改変タンパク質

【課題】グリコシルトランスフェラーゼによりペプチドおよびタンパク質を結合させる方法を提供する。
【解決手段】治療用タンパク質の便利な合成または半合成を可能にする手段および方法であって、改変の導入が上記の問題に対処している手段および方法。可溶性糖タンパク質誘導体の循環半減期を延長して、治療または予防のための循環する糖タンパク質の治療的有効レベルを維持するために必要な、注射剤の量および注射の頻度を減少させる方法。一定の治療的に活性な糖タンパク質の短いインビボ血漿半減期は、治療または予防に必要とされる可溶性タンパク質の頻度および量に起因して望ましくないものである。糖タンパク質構造を効果的に変化させ、また生物学的活性を実質的に維持して、このような糖タンパク質の循環半減期を延長するための手段。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は改善された薬物、特に、改善された薬力学的および/または薬物動態学的性質を有する改変糖タンパク質の調製に関する。
【発明の背景】
【0002】
生物起源のタンパク質は、それらの天然リガンドに対して高い効力および高い選択性を有することが多いので、治療剤として大きな将来性を有している。生物起源であることは、生物が既にそれを排出するための充分に定義されたクリアランス機構および代謝経路を有しているから、それが無毒であり、従来の小分子薬物よりも使用に際して安全である可能異性が高い。このことは、現在ではタンパク質が組換えDNA技術により種々の異なる発現系で製造でき、大規模製造が可能になっているという事実と相俟って、タンパク質を理想的な薬物候補にしている。しかし、ホルモン、可溶性受容体、サイトカイン、酵素等のような治療的に興味あるタンパク質は、身体内での短い循環半減期を有することが多く、これはその治療的有用性を一般的に低下させる。
【0003】
治療用タンパク質は、多くの経路によって循環系から除去される。幾つかの薬理学的に活性なタンパク質については、循環系からの除去を媒介する特異的な受容体が存在する。グリコシル化されるタンパク質は、肝臓内におけるレクチン様受容体によってクリアランスされ、これは該分子の糖鎖部分に対してのみの特異性を示す。また、腎臓による約50 kDa未満のタンパク質およびペプチド(特に、グリコシル化されていないタンパク質およびペプチド)の非特異的クリアランスも、文献で報告されている。なお、アシアロ糖タンパク質は、天然の糖タンパク質またはグリコシル化されていないタンパク質よりも迅速に、肝臓によってクリアランスされる(Bocci (1990) Advanced Drug Delivery Reviews 4: 149)。
【0004】
治療用タンパク質もまた、それが自家タンパク質と完全に同一でない場合には、アミノ酸配列または三次元構造における僅かな変異でも該治療用タンパク質を免疫原性にするので、免疫系によって循環系からクリアランスされる。治療用タンパク質により誘導される免疫応答は、循環系からの加速された除去以外にも、更に種々の望ましくない影響を有する可能性がある:抗体は、治療用タンパク質における結合部位へのアクセスに対する立体障害を介して、治療的効果を妨害または阻止する可能性があり、また誘導された抗体は自家タンパク質と交差反応することにより、自己免疫反応等を生じる可能性がある。
【0005】
治療用タンパク質を、該タンパク質が一定の細胞、器官または組織にターゲッティングされるように改変することもまた興味の対象である。タンパク質を、特殊分化した細胞または組織に存在する分子に対して高い親和性を有するリガンド分子に結合または融合させることは、この効果を達成する一つの既知の方法である。しかし、化学的結合技術は、屡々、生成する分子が不均一に改変され(これは最終生成物が不十分にしか特徴付けられないことを意味する)、また治療用タンパク質の融合は、ターゲッティング部分自身がタンパク質であることを必要とするという欠点を有する。
【0006】
従って、延長された血清半減期および/または低下した免疫原性および/または改善された薬理学的性質を示す、改変された(治療用)タンパク質を調製する方法を提供することが一般的に必要とされている。
【0007】
莫大な数の改変された治療用タンパク質をスクリーニングすることは、それ自身が大きな仕事であるが、各々の改変されたタンパク質を提供することが特殊な(半)合成を必要とするので、治療用ポリペプチドに結合することが望まれる部分の性質に関係なく、基本的には同じ結合反応を使用して、多くの部分をそれに好都合に結合できる「活性化された」治療用ポリペプチドについての必要性が増大してきている。
【0008】
Khidekel et alは、J.Am.Chem.Soc., 125, 16162-16163, 2003において、グリコシルトランスフェラーゼによって容易に検出するために、O-GlcNAcグリコシル化されたタンパク質の結合がラベル化され得ることを開示している。
【発明の目的】
【0009】
本発明の目的は、治療用タンパク質の便利な合成または半合成を可能にする手段および方法であって、改変の導入が上記の問題に対処している手段および方法を提供することである。
【発明の概要】
【0010】
本発明は、特に、可溶性糖タンパク質誘導体の循環半減期を延長して、治療または予防のための循環する糖タンパク質の治療的有効レベルを維持するために必要な、注射剤の量および注射の頻度を減少させる方法を提供する。一定の治療的に活性な糖タンパク質の短いインビボ血漿半減期は、治療または予防に必要とされる可溶性タンパク質の頻度および量に起因して望ましくないものである。本発明は、糖タンパク質構造を効果的に変化させ、また生物学的活性を実質的に維持して、このような糖タンパク質の循環半減期を延長するための手段を提供する。
【0011】
本発明は、糖タンパク質の活性化された類似体を調製するための便利な方法であって、ポリペプチドのグリコシル基に活性化基を導入し、該活性化部位を介して、興味ある部分の治療用タンパク質に対する便利かつ標準化された二次結合を与える方法を提供するものである。
【0012】
従って、本発明は、出発分子M’の改変類似体P-B’-L-Mを調製する方法を提供するものであり、該類似体は前記出発分子に比較して改善された薬理学的性質を有し、前記方法は、
a)グリコシルトランスフェラーゼの存在下において、反応基を備えた前記出発分子を、次式Iを有するドナー物質と反応させて、式B-L-MまたはL’-Mを有し、ここでのMは、前記反応基が存在せずまたは実質的に非反応性にされているときはM'である前記出発物質の中間改変類似体を得る工程と;
【化1】

【0013】
ここで、
x=1または2であり、
Aは、下記から選択され
【化2】

【0014】
Lは、二価の部分、結合、またはM’においてアクセス可能でなく且つ他の反応基と特異的に反応できる保護されたもしくは保護されない反応基を備えた一価の部分L’であり、
Bは、LがL’のときは存在せず、またはBは、M’においてアクセス可能でなく且つ他の反応基と特異的に反応できる保護されたもしくは保護されない反応基を備えた部分である;
b)必要であれば、Bにおける反応基を脱保護する工程と;
c)前記中間改変類似体を、LおよびMにおいてはアクセス可能でなく且つ前記中間体B-L-MにおけるBと特異的に反応できる式P’の分子に結合させて、式P-B’-L-Mを有する改変類似体を得る工程であって、ここでのPは、反応基が存在せずまたは実質的に非反応性にされているときはP’であり、B’は結合であるか、または反応基が存在しないか実質的に非反応性にされているBであり、或いは、Bが存在しないとき、P’は前記中間体L’-MにおけるL’と反応してP-L-Mを生じることができ、ここでのLは、反応基が存在しないか実質的に非反応性にされているL’である工程を含んでなるものである。
【0015】
本発明は更に、上記の工程bの後に得られる改変された中間体を調製する方法に関する;この方法は基本的には上記方法と同一であるが、工程cが省略される。
【0016】
本発明はまた、本発明の方法に使用される新規中間体およびドナー物質に関するものであり、また本発明は、本発明の方法により得られる新規な改変糖タンパク質および新規な中間の改変糖タンパク質に関するものである。
【0017】
このテキストにおいて、幾つかの化学構造は「Me-」の表記、「CH3」の表記、または終端する実線(化学結合)を用いて描かれ、これらは全ての場合に末端メチル基を示す。幾つかの化学構造は破線で終端することがあり、これは、該化学構造がより大きな構造の一部であることを意味する。
【発明の詳細な開示】
【0018】
本発明は、多くのグリコシルトランスフェラーゼの「基質トレランス」を利用する。基本的には、如何なるグリコシルトランスフェラーゼを使用してもよい(勿論、M’とドナー物質との間の反応を効果的に触媒する濃度で)。関連する酵素の例は、国際生化学および分子生物学連合命名委員会(the Nomenclature Committee of the International Union of Biochemistry and Molecular Biology (NC-IUBMB))のクラスEC 2.4.1(グリコシルトランスフェラーゼ)、EC 2.4.2(ペントシルトランスフェラーゼ)、およびEC 2.4.99(他のグリコシル基を転移する酵素をカバーする)に見ることができ、これにはシアリルトランスフェラーゼ、ガラクトシルトランスフェラーゼ、N-アセチルヘキソーサミニルトランスフェラーゼ、グリコシルトランスフェラーゼ、マンノシルトランスフェラーゼ、フコシルトランスフェラーゼ、アラビノシルトランスフェラーゼ、キシロシルトランスフェラーゼ、グルクロノシルトランスフェラーゼ、N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ、およびN-アセチルガラクトサミニルトランスフェラーゼが含まれるが、これらは例示であって限定ではない。
【0019】
本発明の幾つかの実施形態において、出発分子は、グリコシル化されたポリペプチドまたはタンパク質である。本明細書および特許請求の範囲において、「ペプチド」の用語は、ペプチド結合したアミノ酸残基からなる線形の1本鎖分子である。従って、該用語は、ペプチド(2〜10のアミノ酸残基)、オリゴペプチド(11〜100のアミノ酸残基)および適正なポリペプチド(100を超えるアミノ酸残基)を包含する。従って、ポリペプチドは、生物学的に活性な構造単位であるが、しかし如何なる機能も存在しないものであってもよい。「タンパク質」は、本明細書においては、少なくとも一つのポリペプチドを含んでなり、従ってモノマーとは異なる機能的もしくは非機能的な分子または複合体であり、該用語はホモ多量体およびヘテロ多量体のようなポリマー分子を含むものである。タンパク質は、補欠分子団を含んでもよく、種々のグリコシル化パターンおよびリピド化パターンを含んでもよい。本発明の幾つかの実施形態において、当該ポリペプチドまたはタンパク質は、N-グリコシル化またはO-グリコシル化される。
【0020】
もう一つの実施形態において、改変グリコシル化分子を製造する前記方法は、前記改変類似体が前記グリコシル化された出発分子と比較して改善された薬理学的性質を有することを確認する更なる工程を具備している。典型的には、この改善された薬理学的性質は、増大したバイオアベイラビリティ、増大した機能的インビボ半減期、増大したインビボ血漿半減期、低下した免疫原性、増大したプロテアーゼ抵抗性、アルブミンに対する増大した親和性、受容体に対する改善された親和性、増大した保存安定性からなる群から選択される。
【0021】
「機能的インビボ半減期」の用語は、その通常の意味において使用される。即ち、当該改変類似体または基準分子の生物学的活性の50%が未だ身体/標的器官内に存在する時間、または当該改変類似体または基準分子の活性がそのピーク値の50%にまで低下するために要する時間を意味する。機能的インビボ半減期を決定する代りに、「インビボ血漿半減期」、即ち、クリアランスされる前に改変類似体または基準分子の50%が血漿または血流中を循環する時点を決定してもよい。血漿半減期の決定は、屡々、機能的半減期を決定するよりも簡単であり、血漿半減期の大きさは、通常は機能的インビボ半減期の大きさの良好な指標である。血漿半減期の別の用語には、血清半減期、循環半減期、循環性半減期、血清クリアランス、血漿クリアランス、クリアランス半減期が含まれる。保持されるべき機能性は、通常、凝血促進活性、タンパク質分解活性、共因子結合活性、受容体結合活性、または特定のタンパク質に付随する他のタイプの生物学的活性から選択される。
【0022】
インビボ半減期または血漿半減期に関して使用される「増大した」の用語は、改変類似体の関連する半減期が、本発明の方法を受けていない糖タンパク質と同一である基準分子のそれに対して、統計学的に有意に増大することを示している。従って、該半減期は、比較可能な条件化で決定される。例えば、関連の半減期は、少なくとも約25%、例えば少なくとも約50%だけ、少なくとも約100%、150%、200%、250%または500%だけ増大され得る。幾つかの実施形態において、本発明の改変類似体は、基準製剤の半減期に対して、少なくとも約0.25時間、好ましくは少なくとも約0.5時間、より好ましくは少なくとも約1時間、最も好ましくは少なくとも約2時間の半減期の増大を示す。
【0023】
インビボでの生物学的半減期の測定は、文献中に記載された多くの方法で実施することができる。rFVIIaおよびその変異体のインビボ半減期の測定のためのアッセイにおける改変FVIIa(血液凝固因子VIIa)の使用は、FDA参照番号96-0597に記載されている。簡単に言えば、当該改変類似体の投与前および投与後24時間以内に抜き取られた血漿中において、FVIIa凝固活性が測定される。定常状態での分布における見掛けの容積中央値が測定され、クリアランス中央値が決定される。
【0024】
「バイオアベイラビリティ」とは、投与後の予め定められた時間において、血漿中に検出することができる投与された糖複合体量の比率を言う。典型的には、バイオアベイラビリティは、試験動物中において、約25〜250μg/kgの製剤を投与することと;投与後の予め定められた時間に血漿サンプルを得ることと;該サンプル中の糖タンパク質の含量を、適切なバイオアッセイ、免疫アッセイまたは等価なアッセイを使用して決定することにより測定される。該データは、典型的には[糖タンパク質]vs.時間としてグラフ的に表示され、バイオアベイラビリティは、該曲線下の面積(AUC)として表される。試験製剤の相対的なバイオアベイラビリティは、試験製剤のAUCと基準製剤のそれとの間の比率を意味する。
【0025】
幾つかの実施形態において、本発明の製剤は、基準製剤のバイオアベイラビリティの少なくとも110%、好ましくは少なくとも120%、より好ましくは少なくとも約130%、最も好ましくは少なくとも約140%の相対的なバイオアベイラビリティを示す。このバイオアベイラビリティは、何れかの哺乳類種(好ましくはイヌ)において測定されてよく、またAUCを計算するために使用される予め定められた時間は、10分〜8時間の種々の増大を包含してよい。例えば、バイオアベイラビリティは、イヌモデルにおいて次のように測定されてよい:実験は、四群に分けられた12頭のビーグル犬において四足クロスオーバー研究として行われる。全ての動物は、塩化ナトリウム(2.92 mg/ml)、塩化カルシウム二水和物(1.47 mg/ml)、マンニトール(30 mg/ml)およびポリソルベート80を含有するグリシルグリシン緩衝液(pH 5.5)のような適切な緩衝液中の約90μg/kgの投与量で、試験製剤Aおよび基準製剤Bの投与を受ける。初期投与後の10分、30分、60分、2時間、3時間、4時間、6時間および8時間の時点で、血液サンプルを抜き取る。これらのサンプルから血漿を得て、ELISAによりペプチドを定量する。
【0026】
製剤の「免疫原性」の用語は、当該製剤がヒトに投与されたときに、液性免疫、細胞性免疫またはその両方の何れであっても、有害な免疫応答を誘発するその能力を意味する。如何なるヒト副集団においても、特定の投与されたタンパク質に対して感受性を示す個体が存在する可能性がある。免疫原性は、感受性の個体において、当該技術で既知の従来の方法を使用して、抗糖タンパク質抗体および/または糖タンパク質反応性T細胞の存在を定量することにより測定されてよい。幾つかの実施形態において、本発明の改変類縁体は、感受性の個体において、当該個体における基準製剤の免疫原性に対して少なくとも約10%、好ましくは少なくとも約25%、より好ましくは少なくとも約40%、最も好ましくは少なくとも約50%の免疫原性の減少を示す。
【0027】
薬物の免疫原性はまた、タンパク質薬物が非感受性の患者においても免疫原性であるという事実にも関連し、これは該薬物の反復投与が、該薬物に対する免疫応答の連続的なブーストを導くことを意味する。これは殆どの場合に望ましくない。何故なら、免疫反応は当該薬物の活性を妨害するので、治療効果を与えるためには、経時的に増大する量の薬物を投与することが必要になるからである。幾つかの実施形態において、本発明の改変類似体は、非感受性の患者において、当該個体における基準製剤の免疫原性に対して少なくとも約10%、好ましくは少なくとも約25%、より好ましくは少なくとも約40%、最も好ましくは少なくとも約50%の免疫原性の減少を示す。
【0028】
ここでポリペプチドについて用いる「プロテアーゼ保護された」の用語は、当該化合物を血漿ペプチダーゼまたはプロテアーゼに対して抵抗性にするために化学的に改変されているポリペプチドを意味する。血漿中のプロテアーゼは、幾つかのペプチドホルモンの分解に関与することが知られており、またもっと大きなタンパク質の分解にも役割を果たすことが知られている。例えばジペプチジルアミノペプチダーゼIV(DPPIV)による分解に対するポリペプチドの抵抗性は、次のような分解アッセイによって決定される:即ち、ポリペプチドのアリコート(5 nmol)を、5 mUの酵素活性に対応する1μLの精製ジペプチジルアミノペプチダーゼIVと共に、100μLの0.1 M トリエチルアミン-HCl緩衝液、pH 7.4中において37℃で10〜189分間インキュベートする。5μLの10%トリフルオロ酢酸の添加により酵素反応を停止させ、該ペプチド分解生成物を分離し、HPLC分析を使用して定量する。この分析を行うための一つの方法は次の通りである:当該混合物をVydac C18 widepore(30 nm孔, 5μm粒子)250×4.6 mmカラムに適用し、Siegel et al., Regul. Pept. 1999;79:93-102 and Mentlein et al. Eur. J. Biochem. 1993;214:829-35に従って、0.1%トリフルオロ酢酸中のアセトニトリルの線形の段階的な勾配(0%アセトニトリルで3分、0〜24%アセトニトリルで17分、24〜48%アセトニトリルで1分)を用いて、1 mL/minの流速で溶出させる。ペプチドおよびそれらの分解生成物は、220 nm(ペプチド結合)または280 nm(芳香族アミノ酸)における吸光度によりモニターし、また標準に対するそれらのピーク面積の積分によって定量してよい。ペプチジルアミノペプチダーゼIVによるペプチドの加水分解速度は、加水分解されるペプチドの10%未満を生じるインキュベーション時間で評価される。
【0029】
哺乳類種の循環血液中に最も豊富に存在するタンパク質成分は、通常は約3〜4.5グラム/100 mL全血の濃度で存在する血清アルブミンである。血清アルブミンは、循環系において幾つかの重要な機能を提供する約70,000ダルトンの血液タンパク質である。例えば、それは、血液中に見られる種々の有機分子の搬送体として、脂肪酸およびビリルビンのような種々の代謝産物の血液を通しての主要な搬送体として、またその豊富さの故に、循環血液の浸透圧調節剤として機能する。血清アルブミンは1週間を越える半減期を有しており、ペプチドの血漿半減期を増大させるための一つのアプローチは、該ペプチドを、血清アルブミンに結合する化学物質で誘導体化することであった。「アルブミン結合剤」の用語は、アルブミンのような血漿タンパク質に結合することが知られているこのような化学的実態を意味する。アルブミン結合特性は、本明細書の一部として援用するJ.Med.Chem, 43, 2000, 1986-1992に記載されているようにして決定されてよい。アルブミン結合部分には、脂肪酸誘導体、チバクロン(cibacron)のような有機硫酸化ポリ芳香族、並びに本明細書の一部として援用するJ. Biol Chem. 277, 38 (2002) 35035-35043に開示された部分のような40アミノ酸残基未満を含んでなるペプチドが含まれてよい。
【0030】
本発明に従って調製された糖複合体のような改変類似体は、基準製剤に対して改善された機能的性質を示す。この改善された性質には、a)例えば改善された保存安定性のような物理的性質;b)例えば増大したバイオアベイラビリティおよび半減期のような、改善された薬物動態学的性質;およびc)ヒトにおける低下した免疫原性が含まれ得るが、これらに限定されない。
【0031】
基準製剤とは、それが比較される本発明の改変類似体に含まれるのと同一のアミノ酸配列を有するが、本発明の製剤中に見られる遅延分子に結合されていないポリペプチド(例えば、野生型タンパク質、またはその特定の変異体もしくは化学的改変体の非複合化形態)を含んでなる製剤を意味する。例えば、基準製剤は、典型的には非複合化糖タンパク質を含有する。
【0032】
糖タンパク質の保存安定性は、(a)乾燥粉末として25℃で保存したときに製剤の生物活性の20%が崩壊するのに要する時間、および/または(b)当該製剤中における予め定められた分解生成物、例えば凝集体の比率が二倍になるために要する時間を測定することによって評価されてよい。
【0033】
幾つかの実施形態において、本発明の改変類似体は、基準製剤における同じ現象のために必要な時間に対して、両者の製剤を乾燥粉末として25℃で保存したときに生物学的活性の20%が崩壊するために必要な時間において、少なくとも約30%、好ましくは少なくとも約60%、より好ましくは少なくとも約100%の増加を示す。
【0034】
生物学的活性の測定は、特定のタンパク質に付随した生物学的活性の種類に従って行えばよい。例えば、凝集因子の場合、生物学的活性は、凝固アッセイ、タンパク質分解アッセイ、TF-結合アッセイ、またはTF-非依存性トロンビン生成アッセイの何れかを使用して測定してよい。
【0035】
幾つかの実施形態において、本発明の製剤は、基準製剤に対して、両者の製剤を乾燥粉末として25℃で保存したときに、例えば凝集体のような予め定められた分解生成物が二倍になるために必要な時間において、少なくとも約30%、好ましくは少なくとも約60%、より好ましくは少なくとも約100%の増加を示す。凝集体の含量は、例えば、ゲル浸透HPLC、または周知の他の種類のクロマトグラフィー法によって測定されてよい。血液凝固因子の場合、凝集体は、タンパク質パック300 SWカラム(7.5×300 mm)(Waters社、80013)上でのゲル浸透HPLCによって測定されてよい。該カラムを、溶出液A(0.2 M 硫酸アンモニウム、5%イソプロパノール、リン酸でpHを2.5に調節し、その後にトリエチルアミンでpHを7.0に調節)で平衡化し、その後に25μgのサンプルを該カラムに適用する。溶出は流速0.5 mL/minの溶出液Aで30分間行われ、検出は215 nmでの吸光度を測定することによって達成される。凝集体の含量は、血液凝固因子凝集体のピーク面積/血液凝固因子ピークの全面積(モノマーおよび凝集体)として計算される。
【0036】
置換基PおよびP’
以下においては、置換基Pについて述べる。置換基P’は、P’が反応性官能基を含む点を除き、Pと同じである。本発明の方法における反応が完了したときに、この官能基は存在しないか(例えば、反応基が脱離基またはH2Oを放出する反応に寄与する基であるとき)、または当該反応の結果として実質的に不活性にされる。本発明の一つの実施形態において、Pはビオチニル基とは異なる。本発明の一つの実施形態においては、腎クリアランスが低下または無効になるように分子量を増大させる基であるPによって、および/または肝受容体のための結合パートナーをマスクする基であるPによって、増大した半減期が得られる。別の実施形態においては、免疫原部位に結合する抗体をブロックする基であるPによって、低下した免疫原性が得られる。更にもう一つの実施形態では、アルブミンに対して高い親和性を有する基であるPによって、アルブミンに対する改善された親和性が得られる。更にもう一つの実施形態においては、標的細胞上の表面受容体に特異的に結合する基であるPによって、受容体に対する改善された親和性が得られる。
【0037】
置換基Pは、何れかの官能性改善基、例えば「遅延基」であることができる。ここで使用するとき、これは、タンパク質またはペプチドに結合したときに、未改変のタンパク質またはペプチドに比較して、循環半減期を増大させる基を意味する。この遅延効果の背後にある特定の原理は、増大したサイズによって、ペプチダーゼまたは抗体により認識され得るペプチド配列の遮蔽によって、または例えば肝臓もしくはマクロファージに存在するグリカン特異的な受容体に認識されないようにグリカンをマスクし、クリアランスを防止または減少させることによって生じさせてよい。該遅延基の遅延効果は、例えば、アルブミンのような血液成分に結合することによって、または血管組織への特異的もしくは非特異的接着によっても生じさせることができる。当該複合化された糖タンパク質は、非改変糖タンパク質の生物学的活性を実質的に保存するはずである。
【0038】
他の可能性には、当該糖タンパク質が非常に高い局部濃度でその効果を働かせなければならないときに、Pが、改変類似体を例えば興味ある一定の種類の細胞もしくは組織にターゲッティングさせる基である場合が含まれる。更なる可能性には、Pが、それ自身で活性成分、例えば放射性核種または毒性物質である場合が含まれる−これは、例えば、未改変の糖タンパク質が悪性組織の受容体に対して高い親和性を有し、従って改変分子においてターゲッティング部分として機能する場合に便利であることができる。
【0039】
本発明の一つの実施形態において、Pは下記からなる群から選択される:
・1以上のカルボン酸、アミンスルホン酸、ホスホン酸、またはそれらの組合せを含んでよい低分子有機帯電基(15〜1000 Da);
・低分子(15〜1000 Da)の中性親水性分子、例えばシクロデキストリン、または任意に分岐してよいポリエチレン鎖;
・低分子(15〜1000 Da)の疎水性分子、例えば脂肪酸もしくはコール酸またはそれらの誘導体;
・平均分子量2〜40 kDaのポリエチレングリコール
・充分に定義された精密さのポリマー、例えば700〜20,000 Da、より好ましくは700〜10,000 Daの正確な分子量をもったデンドリマー;
・実質的に非免疫原性のポリペプチド、例えばアルブミン、または抗体もしくは任意にFcドメインを含む抗体の一部;
・高分子量の有機ポリマー、例えばデキストラン。
【0040】
本発明の一つの実施形態において、ポリマー分子は、デンドリマー(例えば700〜10,000 Daの分子量のもの、または国際特許出願WO 2005014049に開示されたデンドリマー)、ポリエチレングリコール(PEG)およびポリプロピレングリコール(PPG)のようなポリアルキレングリコール(PAG)を含むポリアルキレンオキシド(PAO)、分岐PEG、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリカルボキシレート、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン-co-無水マレイン酸、ポリスチレン-co-無水マレイン酸、およびカルボキシメチル-デキストランを含むデキストランからなる群から選択される。本発明の一つの実施形態において、前記ポリマー分子はPEG基である。本発明の一つの実施形態において、前記ポリマー分子はデンドリマーである。
【0041】
本発明の一つの実施形態において、Pは、下記からなる群から選択される遅延基である:血清蛋白質結合性リガンド、例えば脂肪酸、C5〜C24脂肪酸、脂肪族二酸(例えばC5〜C24)のようなアルブミンに結合する化合物、グリカンが受容体(例えばアシアロ糖タンパク質受容体およびマンノース受容体)に結合するのを阻害する構造(例えばシアル酸誘導体または模倣体)、例えばカルボン酸もしくはアミンのような生理学的条件下で帯電特性を変える部分を含む小有機分子、または小アルキル置換基(例えばC1〜C5アルキル)のようなグリカン特異的認識を妨げる中性置換基、1以上のカルボン酸、アミン、スルホン酸、ホスホン酸、またはそれらの組合せを含んでよい低分子有機帯電基(例えばC1〜C25);シクロデキストリンまたは任意に分岐してよいポリエチレンのような低分子の中性疎水性分子(例えばC1〜C25);平均分子量が2〜40 kDaのポリエチレングリコール;700〜20,000 Da、より好ましくは700〜10,000 Daの範囲の正確な分子量をもったデンドリマーのような充分に定義された精密ポリマー;およびアルブミンまたは抗体もしくは任意にFcドメインを含む抗体の一部のような、実質的に非免疫原性のポリペプチド。
【0042】
Pは、下記の群の一つから選択される有機基であってよい:
・直鎖、分岐鎖および/または環状のC1-30アルキル、C2-30アルケニル、C2-30アルキニル、C1-30ヘテロアルキル、C2-30ヘテロアルケニル、C2-30ヘテロアルキニル;ここでは1以上の二価のホモ環式芳香族化合物基、または二価のヘテロ環式化合物基が挿入されてよく、また前記C1-30もしくはC2-30基は任意に、-CO2H、-SO3H、-PO2OH、-SO2NH2、-NH2、-OH、-SH、ハロゲン、またはアリールから選択される1以上の置換基で置換されてよく、ここでの前記アリールは任意に、-CO2H、-SO3H、-PO2OH、-SO2NH2、-NH2、-OH、-SH、またはハロゲンで置換される;ステロイド基;脂質基;
・多糖基、例えばデキストラン;α-、β-、もしくはγ-シクロデキストリン、ポリアミド基、例えばポリアミノ酸基;PVP基;PVA基;ポリ(1-3-ジオキサラン);ポリ(1,3,6-トリオキサン);エチレン/無水マレイン酸ポリマー;
・チバクロン青3GAのようなチバクロン色素、および本明細書の一部として援用するWO 00/12587に開示された特定の長さのポリアミド鎖;
・実質的に非免疫原性のタンパク質残基、例えばKan, SK et al in The Journal of Immunology 2001, 166(2), 1320-1326、または Stevenson, GT, The Journal of Immunology 1997, 158, 2242-2250に記載されているような、アルブミン残基誘導体のような血液成分、または抗体もしくはヒト正常IgG1に由来するFcドメインのようなそのドメイン;
・ポリエチレングリコール(PEG)基またはメトキシポリエチレングリコール(mPEG)基、およびそのアミノ誘導体(ここでの平均分子量は500〜100,000 Da、例えば500〜60,000 Da、例えば1000〜40,000 Da、例えば5000〜40,000 Daである);
・例えばアルブミンのような血漿タンパク質に結合することが知られている部分(ここでのアルブミン結合特性は、本明細書の一部として援用するJ.Med.Chem, 43, 2000, 1986-1992に記載されているようにして決定すればよい)、または本明細書の一部として援用するJ. Biol Chem. 277, 38 (2002) 35035-35043に開示されている40アミノ酸残基未満を含んでなるペプチド等のアルブミン結合部分;
他の実施形態において、Pは、C1-C20-アルキル、例えばC1-C18-アルキルである。特に、C14-、C16-およびC18-アルキルが挙げられ、これは任意に特定の帯電基、極性基および/またはハロゲンで置換されてもよい。このような置換基の例には、-CO2Hおよびハロゲンが含まれる。特定の実施形態においては、C1-C20-アルキルにおける全ての水素がフッ素で置換されて、パーフルオロアルキルを形成する。
【0043】
BまたはL’に含まれる官能基と反応できるように、P’は、下記からなる群から選択される官能基を含んでいる:何れかの遊離アミノ、カルボキシル、チオール、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アシル、クロロギ酸エステル、アリールオキシカーボネート、ヒドロキシル、α-ハロアセタミド、マレイミド、アジド、カルボニル基またはアルデヒド基;p-ニトロフェニルまたはスクシンイミジルのようなカーボネート;カルボニルイミダゾール;塩化カルボニル;インサイチューで活性化されるカルボン酸;ハロゲン化カルボニル;N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、N-ヒドロキシベンゾトリアゾールエステルのような活性化されたエステル、1,2,3-ベンゾトリアジン-4(3H)-オンを含むもののようなエステル;ホスホラミダイト;H-ホスホネート;インサイチューで活性化されたホスホルトリエステルまたはホスホルジエステル;イソシアネート;イソチオシアネート;NH2、OH、N3、NHR’、OR’、O-NH2、アルキン、
ヒドラジン誘導体 -NH-NH2
ヒドラジンカルボキシレート誘導体 -O-C(O)-NH-NH2
セミカルバジド誘導体 -NH-C(O)-NH-NH2
チオセミカルバジド誘導体 -NH-C(S)-NH-NH2
カルボン酸ジヒドラジド誘導体 -NHC(O)-NH-NH-C(O)-NH-NH2
カルバジド誘導体 -NH-NH-C(O)-NH-NH2
チオカルバジド誘導体 -NH-NH-C(S)-NH-NH2
アリールヒドラジン誘導体 -NH-C(O)-C6H4-NH-NH2
ヒドラジド誘導体 -C(O)-NH-NH2;および
オキシラミン誘導体、例えば-C(O)-O-NH2、-NH-C(O)-O-NH2、および-NH-C(S)-O-NH2
【0044】
<ドナー物質の一般構造>
本発明においてドナー物質として使用されるヌクレオシド一リン酸もしくは二リン酸は、一般に式Iに従って記述される。
【化3】

