説明

改善されたエラストマー材料

本発明は、改善された弾性材料に向けられている。より具体的には、本発明は、エラストマー繊維及び/又はエラストマー連続フィラメントを含むことができる弾性フィルム及びエラストマー繊維性メルトブローン又はスパンボンドウェブといった低坪量弾性ウェブに向けられている。本発明はまた、弾性ウェブを含むラミネート構造に向けられている。弾性ウェブは、エラストマー・ブロックコポリマーとポリオレフィンワックスを含み、粘着付与剤は含まない。本発明の低坪量弾性ウェブは、伸ばされたときに、これまで知られている弾性ウェブの大きい坪量に等しいか又はそれより大きい張力値を呈することができる。本発明の弾性ラミネート構造は、例えば織成又は不織ウェブといった1つ又はそれ以上の他のウェブに接着剤結合された少なくとも1層の弾性ウェブを含む。本発明に従って作成された弾性ラミネート構造は、著しく良好な均一性、取り扱い性、嵩、強度及び弾性特性を示しながら、要求される原材料の量を減らす。さらに、開示されたラミネート構造の個々の層は、改善された相互の適合性を示し、改善された層間結合を示すことができる。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
これまでに、数え切れないほどの異なる用途にエラストマー材料が用いられてきた。例えば、ウエストバンド、脚部バンド、婦人ケア製品、成人ケア製品、及びおむつは、こうした物品に弾性特性及び良好な適合性を与えるために、弾性構成材を採用している。多くの用途においては、これらの及び他の用途のラミネート構造を形成するために、弾性材料が、1つ又はそれ以上の他の層に結合される。
【0002】
Mormanに付与された米国特許第4,657,802号においては、ギャザー寄せ繊維性不織ウェブに接合された不織弾性ウェブを含む複合不織弾性ウェブを製造する方法が開示される。この方法は、(a)弛緩された付勢されていない長さと引き伸ばされ付勢された長さとを有する不織弾性ウェブを用意し、(b)不織弾性ウェブを、引き伸ばされ付勢された長さに引き伸ばし、(c)不織弾性ウェブを引き伸ばされ付勢された長さに維持した状態で、不織弾性ウェブの表面上に直接にギャザー寄せ可能な繊維性不織ウェブを形成し、(d)引き続き不織弾性ウェブを引き伸ばされた長さに維持した状態で、ギャザー寄せ可能な繊維性不織ウェブを不織弾性ウェブに接合することによって、複合不織弾性ウェブを形成し、(e)不織弾性ウェブを弛緩された長さに弛緩させて、ギャザー寄せ可能な繊維性不織ウェブにギャザーを寄せるステップを含む。ギャザー寄せ可能な繊維性不織ウェブを不織ウェブに接合することは、熱結合又は超音波結合して2つのウェブを互いに溶融結合させることによって達成される。
Vander Wielen他に付与された米国特許第4,720,415号においては、弾性ウェブを引き伸ばして、例えば、メルトブローンエラストマー繊維の不織ウェブの長さにまで伸ばし、弾性ウェブの少なくとも一部を軟化させる条件の下で、伸ばされたウェブを、スパンボンドポリエステル繊維材料のような少なくとも1つのギャザー寄せ可能なウェブに結合して、結合された複合弾性材料ウェブを形成することを含む、複合弾性材料を製造する方法が開示される。
【0003】
上述の特許は従来技術における大きな進歩を示す。本発明は、弾性材料をさらに改良することに向けられており、この弾性材料は低い坪量及びラミネート弾性構造において良好な弾性特性を呈し、層間の良好な適合性と優れた結合性を呈しながら、製造コストを減少させ、該材料から形成されたパーソナルケア製品の製造を簡単化させる。
【発明の開示】
【0004】
本発明は、弾性ウェブと、弾性ウェブを含むラミネート構造に向けられている。
本発明の弾性ウェブは、1つ又はそれ以上のエラストマー・ブロックコポリマーを含む。エラストマー・ブロックコポリマーは、スチレンの部分を含む少なくとも1つの熱可塑性ブロックと、共役ジエン、低級アルケンポリマー、又はそれらの飽和同等物とすることができる少なくとも1つのエラストマー・ポリマーブロックとを含む。例えば、エラストマー・ブロックコポリマーは、ジブロックコポリマー、トリブロックコポリマー、又はテトラブロックコポリマーといった多ブロックコポリマーとすることができる。種々の実施形態においては、エラストマー・ポリマーブロックは、エチレン-プロピレンブロック、エチレン-ブチレンブロック、又はエラストマー・ポリマーブロックの組み合わせを含むことができる。弾性ウェブは、メルトブローンウェブ、スパンボンドウェブ又はコフォームウェブといった繊維性不織ウェブとするか、又は弾性フィルムとすることができる。さらに、一実施形態においては、弾性ウェブは、弾性フィラメントを含むことができる。
【0005】
エラストマー・ブロックコポリマーに加えて、本発明の弾性ウェブは、約50重量%までのポリオレフィンワックスを含む。例えば、弾性ウェブは、約5重量%から約40重量%までの間のポリオレフィンワックスを含むことができる。一実施形態においては、ポリオレフィンワックスは、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリブテンワックス、又はこれらのワックスの混合物とすることができる。一実施形態においては、ポリオレフィンワックスは、コポリマーを含むことができる。
一実施形態においては、弾性ウェブは、ほぼ粘着付与剤を含まない。
一実施形態においては、本発明の弾性ウェブは、約12gsmより小さい坪量を有することができ、その元の長さの約50%伸ばされたときに、450グラム力の張力を呈することができる。
【0006】
本発明はまた、ラミネート構造の層として弾性ウェブを含む弾性ラミネート構造に向けられている。例えば、ラミネート構造は、少なくとも2つの、しかし随意的にはそれ以上の層を含むことができる。一般に、ラミネート構造の隣接する層は、互いに接着取り付けされる。一実施形態においては、ウェブの隣接する層は、ホットメルト接着剤ではないスプレー接着剤により互いに接着取り付けすることができ、それにより、ラミネートの層を互いに結合するために熱は要求されない。
一実施形態においては、ラミネート構造の第2ウェブは、不織ウェブとすることができる。例えば、第2ウェブは、メルトブローン又はスパンボンドウェブとすることができ、ポリオレフィン繊維を含むことができる。例えば、第2ウェブは、ポリエチレン及び/又はポリプロピレン繊維を含むポリオレフィン繊維性ウェブとすることができる。一実施形態においては、第2ウェブは、二成分ポリオレフィン繊維を含むことができる。
【0007】
本発明の一実施形態においては、弾性ウェブ中のポリオレフィンワックス及びラミネート構造の隣接するウェブ中のポリオレフィン繊維は、同一のポリオレフィンを含むことができる。
一般に、弾性ラミネート構造は、ストレッチ−ボンデッドラミネートか又はネック−ボンデッドラミネートのいずれかとすることができる。
本発明はまた、弾性ラミネート構造を含むことができるパーソナルケア製品に向けられている。本発明のパーソナルケア製品は、失禁用衣類、使い捨ておむつ、及び使い捨てトレーニングパンツといった使い捨て弾性衣類を含むことができる。開示されたラミネート構造を含む、形成される他のパーソナルケア製品には、保護カバー、婦人用衛生パッド、失禁制御パッドなどがある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
当業者にとって最良の形態を含む、本発明の十分な及び本発明を可能にする開示は、付属の図面の参照を含む本明細書の残りの部分でさらに具体的に説明される。
次に本発明の実施形態について詳しく説明し、その1つ又はそれ以上の例については後述する。各例は、本発明を説明するために与えられたものであって、本発明を制限するためのものではない。事実上、本発明の範囲及び精神を逸脱することなく、本発明に種々の修正及び変形をなし得ることが当業者には明らかであろう。例えば、1つの実施形態の一部として図示され又は説明された特徴を、別の実施形態に用いて、さらに別の実施形態を生み出すことができる。したがって、本発明は、こうした修正及び変形を、特許請求範囲の請求項及びそれらの均等物の範囲内にあるものとして包含するように意図されている。
【0009】
本発明は、弾性材料の改良に向けられている。より具体的には、本発明は、例えば、弾性フィルム及びエラストマー繊維ウェブといった低坪量の弾性ウェブに向けられている。本発明のエラストマー繊維ウェブは、弾性メルトブローン又はスパンボンド繊維及び/又はフィラメントを含むことができる。本発明の低坪量弾性ウェブは、優れた機械的特性を呈することができる。例えば、或る実施形態においては、本発明の低坪量弾性ウェブは、伸ばされたときに、これまで知られている大きい坪量の弾性ウェブの張力値に等しいか又はそれより大きい張力値を呈することができる。
本発明はまた、ラミネート構造の少なくとも1つの層として開示される弾性ウェブを含む弾性ラミネート構造に向けられている。より具体的には、本発明の弾性ラミネート構造は、例えば織成ウェブ又は不織ウェブといった1つ又はそれ以上の他のウェブに接着剤結合されて弾性ラミネート構造を形成する、本発明の開示に係る少なくとも1つの弾性ウェブ層を含む。
本発明に従って作成された弾性ラミネート構造は、著しく良好な均一性、取り扱い性、嵩、強度及び弾性特性を示しながら、要求される原材料の量を減らす。さらに、開示されたラミネート構造の個々の層は、改善された相互の適合性を示し、改善された層間の接着剤結合を示すことができる。
【0010】
弾性ウェブを形成するために用いられる構成材に、多様なエラストマー材料を含めることができる。ここで及び請求項で用いられる「弾性」及び「エラストマー」という用語は、それらの普通の一般的な意味をもつ。しかしながら、本発明の目的において、「弾性」は、以下のように定義されるのが好都合である。弛緩された長さの少なくとも約25%の伸びまで引き伸ばし可能であり、すなわち弛緩された長さの約1・1/4倍に引き伸ばすことができ、引き伸ばす力が緩められると、伸びの少なくとも約40%回復することになる、すなわち25%の伸びのとき、多くとも約15%伸びまで回復することになる場合、材料は弾性である。例えば、長さ100cmの材料は、上記の定義の下では、少なくとも約125cmの長さに引き伸ばされる場合、かつ引き伸ばす力が緩められると、125cmに引き伸ばされたとき、多くとも約115cmの長さまで収縮する場合、弾性であると考えられる。もちろん、本発明の実施に用いられる多くの弾性材料は、それらの弛緩された長さの25%よりかなり大きい伸びまで引き伸ばすことができ、引き伸ばす力が緩められると、それらの元の弛緩された長さ又はその極めて近くまで回復することになる。
【0011】
本発明の弾性ウェブは、弾性フィルムと不織繊維性弾性ウェブとの両方を含む。不織繊維性弾性ウェブは、エラストマーメルトブローン若しくはスパンボンド繊維又はフィラメント、並びにエラストマーフィラメント及び繊維の混合物からなる繊維性ウェブを含む。一実施形態においては、メルトブローン及びスパンボンドエラストマー繊維ウェブは、ここでは約100ミクロンより大きくない直径の繊維、例えば、メルトブロー又はスパンボンド工程のいずれかによって得られるような直径約1から50ミクロンの繊維を含むように定められる「マイクロファイバ」を含むことができる。
「メルトブロー繊維」とは、溶融した熱可塑性材料を、複数の微細な、通常は円形のダイ毛管を通じて、収束する高速高温ガス(例えば空気)流の中へ溶融糸又はフィラメントとして押し出し、熱可塑性材料のフィラメントがガス流によって細められ、直径が、マイクロファイバの直径にまで縮小されることにより形成される小直径の繊維を意味する。その後、メルトブロー繊維は、高速ガス流により運ばれ、集積面に堆積されて、不規則に分散されたメルトブロー繊維のウェブを形成する。このような工程は、例えば、全ての関連する事象について引用によりここに組み入れるビューティン他に付与された1974年11月19日付けの米国特許第3,849,241号に開示されている。
【0012】
