説明

操作装置及び操作方法

【課題】ユーザが再設定する可能性のある設定項目を画面のタブに関連付けて、当該設定項目の内容を簡単に確認したり修正したりすることが可能な操作部102を提供する。
【解決手段】前記タブのうち、設定項目が関連付けられていない再設定候補を示す再設定タブを設け、ユーザの操作により、所定の設定項目を、再設定項目として前記再設定タブに関連付ける項目関連手段402と、ユーザにより、前記再設定タブキーが押下されると、前記設定項目キーが表示された初期画面700から、前記再設定項目キーが押下可能に表示された再設定候補画面803に切り替え表示する項目表示手段404と、ユーザにより、前記再設定項目キーが押下されると、前記再設定項目キーが表示された再設定候補画面803から、当該再設定項目の設定値が反映された設定値入力画面900に切り替え表示する画面表示手段405とを備える操作部102を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作装置及び操作方法に関し、詳しくは、ユーザが再設定する可能性のある設定項目を画面のタブに関連付けて、当該設定項目の内容を簡単に確認したり修正したりすることが可能な操作装置及び操作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル複写機における試しコピー機能は、複数枚のコピーを行う前に記録紙上の作像状態を確認するため1枚だけコピーを行う機能である。この機能によれば、複数のコピー枚数がセットされている場合であっても、いきなりコピーを行わずに試験的に1枚のみをコピーするので、ユーザー(又はオペレータ)は予めコピーの出来具合を確認することができ、無駄な多数枚のコピーを避けることができる。
【0003】
一方、近年、デジタル複写機の機能は多様化し、多くの機能により色々な種類のコピーが可能になっている。その機能は、コピー濃度調整、原稿種類選択、用紙選択等の基本機能から拡大、縮小、変倍、両面、集約、分割等の応用機能、またソート、スタック、ステープル、パンチ等の付加機能まで多岐にわたっている。このように機能が多様化するに伴い、設定作業も複雑化するためその正否を事前に判断する必要性が高まっており、試しコピー機能による試しコピーも行われている。
【0004】
ところで、デジタル複写機の機能が多様化し増加することにより、機能設定する数も増加し、しかも、その設定は小さな液晶画面の中、つまりユーザーが機能設定のミスを冒し易い環境において行わなければならない。そのため、試しコピーを行った結果、設定ミスをしたらしいことが分かっても、自分がどの設定個所でどのように設定したかをすぐに認識することができず、正しい機能設定に労力を費やしているという問題がある。
【0005】
このような課題を解決する技術として、特開2005−268947号公報(特許文献1)には、設定コピー項目の正否判定のための試しコピーが可能な画像形成装置が開示されている。前記画像形成装置は、設定コピー項目一欄を表示する手段と、表示した設定コピー項目一覧から選択されたコピー項目の入力を行うためのコピー項目入力手段と、コピー項目と当該コピー項目に係る質問事項一覧とを対応して記憶した記憶手段とを備える。又、前記画像形成装置は、入力されたコピー項目に基き、前記記憶手段から当該コピー項目に係る質問事項一覧を検索して抽出する手段と、抽出した質問事項一覧を表示する手段とを備える。そして、前記画像形成装置は、表示した質問事項一覧から選択された質問事項の入力を行うための質問事項入力手段と、入力された質問事項に基いて誤設定されたコピー項目の設定を解除又は修正する手段とを備える。これにより、コピー項目の設定を誤った場合においても、簡単に誤った設定を修正することが出来るとしている。
【0006】
又、特開2007−166016号公報(特許文献2)には、原稿を画像データとして読み取る読取手段と、前記読取手段により読み取られた画像データを表示する表示手段と、前記表示手段により表示された画像データに対して編集を行なうための編集情報の設定を行なう編集情報設定手段とを備えた複写機が開示されている。前記複写機は、予め登録されている情報をワンタッチ操作で呼び出すワンタッチ操作手段と、前記編集情報設定手段により設定された編集情報を前記ワンタッチ操作手段に対応づけて登録する登録手段と、前記登録手段により登録された前記ワンタッチ操作手段と前記編集情報との対応を記憶するワンタッチ情報記憶手段とを備える。これにより、一度複雑コピー(複雑な手順を要するコピー)の設定を行なった内容(編集情報)を今後も使用する可能性が高い場合には、編集情報をワンタッチ操作手段に対応づけて登録することで、その編集情報を保存しておくことが出来るとしている。
【0007】
又、特開2007−301825号公報(特許文献3)には、画像出力装置への操作指示に関する複数の設定情報からなる1又は複数のパラメータ群を1又は複数の操作キーそれぞれに割り当て可能な画像出力装置が開示されている。前記画像出力装置は、前記複数の設定情報からなる1又は複数のパラメータを記憶した記録媒体から前記各パラメータセットを取得する取得手段と、前記取得手段に取得された前記各パラメータ群を解析して各操作キーに割り当て制御する第1の制御手段とを有する。これにより、複数かつ複雑な設定情報が合体したキーを、前記画像出力装置に容易に登録することが出来るとしている。
【0008】
又、特開2009−141655号公報(特許文献4)には、ジョブの設定情報の入力を受け付ける入力部と、前記入力部での前記ジョブの設定情報に基づいて、ジョブの処理を行うために装置の制御を行う制御部と、前記制御部に制御されて画像処理を行う画像処理部と、前記制御部に制御されて印刷を行う印刷部とを有する画像形成装置が開示されている。前記画像形成装置は、前記ジョブの設定情報を記録して保存するジョブ設定情報記録部と、ユーザの操作に基づいて前記ジョブ設定情報記録部が記録した前記ジョブの設定情報を出力するジョブ設定情報出力部とを有し、前記制御部は、前記ジョブ設定情報出力部により出力された前記ジョブの設定情報に基づいて、前記画像処理部と前記印刷部とを制御する。これにより、一度実行処理を行ったジョブの設定情報については、自動で記録し再利用することが可能となるとしている。
【0009】