【0045】
ここで、
x=1または2であり、Aは、その5’-ヒドロキシ基を解して結合されるウリジン、シチジンまたはグアノシンの何れか一つである:
【化4】

【0046】
<置換基B’およびB>
以下では置換基Bについて述べる。置換基Bは、Bが反応性官能基を含む点を除き、B’と同一である。本発明の方法における反応が完了したとき、Bのこの反応性官能基は存在しないか(例えば、反応基が脱離基またはH2Oを放出する反応に寄与する基であるとき)、または当該反応の結果として実質的に不活性にされる。Bは、LがL’と同一でないときにのみ存在する。
【0047】
Bは、好都合には、求核体、求電子体、ジエン、求ジエン体、アルキン、およびアミドのような他の適切な反応性基と、好ましくは温和な条件下で特異的に反応できる反応性基を含む。B基の例には、限定ではなく例示として、α-ハロアセタミド、マレイミド、アジド、アルキン、並びにケトンおよびアルデヒドのようなカルボニル基、チオヒドリル基、US 20040082067 A1に開示されたジエンおよび求ジエン体、H. Dibowski and F.P. Schmidtchen, Angew. Chem. Int. Ed. 1998, 37 (4), 476-478に記載されたインドベンゾエートもしくはインドベンズアミド、または全て連結化学に適するものとしてデンマーク国特許出願PA 2003 01496に開示された官能基が含まれる。
【0048】
一つの実施形態において、Bは、下記からなる群から選択される官能基を含んでいる:何れかの遊離アミノ、カルボキシル、チオール、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アシル、クロロギ酸エステル、アリールオキシカーボネート、ヒドロキシル、α-ハロアセタミド、マレイミド、アジド、カルボニル基またはアルデヒド基;p-ニトロフェニルまたはスクシンイミジルのようなカーボネート;カルボニルイミダゾール;塩化カルボニル;インサイチューで活性化されるカルボン酸;ハロゲン化カルボニル;N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、N-ヒドロキシベンゾトリアゾールエステルのような活性化されたエステル、1,2,3-ベンゾトリアジン-4(3H)-オンを含むもののようなエステル;ホスホラミダイト;H-ホスホネート;インサイチューで活性化されたホスホルトリエステルまたはホスホルジエステル;イソシアネート;イソチオシアネート;NH2、OH、N3、NHR’、OR’、O-NH2、SH、アルキン、
ヒドラジン誘導体 -NH-NH2
ヒドラジンカルボキシレート誘導体 -O-C(O)-NH-NH2
セミカルバジド誘導体 -NH-C(O)-NH-NH2
チオセミカルバジド誘導体 -NH-C(S)-NH-NH2
カルボン酸ジヒドラジド誘導体 -NHC(O)-NH-NH-C(O)-NH-NH2
カルバジド誘導体 -NH-NH-C(O)-NH-NH2
チオカルバジド誘導体 -NH-NH-C(S)-NH-NH2
アリールヒドラジン誘導体 -NH-C(O)-C6H4-NH-NH2
ヒドラジド誘導体 -C(O)-NH-NH2;および
オキシラミン誘導体、例えば-C(O)-O-NH2、-NH-C(O)-O-NH2、および-NH-C(S)-O-NH2
【0049】
P’およびBまたはL’に含まれる官能基は、原理的には同じ基のリストから選択されてよい。しかし、この選択は、二つの官能基が相互に反応できるように行われることが理解されるべきである。
【0050】
<置換基LおよびL’>
以下では置換基Lについて述べる。置換基L’は、L’が反応性官能基を含む点を除き、Lと同一である。本発明の方法における反応が完了したとき、この官能基は存在しないか(例えば、反応基が脱離基またはH2Oを放出する反応に寄与する基であるとき)、または当該反応の結果として実質的に不活性にされる。
【0051】
Lは、好ましくは二価の有機基の形態のリンカー部分である。Lは線型であることができ、この場合、それは好ましくは、18以下、より好ましくは2〜10の炭素原子を含む多重官能化されたアルキル基を含んでいる。窒素、酸素または硫黄のような幾つかのヘテロ原子が、該アルキル鎖内に含まれてよい。該アルキル鎖はまた、炭素原子または窒素原子において分岐してもよい。特別な場合に、Lは単純な原子価結合である。
【0052】
或いは、Lは、窒素、酸素または硫黄から独立に選択される1以上のヘテロ原子を任意に含んだ5〜7員環であることができる。
【0053】
一実施例において、Lは、酸素、窒素または硫黄を含有する5〜7環原子のヘテロ環であり、下記一般式Ia〜Icを生じる:
【化5】

【0054】
ここで、y=0、1、2であり、AおよびBは上記で定義したとおりである。各環原子は任意に、ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基、N-アシルアミノ基、アルキル、アルキルオキシ基、ハロゲン基、アルカノイル基、アリール基、アリールオキシ基、ヘテロアリール基およびヘテロアリールオキシ基で置換されてよく、全ての可能な立体異性体形態が含まれる。
【0055】
他の実施形態において、Lはアシル基を与え、下記一般式Idを有するドナー物質を生じる。
【化6】

【0056】
ここでのA、Bおよびxは上記で定義した通りであり、R1およびR2は各々独立に、アルキル、ハロゲン、アルカノイル、アリールおよびヘテロアリールから選択される。
【0057】
更にもう一つの実施形態において、Lは、下記に示す一般式の炭水化物部分から誘導される:
【化7】

【0058】
ここで、置換基R3〜R7のうちの一つは何れかの二価の有機基(Bに結合される)から選択され、残りのR3〜R7は-H、-OH、-CH2OH、-NH2、-NHAcを含むN-アシルアミノ基、アルキル基、アルキルオキシ基、ハロゲン基、アルカノイル基、アリール基、アリールオキシ基、ヘテロアリール基、またはヘテロアリールオキシ基から独立に選択され、全ての可能な立体異性体形態が含まれる。或いは、R3〜R7は、Bに直接結合される原子化結合であってよい。
【0059】
一つの実施形態において、一般式IにおけるBは存在せず、またL(即ちL’)は下記に示す一般式の参加された炭水化物部分から誘導される:
【化8】

【0060】
ここでのR3〜R7は、-H、-OH、-NH2、-NHAc を含むN-アシルアミノ基、-CH2OH、アルキル基、アルキルオキシ基、ハロゲン基、アルカノイル基、アリール基、アリールオキシ基、ヘテロアリール基またはヘテロアリールオキシ基から独立に選択され、全ての可能な立体異性体形態、またはジェミナルジオール形態が含まれる。
【0061】
<ドナー物質の実施形態>
一つの実施形態において、式Iは
【化9】

【0062】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0063】
一つの実施形態において、式Iは、
【化10】

【0064】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、カリウム、アンモニウム等の塩である。
【0065】
一つの実施形態において、式Iは、
【化11】

【0066】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0067】
一つの実施形態において、式Iは、
【化12】

【0068】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、カリウム、アンモニウム等の塩である。
【0069】
一つの実施形態において、式Iは、
【化13】

【0070】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、カリウム、アンモニウム等の塩である。
【0071】
一つの実施形態において、式Iは、
【化14】

【0072】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、カリウム、アンモニウム等の塩である。チオール基は、混合ジスルフィドとして任意に保護することができる。
【0073】
一つの実施形態において、式Iは、全体として、
【化15】

【0074】
の何れかであり、その何れかの立体異性体、またはジェミナルジオール形態、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、アンモニウム、カリウム等の他の塩を含む。
【0075】
一つの実施形態において、式Iは、
【化16】

【0076】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0077】
一つの実施形態において、式Iは、
【化17】

【0078】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0079】
一つの実施形態において、式Iは、
【化18】

【0080】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0081】
一つの実施形態において、式Iは、
【化19】

【0082】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0083】
一つの実施形態において、式Iは、
【化20】

【0084】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0085】
一つの実施形態において、式Iは、
【化21】

【0086】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0087】
一つの実施形態において、式Iは、
【化22】

【0088】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0089】
一つの実施形態において、式Iは、
【化23】

【0090】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0091】
一つの実施形態において、式Iは、
【化24】

【0092】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0093】
一つの実施形態において、式Iは、
【化25】

【0094】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0095】
一つの実施形態において、式Iは、
【化26】

【0096】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0097】
一つの実施形態において、式Iは、
【化27】

【0098】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0099】
一つの実施形態において、式Iは、
【化28】

【0100】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0101】
一つの実施形態において、式Iは、
【化29】

【0102】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0103】
一つの実施形態において、式Iは、
【化30】

【0104】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0105】
一つの実施形態において、式Iは、
【化31】

【0106】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0107】
一つの実施形態において、式Iは、
【化32】

【0108】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0109】
一つの実施形態において、式Iは、
【化33】

【0110】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0111】
一つの実施形態において、式Iは、
【化34】

【0112】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0113】
一つの実施形態において、式Iは、
【化35】

【0114】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0115】
一つの実施形態において、式Iは、
【化36】

【0116】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0117】
一つの実施形態において、式Iは、
【化37】

【0118】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0119】
一つの実施形態において、式Iは、
【化38】

【0120】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩であり、チオール基が混合ジスルフィドとして保護される化合物を含む。
【0121】
一つの実施形態において、式Iは、
【化39】

【0122】
であり、その何れかの立体異性体、またはジェミナルジオール形態、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、アンモニウム、カリウム等の塩を含む。
【0123】
一つの実施形態において、式Iは、
【化40】

【0124】
であり、その何れかの立体異性体、またはジェミナルジオール形態、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、アンモニウム、カリウム等の塩を含む。
【0125】
一つの実施形態において、式Iは、
【化41】

【0126】
であり、その何れかの立体異性体、またはジェミナルジオール形態、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、アンモニウム、カリウム等の塩を含む。
【0127】
一つの実施形態において、式Iは、
【化42】

【0128】
であり、その何れかの立体異性体、またはジェミナルジオール形態、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、アンモニウム、カリウム等の塩を含む。
【0129】
一つの実施形態において、式Iは、
【化43】

【0130】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0131】
一つの実施形態において、式Iは、
【化44】

【0132】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0133】
一つの実施形態において、式Iは、
【化45】

【0134】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0135】
一つの実施形態において、式Iは、
【化46】

【0136】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0137】
一つの実施形態において、式Iは、
【化47】

【0138】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0139】
一つの実施形態において、式Iは、
【化48】

【0140】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0141】
一つの実施形態において、式Iは、
【化49】

【0142】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0143】
一つの実施形態において、式Iは、
【化50】

【0144】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0145】
一つの実施形態において、式Iは、
【化51】

【0146】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0147】
一つの実施形態において、式Iは、
【化52】

【0148】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0149】
一つの実施形態において、式Iは、
【化53】

【0150】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0151】
一つの実施形態において、式Iは、
【化54】

【0152】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0153】
一つの実施形態において、式Iは、
【化55】

【0154】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0155】
一つの実施形態において、式Iは、
【化56】

【0156】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0157】
一つの実施形態において、式Iは、
【化57】

【0158】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0159】
一つの実施形態において、式Iは、
【化58】

【0160】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0161】
一つの実施形態において、式Iは、
【化59】