ここで用いられる「スパンボンド繊維」という用語は、分子配向されたポリマー材料の小直径繊維のことをいう。スパンボンド繊維は、溶融した熱可塑性材料を、円形又はその他の形状を有する紡糸口金の複数の微細な毛管からフィラメントとして押し出し、次いで、押し出されたフィラメントの直径を、例えば、それぞれの全部を引用によりここに組み入れる、アッペル他に付与された米国特許第4,340,563号、ドーシュナー他に付与された米国特許第3,692,618号、マツキ他に付与された米国特許第3,802,817号、キニーに付与された米国特許第3,338,992号及び3,341,394号、ハートマンに付与された米国特許第3,502,763号、ドーボー他に付与された米国特許第3,542,615号、パイク他に付与された米国特許第5,382,400号におけるように、急速に縮小することにより形成される小直径の繊維を指す。スパンボンド繊維は、直径約10ミクロン又はそれ以上である場合が多い。しかしながら、微小繊維スパンボンドウェブ(約10ミクロンより小さい平均繊維直径を有する)は、この限りではないが同一出願人に譲渡されたMarmon他の米国特許第6,200,669号及びPike他の米国特許第5,759,926号に記載された方法を含む種々の方法によって達成することができ、これらの特許の各々のその全体を、引用によりここに組み入れる。
【0013】
しかしながら、本発明のメルトブローン又はスパンボンド繊維は、マイクロファイバに限定されるものではない。幾つかの実施形態においては、より大きい繊維を弾性材料から形成することができる。一般に、本発明においては、例えば約100ミクロンまで、或る実施形態においては約100ミクロンより大きい平均直径を有する繊維を含む、どんな適切な繊維寸法も用いることができる。
本発明の弾性材料はまた、不織繊維性弾性ウェブを形成することができるエラストマーフィラメントを含むことができる。繊維性ウェブに連続フィラメントを含めることにより、繊維性ウェブの靭性を改善することができる。例えば、一実施形態においては、エラストマー連続フィラメントは、弾性ウェブに含められ、繊維性ウェブの長さ(すなわち機械方向)に沿って延びることができる。本発明のエラストマーフィラメントは、通常は、約50から約800ミクロンの範囲内、例えば約100から約200ミクロンの平均直径を有することができる。一実施形態においては、ここで開示された弾性組成物から形成されたほぼ平行な連続フィラメントの層を、不織繊維性ウェブに含めることができ、フィラメントは、材料の幅1インチあたり約10から約120フィラメントの範囲の、材料の幅1インチあたりの密度で形成される。本発明に用いられるようなほぼ平行なエラストマー連続フィラメントを含む弾性ウェブの例は、全ての関連する事象について引用によりここに組み入れるWrightの米国特許第5,385,775号に記載されている。
【0014】
複合材料が、2つ又はそれ以上の個々の凝集性ウェブを含むか、又は本発明に係る弾性繊維及び/又はフィラメントと他の個別の粒子、例えば他の繊維との混合物からそれぞれなる1つ又はそれ以上のウェブを含むという点で、不織繊維性弾性ウェブはまた、複合材料を含むことができる。例えば、不織繊維性弾性ウェブは、コフォームウェブとすることができる。ここで用いられる「コフォーム不織ウェブ」又は「コフォーム材料」という用語は、混合物か、又は熱可塑性フィラメントと、普通は「第2材料」又は「2つめの材料」と呼ばれる少なくとも1つの付加的な材料との安定化マトリックスからなる複合材料を意味する。例えば、コフォーム材料は、少なくとも1つのメルトブローン・ダイヘッドがシュートの付近に配置され、該シュートを通って第2材料が形成中のウェブに加えられる工程によって製造することができる。第2材料は、例えば、木材及び綿、レーヨン、再生紙パルプフラフなどの再生繊維を含む非木材セルロース繊維といった繊維性有機材料のような吸収体材料、超吸収体粒子及び繊維といった超吸収体材料、無機吸収性材料及び処理されたポリマーステープル繊維など、又は非吸収性ステープル繊維又は非吸収性ステープル粒子といった非吸収性材料とすることができる。例示的なコフォーム材料は、本発明と同一出願人に譲渡されたGeorger他の米国特許第5,350,624号、Anderson他の米国特許第4,100,324号、及びLau他の米国特許第4,818,464号に開示されており、各々の全ての内容を引用によりここに組み入れる。
【0015】
一般に、本発明の弾性材料は、エラストマー・ブロックコポリマーを含む熱可塑性弾性組成物から形成される。例えば、一般式A−Bを有するジブロックコポリマー、一般式A−B−A’を有するトリブロックコポリマー、一般式A−B−A’−B’又はA−B−B’−A’を有するテトラブロックコポリマーを含み、AとA’は同じ又は異なるものであり、BとB’は同じ又は異なるものである多ブロックコポリマーを用いることができる。AとA’の各々は、スチレンの部分を含む熱可塑性ポリマーブロックであり、BとB’の各々は、共役ジエン又は低級アルケンポリマー若しくはそれらの飽和同等物といったエラストマー・ポリマーブロックである。一般に、本発明のエラストマー・ブロックコポリマーは、約35%までのスチレンを含むことができる。例えば、ブロックコポリマーは、約15%から約30%までのスチレンを含むことができる。一実施形態においては、テキサス州ヒューストン所在のKraton PolymersからKRATON(登録商標)という名称で入手可能なものか、又はルイジアナ州Palquemine所在のDexco PolymersからVECTOR(登録商標)という名称で入手可能なもののようなブロックコポリマーを用いることができる。これらのブロックコポリマーにおいては、ポリスチレンは、熱可塑性であり、室温(tg約75℃)より高いガラス転移温度をもち、エラストマーブロックは、ゴムであり、室温より十分低いガラス転移温度をもつ。したがって、ポリスチレン及びエラストマーブロックは、熱力学的に不適合である。この不適合性のために、エラストマーポリマー中に少ない割合で存在するポリスチレンブロックは、まとまってポリスチレンドメインを形成することがあり、それはエラストマー材料の全体にわたって一様に分布することがある。これは、加硫ポリブタジエン、天然ゴム、又はスチレン−ブタジエンゴムと類似の安定なマトリックスを生じる。
【0016】
ここで用いられる「スチレンの部分」という用語は、次式で表されるモノマー単位として定められる。
【化1】

【0017】
一実施形態においては、A及びA’ブロックは、ポリスチレン及びポリ(アルファ−メチルスチレン)といったポリスチレン同族体を含む群から選択することができる。
一実施形態においては、B及びB’ブロックは、ポリイソプレン、ポリ(エチレン−プロピレン)、ポリエチレン、ポリブタジエン、又はポリ(エチレン−ブチレン)とすることができる。
【0018】
弾性材料の一実施形態においては、以下の一般式を有する飽和した又は本質的に飽和したポリ(エチレン−プロピレン)エラストマーブロックB及び/又はB’セグメントを有するエラストマー・ブロックコポリマーを用いることができ、
【化2】

式中、x、y及びnは、正の整数であり、ポリスチレンA及び/又はA’セグメントは次式によって表され、
【化3】

式中nは正の整数である。こうしたエラストマー・ブロックコポリマーは、S−EP−S(ポリスチレン/ポリ(エチレン−プロピレン)/ポリスチレン)トリブロックコポリマーか、又はS−EP−S−EP(ポリスチレン/ポリ(エチレン−プロピレン)/ポリスチレン/ポリ(エチレン−プロピレン))テトラブロックコポリマーと呼ばれることもある。これらのブロックコポリマーの特定の実施形態は、テキサス州ヒューストン所在のKraton Polymersから、例えば、KRATON(登録商標)G1701、KRATON(登録商標)G1702、及びKRATON(登録商標)G1730といったKRATON(登録商標)Gという商標の下で入手可能である。KRATON(登録商標)G1701は、37重量%、ショアA硬度64、及び25℃のトルエン中25重量%のとき50Pa.sの溶液粘度のブロックスチレンを有する。KRATON(登録商標)G1702は、28重量%、ショアA硬度41、及び25℃のトルエン中25重量%のとき50Pa.sの溶液粘度のブロックスチレンを有する。KRATON(登録商標)G1730は、21重量%及びショアA硬度66のブロックスチレンを有する。一実施形態においては、これらの例示的なエチレン−プロピレン・ブロックコポリマーはまた、Kraton Polymers Companyから入手可能なG−1750及びG−1765という名称のラジアルS−EP−Sブロックコポリマーと組み合わせることができる。
【0019】
別の実施形態においては、次式で表されるポリ(エチレン−プロピレン)Bセグメント及びポリエチレンB’セグメントを含むブロックコポリマーを用いることができ、
【化4】

式中、x、y及びnは、正の整数であり、上記のように定義されたポリスチレンA及びA’ブロックを用いることができる。これらのブロックコポリマーは、S−E−EP−S(ポリスチレン/ポリエチレン/ポリ(エチレン−プロピレン)/ポリスチレン)ブロックコポリマーと呼ばれることがあり、テキサス州パサディナ所在のSepton Company of AmericaからSepton.4033、Septon.4044、Septon.4045、及びSepton.4077という名称で入手可能である。Septon.4033は、約30重量%のスチレン含量と、約78のショアA硬度と、50mPa−sの10重量%溶液粘度を有する。Septon.4044は、約32重量%のスチレン含量と、約480mPa−sの10重量%溶液粘度を有する。Septon.4055は、約30重量%のスチレン含量と、約5800mPa−sの10重量%溶液粘度を有する。Septon.4077は、約30重量%のスチレン含量と、300mPa−sの5重量%溶液粘度を有する。
【0020】
別の実施形態においては、次式によって表されるポリ(エチレン−ブチレン)B及び/又はB’セグメントを含むブロックコポリマーを用いることができ、
【化5】

式中x、y及びnは正の整数であり、上記のように定義されたポリスチレンA及びA’ブロックを用いることができる。これらのブロックコポリマーは、S−EB−S(ポリスチレン/ポリ(エチレン−ブチレン)/ポリスチレン)トリブロックコポリマーと呼ばれることもあり、テキサス州ヒューストン所在のKraton Polymersから、例えば、KRATON(登録商標)G1650、KRATON(登録商標)G1652、及びKRATON(登録商標)GX1657といったKRATON(登録商標)Gという商標の下で入手可能である。KRATON(登録商標)G1650は、30重量%、ショアA硬度72、及び25℃のトルエン中25重量%のとき8Pa.sの溶液粘度のブロックスチレンを有する。KRATON(登録商標)G1652は、30重量%、ショアA硬度75、及び25℃のトルエン中25重量%のとき1.35Pa.sの溶液粘度のブロックスチレンを有する。KRATON(登録商標)GX1657は、13重量%及びショアA硬度47のブロックスチレンを有する。
【0021】
本発明の弾性材料を形成するのに用いることができる他のエラストマー樹脂には、A及びA’が上記で定められたようなポリスチレンブロックであり、B及び/又はB’が次式によって表されるポリブタジエンブロックであるブロックコポリマーがあり、
【化6】

式中、nは正の整数である。この材料は、S−B−Sトリブロックコポリマーと呼ばれることもあり、テキサス州ヒューストン所在のKraton Polymersから、例えば、KRATON D 1101、KRATON D 1102、及びKRATON D 1116といった、KRATON Dという商標名の下で入手可能である。Kraton Polymers Companyによれば、KRATON D1101は、31重量%、ショアA硬度69、及び25℃のトルエン中25重量%のとき4Pa.sの溶液粘度のブロックスチレンを有する。KRATON D1102は、28重量%、及びショアA硬度66を有する。KRATON D1116は、23重量%、ショアA硬度63、及び25℃のトルエン中25重量%のとき9Pa.sの溶液粘度のブロックスチレンを有する。これらのブロックコポリマーは、多孔性ペレットとして入手可能であり、0.94の比重を有する。
【0022】
本発明の弾性材料に用いるのに適した別のS−B−Sブロックコポリマーは、テキサス州ヒューストン所在のDynasol CompanyからSolprene(登録商標)及びCalprene(登録商標)という商標名で市販されている。
【0023】
本発明の弾性ウェブを形成するのに用いることができる他のエラストマー樹脂は、A及びA’が上記で定められたようなポリスチレンブロックであり、B及び/又はB’が次式によって表されるポリイソプレンブロックであるブロックコポリマーであり、
