説明

支柱

【課題】支柱の固定状態を好適に解除することが可能な支柱を提供する。
【解決手段】固定及び固定解除機能付支柱は、第1操作部と、支柱に設けられるガイド部113Bによって移動方向が規制され、支柱の所定範囲を上下方向に移動可能な第2操作部140と、第1操作部と第2操作部140とを連動させる連結部と、を備えている。第1操作部は、支柱を設置面に固定するための支持固定部150を接続可能であり、第2操作部140が支柱の所定範囲において下方に移動する場合には、第1操作部は、連結部によって連動させられて上方に移動する。これにより、設置面に固定された支持固定部150を確実に引き抜くことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テントや足場等に用いられる支柱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、日除け用の屋根型のテントやドーム型テントや工事現場等の足場等に使用される各支柱の固定は、図10に示すような方法によって行われていた。具体的に説明すると、従来の支柱1を地面に固定する場合、支柱1の下端に設けられた土台部1Aに挿入口1Bを形成しておき、金槌1D等によって、挿入口1Bにペグピンと呼ばれる支柱固定部材1Cを打ち込むことによって支柱1を固定していた(例えば特許文献参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−210269
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の支柱の固定状態を解除する場合は、余分に用意しておいた支柱固定部材1Cを使用して、打ち込まれている支柱固定部材1Cを強い力で引き抜くといった方法等により行われていた。
【0005】
しかし、従来の支柱の固定方法では、支柱固定部材1Cを挿入口1Bに打ち込む動作と、挿入口1Bに打ち込まれた支柱固定部材1Cを抜き取る動作が異なっており、作業者が非力な人間である場合には、支柱固定部材1Cを挿入口1Bに打ち込むことが可能であっても、挿入口1Bに打ち込まれた支柱固定部材1C(ペグピン)を抜き取ることが不可能である場合もあった。
【0006】
本発明は、上記例示した問題に鑑みてなされたものであり、支柱の固定状態を好適に解除することが可能な支柱を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、固定部によって設置面に対して固定可能な支柱であって、
その支柱は、
第1操作部と、
前記支柱に設けられるガイド部によって移動方向が規制され、前記支柱の所定範囲を上下方向に移動可能な第2操作部と、
前記第1操作部と前記第2操作部とを連動させる連動部と、を備え、
少なくとも前記第1操作部は、前記支柱を前記設置面に固定するための前記固定部を接続可能であり、
前記第2操作部が前記支柱の前記所定範囲において下方に移動する場合には、前記第1操作部は前記連動部によって連動させられて上方に移動することを特徴とする支柱。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、設置面に対して下方への力を加えることで打ち込んだ固定部を引き抜く場合に、同じように下方への力を第2操作部に加えることで固定部を引き抜くことができる。即ち、固定部を設置面に対して打ち込む動作と、設置面に打ち込まれた固定部を引き抜く動作とが同じ動作であるので、設置面に対して固定部を打ち込むことができれば、再度その動作を行うことで、同量又はほぼ同量の作業で設置面に打ち込まれた固定部を引き抜くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱100の斜視図である。
【図2】第1の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱100の分解斜視図である。
【図3】第1の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱100の正面図である。
【図4】(a)第1の実施の形態における第1操作部130(第2操作部140)の詳細図であり、(b)図3のB−B’の断面を矢印方向視した場合における断面図である。
【図5】図3のA−A’の断面を矢印方向視した場合における断面図である。
【図6】第2の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱200の斜視図である。
【図7】(a)第2の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱200の正面図であり、(b)図7(a)のC−C’の断面を矢印方向視した場合における断面図である。
【図8】ガイド部を柱部自体で構成し、軸部を軸ピンで構成した場合の説明図である。
【図9】(a)(b)(c)支柱が用いられる従来の各種物品の概略図である。
【図10】従来の支柱の固定方法である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。図9は、本発明の実施の形態を利用した支柱を使用可能な各種の物品の概略図であり、図9の(a)は、日除け用の屋根型のテントの概略図であり、図9の(b)は、キャンプや登山等に使用するドーム型テントの概略図であり、図9の(c)は、工事現場等の足場の概略図である。
【0011】
従来、前述のような物品の各支柱の固定は、図10に示すような方法によって行われていた。具体的に説明すると、従来の支柱1を地面に固定する場合、支柱1の下端に設けられた土台部1Aに挿入口1Bを形成しておき、金槌1D等によって、挿入口1Bにペグピンと呼ばれる支柱固定部材1Cを打ち込むことによって支柱1を固定していた。また、従来、挿入口1Bに打ち込まれた支柱固定部材1Cを抜き取る場合は、余分に用意しておいた支柱固定部材1Cを使用して、打ち込まれている支柱固定部材1Cを強い力で引き抜くといった方法等が行われていた。
【0012】
また、他の支柱1の固定方法としては、支柱1の土台部1Aに錘を乗せるといった方法も知られている。
【0013】
しかし、従来の支柱の固定方法には以下に示すような数多くの問題があった。
【0014】
まず第1に、従来の支柱の固定方法では、支柱固定部材1Cを挿入口1Bに打ち込む動作と、挿入口1Bに打ち込まれた支柱固定部材1Cを抜き取る動作が異なっており、作業者が非力な人間である場合には、支柱固定部材1Cを挿入口1Bに打ち込むことが可能であっても、挿入口1Bに打ち込まれた支柱固定部材1C(ペグピン)を抜き取ることが不可能である場合もあった。
【0015】
更に、従来の支柱の固定方法では、支柱固定部材1Cを挿入口1Bに打ち込む操作部材(金槌1D)によって挿入口1Bに打ち込まれた支柱固定部材1Cを抜き取ることは極めて困難であった。そのため、抜き取り専用の工具を別途用意した上で抜き取り作業をする必要があり、支柱の固定状態の解除の作業性は著しく低いものであった。
【0016】
更に、従来の支柱の固定方法では、支柱1の固定は、支柱1とは別体の支柱固定部材1Cを使用していた。そのため、支柱固定部材1Cを紛失してしまったり、忘れてしまったりした場合、支柱1が固定不能になる可能性があった。
【0017】
また、錘を使用して支柱1を固定する場合は、別途、錘を持ち運ぶ必要が有り非常に不便であった。
【0018】
本発明は上述した従来の支柱の固定方法における問題の一部又は全部を解決するためになされた固定及び固定解除機能付支柱の構造であり、以下に、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。また、必要に応じてその作用及び効果も記載する。
【0019】
まず、図1から図4を用いて本発明に係る第1の実施の形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱(以下「固定及び固定解除機能付支柱」と称する)100の斜視図であり、図2は、固定及び固定解除機能付支柱100の分解斜視図であり、図3は、固定及び固定解除機能付支柱100の正面図であり、図4は、第1操作部130(第2操作部140)の詳細図である。
【0020】
固定及び固定解除機能付支柱100は、図1から図4に示すように、中空状に形成された四角形状の柱部110と、その柱部110に一体的に取り付けられる昇降機能部120と、その昇降機能部120によって柱部110の所定範囲を上下方向に移動可能に配設される第1操作部130及び第2操作部140と、第1操作部に取り付けられた支柱固定部150と、昇降機能部120を介して第1操作部130と第2操作部140とを連結する連結部160と、から構成されている。
【0021】
図1から図4に示すように、柱部110は中空の四角柱であり、金属製である。そして、四角柱における任意の一の面が第1面111であり、その第1面111と対向する面が第2面112となっている。
【0022】
上述した第1面111には、第1面111の下端から上端側に向かって所定の長さのスリットが形成されており、このスリットが後述する第1操作部130を上下に誘導する第1ガイド部113Aを構成している。また、スリットの設けられる長さは、後述する支柱固定部150の杭部151の長さより長く設けられている。
【0023】
上述した第1ガイド部113A(スリット)は略「コ」の字状に形成されており、その上端部は後述する第1操作部130の上方への移動を規制可能な第1ガイド部側当接部111Aとなっている。
【0024】
上述した第2面112にも、第1面111と同様に下端から上端側に向かって所定の長さのスリットが形成されており、このスリットが後述する第2操作部140を上下に誘導する第2ガイド部113Bを構成している。また、スリットの設けられる長さは、第1ガイド部113Aと同様に、支柱固定部150の杭部151の長さより長く設けられている。
【0025】
上述した第2ガイド部113B(スリット)も、第1ガイド部113Aと同様に略「コ」の字状に形成されており、その上端部は後述する第2操作部140の上方への移動を規制可能な第2ガイド部側当接部112Aとなっている。
【0026】
四角柱の柱部110のうち、上述した第1面111と第2面112に直交する2つの対向する面の下端側には、それぞれ、後述する昇降機能部120との係合に使用される貫通穴が設けられる。この貫通穴が柱部側係合穴115を構成しており、この柱部側係合穴115にリベット(係合部材114)を挿入し、柱部110と昇降機能部120とをリベット固定する。
【0027】
昇降機能部120は、上述したように柱部110に対して一体的に固定される部材であり、金属製である。昇降機能部120は、図1及び図2に示すように、四角形状の板状の土台121と、その土台121に立設される4面の壁部122とを備えている。昇降機能部120と、柱部110とを一体的に固定する場合、中空状に形成された柱部110の下端から、この4面の壁部122を挿入した後にリベット固定される。
