説明

操作装置および画像処理装置

【課題】所望の色を容易に指定できる操作装置および画像処理装置を提供する。
【解決手段】ディスプレイ201は、色情報保持部401に保持された色情報が示す複数の色に対応する複数の画像を表示する。ディスプレイ201に表示された各画像には、当該画像が選択状態であるか非選択状態であるかを示す選択部が対応づけられる。中間色演算部は、選択状態にある2つの選択部のそれぞれに対応する画像が示す2つの色の中間色を示す色情報を算出する。中間色追加部403は、中間部演算部402により算出された中間色の色情報に基づいて、当該中間色に対応する画像および当該画像に対応する選択部をディスプレイ201に表示する。出力部404は、中間色に対応する選択部が選択された場合、当該選択部に対応する中間色の色情報を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、色補正等を実施する際の色指定に使用される操作装置および当該操作装置を備える画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複写機や複合機等の画像形成装置ではカラー印刷可能な機器が一般化している。この種の画像形成装置は、例えば、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色のトナーやインク等の記録剤の組み合わせによりカラー印刷を実現する。
【0003】
このような画像形成装置の多くは、画像データに対して色補正を行う機能を有している。色補正には、画像中に含まれる補正対象色を特定の目標色に近づける補正が含まれる。近年、写真等を含む画像の印刷がされるようになり、色彩を人が好ましいと感じる色に変換させたいという要求に応じて、このような色補正機能が画像形成装置に搭載されるようになっている。人が好ましいと感じる色に色彩を変換させる具体例としては、いわゆる記憶色を再現する色補正がある。記憶色とは、例えば、人の肌、空の青、草木の緑、夕日の赤等の色であり、元原稿に忠実な色の再現を行うよりも、人間が記憶している色に近い色の再現を好ましく感じる色である。
【0004】
このような記憶色は、好まれる色に個人差がある。そのため、画像形成装置において、好ましいと感じる色を適切に提供するための手法が種々提案されている(例えば、特許文献1−3等参照。)。
【0005】
例えば、後掲の特許文献1は、色合いを少しずつ変化させた複数のサムネイル画像からなる色調整用画像を印刷し、当該印刷された色調整用画像から選択したサムネイル画像を特定する番号を入力させることでユーザに好ましい色補正を選択させ、当該色補正を画像処理に反映させる画像処理装置を開示している。
【0006】
また、特許文献2および特許文献3は、同一画像に対して異なる色補正を実施した複数の画像を同一画面に表示させ、当該画像を選択することにより色補正条件をユーザに選択させる技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−200741号公報
【特許文献2】特開平11−032227号公報
【特許文献3】特開平11−098374号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1−3が開示する技術では、提示された色補正候補に好ましい色補正が含まれていればユーザはその色補正を容易に選択することができる。しかしながら提示された色補正候補に好ましい色補正が含まれていない場合、その好ましい色補正を得るために複雑な操作等が必要になり、ユーザは所望の色補正を容易に設定することができない。
【0009】
本発明は、このような従来技術の課題を鑑みてなされたものであり、所望の色を容易に指定できる操作装置および画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の目的を達成するために、本発明に係る操作装置は以下の技術的手段を採用している。すなわち、本発明に係る操作装置は、色情報保持部、表示部、選択部、中間色演算部、中間色追加部および出力部を備える。色情報保持部は、互いに異なる複数の色を示す色情報を保持する。表示部は、色情報保持部に保持された色情報が示す複数の色に対応する複数の画像を表示する。選択部は、表示部に表示された複数の画像のそれぞれに対応づけられ、対応する画像が選択状態であるか非選択状態であるかを示す。中間色演算部は、選択状態にある2つの選択部のそれぞれに対応する画像が示す2つの色の中間色を示す色情報を、当該2つの選択部のそれぞれに対応する色情報に基づいて算出する。中間色追加部は、中間部演算部により算出された中間色の色情報に基づいて、当該中間色に対応する画像を表示部に表示するとともに当該画像が選択状態であるか非選択状態であるかを示す中間色選択部を設ける中間色追加動作を実行する。そして、出力部は、中間色選択部が選択された場合、当該中間色選択部に対応する中間色の色情報を出力する。
【0011】
この操作装置では、例えば、色補正等の際に、表示部に表示された複数の色の中から1の色を選択する状況下において、表示された複数の色中に所望の色がない場合であっても、容易に中間色を生成して当該中間色を選択することができる。
【0012】
この操作装置において、中間色追加部は、上記2つの選択部の少なくとも一方が継続して選択状態である場合に上述の中間色追加動作を継続し、上記2つの選択部がともに非選択状態に遷移した場合に上述の中間色追加動作を停止する構成を採用することもできる。この構成では、表示された中間色に対応する画像を、特別な操作を要することなく表示部から消去することができる。そのため、異なる2色間において次々と中間色を表示させ、所望の色を探索する場合等に、操作性を向上させることができる。
