操作装置およびこれを備えた画像装置
【課題】 タッチ式パネルの外装部とSW部の固定に両面テープを使用しているため、部品を交換する際、剥がしづらく再利用する部品を取りだすのが困難な場合があった。再利用するために、両面テープの接着強度をおとすと、接着部に空気が入り、タッチ式パネルの感度が落ちたり、ばらつきが大きくなったりしていた。
【解決手段】 パネルカバーとパネルシャーシを両面テープで固定する場合において、パネルカバー側の接着面を鏡面、パネルシャーシ側の面を梨地面とする。SW部である導光体部の表面は鏡面とする。パネルシャーシ部と基板部の固定も両面テープで固定する場合において、パネルシャーシの基板との接着面は梨地とする。
【解決手段】 パネルカバーとパネルシャーシを両面テープで固定する場合において、パネルカバー側の接着面を鏡面、パネルシャーシ側の面を梨地面とする。SW部である導光体部の表面は鏡面とする。パネルシャーシ部と基板部の固定も両面テープで固定する場合において、パネルシャーシの基板との接着面は梨地とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スキャナ、プリンタ、ファクシミリ、複写機、複合機などの画像読取部または画像記録部を有する画像装置の操作部に関するものである。
【背景技術】
【0002】
画像装置として、フラットベッドタイプのスキャナをインクジェットプリンタ等の記録装置の上に載せた複合機が知られている。たとえば図14、15に示すように、原稿圧板部96の一部に操作部911、LCD部912を設けている。また、LCD部912はヒンジ部912aを中心に開閉できるように構成されており、使用しないときには閉じて、コンパクトに収めるような構成になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−187609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような従来の画像読取記録装置の操作部には、次のような課題が残されていた。
【0005】
タッチ式パネルの外装部とSW部の固定に両面テープを使用しているため、部品を交換する際、剥がしづらく再利用する部品を取りだすのが困難な場合があった。
【0006】
再利用するために、両面テープの接着強度をおとすと、接着部に空気が入り、タッチ式パネルの感度が落ちたり、ばらつきが大きくなったりしていた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の画像読取装置及び記録装置の操作部は、
パネルカバーとシャーシ部を両面テープで固定する。
パネルカバー側の接着面を鏡面、シャーシ側の面を梨地面とする。
SW部である導光体部の表面は鏡面とする。
シャーシ部と基板部の固定も両面テープで固定する。
シャーシ部の基板との接着面は梨地とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の画像読取装置及び記録装置の操作部では、組立後、部品交換の必要が生じた場合の作業であるパネルカバーの剥がし作業において、両面テープは表面が粗いシャーシ面がはがれ、両面テープはパネルカバー側に残る。また、基板とシャーシの接着面においても、両面テープは表面が粗いシャーシ面がはがれ両面テープは基板側に残る。これにより、シャーシの再利用が容易とすることができる。
【0009】
また、SW部である導光体表面は鏡面なので、空気層が入ることなく、しっかりとした接着を確保することができるので、性能を落とすことはない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例に係る画像読取記録装置の斜視図
【図2】本発明の実施例に係る画像読取記録装置の原稿圧板部開放状態の斜視図
【図3】本発明の実施例に係る画像読取記録装置の上面電源OFF状態図
【図4】本発明の実施例に係る画像読取記録装置の上面電源ON状態図
【図5】本発明の実施例に係る画像読取記録装置のパネル部の構造図
【図6】本発明の実施例に係る画像読取記録装置の+−キーの断面図
【図7】本発明の実施例に係る画像読取記録装置の中央キーの断面図
【図8】本発明の実施例に係る画像読取記録装置のパネル基板配置図
【図9】本発明の実施例に係る画像読取記録装置の電源ON時のLCD、キー表示図
【図10】本発明の実施例に係る画像読取記録装置のコピーモード選択時のLCD、キー表示図
【図11】本発明の実施例に係る画像読取記録装置のコピー中のLCD、キー表示図
【図12】本発明の実施例に係る画像読取記録装置のスキャナユニット配置図
【図13】本発明の実施例に係る画像読取記録装置の記録部の斜視図
【図14】従来例に係る画像読取記録装置の斜視図
【図15】従来例に係る画像読取記録装置の原稿圧板開放状態の斜視図
【図16】本発明の実施例に係る画像読取記録装置のパネルシャーシ部表面の斜視図
