説明

操縦用通信装置、被操縦体用通信装置及び操縦用通信システム

【課題】被操縦体に複数搭載された被操縦体用通信装置から個別にテレメトリデータを取得すること。
【解決手段】ペアリング設定時に被操縦体に搭載された複数の被操縦体用通信装置20に対して個々に割り当てた任意の機器判別用ナンバーとペアリング対象の機器IDとを対応付けし、テレメトリデータの送信要求を行う際に、送信要求情報と送信要求先の機器判別用ナンバーとを付加した操縦信号を送信する。被操縦体用通信装置20は、入力した制御信号の信号種別を判定し送信要求情報と自身の機器判別用ナンバーが付加された操縦信号を入力したときに、応答信号としてテレメトリデータを付加したテレメトリデータ信号を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばヘリコプター、飛行機、自動車、船舶等の各種模型又は無人操作される産業用機械等のような被操縦体の無線操縦に用いられる操縦用通信システムに係り、特に操縦者が操作する操縦用通信装置と、被操縦体に搭載した複数の被操縦体用通信装置との間で相互通信を行う操縦用通信システムに係り、被操縦体に搭載した各種センサのテレメトリデータを個々の被操縦体用通信装置に対して送信要求して取得することができる操縦用通信装置、被操縦体用通信装置及び操縦用通信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、無線操縦される被操縦体としての模型飛行機には、被操縦体を操縦するために、ラダー、エレベータ、エンジンスロットル、エルロン等を操作するサーボモータやジャイロ装置等の駆動機構が搭載されている。そして、送信機側において操縦者が操作用スティック等を操作すると、その操作量に対応した操縦データを含む操縦信号が被操縦体に向けて送信される。被操縦体に搭載された受信機がこれを受信すると、各駆動機構が必要な量だけ正確に駆動され、操縦者による送信機側の操作に対応して被操縦体が操縦されることとなる。
【0003】
ところで、大型機や高級機となる模型飛行機では、その機体価格が非常に高額であることが多い。従って、送信機からの無線通信が途切れることによって操縦不能に陥るような不測の事態に対処するため、左右の翼に受信機を1台ずつ搭載するデュアル受信機システムを採用している。このようなシステムを採用することで、仮に一方の受信機が正常に信号受信できない場合であっても、他方の受信機が制御可能であれば、機体の姿勢制御を行いながら回収することが可能となる。なお、この種のシステムを採用した装置としては、例えば下記特許文献1に開示される発明が知られている。
【0004】
また、上記のデュアル受信機システムとは別形態として、搭載した2台の受信機のうち、正常に受信できた受信機の信号を選択して使用する、所謂ダイバーシティ機能を採用したシステムとして、下記特許文献2に開示される発明が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平2−311100号公報
【特許文献2】特開2010−5121号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、操縦者の中には、被操縦体に機体の状態や駆動環境等を把握する各種センサ(例えば、バッテリの電圧センサ、モータの回転数検知センサ、GPS(Global Positioning System )センサ、気圧センサ、高度センサ、温度センサ等)を搭載し、各センサで測定対象から取得したセンサ情報をテレメトリデータとして受信して操縦中に確認する機能(テレメトリ機能)を搭載したいという要望がある。
【0007】
しかしながら、現状では、特許文献1、2に開示されるような送信機から受信機に対して1方向のみの通信を実現する単方向通信方式の機能しか存在しないため、1台の送信機と複数台ある各受信機とをそれぞれペアリングして送信機と受信機との間で相互に通信可能とする双方向通信システムを構築することができなかった。
【0008】
そのため、被操縦体に搭載した各センサからのセンサ情報を操縦中に取得するには、通常の操縦用送信機とは別構成の送受信システムを構築する方法しかなく、高級機や大型機のような複数台の受信機を搭載する機体には、テレメトリ機能を搭載することができなかった。
【0009】
また、送信機と複数の受信機に代えて、双方向通信可能な1台の操縦用通信装置と同じく双方向通信可能な複数の被操縦体用通信装置とを用いて操縦用通信システムを構築したとしても、操縦用通信装置からのテレメトリデータの送信要求に対して、通信接続可能となる全ての被操縦体用通信装置からテレメトリデータが同時に送信されてしまうため、機器間で互いに通信妨害して正確なテレメトリデータが送信されないという問題があった。
【0010】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、1台の操縦用通信装置と複数の被操縦体用通信装置とでシステム構築した場合でも、互いに通信妨害することなく各被操縦体用通信装置から個別にテレメトリデータを取得することのできる操縦用通信装置、被操縦体用通信装置及び操縦用通信システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載された操縦用通信装置は、被操縦体に搭載される複数の被操縦体用通信装置との間で通信して前記被操縦体を操縦する操縦用通信装置において、
