説明

改善されたリサイクル性を有するコポリエステル及びブレンド、それらの製造方法並びにそれらから製造された物品

本発明の一面として、(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%、(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%を含むジカルボン酸成分と(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%及び(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール残基約40〜約58モル%を含むグリコール成分を含む少なくとも1種のポリエステルを含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、そして前記ポリエステルのインヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.50〜1.0dL/gである押出ブロー成形品を記載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、コポリエステル、ブレンド及びそれらから製造された物品に関する。これらのコポリエステルは、ポリエチレンテレフタレート(PET)のリサイクルプロセスにおいて改善されたリサイクル性を有し、押出ブロー成形法に使用できる。別の態様において、本発明は、溶融強度、高いガラス転移温度(Tg)、特定のインヘレント粘度、低いヘイズ値及び短い半結晶化時間(short crystallization half-time)の特定の組合せを有し且つ比較的大型の硬質容器を含む造形品(shaped article)に容易に成形できる、テレフタル酸、エチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール及び少なくとも1種の分岐剤モノマーの残基を含んでなるコポリエステルに関する。
【背景技術】
【0002】
消費者は、パッケージの内容物に対する視認性を重視すると同時に、ポリエステルから製造された容器の靭性及び光沢を高く評価する。このような属性の組合せのため、市販されている最も一般的な型の透明容器は、射出延伸ブロー成形法(ISBM)によって製造されたポリエチレンテレフタレート(PET)製容器である。しかし、ISBM法は、均一な形状に限定され、スルーハンドル(through-handle)を含むボトルを製造できない。ハンドルは丸形又は角形容器の把持が困難となったより大型のボトルサイズにおいて望ましい。スルーハンドルを含むより大型ボトルは、押出ブロー成形(EBM)法でしか製造できないと考えられている。
【0003】
射出延伸ブロー成形法(ISBM)において使用されるPET(ポリエチレンテレフタレート)組成物は、結晶融点が高く且つ結晶化速度が速いために溶融強度が低いので、押出ブロー成形(EBM)法では容易に加工できない。特許文献1は、押出ブロー成形法において特に有用な、完全に非晶質であるか又は結晶化速度の遅いPET関連コポリエステル組成物を記載している。これらの組成物は、テレフタル酸又はDMT(1,4−ジメチルテレフタレート)部分、エチレングリコール残基及び25〜75モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノール残基並びに0.05〜1モル%の分岐剤を含む。これらの組成物は、ISBM PET容器と同様な明澄度、光沢度及び靭性を有する容器を生じるので、押出ブロー成形飲料容器に特に望ましい。
【0004】
残念ながら、特許文献1に記載された組成物から製造された容器は、PETリサイクル流において問題を引き起こすことがある。これらの容器からの粉砕フレーク(ground flake)は、140〜180℃に設定された乾燥機で乾燥機の壁に粘着するか又はISBM PET容器フレークと凝集塊を形成することがある。これらの容器からの粉砕フレークがISBM PET容器フレーク中に混合すると、曇った(hazy)フィルム、シート又はボトルが形成されることもあり得る。特許文献1に記載された組成物をPETリサイクル流から選別することは可能である。しかし、これよりはるかに望ましい解決法は、透明容器に押出ブロー成形できる材料であるが、PETリサイクル流中に存在するよりもはるかに高いレベルで、PETリサイクル流中において問題のない材料を見出すことである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第4,983,711号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、射出延伸ブロー成形用に使用されるPETよりも結晶化が遅く、その結果として押出ブロー成形法及び異形押出法に使用でき、且つPETリサイクル流においても問題のない透明な材料が、当業界で必要とされている。このような材料は、低いヘイズ値、短い半結晶化時間、加工時に製造装置に著しい粘着を起こさないという性質のうち1つ又はそれ以上の組合せを有する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一面(aspect)において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;及び
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノールから選ばれた少なくとも1種の二官能性グリコールの残基約40〜約58モル%
を含むグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.01〜1.0モル%
を含む少なくとも1種のポリエステルを含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、そして前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、前記ポリエステルのインヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.50〜1.0dL/gである押出ブロー成形品を提供する。
【0008】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール残基約40〜約58モル%;及び
(iii)ジエチレングリコール残基約2モル%若しくはそれ以下
から本質的になるグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.01〜1.0モル%
を含む少なくとも1種のポリエステルを含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、前記ポリエステルのインヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.70〜0.80dL/gである押出ブロー成形品を提供する。
【0009】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール残基約40〜約58モル%;及び
(iii)ジエチレングリコール残基約2モル%若しくはそれ以下
からなるグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.01〜1.0モル%
を含む少なくとも1種のポリエステルを含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、前記ポリエステルのインヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.70〜0.80dL/gである押出ブロー成形品を提供する。
【0010】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;並びに
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、p−キシレングリコール、1,3−プロパンジオール及び1,4−ブタンジオール又はそれらの混合物から選ばれた少なくとも1種の二官能性グリコールの残基約40〜約58モル%
を含むグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.1〜0.6モル%
を含む少なくとも1種のポリエステルを含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、前記ポリエステルのインヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.70〜0.80dL/gである押出ブロー成形品を提供する。
【0011】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;並びに
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール及び2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール又はそれらの混合物から選ばれた少なくとも1種の二官能性グリコールの残基約40〜約58モル%
を含むグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.1〜0.6モル%
を含む少なくとも1種のポリエステルを含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、前記ポリエステルのインヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.70〜0.80dL/gである押出ブロー成形品を提供する。
【0012】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;並びに
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール及びネオペンチルグリコール又はそれらの混合物から選ばれた少なくとも1種の二官能性グリコールの残基約40〜約58モル%
を含むグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.1〜0.6モル%
を含む少なくとも1種のポリエステルを含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、前記ポリエステルのインヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.70〜0.80dL/gである押出ブロー成形品を提供する。
【0013】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;及び
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール残基約40〜約58モル%
を含むグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.1〜0.6モル%
を含む少なくとも1種のポリエステルを含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、前記ポリエステルのインヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.70〜0.80dL/gである押出ブロー成形品を提供する。
【0014】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール残基約40〜約58モル%;及び
(iii)ジエチレングリコール残基約2モル%又はそれ以下
から本質的になるグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.1〜0.6モル%
からなる少なくとも1種のポリエステルを含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、前記ポリエステルのインヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.70〜0.80dL/gである押出ブロー成形品を提供する。