【0028】
昇降機能部120を挿入すると、上述した4面の壁部122が柱部110の下端の開口を補強することになり、スリットを設けた場合でも柱部110の強度を向上することができる。
【0029】
上述した4面の壁部122のうち、柱部110に挿入した場合に第1面111に対向する面が第1ガイド部側壁部122Aとなっている。第1ガイド部側壁部122Aの上端部は、後述する第1操作部130の下方への移動を規制可能な第1壁部側当接部122A1となっている。第1ガイド部側壁部122Aは、土台121から第1壁部側当接部122A1までの高さが、上述した柱部110の下端の開口の補強及び第1操作部130の下方への移動の規制に最低限必要な高さしか設けられていない。これは、第1操作部130の下方への移動下限が第1壁部側当接部122A1までとなっており、後述する第1操作部130に取り付けられる支柱固定部150の杭部151のうち、第1ガイド部側壁部122Aの高さに対応する部分は地面に打ち込むことが出来ないため、第1ガイド部側壁部122Aの高さを必要以上に高くすると、杭部151のうち地面に対する固定にしようできる部分が少なくなり、十分な固定力を得ようとした場合に杭部151の長さが無駄に長くなってしまうためである。
【0030】
上述した4面の壁部122のうち、柱部110に挿入した場合に第2面112に対向する面は、第2ガイド部側壁部122Bとなっている。第2ガイド部側壁部122Bの上端部は、後述する第2操作部140の下方への移動を規制可能な第2壁部側当接部122B1となっている。第2ガイド部側壁部122Bは、土台121から第2壁部側当接部122B1までの高さが、第1ガイド部側壁部122Aと同様の理由から、同様の高さに設定されている。
【0031】
上述した第1ガイド部側壁部122Aの一方の端部から第2ガイド部側壁部122Bの一方の端部に向かって、第1ガイド部側壁部122Aと直交するように第1軸受側壁部122Cが形成されている。また、第1ガイド部側壁部122Aの他方の端部から第2ガイド部側壁部122Bの他方の端部に向かって、第1ガイド部側壁部122Aと直交するように第2軸受側壁部122Dが形成されている。このように、第1ガイド部側壁部122Aと、第2ガイド部側壁部122Bと、第1軸受側壁部122Cと、第2軸受側壁部122Dとの4面で四角形が形成される。そして、土台121のうち上述した4面に囲まれた領域は開口123となっており、この開口123を介して後述する支柱固定部150の杭部151が地面に向かって打ち込まれる。
【0032】
また、第1軸受側壁部122Cと、第2軸受側壁部122Dとの下方には、上述した柱部側係合穴115に対応するように昇降機能部側係合穴127が設けられている。中空状に形成された柱部110の下端から、昇降機能部120の4面の壁部122を挿入した場合に、柱部側係合穴115と昇降機能部側係合穴127とが1つの貫通穴を形成し、その貫通穴に係合部材114(リベット)を挿入して柱部110と昇降機能部120とを固定することが可能な構成となっている。
【0033】
上述した4面の壁部122のうち、対向する面として形成された第1軸受側壁部122Cと、第2軸受側壁部122Dとの上端側の間には、第1軸部124と、第2軸部125と、押さえ部126とが設けられている。
【0034】
第1軸部124は、第1軸受側壁部122Cと、第2軸受側壁部122Dとの間において、第1軸受側壁部122C(第2軸受側壁部122D)の中心線から見て第1ガイド部側壁部122A側に寄せられて設けられており、第2軸部125は、第1軸受側壁部122Cと、第2軸受側壁部122Dとの間において、第1軸受側壁部122C(第2軸受側壁部122D)の中心線から見て第2ガイド部側壁部122B側に寄せられて設けられている。
【0035】
第1軸部124は、第1軸受側壁部122Cと第2軸受側壁部122Dとの間に架け渡される金属製の第1軸心124Aと、その第1軸心124Aを中心としてその周囲を回動する樹脂製の第1回転部124B(ローラー)とで構成されている。また、第2軸部125も第1軸部124と同様に、第1軸受側壁部122Cと第2軸受側壁部122Dとの間に架け渡される金属製の第2軸心125Aと、その第2軸心125Aを中心としてその周囲を回動する樹脂製の第2回転部125B(ローラー)とで構成されている。
【0036】
第1軸心124と第2軸心125との中間点の上方には、金属製の押さえ部126が設けられている。押さえ部126も、第1軸受側壁部122Cと、第2軸受側壁部122Dとの間に架け渡されている。
【0037】
上述したように、2つの軸部(第1軸部124及び第2軸部125)と押さえ部126とを昇降機能部120の壁部122に取り付けているので、昇降機能部120を一体化したユニット状態で柱部110に取り付けることが可能であるので、取り付け作業の効率が良い。
【0038】
連結部160は、図2に示すように、後述する第1操作部130と、第2操作部140とを連結するための部材であって、リボン状ワイヤで構成された連結体161と、金属製の取付金具162とで構成されている。
【0039】
連結部160の連結体161(リボン状ワイヤ)は、上述した第1軸部124と第2軸部125の上方と、押さえ部126の下方に形成される空間を通して配置される。これにより、連結体161(リボン状ワイヤ)の上方側への移動は押さえ部126によって規制され、下方への移動は第1軸部124と第2軸部125によって規制される。
【0040】
取付金具162は、後述する第1操作部130及び第2操作部140との取り付けに用いられる。取付金具162は、図2に示すように、連結体161(リボン状ワイヤ)の両端に1個ずつ設けられており、一方の端部に設けられる取付金具162は、第1操作部130との取り付けに使用され、他方の端部に取り付けられる取付金具162は、第2操作部140との取り付けに使用される。
【0041】
次に、図4を用いて第1操作部130及び第2操作部140について説明する。図4の(a)は、第1操作部130及び第2操作部140の側面図であり、図4の(b)は、第1操作部130及び第2操作部140の上面図であり、図4の(c)は、図3のB−B’の断面を矢印方向視した断面図である。
【0042】
第1操作部130と第2操作部140とは金属製の同一の部材であり、その違いは、第1操作部130には支柱固定部150が取り付けられるのに対し、第2操作部140には支柱固定部150が取り付けられないという点である。つまり、2つの同一の部材である操作部のうち、支柱固定部150が取り付けられたものが第1操作部130となり、支柱固定部150が取り付けられないものが第2操作部140となる。以下に、第1操作部130の説明を行うが、上述したように第2操作部140も同様の構造であることは言うまでもない。そのため、第1操作部130の構成の説明において(
)内に第2操作部140の構成を記載する。
【0043】
第1操作部130(第2操作部140)は、図4の(a)及び(b)に示すように、第1操作面131A(第2操作面141A)を備えた第1操作体131(第2操作体141)と、第1係止穴132A(第2係止穴142A)を備えた第1係止部132(第2係止部142)と、第1操作体131(第2操作体141)と第1係止部132(第2係止部142)とを連結する第1被ガイド部133(第2被ガイド部143)とで構成された金属製の部材である。
【0044】
第1操作体131(第2操作体141)は、所定の厚みを有する板状の部材であり、第1被ガイド部133(第2被ガイド部143)が連接される。
【0045】
第1操作面131A(第2操作面141A)は、第1操作体131(第2操作体141)の上面であり、金槌1D等によって押下(又は殴打)される部位である。第1操作面131A(第2操作面141A)は、所定の面積を有する平面で構成されている。
【0046】
第1係止部132は、上述した連結部160の取付金具162が取り付けられる第1係止穴132A(第2係止穴142A)を備えた直方体の部材であり、第1被ガイド部133(第2被ガイド部143)が連接される。
【0047】
第1被ガイド部133(第2被ガイド部143)は、縦方向に幅広く形成された板状のリブである。第1被ガイド部133(第2被ガイド部143)は、第1係止部132(第2係止部142)から突出するように延設されて第1係止部132(第2係止部142)から離間して設けられる第1操作体131(第2操作体141)まで直線的に延びる上側面と、第1係止部132(第2係止部142)から突出するように延設されて第1係止部132(第2係止部142)から離間して設けられる第1操作体131(第2操作体141)まで折れ線的に延びる下側面とを備えている。上側面と下側面は所定の距離までは平行に延びており、平行に延びる部分の上側面は第1当接部A134(第2当接部A144)となっており、平行に延びる部分の下側面は第1当接部B135(第2当接部B145)となっている。
【0048】
また、昇降機能部120が柱部110に挿入された場合には、第1被ガイド部133(第2被ガイド部143)は、柱部110に設けられた第1ガイド部113A(第2ガイド部113B)であるスリットの隙間に挿入される。
【0049】
第1当接部A134(第2当接部A144)は、第1操作部130(第2操作部140)が、柱部110に設けられた第1ガイド部113A(第2ガイド部113B)であるスリットに沿って上方に移動した場合に、スリットの上端に設けられた第1ガイド部側当接部111A(第2ガイド部側当接部112A)と当接して第1操作部130(第2操作部140)の上方への移動を規制するための部位である。
【0050】
第1当接部B135(第2当接部B145)は、第1操作部130(第2操作部140)が、柱部110に設けられた第1ガイド部113A(第2ガイド部113B)であるスリットに沿って下方に移動した場合に、第1壁部側当接部122A1(第2壁部側当接部122B1)と当接して第1操作部130(第2操作部140)の下方への移動を規制するための部位である。
【0051】
第1当接部A134(第2当接部A144)から第1当接部B135(第2当接部B145)までの長さは、柱部110に設けられたスリットの幅の長さよりも長くなるように構成されている。そのため、第1操作部130(第2操作部140)が上下方向に移動する場合に、第1操作部130(第2操作部140)がスリットの範囲内で回転してしまうこと無く、スムーズに昇降することが可能となる。
【0052】
次に、柱部110に昇降機能部120を挿入した場合における柱部110と第1操作部130及び第2操作部140との関係を、図4の(c)を用いて説明する。なお、図4の(c)は、図3のB−B’間の断面を矢印方向視した場合における断面図である。