被操縦体に搭載される複数の被操縦体用通信装置にそれぞれ割り当てた任意の機器判別用ナンバーを付加したペアリング設定信号をペアリング対象となる前記被操縦体用通信装置に送信する制御と、
前記機器判別用ナンバーと前記被操縦体で取得されるテレメトリデータの送信要求を行うための送信要求情報とを付加した操縦信号を予め設定された送信タイミング情報に基づく送信タイミングで送信する制御と、
を行う操縦側制御部を備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の被操縦体用通信装置は、被操縦体に複数搭載され、被操縦体を操縦する操縦体用通信装置との間で通信する被操縦体用通信装置において、
前記操縦用通信装置からペアリング設定を行うためのペアリング設定信号を入力したとき、前記ペアリング設定信号に自身の機器IDを付加したペアリング設定応答信号を前記操縦用通信装置に送信する制御と、
ペアリングされた前記操縦用通信装置から自身に割り当てられた機器判別用ナンバーと前記被操縦体で取得されるテレメトリデータの送信要求を行うための送信要求情報とが付加された操縦信号を入力したときに、前記テレメトリデータを付加したテレメトリデータ信号を前記操縦体用通信装置に送信する制御と、
を行う被操縦体側制御部を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の操縦用通信システムは、被操縦体を操作する操縦用通信装置と、
被操縦体に搭載される複数の被操縦体用通信装置との間で通信して前記被操縦体を操縦する操縦用通信システムにおいて、
前記操縦用通信装置は、前記被操縦体用通信装置にそれぞれ割り当てた任意の機器判別用ナンバーを付加したペアリング設定信号をペアリング対象となる前記被操縦体用通信装置に送信する制御と、前記機器判別用ナンバーと前記被操縦体で取得されるテレメトリデータの送信要求を行うための送信要求情報とを付加した操縦信号を予め設定された送信タイミング情報に基づく送信タイミングで送信する制御とを行う操縦側制御部を有し、
前記被操縦体用通信装置は、前記操縦用通信装置からペアリング設定を行うためのペアリング設定信号を入力したとき、前記ペアリング設定信号に自身の機器IDを付加したペアリング設定応答信号を前記操縦用通信装置に送信する制御と、ペアリングされた前記操縦用通信装置から自身に割り当てられた前記機器判別用ナンバーと前記被操縦体で取得されるテレメトリデータの送信要求を行うための送信要求情報とを付加した操縦信号を入力したときに、前記テレメトリデータを付加したテレメトリデータ信号を前記操縦体用通信装置に送信する制御とを行う被操縦体側制御部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、被操縦体に複数搭載された被操縦体用通信装置に対して個別にテレメトリデータの送信要求を行うことができるため、互いの通信を妨害し合うことなく特定の被操縦体用通信装置からテレメトリデータを取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る操縦用通信システムを構成する各部の機能ブロック図である。
【図2】(a)、(b) 同システム間で通信される制御信号のパケットフォーマットを示す説明図である。 (c)、(d) 同システム間で通信される応答信号のパケットフォーマットを示す説明図である。
【図3】同システムにおけるペアリング設定時の処理フロー図である。
【図4】(a)〜(c) ペアリング設定時の表示内容を示す説明図である。
【図5】(a)〜(c) ペアリング設定時の表示内容を示す説明図である。
【図6】(a)〜(c) ペアリング設定時の表示内容を示す説明図である。
【図7】ペアリング設定時の表示内容を示す説明図である。
【図8】制御信号及び応答信号の送信タイミングの一例を示す説明図である。
【図9】被操縦体用通信装置に入力した制御信号の信号種別の判定と各判定結果に応じた処理内容を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではなく、この形態に基づいて当業者等によりなされる実施可能な他の形態、実施例及び運用技術等はすべて本発明の範疇に含まれる。
【0017】
本例の操縦用通信システム1は、主機能として操縦対象である被操縦体(例えば、ヘリコプター、飛行機、車、船舶、ロボット等の各種模型又は産業機械)を操縦するための各種制御信号を通信する操縦用通信装置10と、被操縦体に搭載され、主機能として可動部位に配置された駆動機構30(サーボ装置、ジャイロ装置等)の動作量の制御を行うための各種制御信号の通信を行う複数の被操縦体用通信装置20(図例では2台)と、を備えて構成されている。
【0018】