【図17】本発明の実施例に係る画像読取記録装置のパネルシャーシ部裏面の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1の実施の形態)
以下、図面を参照して本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。また、参照番号にアルファベットを付した符号は、アルファベットを付さない番号のみの部位を構成する下位の部位を示すものである。図1は本発明の一実施形態に係る画像読取記録装置の斜視図であり、図2は図1の画像読取装置の圧板部を開放した図。図1及び図2において、画像読取記録装置は、パネル部1、スキャナ部2、記録部3、電気基板部(不図示)及びカードスロット部4を備えている。なお、本実施形態に係る画像読取記録装置は、記録部を有することから、画像読取記録装置と称することもできる。
【0012】
まず、パネル部1について説明する。
【0013】
図1において、パネル部1は全体としてスキャナ部2に装着されている。また、スキャナが読み取る開閉可能な原稿カバーの上面に配置されている。パネル部1は、回動可能なLCDユニットを設けた構成を有し、パネルカバーキー部11には各種キー13が設けられている。各種キーの機能は例えばカラーコピースタートキー、モノクロコピースタートキー、ストップキー、電源キーなどで、静電容量式の操作キーが設けられている。静電容量式のキーは、人の指をタッチ面に接触することにより、静電容量の変化を検知し、キーを入力せしめるものである。LCDユニット12には、不図示のLCDモジュールと電気基板が内蔵されており、その表面には透明部材のLCD窓12aが設けられている。
【0014】
LCDユニット12は、パネルカバー11に対し、ヒンジ12bを中心に回動可能に装着され、ユーザが操作することができる。
【0015】
図3は、本発明の上面図であり、電源がOFFされている状態であり、上記の操作部はこの状態では見えない状態になっている。また、図4はすべてのキー部を点灯表示させたものであり、キー操作可能な状態でもある。図4において、電源キー111は、静電容量式のキーではなく、タクトスイッチなどの機械式接点のキーで構成されており、電源OFFの状態から、ONとすることが出来る。他に静電容量式のキーとして、イニシャルの状態に戻す、戻るキー1101b、1つ前の状態に戻す、戻るキー1101c、LCD12の画面上のボタンを選択するファンクションキー1101a、LCD12の画面上のカーソルを操作する4つの矢印キー1101f、LCD画面上の同じくカーソルを操作するジョグキー1101d、決定するOKキー1101e、コピー枚数などを設定する+−キー1101g、モノクロコピーをスタートさせるモノクロスタートキー1101h、カラースタートキーをスタートさせるカラースタートキー1101i、動作を停止させるストップキー1101jがそれぞれ独立的に照光するようにしてLEDをON、OFFすることにより、表示、非表示させることが出来る。
【0016】
図5はパネル部1の構造を示した図で、図6は図4の+−キー1101gの断面Aの構造を示した図である。パネルカバー1101と LEDなどの光を導光、照光する導光体1103と、LED1106gを実装しているパネル基板1105があり、接着体1102は、パネルカバー1101と導光体1103を接着している。パネルカバー1101は、アクリル、ABSなどのプラスチックの材料でできているが、透明、もしくは半透明で光が透過するようになっている。パネルカバー1101の接着面は鏡面仕上げでできており、接着体1102に対して、しっかり付くようになっている。また、導光体1103も同じく、光を通すため、透明のプラスチックの材料でできている。接着体1102は、一般的な両面テープなどでも可能であるが、間に空気が入ると、誘電率が小さくなり、静電容量の検知が難しくなるので、十分に密着することが求められる。したがって、導光体1103のパネルカバー1101との接着面は鏡面仕上げとなっている。パネルシャーシ1106は導光体1103と上側の同一面で、パネルカバー1101と同様に接着するように構成されている。ただし、パネルシャーシ1106の接着体1102との接着面は、梨地加工を施してあり、比較的剥がしやすいようになっている。
【0017】
図16はパネルシャーシ1106の上面図であり、斜線部に梨地加工が施してある。基板接着体1104は導光体1103とパネル基板1105を接着しており、接着体1102と同様の機能を求められる。特にパネル基板1105には、パネル基板スルーホール1105tが設けてあり、接着の際に空気層が中に入らないように押し付けることにより、空気が抜ける構造になっている。また、パネル基板1105にはキーの直下に検知電極1105gがあり、人間の指とこの検知電極とでコンデンサを形成し、静電容量の変化を検知する回路でキーとして認識させている。パネルシャーシ1106は、同じく、導光体1103と下側の同一面でパネル基板1105と接着するように構成されている。ただし、パネルシャーシ1106の接着体1104との接着面は前記の梨地加工を施してあり、比較的剥がしやすいように構成されている。