【化7】

式中、nは正の整数である。これらのブロックコポリマーは、S−I−Sトリブロックコポリマーと呼ばれることもあり、例えば、KRATON D 1107、KRATON D 1111、KRATON D 1112及びKRATON D 1117といった、KRATON Dという商標名の下で入手可能である。KRATON D1107は、15重量%、ショアA硬度32、及び25℃のトルエン中25重量%のとき1.6Pa.sの溶液粘度のブロックスチレンを有する。KRATON D1111は、22重量%、ショアA硬度45、及び25℃のトルエン中25重量%のとき1.2Pa.sの溶液粘度のブロックスチレンを有する。KRATON D1112は、15重量%、ショアA硬度25、及び25℃のトルエン中25重量%のとき0.9Pa.sの溶液粘度のブロックスチレンを有する。KRATON D1117は、17重量%、ショアA硬度32、及び25℃のトルエン中25重量%のとき0.7Pa.sの溶液粘度のブロックスチレンを有する。D1111グレードは、0.93の比重を有する多孔性ペレットとして入手可能である。D1107、D1112及びD1117ブロックコポリマーは、0.92の比重を有するペレットとして入手可能である。
【0024】
これらの例示的なブロックコポリマーは、可塑剤油を含有するとは思われないが、それらはコンパウンド形態で市販されている。
本発明の弾性材料は、上記の例示的なエラストマー・ブロックコポリマーのリストに限定されず、他の適切なエラストマー・ブロックコポリマーを、開示された弾性ウェブに代替的に用いることができる。
本発明によれば、エラストマー・ブロックコポリマーに加えて、弾性ウェブを形成するのに用いられた熱可塑性弾性組成物は、低分子量ポリオレフィンポリマーか、又は種々の結晶化度及び/又は立体規則性のオリゴマーワックスを含む。特に、加工温度においてエラストマー・ブロックコポリマーと混和するポリオレフィンワックスを用いることができる。これは、加工条件における熱可塑性弾性組成物の粘度を低下させることによって、エラストマー・ブロックコポリマーの加工可能性を改善する有益な効果をもつことになる。
【0025】
さらに、弾性組成物にポリオレフィンワックスを加えることによって、付加的な利点を得ることができる。例えば、使用条件において、熱可塑性弾性組成物中にポリオレフィンワックスが存在することにより、単位坪量あたりのモジュラスが増加した弾性ウェブが与えられる。本開示の目的上、ここでの「モジュラス」は、弾性材料のヤング係数、すなわち、材料にかけられた引張応力と、材料が伸ばされるときの引っ張りと平行な、結果として生じた歪みとの比であると定義される。より具体的には、ポリオレフィンワックスの低い分子量、並びにポリオレフィンワックスとエラストマー材料との間の適合性により、使用条件においてエラストマー・ブロックコポリマーのゴム又は硬質セグメント分子組織と混和しないポリオレフィンワックスを選択することができると考えられる。したがって、ポリオレフィンワックスは、エラストマーとして働くエラストマー材料の能力を妨害することはない。さらに、ポリオレフィンワックス分子は、まとまって弾性ネットワーク内に結晶ドメインを形成し、使用条件における材料のエラストマーマトリックスを強化することができ、材料の特性をさらに改善すると考えられる。ポリオレフィンワックスは、高い分子量では、適合しないウェブのゴムネットワークを妨害することがあり、結果としてウェブの寸法(クリープ)安定性が大きく損なわれるので、ポリオレフィンワックスの分子量は重要である。ポリオレフィンワックスの立体規則性はまた、ワックスとブロックコポリマー中のブロックとの適合性に影響することがある。つまり、エラストマー組成物にポリオレフィンワックスを加えることにより、伸びと組成の関数としての、この方法によって形成された弾性ウェブの張力の増加が与えられる。
【0026】
ここでさらに説明される図8及び図9は、本発明に従って形成された、エラストマー・ブロックコポリマーとワックスとの種々の比を有する材料の伸び時荷重の増加を示す。図から分かるように、組成物に加えられたポリオレフィンワックスの相対的量の増加は、特定の伸び時の荷重の増加につながる。この傾向は、組成物中のポリオレフィンワックスの最大割合まで続き、最大割合の点において、ポリオレフィンワックスの存在により、ウェブの弾性特性が妨害され始める。組成物中の最大割合のポリオレフィンワックスは、通常は約50重量%である。
【0027】
弾性ウェブのモジュラスは、通常は、以下のように説明することができる。
m=Φpp+Φww
ここで、Emは弾性材料のモジュラスであり、Epはポリマーのモジュラスであり、Ewはポリオレフィンワックスのモジュラスであり、Φpは組成物中のポリマーの体積割合であり、Φwは組成物中のポリオレフィンワックスの体積割合である。
【0028】
一般に、熱可塑性弾性組成物中のエラストマー・ブロックコポリマーとブレンドすることができるポリオレフィンワックスは、ブロックコポリマーとブレンドされ、圧力及び温度条件の適切な組み合わせが適用されたときに、押出し可能な熱可塑性組成物を形成するポリオレフィンワックスとなる。例えば、適切なポリオレフィンワックス材料には、エチレンコポリマー、プロピレンコポリマー、及びブテンコポリマーを含む、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリブテンがある。さらに、2つ又はそれ以上のポリオレフィンワックスのブレンドを用いることができる。
一般に、ポリオレフィンワックスは、約50重量%までの量で熱可塑性弾性組成物に加えることができる。その量を超えると、ポリオレフィンワックスの存在が、形成された弾性ウェブの弾性特性を妨害し始める。一実施形態においては、熱可塑性弾性組成物は、約20重量%から約40重量%までの間のポリオレフィンワックスとすることができる。例えば、一実施形態においては、組成物は、約60重量%から約95重量%までのブロックコポリマーと、約5重量%から約40重量%までのポリオレフィンワックスとを含むことができる。或いは、ブレンドは、約70重量%から約90重量%までのエラストマー・ブロックコポリマーと、約10重量%から約30重量%のポリオレフィンワックスを含むことができる。
【0029】
一実施形態においては、適切なポリエチレンワックスは、Petrothene Na601(PE Na601又はNa601と呼ばれることもある)という商標名で、テキサス州ヒューストン所在のEquistar Chemicalsから入手可能である。別の実施形態においては、PC−973という商標名でHimont Corporationから入手可能なポリプロピレンワックスを用いることができる。
【0030】
U.S.I.Chemical Companyによれば、Na601は、ホットメルト接着剤及びコーティングの分野でこれまで用いられている低分子量、低密度ポリエチレンである。Na601は、以下の公称値を有する。
・ASTM D3236に従って計測されたときの、150℃において8500cP、190℃において3300cPのブルックフィールド粘度。
・ASTM D1505に従って計測されたときの、0.903g/ccの密度。
・ASTM D1238に従って計測されたときの、10分間あたり2000グラムの等価なメルトインデックス。
・ASTM E28に従って計測されたときの、102℃の環球軟化点。
・ASTM D638に従って計測されたときの、850ポンド毎平方インチの引張強度。
・ASTM D638に従って計測されたときの、90%の伸び。
・剛性モジュラス、34℃でTF(45,000)。
・華氏77度で3.6(1/10mm)の押込み硬さ。
一実施形態においては、Na601ポリエチレンは、約4600の数平均分子量(Mn)、約22400の重量平均分子量(MW)、約83300のZ平均分子量(Mz)を有すると考えられる。Na601の多分散性(MW/Mn)は、約4.87である。
【0031】
Himont PC−973ポリプロピレンの典型的な特徴を以下に示す。
・ASTM D792に従って計測されたときの、約0.900グラム毎立方センチメートルの密度。
・ASTM D1238、条件Lに従って得られた、10分間あたり約35グラムの溶融流速(MFR)。
・ASTM D638に従って計測されたときの、約4300ポンド毎平方インチ(psi)の引張強度。
・ASTM D790、Bに従って計測されたときの、約182000psiの曲げモジュラス。
・ASTM D785A、Rスケールに従って計測されたときの、約93のロックウェル硬度
PC−973は、約40100の数平均分子量(Mn)、約172000の重量平均分子量(MW)、約674000のZ平均分子量(Mz)を有すると考えられる。PC−973の多分散性(MW/Mn)は、約4.29である。
【0032】
本発明に用いるのに適したポリオレフィンワックスは、通常は、約50000までの数平均分子量(Mn)を有する。本発明に用いるのに適したポリオレフィンワックスはまた、約2から約5までの間の多分散性(MW/Mn)を有する。
本発明に用いられる熱可塑性エラストマー組成物は、エラストマー・ブロックコポリマーとポリオレフィンワックスに加えて、可塑剤、顔料、酸化防止剤及び他の従来用いられていた添加剤を含有することができる。しかしながら、本発明に用いられる熱可塑性弾性組成物は、通常は、粘着付与剤の添加を含まない。
【0033】
粘着付与剤は、通常は、使用条件における粘着付与剤とエラストマーとの混和性により、加工条件におけるエラストマー組成物の粘度を減少させるためにこれまでエラストマー組成物に用いられていた炭化水素樹脂、木材樹脂、ロジン、ロジン誘導体などである。粘着付与剤はまた、自ら結合する粘着性のエラストマー繊維及び/又はフィラメントを与えるために用いられ、それにより粘着付与剤は、ラミネート構成の製品ウェブの結合可能性を改善する。公知の粘着付与剤には、炭化水素樹脂、ロジン及びロジン誘導体、ポリテルペンその他の類似の材料がある。こうした公知の粘着付与剤の1つは、室温では液体であるWingtak10、合成ポリテルペン樹脂であり、それはオハイオ州アクロン所在のGoodyear Tire and Rubber Companyによって市販されている。Wingtak95は、同じくGoodyearから入手可能な合成粘着付与剤樹脂であり、ピペリレン及びイソプレンから誘導されたポリマーを主に含む。これまで用いられている他の公知の粘着付与添加剤には、Escorez1310、脂肪族炭化水素樹脂、及びEscorez2596、C5−C9(芳香族修飾脂肪族)樹脂があり、これらの両方は、テキサス州アービング所在のExxon社によって製造されている。これまでエラストマー組成物中に用いられた他の粘着付与剤には、REGALREZ(登録商標)及びARKON(登録商標)といった水素化炭化水素樹脂がある。これまでに、エラストマー組成物中の粘着付与剤として、例えばZONATAK(登録商標)501ライトを含むテルペン炭化水素も用いられている。
【0034】
組成物の粘度を低下させることによってエラストマー組成物の結合可能性及び加工可能性を改善しながら、弾性組成物にこうした粘着付与剤を添加することは、該組成物から製造された弾性ウェブの弾性特性に悪影響を及ぼすことがあり、そのため本発明の或る実施形態においては添加が避けられる。より具体的には、弾性組成物中の粘着付与剤の存在は、使用条件における粘着付与剤とブロックコポリマーの硬質セグメントとの干渉に起因する弾性材料のモジュラスを減少させると考えられる。さらに、エラストマー組成物中に粘着付与剤を用いたときに、時間と共に、加工中に粘着付与剤が製造機械上に堆積することがあり、清掃のための工程ラインのダウンタイムが生じることがある。
【0035】
これまで、高いモジュラス値によって特徴付けられる弾性ウェブを形成するための幾つかの方法は、ウェブの坪量を増加させて、組成物中の粘着付与剤の存在に起因して起こる認識されていないモジュラスの減少に効果的に歯止めをかけることを含む。対照的に、本発明の熱可塑性弾性組成物は、高いモジュラス値によって特徴付けられる非常に低い坪量の弾性ウェブを形成するのに用いることができる。このモジュラスの増加は、弾性ウェブのモジュラスを減少させる粘着付与剤を除去したためだけではなく、弾性ウェブのモジュラスを増加させるポリオレフィンワックスを添加したためでもある。
