説明

操作端末ユニット及び操作用具

【課題】ユーザの操作性を向上させることが可能な操作用具と、入力操作制御を実行する情報端末との組合せからなる操作端末ユニット等を提供する。
【解決手段】情報端末は、画像表示面への押下操作を検出して、押下操作の検出位置を入力するタッチパネルを有し、タッチパネルからの入力に基づき、画像表示面に対して同時になされた押下操作の数を認識するとともに、画像表示制御に必要な複数のタスクのうち、押下操作の数および検出位置の組合せに応じて異なるタスクを選択して実行する。このような情報端末に対する操作用具について、ユーザに装着される付け爪部16と、画像表示面への接触面積がユーザの指よりも小さい凸部であって、付け爪部16の先端面181を覆うように配設された第1の凸部201と、先端面181に対して所定の傾斜角をなす傾斜面において第1の凸部201に離間して配設された第2の凸部202,203とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルを有する情報端末においてユーザの操作性を向上させるための技術及び操作用具等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表示デバイスと入力デバイスとが一体に構成されてなるタッチパネルは、直感的な操作を要求する様々な装置に搭載されてきた。特に、インターネット及び高速無線通信の技術の向上に伴い、これら技術を利用するアプリケーションの種類も増加し、このような各種アプリケーションをいつでもどこでも気軽に使用でき、且つ容易に操作できるように、コミュニケーションツールを有する携帯情報端末に搭載されることで、タッチパネルがより多くの人に用いられるようになった。
【0003】
この種のタッチパネルが搭載された携帯情報端末(以下「スマートフォン」という)では、一般的にコミュニケーションツールの一つとしての通話機能を実現させるため、端末本体の大きさに制約がかかり、これに伴ってタッチパネルの画面の大きさも、一定の範囲内に収まるように制限されることになる。このため、タッチパネルへの入力操作を指で直接行うと、画面との接触面積が大きくなり、操作性の低下につながる虞があることから、全体がペン状に形成されて、先端に画面に傷をつけないために比較的剛性の低い樹脂製の凸部を設けた操作用具(以下「スタイラス」という)が使われることが多い。
【0004】
また、このようなタッチパネルが搭載された情報端末(以下「スマートフォン等の情報端末」という)では、指やスタイラス等で行う2種類の入力操作に応じて、アプリケーションにおけるタスクを切り替える制御(以下「入力操作制御」という)が、各種提案されている。例えば、タッチパネルへの接触圧力が所定値よりも大きい場合に、ポインタやカーソル等の指示画像を画面に表示させたり(特許文献1参照)、タッチパネルの任意の一点への押圧時間が所定時間よりも長い場合に、その押圧された画面上の位置に指示画像を移動させたり(特許文献2参照)すること等がある。
【0005】
このようにスマートフォン等の情報端末では、単に接触圧力や押圧時間の違いによって、タスクが自動的に切り替わることで、ユーザの作業負担を軽減できるため、入力操作制御についての各種バリエーションが検討されており、そのうち幾つかはスマートフォン等の情報端末のうち一部の端末に既に実装されている。例えば、2種類の入力操作について、タッチパネルを1本の指で押下する場合と、タッチパネルを2本の指で同時に押下する場合とによって区分するものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4587616号公報
【特許文献2】特許第3212914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来のスタイラスと入力操作制御を実行するスマートフォン等の情報端末との組合せでは、以下のような不都合が考えられた。
(1)特許文献1に記載の入力操作制御では、スタイラスの先端部(凸部)が比較的剛性の低い部材からなり、なお且つ、スタイラスの本体部がペン状であるため、ユーザの押下操作によってタッチパネルへの接触圧力を調整することが困難であるという問題があった。
【0008】
(2)特許文献2に記載の入力操作制御では、ユーザがスタイラスを把持した姿勢で所定時間経過するのを待つ必要があるため、ユーザの作業が遅延することに加えて、手や腕などに身体的な疲労を与えてしまう虞があるという問題があった。
【0009】
(3)タッチパネルを1本の指で押下する場合と、タッチパネルを2本の指で押下する場合とによって、タスクを切り替える入力操作制御では、スタイラスを持ち替えて入力操作を行う必要があるため、かえってユーザの作業負担を増大させてしまうことに繋がりかねないという問題があった。
【0010】
本発明は、上記問題点を解決するために、ユーザの操作性を向上させることが可能な操作用具と入力操作制御を実行するスマートフォン等の情報端末との組合せからなる操作端末ユニット、及び情報端末の操作に用いられる操作用具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するためになされた本発明の操作端末ユニットは、画像を表示する画像表示面への押下操作を検出して、その押下操作の検出位置を入力するタッチパネルを有し、タッチパネルに対する画像の表示制御に必要な複数のタスクのうち、タッチパネルからの入力に基づいて選択されたタスクを実行する情報端末と、上記押下操作に用いられる操作用具とを備える。
【0012】
本発明では、情報端末について、タッチパネルからの入力に基づき、画像表示面に対して同時になされた押下操作の数を認識するとともに、押下操作の数および検出位置の組合せに応じて異なるタスクを選択するように構成した。また、操作用具について、ユーザに把持または装着される本体部、及び、本体部に設けられて上記画像表示面への接触面積が少なくともユーザの指と比較して小さい複数の凸部を有するように構成した。さらに、複数の凸部について、本体部の先端面を覆うように配置された第1の凸部と、その先端面に対して予め決められた傾斜角をなす傾斜面において、第1の凸部に離間して配置された第2の凸部とからなるように構成した。