【0018】
図17はパネルシャーシ1106の下面図であり、斜線部に梨地加工が施してある。パネルカバー1101の裏面部には黒印刷1101kが印刷されており、光を通さないようになっている。また、抜き印刷部1101mには‘+’、‘−’の文字が抜き印刷を施してあり、パネルカバー1101は透明な材料なので、この部分だけ、下からの光が透過するように構成されている。パネル基板1105には、+−キーLED1106gが実装しており、これが点灯することにより、+−キー導光体1103gに光が矢印Cの方向から入り,+−キー導光体1103gの底面にある拡散部1103g−1に光が当たることにより光が矢印Dの方向に拡散し、抜き印刷部1101mから外部に光が放出される。これにより、文字‘+’‘−’が外部から認識できるようになる。パネルカバー1101は、半透過性のグレースモーク材等で作ると、照光していないときには文字をより見えなくすることができ、照光、消灯のコントラストを大きくすることができる。
【0019】
図7は図4の矢印キー1101f、ジョグキー1101d、OKキー1101eの断面を示した図である。パネルカバー1101には、OKキー凹部1101e、ジョグキー凹部1101dがある。図8に示すように導光体1103は各キーに対応した下部に配置しており、図7上では、OK−キー導光体1103h、矢印キー導光体1103g、ジョグキー導光体1103fが配置されている。また、各導光体の下にはパネル基板1105があり、各導光体に対応するOKキー検知電極1105e、矢印キー検知電極1105f、ジョグキー検知電極1105dがある。これらの各キーは、+−キーと同様、接着体1102、基板接着体1104で接着されている。この構成において、凹部のあるOKキー1101eと、ジョグキー1101dは、その間にある矢印キー1101fに比べて指と、各検知電極との距離が短くなっており、その分静電容量は大きくなり、キーとして検知しやすくなっている。使用頻度を考えると、OKキー1101eと、ジョグキー1101dは、矢印キー1101fより多いので、たとえば、各キーの境界上をタッチされた場合には、OKキー1101eとジョグキー1101dの方が入る確率が高くなっている。
【0020】
次に実際のキー操作に関して説明する。図9は電源キー111が押された後のLCD12とパネルカバー1101の状態について表している。LCD12には、Scan、Copy、設定の3つのアイコンが表示されており、パネルカバー1101上の表示は、ホームキー1101b、矢印キー1101f、OKキー1101eが表示されている。この状態で矢印キー1101fをタッチすることにより、画面上のカーソル12dが左右に動かすことができる。たとえば、コピーを行いたい場合はカーソル12dをコピーの下に移動させ、OKキー1101fをタッチすると、図10のコピーモードの状態になる。前記のキー以外のキーは消灯されており、その部分に指が触れても操作できないし、反応しないようになっている。これにより、原稿をセットする際に、パネル部1を一部として構成している原稿圧板部6を操作しても、不要部にふれて誤動作させることが最小限になるようにしている。
【0021】
図10では、LCD12はコピーの設定画面を表示している。この状態において矢印キー上下1101f−1を操作することにより、LCD12上の紙種設定12eを変えることができる。また、矢印キー左右1101f−2を操作することにより、コピー濃度12fを動かすことができ、濃度設定を変えることができる。+−キー1101gを操作することにより、コピー枚数12gを変えることができる。LCD上のプレビュー表示12h、各種コピー表示12i、詳細設定表示12jの各表示をさせるときは、それぞれの下部にあるファンクションキー1101aを操作することにより表示させることが出来る。以上のような設定をした後、実際のコピーをスタートする際には、モノクロコピーキー1101h、もしくはカラーコピーキー1101iを操作することにより、スキャナ部2のガラスに置かれた原稿のコピーが開始し、図11の状態に変化する。また、各スタートキーを操作する前にホームキー1101b、もしくは戻るキー1101cを操作すると図9の状態に戻すことが出来る。
【0022】
図11はコピーをしているときの状態を示しており、ストップキー1101j以外のキーは消灯している。この状態で、ストップキー1101j以外はタッチしても操作できない。したがって、厚い原稿など、原稿ガラス23に押し付ける場合にでも、手でパネルカバー1101の大部分に触れても不用意にキーが入ることはない。また、コピーを中止したい場合はストップキー1101jに触れることで中止することが出来る。
【0023】
また、いずれの状態においても、一定時間操作しない状態で放置しておくと、LCD12および、パネルカバー1101はすべて消灯し、図3のような状態になり、省電力となる。この状態から、通常モードに復帰させるにはパネルカバー1101のいずれかのキーの部分に触れることで復帰できるような構成となっている。
