説明

改善された強度属性を有する多層製品

例として、外科用器具及び用品を、滅菌、移動及び保管のために包む際に用いるのに適した単一ステップの滅菌包装材料を提供する。単一ステップの滅菌ラップは、大部分の繊維がシートの一方の側に対して平行又は実質的に平行な方向に配向された不織材料からなる第1のシートと、大部分の繊維がシートの一方の側に平行又は実質的に平行な方向に配向された不織材料からなる第2のシートとを含み、該第2のシートの大部分の配向された繊維が該第1のシートの大部分の配向された繊維に対して実質的に直交するように、該第2のシートを回転させて、1つ又はそれ以上の結合点において、該第1のシートに接合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多層製品に向けられる。より詳細には、本発明は、外科処置と関連して滅菌及び保管のために外科用器具及び用品を包むため、及び骨髄ユニット用の物品をパッケージするような他の用途のための滅菌ラップとして用いるのに適するように互いに接合された個々のシートから製造される多層材料に向けられる。
【背景技術】
【0002】
病院の中央サービス室(CSR)又は滅菌処理部門(SPD)の職員は、一般に、滅菌から再使用点までずっと、パッケージされた内容物の滅菌性が確実に維持されるように外科用品をパッケージするという責任を負う。滅菌用品を手術室その他のユニットに供給するという作業には、幾つかの活動が含まれる。
手術室で用いられる外科用器具及び用品の多くは、再使用可能である。これらの用品には、典型的には、クランプ、外科用メスの刃の柄、開創器、ピンセット、はさみ、外科医用タオル、洗面器などのようなものが含まれる。これらの用品は全て、各処置後に回収されて、別の処置にて再び使用されることになる前に滅菌されなければならない。このために、用品はステンレ鋼の器具トレイに置かれ、外科医用タオル、ドレープ及び手術着などの柔らかいものはパッケージ準備される。次いで、トレイ及びパッケージ内容物は、一般に滅菌ラップと呼ばれる2つのシート材料で包まれることになる。
滅菌ラップは、通常は、織布又は不織材料のシートであり、これを或る規定の様式により、トレイ又はパッケージ内容物の周りに包んだ場合には、トレイの内容物を滅菌するために滅菌蒸気/気体その他の媒体は受け入れるが、滅菌後には、バクテリアその他の伝染病誘発物質又はこれらのビヒクルのような汚染物質を侵入させない。滅菌ラップは、物品を包み、この包まれた物品を滅菌技術に供することによって滅菌するように用いることができる。器具を滅菌するための2つの主な滅菌技術は、蒸気によるオートクレービング及びエチレンオキシド滅菌である。
【0003】
包まれたトレイを例にとると、包まれたトレイ及びその内容物が滅菌されると、該包まれたトレイは、使用地点、典型的には、手術室に移されるか、或いは使用準備が整うまで保管される。保管中及び手術室に移す間に、包まれたトレイは、何回か取り扱われることになる。包まれたパッケージが取り扱われる度に、パッケージ内容物の滅菌性質が犠牲になる可能性がある。包まれたパッケージが犠牲になり得る2つの最も一般的な例には、滅菌ラップの引き裂きその他の破壊、並びに滅菌ラップの外側シート上に認められる湿気又は外来物質があり、これが時期尚早の開封を招くことになる。
パッケージされた内容物の滅菌性を促進及び維持するために、手術室看護士協会(AORN)は、病院内で処理されるパッケージの包装及び取り扱いに対して、特定の推奨される手順を開発した。AORNによって推奨されるように、病院内で処理されるパッケージを「二重に包む」ことは、多くの病院では普通のことである。二重に包むための主な方法は、まずパッケージ内容物を1つの滅菌ラップシートで包み、次いで別の滅菌ラップシートで再び包むという、本質的に「連続的」なものである。二重に包むための別の方法は、パッケージ内容物を同時に2つの滅菌ラップシートで包むという、本質的に「同時」のものである。すなわち、2つの滅菌ラップシートは、一方の上部に他方を位置合わせし、包まれるべき物品を2つのシートの上部に置き、次いでこの物品を同時に両方のシート材料で包む。
【0004】
パッケージが最初に包まれてから、滅菌、保管、取り扱い、移動、開封及び最終段階の再使用の間までずっと、このパッケージを追跡する調査が行われた。このような調査により、引き裂き又は穴のために包まれた物品が犠牲になる頻度は、取り扱い及び保管技術が改善されたこと、並びに製品をパッケージする際の滅菌性が改善されたことによって減少したことが明らかになった。このような努力の背後にある真意は、経済性であった。滅菌パッケージが犠牲になる度に、これが適切に再使用されることになる前に、流通経路から取り出し、開封し、再び包んで、再滅菌しなければならない。このプロセスは、時間と費用を浪費する。
包むものが犠牲になる頻度が減少することによって時間と費用を節約できるが、同時包装技術を用いることにより、パッケージの包装及び開封の時間をさらに節約でき、それによってさらなる費用の節約がもたらされる。同時包装は、連続包装よりも時間がかからず、病院での最近の調査では、同時包装は、包装様式に関係ないとすることができるラップの破壊がなく、滅菌性を維持するという点では連続包装とちょうど同程度の有効性を示すことがわかった。
