についての判定をより容易に行えるようにするなどしている。
【0010】
特許文献3は、工事支援システムについて、作業現場に携帯する作業者端末を介して作業の進捗に関する情報を取得できるようにし、それにより作業進捗状況をリアルタイムで確認できるようにしている。具体的には、業務支援サーバが管理する工事スケジュールにしたがった作業に関するチェック項目をチェックリスト画面として通信ネットワークを介して作業者端末に表示できるようにし、そして作業者が作業者端末に表示のチェックリスト画面でチェック項目のチェックを行うのを受けて、作業進捗情報を業務支援サーバが通信ネットワークを介して取得できるようにし、これにより現場での作業進捗状況をリアルタイムで確認できるようにしている。
【0011】
【特許文献1】特開2006−343675号公報
【特許文献2】特開2006−146749号公報
【特許文献3】特開2002−123577号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上述のように発電プラントのような規模の大きな設備における保守点検では、操作禁止対象機器の数が膨大となり、操作禁止札に関する負担の占める割合が大きい。したがって操作禁止札に関する負担を軽減できるようにすることは保守点検に関する負担の軽減として有効で、この意味で特許文献1や特許文献2に開示の例のように操作禁止札を電子化する技術は有効性が高いといえる。具体的には以下のとおりである。
【0013】
操作禁止札に関しては、特にアイソレ状態解除のためになされる操作禁止札の回収に対する管理についての負担が大きい。すなわち操作禁止札の回収管理には、アイソレ処置に使用された数万に及ぶ操作禁止札の全てが回収されたかを確認する作業が伴うが、普通の紙による操作禁止札を使用する場合であると、回収された操作禁止札を目視で一々判別しながら確認する必要があり、その負担は膨大なものとなる。
【0014】
このような操作禁止札に関する負担構造にあって、操作禁止札の電子化により操作禁止札の識別情報を電子情報として記録できるようにし、これにより識別情報を複数の操作禁止札について一括的に読み取れるようにし、またそのように読み取った識別情報を電子的に処理できるようにすることは、操作禁止札の回収管理についての負担を大幅に軽減し、操作禁止札に関する負担の軽減に有効性が高いといえる。
【0015】
ただ、操作禁止札の電子化にはコスト問題が伴う。例えばRFIDタグのような無線ICチップを埋め込むなどして操作禁止札を電子化する場合、普通の紙が用いられる従来の操作禁止札に比べて、その単価が大幅に増大する。そのため従来と同様に、操作禁止札を使い捨てにするとなると、経費の大幅な増大を招くことになり、コスト問題を生じる。
【0016】
このようなコスト問題を避けるには、操作禁止札を繰り返して使用するようにするのが有効である。しかし操作禁止札を繰返し使用するについては、操作禁止札情報の書換えを必要とし、それによる負担増の問題が発生する。具体的には以下のとおりである。
【0017】
操作禁止札には、その識別情報の他に、取付け対象の操作禁止対象機器に関する情報などからなる操作禁止札情報を記録する必要がある。電子化した操作禁止札の識別情報は、電子情報として記録すればよいが、操作禁止札情報は、操作禁止札の取付け作業を行い易くするなどのために目視情報として記録する必要がある。そしてその目視情報として記録される操作禁止札情報は、取付け対象の操作禁止対象機器ごとに異なる。したがって過去の保守点検と今回の保守点検とでは、各操作禁止札に記録する操作禁止札情報が異なり、そのため今回の保守点検にあたって操作禁止札情報の書換えを必要とする場合が少なくない。この場合、操作禁止札情報は、目視情報であることから、例えば操作禁止札情報の記録にラベルを用い、新たな操作禁止札情報を印刷したラベルに貼り替えるといった処理を必要とし、操作禁止札情報の書換えに関する負担が大きなものとってしまう。
【0018】
こうしたことから、操作禁止札の電子化による利点をより有効に活かせるようにするには、電子化した操作禁止札の繰返し使用に伴う操作禁止札情報の書換えについての負担問題を効果的に解消できるようにすることが望まれる。
【0019】
