説明

支援サーバ、インストラクション管理システム及びそれらに用いるインストラクション管理方法

【課題】 受講生の性格や教育、及び受講時間等に左右されずに、受講生の理解度を正しく確認可能な支援サーバを提供する。
【解決手段】 支援サーバ(1)は、少なくとも授業及び教育コースの教育内容を含む講義に関する研修生の情報を取得する取得手段(研修生情報取得部111)と、取得手段で取得した研修生の情報を基に講義を行う講師用の端末に表示させるための画面情報を作成する作成手段(研修生理解度情報作成部112及び講師支援情報作成部113)と、講義を行う講師用の端末に作成手段で作成した画面情報を送出して表示させる手段(入出力部13)とを有する。
【効果】
本発明は、各研修生の理解度を示す画面として講師用の端末に表示されるので、講師が適切に研修生の理解度を確認することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は支援サーバ、インストラクション管理システム及びそれらに用いるインストラクション管理方法に関し、特に教育機関等における講師のインストラクション技術向上を支援する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に関連するインストラクション管理としては、学校や講習会等の教育機関での授業や教育コースにおいて、受講生の性格や参加している受講生の人数、コースの実施する時間等の不確定要素によって、一人一人の研修生の理解度を確認することができず、取り残されてしまう研修生が発生することもある。
【0003】
さらに、上記の授業や教育コースにおける実習では、講師が実習用端末の画面を確認することが困難であり、どの程度学習しているのか等の受講生の進捗状況を管理することが困難である。
【0004】
また、講師のインストラクション技術においては、講師の経験や性格等に依存するところが多く、講師によって授業やコースの内容や受講生の理解度がかわってしまい、品質が統一されていない。
【0005】
尚、ネットワークを利用した教育方法としては、下記の特許文献に記載の技術がある。
【特許文献1】特開平10−333538号公報
【特許文献2】特開2000−019944号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
学校や講習会等の教育機関で行われる教育コースでは、研修生の性格や参加人数、時間等の多くの不確定要素によって、講師が研修生一人一人の進捗や理解度を確認しながら教育コースを実施するのが困難であるという問題がある。
【0007】
また、教育コースを実施する内容や進め方は、教育ガイドラインやコーススケジュール等で決められているが、研修生の理解度や集中力を持続させるのは、講師のインストラクション技術に依存しており、そのため教育コースの品質が統一されていないという問題がある。これら問題は、上記の特許文献1,2の課題とするところではないので、上記の特許文献1,2に記載の技術でも解決することが困難である。
【0008】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、受講生の性格や教育、及び受講時間等に左右されずに、受講生の理解度を正しく確認することができる支援サーバ、インストラクション管理システム及びそれらに用いるインストラクション管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による支援サーバは、少なくとも授業及び教育コースの教育内容を含む講義における研修生の理解度の情報を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した前記理解度の情報を基に前記研修生の理解度を示す画面情報を作成する作成手段と、
前記講義を行う講師用の端末に前記作成手段で作成した前記画面情報を送出して表示させる手段とを備えている。
【0010】
本発明によるインストラクション管理システムは、少なくとも授業及び教育コースの教育内容を含む講義を行う講師用の端末と、
前記講義における研修生の理解度の情報を取得する取得手段と、前記取得手段で取得した前記理解度の情報を基に前記研修生の理解度を示す画面情報を作成する作成手段と、前記作成手段で作成した前記画面情報を前記講師用の端末に送出して表示させる手段とを備える支援サーバとを備えている。
【0011】
本発明によるインストラクション管理方法は、少なくとも授業及び教育コースの教育内容を含む講義における研修生の理解度の情報を取得する取得処理と、
前記取得処理にて取得した前記理解度の情報を基に前記研修生の理解度を示す画面情報を作成する作成処理と、
前記講義を行う講師用の端末に前記作成処理で作成した前記画面情報を送出して表示させる処理とを備えている。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、上記のような構成及び動作とすることで、受講生の性格や教育、及び受講時間等に左右されずに、受講生の理解度を正しく確認することができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態による支援サーバの構成例を示すブロック図である。図1において、支援サーバ1は、制御部(CPU:中央処理装置)11と、記憶部(プログラム)12と、入出力部13とから構成されている。
【0014】
制御部11は、研修生(受講生)情報(少なくとも授業及び教育コースの教育内容を含む講義における研修生の理解度の情報)をリアルタイムに取得する研修生情報取得部111と、研修生情報取得部111でリアルタイムに取得した研修生情報を基に研修生の理解度情報を作成する研修生理解度情報作成部112と、研修生理解度情報作成部112で作成した研修生の理解度情報を基に講師支援情報(講義を行う講師用の端末に表示する画面等)を作成する講師支援情報作成部113とを備えている。尚、これらの手段の動作は、制御部11が記憶部12に格納されたプログラムを実行することでも実現される。
【0015】
このように、本発明の実施の形態による支援サーバ1では、研修生情報取得部111でリアルタイムに取得した研修生情報を基に研修生理解度情報作成部112で研修生の理解度情報を作成し、それを基に講師支援情報作成部113で講師支援情報を作成することによって、研修生の性格や教育や時間などに左右されずに、研修生の理解度を正しく確認することができる。
【0016】
図2は本発明の実施の形態による支援システムの構成例を示すブロック図である。図2において、本発明の実施の形態による支援システムは、サービス提供会社Aに設置されたインストラクション管理システム2と、学校・教育機関Bに設置されたインストラクションシステム4とをインタネット100を介して接続して構成されている。尚、インストラクションシステム4は、図2に示すように、サービス提供会社Aから学校・教育機関Bに貸与または販売されて設置されている。
【0017】