病院関係者は、連続包装の代わりに同時包装を望むが、外側及び内側の滅菌ラップシートを設定するのには時間がかかり、同時包装中に緩んだシートを扱う面倒さのために、連続包装から移行しようとする場合に達成されることが望まれる時間の節約が相殺されることがある。従って、内側及び外側のシートの適切な組み合わせを与え、パッケージの包装及び開封プロセス中に2つのシートを互いに合わせ続けることに対する面倒さを排除した製品があれば、同時パッケージシステムは、以下に限定されるものではないが、時間の節約及び/又は選択された内側及び外側シート性能の設計パラメータを含む1つ又はそれ以上の利益を与えるであろう。
【0005】
パッケージの包装様式と併せて、包装に用いられる材料も重要である。上述したように、2つの最も一般的な包装材料は、布(綿/ポリエステル)のような織布材料、ウィスコンシン州Neenah所在のKimberly−Clark CorporationからのKIMGUARD(登録商標)Sterile−Wrap(ポリプロピレン)及びイリノイ州Deerfield所在のBaxter Healthcare CorporationからのBio−shield CSR Wrap(木材パルプ/ポリエステル)のような不織材料である。Baxter滅菌ラップの1つの形態は、湿式堆積紙(セルロース)の内側シートと、スパンレース又は水圧交絡パルプ/ポリエステルの別個の外側シートとを含むDualWrap(登録商標)Sterilization Wrapと呼ばれる製品である。内側及び外側シートは交互になって、緩く、接着されていないシートの積層で与えられる。
滅菌ラップとして用いられる材料がどのようなものであっても、同時に2つのシートで包む場合には、包装材料は、パッケージの滅菌性を保つための良好な障壁特性、及び/又は、引き裂きその他の形態の破壊が最小限に維持される良好な強度特性を与えるものであることが重要であることに注目されたい。従って、現在用いられている滅菌ラップに比べて、実際にパッケージ及び開封にかかる時間を減少させ、及び/又は、向上した強度及び引き裂き抵抗を与える新規な滅菌ラップが必要とされている。本発明により与えられるこのような属性は、以下の明細書、特許請求の範囲及び図面をさらに検討することによって、より明らかになるであろう。
【発明の開示】
【0006】
本発明は、手術室で用いられる外科用器具のような、滅菌され、使用時まで滅菌された状態で維持されるべき物品をパッケージ内に包むための滅菌ラップを提供する。このような物品の多数は、現在は、2つの別個の滅菌ラップシートで包まれている。このような物品を包む最も一般的な方法は、二重連続包装と呼ばれるものであり、この場合、物品は第1の滅菌ラップシートで包まれ、端はテープで閉じられる。次に、第2の別個の滅菌ラップシートを用いて、物品は二度目に包まれる。第2のラップシートが物品の周りを包み込むと、該第2のシートの端はテープで閉じられ、包まれた物品は滅菌プロセスに送られる。包まれた物品が滅菌された後は、これは通常は、実際に用いられるまで保管場所に置かれ、実際に用いられるときには、この包まれて滅菌されたパッケージが保管場所から取り出されて手術室まで移動され、ここで、滅菌ラップが取り外されて、次いで、物品が用いられる。第2の、あまり一般的には用いられない包装方法は、同時包装と呼ばれ、2つの滅菌ラップシートの一方が他方の上部に置かれて位置合わせされ、次いで2つのシートによって、滅菌されるべき物品の周りを同時に包む。包装が完了した後、端はテープで閉じられ、物品は上述したものと同じ滅菌プロセスに送られる。
【0007】
本発明は、使用前に滅菌されなければならない物品を同時に包む及び開封するための単一ステップのシステムを提供する。これは、2つの別個の滅菌ラップシートを1つ又はそれ以上の結合点で、互いに結合又は接合させて、単一ステップのシステムを生成することにより達成され、ここでは、別個のシートは予め位置合わせされ、互いに接合されて、包装プロセス並びに開封プロセスを助ける。結果として、物品を包む及び開封するのに必要な時間が短縮され、包装の容易さが改善される。さらに、特別な又は異なる特徴をシステム全体に付与するように、個々の滅菌ラップシートの各々を工学設計又は設計することができる。シートはまた、ラップシステムの強度を増加させるように予め位置合わせされて、該システムが、使用中の取り扱い条件に対してより良く耐えることができるようにする。
単一ステップの滅菌ラップは、大部分の繊維が、シートの一方の側に平行又は実質的に平行な方向に配向された不織材料からなる第1のシートと、大部分の繊維が、シートの一方の側に平行又は実質的に平行な方向に配向された不織材料からなる第2のシートとを含み、該第2のシートの大部分の配向された繊維が、該第1のシートの大部分の配向された繊維に対して実質的に直交するように、該第2のシートが回転され、1つ又はそれ以上の結合点において、該第1のシートに接合される。本明細書で用いられる「シート」という用語は、織布又は不織布のような単層材料、及びラミネートのような多層材料を含むことを意味する。個々の第1及び第2のシートは、不織布及び織布のような繊維性材料を含む種々の滅菌材料から製造することができる。第1のシートは、シートの一方の側に平行又は実質的に平行な方向に実質的に配向された繊維を含み、第2のシートは、同じ方向に実質的に配向された繊維を含むが、ここで該第2のシートは、配向された繊維が該第1のシートの配向された繊維と実質的に直交するように回転される。結果として、第1及び第2のシートが接合された場合には、滅菌ラップは、より均一な強度特性を有し、それによってシステム全体の強度が向上する。
