説明

擬似破損パレット

【課題】パレットの検査装置の不具合を検査するための新規な技術を提案する。
【解決手段】搬送用パレットにおける破損の存在の可能性がある箇所に対し、押圧手段を作用させことで、前記搬送用パレットの破損を検出し、不良パレットとして排斥するためのパレット検査装置について、前記検出・排斥の試験を実施するために用いられる擬似破損パレット1であって、前記擬似破損パレット1は、前記押圧手段(検査用エアシリンダ装置7・7)による作用を受けた後に、前記パレット検査装置によって不良パレットとして排斥されるべく、前記押圧手段の作用に応じて規定の物理的変化を呈する押圧被作用部15・15を具備する構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種物品の搬送や保管等に広く使用されるパレットの取扱いに関する技術であり、より詳しくは、前記パレットの破損等を検査する検査装置の動作確認を行うために用いる擬似破損パレットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、木製パレットは、各種物品の搬送や保管等に広く使用されているが、パレットの一部が破損したり、腐食等により強度が低下するといった不具合の発生が問題となっている。そして、このような不具合により、搬送時に荷崩れ等が発生し、製品が破損して大きな損害が発生してしまうという現状がある。
【0003】
特に、例えば、ビール瓶の装填されたビールケースが積載され、相当な重量を支えることになるパレットにおいては、その強度が充分に担保される必要がある。また、仮に、パレットの破損が軽微であって最下層が少しだけ傾いてしまっている状況であっても、その上に複数層を形成して配置されるビールケースについては、最下層の傾きの影響を受けて不安定となり、崩壊の可能性を高くなることになる。また、このようなパレットは、業界において、使い廻しされる実態があり(共同で利用される)、その管理を各社単独では行うことができない実情がある。尚、このことは、木製パレットに限らず、樹脂パレットにおいても同様のことである。
【0004】
そこで、上記のような実情に鑑みて、パレットの破損等を検査する検査装置が提案されており、この検査装置について開示する文献も存在する(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
この特許文献1に開示されるような検査装置では、一般に、パレットを構成する上板、下板、短手けた板等の構造部材を、エアシリンダ等の押圧手段を用いて押圧し、押圧時の各構造部材の変位に基づいて、パレットの各構造部材の破損状況を判定する。そして、その破損状況に応じて、或るパレットは利用できない不良パレットとして排斥側にコンベアにて搬送する、もしくは、或るパレットは引き続き利用できる適合パレットとして再利用側にコンベアにて搬送する、といったことを行っている。
【0006】
上述のように、破損した不良パレットを使用した場合に生じ得る損害は大きいものである。このことから、前記検査装置における不良パレットの排斥は、確実に行われる必要がある。ところが、検査装置の押圧手段の動作の不具合や、装置全体の制御に異常が生じている場合、即ち、検査装置側に不具合がある場合には、不良パレットを排斥せずに適合パレットとして判定してしまう、もしくは、適合パレットを不良パレットとして排斥してしまう事態が発生し得る。即ち、検査装置において、誤判定がなされてしまうのである。
【0007】
従来の検査装置においては、検査装置側の不具合についての手当てが施されておらず、上記の誤判定がされている可能性は否めないものである。また、検査装置側の不具合の検査は、現場において定期的、且つ、簡単に行えることや、必要に応じて行えることが望ましいと考えられる。
【特許文献1】特許第3383238号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、以上の問題点に鑑み、パレットの検査装置の不具合を検査するための新規な技術を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0010】
即ち、請求項1に記載のごとく、
搬送用パレットにおける破損の存在の可能性がある箇所に対し、押圧手段を作用させることで、前記搬送用パレットの破損を検出し、不良パレットとして排斥するためのパレット検査装置について、前記検出・排斥の試験を実施するために用いられる擬似破損パレットであって、
前記擬似破損パレットは、前記押圧手段による作用を受けた後に、前記パレット検査装置によって不良パレットとして排斥されるべく、前記押圧手段の作用に応じて規定の物理的変化を呈する押圧被作用部を具備する構成とする、こととするものである。
