説明

改良されたスポッティングおよびフィルミング性能を提供する、リン酸塩およびホスホン酸塩非含有自動食器洗浄機用ゲル状洗剤

【課題】リン酸塩およびホスホン酸塩を含まず、スポッティングおよびフィルミングが改良されたゲル状の食器洗浄機用洗剤組成物の提供。
【解決手段】ポリアクリレートのカルボキシメチルイヌリンに対する比率が約2:1から約3:1の組み合わせからなるスポット低減システム、珪酸塩およびクエン酸の1以上の塩基、非イオン性界面活性剤、水、およびレオロジー改良剤からなり、ブルックフィールドLVT粘度計で測定された粘度が10,000から30,000センチポイズの範囲であるようなゲル状洗剤組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2008年1月22日に出願された米国特許出願第12/017,446の一部継続出願に対応し、前記米国出願の内容の全てが参照される。
【0002】
本発明は自動食器洗浄機用洗浄組成物に関する。より詳細にはリン酸塩およびホスホン酸塩を含まない(すなわちリン酸塩およびホスホン酸塩非含有)食器洗浄機用洗剤組成物に関する。本発明の組成物は乾燥物形態(すなわち自由流動性粉末)またはゲル形態で提供される。食器が15グレイン以上の硬度を有する水の中で洗浄される場合さえ、本発明の組成物は改良されたスポッティングおよびフィルミング性能を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
自動食器洗浄機は、一般に食器と呼ばれるプレート、カップ、グラス、銀食器、ポット、鍋などのような、食物を提供し、調理するための汚れた食器、料理器具および他の容器を清潔にするために広く使用される。食器の構成および組成は広く、最も一般的には、光沢のある固い表面を有し、乾いた水スポットおよびフィルミングの存在はよく目立つ。乾いた水スポットおよびフィルムは美学的に魅力を減ずるので、それらの数とサイズを低減する方法と組成物が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
1つの態様において、本発明は、約15グレイン以上の硬度を有する水を使用する場合に特に有用な、リン酸塩化合物非含有の、乾燥した自動食器洗浄機用洗剤組成物に関する。有利には、本発明の組成物は、食器の表面の不適当なスポットおよびフィルムを本質的に有しない食器の好適な洗浄を提供する。用語「乾燥した」は、自由流動性粉末として配合された洗剤組成物を意味するものであり、個々の粉末ピロー(pillows)は溶解性のフィルム中に包装されるか、錠剤または液体として流れ出ない他の形式で収納される。
【0005】
乾燥した洗剤組成物は一般に塩基(base)、非イオン性界面活性剤、スポット低減システムおよび酵素システムを含んでいる。塩基としては硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウムおよびクエン酸ナトリウムが挙げられ、自由流動性粉末として、錠剤、または水可溶性パウチとして配合されることができる。
【0006】
非イオンの界面活性剤は、組成物の約5重量%未満を構成し、低発泡性の特性を有する。多くの非イオン性界面活性剤は本発明で使用するのに好適である。1つの例は、脂肪族アルコールエトキシレート/プロポキシレートおよびエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロック重合体である。
【0007】
スポット低減システムは、ポリアクリレートおよびカルボキシメチルイヌリンの相乗性ブレンドを含んでいる。ポリアクリレートは、約500から200,000の分子量を有しているポリアクリレートナトリウムであることができ、洗剤組成物の約0.5%から2%までを構成する。カルボキシメチルイヌリンはナトリウムのようなアルカリ金属塩であることができ、約1.5から約3の平均の置換度を有することができ、洗剤組成物の約0.05%から約3%までを構成する。酵素システムとしては2つのプロテアーゼ酵素の相乗性ブレンドを含み、そのひとつはEsperase(登録商標)6.0Tである。酵素システムが向上された食物除去特性を示すことが知られた。
【0008】