【0013】
また、中間色選択部が選択された場合、出力部は、当該中間色選択部に対応する中間色の色情報を色情報保持部に登録する構成とすることもできる。これにより、選択をした中間色は、次回から、選択可能な色として表示部に表示されることになる。
【0014】
上記表示部は、例えば、タッチパネルのように、自身の表示面における押圧状態を検知する押圧検知部を備えてもよい。これにより、選択部および中間色選択部を表示部に表示することができる。また、表示部に表示される、各色に対応する画像を、選択部または中間色選択部として使用することも可能になる。
【0015】
一方、他の観点では、本発明は、上述の操作装置を備える画像処理装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ユーザは、画像処理装置に所望の色を容易に指定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態における複合機の全体構成を示す概略構成図
【図2】本発明の一実施形態における複合機の操作パネルを示す模式図
【図3】本発明の一実施形態における複合機のハードウェア構成を示す図
【図4】本発明の一実施形態における複合機を示す機能ブロック図
【図5】本発明の一実施形態における複合機が表示する色範囲選択画面の一例を示す図
【図6】本発明の一実施形態における複合機が表示する目標色選択画面の一例を示す図
【図7】本発明の一実施形態における複合機が実施する色指定手順の一例を示すフロー図
【図8】本発明の一実施形態における複合機が表示する目標色選択画面の一例を示す図
【図9】本発明の一実施形態における複合機が表示する目標色選択画面の一例を示す図
【図10】本発明の一実施形態における複合機が表示する目標色選択画面の一例を示す図
【図11】本発明の一実施形態における複合機が表示する目標色選択画面の一例を示す図
【図12】本発明の一実施形態における複合機が表示する目標色選択画面の一例を示す図
【図13】本発明の一実施形態における複合機が表示する目標色選択画面の一例を示す図
【図14】本発明の一実施形態における複合機が表示する目標色選択画面の一例を示す図
【図15】本発明の一実施形態における複合機が表示する目標色選択画面の一例を示す図
【図16】本発明の一実施形態における複合機が表示する目標色選択画面の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながらより詳細に説明する。以下では、例えば、画像データにおいて特定の色範囲に属する画素の色を、指定された色に補正する機能を有するデジタル複合機として本発明を具体化する。
【0019】
図1は本実施形態におけるデジタル複合機の全体構成の一例を示す概略構成図である。図1に示すように、複合機100は、画像読取部120および画像形成部140を含む本体101と、本体101の上方に取り付けられたプラテンカバー102とを備える。本体101の上面には原稿台103が設けられており、原稿台103はプラテンカバー102によって開閉されるようになっている。また、プラテンカバー102は、原稿搬送装置110を備えている。
【0020】
原稿台103の下方には、画像読取部120が設けられている。画像読取部120は、走査光学系121により原稿の画像を読み取りその画像のデジタルデータ(画像データ)を生成する。原稿は、原稿台103や原稿搬送装置110に載置することができる。走査光学系121は、第1キャリッジ122や第2キャリッジ123、集光レンズ124を備える。第1キャリッジ122には線状の光源131およびミラー132が設けられ、第2キャリッジ123にはミラー133および134が設けられている。光源131は原稿を照明する。ミラー132、133、134は、原稿からの反射光を集光レンズ124に導き、集光レンズ124はその光像をラインイメージセンサ125の受光面に結像する。
【0021】
この走査光学系121において、第1キャリッジ122および第2キャリッジ123は、副走査方向135に往復動可能に設けられている。第1キャリッジ122および第2キャリッジ123を副走査方向135に移動することによって、原稿台103に載置された原稿の画像をイメージセンサ125で読み取ることができる。原稿搬送装置110にセットされた原稿の画像を読み取る場合、画像読取部120は、第1キャリッジ122および第2キャリッジ123を画像読取位置に合わせて一時的に固定し、画像読取位置を通過する原稿の画像をイメージセンサ125で読み取る。イメージセンサ125は、受光面に入射した光像から、例えば、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色に対応する原稿の画像データを生成する。生成された画像データは、画像形成部140において用紙に印刷することができる。また、ネットワークアダプタ161によりネットワーク162を通じて他の機器(図示せず)へ送信することもできる。
【0022】
画像形成部140は、画像読取部120で得た画像データや、ネットワーク162に接続された他の機器(図示せず)から受信した画像データを用紙に印刷する。画像形成部140は、感光体ドラム141を備える。感光体ドラム141は一定速度で一方向に回転する。感光体ドラム141の周囲には、回転方向の上流側から順に、帯電器142、露光器143、現像器144、中間転写ベルト145が配置されている。帯電器142は、感光体ドラム141表面を一様に帯電させる。露光器143は、一様に帯電した感光体ドラム141の表面に、画像データに応じて光を照射し、感光体ドラム141上に静電潜像を形成する。現像器144は、その静電潜像にトナーを付着させ、感光体ドラム141上にトナー像を形成する。中間転写ベルト145は、感光体ドラム141上のトナー像を用紙に転写する。画像データがカラー画像である場合、中間転写ベルト145は、各色のトナー像を同一の用紙に転写する。なお、RGB形式のカラー画像は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)形式の画像データに変換され、各色の画像データが露光器143に入力される。