【0015】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール残基約40〜約58モル%;及び
(iii)ジエチレングリコール残基約2モル%又はそれ以下
を含むグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.1〜0.6モル%
からなる少なくとも1種のポリエステルを含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、前記ポリエステルのインヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.70〜0.80dL/gである押出ブロー成形品を提供する。
【0016】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;並びに
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、p−キシレングリコール、1,3−プロパンジオール及び1,4−ブタンジオール又はそれらの混合物から選ばれた少なくとも1種の二官能性グリコールの残基約40〜約58モル%
を含むグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.01〜1.0モル%
を含む少なくとも1種のポリエステルを含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、前記ポリエステルのインヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.70〜0.80dL/gであり且つ前記ポリエステルが、ASTM D1003,方法 Aによって測定した場合に、3%未満のヘイズ値を有する押出ブロー成形品を提供する。
【0017】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;並びに
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール及び2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール又はそれらの混合物から選ばれた少なくとも1種の二官能性グリコールの残基約40〜約58モル%
を含むグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.01〜1.0モル%
を含む少なくとも1種のポリエステルを含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、前記ポリエステルのインヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.70〜0.80dL/gであり且つ前記ポリエステルが、ASTM D1003,方法 Aによって測定した場合に、3%未満のヘイズ値を有する押出ブロー成形品を提供する。
【0018】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;並びに
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール及びネオペンチルグリコール又はそれらの混合物から選ばれた少なくとも1種の二官能性グリコールの残基約40〜約58モル%
を含むグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.01〜1.0モル%
を含む少なくとも1種のポリエステルを含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、前記ポリエステルのインヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.70〜0.80dL/gであり且つ前記ポリエステルが、ASTM D1003,方法 Aによって測定した場合に、3%未満のヘイズ値を有する押出ブロー成形品を提供する。
【0019】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;及び
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール残基約40〜約68モル%
を含むグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.01〜1.0モル%
を含む少なくとも1種のポリエステルを含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、前記ポリエステルのインヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.70〜0.80dL/gであり且つ前記ポリエステルが、ASTM D1003,方法 Aによって測定した場合に、3%未満のヘイズ値を有する押出ブロー成形品を提供する。
【0020】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール残基約40〜約58モル%;及び
(iii)ジエチレングリコール残基約2モル%又はそれ以下
から本質的になるグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.01〜1.0モル%
を含む少なくとも1種のポリエステルを含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、前記ポリエステルのインヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.70〜0.80dL/gであり且つ前記ポリエステルが、ASTM D1003,方法 Aによって測定した場合に、3%未満のヘイズ値を有する押出ブロー成形品を提供する。
【0021】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール残基約40〜約58モル%;及び
(iii)ジエチレングリコール残基約2モル%又はそれ以下
からなるグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.01〜1.0モル%
を含む少なくとも1種のポリエステルを含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、前記ポリエステルのインヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.70〜0.80dL/gであり且つ前記ポリエステルが、ASTM D1003,方法 Aによって測定した場合に、3%未満のヘイズ値を有する押出ブロー成形品を提供する。
【0022】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;並びに
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、p−キシレングリコール、1,3−プロパンジオール及び1,4−ブタンジオール又はそれらの混合物から選ばれた少なくとも1種の二官能性グリコールの残基約40〜約58モル%
を含むグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.01〜1.0モル%
を含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、インヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.50〜1.0dL/gである少なくとも1種のポリエステルを含む。
【0023】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;並びに
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール及び2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール又はそれらの混合物から選ばれた少なくとも1種の二官能性グリコールの残基約40〜約58モル%
を含むグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.01〜1.0モル%
を含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、インヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.50〜1.0dL/gである少なくとも1種のポリエステルを含む。
【0024】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;並びに
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール及びネオペンチルグリコール又はそれらの混合物から選ばれた少なくとも1種の二官能性グリコールの残基約40〜約58モル%
を含むグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.01〜1.0モル%
を含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、インヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.50〜1.0dL/gである少なくとも1種のポリエステルを含む。
【0025】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;及び
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール残基約40〜約58モル%
を含むグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.01〜1.0モル%
を含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、インヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.50〜1.0dL/gである少なくとも1種のポリエステルを含む。
【0026】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール残基約40〜約58モル%;及び
(iii)ジエチレングリコール残基約2モル%又はそれ以下
から本質的になるグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.01〜1.0モル%
を含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、インヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.50〜1.0dL/gである少なくとも1種のポリエステルを含む。
【0027】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール残基約40〜約58モル%;及び
(iii)ジエチレングリコール残基約2モル%又はそれ以下
からなるグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.01〜1.0モル%
を含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、インヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.50〜1.0dL/gである少なくとも1種のポリエステルを含む。
【0028】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;並びに
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、p−キシレングリコール、1,3−プロパンジオール及び1,4−ブタンジオール又はそれらの混合物から選ばれた少なくとも1種の二官能性グリコールの残基約40〜約58モル%
を含むグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.1〜0.6モル%