【0053】
第1操作部130と第2操作部140とは、上述した昇降機能部120の2つの軸部(第1軸部124及び第2軸部125)と押さえ部126との間に形成される空間を通して配置された連結部160の連結体161と取付金具162によって連結され、昇降機能部120と分離不能な状態となっている。そして、昇降機能部120が柱部110に挿入される場合、第1操作部130は、柱部110の第1面111に設けられたスリットである第1ガイド部113Aに挿入される。同様に、第2操作部140は、柱部110の第2面112に設けられたスリットである第2ガイド部113Bに挿入される。
【0054】
図4の(c)に示すように、第1操作部130は、柱部110の第1面111に設けられたスリット(第1ガイド部113A)に、上述した板状のリブである第1被ガイド部133が挿入される。この場合、第1操作部130の第1操作体131と第1係止部132との間に柱部110の第1面111が挟まれる配置になると共に、柱部110の第1面111に設けられるスリット(第1ガイド部113A)に、第1操作部130の板状のリブ(第1被ガイド部133)が挟まれる配置となる。これによって、昇降機能部120が柱部110に挿入された場合における第1操作部130の移動方向が規制され、第1操作部130は柱部110の第1面111に設けられるスリット(第1ガイド部113A)に沿って上下方向にのみ移動可能となる。
【0055】
第1操作部130と同様に、第2操作部140は、柱部110の第2面112に設けられたスリット(第1ガイド部113B)に、上述した板状のリブである第2被ガイド部143が挿入される。この場合、第2操作部140の第2操作体141と第2係止部142との間に柱部110の第2面112が挟まれる配置になると共に、柱部110の第2面112に設けられるスリット(第2ガイド部113B)に、第2操作部140の板状のリブ(第2被ガイド部143)が挟まれる配置となる。これによって、昇降機能部120が柱部110に挿入された場合における第2操作部140の移動方向が規制され、第2操作部140は柱部110の第2面112に設けられるスリット(第2ガイド部113B)に沿って上下方向にのみ移動可能となる。
【0056】
次に、図2に戻って支柱固定部150の構成を説明する。支柱固定部150は、杭部151と取付体152を備えており、上述したように第1操作部130に対して一体的に取り付けられる。
【0057】
杭部151は、略コ字状に形成された金属製の部材であり、二股に別れた先の棒状部分の先端は先細り形状となっており、先端付近に1つの返しを有する。そして、この棒状部分は、若干の弾性を有している。この棒状部分が従来のペグピンに相当する機能を備えており、地面に打ち込まれることによって固定及び固定解除機能付支柱100を地面に対して固定する。杭部151が地面に打ち込まれる原理については後述する。
【0058】
取付体152は、支柱固定部150を第1操作部130に固定するための部材であり、ネジで構成されている。具体的には、支柱固定部150の杭部151に設けられたネジ穴(図示せず)と、第1操作部130に設けられたネジ穴(図示せず)とをネジ(取付体152)によって締結することで、支柱固定部150を第1操作部130に固定する。
【0059】
次に、上述した各種の部材で構成される固定及び固定解除機能付支柱100の動作原理を、図5を基に説明する。図5は、図3のAーA’の断面を矢印方向視した場合における断面図である。
【0060】
上述したように、柱部110に昇降機能部120を挿入する場合には、予め昇降機能部120の2つの軸部(第1軸部124及び第2軸部125)と押さえ部126との間に、連結部160の連結体161(リボン状ワイヤ)が配置されている。そして、連結体161(リボン状ワイヤ)の両端に設けられた取付金具162のうちの一方の取付金具162には、第1操作部130の第1係止部132に設けられた第1係止穴132Aが取り付けられている。同様に、他方の取付金具162には、第2操作部140の第2係止部142に設けられた第2係止穴142Aが取り付けられている。
【0061】
第1操作部130の第1係止部132には、取付体152(ネジ)によって杭部151が取り付けられる一方、第2操作部140の第2係止部142には、杭部151は取り付けられることはない。
【0062】
そして、昇降機能部120を柱部110に挿入する場合には、第1操作部130の第1被ガイド部133(リブ)が、柱部110の第1面111の第1ガイド部113A(スリット)に挿入される。同様に、第2操作部140の第2被ガイド部143(リブ)が、柱部110の第2面112の第2ガイド部113B(スリット)に挿入される。
【0063】
第1操作部130は、第1被ガイド部133(リブ)が第1ガイド部113A(スリット)に挿入されると、第1操作体131が柱部110の第1面111から突出するようになり、第1係止部132が中空状の柱部110に内包されるようになる。柱部110の第1面111から突出する第1操作体131の上面が、第1操作面131Aである。
【0064】
同様に、第2操作部140は、第2被ガイド部143(リブ)が第2ガイド部113B(スリット)に挿入されると、第2操作体141が柱部110の第2面112から突出するようになり、第2係止部142が中空状の柱部110に内包されるようになる。柱部110の第2面112から突出する第2操作体141の上面が、第2操作面141Aである。
【0065】
昇降機能部120が柱部110に挿入されると、昇降機能部120の壁部122のうち、第1軸受側壁部122Cと第2軸受側壁部122Dに設けられる昇降機能部側係合穴127と、柱部110の柱部側結合穴115とが連通状態となり、そこに係合部材114(リベット)が挿入されてリベット固定される。
【0066】
柱部110と昇降機能部120とがリベット固定されると、第1操作部130は、第1面111に設けられた第1ガイド部113A(スリット)に沿って上下方向(スリットの延びる方向)にのみ移動可能となる。第1操作部130の上方への移動上限は、第1ガイド部113A(スリット)の上端である第1ガイド部側当接面111Aと第1操作部130の第1当接部A134とが当接するまでであり、第1操作部130の下方への移動下限は、昇降機能部120の第1ガイド部側壁部122Aの上端である第1壁部側当接部122A1と第1操作部130の第1当接部B135とが当接するまで(以下、「第1所定範囲」とする)である。
【0067】
また、柱部110と昇降機能部120とがリベット固定されると、第2操作部140は、第2面112に設けられた第2ガイド部113B(スリット)に沿って上下方向(スリットの延びる方向)にのみ移動可能となる。第2操作部140の上方への移動上限は、第2ガイド部113B(スリット)の上端である第2ガイド部側当接面112Aと第2操作部140の第2当接部A144とが当接するまでであり、第2操作部140の下方への移動下限は、昇降機能部120の第2ガイド部側壁部122Bの上端である第2壁部側当接部122B1と第2操作部140の第2当接部B145とが当接するまで(以下、「第2所定範囲」とする)である。
【0068】
第1操作部130と第2操作部140とは、連結部160を介して繋がっており、その連結部160は第1軸部124及び第2軸部125と係合している。その配置関係を図5を基に説明する。
【0069】
第1軸部124及び第2軸部125は、第1ガイド部113A(スリット)の上端である第1ガイド部側当接部111A及び第2ガイド部113B(スリット)の上端である第2ガイド部側当接部112Aよりも上方に設けられている。そのため、第1操作部130と接続された連結部160の連結体161は、第1操作部130から上方に延びた後、第1軸部124の第1回転部124B(ローラー)と当接して第2軸部の方向に屈曲し、第2軸部の第2回転部125B(ローラー)と当接して下方の第2操作部140の方向に屈曲し、第2操作部140と接続される。
【0070】
そのため、第1操作部130を下方に所定量移動させるために第1操作面131Aを金槌1Dで押下(殴打)した場合、第1操作部130は上述した第1所定範囲において所定量下方に移動することとなる。この第1操作部130の下方への移動に伴って、第1操作部130と接続された支柱固定部150及び連結部160も同様に下方に移動する。
【0071】
第1操作部130と接続された連結部160の連結体161は、上方に設けられた第1軸部124及び第2軸部125で折り返されて第2操作部140と接続されているので、第1操作部130が下方に移動する場合、第2操作部140は連結部160の連結体161によって上方に引っ張られる。そして、上述した第2所定範囲において第1操作部130の下方への移動量と同量の移動量、上方に移動することとなる。
【0072】
一方、第2操作部140を下方に所定量移動させるために第2操作面141Aを金槌1Dで押下(殴打)した場合は、上述した動作とは逆の動作が行われる。すなわち、第2操作部140は上述した第2所定範囲において所定量下方に移動することとなる。この第2操作部140の下方への移動に伴って、第2操作部140と接続された連結部160も同様に下方に移動する。
【0073】
第2操作部140と接続された連結部160の連結体161は、上方に設けられた第2軸部125及び第1軸部124で折り返されて第1操作部130と接続されているので、第2操作部140が下方に移動する場合、第1操作部130及び支柱固定部150は連結部160の連結体161によって上方に引っ張られる。そして、上述した第1所定範囲において第2操作部140の下方への移動量と同量の移動量、上方に移動することとなる。
【0074】
この様に、第1操作部130と第2操作部140とは、2つの軸部である第1軸部124と第2軸部125とを中心として、第1操作部130が上方に所定量移動する場合は第2操作部140が下方に所定量移動し、第2操作部140が上方に所定量移動する場合は第1操作部130が下方に所定量移動することとなる。
【0075】
ここで、第1操作部130及び第2操作部140の上下方向における移動範囲について説明する。第1操作部130の上方への移動上限は、第1操作部130の第1当接部A134と、第1面111の第1ガイド部側当接部111Aとが当接するまでであり、第1操作部130の下方への移動下限は、第1操作部130の第1当接部B135と、第1ガイド部側壁部122Aの第1壁部側当接部122A1とが当接するまでであるが、実際には、連結部160の長さ、特に連結体161の長さによって左右されることになる。
【0076】