【0008】
本発明はまた、大部分の繊維が、シートの一方の側に平行又は実質的に平行な方向に配向された不織材料からなる第1のシートをとることと、大部分の繊維が、シートの一方の側に平行又は実質的に平行な方向に配向された不織材料からなる第2のシートをとることと、該第2のシートの大部分の配向された繊維が、該第1のシートの大部分の配向された繊維に対して実質的に直交するように該第2のシートを回転させることと、1つ又はそれ以上の結合点において、該第1のシートを該第2のシートに接合することにより滅菌ラップを製造する方法を提供する。第2のシートは、第1のシートに対して約90度だけ、又は約60度ないし約90度だけ回転させることができる。
滅菌ラップは、システムの両側により形成され、各々がそれぞれの表面積を有する第1の外表面と第2の外表面とを有し、該第1及び第2のシートを互いに接合する結合点は、滅菌ラップの該第1及び第2の外表面のいずれの表面積の50%より多く占めることはない。第1及び第2のシートは、長い連続結合及び点結合の両方を含む種々の結合パターンにて互いに接合することができる。1つの実施形態では、滅菌ラップは、第1の区域及び第2の区域を定めることができ、該第1の区域は該第2の区域よりも結合点の数が多く、該第2の区域は該第1の区域によって囲まれているため、該滅菌ラップは、より高密度の結合点の面積によって囲まれた低密度の結合点の面積を有する。別の実施形態では、第1の区域が、第2の区域で囲まれているため、滅菌ラップは、より低密度の結合点の面積によって囲まれたより高密度の結合点の面積を有する。
個々のシートの各々は、本発明の滅菌ラップの他のシートと同じであってもよいし、又は異なっていてもよい特定の特性を有するように設計することができる。例えば、第2のシートは、第1のシートと比較した場合により大きいグラブ引張り強度を有する第2のシートによって示されるように、該第1のシートよりも強く製造することができる。さらに、第1のシートの障壁特性は、第2のシートよりもバクテリアを良好にろ過する手段を作り出すように強化することができる。
【0009】
第1のシート及び第2のシートは、両方ともスパンボンド/メルトブロー/スパンボンドのラミネートのような不織布ラミネートから製造することができ、内側メルトブローン層は障壁特性を与え、外側スパンボンド層は強度を与える。第2のシートと比較した場合に、第1のシートにてより重い坪量のメルトブローン層を用いることにより、該第1のシートは、該第2のシートよりも良好な障壁特性を有し、この場合、該第1のシートは該第2のシートより遅い乾燥胞子透過率を有し、該第2のシートより大きいバクテリアろ過効率を有する。逆に、第1のシートのメルトブローン層は、該第1のシートのバクテリアろ過効率を第2のシートより少ない程度にまで減少させることができる。さらに、第1及び第2のシートの強度は、それぞれのラミネートの個々の層を構成する繊維を形成するのに用いられるポリマーの坪量及び種類を変えることによって変化させることができる。結果として、滅菌ラップは、第2のシートのピークエネルギーが第1のシートよりも大きくなるように設計することができる。
しかし、本発明は、第1及び第2のシートの各々の異なる特性に拘わらず、第1のシートを、大部分の繊維が実質的に一方向に配向されるように配置し、第2のシートを、配向された繊維が該第1のシートの配向された繊維と実質的に直交するように配置して、これらが接合された場合には、滅菌ラップが、より均一な強度特性を有するようになり、それによって従来技術のラップシステムと比較した場合に、システム全体の強度が向上するものを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本明細書では、外科用品のような滅菌された物品を包み、滅菌し、保管し、使用するための同時包装手順と併せて用いるのに適した滅菌システムを開示する。本発明は、病院及び手術室での処置における使用と関連して説明されるが、本発明の滅菌システムは、滅菌された材料を必要とするどのような場所でも用いることができる。従って、本発明の以下の説明は、本発明の使用範囲の限定するものとして考慮されるべきでない。
本発明は、既知の滅菌ラップと比較した場合に、大きい強度及び引き裂き抵抗の属性を有する滅菌ラップを提供する。従って、本発明は、ラップ製品に磨耗、切断又は穴を生じさせることがある使用中の取り扱い条件に対して、より良く耐えることができる。
以前の単一シートのラップシステムでは、不織布ウェブは、実質的に不均一な強度特性を有するように製造される。この不均一性は、繊維が高速でレイダウンされる作動により生じるものであり、大きな百分率の配向された繊維をもたらす。結果として、これらの以前のラップシステムは、シートの一方の側に対して平行又は実質的に平行な方向、又はこの例では、ウェブの縦方向(MD)に増加した強度属性を有する。しかし、MD強度が増加するにつれて、これらの不織布ウェブは、直交方向、又はこの例では、ウェブの横方向(CD)において強度に関連する欠陥を生じ易くなる。多層不織布シートはまた、繊維がMD方向に位置合わせされた状態で、互いに接合されることが多いので、不均一なMD及びCDの強度特性を有する。
【0011】