【0023】
画像形成部140は、手差しトレイ151、給紙カセット152、153、154等から、中間転写ベルト145と転写ローラ146との間の転写部に用紙を給送する。手差しトレイ151や各給紙カセット152、153、154には、様々なサイズの用紙を載置または収容することができる。画像形成部140は、ユーザの指定した用紙や、自動検知した原稿のサイズに応じた用紙を選択し、選択した用紙を給送ローラ155により手差しトレイ151やカセット152、153、154から給紙する。給紙された用紙は搬送ローラ156やレジストローラ157で転写部に搬送する。トナー像を転写した用紙は、搬送ベルト147により定着器148に搬送される。定着器148は、ヒータを内蔵した定着ローラ158および加圧ローラ159を有しており、熱と押圧力によってトナー像を用紙に定着する。画像形成部140は、定着器148を通過した用紙を排紙トレイ149へ排紙する。
【0024】
図2は複合機が備える操作パネルの外観の一例を示す図である。ユーザは、操作パネル200を用いて、複合機100に複写開始やその他の指示を与えたり、複合機100の状態や設定を確認したりすることができる。操作パネル200には、タッチパネル付きディスプレイ201や操作キー203が配置されている。ディスプレイ201は、操作ボタンやメッセージ等を表示する液晶ディスプレイ等からなる表示面と、当該表示面上の押圧位置を検出するセンサとを備える。押圧位置の検知方法は特に限定されない。抵抗膜方式、静電容量方式、表面弾性波方式、電磁波方式等、任意の方式を採用することができる。ユーザは、自身の指やタッチペン202を使用して、ディスプレイ201を通じて入力を行うことができる。
【0025】
ディスプレイ201は、ボタン表示部204、メッセージ表示部205およびステータス表示部206を有する操作画面を表示する。ボタン表示部204には、複数のタブ208が用意されており、各タブにはそのタブのカテゴリーに応じた操作ボタンが配列されている。「簡単設定」タブは、基本的な設定に使用される操作ボタンを有する。図2の例では、用紙サイズ、複写倍率、濃度、印刷面、ページ集約、後処理を設定するための操作ボタンが配列されている。例えば「濃度」ボタン207を押圧する操作をユーザが行うと、濃度を選択するための「薄い」、「ふつう」、「濃い」等の選択ボタンを有するポップアップ画面がその操作ボタン上に重ねて表示され、ユーザの選択(押圧)によりその濃度が設定される。図2の例では、「簡単設定」タブの他、「原稿/用紙/仕上げ」タブ、「カラー/画質」タブ、「レイアウト/編集」タブ、「応用/その他」タブも設けられている。ユーザは、タブボタン208を選択する操作を行うことによって、これらのタブの表示に切り替えることができる。一つのタブが選択されている間、操作画面上で他のタブやその要素は隠れている。なお、この複合機100では、後述する色補正は、「カラー/画質」タブに含まれる「ワンタッチ画質調整」ボタンの押圧により実行可能になる。
【0026】
メッセージ表示部205には、複写が可能か否か、複写部数などの設定をユーザに通知するメッセージが表示される。また、ステータス表示部206には、必要に応じて装置ステータス情報が表示される。この表示には、複合機100が備える各種センサの検知結果が反映される。装置ステータス情報とは、装置は動作可能な状態にあるが、異常への対応を促す警告をユーザに通知するメッセージを意味する。例えば、用紙残量が少ない旨、原稿台103が汚れている旨、ファクシミリのメモリ受信が設定されている場合にファックス文書がメモリに格納された旨等が含まれる。また、用紙切れや搬送ジャム等が装置ステータス情報に含まれてもよい。
【0027】
操作キー203は、主電源キー209、テンキー210やスタートキー211、クリアキー212等を含む。例えば、電源キー209は、複合機100のON、OFFの切り替えに使用される。テンキー210は、複写部数の指定や複写倍率の設定に用いることができる。ユーザがそれらの設定をすると、複合機100は、メッセージ表示部205に、例えば、「コピーできます(設定あり)」のようなメッセージを表示し、ユーザによる設定が行われたことを通知する。スタートキー211は、複写や画像印刷の開始指示に使用される。ユーザは、自身でした設定を解除する場合、クリアキー212を操作する。ユーザによる設定を機械が受け付けているかどうかは上述のメッセージで判断することができるので、その設定が不要になればクリアキー212を操作すればよい。
【0028】
図3は、複合機における制御系のハードウェア構成図である。本実施形態の複合機100は、CPU(Central Processing Unit)301、RAM(Random Access Memory)302、ROM(Read Only Memory)303、HDD(Hard Disk Drive)304および原稿搬送装置110、画像読取部120、画像形成部140における各駆動部に対応するドライバ305が内部バス306を介して接続されている。ROM303やHDD304等はプログラムを格納しており、CPU301はその制御プログラムの指令にしたがって複合機100を制御する。例えば、CPU301はRAM302を作業領域として利用し、ドライバ305とデータや命令を授受することにより上記各駆動部の動作を制御する。また、HDD304は、画像読取部120により得られた画像データや、他の機器からネットワークアダプタ161を通じて受信した画像データの蓄積にも用いられる。