また保守点検に関する負担の軽減については、特許文献3に開示の例のように、作業現場で使用する端末装置を介して作業の進捗状態に関する情報を取得できるようにする手法も有効である。ただ、進捗情報の取得は、例えば作業グループにおける作業責任者のように一定の権限を有する作業者によりなされるようにする必要のあるのが一般的で、このような権限問題に対する配慮が求められる。しかるに特許文献3の工事支援システムでは権限問題に対する配慮が十分になされておらず、改善の余地がある。
【0020】
本発明は、以上のような事情を背景になされたものであり、電子化した操作禁止札の繰返し使用に伴う操作禁止札情報の書換えについての負担問題を効果的に解消できるようにすることを第1の課題とし、また現場用端末装置を介して作業の進捗情報を取得する場合における進捗情報取得に関する権限問題に効果的に対処できるようにすることを第2の課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明では、上記第1の課題を解決するについて、リライトカード技術に着目する。リライトカード技術とは、ICカードのようにRFIDタグなどのICチップを埋め込んで電子化したカードについて、その表面に記録される目視情報の書換えを繰り返し行えるようにする技術で、ポイントカードや定期券あるいはプリペードカードなど、様々な目的の電子化カードに広く用いられている。
【0022】
一般的なリライトカード技術では、例えば可逆性感熱材で形成した感熱層による目視情報記録部をカード表面に設け、その目視情報記録部において目視情報の書込みと消去を行えるようにすることで目視情報の繰返し書換えを可能とする。このようなリライトカード技術を操作禁止札に利用する、つまり操作禁止札を例えばプラスチック材などのようなリライトカード技術を適用可能な材料でカード構造に形成し、その表面に例えば可逆性感熱材で形成する感熱層による目視情報記録部を設けるようにすることで、操作禁止札情報の書換えを実質的に電子情報の場合と同様な処理で行うことができ、電子化した操作禁止札の繰返し使用に伴う操作禁止札情報の書換えについての負担問題を効果的に解消することが可能となる。
【0023】
本発明では、以上のような考え方に基づいて上記第1の課題を解決する。具体的には、一つの発明では、操作禁止を明示するために対象機器に取付ける一方で、前記操作禁止対象機器の操作禁止が解除された際に回収するようにして使用され、操作禁止札情報を目視情報として記録する目視情報記録部を有するとともに、識別情報を電子的情報として記録する電子情報記録部を有し、前記電子情報記録部に記録の識別情報を電子的に読み取ることで前記回収に関する管理を行えるようにされている操作禁止札において、前記目視情報記録部は、前記操作禁止札情報の書込みと消去を繰返し行えるように形成されていることを特徴とする。
【0024】
また他の発明では、設備の保守点検に際して保守点検対象機器の周辺における操作禁止対象機器に操作禁止を明示するための操作禁止札が取付けられることを条件に前記保守点検対象機器に対する保守点検作業を行い、保守点検作業終了後に前記操作禁止対象機器に取付けの前記操作禁止札の回収を行うようにして進められ、前記操作禁止札は、操作禁止札情報を目視情報として記録する目視情報記録部を有するとともに、識別情報を電子的情報として記録する電子情報記録部を有し、前記電子情報記録部に記録の識別情報を電子的に読み取ることで前記回収に関する管理を行えるようにされている設備の保守点検における工程管理に用いられる保守点検工程管理システムにおいて、前記操作禁止札における前記目視情報記録部が前記目視情報の書込みと消去を繰返し行えるように形成されるとともに、前記目視情報記録部に対する前記目視情報の書込みと消去をなせる操作禁止札処理装置を備え、前記操作禁止札処理装置により新たな操作禁止札情報を前記目視情報記録部に記録して当該の保守点検作業に関し操作禁止対象とする各機器用の操作禁止札を発行するようにされていることを特徴としている。
【0025】
設備の保守点検では、個々の保守点検対象機器についての情報など、保守点検に関する情報が作業票情報として記載される作業票を作成して発行し、その作業票に基づいて必要な作業を進めるのが一般的である。そしてそのために保守点検工程管理システムは、作業票の管理を行う作業票管理手段を備えるのが一般的で、その場合には、作業票管理手段による作業票の作成に用いた作業票情報を利用して操作禁止札処理装置による各機器用の操作禁止札の発行をなせるようにするのが処理の効率性という点で好ましい。