を含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、インヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.50〜1.0dL/gである少なくとも1種のポリエステルを含む。
【0029】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;並びに
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール及び2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール又はそれらの混合物から選ばれた少なくとも1種の二官能性グリコールの残基約40〜約58モル%
を含むグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.1〜0.6モル%
を含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、インヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.50〜1.0dL/gである少なくとも1種のポリエステルを含む。
【0030】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;並びに
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール及びネオペンチルグリコール又はそれらの混合物から選ばれた少なくとも1種の二官能性グリコールの残基約40〜約58モル%
を含むグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.1〜0.6モル%
を含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、インヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.50〜1.0dL/gである少なくとも1種のポリエステルを含む。
【0031】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;及び
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール残基約40〜約58モル%
を含むグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.1〜0.6モル%
を含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、インヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.50〜1.0dL/gである少なくとも1種のポリエステルを含む。
【0032】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール残基約40〜約58モル%;及び
(iii)ジエチレングリコール残基約2モル%又はそれ以下
から本質的になるグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.1〜0.6モル%
を含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、インヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.50〜1.0dL/gである少なくとも1種のポリエステルを含む。
【0033】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール残基約40〜約58モル%;及び
(iii)ジエチレングリコール残基約2モル%又はそれ以下
を含むグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.1〜0.6モル%
からなる(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、インヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.50〜1.0dL/gである少なくとも1種のポリエステルを含む。
【0034】
一面において、本発明は、
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;並びに
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、p−キシレングリコール、1,3−プロパンジオール及び1,4−ブタンジオール又はそれらの混合物から選ばれた少なくとも1種の二官能性グリコールの残基約40〜約58モル%
を含むグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.01〜1.0モル%
を含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、インヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定された場合に、0.50〜1.0dL/gであり、ASTM D1003,方法 Aによって測定した場合に、3%未満のヘイズ値を有する少なくとも1種のポリエステルを含む。
【0035】
本発明の一面において、本発明において有用なポリエステルは、ASTM D1003,方法 Aによって測定した場合に、3%未満のヘイズ値を有する。
【0036】
本発明の一面において、本発明において有用なポリエステルは、ポリエステルから製造された16mil厚のフィルムについてASTM D1003,方法 Aによって測定した場合に、3%未満のヘイズ値を有することができる。
【0037】
本発明の一面において、本発明において有用なポリエステルは5〜500分の半結晶化時間を有する。
【0038】
本発明の一面において、本発明において有用なポリエステルは3%未満のヘイズ値(ASTM D1003,方法 Aによって測定した場合)及び5〜500分の半結晶化時間を有する。
【0039】
本発明の一面において、本発明において有用なポリエステルは使用済みリサイクル(post-consumer recycled)ポリエステルである。
【0040】
本発明の一面において、ジエチレングリコールは本発明において有用なポリエステル中に2モル%又はそれ以下の量で存在する。
【0041】
本発明の一面において、ポリエステルの総モルに基づき0.01〜1.0モル%の量で分岐剤が存在する押出ブロー成形品が提供される。
【0042】
本発明の一面において、ポリエステルの総モルに基づき0.1〜0.6モル%の量で分岐剤が存在する押出ブロー成形品が提供される。
【0043】
本発明の一面において、分岐剤はトリメリット酸、トリメリット酸無水物、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール及び/又はトリメチロールエタンのうち少なくとも1種から選ばれることができる。
【0044】
本発明の一面において、二官能性グリコール残基が1,4−シクロヘキサンジメタノール及びネオペンチルグリコールの少なくとも1種から選ばれる押出ブロー成形品が提供される。
【0045】
本発明の一面において、二官能性グリコール残基が1,4−シクロヘキサンジメタノールから本質的になる押出ブロー成形品が提供される。
【0046】
本発明の一面において、二官能性グリコール残基が1,4−シクロヘキサンジメタノールからなる押出ブロー成形品が提供される。
【0047】
本発明の一面において、ポリエステルのインヘレント粘度が0.6〜0.9dL/gであることができる押出ブロー成形品が提供される。
【0048】
本発明の一面において、ポリエステルのインヘレント粘度が0.70〜0.80dL/gであることができる押出ブロー成形品が提供される。
【0049】
本発明の一面において、ポリエステルのインヘレント粘度が0.74〜0.78dL/gであることができる押出ブロー成形品が提供される。
【0050】
本発明の全ての一面において、ポリエステルのインヘレント粘度が0.5〜0.80dL/gであることができる押出ブロー成形品が提供される。
【0051】
本発明の全ての面において、ポリエステルのインヘレント粘度が0.6〜0.80dL/gであることができる押出ブロー成形品が提供される。
【0052】
本発明の全ての面において、ポリエステルがポリ(エーテルイミド)、ポリフェニレンオキシド、ポリ(フェニレンオキシド)/ポリスチレンブレンド、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィド/スルホン、ポリ(エステル−カーボネート)、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリスルホンエーテル、ポリ(エーテル−ケトン)、本発明において開示した主たる(primary)ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレート)以外のポリエステル及びそれらの混合物のうちの少なくとも1種のポリマーとブレンドされることができる押出ブロー成形品が提供される。
【0053】
一態様において、本発明のポリエステルがポリカーボネートと組み合わされた押出ブロー成形品が提供される。
【0054】
一態様において、本発明のポリエステルがポリカーボネートと組み合わされていない押出ブロー成形品が提供される。
【0055】
本発明の全ての面において、ポリエステル組成物が着色剤、離型剤、リン化合物、可塑剤、成核剤、紫外線安定剤又はそれらの混合物から選ばれた少なくとも1種の添加剤を含むことができる押出ブロー成形品が提供される。
【0056】
本発明の全ての面において、押出ブロー成形品は容器であることができる。
【0057】
本発明の全ての面において、押出ブロー成形品はボトルであることができる。
【0058】
本発明の全ての面において、押出ブロー成形品はハンドル付きボトルであることができる。
【0059】
本発明は、以下の利点、即ちPETリサイクル流において全く問題がない、例えばPETリサイクル流への改善されたリサイクル性、低いヘイズ値、短い半結晶化時間を有し且つ加工時に製造装置に著しい粘着を起こさないという利点を有すると考えられる透明材料を提供すると考えられる。
【発明を実施するための形態】
【0060】
本発明は、本発明のいくつかの態様に関する以下の詳細な説明及び実施例を参照することによってより理解しやすくなると考えられる。本発明の目的に従って、本発明のいくつかの態様を前記の「発明の開示」に記載したが、更に以下に詳述する。本発明の他の態様もここに記載する。
【0061】
テレフタル酸、そのエステル及び/若しくはそれらの混合物、エチレングリコール及び少なくとも1種の二官能性グリコール並びに分岐剤から形成された、本発明の/本発明において有用ないくつかのポリエステル及び/又はポリエステル組成物は、以下の性質即ち低いヘイズ値、短い半結晶化時間、加工時に製造装置に著しい粘着を起こさないという性質のうち1つ又はそれ以上の組合せを有することを含むPETリサイクルプロセスにおける改善されたリサイクル性の2つ又はそれ以上の独特な組合せを有することができると考えられる。
【0062】
また、本発明の/本発明において有用ないくつかのポリエステル及び/又はポリエステル組成物は、良好な衝撃強度を示す容器のような透明の非晶質物品の製造するための押出ブロー成形用ブレンドにおいて有用であることが判明したと考えられる。本発明者らは更に、この組成範囲を含むコポリエステルのペレット又はフレークは、フィルム、繊維、ボトル及びストラップのような用途への使用時に、粘着することも最終ブレンドの性質に影響を与えることもなく、ブレンドの総重量に基づき8重量%及びそれ以下のレベルでISBM PETペレット又はフレーク中にブレンドすることができることを見出した。
【0063】