漂白剤を加えることができ、アルカリ金属の過ホウ酸塩、過炭酸塩、過硫酸塩および過燐酸塩から成る群から選ばれた酸素漂白剤であることができる。好ましい漂白剤は過ホウ酸ナトリウム一水塩で、約0.3%から約1.5%の活性酸素を与える。
【0009】
本発明のもう一つの態様では、洗剤組成物は収納容器から注入可能なゲルとして配合される。この点に関して、ゲルはFサイズのT形バーを使用して12rpmで、ブルックフィールドLVT粘度計で測定された粘度が10,000〜30,000センチポイズの範囲内の粘度を持つように配合することができる。有利には、ゲル配合物は燐酸塩、ホスホン酸塩キレート試薬または漂白成分を含む必要はないことがわかった。従って、ゲル配合物は、燐酸塩、ホスホン酸塩化合物および漂白成分を含まない。
【0010】
以下の記載および特許請求の範囲中で使用されるパーセンテージは、特記のない限り、組成物の重量パーセントである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明にかかるポリアクリレートおよびカルボキシメチルイヌリンの組合わせを含むスポット低減システムにより得られた相乗作用を例証するチャートである。ここで洗剤組成物は自由流動性である。
【図2】図2は、Esperase 6.0Tおよびアルカリ安定プロテアーゼ(alkaline stable protease)の組合わせを含む酵素システムから得られた相乗作用を例証するチャートである。
【図3】図3は、洗剤がゲルとして配合された本発明の1つの態様による、ポリアクリレートおよびカルボキシルメチルイヌリンの組み合わせを含むスポット低減システムから得られた相乗作用を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明によれば、洗剤は機械食器洗浄機での使用に供され、リン酸塩の使用により生じることがあるガラス器の軟水腐食を著しく低減する。本発明の配合物は、高濃度のリン酸塩および塩素を含まない自動食器洗浄機用洗剤を提供する。本発明の自動食器洗浄機用洗剤は、自由流動性粉末として提供されることができ、個々の粉末ピローは溶解性のフィルム中に包装されるか、錠剤または液体として流れ出ない他の形式で収納される。異なる態様では、本発明の自動食器洗浄機用洗剤は、注入可能なゲル(pourable gel)として供給されるか又は配合される。
【0013】
本発明の自動食器洗浄機用洗剤は塩基、非イオンの界面活性剤、スポット低減システム、酵素システム、および任意に1以上の漂白剤、漂白剤活性剤または触媒、および香料を含む。
【0014】
塩基としては、硫酸塩、炭酸塩、クエン酸塩および珪酸塩の1つ以上を含む。塩基は組成物の約50から約95%の量で存在することができ、また組成物の約80重量%から約90重量%の量で存在することもできる。硫酸塩は硫酸ナトリウムのようなアルカリ金属硫酸塩であることができる。硫酸塩は組成物の約40から約60%の量で存在することができ、また組成物の約50重量%の量で存在することもできる。
【0015】
炭酸塩は炭酸ナトリウムのようなアルカリ金属炭酸塩であることができ、25%未満の量で存在する。炭酸塩は、組成物の約10%から約20%までの量で存在することができ、典型的には約15%で存在する。炭酸塩は、約9から12までの間にpHをコントロールすることを支援し、ミネラル硬度をコントロールすることを支援する。
【0016】
クエン酸塩はクエン酸ナトリウムのようなアルカリ金属クエン酸塩であることができ、組成物の約10%から約20%までの量で存在することができ、典型的には約15%で存在する。クエン酸塩は、ビルダーとして、および金属イオン封鎖剤として機能することができる。
【0017】
珪酸塩はアルカリ金属珪酸塩であることができ、繰り返される洗浄サイクルにおいてガラス製品のエッチングを防ぐことができる。好適な例としては、ナトリウムまたはカリウムのいずれかの珪酸塩またはメタ珪酸塩であるが、これらに制限されない。典型的には、ナトリウム珪酸塩またはナトリウムメタ珪酸塩が使用される。ナトリウム珪酸塩の例としてはNa2SiO3、Na6Si2O7およびNa2Si3O7があげられる。SiO2のNa2Oに対する比率が0.5:1から4:1までの珪酸ナトリウムが好ましい。Na2O3Siのようなナトリウムメタ珪酸塩は、砂(SiO2)およびソーダ灰(Na2CO3)から通常調製される。この発明で使用される好ましいアルカリ金属珪酸塩はナトリウム珪酸塩である。これは商品名Britesil H−20として商業的に利用可能である。本発明の1つの実施態様では、アルカリ金属珪酸塩は、洗剤組成物の約5%から20%を構成し、約10%を構成することができる。