【0162】
またはその何れかの立体異性体、またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキルアンモニウム、ナトリウム、カリウム等の塩である。
【0163】
<出発分子M’>
以下では、置換基M’について述べる。
【0164】
置換基M’は、グリコシルトランスフェラーゼのアクセプター基質として機能するポリペプチド部分および反応性基を含んでいる。
【0165】
本発明の方法における反応が完了したときには、該反応の結果として、M’のこの官能基は存在しないか、または実質的に不活性にされる。
【0166】
M’における反応基は、グリコシルトランスフェラーゼアクセプター物質として作用し、これは一般式Iのドナー物質および適切なグリコシルトランスフェラーゼと共に、式B-L-MまたはL’-Mの中間体改変類似物を形成することができる。
【0167】
する。
M’における反応基は、炭水化物の一部であることができ、またはグリコシル化されたポリペプチドのN-もしくはO-グリカンに見られるような炭水化物残基から誘導することができる。
【0168】
或いは、前記反応基は、ポリペプチド配列に存在するセリンもしくはスレオニン残基の側鎖、または次の残基の何れかの側鎖であることができる:リジン、アスパラギン、グルタミン、トリプトファン、チロシン、シスチン、アルギニン、ヒスチジン、グルタミン酸、アスパラギン酸、ヒドロキシプロリン、γ-カルボキシグルタミン酸。
【0169】
ヒドロキシプロリンまたはヒドロキシリジンのような翻訳後に酸化されたペプチド残基もまた、本発明に従う反応基と看做される。
【0170】
M’のポリペプチド部分のC-およびN-末端もまた、反応性基として作用し得る(例えば、ポリペプチド末端の遊離カルボキシル基、遊離カルボキサミド、または遊離アミノ基)。
【0171】
一つの実施形態において、M’は、FVII、FVIII、FIX、FX、FII、FV、プロテインC、プロテインS、tPA、PAI-1、組織因子、FXI、FXII、FXIII、並びにそれらの配列変異体;免疫グロブリン、インターロイキンのようなサイトカイン、α-、β-、およびγ-インターフェロン、顆粒球コロニー刺激因子を含むコロニー刺激因子、血小板由来成長因子、およびホスホリパーゼ活性化タンパク質(PUP)から選択される。M’はまた、一般的な生物学的および治療的に興味のある何れか他のタンパク質およびペプチドであることもでき、インスリン、レクチンおよびリシンのような植物タンパク質、腫瘍壊死因子および関連の対立遺伝子、可溶性形態の腫瘍壊死因子受容体、インターロイキン受容体、および可溶性形態のインターロイキン受容体、組織成長因子(例えばTGFa'sまたはTGFps)および上皮成長因子のような成長因子、ホルモン、ソマトメジン、エリスロポエチン、色素ホルモン、視床下部放出因子、抗利尿ホルモン、プロラクチン、絨毛性ゴナドトロピン、卵胞刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、組織プラスミノーゲン活性化因子、および免疫グロブリン(例えばIgG、IgE、IgM、IgA、およびIgD)およびそれらの断片が含まれる。
【0172】
グリカン部分を含まないペプチドおよびタンパク質は、Li Shao et all. Glycobiology 12(11) 762-770 (2002)に記載されているように、グリコシルトランスフェラーゼを使用して酵素的にグリコシル化することができ、または、例えば標準のペプチド化学およびグリコシル化されたアミノ酸成分(例えばN-ガラクトシル化アスパラギン)を使用して化学的に合成することができる。
【0173】
或いは、インビボにおいて通常は非グリコシル化形態で産生されるタンパク質またはペプチドの中に、グリコシル化部位を加工してもよい。例えば、EGF反復におけるコンセンサス配列Cys-XXX-Ser-XXX-Pro-Cysの挿入は、UDP-グルコースおよびグルコシルトランスフェラーゼを使用してセリンの選択的O-グリコシル化を可能にし(Li Shao et all. Glycobiology 12(11) 762-770 (2002))、これに対して、コンセンサス配列Asn-XXX-Ser/Thr の配列はN-グリコシル化を可能にする(R.A. Dwek, Chem. Rev. 1996, 96, 683-720)。スレオニンまたはセリンを含むペプチド配列もまた、UDP-GalNAc:ポリペプチドN-アセチルガラクトサミニルトランスフェラーゼおよびUDP-GalNAcの存在下で、配列依存的にグリコシル化を受ける(例えば、B.C. O’Connell, F.K.Hagen and L.A. Tabak in J. Biol. Chem. 267(35), 25010-25018 (1992)参照)。或いは、D.P. Gamblin et al. in Angew. Chem.Int. Ed., 43, 828 (2004)によって記載されたように、混合ジスルフィド形成を介してガラクトースもしくはガラクトース含有糖構造を導入するために、システイン変異を導入する部位特異的突然変異誘発を用いることができる。ガラクトースもしくはN-アセチルガラクトサミンを含有するペプチドおよびタンパク質はまた、P.G. Schultz in J.Am.Chem.Soc, 125, 1702 (2003)によって記載されたように、非生物起源のハンドルを含むタンパク質またはペプチドに結合することによって製造することができ、またはトリクロロアセタミジジルガラクトシドなどのようなグリコシルドナー物質を使用して、ペプチドの直接グリコシル化によって非特異的に製造することもできる。US 4925796A/US 5272066A1に記載されているように、発酵培養体にグリコシダーゼ阻害剤を添加し、それによって短縮グリカン構造をもった糖タンパク質を産生させることもまた、TGaseを用いたグルタミン残基の酵素的改変(例えば、M. Sato et al. Angew. Chem. Int. Ed. 43, 1516-1520, (2004)参照)と同様に、ガラクトースもしくはN-アセチルガラクトサミン含有タンパク質を得るための可能な方法である。
【0174】
N-グリコシル化タンパク質の産生は、CHO細胞またはBHK細胞のような哺乳類宿主細胞の使用に限定されず、昆虫細胞、酵母において、またはM. Wacker et al. in Science, 298, 1790-1793 (2002)により記載されたバクテリア細胞を使用することによって行うことができる。
【0175】
本発明の実施形態において、該ペプチドはアプロチニン、組織因子経路阻害剤もしくは他のプロテアーゼ阻害剤、インスリンもしくはインスリン前駆体、ヒトもしくはウシ成長ホルモン、インターロイキン、グルカゴン、オキシントモジュリン、GLP-1、GLP-2、IGF-I、IGF-II、組織プラスミノーゲン活性化因子、トランスフォーミング成長因子γもしくはβ、血小板由来成長因子、GRF(成長ホルモン放出因子)、ヒト成長因子、免疫グロブリン、EPO、TPA、プロテインC、血液凝固因子(例えばFVII、FVIII、FIX、FX、FII、FV)、プロテインC、プロテインS、PAI-1、組織因子、FXI、FXII、およびFXIII、エキセンジン-3、エキセンチジン-4、および酵素、またはそれらの機能的類似体である。本発明の内容において、「機能的類似体」の用語は、天然のタンパク質と同様の機能を備えたタンパク質を指称することを意味する。該タンパク質は、天然のタンパク質と構造的に類似であってよく、或いは天然のタンパク質のC末端およびN末端の何れかまたは両方における1以上のアミノ酸の付加、天然のアミノ酸配列における一つまたは多くの異なる部位での1以上のアミノ酸の置換、天然のタンパク質の一端もしくは両端またはアミノ酸配列における一つもしくは幾つかの部位での1以上のアミノ酸の欠失、または天然のアミノ酸配列における1以上の部位での1以上のアミノ酸の挿入によって、天然のタンパク質から誘導されてもよい。更に、当該タンパク質は、1以上の位置においてアシル化されてもよい。例えば、GLP-1およびその類似体のアシル化を開示しているWO 98/08871、およびGLP-2およびその類似体のアシルかを開示しているWO 98/08872を参照されたい。アシル化GLP-1誘導体の一例は、Lys26(Nε-テトラデカノイル)-GLP-1(7-37)であり、これは26位におけるLys残基のε-アミノ基がテトラデカノイル化されたものである。
【0176】
当該タンパク質またはその一部は、組織培養、動物資源からの抽出、または組換えDNA技術のような、当業者に既知の技術を使用して調製または単離することができる。タンパク質、ペプチド、およびアミノ酸配列等のトランスジェニック資源も想定される。このような材料は、ミルク、血液または組織中に当該タンパク質が発現されるトランスジェニック動物、即ち、マウス、豚、ウシ等から得られる。トランスジェニック昆虫およびバキュロウイルス発現系もまた、供給源として想定される。更に、変異体TNFおよび/または変異体インターフェロンのような、変異体型タンパク質も本発明の範囲内である。興味ある他のタンパク質は、ブタクサ、抗原E、ミツバチ毒液、およびダニアレルゲン等である。
【0177】
上記は、本発明に従う遅延基との結合に適した、生物学的に活性なペプチドの例示である。特に言及されてはいないが、適切なペプチドを有する生物学的に活性な材料もまた、本発明の範囲内のものとして意図されていることが理解されるべきである。
【0178】
一つの実施形態において、当該糖タンパク質はFVIIポリペプチドである。一つの実施形態において、当該ポリペプチドは野生型第VIIa因子である。
【0179】
ここで使用する「第VII因子ポリペプチド」または「FVIIポリペプチド」の用語は、野生型ヒト第VIIa因子(即ち、米国特許第4,784,950号に開示されたアミノ酸配列を有するポリペプチド)のアミノ酸配列1〜406を含んでなる何れかのタンパク質、並びにその変異体を意味する。
【0180】
「第VII因子」の用語は、未開裂の形態(チモーゲン)、並びにそれぞれの生物活性形態を生じるようにタンパク質分解的にプロセッシングされたもの(第VIIa因子と称されてよい)を包含するものである。典型的には、第VII因子は、残基152と153の間で開裂されて第VIIa因子を生じる。第VII因子のこのような変異体は、安定性、リン脂質結合性、および変化した比活性などを含めて、ヒト第VII因子と比較して異なる性質を示す可能性がある。ここで使用する「野生型ヒトFVIIa」は、米国特許第4,784,950号二開示されたアミノ酸配列を有するポリペプチドである。
【0181】
第VII因子変異体の非限定的例には、S52A-FVIIa、S60A-FVIIa(Lino et al., Arch. Biochem. Biophys. 352: 182-192, 1998);米国特許第5,580,560号に開示された増大したタンパク質分解安定性を示すFIIa変異体;残基290と291の間、または残基315と316の間でタンパク質分解的に開裂された第VIIa因子(Mollerup et al., Biotechnol. Bioeng. 48:501-505, 1995);第VIIa因子の酸化形態(Kornfelt et al., Arch. Biochem. Biophys. 363:43-54, 1999);PCT/DK02/00189(WO 02/077218に対応)に開示されたFVII変異体;およびWO 02/38162(Scripps Research Institute)に開示された増大したタンパク質分解安定性を示すFVII変異体;WO 99/20767、米国特許US 6017882およびUS 6747003、米国特許出願US 20030100506(ミネソタ大学)およびWO 00/66753、米国特許出願US 20010018414、US 2004220106およびUS 200131005、米国特許US 6762286およびUS 6693075(ミネソタ大学)に開示されたような、改変されたGla-ドメインを有し且つ増大した膜結合性を示すFVII変異体;WO 01/58935、米国特許US 6806063、米国特許出願20030096338(Maxygen ApS)、WO 03/93465(Maxygen ApS)、WO 04/029091(Maxygen ApS)、WO 04/083361(Maxygen ApS)およびWO 04/111242(Maxygen ApS)、並びにWO 04/108763(Canadian Blood Services)に開示されたFVII変異体が含まれる。
【0182】
野生型FVIIに比較して増大した生物学的活性を有するFVII変異体の非制限的な例には、WO 01/83725、WO 02/22776、WO 02/077218、PCT/DK02/00635(WO 03/027147に対応)、デンマーク国特許出願PA 2002 01423(WO 04/029090に対応)、デンマーク国特許出願PA 2001 01627(WO 03/027147に対応);WO 02/38162(Scripps Research Institute)に開示されたFVII変異体;およびJP 2001061479(Chemo-Sero-Therapeutic Res Inst)に開示されたような増大した活性を有するFVII変異体が含まれる。
【0183】
第VII因子の変異体の例には、限定するものではないが、L305V-FVII、L305V/M306D/D309S-FVII、L305I-FVII、L305T-FVII、F374P-FVII、V158T/M298Q-FVII、V158D/E296V/M298Q-FVII、K337A-FVII、M298Q-FVII、V158D/M298Q-FVII、L305V/K337A-FVII、V158D/E296V/M298Q/L305V-FVII、V158D/E296V/M298Q/K337A-FVII、V158D/E296V/M298Q/L305V/K337A-FVII、K157A-FVII、E296V-FVII、E296V/M298Q-FVII、V158D/E296V-FVII、V158D/M298K-FVII、and S336G-FVII、L305V/K337A-FVII、L305V/V158D-FVII、L305V/E296V-FVII、L305V/M298Q-FVII、L305V/V158T-FVII、L305V/K337A/V158T-FVII、L305V/K337A/M298Q-FVII、L305V/K337A/E296V-FVII、L305V/K337A/V158D-FVII、L305V/V158D/M298Q-FVII、L305V/V158D/E296V-FVII、L305V/V158T/M298Q-FVII、L305V/V158T/E296V-FVII、L305V/E296V/M298Q-FVII、L305V/V158D/E296V/M298Q-FVII、L305V/V158T/E296V/M298Q-FVII、L305V/V158T/K337A/M298Q-FVII、L305V/V158T/E296V/K337A-FVII、L305V/V158D/K337A/M298Q-FVII、L305V/V158D/E296V/K337A-FVII、L305V/V158D/E296V/M298Q/K337A-FVII、L305V/V158T/E296V/M298Q/K337A-FVII、S314E/K316H-FVII、S314E/K316Q-FVII、S314E/L305V-FVII、S314E/K337A-FVII、S314E/V158D-FVII、S314E/E296V-FVII、S314E/M298Q-FVII、S314E/V158T-FVII、K316H/L305V-FVII、K316H/K337A-FVII、K316H/V158D-FVII、K316H/E296V-FVII、K316H/M298Q-FVII、K316H/V158T-FVII、K316Q/L305V-FVII、K316Q/K337A-FVII、K316Q/V158D-FVII、K316Q/E296V-FVII、K316Q/M298Q-FVII、K316Q/V158T-FVII、S314E/L305V/K337A-FVII、S314E/L305V/V158D-FVII、S314E/L305V/E296V-FVII、S314E/L305V/M298Q-FVII、S314E/L305V/V158T-FVII、S314E/L305V/K337A/V158T-FVII、S314E/L305V/K337A/M298Q-FVII、S314E/L305V/K337A/E296V-FVII、S314E/L305V/K337A/V158D-FVII、S314E/L305V/V158D/M298Q-FVII、S314E/L305V/V158D/E296V-FVII、S314E/L305V/V158T/M298Q-FVII、S314E/L305V/V158T/E296V-FVII、S314E/L305V/E296V/M298Q-FVII、S314E/L305V/V158D/E296V/M298Q-FVII、S314E/L305V/V158T/E296V/M298Q-FVII、S314E/L305V/V158T/K337A/M298Q-FVII、S314E/L305V/V158T/E296V/K337A-FVII、S314E/L305V/V158D/K337A/M298Q-FVII、S314E/L305V/V158D/E296V/K337A-FVII、S314E/L305V/V158D/E296V/M298Q/K337A-FVII、S314E/L305V/V158T/E296V/M298Q/K337A-FVII、K316H/L305V/K337A-FVII、K316H/L305V/V158D-FVII、K316H/L305V/E296V-FVII、K316H/L305V/M298Q-FVII、K316H/L305V/V158T-FVII、K316H/L305V/K337A/V158T-FVII、K316H/L305V/K337A/M298Q-FVII、K316H/L305V/K337A/E296V-FVII、K316H/L305V/K337A/V158D-FVII、K316H/L305V/V158D/M298Q-FVII、K316H/L305V/V158D/E296V-FVII、K316H/L305V/V158T/M298Q-FVII、K316H/L305V/V158T/E296V-FVII、K316H/L305V/E296V/M298Q-FVII、K316H/L305V/V158D/E296V/M298Q-FVII、K316H/L305V/V158T/E296V/M298Q-FVII、K316H/L305V/V158T/K337A/M298Q-FVII、K316H/L305V/V158T/E296V/K337A-FVII、K316H/L305V/V158D/K337A/M298Q-FVII、K316H/L305V/V158D/E296V/K337A-FVII、K316H/L305V/V158D/E296V/M298Q/K337A-FVII、K316H/L305V/V158T/E296V/M298Q/K337A-FVII、K316Q/L305V/K337A-FVII、K316Q/L305V/V158D-FVII、K316Q/L305V/E296V-FVII、K316Q/L305V/M298Q-FVII、K316Q/L305V/V158T-FVII、K316Q/L305V/K337A/V158T-FVII、K316Q/L305V/K337A/M298Q-FVII、K316Q/L305V/K337A/E296V-FVII、K316Q/L305V/K337A/V158D-FVII、K316Q/L305V/V158D/M298Q-FVII、K316Q/L305V/V158D/E296V-FVII、K316Q/L305V/V158T/M298Q-FVII、K316Q/L305V/V158T/E296V-FVII、K316Q/L305V/E296V/M298Q-FVII、K316Q/L305V/V158D/E296V/M298Q-FVII、K316Q/L305V/V158T/E296V/M298Q-FVII、K316Q/L305V/V158T/K337A/M298Q-FVII、K316Q/L305V/V158T/E296V/K337A-FVII、K316Q/L305V/V158D/K337A/M298Q-FVII、K316Q/L305V/V158D/E296V/K337A-FVII、K316Q/L305V/V158D/E296V/M298Q/K337A-FVII、K316Q/L305V/V158T/E296V/M298Q/K337A-FVII、F374Y/K337A-FVII、F374Y/V158D-FVII、F374Y/E296V-FVII、F374Y/M298Q-FVII、F374Y/V158T-FVII、F374Y/S314E-FVII、F374Y/L305V-FVII、F374Y/L305V/K337A-FVII、F374Y/L305V/V158D-FVII、F374Y/L305V/E296V-FVII、F374Y/L305V/M298Q-FVII、F374Y/L305V/V158T-FVII、F374Y/L305V/S314E-FVII、F374Y/K337A/S314E-FVII、F374Y/K337A/V158T-FVII、F374Y/K337A/M298Q-FVII、F374Y/K337A/E296V-FVII、F374Y/K337A/V158D-FVII、F374Y/V158D/S314E-FVII、F374Y/V158D/M298Q-FVII、F374Y/V158D/E296V-FVII、F374Y/V158T/S314E-FVII、F374Y/V158T/M298Q-FVII、F374Y/V158T/E296V-FVII、F374Y/E296V/S314E-FVII、F374Y/S314E/M298Q-FVII、F374Y/E296V/M298Q-FVII、F374Y/L305V/K337A/V158D-FVII、F374Y/L305V/K337A/E296V-FVII、F374Y/L305V/K337A/M298Q-FVII、F374Y/L305V/K337A/V158T-FVII、F374Y/L305V/K337A/S314E-FVII、F374Y/L305V/V158D/E296V-FVII、F374Y/L305V/V158D/M298Q-FVII、F374Y/L305V/V158D/S314E-FVII、F374Y/L305V/E296V/M298Q-FVII、F374Y/L305V/E296V/V158T-FVII、F374Y/L305V/E296V/S314E-FVII、F374Y/L305V/M298Q/V158T-FVII、F374Y/L305V/M298Q/S314E-FVII、F374Y/L305V/V158T/S314E-FVII、F374Y/K337A/S314E/V158T-FVII、F374Y/K337A/S314E/M298Q-FVII、F374Y/K337A/S314E/E296V-FVII、F374Y/K337A/S314E/V158D-FVII、F374Y/K337A/V158T/M298Q-FVII、F374Y/K337A/V158T/E296V-FVII、F374Y/K337A/M298Q/E296V-FVII、F374Y/K337A/M298Q/V158D-FVII、F374Y/K337A/E296V/V158D-FVII、F374Y/V158D/S314E/M298Q-FVII、F374Y/V158D/S314E/E296V-FVII、F374Y/V158D/M298Q/E296V-FVII、F374Y/V158T/S314E/E296V-FVII、F374Y/V158T/S314E/M298Q-FVII、F374Y/V158T/M298Q/E296V-FVII、F374Y/E296V/S314E/M298Q-FVII、F374Y/L305V/M298Q/K337A/S314E-FVII、F374Y/L305V/E296V/K337A/S314E-FVII、F374Y/E296V/M298Q/K337A/S314E-FVII、F374Y/L305V/E296V/M298Q/K337A-FVII、F374Y/L305V/E296V/M298Q/S314E-FVII、F374Y/V158D/E296V/M298Q/K337A-FVII、F374Y/V158D/E296V/M298Q/S314E-FVII、F374Y/L305V/V158D/K337A/S314E-FVII、F374Y/V158D/M298Q/K337A/S314E-FVII、F374Y/V158D/E296V/K337A/S314E-FVII、F374Y/L305V/V158D/E296V/M298Q-FVII、F374Y/L305V/V158D/M298Q/K337A-FVII、F374Y/L305V/V158D/E296V/K337A-FVII、F374Y/L305V/V158D/M298Q/S314E-FVII、F374Y/L305V/V158D/E296V/S314E-FVII、F374Y/V158T/E296V/M298Q/K337A-FVII、F374Y/V158T/E296V/M298Q/S314E-FVII、F374Y/L305V/V158T/K337A/S314E-FVII、F374Y/V158T/M298Q/K337A/S314E-FVII、F374Y/V158T/E296V/K337A/S314E-FVII、F374Y/L305V/V158T/E296V/M298Q-FVII、F374Y/L305V/V158T/M298Q/K337A-FVII、F374Y/L305V/V158T/E296V/K337A-FVII、F374Y/L305V/V158T/M298Q/S314E-FVII、F374Y/L305V/V158T/E296V/S314E-FVII、F374Y/E296V/M298Q/K337A/V158T/S314E-FVII、F374Y/V158D/E296V/M298Q/K337A/S314E-FVII、F374Y/L305V/V158D/E296V/M298Q/S314E-FVII、F374Y/L305V/E296V/M298Q/V158T/S314E-FVII、F374Y/L305V/E296V/M298Q/K337A/V158T-FVII、F374Y/L305V/E296V/K337A/V158T/S314E-FVII、F374Y/L305V/M298Q/K337A/V158T/S314E-FVII、F374Y/L305V/V158D/E296V/M298Q/K337A-FVII、F374Y/L305V/V158D/E296V/K337A/S314E-FVII、F374Y/L305V/V158D/M298Q/K337A/S314E-FVII、F374Y/L305V/E296V/M298Q/K337A/V158T/S314E-FVII、F374Y/L305V/V158D/E296V/M298Q/K337A/S314E-FVII、S52A-第VII因子、S60A-第VII因子;R152E-第VII因子、S344A-第VII因子、T106N-FVII、K143N/N145T-FVII、V253N-FVII、R290N/A292T-FVII、G291N-FVII、R315N/V317T-FVII、K143N/N145T/R315N/V317T-FVII;および233The〜240Asnのアミノ酸配列に置換、付加または欠失を有するFVII;340Arg〜329Cysのアミノ酸配列に置換、付加または欠失を有するFVII;および153Ile〜223Argのアミノ酸配列に置換、付加または欠失を有するFVIIが含まれる。
【0184】
<本発明の他の側面>
本発明の方法における方法ステップaおよびbは、それ自身で新規性および進歩性を有すると確信される。これら二つのステップは、便利な「そのまま結合できる(ready-to conjugate)」分子である中間体改変グリコシル化類似体を提供し、ここでは種々の基Pを結合することができる。スクリーニングおよび試験の目的のために、これは改変類似体のパネルまたは更にはライブラリーを調製するための単純な手段を提供する。ここで必要とされることの全ては、種々の基P’が、BまたはL’における反応基と反応できる反応基を含むことである。
【0185】
従って、本発明はまた、式B-L-MまたはL’-Mの改変中間体を調製する方法に関し、該方法では、上記で説明した方法のステップcが省略される。更に、本発明はまた、式B-L-MまたはL’-Mを有するこのような新規な中間体に関する。
【0186】
本発明の幾つかの実施形態において、このような改変中間体は、改変されたFVII、FVIII、FIX、FX、FII、FV、プロテインC、プロテインS、tPA、PAI-1、組織因子、FXI、FXII、FXIII、並びにそれらの配列変異体;免疫グロブリン、インターロイキンのようなサイトカイン、α-、β-、およびγ-インターフェロン、顆粒球コロニー刺激因子を含むコロニー刺激因子、血小板由来成長因子およびホスホリパーゼ活性化タンパク質(PUP)から選択される。
【0187】
式B-L-MまたはL’-Mの他の改変中間体は、一般的な生物学的および治療的興味のある改変されたタンパク質およびペプチドであり、例えば、インスリン、レクチンおよびリシンのような植物タンパク質、腫瘍壊死因子および関連の対立遺伝子、可溶性形態の腫瘍壊死因子受容体、インターロイキン受容体および可溶性形態のインターロイキン受容体、組織成長因子(例えばTGFa's またはTGFpsおよび上皮成長因子)のような成長因子、ホルモン、ソマトメジン、エリスロポエチン、色素ホルモン、視床下部放出因子、抗利尿ホルモン、プロラクチン、絨毛性ゴナドトロピン、卵胞刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、組織プラスミノーゲン活性化因子、および免疫グロブリン(例えばIgG、IgE、IgM、IgA、およびIgD)およびその断片が含まれる。
【0188】
最後に、本発明はまた、式P-B’-L-MまたはP-L-Mの新規な改変類似体に関する。
【0189】
本発明の幾つかの実施形態において、このような改変類似体は、改変されたFVII、FVIII、FIX、FX、FII、FV、プロテインC、プロテインS、tPA、PAI-1、組織因子、FXI、FXII、FXIII、並びにそれらの配列変異体;免疫グロブリン、インターロイキンのようなサイトカイン、α-、β-、およびγ-インターフェロン、顆粒球コロニー刺激因子を含むコロニー刺激因子、血小板由来成長因子、およびホスホリパーゼ活性化タンパク質(PUP)から選択される。
【0190】
式P-B’-L-MまたはP-L-Mの他の改変類似体は、一般的な生物学的および治療的興味のある改変されたタンパク質およびペプチドであり、例えば、インスリン、レクチンおよびリシンのような植物タンパク質、腫瘍壊死因子および関連の対立遺伝子、可溶性形態の腫瘍壊死因子受容体、インターロイキン受容体および可溶性形態のインターロイキン受容体、組織成長因子(例えばTGFa's またはTGFpsおよび上皮成長因子)のような成長因子、ホルモン、ソマトメジン、エリスロポエチン、色素ホルモン、視床下部放出因子、抗利尿ホルモン、プロラクチン、絨毛性ゴナドトロピン、卵胞刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、組織プラスミノーゲン活性化因子、および免疫グロブリン(例えばIgG、IgE、IgM、IgA、およびIgD)およびその断片が含まれる。
【0191】
一つの実施形態において、当該改変グリコシル化分子の製造方法は、前記グリコシル化された分子を医薬粗製物として処方する更なるステップを含んでいる。
【0192】
<医薬粗製物>
本発明のもう一つの目的は、10-12 mg/mL〜200 mg/mL、例えば10-10 mg/mL〜5 mg/mLの濃度で存在する改変類似体を含有してなり、且つ2.0〜10.0のpHを有する医薬組成物を提供することである。該組成物は、更に、緩衝系、保存剤、張性剤、キレート化剤、安定剤および表面活性剤を含有してもよい。本発明の一つの実施形態において、当該医薬組成物は水を含有する水性組成物である。このような組成物は、典型的には溶液または懸濁液である。本発明の更なる実施形態において、当該医薬組成物は水溶液である。「水性組成物」の用語は、少なくとも50%w/wの水を含有する組成物として定義される。同様に、「水溶液」の用語は少なくとも50%w/wの水を含有する溶液として定義され、また「水性懸濁液」の用語は少なくとも50%w/wの水を含有する懸濁液として定義される。
【0193】
もう一つの実施形態において、当該医薬組成物は凍結乾燥された組成物であり、医師または患者は、使用前にこれに溶媒および/または希釈剤を加える。
【0194】
もう一つの実施形態において、当該医薬組成物は、事前の如何なる溶解も伴わずにそのまま使用できる乾燥された組成物(例えば凍結乾燥または噴霧乾燥されたもの)である。
【0195】
更なる側面において、本発明は、改変類似体の水溶液および緩衝剤を含んでなる医薬組成物に関するmのであり、ここで前記の改変類似体は0.1〜100 mg/mL以上の濃度で存在し、また前記組成物は約2.0〜約10.0のpHを有する。
【0196】
本発明のもう一つの実施形態において、前記組成物のpHは、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8.0、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9.0、9.1、9.2、9.3、9.4、9.5、9.6、9.7、9.8、9.9、および10.0からなる群から選択される。
【0197】
本発明の更なる実施形態において、前記緩衝剤は、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸塩、グリシルグリシン、ヒスチジン、グリシン、リジン、アルギニン、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸ナトリウム、およびトリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタン、ビシン(bicine)、トリシン、リンゴ酸、コハク酸塩、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、アスパラギン酸、またはそれらの混合物からなる群から選択される。これら特定の緩衝剤の各々が、本発明の別の実施形態を構成する。
【0198】
本発明の更なる実施形態において、当該組成物は更に、医薬的に許容可能な保存剤を含有する。本発明の更なる実施形態において、該保存剤は、フェノール、o-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール、p-ヒドロキシ安息香酸メチル、p-ヒドロキシ安息香酸プロピル、2-フェノキシエタノール、p-ヒドロキシ安息香酸ブチル、2-フェニルエタノール、ベンジルアルコール、クロロブタノール、およびチオメロサール(thiomerosal)、ブロノポール(bronopol)、安息香酸、イミド尿素、クロロヘキシジン、デヒドロ酢酸ナトリウム、クロロクレゾール、p-ヒドロキシ安息香酸エチル、塩化ベンゼトニウム、クロルフェネシン(3p-クロロフェノキシプロパン-1,2-ジオール)、またはそれらの混合物からなる群から選択される。本発明の更なる実施形態において、前記保存剤は0.1 mg/mL〜20 mg/mLの濃度で存在する。本発明の更なる実施形態において、前記保存剤は0.1 mg/mL〜5 mg/mLの濃度で存在する。本発明の更なる実施形態において、前記保存剤は5 mg/mL〜10 mg/mLの濃度で存在する。本発明の更なる実施形態において、前記保存剤は10 mg/mL〜20 mg/mLの濃度で存在する。これら特定の保存剤の各々は、本発明の別々の実施形態を構成する。医薬組成物における保存剤の使用は当業者に周知である。便宜のために、Remington: The Science and Practice of Pharmacy、20th edition、2000が参照される。
【0199】
本発明の更なる実施形態において、当該組成物は更に、等張剤を含有する。本発明の更なる実施形態において、該等張剤は、塩(例えば塩化ナトリウム)、糖もしくは糖アルコール、アミノ酸(例えばL-グリシン、L-ヒスチジン、アルギニン、リジン、イソロイシン、アスパラギン酸、トリプトファン、スレオニン)、アルジトール[例えばグリセロール(グリセリン)、1,2-プロパンジオール(プロピレングリコール)、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール]、ポリエチレングリコール(例えばPEG400)、またはそれらの混合物からなる群から選択される。モノ、ジ-、もしくはポリサッカライド、または例えばフルクトース、グルコース、マンノース、ソルボース、キシロース、マルトース、ラクトース、蔗糖、トレハロース、デキストラン、プルラン、デキストリン、シクロデキストリン、可溶性澱粉、ヒドロキシエチル澱粉、およびカルボキシメチルセルロース-Naを含む水溶性グルカンのような、如何なる糖を使用してもよい。一つの実施形態において、この糖添加物は蔗糖である。糖アルコールは、少なくとも一つの-OH基を有するC4〜C8炭化水素として定義され、例えば、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、ガラクチトール、ズルシトール、キシリトール、およびアラビトールが含まれる。一つの実施形態において、該糖アルコール添加剤はマンニトールである。上記で述べた糖または糖アルコールは、個別に、または組み合わせて使用してよい。糖または糖アルコールが液体製剤中に可溶性であり、また本発明の方法を使用して得られる安定化効果に悪影響しない限り、使用される量にきまった制限はない。一つの実施形態において、前記糖または糖アルコールの濃度は、約1 mg/mL〜約150 mg/mLである。本発明の更なる実施形態において、前記等張剤は、1 mg/mL〜50 mg/mLの濃度で存在する。本発明の更なる実施形態において、前記等張剤は、1 mg/mL〜7 mg/mLの濃度で存在する。本発明の更なる実施形態において、前記等張剤は、8 mg/mL〜24 mg/mLの濃度で存在する。本発明の更なる実施形態において、前記等張剤は、25 mg/mL〜50 mg/mLの濃度で存在する。これら特定の等張剤の各々が、本発明の別々の実施形態を構成する。医薬組成物における等張剤の使
用は、当業者に周知である。便宜のために、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 20th edition, 2000が参照される。
【0200】
本発明の更なる実施形態において、当該組成物は更に、キレート化剤を含有する。本発明の更なる実施形態において、該キレート化剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、クエン酸、およびアスパラギン酸の塩、並びにそれらの混合物から選択される。本発明の更なる実施形態において、該キレート化剤は0.1mg/mL〜5mg/mLの濃度で存在する。本発明の更なる実施形態において、該キレート化剤は0.1mg/mL〜2mg/mLの濃度で存在する。本発明の更なる実施形態において、該キレート化剤は2mg/mL〜5mg/mLの濃度で存在する。これら特定のキレート化剤の各々は、本発明の別途の実施形態を構成する。医薬組成物におけるキレート化剤の使用は当業者に周知である。便宜のために、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 20th edition, 2000が参照される。
【0201】
本発明の更なる実施形態において、当該組成物は更に、安定化剤を含有する。医薬組成物における安定化剤の使用は当業者に周知である。便宜のために、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 20th edition, 2000が参照される。
【0202】
更に詳細には、本発明の組成物は安定化された液状医薬組成物であって、その治療的有効成分が、保存している間に液状医薬組成物中において凝集体形成を示す可能性のあるタンパク質を含む医薬組成物である。「凝集体形成」とは、可溶性のまま残るオリゴマー、または溶液から沈殿する大きな可視的凝集物の形成を生じる、タンパク質分子の間の物理的相互作用を言う。「保存の間に」とは、調製された液状医薬組成物または組成物が、調製されたときに直ちに患者に投与されないことを意味する。むしろ、調製された後に、該組成物は液体形態、凍結状態、または後で患者に投与するために適した液体形態または他の形態に再構成するための乾燥形態で、保存のために包装される。「乾燥形態」とは、液状医薬組成物または組成物が、フリーズドライ(即ち、凍結乾燥;例えばWilliams and Polli (1984) J. Parenteral Sci. Technol. 38:48-59参照)、噴霧乾燥(Masters (1991) in Spray-Drying Handbook (5th ed; Longman Scientific and Technical, Essez, U.K.), pp. 491-676;Broadhead et al. (1992) Drug Devel. Ind. Pharm. 18:1169-1206;and Mumenthaler et al. (1994) Pharm. Res. 11:12-20参照)、または空気乾燥(Carpenter and Crowe (1988) Cryobiology 25:459-470;and Roser (1991) Biopharm. 4:47-53)の何れかによって、液状医薬組成物または組成物が乾燥されることを意味する。液状医薬組成物を保存する間のタンパク質による凝集体形成は、当該タンパク質の生物学的活性に悪影響を及ぼし、該医薬組成物の治療的有効性の喪失をもたらす可能性がある。更に、凝集体形成は、注入システムを使用して当該タンパク質含有医薬組成物を投与するときに、配管、膜またはポンプの閉塞のような他の問題を生じる可能性がある。
【0203】
本発明の医薬組成物は、更に、当該組成物を保存している間のタンパク質による凝集体形成を減少させるのに充分な量のアミノ酸塩基を含有してもよい。「アミノ酸塩基」とは、何れかの所定のアミノ酸がその遊離塩基の形態またはその塩の形態で存在する、アミノ酸またはアミノ酸の組合せを意味する。アミノ酸の組合せが使用される場合、全てのアミノ酸がそれらの遊離塩基形態で存在してもよく、全部がそれらの塩形態で存在してもよく、または幾つかがそれらの遊離塩基形態で存在する一方、他はそれらの塩形態で存在してもよい。一つの実施形態において、本発明の組成物を調製する際に使用するアミノ酸は、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、およびグルタミン酸のような帯電した側鎖を有するものである。特定のアミノ酸(メチオニン、ヒスチジン、アルギニン、リジン、イソロイシン、アスパラギン酸、トリプトファン、スレオニン、およびそれらの混合物)の何れかの立体異性体(即ち、LまたはD異性体またはそれらの混合物)またはこれら立体異性体の組合せ、またはグリシンもしくは有機塩基(限定するものではないが、例えばイミダゾール)は、これら特定のアミノ酸または有機塩基がその遊離塩基形態またはその塩形態で存在する限り、本発明の医薬組成物中に存在してもよい。一つの実施形態においては、アミノ酸のL-立体異性体が使用される。一つの実施形態ではD-立体異性体が使用される。本発明の組成物はまた、これらアミノ酸の類似体を用いて処方されてもよい。「アミノ酸類似体」とは、本発明の液状医薬組成物の保存の間にタンパク質による凝集体形成を減少させる望ましい効果を生じる、天然に存在するアミノ酸の誘導体を意味する。適切なアルギニン類似体には、例えば、アミノグアニジン、オルニチン、およびN-モノメチル-L-アルギニンが含まれ、適切なメチオニン類似体にはエチオニンおよびブチオニンが含まれ、また適切なシステイン類似体には、S-メチル-L-システインが含まれる。他のアミノ酸については、当該アミノ酸類似体は、それらの遊離塩基形態またはそれらの塩形態で当該組成物中に組み込まれる。本発明の更なる実施形態において、前記アミノ酸またはアミノ酸類似体は、タンパク質の凝集を防止または遅延させるのに充分な濃度で使用される。
【0204】
本発明の更なる実施形態において、治療剤として作用するタンパク質が少なくとも一つの酸化され易いメチオニン残基を含むタンパク質であるときには、メチオニン残基のメチオニンへの酸化を阻害するために、メチオニン(または他の含硫アミノ酸またはアミノ酸類似体)を添加してよい。「阻害する」とは、メチオニン酸化種の最小限の経時的な蓄積を意味する。メチオニン酸化を阻害することは、より多くの当該タンパク質を、その適正な分子形態に保持する結果をもたらす。メチオニンの何れかの立体異性体(LまたはD異性体)、またはその何れかの組合せを用いることができる。添加される量は、メチオニンスルホキシドの量が調節媒体に対して許容可能であるように、メチオニン残基の酸化を阻害するために充分な量であるべきである。典型的には、このことは、当該組成物が約10〜約30%以下のメチオニンスルホキシドを含有することを意味する。一般に、これは添加されるメチオニン:メチオニン残基の比が、約1:1〜約1000:1、例えば約10:1〜約100:1の範囲にあることを意味する。
【0205】
本発明の更なる実施形態において、当該組成物は更に、高分子量ポリマーまたは低分子量化合物から選択される安定剤を含有する。本発明の更なる実施形態において、該安定剤は、ポリエチレングリコール(例えばPEG 3350)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン、カルボキシ-/ヒドロキシセルロースもしくはその誘導体(例えばHPC、HPC-SL、HPC-LおよびHPMC)、シクロデキストリン、硫黄含有物質(例えば、モノチオグリセロール、チオグリコール酸、および2-メチルチオエタノール)、および種々の塩(例えば演歌ナトリウム)から選択される。これら特定の安定剤の各々が、本発明の別々の実施形態を構成する。
【0206】
当該医薬組成物はまた、その中の治療的活性タンパク質の安定性を更に向上させる追加の安定剤を含有してよい。本発明にとって特に興味のある安定剤には、メチオニン酸化に対してタンパク質を保護するメチオニンおよびEDTA、並びに凍結/解凍または機械的専断に伴う凝集に対してタンパク質を保護する非イオン性表面活性剤が含まれるが、これらに限定されない。
【0207】
本発明の更なる実施形態において、当該組成物は、更に表面活性剤を含有する。該表面活性剤は、洗浄剤、エトキシ化ひまし油、ポリグリコール化グリセリド、アセチル化モノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオ岸プロピレン-ポリオキシエチレン・ブロックポリマー(例えば、プルロニック(登録商標)F68、ポロクサマー188および407、トリトンX-100のようなポロクサマー類)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンおよびポリエチレン誘導体、例えばアルキル化およびアルコキシ化誘導体(トウィーン類、例えばTween-20、Tween-40、Tween-80およびBrij-35)、モノグリセリドまたはそのエトキシ化誘導体、ジグリセリドまたはそのポリオキシエチレン誘導体、アルコール、グリセロール、レクチンおよびリン脂質(例えばホスファチジルセリン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ジホスファチジルグリセロールおよびスフィンゴミエリン)、リン脂質の誘導体(例えば、ジパルミトイル ホスファチジン酸)およびリゾリン脂質(例えば、パルミトイルリゾホスファチジル-L-セリン、およびエタノールアミン、コリン、セリンもしくはスレオニンの1-アシル-sn-グリセロ-3-リン酸エステル)、リゾホスファチジルおよびホスファチジルコリンのアルキル、アルコキシル(アルキルエステル)-、アルコキシ(アルキルエーテル)-誘導体、例えばリゾホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリンのラウロイルおよびミリストイル誘導体、および極性頭部基(即ち、コリン、エタノールアミン、ホスファチジン酸、セリン、スレオニン、グリセロール、イノシトール、および正に帯電したDODAC、DOTMA、DCP、BISHOP)の改変、リゾホスファチジルセリンおよびリゾホスファチジルスレオニン、グリセロリン脂質(例えばケファリン)、グリセロ糖脂質(例えばガラクトピラノシド)、スフィンゴ糖脂質(例えばセラミド、ガングリオシド)、ドデシルホスホコリン、卵黄リゾレシチン、フシジン酸誘導体(例えばウシ-ジヒドロフシジン酸ナトリウム等)、C6〜C12 の長鎖脂肪酸(例えばオレイン酸およびカプリル酸)およびその塩、、アシルカルニチンおよび誘導体、リジン、アルギニンもしくは
ヒスチジンのNα-アシル化誘導体、またはリジンもしくはアルギニンの側鎖アシル化誘導体、リジン、アルギニンもしくはヒスチジンおよび中性もしくは酸性アミノ酸の何れかの組合せを含んでなるジペプチドのNα-アシル化誘導体、中性アミノ酸および二つの帯電アミノ酸の何れかの組合せを含んでなるトリペプチドのNα-アシル化誘導体、DSS(ドキュセートナトリウム、CAS登録番号 [577-11-7])、ドキュセートカルシウム、CAS登録番号[128-49-4])、ドキュセートカリウム、CAS 登録番号[7491-09-0])、SDS(ドデシル硫酸ナトリウムまたはラウリル硫酸ナトリウム)、カプリルさんナトリウム、コール酸またはその誘導体、胆汁酸およびその塩、グリシンもしくはタウリン結合体、ウルソデオキシコール酸、コール酸ナトリウム、でオキシコール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、グリココール酸ナトリウム、N-ヘキサデシル-N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-プロパンスルホネート、陰イオン性の(アルキル-アリール-スルホネート)一価の表面活性剤、両イオン性表面活性剤(例えばN-アルキル-N,N-ジメチルアンモニオ-1-プロパンスルホネート、3-コールアミド-1-プロピルジメチルアンモニオ-1-プロパンスルホネート)、陽イオン性表面活性剤(四級アンモニウム塩基)(例えば臭化セチル-トリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム)、非イオン性表面活性剤(例えばドデシルβ-D-グルコピラノシド)、エチレンジアミンへのプロピレンオキシドおよびエチレンオキシドの逐次的付加から誘導された四官能ブロック共重合体であるポロクサミン(例えばTetronic’s)から選択され、或いは、該表面活性剤は意味だぞりん誘導体またはその混合物の群から選択されてもよい。これら特定の表面活性剤の各々が、本発明の別々の実施形態を構成する。
【0208】
医薬組成物における表面活性剤の使用は当業者に周知である。便宜のために、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 20th edition, 2000が参照される。
【0209】
本発明の医薬組成物中に他の成分が存在することは可能である。このような追加の成分には、湿潤剤、乳化剤、抗酸化剤、充填剤、張性改変剤、キレート化剤、金属イオン、油性担体、タンパク質(例えば、ヒト血清アルブミン、ゼラチンもしくはタンパク質)、および両性イオン(例えば、ベタイン、タウリン、アルギニン、グリシン、リジンおよびヒスチジンのようなアミノ酸)が含まれる。勿論、このような追加の成分は本発明の医薬組成物の安定性に悪影響を及ぼしてはならない。
【0210】
本発明による改変類似体を含む医薬組成物は、このような治療を必要としている患者に対して、幾つかの部位、例えば局所部位(例えば皮膚および粘膜部位)、吸収をバイパスする部位(例えば動脈内、静脈内、心臓内での投与)、および吸収を含む部位(例えば皮内、皮下、筋肉内、または腹部内での投与)で投与することができる。
【0211】
本発明による医薬組成物の投与は、幾つかの投与経路、例えば舌、舌下、バッカル、口腔内、経口、胃および腸内、鼻、肺(例えば、細気管支および肺胞またはこれらの組合せを通して)、上皮、皮膚、経皮、膣、直腸、眼(例えば結膜を通して)、尿管、および非経腸的な投与経路を通して、このような治療を必要としている患者に投与されてよい。
【0212】
本発明の組成物は、幾つかの投与量形態、例えば溶液、懸濁液、エマルジョン、微細エマルジョン、多重エマルジョン、フォーム、膏薬、ペースト、貼付剤、軟膏、錠剤、被覆錠、リンス、カプセル(例えば硬質ゼラチンカプセル、および軟質ゼラチンカプセル)、座薬、直腸カプセル、ドロップ、ゲル、スプレー、粉末、エアロゾル、吸入剤、点眼薬、眼軟膏、眼リンス、膣ペッサリー、膣リング、膣軟膏、注射溶液、インサイチュートランスフォーミング溶液(例えばインサイチューゲル化、インサイチュー硬化、インサイチュー沈殿、インサイチュー結晶化)、注射溶液、およびインプラント形態で投与されてよい。
【0213】
本発明の組成物は、更に、当該改変類似体の安定性を高め、バイオアベイラビリティを増大させ、溶解度を増大させ、副作用を減少させ、当業者に周知の時間療法を達成し、患者のコンプライアンスを増大させ、またはこれらの組合せを達成するために、薬物キャリア、薬物送達系、および進歩した薬物送達系の中に配合され、または、例えば共有結合、疎水性結合および静電気相互作用を介してこれらに結合されてもよい。
【0214】
キャリア、薬物送達系および進歩した薬物送達系の例には、ポリマー、例えばセルロースおよび誘導体、多糖類(例えばデキストランおよび誘導体)、澱粉および誘導体、ポリ(ビニルアルコール)、アクリレートおよびメタクリレートポリマー、ポリ乳酸およびポリグリコール酸ならびにそれらのブロック共重合体、ポリエチレングリコール、キャリアタンパク質(例えばアルブミン)、ゲル、例えば熱ゲル化系(例えば当業者に周知のブロック共重合体系)、見せる、リポソーム、ミクロスフェア、ナノ粒子、液晶およびその分散液、脂質-水系における相挙動の当業者に周知のL2相およびその分散液、ポリマーミセル、多重エマルジョン、自己乳化性、自己ミクロ乳化性のシクロデキストリンおよびその誘導体、並びにデンドリマーが含まれるが、これらに限定されない。
【0215】
本発明の組成物は、例えば計量された投与量の吸入器、乾燥粉末吸入器およびネブライザー(これら装置は全て当業者に周知である)を使用した、改変類似体の肺投与のための固体、半固体、粉末、および溶液の組成物において有用である。
【0216】
本発明の組成物は、制御された、持続する、延長された、遅延された、および遅い放出の薬物送達系の組成物において特に有用である。更に詳細に言えば、該組成物は、限定されるものではないが、非当業者に周知の経腸的制御放出系および持続放出系(両方の系とも投与数において高倍率の減少を導く)の組成物において有用である。更に好ましくは、制御放出系および持続放出系は皮下に投与される。本発明の範囲を限定するものではないが、有用な制御放出系および組成物の例は、ヒドロゲル、油性ゲル、液晶、ポリマーミセル、ミクロスフィア、ナノ粒子である。
【0217】
本発明の組成物のために有用な制御放出系を製造する方法には、結晶化、濃縮、共結晶化、沈殿、共沈殿、乳化、分散、高圧ホモジナイゼーション、カプセル封入、噴霧乾燥、微小カプセル封入、コアセルベーション、相分離、ミクロスフィアを製造するための溶媒蒸発、押し出し、および超臨界液体処理が含まれるが、これらに限定されない。一般的には、Handbook of Pharmaceutical Controlled Release(Wise, D.L., ed. Marcel Dekker, New York, 2000)、およびDrug and the Pharmaceutical Sciences vol. 99: Protein Composition and Delivery(MacNally, E.J., ed. Marcel Dekker, New York, 2000)が参照される。
【0218】
非経腸的投与は、シリンジ、任意にはペン様シリンジによる皮下注射、筋肉内注射、腹腔内注射、または静脈内注射によって行われてよい。或いは、非経腸的投与は、注入ポンプによって行うことができる。更なるオプションは、鼻もしくは肺スプレーの形態で、当該改変類似体を投与するための溶液もしくは懸濁液であってよい組成物である。更なるオプションとして、本発明の改変類似体を含有する医薬組成物は、無針注射による、もしくは貼付剤(任意にはイオントフォーレシスパッチ)からの経皮的投与、または経粘膜(例えばバッカル)投与に適用することもできる。
【0219】
「安定化された組成物」の用語は、物理的安定性が増大し、化学的安定性が増大し、または物理的および化学的安定性が増大した組成物を意味する。
【0220】
ここで用いるタンパク質組成物の「物理的安定性」の用語は、タンパク質を熱-機械的ストレスおよび/または疎水性表面および界面のような不安定化させる界面および表面との相互作用に曝された結果として、該タンパク質が、生物学的に不活性および/または不溶性の凝集体を形成する傾向を意味する。水性タンパク質組成物の物理的安定性は、適切な容器(例えばカートリッジまたはバイアル)の中に充填された該組成物を、種々の時間だけ異なる温度での機械的/物理的ストレス(例えば撹拌)に露出させた後に、肉眼検査および/または混濁度測定によって評価される。該組成物の肉眼検査は、暗い背景を用いて鮮鋭に集光された光の中で行われる。当該組成物の混濁は、混濁度を順位付けした目視スコア、例えば0〜3のスケールによって特徴付けられる(混濁を示さない組成物は目視スコア0に対応し、また日光の中での視認可能な混濁を示す組成物は、目視スコア3に対応する)。組成物は、それが日光中での視認可能な混濁を示すときには、タンパク質凝集に関して物理的に不安定なものとして分類される。或いは、当該組成物の混濁は、当業者に周知の簡単な混濁測定によって評価することができる。水性タンパク質組成物の物理的安定性はまた、該タンパク質のコンホメーション状態についての、分光学的試薬またはプローブを使用することによって評価することもできる。該プローブは、好ましくは、該タンパク質の非天然のコンホマーに選択的に結合する小分子である。タンパク質構造の小分子分光学的プローブの一例は、チオフラビンTである。チオフラビンTは、アミロイドフィブリルの検出に広く使用されている蛍光色素である。フィブリル並びにおそらくは他のタンパク質コンフィギュレーションの存在において、チオフラビンTは、フィブリルタンパク質形態に結合したときに、450 nmの新たな励起極大、および約482 nmの増大した発光を生じさせる。未結合のチオフラビンTは、これらの波長では本質的に非蛍光性である。
【0221】
他の小分子も、天然の状態から非天然の状態へのタンパク質構造の変化についてのプローブとして使用することができる。例えば、「疎水性パッチ」プローブは、タンパク質の露出された疎水性パッチに選択的に結合する。該疎水性パッチは、一般的には、天然状態のタンパク質の三次構造内に埋まっているが、タンパク質の折りたたみ構造が解かれ、または変性し始めると共に露出されるに至る。これら小分子の分光学的プローブの例は芳香族の疎水性色素、例えば、アントラセン、アクリジン、フェナントロリン等である。他の分光学的プローブは、金属-アミノ酸錯体、例えば、フェニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、およびバリンなどのような疎水性アミノ酸のコバルト金属錯体である。
【0222】
ここで使用するタンパク質組成物の「化学的安定性」の用語は、天然のタンパク質構造に比較して、生物学的能力の可能な喪失および/または免疫原特性の可能な増大を伴った化学的分解生成物の形成を導く、タンパク質構造における化学的共有結合の変化を意味する。天然タンパク質の種類および性質、並びに該タンパク質が露出される環境に応じて、種々の化学的分解生成物が形成され得る。化学的分解を完全に回避することは殆どできず、当業者に周知のように、タンパク質組成物の保存および使用の際には、次第に増大する量の化学的分解生成物が見られる。殆どのタンパク質は脱アミド化分解、即ち、グルタン残基またはアスパラギン残基における側鎖のアミド基が加水分解されて、遊離カルボン酸を形成するプロセスを受け易い。他の分解経路は高分子量変換生成物の形成を含んでおり、ここでは二以上のタンパク質分子がアミド基転移および/またはジスルフィド相互作用を介して相互に共有結合され、共有結合された二量体、オリゴマーおよびポリマーの分解生成物の形成を導く(Stability of Protein Pharmaceuticals, Ahern. T.J. & Manning M.C., Plenum Press, New York 1992)。(例えばメチオニン残基の)酸化は、化学的分解のもう一つの変形例として言及することができる。タンパク質組成物の化学的安定性は、異なる環境条件(分解生成物の形成は例えば増大する温度によって屡々加速される)に露出した後に、種々の時点において、化学的分解生成物の量を測定することにより評価することができる。個々の各分解生成物の量は、屡々、種々のクロマトグラフィー技術(例えばSEC-HPLCおよび/またはRP-HPLC)を使用して、分子のサイズおよび/または電荷に依存した分解生成物の分離によって決定される。
【0223】
従って、上記で概説したように、「安定化された組成物」とは、物理的安定性が増大し、化学的安定性が増大し、または物理的および化学的安定性が増大した組成物を意味する。一般に、組成物は、有効期限に達するまでは、(推奨される使用および保存条件に従って)使用および保存の際に安定でなければならない。
【0224】
本発明の一つの実施形態において、当該改変類似体を含有する医薬組成物は、6週以上の使用および3年以上の保存に亘って安定である。
【0225】
本発明のもう一つの実施形態において、当該改変類似体を含有する医薬組成物は、4週以上の使用および3年以上の保存に亘って安定である。
【0226】
本発明の更なる実施形態において、当該改変類似体を含有する医薬組成物は、4週以上の使用および2年以上の保存に亘って安定である。
【0227】
本発明の更なる実施形態において、当該改変類似体を含有する医薬組成物は、2週以上の使用および2年以上の保存に亘って安定である。
【0228】
ここで引用した刊行物、特許出願および特許を含む全ての参照文献は、特定の文献の援用が本明細書の何処かに別途与えられていることとは無関係に、各参照文献が個別にかつ具体的に本明細書の一部として援用されることが指示されたかのように、また(法によって許容される最大範囲において)その全体がここに記載されたかのように、それらの全体が本明細書の一部として援用される。
【0229】
本発明を説明する文脈において、「或る(不定冠詞:a)」および「或る(不定冠詞:an)」および「その(定冠詞:the)」の用語、並びに類似の指示語の使用は、ここで特に別途指示しない限り、または明瞭に文脈と矛盾しない限り、単数および複数の両方をカバーするように解釈されるべきである。
【0230】
特に別途言及しない限り、ここに与えられる全ての正確な値は、対応する概略値を代表するものである(例えば、特定の因子または測定に関して与えられる全ての正確な例示値は、適切な場合には「約」の語によって改変された対応の概略測定値をも提供するとみなすことができる)。
【0231】
一つの要素または複数の要素に関して、「含んでなる」、「有する」、「含んだ」または「含有する」のような用語を使用した、本発明の何れかの側面または実施形態のここでの説明は、特に別途言及しない限り、または文脈と明瞭に矛盾しない限り、当該特定の一つの要素または複数の要素「からなる」「実質的にからなる」、または「実質的に含んでなる」本発明の同様の側面または実施形態のための裏付けを提供するものである(例えば、特定の要素を含んでなるものとしてここに記載された組成物は、特に別途言及しない限り、または文脈と明確に矛盾しない限り、当該要素からなる組成物をも記載しているものとして理解されるべきである)。
【0232】
全ての見出しおよび副見出しは、ここでは便宜のためだけに使用されており、従って、如何なる意味でも本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0233】
ここに与えられた例または例示的言語(例えば「のような」)の何れかもしくは全部の使用は、本発明をより良く説明することのみを目的としており、他に主張されない限り、本発明の範囲に対する制限を課するものではない。明細書中の如何なる文言も、特許請求の範囲に記載されていない何れかの要素が本発明の実施に不可欠であることを示しているように解釈されるべきではない。
【0234】
ここでの特許書類の引用および援用は、便宜上の目的だけでなされており、このような特許書類の有効性、特許性、および/または強制執行可能性の如何なる観点をも反映するものではない。
【実施例】
【0235】
以下の例および一般手順は、構造明細(structural specification)および合成スキームで特定される中間体化合物および最終生成物に言及するものである。本発明化合物の調製が以下の例を用いて詳細に記載されるが、記載される化学反応は、本発明の選択された分岐ポリマーの調製に対する一般的な適用の観点から開示される。場合によっては、本発明の開示範囲に含まれる各化合物に対して、当該反応が記載通りに適用され得ないことがあり得る。このようなことが起きる化合物は、当業者によって容易に認識されるであろう。このような場合、当該反応は、当業者に既知の慣用的な改変、即ち、緩衝基の適切な保護、他の慣用試薬への変更、または反応条件の所定の改変によって首尾よく実施することができる。或いは、ここに記載する他の反応、または従来の反応が、本発明の対応する化合物の調製に適用されるであろう。全ての調製方法において出発物質は全て公知であるか、または公知の出発物質から容易に調製すればよい。他に特に記載がなければ、温度は全て摂氏度で記載され、収率を表す場合の部およびパーセンテージは全て重量で記載され、溶媒および溶出液を表す場合、全ての部は重量で記載される。全ての試薬は、Aldrich社、Sigma社等から供給された状態の標準等級のものであった。プロトン核磁気共鳴および炭素核磁気共鳴(1Hおよび13C-NMR)は、テトラメチルシランから低磁場への報告された化学シフト(δ)と共に、Bruker NMR 装置で記録された。
【0236】
LC-MS質量スペクトルは、以下の装置および設定条件を用いて得られた:
LCMS(方法A)
Hewlett Packardシリーズ 1100 G1312A ビンポンプ
Hewlett Packardシリーズ 1100 カラムコンパートメント
Hewlett Packardシリーズ 1100 G13 15A DADダイオードアレイ検出器
Hewlett Packardシリーズ 1100 MSD
装置は、HP Chemstation ソフトウェアにより制御された。
【0237】
HPLCポンプは、以下を含んだ2つの溶出液リザーバに連結された:
A:水中の0.01% TFA
B:アセトニトリル中の0.01% TFA
分析は、アセトニトリルの勾配を用いて溶出するカラムに、適切な体積の試料(好ましくは1μL)を注入することにより40℃で実施された。
【0238】
使用されたHPLC 条件、検出器の設定および質量分析計の設定を以下の表に挙げる。
【表A】