【0013】
このような構成では、操作用具について、本体部の先端面が上記画像表示面に向けられると、第1の凸部だけが上記画像表示面に接触可能な状態(第1の姿勢状態)となり、本体部の傾斜面が上記画像表示面に向けられると、第1の凸部と第2の凸部とが上記画像表示面に接触可能な状態(第2の姿勢状態)となる。なお、ユーザは、操作用具を所定方向に一定量傾斜させるだけで、第1の姿勢状態および第2の姿勢状態のうち一方から他方の状態に、操作用具の姿勢を変えることができる。
【0014】
よって、本発明によれば、画像表示面に対して同時に行う押下操作の数をユーザに容易に変更させることができ、なお且つ、この押下操作の数に応じて異なるタスクを情報端末に実行させることができるので、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0015】
なお、操作用具については、スタイラスのように本体部がユーザに把持されるようにペン状に形成されており、上記の先端部および傾斜面がこのペン状の本体部と同一軸上に設けられた先端部を構成するものであってもよい。
【0016】
あるいは、本体部は、指サックのようにユーザの指の一部に装着される形状を有してもよいし、付け爪のようにユーザの爪に装着される形状を有してもよい。このような形状によれば、ユーザは、情報端末を使用しない場合であっても、操作用具をユーザの指または爪に装着しておくことで、操作用具を携帯することができ、情報端末を使用する場合には、操作用具を把持することなく、指を動かすだけで直ちに操作することができる。また、このような形状によれば、ユーザは、一本の指だけを使って押下操作を行うことができるため、スタイラスを使用する場合と比較してユーザの操作性をより向上させることができる。
【0017】
ところで、情報端末については、画像表示面に対して同時になされた押下操作の数(及び検出位置)だけに応じて異なるタスクを選択するようにしてもよい。
あるいは、情報端末は、画像表示面に対して同時になされた押下操作の数が2つである場合、各検出位置の2点間距離に応じて異なるタスクを選択するようにしてもよい。この場合、操作用具について、本体部が傾斜面を複数有する形状であり、第2の凸部が、本体部の傾斜面の各々に1つずつ、第1の凸部との距離が互いに異なるように配置されていることが望ましい。
【0018】
このように構成された操作端末ユニットによれば、ユーザは、画像表示面に対して同時に3点以上の押下操作を行うことなく、3つ以上の異なるタスクを1回の押下操作で容易に選択することができる。また、逆に言うと、画像表示面に対して同時に3点以上の押下操作を行うための複雑な構成を操作用具に課さなくてよいため、操作用具の設計や製造等に係るコストを抑制することができる。
【0019】
なお、操作端末ユニットを構成する操作用具や情報端末を単体で市場に流通させてもよい。操作用具を単体で構成しても、対応した情報端末と組み合わせることによって上述した効果を得ることができるし、情報端末を単体で構成しても、例えば対応した操作用具と組み合わせることによって上述した効果を得ることができる。後者の場合、情報端末は、画像を表示する画像表示面を検出して、その押下操作の検出位置を入力するタッチパネルと、そのタッチパネルからの入力に基づき、画像表示面に対して同時になされた押下操作の数を認識する認識手段と、そのタッチパネルに対する画像の表示制御に必要な複数のタスクのうち、認識手段にて認識した押下操作の数および上記検出位置の組合せに応じて異なるタスクを選択して実行する選択実行手段とを備え、この選択実行手段が、画像表示面に対して同時になされた押下操作の数が2つである場合、各検出位置の2点間距離に応じて異なるタスクを選択するように構成される。
【0020】
また、このような情報端末の構成は、タッチパネルを有するコンピュータを上記の認識手段および選択実行手段として機能させるためのプログラムに発展させることもできるし、タッチパネルの表示制御方法に発展させることもできる。後者の場合、表示制御方法は、タッチパネルからの入力に基づき、画像表示面に対して同時になされた押下操作の数を認識する認識工程と、タッチパネルに対する画像の表示制御に必要な複数のタスクのうち、認識手段にて認識した押下操作の数およびタッチパネルによる押下操作の検出位置の組合せに応じて異なるタスクを選択して実行する選択実行工程とを備え、この選択実行工程が、画像表示面に対して同時になされた押下操作の数が2つである場合、各検出位置の2点間距離に応じて異なるタスクを選択するように構成される。
【0021】
また、操作用具については、少なくとも以下の構成であるとよい。
即ち、画像を表示する画像表示面への押下操作を検出して、その押下操作の検出位置を入力するタッチパネルを有する情報端末に対して、上記押下操作に用いられる操作用具であって、ユーザに把持または装着される本体部と、本体部に設けられて上記画像表示面への接触面積が少なくともユーザの指と比較して小さい複数の凸部とを備え、これらの複数の凸部が、本体部の先端面を覆うように配置された第1の凸部と、先端面に対して予め決められた傾斜角をなす傾斜面において、第1の凸部に離間して配置された第2の凸部とからなる。この構成のもと、(1)本体部がユーザに把持されるようにペン状に形成され、且つ、上記の先端面および傾斜面が本体部と同一軸上に設けられた先端部を構成する操作用具であるか、あるいは、(2)本体部がユーザの指の一部またはユーザの爪に装着される形状を有する操作用具であればよい。
【0022】
特に上記(2)の構成によれば、前述のように、ユーザは、情報端末を使用しない場合であっても、操作用具をユーザの指または爪に装着しておくことで、操作用具を携帯することができ、情報端末を使用する場合には、操作用具を把持することなく、指を動かすだけで直ちに操作することができ、しかも、一本の指だけを使って押下操作を行うことができるため、スタイラスを使用する場合と比較してユーザの操作性をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】第1実施形態の操作用具の構造を表す説明図である。