【0018】
本発明に有用な非イオン性界面活性剤は、スポッティングとフィルミングに役割を果たし、清浄化を支援し、望ましくは低発泡性の界面活性剤である。非イオン性界面活性剤は組成物の約0.1%から約10%の量で存在し、約1%から約2%の量で存在することができる。好適な非イオン性界面活性剤の非制限的な例としては、非イオン性アルコキシル化界面活性剤、特には一級アルコールに由来したエトキシル化物があげられる。そのようなエトキシル化界面活性剤は、約8から約20の炭素を有するモノヒドロキシアルコールまたはアルキルフェノールと、アルコールまたはアルキルフェノールの1モル当たり、平均で約6から約15モルのエチレンオキシドとの反応により誘導されることができる。そのような界面活性剤の例は、約16から約20の炭素原子を含む直鎖脂肪族アルコール(C16―C20アルコール)、典型的にはC18の直鎖脂肪族アルコールと、アルコールの1モル当たり平均で約6から約15モル、典型的には約7から約12モル、または約7から約9モルのエチレンオキシドと縮合されたものに由来するものである。好適な非イオン性界面活性剤の他の例としては、McCutcheonの乳化剤および洗浄剤(McCutcheon出版、2005年)、および工業用界面活性剤ハンドブック、3版(Michael Ash and Irene Ash編集,Synapse Information Resources,Inc.,2000)に記載されたものがあげられるが、これらに限定されるものではない。これらの文献の各々の全内容は参照され、本明細書の一部とされる。
【0019】
この発明で使用するにふさわしいスポット低減システムは、ポリアクリレートとカルボキシメチルイヌリンで構成される。このシステムはポリアクリレートとカルボキシメチルイヌリンとを、約2:1から約3:1の比率で含み、ある実施態様では約2.5:1で含む。
【0020】
ポリアクリレートは公知であり、好適なポリアクリレートとしては、アクリル酸、無水マレイン酸、メタクリル酸、これらの酸のエステルまたはアクリロニトリルのポリマーおよびコポリマーがあげられるが、これらに限定されるものではない。上記の群の好適なポリマーは、ポリアクリレートナトリウムおよびポリヒドロキシアクリレートナトリウムである。さらにスポット低減システムのポリアクリレート成分として、様々なポリアクリレートの混合物を使用することも企図されている。本発明に有用なポリアクリレートは、約500から約200,000、より好ましくは約1,000から約10,000、または約3,000から約9,000の分子量を有している。ポリアクリレートは組成物の約0.5%から約3.0%までの量で存在することができ、典型的に組成物の約1%で存在する。
【0021】
カルボキシメチルイヌリンは、カルボキシル含有フルクタンであり、カルボキシがカルボキシメチルであり、フルクタンがβ−2,1結合を有するものである。カルボキシメチルイヌリンは、典型的にはカルボキシメチルイヌリンナトリウムのようなアルカリ金属塩として供給される。カルボキシメチルイヌリンの好適なソースはThermphos InternationalからのDequest SPE 15625である。カルボキシメチルイヌリンは、約1.5から約3の置換度を有していることができ、いくつかの実施態様では約2.5の置換度であることができる。カルボキシメチルイヌリンは比較的少量で存在し、約3%未満、典型的には約0.05%から約2.5%、また約0.1%から約2%までの量で存在することができる。
【0022】
本発明の酵素システムは好適な清浄化の結果を提供しつつ、フィルミングを最小限にする。酵素システムは、Esperase6.0Tおよびアルカリ安定プロテアーゼの組合わせを含む。任意に、酵素システムは、さらにアミラーゼ類のような1つ以上の他の酵素を含むことができる。
【0023】