【0239】
後述する例に示されたNMRデータの幾つかは、選択されたデータのみである。
【0240】
LCMS(方法B)
以下の機器が用いられる:
Hewlett Packardシリーズ 1100 G1312A ビンポンプ
Hewlett Packardシリーズ 1100 G13 15A DADダイオードアレイ検出器
Sciex3000 三重四極質量分析計
Gilson 215 マイクロ注入器
Sedex55蒸発光散乱検出器
ポンプおよび検出器は、MacIntosh(登録商標)G3 コンピュータ上で動作するMassChrom 1.1.1ソフトウェアにより制御される。Gilson Unipoint バージョン1.90が、前記自動注入器を制御する。
【0241】
前記HPLCポンプは、以下を含んだ2つの溶出液リザーバに連結される:
A:水中の0.01% TFA
B:アセトニトリル中の0.01%
分析は、アセトニトリルの勾配を用いて溶出するカラムに、適切な体積の試料(好ましくは1μL)を注入することにより室温で実施される。カラムからの溶出液は、UV検出器を通過して分流器に達し、該分流器は、約30μL/分(1/50)をAPI 3000質量分析計のAPIターボイオンスプレーインターフェースへと通過させた。残りの1.48mL/分(49/50)はELS検出器に送られる。
【0242】
使用されるHPLC条件、検出器の設定および質量分析計の設定を以下の表に挙げる。
【表B】