【0024】
次に、スキャナ部2について説明する。図2において、原稿は原稿台であるガラス23の上面に裏向きにセットされる。ガラス23はカバー125によりスキャナフレーム120(図12参照)に上から抑えて組み付けられている。ガラス23上の原稿の浮きを抑えるための原稿圧板部6には圧着シート68が取り付けられ、反射原稿を読み取るために構成するものである。これらが組み付けられた原稿圧板部6は、ヒンジ124を介して、スキャナフレーム120の一端部に取り付けられている。原稿圧板部6には、圧板ヒンジ67a,67bが取り付けてあり、原稿圧板6自体が回転可能であり、同時に、スキャナ部2の穴に上下可動で。厚みのあるブック原稿にも対応している。
【0025】
図12は図2のスキャナ部2においてガラス23及びカバー125を外してスキャナ内部の構造がわかるようにした図である。図12において、スキャナ部2のCIS読取キャリッジ24は、図示の左端の位置から右端の位置のまでの間でスキャン移動可能に案内支持されている。スキャナ部2の内部構成部品は、すべてがスキャナフレーム120に取り付けられている。原稿の画像を読取る読取手段であるCIS読取キャリッジ24は、スキャナフレームの軸部25に沿って案内されて往復移動する。また、CIS読取キャリッジ24は、図示しないバネでガラス23に押圧されており、スペーサ121がガラスに接触しながら、移動する。CIS読取キャリッジ24は、駆動モータ122を駆動源として、駆動ギア部123で減速され、タイミングベルト26を介して駆動される。タイミングベルト26は駆動ギア部123の反対側に配設されたプーリ124掛けられている。こうして、コピーするとき、あるいはPCからの指令でスキャン動作をするときに、CIS読取キャリッジ24が矢印Eの方向に駆動され、これに同期してガラス23を介して原稿の画像が読取られる。
【0026】
次に、記録部3について説明する。図13は記録部3を示す斜視図であり、301は積載された記録シートを1枚ずつ分離して送り出すシート自動給送装置。302はシート搬送ローラ、303はピンチローラで、シート自動給送装置から1枚ずつ分離給送されたシートはシート搬送ローラ302とピンチローラ303に挟持され、プラテン304に送り込まれる。305は排紙ローラで、シートは排紙ローラ305と拍車(不図示)に挟持されて記録装置外に排出される。306は記録ヘッド、307はインクタンク、308はキャリッジ、309はガイドシャフト、310はガイドレール、311は駆動ベルト。シートSがプラテン304上を通過する時、キャリッジ308がキャリッジモータにより駆動ベルト311を介して、走査方向の駆動力を伝達される。そのとき、下ガイドレール309および上ガイドレール310にガイドされて、走査方向に往復動作し、搭載された記録ヘッド306から、記録信号に従ってインクがシートSに吐出されることによって、記録が行われる。
【0027】
なお、本実施形態では、記録部3における記録手段として、吐出口から記録媒体(記録紙)へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドを使用する場合を例に挙げている。このようなインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式のものは、記録の高密度化及び高精細化が達成できる点で好ましい。その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いるものが好ましい。
【0028】
本発明は、実施例で説明したとおり、スキャナ、プリンタ、ファクシミリ、複写機、複合機などの画像読取部または画像記録部を有する装置の画像読取センサを搭載して走査するキャリッジ及び記録ヘッド搭載して走査するキャリッジに関する操作部に利用することができる。
【符号の説明】
【0029】
1・・・パネル部
2・・・スキャナ部
3・・・記録部
6・・・原稿圧板部
11・・・パネルカバーキー部11
1101・・・パネルカバー
1102・・・接着体
1103・・・導光体
1104・・・基板接着体
1105・・・パネル基板
1106・・・パネルシャーシ
111 ・・・電源キー
12・・・LCDユニット
【技術分野】
【0001】
本発明は、スキャナ、プリンタ、ファクシミリ、複写機、複合機などの画像読取部または画像記録部を有する画像装置の操作部に関するものである。
【背景技術】
【0002】
画像装置として、フラットベッドタイプのスキャナをインクジェットプリンタ等の記録装置の上に載せた複合機が知られている。たとえば図14、15に示すように、原稿圧板部96の一部に操作部911、LCD部912を設けている。また、LCD部912はヒンジ部912aを中心に開閉できるように構成されており、使用しないときには閉じて、コンパクトに収めるような構成になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−187609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような従来の画像読取記録装置の操作部には、次のような課題が残されていた。