Esperase6.0Tはノボインダストリーズによって販売され、6.0KNPU/gの最小酵素活性を有する。そして、bacillus subtillis(EC 3.4.21.62)に由来したサブチリシンのクラスにある。Esperase6.0Tは比較的少量で使用され、典型的には0.2重量%未満で、いくつかの実施態様では約0.01%から約0.1%の範囲で、典型的には約0.05%で存在する。
【0024】
本発明の酵素システムで使用されるアルカリ安定プロテアーゼとしては、トリプシン、キモトリプシン、ペプシン、パパイン、ブロメリン、カルボキシラーゼ、コラゲナーゼ、ケラチナーゼ、エラスターゼ、アミノペプチダーゼ、サブチリシン、およびアスペルギロペプチダーゼ(aspergillo peptidase)があげられるが、これらに限定されるものではない。酵素システムに有用なアルカリ安定プロテアーゼは、約4から約12のpH範囲において、10℃(50゜F)から93.3℃(200゜F)において活性を有する。多くの商用ソースから好適なタンパク分解酵素を得ることができるが、ノボインダストリーズ(コペンハーゲン、デンマーク)によって販売される、Alcalase;オランダのデルフトの、Koninklijke Gist−Brocades NVによって販売されるMaxatase;スイス、ベーゼルのSchweizerische Ferment AGによって販売されるProtease AP;およびノボインダストリーズによって販売されるEverlaseおよびSavinaseのような配合物は、本発明において好適である。アルカリ安定プロテアーゼは、約0.1%から約3%、望ましくは約0.2%から約1%で、いくつかの実施態様では約0.5%で存在する。
【0025】
酵素システムによって達成される有利な非フィルミング特性に悪影響を与えない限り、酵素システムは他の好適な酵素を含むことができる。追加される好適な酵素としては、EC 3.2.1.1およびEC 3.2.1.2のような、アルカリ安定アミラーゼがあげられる。他の酵素は、約0.1%から約1%、典型的には約0.25%で存在することができる。
【0026】
上記のように、食器用洗剤は漂白剤、漂白剤活性剤、または触媒のような任意の成分を含むことができる。好適な漂白剤は酸素漂白剤である。それは有効な酸素の源を提供し、たとえばアルカリ金属の過燐酸塩、過炭酸塩、過硫酸塩および過燐酸塩、並びにアルカリ土類金属の過リン酸塩、過炭酸塩および過硫酸塩のような水溶性のペル化合物(percompound)を含むことができる。好適なアルカリ金属過ホウ酸塩としては、過ホウ酸カリウム塩、過ホウ酸ナトリウム4水和塩および過ホウ酸ナトリウム一水塩があげられる。本発明で使用される酸素漂白剤の例としては、過ホウ酸ナトリウム塩があげられ、特には過ホウ酸ナトリウム一水塩があげられる。本発明で使用できる、必要な酸素を供給することができる他の好適な化合物は、過酸化水素、および前記のアルカリ金属過ホウ酸塩、過硫酸塩および過炭酸塩を始めとする無機化合物と過酸化水素との付加物である。一般に、使用できる酸素の任意の有機の過酸ソースが本発明で使用するのにふさわしい。これらの酸素漂白剤と相溶性を有する混合物は、本発明での使用にふさわしい。漂白剤が存在する場合、それらは約1%から約10%、いくつかの実施態様では約3%から約7%で存在し、約5%で存在することもできる。あるいはまた、漂白剤は約0.3%から約1.5%までの活性酸素を提供できる量で存在することができる。
【0027】
酸素漂白剤活性剤が、本発明を実施する際に使用するのにふさわしい場合があることは当業者には明らかである。漂白剤活性剤または触媒は公知であり、1つの好適な漂白剤活性剤の種類はテトラアセチレンジアミンである。典型的に、漂白剤活性剤または触媒は、2%未満の量で使用され、約1%で存在することができる。
【0028】
水、芳香剤および他の非本質的な成分が、消費者に好適な製品を供給するために存在できる。生成物は、自由流動性粉末、溶解可能なフィルム中に収納された個々の粉末ピロー、錠剤、または液体として注入することができない他の形式として供給されることができる。
【0029】
上記のように、本発明のもう一つの態様は、スポット低減システムを含むゲル形態の洗剤組成物を含む。本発明のゲル形態の洗剤組成物は、塩基、非イオン性界面活性剤、レオロジー改良剤、スポット低減システム、適当な酵素、および組成物を注入可能なゲルとするのに十分な量の水を含む。この点で、ゲルは一般に水よりも大きな粘度を有し、一般にFサイズのT形バーを使用して12rpmでブルックフィールドLVT粘度計によって測定した時に、約10,000〜約30,000センチポイズの範囲内の粘度を有するように配合される。