【図2】画像表示面への押下操作の一例を表す説明図である。
【図3】第1実施形態の情報端末の構成を表す構成図である。
【図4】タッチパネルに対する画像の表示制御の一例を表すフローチャートである。
【図5】画像表示面の一例を表す第1の説明図である。
【図6】画像表示面の一例を表す第2の説明図である。
【図7】第1実施形態の操作端末ユニットの動作例を表す説明図である。
【図8】第2実施形態の操作用具の構造を表す説明図である。
【図9】画像表示面の一例を表す第3の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[第1実施形態]
以下、本発明が適用された第1実施形態を図面と共に説明する。
[ネイルデバイス(操作用具)]
はじめに、本発明が適用された第1実施形態の操作用具としてのネイルデバイスについて説明する。なお、本第1実施形態のネイルデバイスは、両面テープや接着剤、粘着材等でユーザの爪に貼り付けられる付け爪を基に開発されたものであり、後述する情報端末におけるタッチパネルの画像表示面に対して押下操作を行うためのポインティングデバイスである。
【0025】
図1に示すネイルデバイス10は、ユーザの利き手において、人差し指の爪に貼り付けられる人差し指用のネイルデバイス(以下「主ネイルデバイス」という)11と、親指の爪に貼り付けられる親指用のネイルデバイス(以下「副ネイルデバイス」という)12と、他の指の爪に貼り付けられる付け爪13〜15と、ユーザの利き手でない方の各指の爪に貼り付けられる付け爪(図示せず)とからなる。なお、これらのネイルデバイス11,12及び全ての付け爪の表面には、全体として統一感のあるデザインが施されている(図1A参照)。
【0026】
主ネイルデバイス11及び副ネイルデバイス12はともに、付け爪としての役割を兼ねて爪に貼り付けられる付け爪部16と、付け爪部16に設けられた複数の凸部20とを備えている。
【0027】
付け爪部16は、デザインが施された表面171を有する表面部17と、表面部17から見て先端側(爪の伸びる方向)に設けられ、表面171に対してほぼ垂直(傾斜角が90°)となるように下方に延びた先端面181を有する先端部18と、先端部18から見て表面部17の左右両縁に沿うように設けられ、先端面181に対して所定の傾斜角(例えば45°)をなす側面191を有する側面部19とからなる(図1B参照)。
【0028】
なお、付け爪部16では、先端部18及び側面部19が、少なくともユーザの指先よりも先端側(爪の伸びる方向)に位置するように形成されている。
付け爪部16の厚みは、表面部17において一般的な付け爪の厚みとほぼ同じであるが、側面部19及び先端部18において、一般的な付け爪の厚みに比べて大きくなるように形成されている。例えば、付け爪部16の厚みは、表面171では約1mmであり、側面191では約1〜1.5mmとなり、先端面181では約1.5mmとなる。
【0029】
また、付け爪部16の幅は、表面部17において一般的な付け爪の幅とほぼ同じであるが、先端部18に向かって、一般的な付け爪の幅に比べて小さくなるように形成されている。例えば、付け爪部16の幅は、表面171では約10〜15mmであり、先端面181では約2mmとなる。
【0030】
一方、凸部20は、タッチパネルの画像表示面に傷をつけない程度に剛性の低い樹脂素材からなり、付け爪部16の先端面181を覆うように先端部18に少なくとも設けられている。例えば、凸部20は、直径約2.5mmの球状に形成された本体の表面から、その本体の中心に向かって輪切り状のスリットが設けられており、付け爪部16の先端部18(側面部19も同様)がスリットに差し込まれて接着される。また、例えば、凸部20は、直径約2.5mmの半球状に形成された本体の底面(輪切り面)が付け爪部16の表面171に接着されることにより、表面部17に配置される。
【0031】
本第1実施形態では、主ネイルデバイス11において、付け爪部16の先端部18と表面部17とにそれぞれ1つずつ凸部20が設けられ、両者の間隔(距離)が予め決められた第1離間距離(例えば5mm)となるように、各凸部20が配置されている。
【0032】
また、副ネイルデバイス12において、付け爪部16の先端部18と側面部19(詳細には、親指への装着時に人差し指の反対側となる側面部19)とにそれぞれ1つずつ凸部20が設けられ、両者の間隔(距離)が前述の第1離間距離とは異なる距離として予め決められた第2離間距離(例えば8mm)となるように、各凸部20が配置されている。
【0033】
なお、以下では、付け爪部16において、先端部18に設けられた凸部20を先端凸部201、表面部17に設けられた凸部20を表面凸部202、側面部19に設けられた凸部20を側面凸部203という。
【0034】
以上のように構成された主ネイルデバイス11では、付け爪部16がユーザの人差し指の爪に装着され、ユーザがある対象物の表面(対象表面)に、先端部18(先端面181)を向けると、先端凸部201だけを対象表面に接触させることが可能となる(図2A参照)。また、ユーザが対象表面に表面部17(表面171)を向けると、互いに第1離間距離だけ離れた先端凸部201と表面凸部202とをともに、対象表面に接触させることが可能となる(図2B参照)。
【0035】
また、以上のように構成された副ネイルデバイス12では、付け爪部16がユーザの親指の爪に装着され、ユーザが対象表面に、先端部18(先端面181)を向けると、先端凸部201だけを対象表面に接触させることが可能となる(図2C参照)。また、ユーザが対象表面に側面部19(側面191)を向けると、互いに第2離間距離だけ離れた先端凸部201と側面凸部203とをともに、対象表面に接触させることが可能となる(図2D参照)。
【0036】
なお、図2A及び図2Cに示すように、先端凸部201だけを画像表示面に押下する操作が、後述するタップやドラッグ等に対応し、図2B及び図2Dに示すように、先端凸部201と表面凸部202(又は側面凸部203)とをともに画像表示面に押下する操作が、後述する2本指タップや2本指ドラッグ等に対応する。