つまり、連結体161の長さが、第1ガイド部113A(スリット)の長さと、第2ガイド部113B(スリット)の長さと、第1軸部124と第2軸部125との間隔との距離の和に対して十分な長さでない場合は、第2操作部140の第2当接部A144が第2ガイド部側当接部112Aと当接しても、第1操作部130の第1当接部B135が第1ガイド部側壁部122Aの第1壁部側当接部122A1と当接することはない。つまり、第1操作部130の第1当接部B135が第1ガイド部側壁部122Aの第1壁部側当接部122A1と当接するより先に、第1操作部130と連結部160によって連結された第2操作部140の第2当接部A144が第2ガイド部側当接部112Aと当接してしまい、第1操作部130がそれ以上下方に移動しようすることを規制してしまうからである。
【0077】
逆に、連結体161の長さが、第1ガイド部113A(スリット)の長さと、第2ガイド部113B(スリット)の長さと、第1軸部124と第2軸部125との間隔との距離の和に対して十分な長さである場合は、第2操作部140の第2当接部B145が第2ガイド部側壁部122Bの第2壁部側当接部122B1と当接しても、第1操作部130の第1当接部134は第1ガイド部側当接部111Aと当接するまで上方に引っ張られることはない。
【0078】
連結部160、特に連結体161の長さは適宜決定すれば良く、その長さは、少なくとも第2操作部140の第2当接部B145が第2ガイド部側壁部122Bの第2壁部側当接部122B1と当接するまでに、第1操作部130に取り付けられた支柱固定部150の杭部151の先端が土台121の開口123より上方に引き上げられる長さであれば良い。
【0079】
次に、支柱固定部150の杭部151を柱部110の内部に保持するための移動規制部について説明する。固定及び固定解除機能付支柱100は、第1面111の第1ガイド部側当接部111Aの近傍に、第1操作部130が下方へ移動することを規制するための移動規制部(図示せず)を備えている。この移動規制部は面ファスナーを備えたベルトで構成されている。
【0080】
固定及び固定解除機能付支柱100は、搬送時や収納時等の固定機能を使用しない場合には、支柱固定部150が土台121より下方に突出しないように支柱固定部150を固定及び固定解除機能付支柱100の内部に収納する必要がある。上述したように、支柱固定部150の先端は先細り形状の杭部151となっており、この杭部151の先端が固定及び固定解除機能付支柱100の外部に突出していると、搬送時にはその先端が衝突することにより、他の物品を破壊したり、或いは生物を傷つけてしまうことが考えられる。また、杭部151の先端が固定及び固定解除機能付支柱100から突出した状態で収納しようとした場合には、杭部151の先端が他の物品との衝突により潰れてしまう事も考えられる。
【0081】
そこで、第1操作部130の第1当接部A134と第1ガイド部側当接部111Aとが略当接する状態で、上述した移動規制部を第1操作部130に巻き付けて固定することにより、第1操作部130が下方へ移動することを規制する。上述した通り、第1ガイド部113Aであるスリットの長さは、支柱固定部150よりも長く設定されているので、第1当接部A134と第1ガイド部側当接部111Aとが略当接する状態で第1操作部130を固定した場合、支柱固定部150は十分な余裕を持って固定及び固定解除機能付支柱100に内包される。
【0082】
次に、上述した動作原理で作動する固定及び固定解除機能付支柱100の使用方法とその作用を、同じく図5を基に説明する。固定及び固定解除機能付支柱100を地面に対して固定する場合、土台121を地面に当接させた状態で、上述した移動規制部であるベルトの面ファスナーの固定状態を解除する。すると、第1操作部130と第2操作部140とは移動の規制が解除されて上下方向に移動可能となる。
【0083】
第1操作部130と第2操作部140との移動の規制が解除されると、第1操作部130は支柱固定部150が取り付けられている分、第2操作部140よりも重いため、第1操作部130が第1ガイド部113Aであるスリットに沿って下方への移動を開始する。第1操作部130が下方へ移動すると、第2操作部140は連結部160によって引き上げられ、第1操作部130の移動量と同量、第2ガイド部113Bであるスリットに沿って上方に移動する。
【0084】
第1操作部130の下方への移動及び第2操作部140の上方への移動は、支柱固定部150の杭部151の先端が、土台121に設けられた開口123を介して地面に当接すると停止する。
【0085】
その状態で、操作者が金槌1D等により、柱部110から突出した第1操作体131の第1操作面131Aを押下(殴打)すると、その押下力(殴打力)によって第1操作部130は下方に移動させられる。そして、第1操作部130の下方への移動に伴い、第1操作部130に取り付けられた支柱固定部150も下方に移動し、第2操作部140は連結部160によって上方に引き上げられて移動する。
【0086】
上述した通り、支柱固定部150の二股に別れた杭部151の棒状部分の先端は先細り形状となっており、その先端が地面に当接した状態で下方に力が加わると先端が地面に突き刺さり、その後は下方への力が加わる度に地面に打ち込まれて行く。
【0087】
操作者の押下操作(殴打操作)による第1操作部130の下方への移動は、第1操作部130の第1当接部B135が第1ガイド部側壁部122Aの第1壁部側当接部122A1と当接するか、又は第2操作部140の第2当接部A144が第2ガイド部側当接部112Aと当接することで停止する。そして、第1操作部130の下方への移動が停止すると、支柱固定部150の杭部151は十分に地面に打ち込まれた状態となっており、この状態が支柱の固定状態となる。この固定状態では、第2操作部140は第2ガイド部113Bであるスリットの上方へ移動した状態となっている。
【0088】
上述したように、支柱固定部150の杭部151は、先端付近に1つの返しを有しており、若干の弾性を有している。そのため、地面に打ち込まれて行く際に、返しと逆の方向に弾性変形する。支柱固定部150は、この弾性変形によって、返しが設けられていない場合よりもより強力に地面に固定される。
【0089】
次に、固定及び固定解除機能付支柱100の固定状態を解除する場合について説明する。上述したように、固定及び固定解除機能付支柱100の固定状態では、第2操作部140は第2ガイド部113Bであるスリットの上方へ移動した状態となっている。その状態で、操作者が金槌1D等により、柱部110から突出した第2操作体141の第2操作面141Aを押下(殴打)すると、その押下力(殴打力)によって第2操作部140は下方に移動させられる。そして、第2操作部140の下方への移動に伴い、支柱固定部150の打ち込み時とは逆に、連結部160によって第1操作部130が上方に引き上げられ、地面に打ち込まれた支柱固定部150の杭部151を引き抜きながら上方に移動する。
【0090】
ここで、支柱固定部150は杭部151の先端に設けられた返し及びその弾性力によって強固に地面に対して固定されているが、操作者の金槌1D等による押下(殴打)によって発生する力が瞬間的にでも支柱固定部150の固定力を上回ると、その分、支柱固定部150は上方へ移動することとなる。
【0091】
杭部151による固定力は、杭部151の材質や長さ、地面の状態等によって変化するが、杭部151を打ち込む際に要した力を杭部151の引き抜き方向に加えた場合は、その力が杭部151の固定力を上回るように設定されている。
【0092】
そして、第2操作部140が、上述した固定状態において地面に打ち込まれていた杭部151の長さ以上に下方に移動すると、それと連動して第1操作部130が上方に同量引き上げられ、第1操作部130に取り付けられた支柱固定部150の杭部151は地面から引き抜かれた状態となる。
【0093】
以上に説明したような構成を有する本発明の第1の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱100は、以下のような優れた効果を奏する。
【0094】
まず、本発明の第1の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱100は、従来の支柱においては支柱とは分離して搬送・管理されていた支柱固定部材1C(ペグピン)を、固定及び固定解除機能付支柱100の一部として一体的に備えている。そのため、支柱固定部材1C(ペグピン)の紛失や持ち忘れ等が発生することがない。
【0095】
また、本発明の第1の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱100は、支柱固定部150に複数本の杭を備えているので、支柱を地面に対して固定する場合に、1本の支柱に対して1回の固定動作をするだけで良い。従来の支柱においては、2から4本の支柱固定部材1C(ペグピン)で固定することが通例であり、固定及び固定解除機能付支柱100は、従来の支柱と比べて少ない固定動作で略同等の固定力を得ることが可能となる。
【0096】
また、本発明の第1の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱100は、支柱を地面に固定するための固定動作(第1操作部130への押下・殴打操作)と、地面に固定された支柱の固定状態を解除するための解除動作(第2操作部140への押下・殴打操作)とが、「操作部への押下・殴打」という同じ動作によって行うことができる。上述したように、従来の支柱における地面への固定は、ペグピンと呼ばれる支柱固定部材1Cを金槌1D等により地面に打ち込むことにより行われ、比較的容易に行われていた。しかし、地面に打ち込まれたペグピンを引き抜く解除動作は、困難を極めていた。それは、地面に打ち込まれたペグピンは、引き抜くための手掛かりが乏しいためである。そのため従来のペグピンを地面から引き抜く場合は、ペグピンの頭部付近に設けられた返し部に、他のペグピンの棒状部分を差し入れて力任せに引き抜くしかなかった。
【0097】
しかし、従来のペグピンによって支柱を地面に固定する場合は、ペグピンの頭部が地面から突出していると躓きの原因となるため危険であり、ペグピンは極力上端まで地面に打ち込まれていた。すると、ペグピンによる躓きの危険は無くなるが、上端まで地面に打ち込まれたペグピンを地面から引き抜くことは困難を極めることとなる。このように、従来の支柱の固定方法では、支柱の固定動作と固定解除動作がそれぞれ別の動作であるので、ペグピンを地面に打ち込むことが可能であっても、地面に打ち込まれたペグピンを地面から引き抜くことが可能で有るかは保証されない。
【0098】
一方、本発明の第1の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱100は、支柱を地面に固定するための固定動作(第1操作部130への押下・殴打操作)と、地面に固定された支柱の固定状態を解除するための解除動作(第2操作部140への押下・殴打操作)とが、「操作部への押下・殴打」という同じ動作によって行うことができるので、支柱を地面に固定することができれば、支柱の固定状態を解除することも容易にできるのである。