図3は図2のインストラクション管理システム2の構成例を示すブロック図である。図3において、インストラクション管理システム2は、実習支援サーバ21と、実習ステップDB(データベース)22と、研修生DB23と、開始DB24と、キャプチャDB25と、評価サーバ26と、机上支援サーバ31と、音声DB32と、理解度DB33と、黒板DB34と、教室DB35と、講師成績DB36とから構成されている。尚、実習支援サーバ21及び机上支援サーバ31は、上記の図1に示す支援サーバ1と同様の構成となっている。
【0018】
図4は図2のインストラクションシステム4の構成例を示すブロック図である。図4において、インストラクションシステム4は、机上実施支援端末41と、板書用ボタン42と、講師用マイク43と、研修生用質問有りボタン44a及び研修生用質問無しボタン44bを含む理解度ボタン44と、実習支援端末51と、研修生用端末52と、カメラ53と、講師支援端末54とから構成されている。
【0019】
図5は図3の実習ステップDB22の構成例を示す図である。図5において、実習ステップDB22は、「教育コース名」、「実習ステップ」、「画像ファイル」からなるデータを蓄積している。
【0020】
つまり、「表計算ソフト操作教育」は、「表計算ソフトの起動」、「実習1(課題文字入力)」、「実習2(四則演算1)」、・・・の各ステップからなり、「表計算ソフトの起動」は画像ファイル「Hyou.kidou.gif」に対応し、「実習1(課題文字入力)」は画像ファイル「Hyou.kadai1.gif」に対応し、「実習2(四則演算1)」は画像ファイル「Hyou.kadai2.gif」」に対応している。
【0021】
また、「ホームページ作成教育」は、「HTML(Hyper Text Markup Language)ファイル作成」、「実習1(背景の変更)」、「実習2(文字の変更)」、・・・の各ステップからなり、「HTMLファイル作成」は画像ファイル「HTML.gif」に対応し、「実習1(背景の変更)」は画像ファイル「HTML.kadai1.gif」に対応し、「実習2(文字の変更)」画像ファイル「HTML.kadai2.gif」に対応している。
【0022】
さらに、「Linux操作教育」は、「Linuxの起動」、「実習1[mvコマンド(ファイルやディレクトリの移動・名前の変更をするコマンド)]」、「実習2[cpコマンド(ファイルやディレクトリをコピーするコマンド)]」、「実習3[viコマンド(テキストファイルを編集するコマンド)]」、・・・の各ステップからなり、「Linuxの起動」は画像ファイル「Linux.kidou.gif」に対応し、「実習1(mvコマンド)」は画像ファイル「Linux.kadai1.gif」に対応し、「実習2(cpコマンド)」は画像ファイル「Linux.kadai2.gif」に対応し、「実習3(viコマンド)」は画像ファイル「Linux.kadai3.gif」に対応している。
【0023】
図6は図3の研修生DB23の構成例を示す図である。図6において、研修生DB23は、「教育コース名」、「研修生実習追跡ファイル」からなるデータを蓄積している。
【0024】
つまり、「表計算ソフト操作教育」は、研修生実習追跡ファイルとして「○山○夫0708100810j.xls」,「△川△谷0708100810j.xls」のファイルを蓄積し、「ホームページ作成教育」は、研修生実習追跡ファイルとして「○藤○俊0707030705j.xls」,「△村△通0707030705j.xls」のファイルを蓄積し、「Linux操作教育」は、研修生実習追跡ファイルとして「○山○明0708060810j.xls」,「△原△男0708060810j.xls」のファイルを蓄積している。
【0025】
図7は図6の研修生実習追跡ファイルの構成例を示す図である。図7において、研修生実習追跡ファイルは、「実習ステップ」、「実習ポイントファイル」、「達成チェック」からなるデータを蓄積している。
【0026】
つまり、研修生実習追跡ファイルは、実習ステップの「ステップ1」に対応して、実習ポイントファイル「070811135420.gif」、達成チェック「●」が蓄積され、実習ステップの「ステップ2」に対応して、実習ポイントファイル「070811140222.gif」、達成チェック「●」が蓄積され、実習ステップの「ステップ3」」に対応して、実習ポイントファイル「070811141331.gif」、達成チェック「●」が蓄積されている。尚、実習ステップの「ステップ4」、「ステップ5」は、未実行なのでデータが蓄積されていない。
【0027】
図8は図3の開始DB24の構成例を示す図である。図8において、開始DB24は、「教育コース名」、「講師名」、「開始ファイル」からなるデータを蓄積している。
【0028】
つまり、開始DB24には、教育コース名「表計算ソフト操作教育」の講師名「×村×彦」に対応して開始ファイル「×村×彦0708100810.xls」が蓄積され、教育コース名「表計算ソフト操作教育」の講師名「□山□男」に対応して開始ファイル「□山□男0702090209.xls」が蓄積されている。
【0029】
開始DB24には、教育コース名「ホームページ作成教育」の講師名「×野×樹」に対応して開始ファイル「×野×樹0707030705.xls」が蓄積され、教育コース名「ホームページ作成教育」の講師名「□田□幸」に対応して開始ファイル「□田□幸0706040606.xls」が蓄積されている。
【0030】
開始DB24には、教育コース名「Linux操作教育」の講師名「×田×司」に対応して開始ファイル「×田×司0708060810.xls」が蓄積され、教育コース名「Linux操作教育」の講師名「□木□士」に対応して開始ファイル「□木□士0707100714.xls」が蓄積されている。
【0031】
図9は図3のキャプチャDB25の構成例を示す図である。図9において、キャプチャDB25は、「教育コース名」、「研修生名」、「画像キャプチャファイル」からなるデータが蓄積されている。
【0032】
つまり、キャプチャDB25には、教育コース名「表計算ソフト操作教育」の研修生名「○山○夫」に対応して画像キャプチャファイル「○山○夫0708100810.png」が蓄積され、教育コース名「表計算ソフト操作教育」の研修生名「△川△谷」に対応して画像キャプチャファイル「△川△谷0708100810.png」が蓄積されている。
【0033】
キャプチャDB25は、教育コース名「ホームページ作成教育」の研修生名「○藤○俊」に対応して画像キャプチャファイル「○藤○俊0707030705.png」が蓄積され、教育コース名「ホームページ作成教育」の研修生名「△村△通」に対応して画像キャプチャファイル「△村△通0707030705.png」が蓄積されている。
【0034】
キャプチャDB25は、教育コース名「Linux操作教育」の研修生名「○山○明」に対応して画像キャプチャファイル「○山○明0708060810.png」が蓄積され、教育コース名「Linux操作教育」の研修生名「△原△男」に対応して画像キャプチャファイル「△原△男0708060810.png」が蓄積されている。
【0035】