そして、本発明では、被操縦体の操縦制御に加え、被操縦体に搭載される個々の被操縦体用通信装置20と1台の操縦用通信装置10とのペアリングを行い、操縦用通信装置10から各被操縦体用通信装置20に対して個別に送信要求したセンサ40が取得するセンサ情報(以下、「テレメトリデータ」という)を受信する、所謂テレメトリ機能を実現することを目的としている。
【0019】
[装置構成]
まず、図1〜9を参照しながら、本発明に係る操縦用通信システム1のシステム構成について説明する。
【0020】
<操縦用通信装置>
図1に示すように、操縦用通信装置10は、操縦者により所定操作されることで操縦用通信システム1の構築や被操縦体の操縦に必要な各種信号の生成や、各被操縦体用通信装置20との間の通信処理を行う装置であり、操作部11と、表示部12と、操縦側記憶部13と、操縦側制御部14と、操縦側送受信部15と、操縦側電源部16を備えて構成されている。
【0021】
操作部11は、スティックレバー等の各種レバーやスイッチ類、表示部12の表示画面上に設けられたタッチパネルやエディットキー等の各種操作手段で構成され、各種レバーによる上下左右の操作、スイッチ類の押下操作、タッチパネルのタッチ位置に基づく操作情報に応じたアナログ信号を操作信号として操縦側制御部14に出力する。
【0022】
表示部12は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)等の表示装置で構成されている。表示部12は、操縦側制御部14の制御に基づき、被操縦体用通信装置20のペアリング設定に関する表示、被操縦体用通信装置20から受信した被操縦体に搭載されるセンサ40が取得するテレメトリデータの表示等、操縦者が操縦用通信システム1の構築や被操縦体の操縦に必要な表示内容の表示を行っている。
【0023】
操縦側記憶部13は、例えばROM、RAM等の半導体メモリやHDD等の記憶媒体で構成され、操縦用通信装置10を構成する各部の駆動制御情報等を記憶している。また、操縦側記憶部13は、ペアリング設定時にペアリング対象となった被操縦体用通信装置20の機器IDと被操縦体用通信装置20に任意に割り当てた機器判別用ナンバーとを対応付けした状態で記憶するとともに、被操縦体用通信装置20に対するテレメトリデータの送信要求を行うための操縦信号の送信タイミングを示す送信タイミング情報を記憶している。
【0024】
なお、送信タイミング情報は、操縦信号の送信タイミングに沿って送信される送信要求情報を付加した操縦信号の送信タイミングを規定した情報であり、送信要求先である被操縦体用通信装置20に接続されるセンサ40の数、送信要求するテレメトリデータの種類や重要度、使用環境、駆動条件等を加味した上で、操縦者が任意の送信タイミングを設定することができる。
【0025】
また、操縦用通信装置10から送信要求情報を付加した操縦信号を送信した後の次の送信タイミングでは、操縦用通信装置10は送信要求対象となる被操縦体用通信装置20からのテレメトリデータ信号を受信するため操縦信号を送信できないので、操作レスポンスとテレメトリデータの精度のトレードオフを考慮して、送信タイミング情報を決定する必要がある。さらに、被操縦体用通信装置毎に、送信タイミング情報を設定することで、正確なテレメトリデータが必要な場合や、多数のセンサが接続されている場合は送信要求の送信タイミングを短くし、センサが接続されていない場合や大まかな間隔でテレメトリデータが取得できればいい場合は、送信要求の送信タイミングを長くしたり、送信要求を行わないようにしたりすることができる。
【0026】
操縦側制御部14は、CPUやROM、RAM等のマイクロコンピュータで構成され、操作部11からの操作信号に基づき、被操縦体を操縦するための各種制御信号の生成制御、被操縦体用通信装置20との間の通信制御、被操縦体用通信装置20から受信した応答信号に応じた処理制御、システム可動に必要な各種表示内容の表示制御表示の他、操縦用通信装置10を構成している各部の駆動制御を行っている。
【0027】
また、操縦側制御部14は、操縦側送受信部15を介して被操縦体用通信装置20に対して出力する制御信号(操縦信号又はペアリング設定信号)を生成する信号生成手段14aと、被操縦体用通信装置20とのペアリング設定や被操縦体用通信装置20に対するテレメトリデータの送信要求タイミングの設定等を行う設定処理手段14bと、テレメトリデータの送信要求情報を付加した操縦信号の送信タイミングを制御する送信制御手段14cと、を備えている。
【0028】
信号生成手段14aは、被操縦体用通信装置20に対する各種制御信号を生成するための周知の信号生成回路で構成され、各被操縦体用通信装置20との間で個々にペアリング設定を行うためのペアリング設定信号の生成、被操縦体に搭載された駆動機構30を駆動するための操縦信号(PWM信号)の生成、被操縦体用通信装置20に対するテレメトリデータの送信要求情報を操縦信号に付加した状態の操縦信号の生成を行い、生成した各制御信号を操縦側送受信部15に出力している。
【0029】
ここで、図2を参照しながら、信号生成手段14aで生成される制御信号(操縦信号、ペアリング設定信号)のパケットフォーマットについてそれぞれ説明する。
【0030】
(操縦信号)