【0243】
MALDI-TOF分光分析を、Metzger et al. Fresenius J. Anal. Chem.(1994) 349 473に記載の手順に従って、Brucker Daltonics Autoflex装置で行った。マトリックスは、3-アミノキノリン(10mg)をMeOH:H2O(1mL, 10:90)中に溶解させることにより作製された。試料を80-800 pmoles/μL(≒0.1-1mg/mL)の濃度の水溶液として、基質との比を1:1として標的に適用された。試料をN2流の下で乾燥させた。試料をリニアモードで分析した。
【0244】
各実施例において、以下の用語は次の一般的な意味を有することが意図される:
略語
AcOEt: 酢酸エチル
BSA: ウシ血清アルブミン
DCM: ジクロロメタン、塩化メチエン
DIEA: ジイソプロピルエチルアミン
DMF: N,N-ジメチルホルムアミド
Gal-UDP: ウリジン5’-ジホスホ-D-ガラクトース(2ナトリウム塩)
GO: ガラクトースオキシダーゼ(EC 1.1.3.9)
β1,4-galT: β1,4-ガラクトシルトランスフェラーゼ(EC 2.4.1.22)
GlcNAc-UM: 4-メチルウンベリフェリル-2-アセタミド-2-デオキシ-β-D-グルコピラノシド
Galβ1→4GlcNAc-UM: 4-メチルウンベリフェリル N-アセチルラクトサミニド
α1,3-galT: α1,3-ガラクトシルトランスフェラーゼ(EC 2.4.1.90)(E.coliで発現された遺伝子組み換え型ウシ酵素)
MeOH: メタノール
NMP: N-メチル-2-ピロリジノン
Oxgal-UDP: ウリジン5'-ジホスホ-6-アルデヒド-D-ガラクトース
TEA: トリエチルアミン
TFA: トリフルオロ酢酸
THF: テトラヒドロフラン
Ts: p-トルエンスルホニル
TsCl: 塩化p-トルエンスルホニル
以下の非限定的な例においては、ドナー糖ヌクレオチド、アクセプター糖(糖タンパク質のモデルとして)、水溶液中でのサッカライドアセンブリーのための化学酵素プロトコール、好ましい部分を用いた酵素後反応の例を説明する。
【0245】
例1 1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-6-O-トシル-D-ガラクトピラノース
【化60】

【0246】
1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-D-ガラクトピラノース(1)(12.85g;49.7mmol)を、乾燥ピリジン(17mL)中に溶解させ、塩化トシル(11,38g;59.7mmol)を少量ずつ添加した。透明な黄色の溶液を室温で一晩撹拌した。次いで反応混合物を砕いた氷に注ぐと、生成物が黄色の油状物として分離し、徐々に固体化した。固体を濾過により回収し、ヘキサンから再結晶化させて、標題物質を微細な白色の結晶で得た。この粉末を真空下で一晩乾燥させた。収量:16.48g(80%)。1H-NMR(400MHz;CDCl3):δ1.28ppm(s, 3H);1.32(s, 3H);1.35(s, 3H);1.50(s, 3H);2.43(s, 3H);4.07(m, 2H);4.20(m, 2H);4.30(dd, 1H);4.58(dd, 1H);5.45(d, 1H);7.32(d, 2H);7.90(d, 2H)。13C-NMR(400MHz;CDCl3):δ21.64ppm;24.35;24.92;25.81;25.98;65.87;68.18;70.37;70.40;70.52;96.13;108.95;109.58;128.14;129.75;132.82;144.75。LC-MS(方法A):Rt=4.04分。m/e=437(M+22)+;。
【0247】
例2:1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-6-アジド-6-デオキシ-D-ガラクトピラノース
【化61】

【0248】
1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-6-O-トシル-D-ガラクトピラノース(5.00g;12.6mmol)をDMF(50mL)中に溶解させた。アジ化ナトリウム(2.35g;36.2mmol)および水(5mL)を添加し、混合物を120℃にまで4日間加熱した。この時点で、反応は完了から20%であった。従って、更なるアジ化ナトリウム(2.35g;36.2mmol)を添加し、加熱を8時間続けた。反応混合物を冷却させ濾過した。濾液を、元の体積の1/10にまで減少させ、次いで酢酸エチルと水との間で分配させた。水相を分離し、酢酸エチルをで抽出した。合体した有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、溶媒を蒸発させた。残った透明な油状物をアセトニトリル中に再び溶解させ、蒸発乾固させて残りの水分を除去した。収量:3.65g− H-NMRによれば10mol% DMFを含んだ油状物。1H-NMR(400MHz;CDCl3):δ1.35ppm(ds, 6H);1.45(s, 3H);1.52(s, 3H);3.34(dd, 1H);3.51(dd, 1H);3.90(m, 1H);4.18(dd, 1H);4.32(dd, 1H);4.62(dd, 1H);5.55(d, 1H)。13C-NMR(400MHz;CDCl3):δ24.41ppm;24.88;25.94;26.03;50.67;67.00;70.38;70.79;71.16;96.34;108.80;109.61。
【0249】
例3 6-アジド-6-デオキシ-D-ガラクトピラノース
【化62】

【0250】
1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-6-アジド-6-デオキシ-D-ガラクトピラノース(2.0g;7.01mmol)を60% TFA-水(100mL)中に溶解させ、混合物を50℃で3h加熱した。次いで溶液を蒸発させて粘着性の黄色油状物を得た。該油状物を繰り返し(3x)アセトニトリル中に溶解させ、蒸発乾固させて全水分を除去した。収量:1.45g(100%)。1H-NMR(400MHz;6:4のαおよびβアノマーの混合物についてD2O):δ3.30ppm(m, 2H);3.5(dd, 1H);3.67(m, 2H);3,75+4,10(double multiplet, 1H);4.45(d, H1β);5.12(d, H1α)。13C-NMR(400MHz;6:4のαおよびβアノマーの混合物についてD2O):δ49.87ppm;50.03;67.31;68.04;68.13;68.23;68.76;70.80;71.79;72.57;91.49;95.57。
【0251】
例4:6-アジド-6-デオキシ-D-ガラクトピラノシル-1(α/β)-ウリジニルジホスフェート
【化63】

【0252】
この化合物は、T. UchiyamaおよびO. Hindsgaul, J. Carbohydrate Chemistry, 17(8), 1181-1190(1998)の記述に類似した手順で作製された。6-アジド-6-デオキシ-D-ガラクトピラノース(320mg, 1.58mmol)を乾燥ピリジン(10mL)中に溶解させ、塩化トリメチルシリル(1.14mL, 9.48mmol)を添加したところ、最初の沈殿が発生した。混合物を1h 氷浴で撹拌し、次いで水(5mL)と石油エーテル(30mL)との間で分配させた。有機相を水で洗浄し(4x5mL)、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を除去し、油状物をジクロロメタン(5mL)中に溶解させた。混合物を氷浴で冷却させ、ヨウ化トリメチルシリル(200uL, 1.4mmol)を添加したところ、茶色の溶液がただちに形成された。この混合物を、氷浴で10分、次いで室温で20分撹拌した。固体のテトラブチルアンモニウム ウリジンジホスフェート(508mg, 0.57mmol)を添加した。この暗褐色の混合物を、周囲温度で一晩撹拌した。固体のテトラブチルフッ化アンモニウム(1.48g, 5.68mmol)を添加し、続いて25%アンモニア水溶液(150 uL)を添加した。混合物を室温で90分撹拌し、透明な淡い黄色の溶液を得た。溶媒を回転蒸発により除去し、残渣を50mM Tris 緩衝液(40mL, pH 8.0)中に懸濁させた。幾らかの不溶性物質が、この時点で、ジクロロメタンを用いた抽出および濾過により除去された。次いで、該緩衝剤水溶液にアルカリホスファターゼ(1100U)を添加し、室温で16h放置した。
【0253】
この溶液の5mL(全体積の1/8)を、分取用HPLC C18-カラム(20cm x 2cm i.d.)で精製した。このカラムでは、pH 6.0の40mMトリエチルアミン−酢酸中の0-60%アセトニトリルの勾配を用い、1時間にわたって10mL/分の流速で溶出しながら、Abs276nmでモニタリングを行った。生成物を含んだ試料を貯留し、凍結乾燥させて、標題物質をそのトリエチルアンモニウム塩で得た。収量:85.3mg。1H-NMR(CDCl3):δ;5.78(αH1);5.13(βH1). α/β比:4:6。
【0254】
MALDI-TOF(3-アミノキノリンマトリックス):m/e=611.49(M+Na)。精製されたトリエチルアンモニウム塩を水(5mL)中に溶解させ、Dowex X50(Na+型)を通過させた。UV光のもとでTLCプレート上に画分をスポッティング。化合物を含んだ画分を貯留し、凍結乾燥させて、55.5mgの標題物質をナトリウム塩で得た。
【0255】
例5:1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-6-O-プロパギル-D-ガラクトピラノース
【化64】

【0256】
水素化ナトリウム(24.1g, 60%油状懸濁物, 0.7 mol)を、石油エーテルを用いて2回洗浄し、次いで乾燥THF(100mL)中に再び懸濁させた。乾燥THF(100mL)中の1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-D-ガラクトピラノース(23.5g, 90,3mmol)の溶液を20分にわたり滴下添加した。反応混合物を周囲温度で1h撹拌した。反応混合物を氷浴で冷却させ、次いでニートの臭化プロパギル(39,96g, 335mmol)を20分にわたり滴下添加した。次いでクリーム色の混合物を周囲温度で一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を酢酸(20mL)で酸性にした。次いで、濾液を蒸発乾固させ、残渣を酢酸エチル中に溶解させ、炭酸ナトリウム飽和水溶液で2回洗浄し、塩水で1回洗浄した。次いで有機相を、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固させ、暗褐色の油状物を得たところ、結晶化が開始された。半結晶質の残渣を最少量のジクロロメタン中に溶解し、脱色炭を含んだ高温の石油エーテル(60-80℃ 沸騰範囲)に添加した。混合物を10分沸騰させ、次いで乾燥した塩水フラスコ中に濾過した。乾燥−氷−アセトン浴で冷却し、析出した油状物を暫時勢いよく撹拌したところ、オフホワイト色の粉末に変化した。収量:13.02g(48%)。1H-NMR(CDCl3):δ1.33ppm(s, 3H);1.35(s, 3H);1.46(s, 3H);1.54(s, 3H);2.42(s, 1H);3.72(ddd, 2H);3.98(dt, 1H);4.24(dd, 2H);4.31(m, 1H);4.61(dd, 1H);5.53(d, 1H)。13C-NMR(CDCl3):24.86ppm;25.32;26.37;26.45;58.91;67.14;69.09;70.86;71.69;71.58;74.97;80.04;96.75;109.01;109.74。
【0257】
例6:6-O-プロパギル-D-ガラクトピラノース
【化65】

【0258】
1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-6-O-プロパギル-D-ガラクトピラノース(4.80g, 16.1mmol)を、水(100mL)中に懸濁させた。この懸濁物にDowex 50 X8樹脂(5g)を添加し、混合物を油浴で一晩80℃(内部温度)にまで加熱した。混合物を濾過し、透明な黄色の濾液を取り出し、低い水浴温度(<40℃)で乾燥させた。残った油状物を乾燥アセトニトリルから2度蒸発させた。収量:3.45g(98%)。
【0259】
1H-NMR(CDCl3):δ2.82ppm(s, 1H);3.38(dd, 1H);3.51(dd, 1H);3.55-3.85(m, 5H);4.10-4.21(m, 3H);4.45(d, βH1);5.12(d, αH1);α/β比:1:2。
【0260】
13C-NMR(CDCl3, α/β混合物):δ57.21ppm;57.33;67.35;67.77;68.07;68.13;68.43;68.59;70.87;72.41;75.25;78.29;91.40;95.50。
【0261】
例7:6-O-プロパギル-D-ガラクトピラノシル-1(α/β)-ウリジニルジホスフェート
【化66】

【0262】
この物質は、6-O-プロパギル-D-ガラクトピラノースおよびウリジン-5’-モノホスホモルホリデートから、6-アジド-6-デオキシ-D-ガラクトピラノシル-1(α/β)-ウリジニルジホスフェートについての記載、または代替的には下記に従い調製することができる。
【0263】
例8:2,3,4-トリ-O-アセチル-6-O-プロパギル-D-ガラクトピラノース
【化67】

【0264】
6-O-プロパギル-D-ガラクトピラノース(2,90g, 13.3mmol)をピリジン(50mL)中に溶解させ、無水酢酸(25mL)を添加した。混合物を室温で3h撹拌した。溶媒を回転蒸発により除去した。茶色の残渣を、エタノールから2回、トルエンから1回蒸発させた。生成物を一晩真空オーブンで(40℃)乾燥させた。次いで物質をTHF(30mL)中に溶解させ、ベンジルアミン(2.14g;20mmol)を添加した。混合物を周囲温度で16h撹拌した。混合物を水(50mL)で希釈し、ジクロロメタンで2回抽出した。合体した有機抽出物を、1N HCl水溶液で1回、重炭酸ナトリウム飽和水溶液で1回、塩水で1回洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで洗浄した。溶媒を回転蒸発により除去し、茶色の油状物を、ヘプタン中の40% 酢酸エチルを用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。純粋な画分(Rf=0.2)を貯留し、取り出して乾燥させて黄色の油状物を得、これを固化した。該固体を一晩真空下で乾燥させた。
【0265】
1H-NMR(CDCl3, α/β混合物):δ1.99ppm(s, 3H);2.20(s, 3H);2.29(s, 3H);2.42(t, 1H);3.56(d, 2H);4.31(dd, 2H);4.47(t, 1H);5.17(dd, 1H);5.41(dd, 1H);5.47(d, 1H);5.52(bs, 1H)。
【0266】
13C-NMR(CDCl3, α/β混合物, 選択されたピーク):δ21.10ppm;21.14;58.95;67.75;67.79;68.72;69.27;75.62;79.29;91.08;170.43;170.68;170.81。
【0267】
例9:2,3,4-トリ-O-アセチル-6-O-プロパギル-D-ガラクトピラノシル シアノエチルN,N-ジイソプロピルホスホロアミダイト
【化68】

【0268】
2,3,4-トリ-O-アセチル-6-O-プロパギル-D-ガラクトピラノース(400mg, 1.16mmol)を乾燥アセトニトリル中に溶解させ、蒸発乾固させた。乾燥させた残渣を乾燥ジクロロメタン中に溶解させ、氷浴で冷却した。ジイソプロピルエチルアミン(405uL, 2.32mmol)およびシアノエチル-N,N-ジイソプロピルホスホロアミジルクロライド(358mg, 1.51mmol)を添加し、混合物を30分間0℃で撹拌した。更なるジイソプロピルエチルアミン(405uL, 2.32mmol)およびシアノエチル-N,N-ジイソプロピルホスホロアミジルクロライド(358mg, 1.51mmol)を添加し、混合物をさらに30分間0℃で撹拌した。混合物をジクロロメタンで希釈し、1M 炭酸ナトリウム水溶液を用いて2回、および塩水を用いて1回洗浄した。有機溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、取り出して乾燥させた。収量:625mg(100%)。
【0269】
31P-NMR(CDCl3,α/β混合物):δ150.26ppm;152.76ppm。
【0270】
例10:6-O-プロパギル-D-ガラクトピラノシル ホスフェート トリエチルアミン塩
【化69】

【0271】
2,3,4-トリ-O-アセチル-6-O-プロパギル-D-ガラクトピラノシル シアノエチル N,N-ジイソプロピル ホスホスアミダイト(630mg;1.16mmol)を乾燥アセトニトリル(4mL)中に溶解させた。3-ヒドロキシプロピオニトリル(165mg;2.32mmol)およびテトラゾール(0.45Mアセトニトリル溶液, 5.54mmol)。混合物を室温で2h撹拌した時点で、31P-NMRは完全な変換を示した(138ppmで新たな信号が形成された)。次いで混合物にtBuOOH 70%水溶液(600uL)を添加し、室温で30分撹拌した。混合物を取り出して乾燥させ、ジクロロメタン(20mL)中に再び溶解させ、炭酸ナトリウム飽和溶液、水および塩水で洗浄した。次いで有機溶液を硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を回転蒸発器で除去し、透明な黄色の油状物を得た。収量:884mg。油状物を、新たに準備したメタノール(10mL)中の1M NaOMe 中に再び溶解させ、室温で1h撹拌した。溶媒を回転蒸発により除去し、残渣を水(10mL)中に溶解させた。水溶液を、Dowex 50 X2樹脂を用いてpH 2.4としたのち、NaOH 希釈溶液を添加することによりpH 7.00にまで急激に戻して中性にした。該混合物を濾過し、水を回転蒸発により除去した(浴の温度は30℃未満に維持された)。黄色の残渣を、アセトニトリルを用いて2回粉砕し、溶液を排出した。残渣を、10cm3 Dowex X50 カラム(NEt3-型)を通過させることにより、ナトリウムイオンをHNEt3+イオンに置換した。2mL 画分を回収し、10%アニスアルデヒド、5% H2SO4/エタノールによりTLCプレート上にスポッティングした。
【0272】
画分を貯留し、蒸発乾固させ(水浴の温度は20℃未満に維持された)、黄色の油状物を得た。これをアセトニトリル中に溶解させ、次いで2回ストリッピングを行い(水浴の温度は20℃未満に維持された)、透明な黄色の油状物を得ることができた。HNEt3 積分値 vs 末端アルキンまたはアノマープロトンは、3.88のHNEts/モノサッカライドの比を示した。これから見掛けの分子量633.6g/molが計算された。収量:506mg。1H-NMR(D2O):δ2.79ppm(s, 1H);3.65-3.91(m, 6H);3.90(d, 1H);4.16(d, 1H);5.40(dd, 1H)。31P-NMR(D2O):δ0.25ppm(d, 1P)。
【0273】
例11:6-O-プロパギル-D-ガラクトピラノシル-1-ウリジニルジホスフェート
【化70】

【0274】
6-O-プロパギル-D-ガラクトピラノシルホスフェート トリエチルアミン塩(250mg;0.37mmol)を乾燥ピリジン(2mL)中に溶解させた。トリオクチルアミン(133mg;0.37mmol)を添加し、混合物を蒸発乾固させた。残渣をピリジン(2mL)中に溶解させた。この透明な溶液に、ウリジン-5’-モノホスホモルホリデート(207mg;0.30mmol)を添加し、続いてアセトニトリル中のテトラゾールの溶液(2.7mL, 0.45M)を添加した。透明な黄色の溶液を室温で16h撹拌した。反応混合物を水(2mL)で希釈し、トリエチルアミン(200uL)を添加し、わずかに塩基性のpHにした。次いで溶媒を蒸発させ(水浴の温度は25℃未満に維持された)、残渣を水からストリッピングした。残渣を水(5mL)中に溶解させ、分取用RP18 HPLC カラム(20cm x 2cm i.d.)に直接投入することにより精製した。このカラムは、40mMトリエチルアミン−酢酸中の0-60%アセトニトリルの勾配を用いて1時間にわたりpH 6.0、流速10mL/分で溶解する一方、Abs276nmでモニタリングを行った。生成物はおよそ19-20分で溶出した。生成物を含んだ試料を貯留し、凍結乾燥させ、油状の残渣を得た。31P-NMR(D2O, アノマー混合物):δ-11.94ppm;-10.39;-9.94。1H-NMR(D2O, アノマープロトン) 5.48ppm(dd, α-アノマー);5.38(dd, β-アノマー)。MALDI-TOF(3-アミノキノリンマトリックス):m/e=604.76。精製されたトリエチルアンモニウム塩を水(5mL)中に溶解させ、Dowex X50(Na+型)を通過させた。画分を、UV光のもとでTLC プレート上にスポッティングした。化合物を含んだ画分を貯留し、凍結乾燥させて55.5mgの標題物質をナトリウム塩で得た。
【0275】
例12:β-1-フェニルオキシエチルN-アセチルグリコサミンオシド(glycosamineoside)(アクセプター糖−シアリダーゼ/ガラクトシダーゼでトリミングした糖タンパク質のモデル)
【化71】

【0276】
N-アセチルグリコサミン(5.00g;22.6mmol)を、アセトニトリル(50mL)およびフェノキシエタノール(8.45ml;67.8mmol)中に懸濁させ、三フッ化ホウ素エーテル化合物(472uL;3.7mmol)を添加した。混合物を85℃で16h撹拌し、次いで室温にまで冷却した。真空下での排気により溶媒を除去し、残渣を、ジクロロメタン-メタノール(20:1)からなる溶出液を用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。α-アノマー(速く溶出, 2.58g, 33%)およびβ-アノマー(遅く溶出, 440mg;6%)をそれぞれ含んだ2つの画分を回収した。β-アノマーをアセトンから2回再結晶化させ、140mgの純粋な標題物質を得た。1H-NMR(400MHz;D2O):1.83ppm(s, 3H);3.21(m, 1H), 3.27(m, 1H);3.40(t, 1H);3.55(m, 2H);3.77(m, 1H);3.87(m, 1H);4.10(m, 4H);4.47(d, 1H);6.99(m, 3H);7.35(m, 2H)。
【0277】
例13:2-フェノキシエトキシ N-アセチル-ラクトサミン
【化72】

【0278】
この反応は、Uchiyama and Hindsgaul J. Carbohydr. Chem. 17, 1181, 1998に従って行われた。
【0279】
全ての試薬の溶液は、5mM塩化マンガンを含んだカコジル酸塩緩衝液 100mM pH 7.5中において作製された。
【0280】
・ガラクトース-UDP(UDP-Gal)(Sigma U-4500):11mg/mL
・2-フェノキシエトキシ N-アセチル-β-D-グルコピラノシド:0.51mg/mL
・ウシのガラクトシルトランスフェラーゼ(Sigma G5507, 3.9U/mg固体)):10U/mL
2-フェノキシエトキシ N-アセチル-β-D-グルコピラノシド溶液(1.2mL, 1.8μmol)をGal-UDP 溶液(400μL, 7.2μmol)に添加し、続いてβ 1,4 ガラクトシルトランスフェラーゼ溶液(100μL, 1U)およびアルカリホスファターゼ(Sigma P-3681)(1μL, 50U)を添加した。反応は周囲温度で行われた。
【0281】
反応をTLC(CH2Cl2/MeOH/H2O(40:10:1)により観察し、生成物をLC-MS LC系により同定した:Waters microbondapak-NH2 300x3.9(10μ) 溶出液:CH3CN/H2O(85:15) 0.9mL/分 λ=214 nmで検出。
【0282】
周囲温度で1h後、galアクセプターは残らなかった。
【0283】
生成物をLC-MS(保持時間:10.5min)((M+H)+、(M+Na)+で信号観察)により同定した。
【0284】
例14:
この例および以下のスキームは、ドナー糖ヌクレオチドの、アクセプター糖基質への酵素的カップリングを記述する。
【化73】

【0285】
1当量のβ-1-フェニルオキシエチルN-アセチルグリコサミンオシドを、2〜10当量の6-アジド-6-デオキシ-D-ガラクトピラノシル-1-ウリジニルジホスフェートと、5mMのMnCl2を含んだ100mM カコジル酸ナトリウム水溶緩衝液, pH 7.5中で混合する。グリコシルトランスフェラーゼ(好ましくはガラクトシルトランスフェラーゼ、またはより好ましくはβ1,4-ガラクトシルトランスフェラーゼ(ウシ又はヒト))およびアルカリホスファターゼを適切な量で添加し、それぞれ2〜36h時間にわたって室温でジサッカライドの形成を触媒し、放出されたUDPを加水分解する。TLCにより反応が完了したと判断されたら、生成物を標準的なクロマトグラフィー技術を用いて精製する。
【0286】
例15:
この例は、非生体ハンドルを有する二糖類が、水溶液中において好ましい部分と更にどのようにして反応して、新規の改質された糖誘導体を与えるかを説明する。
【化74】