本発明の熱可塑性弾性組成物の別の利点は、組成物の加工可能性を改善することによるものである。これまで、弾性組成物に添加される粘着付与剤は、加工中に昇華する傾向があった。その結果、製造設備のダイリップに堆積すると共に、霧化することがあり、この両方によって、製造設備のダウンタイムが生じ、結果として製造コストが増すことがあった。本発明の熱可塑性弾性組成物は、改良された弾性材料をもたらすだけでなく、それと共に、要求される原材料の量が減ることを通じて、並びにウェブの製造中のダウンタイムが少ないことを通じて、製造コストを低下させることができる。
【0036】
本発明の熱可塑性弾性組成物は、あらゆる形式の弾性ウェブを形成するのに用いることができる。例えば、組成物は、メルトブローン又はスパンボンド弾性ウェブ又は弾性フィルムを形成するのに用いることができる。
弾性フィルムを形成するにあたり、熱可塑性弾性組成物の成分は、互いに混合し、加熱し、例えば、キャスティング及びブローイングを含むフィルム技術分野の当業者には公知の種々のフィルム製造方法のいずれか1つを用いて、適切な圧力及び温度で押出すことができる。
別の実施形態においては、熱可塑性弾性組成物は、弾性繊維性不織ウェブを形成するのに用いることができる。例えば、弾性組成物は、メルトブローン又はスパンボンド繊維及び/又はフィラメントを形成するように押出して、メルトブローン又はスパンボンド不織弾性ウェブを製造することができる。さらに、一実施形態においては、弾性繊維性不織ウェブは、本発明に係る弾性繊維が他の個別の材料と組み合わされて複合エラストマー不織ウェブを形成したものを含む、コフォームウェブとすることができる。
【0037】
本発明に係るエラストマーメルトブローン不織ウェブを形成する装置の一実施形態を概略的に示す図1を参照すると、本発明の熱可塑性弾性組成物(図示せず)は、押出器12のホッパー10に供給される。組成物の成分は、ペレット又は他の適切な形態で供給される。
組成物の温度は、組成物が溶融及び/又は軟化するように従来の加熱構成(図示せず)によって押出器12内で高められ、押出器内に配置された回転スクリュ(図示せず)の圧力適用動作によって組成物に圧力がかけられて、組成物が押出可能な組成物にされる。組成物は、組成物中のポリオレフィンワックスがポリエチレンを含む場合には少なくとも約125℃の温度に加熱され、或いは組成物中のポリオレフィンワックスがポリプロピレンを含む場合には少なくとも約175℃の温度に加熱されることが好ましい。例えば、組成物は、少なくとも約190℃から約300℃の温度、より具体的には少なくとも約200℃から約275℃の温度に押出器12内で加熱される。
【0038】
次いで、押出可能な組成物は、回転スクリュの圧力適用動作によってメルトブローダイ14へと送られる。押出可能な組成物の高い温度は、従来の加熱構成(図示せず)によってメルトブローダイ14において維持される。ダイ14は、通常は、この工程によって形成される不織ウェブ18の幅16にほぼ等しい幅を延びる。組成物の押し出しに影響する温度及び圧力条件の組み合わせは、幅広い範囲にわたって変化する。例えば、より高い温度、より低い相対的圧力において満足な押出速度が得られ、より高い押出圧力、より低い温度は、満足な押出速度に影響を及ぼすことになる。
【0039】
図3及び図4は、図2に示されたダイの、線2−2に沿って見た、ダイ先端部凹構成(図3)及びダイ先端部凸構成(図4)の断面図を示す。図3及び図4に示されるように、メルトブローダイ14は、通常は、押出器12から押出可能な組成物を受け取る押出スロット20を含むことができる。次いで、押出可能な組成物が、押出スロット20を通り、複数の小直径の毛管22を通って、図2に示されるような直線構成のダイ14を出て、ダイ14の先端部24を横切って延びる溶融糸26として毛管22から出て行く。押出可能な組成物は、押出器12の回転スクリュによってかけられる約300psigより大きくない圧力で、小直径の毛管22を通って、上述の温度範囲内で押出されることができる。例えば、一実施形態においては、押出可能な組成物は、約20psigから約250psigの圧力で押出すことができる。一実施形態においては、組成物は、約50psigから約250psigの圧力で押出すことができる。
一般に、押出可能な組成物は、1つの毛管につき少なくとも約0.02グラム毎分から1つの毛管につき約1.7グラム毎分又はそれ以上、例えば、1つの毛管につき少なくとも約0.1グラム毎分から1つの毛管につき約1.25グラム毎分又はそれ以上、の速度で、ダイ14の毛管22を通って押出される。より具体的には、1つの毛管につき少なくとも約0.3グラム毎分から1つの毛管につき約1.1グラム毎分である。
【0040】
図3及び図4を再び参照すると、ダイ14はまた、縮小ガス供給源32及び34によって加熱加圧縮小ガス(図示せず)と共に設けられた縮小ガス入口28及び30を含む。加熱加圧縮小ガスは、入口28及び30においてダイ14に入り、通常は矢印36及び38によって示される経路に従って2つのチャンバ40及び42を通り、狭い通路又はギャップ44及び46を通って、ダイ14の毛管22を出る際に押出された糸26に接触するようにされる。チャンバ40及び42は、加熱された縮小ガスがチャンバ40及び42を出てガス通路44及び46を通ってダイ14を出る縮小ガスストリーム(図示せず)を形成するように設計される。縮小ガスの加熱ストリームの温度及び圧力は広範にわたって変えることができる。例えば、加熱された縮小ガスは、約100℃から約400℃、一実施形態においては約200℃から約350℃の温度で適用することができる。加熱された縮小ガスは、約0.5psigから約20psig、より具体的には約1psigから約10psigの圧力で適用することができる。
【0041】
エアプレート48及び50の位置は、ダイ14のダイ先端部分52と組み合わされて、チャンバ40及び42並びに通路44及び46を定め、縮小ガス通路44及び46の幅54が広くなるか又は狭くなるようにダイ先端部分52に対して調節して、縮小ガスの速度を変えることなく所与の時間にわたって空気通路44及び46を通過する縮小ガスの体積を変化させることができる。さらに、一実施形態においては、エアプレート48及び50はまた、図3に示されるような「凹型」ダイ先端部構成か又は図4に示されるような凸型ダイ先端部構成がもたらされるように上方に及び下方に調節することができる。一般に、約20psigより小さい縮小ガス圧力と共に、普通は同一である、約0.20インチより大きくない空気通路幅を用いることが好ましい。ほぼ連続するマイクロファイバが製造される場合には、より低い縮小ガス速度及びより広い空気通路ギャップが通常は好ましい。
【0042】
図1を再び参照すると、2つの縮小ガスストリームが収束して1つのガスストリームを形成し、溶融糸26が直線状に配置された毛管22を出る際に、ガスストリームが溶融糸26を随伴し、毛管22の直径より小さい直径に縮小して繊維にし、すなわち縮小の程度に応じて小直径のマイクロファイバ(26としても示される)にする。一般に、縮小ガスは、少なくとも約100℃から約400℃の温度で溶融糸26に適用される。一実施形態においては、少なくとも約200℃から約350℃の温度、少なくとも約0.5psigから約20psig又はそれ以上の圧力である。ガスにより運ばれた繊維26は、縮小ガスの作用によって、図1に示された実施形態においては、通常はローラ57によって駆動される有孔エンドレスベルト56である収集手段の上に運ばれる。
一実施形態においては、ほぼ連続する繊維26は、ベルト56の表面上に形成し、堆積させることができる。しかしながら、別の実施形態においては、繊維26は、縮小ガスの速度、縮小ガスの温度、及び所与の時間にわたって空気通路を通過する縮小ガスの体積を変化させることによってほぼ不連続な形で形成することができる。エンドレスベルト手段のような他の有効手段を代替的に用いることができる。
【0043】
図1に示されたベルト56はまた、有効ベルト56の表面の下に及びローラ57の間に配置された1つ又はそれ以上の真空ボックス(図示せず)を含むことができる。この実施形態においては、繊維26は、図1の矢印58によって示されるように、回転するベルト56の表面上に繊維性不織エラストマーウェブ18として収集される。真空ボックスは、ベルト56の表面上の繊維26の保持を助ける。典型的には、メルトブローダイ14のダイ先端部分52の先端部24は、その上に繊維26が集積される有効エンドレスベルト56の表面より約4インチから約24インチ離れている。堆積された繊維26は、凝集性の、すなわち凝集力のある繊維性不織エラストマーウェブ18を形成することができ、交絡したウェブ18の繊維を互いに押しつけてウェブ18の一体性を改善するように設計される一対のピンチローラ60及び62によって有孔エンドレスベルト56から除去することができる。
【0044】
一実施形態においては、本発明の不織ウェブは、一実施形態においては本発明の熱可塑性弾性組成物から形成された繊維及び/又はフィラメント、並びに不織エラストマーウェブ18として集積される前に押出された糸26と共に組み入れられる1つ又はそれ以上の個別の固体材料粒子を含むコフォームウェブといった複合材料とすることができる。例えば、綿繊維、木材パルプ繊維、ポリエステル繊維もしくは他の形式の繊維又は粒子といった1つ又はそれ以上の繊維を糸26に組み入れることが望ましい。こうした繊維又は粒子の2つ又はそれ以上のブレンドを組み入れることもできる。これは、コフォーム装置を用いることによって達成可能である。幾つかの形式のコフォーム構成が、当該技術分野では良く知られている。本発明の弾性繊維性不織ウェブを形成するのに用いるのに適した可能なコフォーム装置の一実施形態は、図5に70として概略的に示される。
【0045】
図5に示されるように、繊維26を形成した後に、第2の繊維又は粒子72のストリームを、繊維26のストリームにほぼ一様に注入することができる。繊維26のストリームの全体にわたるほぼ一様な第2繊維72の分布は、一実施形態においては、第2繊維72を含んだ第2ガスストリーム(図示せず)と繊維26のストリームとを合流させることによって達成される。この合流を達成するための装置は、第2繊維78のマット又はバットを個々の第2繊維72に分離するようになった複数の歯76を有する従来のピッカーロール74を含む。ピッカーロール74に送られる第2繊維78のマット又はバットは、パルプ繊維のシート(エラストマー繊維とパルプ繊維の2成分混合物が望まれる場合)、ステープル繊維のマット又はバット(エラストマー繊維とパルプ繊維の2成分混合物が望まれる場合)、或いはパルプ繊維のシートとステープル繊維のマット又はバットとの両方(エラストマー繊維とパルプ繊維とステープル繊維の3成分混合物が望まれる場合)とすることができる。1つ又はそれ以上のステープル繊維及び/又は1つ又はそれ以上のパルプ繊維の他の組み合わせを用いることもできる。
【0046】
第2繊維72のシート又はマットは、ローラ構成80によってピッカーロール74に送られる。ピッカーロール74の歯76がシート又はマット78を別々の第2繊維72に分離した後に、個々の第2繊維72が形成ダクト又はノズル82を通ってエラストマー繊維26のメルトブローンストリームに向けて運ばれる。ハウジング84が、ピッカーロール74を囲み、ハウジング84とピッカーロール74の表面との間に通路又はギャップ86を与える。好ましくは空気であるガス(図示せず)が、ガスダクト88によってピッカーロール74の表面とハウジング84との間の通路又はギャップ86に供給される。ガスダクト88は、形成ダクト又はノズル82と通路86とのほぼ接合部90において通路又はギャップ86に入ることが好ましい。ガスは、第2繊維72をピッカーロール74の歯76により形成ダクト又はノズル82を通してピッカーロール74の歯76の速度に近い速度で運ぶための媒体として働くのに十分なだけの量で供給される。
【0047】
満足な第2繊維72の速度を維持する一助として、形成ダクト又はノズル82の縦方向軸線が、形成ダクト又はノズル82の接合部90におけるピッカーロール74の表面の接線である平面にほぼ平行となり、ギャップ86をもつように形成ダクト又はノズル82を配置することができる。この配置の結果として、第2繊維72の速度は、第2繊維72と形成ダクト又はノズル82の壁との接触によって実質的に変化しない。第2繊維72が、マット又はシート78から分離された後にピッカーロール74の歯76と接触したまま残る場合には、形成ダクト又はノズル82の軸線は、第2繊維72がピッカーロール74の歯76から係合解除地点における第2繊維72の速度方向に位置合わせされるように適切に調節することができる。必要であれば、第2繊維72とピッカーロール74の歯76との係合解除は、ダクト92を通る加圧ガス、すなわち空気の適用によって補助される。
