改変したフコシル化レベルを有する抗体の産生方法
本発明は、フコシル化レベルの制御、及び抗体中のADCC活性の向上のための方法を提供する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳動物の宿主細胞のIgG Fcを含んでなるが抗体のフコース含量が減少している抗体の産生方法であって、抗体をコードする少なくとも一の核酸と、配列番号:1のFUT8遺伝子配列の異なるコード領域を標的とする少なくとも2つのsiRNAをコードする第二の核酸を同時に宿主細胞に導入することを含んでなり、該siRNAがFUT8の発現を阻害し、抗体のフコシル化レベルを低減するものである方法。
【請求項2】
抗体をコードする核酸が抗体の軽(L)鎖及び重(H)鎖をコードする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
抗体のH鎖及びL鎖をコードする核酸とsiRNAをコードする核酸が同じ発現ベクターにある、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
H鎖をコードする核酸及びL鎖をコードする核酸が異なる発現ベクターにあり、H鎖及びL鎖をコードする各々の発現ベクターが少なくとも2つのsiRNAをコードする核酸を含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
2つのsiRNAが異なるプロモーターの制御下で発現される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
1つのsiRNAがPolIIIプロモーターであるH1の下で発現され、第二のsiRNAiはPolIIIプロモーターであるU6の下で発現される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
第一及び第二のsiRNAが、配列番号:1のFUT8遺伝子配列のヌクレオチド位置733−751及び1056−1074をそれぞれ標的とする、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
宿主細胞がチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞又はその誘導体である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
抗体フコシル化レベルが少なくとも90%低減されている、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
抗体フコシル化レベルが少なくとも95%低減されている、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
抗体が治療用抗体である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法によって生産される抗体。
【請求項13】
ADCCが改善しているIgG抗体の産生方法であって、抗体をコードする少なくとも一の核酸と、配列番号:1のFUT8遺伝子配列の異なるコード領域を標的とする少なくとも2つのsiRNAをコードする第二の核酸を同時に宿主細胞に導入することを含んでなり、該抗体及び該siRNAが該細胞内で発現して、siRNAの非存在下で細胞内で産生された抗体と比較して、フコシル化が減少し、ADCC活性が増加している抗体が産生されるものである方法。
【請求項14】
抗体がFcγRIII及び/又はADCCへの抗体結合を向上する少なくとも一つのアミノ酸変異をFc領域に含んでなる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
抗体がS298A、E333A、K334AのFcアミノ酸置換を含んでなる、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
さらにFcアミノ酸置換K326Aを含んでなる、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
抗体がCD20を結合する、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
抗体が霊長類CD20を結合する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
CD20結合抗体がヒト抗体である、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
CD20結合抗体がキメラ抗体である、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
キメラ抗体がリツキシマブである、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
CD20結合抗体がヒト化抗体である、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
ヒト化CD20結合抗体が、配列番号.2のVL及び配列番号.8のVH;配列番号.25のVL及び配列番号.22のVH;及び、配列番号.25のVL及び配列番号.33のVHから選択されるVL領域及びVH領域を含んでなる、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
ヒト化CD20結合抗体が配列番号13及び14それぞれの配列を有するL鎖及びH鎖を含んでなる、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
ヒト化CD20結合抗体が配列番号26及び27それぞれの配列を有するL鎖及びH鎖を含んでなる、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
ヒト化CD20結合抗体が配列番号26及び34それぞれの配列を有するL鎖及びH鎖を含んでなる、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
抗体がBR3を結合する、請求項13に記載の方法。
【請求項28】
請求項13の方法によって生産される抗体。
【請求項29】
配列番号.42及び配列番号.43の配列を含んでなる核酸。
【請求項30】
Fc領域を含んでなるヒト化CD20結合抗体と担体とを含んでなり、該組成物中の抗体の少なくとも95%がフコースを欠いている組成物。
【請求項31】
抗体をコードする少なくとも一の核酸と、配列番号:1のFUT8遺伝子配列の異なるコード領域を標的とする少なくとも2つのsiRNAをコードする第二の核酸を含んでなり、該抗体及び該siRNAを発現する宿主細胞。
【請求項1】
哺乳動物の宿主細胞のIgG Fcを含んでなるが抗体のフコース含量が減少している抗体の産生方法であって、抗体をコードする少なくとも一の核酸と、配列番号:1のFUT8遺伝子配列の異なるコード領域を標的とする少なくとも2つのsiRNAをコードする第二の核酸を同時に宿主細胞に導入することを含んでなり、該siRNAがFUT8の発現を阻害し、抗体のフコシル化レベルを低減するものである方法。
【請求項2】
抗体をコードする核酸が抗体の軽(L)鎖及び重(H)鎖をコードする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