【0287】
例14で調製されたジサッカライド1当量を、硫酸銅−アスコルビン酸ナトリウムの1mM 水溶液中に溶解させる。5〜20当量のプロピン酸を添加し、混合物を室温で撹拌する。反応の進度をLC-MSによりモニターする。反応が完了したら、標準的なクロマトグラフィー技術を用いて生成物を精製する。
【0288】
例16:6-S-アセチル-1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-6-チオ-D-ガラクトピラノース
【化75】

【0289】
トリフェニルホスフィン(1.16g, 4.4mmol)を乾燥THF(4mL)中に溶解させ、窒素流下にて0℃にまで冷却させた。アゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.89g, 4.4mmol)を添加すると、白色の沈殿物が形成された。更なるTHF(4mL)を添加した。20分間0℃で混合した後、THF(4mL)中の1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-D-ガラクトピラノース(0.57g, 2.2mmol)およびチオ酢酸(0.34g, 4.4mmol)の溶液を滴下により添加した。溶液を室温にまで昇温させ、4h撹拌した。NaHCO3飽和物(25mL)およびAcOEt(25mL)を添加した。相を分離させ、有機相を水(25mL)で洗浄し、さらに少量のNaCl 飽和水でエマルジョンを減少させ、MgSO4上で乾燥させ、濃縮して茶色の油状物を得た(2.6g)。この油状物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ,300mL 3:1 次いで1:1 ヘプタン/AcOEt)に供し、587mgの茶色の油状物を得た。もう1回のクロマトグラフィー(60g シリカ, 5:1 ヘプタン/AcOEt)により、所望の生成物を薄い橙色の油状物を得た(0.33g, 47%収率)。
【0290】
1H-NMR(300MHz;CDCl3):δ1.32ppm(s, 3H);1.35(s, 3H);1.45(s, 3H);1.48(s, 3H);2.34(s, 3H);3.03(dd, 1H);3.16(dd, 1H);3.85(m, 1H);4.29(m, 2H);4.61(dd, 1H);5.51(d, 1H)。LCMS(方法A):Rt=3.48分,m/e=341(M+23)。
【0291】
例17 6-S-アセチル-6-チオ-D-ガラクトピラノシル-1-ウリジニルジホスフェート
【化76】

【0292】
6-S-アセチル-1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-6-チオ-D-ガラクトピラノースを、TFAを用いて処理することにより、6-S-アセチル-6-チオ-D-ガラクトピラノースを得、これを、例4に記載の方法を用いて、所望のドナー糖ヌクレオチドに変換することができる。
【0293】
例18:1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-6-チオ-D-ガラクトピラノース
【化77】

【0294】
6-S-アセチル-1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-6-チオ-D-ガラクトピラノース(135mg, 0.42mmol)を1mL MeOH中に溶解させ、窒素流下で静置した。メタノール中の30%ナトリウムメトキシドの100μL アリクォートを添加した。溶液を1h室温で撹拌し、酢酸(1mL)を添加した。試料を真空下で濃縮した。AcOEt(10mL)を添加し、溶液を水で洗浄し(2 x 5mL)、MgSO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して無色の油状物を得た(112mg)。この油状物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ, 4:1 ヘプタン,AcOEt)に供して、所望の化合物を無色の油状物で得た(76mg, 65%収率)。1H-NMR(300MHz;CDCl3):δ1.34ppm(s, 3H);1.35(s, 3H);1.44(s, 3H);1.55(s, 3H);1.62(m, 1H);2.73(m, 2H);3.79,(m, 1H);4.33(m, 2H);4.63(dd, 1H);5.54(d, 1H)。
【0295】
例19:1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-6-メチルジチオ-D-ガラクトピラノース
【化78】

【0296】
C. Leriverend and P. Metzner Synthesis,(8), 761-762(1994)が記載したものに類似した手段を用いて、1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-6-チオ-D-ガラクトピラノースを所望の化合物に変換することができる。
【0297】
ペンタン中のSS-メチル-2-メチルジチオペロキシプロパン酸塩およびジイソプロピルエチルアミンの溶液を窒素流下にて静置し、1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-6-チオ-D-ガラクトピラノースを添加する。室温で1h撹拌した後、得れらた懸濁物をセライト上で濾過し、NaHCO3飽和水およびNaCl飽和水で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥させ、真空下で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の非対称ジスルフィドを得る。
【0298】
例20:6-メチルジチオ-D-ガラクトピラノシル-1-ウリジニルジホスフェート
【化79】

【0299】
1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-6-メチルジチオ-D-ガラクトピラノースを、TFAで処理することにより、6-メチルジチオ-D-ガラクトピラノースが得られ、これを例4に記載の方法を用いて、所望のドナー糖ヌクレオチドである6-メチルジチオ-D-ガラクトピラノシル-1-ウリジニルジホスフェートに変換できる。
【0300】
例21:
これらの例において、反応は下記の組成を有する反応緩衝液A中で実施される。緩衝液A:5mM MnCl2および1mg/mL BSAを含んだ50mM MES 緩衝液 pH6.6。
【0301】
gal-UDPのガラクトースオキシダーゼ触媒による酸化
【化80】

【0302】
ホスファターゼ緩衝液25mM pH6(0.97mL)中のgal-UDP(ナトリウム塩)(2.4mg, 4mM 最終濃度)の溶液に、ガラクトースオキシダーゼ(Worthington LS4524, 96U/mg)(2.5μL ホスフェート緩衝液 25mM pH6中の1.68U、即ち最終濃度:1.72U/mL)、続いてカタラーゼ (Sigma C-9322, 2350U/mg固体)(440U/2.5μL ホスフェート 緩衝液 25mM pH 6)を添加した。反応混合物を周囲温度でインキュベートし、続いてHPLC(下記の方法1)に供した。
【0303】
2h後、60% アルデヒドが形成された。2h後および3h30後に、更なるガラクトースオキシダーゼおよびカタラーゼを添加した:2h後(6.70U GOおよび1760U カタラーゼ)、3h30後(3.36U GOおよび880U カタラーゼ)。合計5hの反応時間の後、97%の出発物質がアルデヒドに酸化された。該反応混合物をAmiconUltra(カットオフ10kD)で限外濾過し、これをβ1,4-galT ガラクトース転移工程で直接用いた。
【0304】
HPLC方法1: Ramm et al.J. Chromatography A, 1034(2004), 139に従う:
カラム: YMCからの逆相 C18, 250x4.6, 5μ
溶出液:A:40mM TEA, 氷酢酸の添加によりpHを6に調整
1mL/分
22℃
検出: 214および254nmのUV
Gal-UDP 保持時間:12.5分
0xgal-UDP:11.5分。
【0305】
例22:β1,4-ガラクトシルトランスフェラーゼ(ウシ)に触媒された、6-アルデヒド-gal-UDPのGlcNAc-UMへの転移
【化81】

【0306】
例21で得られたアルデヒド溶液(68.3μL, 0.28μmol, 3.8当量(2.37mM 最終濃度)に、5mM MnCl2(45.3μL)を含んだHepes 緩衝液 100mM pH7中のアクセプターGlcNAc-UMの溶液(28μg, 74nmoles, 0.63mM 最終濃度)の溶液を添加した。水中のβ1,4-galT(ウシ酵素, Sigma G5507)の溶液(100U/mL 溶液4.2μL):(3.5mU/mL 最終量)を添加することにより反応が開始され、続いてアルカリホスファターゼ(55U/μL,Sigma P-3681)(0.4μL, 22U, 186mU/mL 最終量)を添加した。
【0307】
反応混合物を周囲温度でインキュベートした。反応物を下記のHPLC方法2により観察した:
HPLC方法2
カラム:Vydac 218TP53(タンパク質およびペプチド C18) 250x4.6
溶出液:A.H2O B.CH3CN
流速:1mL/分
温度:40℃
勾配:10分にわたり2.5〜100%B
検出:210nm, 254nm Fluo: Exc:315nm Em:375nm
Oxgal-UDP 保持時間:1.40分
GlcNAc-UM 保持時間:4.22分
生成物4:保持時間:4.13分。
【0308】
HPLCでの反応のモニター:
【化82】

【0309】
上記のように、反応は24h未満で完了した。
【0310】
得られた生成物をLCMS(方法B)により同定した:信号はm/z=540.3で検出され、[M+H]+(計算MW値=539.5)に対応した。
【0311】
例23:(ヒト)β1,4-ガラクトシルトランスフェラーゼに触媒された、6-アルデヒド-gal-UDPのGlcNAc-UMへの転移
反応を例22のとおりに行った。ただし、組み換え型ヒトβ1,4-ガラクトシル トランスフェラーゼ(S. cerevisia, Fluka 90261に記載, 5mM MnCl2を含んだカコジル酸塩緩衝液 100mM pH7.5中の溶液中に100U/mL)を用いた。
【0312】
6-アルデヒド-ガラクトースの転移はウシ酵素を用いたときよりも遅いが、周囲温度で2日後に、生成物の形成は16%に達した。
【0313】
例24:
【化83】

【0314】
例22で得られた反応混合物に、ベンジルヒドロキシルアミン(5mM MnCl2を含んだ118μL Hepes 緩衝液 100mM pH7.5中に100当量)を添加した。反応をHPLC(HPLC方法2)で観察した。
【0315】
オキシム生成物が保持時間5.53および5.65分で溶出した(synおよびanti オキシムの生成物の双方が形成される)。反応は15分未満で完了した。得られた生成物をLCMS(方法B)により同定した:信号をm/z=667.3および690.3で検出;[M+H]+および[M+Na]+(計算MW値=667.4および690.4)に対応。
【0316】
例25:
【化84】

【0317】
例24と同様の手順を用いた。
【0318】
LCMS(方法B)同定:m/z=569.3および591.3, [M+H]+および[M+Na]+(計算MW値=668.5および591.5)に対応。
【0319】
例26:
【化85】

【0320】
反応条件は、Uchiyama and Hindsgaul J. Carbohydr. Chem. 17, 1181(1998)から僅かに変更される。
【0321】
5mM MnCl2を含んだカコジル酸塩緩衝液 100mM pH7.5中のGal-UDP(22mg, 3.2mM 最終濃度)およびGlcNAc-UM(3.4mg, 1.28mM 最終濃度)の溶液に、β1,4-galT(5mM MnCl2を含んだカコジル酸塩緩衝液 100mM pH7.5 中の、250μLのウシ酵素, Sigma G5507の10U/mL 溶液, 最終濃度 0.22U/mL)を添加し、続いてアルカリ・ホスファターゼ5μLの55U/μL 溶液(即ち最終濃度 24.5U/mL)を添加した。
【0322】
反応混合物を周囲温度でインキュベートし、反応をHPLC(HPLC方法2)で観察した。反応混合物は混濁した。反応は20分未満で完了した。
【0323】
GlcNAc-UM 保持時間:4.20分。
【0324】
Galβ1-4GlcNAc-UM:保持時間:4.14分。
【0325】
反応混合物を濾過し、次いでYMC 逆相 C18 250x10 カラムで精製した。
【0326】
溶出液は、A:H2OおよびB:CH3CNであった。2〜60%のBの勾配を18分にわたって行った。生成物は19.6分で溶出した。精製後、収率80%が得られた。
【0327】
LCMS(方法B)分析:信号は、m/z=542.5および564.3で検出([M+H]+ および [M+Na]+に対応する)(計算MW値=541.5および564.5)。
【0328】
Galβ1-4GlcNAc-UM(400MHz, D2O)の選択された化学シフト1Hおよび13C NMR:
【化86】

【0329】
例27:
【化87】

【0330】
この反応は、原則的にStults et al. Glycobiology 9(7), 661(1999)に記載の手順に従って行われた。
【0331】
反応は、5mM MnCl2および1mg/mL BSA(緩衝液A)を含んだ50mM MES 緩衝液 pH6.6 中で行われた。
【0332】
例21で得られたアルデヒド溶液(31μL, 2.5当量, 1mM 最終濃度)に、アクセプターGal-β1,4-GlcNAc-UM(26.5μg 60μL 緩衝液A中, 0.4mM 最終濃度)を添加し、続いて緩衝液A(29.3μL)を添加した。酵素α1,3-galT(ウシ酵素, Calbiochem #345647)(0.5U/mL, 2.4μL, 最終濃度 10mU/mL)を添加することにより、反応を開始させた。反応混合物を37℃でインキュベートした。続いて反応物をHPLC(下記のHPLC 方法3)に供した。
【0333】
HPLC方法3:Vydac 218TP53(タンパク質およびペプチド C18) 250x4.6
A:H2O B:CH3CN
1mL/分
2.5〜50%B 10分間
Det:210, 254nm Fluo:Exc:315nm Em:375nm
40℃
Rt Gal-β1,4-GlcNac-UM=5.11分。
【0334】
Rt oxgal-α1,3-Gal-β1,4-GlcNac-UM=5.02分。
【0335】
2hの反応時間後、更なる酵素(12mU)およびドナー(2.5当量)を添加した。反応時間22hにおいて、再び同量の酵素およびドナーを添加した。39hの反応時間の後、約36%のとりサッカライドの生成物が得られた(HPLCにより判断)。
【0336】
HPLCでの反応の観察:
【化88】

【0337】
生成物を、LC-MS(方法B)により同定した:m/z=702.5で検出された[M+H]+ 計算値:701.6。
【0338】
例28:
【化89】

【0339】
例27で得られらた生成物6-アルデヒド-gal-α1,3-gal-β1,4-GlucNAc-UMに、緩衝液A(例7の反応混合物との混合1:1 v/v)の中のベンジルヒドロキシルアミン(100当量)の溶液を添加した。周囲温度で15分後、反応混合物をHPLC(方法 3)に供した。
【0340】
生成物(syn型およびanti 型のオキシム生成物)がRt=7.59および7.85分で溶出した。
【0341】
生成物をLC-MS(方法B)により同定した: m/z=807.7および829.7で信号を検出,[M+H]+および[M+Na]+(計算MW値=806.8および829.8)に対応。
【0342】
例29:例27で得られた生成物6-アルデヒド-gal-α1,3-gal-β1,4-GlucNAc-UM に、緩衝液A(例7の反応混合物との混合1:1 v/v)の中の中のメチルヒドロキシルアミン(100当量)の溶液を添加した。
【0343】
周囲温度で15分後、反応混合物をHPLC(方法 3)に供した。
【0344】
生成物(syn型およびanti型のオキシム生成物)が、Rt=5.61および5.72分で溶出した。
【0345】
生成物をLCMS(方法B)により同定した: m/z=731.3および753.5で信号が検出された, [M+H]+および[M+Na]+(計算MW値=730.7および753.7)に対応。
【0346】
例30:
【化90】

【0347】
例22で得られた生成物 6-アルデヒド-gal-β1,4-GlucNAc-UMに、アセトニトリル中のの溶液(例7の反応混合物との混合1:2 v/v)の中のN-(4-アミノオキシ-ブチル)-2-(4-メチル-2-オキソ-2H-1-ベンゾピラン-7-イルオキシ)アセタミド(参照:例34, 1当量)を添加した。反応混合物をHPLC(方法 3)に供した。周囲温度で40分後、出発物質は残らなかった。生成物(syn型およびanti 型のオキシム生成物)が、Rt= 7.67および7.93分で溶出した。
【0348】
これらの生成物をLCMS(方法B)により同定した:新規の各ピークごとに、m/z=842.8で信号を検出。[M+H]+(計算MW値=841.8)に対応。
【0349】
例31:
【化91】

【0350】
5mM MnCl2(117.8μL)を含んだHepes 緩衝液 100mM pH7.5 中の、例11で生成されたアルキンgal-UDP 誘導体(389μg, 0.6μモル, 4当量)およびGlcNAc-UM(56μg, 0.15μmole)の溶液に、アルカリホスファターゼ(0.8μLの、55U/μL 水溶液)およびβ1,4-galT(ウシ酵素, Sigma G5507, 5mM MnCl2を含んだHepes 緩衝液 100mM pH7.5, 100U/mL 溶液の8.4μL)を添加した。
【0351】
反応混合物を30℃でインキュベートし、反応をHPLC(HPLC方法2)で観察した。19hの反応時間の後、さらにガラクトシルトランスフェラーゼ(8.4μLの100U/mL溶液 5mM MnCl2を含んだHepes緩衝液 100mM pH7.5中)を添加した。51hの反応時間後、38%の生成物2を得た(Rt=4.68分)。
【0352】
生成物の同定は、LCMS(方法B)により確認された: m/z=580.3および602.3で信号を検出, [M+H]+および[M+Na]+(計算MW値=580.6および602.6)に対応。
【0353】
例32:
【化92】

【0354】
例31で得られた反応混合物を限外濾過した(膜カットオフ10kD)。1つのアリクォート(30μL)を取り出し、(4% 2,6-ルチジン:アセトニトリル(9:1), 10当量)中のアジド酢酸エチルエステル(5μLの1.78mg/mL)の溶液を添加した。
【0355】
硫酸銅およびアスコルビン酸の溶液(それぞれ11.9および59.5mM、2% 2,6-ルチジン中)を作製した直後に、上記混合物 (5.8μL, 即ち10当量の硫酸銅および50当量のアスコルビン酸)を添加した。
【0356】
反応を周囲温度で行い、つづいてHPLC(HPLC方法2)に供した。反応は2分以内に終了し、HPLC上の保持時間が5.18分である化合物を得た。
【0357】
該生成物の同定は、LCMS(方法B)で行われた: m/z=709.5および731.5に信号を検出。 [M+H]+および[M+Na]+ に対応する(計算MW値=709.7および731.7)。
【0358】
例33: N-(4-tert-ブトキシカルボニルアミノオキシブチル)-2-(4-メチル-2-オキソ-2H-クロメン-7-イルオキシ)アセタミド
【化93】

【0359】
(4-メチル-2-オキソ-2H-クロメン-7-イルオキシ) 酢酸(6g, 25.6mmol)をDMF(100mL)中に溶解させた。N-エチル-N’-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミド 塩酸塩(6,38g;33.3mmol)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4,5g;33.3mmol)を添加し、混合物を30分間室温で撹拌した。DIEA(5,7mL;33.3mmol)、続いてDMF(10mL)中のO-(4-アミノブチル)-N-tert-ブトキシカルボニル ヒドロキシルアミン(5.233g;25.6mmol)の溶液を用い、容器をDMF(15mL)で洗浄した。16h撹拌後、AcOEt(350mL)を添加し、該溶液を、相分離を助けるためのNaCl 飽和水を用いて5%AcOHで洗浄し(3 x 300mL)、NaHCO3飽和水(3 x 150mL)で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。AcOEt(75mL)を添加し、続いてヘプタン(75mL)および更なるAcOEt(25mL)を添加した。得れらた沈殿物を濾過除去し、1:1のAcOEt/ヘプタンで洗浄した。残渣を真空下で乾燥させて4.2gを得た。この固体を還流しているAcOEt(200mL)中に溶解させ、冷却させて結晶を得、これを濾過除去し、1:1のAcOEt/ヘプタンで洗浄し、真空下で乾燥させて、白色の結晶を得た(3.25g, 30%)。1H-NMR(400MHz;CDCl3) δ1.47ppm(s, 9H);1.69(m, 4H);2.41(s, 3H);3.42(q, 2H);3.88(t, 2H);4.55(s, 2H);6.18(s, 1H);6.73(br, 1H);6.86(s, 1H);6.90(m, 1H);7.21(s, 1H); 7.55(d, 1H)。LCMS(方法A):Rt=1.56分。m/z=443(M+23)。
【0360】
例34: N-(4-アミノオキシブチル)-2-(4-メチル-2-オキソ-2H-クロメン-7-イルオキシ)アセタミド(TFA塩)
【化94】

【0361】
N-(4-tert-ブトキシカルボニルアミノオキシブチル)-2-(4-メチル-2-オキソ-2H-クロメン-7-イルオキシ)-アセタミド(1g;2.38mmol)をTFA(25mL)中に溶解し、回転蒸発器において30分間室温で混合した。試料を真空下で濃縮し、残渣のTFAをDCMの添加により除去し、これを真空下で除去し、次いでジエチルエーテルを添加し、これを真空下で除去することにより、白色の残渣(0.8g)が生成された。1H-NMR(400MHz;DMSO)δ1.53ppm(m, 4H);2.40(s, 3H);3.16(q, 2H);3.91(t, 2H);4.61(s, 2H);6.24(s, 1H);6.96(s, 1H);7.02(d, 1H);7.72(d, 1H);8.22(t-br, 1H);10.36(br, 3H)。LCMS(方法A):Rt=0.92分。m/z=321(M+1)。
【0362】
例35: 6-{4-[2-(4-メチル-2-オキソ-2H-クロメン-7-イルオキシ)アセチルアミノ]ブトキシイミノ}-6-デオキシ-D-ガラクトピラノシル-1(α)-ウリジニルジホスフェート(syn/anti混合物)
【化95】

【0363】
25mM Na2HPO4/NaH2PO4 pH 6.1 緩衝液を以下の反応で用いた(緩衝液)。UDP-α-D-ガラクトース2ナトリウム塩(0.4g;0.7mmol)を24mLの緩衝液中に溶解させた。カタラーゼ溶液(20.61mg;41220単位, 5mL 緩衝液中)を添加した。N-(4-アミノオキシブチル)-2-(4-メチル-2-オキソ-2H-クロメン-7-イルオキシ)アセタミドTFA塩の溶液(0.60g, 1.87mmol, 緩衝液(14mL)およびアセトニトリル(14mL)中 1N NaOHを用いてpH 6.28に調整)を添加した。ガラクトース オキシダーゼの溶液(約10mg;約1000単位,緩衝液(5mL)中)を添加した。混合物を室温で16h静置した。酵素を、10000MW カットオフを有する遠心分離フィルタを用いて除去した。濾液の約半分を、sep-pakカラム(10g, Waters Sep-Pak vac 35 cc, C18, WAT043345)を用いて精製した。このカラムは、MeOH(50mL)および水(50mL)で洗浄することにより準備された。該カラムに濾液(約30mL)を添加し、溶出液を回収した。カラムを、Milli Q 水(4 x 50mL)、5% MeOH(2 x 50mL)、10% MeOH(2 x 50mL)および20%(1 x 50mL)を用いて溶出させた。最終の水画分と、最初の3つの5% MeOH 画分を貯留し、凍結乾燥させて白色の固体を得た(52mg, 8%)。他方の半分の濾液を同様に精製し、白色の固体(38mg, 6%)を得た。1H-NMR(400MHz;D2O) δ1.41ppm(m, 4H);2.33(s, 3H);3.17(t-br, 2H);3.50-4.23(m, 12H,(理論上 11H));4.59(s, 2H);5.53(m, 1H);5.69-5.75(m, 2H);6.14(s, 1H);6.67(d, 0.20 H, Syn-CH);6.83(d, 1H), 6.93(dd, 1H);7.32(d, 0.74H,Anti-CH);7.63(d, 1H), 7.73(m, 1H)。LCMS(方法B):Rt=2.05分。m/z=868(M+1)。
【0364】
例(36) 1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-6-(3-カルボキシ-4-ニトロ-フェニルジスルファニル)-6-デオキシ-D-ガラクトピラノース
【化96】

【0365】
6-S-アセチル-1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-6-チオ-D-ガラクトピラノース(220mg;0.63mmol)を、窒素流下にてMeOH(1.5mL) 中に溶解させた。ナトリウムメタノラートの30%溶液(0.175mL, 0.94mmol)を添加し、該反応物を室温で撹拌し、TLC(1:3 AcOEt/ヘプタン)に供した。1h後、酢酸(54μL)を添加した。室温で5分撹拌後、5,5’-ジチオbis(2-ニトロ安息香酸)(249mg;0.63mmol)を添加した。溶液は黄色がかった橙色に変わり、室温で1.5h撹拌した。試料を真空下で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ, 40mM i.d. x 7.5cm, 7:3 AcOEt/ヘプタン+0.1%AcOH)により精製して、白色の固体(96mg)を得た。該固体を、最初は7:3 AcOEt/ヘプタン+1%TEA を用いた溶出、続いてAcOEt、続いてAcOEt+5% 酢酸を用いた溶出によるフラッシュクロマトグラフィー(シリカ)によりさらに精製した。適切な画分を真空下で濃縮し、DCMを添加し、試料を再び濃縮して油状物を得た(80mg;27%)。1H-NMR(400MHz;CDCl3) δ1.32ppm(s, 3H);1.34(s, 3H);1.42(s, 3H);1.44(s, 3H);2.96-3.08(m, 2H);3.99(m, 1H);4.25(dd, 1H);4.33(dd, 1H);4.63(dd, 1H);5.54(d, 1H);7.76(dd, 1H);7.90(d, 1H);7.95(d, 1H)。
【0366】
例(37) 6-(3-カルボキシ-4-ニトロ-フェニルジスルファニル)-6-デオキシ-D-ガラクトピラノース
【化97】

【0367】
Dowex 50W X2 樹脂 (H+型, 100mg)を水で洗浄し、水(2mL)中の1,2:3,4-ジ-O-イソプロピリデン-6-(3-カルボキシ-4-ニトロ-フェニルジスルファニル)-6-デオキシ-D-ガラクトピラノース(80mg;0.17mmol)の溶液に添加した。反応物を75℃で3h、次いで室温で16 h、次いで75℃で5h撹拌した。樹脂を濾過除去し、水で洗浄した(6 x 1mL)。濾液を凍結乾燥させて、標題化合物をαおよびβ異性体の混合物で得た(48mg;61%)。LCMS(方法A):Rt=0.90分。m/z=416(M+23)。
【0368】
例(38) 6-(3-カルボキシ-4-ニトロ-フェニルジスルファニル)-6-デオキシ-D-ガラクトピラノシル-1(α/β)-ウリジニルジホスフェート
【化98】