【0048】
ダイ先端部24に対する形成ダクト又はノズル82の高さ94は、コフォーム形成された製品の特性が変化するように調節することができる。また、ダイ先端部24からのノズル82の先端部98の距離96の変化によって、コフォーム形成された最終製品の変化が達成される。高さ94及び距離96値はまた、繊維26に付加される材料と共に変化する。ピッカーロール74に沿った形成ダクト又はノズル82の幅、及び形成ダクト又はノズル82がピッカーロール74から延びる長さ100もまた、メルトブローン繊維26のストリームの全体にわたる第2繊維72の最適な分布を得るのに重要である。一般に、形成ダクト又はノズル82の長さ100は、装置設計が許す限り短くされる。長さ100は、普通は、ピッカーロール74の半径にほぼ等しい最小長さに制限される。形成ダクト又はノズル82の幅は、ピッカーロール74に送られるシート又はマット78の幅を超えるべきではない。
【0049】
図5は、第2繊維72を運ぶガスストリームが、2つのガスストリームの合流点における繊維26のストリームの移動方向にほぼ垂直な方向に移動することを示しているが、2つのストリームの他の合流角度を用いることもできる。第2繊維72を運ぶガスストリームの速度は、普通は、繊維26を細くするガスストリームの速度より小さくなるように調節される。これは、ストリームが、合流し、一体化した後に、繊維26のストリームとほぼ同じ方向に流れることを可能にする。実に、2つのストリームの合流は、第2繊維72のストリームが繊維26のストリームに引き込まれる、やや吸気作用に似ている方法で達成されることが好ましい。一実施形態においては、2つのガスストリーム間の速度差は、第2繊維72が繊維26に乱れた形で一体化されて、第2繊維72が繊維26とまんべんなく混合されることになるようにされる。一般に、2つのストリーム間の速度差の増加によって、繊維26への第2繊維72のより均質な一体化がもたらされ、2つのストリーム間の速度差の減少によって、通常は繊維26内での第2繊維72の集中領域がもたらされることが予想される。一般に、製造速度を増すためには、繊維26のストリームを随伴し、細くするガスストリームが、例えば約200から約1000フィート毎分の高い初期速度を有し、第2繊維72を運ぶガスストリームが、例えば約50から約200フィート毎分の低い初期速度を有することが好ましい。もちろん、押出された糸26を随伴し、エラストマーマイクロファイバになるように細くするガスストリームが、メルトブローダイ14の空気通路44及び46を出た後に、該ストリームは直ちに広がり、速度が減少する。
【0050】
前述のように、第2繊維72のストリームが繊維26のストリームに合流し、一体化して、第2繊維72がメルトブローン繊維26のストリームの全体にわたってほぼ一様に分布した後に、繊維26と第2繊維72との複合ストリームが形成される。繊維26は、第2繊維72が繊維26に組み入れられる時点では依然として半溶融状態で粘着性があり、こうした状態では、第2繊維72は、繊維26内に機械的に交絡するだけでなく、普通は、繊維26に熱結合されることになる。しかしながら、繊維26が、第2繊維72が組み入れられる時点で半溶融状態及び粘着性ではない場合には、第2繊維72は、繊維26内で機械的に交絡するのみである。
【0051】
繊維26と第2繊維72の複合ストリームを、第2繊維72が全体にわたってほぼ一様に分布され、必要であればウェブ18の繊維26に結合された、エラストマー繊維26の繊維性不織エラストマーウェブ18に変換するために、複合ストリーム102の経路内に集積装置が配置される。集積装置は、それに複合ストリーム102が当たってウェブ18を形成する図1に関して説明されたような回転ベルト56とすることができる。回転ベルト56の外面は多孔性であることが好ましく、回転ベルト56は、ベルト56の外面上に複合ストリーム102を保持する一助となる従来の真空手段(図示せず)を含む。他の集積装置も当業者には良く知られており、回転ベルト56の代わりに、例えば多孔性回転ドラム手段を用いることができる。その後、ウェブ18は、図1に示されたのと同じ構成の一対のニップローラ(図示せず)によってベルト56から除去することができる。
コフォーム形成された繊維性不織エラストマーウェブの所望の特性に応じて、ウェブは、少なくとも約20重量%の本発明の弾性材料を含むことができる。さらに、第2繊維は、約30重量%から約70重量%のコフォーム形成ウェブを形成することができる。一実施形態においては、第2繊維は、約50重量%から約70重量%のコフォーム形成ウェブを形成することができる。
【0052】
一実施形態においては、ピッカーロール74は、種々の粒子を含む繊維性不織エラストマーウェブ18を形成するために、従来の粒子注入システムと交換することができる。繊維性不織エラストマーウェブ18に形成される前に、コフォーム形成された繊維と粒子との両方の組み合わせを繊維26に加えることができる。
別の実施形態においては、本発明の弾性ウェブは、多層ウェブとすることができる。図10は、複合弾性材料の構成材として使用可能な異方性多層弾性繊維性ウェブを形成する工程の概略図である。異方性弾性繊維性ウェブに用いられる繊維及びフィラメントを形成する際に、押出可能なエラストマーポリマーのペレット又はチップなど(図示せず)が押出器12及び108のホッパー10及び104に導入される。
【0053】
各押出器は、従来の駆動モータ(図示せず)によって駆動される押出スクリュ(図示せず)を有する。ポリマーが押出器を通って前進する際に、駆動モータによる押出スクリュの回転のために、ポリマーは溶融状態まで徐々に加熱される。ポリマーを溶融状態まで加熱することは、ポリマーが押出器12の個別の加熱区域を通ってメルトブローダイ14(図1に示されたのと同様の)に向けて、及び押出器108を通って連続フィラメント形成手段112に向けて前進する際に、その温度が徐々に高められる、というような複数の個別の段階において達成することができる。メルトブローダイ14及び連続フィラメント形成手段112は、熱可塑性樹脂の温度が押出しのために高いレベルに維持される、さらに別の加熱区域とすることができる。押出器12及び108、メルトブローダイ14並びに連続フィラメント形成手段112の加熱は、種々の従来の加熱手段(図示せず)のいずれかを用いて達成することができる。
【0054】
異方性弾性繊維ウェブのエラストマーフィラメント成分は、種々の押出技術を用いて形成することができる。例えば、弾性フィラメントは、通常は押出された糸を細くするために押出された糸と同じ方向に流れる加熱ガスストリーム(すなわち主空気流)を除去するように修正された1つ又はそれ以上の従来のメルトブローダイ手段を用いて形成することができる。この修正されたメルトブローダイ手段112は、普通は、集積面56の移動方向をほぼ横断する方向に有孔集積ベルト56を横切って延びる。修正されたダイ手段112は、ダイの横断方向長さに沿って配列された小直径毛管の直線アレイ116を含み、ダイの横断方向長さは、製造されるエラストマーフィラメントの平行な列の所望の幅とほぼ同じくらいの長さである。すなわち、ダイの横断方向寸法は、ダイ毛管の直線アレイによって定められる寸法である。典型的には、毛管の直径は、約0.01インチから約0.02インチ、例えば、約0.0145から約0.018インチのオーダーとなる。ダイ面の直線1インチあたり約5から約50の毛管が設けられる。典型的には、毛管の長さは、約0.05インチから約0.20インチ、例えば、約0.113インチから約0.14インチの長さとされる。メルトブローダイは、横断方向に約20インチから約60インチ又はそれ以上延びることができる。
【0055】
ダイ先端部を通過して流れる加熱ガスストリーム(すなわち主空気流)が大いに減少されるか又はなくされるので、ダイ先端部を断熱するか、又は押出されたポリマーが溶融状態のままであり、ダイ先端部の中を流動可能であることを保証するために加熱要素を設けることが望ましい。ポリマーは、修正されたダイ112の毛管アレイ116から押出されて、押出エラストマーフィラメント118を形成する。
押出エラストマーフィラメント118は、修正されたダイ112の毛管アレイ116を去る際の初期速度を有する。これらのフィラメント118は、弾性フィラメント118の初期速度と少なくとも同じ速度で移動する有孔面56上に堆積される。この有孔面56は、通常はローラ57によって駆動されるエンドレスベルトである。フィラメント118は、ほぼ平行に位置合わせされた状態で、矢印58によって示されるように回転するエンドレスベルト56の形成面上に堆積される。真空ボックス(図示せず)は、ベルト56の表面上にマトリックスを保持する一助として用いることができる。ダイ112の先端部は、その上に連続弾性フィラメント118が集積される有孔ベルト56の表面に実施上できるだけ近くされるべきである。例えば、この形成距離は、約2インチから約10インチとすることができる。この距離は、約2インチから約8インチであることが望ましい。
【0056】
ほぼ平行な列へのフィラメント118の位置合わせを強化するために、及び/又は所望の直径を達成するようにフィラメント118を伸ばすために、弾性フィラメント118の初期速度より非常に大きい速度で移動する有孔面56を有することが望ましい。例えば、エラストマーフィラメント118の位置合わせは、エラストマーフィラメント118の初期速度より約2倍から約10倍大きい速度で移動する有孔面56を有することによって強化される。必要であれば、さらに大きい速度差を用いることができる。有孔面56の速度の特定の選択には異なる要因が影響するが、有孔面の速度は、典型的には、エラストマーフィラメント118の初期速度より約4から約8倍速くされる。
連続エラストマーフィラメントは、通常はダイ面上の毛管の密度に対応する材料の幅1インチ当たりの密度で形成されることが望ましい。例えば、材料の幅1インチあたりのフィラメント密度は、材料の幅1インチあたり約10から約120フィラメントの範囲とすることができる。典型的には、1つのフィラメント形成ダイにつき、より低いフィラメント密度(例えば、幅1インチあたり10−35フィラメント)を達成することができる。多数のフィラメント形成装置バンクにおいて、より高い密度(例えば、幅1インチあたり35−120フィラメント)を達成することができる。
【0057】
異方性ウェブのメルトブローン繊維成分18は、上記の図1で説明されたのと同じ方法でエラストマーフィラメント118上に形成し、堆積させることができる。製品異方性ウェブ130は、少なくとも約20重量%のエラストマーフィラメントを含むことができる。一実施形態においては、異方性ウェブ130は、約20重量%から約80重量%のエラストマーフィラメントを含むことができる。
本発明の低坪量弾性ウェブは、優れた弾性特性を呈しながら、約5グラム毎平方メートルから約200グラム毎平方メートルの範囲の坪量を有することができる。一実施形態においては、本発明の弾性ウェブ又はフィルムは、約5グラム毎平方メートルから約100グラム毎平方メートルの範囲、例えば、約16グラム毎平方メートルより小さい坪量を有することができる。一実施形態においては、本発明の弾性ウェブ又はフィルムは、約12グラム毎平方メートルより小さい坪量を有することができる。一実施形態においては、弾性ウェブ又はフィルムは、ウェブの伸ばされていない長さより50%大きい長さにおいて少なくとも約450グラム力の張力を呈することができる。
【0058】
一実施形態においては、本発明は、ここで開示される少なくとも1層の弾性ウェブを含む複合ラミネート構造に向けられている。一般に、本発明の複合ラミネート構造の個々の層は、互いに接着剤結合することができる。例えば、ラミネート構造の層は、スプレー接着剤を用いて接着剤結合することができ、所望の弾性度を与えるために引き伸ばし、弛緩させることができる弾性ラミネート構造を形成するのに十分な結合強度をもつ。本発明の複合ラミネート弾性材料は、ストレッチ−ボンデッドラミネート材料か又はネック−ボンデッドラミネート材料とすることができる。
【0059】