又、特開2009−188628号公報(特許文献5)には、ジョブの処理条件を設定するための画面を表示し操作を受け付ける操作表示手段と、前記操作表示手段に対する操作で設定された処理条件のジョブを生成する生成手段と、前記生成手段により生成されたジョブの処理条件を含むジョブ情報を記憶する記憶手段とを備える情報処理装置が開示されている。前記情報処理装置は、前記生成手段により生成されたジョブの生成時点からの経過時間を計測する計測手段と、前記ジョブ情報を用いて前記操作表示手段に過去に生成された複数のジョブを所定の順位で表示させると共に、その表示においては前記処理条件を設定したときの前記操作表示手段に対する操作内容と前記経過時間とに基づいて前記複数のジョブの順位を入れ替える制御手段とを備える。これにより、過去の設定を利用してジョブの処理条件を再設定する場合などに操作内容と経過時間を考慮してユーザニーズに適した表示が行えるようになるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2005−268947号公報
【特許文献2】特開2007−166016号公報
【特許文献3】特開2007−301825号公報
【特許文献4】特開2009−141655号公報
【特許文献5】特開2009−188628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、前記特許文献1に記載の発明では、ユーザが前記質問事項に基づいて誤設定されたコピー項目の設定を解除又は修正する必要があるため、ユーザにとって操作が煩わしいという問題がある。
【0012】
又、前記特許文献2に記載の発明では、ワンタッチ操作に対応付けて編集情報を登録することが可能であるものの、当該登録された編集情報の詳細な内容についてユーザが容易に確認することが出来ないという問題がある。
【0013】
又、前記特許文献3に記載の発明では、特定のキーに複数かつ複雑な設定情報を登録することが可能であるものの、前記特許文献2と同様に、当該登録された設定情報の詳細な内容についてユーザが容易に確認することが出来ないという問題がある。
【0014】
又、前記特許文献4に記載の発明では、一度実行処理を行わなければ、当該実行処理に係るジョブの設定情報を記録することが出来ず、前記実行処理の前に、当該ジョブの設定情報を確認したり修正したりする場合には不向きであるという問題がある。
【0015】
又、前記特許文献5に記載の発明では、前記特許文献4と同様に、ジョブの処理条件を一度設定しなければ、当該処理条件を再利用することが出来ないという問題がある。
【0016】
又、前記特許文献1−5に記載の設定条件は、通常、複数の設定項目により構成されており、特定の設定項目の設定(設定値の入力)には、複数の階層や画面を経てなされることがある。そのため、ユーザが、例えば、特定の設定項目の設定を完了した後に、再度、当該設定を確認又は変更する場合、再度、複数の階層や画面を経る必要があり、操作が煩わしいという問題がある。
【0017】
一方、当該問題に対して、従来より、特定の設定条件又は設定項目を一時的に所定のメモリに記憶させて、ユーザの操作により当該特定の設定条件又は設定項目を呼び出すショートカット登録機能やプログラム登録機能が存在する。しかしながら、前記ショートカット登録機能やプログラム登録機能では、前記特許文献2、3と同様に、前記設定条件の詳細内容に対応する各設定項目毎に確認したり修正したりする場合には、不向きであるという問題がある。
【0018】
そこで、本発明は、前記問題を解決するためになされたものであり、ユーザが再設定する可能性のある設定項目を画面のタブに関連付けて、当該設定項目の内容を簡単に確認したり修正したりすることが可能な操作装置及び操作方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る操作装置は、複数のタブキーと、所定のタブに関連付けられた複数の設定項目キーとを所定の画面に押下可能に表示する操作装置を前提とし、以下の構成を採用する。
【0020】
前記操作装置は、前記タブのうち、設定項目が関連付けられていない再設定候補を示す再設定タブを設け、ユーザの操作により、所定の設定項目を、再設定項目として前記再設定タブに関連付ける項目関連手段を備える。又、前記操作装置は、ユーザにより、前記再設定タブキーが押下されると、前記設定項目キーが表示された画面から、前記再設定項目キーが押下可能に表示された画面に切り替え表示する項目表示手段を備える。更に、前記操作装置は、ユーザにより、前記再設定項目キーが押下されると、前記再設定項目キーが表示された画面から、当該再設定項目の設定値が反映された設定値入力画面に切り替え表示する画面表示手段を備える。
【0021】
これにより、ユーザは、所定の設定項目を再設定項目として前記再設定タブに関連付け(集約し)、当該再設定タブキーの押下により、自己の関連付けた再設定項目を容易に確認することが可能となる。又、ユーザが、前記再設定項目キーを押下すれば、当該再設定項目に対応する設定値入力画面が直接表示されることから、当該再設定項目の設定値を容易に確認したり変更したりすることが可能となる。
【0022】
又、前記項目関連手段は、ユーザの操作により、前記画面に表示された設定項目が前記再設定タブにドラッグアンドドロップされた場合に、当該設定項目を当該再設定タブに関連付けるよう構成することが出来る。
【0023】
又、前記項目関連手段は、前記設定項目に対応する設定値入力画面が表示された際に、当該設定値入力画面の設定項目を前記再設定タブに関連付けるための再設定候補キーを押下可能に表示し、当該再設定候補キーが押下された場合に、前記設定値入力画面に対応する設定項目を前記再設定タブに関連付けるよう構成することが出来る。
【0024】
又、前記項目関連手段は、前記設定値入力画面で所定の設定値が入力された場合に、当該設定値入力画面に対応する設定項目を前記再設定タブに関連付けるよう構成することが出来る。
【0025】
又、前記項目関連手段は、前記再設定項目を前記再設定タブに関連付けた場合に、当該再設定項目を含む所定の設定条件に基づいて処理が実行された所定の時点で、前記再設定タブに対する全ての再設定項目の関連付けを解除するよう構成することが出来る。
【0026】
又、前記所定の時点が、自装置の電源がオフされた時点、ユーザによりログアウトされた時点、ユーザにより前記再設定項目の関連付けを解除するためのクリアキーが押下された時点のいずれかを含むよう構成することが出来る。
【0027】
又、前記項目関連手段は、前記再設定項目を前記再設定タブに関連付けた場合に、ユーザにより所定の有効期間が入力されると、前記有効期間が入力された時点からの経過時間が当該有効期間を超過した時点で、前記再設定タブに対する全ての再設定項目の関連付けを解除するよう構成することが出来る。