本明細書で使用する用語「ポリエステル」は、「コポリエステル」を含むものとし、1種又はそれ以上の二官能性カルボン酸及び/又は多官能性カルボン酸と1種又はそれ以上の二官能性ヒドロキシル化合物及び/又は多官能性ヒドロキシル化合物、例えば分岐剤との反応によって製造される合成ポリマーを意味すると理解する。典型的には、二官能性カルボン酸はジカルボン酸であることができ、二官能性ヒドロキシル化合物は二価アルコール、例えばグリコール及びジオールであることができる。本明細書で使用する用語「グリコール」は、ジオール、グリコール及び/又は多官能性ヒドロキシル化合物、例えば分岐剤を含むが、これらに限定するものではない。或いは、二官能性カルボン酸はヒドロキシカルボン酸、例えばp−ヒドロキシ安息香酸であることができ、二官能性ヒドロキシル化合物は2個のヒドロキシル置換基を有する芳香核、例えばヒドロキノンであることができる。本明細書で使用する用語「残基(residue)」は、対応するモノマーから重縮合及び/又はエステル化反応によってポリマー中に組み入れられた任意の有機構造を意味する。本明細書で使用する用語「反復単位」は、カルボニルオキシ基によって結合されたジカルボン酸残基及びジオール残基を有する有機構造を意味する。従って、例えばジカルボン酸残基はジカルボン酸モノマー若しくはその関連酸ハロゲン化物、エステル、塩、無水物及び/又はそれらの混合物に由来することができる。更に、本明細書で使用する用語「二酸」は、多官能性酸、例えば分岐剤を含む。従って、本明細書で使用する用語「ジカルボン酸」は、ポリエステルを生成するためのジオールとの反応プロセスにおいて有用な、ジカルボン酸とジカルボン酸の任意の誘導体、例えばその関連酸ハロゲン化物、エステル、半エステル、塩、半塩、無水物、混合無水物及び/又はそれらの混合物を含むものとする。本明細書で使用する用語「テレフタル酸」は、テレフタル酸自体とその残基並びにポリエステルを生成するためのジオールとの反応プロセスにおいて有用なテレフタル酸の任意の誘導体、例えばその関連酸ハロゲン化物、エステル、半エステル、塩、半塩、無水物、混合無水物及び/又はそれらの混合物若しくはそれらの残基を含むものとする。
【0064】
本明細書で使用する用語「多官能性(multifunctional)」は一官能性でも二官能性でもない官能性化合物を意味する。
【0065】
本発明に使用するポリエステルは、典型的には、実質的に等しい割合で反応し且つそれらの対応残基としてポリエステルポリマー中に組み入れられるジカルボン酸及びジオールから製造することができる。従って、本発明のポリエステルは実質的に等しいモル比の酸残基(100モル%)とジオール(及び/又は多官能性ヒドロキシル化合物)残基(100モル%)を含むことができ、その結果、反復単位の総モルは100モル%に等しい。従って、本明細書中に示すモル百分率は、酸残基の総モル、ジオール残基の総モル又は反復単位の総モルに基づくことができる。例えば総酸残基に基づき10モル%のイソフタル酸を含むポリエステルは、ポリエステルが合計100モル%の酸残基のうちイソフタル酸残基を10モル%含むことを意味する。このため、酸残基各100モルにつき、イソフタル酸残基が10モル存在する。別の例において、合計100モル%のジオール残基のうち1,4−シクロヘキサンジメタノールを42モル%含むポリエステルは、ポリエステルが合計100モル%のジオール残基のうち1,4−シクロヘキサンジメタノール残基を42モル%含むことを意味する。このため、ジオール残基各100モルにつき、1,4−シクロヘキサンジメタノール残基が42モル存在する。
【0066】
一態様において、テレフタル酸を出発原料として使用できる。別の態様においては、テレフタル酸ジメチルを出発原料として使用できる。更に別の態様においては、テレフタル酸とテレフタル酸ジメチルの混合物を出発原料及び/又は中間材料として使用できる。
【0067】
一部の態様において、テレフタル酸若しくはそのエステル(例えばテレフタル酸ジメチル)又はテレフタル酸残基とそのエステルの残基の混合物が、本発明において有用なポリエステルの形成に使用されるジカルボン酸成分の一部又は全てを構成することができる。一部の態様において、テレフタル酸残基が、本発明において有用なポリエステルの形成に使用されるジカルボン酸成分の一部又は全てを構成することができる。一態様において、テレフタル酸ジメチルが、本発明において有用なポリエステルの生成に使用されるジカルボン酸成分の一部又は全てである。全ての態様において、70〜100モル%;若しくは80〜100モル%;若しくは90〜100モル%;若しくは95〜100モル%;若しくは99〜100モル%の範囲;又は100モル%のテレフタル酸及び/若しくはテレフタル酸ジメチル並びに/又はそれらの混合物を使用できる。
【0068】
本発明において有用なポリエステルのジカルボン酸成分は、テレフタル酸の他に、30モル%以下、20モル%以下、10モル%以下、5モル%以下又は1モル%以下の1種又はそれ以上の改質用芳香族ジカルボン酸を含むことができる。更に別の態様は、0モル%の改質用芳香族ジカルボン酸を含む。従って、1種又はそれ以上の改質用芳香族ジカルボン酸が含まれる場合には、その量はこのような前記端点値のいずれかからの範囲、例えば0.01〜10モル%、0.01〜5モル%及び0.01〜1モル%の範囲であることができると考えられる。一態様において、本発明において使用できる改質用芳香族ジカルボン酸は、直鎖、p−配向又は対称であることができる炭素数20以下のものを含むが、これらに限定するものではない。本発明において使用できる改質用芳香族ジカルボン酸の例としては、イソフタル酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、1,4−、1,5−、2,6−、2,7−ナフタレンジカルボン酸及びトランス−4,4’−スチルベンジカルボン酸並びにそれらのエステルが挙げられるが、これらに限定するものではない。一態様において、改質用芳香族ジカルボン酸はイソフタル酸である。
【0069】
本発明において有用なポリエステルのカルボン酸成分は、更に、10モル%以下(例えば5モル%以下又は1モル%以下)の炭素数2〜16の1種又はそれ以上の脂肪族ジカルボン酸、例えばシクロヘキサンジカルボン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸及びドデカン二酸で改質することができる。一部の態様は0.01〜10モル%、例えば0.1〜10モル%、1又は10モル%、5〜10モル%の1種又はそれ以上の改質用脂肪族ジカルボン酸も含むことができる。更に別の態様は0%の改質用脂肪族ジカルボン酸を含む。ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%である。一態様においては、アジピン酸及び/又はグルタル酸を、本発明の改質用脂肪族ジカルボン酸成分中に含ませる。ジカルボン酸の代わりに、テレフタル酸のエステル並びに他の改質用ジカルボン酸又はそれらの対応するエステル及び/若しくは塩を使用することもできる。ジカルボン酸エステルの適当な例としては、ジメチル、ジエチル、ジプロピル、ジイソプロピル、ジブチル及びジフェニルエステルが挙げられるが、これらに限定するものではない。一態様において、エステルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル及びフェニルエステルのうち少なくとも1種から選ばれる。
【0070】
本発明の他の面において、本発明において有用なポリエステルのグリコール成分は、以下の範囲の組合せの少なくとも1つを含むが、これらに限定するものではない。本発明の他の面において、コポリエステルの1,4−シクロヘキサンジメタノール残基は以下の範囲:40〜58モル%;41〜58モル%;42〜58モル%;43〜58モル%;44〜58モル%;45〜58モル%;46〜58モル%;47〜58モル%;48〜58モル%;49〜58モル%;50〜58モル%;51〜58モル%;52〜58モル%;53〜58モル%;54〜58モル%;55〜58モル%;56〜58モル%;57〜58モル%;40〜57モル%;41〜57モル%;42〜57モル%;43〜57モル%;44〜57モル%;45〜57モル%;46〜57モル%;47〜57モル%;48〜57モル%;49〜57モル%;50〜57モル%;51〜57モル%;52〜57モル%;53〜57モル%;54〜57モル%;55〜57モル%;56〜57モル%;40〜56モル%;41〜56モル%;42〜56モル%;43〜56モル%;44〜56モル%;45〜56モル%;46〜56モル%;47〜56モル%;48〜56モル%;49〜56モル%;50〜56モル%;51〜56モル%;52〜56モル%;53〜56モル%;54〜56モル%;55〜56モル%;40〜55モル%;41〜55モル%;42〜55モル%;43〜55モル%;44〜55モル%;45〜55モル%;46〜55モル%;47〜55モル%;48〜55モル%;49〜55モル%;50〜55モル%;51〜55モル%;52〜55モル%;53〜55モル%;54〜55モル%;40〜54モル%;41〜54モル%;42〜54モル%;43〜54モル%;44〜54モル%;45〜54モル%;46〜54モル%;47〜54モル%;48〜54モル%;49〜54モル%;50〜54モル%;51〜54モル%;52〜54モル%;53〜54モル%;40〜53モル%;41〜53モル%;42〜53モル%;43〜53モル%;44〜53モル%;45〜53モル%;46〜53モル%;47〜53モル%;48〜53モル%;49〜53モル%;50〜53モル%;51〜53モル%;52〜53モル%;40〜52モル%;41〜52モル%;42〜52モル%;43〜52モル%;44〜52モル%;45〜52モル%;46〜52モル%;47〜52モル%;48〜52モル%;49〜52モル%;50〜52モル%;51〜52モル%;40〜51モル%;41〜51モル%;42〜51モル%;43〜51モル%;44〜51モル%;45〜51モル%;46〜51モル%;47〜51モル%;48〜51モル%;49〜51モル%;50〜51モル%;40〜50モル%;41〜50モル%;42〜50モル%;43〜50モル%;44〜50モル%;45〜50モル%;46〜50モル%;47〜50モル%;48〜50モル%;49〜50モル%;40〜49モル%;41〜49モル%;42〜49モル%;43〜49モル%;44〜49モル%;45〜49モル%;46〜49モル%;47〜49モル%;48〜49モル%;40〜48モル%;41〜48モル%;42〜48モル%;43〜48モル%;44〜48モル%;45〜48モル%;46〜48モル%;47〜48モル%;40〜47モル%;41〜47モル%;42〜47モル%;43〜47モル%;44〜47モル%;45〜47モル%;46〜47モル%;40〜46モル%;41〜46モル%;42〜46モル%;43〜46モル%;44〜46モル%;45〜46モル%;40〜45モル%;41〜45モル%;42〜45モル%;43〜45モル%;44〜45モル%;40〜44モル%;41〜44モル%;42〜44モル%;43〜44モル%;40〜43モル%;41〜43モル%;42〜43モル%;40〜42モル%及び41〜42モル%の少なくとも1つを構成することができる。
【0071】
1,4−シクロヘキサンジメタノールをグリコール成分の全て又は一部として用いる場合には、1,4−シクロヘキサンジメタノールはシス、トランス又はそれらの混合物であることができる。シス/トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノールのモル比は50/50〜0/100又は40/60〜20/80又は50/50〜100/100又は70:30〜30:70の範囲内で変動できる。一態様において、1,4−シクロヘキサンジメタノールは60:40〜40:60又は70:30〜30:70のシス/トランス比を有する。別の態様において、トランス−シクロヘキサンジメタノールは60〜80モル%の量で、シス−シクロヘキサンジメタノールは20〜40モル%の量で存在でき、シス−シクロヘキサンジメタノール及びトランス−シクロヘキサンジメタノールの総百分率は100モル%に等しい。特定の態様において、トランス−シクロヘキサンジメタノールは60モル%の量で、シス−シクロヘキサンジメタノールは40モル%の量で存在できる。特定の態様において、トランス−シクロヘキサンジメタノールは70モル%の量で、シス−シクロヘキサンジメタノールは30モル%の量で存在できる。
【0072】