操縦信号のパケットフォーマットは、図2(a)に示すように、位相同期コードを示すプリアンブル(Preamble)フィールド、データ同期コード示すシンク(SYNC)フィールド、操縦用通信装置10(TX)の機器IDを示すTXIDフィールド、ペアリング設定時に被操縦体用通信装置20(RX)に対応付けされた機器判別用ナンバー(RXNo)を示すRXナンバーフィールド、送信要求情報の有無を示す送信要求フラグフィールド、操縦データを示す操縦データフィールド、データの誤りをチェックするCRCコードフィールドからなる。
【0031】
また、被操縦体用通信装置20に対するテレメトリデータの送信要求を行うときは、操縦信号の送信要求フラグフィールドに送信要求情報を付加した状態の操縦信号として生成している。一例としては、送信要求フラグフィールドが「0」のとき送信要求情報を付加しない操縦信号、送信要求フラグフィールドが「1」のとき送信要求情報を付加した操縦信号として生成される。
【0032】
(ペアリング設定信号)
ペアリング設定信号のパケットフォーマットは、図2(b)に示すように、位相同期コードを示すプリアンブル(Preamble)フィールド、データ同期コード示すシンク(SYNC)フィールド、操縦用通信装置10(TX)の機器IDを示すTXIDフィールド、ペアリング設定時に被操縦体用通信装置20(RX)に対応付けしたナンバーを示す機器判別用ナンバーフィールド、ペアリング対象となる被操縦体用通信装置20の機器IDが付加されるRXIDフィールド、データの誤りをチェックするCRCコードフィールドからなる。
【0033】
ペアリング設定信号は、ペアリング設定時にペアリング設定対象となる被操縦体用通信装置20が選択されると、その装置に対して割り当てた機器判別用ナンバーが付加され、RXIDフィールドは空の状態で生成される。また、ペアリング設定信号は、操縦用通信装置10でペアリング設定を開始してから所定時間のみ送信され、その間、操縦信号は送信されない。
【0034】
設定処理手段14bは、操作部11からの所定操作に基づき、被操縦体用通信装置20との間で行われるペアリング設定に関する処理(機器IDの登録処理、操作手順に応じた表示内容の切替制御等)の他、操縦用通信システム1の可動に必要な各種設定やその設定変更に応じた処理を行っている。
【0035】
ここで、図3〜7を参照しながら、操縦用通信装置10と被操縦体用通信装置20とのペアリング設定に関する処理手順について説明する。
以下の説明では、操縦用通信装置10が1台、被操縦体用通信装置20が2台(図中では、一方の被操縦体用通信装置20を「プライマリ受信機」、他方の被操縦体用通信装置20を「セカンダリ受信機」として表示)の場合の手順である。
【0036】
まず、プライマリ受信機のペアリング設定を行う場合について説明する。
図3に示すように、操縦者が操縦用通信装置10を所定操作してペアリング設定画面を表示させ、表示内容を参照しながら操作部11を所定操作してペアリング設定対象の選択とペアリング設定信号の送信を行う(ST1)。
ST1による表示内容としては、図4(a)に示すように、表示部12にペアリング設定画面が表示され、操縦者が設定対象となるプライマリ受信機に対応する「リンク」ボタンを押下すると、図4(b)に示すようにリンクの再確認画面が表示される。そして、表示画面上の「リンク」ボタンを押下すると、操縦用通信装置10からペアリング設定信号が所定時間送信される。
【0037】
次に、設定対象となる被操縦体用通信装置20の電源をONにする(ST2)。
ST2による表示内容としては、図4(c)に示すように、ペアリング設定対象となるプライマリ受信機の電源投入を促す指示画面が表示部12に表示されるため、操縦者はこの表示に従ってプライマリ受信機の電源をONにする。
【0038】
次に、操縦者によって電源ONされたプライマリ受信機は、操縦用通信装置10から送信されたペアリング設定信号を受信し(ST3)、該設定信号に対する応答信号としてペアリング設定応答信号を送信する(ST4)。そして、操縦用通信装置10は、プライマリ受信機からのペアリング設定応答信号を受信し(ST5)、プライマリ受信機の機器IDを操縦側記憶部13に登録してペアリング処理を終了する(ST6)。
ST4及びST5による表示内容としては、図5(a)に示すように、プライマリ受信機からのペアリング設定応答信号の登録処理が完了すると、表示部12にプライマリ受信機の機器ID(図中では「114300022」)を表示して、操縦用通信装置10とプライマリ受信機とのペアリング設定が完了したことを表示する。また、図5(b)に示すように、ペアリング設定画面におけるプライマリ受信機の機器ID欄にプライマリ受信機の機器IDが表示部12に表示される。
【0039】
なお、操縦者は、ST6の表示内容を確認した後、プライマリ受信機が正常にペアリング設定を終えたと判断して、プライマリ受信機の電源をOFFする(ST7)。
【0040】
次に、セカンダリ受信機とのペアリング設定手順について説明する。