【0026】
こうしたことから、本発明では、上記のような保守点検工程管理システムについて、保守点検に関する情報が記載される作業票の管理を行う作業票管理手段を備え、前記作業票管理手段による前記作業票の作成に用いた情報を利用して前記操作禁止札処理装置による前記各機器用の操作禁止札の発行をなせるようにすることを好ましい形態とする。
【0027】
また本発明では、上記のような保守点検工程管理システムについて、保守点検の作業進捗状態に関する情報である進捗情報を管理する進捗管理手段を備えるとともに、作業現場で使用される現場用端末装置を備え、さらに前記現場用端末装置で前記進捗情報の入力を行う作業者を識別する作業者識別情報が電子的に記録された作業者カードを備え、そして前記現場用端末装置は、保守点検における作業項目が表示される進捗情報入力画面を表示できるようにされ、前記進捗情報入力画面における前記作業項目から該当する作業項目を指定するとともに、前記作業者カードの前記作業者識別情報を前記現場用端末装置に読み取らせることで、当該作業項目についての現在の進捗状態に関する情報を前記進捗管理手段に入力できるようにするのを好ましい形態とする。
【0028】
このようにすることにより、特別な作業者カードを所持している作業者、例えば作業グループにおける作業責任者だけが進捗情報の入力を行えるようにすることができ、現場用端末装置を介して作業の進捗情報を取得する場合における進捗情報取得に関する権限問題に効果的に対処できるようになる。
【0029】
本発明では、上記第2の課題を解決するために、保守点検の作業進捗状態に関する情報である進捗情報を管理する進捗管理手段を備えるとともに、作業現場で使用される現場用端末装置を備え、そして前記現場用端末装置を介して前記進捗情報の前記進捗管理手段への入力をなせるようにされている保守点検工程管理システムにおいて、前記現場用端末装置で前記進捗情報の入力を行う作業者を識別する作業者識別情報が電子的に記録された作業者カードを備え、そして前記現場用端末装置は、保守点検における作業項目が表示される進捗情報入力画面を表示できるようにされ、前記進捗情報入力画面における前記作業項目から該当する作業項目を指定するとともに、前記作業者カードの前記作業者識別情報を前記現場用端末装置に読み取らせることで、当該作業項目についての現在の進捗状態に関する情報を前記進捗管理手段に入力できるようにされていることを特徴としている。
【0030】
このような保守点検工程管理システムでは、上述の場合と同様に、特別な作業者カードを所持している作業者だけが進捗情報の入力を行えるようにすることができ、現場用端末装置を介して作業の進捗情報を取得する場合における進捗情報取得に関する権限問題に効果的に対処できるようになる。
【発明の効果】
【0031】
以上のような本発明によれば、電子化した操作禁止札の繰返し使用に伴う操作禁止札情報の書換えについての負担問題を効果的に解消することができ、また現場用端末装置を介して作業の進捗情報を取得する場合における進捗情報取得に関する権限問題に効果的に対処することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。図1に、一実施形態による保守点検工程管理システム1の全体的な構成を模式化して示す。保守点検工程管理システム1は、ハードウエア的要素として、システム用サーバ2、管理用端末装置3、現場用端末装置4、操作禁止札5、操作禁止札処理装置6、及び作業責任者カード7を備え、システム用サーバ2、管理用端末装置3、現場用端末装置4、操作禁止札処理装置6それぞれが通信ネットワーク8を介して接続するようにされている。
【0033】
このような保守点検工程管理システム1は、例えば発電プラントの定期的な保守点検(定期点検)に好適なものとして用いられる。発電プラントの定期点検では、大別して、作業計画の立案、アイソレ作業、保守点検作業、及び進捗管理の各作業を必要とし、これらの作業は、例えば作業計画の立案とアイソレ作業は補修課が担当し、保守点検作業は発電課が担当し、進捗管理は進捗管理者が担当するというように、それぞれ担当が異なる。以下では、このような発電プラントの定期点検に関する工程管理の場合として説明する。なお、「アイソレ作業」とは上で説明したアイソレ作業のことである。
【0034】