【0099】
また、本発明の第1の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱100は、上述したように支柱の固定動作と固定解除動作が同じ動作であるので、支柱の固定に使用する道具をそのまま支柱の固定解除にも使用することができる。
【0100】
また、本発明の第1の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱100は、支柱の固定を行う支柱固定部150の杭部151が取付体152(ネジ)によって取り付けられているので、打ち込む地面に応じて杭部の長さ、本数、材質等の種類を適宜変更することができる。この杭部の変更は、土台121に設けられた開口123からドライバー等を挿入することで行われる。
【0101】
また、本発明の第1の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱100は、支柱の固定時に押下・殴打される第1操作部130と、支柱の固定解除時に押下・殴打される第2操作部140とが同一の部材であるので、部材の量産コストを抑えると共に、生産性を高めることができる。つまり、連結部160の取付金具162に操作部を取り付ける段階及び操作部が取り付けられた連結部を昇降機能部に取り付ける段階では、どちらの操作部であるかということを考えることなく取り付ければ良いので、作業効率を高めることができる。
【0102】
また、本発明の第1の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱100は、固定機能を使用していない状態では、2つの軸部(第1軸部124・第2軸部125)と、連結部160と、支柱固定部150とを内包しているので、収納時や搬送時に連結部160が破損したり、支柱固定部150が破損したりすることを防止できる。
【0103】
以上、第1の実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記第1の実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で各種の変形・改良を行うことが可能であることは言うまでもない。
【0104】
上記第1の実施の形態では、2つの軸部(第1軸部124・第2軸部125)は、昇降機能部120の第1軸受側壁部122Cと第2軸受側壁部122Dとの間に架け渡されて構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、柱部110の第1面111と直交する2つの面に直接掛け渡しても良い。
【0105】
また、上記第1の実施の形態では、第1ガイド部側当接部111A及び第2ガイド部側当接部112Aを、柱部110に設けたスリットの一部として構成する場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、スリットの途中に別の部材を固定し、その別の部材によって操作部がスリットに沿って移動することを規制しても良い。
【0106】
また、上記第1の実施の形態では、第1壁部側当接部122A1及び第2壁部側当接部122B1を、昇降機能部120の壁部122(第1ガイド部側壁部122A・第2ガイド部側壁部122B)の上端の一部として構成する場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、スリットの途中に別の部材を固定し、その別の部材によって操作部がスリットに沿って移動することを規制しても良い。
【0107】
また、上記第1の実施の形態では、第1操作部130の第1被ガイド部133と、第2操作部140の第2被ガイド部143とが縦方向に幅広のリブで構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、棒状であっても良い。しかし、第1当接部A134(第2当接部A144)から第1当接部B135(第2当接部B145)までの長さは、第1ガイド部113A(第2ガイド部113B)であるスリットの幅の長さよりも長いことが望ましい。
【0108】
これは、第1当接部A134(第2当接部A144)から第1当接部B135(第2当接部B145)までの長さが、第1ガイド部113A(第2ガイド部113B)であるスリットの幅の長さよりも短い場合、金槌等により第1操作面131A(第2操作面141A)の左又は右の端部を押下(殴打)すると、第1操作部130(第2操作部140)は、下方に移動するのだけでなく第1被ガイド部133を中心として回転してしまい、第1ガイド部113A(第2ガイド部113B)であるスリットに沿ってスムーズに移動することができないためである。
【0109】
次に、第2の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱200について説明する。なお、第1の実施の形態と同一の部分については同一の符号を付し、詳細な説明及びその作用・効果を省略する。
【0110】
第1の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱100では、第1操作部130と第2操作部140とを連結する連結部160と、第1操作部130に取り付けられる支柱固定部150と、第1操作部130の第1係止部132と、第2操作部140の第2係止部142とが、中空状の柱部110に内包され得る構成となっていたが、第2の実施の形態では、第1操作部230全体と、第2操作部240全体と、連結部260の一部と、第1操作部230に取り付けられる支柱固定部150全体とが常時柱部210の外側に露出した構成となっている。
【0111】
また、第1の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱100では、柱部110の第1面111に設けられる第1ガイド部113Aと、第2面112に設けられる第2ガイド部113Bとは、柱部110の所定の面に設けられたスリットで構成されていたが、第2の実施の形態では、第1ガイド部213Aと第2ガイド部213Bとが、柱部210から突出したリブで構成されている。
【0112】
上述した構成により、第2の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱200では、支柱固定部150の杭部151をより簡単に取り替えたり、メンテナンスすることができる。また、第2の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱200では、細幅に形成された支柱においても固定機能を付加することができる。
【0113】
以下に、図6及び図7(a),(b)を参照して第2の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱200の構成を詳細に説明する。図6は、第2の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱200の斜視図であり、図7(a)は、固定及び固定解除機能付支柱200の正面図であり、図7(b)は、図7(a)のC−C’の断面を矢印方向視した場合における断面図である。
【0114】
図6及び図7(a),(b)に示すように、固定及び固定解除機能付支柱200は、横断面が略エ字状に形成された柱部210と、その柱部210に一体的に取り付けられる昇降機能部220と、その昇降機能部220によって柱部210の所定範囲を上下方向に移動可能に配設される第1操作部230及び第2操作部240と、支柱固定部150と、連結部160と、から構成される。
【0115】
図6及び図7(a),(b)に示すように、柱部210は横断面が略エ字状に形成された柱であり、第1の実施の形態における柱部110と同様に中空状に形成されている。しかし、柱部210はその内部空間に支柱固定部150を内包することは無いので、必ずしも中空状である必要はない。
【0116】
柱部210を構成する4面のうち、横幅が幅広に形成された対向する2つの面が第1面211及び第2面212となっており、その第1面211及び第2面212と交差するように形成された対向する2つの面が第3面214及び第4面215となっている。
【0117】
上述した第1面211には、第3面214との交差点から第1面211の面方向に突出した突出部と、第4面215との交差点から第1面211の面方向に突出した突出部が設けられており、この2つの突出部が後述する第1操作部230を上下に誘導する第1ガイド部213A(リブ)を構成している。
【0118】
上述した第2面212にも、第1面211と同様の突出部が設けられており、この2つの突出部が後述する第2操作部240を上下に誘導する第2ガイド部213B(リブ)を構成している。
【0119】
このように、固定及び固定解除機能付支柱200では、第1の実施の形態においてスリットとして形成された第1ガイド部113A及び第2ガイド部113Bの代わりに、リブ状に形成された第1ガイド部213A及び第2ガイド部213Bを備えている。この第1ガイド部213A及び第2ガイド部213B(リブ)が柱部210の補強の役目も果たし、柱部210が細幅に形成されたとしても十分な強度を確保することができる。
【0120】
また、柱部210の所定の高さ位置には、第1面211と第2面212とを貫通する連結部用貫通孔216が設けられている。この連結部用貫通孔216を介して後述する連結部160の連結体161が折り返される。
【0121】
第3面214と第4面215の下端側には、第1の実施の形態と同様に、柱部側係合穴115が設けられている。
【0122】
昇降機能部220は、壁部が立設されるとともに開口が形成された土台221と、2つの軸部(第1軸部124及び第2軸部125)と、後述する第1操作部230及び第2操作部240の上方への移動を規制する当接部226とを備えている。昇降機能部220は、上述したように柱部210に対して一体的に固定される部材であるが、第1の実施の形態の昇降機能部120とは異なり土台221と2つの軸部(第1軸部124及び第2軸部125)と当接部226とはそれぞれ別々に柱部210に対して固定される。
【0123】
四角形状の板状に形成された土台221には、4面の壁部222が立設されている。その壁部222は、第1の実施の形態とは異なり4面とも同じ形状に形成されており、任意の対向する2つの面には、第1の実施の形態と同様に昇降機能部側係合穴127が設けられている。
【0124】
また、土台221には第1面211よりも外側に2つの開口223が設けられている。その開口223を介して後述する支柱固定部150の杭部151が地面に向かって打ち込まれる。第1の実施の形態とは異なり、第2の実施の形態では、支柱固定部150は柱部210に内包されることが無く、柱部210の外側を上下に移動する構成となっているので、開口223も柱部210の外側となるように設けられている。