図10は図3の音声DB32の構成例を示す図である。図10において、音声DB32は、「教育コース名」、「講師名」、「音声ファイル」からなるデータが蓄積されている。
【0036】
音声DB32には、教育コース名「表計算ソフト操作教育」の講師名「×村×彦」に対応して音声ファイル「×村×彦0708100810.wav」が蓄積され、教育コース名「表計算ソフト操作教育」の講師名「□山□男」に対応して音声ファイル「□山□男0702090209.wav」が蓄積されている。
【0037】
また、音声DB32には、教育コース名「ホームページ作成教育」の講師名「×野×樹」に対応して音声ファイル「×野×樹0707030705.wav」が蓄積され、教育コース名「ホームページ作成教育」の講師名「□田□幸」に対応して音声ファイル「□田□幸0706040606.wav」が蓄積されている。
【0038】
音声DB32には、教育コース名「Linux操作教育」の講師名「×田×司」に対応して音声ファイル「×田×司0708060810.wav」が蓄積され、教育コース名「Linux操作教育」の講師名「□木□士」に対応して音声ファイル「□木□士0707100714.wav」が蓄積されている。
【0039】
図11は図3の理解度DB33の構成例を示す図である。図11において、理解度DB33は、「教育コース名」、「研修生名」、「理解度ファイル」からなるデータが蓄積されている。
【0040】
つまり、理解度DB33には、教育コース名「表計算ソフト操作教育」の研修生名「○山○夫」に対応して理解度ファイル「○山○夫0708100810r.xls」が蓄積され、教育コース名「表計算ソフト操作教育」の研修生名「△川△谷」に対応して理解度ファイル「△川△谷0708100810r.xls」が蓄積されている。
【0041】
また、理解度DB33には、教育コース名「ホームページ作成教育」の研修生名「○藤○俊」に対応して理解度ファイル「○藤○俊0707030705r.xls」が蓄積され、教育コース名「ホームページ作成教育」の研修生名「△村△通」に対応して理解度ファイル「△村△通0707030705r.xls」が蓄積されている。
【0042】
さらに、理解度DB33には、教育コース名「Linux操作教育」の研修生名「○山○明」に対応して理解度ファイル「○山○明0708060810r.xls」が蓄積され、教育コース名「Linux操作教育」の研修生名「△原△男」に対応して理解度ファイル「△原△男0708060810r.xls」が蓄積されている。
【0043】
図12は図11の理解度ファイルの構成例を示す図である。図12において、理解度ファイルは、「講師確認チェックポイント」、「質問有り/無しボタン結果」からなる。
【0044】
図12では、講師確認チェックポイントの「ポイント1」で質問有り/無しボタン結果が「○」、講師確認チェックポイントの「ポイント2」で質問有り/無しボタン結果が「○」、講師確認チェックポイントの「ポイント3」で質問有り/無しボタン結果が「×」、講師確認チェックポイントの「ポイント4」で質問有り/無しボタン結果が「○」となっている。
【0045】
また、図12では、講師確認チェックポイントの「ポイント5」で質問有り/無しボタン結果が「○」、講師確認チェックポイントの「ポイント6」で質問有り/無しボタン結果が「×」、講師確認チェックポイントの「ポイント7」で質問有り/無しボタン結果が「○」、講師確認チェックポイントの「ポイント8」で質問有り/無しボタン結果が「×」となっている。
【0046】
図13は図3の黒板DB34の構成例を示す図である。図13において、黒板DB34には、「教育コース名」、「講師名」、「板書ファイル」からなるデータが蓄積されている。
【0047】
つまり、黒板DB34には、教育コース名「表計算ソフト操作教育」の講師名「×村×彦」に対応して板書ファイル「×村×彦0708100810」が蓄積され、教育コース名「表計算ソフト操作教育」の講師名「□山□男」に対応して板書ファイル「□山□男0702090209」が蓄積されている。
【0048】
また、黒板DB34には、教育コース名「ホームページ作成教育」の講師名「×野×樹」に対応して板書ファイル「×野×樹0707030705」が蓄積され、教育コース名「ホームページ作成教育」の講師名「□田□幸」に対応して板書ファイル「□田□幸0706040606」が蓄積されている。
【0049】
さらに、黒板DB34には、教育コース名「Linux操作教育」の講師名「×田×司」に対応して板書ファイル「×田×司0708060810」が蓄積され、教育コース名「Linux操作教育」の講師名「□木□士」に対応して板書ファイル「□木□士0707100714」が蓄積されている。
【0050】
図14は図13の板書ファイルの構成例を示す図である。図14において、板書ファイルは、「図の割合」、「文字の割合」、「黒板画像ファイル」からなる。
【0051】
図14では、図の割合「10%」、文字の割合「90%」の場合、黒板画像ファイル「BANSYO1.gif」となり、図の割合「0%」、文字の割合「100%」の場合、黒板画像ファイル「BANSYO2.gif」となり、図の割合「5%」、文字の割合「95%」の場合、黒板画像ファイル「BANSYO3.gif」となる。
【0052】
また、図14では、図の割合「20%」、文字の割合「80%」の場合、黒板画像ファイル「BANSYO4.gif」となり、図の割合「30%」、文字の割合「70%」の場合、黒板画像ファイル「BANSYO5.gif」となり、図の割合「0%」、文字の割合「100%」の場合、黒板画像ファイル「BANSYO6.gif」となる。
【0053】
さらに、図14では、図の割合「50%」、文字の割合、黒板画像ファイル「BANSYO7.gif」となり、図の割合「100%」、文字の割合「0%」の場合、黒板画像ファイル「BANSYO8.gif」となる。
【0054】
図15は図3の教室DB35の構成例を示す図である。図15において、教室DB35は、「教育コース名」、「講師名」、「講師移動画像」からなるデータを蓄積している。
【0055】
教室DB35には、教育コース名「表計算ソフト操作教育」の講師名「×村×彦」に対応して講師移動画像「×村×彦0708100810.mpg」が蓄積され、教育コース名「表計算ソフト操作教育」の講師名「□山□男」に対応して講師移動画像「□山□男0702090209.mpg」が蓄積されている。
【0056】
また、教室DB35には、教育コース名「ホームページ作成教育」の講師名「×野×樹」に対応して講師移動画像「×野×樹0707030705.mpg」が蓄積され、教育コース名「ホームページ作成教育」の講師名「□田□幸」に対応して講師移動画像「□田□幸0706040606.mpg」が蓄積されている。
【0057】
さらに、教室DB35には、教育コース名「Linux操作教育」の講師名「×田×司」に対応して講師移動画像「×田×司0708060810.mpg」が蓄積され、教育コース名「Linux操作教育」の講師名「□木□士」に対応して講師移動画像「□木□士0707100714.mpg」が蓄積されている。
【0058】