システム用サーバ2は、一般的なサーバ装置で構成され、一例として図2に示すような保守点検工程管理手段11がソフトウエア要素として組み込まれている。保守点検工程管理手段11は、保守点検や保守点検工程管理のためになされる様々な作業や処理を支援するのに機能し、そのために作業計画管理手段12、作業票管理手段13、操作禁止札管理手段14、進捗管理手段15、進捗情報入力手段16、工程管理データベース17、進捗管理データベース18、及び操作禁止札データベース19を主な機能要素としている。
【0035】
作業計画管理手段12は、定期点検に関する作業計画の作成(作業計画の立案)や作業計画に関する情報(作業計画情報)の管理を支援するのに機能する。作業計画作成支援は、作業計画管理手段12が管理用端末装置3に表示する作業計画作成用画面上で必要な作業計画情報を入力するなどして作業計画の作成を進めることができるようにする形態でなされ、作業計画情報管理支援は、工程管理データベース17に所定のデータ構造で作業計画情報(作業計画表など)を格納して管理する形態でなされる。
【0036】
作業計画管理手段12による支援の下で進められる作業計画の作成では、様々な決定がなされる。例えば発電プラントにおける多数の機器から今回の定期点検で保守点検対象とする機器を決定する保守点検対象機器の決定、保守点検対象機器の決定に伴う作業件名の決定(これは、1つ又は複数の保守点検対象機器で保守点検作業を単位化し、その各単位保守点検作業に付される作業件名の決定としてなされる)、決定した保守点検対象機器の周辺における一定範囲の機器を操作禁止対象として決定する操作禁止対象機器の決定、作業件名(単位保守点検作業)ごとの保守点検作業担当作業グループやアイソレ作業担当作業グループを決定する担当作業グループの決定、作業件名ごとの作業期間を決定する作業期間の決定などが主なものとしてある。
【0037】
作業票管理手段13は、作業票の作成や管理を支援するのに機能する。作業票作成支援は、作業票管理手段13が管理用端末装置3に表示する作業票作成用画面上で必要な作業票情報を入力するなどして作業票の作成を進めることができるようにする形態でなされ、作業票管理支援は、工程管理データベース17に所定のデータ構造で作業票管理に関するデータ(作業票など)を格納して管理する形態でなされる。
【0038】
作業票は、個々の保守点検対象機器についての情報など、保守点検に関する情報が作業票情報として記載され、作業件名ごとに作成して発行される。そして保守点検作業やアイソレ作業は、作業件名ごとの作業票にしたがって進められることになる。作業票に記載される作業票情報には、例えば作業票番号(作業番号)、作業件名、作業票発行日、作業票受付日、アイソレ化日時、アイソレ状態、保守点検作業開始日時、保守点検作業終了日時、アイソレ解除日時、アイソレ解除状態、操作禁止札回収確認日時、保守点検対象機器数、保守点検対象機器名、操作禁止対象機器名、操作禁止対象機器数などが主なものとしてある。
【0039】
操作禁止札管理手段14は、操作禁止札5の作成や管理を支援するのに機能する。操作禁止札作成支援は、操作禁止札管理手段14が操作禁止札処理装置6に必要な情報を提供し、それに基づいて操作禁止札処理装置6が操作禁止札情報を目視情報として記録することにより今回の保守点検における各操作禁止札を作成する形態でなされ、操作禁止札管理支援は、操作禁止札データベース19に所定のデータ構造で各操作禁止札の操作禁止札情報や各操作禁止札の使用についての情報などを格納して管理する形態でなされる。
【0040】
進捗管理手段15は、保守点検における各作業の進捗状態を管理する進捗管理の支援に機能する。進捗管理手段15における進捗管理支援は、作業計画情報及び進捗情報入力手段16を通じて入力される進捗情報を用いて工程表などとして現在の進捗状態を表す進捗表を作成し、それを管理用端末装置3に表示して管理者による進捗管理を支援するなどの形態でなされる。そのために進捗管理手段15は、進捗表自動生成機能及び進捗表表示機能を有している。
【0041】
進捗情報入力手段16は、後述のように現場用端末装置4を用いてなされる進捗情報(作業の進捗状態に関する情報)の入力を支援したり、また入力された進捗情報を進捗管理手段15に提供したりするのに機能する。
【0042】
工程管理データベース17は、作業票管理手段13による作業票の管理に関連する種々のデータ(作業票に関するデータや設備を構成する各機器に関するデータなど)を所定のデータ構造で格納するのに機能する。