【0125】
後述する第1操作部230の下方への移動下限は、第1操作部230に取り付けられる支柱固定部150が土台221に当接するまでとなっている。また、第2操作部240の下方への移動下限は、第2操作部240が土台221に当接するまでとなっている。
【0126】
上述した柱部210の連結部用貫通孔216の内部には、第1軸部124及び第2軸部125が設けられている。第1の実施の形態とは異なり第1軸心124A及び第2軸心125Aは、第3面214と第4面215との間に架け渡されている。
【0127】
また、柱部210の連結部用貫通孔216の下方の左右両側には、第1面211と第2面212の間にそれぞれ当接部226が架け渡されている。後述する第1操作部230の上方への移動上限は、第1操作部230が当接部226に当接するまでとなっている。また、第2操作部240の上方への移動上限は、第2操作部240が当接部226に当接するまでとなっている。
【0128】
連結部160は、上述した連結部用貫通孔216を介して柱部210を貫通するように配設され、その際に第1軸部124及び第2軸部125より上方側を通るように配設される。そして、一方の端部が第1面211に配設される第1操作部230に取り付けられ、他方の端部が第2面212に配設される第2操作部240に取り付けられる。
【0129】
次に、第1操作部230及び第2操作部240について説明する。第1操作部230及び第2操作部240とは、第1の実施の形態と同様に金属製の同一の部材であり、その違いが第1操作部230には支柱固定部150が取り付けられるのに対し、第2操作部240には支柱固定部150が取り付けられないという点であることも同様である。以下の説明も、第1の実施の形態の説明と同様に、第1操作部230の説明を行いつつ、(
)内に第2操作部240の構成を記載する。
【0130】
第1操作部230(第2操作部240)は、第1操作面131A(第2操作面141A)と第1係止穴132A(第2係止穴142A)とを備えた第1操作体231(第2操作体241)を備えている。また、第1操作部230(第2操作部240)は、第1操作体231(第2操作体241)から延設されると共に内側に折り曲げて形成された2つの対向するリブを備えている。第1操作体231(第2操作体241)と上述した2つの対向するリブによって、略C字状の溝である第1被ガイド部233(第2被ガイド部243)が構成される。
【0131】
第1操作部230の第1操作体231は、第1の実施の形態における第1操作部130の第1操作体131の機能と第1係止部132の機能とを併せ持つ部材であり、取付体152によって杭部151が取り付けられる。
【0132】
次に、柱部210に昇降機能部220と、第1操作部230と、第2操作部240と、連結部160とを取り付けた場合における柱部210と第1操作部230及び第2操作部240との関係を図7(b)を用いて説明する。なお、図7(b)は、図7(a)のC−C’間の断面を矢印方向視した場合における断面図である。
【0133】
第2の実施の形態における固定及び固定解除機能付支柱200では、まず柱部210に対して第1操作部230及び第2操作部240が取り付けられる。第1操作部230が柱部210に取り付けられる場合、第1ガイド部213Aを備えた第1面211を第1操作部230の略C字状の溝である第1被ガイド部233内に挿入するようにして第1操作部230が取り付けられる。同様に、第2操作部240が柱部210に取り付けられる場合、第2ガイド部213Bを備えた第1面212を第2操作部240の略C字状の溝である第2被ガイド部243内に挿入するようにして第2操作部240が取り付けられる。その後、柱部210に対して土台221が取り付けられる。
【0134】
上述したように第1操作部230が柱部210に取り付けられると、第1操作部230は、第1操作体231から延設されると共に内側に折り曲げて形成された2つの対向するリブが、第1面211から突出して形成されたリブである第1ガイド部213Aと係合することによって移動方向が規制され、上下方向にのみ移動可能となる。
【0135】
同様に、第2操作部240が柱部210に取り付けられると、第2操作部240は、第2操作体241から延設されると共に内側に折り曲げて形成された2つの対向するリブが、第2面212から突出して形成されたリブである第2ガイド部213Bと係合することによって移動方向が規制され、上下方向にのみ移動可能となる。
【0136】
上述したように、第2の実施の形態における第1操作部230及び第2操作部240は、柱部210に取り付けられる場合に柱部210に内包される部位が無く、第1操作部230は柱部210の第1面211を包み込むようにして取り付けられる。また、第2操作部240は柱部210の第2面212を包み込むようにして取り付けられる。
【0137】
次に、支柱固定部150の取付構成について説明する。第2の実施の形態で用いられる支柱固定部150は、その支柱固定部150自体の構造は第1の実施の形態で用いられる支柱固定部150と同じ部材である。第1の実施の形態では、支柱固定部150は、第1操作部130のうち柱部110に内包される第1係止部132に取り付けられていた。そのため、第1操作部130がスリットである第1ガイド部113Aに沿って上方に移動する場合は、支柱固定部150は柱部110に内包されるように構成されていた。
【0138】
これに対し、第2の実施の形態では、第1操作部230には柱部210に内包される部位は無く、支柱固定部150は柱部210の外側に露出した第1操作体231に取り付けられる。そのため、第1操作部230がリブである第1ガイド部213Aに沿って上方に移動する場合でも、支柱固定部150が柱部210に内包されることが無く、常時柱部210の外側に露出する構成となっている。また、第2操作部240全体と、第1操作部230と第2操作部240とを連結する連結部の一部も常時柱部210の外側に露出する構成となっている。
【0139】
上述したような第2の実施の形態の構成では、支柱固定部150と、支柱固定部150を取り付ける対象である第1操作体231とが、常時柱部210の外側に露出しているので、第1の実施の形態の構成のように運搬・収納時に支柱固定部150を柱部210に内包して保護するという効果は得ることはできない。
【0140】
しかし、上述したような第2の実施の形態の構成では、支柱固定部150と、支柱固定部150を取り付ける対象である第1操作体231とが常時柱部210の外側に露出しているので、支柱固定部150の交換やメンテナンスを容易に行うことができるという新たな効果を得ることができる。
【0141】
また、第2の実施の形態の構成は、柱部210を細幅に構成することができるという新たな効果を奏する。第1の実施の形態の構成では、支柱固定部150と、支柱固定部150を取り付ける対象である第1係止部132が柱部110に内包される構成となっていたので、柱部110を細幅に構成しようとした場合には、支柱固定部150及び支柱固定部150を取り付ける対象である第1係止部132も細幅(小型)に構成する必要があった。しかしその結果、支柱固定部150自体の強度や、支柱固定部150を第1係止部132に取り付ける場合の取付強度や、固定及び固定解除機能付支柱100を地面に固定する場合の固定強度が著しく低下する恐れがあった。
【0142】
これに対し第2の実施の形態の構成では、支柱固定部150と、支柱固定部150を取り付ける対象である第1操作体231とが、常時柱部210の外側に露出しているので、柱部210を細幅に構成しても支柱固定部150を細幅にする必要は無く、支柱固定部150の大きさは必要とする固定力に応じて自由に設定することができる。
【0143】
以上、第1及び第2の実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で各種の変形・改良を行うことが可能であることは言うまでもない。
【0144】
上記実施の形態では、柱部は四角形状に構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、三角形状や五角形状、又はそれ以上の多角形状であっても良い。また、必ずしも多角形状である必要もなく、円柱形状であっても良く、楕円柱形状であっても良い。柱部はガイド部を形成可能であればどのような形状であっても良い。また、材質も金属以外の合成樹脂等の材質であっても良い。
【0145】
また、柱部は中空である必要は無いが、支柱固定部等を内包する構成の場合には、それを収容するのに必要な空間を設ければ良い。
【0146】
上記実施の形態では、2つの軸部(第1軸部124・第2軸部125)を有して構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、軸部を1つだけ備える構成としても良い。またその場合、軸部の大きさはローラーの大きさで調節すれば良く、第1操作部及び第2操作部がスムーズに昇降可能な大きさに適宜設定すれば良い。また、軸部はローラーを備える必要は無く、連結部の連結体がスムーズに摺動させることができればどのような構成でも良く、例えば図8に示すように軸ピンで構成しても良い。
【0147】
また、上記実施の形態では、柱部と昇降機能部とはリベットによって固定される場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、係合部材114として、ネジを使用したり、ボルト及びナットを使用したりして柱部と昇降機能部とを固定しても良い。また、柱部と昇降機能部とを、溶接によって固定しても良い。
【0148】
また、上記実施の形態では、支柱固定部150の杭部151が取付体152(ネジ)によって第1操作部に取り付けられて構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、第1操作部と杭部151とを一体成形しても良い。しかし、この場合には、第1操作部に杭部151を取り付ける手間が省けるという新たな効果を奏するが、上述した本発明の効果のうち、第1操作部と第2操作部とが同一の部材であることによる効果や、杭部151の種類を適宜変更することができる効果が消失する。
【0149】
また、上記実施の形態では、連結部160の連結体161がリボン状ワイヤで構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、通常のワイヤで構成しても良く、革で構成しても良い。連結体161は、各操作部への金槌等による押下・殴打に長期間に渡って耐え得る耐久性を有していれば、どのような材質・形状であっても良い。
【0150】