図16は図3の講師成績DB36の構成例を示す図である。図16において、講師成績DB36は、「コース名称」、「講師名」、「評価試験平均点」、「アンケート平均」(「理解度」、「納得度」、「教え方」、「展開方法」、「質問の対応」、「実習方法」)、「実習反応速度」、「ベストインストラクタ」、「順位」、「教育映像データファイル」からなるデータを蓄積している。
【0059】
以下の内容は、評価試験を100点満点、アンケート結果を5段階評価、実習反応速度を実習説明終了からキーを入力するまでの反応時間(秒)とした場合の成績例を示している。
【0060】
講師成績DB36には、コース名称「表計算ソフト操作教育」の講師名「×村×彦」に対応して、評価試験平均点「95」、理解度「4.5」、納得度「4.2」、教え方「4.1」、展開方法「4.2」、質問の対応「4.3」、実習方法「4.1」、実習反応速度「−2」、ベストインストラクタ「◎」、順位「1」、教育映像データファイル「0708100810.wmv」が蓄積されている。
【0061】
講師成績DB36には、コース名称「表計算ソフト操作教育」の講師名「□山□男」に対応して、評価試験平均点「80」、理解度「3.5」、納得度「3.8」、教え方「3.1」、展開方法「4.2」、質問の対応「3.7」、実習方法「3.8」、実習反応速度「−10」、順位「2」、教育映像データファイル「0702090209.wmv」が蓄積されている。
【0062】
講師成績DB36には、コース名称「ホームページ作成教育」の講師名「×野×樹」に対応して、評価試験平均点「95」、理解度「4.2」、納得度「3.7」、教え方「4.1」、展開方法「4.6」、質問の対応「4.8」、実習方法「4.2」、実習反応速度「−3」、ベストインストラクタ「◎」、順位「1」、教育映像データファイル「0707030705.wmv」が蓄積されている。
【0063】
講師成績DB36には、コース名称「ホームページ作成教育」の講師名「□田□幸」に対応して、評価試験平均点「90」、理解度「4.2」、納得度「4.1」、教え方「4.2」、展開方法「4.6」、質問の対応「4.8」、実習方法「4.1」、実習反応速度「−5.1」、順位「2」、教育映像データファイル「0706040606.wmv」が蓄積されている。
【0064】
講師成績DB36には、コース名称「Linux操作教育」の講師名「×田×司」に対応して、評価試験平均点「90」、理解度「4.8」、納得度「4.9」、教え方「4.7」、展開方法「4.3」、質問の対応「4.7」、実習方法「4.6」、実習反応速度「−7.2」、ベストインストラクタ「◎」、順位「1」、教育映像データファイル「0708060810.wmv」が蓄積されている。
【0065】
講師成績DB36には、コース名称「Linux操作教育」の講師名「□木□士」に対応して、評価試験平均点「86」、理解度「2.1」、納得度「2.3」、教え方「2.4」、展開方法「2.5」、質問の対応「1.2」、実習方法「2.4」、実習反応速度「−9.8」、順位「2」、教育映像データファイル「0707100714.wmv」が蓄積されている。
【0066】
図17は本発明の実施の形態における受講後のアンケート例を示す図であり、図18は本発明の実施の形態における講師の声の大きさに関するレポートの出力例を示す図であり、図19は本発明の実施の形態における講師の声の抑揚に関するレポートの出力例を示す図である。
【0067】
図20は本発明の実施の形態における講師の説明に対する理解度に関するレポートの出力例を示す図であり、図21は本発明の実施の形態における講師の板書に対する割合及び内容に関するレポートの出力例を示す図であり、図22は本発明の実施の形態における講師が授業やコース中に教室の中を見回る経路に関する出力例を示す図である。
【0068】
これら図1〜図22を参照して本発明の実施の形態による支援システムについて説明する。
【0069】
実習支援サーバ21は、実習ステップDB22及びキャプチャDB25各々に蓄積したデータから、ステップ毎に分けられた実習に対して研修生がどのステップまで達成したのかを判断して研修生DB23に蓄積するデータを作成する。さらに、実習支援サーバ21は、研修生DB23のデータから、研修生毎の実習進捗情報を生成し、学校・教育機関Bに設置されたインストラクションシステム4の実習支援端末にデータを送信し、リアルタイムに進捗管理情報を表示する。
【0070】
実習ステップDB22は、図5に示すように、実習を行う「教育コース名」と、実習ポイントとして分けられた「実習ステップ」と、各ステップでの達成した画面のキャプチャ画像を示す「画像ファイル」とから構成されている。
【0071】
研修生DB23は、図6に示すように、「教育コース名」と、「研修生実習追跡ファイル」とから構成されている。研修生実習追跡ファイルは、図7に示すように、「実習ステップ」と、「実習ポイントファイル」と、「達成チェック」とから構成されている。この「実習ステップ」は、実習ステップDB22の情報から生成されており、実習ステップ数と同じである。
【0072】
「実習ポイントファイル」は、研修生が操作した研修生用端末52の画面のキャプチャ画像であり、実習ステップDB22の「画像ファイル」と一致した画面キャプチャが、「実習ポイントファイル」として保存される。各実習ステップに「実習ポイントファイル」が保存されると、「実習ステップ」が達成されたと判断され、「達成チェック」に情報が格納される。
【0073】
開始DB24は、図8に示すように、「教育コース名」と、「講師名」と、「開始ファイル」とから構成されている。「開始ファイル」は、音声DB32より講師の実習の説明が終わって実習を開始する合図「始めて下さい」、「開始して下さい」というキーワードを解析し、実習の開始時間を保存する。
【0074】
キャプチャDB25は、図9に示すように、「教育コース名」と、「研修生名」と、「画像キャプチャファイル」とから構成されている。「画像キャプチャファイル」は、研修生用端末52の操作画面キャプチャファイルである。
【0075】
机上支援サーバ31は、理解度DB33より研修生が押下する研修生用質問有りボタン44a、研修生用質問無しボタン44bの情報から、研修生管理画面を生成する。生成された研修生管理画面は、机上実施支援端末41へ送信される。さらに、机上支援サーバ31は、時間サーバとして動作し、NTP(Network Time Protocol)等のプロトコルを利用し、インストラクション管理システム2全体の時間を統一する。
【0076】
音声DB32は、図10に示すように、「教育コース名」と、「講師名」と、「音声ファイル」とから構成されている。「音声ファイル」は、講師用マイク43を通して入力される講師が教育コースで行った内容を録音する。
【0077】
理解度DB33は、図11に示すように、「教育コース名」と、「研修生名」と、「理解度ファイル」とから構成されている。「理解度ファイル」は、図12に示すように、「講師確認チェックポイント」と、「問題有り/無しボタン結果」とから構成されている。
【0078】