【0028】
又、前記操作装置は、画像形成装置に適用することが出来る。
【0029】
尚、本発明は、複数のタブキーと、所定のタブに関連付けられた複数の設定項目キーとを所定の画面に押下可能に表示する操作装置の操作方法として提供することが出来る。
【0030】
即ち、前記操作方法は、前記タブのうち、設定項目が関連付けられていない再設定候補を示す再設定タブを設け、ユーザの操作により、所定の設定項目を、再設定項目として前記再設定タブに関連付ける項目関連ステップを備える。又、前記操作方法は、ユーザにより、前記再設定タブキーが押下されると、前記設定項目キーが表示された画面から、前記再設定項目キーが押下可能に表示された画面に切り替え表示する項目表示ステップを備える。更に、前記操作方法は、ユーザにより、前記再設定項目キーが押下されると、前記再設定項目キーが表示された画面から、当該再設定項目の設定値が反映された設定値入力画面に切り替え表示する画面表示ステップを備える。前記構成としても、上述と同様の効果を得ることが可能となる。
【0031】
又、本発明は、電気通信回線などを介して個別に流通する、コンピュータに実行させるためのプログラムとして提供することができる。この場合、中央演算処理装置(CPU)が、本発明のプログラムに従ってCPU以外の各回路と協働して制御動作を実現する。又、前記プログラム及びCPUを用いて実現される各手段は、専用のハードウェアを用いて構成することもできる。又、当該プログラムは、CD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された状態で流通させることも可能である。
【発明の効果】
【0032】
本発明の操作装置及び操作方法によれば、ユーザが再設定する可能性のある設定項目を画面のタブに関連付けて、当該設定項目の内容を簡単に確認したり修正したりすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係る複合機の内部の全体構成を示す概念図である。
【図2】本発明に係る操作部の全体構成を示す概念図である。
【図3】本発明に係る複合機及び操作部の制御系ハードウェアの構成を示す図である。
【図4】本発明の実施形態における複合機及び操作部の機能ブロック図である。
【図5】本発明の実施形態の実行手順を示すための第一のフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態の実行手順を示すための第二のフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された初期画面の一例を示す第一の図(図7(A))と、本発明の実施形態の初期画面で設定項目がドラッグアンドドロップされた一例を示す図(図7(B))である。
【図8】本発明の実施形態の項目関連リストの一例を示す図(図8(A))と、本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された再設定候補画面の一例を示す第一の図(図8(B))である。
【図9】本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された再設定候補画面の一例を示す第二の図(図9(A))と、本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された設定値入力画面の一例を示す図(図9(B))である。
【図10】本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された有効期間入力画面の一例を示す第三の図(図10(A))と、本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された再設定候補画面の一例を示す第三の図(図10(B))である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下に、添付図面を参照して、本発明の操作装置を備えた画像形成装置の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。又、フローチャートにおける数字の前に付されたアルファベット「S」はステップを意味する。
【0035】
<画像形成装置及び操作装置>
以下に、本発明の実施形態に係る操作装置を備えた画像形成装置について説明する。
【0036】
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略模式図である。但し、本発明に直接には関係しない各部の詳細は省略している。尚、本発明の画像形成装置は、例えば、プリンタやスキャナ単体、あるいはプリンタ、コピー、スキャナ、ファックス等を備えた複合機等が該当し、コピー機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能等を備えた画像形成装置として機能する。以下に、例えば、コピー機能を利用する場合の複合機100(MFP:Multi Function Peripheral)の動作を簡単に説明する。
【0037】
まず、ユーザが複合機100を利用する場合、原稿Pを複合機100の上面に備えられている原稿台101に載置し、コピー機能の設定を操作部102から入力する。当該操作部102には、複合機100が提供するコピー機能に関連する操作画面(初期画面など)が表示され、コピー機能に関連する複数の設定項目キーが選択可能に表示されている。又、前記操作画面には、各機能毎に機能項目キーがタブ形式で選択可能に表示される。ユーザは、前記操作画面を介して、コピー機能に関する設定条件の入力を行う。
【0038】
ユーザが、設定条件の入力を完了すると、操作部102に設けられたスタートキー205を押下して、複合機100にコピー機能の処理を開始させる。
【0039】
複合機100がコピー機能の処理を開始すると、画像読取部103において、光源104から照射された光が、前記原稿台101に置かれた原稿に反射される。反射された光は、ミラー105、106、107によって撮像素子108に導かれる。導かれた光は前記撮像素子108により光電変換されて、基本的な補正処理、画質処理、圧縮処理等を施され、前記原稿に対応する画像データが生成される。
【0040】