【0037】
[スマートフォン(情報端末)]
次に、本発明が適用された第1実施形態の情報端末としてのスマートフォンについて説明する。なお、本第1実施形態のスマートフォンは、携帯電話機能(通話機能)や、電子メールの送受信機能、WEB閲覧機能、文章作成機能、カメラ機能、画像(静止画・動画)の閲覧機能、音楽ファイルの再生機能、ゲーム機能等といった各種機能をそれぞれ実現するための複数のアプリケーションが実装された多機能携帯情報端末である。また、本第1実施形態のスマートフォンは、前述のネイルデバイス10とともに操作端末ユニット1を構成する。
【0038】
図3に示すスマートフォン5は、少なくとも、タッチパネル部30、無線通信部33、カメラ部35、音声入力部37、音声出力部39、及び制御部40を備えて構成されている。
【0039】
カメラ部35は、レンズを介して結像される光学的な被写体を光電変換して電荷を保持する撮像素子を有し、この撮像素子を介して入力した電圧信号に基づいて、画像データを生成する周知のものである。
【0040】
音声入力部37は、周囲から集音した音声を電圧信号に変換するマイクロフォンを有し、このマイクロフォンを介して入力した電圧信号に基づいて、音声データを生成する周知のものである。
【0041】
音声出力部39は、音声データを音声信号に復調する復調器や、復調器にて復調された音声信号を増幅するアンプ、アンプにて増幅された音声信号に基づく出力を行うスピーカ等を有する周知のものである。
【0042】
無線通信部33は、スマートフォン5の位置をカバーする通信エリア内の基地局に接続され、他の携帯情報端末(又は携帯電話機)との間で通話に関する音声データや電子メールに関する各種データ等の授受を行ったり、インターネット網を介して、WEB上のサーバ等との間で各種データのダウンロード及びアップロードを行ったりする周知のものである。
【0043】
タッチパネル部30は、各種データに基づく画像を表示する表示パネル31、及び、表示パネル31の表面に一体的に配設された入力パネル32からなる周知のものである。なお、表示パネル31は、矩形状に形成され、例えば対角線が3.5インチの薄型の液晶ディスプレイあるいは有機ELディスプレイにて構成されている。
【0044】
入力パネル32は、ユーザによる表示パネル31の画像表示面への押下操作を検出して、その押下操作がなされた画像表示面上の座標(検出位置)を表す位置データを、制御部40に入力する周知のものである。なお、入力パネル32としては、マトリックススイッチ方式や、抵抗膜方式、表面弾性波方式、電磁誘導方式、静電容量方式などの周知の方式のうちいずれの方式のものが採用されてもよい。
【0045】
制御部40は、CPU,ROM,RAM,フラッシュメモリ,I/O,及び各部を接続するバスライン等からなる周知のマイクロコンピュータ(マイコン)を中心に構成されている。制御部40では、CPUが、ROMやフラッシュメモリに記憶されたプログラム(OSやアプリケーション等)に基づいて、RAMを作業エリアとして、多機能携帯情報端末としての各種機能を実現するための処理を実行する。
【0046】
例えば、制御部40のCPUは、通話機能を実現するための処理として、音声入力部37から入力された音声データを、無線通信部33を介して他の携帯電話機等に送信したり、他の携帯電話機から無線通信部33を介して受信した音声データに基づく出力を、音声出力部39を介して行ったりする。また、例えば、制御部40のCPUは、カメラ部35にて生成された画像データをフラッシュメモリに記憶したり、フラッシュメモリやRAMに記憶されている各種データを、無線通信部33を介して外部に送信したりする。
【0047】
また、制御部40のCPUは、OSやアプリケーション等のプログラムに予め割り当てられたタスクに基づいて、表示パネル31に各種画像を表示したり、入力パネル32から入力された位置データに基づいて、ユーザによって押下操作された画像や画像領域に対応するタスクを実行したりする。例えば、制御部40のCPUは、表示パネル31に対する画像の表示制御に必要なプログラムにおいて、そのプログラムを構成する複数のタスクのうち、入力パネル32からの入力に応じたタスクを選択して実行する表示制御処理を実行する。
【0048】
また、制御部40のCPUは、入力パネル32から入力された位置データに基づいて、押下操作に対応する位置(検出位置)の他に、表示画像を軽くつつくような押下操作(タップ)や、表示画像をすばやく続けて2回つつくような押下操作(ダブルタップ)、画像表示面を押下したまま上下左右にずらす操作(ドラッグ)を少なくとも認識する操作認識処理(入力操作制御に相当する)を行う。
【0049】
さらに、操作認識処理では、入力パネル32の画像表示面に対して同時になされる押下操作の数も認識する。以下では、画像表示面に対して同時になされる押下操作の数が2回のときのタップを2本指タップ、同様に押下操作の数が2回のときのダブルタップを2本指ダブルタップ、押下操作の数が2回のときのドラッグを2本指ドラッグという。なお、押下操作の数が1回のときについては、単にタップ、ダブルタップ、ドラッグということにする。
【0050】
ところで、制御部40のROMやフラッシュメモリには、多機能携帯情報端末としての各種機能を実現するための各種プログラム(OSやアプリケーション等)が記憶されている。例えば、メール機能を実現するプログラムが操作認識処理を介して起動されると、表示制御処理を介してメール作成画面50(図3B参照)が表示パネル31に表示される。
【0051】
なお、メール作成画面50では、複数の操作キー52が表示されており、例えば、複数の操作キー52のうちタップされた操作キー52の組合せに基づいて、複数の候補となる変換文字が選択領域54に表示され、選択領域54においてタップされた変換文字が本文領域56に反映される。
【0052】
また、文章作成機能の一つとしての手書きメモ機能を実現するプログラム(以下「手書きアプリケーション」という)が操作認識処理を介して起動されると、制御部40のCPUは、図4に示すフローチャートに沿って、表示制御処理を実行する。