「講師確認チェックポイント」は、音声DB32より講師が研修生の理解度を尋ねる「何か質問ありますか?」や「理解できない点等ありますか?」というキーワードを解析してポイント番号が作成される。「質問有り/無しボタン結果」は、その時、研修生質問有りボタン44a及び研修生質問無しボタン44bのいずれが押下されたかの結果が格納される。また、研修生が机上中に質問をするために研修生質問有りボタン44aを押下した場合には、机上実施支援端末41に生徒番号をポップアップで通知する。
【0079】
黒板DB34は、図13に示すように、「教育コース名」と、「講師名」と、「板書ファイル」とから構成されている。「板書ファイル」は、図14に示すように、講師が板書を終わり、説明を行う前に板書用ボタン42を押下する時に記録された黒板全体の画像ファイルと、画像ファイルを解析して「図の割合」と「文字の割合」とを分析した結果が格納される。
【0080】
教室DB35は、図15に示すように、「教育コース名」と、「講師名」と、「講師移動画像」とから構成されている。講師用マイク43は、赤外線等の信号を発信している。講師移動画像は、その信号を追跡し、教室を上からカメラ53が録画した画像に、どのように講師が移動したのかを追跡する。
【0081】
講師成績用DB36は、図16に示すように、「コース名称」と、「講師名」と、「評価試験平均点」と、「アンケート平均点」と、「実習反応速度」と、「ベストインストラクション」と、「順位」と、「教育映像データファイル」とから構成されている。
【0082】
「評価試験平均点」は、教育コースの最後に行われるテストの平均点が入力される。「アンケート平均点」は、教育コースを終了した後に、受講生に入力してもらう受講後のアンケート(図17参照)の結果であり、各評価項目の平均点が入力される。
【0083】
「実習反応速度」は、開始DB24より講師の実習に対する説明が終わった後に、キャプチャDB25により研修生が実習を開始する平均キー操作開始時間が入力される。つまり、説明が終了してすぐに実習を開始すれば平均キー操作開始時間は短くなり、なかなか実習が開始できなければ平均キー操作開始時間は大きくなる。この実習反応速度はマイナスで入力されるため、実習を開始する時間が短いほど減算される値が小さくなる。
【0084】
「評価試験平均点」と「アンケート平均点」とを加算し、「実習反応速度」を減算した結果により、評価が良かった講師が、科目におけるベストインストラクタと設定される。また、授業やコースの風景は録画され、「教育映像データファイル」として保存される。
【0085】
学校・教育機関Bのインストラクションシステム4において、机上実施支援端末41には、講師が研修生の理解度を確認するために質問をした結果が表示されるので、そのデータを基に研修生の理解度を正確に把握することが可能となる。また、講師は、机上実施支援端末41に表示された内容によって、理解できていない研修生に対して、何処が理解できていないのかを知るために適切に対処することができる。
【0086】
さらに、机上実施支援端末41では、授業やコース中に研修生から質問が有った時に研修生質問有りボタン44aが押下されることによって、講師に対して研修生からの質問が有ることを知らせることができる。
【0087】
板書用ボタン42は、講師が黒板に対する板書を終了し、説明を開始する前に講師によって押下される。それによって、机上実施支援端末41では、板書の内容を記録する。
【0088】
講師用マイク43は、講師の説明している音声を検出し、録音するために利用される。さらに、講師用マイク43は、教室の上から講師の移動状況を録画しているカメラ63に向かって、赤外線等の信号を発信している。
【0089】
研修生質問有りボタン44aは、講師からの理解度の確認に対して、研修生が応答するために使用する。また、研修生は、教育コース中に理解ができない箇所が発生し、その点について質問をする時にも、この研修生質問有りボタン44aを押下する。また、研修生質問無しボタン44bは、講師からの理解度の確認に対して、研修生が応答するために使用する。
【0090】
実習支援端末51は、ステップに分けられた実習に対して、研修生がステップに到達したかどうかを表示する。これによって、講師は、実習の進捗が遅い研修生に対して適切に支援を行うことが可能となる。
【0091】
研修生用端末52は、実習を行う研修生用の端末であり、研修生用端末52に対する研修生の操作は、研修生用端末52の画面をキャプチャすることによって記録されている。
【0092】
カメラ53は、講師による授業やコースの研修の様子を録画したり、教室全体を録画し、講師が持つ講師用マイク43から発信される赤外線等の信号を基に、講師の動きを追跡する。
【0093】
図18は、評価サーバ26が音声DB32に蓄積されたデータを基に作成した、教育コースで説明している時の講師の「声の大きさ」についてのレポートである。
【0094】
図19は、評価サーバ26が音声DB32に蓄積されたデータを基に作成した、教育コースで説明している時の講師の「説明の抑揚」についてのレポートである。
【0095】
図20は、評価サーバ26が理解度DB33に蓄積されたデータを基に作成した、講師が説明を行った時の研修生用質問有りボタン44aまたは研修生用質問無しボタン44bを押下した人数(「質問有り」及び「質問無し」の人数)を集計した結果と、研修生用質問有りボタン44aの押下によって、説明を行った時間から、全員が「質問無し」になるまでの時間を抽出し、その間の録画内容を一緒に添付した「理解度の集計」レポートである。
【0096】
図21は、評価サーバ26が、講師が板書ボタン42を押下した時に撮影された黒板の画像を基に作成した、「絵」及び「文字」各々の割合と「黒板に書いた内容」とをまとめた内容を、ベストインストラクタの内容と比較するための黒板板書レポートである。
【0097】
図22は、評価サーバ26が、講師の持つ講師用マイク43から発信される赤外線等の信号を基に作成した、講師の動きを追跡することによる教室内での「講師の移動」について、ベストインストラクタの移動の様子と比較するための講師移動レポートである。
【0098】
図23は本発明の実施の形態による机上コース実施支援の動作を示すシーケンスチャートであり、図24は本発明の実施の形態による実習実施支援の動作を示すシーケンスチャートであり、図25は本発明の実施の形態によるインストラクション技術開発の動作を示すシーケンスチャートである。これら図1〜図25を参照して本発明の実施の形態による支援システムの動作について説明する。
【0099】
サービス提供会社Aは、契約を交わした学校・教育機関B等の契約会社に対して、図4に示すインストラクションシステム4に必要な機材(机上実施支援端末41、板書用ボタン42、講師用マイク43、研修生用質問有りボタン44a、研修生用質問無しボタン44b、実習支援端末51、研修生用端末52、カメラ53、評価結果を表示するための講師支援端末54)を設置し、インストラクション管理システム2とインタネット100を経由して接続する。
【0100】
契約会社の準備ができたら「インストラクション実施支援」を行う。ここでは、学校・教育機関Bが実施する教育コースを大きく「机上」と「実習」とに分け、それぞれの実施支援方法について説明する。