【0043】
進捗管理データベース18は、進捗管理手段15による進捗管理に関連する種々のデータ(進捗表など)を所定のデータ構造で格納するのに機能する。
【0044】
操作禁止札データベース19は、操作禁止札管理手段14による操作禁止札管理に関連する種々のデータを所定のデータ構造で格納するのに機能する。そのために操作禁止札データベース19は、図2に示すように、操作禁止札管理テーブル21、操作禁止札履歴情報テーブル22、及び今回操作禁止札情報テーブル23を有している。操作禁止札管理テーブル21は、例えば個々の操作禁止札に与えられる識別情報に基づいて操作禁止札の使用状態などを管理する。操作禁止札履歴情報テーブル22は、個々の操作禁止札の使用履歴を管理する。そのために操作禁止札履歴情報テーブル22は、例えば操作禁止札番号(識別情報)、使用回数、使用開始年度、操作禁止札情報、有効期間などの各記録項目を有するテーブル構造に形成される。今回操作禁止札情報テーブル23は、今回の保守点検において発行する必要のある各操作禁止札についての操作禁止札情報を管理する。
【0045】
図1に戻って、管理用端末装置3は、上述のような作業計画の作成、作業票の作成、及び管理者による進捗管理などに用いられる。このような管理用端末装置3は、例えばデスクトップ型のコンピュータが用いられ、図1の例では1台として示してあるが、必要に応じて複数台で設ける場合もある。
【0046】
現場用端末装置4は、作業現場において進捗情報をリアルタイムで入力する進捗情報入力に主に用いられる。このような現場用端末装置4は、作業現場に携帯して使用できるように、例えばノートパソコンやラップトップパソコン、あるいはそれらに準じる機能を有した携帯型端末装置が用いられ、個々の作業現場ごとに設けられる。
【0047】
操作禁止札5は、アイソレ作業に関して使用される。すなわち操作禁止を明示するために操作禁止対象機器に吊下げるなどして取付けることでその操作禁止対象機器をアイソレ状態にする一方で、操作禁止が解除された際に回収することでその操作禁止対象機器をアイソレ解除にするようにして使用される。
【0048】
図3に、操作禁止札5の構成例を示す。この例の操作禁止札5は、リライトカード技術を適用し易いように、リライトカード構造に形成されている。具体的には、例えばプラスチックシートを積層して薄いプレート状に形成した基材で形成されており、電子情報記録部24を設けることで電子化されるとともに、目視情報記録部25が設けられている。電子情報記録部24は、RFIDタグなどの無線ICチップを基材に埋め込んで形成されており、必要な情報、例えば当該操作禁止札を識別する識別情報(例えば操作禁止札番号)を電子的に記録し、またその記録情報を無線通信で読み取ることができるようにされている。一方、目視情報記録部25は、例えば可逆性感熱材による感熱層として基材の表面に形成され、目視情報(目視できる情報)である操作禁止札情報の書込みと消去を繰返し行えるように形成されている。
【0049】
また図3の例では、目視情報記録部25に操作禁止札情報として、当該操作禁止札の取付け対象となる操作禁止対象機器について記載する作業票を特定する「作業票番号」、当該操作禁止札についての「操作禁止札番号」、それぞれ当該操作禁止札の取付け対象となる操作禁止対象機器に関する情報である「機器番号」、「機器情報」、「アイソレ化状態」、「復旧状態」の各情報を書き込んで記録する場合となっている。
【0050】
操作禁止札処理装置6は、定期点検ごとに必要となる各操作禁止札を作成するのに用いられる。より具体的には、定期点検ごとに必要となる各操作禁止札についての操作禁止札情報を操作禁止札5の目視情報記録部25に書き込んだり、あるいは目視情報記録部25に既に記録されている操作禁止札情報を書き換えたりするのに用いられる。このような操作禁止札処理装置6は、一般的に用いられているリライトカード処理装置と同様な機能を有する装置として構成され、一例として、図4にブロック図として示すような構成となる。
【0051】