【0053】
手書きアプリケーションが起動されると、制御部40のCPUは、まず、S110では、表示パネル31にメモ画面60(図5A参照)を表示する。なお、メモ画面60は、押下したまま上下左右にずらす操作がユーザによってなされたときの画面上の軌跡を表す画像(以下「文字画像」という)が表示される操作領域62と、操作領域62に表示された文字画像が反映される本文領域64とを有する。
【0054】
続くS120では、入力パネル32から入力される位置データに基づいて、操作領域62又は本文領域64に押下操作がなされたか否かを判断し、操作領域62に押下操作がなされたと判断した場合にはS122に移行し、本文領域64に押下操作がなされたと判断した場合にはS124に移行し、いずれの領域にも押下操作がなされていないと判断した場合には、本ステップを再実行することにより待機する。
【0055】
S122では、操作認識処理による認識結果に基づいて、S120にてなされた押下操作がドラッグ又は2本指ドラッグであるか否かを判断し、ドラッグであると判断した場合にはS132に移行し、ダブルドラッグであると判断した場合にはS134に移行し、いずれの押下操作でもないと判断した場合にはS120に戻る。
【0056】
また、S124においても、同様にS120にてなされた押下操作がドラッグ又は2本指ドラッグであるか否かを判断し、ドラッグであると判断した場合にはS132に移行し、ダブルドラッグであると判断した場合にはS144に移行し、いずれの押下操作でもないと判断した場合にはS120に戻る。
【0057】
操作領域62又は本文領域64にてドラッグされたと判断した場合に進むS132では、手書きアプリケーションにおける通常の操作として予め決められたタスク(以下「通常タスク」という)を実行し、通常タスクの実行後、S120に戻る。通常タスクでは、例えば、操作領域62において、ドラッグ操作がなされたときの画面上の軌跡を表す文字画像を、軌跡を表す線の太さが所定の標準ポイントとなるように表示したり(図5B参照)、本文領域64において、ドラッグ操作がなされたときの画面上の軌跡に対応する文字画像に、ハイライトを重畳表示したりする(図5C参照)。
【0058】
一方、操作領域62にて2本指ドラッグされたと判断した場合に進むS134では、入力パネル32から入力される位置データに基づいて、画像表示面に対して同時に押下操作された2点間距離が、前述の第1離間距離または第2離間距離のいずれであるか判断し、第1離間距離であると判断した場合にはS136に移行し、第2離間距離であると判断した場合にはS138に移行する。
【0059】
S136では、2本指ドラッグ操作がなされたときの画面上の軌跡を表す文字画像を、軌跡を表す線の太さが所定の標準ポイントよりも大きい太字ポイントとなるように表示するタスク(以下「太字タスク」という)を実行し(図6A参照)、太字タスクの実行後、S120に戻る。
【0060】
一方、S138では、操作領域62に表示されている文字画像を消去するタスク(以下「第1消去タスク」という)を実行し(図6B参照)、第1消去タスクの実行後、S120に戻る。なお、第1消去タスクでは、操作領域62に表示されている文字画像のうち、2本指ドラッグ操作に対応する軌跡上に存在する部分を消去する態様であってもよいし、2本指ドラッグ操作(又は2本指タップや2本指ダブルタップでも可)がなされると、操作領域62に表示されている文字画像の全てを消去する態様であってもよい。
【0061】
本文領域64にて2本指ドラッグされたと判断した場合に進むS144では、入力パネル32から入力される位置データに基づいて、2本指ドラッグ操作がなされたときの画面上の軌跡に対応する文字画像に、ハイライトを重畳表示した後、そのハイライト表示された文字画像を消去するタスク(以下「第2消去タスク」という)を実行し(図6C参照)、第2消去タスクの実行後、S120に戻る。
【0062】
[操作端末ユニット]
以上のように構成されたスマートフォン5とネイルデバイス10とからなる操作端末ユニット1では、図7に示すように、主ネイルデバイス11又は副ネイルデバイス12を用いてドラッグ操作が行われると、スマートフォン5は、画像の表示制御に必要な複数のタスクのうち、通常タスクを選択して実行する。
【0063】
また、主ネイルデバイス11を用いて2本指ドラッグ操作が行われると、スマートフォン5は、2本指ドラッグ操作がメモ画面60の操作領域62上で行われた場合には、画像の表示制御に必要な複数のタスクのうち、太字タスクを選択して実行し、2本指ドラッグ操作がメモ画面60の本文領域64上で行われた場合には、第1消去タスクを選択して実行する。
【0064】
また、副ネイルデバイス12を用いて2本指ドラッグ操作がメモ画面60の操作領域62上で行われた場合には、画像の表示制御に必要な複数のタスクのうち、第2消去タスクを選択して実行する。
【0065】
[効果]
以上説明したように、本第1実施形態の操作端末ユニット1では、スマートフォン5が、画像表示面に対して同時になされた押下操作の数と押下操作の検出位置との組合せに応じて異なるタスクを選択して実行し、ネイルデバイス10が、画像表示面に対して所定角傾斜させるだけで上記押下操作の数を変更可能に構成されている。
【0066】
このため、本第1実施形態の操作端末ユニット1によれば、画像表示面に対して同時に行う押下操作の数をユーザに容易に変更させることができ、なお且つ、一度になされた押下操作の数に応じて異なるタスクをスマートフォン5に実行させることができる。よって、ユーザの押下操作に係る作業負担を軽減させることができ、ひいては、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0067】
また、操作端末ユニット1では、スマートフォン5が、画像表示面に対して同時になされた押下操作の数が2つである場合、各押下操作の検出位置の2点間距離に応じて異なるタスクを選択して実行し、主ネイルデバイス11及び副ネイルデバイス12において、互いに離間距離が異なるように凸部20が設けられている。