【0011】
また、請求項2に記載のごとく、
前記押圧被作用部は、前記押圧手段を作用させた際に、前記擬似破損パレットの厚みを薄くする方向に移動するものであり、
前記擬似破損パレットは、
前記押圧手段から受ける押圧力に抗する力を前記押圧被作用部に作用させる抗力発生手段を有する、こととするものである。
【0012】
また、請求項3に記載のごとく、
前記押圧被作用部は、前記押圧手段を作用させた際に、前記擬似破損パレットの幅を狭くする方向に移動するものであり、
前記擬似破損パレットは、
前記押圧手段から受ける押圧力に抗する力を前記押圧被作用部に作用させる抗力発生手段を有する、こととするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0014】
即ち、請求項1に記載の発明においては、パレット検査装置が全体として正常に動作しているか否かを検査することができる。
【0015】
また、請求項2に記載の発明においては、パレットの上部、又は、下部に配置される構造部材の破損を検知するための押圧手段の正常な動作の有無を確認することができる。
【0016】
また、請求項3に記載の発明においては、パレットの側部に配置される構造部材の破損を検知するための押圧手段の正常な動作の有無を確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、発明の実施の形態を説明する。
一実施形態として、
搬送用パレットにおける破損の存在の可能性がある箇所に対し、押圧手段を作用させることで、前記搬送用パレットの破損を検出し、不良パレットとして排斥するためのパレット検査装置について、前記検出・排斥の試験を実施するために用いられる擬似破損パレットであって、
前記擬似破損パレットは、前記押圧手段による作用を受けた後に、前記パレット検査装置によって不良パレットとして排斥されるべく構成される、こととするものである。
以下、図面を用いて各実施例について説明する。
【実施例1】
【0018】
図1及び図2に示すごとく、本実施例の擬似破損パレット1は、他のパレット2・2・・・と同様に、パレット検査装置3による検査を受けられるように構成されるものであり、他のパレットと外形寸法が略同一に構成されることとしている。
【0019】
また、図2に示すパレット検査装置3では、パレット2の下部に配置される短手けた板2a・2aを破損の存在の可能性がある箇所として検査を行う構成としており、検査部4においては、短手けた板2a・2aを下方から上方へ向かって押圧するための検出用エアシリンダ装置7・7が設けられる構成としている。
【0020】
そして、図2に示すごとく、前記検査部4に随時搬送されてくるパレット2に対し、その上デッキ板2b・2bを上部押さえ機構6にて押さえつけるとともに、前記検査用エアシリンダ装置7・7の押圧板8・8を移動させ、前記短手けた板2a・2aに対して作用させる。そして、前記短手けた板2a・2aが破損などしており、前記押圧板8・8からの押圧力に抗することができず、撓んだり、破損したりした場合には、押圧板8・8が、規定の移動量(規定値D0(図4参照))よりも、大きく移動されることになる。
【0021】
このような場合、図2に示すごとく、制御・判定装置10においては、押圧板8・8の異常な量の移動があったことを認識し、検査部4にて検査されたパレット2が不良パレットであると判定し、下流の振り分け装置9にて、不良パレットとして排斥することとしている。
【0022】
一方で、図2に示すごとく、パレット2の短手けた板2a・2aに破損等が無く、検出用エアシリンダ装置7・7による押圧板8・8の移動量(図4に示すD0の幅)が規定値以下である場合には、制御・判定装置10は、検査部4にて検査されたパレット2が適合パレットであると判定し、下流の振り分け装置9にて、適合パレットとして、再利用される側へと案内することとしている。
【0023】
また、図3に示すごとく、前記パレット検査装置3の制御・判定装置10については、前記検査用エアシリンダ装置7・7による押圧板8(図4参照)の進退を実施するための進退制御部41と、前記押圧板8の移動量D1(図4参照)を取得するための移動量取得部42と、前記移動量取得部42にて取得した前記移動量D1と或る規定値D0(適宜予め設定される値(図4参照))とを比較し、前記移動量D1が前記規定値D0よりも大きいときに不良パレットと判定し、前記移動量D1が前記規定値D0以下のときは、適合パレットと判定するための合否判定部43と、前記合否判定部43の判定結果に応じて、検査されたパレットを排斥側又は適合側へと案内するための情報を、前記振り分け装置9へ出力するための振り分け情報出力部44と、を具備する構成としている。尚、前記移動量取得部42は、押圧板8の有無を検知する光センサで構成したり、前記進退制御部41からの情報に基づいて前記移動量D1を演算にて求める構成とするなど、特に限定されるものではない。また、この制御・判定装置10は、一般的なマイコンの構成や、コンピュータ・ソフトウェアの組み合わせ、といった周知の技術により実現できるものである。