図3に示すように、プライマリ受信機の設定に引き続いてセカンダリ受信機のペアリング設定を行う場合は、プライマリ受信機のペアリング設定手順と同様に、まずペアリング設定画面を表示させ、表示内容を参照しながら操作部11を所定操作してペアリング設定対象の選択とペアリング設定信号の送信を行う(ST8)。
ST8による表示内容としては、図5(b)に示すように、表示部12にペアリング設定画面が表示され、操縦者が設定対象となるセカンダリ受信機に対応する「リンク」ボタンを押下すると、図5(c)に示すようにリンクの再確認画面が表示される。そして、表示画面上の「リンク」ボタンを押下すると、操縦用通信装置10からペアリング設定信号が所定時間送信される。
【0041】
次に、設定対象となる被操縦体用通信装置20の電源をONにする(ST9)。
ST9による表示内容としては、図6(a)に示すように、ペアリング設定対象となるセカンダリ受信機の電源投入を促す指示画面が表示部12に表示されるため、操縦者はこの表示に従ってセカンダリ受信機の電源をONにする。
【0042】
次に、操縦者によって電源ONされたセカンダリ受信機は、操縦用通信装置10から送信されたペアリング設定信号を受信し(ST10)、該設定信号に対する応答信号としてペアリング設定応答信号を送信する(ST11)。そして、操縦用通信装置10は、セカンダリ受信機からのペアリング設定応答信号を受信し(ST12)、セカンダリ受信機の機器IDを操縦側記憶部13に登録してペアリング処理を終了する(ST13)。
ST11及びST12による表示内容としては、図6(b)に示すように、セカンダリ受信機からのペアリング設定応答信号の登録処理が完了すると、セカンダリ受信機の機器ID(図中では「114400021」)を表示して、操縦用通信装置10とセカンダリ受信機とのペアリング設定が完了したことを表示する。
【0043】
また、図6(c)に示すように、ペアリング設定画面におけるセカンダリ受信機の機器ID欄にセカンダリ受信機の機器IDが表示部12に表示される。
【0044】
なお、操縦者は、ST13の表示内容を確認した後、セカンダリ受信機が正常にペアリング設定を終えたと判断して、セカンダリ受信機の電源をOFFする(ST14)。また、通信障害や所定時間以内にペアリング設定が行われなかった場合は、図7に示すように、ペアリング設定にエラーが発生したことを示す内容が表示部12に表示される。
【0045】
送信制御手段14cは、ペアリング設定終了後の通常の操縦モードの際に操縦側記憶部13に記憶されている送信タイミング情報に基づき、信号生成手段14aで生成されたテレメトリデータの送信要求情報を付加した操縦信号の送信制御を行っている。
【0046】
図8は、操縦用通信装置10からの送信要求情報が付加された操縦信号と、被操縦体用通信装置20からのテレメトリデータ信号との通信タイミングの一例を示した図である。
図示のように、操縦用通信装置10(TX)及び被操縦体用通信装置20との間における送信タイミングを固定の15mSとし、被操縦体用通信装置20(RX1)に対して送信要求情報を付加した操縦信号を送信してから、再び被操縦体用通信装置20(RX1)に対して送信要求情報を付加した操縦信号の送信タイミングが495mSであり、被操縦体用通信装置20(RX2)に対して送信要求情報を付加した操縦信号を送信してから、再び被操縦体用通信装置20(RX2)に対して送信要求情報を付加した操縦信号の送信タイミングが、被操縦体用通信装置(RX1)との間の送信要求間隔の2倍である990mSとした送信タイミング例である。
【0047】
操縦側送受信部15は、周知の送受信装置で構成され、操縦側制御部14の制御に基づき、信号生成手段14aからの制御信号(操縦信号又はペアリング設定信号)を高周波変調(例えば、AM変調やFM変調)や、スペクトル拡散等で変調した後、アンテナから電波として被操縦体用通信装置20に送信するとともに、アンテナから電波として受信した操縦用通信装置10からの受信電波を増幅し、応答信号(テレメトリデータ信号又はペアリング設定応答信号)に復調して操縦側制御部14に出力している。
【0048】
操縦側電源部16は、電源のON/OFF切り替えを行うスイッチを含む周知の電源回路と電力供給手段で構成されており、操縦側制御部14の制御に基づき、操縦用通信装置10を構成する各部に駆動電源の供給を行っている。
【0049】
<被操縦体用通信装置>
図2に示すように、被操縦体用通信装置20は、操縦対象となる被操縦体に搭載され、ペアリング設定によってペアリングされた操縦用通信装置10との間で各種信号を通信するとともに、接続される駆動機構30に対する駆動信号の出力や、センサ40からのテレメトリデータの取得を行っている。被操縦体用通信装置20は、被操縦体側送受信部21と、被操縦体側記憶部22と、被操縦体側制御部23と、被操縦体側電源部24と、を備えて構成されている。
【0050】
被操縦体側送受信部21は、周知の送受信装置であり、被操縦体側制御部23の制御に基づき、アンテナから電波として受信した操縦用通信装置10からの受信電波を増幅し、制御信号に復調して被操縦体側制御部23に出力するとともに、応答信号(テレメトリデータ信号又はペアリング設定応答信号)を高周波変調(例えば、AM変調やFM変調)や、スペクトル拡散等で変調した後、アンテナから電波として被操縦体用通信装置20に送信している。