図4の操作禁止札処理装置6は、目視情報記録部25に記録されている操作禁止札情報(目視情報)の読取り処理を行うリーダ部31、目視情報記録部25に操作禁止札情報を書き込むための印刷処理を行う印刷部32、目視情報記録部25に記録する操作禁止札情報の一時的記憶に機能する記憶部33、目視情報記録部25に印刷する操作禁止札情報についての印刷イメージを生成する印刷イメージ生成部34、操作禁止札情報をシステム用サーバ2から取り込むなどのためになされる外部との通信に機能する通信部35、操作禁止札情報やその印刷イメージの表示などに機能する表示部36、及び以上の各機能部の制御を行う制御部37を備えた構成となっている。なお、操作禁止札処理装置6は、以上の各機能部の他に、例えば目視情報記録部25に対する印刷や消去を実行する印字ヘッドや消去ヘッドなども備えることになるが、それらについての図示は省略してある。
【0052】
作業責任者カード7は、現場用端末装置4で進捗情報の入力を行う権限を有する作業者である作業責任者(各作業グループにおける作業責任者)が保持する作業者カードであり、RFIDタグなどの無線ICチップを埋め込んで電子情報記録部38が設けられており、この電子情報記録部38に当該作業責任者を識別する作業者識別情報を電子的に記録できるようにされている。
【0053】
以下では、以上のような保守点検工程管理システム1の運用例について説明する。図5に示すのは、保守点検工程管理システム1による工程管理の下で行われる保守点検における各作業工程の流れである。まず作業計画の立案がなされ(ステップS1)、それを受けて作業票の作成がなされる(ステップS2)。作業票が作成されると、それに用いた作業票情報を利用して操作禁止札の作成がなされる(ステップS3)。具体的には、作業票に記載された作業票情報から必要な情報を抽出して操作禁止札情報を生成させ、その操作禁止札情報を目視情報記録部25に印刷で書き込んで操作禁止札5を作成する。こうした操作禁止札の作成には、二つの方式がある。一つの方式は、目視情報記録部25の操作禁止札情報を常に全て書き換えるようにする全書換え方式であり、他の方式は、目視情報記録部25の操作禁止札情報を必要に応じて部分的に書き換えるようにする部分書換え方式である。
【0054】
全書換え方式の操作禁止札作成における処理は図6に示すような流れとなる。まず操作禁止札の識別情報を読み取り(ステップS21)、次いで今回の保守点検における新たな操作禁止札情報を取得する(ステップS22)。操作禁止札情報の取得は、作業件名(単位保守点検作業)ごとに作成される作業票に基づいてなされる。より具体的には、該当の作業票の作業票番号や作業票に記載されている操作禁止対象機器個々に関する情報(機器番号、機器情報、アイソレ化状態、アイソレ解除状態など)を取得する。
【0055】
今回操作禁止札情報を取得したら、それについて印刷イメージを作成し(ステップS23)、それから旧操作禁止札情報の消去を行い(ステップS24)、最後に今回操作禁止札情報の印刷を行い(ステップS25)、処理終了となる。
【0056】
一方、部分書換え方式の操作禁止札作成における処理は図7に示すような流れとなる。まず操作禁止札の識別情報を読み取り(ステップS31)、次いで旧操作禁止札情報を読み取り(ステップS32)、さらに今回の保守点検における操作禁止札情報を上述のステップS22の場合と同様にして取得する(ステップS33)。
【0057】
旧操作禁止札情報の読取りと今回操作禁止札情報の取得がなされたら、それら両操作禁止札情報の対比を行い(ステップS34)、それから対比結果を判定する(ステップS35)。具体的には、旧操作禁止札情報と今回操作禁止札情報の対比結果から旧操作禁止札情報と今回操作禁止札情報に共通の情報があるかを判定する。この判定の結果は、「全ての情報が共通」、「一部の情報が共通」、「共通情報なし」のいずれかとなり、これに応じて書換え不要処理(ステップS36)、部分書換え処理(ステップS37)、全面書換え処理(ステップS38)のいずれかに進む。書換え不要処理に進んだ場合には、処理終了となる。一方、部分書換え処理又は全面書換え処理に進んだ場合には、ステップS39として印刷イメージの作成を行う。印刷イメージの作成は、部分書換え処理を経た場合、書換えを必要とする操作禁止札情報についてだけ印刷イメージを作成し、一方、全面書換え処理を経た場合、今回操作禁止札情報全てについて印刷イメージを作成する。
【0058】
印刷イメージの作成を終えたら旧操作禁止札情報の消去を行う(ステップS40)。旧操作禁止札情報の消去は、ステップS39で作成の印刷イメージに対応させて旧操作禁止札情報を消去するようにして行う。それから最後にステップS41で作成の印刷イメージにより操作禁止札情報の印刷を行い、処理終了となる。