【0024】
以上のように構成するパレット検査装置3を検査すべく、本実施例の擬似破損パレット1は、次のように構成する。
図1、図4、及び、図5に示すごとく、擬似破損パレット1の外形寸法は、他のパレットと略同一とされ、図2に示すごとく、前記パレット検査装置3の検査部4において、検査を受けることができ、他のパレット2・2と同様に、一連の搬送工程・検査工程を経ることができるようにしている。
【0025】
また、図4及び図5に示すごとく、擬似破損パレット1は、最下部から順に、下デッキ板11・11、ブロック12・12、長手けた板13・13、上デッキ板14・14を積層配置することで、一つのパレットを構成している。また、前記下デッキ板11と長手けた板13は、上下方向の位置を異ならせて互いに平行になるよう配置される。また、前記上デッキ板14は、前記下デッキ板11及び長手けた板13と直交するように設けられている。
【0026】
また、図4及び図5に示すごとく、上下方向において、前記上デッキ板14と前記下デッキ板11の間となる位置には、前記検査用エアシリンダ装置7・7の押圧板8・8を作用させた際に、上方へ押し上げられる板状の押圧被作用部15・15が設けられている。この押圧被作用部15・15は、前記上デッキ板14と上下方向の位置を異ならせて互いに平行になるように配置されるものであり、隣り合う下デッキ板11・11の間に配置されるようになっている。また、押圧被作用部15・15は、図4に示すごとく、パレットの搬送方向と直行する方向において二列、図5に示すごとく、搬送方向において三列に配置される構成としており、合計で、六個の押圧被作用部15・15が、一つの擬似破損パレット1に設けられることとしている。
【0027】
また、図4に示すごとく、前記押圧被作用部15は、前記上デッキ板14より下方に向けて垂設され、該押圧被作用部15を貫通するように設けた二本のガイド軸17・17の下端部に係合することで、該ガイド軸17・17を介して前記上デッキ板14に対して支えられるようになっている。また、前記上デッキ板14と押圧被作用部15の間において、前記ガイド軸17・17と同軸上には、抗力発生手段としてのスプリング16・16が配置されている。
【0028】
以上の構成により、図4の左側の押圧被作用部15のように、前記検査用エアシリンダ装置7の押圧板8が作用する直前までは、押圧被作用部15は、その自重が前記ガイド軸17・17にて支えられるようにして、下がった位置に配置される。一方、図4の右側の押圧被作用部15のように、前記検査用エアシリンダ装置7の押圧板8が作用した場合には、押圧被作用部15が前記スプリング16・16が発生する抗力Nに抗して全体として上方に押し上げられる。尚、本実施例では、前記押圧被作用部15を支えるべく、ブロック12・12及び上デッキ板14に囲まれる空間を覆うように、金属製の補強部材50が設けられることとしている。
【0029】
また、図4に示すごとく、前記スプリング16・16のバネ定数は、前記押圧板8からの押圧力が押圧被作用部15に作用した場合において、前記押圧被作用部15が規定値D0よりも大きく上方に向かって移動するように設定される。これにより、前記押圧被作用部15が、擬似破損パレット1の厚み(パレットを載置した状態における上下方向の寸法)を薄くする方向に移動するように構成される。このようにして、押圧被作用部15の部位において、パレットが破損している状況を擬似的に形成するようにしている。尚、抗力発生手段としては、本実施例のように、スプリングとする他、ゴムや樹脂等の弾性体を筒状に構成して前記ガイド軸17の周囲に設ける構成とするものや、油圧や空圧のダンパー装置であってもよく、スプリングと同様の機能を発揮するものであれば特にその構成を限定するものではない。
【0030】
また、図4に示すごとく、前記押圧板8が押圧被作用部15に当接してから(規定値D0)、さらに移動した際には(移動量D1)、後述するごとく、押圧板8の全体の移動量D1が規定値D0よりも大きくなったとして(図6ステップS5)、前記制御・判定装置10において、押圧板8の異常な移動であると認識されることとしている。
【0031】