【0051】
被操縦体側記憶部22は、例えばROM、RAM等の半導体メモリやHDD等の記憶媒体で構成され、被操縦体に搭載された各センサ40が取得するテレメトリデータ、ペアリング設定時に割り当てられた機器判別用ナンバーの他、被操縦体用通信装置20を構成する各部の駆動制御情報等を記憶している。
【0052】
被操縦体側制御部23は、CPUやROM、RAM等のマイクロコンピュータで構成され、被操縦体側送受信部21からの制御信号の種別判定制御、制御信号に対する応答信号(テレメトリデータ信号又はペアリング設定応答信号)の生成及び送信制御、センサ40が取得したテレメトリデータの取得制御、駆動機構30に対する駆動信号の出力制御の他、被操縦体用通信装置20を構成する各部の駆動制御を行っている。なお、被操縦体側制御部23を構成する各部の駆動制御は、例えば水晶発振器や分周回路で構成される不図示の発振回路からのクロック信号に同期して動作している。
【0053】
また、被操縦体用通信装置20は、被操縦体側送受信部21を介して操縦用通信装置10からの制御信号(操縦信号、送信要求情報が付加された操縦信号、ペアリング設定信号)の判定を行う信号判定手段23aと、操縦用通信装置10に対する応答信号(ペアリング設定応答信号又はテレメトリデータ信号)の生成を行う応答信号生成手段23bと、操縦用通信装置10からの操縦信号から駆動機構30に対する駆動信号の生成を行う駆動信号生成手段23cと、を備えている。
【0054】
信号判定手段23aは、被操縦体側送受信部21を介して入力した制御信号の判定を行い、信号の種別に応じた処理を行っている。具体的には、信号判定手段23aは、制御信号がペアリング設定信号か操縦信号かの判定、操縦信号であった場合に送信要求情報と自身の機器判別用ナンバーが付加されているか否かの判定を行い、各判定結果に応じた処理を行っている。
【0055】
ここで、図9を参照しながら、信号判定手段23aで実施される信号種別の判定と、各判定結果に応じた処理内容について説明する。
まず、信号判定手段23aは、入力した制御信号が操縦信号とペアリング設定信号のうち、操縦信号であるか否かの判定を行う(ST21)。
【0056】
このとき、制御信号が操縦信号の場合(ST21−Yes)は、次に操縦信号に送信要求情報と自身の機器判別用ナンバーが付加されているか否かの判定を行う(ST22)。
一方、制御信号が操縦信号でなかった場合は(ST21−No)、制御信号がペアリング設定信号であるため、このペアリング設定信号に対する応答信号を生成するためのペアリング設定応答信号生成指示を応答信号生成手段23bに出力し(ST23)、信号判定処理を終了する。
【0057】
ST22において、操縦信号に送信要求情報と自身の機器判別用ナンバーが付加されている場合は(ST22−Yes)、その応答として操縦用通信装置10に対してテレメトリデータを含むテレメトリデータ信号の生成するためのテレメトリデータ信号生成指示を応答信号生成手段23bに出力するとともに、操縦信号に付加された操縦データを駆動信号生成手段23cに出力し(ST24)、信号判定処理を終了する。
一方、操縦信号に送信要求情報と自身の機器判別用ナンバーが付加されていない場合(ST22−No)は、入力した操縦信号を通常の操縦信号として処理するため、操縦信号に付加された操縦データを駆動信号生成手段23cに出力し(ST25)、信号判定処理を終了する。
【0058】
応答信号生成手段23bは、信号判定手段23aからのテレメトリデータ信号生成指示により、操縦用通信装置10からの送信要求情報が付加された操縦信号に対する応答信号としてテレメトリデータ信号を生成し、被操縦体側送受信部21に出力している。また、応答信号生成手段23bは、信号判定手段23aからペアリング設定応答信号生成指示により、ペアリング設定時に送信されたペアリング設定信号に対する応答信号であるペアリング設定応答信号を生成し、被操縦体側送受信部21に出力している。
【0059】
ここで、図2を参照しながら、応答信号生成手段23bで生成される応答信号(テレメトリデータ信号、ペアリング設定応答信号)についてそれぞれ説明する。
【0060】
(テレメトリデータ信号)
テレメトリデータ信号のパケットフォーマットは、図2(c)に示すように、位相同期コードを示すプリアンブル(Preamble)フィールド、データ同期コード示すシンク(SYNC)フィールド、被操縦体用通信装置20(RX)の機器IDを示すRXIDフィールド、ペアリング設定時に被操縦体用通信装置20(RX)に対応付けされた機器判別用ナンバー(RXNo)を示すRXナンバーフィールド、テレメトリデータを示すテレメトリデータフィールド、データの誤りをチェックするCRCコードフィールドからなる。
すなわち、テレメトリデータ信号は、操縦用通信装置10から入力した送信要求情報が付加された操縦信号のうち、送信要求フラグフィールドと操縦データフィールドを、テレメトリデータフィールドに変換した応答信号である。
【0061】
(ペアリング設定応答信号)