従って、本発明は、第1のシートの繊維がシートの一方の側に対して平行又は実質的に平行に配向され、第2のシートの配向された繊維が、該第1のシートの配向された繊維と実質的に直交するように、一方の滅菌ラップシートを回転させることによって、滅菌ラップの強度全体を最適化する。結果として、繊維の配向によって、より均一な強度特性を有する滅菌ラップ製品が製造されて、製品の全体の強度が増加することになる。
強度を最適化するために、シートは実質的に「90度のシート間」の配向で接合させることができる。本明細書で用いられる「90度のシート間」の配向とは、両方のシートがMDに配向された繊維の百分率をより多く有し、第2のシートが第1のシートに対して90度だけ回転され、次いで、接合された製品のことであり、ここでは、該第1のシートは、該第2のシートの繊維に対して実質的に直交するように配向された繊維の百分率をより多く有し、該第2のシートは、MDに対して直交して配向された繊維の百分率をより多く有している。しかし、1つの実施形態は第2のシートを90度回転させるが、他の実施形態は第2のシートを約90度より少ない角度で回転させるように用いてもよいことを理解すべきである。こうした実施形態を用いることができ、実際の回転角度は、以下に限定されるものではないが、用いられる不織材料、MDにおけるシステムの選択された強度、CDにおけるシステムの選択された強度、最終製品におけるCD及びMDの均一性の程度、及び/又は回転前の各シートにおけるMD配向された繊維の百分率を含む1つ又はそれ以上の要因に依存することがある。本発明は、第2のシートが、第1のシートに対して約90度だけ、又は約60から約90度だけ回転される実施形態を考慮する。
【0012】
本発明の1つの実施形態では、滅菌ラップは、スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド(SMS)ラミネートの2つのシートを用いる。2つのシートは、1つ又はそれ以上の結合点で互いに接合される。多層構成は、病院環境で有益とすることができる同時包装を可能にする。
ここで、本発明は、本発明の異なる実施形態を示す図面を参照して説明される。これらの実施形態は非限定的なものであり、他の実施形態も本発明によって考慮されることが理解されるべきである。
図面の図1及び図2を参照すると、外科用品などを収容し、その滅菌性を維持するための滅菌システム又はラップが示されている。滅菌ラップ10は、強度補強された障壁ウェブラミネートと呼ぶことができる第2のシート12と、同様に障壁ウェブラミネートと呼ぶことができる第1のシート14とを含む。図1で見ることができるように、第2のシート12及び第1のシート14は、互いに対面する関係で配置され、一方が他方の上部に並置される。シートの各々は、実質的に同じ大きさ及び形状を有することができる。1つ実施形態では、シートは正方形又は長方形の形状である。結果として、各シートは、その周辺部16の周りに、少なくとも2つの相対的に平行な縁部a、a’、b、b’を有する。シートは、第2のシート12が実質的にMDに配向された繊維を有し、第1のシート14が該第2のシート12の繊維に対して実質的に直交する繊維を有するように、実質的に、90度のシート間の配向で配向される。
【0013】
図1に示されるような物品18を包むのを助けるために、第2のシート12及び第1のシート14は、2つのシートが共に保持されるように、互いに接着される。2つのシートは、その周辺部16のほぼ全て又はその一部を接合することができる。本明細書で用いられる、第1のシート及び第2のシートの周辺部とは、各ラップのシートの縁部からの部分及びこれにすぐ隣接する表面積を含むことを意味する。図1及び図2に示されるように、2つのシートは、各シートの2つの実質的に平行な縁部、a−a’及びb−b’の長さ全体に沿って互いに接合される。縁部は、以下に限定されるものではないが、接着剤、縫製、熱結合及び超音波結合を含む多くの好適な手段により接合することができ、これらは総合的に接合と呼ばれる。図1及び図2に示されるように、結合点20は、超音波結合によって完成させることができ、連続的であることができ、縁部のちょうど内側であるか又はこれに沿った縁の全長、及び/又は、シート12及び14の両側の周辺部に延びることができる。代替的な実施形態では、シート12及び14の隣接する側部に点結合を含み、連続的な及び/又は点結合を該シート12及び14の3つの側部又は4つ全ての側部に含む。
連続結合20に加えて又はその代わりに、結合点22の第2の組が2つのシートを互いに固定するために用いられてもよい。図1の結合点22は、平行であるが、離間して配設された長方形その他の形状の2つの列の形態である、一連の離間され分離された結合点であり、システム10を縁部から見た場合には、一方の列における長方形が他方の列における長方形とオフセットされて、重なり合う関係になっている。この種類の結合点パターンは、登録譲渡人であるウィスコンシン州Neenah所在のKimberly−Clark Corporationによって製造される使い捨て手術着の袖を縫い合わせるのに用いられている。結合点22は、連続結合点20のちょうど内側にあることができ、単独で又は該連続結合点20と併せて用いられる場合に、2つのシート12及び14を互いにさらに接合させるのに役立つ。
【0014】