【0059】
図5に戻って、操作禁止札の作成を終えたら、作業票の発行となり(ステップS4)、次いで作業票の受付が行われる(ステップS5)。なお、作業票はアイソレ作業担当作業グループと保守点検作業担当作業グループの間で持ち回りとなる。つまり、まず作業票にしたがってアイソレ化作業(操作禁止札の取付け作業)がなされ、それを終えたら作業票が保守点検作業担当作業グループに引き渡され、保守点検作業のために用いられる。
【0060】
作業票の受付に続いてアイソレ化作業が実行され(ステップS6)、それを終えると作業票の保守点検作業担当作業グループへの引き渡しが行われ(ステップS7)、それを受けて保守点検作業が実行される(ステップS8)。つまり保守点検作業は、アイソレ化作業(操作禁止札の取付け作業)がなされることを条件に行われることになる。
【0061】
ここで、作業票の発行以後については、各作業、あるいはアイソレ化作業や保守点検作業における各作業項目が実行されるごとに現場用端末装置4で進捗情報の入力を行う。作業項目実行ごとの進捗情報入力は、現場用端末装置4に表示させる進捗情報入力画面を用いて行う。図8に示すのは、現場用端末装置4に表示される進捗情報入力画面の例である。この例の進捗情報入力画面41では、進捗情報の入力を必要とする各作業項目を表示する作業項目表示欄42が設けられるとともに、それら作業項目表示欄42に対応させてチェックボタン43と進捗情報表示欄44が設けられている。このような進捗情報入力画面41による作業項目実行ごとの進捗情報入力は、まず作業責任者カード7を読取り器45で読み取らせて作業責任者カード7の電子情報記録部38に記録の作業者識別情報を現場用端末装置4に取り込ませ、それから作業項目表示欄42に表示の作業項目から該当する作業項目を選択し、その作業項目表示欄42に対応するチェックボタン43をクリック(押下)する。すると、進捗情報入力手段16による支援により、当該作業項目についての進捗情報の入力がなされ、その結果が進捗情報表示欄44に表示される。なお、作業責任者カード7からの作業者識別情報の取込みとチェックボタン43のクリックの順番は逆であってもよい。
【0062】
保守点検作業を終えると復旧作業が行われる(ステップS9)。具体的には、アイソレ状態にされている操作禁止対象機器から操作禁止札を回収してアイソレ解除とする。復旧作業に続いて操作禁止札の回収確認を行い(ステップS10)、終了となる。操作禁止札の回収確認は、図3に示すように、操作禁止札5の電子情報記録部24から操作禁止札番号などの識別情報を読取り器45で読み取って現場用端末装置4に取り込み、その識別情報を操作禁止札データベース19に格納の操作禁止札使用情報とつき合わせるなどすることでなされる。なお、図3では、1枚の操作禁止札5に対して識別情報の読み取りを行う状態を示しているが、実際には複数枚の操作禁止札に対して一括的に識別情報の読み取りを行うことになる。
【0063】
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、これは代表的な例に過ぎず、本発明はその趣旨を逸脱することのない範囲で様々な形態で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】一実施形態による保守点検工程管理システムの全体的な構成を示す図である。
【図2】保守点検工程管理手段の構成を示す図である。
【図3】操作禁止札の構成を示す図である。
【図4】操作禁止札処理装置の構成を示す図である。
【図5】保守点検における各作業工程の流れを示す図である。
【図6】全書換え方式の操作禁止札作成処理の流れを示す図である。
【図7】部分書換え方式の操作禁止札作成処理の流れを示す図である。
【図8】進捗情報入力画面の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0065】
1 保守点検工程管理システム
4 現場用端末装置
5 操作禁止札
6 操作禁止札処理装置
7 作業責任者カード(作業者カード)
13 作業票管理手段
15 進捗管理手段
24 電子情報記録部
25 目視情報記録部
41 進捗情報入力画面
42 作業項目表示欄