【0005】
タッチ式パネルの外装部とSW部の固定に両面テープを使用しているため、部品を交換する際、剥がしづらく再利用する部品を取りだすのが困難な場合があった。
【0006】
再利用するために、両面テープの接着強度をおとすと、接着部に空気が入り、タッチ式パネルの感度が落ちたり、ばらつきが大きくなったりしていた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の画像読取装置及び記録装置の操作部は、
パネルカバーとシャーシ部を両面テープで固定する。
パネルカバー側の接着面を鏡面、シャーシ側の面を梨地面とする。
SW部である導光体部の表面は鏡面とする。
シャーシ部と基板部の固定も両面テープで固定する。
シャーシ部の基板との接着面は梨地とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の画像読取装置及び記録装置の操作部では、組立後、部品交換の必要が生じた場合の作業であるパネルカバーの剥がし作業において、両面テープは表面が粗いシャーシ面がはがれ、両面テープはパネルカバー側に残る。また、基板とシャーシの接着面においても、両面テープは表面が粗いシャーシ面がはがれ両面テープは基板側に残る。これにより、シャーシの再利用が容易とすることができる。
【0009】
また、SW部である導光体表面は鏡面なので、空気層が入ることなく、しっかりとした接着を確保することができるので、性能を落とすことはない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例に係る画像読取記録装置の斜視図
【図2】本発明の実施例に係る画像読取記録装置の原稿圧板部開放状態の斜視図
【図3】本発明の実施例に係る画像読取記録装置の上面電源OFF状態図
【図4】本発明の実施例に係る画像読取記録装置の上面電源ON状態図
【図5】本発明の実施例に係る画像読取記録装置のパネル部の構造図
【図6】本発明の実施例に係る画像読取記録装置の+−キーの断面図
【図7】本発明の実施例に係る画像読取記録装置の中央キーの断面図
【図8】本発明の実施例に係る画像読取記録装置のパネル基板配置図
【図9】本発明の実施例に係る画像読取記録装置の電源ON時のLCD、キー表示図
【図10】本発明の実施例に係る画像読取記録装置のコピーモード選択時のLCD、キー表示図
【図11】本発明の実施例に係る画像読取記録装置のコピー中のLCD、キー表示図
【図12】本発明の実施例に係る画像読取記録装置のスキャナユニット配置図
【図13】本発明の実施例に係る画像読取記録装置の記録部の斜視図
【図14】従来例に係る画像読取記録装置の斜視図
【図15】従来例に係る画像読取記録装置の原稿圧板開放状態の斜視図
【図16】本発明の実施例に係る画像読取記録装置のパネルシャーシ部表面の斜視図
【図17】本発明の実施例に係る画像読取記録装置のパネルシャーシ部裏面の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1の実施の形態)
以下、図面を参照して本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。また、参照番号にアルファベットを付した符号は、アルファベットを付さない番号のみの部位を構成する下位の部位を示すものである。図1は本発明の一実施形態に係る画像読取記録装置の斜視図であり、図2は図1の画像読取装置の圧板部を開放した図。図1及び図2において、画像読取記録装置は、パネル部1、スキャナ部2、記録部3、電気基板部(不図示)及びカードスロット部4を備えている。なお、本実施形態に係る画像読取記録装置は、記録部を有することから、画像読取記録装置と称することもできる。
【0012】
まず、パネル部1について説明する。
【0013】
図1において、パネル部1は全体としてスキャナ部2に装着されている。また、スキャナが読み取る開閉可能な原稿カバーの上面に配置されている。パネル部1は、回動可能なLCDユニットを設けた構成を有し、パネルカバーキー部11には各種キー13が設けられている。各種キーの機能は例えばカラーコピースタートキー、モノクロコピースタートキー、ストップキー、電源キーなどで、静電容量式の操作キーが設けられている。静電容量式のキーは、人の指をタッチ面に接触することにより、静電容量の変化を検知し、キーを入力せしめるものである。LCDユニット12には、不図示のLCDモジュールと電気基板が内蔵されており、その表面には透明部材のLCD窓12aが設けられている。
【0014】
LCDユニット12は、パネルカバー11に対し、ヒンジ12bを中心に回動可能に装着され、ユーザが操作することができる。
【0015】