【0029】
内部バス306には、操作パネル200や各種のセンサ307も接続されている。操作パネル200は、ユーザの操作を受け付け、その操作に基づく信号をCPU301に供給する。また、ディスプレイ201は、CPU301からの制御信号にしたがって上述の操作画面を表示する。センサ307は、プラテンカバー102の開閉検知センサや原稿台103上の原稿検知センサ、定着器148の温度センサ、搬送される用紙または原稿の検知センサなど各種のセンサを含む。CPU301は、例えばROM303に格納されたプログラムを実行することで、以下の各手段(機能ブロック)を実現するとともに、これらセンサからの信号に応じて各手段の動作を制御する。
【0030】
図4は、本実施形態の複合機の機能ブロック図である。図4に示すように、本実施形態の複合機100は、色情報保持部401、中間色演算部402、中間色追加部403および出力部404を備える。この例では、操作パネル200、色情報保持部401、中間色演算部402、中間色追加部403、出力部404、表示制御部411および操作検知部412が操作装置400を構成している。特に限定されないが、本実施形態では、操作装置400は、画像データにおいて特定の色範囲に属する画素の色を指定された色(以下、目標色という。)に近づける色補正において、当該色補正の目標色を指定する際に使用される。なお、色補正対象の画像データに対する上述の色補正は色補正実施部413により実施される。色補正実施部413により実施される色補正の具体的な内容は、本発明に直接関係するものではないため、ここでの説明は省略する。
【0031】
色情報保持部401は、互いに異なる複数の色を示す色情報を保持する。当該色情報は、上述の目標色として指定可能な色を示す情報であり、複合機100に対して予め登録されている。当該色情報は、表示制御部411によって読み出され、当該色情報に対応する色が選択画面中の要素としてディスプレイ201の表示面に表示される。特に限定されないが、ここでは、色情報として、CIE Lh色空間内における色座標が格納されている。また、本実施形態では、画像データは、sRGB(standard RGB)等の絶対色空間を構成する色成分で表現された色情報を有しており、CIE Lh色空間での表現に容易に変換可能である。なお、画像データが、機器依存を有するRGB形式で表現された色情報を有している場合は、複合機100が、当該色情報を、絶対色空間で表現された色情報に変換する。
【0032】
表示制御部411は、上述の操作画面や選択画面等をディスプレイ201の表示面に表示する。表示制御部411は、操作画面や選択画面に含まれる、操作ボタン(選択部)等の各要素の表示位置を示す情報(例えば、表示面上の座標)を保持している。ディスプレイ201の表示面に対してなされた操作は、ディスプレイ201の押圧位置を検出するセンサにより検出され、その押圧位置の座標が操作検知部412に取得される。表示制御部411は、操作検知部412が検知した押下位置と、自身が保持する画面要素の座標とに基づいてユーザの操作内容を認識する。また、操作検知部412は、操作パネル200の操作キー203の押下も認識する。
【0033】
例えば、操作画面の「カラー/画質」タブに含まれる「ワンタッチ画質調整」ボタンをユーザが押圧し、当該押圧を操作検知部412が認識すると、表示制御部411は、上述の色補正の対象となる色範囲の選択を要求する色範囲選択画面をディスプレイ201に表示する。
【0034】
図5は、このときディスプレイ201に表示される色範囲選択画面の一例を示す図である。この例では、色範囲選択画面501は、色範囲の選択に使用される選択ボタン502〜505、選択を中止して直前の画面に戻るために使用される「戻る」ボタン506を備える。図5では、選択ボタンとして、記憶色の1つである肌色に対応する「人物写真」ボタン502、記憶色の1つである青色に対応する「風景写真(青)」ボタン503、記憶色の1つである緑色に対応する「風景写真(緑)」ボタン504、記憶色の1つである赤色に対応する「風景写真(赤)」ボタン505を備える例を示している。
【0035】
当該色範囲選択画面501において、複数の色範囲から1の色範囲(例えば、青色)を選択するための選択ボタン(「風景写真(青)」ボタン503)をユーザが押圧し、当該押圧を操作検知部412が認識すると、表示制御部411は目標色の選択を要求する目標色選択画面をディスプレイ201に表示する。
【0036】
図6は、このときディスプレイ201に表示される、目標色選択画面の一例を示す図である。この例では、目標色選択画面601は、各目標色で着色された矩形画像602〜604を含む。この図では、矩形画像602が第1の目標色(以下、「青1」という。)に対応し、矩形画像603が第2の目標色(以下、「青2」という。)に対応し、矩形画像604が第3の目標色(以下、「青3」という。)に対応する。各矩形画像602〜604は、色情報保持部401から読み出した色情報に基づいて表示制御部411が生成する。すなわち、表示制御部411は、色範囲選択画面501において選択された色範囲に対応づけられた色情報を色情報保持部401から読み出し、当該色情報が示す色で着色した矩形画像602〜604を生成する。第1〜第3の目標色には、例えば、鮮やかな青色、緑みのない真っ青な青色、緑みのある青色(いわゆる、エメラルドグリーン)等が設定される。
【0037】