【0101】
まず、机上支援サーバ31による机上実施支援端末41に対する机上教育実施支援は、講師が教育を始めると開始される(図23のa1)。机上支援サーバ31には、講師用マイク43からの音声とカメラ53からの映像とがインタネット100を経由して机上実施支援端末41から送信される(図23のa2)。
【0102】
講師は教育ガイドラインにしたがって研修生への教育を進め、理解度確認チェックポイントに到達したら研修生に現在までの説明での理解度を確認する。この時、机上実施支援端末41は研修生用端末52に理解度の確認表示を行うとともに、机上支援サーバ31に、研修生に対して理解度の確認表示を行ったことを通知する(図23のa3)。
【0103】
研修生は、その教育内容を理解できていれば、研修生用質問無しボタン44bを押下し、その教育内容の理解が不十分で有ったり、疑問点が有る場合に、研修生用質問有りボタン44aを押下する。この時の研修生用質問無しボタン44bまたは研修生用質問有りボタン44aの押下情報は、机上支援サーバ31に送信される(図23のa4)。
【0104】
机上支援サーバ31は、研修生による押下情報が送られてくると、理解度DB33の理解度ファイルを更新し(図23のa5)、その理解度ファイルを基にそれぞれの研修生の理解度画面を生成し、講師の机上実施支援端末41に表示する(図23のa6,a7)。
【0105】
これによって、本実施の形態では、講師が、研修生全員が理解できているかどうかを確認することができる。また、講師は、研修生用質問有りボタン44aを押下した研修生に対して個別に対応し、教育内容を理解できるまで追加で説明し、その理解度を確認することができる。
【0106】
理解度確認チェックポイント以外で講師が研修生の理解度を確認する必要を感じた場合には、任意に理解度を確認したり、諮問を実施する。講師からの任意の理解度の確認や諮問に対して、研修生が新たに研修生用質問有りボタン44aや研修生用質問無しボタン44bを押下すると、机上支援サーバ31は、上記と同様に、理解度DB33の理解度ファイルの更新や研修生各々の理解度画面の作成を行う。
【0107】
また、研修生が授業やコースの教育内容を聞いていて疑問に思った時には、研修生用質問有りボタン44aを押下する。この時、研修生が押下した研修生用質問有りボタン44aの押下情報は机上支援サーバ31へ送信される。机上支援サーバ31は、この押下情報を基に理解度DB33の理解度ファイルの更新や研修生各々の理解度画面の作成を行い、講師の机上実施支援端末41上に「質問あり」を表示させる。これによって、講師は、研修生からの質問に対して、再度説明を行う等の対応を行う。
【0108】
講師が机上での教育ガイドラインにしたがって授業やコースの教育を実施し、理解度確認チェックポイントを全て終了すると、机上支援サーバ31による机上実施支援端末41に対する机上教育実施支援が終了となる。
【0109】
次に、実習支援サーバ21による実習支援端末51に対する実習実施支援は、講師が説明を始めることによって開始される(図24のb1)。実習支援サーバ21には、講師用マイク43からの音声とカメラ53からの映像とがインタネット100を経由して実習支援端末51から送信される(図24のb2)。
【0110】
講師が実習の手順の説明が終了し、実習の開始を合図すると(図24のb3)、実習支援サーバ21は、研修生に対する講師の「実習を開始して下さい」等のキーワードを解析し、開始DB24に時間を記録する(図24のb4)。
【0111】
研修生が研修生用端末54で入力した画面操作(実習操作データ)は、実習支援サーバ21に送られるので(図24のb5)、実習支援サーバ21はそのデータをキャプチャDB25に記録する(図24のb6)。
【0112】
実習支援サーバ21は、研修生DB23に蓄積されたデータによって、研修生が行っている画面操作が実習ステップDB22に設定された画面に達成したかどうかを比較し、研修生の進捗を管理する(図24のb7)。
【0113】
実習支援サーバ21は、上記の比較から得た研修生の進捗状況を基に研修生の実習ステップへの達成状況を作成して実習支援端末51に送信し、研修生の実習ステップへの達成状況を実習支援端末51に表示させる(図24のb8)。これによって、講師は研修生の実習進捗を管理することができる。講師は、他の研修生より著しく遅れている研修生がいた場合、その研修生に対して個別に対応し、実習の進捗を管理する。
【0114】
教育ガイドラインに定めた全ての実習ステップが終了すると、実習支援サーバ21による実習支援端末51に対する実習実施支援が終了となる。
【0115】
最後に、本発明の実施の形態による「インストラクション技術開発」について説明する。
【0116】
まず、講師による研修生への教育やコースが終了すると、研修生は評価試験を受験し、その後、受講後のアンケート(図17参照)を記入して提出するので、そのアンケートの情報が研修生用端末52から評価サーバ26に送信される(図25のc1)。
【0117】
評価サーバ26は、研修生の評価試験の平均点とアンケートの平均点とを算出し、それらのデータを講師成績DB36に記録する(図25のc2)。また、評価サーバ26は、開始DB24に入力されている実習開始時間と、キャプチャDB25の研修生の実習を開始した時間とを「実習反応速度」として講師成績DB36に記録する(図25のc3)。実習反応速度は秒単位で記録され、早いほど小さく、遅くなれば大きくなるため、実習反応速度の値は評価の際に減算される。
【0118】
評価サーバ26は、講師成績DB36の評価試験の平均点とアンケートの平均点とを加算し、実習反応速度を減算して、生成された値の最も大きい数字を出した講師を、科目のベストインストラクタと設定する(図25のc4)。
【0119】
評価サーバ26は、上記の音声DB32、理解度DB33、黒板DB34、教室DB35、講師成績DB36にそれぞれ記録したデータを基に以下のレポートを各講師について作成し(図25のc5)、講師支援端末54に表示させる(図25のc6)。
【0120】
講師支援端末54に表示させるレポートとしては、
(1)教育コースで説明しているときの「声の大きさ」や「声の抑揚」についてのレポート(図18及び図19参照)、
(2)説明を行った後の「質問有り」と「質問無し」ボタンの人数の集計結果と、その間を録画した内容を添付したレポート(図20参照)、
(3)黒板に板書した内容の「絵」と「文字」の比率やその時の画像を添付したレポート(図21参照)、
(4)講師が以下に教室の中を見回って、研修生の理解度を確認しているかの「教室内見回りレポート」(図22参照)
がある。
【0121】
講師支援端末54に表示されたレポートを見た講師が、ベストインストラクタの行った授業やコースを参考にする場合には、評価サーバ26から教育撮影用データファイルをインタネット100経由でダウンロードすることができるので、講師に対してインストラクション技術として足りない点や参考になる点をフィードバックすることができる。
【0122】