一態様において、本発明において有用なポリエステル組成物のポリエステル部分のグリコール成分は、エチレングリコール、ジエチレングリコール又はシクロヘキサンジメタノールではない1種又はそれ以上の改質用二官能性グリコールを10モル%以下含むことができる。一態様において、本発明において有用なポリエステル組成物のポリエステル部分のグリコール成分は、エチレングリコールでもジエチレングリコールでもシクロヘキサンジメタノールでもない1種又はそれ以上の改質用二官能性グリコールを0.01〜10モル%含むことができる。一態様において、本発明において有用なポリエステル組成物のポリエステル部分のグリコール成分は、エチレングリコールでもシクロヘキサンジメタノールでもジエチレングリコールでもない1種又はそれ以上の改質用二官能性グリコールを0.01〜5モル%含むことができる。別の態様において、本発明において有用なポリエステルは0モル%の改質用グリコールを含むことができる。
【0073】
本発明において有用なポリエステルにおいて役立つ改質用グリコールは1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール及びエチレングリコール以外のジオールを意味し、炭素数が2〜16であることができる。適当な改質用グリコールの例としては、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、p−キシレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール及びそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定するものではない。別の態様において、改質用グリコールとしては1,3−プロパンジオール及び1,4−ブタンジオールの少なくとも1種が挙げられるが、これらに限定するものではない。
【0074】
一態様において、ジエチレングリコールは別のモノマーとして添加せず、重合中に形成される。
【0075】
一部の態様において、本発明において有用なポリエステルは、本明細書中において分岐剤とも称する分岐モノマーを含むことができる。ポリエステルが分岐剤を含む場合には、分岐剤は、グリコール又は二酸残基の総モル百分率に基づき、0.01〜1モル%又は0.1〜0.6モル%の範囲の量で存在できる。一態様において、分岐剤は本発明の/本発明において有用なポリエステル中に、グリコール又は二酸残基の総モル百分率に基づき、0.01〜10モル%又は0.01〜5モル%又は0.01〜1モル%又は0.05〜5モル%又は0.05〜1.0モル%又は0.10〜0.25モル%の量で存在できる。
【0076】
一部の態様において、本発明において有用なコポリエステルは、以下の範囲:0.05〜10モル%;0.05〜5モル%;0.05〜3モル%;0.05〜1.0モル%;0.10〜1.0モル%;0.15〜1.0モル%;0.20〜1.0モル%;0.25〜1.0モル%;0.30〜1.0モル%;0.35〜1.0モル%;0.40〜1.0モル%;0.45〜1.0モル%;0.50〜1.0モル%;0.55〜1.0モル%;0.60〜1.0モル%;0.65〜1.0モル%;0.70〜1.0モル%;0.75〜1.0モル%;0.80〜1.0モル%;0.85〜1.0モル%;0.90〜1.0モル%;0.95〜1.0モル%;0.05〜0.95モル%;0.10〜0.95モル%;0.15〜0.95モル%;0.20〜0.95モル%;0.25〜0.95モル%;0.30〜0.95モル%;0.35〜0.95モル%;0.40〜0.95モル%;0.45〜0.95モル%;0.50〜0.95モル%;0.55〜0.95モル%;0.60〜0.95モル%;0.65〜0.95モル%;0.70〜0.95モル%;0.75〜0.95モル%;0.80〜0.95モル%;0.85〜0.95モル%;0.90〜0.95モル%;0.05〜0.90モル%;0.10〜0.90モル%;0.15〜0.90モル%;0.20〜0.90モル%;0.25〜0.90モル%;0.30〜0.90モル%;0.35〜0.90モル%;0.40〜0.90モル%;0.45〜0.90モル%;0.50〜0.90モル%;0.55〜0.90モル%;0.60〜0.90モル%;0.65〜0.90モル%;0.70〜0.90モル%;0.75〜0.90モル%;0.80〜0.90モル%;0.85〜0.90モル%;0.05〜0.85モル%;0.10〜0.85モル%;0.15〜0.85モル%;0.20〜0.85モル%;0.25〜0.85モル%;0.30〜0.85モル%;0.35〜0.85モル%;0.40〜0.85モル%;0.45〜0.85モル%;0.50〜0.85モル%;0.55〜0.85モル%;0.60〜0.85モル%;0.65〜0.85モル%;0.70〜0.85モル%;0.75〜0.85モル%;0.80〜0.85モル%;0.05〜0.80モル%;0.10〜0.80モル%;0.15〜0.80モル%;0.20〜0.80モル%;0.25〜0.80モル%;0.30〜0.80モル%;0.35〜0.80モル%;0.40〜0.80モル%;0.45〜0.80モル%;0.50〜0.80モル%;0.55〜0.80モル%;0.60〜0.80モル%;0.65〜0.80モル%;0.70〜0.80モル%;0.75〜0.80モル%;0.05〜0.75モル%;0.10〜0.75モル%;0.15〜0.75モル%;0.20〜0.75モル%;0.25〜0.75モル%;0.30〜0.75モル%;0.35〜0.75モル%;0.40〜0.75モル%;0.45〜0.75モル%;0.50〜0.75モル%;0.55〜0.75モル%;0.60〜0.75モル%;0.65〜0.75モル%;0.70〜0.75モル%;0.05〜0.70モル%;0.10〜0.70モル%;0.15〜0.70モル%;0.20〜0.70モル%;0.25〜0.70モル%;0.30〜0.70モル%;0.35〜0.70モル%;0.40〜0.70モル%;0.45〜0.70モル%;0.50〜0.70モル%;0.55〜0.70モル%;0.60〜0.70モル%;0.65〜0.70モル%;0.05〜0.65モル%;0.10〜0.65モル%;0.15〜0.65モル%;0.20〜0.65モル%;0.25〜0.65モル%;0.30〜0.65モル%;0.35〜0.65モル%;0.40〜0.65モル%;0.45〜0.65モル%;0.50〜0.65モル%;0.55〜0.65モル%;0.60〜0.65モル%;0.05〜0.60モル%;0.10〜0.60モル%;0.15〜0.60モル%;0.20〜0.60モル%;0.25〜0.60モル%;0.30〜0.60モル%;0.35〜0.60モル%;0.40〜60モル%;0.45〜0.60モル%;0.50〜0.60モル%;0.55〜0.60モル%;0.05〜0.55モル%;0.10〜0.55モル%;0.15〜0.55モル%;0.20〜0.55モル%;0.25〜0.55モル%;0.30〜0.55モル%;0.35〜0.55モル%;0.40〜0.55モル%;0.45〜0.55モル%;0.50〜0.55モル%;0.05〜0.50モル%;0.10〜0.50モル%;0.15〜0.50モル%;0.20〜0.50モル%;0.25〜0.50モル%;0.30〜0.50モル%;0.35〜0.50モル%;0.40〜0.50モル%;0.45〜0.50モル%;0.05〜0.45モル%;0.10〜0.45モル%;0.15〜0.45モル%;0.20〜0.45モル%;0.25〜0.45モル%;0.25〜0.45モル%;0.30〜0.45モル%;0.35〜0.45モル%;0.40〜0.45モル%;0.05〜0.40モル%;0.10〜0.40モル%;0.15〜0.40モル%;0.20〜0.40モル%;0.25〜0.40モル%;0.30〜0.40モル%;0.35〜0.40モル%;.0.05〜0.35モル%;0.10〜0.35モル%;0.15〜0.35モル%;0.20〜0.35モル%;0.25〜0.35モル%;0.30〜0.35モル%;0.05〜0.30モル%;0.10〜0.30モル%;0.15〜0.30モル%;0.20〜0.30モル%;0.25〜0.30モル%;0.05〜0.25モル%;0.10〜0.25モル%;0.15〜0.25モル%;0.20〜0.25モル%;0.05〜0.20モル%;0.10〜0.20モル%;0.15〜0.20モル%;0.05〜0.15モル%;0.10〜0.15モル%;及び0.05〜0.10モル%の少なくとも1つの分岐モノマー残基を含むことができる。
【0077】
本発明の他の態様において、本発明において有用なコポリエステルは、以下の範囲:1.0〜5.0モル%;1.0〜4.0モル%;1.0〜3.0モル%;1.0〜2.0モル%;2.0〜5.0モル%;2.0〜4.0モル%;2.0〜3.0モル%;3.0〜5.0モル%;3.0〜4.0モル%及び4.0〜5.0モル%の少なくとも1つの分岐モノマー残基を含むことができる。
【0078】
本発明の一態様において、分岐モノマーは3個又はそれ以上のカルボキシル置換基、ヒドロキシル置換基又はそれらの組合せを有することができる。
【0079】
本発明において有用ないくつかの分岐剤の例は多官能性酸、多官能性グリコール及び酸/グリコール混成物である。多官能性酸及び多官能性アルコールの例としては、トリ又はテトラカルボン酸(例えばトリメシン酸、トリメリット酸、クエン酸、酒石酸、3−ヒドロキシグルタル鎖及びピロメリット酸並びにそれらの低級アルキルエステルなど)、及びテトロール(例えばペンタエリスリトール)が挙げられる。また、トリオール(例えばトリメチロールプロパン)又はジヒドロキシカルボン酸及びヒドロキシジカルボン酸並びにそれらの誘導体(例えばジメチルヒドロキシテレフタレート)なども、本発明に関連して有用である。本発明の一態様においては、トリメリット酸無水物が分岐剤である。分岐モノマーはポリエステル反応混合物に添加することもできるし、或いは例えば米国特許第5,654,347号及び第5,696,176号(分岐モノマーに関するそれらの開示を引用することによって本明細書中に組み入れる)に記載されたようなコンセントレートの形態でポリエステルとブレンドすることもできる。分岐剤はコポリエステル自体を分岐させるために又は本発明のコポリエステル/PETブレンドを分岐させるために使用できる。
【0080】
一態様において、分岐モノマー残基は、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸二無水物、グリセロール、ソルビトール、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、トリメチロールエタン又はトリメシン酸のうち少なくとも1種から選ばれる。
【0081】
一態様において、分岐モノマー残基は、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸二無水物、グリセロール、ソルビトール、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、トリメチロールエタン又はトリメシン酸の1種又はそれ以上の残基を約0.10〜約0.25モル%含む。
【0082】
一態様において、分岐モノマー又は分岐剤は、ポリエステルの重合中の任意の時点で添加できる。
【0083】
一部の態様において、本発明のポリエステルは少なくとも1種の連鎖延長剤を含むことができる。適当な連鎖延長剤としては、多官能性(二官能性を含むが、これに限定するものではない)イソシアネート、多官能性エポキシド、例えばエポキシ化ノボラック、及びフェノキシ樹脂が挙げられるが、これらに限定するものはない。一部の態様において、連鎖延長剤は重合プロセスの最後に又は重合プロセス後に添加できる。重合プロセス後に添加する場合には、連鎖延長剤は、射出成形又は押出のような変換プロセスの間に、添加によって又は配合によって組み入れることができる。連鎖延長剤の使用量は、使用する具体的なモノマー組成及び目的とする物理的性質によって、異なる可能性があるが、一般にポリエステルの総重量に基づき、約0.1〜約10重量%、又は約0.1〜約5重量%である。
【0084】