種々の他の様式によって、2つのシート12及び14の間の結合を行うことが可能であり、少なくとも部分的に、図3から図6までに例示されている。図3から図6においては、第1及び第2のシートは重ね合わせられ、図3から図5に示されるような長い連続的な結合線とすることができる1つ又はそれ以上の結合点によって、又は図6に示されるような複数の局所的な結合点によって互いに接合される。図3の平面図では、システム10の第2のシート12及び第1のシート14は、システム10の表面にわたって「X」パターンを形成する2つのX字形の結合点線28及び30によって互いに結合される。図4では、システム10の第2のシート12及び第1のシート14は、該システム10の長さ又は幅の全体又は一部にわたる一連の実質的に平行な結合点32によって互いに結合される。図5では、一連の実質的に正弦曲線の結合点34が与えられる。
図3から図5に示される相対的に長い結合点又は縫い目に加えて又はこれと併せて、システム10の第2のシート12及び第1のシート14は、図6に示されるような複数の局在する不連続な結合点36によって接合することができる。このような結合点は、システム10の表面にわたって均一に離間させてもよいし、又は各々が異なる程度又は密度の結合点を有するように、2つ又はそれ以上の区域に分けてもよい。図6を参照すると、システム10は、第1の区域38及び第2の区域40に分割されており、例示目的のために、図6においては、架空の破線42で分離されている。第1の区域38は、第2の区域40より単位面積あたりの複数の結合点の総数が多い。さらに、第1の区域38は、第2の区域40を完全に囲み、それによって該システム10の周辺部の結合程度が、該システム10の中心部分よりも大きいシステム10を作り出す。代替的な実施形態では、第2の区域40の結合点がないことがある。別の実施形態では、システム10の周辺部は、該システム10の中心部分より少ない結合程度を有することができる。
【0015】
さらに、結合点パターンの他の組み合わせも用いることができる。例えば、印、ロゴその他の印刷物を結合パターンとして用いて、第2のシート12を第1のシート14に結合することができる。従って、結合パターンは、「KIMBERLY−CLARK」又は「KIMGUARD(登録商標)」などの言葉とすることができる。
本発明の1つの可能性のある特徴は、2つの滅菌ラップシートが分離しないように、これらを十分な結合量で互いに接合できることである。この目的のために、滅菌ラップ10は、システム10の両側に、第1の外表面44及び第2の外表面46を有するように考察できる。図2を参照されたい。結合点の表面積が、滅菌ラップ10の第1及び第2の外表面44及び46のいずれの表面積の約50%を超えない場合に、有利とすることができる。本発明の他の実施形態は、第1及び第2の外表面44及び46のいずれの表面積の約30%より少ない、第1及び第2の外表面44及び46のいずれの表面積の約20%より少ない、第1及び第2の外表面44及び46のいずれの表面積の約10%より少ない、及び第1及び第2の外表面44及び46のいずれの表面積の約5%より少ない量を占める結合点を想定する。
1つの実施形態においては、2つのラップシートは、互いに十分に接合されて、これらが、滅菌ラップをその元のパッケージから取り除き、滅菌されるべき物品をそのラップで包み、使用のために滅菌された物品を開封するプロセスの間ずっと、互いから容易に分離しないようにすることができる。
結合されたシートは、種々の大きさの物品及びトレイを包むために幾つかの大きさにすることができる。代表的な大きさには、18、24、30、36、40、45、48及び54インチの正方形ラップ、並びに54×72インチの長方形ラップが含まれる。物品を包むために、図1に示されるような滅菌ラップトレイ18の場合には、ラップの4つの隅を、一度に、パッケージ上に折り畳むことができるように、物品は第1のシート14と接触した状態でシステム10の上部に置かれる。折り畳みが完了すると、ラップはテープで密閉されて、包まれたパッケージの滅菌準備ができる。
【0016】
シートの各々は、それ自体の特別な特性を有することができる。第1のシート14の1つの可能性のある主要な機能は、主要なろ過障壁として作用できることであり、第2のシート12の1つの可能性のある主要な機能は強度を与えることであり、その第2の機能は、さらに、バクテリアその他の汚染物質に対する障壁を与えることができる。
第2のシート12及び第1のシート14の両方は、多くの不織材料から製造することができる。不織材料は、紙のような天然及び合成繊維のいずれか又は両方、繊維性ポリマー不織布、並びに滅菌剤を透過するが、バクテリアその他の汚染物質の透過は遅延させることができるフィルムから製造することができる。
不織布滅菌ラップは、その障壁特性、経済性及び一貫した品質のために特に人気がある。不織材料は、空気堆積法、湿式堆積法、水圧交絡法、スパンボンド法、メルトブロー法、ステープル繊維のカーディング及び結合、及び溶液紡糸が挙げられるが、これらに限定されない種々の方法により製造することができる。繊維自体は、種々の天然及び合成材料の両方から製造することができ、そのような繊維としては、セルロース、レーヨン、ポリエステル、ポリオレフィン、及び多くの他の熱可塑性材料が挙げられるが、これらに限定されない。繊維は、典型的には通常3インチより小さい、比較的短いステープル長の繊維、又はスパンボンド法及びメルトブロー法により製造されるような、より長い連続繊維とすることができる。どのような材料が選択されたとしても、得られるラップは、用いられる特定の滅菌技術と両立し、使用まで包まれた内容物の滅菌性質を維持するように強度及び障壁特性の両方を与えるように選択することができる。