さて、前記画像データをトナー像として転写する駆動部が画像形成部109である。前記画像形成部109には感光体ドラム110が備えられている。前記感光体ドラム110は、一定速度で所定の方向に回転し、その周囲には、回転方向の上流側から順に、帯電器111、露光ユニット112、現像器113、転写器114、クリーニングユニット115などが配置されている。
【0041】
前記帯電器111は、前記感光体ドラム110の表面を一様に帯電させる。前記露光ユニット112は、帯電された前記感光体ドラム110の表面に、前記画像データに基づいてレーザーを照射し、静電潜像を形成する。前記現像器113は、搬送された静電潜像に、トナーを付着させてトナー像を形成する。形成されたトナー像は、前記転写器114により、記録媒体(例えば、シート)に転写される。前記クリーニングユニット115は、前記感光体ドラム110の表面に残された余分なトナーを取り除く。これらの一連のプロセスは、前記感光体ドラム110が回転することにより実行される。
【0042】
前記シートは、前記複合機100に備えられた複数の給紙カセット116から搬送される。搬送される時は、前記シートはピックアップローラ117により何れか1つの前記給紙カセット116から搬送路へ引き出される。前記各給紙カセット116には、それぞれ異なる紙種のシートが収容されており、前記出力条件に関する設定に基づいてシートが給紙される。
【0043】
搬送路に引き出された前記シートは、搬送ローラ118やレジストローラ119により感光体ドラム110と転写器114の間に送り込まれる。送り込まれると、前記シートは前記転写器114により前記トナー像が転写され、定着装置120に搬送される。尚、搬送ローラ118に搬送されるシートは、複合機100に備えられた手差しトレイ121から搬送される場合もある。
【0044】
前記トナー像が転写されたシートが前記定着装置120に備えられた加熱ローラ122と加圧ローラ123の間を通過すると、前記トナー像に熱と圧力が印加されて、可視像がシートに定着される。前記加熱ローラ122の熱量は紙種に応じて最適に設定され、前記定着が適切に行われる。前記可視像がシートに定着されて画像形成が終了し、可視像が定着されたシートは、定着装置120を経て折り装置124へ搬送される。
【0045】
上記搬送されたシートは、ユーザが入力した設定条件の設定に従って、折り装置124で折り処理が施される。折り処理が入力されていない場合は、上記シートは折り装置124を通過するのみである。また、ユーザが後処理(例えば、ステープル、パンチ、製本等)を設定条件に入力した場合、通過したシートは製本装置125に搬送されて後処理を施され、排紙トレイ126に積載、収容される。
【0046】
前記手順により、複合機100はコピー機能をユーザに提供する。
【0047】
図2は、本発明の実施形態に係る操作部の全体構成を示す概念図である。ユーザは、前記操作部102を用いて、上述のような画像形成についての設定条件を入力したり、入力された設定条件を確認したりする。前記設定条件が入力される場合、前記操作部102に備えられたタッチパネル201(操作パネル)、タッチペン202、操作キー203が用いられる。
【0048】
前記タッチパネル201には、設定条件を入力する機能と当該設定条件を表示する機能が兼ね備えられている。即ち、タッチパネル201上に表示された画面内の項目キーを押下することによって、押下された項目キーに対応する設定条件が入力される。
【0049】
タッチパネル201の背面には、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示部(図示せず)が設けられており、当該表示部が、例えば、前記初期画面等の操作画面を表示する。タッチパネル201の近傍には、タッチペン202が備えられており、ユーザがそのタッチペン202の先をタッチパネル201に接触させると、タッチパネル201下に設けられたセンサーが接触先を検知する。
【0050】
更に、タッチパネル201近傍には、所定数の操作キー203が設けられ、例えば、テンキー204、スタートキー205、クリアキー206、ストップキー207、リセットキー208、電源キー209が備えられている。
【0051】
次に、図3を用いて、複合機100及び操作部102の制御系ハードウェアの構成を説明する。図3は、本発明に係る複合機100及び操作部102の制御系ハードウェアの構成を示す図である。ただし、本発明に直接には関係しない各部の詳細は省略している。
【0052】
複合機100の制御回路は、CPU(Central Processing Unit)301、ROM(Read Only Memory)302、RAM(Random Access Memory)303、HDD(Hard Disk Drive)304、各駆動部に対応するドライバ305を内部バス306によって接続している。前記CPU301は、例えば、RAM303を作業領域として利用し、前記ROM302、HDD304等に記憶されているプログラムを実行し、当該実行結果に基づいて前記ドライバ305と図示しない操作部102からのデータや指示を授受し、前記図1に示した各駆動部の動作を制御する。また、前記駆動部以外の後述する各手段(図4に示す)についても、前記CPU301がプログラムを実行することで当該各手段を実現する。
【0053】
又、制御回路の内部バス306には、内部インターフェイス307も接続されており、当該内部インターフェイス307は、操作部102の制御回路等と複合機100の制御回路とを接続する。
【0054】
又、操作部102の制御回路には、内部バス315に、CPU309、ROM310、RAM311、LCD312、操作キー313(203)、タッチパネル314(201)、内部インターフェイス308を備える。操作キー313やタッチパネル314をユーザが操作すると、CPU309は、内部インターフェイス308を介して、当該操作に基づく命令信号を複合機100の制御回路に送信する。又、CPU309、ROM310、RAM311の機能も上記と同様であり、後述する各手段(図4に示す)についても、前記CPU309がプログラムを実行することで当該各手段を実現する。前記ROM310には、以下に説明する各手段を実現するプログラムやデータが記憶されている。
【0055】
<本発明の実施形態>
次に、図4−図6を参照しながら、本発明の実施形態に係る構成及び実行手順について説明する。図4は、本発明の複合機及び操作部の機能ブロック図である。図5及び図6は、本発明の実行手順を示すためのフローチャートである。
【0056】