このように、本実施の形態では、受講生が講師から理解度の確認や諮問が行われた時に、研修生用質問有りボタン44aや研修生用質問無しボタン44bを押下し、講師に対して自分の理解度を伝えることが可能になるので、研修生の性格や教育内容及び教育時間等に左右されずに、講師が研修生の理解度を正しく確認することができる。
【0123】
また、本実施の形態では、実習をステップ毎にわけ、実習のステップ画面に達成したことを確認することができるため、実習による研修生の進捗管理をリアルタイムに行うことができる。
【0124】
さらに、本実施の形態では、各講師の音声や質問の回答方法、諮問の回数、黒板の使い方や教室の見回り方を、ベストインストラクタのデータと比較し、各講師へフィードバックすることができるため、ベストインストラクタとなる講師のインストラクション技術を水平展開することができ、授業やコースの品質を統一することができる。
【0125】
上述したように、本発明は、学校や教育を専門で行っている教育機関における授業やコースを実施する上で、先生やインストラクタに対する「インストラクション実施支援」と、先生やインストラクタが研修生(生徒や受講生)に対して行う教え方のスキル開発(インストラクション技術開発)とを行っている。
【0126】
本発明では、教育コースを「机上」と「実習」とに分けて「インストラクション実施支援」を行っている。「机上」の場合には、研修生の机に研修生用質問有りボタン44aや研修生用質問無しボタン44bを用意する。講師は授業やコースの確認ポイントになったら質問の有無を尋ね、研修生がそれぞれのボタンを押下する。ボタンの結果は机上支援サーバ31にてまとめられ、各研修生の理解度を示す画面として机上実施支援端末41に表示されるので、講師が適切に研修生の理解度を確認することができる。
【0127】
「実習」の場合には、実習の内容を各ステップに分け、研修生の操作しているステップを実習支援サーバ21でまとめて、各研修生の進捗状況を示す画面としてリアルタイムに実習支援端末31に表示することによって、各研修生の実習の進み方を管理することができる。
【0128】
さらに、本発明では、各研修生の進捗状況を実習支援端末31に表示しているので、大幅に実習操作の遅れている研修生を支援することができ、研修生が取り残されることを無くすことができる。
【0129】
また、本発明では、教育コースの品質の統一として、講師の教育コース内容を録音、録画し、「声の抑揚」、「声の大きさ」、「質問への対応」、「諮問の回数」、「黒板の使い方」、「教室の見回り方」等の情報を評価サーバ26で分析している。
【0130】
さらに、本発明では、研修生から最も評価の良かった講師をベストインストラクタとし、それぞれの分野について各講師のデータとベストインストラクタのデータとを比較し、その結果を講師支援端末54に表示することで各講師にフィードバックしているので、ベストインストラクタのインストラクション技術の水平展開を実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0131】
本発明は、教育を実施する上での支援といった用途、教育を専門に行っている組織における教育品質の統一といった用途に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】本発明の実施の形態による支援サーバの構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態による支援システムの構成例を示すブロック図である。
【図3】図2のインストラクション管理システムの構成例を示すブロック図である。
【図4】図2のインストラクションシステムの構成例を示すブロック図である。
【図5】図3の実習ステップDBの構成例を示す図である。
【図6】図3の研修生DBの構成例を示す図である。
【図7】図6の研修生実習追跡ファイルの構成例を示す図である。
【図8】図3の開始DBの構成例を示す図である。
【図9】図3のキャプチャDBの構成例を示す図である。
【図10】図3の音声DBの構成例を示す図である。
【図11】図3の理解度DBの構成例を示す図である。
【図12】図11の理解度ファイルの構成例を示す図である。
【図13】図3の黒板DBの構成例を示す図である。
【図14】図13の板書ファイルの構成例を示す図である。
【図15】図3の教室DBの構成例を示す図である。
【図16】図3の講師成績DBの構成例を示す図である。
【図17】本発明の実施の形態における受講後のアンケート例を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態における講師の声の大きさに関するレポートの出力例を示す図である。
【図19】本発明の実施の形態における講師の声の抑揚に関するレポートの出力例を示す図である。
【図20】本発明の実施の形態における講師の説明に対する理解度に関するレポートの出力例を示す図である。
【図21】本発明の実施の形態における講師の板書に対する割合及び内容に関するレポートの出力例を示す図である。
【図22】本発明の実施の形態における講師が授業やコース中に教室の中を見回る経路に関する出力例を示す図である。
【図23】本発明の実施の形態による机上コース実施支援の動作を示すシーケンスチャートである。
【図24】本発明の実施の形態による実習実施支援の動作を示すシーケンスチャートである。
【図25】本発明の実施の形態によるインストラクション技術開発の動作を示すシーケンスチャートである。
【符号の説明】
【0133】
1 支援サーバ
2 インストラクション管理システム
4 インストラクションシステム
11 制御部
12 記憶部
13 入出力部
21 実習支援サーバ
22 実習ステップDB
23 研修生DB
24 開始DB
25 キャプチャDB
26 評価サーバ
31 机上支援サーバ
32 音声DB
33 理解度DB
34 黒板DB
35 教室DB
36 講師成績DB
41 机上実施支援端末
42 板書用ボタン
43 講師用マイク
44 理解度ボタン
44a 研修生用質問有りボタン
44b 研修生用質問無しボタン
51 実習支援端末
52 研修生用端末
53 カメラ
54 講師支援端末
100 インタネット
111 研修生情報取得部
112 研修生理解度情報作成部
113 講師支援情報作成部
A サービス提供会社
B 学校・教育機関

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも授業及び教育コースの教育内容を含む講義に関する研修生の情報を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した前記研修生の情報を基に前記講義を行う講師用の端末に表示させるための画面情報を作成する作成手段と、
前記講義を行う講師用の端末に前記作成手段で作成した前記画面情報を送出して表示させる手段とを有することを特徴とする支援サーバ。
【請求項2】
前記取得手段は、前記講義における研修生の理解度の情報を取得し、
前記作成手段は、前記取得手段で取得した前記理解度の情報を基に前記研修生の理解度を示す画面情報を作成することを特徴とする請求項1記載の支援サーバ。