【0017】
ポリオレフィンベースの繊維及びそれらから得られた不織布は、滅菌ラップの製造に特に適していることが見出された。登録譲渡人であるKimberly−Clark Worldwide,Inc.により製造されるもののようなポリプロピレンスパンボンド不織布は、強度特性を滅菌ラップ、特に第2のシート12に与えるように用いることができる。より改良された実施形態では、第2のシート12は、強度及び障壁特性の両方を第2のシート12に付与するために、スパンボンド及びメルトブローン又はスパンボンド、メルトブローン、スパンボンドのラミネートのようなラミネートから製造することができる。
スパンボンド、メルトブロー、スパンボンド材料は、互いに積層された3つの別個の層から製造される。これらの層を製造する方法は既知であり、本発明の譲受人に譲渡されたBrockらに付与された米国特許第4,041,203号に記載されており、本明細書において全体を引用によりここに組み入れる。Brockらの材料は、一般に頭文字「SMS」とも呼ばれる、スパンボンド/メルトブローン/スパンボンドの三層ラミネートである。SMSの2つの外層は、押出成形ポリオレフィン繊維から作られ、ランダムなパターンで置かれて、次いで、互いに結合されたスパンボンド材料である。内層は、同様に、やはり押出成形されたポリオレフィン繊維から作られ、スパンボンド層の繊維より小さい直径を有し、時には、より不連続な長さを有するメルトブローン層である。結果として、メルトブローン層は、その微細な繊維構造によって向上した障壁特性を与え、それによって、滅菌剤は布を通過するが、バクテリアその他の汚染物質の通過を妨げることを可能にする。逆に、2つのスパンボンド外層は、ラミネート全体に、より大きな強度因子を与える。
【0018】
ラミネートは、ラミネート表面にわたって実質的に規則正しく繰り返されるパターンと併せて採用される断続的な結合点パターンを用いて準備することができる。このパターンは、結合点が、ラミネートの表面積の約5から約50%までを占めるように選択される。代替的な実施形態においては、結合点は、ラミネートの表面積の約10%から約30%までを占める。
本発明の特定の特徴は、それぞれの第2のシート12及び第1のシート14における層の各々に対して利用可能な選択された調整である。2つのシートは互いに同一にすることができるが、本発明の代替的な実施形態では、第2のシート12は、第1のシート14よりも高い強度特性を有するように設計してもよい。これは、外部物質によりもたらされる、包まれた物品の引き裂きその他の可能性のある破壊に対してより強い障壁を与えるためである。逆に、本発明の他の実施形態においては、第1のシート14を、第2のシート12よりも高い障壁特性を有するように設計してもよい。障壁及び強度特性を調整することは、第1及び第2のシートの坪量、並びに各シート内の個々の層それぞれの坪量を調整することによって達成することができる。両方のシートに適した坪量範囲は、平方ヤードあたり約0.5から約3.5オンス(osy)までの範囲とすることができる。
【0019】
単一ステップの滅菌ラップの1つの特定例は、強度障壁ウェブラミネートから製造される第2のシートと、障壁ウェブラミネートから製造される第1のシートとを含み、この強度障壁ウェブラミネート及び障壁ウェブラミネートは、実質的に対面する又は重なり合う関係で互いに隣接して配置され、1つ又はそれ以上の結合点で互いに接合されている。層の各々は、例えば、米国特許第4,041,203号に教示されるように、スパンボンド/メルトブローン/スパンボンドのラミネートから製造することができる。従って、強度障壁ウェブラミネートは、ランダムに堆積された繊維から製造される第1の強度層と、ランダムに堆積された繊維から製造される第2の強度層と、ランダムに堆積された繊維から製造される中間障壁層とを含むことができ、該中間障壁層の繊維は、該第1又は該第2の強度層のいずれの繊維の平均繊維直径より小さい平均繊維直径を有する。さらに、中間障壁層は、第1及び第2の強化層の間に配置されて、それらに結合される。この強度障壁ウェブラミネートは、第2のシート12を形成することができる。第1のシート14は、ランダムに堆積された繊維から製造される第3の強度層と、ランダムに堆積された繊維から製造される第4の強度層と、ランダムに堆積された繊維から製造される第2の中間障壁層とを含む障壁ウェブラミネートから製造することができる。ここでも、第2の中間障壁層の繊維は、第3又は第4の強度層のいずれの平均繊維直径よりも小さい平均繊維直径を有し、第2の中間障壁層は、該第3及び第4の強度層の間に配置されて、それらに結合される。付加的な強度を与えるために、強度障壁ウェブラミネートからなる第2のシートは、第1のシートよりも強いグラブ引張り強度を有することができ、障壁ウェブラミネートから製造される第1のシートは、該第2のシートよりも低い乾燥胞子透過率、及び該第2のシートより大きいバクテリアろ過効率を有することができる。
異なる特性をもつ第1及び第2のシートを設計する場合には、適切な滅菌ラップ表面が包まれるべき物品に面し、他方のラップ表面が該包まれるべき物品とは反対側に面するように、システム10を配置することが重要な場合がある。典型的には、これは、第1のシート14が包まれるべき物品18と接触し、第2のシート12が包まれる物品18とは反対側に位置することを意味する。