抗体のH鎖及びL鎖をコードする核酸とsiRNAをコードする核酸が同じ発現ベクターにある、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
H鎖をコードする核酸及びL鎖をコードする核酸が異なる発現ベクターにあり、H鎖及びL鎖をコードする各々の発現ベクターが少なくとも2つのsiRNAをコードする核酸を含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
2つのsiRNAが異なるプロモーターの制御下で発現される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
1つのsiRNAがPolIIIプロモーターであるH1の下で発現され、第二のsiRNAiはPolIIIプロモーターであるU6の下で発現される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
第一及び第二のsiRNAが、配列番号:1のFUT8遺伝子配列のヌクレオチド位置733−751及び1056−1074をそれぞれ標的とする、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
宿主細胞がチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞又はその誘導体である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
抗体フコシル化レベルが少なくとも90%低減されている、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
抗体フコシル化レベルが少なくとも95%低減されている、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
抗体が治療用抗体である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法によって生産される抗体。
【請求項13】
ADCCが改善しているIgG抗体の産生方法であって、抗体をコードする少なくとも一の核酸と、配列番号:1のFUT8遺伝子配列の異なるコード領域を標的とする少なくとも2つのsiRNAをコードする第二の核酸を同時に宿主細胞に導入することを含んでなり、該抗体及び該siRNAが該細胞内で発現して、siRNAの非存在下で細胞内で産生された抗体と比較して、フコシル化が減少し、ADCC活性が増加している抗体が産生されるものである方法。
【請求項14】
抗体がFcγRIII及び/又はADCCへの抗体結合を向上する少なくとも一つのアミノ酸変異をFc領域に含んでなる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
抗体がS298A、E333A、K334AのFcアミノ酸置換を含んでなる、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
さらにFcアミノ酸置換K326Aを含んでなる、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
抗体がCD20を結合する、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
抗体が霊長類CD20を結合する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
CD20結合抗体がヒト抗体である、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
CD20結合抗体がキメラ抗体である、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
キメラ抗体がリツキシマブである、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
CD20結合抗体がヒト化抗体である、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
ヒト化CD20結合抗体が、配列番号.2のVL及び配列番号.8のVH;配列番号.25のVL及び配列番号.22のVH;及び、配列番号.25のVL及び配列番号.33のVHから選択されるVL領域及びVH領域を含んでなる、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
ヒト化CD20結合抗体が配列番号13及び14それぞれの配列を有するL鎖及びH鎖を含んでなる、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
ヒト化CD20結合抗体が配列番号26及び27それぞれの配列を有するL鎖及びH鎖を含んでなる、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
ヒト化CD20結合抗体が配列番号26及び34それぞれの配列を有するL鎖及びH鎖を含んでなる、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
抗体がBR3を結合する、請求項13に記載の方法。
【請求項28】
請求項13の方法によって生産される抗体。
【請求項29】
配列番号.42及び配列番号.43の配列を含んでなる核酸。
【請求項30】
Fc領域を含んでなるヒト化CD20結合抗体と担体とを含んでなり、該組成物中の抗体の少なくとも95%がフコースを欠いている組成物。
【請求項31】
抗体をコードする少なくとも一の核酸と、配列番号:1のFUT8遺伝子配列の異なるコード領域を標的とする少なくとも2つのsiRNAをコードする第二の核酸を含んでなり、該抗体及び該siRNAを発現する宿主細胞。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公表番号】特表2008−541770(P2008−541770A)
【公表日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−514967(P2008−514967)
【出願日】平成18年6月5日(2006.6.5)
【国際出願番号】PCT/US2006/021854
【国際公開番号】WO2006/133148
【国際公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【出願人】(507202770)ジェネンテック・インコーポレーテッド (24)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月5日(2006.6.5)
【国際出願番号】PCT/US2006/021854
【国際公開番号】WO2006/133148
【国際公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【出願人】(507202770)ジェネンテック・インコーポレーテッド (24)
【Fターム(参考)】
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