【0369】
6-(3-カルボキシ-4-ニトロ-フェニルジスルファニル)-6-デオキシ-D-ガラクトピラノースを、Hecker, S. J.およびMinich, M. L.;J. Org. Chem. 55(24), 6051-6054(1990)に記載されたのと同類の手順を用いて(例えばDMF中の臭化ベンジルおよびNaHCO3)、6-(3-メトキシカルボニル-4-ニトロ-フェニルジスルファニル)-6-デオキシ-D-ガラクトピラノースに変換できる。
【0370】
6-(3-メトキシカルボニル-4-ニトロ-フェニルジスルファニル)-6-デオキシ-D-ガラクトピラノースは、Binch, H.;Stangier, K.およびThiem, Carbohydrate Research, 306, 409-419(1998)の記載と同類の手順を介して標題化合物に変換することができる。ただし、より有利なα/β比をもたらすために、ウリジン-5’-モノホスホモルホリデート(4-モルホリン-N’,N-ジシクロヘキシルカルボキシアミジン塩)を、グアノシン-5’-モノホスホモリホリデート(4-モルホリン-N’,N-ジシクロヘキシルカルボキシアミジン塩)の代わりに用いるべきであり、ガラクトピラノースのリン酸化は、Garcia, B.A. and Bin, D.Y. Org. Lett., 2(14), 2135-2138(2000)の記載と同類の手順で行うべきである。
【0371】
例(39) 2,3,5-トリ-O-アセチル-6-ブロモ-6-デオキシ-L-ガラクトノ-1,4-ラクトン
【化99】

【0372】
この化合物は、Binch, H.;Stangier, K.およびThiem, Carbohydrate Research, 306, 409-419(1998)に記載の方法により調製され、白色の固体(8.6g;84%)で得られた。1H-NMR(400MHz;CDCl3) δ2.14ppm(s, 3H);2.17(s, 3H);2.19(s, 3H);3.53(m, 2H), 4.84(d, 1H);5.21(t, 1H), 5.39(t, 1H);5.63(d, 1H)。LCMS(方法A):Rt=1.51分。m/z=367+369(M+1, M+3)。
【0373】
例(40) 4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)フェノール
【化100】

【0374】
4-ヒドロキシアセトフェノン(15g, 110mmol)およびイミダゾール(11.25g, 165mmol)をDMF(100mL)中に溶解させた。塩化tert-ブチルジメチルシリル(24.9g, 165mmol)を添加し、DMF(30mL)で洗浄した。窒素下において、反応物を1.5h室温で撹拌した。溶媒を真空下で除去した。AcOEt(150mL)を添加し、溶液を水および0.5N HCl(100mLずつ)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して黄色の油状物を得、その後結晶化させた(25.88g;94%)。1H-NMR(300MHz;CDCl3) δ0.23ppm(s, 6H);0.99(s, 9H);2.55(s, 3H);6.87(d, 2H);7.88(d, 2H)。LCMS(方法A):Rt=2.41分。m/z=251(M+1)。
【0375】
上記化合物の一部(15g, 59.9mmol)をトルエン(100mL)中に溶解させ、エチレングリコール(18.6g, 300mmol)およびp-トルエンスルホン酸(516mg, 3mmol)を添加した。混合物を、Dean-Stark 水トラップ装置を用いて窒素下で還流させた。3h後、溶液は暗い紫色になり、反応物を冷却させ、TEA(2mL)および水(100mL)を添加しまたは。相を分離させ、有機相をNaHCO3飽和物(50mL)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濃縮して黄色の油状物を得た(15.5g)。エチレングリコール(3.7ml;60mmol)を、Dean-Stark水トラップ装置を用いて窒素下にトルエン中で1h還流させた。p-トルエンスルホン酸(1.5g)および黄色の油状物(15.5g)を添加し、溶液を3h還流させた。溶液を冷却させ、ピリジン(5mL)を添加した。溶液をNaHCO3飽和水および10%AcOH/水(100mLずつ)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して黄色がかった橙色の油状物を得た(10.1g)。粗成物をTHF(30mL)中に溶解させ、THF(41mL;41mmol)中の1M テトラブチルフッ化アンモニウムの溶液を添加した。混合物を窒素下に室温で30分撹拌した。ジエチルエーテル(300mL)を添加し、溶液を水(2 x 100mL)およびNaCl 飽和水(100mL) で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、真空下で濃縮して、茶色の油状物を得た(6.4g)。化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ, 40mm i.d. x 15 cm, 1:2 AcOEt/ヘプタン)により精製した。適切な画分を貯留し、濃縮して白色の結晶状の固体を得た(3.62g)。1H-NMR(300MHz;CDCl3) δ1.65ppm(s, 3H);3.79(m, 2H);4.04(m, 2H);5.12(br, 1H), 6.79(d, 2H);7.33(d, 2H)。LCMS(方法A):Rt=0.95分。m/z=181(M+1)。
【0376】
例(41) 6-O-[4-(2-メチル-[1,3]ジオキソラン-2-イル)-フェニル]-L-ガラクトノ-1,4-ラクトン
【化101】

【0377】
6-ブロモ-6-デオキシ-L-ガラクトノ-1,4-ラクトンを、Chaveriat, L.;Stasik, I.;Demailly, G.;and Beaupere, D. Tetrahedron 60, 2079-2081(2004)に記載の方法に従い、D-異性体の代わりに出発物質としてL-異性体を用いるか、または2,3,5-トリ-O-アセチル-6-ブロモ-6-デオキシ-L-ガラクトノ-1,4-ラクトンを鹸化することによtて製できる。次いで、6-ブロモ-6-デオキシ-L-ガラクトノ-1,4-ラクトンを、4-(2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)フェノールおよび適切な塩基(例えばK2CO3)を用い、適切な溶媒(例えばアセトニトリル)中にて、適度な時間にわたり変換が行われるような温度(例えば還流するアセトニトリル)で処理することにより、標題化合物に変換できる。抽出およびフラッシュクロマトグラフィーのような標準的な後処理(work up)により生成物を分離することができる。
【0378】
例(42) 6-O-[4-(2-メチル-[1,3]ジオキソラン-2-イル)-フェニル]-β-L-ガラクトピラノース
【化102】

【0379】
6-O-[4-(2-メチル-[1,3]ジオキソラン-2-イル)-フェニル]-L-ガラクトノ-1,4-ラクトンを、Binch, H.;Stangier,H.およびThiem, J. Carbohydrate Research 306, 409-419,(1998)の記載と同類の方法を用いて、標題化合物に変換することができる(例えば無水酢酸を用いた過アセチル化、ジシアミルボラン(disiamylborane)を用いた選択的還元、ナトリウムメトキシドを用いた鹸化)。
【0380】
例(43) 6-O-(4-アセチルフェニル)-β-L-ガラクトピラノース
【化103】

【0381】
6-O-[4-(2-メチル-[1,3]ジオキソラン-2-イル)-フェニル]-β-L-ガラクトピラノースの脱保護を、TFAによって、または、Greene, T.W. and Wuts, P.G.M. Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley and Sons, New York, 3rd ed.(1999)に記載の方法の何れかにより促進できる。
【0382】
例(44) グアノシン-5’-(6-O-(4-アセチルフェニル)-β-L-ガラクトピラノシル)-ジホスフェート二リチウム塩
【化104】

【0383】
標題化合物を、6-O-(4-アセチルフェニル)-β-L-ガラクトピラノースから、Binch, H.;Stangier,H. and Thiem, J. Carbohydrate Research 306, 409-419,(1998)の記載と同類の方法を用いて調製できる。
【0384】
一般的な結合手順
一般的条件
・緩衝液のpH は、改変すべきタンパク質と適合しないpH範囲を回避しながら、グリコシルトランスフェラーゼが反応を適切な速度で触媒するように調整されるべきである。緩衝液の種類およびpH範囲の例は、文献に見出すことができる(例えば米国特許出願20040063911 A1, Gabenhorst, E.;Nimtz, M.;Costa, J.およびConradt, H.S. J. Biol. Chem. 273(47), 30985-30994(1998), Uchiyama and Hindsgaul J. Carbohydr. Chem. 17, 1181(1998), Stults, C.L.M. et al. Glycobiology 9(7), 661-668(1999))。
【0385】
・温度は、グリコシルトランスフェラーゼが反応を触媒する一方、改変すべきタンパク質と適合しない温度範囲を回避するように調整されるべきである。例えば、高すぎる温度は、一部のタンパク質の構造を変化(例えば熱変性)させて、一般に酵素の低活性化、またはアゴニストおよびアンタゴニストの受容体親和性の低下、または一般的な生物学的機能の低下をもたらす可能性がある。
【0386】
改変すべきタンパク質またはペプチドは、適切な緩衝液を含んだ溶液中に配される。タンパク質またはペプチドがトランスフェラーゼにより認識される所望の官能基を含まない場合、適切な条件で処理して該官能基を挿入またはマスク解除するようにすることが必要かもしれない(ガラクトシルトランスフェラーゼにGlcNAc−アクセプタモチーフを認識させるために、例えば複合N-グリカンを、ノイラミニダーゼおよびガラクトシダーゼで処理することができるであろう)。アシアロアガラクト糖タンパク質の酵素的調製についての代表的な手順は、Haginaka J;Matsunaga H, Chirality, 11(1999), 426-431に記載されている。シアル酸はまた、KonoM et al., Biochemical and Biophysical Research Communications Vol. 272 , No. 1 pp. 94-97(2000)に記載されたようにして、化学的に除去されてよい。
【0387】
適切な緩衝液中のドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、例えばUDP、GDP またはCMP-糖)を、適切な緩衝液中のタンパク質(M’)の溶液に添加する。適切な緩衝液中に適切なトランスフェラーゼの溶液を添加する。該反応を促進するために、他の化学物質が添加されてもよい(例えばアルカリホスファターゼを添加して、トランスフェラーゼ活性部位について拮抗する成分を分解することができ、また、Do, K;Do, S and Cummings, R.D. J.Biol. Chem 270(31), 18447-18451(1995)に記載された通り、より多様なドナー物質が許容されるように、ウシのβ-1,4-ガラクトシルトランスフェラーゼを用いる反応にα-ラクトアルブミンを添加してもよい)。改質すべきタンパク質の量に対するトランスフェラーゼおよびドナー物質の量は適切な時間で妥当な量の生成物が得られるように、実験により決定されてよい。
【0388】
一般的な条件を見出せる幾つかの同様な化学物質が、文献に報告されている(例えば米国特許第20040063911号、Gabenhorst, E.;Nimtz, M.;Costa, J.およびConradt, H.S. J. Biol. Chem. 273(47), 30985-30994(1998), Uchiyama and Hindsgaul J. Carbohydr. Chem. 17, 1181(1998), Stults, C.L.M. et al. Glycobiology 9(7), 661-668(1999))。
【0389】
次の改質を行う前に、中間体生成物(B-L-MまたはL’-M)を精製することが有利ある可能性があり、有利であり得ない可能性もある。そのような精製は、問題のタンパク質について一般に知られた従来技術での完全な精製(該生成物のみを分離)であることもでき、または後続の反応に干渉し得る成分を除去するための部分的精製であることもできるであろう(例えば限外濾過または透析により過剰なドナー物質を除去する)。
【0390】
次いで、中間体生成物(B-L-MまたはL’-M)を改質用反応体(P’)と混合し、所望の分子(P-B’-L-M またはP-L-M)を得ればよい。適切な緩衝液、温度および反応時間は実験により決定されてよい。B-L-MまたはL’-MとP’との間の反応を促進するために、当業者に既知の条件または試薬を用いることが必要とされるであろう。場合によっては、中間体生成物(B-L-MまたはL’-M)は、改質用反応体(P’)の幾つかの分子と反応し得る。より低い程度の改質が所望される場合には、より少ない当量の改質用反応体(P’)を添加することができ、またはより短い反応時間もしくはより低い温度を用いてよもい。次いで、最終生成物を従来の方法で精製できる。
【0391】
アジドをアルキンにカップリングさせる一般手順:
当該反応は公知であり(例えば Kolb HC;Finnmg;Sharpless KB,Angewandte Chemie-International Edition 40(11), 2001, 2004-2021,Chittaboina S;Xie F;Wang Q, Tetrahedron Letters, 46(13), 2005, 2331-2336を参照されたい)、一般に、アルキンを含んだ化合物とアジドを含む分子とを、任意に適切な溶媒中の1以上の触媒と共に混合することにより行われる。反応を迅速に駆動させるために、成分の1つを過剰に用いてよい。反応速度は濃度、温度および立体的要因(steric factors)に依存するが、通常は24時間以内で完了する。反応は0〜100℃の間、好ましくは、20〜40℃の間で行われる。溶媒または溶媒混合物は、理想的には、全ての反応体を溶解または一部溶解させるものが選択される。好ましい触媒はCu(I)カチオンであり、これは多くの方法で生成されてよく、例えば硫酸銅およびアスコルビン酸ナトリウムの混合物から、Chittaboina S;Xie F;Wang Q, Tetrahedron Letters, 46(13), 2005, 2331-2336の記載に従って形成される。水(任意に緩衝される)は、タンパク質のようなポリペプチドまたはペプチドにとって理想的な選択である。両反応成分の一方を溶解させるために、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン等のような極性共溶媒を添加してよい。トリアゾール添加生成物の形成は、問題の所定のタンパク質またはペプチドにとって適切な何れかの標準的技術によってモニターされてよい。生成物は、得られたポリペプチドに適した技術、例えば順相または逆相 HPLC、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過技術、アフィニティクロマトグラフィー等を用いて分離される。
【0392】
ヒドロキシルアミンをアルデヒドまたはケトンにカップリングする一般手順
この反応は知られており(例えば Rose, J Am. Chem. Soc. 1994, 116, 30-33 and European Patent 0243929を参照されたい)、一般には、およそ等モル比のアミノオキシ成分とアルデヒド/ケトン成分を、温和な酸性pH(2〜6)の水溶液中ににおいて濃度1〜10mMで室温にて混合し、結合反応(この場合オキシム化)、続いて逆相高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)および電子スプレーイオン化質量スペクトル(ES-MS)に供することにより行われる。
【0393】
反応速度は濃度、ph、温度および立体的要因(steric factors)に依存するが、通常は平衡において数時間以内であり、該平衡は結合の方に有利である(Rose, et al., Biacanjugate Chemistry 1996, 7,552-556)。僅かに過剰量の(5倍まで)1成分は、結合反応を完了するように駆動させる。生成物は、得られたポリペプチドのために適切な技術、例えば順相または逆相 HPLC、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過技術、アフィニティクロマトグラフィー等を用いて精製される。上述の手順において、反応性ヒドロキシルアミン基は、アルデヒドまたはケトンと反応可能である他の反応基、例えばヒドラジド、ヒドラジン、ヒドラジンカルボン酸塩、セミカルバジド、チオセミカルバジド、炭酸ジヒドラジド誘導体、カルバジド誘導体、チオカルバジドおよびアミンにより置換されてよい。
【0394】
チオールを求電子体と反応させるための一般手順:
該反応は既知であり(J.Kubler-KielbおよびV.Pozsgay, J. Org. Chem.;70(17), 2005, 6987 - 6990)、一般的には、適切な溶媒中、例えば、好ましくは反応の際のpH変化を最小にするために緩衝した水の中で、チオ成分と求電子成分(例えばα-ハロアセタミド、α-ハロケトンまたはα-ハロエステル)とを、およそ等モル量で混合させることにより行われる。反応を迅速に駆動するために、反応成分の一方を過剰に添加してよい。ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン等のような極性共溶媒を添加し、双方の反応成分の一方を溶解させてもよい。生成物の形成は、問題の所定のタンパク質またはペプチドにとって適切な標準的技術、例えば逆相高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)および電子スプレーイオン化質量分析法(ES-MS)によりモニターすればよい。生成物は、得られたポリペプチドのために適切な技術、例えば逆相または順相HPLC、イオン-交換クロマトグラフィー、ゲル濾過技術、アフィニティクロマトグラフィー等を用いて分離する。上記手順において、反応性α-ハロアセタミド基、反応性α-ハロケトン基、または反応性α-ハロエステル基は、チオールとの反応が可能である他の反応基、例えばマレイミドおよびハロゲン化アルキル、二硫化ピリジルおよび二硫化ジアルキルで置き換えられてよい。
【0395】
PEG試薬
下記に用いられるPEG試薬は、商業的に入手可能であるか、特許文献(WO2005035553, WO2005035565, WO2005035727)の記載と同類の手順により調製できる。分枝状PEG 出発物質はNOF 社から入手可能である。PEG-CH=CH2は、ビニル酢酸を、DIEA、EDACおよびHOBtと、適切な溶媒中においてある時間(例えば30分DCM中)に亘って混合することにより調製されてよい。次いで、該混合物を、適切な溶媒(例えばDCM)中のm-PEG-NH2の溶液に添加する。適切な時間(例えば16h)にわたって混合したのち、沈殿によって(例えばジエチルエーテルの添加による)分離できる。次いで沈殿物を濾過除去し、適切な溶媒(例えばジエチルエーテル)で洗浄し、真空下で乾燥させてPEG試薬を得ることができる。
【0396】
例45
アシアロ FVIIa
FVIIa(30mL, 1.39mg/mL 10mM gly-gly中, 10mM CaCl2, 50mM NaCl, pH 6.0)を解凍し、50mL 遠心分離チューブ内に注ぎ、ノイラミニダーゼ(2単位, 130μL, sigma N-6514)を添加した。混合物を室温で16h放置した。試料を氷で冷却し、3.5mL 100mM EDTA-4Naおよび100μL 1N NaOHを添加した。pH は8.18であった。これを、3つの直列に連結された 5mL Hitrap Q カラムおよび以下の緩衝液を使用し、Akta 精製器上において流速1mL/分で用いて精製した:
緩衝液A=25mM MES, 50mM NaCl, pH 8
緩衝液B=25mM MES, 50mM NaCl, 25mM CaCl2, pH 6。
【0397】
溶液をカラムに負荷し、該カラムを通して緩衝液A(30mL)を溶出させた。次いで、該カラムを通して緩衝液B を溶出させ、アシアロ-FVIIaを含んだ画分を回収し、貯留して生成物を得た(14mL, 2.4mg/mL)。(注:生成物は他の緩衝液、例えばTris またはGly-glyを用いても溶出できる)。
【0398】
アシアロ-アガラクト FVIIa
生成物の合理的な生物学的活性を維持しながら合理的な時間内で反応の完了を可能にする温度およびpHにおいて、アシアロ FVIIaを適切な緩衝液中においてガラクトシダーゼで処理することにより、アシアロ FVIIaから末端のガラクトースを除去できる。精製は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で達成することができる。
【0399】
例46 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、例45におけるイオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化105】

【0400】
例47 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化106】

【0401】
例48 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化107】

【0402】
例49 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化108】

【0403】
例50 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化109】

【0404】
例51 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化110】

【0405】
例52 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化111】

【0406】
例53 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化112】

【0407】
例54 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化113】

【0408】
例55 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化114】

【0409】
例56 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化115】

【0410】
例57 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化116】

【0411】
例58 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化117】

【0412】
例59 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化118】

【0413】
例60 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化119】

【0414】
例61 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化120】

【0415】
例62 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化121】

【0416】
例63 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化122】

【0417】
例64 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化123】

【0418】
例65 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化124】

【0419】
例66 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化125】

【0420】
例67 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化126】

【0421】
例68 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化127】

【0422】
例69 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化128】

【0423】
例70 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化129】

【0424】
例71 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化130】

【0425】
例72 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化131】

【0426】
例73 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化132】

【0427】
例74 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化133】

【0428】
例75 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化134】

【0429】
例76 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化135】

【0430】
例77 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化136】

【0431】
例78 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化137】

【0432】
例79 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化138】

【0433】
例80 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化139】

【0434】
例81 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化140】

【0435】
例82 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化141】

【0436】
例83 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化142】

【0437】
例84 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化143】

【0438】
例85 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化144】

【0439】
例86 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化145】

【0440】
例87 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化146】

【0441】
例88 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化147】

【0442】
例89 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化148】

【0443】
例90 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化149】

【0444】
例91 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化150】

【0445】
例92 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化151】

【0446】
例93 FVIIaのPeg化
上記の一般的な共役結合手順を用いることにより、下記の表からのドナー物質(B-L-(O-PO2)n-A)、出発タンパク質(M’)およびトランスフェラーゼを結合して、中間体生成物(B-L-M)を形成することができる。該中間体生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィーにより精製できる。上記の一般的な結合手順に従い、中間体生成物(B-L-M)を改質用反応体(P’)と混合させて、所望の peg化されたFVIIa化合物を形成することができる。該生成物は、アシアロ FVIIaについて記載したのと同様の手順で、イオン交換クロマトグラフィー、もしくはサイズ排除クロマトグラフィー(例:High Load Superdex 200を使用)、またはこれら2つの方法の組み合わせにより精製することができる。
【化152】

【0447】
<本発明の例示的実施形態および特徴>
ここに記載した発明をより良く例示するために、本発明の幾つかの例示的実施形態および特徴の非限定的リストがここに提供される。
【0448】
1.出発分子M’の改変類似体P-B’-L-Mを調製する方法であって、該類似体は前記出発分子に比較して改善された薬理学的性質を有し、前記方法は、
a)グリコシルトランスフェラーゼの存在下において、反応基を備えた前記出発分子を、次式Iを有するドナー物質と反応させて、式B-L-MまたはL’-Mを有し、ここでのMは、前記反応基が存在せずまたは実質的に非反応性にされているときはM'である前記出発物質の中間改変類似体を得る工程と;
【化153】