ペアリング設定応答信号のパケットフォーマットは、図2(d)に示すように、位相同期コードを示すプリアンブル(Preamble)フィールド、データ同期コード示すシンク(SYNC)フィールド、操縦用通信装置10(TX)の機器IDを示すTXIDフィールド、ペアリング設定時に被操縦体用通信装置20(RX)に対応付けしたナンバーを示す機器判別用ナンバーフィールド、ペアリング対象となる被操縦体用通信装置20の機器IDを付加したRXIDフィールド、データの誤りをチェックするCRCコードフィールドからなる。
すなわち、ペアリング設定応答信号は、入力したペアリング設定信号における空の状態のRXIDフィールドに自身の機器IDを付加した応答信号である。
【0062】
駆動信号生成手段23cは、信号判定手段23aからの操縦データのパルス幅を検出し、操縦データに応じたパルス幅(目標値)と、駆動機構30の出力軸の回転位置を示す位置情報に応じたパルス信号である位置信号のパルス幅(実測値)から差分データ(偏差)を、選択された駆動周波数の駆動信号(PWM信号)となるよう信号生成して出力対象となる駆動機構30にそれぞれ出力している。
【0063】
被操縦体側電源部24は、電源のON/OFF切り替えを行うスイッチを含む周知の電源回路と電力供給手段で構成されており、被操縦体側制御部23の制御に基づき、被操縦体用通信装置20を構成する各部に駆動電源の供給を行っている。
【0064】
<駆動機構>
駆動機構30は、被操縦体における可動部位(例えば、被操縦体が模型飛行機であれば、ラダー、エルロン、エレベータ、エンジンスロットル等に相当)をそれぞれ独立して駆動制御するための装置であり、被操縦体側制御部23から供給される駆動信号に応じた正又は逆方向の電流を流してモータが駆動し、減速機構を介して接続される出力軸の回転によって可動部位を可動する動力伝達機構である。また、出力軸の回転位置は位置検出部(例えば、ポテンショメータ、ロータリーエンコーダ、レゾルバ等の出力軸の位置検出(回転角度)が可能な機器であればよい)によって検出され、その位置情報が駆動信号生成手段23cに出力される。
【0065】
<センサ>
センサ40は、被操縦体における測定対象(例えば、サーボ装置、ジャイロ装置、被操縦体側電源部24のバッテリ等)近傍や被操縦体の駆動環境(例えば、気圧、気温、高度、飛行位置等)が測定可能な箇所に搭載される例えば、電圧センサ、回転数検知センサ、GPS(Global Positioning System )センサ、気圧センサ、温度センサ、高度センサ等の各種センサ40機器で構成されている。センサ40は、測定対象から測定したテレメトリデータを被操縦体側制御部23に出力している。
【0066】
[処理動作]
次に、上述した操縦用通信システム1におけるペアリング設定からテレメトリデータの取得に至るまでの一連の処理動作例について説明する。
【0067】
まず、操縦者は、被操縦体に搭載された被操縦体用通信装置20とのペアリング設定を行うため、表示部12の表示画面上に表示したペアリング設定画面の表示内容に従って操縦用通信装置10を所定操作しながら、図3に示すようにペアリング対象となる被操縦体用通信装置20にペアリング設定信号を生成し、ペアリング対象となる被操縦体用通信装置20に送信する。
【0068】
次に、ペアリング対象となる被操縦体用通信装置20の電源を投入する。被操縦体用通信装置20は、図9に示すように入力した制御信号の種別判定を行い、入力した制御信号がペアリング設定信号のときは、応答信号として入力したペアリング設定信号に自身の機器IDを付加した信号であるペアリング設定応答信号を生成し操縦用通信装置10に送信する。そして、操縦用通信装置10は、入力したペアリング設定応答信号に付加された機器判別用ナンバーとペアリング対象の被操縦体用通信装置20の機器IDを対応付けした状態で操縦側記憶部13に記憶する。これにより、操縦用通信装置10と被操縦体用通信装置20とのペアリング設定が完了する。
【0069】
被操縦体用通信装置20との間でペアリング設定が完了すると、次に、操縦用通信装置10を所定操作しながら被操縦体の操縦を行う。被操縦体の操縦が開始されると、送信要求情報と送信要求先の機器判別用ナンバーとを付加した操縦信号を生成し、予め設定された被操縦体用通信装置20に対するテレメトリデータの送信要求タイミング情報に基づき、操縦信号の送信タイミングに沿って送信要求先である被操縦体用通信装置20に送信する。
【0070】
被操縦体用通信装置20は、図9に示すように入力した制御信号が送信要求情報と自身の機器判別用ナンバーとが付加された操縦信号のときは、その操縦信号に基づき駆動機構30の駆動信号を生成し駆動機構30に出力するとともに、操縦信号に予めセンサ40が取得したテレメトリデータを付加した信号であるテレメトリデータ信号を生成し、操縦用通信装置10に送信する。
【0071】
そして、操縦用通信装置10は、被操縦体用通信装置20からのテレメトリデータ信号を入力すると、この信号に付加されたテレメトリデータを操縦側記憶部13に記憶させ、必要に応じて表示部12に表示制御する。
【0072】