本発明の或る種の態様に関しては、本発明において有用なコポリエステルのTgは、以下の範囲:75〜95℃;75〜94℃;75〜93℃;75〜92℃;75〜91℃;75〜90℃;75〜89℃;75〜88℃;75〜87℃;75〜86℃;75〜85℃;75〜84℃;75〜83℃;75〜82℃;75〜81℃;75〜80℃;75〜79℃;75〜78℃;75〜77℃;75〜76℃;76〜95℃;76〜94℃;76〜93℃;76〜92℃;76〜91℃;76〜90℃;76〜89℃;76〜88℃;76〜87℃;76〜86℃;76〜85℃;76〜84℃;76〜83℃;76〜82℃;76〜81℃;76〜80℃;76〜79℃;76〜78℃;76〜77℃;77〜95℃;77〜94℃;77〜93℃;77〜92℃;77〜91℃;77〜90℃;77〜89℃;77〜88℃;77〜87℃;77〜86℃;77〜85℃;77〜84℃;77〜83℃;77〜82℃;77〜81℃;77〜80℃;77〜79℃;77〜78℃;78〜95℃;78〜94℃;78〜93℃;78〜92℃;78〜91℃;78〜90℃;78〜89℃;78〜88℃;78〜87℃;78〜86℃;78〜85℃;78〜84℃;78〜83℃;78〜82℃;78〜81℃;78〜80℃;78〜79℃;79〜95℃;79〜94℃;79〜93℃;79〜92℃;79〜91℃;79〜90℃;79〜89℃;79〜88℃;79〜87℃;79〜86℃;79〜85℃;79〜84℃;79〜83℃;79〜82℃;79〜81℃;79〜80℃;80〜95℃;80〜94℃;80〜93℃;80〜92℃;80〜91℃;80〜90℃;80〜89℃;80〜88℃;80〜87℃;80〜86℃;80〜85℃;80〜84℃;80〜83℃;80〜82℃;80〜81℃;81〜95℃;81〜94℃;81〜93℃;81〜92℃;81〜91℃;81〜90℃;81〜89℃;81〜88℃;81〜87℃;81〜86℃;81〜85℃;81〜84℃;81〜83℃;81〜82℃;82〜95℃;82〜94℃;82〜93℃;82〜92℃;82〜91℃;82〜90℃;82〜89℃;82〜88℃;82〜87℃;82〜86℃;82〜85℃;82〜84℃;82〜83℃;83〜95℃;83〜94℃;83〜93℃;83〜92℃;83〜91℃;83〜90℃;83〜89℃;83〜88℃;83〜87℃;83〜86℃;83〜85℃;83〜84℃;84〜95℃;84〜94℃;84〜93℃;84〜92℃;84〜91℃;84〜90℃;84〜89℃;84〜88℃;84〜87℃;84〜86℃;84〜85℃;85〜95℃;85〜94℃;85〜93℃;85〜92℃;85〜91℃;85〜90℃;85〜89℃;85〜88℃;85〜87℃;85〜86℃;86〜95℃;86〜94℃;86〜93℃;86〜92℃;86〜91℃;86〜90℃;86〜89℃;86〜88℃;86〜87℃;87〜95℃;87〜94℃;87〜℃93;87〜92℃;87〜91℃;87〜90℃;87〜89℃;87〜88℃;88〜95℃;88〜94℃;88〜93℃;88〜92℃;88〜91℃;88〜90℃;88〜89℃;89〜95℃;89〜94℃;89〜93℃;89〜92℃;89〜91℃;89〜90℃;90〜95℃;90〜94℃;90〜93℃;90〜92℃;90〜91℃;91〜95℃;91〜94℃;91〜93℃;91〜92℃;92〜95℃;92〜94℃;92〜93℃;93〜95℃;93〜94℃;及び94〜95℃の少なくとも1つであることができる。本発明において有用なポリエステルのガラス転移温度(Tg)は、Thermal Analyst Instrument製のTA DSC 2920を用いて20℃/分の走査速度で測定した。
【0085】
本発明の一部の態様に関しては、本発明において有用なコポリエステルを、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.5g/100mlの濃度で測定した場合に、以下:0.50〜1.0dl/g;0.50dl/g〜1dl/g未満;0.50〜0.95dl/g;0.50〜0.90dl/g;0.50〜0.85dl/g;0.50〜0.80dl/g;0.50dl/g〜0.80dl/g未満;0.50〜0.75dl/g;0.50〜0.70dl/g;0.50dl/g〜0.70dl/g未満;0.50〜0.65dl/g;0.50〜0.60dl/g;0.50〜0.55dl/g;0.55〜1dl/g;0.55dl/g〜1dl/g未満;0.55〜0.95dl/g;0.55〜0.90dl/g;0.55〜0.85dl/g;0.55〜0.80dl/g;0.55dl/g〜0.80dl/g未満;0.55〜0.75dl/g;0.55〜0.70dl/g;0.55dl/g〜0.70dl/g未満;0.55〜0.65dl/g;0.55〜0.60dl/g;0.60〜1dl/g;0.60dl/g〜1dl/g未満;0.60〜0.95dl/g;0.60〜0.90dl/g;0.60〜0.85dl/g;0.60〜0.80dl/g;0.60dl/g〜0.80dl/g未満;0.60〜0.75dl/g;0.60〜0.70dl/g;0.60dl/g〜0.70dl/g未満;0.60〜0.65dl/g;0.65〜1dl/g;0.65dl/g〜1dl/g未満;0.65〜0.95dl/g;0.65〜0.90dl/g;0.65〜0.85dl/g;0.65dl/g〜0.80dl/g未満;0.65〜0.80dl/g;0.65〜0.75dl/g;0.65〜0.70dl/g;0.70〜1dl/g;0.70dl/g〜1dl/g未満;0.70〜0.95dl/g;0.70〜0.90dl/g;0.70〜0.85dl/g;0.70〜0.80dl/g;0.70dl/g〜0.80dl/g未満;0.50dl/g超〜1.0dl/g;0.50dl/g超〜1dl/g未満;0.50dl/g超〜0.95dl/g;0.50dl/g超〜0.90dl/g;0.50dl/g超〜0.85dl/g;0.50dl/g超〜0.80dl/g;0.50dl/g超〜0.80dl/g未満;0.50dl/g超〜0.75dl/g;0.50dl/g超〜0.70dl/g未満;0.50dl/g超〜0.70dl/g;0.50dl/g超〜0.65dl/g;0.50dl/g超〜0.60dl/g;0.50dl/g超〜0.60dl/g未満のインヘレント粘度の少なくとも1つを示すことができる。
【0086】
本発明において有用な組成物は、特に断らない限り、本明細書中に記載したインヘレント粘度範囲の少なくとも1つ及び本明細書中に記載した組成物のモノマー範囲の少なくとも1つを有することができると考えられる。本発明において有用な組成物は、特に断らない限り、本明細書中に記載したTg範囲の少なくとも1つ及び本明細書中に記載した組成物のモノマー範囲の少なくとも1つを有することができるとも考えられる。本発明において有用な組成物は、本明細書中に記載したインヘレント粘度範囲の少なくとも1つ、本明細書中に記載したTg範囲の少なくとも1つ及び本明細書中に記載した組成物のモノマー範囲の少なくとも1つを有することができるとも考えられる。
【0087】
本発明のコポリエステル及びブレンドは、本明細書中に記載したグリコール、二酸及び分岐剤組成範囲、PET組成範囲の少なくとも1つ、本明細書中に記載したTg範囲の少なくとも1つ、本明細書中に記載したインヘレント粘度範囲の少なくとも1つ、本明細書中に記載した半結晶化時間の少なくとも1つ、並びに/又は本明細書中に記載したヘイズ値の少なくとも1つの任意の組合せを有することができるとも考えられる。
【0088】
一態様において、本発明において有用な一部のポリエステルは、目視によって明澄であることができる。本明細書中では、用語「目視によって明澄である(visually clear)」は、目視検査された場合に、曇り(cloudiness)、濁り(haziness)及び/又はくすみ(muddiness)が存在しないことがはっきりと認められることと定義する。別の態様においては、ポリエステルをポリエチレンテレフタレートとブレンドする場合に、ブレンドは目視によって明澄であることができる。
【0089】
一態様において、本発明の物品は、ASTM D1003,方法 Aによって測定された場合に、3%未満のヘイズ値を有する。
【0090】
一態様において、本発明の物品は、5分〜500分の半結晶化時間を有する。本発明において有用な一部のコポリエステルは160℃において半結晶化時間(例えば5分超で500分未満)を示すので、本発明のブレンドは160℃において乾燥機中で粘着しない。
【0091】
本発明において有用な一部のコポリエステルは160℃において短い半結晶化時間(例えば5分超で500分未満)を示すので、押出ブロー成形造形品(extrusion blow molded shaped article)の製造が可能である。本発明に係る組成物を用いて製造できる押出ブロー成形造形品の例には、例えば1.5、1.7、3、5及び7リットルの容積を有するハンドルウェア容器(handleware container)のような比較的大容積のハンドルウェア容器がある。また、本発明に係る組成物から、フィルム、繊維及びストラップを含む他の物品を製造することも可能である。本発明のコポリエステルは、非晶質又は半結晶質であることができる。一態様において、本発明において有用な一部のコポリエステルは比較的低い結晶化度を有することができる。従って、本発明において有用な一部のコポリエステルは、実質的に非晶質の形態を有することができ、これはこのポリエステルがポリマーの実質的に不規則な領域を含むことを意味する。
【0092】
一態様において、「非晶質」コポリエステルは、160℃において5分超又は10分超又は50分超又は100分超の半結晶化時間を有することができる。本発明の一態様において、本発明のコポリエステルは、160℃において以下:500分未満、400分未満、300分未満、240分未満、200分未満及び100分未満の半結晶化時間の少なくとも1つを示すことができる。一態様において、本発明の成形品は、160℃において測定した場合に、ガラス相からの半結晶化時間が5分超で且つ500分未満である。本明細書中で使用するコポリエステルの半結晶化時間は、当業者によく知られた方法を用いて測定できる。例えば半結晶化時間t1/2は、温度制御された高温ステージ上でレーザー及び光検知器によって、サンプルの光透過率を時間の関数として測定することによって算出できる。この測定は、サンプルを溶融させて既存の結晶性を全て除去し、次いでサンプルを室温まで冷却することによって行うことができる。次に、サンプルを、対象温度に予熱された取り付け具(fixture)上に載せ、サンプルを同温度に保持しながら、透過率の測定を時間の関数として行う。次いで、透過光強度を記録し、時間に対してプロットする。半結晶化時間は、光透過率が初期透過率と最大透過率との中間である時間として記録する。
【0093】
本発明のコポリエステル及びブレンドは、16mil厚のフィルムについてBYK−Gardner HazeGuard Plus Spectrophotometerを用いてASTM D1003,方法 Aに従って測定した場合に、ボトル用途に適当なヘイズ値も示す。適当なヘイズ値の例は、3%又はそれ以下、2%又はそれ以下及び1%又はそれ以下である。
【0094】
本発明において有用なポリエステルは、文献から周知の方法によって、例えば均一溶液法によって、メルト中におけるエステル交換法によって及び二相界面法によって生成させることができる。適当な方法は、1種又はそれ以上のジカルボン酸と1種又はそれ以上のグリコールとを、100〜315℃において0.1〜760mmHgの圧力で、ポリエステルの形成に充分な時間反応させる工程を含むが、これに限定するものではない。ポリエステルの製造方法については、米国特許第3,772,405号を参照されたい。このような方法に関する開示を引用することによって本明細書中に組み入れる。
【0095】
一態様において、本発明において有用な一部のポリエステルは、Rheometrics Dynamic Analyzer(RDA II)のような回転粘度計を用いて240℃において1rad/秒で測定した場合に、20,000ポアズ超、好ましくは30,000ポアズ超の溶融粘度を示すことができる。
【0096】
別の面において、本発明は本発明の押出ブロー成形品の製造方法に関する。
【0097】
本発明は当業界で知られた任意の押出ブロー成形製造法を含むものとする。押出ブロー成形製造法の典型的な内容は、1)押出機中で樹脂を溶融させ;2)溶融樹脂をダイに通して押出して、溶融ポリマーのチューブ(即ちパリソン)を形成し;3)所望の仕上げ形状を有する金型を前記パリソンの周囲で締め;4)前記パリソン中に空気を吹き込むことによって、押出物を延伸及び膨張させて金型を満たし;5)成形品を冷却し;6)金型から前記成形品を突き出し(ejecting);そして7)過剰のプラスチック(一般に「ばり」と称する)を前記成形品から除去することを含むが、これらに限定するものではない。