また、本実施形態では、各矩形画像602〜604が、自身が選択状態であるか非選択状態であるかを示すとともに、自身に対応する目標色の選択に使用される選択部として機能する。ここでは、ディスプレイ201の表示面に表示された矩形画像にユーザの指等が触れている状態が選択状態であり、ユーザの指等が触れていない状態が非選択状態である。また、特に限定されないが、本実施形態では、選択状態にある矩形画像が後述する選択確定条件を満足すると、ユーザによる選択が確定される。例えば、目標色選択画面601において、「青1」の矩形画像602が選択状態にあり、かつ選択確定条件を満足すると、「青1」が目標色として指定される。当該指定は、表示制御部411から出力部404に通知され、出力部404が色補正実施部413に色範囲および目標色を出力する。
【0038】
中間色演算部402は、目標色選択画面601において、選択状態にある2つの矩形画像のそれぞれに対応する2つの色の中間色を示す色情報を算出する。また、中間色追加部403は中間色追加動作を実施する。ここでは、中間色追加動作は、中間部演算部402により算出された中間色の色情報に基づいて、当該中間色に対応する矩形画像をディスプレイ201に表示する動作である。なお、本実施形態では、中間色追加部403は、表示制御部411を通じて当該表示を行う。なお、上述の矩形画像602〜604と同様に、中間色に対応する矩形画像も、自身に対応する色の選択に使用される選択部(中間色選択部)として機能する。
【0039】
中間色追加部403によりディスプレイ201に表示された中間色を示す矩形画像が選択された場合、出力部404は、当該矩形画像に対応する中間色の色情報を色補正実施部413に出力する。
【0040】
図7は、複合機100が実施する目標色選択手順の一例を示すフロー図である。当該手順は、上述の目標色選択画面601が表示されたことをトリガーとして進行する。当該手順が開始すると、表示制御部411は、目標色選択画面601において、選択部として機能する矩形画像602、603、604の少なくとも1つが選択状態になるまで待機する(ステップS701No)。
【0041】
ユーザが、矩形画像602、603、604のいずれかを押圧することにより非選択状態から選択状態に遷移させると、表示制御部411は目標色選択画面601における各矩形画像602、603、604の選択状況が中間色算出条件を満足するか否かを判定する(ステップS701Yes、S702)。ここでは、中間色算出条件として、「複数の矩形画像が選択状態にあること」が設定されている。例えば、目標色選択画面601において、「青1」の矩形画像602のみが選択状態にある場合、表示制御部411は、中間色算出条件を満足しないと判定する(ステップS702No)。一方、目標色選択画面601において、「青1」の矩形画像602および「青2」の矩形画像603が選択状態にある場合、表示制御部411は、中間色算出条件を満足すると判定する(ステップS702Yes)。
【0042】
中間色算出条件が満足されていると判定した表示制御部411は、目標色選択画面601において選択状態にある矩形画像に対応する色情報を中間色演算部402に入力する。当該入力を受けた中間色演算部402は、入力された色情報に基づいて入力された色情報の中間色を算出する(ステップS703)。
【0043】
例えば、目標色選択画面601において、「青1」の矩形画像602および「青2」の矩形画像603が選択状態にある場合、表示制御部411は「青1」の色情報と「青2」の色情報を中間色演算部402に入力する。この場合、中間色演算部402は、「青1」の色情報と「青2」の色情報とに基づいて、「青1」と「青2」の中間色の色情報を算出する。上述のように、本実施形態では、色情報はCIE Lh色空間内における色座標である。そのため、中間色演算部402は、CIE Lh色空間において、「青1」と「青2」の中間点に対応する色情報を算出する。
【0044】
中間色の色情報を算出した中間色演算部402は、算出した色情報を中間色追加部403に入力する。当該入力に応じて、中間色追加部403は、入力された中間色で着色された矩形画像(以下、中間色矩形画像という。)を生成し、表示制御部411を通じて当該矩形画像をディスプレイ201に表示する(ステップS704)。なお、矩形画像602〜604と同様に、ディスプレイに表示された、中間色矩形画像は、当該中間色の選択に使用される中間色選択部として機能する。
【0045】
図8は、中間色矩形画像が表示された目標色選択画面601を示す図である。図8において、太線で示された枠線を有する矩形画像は選択状態にある。この例では、「青1」の矩形画像602および「青2」の矩形画像603が選択状態にある。特に限定されないが、この例では、追加された中間色矩形画像611は、算出元である「青1」の矩形画像602および「青2」の矩形画像603に一部が重なる状態で表示される。また、本実施形態では、中間色追加部403は、ユーザにより中間色矩形画像611の消去操作が実施されるまで、中間色矩形画像611の表示を継続する。したがって、中間色矩形画像611が表示された後に、ユーザが「青1」の矩形画像602および「青2」の矩形画像603を非選択状態にした場合でも、中間色矩形画像611の表示は継続される。当該消去操作は、例えば、中間色矩形画像611を算出元のいずれかの矩形画像602、603上にドラッグアンドドロップする、あるいは中間色矩形画像611をタップ(タッピング)する等により実行することができる。
【0046】
以上のようにして中間色矩形画像611が表示されると、表示制御部411は、選択確定条件が満たされているか否かを判断する(ステップS705)。ここでは、選択確定条件として、「1の矩形画像が所定時間選択状態にあること」が設定されている。所定時間は、他の操作との混同や、誤作動が生じない程度の時間であればよい。例えば「1秒」とすることができる。なお、この選択確定条件では、2つの矩形画像を同時に選択状態にする場合に生じうる時間差を1秒間許容していることになる。