以上説明したように、上述した操縦用通信システム1は、ペアリング設定時に被操縦体に搭載された複数の被操縦体用通信装置20と個々に割り当てた任意の機器判別用ナンバーとペアリング対象の機器IDとを対応付けし、テレメトリデータの送信要求を行う際に、送信要求情報と送信要求先の機器判別用ナンバーとを付加した操縦信号を送信する。被操縦体用通信装置20は、受信した制御信号の信号種別を判定し、制御信号が送信要求情報と自身の機器判別用ナンバーが付加された操縦信号であったときに、応答信号としてテレメトリデータを付加したテレメトリデータ信号を送信する。
【0073】
これにより、被操縦体に複数搭載された被操縦体用通信装置20に対して個別にテレメトリデータの送信要求を行うことができるため、互いの通信を妨害し合うことなく特定の被操縦体用通信装置20からテレメトリデータの取得が可能な双方向通信の操縦用通信システムを構築することができる。また、このようなシステムが構築可能であるため、テレメトリデータを取得するための新たなシステムを構築する必要がなくなり、操縦信号に合わせてテレメトリデータの送信要求を行うだけで、テレメトリデータを取得することができるようになる。
【符号の説明】
【0074】
1…操縦用通信システム
10…操縦用通信装置
11…操作部
12…表示部
13…操縦側記憶部
14…操縦側制御部(14a…信号生成手段、14b…設定処理手段、14c…送信制御手段)
15…操縦側送受信部
20…被操縦体用通信装置
21…被操縦体側送受信部
22…被操縦体側記憶部
23…被操縦体側制御部(23a…信号判定手段、23b…応答信号生成手段、23c…駆動信号生成手段)
24…被操縦体側電源部
30…駆動機構
40…センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被操縦体に搭載される複数の被操縦体用通信装置との間で通信して前記被操縦体を操縦する操縦用通信装置において、
被操縦体に搭載される複数の被操縦体用通信装置にそれぞれ割り当てた任意の機器判別用ナンバーを付加したペアリング設定信号をペアリング対象となる前記被操縦体用通信装置に送信する制御と、
前記機器判別用ナンバーと前記被操縦体で取得されるテレメトリデータの送信要求を行うための送信要求情報とを付加した操縦信号を予め設定された送信タイミング情報に基づく送信タイミングで送信する制御と、
を行う操縦側制御部を備えたことを特徴とする操縦用通信装置。
【請求項2】
被操縦体に複数搭載され、被操縦体を操縦する操縦体用通信装置との間で通信する被操縦体用通信装置において、
前記操縦用通信装置からペアリング設定を行うためのペアリング設定信号を入力したとき、前記ペアリング設定信号に自身の機器IDを付加したペアリング設定応答信号を前記操縦用通信装置に送信する制御と、
ペアリングされた前記操縦用通信装置から自身に割り当てられた機器判別用ナンバーと前記被操縦体で取得されるテレメトリデータの送信要求を行うための送信要求情報とが付加された操縦信号を入力したときに、前記テレメトリデータを付加したテレメトリデータ信号を前記操縦体用通信装置に送信する制御と、
を行う被操縦体側制御部を備えたことを特徴とする被操縦体用通信装置。
【請求項3】
被操縦体を操作する操縦用通信装置と、
被操縦体に搭載される複数の被操縦体用通信装置との間で通信して前記被操縦体を操縦する操縦用通信システムにおいて、
前記操縦用通信装置は、前記被操縦体用通信装置にそれぞれ割り当てた任意の機器判別用ナンバーを付加したペアリング設定信号をペアリング対象となる前記被操縦体用通信装置に送信する制御と、前記機器判別用ナンバーと前記被操縦体で取得されるテレメトリデータの送信要求を行うための送信要求情報とを付加した操縦信号を予め設定された送信タイミング情報に基づく送信タイミングで送信する制御とを行う操縦側制御部を有し、
前記被操縦体用通信装置は、前記操縦用通信装置からペアリング設定を行うためのペアリング設定信号を入力したとき、前記ペアリング設定信号に自身の機器IDを付加したペアリング設定応答信号を前記操縦用通信装置に送信する制御と、ペアリングされた前記操縦用通信装置から自身に割り当てられた前記機器判別用ナンバーと前記被操縦体で取得されるテレメトリデータの送信要求を行うための送信要求情報とを付加した操縦信号を入力したときに、前記テレメトリデータを付加したテレメトリデータ信号を前記操縦体用通信装置に送信する制御とを行う被操縦体側制御部を有することを特徴とする操縦用通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図8】
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【図9】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−111388(P2013−111388A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262400(P2011−262400)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000201814)双葉電子工業株式会社 (201)
【Fターム(参考)】