【0020】
本発明の属性を示すために、幾つかの滅菌ラップ10を準備し、次いで他の現在入手可能な滅菌ラップに対して試験した。
評価された製品は以下の通りである。
KIMGUARD ONE−STEP(登録商標) Heavy−Duty Sterilization Wrap(Kimberly Clark、48”×48”、製造番号T01/19/00−12:53 参照番号62148,*+H4186214817)
SIMUL−WRAP(登録商標) Sterilization Wrap(ATI,45”×45”、製造番号0276312,等級33545)
この例では、試験は、単一シート、二重シート、及び一方のシートを90度回転させた二重シートを用いて形式を合わせた。試験は、1試験あたり10個の試料レップを用いて行い、ストリップ及びグラブ試験を用いてMD及びCD引張り強度を試験し、台形試験を用いてMD及びCDの引き裂きを試験した。
表1



【0021】
表1に示されるように、現行の製品は、MD配向の強度及び引き裂き特性を有する。製造速度が速くなると、さらに高いMD繊維整合がもたらされることになる。
MD−CD比で見ると、強度及び引き裂き特性は、90度の「シート間」製品構成をもつ2層製品において、より等方的なものになった。シートの配向を回転させることによって、一方のシートのより多くの繊維が、他方のシートの繊維に対して実質的に直交するようになり、そのためCD強度及び引き裂き抵抗が向上した。
このように本発明を詳細に説明したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく種々の変更及び変形を行うことができることが明らかである。例えば、種々広範な個々の滅菌ラップが本明細書に記載されている。従って、使い捨て及び再使用可能な滅菌ラップの両方の組み合わせを含む種々広範な第1及び第2のシートの組み合わせが可能である。第1及び第2のシートは、選択された特性をラップの各々に工学設計するために、同一又は異なる坪量の材料から製造することができる。さらに、種々の結合点パターンを本発明の滅菌ラップに付与するために、単独で又は互いに組み合わせて用いることができる種々広範な結合技術も開示された。従って、これらその他の変更は、特許請求の範囲の精神及び範囲内にあると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】包まれる準備のできた滅菌トレイが滅菌ラップの上部に配置された、本発明による単一ステップの滅菌ラップの斜視図である。
【図2】本発明による単一ステップの滅菌ラップの側断面図である。
【図3】個別の滅菌ラップシートを互いに接合するための異なる結合パターンをもつ、本発明による単一ステップ滅菌ラップの付加的な実施形態の平面図である。
【図4】個別の滅菌ラップシートを互いに接合するための異なる結合パターンをもつ、本発明による単一ステップ滅菌ラップの付加的な実施形態の平面図である。
【図5】個別の滅菌ラップシートを互いに接合するための異なる結合パターンをもつ、本発明による単一ステップ滅菌ラップの付加的な実施形態の平面図である。
【図6】個別の滅菌ラップシートを互いに接合するための異なる結合パターンをもつ、本発明による単一ステップ滅菌ラップの付加的な実施形態の平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大部分の繊維が、シートの一方の側に平行又は実質的に平行な方向に配向された不織材料からなる第1のシートと、
大部分の繊維が、シートの一方の側に平行又は実質的に平行な方向に配向された不織材料からなる第2のシートと、
を含み、
前記第2のシートの配向された繊維の大部分が、前記第1のシートの配向された繊維の大部分に対して実質的に直交するように、前記第2のシートが回転された状態で、1つ又はそれ以上の結合点において前記第1のシートに接合されたことを特徴とする単一ステップの滅菌ラップ。
【請求項2】
前記第1のシートが第1のスパンボンド/メルトブローン/スパンボンドのラミネートから形成され、前記第2のシートが第2のスパンボンド/メルトブローン/スパンボンドのラミネートから形成された請求項1に記載の滅菌ラップ。
【請求項3】
前記滅菌ラップは、各々がそれぞれの表面積を定める第1の外表面と第2の外表面とを有し、前記結合点は、該滅菌ラップの前記第1の外表面又は前記第2の外表面のいずれの表面積の50%より多くを占めることはない請求項1に記載の滅菌ラップ。
【請求項4】
前記滅菌ラップが、各々がそれぞれの表面積を定める第1の外表面と第2の外表面とを有し、前記結合点は、該滅菌ラップの前記第1の外表面又は前記第2の外表面のいずれの表面積の30%より多くを占めることはない請求項3に記載の滅菌ラップ。
【請求項5】
前記滅菌ラップが、各々がそれぞれの表面積を定める第1の外表面と第2の外表面とを有し、前記結合点は、該滅菌ラップの前記第1の外表面又は前記第2の外表面のいずれの表面積の20%より多くを占めることはない請求項4に記載の滅菌ラップ。
【請求項6】
前記滅菌ラップが、各々がそれぞれの表面積を定める第1の外表面と第2の外表面とを有し、前記結合点は、該滅菌ラップの前記第1の外表面又は前記第2の外表面のいずれの表面積の10%より多くを占めることはない請求項5に記載の滅菌ラップ。