まず、ユーザが、複合機100の電源を投入すると、複合機100及び操作部102が起動し、起動した操作部102の表示受付手段401が、所定の初期設定条件メモリに予め記憶されている初期設定条件を取得する(図5:S101)。
【0057】
ここで、前記初期設定条件とは、前記複合機100が提供可能な機能(例えば、コピー機能)の設定条件を構成する各設定項目毎の初期値から構成される。例えば、前記設定項目が「用紙サイズ」であれば、その初期値は「A4(サイズ)」と予め設定されている。
【0058】
前記表示受付手段401は、前記初期設定条件を取得すると、当該初期設定条件を設定条件として所定の設定条件メモリに一時的に記憶させるとともに、当該設定条件が反映された初期画面(操作画面)をタッチパネル201上に表示する(図5:S102)。
【0059】
前記初期画面700には、図7(A)に示すように、複数のタブキー701と、所定のタブ701a(例えば、「原稿/用紙/仕上げ」)に関連付けられた複数の設定項目キー702とが押下可能に表示される。
【0060】
ここで、前記複数のタブキー701は、各種の画面に共通して押下可能に表示され、一のタブ701には、複数の設定項目が予め関連付けられた構成となる。例えば、図7(A)に示すタブ701が「原稿/用紙/仕上げ」701aである場合、当該「原稿/用紙/仕上げ」701aに関連付けられた設定項目702には、コピー機能の基本的な設定条件を構成する「原稿サイズ」702a、「用紙サイズ」702b、「ページ集約」702cなどが予め関連付けられ、それらの設定項目キー702が押下可能に表示されることになる。
【0061】
又、前記表示受付手段401が前記初期画面700を表示する際に、その旨を項目関連手段402に通知する。当該通知を受けた項目関連手段402は、前記初期画面700に表示されたタブ701のうち、設定項目が関連付けられていない再設定候補を示す再設定タブ701bを設ける。
【0062】
例えば、図7(A)に示す初期画面700では、複数のタブキー701のうち、右端に配置された「再設定候補」キー701bが、前記再設定タブキーとして、前記項目関連手段402に設けられる。
【0063】
更に、前記項目関連手段402は、ユーザの操作により、前記表示受付手段401が初期画面700に表示している設定項目キー702をドラッグアンドドロップ可能な状態とする。
【0064】
さて、ユーザは、前記初期画面700を見ながら、例えば、所定の設定項目キー702を押下することなく(図5:S103NO)、図7(B)に示すように、所定の設定項目キー702(例えば、「用紙サイズ」キー702b)をドラッグアンドドロップして、前記「用紙サイズ」キー702bを前記「再設定候補」キー701bに重ねると(図5:S104YES)、前記項目関連手段402は、当該「用紙サイズ」702bが前記「再設定候補」701bにドラッグアンドドロップされたことを検知して、当該「用紙サイズ」702bを、再設定項目として、当該「再設定候補」701bに関連付ける(図5:S105)。
【0065】
前記項目関連手段402が前記「用紙サイズ」702bを前記「再設定候補」701bに関連付ける方法は、どのような方法でも構わないが、例えば、以下の方法によりなされる。
【0066】
即ち、前記項目関連手段402が、項目関連記憶手段403に予め記憶されている項目関連リストを参照する。
【0067】
前記項目関連リスト800には、図8(A)に示すように、前記「再設定候補」701bを示す再設定タブ801と、これに関連付けられた再設定項目802とが記憶される。尚、現時点では、前記項目関連リスト800の再設定項目802には、設定項目が記憶されていない。
【0068】
ここで、前記項目関連手段402が、前記ドラッグアンドドロップされた「用紙サイズ」702bを前記項目関連リスト800の再設定項目802に記憶させる。これにより、ユーザは、簡単な操作により、前記初期画面700上に表示された設定項目キー702を、所定のタブキーに対応する再設定タブキー701bに関連付ける(集約する)ことが可能となる。つまり、ユーザは、所望の設定項目キー702を定常的に表示される再設定タブキー701bに自由に集約して、後から集約した設定項目の設定値を確認したり変更(修正)したりすることが可能となる(後述する)。
【0069】
尚、前記項目関連リスト800に複数の再設定項目802が記憶される場合、各再設定項目が順次上段から下段に向かって記憶されることになる。
【0070】
又、前記ドラッグアンドドロップされた「用紙サイズ」キー702bは、前記「再設定候補」キー701bに関連付けられると、元の位置に戻ることになる。
【0071】
さて、ユーザが、前記初期画面700を見ながら、前記「再設定候補」キー701bを押下すると(図5:S106YES)、前記項目関連手段402が、当該「再設定候補」キー701bの押下を受け付けて、その旨を項目表示手段404に通知する。当該通知を受けた項目表示手段404は、前記項目関連記憶手段403の項目関連リスト800を参照し、当該項目関連リスト800に記憶された再設定項目802(上述では、「用紙サイズ」702b)を取得する。次に、前記項目表示手段404は、前記設定項目キー702が表示された初期画面700から、前記取得した再設定項目キーが押下可能に表示された再設定候補画面に切り替え表示する(図5:S107)。
【0072】
前記再設定候補画面803には、図8(B)に示すように、複数のタブキー701と、先ほど関連付けられた再設定項目キーである「用紙サイズ」キー804(702b)と、前記再設定項目キーの有効期間を入力するための有効期間キー805と、前記再設定項目の関連付けを解除するためのクリアキー806とが押下可能に表示される。
【0073】
これにより、ユーザは、自己が前記再設定タブ701bに関連付けた再設定項目702bを、タブの押下を介して容易に表示させる(呼び出す)ことが可能となる。
【0074】
尚、前記項目関連リスト800の再設定項目802に所定の設定項目が記憶されていない場合には、前記再設定項目キー804は表示されないことになる。
【0075】
一方、前記項目関連リスト800の再設定項目802に、複数の設定項目が記憶されている場合には、図9(A)に示すように、前記項目表示手段404は、複数の再設定項目キー804をリスト状に等間隔に配置して押下可能に表示することになる。このように構成することで、ユーザは、タブに関連付けた再設定項目を一見して確認することが可能となる。
【0076】