【0047】
図9に示すように、目標色選択画面601において、中間色矩形画像611が表示された状態で、ユーザが中間色矩形画像611の押圧をしたとする。押圧当初は、選択確定条件が満たされていないため、ユーザによる選択は確定されない(ステップS705No、S702No、S705)。当該押圧が1秒間継続されて選択確定条件が満たされると、表示制御部411は、中間色矩形画像611の選択を確定する(ステップS705Yes)。この場合、表示制御部411は、選択が確定した矩形画像に対応する色情報を出力部404に通知する。当該通知を受けた出力部404は、通知された色情報を色補正実施部413に出力する(ステップS706)。特に限定されないが、本実施形態では、表示制御部411は、選択が確定した矩形画像が中間色矩形画像である場合は、色情報が新たに生成された中間色ある旨を色情報とともに出力部404に通知する構成になっている。そして、当該通知を受けた場合、出力部404は、入力された色情報を色情報保持部401に格納する。これにより、以降の目標色の選択の際に、当該色情報に対応する矩形画像が、目標色選択画面601において当初から選択可能な状態で表示されることになる。
【0048】
なお、中間色矩形画像の選択は、選択すべき中間色矩形画像に対する操作に限らず、その中間色矩形画像の算出元である2つの矩形画像に対する操作に基づいて確定されてもよい。例えば、図8に示す事例において、ユーザが、矩形画像602および矩形画像603を再度選択状態にした場合や、矩形画像602および矩形画像603の選択状態を所定時間(例えば、3秒)継続した場合に、中間色矩形画像611の選択を確定してもよい。この場合、中間色追加部403は、矩形画像602および矩形画像603を中間色選択部として機能させている、すなわち、中間色選択部を設けていることになる。
【0049】
一方、上述の中間色算出条件の判定ステップ(ステップS702)において、単一の矩形画像のみ(上述の例では「青1」の矩形画像602)が選択状態にあり、表示制御部411が、中間色算出条件を満足しないと判定した場合も、表示制御部411は当該選択確定条件が満たされているか否かを判断する(ステップS702No、S705)。そして、選択確定条件が満足されると、表示制御部411は、当該矩形画像の選択を確定し、当該矩形画像に対応する色情報を出力部404に通知する。当該通知を受けた出力部404は、通知された色情報を色補正実施部413に出力する(ステップS706)。
【0050】
また、中間色矩形画像611が表示された目標色選択画面601(図8参照)において、ユーザが中間色矩形画像611を選択することなく他の2つの矩形画像を選択した場合は、当該他の2つの矩形画像に対応する中間色矩形画像が新たに生成されることになる(ステップS705No、S702Yes、S703、S704、S705)。例えば、図10に示すように、図8に示す例において、ユーザが、「青2」の矩形画像603および「青3」の矩形画像604を選択状態にした場合、中間色演算部402は、「青2」の色情報と「青3」の色情報とに基づいて、「青2」と「青3」の中間色の色情報を算出する。そして、中間色追加部403は、入力された中間色で着色された矩形画像612をディスプレイ201に表示する。特に限定されないが、この例では、追加された中間色矩形画像612は、算出元である「青2」の矩形画像603および「青3」の矩形画像604に一部が重なる状態で表示される。
【0051】
また、図11に示すように、図8に示す例において、ユーザが、「青1」の矩形画像602および「青3」の矩形画像604を選択状態にした場合、中間色演算部402は、「青1」の色情報と「青3」の色情報とに基づいて、「青1」と「青3」の中間色の色情報を算出する。そして、中間色追加部403は、入力された中間色で着色された矩形画像613をディスプレイ201に表示する。特に限定されないが、この例では、追加された中間色矩形画像612は、算出元である「青1」の矩形画像602および「青3」の矩形画像604の間に表示される。
【0052】
このように、複数の中間色が生成される場合、表示制御部411は、既に、ディスプレイ201に同一の色または近似の色が表示されている場合には、ディスプレイ201にその旨を表示する等によりユーザにその旨を通知し、当該中間色矩形画像を表示しない構成であることが好ましい。なお、中間色の算出は、矩形画像602と中間色矩形画像611との間や、中間色矩形画像611と中間色矩形画像612との間等、ディスプレイ201に表示されている矩形画像および中間色矩形画像の任意の組み合わせについて算出してもよい。
【0053】
以上説明したように、この複合機100では、例えば、色補正等の際に、ディスプレイ201に表示された複数の色の中から1の色を選択する状況下において、表示された複数の色中に所望の色がない場合であっても、容易に中間色を生成して当該中間色を選択することができる。また、複合機100は、中間色が選択された場合に、中間色の色情報を色情報保持部401に登録する構成であるため、当該中間色は、次回から、選択可能な色としてディスプレイ201に表示される。
【0054】