【請求項7】
前記滅菌ラップが、各々がそれぞれの表面積を定める第1の外表面と第2の外表面とを有し、前記結合点は、該滅菌ラップの前記第1の外表面又は前記第2の外表面のいずれの表面積の5%より多くを占めることはない請求項6に記載の滅菌ラップ。
【請求項8】
前記滅菌ラップが第1の区域と第2の区域とを定め、前記第1の区域が、単位面積あたり、前記第2の区域より多い数の結合点を有するようになった請求項1に記載の滅菌ラップ。
【請求項9】
前記第2の区域が前記第1の区域に囲まれた請求項8に記載の滅菌ラップ。
【請求項10】
前記第2の区域が、前記滅菌ラップの周辺部の周りに配置されて、前記第1の区域には結合点がない請求項9に記載の滅菌ラップ。
【請求項11】
前記第1の区域が前記第2の区域に囲まれた請求項8に記載の滅菌ラップ。
【請求項12】
前記第1のシート及び前記第2のシートの各々が、平方ヤードあたり約0.5から約3.5オンスまでの坪量を有するようになった請求項1に記載の滅菌ラップ。
【請求項13】
前記第2のシートが前記第1のシートに対して約90度だけ回転された請求項1に記載の滅菌ラップ。
【請求項14】
前記第2のシートが前記第1のシートに対して約80度ないし約90度だけ回転された請求項1に記載の滅菌ラップ。
【請求項15】
前記第2のシートが前記第1のシートに対して約70度ないし約90度だけ回転された請求項1に記載の滅菌ラップ。
【請求項16】
前記第2のシートが前記第1のシートに対して約60度ないし約90度だけ回転された請求項1に記載の滅菌ラップ。
【請求項17】
大部分の繊維が、シートの一方の側に平行又は実質的に平行な方向に配向されたスパンボンド/メルトブローン/スパンボンドのラミネートからなる第1のシートと、
大部分の繊維が、シートの一方の側に平行又は実質的に平行な方向に配向されたスパンボンド/メルトブローン/スパンボンドのラミネートからなる第2のシートと、
を含み、
該第2のシートの配向された繊維の大部分が、該第1のシートの配向された繊維の大部分に対して実質的に直交するように、前記第2のシートが、1つ又はそれ以上の結合点において前記第1のシートに接合されたことを特徴とする単一ステップの滅菌ラップ。
【請求項18】
前記滅菌ラップが、各々がそれぞれの表面積を定める第1の外表面と第2の外表面とを有し、前記結合点は、該滅菌ラップの前記第1の外表面又は前記第2の外表面のいずれの表面積の50%より多くを占めることはない請求項17に記載の滅菌ラップ。
【請求項19】
前記滅菌ラップが、各々がそれぞれの表面積を定める第1の外表面と第2の外表面とを有し、前記結合点は、該滅菌ラップの前記第1の外表面又は前記第2の外表面のいずれの表面積の30%より多くを占めることはない請求項18に記載の滅菌ラップ。
【請求項20】
前記滅菌ラップが、各々がそれぞれの表面積を定める第1の外表面と第2の外表面とを有し、前記結合点は、該滅菌ラップの前記第1の外表面又は前記第2の外表面のいずれの表面積の20%より多くを占めることはない請求項19に記載の滅菌ラップ。
【請求項21】
前記滅菌ラップが、各々がそれぞれの表面積を定める第1の外表面と第2の外表面とを有し、前記結合点は、該滅菌ラップの前記第1の外表面又は前記第2の外表面のいずれの表面積の10%より多くを占めることはない請求項20に記載の滅菌ラップ。
【請求項22】
前記滅菌ラップが、各々がそれぞれの表面積を定める第1の外表面と第2の外表面とを有し、前記結合点は、該滅菌ラップの前記第1の外表面又は前記第2の外表面のいずれの表面積の5%より多くを占めることはない請求項21に記載の滅菌ラップ。
【請求項23】
前記滅菌ラップが第1の区域と第2の区域とを定め、前記第1の区域が、単位面積あたり、前記第2の区域より多い数の結合点を有するようになった請求項17に記載の滅菌ラップ。
【請求項24】
前記第2の区域が前記第1の区域に囲まれた請求項23に記載の滅菌ラップ。
【請求項25】
前記第2の区域が、前記滅菌ラップの周辺部の周りに配置されて、前記第1の区域には結合点がない請求項24に記載の滅菌ラップ。
【請求項26】
前記第23の区域が前記第2の区域に囲まれた請求項23に記載の滅菌ラップ。
【請求項27】
前記第1のシート及び前記第2のシートの各々が、平方ヤードあたり約0.5から約3.5オンスまでの坪量を有するようになった請求項17に記載の滅菌ラップ。
【請求項28】
前記第2のシートが前記第1のシートに対して約60度から約90度だけ回転された請求項17に記載の滅菌ラップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2006−502893(P2006−502893A)
【公表日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−545211(P2004−545211)
【出願日】平成15年7月10日(2003.7.10)
【国際出願番号】PCT/US2003/021441
【国際公開番号】WO2004/035305
【国際公開日】平成16年4月29日(2004.4.29)
【出願人】(504460441)キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (396)
【Fターム(参考)】