さて、S107において、ユーザが、例えば、図8(B)に示す再設定候補画面の「用紙サイズ」キー804を押下すると(図5:S108YES)、前記項目表示手段404は、当該「用紙サイズ」キー804の押下を受け付けて、その旨を画面表示手段405に通知する。当該通知を受けた画面表示手段405は、前記設定条件メモリの設定条件のうち、前記「用紙サイズ」に対応する設定値(「A4」)を取得するとともに、前記「用紙サイズ」キー804が表示された再設定候補画面803から、当該「用紙サイズ」804の設定値が反映された設定値入力画面に切り替え表示する(図6:S201)。
【0077】
前記設定値入力画面900には、図9(B)に示すように、複数のタブキー701と、前記「用紙サイズ」804の設定値に対応する選択項目キー901と、前記「用紙サイズ」804を再設定項目として前記再設定タブに関連付けるための再設定候補キー902と、OKキー903とが押下可能に表示される。
【0078】
尚、前記選択項目キー901のうち、現時点の設定値「A4」に対応する選択項目キー901aの背景色は、例えば、「A3」キー901b、「A5」キー901cなどの他の選択項目キー901の背景色(例えば、白色)と異なる色(例えば、グレー色)で表示される。
【0079】
これにより、ユーザは、前記再設定項目キー804(「用紙サイズ」キー)を押下することにより、当該再設定項目キー804に対応する設定値入力画面900を直接表示させて、当該再設定項目(「用紙サイズ」)に設定された設定値を確認したり変更したりすることが可能となる。
【0080】
尚、前記設定値入力画面900の表示は、S103において、ユーザが、前記初期画面700の「用紙サイズ」キー702bを押下した場合であっても(図5:S103YES)、同様であり、例えば、前記表示受付手段401が、その旨を前記画面表示手段405に通知し、当該通知を受けた画面表示手段405が、前記「用紙サイズ」702bに対応する設定値入力画面900をタッチパネル201上に表示することになる(図6:S201)。
【0081】
ここで、上述では、特に一回の画面を介して表示される再設定項目の「用紙サイズ」702bを一例としたが、複数の画面を介して表示される設定項目、例えば、「ステープル/パンチ」などである場合、上述のように、タブキーである「再設定候補」キー701bに前記設定項目を関連付けることが可能となると、ユーザが、再設定の際に、複数の画面をわざわざ表示させて前記設定項目を表示させる必要が無くなるため、そのような場合には、非常に有効となる。
【0082】
さて、S201において、ユーザが、前記設定値入力画面900を見ながら、例えば、現時点の設定値以外の設定値に対応する選択項目キー901b(例えば、「A3」キー)を押下すると(図6:S202YES)、前記画面表示手段405が、当該「A3」キー901bの押下を受け付ける。そして、前記画面表示手段405は、前記設定条件メモリに記憶された設定条件のうち、前記「用紙サイズ」702bの設定値(「A4」)を、押下された選択項目901bに対応する設定値(「A3」)に変更する(図6:S203)。これにより、前記「用紙サイズ」702bの設定値の変更(入力)が完了する。
【0083】
そして、前記画面表示手段405は、前記設定値の変更が完了すると、前記設定値入力画面900のうち、現時点の設定値である選択項目キー901b(「A3」キー)の背景色をグレー色に変更するとともに、最初に設定されていた設定値である選択項目キー901a(「A4」キー)の背景色を白色に変更する。これにより、ユーザは、前記「用紙サイズ」702bの設定値が変更されたことを認識することが可能となる。
【0084】
ところで、S204において、ユーザが、前記設定値入力画面900の再設定候補キー902を押下すると、前記画面表示手段405が、当該再設定候補キー902の押下を受け付けて、その旨を前記項目関連手段402に通知する。当該通知を受けた項目関連手段402は、S105と同様に、前記設定値入力画面900に対応する「用紙サイズ」702bを前記「再設定候補」キーに関連付ける(図6:S205)。これにより、例えば、ユーザが、所定の設定項目の設定値を入力している最中に、再設定を希望する設定項目であると認識した場合に、上述したドラッグアンドドロップの操作をすることなく、前記設定値入力画面900に対応する設定項目を前記再設定タブに関連付けることが可能となる。
【0085】
尚、前記項目関連手段402が、前記設定項目を前記再設定タブに関連付ける際に、当該設定項目と同一の再設定項目が前記再設定タブに既に関連付けられている場合は、このような関連付けの処理は省略される。
【0086】
さて、ユーザが、前記設定値入力画面900を見ながら、OKキー903を押下すると(図6:S206YES)、前記画面表示手段405が、当該OKキー903の押下を受け付けて、その旨を前記表示受付手段401に通知する。当該通知を受けた表示受付手段401は、S102に移行し、現時点での設定条件が反映された初期画面をタッチパネル201上に表示することになる(図5:S102)。この後の処理については、上述と同様であるため、その説明を割愛する。
【0087】
さて、S109において、ユーザが、前記初期画面700を見ながら、スタートキー205を押下すると(図5:S109YES)、前記表示受付手段401は、当該スタートキー205の押下を受け付けて、前記設定条件メモリの設定条件を取得し、当該取得した設定条件を機能提供手段406に通知する。当該通知を受けた機能提供手段406は、受け付けた設定条件に基づいてコピー機能を実行する(図5:S110)。これにより、ユーザは、自己が所望する設定条件のコピー機能を複合機100に実行させることが可能となる。
【0088】
又、前記表示受付手段401は、前記コピー機能が実行された旨を前記項目関連手段402に通知する。当該通知を受けた項目関連手段402は、前記再設定タブに対する全ての再設定項目の関連付けを解除する(図5:S111)。
【0089】
例えば、前記項目関連手段402が、前記項目関連記憶手段403に記憶されている項目関連リスト800を参照し、当該項目関連リスト800の再設定項目802に記憶された設定項目(例えば、「用紙サイズ」702b)を全て消去する。
【0090】
これにより、後続のユーザが、先ほどのユーザの履歴(再設定項目の関連付け)に影響されることなく、設定条件の入力や新たな再設定項目の関連付けを行うことが可能となる。
【0091】