なお、上記では、2つの矩形画像が選択状態にある事例について説明したが、3以上の矩形画像が選択状態にあっても同様である。この場合、選択状態にある全ての矩形画像に対応する色に関して実現可能な2色の組み合わせの全てについて中間色を算出し、ディスプレイに201に表示してもよい。しかしながら、例えば、図6の事例において、矩形画像602〜604が青色についての濃淡順に配列されている場合には、互いに隣接する2色間で中間色を求めることが好ましい。図12は、図6に示す事例において、ユーザが全ての矩形画像602〜604を選択状態にした場合を示す図である。この事例では、表示制御部411が、「青1」の色情報および「青2」の色情報の組と、「青2」の色情報および「青3」の色情報の組とを、中間色演算部402に入力する。中間色演算部402は、当該入力に基づいて「青1」と「青2」の中間色の色情報および「青2」と「青3」の中間色の色情報を算出する。そして、中間色追加部403は、入力された中間色で着色された矩形画像611、612をディスプレイ201に表示する。
【0055】
また、上記では、特に好ましい形態として、矩形画像602〜604が選択部を兼ね、中間色矩形画像611〜613が中間色選択部を兼ねる構成について説明した。しかしながら、矩形画像や中間色矩形画像が、選択部や中間色選択部を兼ねることは必須ではなく、例えば、図13に示すように、選択部や中間色選択部を独立に設けてもよい。図13の例では、矩形画像602の選択に使用される選択ボタン702、矩形画像603の選択に使用される選択ボタン703、矩形画像604の選択に使用される選択ボタン704が、各矩形画像の近傍に配置されている。また、中間色矩形画像611の近傍には、中間色矩形画像611の選択に使用される中間色選択ボタン711が配置されている。
【0056】
また、操作パネル200の操作キー203を選択部や中間色選択部として使用することもできる。例えば、矩形画像や中間色矩形画像の近傍にそれぞれの矩形画像に対応する操作キー203を明示し、ユーザが対応する操作キー203を使用して上述の操作をすることで、同様の結果を得ることができる。
【0057】
ところで、上述の実施形態では、ユーザによる積極的な消去操作がされるまで中間色矩形画像が継続してディスプレイ201に表示される構成について説明した。しかしながら、ディスプレイ201の表示領域は限られているため、多数の中間色矩形画像が表示され続けると操作性が損なわれることも考えられる。そのため、中間色追加部403が、中間色矩形画像を自動的に消去する構成を採用してもよい。例えば、中間色追加部403は、2つの矩形画像が選択状態にあり当該2つの矩形画像に対応する中間色矩形画像が表示されている状態で、当該2つの矩形画像が非選択状態になった場合、対応する中間色矩形画像を消去する。このような構成は、表示制御部411が中間色追加部403に中間色矩形画像の算出元となった2つの矩形画像の選択状況を通知することで実現可能である。
【0058】
この構成では、例えば、上述した図8に示した状態において、ユーザが「青1」の矩形画像602および「青2」の選択画像603から手を離し、両矩形画像602、603が非選択状態になると、表示制御部411はその旨を中間色追加部403に通知する。当該通知を受けた中間色追加部403は、中間色矩形画像611についての中間色追加動作を停止する。これにより、中間色矩形画像611はディスプレイ201上から消去される。
【0059】
この構成では、表示された中間色矩形画像を、特別な操作を要することなくディスプレイ201から消去することができる。そのため、異なる2色間において次々と中間色を表示させ、所望の色を探索する場合等に操作性を向上させることができる。
【0060】
なお、当該構成において、中間色矩形画像611を選択する場合には、ユーザは、少なくとも一方の矩形画像の選択状態を維持したまま、中間色矩形画像611を選択すればよい。例えば、図14に示すように、ユーザは「青1」の矩形画像602の選択状態を維持したまま「青2」の矩形画像603に触れている指を離し「青2」の矩形画像603を非選択状態にする。この場合、中間色追加部403は、中間色矩形画像611についての中間色追加動作を停止しないため中間色矩形画像611は表示され続ける。そのため、ユーザは、図15に示すように、例えば「青2」の矩形画像603から離した指で中間色矩形画像611に触れることで中間色矩形画像611を選択状態にすることができる。当該状態で、ユーザが、中間色矩形画像611の選択状態を維持したまま「青1」の矩形画像602に触れている指を離し「青1」の矩形画像602を非選択状態にすると、中間色矩形画像611のみを選択状態にすることができる。なお、操作が困難でなければ、ユーザは「青1」の矩形画像602および「青2」の矩形画像603の選択状態を維持したまま、中間色矩形画像611に触れることで中間色矩形画像611を選択状態にしてもよい。
【0061】
なお、上述した各実施形態は本発明の技術的範囲を制限するものではなく既に記載したもの以外でも、本発明の範囲内で種々の変形や応用が可能である。例えば、上記実施形態では、タッチパネルに対する操作手順を例示しつつ説明を行ったが、当該操作手順は例示に過ぎない。すなわち、ユーザによる操作と複合機が実施する処理との対応づけが可能であれば、その具体的な操作方法は任意に変更可能である。
【0062】
また、上記実施形態において、目標色選択画面601に表示される画像は、矩形形状に限らず任意の形状を採用することができる。また、ディスプレイ201における表示位置も任意に変更可能である。
【0063】
さらに、上記実施形態では、目標色選択画面601に表示される画像を単色画像としたが、目標色選択画面601に表示される画像は、図16に示すように、色補正実施部413による色補正実施後の画像データの外観を示す画像であってもよい。
【0064】