図3は、本発明の上面図であり、電源がOFFされている状態であり、上記の操作部はこの状態では見えない状態になっている。また、図4はすべてのキー部を点灯表示させたものであり、キー操作可能な状態でもある。図4において、電源キー111は、静電容量式のキーではなく、タクトスイッチなどの機械式接点のキーで構成されており、電源OFFの状態から、ONとすることが出来る。他に静電容量式のキーとして、イニシャルの状態に戻す、戻るキー1101b、1つ前の状態に戻す、戻るキー1101c、LCD12の画面上のボタンを選択するファンクションキー1101a、LCD12の画面上のカーソルを操作する4つの矢印キー1101f、LCD画面上の同じくカーソルを操作するジョグキー1101d、決定するOKキー1101e、コピー枚数などを設定する+−キー1101g、モノクロコピーをスタートさせるモノクロスタートキー1101h、カラースタートキーをスタートさせるカラースタートキー1101i、動作を停止させるストップキー1101jがそれぞれ独立的に照光するようにしてLEDをON、OFFすることにより、表示、非表示させることが出来る。
【0016】
図5はパネル部1の構造を示した図で、図6は図4の+−キー1101gの断面Aの構造を示した図である。パネルカバー1101と LEDなどの光を導光、照光する導光体1103と、LED1106gを実装しているパネル基板1105があり、接着体1102は、パネルカバー1101と導光体1103を接着している。パネルカバー1101は、アクリル、ABSなどのプラスチックの材料でできているが、透明、もしくは半透明で光が透過するようになっている。パネルカバー1101の接着面は鏡面仕上げでできており、接着体1102に対して、しっかり付くようになっている。また、導光体1103も同じく、光を通すため、透明のプラスチックの材料でできている。接着体1102は、一般的な両面テープなどでも可能であるが、間に空気が入ると、誘電率が小さくなり、静電容量の検知が難しくなるので、十分に密着することが求められる。したがって、導光体1103のパネルカバー1101との接着面は鏡面仕上げとなっている。パネルシャーシ1106は導光体1103と上側の同一面で、パネルカバー1101と同様に接着するように構成されている。ただし、パネルシャーシ1106の接着体1102との接着面は、梨地加工を施してあり、比較的剥がしやすいようになっている。
【0017】
図16はパネルシャーシ1106の上面図であり、斜線部に梨地加工が施してある。基板接着体1104は導光体1103とパネル基板1105を接着しており、接着体1102と同様の機能を求められる。特にパネル基板1105には、パネル基板スルーホール1105tが設けてあり、接着の際に空気層が中に入らないように押し付けることにより、空気が抜ける構造になっている。また、パネル基板1105にはキーの直下に検知電極1105gがあり、人間の指とこの検知電極とでコンデンサを形成し、静電容量の変化を検知する回路でキーとして認識させている。パネルシャーシ1106は、同じく、導光体1103と下側の同一面でパネル基板1105と接着するように構成されている。ただし、パネルシャーシ1106の接着体1104との接着面は前記の梨地加工を施してあり、比較的剥がしやすいように構成されている。
【0018】
図17はパネルシャーシ1106の下面図であり、斜線部に梨地加工が施してある。パネルカバー1101の裏面部には黒印刷1101kが印刷されており、光を通さないようになっている。また、抜き印刷部1101mには‘+’、‘−’の文字が抜き印刷を施してあり、パネルカバー1101は透明な材料なので、この部分だけ、下からの光が透過するように構成されている。パネル基板1105には、+−キーLED1106gが実装しており、これが点灯することにより、+−キー導光体1103gに光が矢印Cの方向から入り,+−キー導光体1103gの底面にある拡散部1103g−1に光が当たることにより光が矢印Dの方向に拡散し、抜き印刷部1101mから外部に光が放出される。これにより、文字‘+’‘−’が外部から認識できるようになる。パネルカバー1101は、半透過性のグレースモーク材等で作ると、照光していないときには文字をより見えなくすることができ、照光、消灯のコントラストを大きくすることができる。
【0019】
図7は図4の矢印キー1101f、ジョグキー1101d、OKキー1101eの断面を示した図である。パネルカバー1101には、OKキー凹部1101e、ジョグキー凹部1101dがある。図8に示すように導光体1103は各キーに対応した下部に配置しており、図7上では、OK−キー導光体1103h、矢印キー導光体1103g、ジョグキー導光体1103fが配置されている。また、各導光体の下にはパネル基板1105があり、各導光体に対応するOKキー検知電極1105e、矢印キー検知電極1105f、ジョグキー検知電極1105dがある。これらの各キーは、+−キーと同様、接着体1102、基板接着体1104で接着されている。この構成において、凹部のあるOKキー1101eと、ジョグキー1101dは、その間にある矢印キー1101fに比べて指と、各検知電極との距離が短くなっており、その分静電容量は大きくなり、キーとして検知しやすくなっている。使用頻度を考えると、OKキー1101eと、ジョグキー1101dは、矢印キー1101fより多いので、たとえば、各キーの境界上をタッチされた場合には、OKキー1101eとジョグキー1101dの方が入る確率が高くなっている。