【0030】
一般に、塩基は珪酸塩、クエン酸塩、硫酸塩、および炭酸塩の1種以上を含む。1つの態様では、ゲルは硫酸塩と炭酸塩のどちらか、または両方を含まない。珪酸塩は、アルカリ金属珪酸塩であることができ、繰り返される洗浄サイクルの間、ガラス器のエッチングを防ぐことができる。適切な例は、ナトリウムまたはカリウムのどちらかの珪酸塩またはメタ珪酸塩を含むが、これらに限定されない。典型的には珪酸ナトリウムまたはメタ珪酸ナトリウムが使用される。ナトリウム珪酸塩の例としてはNa2SiO3、Na6Si2O7およびNa2Si3O7があげられる。SiO2のNa2Oに対する比率が0.5:1から4:1までの珪酸ナトリウムが好ましい。Na2O3Siのようなメタ珪酸ナトリウムは、砂(SiO2)およびソーダ灰(Na2CO3)から通常調製される。この発明で使用される好ましいアルカリ金属珪酸塩は珪酸ナトリウムである。これは商品名Britesil H−20として商業的に利用可能である。本発明の1つの実施態様では、アルカリ金属珪酸塩は、洗剤組成物の約5%から20%を構成し、約10%から約15%を構成することもできる。
【0031】
クエン酸塩は、クエン酸ナトリウムなどのアルカリ金属クエン酸塩であることができ、組成物の約2%から約15%の量で存在することができ、1つの形態では約3%から約10%で存在でき、また約4%から約6%で存在することができる。
クエン酸塩はビルダーおよび金属イオン封鎖剤の両方として機能できる。
【0032】
クエン酸も使用することができ、使用される場合には、それは水と混合された後、水と塩基の混合物に加えることができる。クエン酸は50重量%活性として提供でき、次に、水と予備混合される。クエン酸(50%活性)は、組成物中に約1%から約10%まで、または約2%から約6%まで、または約3%から約5%までの範囲内の量で存在することができる。
【0033】
非イオン性界面活性剤は、粉末洗剤配合物のために先に説明したものと同じであることができる。しかしながら、非イオン性界面活性剤を液体で提供するのは、望ましい場合がある。適当な界面活性剤の1つの商業的製品の例はPlurafac(登録商標)SLF180である。組成物の約0.1%から約10%の範囲内、または約1%から約5%まで、または約1%から約3%で非イオン性界面活性剤をゲル配合物に組み入れることができる。
【0034】
レオロジー改良剤は、希望の粘度特性、審美的に希望される注入特性を提供するためにゲル配合物に通常含まれる。本発明のゲル組成物により達成されたスポッティング特性が損なわれない限り、任意の適当なレオロジー改良剤が使用できる。適当なレオロジー改良剤の例としては、アルカリ安定性と中和時の高い透明度を有するポリアクリレートポリマーである。1つの適当な商業的製品の例はCarbopol(登録商標)676である。レオロジー改良剤は、希望の粘度レベルを提供するために充分な量で提供される。例えば、約0.1%から約2%の範囲内、または約0.5%から約1%までの量のレオロジー改良剤を提供できる。
【0035】
ゲル配合物における使用に適したスポット低減システムは、比率と量に関しても、先に説明した粉末製剤のものと同じである。
【0036】
適当な酵素をゲル配合物に添加することができ、適当なクリーニング結果を提供しつつ、フィルミングを最小にするために加えることができる。酵素は乾燥形態または液体形態で提供することができ、ゲル配合物のためには望ましくは液体形態で提供できる。酵素の例は、アルカリ性安定性プロテアーゼやアミラーゼなどのプロテアーゼであり、先に記載した酵素のいずれも含むことができる。
【0037】