【0449】
ここで、
x=1または2であり、
Aは、下記から選択され
【化154】

【0450】
Lは、二価の部分、結合、またはM’においてアクセス可能でなく且つ他の反応基と特異的に反応できる保護されたもしくは保護されない反応基を備えた一価の部分L’であり、
Bは、LがL’のときは存在せず、またはBは、M’においてアクセス可能でなく且つ他の反応基と特異的に反応できる保護されたもしくは保護されない反応基を備えた部分である;
b)必要であれば、Bにおける反応基を脱保護する工程と;
c)前記中間改変類似体を、LおよびMにおいてはアクセス可能でなく且つ前記中間体B-L-MにおけるBと特異的に反応できる式P’の分子に結合させて、式P-B’-L-Mを有する改変類似体を得る工程であって、ここでのPは、反応基が存在せずまたは実質的に非反応性にされているときはP’であり、B’は結合であるか、または反応基が存在しないか実質的に非反応性にされているBであり、或いはBが存在しないときは、P’は前記中間体L’-MにおけるL’と反応してP-L-Mを生じることができ、ここでのLは、反応基が存在しないか実質的に非反応性にされているL’である工程
を含んでなる方法。
【0451】
2.実施形態1に記載の方法であって、前記出発物質がグリコシル化されたポリペプチドもしくはタンパク質、またはセリン-、スレオニン-、リジン-、アスパラギン-、グルタミン-、トリプトファン-、チロシン-、シスチン-、アルギニン-、ヒスチジン-、グルタミン酸-、アスパラギン酸-、ヒドロキシプロリン-、γ-カルボキシグルタミン酸-含有のポリペプチドもしくはタンパク質である方法。
【0452】
3.実施形態2に記載の方法であって、前記出発物質がグリコシル化されたポリペプチドもしくはタンパク質、またはセリン-もしくはスレオニン-含有のポリペプチドまたはタンパク質である方法。
【0453】
4.実施形態2または3に記載の方法であって、前記ポリペプチドもしくはタンパク質がN-グリコシル化またはO-グリコシル化されている方法。
【0454】
5.実施形態1〜4の何れか1項に記載の方法であって、前記M’における反応基が、前記グリコシル部分に存在する方法。
【0455】
6.実施形態1〜5の何れか1項に記載の方法であって、前記Pがビオチニル基とは異なる方法。
【0456】
7.実施形態1〜6の何れか1項に記載の方法であって、前記改変類似体が、前記出発分子に比較して改善された薬理学的性質を有することを確認する更なる工程を含んでなる方法。
【0457】
8.実施形態1〜7の何れか1項に記載の方法であって、前記改善された薬理学的性質が、増大したバイオアベイラビリティ、増大した機能的インビボ半減期、増大したインビボ血漿半減期、低下した免疫原性、増大したプロテアーゼ抵抗性、増大したインビボ血漿半減期、アルブミンに対する増大した親和性、受容体に対する改善された親和性、増大した保存安定性、減少した機能的インビボ半減期、減少したインビボ血漿半減期からなる群から選択される方法。
【0458】
9.実施形態8に記載の方法であって、前記増大した半減期は、腎クリアランスを低下させまたは無くすように分子量を増大させる基であるPによって、および/または肝臓受容体の結合パートナーをマスクする基であるPによって得られる方法。
【0459】
10.実施形態8に記載の方法であって、前記低下した免疫原性は、免疫原部位に対する抗体の結合を阻止する基であるPによって得られる方法。
【0460】
11.実施形態8に記載の方法であって、アルブミンに対する前記改善された親和性は、アルブミンに対する高い親和性を有する基であるPによって得られる方法。
【0461】
12.実施形態8に記載の方法であって、受容体に対する前記改善された親和性は、標的細胞上の表面受容体に特異的に結合する基であるPによって得られる方法。
【0462】
13.実施形態1〜12の何れか1項に記載の方法であって、Pは、1以上のカルボン酸、アミン、スルホン酸、リン酸またはそれらの組合せを含んでよい低分子量有機帯電基;シクロデキストリンまたは任意に分岐したポリエチレン鎖のような低分子量の中性親水性分子;脂肪酸もしくはコール酸またはその誘導体のような低分子量の疎水性分子;平均分子量2〜40 kDaのポリエチレングリコール;700 Da〜20 kDaの範囲の正確な分子量をもったデンドリマーような充分に定義された精密ポリマー;アルブミン、抗体、または任意にFcドメインを含む抗体の一部のような非免疫原性ポリペプチド;および高分子量有機ポリマーからなる群から選択される方法。
【0463】
14.実施形態1〜13の何れか1項に記載の方法であって、Pは、デンドリマー、ポリエチレングリコール(PEG)およびポリプロピレングリコール(PPG)のようなポリアルキレングリコール(PAG)を含むポリアルキレンオキシド(PAO)、分岐PEG、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリカルボキシレート、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン-co-無水マレイン酸、ポリスチレン-co-無水マレイン酸、デキストラン、カルボキシメチル-デキストランからなる群から選択される方法。
【0464】
15.実施形態1〜13の何れか1項に記載の方法であって、Pは、生理学的条件化で帯電特性を変化させる部分、グリカンが受容体に結合するのを阻害する構造、およびグリカン特異的な認識を妨げる構造を含んだ、血清タンパク質結合性リガンドおよび有機小分子から選択される方法。
【0465】
16.実施形態1〜15の何れか1項に記載の方法であって、P’が、下記からなる群から選択される官能基を具備する方法:何れかの遊離アミノ、カルボキシル、チオール、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アシル、クロロギ酸エステル、アリールオキシカーボネート、ヒドロキシル、α-ハロアセタミド、マレイミド、アジド、カルボニル基またはアルデヒド基;p-ニトロフェニルまたはスクシンイミジルのようなカーボネート;カルボニルイミダゾール;塩化カルボニル;インサイチューで活性化されるカルボン酸;ハロゲン化カルボニル;N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、N-ヒドロキシベンゾトリアゾールエステルのような活性化されたエステル、1,2,3-ベンゾトリアジン-4(3H)-オンを含むもののようなエステル;ホスホラミダイト;H-ホスホネート;インサイチューで活性化されたホスホルトリエステルまたはホスホルジエステル;イソシアネート;イソチオシアネート;NH2、OH、N3、NHR’、OR’、O-NH2、アルキン、アルケン、ジエン、α,β-不飽和ケトン、α,β-不飽和エステル、α,β-不飽和アミド、3-カルボキシ-4-ニトロフェニルジスルファニル、ピリジン-2-イルジスルファニル、
ヒドラジン誘導体 -NH-NH2
ヒドラジンカルボキシレート誘導体 -O-C(O)-NH-NH2
セミカルバジド誘導体 -NH-C(O)-NH-NH2
チオセミカルバジド誘導体 -NH-C(S)-NH-NH2
カルボン酸ジヒドラジド誘導体 -NHC(O)-NH-NH-C(O)-NH-NH2
カルバジド誘導体 -NH-NH-C(O)-NH-NH2
チオカルバジド誘導体 -NH-NH-C(S)-NH-NH2
アリールヒドラジン誘導体 -NH-C(O)-C6H4-NH-NH2
ヒドラジド誘導体 -C(O)-NH-NH2;および
オキシラミン誘導体、例えば-C(O)-O-NH2、-NH-C(O)-O-NH2、および-NH-C(S)-O-NH2
【0466】
17.実施形態1〜16の何れか1項に記載の方法であって、Bが、下記からなる群から選択される官能基を具備する方法:何れかの遊離アミノ、カルボキシル、チオール、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アシル、クロロギ酸エステル、アリールオキシカーボネート、ヒドロキシル、α-ハロアセタミド、マレイミド、アジド、カルボニル基またはアルデヒド基;p-ニトロフェニルまたはスクシンイミジルのようなカーボネート;カルボニルイミダゾール;塩化カルボニル;インサイチューで活性化されるカルボン酸;ハロゲン化カルボニル;N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、N-ヒドロキシベンゾトリアゾールエステルのような活性化されたエステル、1,2,3-ベンゾトリアジン-4(3H)-オンを含むもののようなエステル;ホスホラミダイト;H-ホスホネート;インサイチューで活性化されたホスホルトリエステルまたはホスホルジエステル;イソシアネート;イソチオシアネート;NH2、OH、N3、NHR’、OR’、O-NH2、アルキン、アルケン、ジエン、α,β-不飽和ケトン、α,β-不飽和エステル、α,β-不飽和アミド、3-カルボキシ-4-ニトロフェニルジスルファニル、ピリジン-2-イルジスルファニル、
ヒドラジン誘導体 -NH-NH2
ヒドラジンカルボキシレート誘導体 -O-C(O)-NH-NH2
セミカルバジド誘導体 -NH-C(O)-NH-NH2
チオセミカルバジド誘導体 -NH-C(S)-NH-NH2
カルボン酸ジヒドラジド誘導体 -NHC(O)-NH-NH-C(O)-NH-NH2
カルバジド誘導体 -NH-NH-C(O)-NH-NH2
チオカルバジド誘導体 -NH-NH-C(S)-NH-NH2
アリールヒドラジン誘導体 -NH-C(O)-C6H4-NH-NH2
ヒドラジド誘導体 -C(O)-NH-NH2;および
オキシラミン誘導体、例えば-C(O)-O-NH2、-NH-C(O)-O-NH2、および-NH-C(S)-O-NH2
【0467】
18.実施形態1〜17の何れか1項に記載の方法であって、LおよびL’が、直鎖もしくは分岐鎖の二価の有機基、環式の二価の有機基、および結合からなる群から選択される方法。
【0468】
19.実施形態18に記載の方法であって、前記直鎖の二価の有機基には、18以下の炭素原子を含む多重官能化された直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基が含まれる方法。
【0469】
20.実施形態19に記載の方法であって、前記多重官能化された直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基が、2〜10の炭素原子を含む方法。
【0470】
21.実施形態19または20に記載の方法であって、前記アルキル鎖が、炭素とは異なる少なくとも一つの原子を含む方法。
【0471】
22.実施形態21に記載の方法であって、前記炭素とは異なる少なくとも一つの原子が、N、OおよびSからなる群から選択される方法。
【0472】
23.実施形態18に記載の方法であって、LおよびL’が5〜7員環である方法。
【0473】
24.実施形態23に記載の方法であって、前記5〜7員環構造が、N、OまたはSから独立に選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含む方法。
【0474】
25.実施形態1〜24の何れか1項に記載の方法であって、前記ドナー物質が下記から選択される一般式を有する方法:
【化155】

【0475】
ここで、
Yは、0、1、または2であり;
任意に、前記環構造における何れか一つの炭素は独立に、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、N-アシルアミノ、アルキル、アルキルオキシ、ハロゲン、アルカノイル、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、またはヘテロアリールオキシで置換される。
【0476】
26.実施形態1〜25の何れか1項に記載の方法であって、前記ドナー物質が次式Idを有する方法:
【化156】

【0477】
ここで、R1およびR2は各々独立に、水素、アルキル、ハロゲン、アルカノイル、アリールおよびヘテロアリールから選択される。
【0478】
27.実施形態17に記載の方法であって、LおよびL’が下記からなる群から選択される方法:
【化157】

【0479】
ここで、R3〜R7のうちの一つは、一般式IにおいてBに結合される二価の有機基、または一般式IにおけるBへの原子価結合であり、残りのR3〜R7の各々は、-H、-OH、-CH2OH、-NH2、-NHAcを含むN-アシルアミノ基、アルキル、アルキルオキシ、ハロゲン、アルカノイル、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリールおよびヘテロアリールオキシから独立に選択される。
【0480】
28.実施形態1〜27の何れか1項に記載の方法であって、Bが存在せず、L’が下記からなる群から選択される方法:
【化158】

【0481】
ここで、R3〜R7は独立に、実施形態17で定義したとおりである。
【0482】
29.実施形態1〜28の何れか1項に記載の方法であって、前記ドナー物質が下記からなる群から選択される式を有するもの、並びに前記群から選択された化合物の何れかの立体異性体またはナトリウム塩以外の塩である方法:
【化159】

【化160】

【化161】

【化162】

【化163】

【化164】

【化165】

【0483】
30.実施形態1〜29の何れか1項に記載の方法であって、M’が、FVII、FVIII、FIX、FX、FII、FV、プロテインC、プロテインS、tPA、PAI-1、組織因子、FXI、FXII、FXIII、並びにそれらの配列変異体;免疫グロブリン、サイトカイン、例えばインターロイキン、α-、β-、およびγ-インターフェロン、顆粒球コロニー刺激因子を含むコロニー刺激因子、血小板由来成長因子、ホスホリパーゼ活性化タンパク質(PUP)、インスリン、レクチンおよびリシンのような植物タンパク質、腫瘍壊死因子および関連対立遺伝子、腫瘍壊死因子受容体の可溶性形態、インターロイキン受容体および可溶性形態のインターロイキン受容体、成長因子、例えばTGFaまたはTGFpおよび上皮成長因子のような組織成長因子、ホルモン、ソマトメジン、エリスロポエチン、色素ホルモン、視床下部放出因子、抗利尿ホルモン、プロラクチン、絨毛性ゴナドトロピン、卵胞刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、組織プラスミノーゲン活性化因子、および免疫グロブリン、例えばIgG、IgE、IgM、IgAおよびIgD、並びにそれらの断片、または何れかの上記タンパク質もしくはそれらの断片を含む融合タンパク質から選択される方法。
【0484】
31.実施形態1〜5および17〜30の何れか1項で定義した式B-L-M またはL’-Mの改変中間体を調製する方法であって、実施形態1〜5および17〜30に記載の方法における工程aおよび工程bを含み、且つ工程cを省略してなる方法。
【0485】
32.実施形態1〜5および17〜30の何れか1項で定義した一般式を有するドナー物質。
【0486】
33.実施形態1〜5および17〜30の何れか1項で定義した式B-L-M またはL’-Mの改変中間体。
【0487】
34.下記からなる群から選択されるドナー物質、並びにこれら化合物の何れかの立体異性体またはナトリウム塩以外の塩:
【化166】

【化167】

【化168】

【0488】
35.実施形態1〜30の何れか1項に記載の方法により得られた改変類似体P-B’-L-M、またはP-L-Mであって、ここでのP、B’、L、およびMは実施形態1に定義した通りである改変類似体。
【0489】
36.実施形態1〜30の何れか1項に記載の改変類似体P-B’-L-M、またはP-L-Mを、医薬的に許容可能なキャリア、希釈剤、担体または賦形剤との混合物として含有する医薬組成物。
【0490】
37.治療に使用するための、実施携帯35に記載の改変類似体P-B’-L-M、またはP-L-M。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出発分子M’の改変類似体P-B’-L-Mを調製する方法であって、該類似体は前記出発分子に比較して改善された薬理学的性質を有し、前記方法は、
a)グリコシルトランスフェラーゼの存在下において、反応基を備えた前記出発分子を、次式Iを有するドナー物質と反応させて、式B-L-MまたはL’-Mを有し、ここでのMは、前記反応基が存在せずまたは実質的に非反応性にされているときはM'である前記出発物質の中間改変類似体を得る工程と;
【化1】

ここで、
x=1または2であり、
Aは、下記から選択され
【化2】

Lは、二価の部分、結合、またはM’においてアクセス可能でなく且つ他の反応基と特異的に反応できる保護されたもしくは保護されない反応基を備えた一価の部分L’であり、
Bは、LがL’のときは存在せず、またはBは、M’においてアクセス可能でなく且つ他の反応基と特異的に反応できる保護されたもしくは保護されない反応基を備えた部分である;
b)必要であれば、Bにおける反応基を脱保護する工程と;
c)前記中間改変類似体を、LおよびMにおいてはアクセス可能でなく且つ前記中間体B-L-MにおけるBと特異的に反応できる式P’の分子に結合させて、式P-B’-L-Mを有する改変類似体を得る工程であって、ここでのPは、反応基が存在せずまたは実質的に非反応性にされているときはP’であり、B’は結合であるか、または反応基が存在しないか実質的に非反応性にされているBであり、或いはBが存在しないときは、P’は前記中間体L’-MにおけるL’と反応してP-L-Mを生じることができ、ここでのLは、反応基が存在しないか実質的に非反応性にされているL’である工程
を含んでなる方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記出発物質がグリコシル化されたポリペプチドもしくはタンパク質、またはセリン-、スレオニン-、リジン-、アスパラギン-、グルタミン-、トリプトファン-、チロシン-、シスチン-、アルギニン-、ヒスチジン-、グルタミン酸-、アスパラギン酸-、ヒドロキシプロリン-、γ-カルボキシグルタミン酸-含有のポリペプチドもしくはタンパク質である方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、前記出発物質がグリコシル化されたポリペプチドもしくはタンパク質、またはセリン-もしくはスレオニン-含有のポリペプチドまたはタンパク質である方法。
【請求項4】
請求項2または3に記載の方法であって、前記ポリペプチドもしくはタンパク質がN-グリコシル化またはO-グリコシル化されている方法。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか1項に記載の方法であって、前記M’における反応基が、前記グリコシル部分に存在する方法。
【請求項6】
請求項1〜5の何れか1項に記載の方法であって、前記Pがビオチニル基とは異なる方法。
【請求項7】
請求項1〜6の何れか1項に記載の方法であって、前記改変類似体が、前記出発分子に比較して改善された薬理学的性質を有することを確認する更なる工程を含んでなる方法。
【請求項8】
請求項1〜7の何れか1項に記載の方法であって、前記改善された薬理学的性質が、増大したバイオアベイラビリティ、増大した機能的インビボ半減期、増大したインビボ血漿半減期、低下した免疫原性、増大したプロテアーゼ抵抗性、増大したインビボ血漿半減期、アルブミンに対する増大した親和性、受容体に対する改善された親和性、増大した保存安定性、減少した機能的インビボ半減期、減少したインビボ血漿半減期からなる群から選択される方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、前記増大した半減期は、腎クリアランスを低下させまたは無くすように分子量を増大させる基であるPによって、および/または肝臓受容体の結合パートナーをマスクする基であるPによって得られる方法。
【請求項10】
請求項8に記載の方法であって、前記低下した免疫原性は、免疫原部位に対する抗体の結合を阻止する基であるPによって得られる方法。
【請求項11】
請求項8に記載の方法であって、アルブミンに対する前記改善された親和性は、アルブミンに対する高い親和性を有する基であるPによって得られる方法。
【請求項12】
請求項8に記載の方法であって、受容体に対する前記改善された親和性は、標的細胞上の表面受容体に特異的に結合する基であるPによって得られる方法。
【請求項13】
請求項1〜12の何れか1項に記載の方法であって、Pは、1以上のカルボン酸、アミン、スルホン酸、リン酸またはそれらの組合せを含んでよい低分子量有機帯電基;シクロデキストリンまたは任意に分岐したポリエチレン鎖のような低分子量の中性親水性分子;脂肪酸もしくはコール酸またはその誘導体のような低分子量の疎水性分子;平均分子量2〜40 kDaのポリエチレングリコール;700 Da〜20 kDaの範囲の正確な分子量をもったデンドリマーような充分に定義された精密ポリマー;アルブミン、抗体、または任意にFcドメインを含む抗体の一部のような非免疫原性ポリペプチド;および高分子量有機ポリマーからなる群から選択される方法。
【請求項14】
請求項1〜13の何れか1項に記載の方法であって、Pは、デンドリマー、ポリエチレングリコール(PEG)およびポリプロピレングリコール(PPG)のようなポリアルキレングリコール(PAG)を含むポリアルキレンオキシド(PAO)、分岐PEG、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリカルボキシレート、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン-co-無水マレイン酸、ポリスチレン-co-無水マレイン酸、デキストラン、カルボキシメチル-デキストランからなる群から選択される方法。
【請求項15】
請求項1〜13の何れか1項に記載の方法であって、Pは、生理学的条件化で帯電特性を変化させる部分、グリカンが受容体に結合するのを阻害する構造、およびグリカン特異的な認識を妨げる構造を含んだ、血清タンパク質結合性リガンドおよび有機小分子から選択される方法。
【請求項16】
請求項1〜15の何れか1項に記載の方法であって、P’が、下記からなる群から選択される官能基を具備する方法:何れかの遊離アミノ、カルボキシル、チオール、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アシル、クロロギ酸エステル、アリールオキシカーボネート、ヒドロキシル、α-ハロアセタミド、マレイミド、アジド、カルボニル基またはアルデヒド基;p-ニトロフェニルまたはスクシンイミジルのようなカーボネート;カルボニルイミダゾール;塩化カルボニル;インサイチューで活性化されるカルボン酸;ハロゲン化カルボニル;N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、N-ヒドロキシベンゾトリアゾールエステルのような活性化されたエステル、1,2,3-ベンゾトリアジン-4(3H)-オンを含むもののようなエステル;ホスホラミダイト;H-ホスホネート;インサイチューで活性化されたホスホルトリエステルまたはホスホルジエステル;イソシアネート;イソチオシアネート;NH2、OH、N3、NHR’、OR’、O-NH2、アルキン、アルケン、ジエン、α,β-不飽和ケトン、α,β-不飽和エステル、α,β-不飽和アミド、3-カルボキシ-4-ニトロフェニルジスルファニル、ピリジン-2-イルジスルファニル、
ヒドラジン誘導体 -NH-NH2
ヒドラジンカルボキシレート誘導体 -O-C(O)-NH-NH2
セミカルバジド誘導体 -NH-C(O)-NH-NH2
チオセミカルバジド誘導体 -NH-C(S)-NH-NH2
カルボン酸ジヒドラジド誘導体 -NHC(O)-NH-NH-C(O)-NH-NH2
カルバジド誘導体 -NH-NH-C(O)-NH-NH2
チオカルバジド誘導体 -NH-NH-C(S)-NH-NH2
アリールヒドラジン誘導体 -NH-C(O)-C6H4-NH-NH2
ヒドラジド誘導体 -C(O)-NH-NH2;および
オキシラミン誘導体、例えば-C(O)-O-NH2、-NH-C(O)-O-NH2、および-NH-C(S)-O-NH2
【請求項17】
請求項1〜16の何れか1項に記載の方法であって、Bが、下記からなる群から選択される官能基を具備する方法:何れかの遊離アミノ、カルボキシル、チオール、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アシル、クロロギ酸エステル、アリールオキシカーボネート、ヒドロキシル、α-ハロアセタミド、マレイミド、アジド、カルボニル基またはアルデヒド基;p-ニトロフェニルまたはスクシンイミジルのようなカーボネート;カルボニルイミダゾール;塩化カルボニル;インサイチューで活性化されるカルボン酸;ハロゲン化カルボニル;N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、N-ヒドロキシベンゾトリアゾールエステルのような活性化されたエステル、1,2,3-ベンゾトリアジン-4(3H)-オンを含むもののようなエステル;ホスホラミダイト;H-ホスホネート;インサイチューで活性化されたホスホルトリエステルまたはホスホルジエステル;イソシアネート;イソチオシアネート;NH2、OH、N3、NHR’、OR’、O-NH2、アルキン、アルケン、ジエン、α,β-不飽和ケトン、α,β-不飽和エステル、α,β-不飽和アミド、3-カルボキシ-4-ニトロフェニルジスルファニル、ピリジン-2-イルジスルファニル、
ヒドラジン誘導体 -NH-NH2
ヒドラジンカルボキシレート誘導体 -O-C(O)-NH-NH2
セミカルバジド誘導体 -NH-C(O)-NH-NH2
チオセミカルバジド誘導体 -NH-C(S)-NH-NH2
カルボン酸ジヒドラジド誘導体 -NHC(O)-NH-NH-C(O)-NH-NH2
カルバジド誘導体 -NH-NH-C(O)-NH-NH2
チオカルバジド誘導体 -NH-NH-C(S)-NH-NH2
アリールヒドラジン誘導体 -NH-C(O)-C6H4-NH-NH2
ヒドラジド誘導体 -C(O)-NH-NH2;および
オキシラミン誘導体、例えば-C(O)-O-NH2、-NH-C(O)-O-NH2、および-NH-C(S)-O-NH2
【請求項18】
請求項1〜17の何れか1項に記載の方法であって、LおよびL’が、直鎖もしくは分岐鎖の二価の有機基、環式の二価の有機基、および結合からなる群から選択される方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、前記直鎖の二価の有機基には、18以下の炭素原子を含む多重官能化された直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基が含まれる方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法であって、前記多重官能化された直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基が、2〜10の炭素原子を含む方法。
【請求項21】
請求項19または20に記載の方法であって、前記アルキル鎖が、炭素とは異なる少なくとも一つの原子を含む方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法であって、前記炭素とは異なる少なくとも一つの原子が、N、OおよびSからなる群から選択される方法。
【請求項23】
請求項18に記載の方法であって、LおよびL’が5〜7員環である方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法であって、前記5〜7員環構造が、N、OまたはSから独立に選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含む方法。
【請求項25】
請求項1〜24の何れか1項に記載の方法であって、前記ドナー物質が下記から選択される一般式を有する方法:
【化3】

ここで、
Yは、0、1、または2であり;
任意に、前記環構造における何れか一つの炭素は独立に、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、N-アシルアミノ、アルキル、アルキルオキシ、ハロゲン、アルカノイル、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、またはヘテロアリールオキシで置換される。
【請求項26】
請求項1〜25の何れか1項に記載の方法であって、前記ドナー物質が次式Idを有する方法:
【化4】

ここで、R1およびR2は各々独立に、水素、アルキル、ハロゲン、アルカノイル、アリールおよびヘテロアリールから選択される。
【請求項27】
請求項17に記載の方法であって、LおよびL’が下記からなる群から選択される方法:
【化5】

ここで、R3〜R7のうちの一つは、一般式IにおいてBに結合される二価の有機基、または一般式IにおけるBへの原子価結合であり、残りのR3〜R7の各々は、-H、-OH、-CH2OH、-NH2、-NHAcを含むN-アシルアミノ基、アルキル、アルキルオキシ、ハロゲン、アルカノイル、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリールおよびヘテロアリールオキシから独立に選択される。
【請求項28】
請求項1〜27の何れか1項に記載の方法であって、Bが存在せず、L’が下記からなる群から選択される方法:
【化6】

ここで、R3〜R7は独立に、請求項17で定義したとおりである。
【請求項29】
請求項1〜28の何れか1項に記載の方法であって、前記ドナー物質が下記からなる群から選択される式を有するもの、並びに前記群から選択された化合物の何れかの立体異性体またはナトリウム塩以外の塩である方法:
【化7】

【化8】

【化9】

【化10】

【化11】

【化12】

【化13】

【請求項30】
請求項1〜29の何れか1項に記載の方法であって、M’が、FVII、FVIII、FIX、FX、FII、FV、プロテインC、プロテインS、tPA、PAI-1、組織因子、FXI、FXII、FXIII、並びにそれらの配列変異体;免疫グロブリン、サイトカイン、例えばインターロイキン、α-、β-、およびγ-インターフェロン、顆粒球コロニー刺激因子を含むコロニー刺激因子、血小板由来成長因子、ホスホリパーゼ活性化タンパク質(PUP)、インスリン、レクチンおよびリシンのような植物タンパク質、腫瘍壊死因子および関連対立遺伝子、腫瘍壊死因子受容体の可溶性形態、インターロイキン受容体および可溶性形態のインターロイキン受容体、成長因子、例えばTGFaまたはTGFpおよび上皮成長因子のような組織成長因子、ホルモン、ソマトメジン、エリスロポエチン、色素ホルモン、視床下部放出因子、抗利尿ホルモン、プロラクチン、絨毛性ゴナドトロピン、卵胞刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、組織プラスミノーゲン活性化因子、および免疫グロブリン、例えばIgG、IgE、IgM、IgAおよびIgD、並びにそれらの断片、または何れかの上記タンパク質もしくはそれらの断片を含む融合タンパク質から選択される方法。
【請求項31】
請求項1〜5および17〜30の何れか1項で定義した式B-L-M またはL’-Mの改変中間体を調製する方法であって、請求項1〜5および17〜30に記載の方法における工程aおよび工程bを含み、且つ工程cを省略してなる方法。
【請求項32】
請求項1〜5および17〜30の何れか1項で定義した一般式を有するドナー物質。
【請求項33】
請求項1〜5および17〜30の何れか1項で定義した式B-L-M またはL’-Mの改変中間体。
【請求項34】
下記からなる群から選択されるドナー物質、並びにこれら化合物の何れかの立体異性体またはナトリウム塩以外の塩:
【化14】

【化15】

【化16】

【請求項35】
請求項1〜30の何れか1項に記載の方法により得られた改変類似体P-B’-L-M、またはP-L-Mであって、ここでのP、B’、L、およびMは請求項1に定義した通りである改変類似体。
【請求項36】
請求項1〜30の何れか1項に記載の改変類似体P-B’-L-M、またはP-L-Mを、医薬的に許容可能なキャリア、希釈剤、担体または賦形剤との混合物として含有する医薬粗製物。
【請求項37】
治療に使用するための、請求項35に記載の改変類似体P-B’-L-M、またはP-L-M。

【公開番号】特開2013−107885(P2013−107885A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−243892(P2012−243892)
【出願日】平成24年11月5日(2012.11.5)
【分割の表示】特願2007−534020(P2007−534020)の分割
【原出願日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(501497563)ノボ ノルディスク ヘルス ケア アクチェンゲゼルシャフト (58)
【住所又は居所原語表記】Thurgauerstrasse 36/38, CH−8050 Zurich, Switzerland
【Fターム(参考)】