また、図4に示すごとく、前記スプリング16・16によって、前記押圧被作用部15が移動した際には、その抗力N(復帰力)が生じ、この抗力Nが押圧板8に作用することになる。このように押圧板8に対して抗力Nを作用させることにより、パレットが弾性歪をする状況を擬似的に形成するようにしている。これにより、押圧板8が規定の荷重を押圧被作用部15に作用させているか否か、つまりは、押圧板8が正常に動作しているかを判断することができる。
【0032】
加えて、仮に、単純に前記規定値D0と移動量D1の差の距離Dだけで不良パレットの判断をするのであれば、スプリング16・16を不要とすることも可能である。しかし、本実施例のように、スプリング16・16の抗力Nを作用させることとで、この抗力Nに抗して、前記押圧被作用部15を距離Dだけ移動させる荷重を、検査用エアシリンダ装置7が発揮できるか否かを確認できることになる。つまりは、搬送用パレットに押圧力を作用させる押圧手段となる検査用エアシリンダ装置7が正常に機能しているか否かを判断することができるのである。
【0033】
そして、以上に説明した押圧被作用部15、及び、スプリング16・16を一組の構成として、この構成が、上述したように合計六箇所に配置されることとしている。これにより、パレット検査装置3に設けられる各検査用エアシリンダ装置7・7について、それぞれ、個別に動作確認を行うことができるようになっている。
【0034】
以上のように構成した擬似破損パレット1を、パレット検査装置3の検査にかけることにより、該パレット検査装置3における検査が適切に行われるか否かを検査することができる。以下では、この検査の一連の流れについて説明する。
【0035】
図6のフローチャートに示すごとく、前記擬似破損パレット1を他のパレット2と同様に、入口側コンベア30(図2参照)に載置し(ステップS1)、擬似破損パレット1をパレット検査装置3の検査部4へと進入させる(ステップS2)。
【0036】
そして、前記制御・判定装置10により、他の一般のパレットに対して行うものと同様の検査・判定が行われる。
即ち、前記進退制御部41(図3)により、検査用エアシリンダ装置7を作動させ、押圧板8を前記押圧被作用部15に対して作用させる(ステップS3)。そして、前記移動量取得部42は、この押圧板8の全体の移動量D1を取得し(ステップS4)、前記合否判定部43ではこの取得された移動量D1と前記規定値D0とを比較する(ステップS5)。ここで、前記移動量D1が前記規定値D0よりも大きいときは、合否判定部43により不良パレットと判定され(ステップS6)、当該判定情報を前記振り分け情報出力部44から前記振り分け装置9へと出力することで、擬似破損パレット1は、排斥側へと案内されることになる(ステップS7)。
【0037】
以上のようにして、検査が実施されるものであるが、擬似破損パレット1は、破損した状態を擬似的に形成しているものであり、擬似破損パレット1が排斥側へと案内されることであれば、パレット検査装置3は全体として正常に動作していることになる。これにより、作業者は、パレット検査装置3が正常であるものと判断することができる(ステップS8)。
【0038】
一方、擬似破損パレット1が排斥側へ案内されず、合格判定となって、適合パレットと判定され(ステップS9)、再利用される側へ案内される場合には(ステップS10)、パレット検査装置3は全体として正常に動作していないことになる。これにより、作業者は、パレット検査装置3に異常があるものと判断することができる(ステップS11)。
【0039】
以上のように、擬似破損パレット1をパレット検査装置3の検査にかけることによって、パレット検査装置3が全体として正常に動作しているか否かを、擬似破損パレット1が排斥されるか否かによって検査することができ、現場において容易に確認することができる。
【0040】
また、前記スプリング16・16によって抗力Nを発揮させることにより、検査用エアシリンダ装置7・7が正常に動作するか否かを間接的に確認することができる。また、振り分け装置9が正常に動作するか否かも間接的に確認することができる。
【実施例2】
【0041】
本実施例は、実施例1における押圧被作用部を、パレットの載置面を構成する上デッキ板の位置に配置した構成とするものである。即ち、図7に示すごとく、擬似破損パレット1Aにおいて、搬送物品の載置面を構成する上デッキ板14・14(図4参照)が配置される位置に、押圧被作用部15A・15Aを設置することとし、上方から押圧板8Aを下方へ移動させる検査用エアシリンダ装置7Aにて、スプリング16A・16Aの抗力に抗して前記押圧被作用部15A・15Aを押圧する構成とするものである。この構成により、前記押圧被作用部15A・15Aが、擬似破損パレット1の厚み(パレットを載置した状態における上下方向の寸法)を薄くする方向に移動するように構成される。