本発明の酵素システムで使用されるアルカリ安定プロテアーゼとしては、トリプシン、キモトリプシン、ペプシン、パパイン、ブロメリン、カルボキシラーゼ、コラゲナーゼ、ケラチナーゼ、エラスターゼ、アミノペプチダーゼ、サブチリシン、およびアスペルギロペプチダーゼがあげられるが、これらに限定されるものではない。酵素システムに有用なアルカリ安定プロテアーゼは、約4から約12のpH範囲において、10℃(50゜F)から93.3℃(200゜F)において活性を有する。多くの商用ソースから好適なタンパク分解酵素を得ることができるが、ノボインダストリーズ(コペンハーゲン、デンマーク)によって販売される、Alcalase;オランダのデルフトの、Koninklijke Gist−Brocades NVによって販売されるMaxatase;スイス、ベーゼルのSchweizerische Ferment AGによって販売されるProtease AP;およびノボインダストリーズによって販売される、CAS 9014−01−1および/またはEC 232−752−2として同定されたサブチリシンであるEverlase(Everlase 16L)、およびSavinaseが、本発明において好適である。アルカリ安定プロテアーゼは、約0.1%から約3%、望ましくは約0.2%から約2%で、いくつかの実施態様では約0.1%で存在する。
【0038】
アミラーゼとしては、EC 3.2.1.1およびEC 3.2.1.2に含まれるものがあげられる。好適な一つの例は、CAS 9000−90−2および/またはEX 232−565−6として同定されたアルファアミラーゼであるStainzyme(登録商標)(Stainzyme Plus 12L)があげられる。アミラーゼは、約0.1%から約1%、または約0.2%から約0.5%で存在することができる。
【0039】
本発明のゲル組成物で得られる利点を妨げない限り、他の適当な酵素も存在することができる。他の酵素は、約0.1%から約1%、典型的には約0.25%で存在することができる。他の適当な酵素は、組成物の約0.1%から約1%、典型的には約0.25%の量で存在することができる。
【0040】
水は、希望の粘度属性を有し、流動可能でかつ注入可能となる量で提供される。ゲルは水よりも大きな粘度を有し、一般にFサイズのT形バーを使用して12rpmで、ブルックフィールドLVT粘度計により測定した時に、約10,000〜約30,000センチポイズの範囲内の粘度を持つように配合される。
【0041】
上で述べたように、ゲル配合物が配合され、それは燐酸塩、ホスホン酸塩(例えば、アミノ(トリスメチレンホスホネート)のようなアミノポリホスホネート、ホスホノブタントリカルボン酸;アルキレンポリホスホネート;ヒドロキシエタンジホスホネート;アルキレンポリアミノポリホスホネート;エチレンジアミノテトラメチレンホスホネート、ジエチレン トリアミノ ペンタメチレンホスホネート、ジヘキシレンエチレン テトラアミノ ヘキサメチレンホスホネート、およびビスヘキサメチレン トリアミノ ペンタメチレンホスホネート)または漂白剤を含んでいない(すなわち、それは塩素系漂白剤または酸素漂白剤のどちらも含んでいない)。これらの成分の欠如にもかかわらず、スポット低減システムを含むゲル配合物は、優れたスポット性能を実現する。
【0042】
本発明の組成物の粉末組成物の1つの実施態様は、表1に示される。
【0043】
【表1】

【0044】
以下の実施例は、本発明の原理を例証するものであり、本発明を何ら制限するものではない。
【0045】
試験は本発明のポリマーシステムおよび酵素システムの影響を決定するために行なわれた。試験方法はASTM D 3556−85に基づき、若干の変更が行われた。最初に、1−5スケールを使用する代わりに1−9スケールが、精度の向上のために使用された。ASTM D 3556−85で使用される1−5スケールのように、1は無傷のグラスを示す。その一方で9は、スポッティングの測定においてグラスが完全にスポッティングで覆われ、フィルムの測定において非常に重度のフィルムを示す。これらのパラメータが比較されるものの間で同じである限り、この試験方法は水硬度および洗浄の回数についてラティチュード(latitude)を与える。水硬度は15グレインだった。また5サイクルが行われた。ポリアクリレート、およびカルボキシメチルイヌリンを除いては、表1の組成を有する15グラムの洗剤および酵素が、1サイクル当たり1カップ使用された。ポリアクリレートおよびカルボキシメチルイヌリンは、表2に示された量で洗剤組成物に加えられた。5サイクルの完了後、ガラス器がエキスパート評価者によって評価された。これらの評価の平均値は、表2に示される。
【0046】
【表2】

【0047】