【0020】
次に実際のキー操作に関して説明する。図9は電源キー111が押された後のLCD12とパネルカバー1101の状態について表している。LCD12には、Scan、Copy、設定の3つのアイコンが表示されており、パネルカバー1101上の表示は、ホームキー1101b、矢印キー1101f、OKキー1101eが表示されている。この状態で矢印キー1101fをタッチすることにより、画面上のカーソル12dが左右に動かすことができる。たとえば、コピーを行いたい場合はカーソル12dをコピーの下に移動させ、OKキー1101fをタッチすると、図10のコピーモードの状態になる。前記のキー以外のキーは消灯されており、その部分に指が触れても操作できないし、反応しないようになっている。これにより、原稿をセットする際に、パネル部1を一部として構成している原稿圧板部6を操作しても、不要部にふれて誤動作させることが最小限になるようにしている。
【0021】
図10では、LCD12はコピーの設定画面を表示している。この状態において矢印キー上下1101f−1を操作することにより、LCD12上の紙種設定12eを変えることができる。また、矢印キー左右1101f−2を操作することにより、コピー濃度12fを動かすことができ、濃度設定を変えることができる。+−キー1101gを操作することにより、コピー枚数12gを変えることができる。LCD上のプレビュー表示12h、各種コピー表示12i、詳細設定表示12jの各表示をさせるときは、それぞれの下部にあるファンクションキー1101aを操作することにより表示させることが出来る。以上のような設定をした後、実際のコピーをスタートする際には、モノクロコピーキー1101h、もしくはカラーコピーキー1101iを操作することにより、スキャナ部2のガラスに置かれた原稿のコピーが開始し、図11の状態に変化する。また、各スタートキーを操作する前にホームキー1101b、もしくは戻るキー1101cを操作すると図9の状態に戻すことが出来る。
【0022】
図11はコピーをしているときの状態を示しており、ストップキー1101j以外のキーは消灯している。この状態で、ストップキー1101j以外はタッチしても操作できない。したがって、厚い原稿など、原稿ガラス23に押し付ける場合にでも、手でパネルカバー1101の大部分に触れても不用意にキーが入ることはない。また、コピーを中止したい場合はストップキー1101jに触れることで中止することが出来る。
【0023】
また、いずれの状態においても、一定時間操作しない状態で放置しておくと、LCD12および、パネルカバー1101はすべて消灯し、図3のような状態になり、省電力となる。この状態から、通常モードに復帰させるにはパネルカバー1101のいずれかのキーの部分に触れることで復帰できるような構成となっている。
【0024】
次に、スキャナ部2について説明する。図2において、原稿は原稿台であるガラス23の上面に裏向きにセットされる。ガラス23はカバー125によりスキャナフレーム120(図12参照)に上から抑えて組み付けられている。ガラス23上の原稿の浮きを抑えるための原稿圧板部6には圧着シート68が取り付けられ、反射原稿を読み取るために構成するものである。これらが組み付けられた原稿圧板部6は、ヒンジ124を介して、スキャナフレーム120の一端部に取り付けられている。原稿圧板部6には、圧板ヒンジ67a,67bが取り付けてあり、原稿圧板6自体が回転可能であり、同時に、スキャナ部2の穴に上下可動で。厚みのあるブック原稿にも対応している。
【0025】
図12は図2のスキャナ部2においてガラス23及びカバー125を外してスキャナ内部の構造がわかるようにした図である。図12において、スキャナ部2のCIS読取キャリッジ24は、図示の左端の位置から右端の位置のまでの間でスキャン移動可能に案内支持されている。スキャナ部2の内部構成部品は、すべてがスキャナフレーム120に取り付けられている。原稿の画像を読取る読取手段であるCIS読取キャリッジ24は、スキャナフレームの軸部25に沿って案内されて往復移動する。また、CIS読取キャリッジ24は、図示しないバネでガラス23に押圧されており、スペーサ121がガラスに接触しながら、移動する。CIS読取キャリッジ24は、駆動モータ122を駆動源として、駆動ギア部123で減速され、タイミングベルト26を介して駆動される。タイミングベルト26は駆動ギア部123の反対側に配設されたプーリ124掛けられている。こうして、コピーするとき、あるいはPCからの指令でスキャン動作をするときに、CIS読取キャリッジ24が矢印Eの方向に駆動され、これに同期してガラス23を介して原稿の画像が読取られる。
【0026】