【0068】
よって、操作端末ユニット1によれば、ユーザは、ネイルデバイス10を用いて2本指ドラッグを行う際に、主ネイルデバイス11及び副ネイルデバイス12のいずれかを選択することで2点間距離を容易に変更することができ、これによりスマートフォン5に異なるタスクを実行させることができる。
【0069】
また、本第1実施形態のネイルデバイス10では、主ネイルデバイス11が、ユーザの人差し指に貼り付けられる付け爪部16に先端凸部201を備え、副ネイルデバイス12が、ユーザの親指の爪に貼り付けられる付け爪部16に先端凸部201と側面凸部203とを備えて構成されている。
【0070】
このため、本第1実施形態のネイルデバイス10によれば、ユーザは、人差し指を動かすことによって、スマートフォン5の画像表示面にてドラッグすることができ、親指を動かすことによって、スマートフォン5の画像表示面にて2本指ドラッグすることができるので、画像表示面に対する人差し指と親指との姿勢をほぼ変えることなく、スマートフォン5に異なるタスクを実行させることができる。
【0071】
[発明との対応]
なお、本第1実施形態において、付け爪部16が本体部の一例、先端凸部201が第1の凸部の一例、表面凸部202及び側面凸部203が第2の凸部の一例、表面171及び側面191が傾斜面の一例に相当する。
【0072】
[変形例]
以上、本発明の第1実施形態について説明したが、本発明は上記第1実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
【0073】
例えば、上記第1実施形態の主ネイルデバイス11では、付け爪部16における先端部18及び側面部19が、少なくともユーザの指先よりも先端側(爪の伸びる方向)に位置するように形成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、付け爪部16が、シート状の付け爪のように薄膜状に形成され、先端部18及び側面部19が、ユーザの爪を被覆するように形成されてもよい。
【0074】
この場合、先端凸部201は、スリットを構成する対向面に両面テープが予め設けられており、付け爪部16の先端部18と爪とがスリットに差し込まれて両面テープによって接着される構成が好ましい。このような構成によれば、先端凸部201を単体で市場に流通させることもできる。
【0075】
また、上記第1実施形態のネイルデバイス10のセットは、主ネイルデバイス11と副ネイルデバイスとを備えて構成されているが、主ネイルデバイス11及び副ネイルデバイスのうち少なくとも1つを備えていればよい。さらに言えば、ネイルデバイス10は、ユーザの人差し指や親指に限らず、他の指に貼り付けられる形態であってもよい。
【0076】
また、上記第1実施形態のネイルデバイス10では、主ネイルデバイス11が、先端凸部201と表面凸部202とを備えて構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、側面凸部203をさらに備えて構成されてもよい。さらに言えば、主ネイルデバイス11が、先端凸部201、表面凸部202、及び側面凸部203の少なくとも1つ(例えば先端凸部201だけ)を備える構成でもよい。あるいは、先端凸部201及び表面凸部202に加えて、先端部18から見て左右両方の側面部19の各々に、先端凸部201からの距離が互いに異なる側面凸部203を1つずつ設ける構成でもよい。
【0077】
また、上記第1実施形態のスマートフォン5は、情報端末の一例として取り上げたものであり、情報端末としては、これに限らず、少なくともタッチパネル部30を有する情報端末であればよく、例えば、スマートフォン5に比べてタッチパネル部30のサイズが大きい携帯情報端末(例えば、スマートパッド)であってもよいし、パーソナルコンピュータ等であってもよい。
【0078】
[第2実施形態]
次に、本発明が適用された第2実施形態の操作用具としての指サックデバイスについて説明する。なお、本第2実施形態の指サックデバイスは、紙をめくるために用いられる指サックを基に開発されたものであり、第1実施形態のネイルデバイスと比較して以下の点で相違する。
【0079】
即ち、操作用具の本体部が、第1実施形態のネイルデバイス10では、爪に貼り付けられる付け爪部16であったのに対し、本第2実施形態の指サックデバイス100では、指に装着される指サック部160(図9A参照)である点で相違する。
【0080】
指サック部160は、比較的剛性の高い樹脂素材(プラスチック等)からなる外側の表面部170と、比較的伸縮性及び粘性の高い樹脂素材(シリコンゴム等)からなる内側の表面部180と、外側の表面部170に対して所定の傾斜角となるように下方に延びた先端面181を有する先端部18とを備えている。なお、内側の表面部180は、指にフィットするように形成されている。
【0081】
一方、凸部20は、タッチパネルの画像表示面に傷をつけない程度に剛性の低い樹脂素材からなり、指サック部160の先端部18と外側の表面部170とにそれぞれ1つずつ設けられている。なお、指サックデバイス100においては、親指に装着される指サック部160と、人差し指に装着される指サック部160とについて、先端部18に設けられた凸部20(先端凸部201)から、外側の表面部170に設けられた凸部(表面凸部202)までの間隔(距離)が互いに異なるように設計されている。
【0082】
以上のように形成された指サックデバイス100によれば、第1実施形態のネイルデバイス10と同等の効果が得られることに加えて、ユーザに容易な付け外しを行わせることができるので、第1実施形態と比較して利便性をより向上させることができる。
【0083】
[変形例]
以上、第2実施形態の指サックデバイス100について説明したが、本発明の操作用具としては、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、図9Bに示すように、ペン状の本体部161と、本体部161の先端面181と先端部18における傾斜面182とにそれぞれ凸部20が設けられてなるスタイラス101であってもよい。