【0042】
そして、この構成により、パレットの搬送物品の載置面を構成する上デッキ板における破損を検出するパレット検査装置について、その動作が正常であるか否かを検査することができる。尚、他の構成については、実施例1と同様であり、説明を省略する。
【実施例3】
【0043】
本実施例は、実施例1における押圧被作用部を、パレットの側面を構成するブロックの位置に配置した構成とするものである。即ち、図8に示すごとく、擬似破損パレット1Bにおいて、パレットの側面を構成するブロック12・12(図4参照)が配置される位置に、押圧被作用部15B・15Bを設置することとし、側方からパレットの中央に向けて押圧板8Bを移動させる検査用エアシリンダ装置7Bにて、スプリング16B・16Bの抗力に抗して前記押圧被作用部15B・15Bを押圧する構成とするものである。この構成により、前記押圧被作用部15B・15Bが、擬似破損パレット1の幅(パレットを載置した状態における前後方向、又は、左右方向の寸法)を狭くする方向に移動するように構成される。
【0044】
そして、この構成により、パレットの側面を構成するブロックにおける破損を検出するパレット検査装置3について、その動作が正常であるか否かを検査することができる。尚、他の構成については、実施例1と同様であり、説明を省略する。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、木製パレット、樹脂製パレット等、重量物を載置する搬送台の破損を検査する検査装置の正常動作を確認するために広く用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】実施例1の擬似破損パレットの構成を示す斜視図。
【図2】パレット検査装置の構成等について説明する図。
【図3】制御・判定装置の構成について示すブロック図。
【図4】実施例1の擬似破損パレットの構成等について説明する側面図。
【図5】実施例1の擬似破損パレットの構成等について説明する正面図。
【図6】検査の手順について示す図。
【図7】実施例2の擬似破損パレットの構成等について説明する側面図。
【図8】実施例3の擬似破損パレットの構成等について説明する側面図。
【符号の説明】
【0047】
1 擬似破損パレット
2 パレット
2a 短手けた板
2b 上デッキ板
3 パレット検査装置
4 検査部
6 上部押さえ機構
7 検査用エアシリンダ装置
8 押圧板
9 振り分け装置
10 制御・判定装置
11 下デッキ板
12 ブロック
13 長手けた板
14 上デッキ板
15 押圧被作用部
16 スプリング
17 ガイド軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送用パレットにおける破損の存在の可能性がある箇所に対し、押圧手段を作用させることで、前記搬送用パレットの破損を検出し、不良パレットとして排斥するためのパレット検査装置について、前記検出・排斥の試験を実施するために用いられる擬似破損パレットであって、
前記擬似破損パレットは、前記押圧手段による作用を受けた後に、前記パレット検査装置によって不良パレットとして排斥されるべく、前記押圧手段の作用に応じて規定の物理的変化を呈する押圧被作用部を具備する構成とする、擬似破損パレット。
【請求項2】
前記押圧被作用部は、前記押圧手段を作用させた際に、前記擬似破損パレットの厚みを薄くする方向に移動するものであり、
前記擬似破損パレットは、
前記押圧手段から受ける押圧力に抗する力を前記押圧被作用部に作用させる抗力発生手段を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の擬似破損パレット。
【請求項3】
前記押圧被作用部は、前記押圧手段を作用させた際に、前記擬似破損パレットの幅を狭くする方向に移動するものであり、
前記擬似破損パレットは、
前記押圧手段から受ける押圧力に抗する力を前記押圧被作用部に作用させる抗力発生手段を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の擬似破損パレット。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−29502(P2009−29502A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−198196(P2007−198196)
【出願日】平成19年7月30日(2007.7.30)
【出願人】(000000055)アサヒビール株式会社 (535)
【Fターム(参考)】