また、上記実施の形態では、移動規制部は面ファスナーを備えたベルトで構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、金属製や合成樹脂製のフックであっても良く、金属製や合成樹脂製のピンであっても良い。また、面ファスナーを備えないベルトであっても良い。移動規制部は、支柱固定部150が取り付けられた第1操作部の下方への移動を規制可能であればどのような材質・構造であっても良い。
【0151】
また、上記実施の形態では、移動規制部は第1操作部の下方への移動を規制するように構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、第2操作部の上方への移動を規制するように構成されるものであっても良い。上述したように、第2操作部の上方への移動が規制されれば、第1操作部が下方に移動することはないからである。
【0152】
また、上記実施の形態では、土台の形状は四角形状に構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、どのような形状に構成されていても良い。土台は、柱部よりも広面積であればその形状はどのような形状であっても良い。
【0153】
また、上記実施の形態では、操作部を上下方向に誘導するためのガイド部は、第1操作部と第2操作部との各々に1つずつ設けられ、その結果、柱部には2つのガイド部が形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、第1ガイド部と第2ガイド部とを、図8に示すように1つのガイド部における2つの異なる位置として構成しても良い。
【0154】
図8に示す実施の形態では、第1操作部及び第2操作部に貫通孔を設け、その貫通孔に柱部自体を貫通させている。これにより、第1操作部及び第2操作部は柱部自体をガイド部として上下方向にのみ移動可能となる。つまり、この実施の形態では、第1ガイド部と第2ガイド部とは柱部という同一の部材であり、第1操作部の移動範囲における柱部の部位が第1ガイド部として構成され、第2操作部の移動範囲における柱部の部位が第2ガイド部として構成される。
【0155】
また、上記実施の形態では、ガイド部はスリットやリブや柱部自体で構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、ガイド部は操作部の移動方向を限定可能であればどのような構成であっても良い。また、ガイド部の数は操作部に対して1つで無くても良く、上述した各種のガイド部を組み合わせて設けても良い。
【0156】
また、上記実施の形態では、第1操作部と第2操作部とを連結部によって連結することで一方の操作部の移動に他方の操作部を連動させる場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、第1操作部と第2操作部とを連動させるものは連結部でなくてもよい。例えば、油圧等によって一方が下方に移動する場合に他方を押し上げるようなものでも良い。
【0157】
また、第1の実施の形態において、支柱固定部150を第1操作部130の第1操作体131に取り付け、支柱固定部150が常時柱部110の外側に露出する構成としても良い。
【0158】
また、支柱固定部150の構成はどのような構成であっても良く、杭部151の杭も2本である必要は無い。しかし、固定強度や作業効率の観点から、複数本の杭が一体化された杭部であることが望ましい。
【0159】
また、支柱固定部150が常時柱部の外側に露出した構成の場合には、支柱固定部150は常時第1操作部に取り付けられている必要は無く、収納時や運搬時には第1操作部から取り外されていても良い。さらに、支柱固定部150を地面に対して打ち込む場合には、支柱固定部150は第1操作部に対して取り付けられて地面に打ち込まれても良く、支柱固定部150単独で地面に対して打ち込まれても良い。そして支柱固定部150単独で地面に対して打ち込んだ場合には、支柱固定部150による支柱の固定状態を解除するには、第1操作部を下方に移動させて支柱固定部150と第1操作部とを接続部材で接続し、第1操作部の下方への移動と連動して上方に移動した第2操作部を下方に移動させることで支柱固定部150を地面から引き抜くことができる。また、支柱固定部150と第1操作部とを接続する場合に使用する接続部材は、支柱固定部150と第1操作部とを強固に接続可能であれば、その長さ・材質・接続構造はどのようなものであっても良い。
【0160】
また、支柱固定部150を単独で地面に対して打ち込む構成の場合は、第1操作部の移動方向を規制する第1ガイド部は必ずしも必要ではない。
【0161】
また、第1操作部及び第2操作部の形状は、上述した機能、効果を得ることができれば、その形状はどのような形状であっても良く、一体形成された部材であっても、複数の部材を一体的に組み合わせた部材であっても良い。
【0162】
また、固定及び固定解除機能付支柱100は、別部材として構成された柱を取り付けて固定するための柱取付部を設けても良い。上述したように、本発明の固定及び固定解除機能付支柱の柱部は、昇降機能部120の4面の壁部122や第1ガイド部213A及び第2ガイド部213Bを構成するリブによって補強がなされており高い強度を有する。そのため、支柱としては安定した支えとなり得るが、柱部自体を弾性変形させて屋根を取り付けられるようなドーム状にすることはできない。そこで、別の柱を固定及び固定解除機能付支柱100に取り付け可能な柱取付部を設けることで上述した問題を解決しても良い。即ち、柱取付部に柔軟性の高い素材で形成した柱を取り付け、その柱によってドームを形成可能としている。また、その場合、柱取付部は土台に設けられていても良く、柱部に設けられていても良い。また、その構造は、別部材の柱が着脱自在であり取付状態で十分な保持力を発揮できるものであればどのような構造であっても良い。
【0163】
また、上述した各操作部の操作体(操作面)を可動可能(回動可能)としても良い。具体的には、操作体(操作面)を自動車のボンネット部分の様に軸部を中心に略90度回転する「はね上げ式」とし、軸部を柱部側に設けるようにしても良い。操作体(操作面)は、作業性の向上のために大型化することが考えられるので、常時柱部から突出していると固定及び固定解除機能を使用しない時には邪魔になる。そこで、操作体(操作面)を「はね上げ式」とすることで、固定及び固定解除機能を使用しない時には、柱部から外部に突出する操作体(操作面)を柱部に沿うようにはね上げ、不要な突出部を無くすことが可能となる。また、操作体(操作面)を取り外し可能としても良い。
【0164】
また、上記第1の実施の形態、第2の実施の形態、各種変形例及び改良例で説明した各技術・構成は、相反するもので無い限り、相互に置き換え可能であることは言うまでもない。
【0165】
以下に、本発明の支柱に加えて、上記各実施の形態及び各種変形例・改良例に含まれる各種の発明の概念を示す。また、必要に応じてその作用及び効果を記載する。
【0166】
固定部によって設置面に対して固定可能な支柱であって、その支柱は、第1操作部と、前記支柱に設けられるガイド部によって移動方向が規制され、前記支柱の所定範囲を上下方向に移動可能な第2操作部と、前記第1操作部と前記第2操作部とを連動させる連動部と、を備え、少なくとも前記第1操作部は、前記支柱を前記設置面に固定するための前記固定部を接続可能であり、前記第2操作部が前記支柱の前記所定範囲において下方に移動する場合には、前記第1操作部は、前記連動部によって連動させられて上方に移動することを特徴とする支柱1。
【0167】
支柱1によれば、設置面に打ち込まれた固定部を第1操作部に接続した状態で第2操作部を下方に移動させると、第2操作部の下方への移動と連動して第1操作部が上方に移動し、第1操作部に接続された固定部が設置面から引き抜かれる。
【0168】
このように、設置面に対して下方への力を加えることで打ち込んだ固定部を引き抜く場合に、同じように下方への力を第2操作部に加えることで固定部を引き抜くことができる。即ち、固定部を設置面に対して打ち込む動作と、設置面に打ち込まれた固定部を引き抜く動作とが同じ動作であるので、設置面に対して固定部を打ち込むことができれば、確実に設置面に打ち込まれた固定部を引き抜くことができる。
【0169】
固定部によって設置面に対して固定可能な支柱であって、その支柱は、その支柱に設けられる第1ガイド部によって移動方向が規制され、前記支柱の第1所定範囲を上下方向に移動可能な第1操作部と、前記支柱に設けられる第2ガイド部によって移動方向が規制され、前記支柱の第2所定範囲を上下方向に移動可能な第2操作部と、前記第1操作部と前記第2操作部とを連動させる連動部と、を備え、少なくとも前記第1操作部は、前記支柱を前記設置面に固定するための前記固定部を備え、前記第2操作部が前記支柱の前記第2所定範囲において下方に移動する場合には、前記第1操作部は、前記連動部によって連動させられて前記支柱の前記第1所定範囲において上方に移動することを特徴とする支柱2。
【0170】
支柱2によれば、支柱1の構成に加えて、第1操作部も第1ガイド部によって移動方向が規制されているので、第2操作部を下方に移動させて固定部を引き抜く場合に、第1操作部を安定して上方への移動させることができる。また、第1操作部が固定部を備えているという概念は、第1操作部に別部材の固定部が一体的に取り付けられているものと、第1操作部と固定部とが一体成形されているものとを含む概念である。
【0171】
固定部によって設置面に対して固定可能な支柱であって、その支柱は、その支柱に設けられる第1ガイド部によって移動方向が規制され、前記支柱の第1所定範囲を上下方向に移動可能な第1操作部と、前記支柱に設けられる第2ガイド部によって移動方向が規制され、前記支柱の第2所定範囲を上下方向に移動可能な第2操作部と、前記第1操作部と前記第2操作部とを連動させる連動部と、を備え、少なくとも前記第1操作部は、前記支柱を前記設置面に固定するための前記固定部を着脱可能であり、前記第1操作部が前記支柱の前記第1所定範囲において下方に移動する場合には、前記第2操作部は、前記連動部によって連動させられて前記支柱の前記第2所定範囲において上方に移動し、前記第2操作部が前記支柱の前記第2所定範囲において下方に移動する場合には、前記第1操作部は、前記連動部によって連動させられて前記支柱の前記第1所定範囲において上方に移動することを特徴とする支柱3。
【0172】
支柱3によれば、支柱1及び2に加えて、第1操作部の下方への移動と連動して第2操作部が上方に移動し、第2操作部の下方への移動と連動して第1操作部が上方に移動する。そのため、第1操作部に固定部を取り付け、第1操作部を下方に移動させることで固定部を設置面に対して打ち込むと、それと連動して第2操作部が上方に移動した状態となる。そして、設置面に対して打ち込まれた固定部を引き抜く場合には、既に固定部の打ち込み動作によって上方に移動した第2操作部を下方に移動させることで、固定部を引き抜くことができる。