次に、記録部3について説明する。図13は記録部3を示す斜視図であり、301は積載された記録シートを1枚ずつ分離して送り出すシート自動給送装置。302はシート搬送ローラ、303はピンチローラで、シート自動給送装置から1枚ずつ分離給送されたシートはシート搬送ローラ302とピンチローラ303に挟持され、プラテン304に送り込まれる。305は排紙ローラで、シートは排紙ローラ305と拍車(不図示)に挟持されて記録装置外に排出される。306は記録ヘッド、307はインクタンク、308はキャリッジ、309はガイドシャフト、310はガイドレール、311は駆動ベルト。シートSがプラテン304上を通過する時、キャリッジ308がキャリッジモータにより駆動ベルト311を介して、走査方向の駆動力を伝達される。そのとき、下ガイドレール309および上ガイドレール310にガイドされて、走査方向に往復動作し、搭載された記録ヘッド306から、記録信号に従ってインクがシートSに吐出されることによって、記録が行われる。
【0027】
なお、本実施形態では、記録部3における記録手段として、吐出口から記録媒体(記録紙)へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドを使用する場合を例に挙げている。このようなインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式のものは、記録の高密度化及び高精細化が達成できる点で好ましい。その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いるものが好ましい。
【0028】
本発明は、実施例で説明したとおり、スキャナ、プリンタ、ファクシミリ、複写機、複合機などの画像読取部または画像記録部を有する装置の画像読取センサを搭載して走査するキャリッジ及び記録ヘッド搭載して走査するキャリッジに関する操作部に利用することができる。
【符号の説明】
【0029】
1・・・パネル部
2・・・スキャナ部
3・・・記録部
6・・・原稿圧板部
11・・・パネルカバーキー部11
1101・・・パネルカバー
1102・・・接着体
1103・・・導光体
1104・・・基板接着体
1105・・・パネル基板
1106・・・パネルシャーシ
111 ・・・電源キー
12・・・LCDユニット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
点灯と消灯が可能なバックライト用のLEDとタッチスイッチ用のパッドを実装している基板と、前記LEDをガイドしている複数の導光体と、前記導光体の個々の間に構成しているシャーシと、前記複数の導光体と前記シャーシを覆っている半透明のパネルカバーにおいて、前記シャーシと前記パネルカバー、前記導光体とパネルカバーは両面テープで接着しており、前記シャーシの接着面は梨地であり、前記導光体の接着面は鏡面であり、前記パネルカバーの接着面は鏡面であることを特徴とする操作装置。
【請求項2】
前記基板と前記シャーシの接着面において、前記シャーシ側の接着面は梨地であり、基板側の接着面は鏡面であることを特徴とする請求項1の操作装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2の操作装置と、画像読取部及び/又は画像記録部と備えた画像装置。
【請求項1】
点灯と消灯が可能なバックライト用のLEDとタッチスイッチ用のパッドを実装している基板と、前記LEDをガイドしている複数の導光体と、前記導光体の個々の間に構成しているシャーシと、前記複数の導光体と前記シャーシを覆っている半透明のパネルカバーにおいて、前記シャーシと前記パネルカバー、前記導光体とパネルカバーは両面テープで接着しており、前記シャーシの接着面は梨地であり、前記導光体の接着面は鏡面であり、前記パネルカバーの接着面は鏡面であることを特徴とする操作装置。
【請求項2】
前記基板と前記シャーシの接着面において、前記シャーシ側の接着面は梨地であり、基板側の接着面は鏡面であることを特徴とする請求項1の操作装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2の操作装置と、画像読取部及び/又は画像記録部と備えた画像装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2012−240207(P2012−240207A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−108971(P2011−108971)
【出願日】平成23年5月16日(2011.5.16)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月16日(2011.5.16)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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