1つ又はそれ以上の弾性ウェブが結合される1つ又はそれ以上のウェブは、それ自体を弾性とすることができ、より一般的には、1つ又はそれ以上の非弾性ウェブを含むことができる。通常は、弾性繊維性ウェブのような弾性材料は、ゴム状の感触を有し、複合材料の感触が重要である用途においては、ボンデッドカーデッド非弾性ポリエステル又は非弾性ポリプロピレン繊維ウェブ、スパンボンド非弾性ポリエステル又はポリプロピレン非弾性繊維ウェブ、例えば綿繊維ウェブのような非弾性セルロース繊維ウェブ、例えばMonsanto社によりCerexという商標名で市販されているナイロン6−6ウェブのようなポリアミド繊維ウェブ、及び上記の2つ又はそれ以上のブレンドを用いることができる。一般に、目的に合ったテキスタイル又は他の材料の織成及び不織ウェブを用いることができる。しかしながら、弾性ウェブ(繊維性弾性ウェブのような)の片側又は両側に、ボンデッドカーデッドポリエステルウェブ、スパンボンドポリプロピレン繊維ウェブ、並びにこれらの単層及び多層の組み合わせを結合することによって、良好な取り扱い性及び感触をもち、良好な引き伸ばし性及び収縮特性をもつ比較的安価で魅力的な複合布が得られている。
本発明の或る実施形態においては、本発明の個々の層は、互いへの改善された適合性を呈することができる。より具体的には、弾性組成物に用いられるポリオレフィンワックスは、弾性ウェブのモジュラスを増加させることに加えて、複合弾性ラミネートを形成するときに、弾性材料と、例えば不織ポリオレフィン表面材材料といった他のポリオレフィンベースの材料との適合性を改善することができると考えられる。
【0060】
複合ラミネート材料の隣接する層の間の適合性は、層を形成する材料の溶解性パラメータの差、並びに材料がより高いレベルの結晶化度を現す傾向を通じて考察することができる。例えば、ポリプロピレンの溶解性パラメータは、約7.2から約7.4(cal/cm)0.5の範囲内であり、ポリプロピレンの溶解性パラメータは、約9.2から約9.4(cal/cm)0.5の範囲内である。したがって、弾性ウェブとラミネートの隣接するウェブの両方が同じポリオレフィンを含む実施形態においては、隣接する層は、互いにより適合性があり、隣接する層が異なる材料を含むとき、例えば、弾性ラミネートがポリエチレンワックスを含有する弾性ウェブを含むとき、及びラミネートの隣接する層が不織ポリプロピレンウェブを含むときに比べて改善された結合を呈する。したがって、不織表面材がポリエチレンに基づくものである場合には、熱可塑性エラストマー組成物のためのポリオレフィンワックスには、低分子量ポリエチレンを選択することができる。
【0061】
本発明の一実施形態においては、弾性ウェブは、ポリエチレンとポリプロピレンとの両方を含む不織ウェブにラミネートすることができる。例えば、弾性ウェブは、コポリマー化されたポリエチレン及びポリプロピレン、並列二成分繊維のような二成分ポリエチレン/ポリプロピレン繊維、又はポリエチレン繊維とポリプロピレン繊維との両方を含むコフォーム不織ウェブからなる不織ウェブと組み合わせることができる。こうした実施形態においては、ポリエチレンワックスとポリプロピレンワックスとの両方を、エラストマー組成物中に含めて、結合されたラミネート中の隣接する層間の適合性をさらに改善することができる。
【0062】
一実施形態においては、本発明の複合弾性ラミネート構造は、ネック−ボンデッド又はストレッチ−ボンデッドラミネート材料のいずれかとすることができる。ここで用いられる「ネック−ボンデッド」という用語は、非弾性部材が機械方向に伸ばされてネック形成された状態で、非弾性部材に弾性部材が結合されることをいう。「ネック−ボンデッドラミネート」とは、少なくとも2つの層を有し、一方の層がネック形成された非弾性層であり、他方の層が弾性層であり、それにより横方向に弾性のある材料をもたらす複合材料のことをいう。ネック−ボンデッドラミネートの例は、全てMormanに付与された米国特許第5,226,992号、第4,981,747号、第4,965,122号及び第5,336,545号に記載されたようなものであり、全ての関連材料を引用によりここに組み入れる。
【0063】
ここで用いられる「ストレッチ−ボンデッド」という用語は、少なくとも2つの層を有し、一方の層がギャザー寄せ可能な層であり、他方の層が弾性層である複合材料のことをいう。層は、弾性層が伸ばされた状態のときに互いに接合され、層が弛緩されると、ギャザー寄せ可能な層にギャザーが寄ることになる。例えば、1つの弾性部材は、別の部材に結合することができ、弾性部材は、弛緩された長さの少なくとも約25パーセント伸ばされる。結果として得られる複合ラミネート材料は、その非弾性層が、層の結合の間に非弾性層に形成されたギャザーによって与えられる遊び又は撓みのおかげで、弾性層の引き伸ばしに伴って動くことができるので、それ自体は弾性となる。1つの形式のストレッチ−ボンデッドラミネートは、例えば、Vander Wielen他の米国特許第4,720,415号に開示されており、その全ての関連材料を引用によりここに組み入れる。
【0064】
本発明の複合ラミネート構造の層は、熱を加えずに互いに接着剤結合することができる。引き伸ばされること、薄くされること、又は個々の層への他の損傷を防止するために、ラミネート構造においては接着剤結合の使用が通常は好ましい。こうした損傷は、ラミネートの脆弱領域をもたらすことがあり、予想される使用条件下ではラミネート材料に破断又は破れが生じる可能性がある。
本発明においては、結合を形成するために高い温度を要求しないあらゆる適切な接着剤を用いることができる。例えば、一実施形態においては、両方ともFindley Adhesives社から入手可能な2525A又は2096といったスプレー接着剤を用いることができる。
ラテックス材料はまた、本発明のラミネート構造における2つの層を接合する接着剤として働くことができる。ラテックス接着剤の例は、Findley Adhesives社からのラテックス8085である。本明細書におけるあらゆる目的のために言及されるラテックスは、合成ラテックス(例えばカチオン系又はアニオン系ラテックス)、又は天然ラテックス或いはこれらの誘導体といったあらゆるラテックスとすることができる。
【0065】
ラミネート複合材料の層は、あらゆる適切な方法で接着剤結合することができる。例えば、弾性ウェブを別の層に接着剤結合して、弾性複合ラミネートを形成する方法の1つの可能性のある実施形態が、図6に示されている。図面から分かるように、弾性ウェブ18及び第2ウェブ134は、形成された後にガイドロール132及び136を用いて一緒にすることができ、層の間に接触する前に又は接触するときに層の一方又は両方に接着剤182を適用して、ラミネート材料の層を互いに結合することができる。例えば、層は、ロール110及び180間のニップ138において一緒にして、接着剤結合されたラミネート構造140を形成することができる。この実施形態においては、層は、接着剤の使用のみを通じて取り付けることができ、又は随意的に、層が一緒にされる際にニップ132において圧力を適用して、相間の結合をさらに強化することができる。接着剤は、あらゆる方法によってラミネート材料の層の一方又は両方に適用することができる。例えば、図6に示されるようなスプレー方法に加えて、公知の印刷方法、コーティング方法、又は他の適切な転写方法のいずれかを通じて接着剤を適用することができる。一実施形態においては、接着剤の坪量は、約2gsmから約50gsm、より特定的には約2gsmから約10gsmといった約1gsm又はそれ以上とすることができる。或いは、付加された接着剤の坪量は、約5gsmより小さいものとすることができる。
【0066】
本発明のラミネート構造は、2、3、4又はそれ以上の個々の層を含むことができる。例えば、ラミネート構造は、2つの他の非弾性表面材層の間に挟み込まれた単一の弾性ウェブを含むことができる。別の実施形態においては、ラミネート材料は、ラミネート構造の外側層として働くことが可能な弾性フィルムを含むことができ、1つ又はそれ以上の付加的な層(付加的な弾性ウェブを含むことができる)が弾性フィルムの片側に結合される。ラミネート構造におけるウェブの他の組み合わせが、本発明に包含される。
本発明のラミネート構造は、通常は、弾性材料を要求するいかなる物品にも用いることができる。例えば、ラミネート構造は、種々のパーソナルケア製品のような多くの異なる製品に変換され、含められる。新規なラミネート構造を用いることができる製品には、例えば、引き伸ばし可能な保護カバー及びラップ、上着、下着、婦人用衛生パッド、失禁制御パッド、及び、失禁用衣類、使い捨ておむつ、トレーニングパンツなどを含む使い捨て衣類がある。
【0067】
本発明の実施形態の1つ又はそれ以上の例について次に説明する。各例は、本発明を説明するために与えられ、本発明を限定するために与えられるものではない。実際に、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、本発明に様々な変更及び変形を行うことができることが当業者には明らかであろう。
【0068】
(試験方法)
弾性坪量
この試験は、用意されたラミネートの弾性体の坪量を求めるために用いられた。3インチ×7インチのサンプルを20インチ毎分の速度で引き伸ばして、2000グラム力(停止)における伸び百分率を求めることによって、伸び停止値が得られた。伸び停止値は、ラミネート坪量と共に、ストランドがカレンダに入る際の弾性坪量を計算するために用いられた。所与の伸び時の荷重をとり、カレンダにおける弾性坪量で割ることによって、正規化された荷重が計算される。この試験は、材料の単位弾性坪量あたりの荷重応答、すなわち引張効率を求めるものである。
【0069】
レオロジー
剪断速度の関数としての粘度を測定するのに用いられたキャピラリ・レオメータは、Rheometrics Acer2000(Advanced Capillary Extrusion Rheometer)であった。10から10000l/sの範囲の剪断速度において種々のポリマーが試験された。バレル直径は20.0mmであり、長さは300.0mmであり、使用されたダイの直径は1.0mmであった。
Acer2000を用いるレオロジー試験を行うための手順は、以下のとおりである。最初に、試験されるポリマーを押出すことによってバレルが洗い流された。全てのポリマーサンプルを押出した後に、バレルが再充填され、ポリマーがソークされる。このソーキングは、ポリマー及びバレルが試験温度との平衡に到達できるようにする。このステップが完了した後に、関心ある剪断速度が予め設定され、機器がデータ収集の準備状態になる。力が平衡化するのに伴って、剪断速度が次の事前設定速度に自動的に変化し、各速度における粘度が記録される。剪断速度の関数としての粘度を報告するグラフが生成された。
【0070】
応力伸び
Sintech l/sフレームを用いて、ポリマー及びラミネートの全ての応力−伸び機械的試験が行われた。使用されたフィルムサンプルは、ASTM D638引張試験法に指定されているタイプI「ドッグボーン」ダイを用いて切断された。サンプルは、2インチのグリップ間距離に設定されたSintech l/s試験フレームのジョーにクランプされた。クロスヘッド変位は、2インチ/分の速度に設定された。フィルムサンプルは、破断するまで引き伸ばされた。3インチ×7インチのラミネート試験片を用いて、それらの応力伸び挙動を求めた。クロスヘッド速度は20インチ/分に設定された。ラミネートサンプルは、室温(約20℃)で2000グラムに引き伸ばされた。ラミネートの既知の初期長さ、最終長さ及び幅を用いて応力及び伸びが計算された。
【0071】
応力緩和
環境チャンバに装備されたInstron1122試験フレームを用いて応力緩和試験が行われた。環境チャンバは、体温をあらわすために華氏100度に設定された。次いで、材料を4.76インチの長さに引き伸ばした(58.7%伸び)。3インチ×7インチの試験片を、3インチのグリップ間距離に設定されたジョーにクランプした。体温における荷重損失を12時間にわたって測定した。傾き及び荷重損失を計算し記録する。
【実施例1】
【0072】
これらの例に用いられたエラストマーポリマーは、ペレット形態で得られるか、又は変換前にペレットに変換された。全てのポリマーは、トリブロック又はテトラブロックバックボーン構造からなるものであった。
以下の表1に示されるような識別番号、与えられる成分、及び組成物の配合を含むエラストマーポリマー組成物を用意した。
【0073】

【0074】