【0084】
この場合、本体部161がユーザに把持され、ユーザが対象表面(画像表示面)に、先端面181を向けると、先端凸部201だけを画像表示面に接触させることが可能となり、画像表示面に傾斜面182を向けると、互いに所定距離だけ離れた2つの凸部20をともに、画像表示面に接触させることが可能となる。
【0085】
[第3実施形態]
次に、本発明が適用された第3実施形態の操作端末ユニットを構成する情報端末としてのスマートフォン5について説明する。なお、本第3実施形態では、制御部40が実行する表示制御処理について、第1実施形態と異なる一例を採り上げる。
【0086】
前述のように、制御部40のROMやフラッシュメモリには、多機能携帯情報端末としての各種機能を実現するための各種プログラム(OSやアプリケーション等)が記憶されている。このうち、WEB閲覧機能を実現するためのプログラム(以下「WEBブラウザ」という)が操作認識処理を介して起動されると、制御部40のCPUは、表示制御処理を介してブラウザ画面70(図9A参照)が表示パネル31に表示される。
【0087】
本第3実施形態では、制御部40のCPUが、入力パネル32から入力される位置データ、及び、操作認識処理による認識結果に基づいて、ブラウザ画面70上の文字画像に対する押下操作がドラッグであると判断した場合、WEBブラウザにおける通常の操作として予め決められたタスク(以下「通常タスク」という)を選択して実行する。具体的には、ドラッグ操作がなされたときの画面上の軌跡に対応する文字画像に、ハイライトを重畳表示する(図9A参照)。
【0088】
一方、制御部40のCPUが、ブラウザ画面70上の文字画像に対する押下操作が2本指ドラッグであると判断した場合、2本指ドラッグ操作がなされたときの画面上の軌跡に対応する文字画像に、ハイライトを重畳表示した後、そのハイライト表示された文字画像に対応する文字列(単語等)を認識し、その文字列をWEB上のサーチエンジンを用いて検索した結果を表示パネル31に表示する(図9B参照)。
【0089】
このような表示制御処理によれば、1度の押下操作(2本指ドラッグ)によって自動的に、ブラウザ画面70上でユーザが知りたい単語等の検索結果を得ることができるので、ユーザの操作性を飛躍的に向上させることができる。
【0090】
以上、第1及び第3実施形態において、制御部40が実行する表示制御処理の一例について説明したが、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な態様にて実施することが可能である。
【符号の説明】
【0091】
1…操作端末ユニット、5…スマートフォン、10…ネイルデバイス、16…付け爪部、17…表面部、18…先端部、19…側面部、20…凸部、30…タッチパネル部、31…表示パネル、32…入力パネル、201…先端凸部、202…表面凸部、203…側面凸部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する画像表示面への押下操作を検出して、該押下操作の検出位置を入力するタッチパネルを有し、該タッチパネルに対する画像の表示制御に必要な複数のタスクのうち、該タッチパネルからの入力に基づいて選択されたタスクを実行する情報端末と、
前記押下操作に用いられる操作用具と、
を備え、
前記情報端末は、前記タッチパネルからの入力に基づき、前記画像表示面に対して同時になされた前記押下操作の数を認識するとともに、該押下操作の数および前記検出位置の組合せに応じて異なるタスクを選択し、
前記操作用具は、ユーザに把持または装着される本体部、及び、該本体部に設けられて前記画像表示面への接触面積が少なくともユーザの指と比較して小さい複数の凸部を有し、
前記複数の凸部は、前記本体部の先端面を覆うように配置された第1の凸部と、該先端面に対して予め決められた傾斜角をなす傾斜面において、該第1の凸部に離間して配置された第2の凸部とからなり、
前記本体部はユーザに把持されるようにペン状に形成されており、
前記先端面および前記傾斜面は、前記本体部と同一軸上に設けられた先端部を構成することを特徴とする操作端末ユニット。
【請求項2】
画像を表示する画像表示面への押下操作を検出して、該押下操作の検出位置を入力するタッチパネルを有し、該タッチパネルに対する画像の表示制御に必要な複数のタスクのうち、該タッチパネルからの入力に基づいて選択されたタスクを実行する情報端末と、
前記押下操作に用いられる操作用具と、
を備え、
前記情報端末は、前記タッチパネルからの入力に基づき、前記画像表示面に対して同時になされた前記押下操作の数を認識するとともに、該押下操作の数および前記検出位置の組合せに応じて異なるタスクを選択し、
前記操作用具は、ユーザに把持または装着される本体部、及び、該本体部に設けられて
前記画像表示面への接触面積が少なくともユーザの指と比較して小さい複数の凸部を有し、
前記複数の凸部は、前記本体部の先端面を覆うように配置された第1の凸部と、該先端面に対して予め決められた傾斜角をなす傾斜面において、該第1の凸部に離間して配置された第2の凸部とからなり、
前記本体部は、ユーザの指の一部またはユーザの爪に装着される形状を有することを特徴とする操作端末ユニット。
【請求項3】
画像を表示する画像表示面への押下操作を検出して、該押下操作の検出位置を入力するタッチパネルを有し、該タッチパネルに対する画像の表示制御に必要な複数のタスクのうち、該タッチパネルからの入力に基づいて選択されたタスクを実行する情報端末と、
前記押下操作に用いられる操作用具と、
を備え、
前記情報端末は、前記タッチパネルからの入力に基づき、前記画像表示面に対して同時になされた前記押下操作の数を認識するとともに、該押下操作の数および前記検出位置の組合せに応じて異なるタスクを選択し、
前記操作用具は、ユーザに把持または装着される本体部、及び、該本体部に設けられて前記画像表示面への接触面積が少なくともユーザの指と比較して小さい複数の凸部を有し、
前記複数の凸部は、前記本体部の先端面を覆うように配置された第1の凸部と、該先端面に対して予め決められた傾斜角をなす傾斜面において、該第1の凸部に離間して配置された第2の凸部とからなり、