【0098】
この方法において押出される高温のパリソンは多くの場合、その周囲で金型を締める前に、自重下で数秒間懸垂せざるを得ない。この間、押出物は良好な溶融寸法安定性(溶融強度としても知られる)を有する必要がある。溶融強度は、材料の粘度と直接関係する。良好な溶融強度(即ち高粘度)を有する材料は、パリソン中に不均一な材料分布を生じ且つパリソン壁の薄肉化を引き起こすであろう延伸及び流れ(「垂下」として知られる)に耐えることができる。押出されたパリソンの垂下はパリソンの重量に直接関係するので、パリソンが大きく重いほど、垂下の傾向が大きいであろう。ボトルサイズが大きくなるにつれて重いパリソンが必要となり得るので、製造するボトルが大きいほど、より高い溶融強度が必要となる。高い溶融強度を有する材料も、パリソンをボトルにブロー成形する際の裂けに耐えるであろう。従って、均一な側壁厚を有し且つ膨張(即ちブロー成形)時に裂けない良質の容器(特に大型の)を形成するには、良好な溶融強度が必要である。
【0099】
懸垂パリソンを含む2つの型の押出ブロー成形を、「シャトル」法及び「間欠」法と称する。シャトル法においては、金型を可動プラットフォーム上に配置する。可動プラットフォームは、押出機ダイまで金型を上昇させ、切断材(section)を切り取りながら金型をパリソンの周囲で閉じ、次いで前記ダイから離れて、ボトルを膨張させ、冷却し且つ突き出す。この方法のメカニズムのため、ポリマーは比較的遅い速度でダイを通して連続的に押出される。これとは対照的に、間欠法においては、金型をダイ開口部の下方に固定し、ポリマーの全射出重量(ボトルとばりの重量)を、前のボトルを突出した後であって現在のボトルを膨張させる前に、ダイを通して急速に押し進める必要がある。間欠法では、往復スクリュー動作を利用してパリソンを押し進めるか、或いは押出物を、プランジャーを用いてパリソンを押し進めるキャビティー中に連続的に押出することができる。
【0100】
非常に異なる型の押出ブロー成形法では、1〜10回転/分で動く直径4〜20ftのホイールが、パリソンがダイから押出されるにつれてパリソンをつかみ、ホイールの外周に取り付けられた金型中にパリソンを置く。ホイールが回転するにつれて、金型の閉鎖、パリソンの膨張、ボトルの冷却及び突き出しが連続して起こる。この「ホイール法」では、パリソンは実際にはホイールによってダイから引き出されるので、引き出しとそれに続くブロー成形のいずれにおいてもパリソンの薄肉化を防ぐために良好な溶融強度が必要である。ホイール法においては、パリソンはダイから上向き又は下向きに出ていくことができるが、溶融強度は、重力作用のため、上向き押出中により重要となる。この「ホイール」法は連続的であるので、ポリマーをダイから非常に速い速度で押出せる。
【0101】
本発明の他の面において、本発明において有用な組成物は、ブレンドの総重量に基づき、以下の範囲(wt%は重量%を意味する):0.1〜8wt%;0.5〜8wt%;1.0〜8wt%;1.5〜8wt%;2.0〜8wt%;2.5〜8wt%;3.0〜8wt%;3.5〜8wt%;4.0〜8wt%;4.5〜8wt%;5.0〜8wt%;5.5〜8wt%;6.0〜8wt%;6.5〜8wt%;7.0〜8wt%;7.5〜8wt%;0.1〜7.5wt%;0.5〜7.5wt%;1.0〜7.5wt%;1.5〜7.5wt%;2.0〜7.5wt%;2.5〜7.5wt%;3.0〜7.5wt%;3.5〜7.5wt%;4.0〜7.5wt%;4.5〜7.5wt%;5.0〜7.5wt%;5.5〜7.5wt%;6.0〜7.5wt%;6.5〜7.5wt%;7.0〜7.5wt%;0.1〜7.0wt%;0.5〜7.0wt%;1.0〜7.0wt%;1.5〜7.0wt%;2.0〜7.0wt%;2.5〜7.0wt%;3.0〜7.0wt%;3.5〜7.0wt%;4.0〜7.0wt%;4.5〜7.0wt%;5.0〜7.0wt%;5.5〜7.0wt%;6.0〜7.0wt%;6.5〜7.0wt%;0.1〜6.5wt%;0.5〜6.5wt%;1.0〜6.5wt%;1.5〜6.5wt%;2.0〜6.5wt%;2.5〜6.5wt%;3.0〜6.5wt%;3.5〜6.5wt%;4.0〜6.5wt%;4.5〜6.5wt%;5.0〜6.5wt%;5.5〜6.5wt%;6.0〜6.5wt%;0.1〜6.0wt%;0.5〜6.0wt%;1.0〜6.0wt%;1.5〜6.0wt%;2.0〜6.0wt%;2.5〜6.0wt%;3.0〜6.0wt%;3.5〜6.0wt%;4.0〜6.0wt%;4.5〜6.0wt%;5.0〜6.0wt%;5.5〜6.0wt%;0.1〜5.5wt%;0.5〜5.5wt%;1.0〜5.5wt%;1.5〜5.5wt%;2.0〜5.5wt%;2.5〜5.5wt%;3.0〜5.5wt%;3.5〜5.5wt%;4.0〜5.5wt%;4.5〜5.5wt%;5.0〜5.5wt%;0.1〜5.0wt%;0.5〜5.0wt%;1.0〜5.0wt%;1.5〜5.0wt%;2.0〜5.0wt%;2.5〜5.0wt%;3.0〜5.0wt%;3.5〜5.0wt%;4.0〜5.0wt%;4.5〜5.0wt%;0.1〜4.5wt%;0.5〜4.5wt%;1.0〜4.5wt%;1.5〜4.5wt%;2.0〜4.5wt%;2.5〜4.5wt%;3.0〜4.5wt%;3.5〜4.5wt%;4.0〜4.5wt%;0.1〜4.0wt%;0.5〜4.0wt%;1.0〜4.0wt%;1.5〜4.0wt%;2.0〜4.0wt%;2.5〜4.0wt%;3.0〜4.0wt%;3.5〜4.0wt%;0.1〜3.5wt%;0.5〜3.5wt%;1.0〜3.5wt%;1.5〜3.5wt%;2.0〜3.5wt%;2.5〜3.5wt%;3.0〜3.5wt%;0.1〜3.0wt%;0.5〜3.0wt%;1.0〜3.0wt%;1.5〜3.0wt%;2.0〜3.0wt%;2.5〜3.0wt%;0.1〜2.5wt%;0.5〜2.5wt%;1.0〜2.5wt%;1.5〜2.5wt%;2.0〜2.5wt%;0.1〜2.0wt%;0.5〜2.0wt%;1.0〜2.0wt%;1.5〜2.0wt%;0.1〜1.5wt%;0.5〜1.5wt%;1.0〜1.5wt%;0.1〜1.0wt%;0.5〜1.0wt%;及び0.1〜0.5wt%の少なくとも1つのISBMポリエチレンテレフタレート組成物とブレンドできる。
【0102】
更に、本発明において有用なポリエステル組成物及びポリエステルブレンド組成物は、任意の量の少なくとも1種の添加剤、例えば全組成物の0.01〜25重量%の一般的な添加剤、例えば着色剤、トナー、染料、離型剤、難燃剤、可塑剤、成核剤、安定剤(紫外線安定剤、熱安定剤及び/又はそれらの反応生成物を含むが、これらに限定するものではない)、充填剤及び耐衝撃性改良剤も含むことができる。本発明において有用な、当業界でよく知られた典型的な市販の耐衝撃性改良剤の例としては、エチレン/プロピレンターポリマー、官能基化ポリオレフィン(例えばアクリル酸メチル及び/又はメタクリル酸グリシジルを含むもの)、スチレン系ブロックコポリマー耐衝撃性改良剤並びに種々のアクリルコア/シェル型耐衝撃性改良剤が挙げられるが、これらに限定するものではない。このような添加剤の残基はポリエステル組成物の一部としても考えられる。
【0103】
更に、ポリマーを着色する一部の薬剤をメルトに添加することができる。一態様においては、得られるポリエステルポリマー溶融相生成物のb*を低下させるために、青味トナー(ブルーイングトナー)(bluing toner)をメルトに添加する。このような青味剤は青色無機及び有機トナーを含む。更に、a*カラーを調整するために、赤色トナーを使用することもできる。米国特許第5,372,864号及び第5,384,377号(引用することによってその全体を本明細書中に組み入れる)に記載されたような有機トナー、例えば青色及び赤色有機トナーを使用できる。有機トナーはプレミックス組成物として供給できる。プレミックス組成物は、赤色及び青色化合物のニートブレンドであることもできるし、或いは組成物をポリエステルの原料の1つ、例えばエチレングリコール中に予め溶解させるか又はスラリー化させることもできる。
【0104】
トナー成分の総添加量は、当然ながら、ベースポリエステルにおける固有の黄色の量及びトナーの有効性に左右される。一般に、約15ppm以下の組合せ有機トナー成分濃度及び約0.5ppmの最小濃度を使用する。青味添加剤の総量は典型的には0.5〜10ppmの範囲である。
【0105】
トナーはエステル化ゾーン又は重縮合ゾーンに添加できる。好ましくは、トナーはエステル化ゾーンに又は重縮合ゾーンの初期段階、例えば予備重合反応器に添加する。
【実施例】
【0106】
以下の例は本発明のポリエステルの製造方法及び評価方法を更に例証する。これらは本発明を単に例示するものであり、本発明の範囲を限定するものではない。特に断らない限り、部は重量部であり、温度は℃で表されるか又は室温であり、圧力は大気圧又はほぼ大気圧であり、「wt」は重量を意味する。
【0107】
下記実施例の全体を通じて、以下の略語を用いる:
【0108】
【表1】

【0109】
本発明のコポリエステルは、高分子量ポリエステルを製造するための、当業界でよく知られた方法を用いて製造できる。例えばコポリエステルは、ジカルボン酸を用いた直接縮合によって又はジカルボン酸ジアルキルを用いたエステル交換によって製造できる。従ってテレフタル酸ジメチルのようなテレフタル酸ジアルキルは、高温において触媒の存在下でジオールとエステル交換させる。重縮合は、所望のインヘレント粘度を有するコポリエステルが得られるまで、温度を次第に増加させながら減圧において実施する。全てのペレットは、反応器から出た際に非晶質であった。
【0110】
例中で使用したポリマーの組成は、プロトン核磁気共鳴(NMR)スペクトル分析法によって測定した。NMRスペクトルは全て、クロロホルム−トリフルオロ酢酸(70−30容量/容量)を用いて、JOEL Eclipse Plus 600MHz核磁気共鳴分光計上で記録した。
【0111】
ポリエステルのインヘレント粘度は、25℃において60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン中で0.5g/100mlの濃度で測定した。
【0112】
特に断らない限り、ガラス転移温度(Tg)は、Thermal Analyst Instruments製のTA DSC 2920計測器を用いてASTM D3418に従って20℃/分の走査速度で測定した。
【0113】
ヘイズは、16mil厚フィルムについて、BYK−Gardner HazeGuard Plus Spectrophotometerを用いてASTM D1003,方法 Aに従って測定した。
【0114】
組成物のグリコール含量は、プロトン核磁気共鳴(NMR)スペクトル分析法によって測定した。NMRスペクトルは、全て、ポリマーについてはクロロホルム−トリフルオロ酢酸(70−30容量/容量)を又はオリゴマーサンプルについては60/40(wt/wt)フェノール/テトラクロロエタン(ロックのために重水素化クロロホルムが添加されている)を用いて、JOEL Eclipse Plus 600MHz核磁気共鳴分光計上で記録した。1,4−シクロヘキサンジメタノール及びエチレングリコールのピーク指定は、一般に認められたモデル化合物と比較することによって行った。これらのモデル化合物は、ポリマー及びオリゴマーに見られる共鳴位置に非常に似ている。
【0115】
半結晶化時間t1/2は、温度制御された高温ステージ上でレーザー及び光検知器によってサンプルの光透過率を時間の関数として測定することによって算出した。この測定は、サンプルを溶融させて既存の結晶性を全て除去し、次いでサンプルを室温まで冷却することによって、行った。次に、サンプルを、対象温度に予熱された取り付け具上に載せ、サンプルを同温度に保持しながら、透過率の測定を時間の関数として行った。次いで、透過光強度を記録し、時間に対してプロットした。半結晶化時間は、光透過率が初期透過率と最大透過率との中間である時間として記録した。
【0116】
これらの例は、本発明の範囲外のCHDM含量を含むコポリエステル組成物が乾燥機中で過度の粘着を引き起こし且つ/又はISBM PET容器フレーク中へのブレンド時に塊を形成する可能性がどれ程あるのかを示す。
【0117】