図16の例では、目標色選択画面601は、特定の画像データに対して、各目標色に対応する色補正が実施された画像データの外観を示すサムネイル画像1602〜1604を含む。なお、ここでは、サムネイル画像には、顔の部分のみに肌色が含まれており、また、図5に示す色範囲選択画面501において「人物写真」ボタン502が選択されているものとする。この例では、サムネイル画像1602が第1の目標色(以下、「肌1」という。)に対応し、サムネイル画像1603が第2の目標色(以下、「肌2」という。)に対応し、サムネイル画像1604が第3の目標色(以下、「肌3」という。)に対応する。第1〜第3の目標色には、例えば、白っぽい肌色、赤みのある血色の良い印象の肌色、日焼けしたような印象の肌色等が設定できる。
【0065】
特に限定されないが、各サムネイル画像1602〜1604は、表示制御部411が色補正実施部413に生成させる構成を採用することができる。この場合、表示制御部411は、色範囲選択画面501において選択された色範囲に対応づけられた色情報を色情報保持部401から読み出し、当該色情報が示す色および特定の画像データを色補正実施部413に入力することによりサムネイル画像1602〜1604を生成する。特定の画像データは、補正対象画像データのサムネイル画像や、色範囲選択画面501において選択される各色範囲に対応づけられた、補正対象画像データとは異なる画像等の任意の画像を使用することができる。
【0066】
図16の例では、「肌1」のサムネイル画像1602および「肌2」のサムネイル画像1603が選択状態にある。この場合、「肌1」の色情報と「肌2」の色情報とに基づいて、中間色演算部402が「肌1」と「肌2」の中間色の色情報を算出し、中間色追加部403に入力する。中間色追加部403は当該中間色を目標色として色補正がなされた場合の外観を示す中間色サムネイル画像1611を、表示制御部411を通じてディスプレイ201に表示する。特に限定されないが、当該中間色サムネイル画像1611は、入力された中間色と上述の特定の画像データを色補正実施部413に入力することで色補正実施部413に生成させる構成を採用することができる。この例では、顔の部分のみに肌色が含まれているため、中間色演算部402により算出した中間色に応じて顔の部分の肌色が変化した中間色サムネイル画像1611が表示されることになる。
【0067】
このように、サムネイル画像を表示する構成とすれば、ユーザは、生成した中間色を適用した場合の画像データを視覚的に確認できるため、自身のイメージに合う色をより容易に生成し、選択することができる。
【0068】
加えて、上述の実施形態では、デジタル複合機として本発明を具体化したが、デジタル複合機に限らず、プリンタ、複写機等の任意の画像処理装置、さらには、表示部を備える任意の操作装置に本発明を適用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明によれば、所望の色をユーザが容易に指定することができ、操作装置および画像処理装置として有用である。
【符号の説明】
【0070】
100 複合機(画像処理装置)
201 ディスプレイ(表示部)
400 操作装置
401 色情報保持部
402 中間色演算部
403 中間色追加部
404 出力部
602、603、604 矩形画像(選択部)
611、612、613 中間色矩形画像(中間色選択部)
702、703、704 選択ボタン(選択部)
711 中間色選択ボタン(中間色選択部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに異なる複数の色を示す色情報を保持する色情報保持部と、
前記色情報保持部に保持された色情報が示す複数の色に対応する複数の画像を表示する表示部と、
前記表示部に表示された複数の画像のそれぞれに対応づけられ、対応する画像が選択状態であるか非選択状態であるかを示す複数の選択部と、
選択状態にある2つの選択部のそれぞれに対応する画像が示す2つの色の中間色を示す色情報を、前記2つの選択部のそれぞれに対応する色情報に基づいて算出する中間色演算部と、
前記中間部演算部により算出された中間色の色情報に基づいて、当該中間色に対応する画像を前記表示部に表示するとともに当該画像が選択状態であるか非選択状態であるかを示す中間色選択部を設ける中間色追加動作を実行する中間色追加部と、
前記中間色選択部が選択された場合、当該中間色選択部に対応する中間色の色情報を出力する出力部と、
を備える操作装置。
【請求項2】
前記中間色追加部は、前記2つの選択部の少なくとも一方が継続して選択状態である場合に前記中間色追加動作を継続し、前記2つの選択部がともに非選択状態に遷移した場合に前記中間色追加動作を停止する、請求項1記載の操作装置。
【請求項3】
前記中間色選択部が選択された場合、前記出力部は、当該中間色選択部に対応する中間色の色情報を前記色情報保持部に登録する、請求項1または2記載の操作装置。
【請求項4】
前記表示部が、自身の表示面における押圧状態を検知する押圧検知部を備え、
前記選択部および前記中間色選択部が前記表示部に表示される、請求項1から3のいずれか1項に記載の操作装置。
【請求項5】
前記表示部に表示される、各色に対応する画像が、前記選択部または前記中間色選択部を兼ねる、請求項4記載の操作装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の操作装置を備える、画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−97090(P2013−97090A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−238374(P2011−238374)
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】