前記本体部は、前記傾斜面を複数有する形状であり、
前記第2の凸部は、前記本体部の傾斜面の各々に1つずつ、前記第1の凸部との距離が互いに異なるように配置され、
前記情報端末は、前記画像表示面に対して同時になされた前記押下操作の数が2つである場合、前記各検出位置の2点間距離に応じて異なるタスクを選択することを特徴とする操作端末ユニット。
【請求項4】
画像を表示する画像表示面への押下操作を検出して、該押下操作の検出位置を入力するタッチパネルを有し、該タッチパネルからの入力に基づき、前記画像表示面に対して同時になされた前記押下操作の数を認識するとともに、該タッチパネルに対する画像の表示制御に必要な複数のタスクのうち、該押下操作の数および前記検出位置の組合せに応じて異なるタスクを選択して実行する情報端末に対して、前記押下操作に用いられる操作用具であって、
ユーザに把持または装着される本体部と、
前記本体部に設けられて前記画像表示面への接触面積が少なくともユーザの指と比較して小さい複数の凸部と、
を備え、
前記複数の凸部は、前記本体部の先端面を覆うように配置された第1の凸部と、該先端面に対して予め決められた傾斜角をなす傾斜面において、該第1の凸部に離間して配置された第2の凸部とからなり、
前記本体部はユーザに把持されるようにペン状に形成されており、
前記先端面および前記傾斜面は、前記本体部と同一軸上に設けられた先端部を構成することを特徴とする操作用具。
【請求項5】
画像を表示する画像表示面への押下操作を検出して、該押下操作の検出位置を入力するタッチパネルを有し、該タッチパネルからの入力に基づき、前記画像表示面に対して同時になされた前記押下操作の数を認識するとともに、該タッチパネルに対する画像の表示制御に必要な複数のタスクのうち、該押下操作の数および前記検出位置の組合せに応じて異
なるタスクを選択して実行する情報端末に対して、前記押下操作に用いられる操作用具であって、
ユーザに把持または装着される本体部と、
前記本体部に設けられて前記画像表示面への接触面積が少なくともユーザの指と比較して小さい複数の凸部と、
を備え、
前記複数の凸部は、前記本体部の先端面を覆うように配置された第1の凸部と、該先端面に対して予め決められた傾斜角をなす傾斜面において、該第1の凸部に離間して配置された第2の凸部とからなり、
前記本体部は、ユーザの指の一部またはユーザの爪に装着される形状を有することを特徴とする操作用具。
【請求項6】
画像を表示する画像表示面への押下操作を検出して、該押下操作の検出位置を入力するタッチパネルを有し、該タッチパネルからの入力に基づき、前記画像表示面に対して同時になされた前記押下操作の数を認識するとともに、該タッチパネルに対する画像の表示制御に必要な複数のタスクのうち、該押下操作の数および前記検出位置の組合せに応じて異なるタスクを選択して実行し、前記画像表示面に対して同時になされた前記押下操作の数が2つである場合、前記各検出位置の2点間距離に応じて異なるタスクを選択する情報端末に対して、前記押下操作に用いられる操作用具であって、
ユーザに把持または装着される本体部と、
前記本体部に設けられて前記画像表示面への接触面積が少なくともユーザの指と比較して小さい複数の凸部と、
を備え、
前記複数の凸部は、前記本体部の先端面を覆うように配置された第1の凸部と、該先端面に対して予め決められた傾斜角をなす傾斜面において、該第1の凸部に離間して配置された第2の凸部とからなり、
前記本体部は、前記傾斜面を複数有する形状であり、
前記第2の凸部は、前記本体部の傾斜面の各々に1つずつ、前記第1の凸部との距離が互いに異なるように配置されていることを特徴とする操作用具。
【請求項7】
画像を表示する画像表示面への押下操作を検出して、該押下操作の検出位置を入力するタッチパネルを有する情報端末に対して、前記押下操作に用いられる操作用具であって、
ユーザに把持または装着される本体部と、
前記本体部に設けられて前記画像表示面への接触面積が少なくともユーザの指と比較して小さい複数の凸部と、
を備え、
前記複数の凸部は、前記本体部の先端面を覆うように配置された第1の凸部と、該先端面に対して予め決められた傾斜角をなす傾斜面において、該第1の凸部に離間して配置された第2の凸部とからなり、
前記本体部はユーザに把持されるようにペン状に形成されており、
前記先端面および前記傾斜面は、前記本体部と同一軸上に設けられた先端部を構成することを特徴とする操作用具。
【請求項8】
画像を表示する画像表示面への押下操作を検出して、該押下操作の検出位置を入力するタッチパネルを有する情報端末に対して、前記押下操作に用いられる操作用具であって、
ユーザに把持または装着される本体部と、
前記本体部に設けられて前記画像表示面への接触面積が少なくともユーザの指と比較して小さい複数の凸部と、
を備え、
前記複数の凸部は、前記本体部の先端面を覆うように配置された第1の凸部と、該先端
面に対して予め決められた傾斜角をなす傾斜面において、該第1の凸部に離間して配置された第2の凸部とからなり、
前記本体部は、ユーザの指の一部またはユーザの爪に装着される形状を有することを特徴とする操作用具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図4】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図3】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2013−54726(P2013−54726A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−137089(P2012−137089)
【出願日】平成24年6月18日(2012.6.18)
【分割の表示】特願2011−192890(P2011−192890)の分割
【原出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(310009708)
【Fターム(参考)】