このように、本発明の操作部102は、前記タブのうち、設定項目が関連付けられていない再設定候補を示す再設定タブを設け、ユーザの操作により、所定の設定項目を、再設定項目として前記再設定タブに関連付ける項目関連手段402を備える。又、前記操作部102は、ユーザにより、前記再設定タブキーが押下されると、前記設定項目キーが表示された初期画面700から、前記再設定項目キーが押下可能に表示された再設定候補画面803に切り替え表示する項目表示手段404を備える。更に、前記操作部102は、ユーザにより、前記再設定項目キーが押下されると、前記再設定項目キーが表示された再設定候補画面803から、当該再設定項目の設定値が反映された設定値入力画面900に切り替え表示する画面表示手段405を備える。
【0092】
これにより、ユーザは、所定の設定項目を再設定項目として前記再設定タブに関連付け(集約し)、当該再設定タブキーの押下により、自己の関連付けた再設定項目を容易に確認することが可能となる。又、ユーザが、前記再設定項目キーを押下すれば、当該再設定項目に対応する設定値入力画面が直接表示されることから、当該再設定項目の設定値を容易に確認したり変更したりすることが可能となる。
【0093】
特に、前記タブキーは、通常、前記画面に共通して押下可能に表示されるキーであるため、前記タブキーの一つである前記再設定タブに、所定の設定項目を関連付けることが出来ると、ユーザが、設定値の入力の最中など、何時でも前記再設定タブキーの押下を介して所定の設定項目の設定値の確認をすることが出来ることになる。そのため、本発明では、ユーザに対する操作性をより向上させることが可能となる。
【0094】
又、従来であれば、前記設定条件の全てについて一時記憶したりしていたものを、本発明では、前記設定条件を構成する設定項目を、前記再設定タブに関連付けることで、ユーザは、後ほど確認したい設定項目をピンポイントで前記再設定タブに関連付けることが可能となる。そのため、本発明では、従来のように、各設定項目毎の設定値を確認するために、複数の画面に渡って操作キーの押下を繰り返すという作業を省略することが出来て、ユーザに対する利便性を更に向上させることが可能となる。
【0095】
ところで、他の処理については、以下のようになる。
【0096】
即ち、S107において、ユーザが、前記再設定候補画面803を見ながら、前記有効期間キー805を押下した場合、前記項目表示手段404が、当該有効期間キー805の押下を受け付けて、その旨を前記項目関連手段402に通知する。当該通知を受けた項目関連手段402は、前記再設定項目の有効期間を入力するための有効期間入力画面をタッチパネル201上に表示する。
【0097】
前記有効期間入力画面1000には、図10(A)に示すように、複数のタブキー701と、前記再設定項目804(例えば、「用紙サイズ」)に対して予め設定された有効期間に対応する有効期間キー1001と、OKキー1002とが押下可能に表示される。
【0098】
ここで、前記有効期間キー1001としては、例えば、前記再設定項目を含む設定条件に基づいてコピー機能が実行された時点を有効期間とする「ジョブ完了時点」キー1001aと、ユーザが前記複合機100にログインしている場合に、当該ユーザによりログアウトされた時点を有効期間とする「ログアウト時点」キー1001bと、複合機100の電源がオフされた時点を有効期間とする「電源オフ時点」キー1001cと、ユーザにより任意の有効期間(例えば、1分、5分、10分など)を入力可能とする「ユーザ設定」キー1001dが表示される。
【0099】
例えば、前記有効期間キー1001の初期設定としては、前記「ジョブ完了時点」キー1001aが押下された状態となる。
【0100】
これにより、ユーザは、前記有効期間キー1001を自由に押下することにより、自己が前記「再設定候補」キー701bに関連付けた再設定項目804を、所望する有効期間で解除(消去)することが可能となる。
【0101】
従って、例えば「ログアウト時点」とすれば、ユーザが連続して複数のジョブを設定を変えて行いたい場合に、容易に設定を変更することができ有効である。
【0102】
尚、前記有効期間キー1001のうち、前記「ユーザ設定」キー1001dが押下された場合に、所定のテンキー等が表示され、ユーザは、自己の所望する有効期間を入力することが可能となる。仮に、前記有効期間が入力された場合には、前記項目関連手段402は、予め備えられたタイマーを起動させ、前記有効期間が入力された時点からの経過時間を計測し、当該経過時間が前記有効期間を超過した時点で、前記再設定タブに対する全ての再設定項目の関連付けを解除することになる。
【0103】
又、前記有効期間入力画面1000で、ユーザによりOKキー1002が押下されると、前記項目関連手段402は、当該有効期間入力画面1000から前記再設定候補画面803に切り替え表示することになる。
【0104】
又、S107において、ユーザが、前記再設定候補画面803を見ながら、前記クリアー806を押下した場合、前記項目表示手段404が、当該クリアキー806の押下を受け付けて、その旨を前記項目関連手段402に通知する。当該通知を受けた項目関連手段402は、前記再設定タブに対する全ての再設定項目の関連付けを解除する。
【0105】
これにより、ユーザは、自己の関連付けた再設定項目を自由に解除することが可能となる。
【0106】
尚、本発明の実施形態では、前記項目関連手段402が、ユーザのドラッグアンドドロップの操作や再設定候補キー902の押下により、所定の設定項目を、再設定項目として前記再設定タブに関連付けるよう構成したが、他の構成でも構わない。例えば、ユーザの操作により、前記設定値入力画面900で所定の設定値が入力された場合に、前記項目関連手段402は、当該設定値入力画面900に対応する設定項目を再設定項目として前記再設定タブに関連付けるよう構成してもよい。
【0107】
これにより、ユーザが、設定値を入力した設定項目は、自動的に前記再設定タブに関連付けられていく(集約される)ため、例えば、ユーザが、スタートキー205を押下する前に、当該再設定タブキー701bを押下すれば、自己が設定値を入力した設定項目のみが表示される。そのため、ユーザは、設定値を入力した設定項目に限ってその設定値の確認や変更を行うことが可能となり、ユーザの操作した設定項目に絞ることが出来て、ユーザに対する利便性を向上させる。
【0108】
又、本発明の実施形態では、前記項目表示手段404が、前記再設定候補画面803で再設定項目キー804を押下可能に表示するよう構成したが、他の構成でも構わない。例えば、図10(B)に示すように、前記項目表示手段404が、前記再設定項目キー804の内部に、再設定項目と、当該再設定項目に設定された設定値とを同時に並べて表示するよう構成してもよい。例えば、図10(B)であれば、再設定項目「用紙サイズ」に設定値「A4」を、再設定項目「縮小/拡大」に設定値「81%」を、再設定項目「ページ集約」に設定値「2in1」を同時に並べて表示する。