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作禁止を明示するために対象機器に取付ける一方で、前記操作禁止対象機器の操作禁止が解除された際に回収するようにして使用され、操作禁止札情報を目視情報として記録する目視情報記録部を有するとともに、識別情報を電子的情報として記録する電子情報記録部を有し、前記電子情報記録部に記録の識別情報を電子的に読み取ることで前記回収に関する管理を行えるようにされている操作禁止札において、
前記目視情報記録部は、前記操作禁止札情報の書込みと消去を繰返し行えるように形成されていることを特徴とする操作禁止札。
【請求項2】
設備の保守点検に際して保守点検対象機器の周辺における操作禁止対象機器に操作禁止を明示するための操作禁止札が取付けられることを条件に前記保守点検対象機器に対する保守点検作業を行い、保守点検作業終了後に前記操作禁止対象機器に取付けの前記操作禁止札の回収を行うようにして進められ、前記操作禁止札は、操作禁止札情報を目視情報として記録する目視情報記録部を有するとともに、識別情報を電子的情報として記録する電子情報記録部を有し、前記電子情報記録部に記録の識別情報を電子的に読み取ることで前記回収に関する管理を行えるようにされている設備の保守点検における工程管理に用いられる保守点検工程管理システムにおいて、
前記操作禁止札における前記目視情報記録部が前記目視情報の書込みと消去を繰返し行えるように形成されるとともに、前記目視情報記録部に対する前記目視情報の書込みと消去をなせる操作禁止札処理装置を備え、前記操作禁止札処理装置により新たな操作禁止札情報を前記目視情報記録部に記録して当該の保守点検作業に関し操作禁止対象とする各機器用の操作禁止札を発行するようにされていることを特徴とする保守点検工程管理システム。
【請求項3】
保守点検に関する情報が記載される作業票の管理を行う作業票管理手段を備え、前記作業票管理手段による前記作業票の作成に用いた情報を利用して前記操作禁止札処理装置による前記各機器用の操作禁止札の発行をなせるようにされていることを特徴とする請求項2に記載の保守点検工程管理システム。
【請求項4】
保守点検の作業進捗状態に関する情報である進捗情報を管理する進捗管理手段を備えるとともに、作業現場で使用される現場用端末装置を備え、さらに前記現場用端末装置で前記進捗情報の入力を行う作業者を識別する作業者識別情報が電子的に記録された作業者カードを備え、そして前記現場用端末装置は、保守点検における作業項目が表示される進捗情報入力画面を表示できるようにされ、前記進捗情報入力画面における前記作業項目から該当する作業項目を指定するとともに、前記作業者カードの前記作業者識別情報を前記現場用端末装置に読み取らせることで、当該作業項目についての現在の進捗状態に関する情報を前記進捗管理手段に入力できるようにされていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の保守点検工程管理システム。
【請求項5】
保守点検の作業進捗状態に関する情報である進捗情報を管理する進捗管理手段を備えるとともに、作業現場で使用される現場用端末装置を備え、そして前記現場用端末装置を介して前記進捗情報の前記進捗管理手段への入力をなせるようにされている保守点検工程管理システムにおいて、
前記現場用端末装置で前記進捗情報の入力を行う作業者を識別する作業者識別情報が電子的に記録された作業者カードを備え、そして前記現場用端末装置は、保守点検における作業項目が表示される進捗情報入力画面を表示できるようにされ、前記進捗情報入力画面における前記作業項目から該当する作業項目を指定するとともに、前記作業者カードの前記作業者識別情報を前記現場用端末装置に読み取らせることで、当該作業項目についての現在の進捗状態に関する情報を前記進捗管理手段に入力できるようにされていることを特徴とする保守点検工程管理システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2010−134796(P2010−134796A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−311532(P2008−311532)
【出願日】平成20年12月5日(2008.12.5)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】