実施例組成物Aは、ジカルボン酸ジアルキル部分としてのテレフタル酸ジメチル100%及びエチレングリコール50モル%とシクロヘキサンジメタノール50モル%の混合物を用いて製造した。この材料は、更に、0.175重量%のトリメリット酸部分を含んでいた。240℃における1rad/秒での溶融粘度は47,000ポアズであった。
【0118】
比較組成物Bは、ジカルボン酸ジアルキル部分としてのテレフタル酸ジメチル100%及びエチレングリコール69モル%とシクロヘキサンジメタノール31モル%の混合物を用いて製造した。この材料は、更に、0.175重量%のトリメリット酸部分を含んでいた。
【0119】
比較組成物Cは、ジカルボン酸ジアルキル部分としてのテレフタル酸ジメチル100%及びエチレングリコール38モル%とシクロヘキサンジメタノール62モル%の混合物を用いて製造した。この材料は、更に、0.175重量%のトリメリット酸部分を含んでいた。
【0120】
実施例1及び2並びに比較例3及び4においては、実施例組成物A又は比較例組成物B 0.5 lb(1wt%)又は2.5 lb(5wt%)を、追加の市販PET PCRとドライブレンドして、50 lbのバッチを作った。各バッチを、170℃に設定された5立方フィートの回転真空乾燥機に加えた。フレークを4時間混転した。フレークは1時間後に160℃の温度に達し、同温度にとどまった。4時間後、乾燥機を冷却し、乾燥機から材料を出した。チャンバーの内側を調べた。実施例組成物Aを含むフレークを用いたランでは、フレークは壁に粘着しなかった。これと対照的に、比較組成物Bを含むフレークを用いたランにおいては、壁はフレークによってかなりコーティングされた。残りの材料を孔径0.36”のメッシュに通して篩って塊を除去し、塊状材料を秤量した。粘着及び塊状材料の総合重量を最初の装填重量(50 lb)から差し引いて、総付着%を算出した。以下のデータは、比較組成物Bが、PETリサイクル流において問題となるほど著しい粘着を引き起こしたことを示している。しかし、実施例組成物Aを1%及び5%含むフレークはいずれも、粘着の問題を起こすことなく、PETに添加できた。
【0121】
【表2】

【0122】
例5〜11
以下の例は、58モル%超のCDHM含量を有するコポリエステル組成物が、PET中へのブレンド時に不所望なヘイズを引き起こす可能性がどれ程あるのかを示す。典型的なISBMボトルグレードPET(Eastman Chemical Company製のCB12)のペレットを、実施例組成物A又は比較組成物Cのペレットに示した量でドライブレンドした。これらのブレンドを、最初に、Sterling 1.25”一軸スクリュー押出機でペレットに押出し、次に再乾燥させ、Killian 1”押出機で16mil厚のフィルムに押出した。比較例5(C5)は、押出CB12フィルムのベースのヘイズを示している。実施例6〜9は、実施例組成物Aが、ヘイズ値に目視によって認められる変化を生じることなく、CB12に添加できることを示している。比較例10(C10)は、10%の実施例組成物AをCB12に添加すると顕著なヘイズが生じることを示している。この厚さのフィルムでは3%未満のヘイズ値は目視によって発見できない。この測定値の標準偏差は0.2%である。これと対照的に、比較例11(C11)は、比較組成物CはCB12に5%添加しただけで顕著なヘイズを生じることを示している。比較組成物Cを容器の製造に用いた場合には、これらの容器はPETリサイクル流においてPETと相溶性ではないであろう。
【0123】
【表3】

【0124】
例12
この実施例は、本発明のブレンドからいかに造形品を製造及び作成できることを示す。1.74リットルのハンドルウェア容器を、バリアスクリューを装着した80mm Bekum H−121連続押出ブロー成形機を用いて実施例組成物Aから作成した。材料は、押出前に65℃において12時間乾燥させた。押出されたパリソンの温度は、メルトプローブによって230℃と測定された。この実施例においては1.74リットルのハンドルウェア容器を作成したが、これより容量の大きい容器、例えば3、5及び7リットルのハンドルウェア容器もまた、本発明の範囲内である。
【0125】
例13
この例は、例1〜4において調製された実施例組成物A、比較組成物B及び比較組成物Cの半結晶化時間を示す。表IIIは、160℃において測定されたこれら3種の組成物のガラス相からの半結晶化時間を示す。実施例組成物A及び比較組成物Cはいずれも、160℃において測定された場合に許容され得る半結晶化時間を有するが、比較組成物Cは比較例11(C11)に示されたような顕著なヘイズを生じる。比較組成物Cから製造された容器はPETリサイクル流においてPETと相溶性ではないであろう。
【0126】
【表4】

【0127】
例14及び15
例14及び15においては、フレーク流速に対する粘着の影響を評価するための乾燥試験を、ボトルを粒状化し且つフレークを市販食品グレードPET PCR(使用済みリサイクル)フレーク(United Resources Recovery Corporationから入手)と混合することによって、行った。乾燥試験装置は、乾燥ユニット及び2つのConair DB12真空ローダーを装着したキャパシティー1000lbのホッパー乾燥機で構成された。第1のローダーは、ホッパーの頂部に位置し、試験の間じゅうホッパーがフレークで満たされ続けるように操作した。第2のローダーは、直径1.75インチのフレキシブルホース及び空気注入金属チューブ(ペレット又はフレークの商業的空気搬送(airveying)プロセスにおいて用いられるようなもの)によってホッパー出口に接続した。第2のローダーの間欠的吸引時間は、ホッパー滞留時間を約3〜4時間とする160 lb/時の名目速度でフレークがホッパーから空気搬送されるように設定した。試験手順は、ホッパーへのPET PCRフレークの充填と160℃における6時間の乾燥から始めた。乾燥機は、試験の間じゅう、160℃で運転した。次いで、第2の真空ローダーを始動させて、ホッパーからフレークを指定速度で吸引した。ホッパー頂部の第1のローダーも始動させて、例のボトル及びPET PCRから生成したフレークブレンドをホッパーに補充し続けた。試験中は1時間毎に、ホッパーから空気搬送される数回分の装填材料を捕捉し、秤量して、流速を評価した。ホッパーから空気搬送されたフレークも0.5インチ×0.5インチのメッシュスクリーンに通して、例のボトルからのフレークによってくっつき合ったPET PCRの小さい塊があるならば、それを捕捉した。試験ブレンドがホッパーを通過し終わるまで、又はホッパー中における過度の凝集若しくは架橋のために流れが大幅に妨げられるか若しくは停止される時間まで、試験を数時間続けた。
【0128】
PETフレーク中に組成物Aのフレーク5%を含む混合物は、乾燥機中において実質的に凝集を示さず、乾燥機からの流れを妨げなかった。これと対照的に、PETフレーク中に比較組成物Bのフレーク3%を含むブレンド混合物は、乾燥機中でひどい凝集を引き起こし、乾燥機からの流れを完全に停止させた。PETフレーク中に比較組成物B 1重量%を含むブレンドは、流れを妨げなかったが、中程度の凝集を示した。
【0129】
本発明を、本明細書中に開示した態様に関して詳述したが、本発明の精神及び範囲内において変形及び変更が可能であることはわかるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール残基約40〜約58モル%;及び
(iii)ジエチレングリコール残基約2モル%若しくはそれ以下
から本質的になるグリコール成分と
(c)0.01〜1.0モル%の量の少なくとも1種の分岐剤
を含む少なくとも1種のポリエステルを含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、そして前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、並びに
前記ポリエステルのインヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.50〜1.0dL/gである押出ブロー成形品。
【請求項2】
前記分岐剤が、ポリエステルの総重量に基づき、0.1〜0.6重量%の量で存在する請求項1に記載の成形品。
【請求項3】
前記分岐剤がトリメリット酸、トリメリット酸無水物、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール及び/又はトリメチロールエタンのうち少なくとも1種から選ばれる請求項1に記載の成形品。
【請求項4】
前記ポリエステルが1,4−シクロヘキサンジメタノール45〜55モル%及びエチレングリコール45〜55モル%を含む請求項1に記載の成形品。
【請求項5】
前記ポリエステルのインヘレント粘度が0.5〜0.9dL/gである請求項1に記載の成形品。
【請求項6】
前記ポリエステルのインヘレント粘度が0.65〜0.8dL/gである請求項1に記載の成形品。
【請求項7】
前記ポリエステルのインヘレント粘度が0.70〜0.80dL/gである請求項1に記載の成形品。
【請求項8】
前記ポリエステルのTgが75〜95℃である請求項1に記載の成形品。
【請求項9】
前記ポリエステルが、ASTM D1003,方法 Aによって測定した場合に、3%未満の値を有する請求項1に記載の成形品。
【請求項10】
着色剤、離型剤、リン化合物、可塑剤、成核剤、紫外線安定剤、ガラス繊維、炭素繊維、充填剤、耐衝撃性改良剤又はそれらの混合物から選ばれた少なくとも1種の添加剤を含む請求項1に記載の成形品。
【請求項11】
前記ポリエステルが使用済みリサイクルポリエステルである請求項1に記載の成形品。
【請求項12】
容器を含む請求項1に記載の成形品。
【請求項13】
ボトルを含む請求項1に記載の成形品。
【請求項14】
(a)(i)テレフタル酸残基約90〜約100モル%;
(ii)炭素数20以下の芳香族及び/若しくは脂肪族ジカルボン酸残基約0〜約10モル%
を含むジカルボン酸成分と
(b)(i)エチレングリコール残基約42〜約60モル%;
(ii)1,4−シクロヘキサンジメタノール残基約40〜約58モル%;及び
(iii)ジエチレングリコール残基約2モル%若しくはそれ以下
から本質的になるグリコール成分と
(c)少なくとも1種の分岐剤0.01〜1.0モル%
を含む少なくとも1種のポリエステルを含んでなり(ここで前記ジカルボン酸成分の総モル%は100モル%であり、そして前記グリコール成分の総モル%は100モル%である)、並びに前記ポリエステルのインヘレント粘度が、25℃において60/40(wt/wt)のフェノール/テトラクロロエタン中で0.25g/50mlの濃度で測定した場合に、0.50〜1.0dL/gであり且つ前記ポリエステルが、ASTM D1003,方法 Aによって測定した場合に、3%未満の値を有する押出ブロー成形品。
【請求項15】
前記分岐剤が、ポリエステルの総重量に基づき、0.1〜0.6重量%の量で存在する請求項14に記載の成形品。
【請求項16】
前記分岐剤が、トリメリット酸、トリメリット酸無水物、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール及び/又はトリメチロールエタンのうち少なくとも1種から選ばれる請求項14に記載の成形品。
【請求項17】
前記ポリエステルが1,4−シクロヘキサンジメタノール45〜55モル%及びエチレングリコール45〜55モル%を含む請求項14に記載の成形品。
【請求項18】
前記ポリエステルのインヘレント粘度が0.5〜0.9dL/gである請求項14に記載の成形品。
【請求項19】
前記ポリエステルのインヘレント粘度が0.65〜0.8dL/gである請求項14に記載の成形品。
【請求項20】
前記ポリエステルのインヘレント粘度が0.70〜0.80dL/gである請求項14に記載の成形品。

【公表番号】特表2011−510117(P2011−510117A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−542282(P2010−542282)
【出願日】平成21年1月9日(2009.1.9)
【国際出願番号】PCT/US2009/000152
【国際公開番号】WO2009/091517
【国際公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(594055158)イーストマン ケミカル カンパニー (391)
【Fターム(参考)】