【0109】
これにより、ユーザが、前記再設定候補画面803を一見するだけで、各再設定項目の設定値を視認することが可能となり、再設定を希望する再設定項目を容易に見つけやすくし、ユーザに対する利便性を向上させる。
【0110】
又、本発明の実施形態に係る操作部102では、複合機100のコピー機能の処理に関して採用したが、例えば、スキャン機能、ファクシミリ送受信機能、プリント機能等に対しても採用できる。更に、本発明の実施形態では、操作部102を複合機100に適用した場合について説明したが、タッチパネル201を有する操作部102(操作装置)を備えた各種画像形成装置、各種画像処理装置、各種画像加工装置、各種画像表示装置等に適用しても、同一の作用効果を奏する。
【0111】
又、本発明の実施形態では、操作部102が各手段を備えるよう構成したが、当該各手段を実現するプログラムを記憶媒体に記憶させ、当該記憶媒体を提供するよう構成しても構わない。当該構成では、前記プログラムを操作部102或いは複合機100に読み出させ、その操作部102或いは複合機100が前記各手段を実現する。その場合、前記記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の作用効果を奏する。さらに、各手段が実行するステップをハードディスクに記憶させる方法として提供することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0112】
以上のように、本発明に係る操作装置及び操作方法は、複合機はもちろん、複写機、プリンタ等に有用であり、ユーザが再設定する可能性のある設定項目を画面のタブに関連付けて、当該設定項目の内容を簡単に確認したり修正したりすることが可能な操作装置及び操作方法として有効である。
【符号の説明】
【0113】
100 複合機
102 操作部
401 表示受付手段
402 項目関連手段
403 項目関連記憶手段
404 項目表示手段
405 画面表示手段
406 機能提供手段


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のタブキーと、所定のタブに関連付けられた複数の設定項目キーとを所定の画面に押下可能に表示する操作装置において、
前記タブのうち、設定項目が関連付けられていない再設定候補を示す再設定タブを設け、ユーザの操作により、所定の設定項目を、再設定項目として前記再設定タブに関連付ける項目関連手段と、
ユーザにより、前記再設定タブキーが押下されると、前記設定項目キーが表示された画面から、前記再設定項目キーが押下可能に表示された画面に切り替え表示する項目表示手段と、
ユーザにより、前記再設定項目キーが押下されると、前記再設定項目キーが表示された画面から、当該再設定項目の設定値が反映された設定値入力画面に切り替え表示する画面表示手段と
を備えることを特徴とする操作装置。
【請求項2】
前記項目関連手段は、ユーザの操作により、前記画面に表示された設定項目が前記再設定タブにドラッグアンドドロップされた場合に、当該設定項目を当該再設定タブに関連付ける
請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
前記項目関連手段は、前記設定項目に対応する設定値入力画面が表示された際に、当該設定値入力画面の設定項目を前記再設定タブに関連付けるための再設定候補キーを押下可能に表示し、当該再設定候補キーが押下された場合に、前記設定値入力画面に対応する設定項目を前記再設定タブに関連付ける
請求項1に記載の操作装置。
【請求項4】
前記項目関連手段は、前記設定値入力画面で所定の設定値が入力された場合に、当該設定値入力画面に対応する設定項目を前記再設定タブに関連付ける
請求項1に記載の操作装置。
【請求項5】
前記項目関連手段は、前記再設定項目を前記再設定タブに関連付けた場合に、当該再設定項目を含む所定の設定条件に基づいて処理が実行された所定の時点で、前記再設定タブに対する全ての再設定項目の関連付けを解除する
請求項1−4のいずれか一項に記載の操作装置。
【請求項6】
前記所定の時点が、自装置の電源がオフされた時点、ユーザによりログアウトされた時点、ユーザにより前記再設定項目の関連付けを解除するためのクリアキーが押下された時点のいずれかを含む
請求項5に記載の操作装置。
【請求項7】
前記項目関連手段は、前記再設定項目を前記再設定タブに関連付けた場合に、ユーザにより所定の有効期間が入力されると、前記有効期間が入力された時点からの経過時間が当該有効期間を超過した時点で、前記再設定タブに対する全ての再設定項目の関連付けを解除する
請求項1−4のいずれか一項に記載の操作装置。
【請求項8】
請求項1−7のいずれか一項に記載の操作装置を備えた画像形成装置。
【請求項9】
複数のタブキーと、所定のタブに関連付けられた複数の設定項目キーとを所定の画面に押下可能に表示する操作装置の操作方法において、
前記タブのうち、設定項目が関連付けられていない再設定候補を示す再設定タブを設け、ユーザの操作により、所定の設定項目を、再設定項目として前記再設定タブに関連付ける項目関連ステップと、
ユーザにより、前記再設定タブキーが押下されると、前記設定項目キーが表示された画面から、前記再設定項目キーが押下可能に表示された画面に切り替え表示する項目表示ステップと、
ユーザにより、前記再設定項目キーが押下されると、前記再設定項目キーが表示された画面から、当該再設定項目の設定値が反映された設定値入力画面に切り替え表示する画面表示ステップと
を備えることを特徴とする操作方法。
【請求項10】
請求項9に記載の操作方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のプログラムを記憶したコンピュータに読み取り可能な記憶媒体。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−115507(P2013−115507A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257939(P2011−257939)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】