図7は、種々の剪断速度における4つのサンプルについて得られた粘度を概略的に示す。図面から分かるように、粘着付与剤の除去によって粘度が増加するが、ワックス濃度の増加によって粘度が減少する。適切に高い剪断速度において、本発明のポリマー組成物の粘度は、粘着付与剤も含む組成物の粘度に匹敵する。したがって、これらの粘着付与剤を含有しないブレンドは、標準加工設備において用いるのに適している。
【実施例2】
【0075】
上記の実施例1に記載されたエラストマーポリマー組成物からなる弾性ウェブを含むストレッチ−ボンデッドラミネートを用意した。ラミネートには、1つ又は2つのスパンボンド表面材のいずれかに結合された本発明に係るエラストマーウェブが含まれた。表2は、ラミネートの標準偏差を含む、カレンダにおける(すなわち弛緩された状態とは反対の引き伸ばされた状態の)エラストマーの坪量を示す。示された値は、少なくとも5から12のサンプルの平均である。
ラミネートに用いられる弾性ウェブを形成する際に、エラストマーポリマー組成物が2つの押出器のペレットホッパーに加えられ、ここで説明され図10に示されるようなエラストマーフィラメントのほぼ平行な列の層がエラストマーメルトブローン繊維の層に自発的に結合したものを含む、異方性エラストマーウェブが形成された。50%伸びにおける全てのラミネートに関してほぼ同じ張力値の目標ウェブとなるように、各ポリマーの流動学的特性に応じて、種々の処理速度、温度、及び押出器速度を用いた。ラミネートは、実施例1において用いられたエラストマーポリマー、1つ又は2つのスパンボンド表面材、及び材料の片側又は両側に用いられたスプレー接着剤から形成された異方性弾性ウェブからなるものであった。使用されたスプレー接着剤は、Findley2525A接着剤であった。
【0076】

【0077】
表から分かるように、所与の標準偏差内で、表面材の両側における接着剤の適用が、測定され計算された全ての特性に対して与える影響は無視できるほどであった。
【0078】
表に与えられた伸び停止(STS)値の比較は、粘着付与剤を含まないポリマー組成物についての以下の結論をもたらす。
・組成物中のワックスレベルの増加によってラミネートの伸び停止値が減少する。しかしながら、実験用ポリマーの実際の伸び停止値は、ワックスと粘着付与剤とを含有する対照より高い。ベースポリマーS−EP−S−EPは、最も高いSTSを与える。
・70/30S−EB−Sポリマーは、伸び停止挙動に関してS−EP−S−EPポリマーと同様の挙動を示す。
【0079】
図8は、室温(約20℃)での伸び百分率の関数としてのラミネート中のエラストマーの坪量に関する正規化された荷重を示す。70/30組成物(サンプルID#11)は、最も高い荷重−伸び応答を与えることが図面から分かる。これは、ワックスの強化能力を示す。85:15(サンプルID#10)及び80:20(サンプルID#8)組成物は、本質的に同一の挙動を示す。しかしながら、粘着付与剤とワックス(サンプルID#12)を含有する対照は、あらゆる伸びについて最も低い荷重応答を与える。これは、強化剤としての粘着付与剤のマイナスの影響を示す。50から60%伸びにおいて、明らかに、粘着付与剤を含有しないS−EP−S−EPポリマーは、ワックスと粘着付与剤を含有する対照(S−EP−S−EP)より良好な荷重応答を与える。
【0080】
図9は、体温(約37℃)での伸び百分率の関数としてのラミネート中のエラストマーの坪量に関する正規化された荷重を示す。図から分かるように、図8に示された室温における応答と同様に、荷重損失は比例的であり、70/30組成物は、所与の伸びのとき高い荷重応答を依然として維持する。
図11は、幾つかのラミネートの応力−伸び挙動の概略図を与える。特に、図11は、上記の表2に示されたサンプルIDナンバー8、9、11及び16の応力−伸び挙動を示す。ゴム弾性理論を用いて計算されたこれらのブレンドのラミネートの最初のモジュラスは実験誤差内で同一であり、50%伸びにおける荷重は互いに同等であることが図10から分かる。S−EB−Sトリブロックコポリマーと30%ワックスとを含有し、粘着付与剤は添加されていない組成物(サンプルIDNo.16)は、最良の応力−伸び挙動を与える。
【0081】
以下の表3は、12時間にわたる体温荷重損失と、研究される種々のラミネートの時間の経過に伴う荷重損失曲線の傾きを与える。ラミネートの荷重損失及び傾き図は、ラミネートが形成される弾性ウェブの荷重損失及び傾き値と本質的に同一であることが見出された。これらの材料のパラメータのこの不変の挙動は、ポリマーを複合(ラミネート)材料に変換する工程がどんな付加的な弾性損失をも与えないことを示唆する。100%テトラ−ブロックベースポリマー(サンプルID#14)は、最初の荷重の約58%を失い、負の傾き0.10を有することが表から分かる。80/20(サンプルIDNo.8について示された条件に従って用意された第2ラミネートであるサンプルIDNo.8及び8a)及び70/30(サンプルIDNo.11)テトラブロック及びワックス含有ポリマーの荷重損失及び応力緩和値の大きさは、対照サンプル(サンプルIDNo.12)と同等であるか又はそれより僅かに小さいこともわかる。粘着付与剤の添加によって、傾きが僅かに増加する。しかしながら、85/15ブレンド(サンプルID#10)は、51%の低い荷重損失と、負の傾き0.08を与える。70/30S−EB−S/ワックスポリマーラミネート(サンプルIDNo.16)は、非常に良好な弾性特性を示し、ほんの50%の荷重損失と、負の傾き0.07を有する。図12及び図13は、表3に与えられたデータの棒グラフを示す。
【0082】

【0083】
説明のために与えられた上記の実施形態の詳細は、本発明の特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことが理解されるであろう。本発明の例示的な実施形態のうちのごく少数が上記で詳細に説明されたが、本発明の新規な教示及び利点から大幅に逸脱することなく、この例示的な実施形態に多くの修正が可能であることを当業者は容易に理解するであろう。例えば、1つの実施形態に関して記載された特徴は、本発明の他の実施形態のいずれにも組み込まれることが可能である。従ってそうした修正の全てが、以下の請求項及びその均等物に定義される本発明の特許請求の範囲に含まれることが意図される。更に、多くの実施形態は、実施形態の幾つかの利点、特に好ましい実施形態の利点の全てを達成するとは限らないと考えられ、特定の利点の欠如は、必ずしもそうした実施形態が本発明の範囲外にあることを含意すると解釈されない。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明に係る不織エラストマーウェブを形成する方法の一実施形態を示す斜視概略図である。
【図2】ダイの毛管の直線配置を示す、図1に示されたメルトブローダイの斜視図である。
【図3】ダイ先端部凹構成のダイを示す、図2の線2−2に沿って見た、図1に示されたダイの概略的断面図である。
【図4】ダイ先端部凸構成のダイを示す、図2の線2−2に沿って見た、図1に示されたダイの概略的断面図である。
【図5】不織ウェブに形成される前の、押出された溶融材料糸に個別の粒子、繊維又は他の材料を組み入れるのに用いられる構成を示すために一部が取り外されている、概略的断面図である。
【図6】本発明の複合ラミネート構造の層を組み合わせる工程の実施形態である。
【図7】種々の剪断速度における本発明の材料の粘度を示すグラフである。
【図8】室温における本発明の材料の伸びの関数としての正規化された荷重を示すグラフである。
【図9】体温における本発明の材料の伸びの関数としての正規化された荷重を示すグラフである。
【図10】本発明に係る異方性弾性繊維性ウェブを形成する例示的な工程の概略図である。
【図11】本発明のラミネート構造の伸びの関数としての応力を示すグラフである。
【図12】本発明のラミネート構造の時間の経過に伴う荷重低下を示すグラフである。
【図13】本発明のラミネート構造の時間の経過に伴う荷重低下の傾きを示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スチレンの部分を有する少なくとも1つの熱可塑性ブロックと、共役ジエン、低級アルケンポリマー、及びそれらの飽和同等物からなる群から選択された少なくとも1つのエラストマー・ポリマーブロックとを含むエラストマー・ブロックコポリマーと、
0重量%より多く約50重量%より少ないポリオレフィンワックスと、
を含む弾性ウェブ。
【請求項2】
前記弾性ウェブが、約16グラム毎平方メートルより小さい坪量を有することを特徴とする請求項1に記載の弾性ウェブ。
【請求項3】
前記弾性ウェブは、該弾性ウェブがその引き伸ばされていない長さの約50%伸ばされたときに、少なくとも約450グラム力の張力を呈することを特徴とする請求項1に記載の弾性ウェブ。
【請求項4】
前記弾性ウェブが繊維性不織弾性ウェブを含むことを特徴とする請求項1に記載の弾性ウェブ。
【請求項5】
前記繊維性不織弾性ウェブがメルトブローンウェブを含むことを特徴とする請求項4に記載の弾性ウェブ。
【請求項6】
前記繊維性不織弾性ウェブがエラストマーフィラメントを含むことを特徴とする請求項4に記載の弾性ウェブ。
【請求項7】
前記繊維性不織弾性ウェブがスパンボンド弾性ウェブを含むことを特徴とする請求項4に記載の弾性ウェブ。
【請求項8】
前記繊維性不織弾性ウェブがコフォームウェブを含むことを特徴とする請求項4に記載の弾性ウェブ。
【請求項9】
前記弾性ウェブが押出弾性フィルムを含むことを特徴とする請求項1に記載の弾性ウェブ。
【請求項10】
前記エラストマー・ブロックコポリマーが、ジブロックコポリマーを含むことを特徴とする請求項1に記載の弾性ウェブ。
【請求項11】
前記エラストマー・ブロックコポリマーが、トリブロックコポリマーを含むことを特徴とする請求項1に記載の弾性ウェブ。
【請求項12】
前記トリブロックコポリマーが、ポリスチレン/ポリ(エチレン−プロピレン)/ポリスチレンブロックコポリマーを含むことを特徴とする請求項11に記載の弾性ウェブ。
【請求項13】
前記トリブロックコポリマーが、ポリスチレン/ポリ(エチレン−ブチレン)/ポリスチレンブロックコポリマーを含むことを特徴とする請求項11に記載の弾性ウェブ。
【請求項14】
前記ブロックコポリマーがテトラブロックコポリマーを含むことを特徴とする請求項1に記載の弾性ウェブ。
【請求項15】
前記テトラブロックコポリマーが、ポリスチレン/ポリエチレン/ポリ(エチレン−プロピレン)/ポリスチレンブロックコポリマーを含むことを特徴とする請求項14に記載の弾性ウェブ。
【請求項16】
前記テトラブロックコポリマーが、ポリスチレン/ポリ(エチレン−プロピレン)/ポリスチレン/ポリ(エチレン−プロピレン)ブロックコポリマーを含むことを特徴とする請求項14に記載の弾性ウェブ。
【請求項17】
前記ポリオレフィンが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、及びこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の弾性ウェブ。
【請求項18】
前記ポリオレフィンワックスが、エチレンコポリマー、プロピレンコポリマー、ブテンコポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の弾性ウェブ。
【請求項19】
前記弾性ウェブが、約5重量%から約40重量%までの間のポリオレフィンワックスを含むことを特徴とする請求項1に記載の弾性ウェブ。
【請求項20】
前記弾性ウェブがほぼ粘着付与剤を含まないことを特徴とする請求項1に記載の弾性ウェブ。
【請求項21】
前記弾性ウェブが粘着付与剤を含有しないことを特徴とする請求項20に記載の弾性ウェブ。
【請求項22】
0重量%より多く約50重量%より少ないポリオレフィンワックス、及び、スチレンの部分を有する少なくとも1つの熱可塑性ブロックと、共役ジエン、低級アルケンポリマー及びそれらの飽和同等物からなる群から選択された少なくとも1つのエラストマー・ポリマーブロックとを有するエラストマー・ブロックコポリマーを含む弾性ウェブと、
前記弾性ウェブに接着取り付けされた第2ウェブと、
を含む弾性ラミネート構造。
【請求項23】
前記弾性ウェブが、約16グラム毎平方メートルより小さい坪量を有することを特徴とする請求項22に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項24】