【0173】
このように、支柱3によれば、固定部を打ち込む動作を行うことによって自動的に第2操作部が上方に移動し、引き抜き待機状態となる。
【0174】
また、固定部は第1操作部に対して着脱可能であるので、設置面の種類によって固定部を取り替えることが可能である。
【0175】
固定部によって設置面に対して固定可能な支柱であって、その支柱は、その支柱に設けられる第1ガイド部によって移動方向が規制され、前記支柱の第1所定範囲を上下方向に移動可能な第1操作部と、前記支柱に設けられる第2ガイド部によって移動方向が規制され、前記支柱の第2所定範囲を上下方向に移動可能な第2操作部と、前記第1操作部と前記第2操作部とを連動させる連動部と、を備え、少なくとも前記第1操作部は、前記支柱を前記設置面に固定するための前記固定部が一体形成されており、前記第1操作部が前記支柱の前記第1所定範囲において下方に移動する場合には、前記第2操作部は、前記連動部によって連動させられて前記支柱の前記第2所定範囲において上方に移動し、前記第2操作部が前記支柱の前記第2所定範囲において下方に移動する場合には、前記第1操作部は、前記連動部によって連動させられて前記支柱の前記第1所定範囲において上方に移動することを特徴とする支柱4。
【0176】
支柱4によれば、第1操作部と固定部とが一体形成されているので、固定部を紛失したり忘れたりして支柱が固定不能となることが無い。
【0177】
前記支柱は、中空状に構成された中空部を備え、前記第1操作部は、前記支柱に取り付けられる場合に前記支柱の前記中空部に内包される内包部と、前記支柱に取り付けられる場合に前記支柱より外部に露出される露出部と、を備え、前記固定部は、前記内包部と取り付け又は一体形成されることを特徴とする支柱2から4に記載の支柱5。
【0178】
支柱5によれば、固定部が取り付け又は一体形成される第1操作部は、支柱の第1所定範囲を上下方向に移動する場合に、その一部が支柱の柱部に内包された状態で移動する。そして固定部はその内包される部位に取り付け又は一体形成される。そのため、第1操作部が第1所定範囲を上方に移動する場合に、固定部も支柱の柱部に内包されて行くこととなる。
【0179】
このように、支柱5によれば、固定部による固定機能を使用しない場合には、固定部を支柱の内部に収容することができるので、固定部を破損から保護したり、固定部によって他の物品等が破損させられることを防止することができる。
【0180】
前記第1操作部は、前記支柱に取り付けられる場合に、少なくとも前記支柱より外部に露出される露出部を備え、前記固定部は、前記第1操作部の前記露出部に取り付け又は一体形成され、その全体が前記支柱より外側に露出した状態となることを特徴とする支柱2から4に記載の支柱6。
【0181】
支柱6によれば、固定部を第1操作部に取り付けた場合に、その固定部が支柱より外部に露出した状態となる。そのため、設置面の種類に応じて固定部を取り替える場合に、その取替え作業を容易に行うことができる。
【0182】
前記連動部は、少なくとも前記連動部の一部と直角に交わる仮想線方向に屈曲または屈折可能であり、前記支柱は、前記第1所定範囲及び前記第2所定範囲の上方に前記連動部を折り返す軸部を備えたことを特徴とする支柱1から6に記載の支柱7。
【0183】
支柱7によれば、連動部をベルト、紐、ワイヤ等の柔軟性と強度に優れた部材で形成し、それを軸によって折り返すという簡易な構成で第1操作部と第2操作部を連動させることができる。
【0184】
前記支柱は、前記第1操作部の下方への移動を規制可能な移動規制部を備えたことを特徴とする支柱1から7に記載の支柱8。
【0185】
前記支柱は、前記第2操作部の上方への移動を規制可能な移動規制部を備えたことを特徴とする支柱1から8に記載の支柱9。
【0186】
前記支柱は、前記第1操作部に対して複数の前記第1ガイド部を備えたことを特徴とする支柱2から9に記載の支柱10。
【0187】
前記支柱は、前記第2操作部に対して複数の前記第2ガイド部を備えたことを特徴とする支柱1から10に記載の支柱11。
【0188】
前記第1ガイド部又は前記第2ガイド部は、前記支柱に設けられたスリットであることを特徴とする支柱3に記載の支柱12。
【0189】
前記第1ガイド部及び前記第2ガイド部は、前記支柱に設けられたスリットであることを特徴とする支柱3に記載の支柱13。
【0190】
前記第1ガイド部又は前記第2ガイド部は、前記支柱に設けられたリブであることを特徴とする支柱4に記載の支柱14。
【0191】
前記第1ガイド部及び前記第2ガイド部は、前記支柱に設けられたリブであることを特徴とする支柱4に記載の支柱15。
【0192】
前記第1ガイド部又は前記第2ガイド部は、前記支柱自体であることを特徴とする支柱4に記載の支柱16。
【0193】
支柱16によれば、第1操作部や第2操作部の移動を規制するためのガイド部が支柱自体であるので、リブやスリットを別途設ける必要が無い。
【0194】
前記第1ガイド部及び前記第2ガイド部は、前記支柱自体であることを特徴とする支柱4に記載の支柱17。
【0195】
支柱17によれば、第1操作部や第2操作部の移動を規制するためのガイド部が支柱自体であるので、リブやスリットを別途設ける必要が無い。
【0196】
前記固定部は、前記設置面に打ち込まれる複数の棒状部を備えたことを特徴とする支柱1から17に記載の支柱18。
【0197】
支柱18によれば、固定部は1の固定部に対して複数の棒状部を備えているので、1の固定部を打ち込む動作によって複数の棒状部を設置面に対して打ち込むことができ、支柱の固定動作を簡略化することができる。
【0198】
前記固定部の前記棒状部は、各棒状部毎に返し部を備えたことを特徴とする支柱18に記載の支柱19。
【0199】
支柱19によれば、固定部の複数の棒状部の先端に各々返し部を設けたので、設置面に対して打ち込まれた場合に、棒状部が返し部によって弾性変形し、その弾性力で固定部はより強固に固定される。
【0200】
前記支柱は、中空状に構成された中空部を備え、前記第2操作部は、前記支柱に取り付けられる場合に前記支柱の前記中空部に内包される内包部と、前記支柱に取り付けられる場合に前記支柱より外部に露出される露出部と、を備えることを特徴とする支柱1から19に記載の支柱20。
【0201】
前記第2操作部は、前記支柱に取り付けられる場合に、その全体が前記支柱より外部に露出されることを特徴とする支柱1から19に記載の支柱21。
【符号の説明】
【0202】
100・200…固定及び固定解除機能付支柱、110・220…柱部、120…昇降機能部、130・230…第1操作部、140・240…第2操作部、150…支柱固定部、160…連結部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定部によって設置面に対して固定可能な支柱であって、
その支柱は、
第1操作部と、
前記支柱に設けられるガイド部によって移動方向が規制され、前記支柱の所定範囲を上下方向に移動可能な第2操作部と、
前記第1操作部と前記第2操作部とを連動させる連動部と、を備え、
少なくとも前記第1操作部は、前記支柱を前記設置面に固定するための前記固定部を接続可能であり、
前記第2操作部が前記支柱の前記所定範囲において下方に移動する場合には、前記第1操作部は前記連動部によって連動させられて上方に移動することを特徴とする支柱。
【請求項2】
固定部によって設置面に対して固定可能な支柱であって、
その支柱は、
その支柱に設けられる第1ガイド部によって移動方向が規制され、前記支柱の第1所定範囲を上下方向に移動可能な第1操作部と、
前記支柱に設けられる第2ガイド部によって移動方向が規制され、前記支柱の第2所定範囲を上下方向に移動可能な第2操作部と、
前記第1操作部と前記第2操作部とを連動させる連動部と、を備え、
少なくとも前記第1操作部は、前記支柱を前記設置面に固定するための前記固定部を備え、
前記第2操作部が前記支柱の前記第2所定範囲において下方に移動する場合には、前記第1操作部は前記連動部によって連動させられて前記支柱の前記第1所定範囲において上方に移動することを特徴とする支柱。
【請求項3】
固定部によって設置面に対して固定可能な支柱であって、
その支柱は、
その支柱に設けられる第1ガイド部によって移動方向が規制され、前記支柱の第1所定範囲を上下方向に移動可能な第1操作部と、
前記支柱に設けられる第2ガイド部によって移動方向が規制され、前記支柱の第2所定範囲を上下方向に移動可能な第2操作部と、
前記第1操作部と前記第2操作部とを連動させる連動部と、を備え、
少なくとも前記第1操作部は、前記支柱を前記設置面に固定するための前記固定部を着脱可能であり、
前記第1操作部が前記支柱の前記第1所定範囲において下方に移動する場合には、前記第2操作部は前記連動部によって連動させられて前記支柱の前記第2所定範囲において上方に移動し、
前記第2操作部が前記支柱の前記第2所定範囲において下方に移動する場合には、前記第1操作部は前記連動部によって連動させられて前記支柱の前記第1所定範囲において上方に移動することを特徴とする支柱。
【請求項4】
固定部によって設置面に対して固定可能な支柱であって、
その支柱は、
その支柱に設けられる第1ガイド部によって移動方向が規制され、前記支柱の第1所定範囲を上下方向に移動可能な第1操作部と、
前記支柱に設けられる第2ガイド部によって移動方向が規制され、前記支柱の第2所定範囲を上下方向に移動可能な第2操作部と、
前記第1操作部と前記第2操作部とを連動させる連動部と、を備え、
少なくとも前記第1操作部は、前記支柱を前記設置面に固定するための前記固定部が一体形成されており、
前記第1操作部が前記支柱の前記第1所定範囲において下方に移動する場合には、前記第2操作部は前記連動部によって連動させられて前記支柱の前記第2所定範囲において上方に移動し、
前記第2操作部が前記支柱の前記第2所定範囲において下方に移動する場合には、前記第1操作部は前記連動部によって連動させられて前記支柱の前記第1所定範囲において上方に移動することを特徴とする支柱。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−53507(P2013−53507A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235187(P2011−235187)
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【分割の表示】特願2011−190223(P2011−190223)の分割
【原出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(511212620)
【Fターム(参考)】