【請求項3】
前記取得手段は、前記研修生の机に配設された質問有りを示す第1のボタン及び質問無しを示す第2のボタン各々の押下情報を取得し、
前記作成手段は、前記取得手段で取得した前記押下情報を基にその時点での前記画面情報を作成することを特徴とする請求項2記載の支援サーバ。
【請求項4】
前記取得手段は、前記研修生用の端末の画面情報を取得し、
前記作成手段は、前記取得手段で取得した前記研修生用の端末の画面情報を基にその時点での前記研修生用の端末における進捗状況を示す画面情報を作成することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか記載の支援サーバ。
【請求項5】
前記作成手段は、前記研修生用の端末の画面情報を予め設定された各実習ステップ毎の画面情報と比較して前記研修生用の端末において前記講義の内容をどこまで学習したかを示す進捗状況の画面情報を作成することを特徴とする請求項4記載の支援サーバ。
【請求項6】
少なくとも授業及び教育コースの教育内容を含む講義を行う講師用の端末と、
前記講義に関する研修生の情報を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した前記研修生の情報を基に前記講義を行う講師用の端末に表示させるための画面情報を作成する作成手段と、
前記講師用の端末に前記作成手段で作成した前記画面情報を送出して表示させる手段とを有することを特徴とするインストラクション管理システム。
【請求項7】
前記取得手段は、前記講義における研修生の理解度の情報を取得し、
前記作成手段は、前記取得手段で取得した前記理解度の情報を基に前記研修生の理解度を示す画面情報を作成することを特徴とする請求項6記載のインストラクション管理システム。
【請求項8】
前記取得手段は、前記研修生の机に配設された質問有りを示す第1のボタン及び質問無しを示す第2のボタン各々の押下情報を取得し、
前記作成手段は、前記取得手段で取得した前記押下情報を基にその時点での前記画面情報を作成することを特徴とする請求項7記載のインストラクション管理システム。
【請求項9】
前記講義を受ける研修生用の端末を含み、
前記取得手段は、前記研修生用の端末の画面情報を取得し、
前記作成手段は、前記取得手段で取得した前記研修生用の端末の画面情報を基にその時点での前記研修生用の端末における進捗状況を示す画面情報を作成することを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか記載のインストラクション管理システム。
【請求項10】
前記作成手段は、前記研修生用の端末の画面情報を予め設定された各実習ステップ毎の画面情報と比較して前記研修生用の端末において前記講義の内容をどこまで学習したかを示す進捗状況の画面情報を作成することを特徴とする請求項9記載のインストラクション管理システム。
【請求項11】
前記講義を行っている時の前記講師の音声データと、前記講義を行っている時の前記講師の画像データと、前記講義終了後に行った前記研修生に対するアンケート結果とから前記講師の評価情報を作成する評価サーバを含むことを特徴とする請求項6から請求項10のいずれか記載のインストラクション管理システム。
【請求項12】
前記評価サーバは、前記評価情報を基に、前記講師の「声の大きさ」、「声の抑揚」、「質問の回数」、「質問への対応」、「諮問の回数」、「黒板の使い方」、「教室への見回り方」のうちのいずれかを含むレポートを作成することを特徴とする請求項11記載のインストラクション管理システム。
【請求項13】
前記講師各々に対して作成された前記評価情報と予め設定された模範となる講師の評価情報とを比較した結果を前記講師各々に対して表示可能とする手段を含むことを特徴とする請求項11または請求項12記載のインストラクション管理システム。
【請求項14】
少なくとも授業及び教育コースの教育内容を含む講義に関する研修生の情報を取得する取得処理と、
前記取得処理にて取得した前記研修生の情報を基に前記講義を行う講師用の端末に表示させるための画面情報を作成する作成処理と、
前記講義を行う講師用の端末に前記作成処理にて作成した前記画面情報を送出して表示させる処理とを有することを特徴とするインストラクション管理方法。
【請求項15】
前記取得処理において、前記講義における研修生の理解度の情報を取得し、
前記作成処理において、前記取得処理にて取得した前記理解度の情報を基に前記研修生の理解度を示す画面情報を作成することを特徴とする請求項14記載のインストラクション管理方法。
【請求項16】
前記取得処理において、前記研修生の机に配設された質問有りを示す第1のボタン及び質問無しを示す第2のボタン各々の押下情報を取得し、
前記作成処理において、前記取得手段で取得した前記押下情報を基にその時点での前記画面情報を作成することを特徴とする請求項15記載のインストラクション管理方法。
【請求項17】
前記取得処理において、前記研修生用の端末の画面情報を取得し、
前記作成処理において、前記取得処理にて取得した前記研修生用の端末の画面情報を基にその時点での前記研修生用の端末における進捗状況を示す画面情報を作成することを特徴とする請求項14から請求項16のいずれか記載のインストラクション管理方法。
【請求項18】
前記作成処理において、前記研修生用の端末の画面情報を予め設定された各実習ステップ毎の画面情報と比較して前記研修生用の端末において前記講義の内容をどこまで学習したかを示す進捗状況の画面情報を作成することを特徴とする請求項17記載のインストラクション管理方法。
【請求項19】
前記講義を行っている時の前記講師の音声データと、前記講義を行っている時の前記講師の画像データと、前記講義終了後に行った前記研修生に対するアンケート結果とから前記講師の評価情報を作成することを特徴とする請求項14から請求項18のいずれか記載のインストラクション管理方法。
【請求項20】
前記評価情報を基に、前記講師の「声の大きさ」、「声の抑揚」、「質問の回数」、「質問への対応」、「諮問の回数」、「黒板の使い方」、「教室への見回り方」のうちのいずれかを含むレポートを作成することを特徴とする請求項19記載のインストラクション管理方法。
【請求項21】
前記講師各々に対して作成された前記評価情報と予め設定された模範となる講師の評価情報とを比較した結果を前記講師各々に対して表示可能とすることを特徴とする請求項19または請求項20記載のインストラクション管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2009−128458(P2009−128458A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−301132(P2007−301132)
【出願日】平成19年11月21日(2007.11.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Linux
【出願人】(000232140)NECフィールディング株式会社 (373)
【Fターム(参考)】