前記弾性ウェブは、該弾性ウェブがその引き伸ばされていない長さの約50%伸ばされたときに、少なくとも約450グラム力の張力を呈することを特徴とする請求項22に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項25】
前記第2ウェブが、ホットメルト接着剤以外のスプレー接着剤により前記弾性ウェブに接着取り付けされることを特徴とする請求項22に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項26】
前記第2ウェブが不織ウェブを含むことを特徴とする請求項22に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項27】
前記第2ウェブが、ポリオレフィン繊維を含むメルトブローン又はスパンボンド不織ウェブからなることを特徴とする請求項26に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項28】
前記ポリオレフィン繊維が、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、及びこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項27に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項29】
前記ポリオレフィン繊維が二成分繊維を含むことを特徴とする請求項27に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項30】
前記ポリオレフィン繊維と前記ポリオレフィンワックスが同一のポリオレフィンを含むことを特徴とする請求項27に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項31】
前記エラストマー・ブロックコポリマーが、1つ又はそれ以上のポリエチレン−ポリプロピレンブロックを含むことを特徴とする請求項22に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項32】
前記弾性ウェブが、ポリスチレン/ポリ(エチレン−ブチレン)/ポリスチレンブロックコポリマーを含むことを特徴とする請求項22に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項33】
前記弾性ウェブが、ポリスチレン/ポリエチレン/ポリ(エチレン−プロピレン)/ポリスチレンブロックコポリマーを含むことを特徴とする請求項22に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項34】
前記弾性ラミネート構造が、ストレッチ−ボンデッドラミネートであることを特徴とする請求項22に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項35】
前記弾性ラミネート構造が、ネック−ボンデッドラミネートであることを特徴とする請求項22に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項36】
前記弾性ウェブが、メルトブローンウェブ、スパンボンドウェブ、異方性ウェブ、及びフィルムからなる群から選択されることを特徴とする請求項22に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項37】
前記弾性ウェブがフィラメントを含むことを特徴とする請求項22に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項38】
前記弾性ウェブがコフォームウェブを含むことを特徴とする請求項22に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項39】
前記弾性ウェブがほぼ粘着付与剤を含まないことを特徴とする請求項22に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項40】
前記弾性ウェブが粘着付与剤を含有しないことを特徴とする請求項39に記載の弾性ウェブ。
【請求項41】
前記ラミネート構造がさらに、少なくとも1つの付加的な層を含むことを特徴とする請求項22に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項42】
0重量%より多く約50重量%より少ないポリオレフィンワックス、及び、スチレンの部分を有する少なくとも1つの熱可塑性ブロックと、共役ジエン、低級アルケンポリマー及びそれらの飽和同等物からなる群から選択された少なくとも1つのエラストマー・ポリマーブロックとを有するエラストマー・ブロックコポリマーを含む弾性ウェブと、
第2ウェブと、
前記弾性ウェブと前記第2ウェブを互いに接着取り付けする、前記弾性ウェブと前記第2ウェブとの間のスプレー接着剤と、
を含む弾性ラミネート構造。
【請求項43】
前記第2ウェブが不織ウェブを含むことを特徴とする請求項42に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項44】
前記第2ウェブが、ポリオレフィン繊維を含むメルトブローン又はスパンボンド不織ウェブからなることを特徴とする請求項43に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項45】
前記ポリオレフィン繊維が、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、及びこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項44に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項46】
前記ポリオレフィン繊維が二成分繊維を含むことを特徴とする請求項44に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項47】
前記ポリオレフィン繊維と前記ポリオレフィンワックスが同一のポリオレフィンを含むことを特徴とする請求項44に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項48】
前記エラストマー・ブロックコポリマーが、1つ又はそれ以上のポリエチレン−ポリプロピレンブロックを含むことを特徴とする請求項42に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項49】
前記ブロックコポリマーが、ポリスチレン/ポリ(エチレン−ブチレン)/ポリスチレンブロックコポリマーを含むことを特徴とする請求項42に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項50】
前記ブロックコポリマーが、ポリスチレン/ポリエチレン/ポリ(エチレン−プロピレン)/ポリスチレンブロックコポリマーを含むことを特徴とする請求項42に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項51】
前記弾性ラミネート構造が、ストレッチ−ボンデッドラミネートであることを特徴とする請求項42に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項52】
前記弾性ラミネート構造が、ネック−ボンデッドラミネートであることを特徴とする請求項42に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項53】
前記弾性ウェブが、メルトブローンウェブ、スパンボンドウェブ、異方性ウェブ、及びフィルムからなる群から選択されることを特徴とする請求項42に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項54】
前記弾性ウェブがフィラメントを含むことを特徴とする請求項42に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項55】
前記弾性ウェブがほぼ粘着付与剤を含まないことを特徴とする請求項42に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項56】
前記弾性ウェブが粘着付与剤を含有しないことを特徴とする請求項55に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項57】
前記ラミネート構造がさらに、少なくとも1つの付加的な層を含むことを特徴とする請求項42に記載の弾性ラミネート構造。
【請求項58】
弾性ラミネート構造を含むパーソナルケア製品であって、前記弾性ラミネート構造が、
(a)0重量%より多く約50重量%より少ないポリオレフィンワックス、及び、スチレンの部分を有する少なくとも1つの熱可塑性ブロックと、共役ジエン、低級アルケンポリマー及びそれらの飽和同等物からなる群から選択された少なくとも1つのエラストマー・ポリマーブロックとを有するエラストマー・ブロックコポリマーを含む弾性ウェブと、
(b)第2不織ウェブと、
(c)前記弾性ウェブと前記第2ウェブを互いに接着取り付けする、前記弾性ウェブと前記第2ウェブとの間のスプレー接着剤と、
を含むパーソナルケア製品。
【請求項59】
前記第2ウェブが、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、及びこれらの混合物からなる群から選択されるポリオレフィン繊維を含有するメルトブローン又はスパンボンド不織ウェブを含むことを特徴とする請求項58に記載のパーソナルケア製品。
【請求項60】
前記ポリオレフィン繊維と前記ポリオレフィンワックスが同一のポリオレフィンを含むことを特徴とする請求項59に記載のパーソナルケア製品。
【請求項61】
前記弾性ラミネート構造が、ストレッチ−ボンデッドラミネートであることを特徴とする請求項58に記載のパーソナルケア製品。
【請求項62】
前記弾性ウェブがフィラメントを含むことを特徴とする請求項58に記載のパーソナルケア製品。
【請求項63】
前記弾性ラミネート構造が、ネック−ボンデッドラミネートであることを特徴とする請求項58に記載のパーソナルケア製品。
【請求項64】
前記弾性ウェブが、メルトブローンウェブ、スパンボンドウェブ、又はフィルムを含むことを特徴とする請求項58に記載のパーソナルケア製品。
【請求項65】
前記弾性ウェブが実質的に粘着付与剤を含まないことを特徴とする請求項58に記載のパーソナルケア製品。
【請求項66】
前記ラミネート構造が少なくとも1つの付加的な層を含むことを特徴とする請求項58に記載のパーソナルケア製品。
【請求項67】
前記パーソナルケア製品が使い捨て衣類であることを特徴とする請求項58に記載のパーソナルケア製品。
【請求項68】
前記使い捨て衣類が、失禁用衣類、使い捨ておむつ、及び使い捨てトレーニングパンツからなる群から選択されることを特徴とする請求項58に記載のパーソナルケア製品。
【請求項69】
前記パーソナルケア製品が保護カバーを含むことを特徴とする請求項58に記載のパーソナルケア製品。
【請求項70】
前記パーソナルケア製品が婦人用衛生パッドであることを特徴とする請求項58に記載のパーソナルケア製品。
【請求項71】
前記パーソナルケア製品が失禁制御パッドであることを特徴とする請求項58に記載のパーソナルケア製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2006−512491(P2006−512491A)
【公表日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−564749(P2004−564749)
【出願日】平成15年9月26日(2003.9.26)
【国際出願番号】PCT/US2003/030274
【国際公開番号】WO2004/061181
【国際公開日】平成16年7月22日(2004.7.22)
【出願人】(504460441)キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (396)
【Fターム(参考)】