ポリアクリレートは、およそ2,500g/モルの分子量を有していた。また、カルボキシメチルイヌリンは、平均2.50の置換度を有していた。ポリアクリレートおよびカルボキシメチルイヌリンの組合わせはポリアクリレートまたはカルボキシメチルイヌリンの単独より本質的によい総合的な結果を示した。よりよく結果を例証するために、スケールは、10から各スコアを引くことにより変換された。したがって、より大きなスコアはより少ないスポッティングおよびフィルミングを意味し、より小さいスコアはより大きなスポッティングおよびフィルミングを意味する。予期された性能は、2つの個々のポリマーの結果のスコアを加えることにより計算された。結果は表3に示される。
【0048】
【表3】

【0049】
1.0%のポリアクリレート(平均分子量2,500MW)および0.4%のカルボキシメチルイヌリン(2.5の置換度)の本発明のポリマーシステムは、個々のポリマーの相加作用より優れたスポッティング性能を提供することが理解される。スポッティング性能の結果は図1中にプロットされている。
【0050】
追加の試験が酵素システムに関して行われた。Esperase6.0Tは、有効であるが、非常に高価であることが知られている。従って、別のプロテアーゼとEsperase6.0Tの組合わせが調査された。食物除去試験が、試験材料センターから購入された、3つの蛋白質タイル上の、1つの洗浄前後の反射率を測定することにより行なわれた。1カップ当たり15gの洗剤が使用され、水硬度は15グレインであった。洗剤は酵素以外は表1の組成を有し、酵素は表4に示されるように加えられた。タイルは、卵黄、卵ミルクおよびひき肉で汚された。反射率データが集められた後、3つのタイルについての平均の改良パーセントが計算された。最後に、この数は、酵素を含んでいなかった試料に対して規格化された。データは表4に示される。
【0051】
【表4】

【0052】
規格化された平均改良パーセントは、図2のチャート上にプロットされた。本発明の酵素システム(0.05%のEsperase6.0Tおよび0.5%のEverlase 12T)が、個々の酵素の相加作用より優れた効力を生むことが理解される。
【0053】
本発明のゲル組成物の1つの実施態様が以下の表5に示される。
【0054】
【表5】

【0055】
表5のゲル組成物は、FサイズのT形バーを使用して、12rpmでブルックフィールドLVT粘度計で測定された粘度が、約25,000センチポイズであった。
【0056】
テストは、ガラス器における、本発明のスポット低減システムの、ガラス器でのスポッティングとフィルミングの効果を決定するために行われた。試験方法はASTM D 3556−85に基づき、若干の変更が行われた。最初に、1−5スケールを使用する代わりに1−9スケールが、精度の向上のために使用された。ASTM D 3556−85で使用される1−5スケールのように、1は無傷のグラスを示す。その一方で9は、スポッティングの測定においてグラスが完全にスポッティングで覆われ、フィルムの測定において非常に重度のフィルムを示す。これらのパラメータが比較されるものの間で同じである限り、この試験方法は水硬度および洗浄の回数についてラティチュードを与える。水硬度は20グレインだった。また5サイクルが行われた。ポリアクリレート、およびカルボキシメチルイヌリンを除いては、表5の組成を有する15グラムの洗剤が、1サイクル当たり1カップ使用された。ポリアクリレートおよびカルボキシメチルイヌリンは、表6に示された量で洗剤組成物に加えられた。5サイクルの完了後、ガラス器がエキスパート評価者によって評価された。
【0057】
結果をよりよく示すために、段階は10からそれぞれのスコアを引き算することによって、逆にされた(その結果、より高いスコアがより少ないスポット特性およびフィルム特性を意味し、低いスコアはより大きいスポット特性およびフィルム特性を意味する)。そして、それぞれのための逆にされたスコアは逆にされたコントロールスコア(すなわち、ポリアクリレートおよびカルボキシメチルイヌリンを含まないゲルベースで得られた結果)から引き算された。結果は表6に示されている。期待された結果は、2つの個々のポリマーの結果のスコアを加えることによって、計算された。
【0058】
【表6】

【0059】
本発明は特定の実施態様に関して記載されたが、本発明は他の用途および方法をも企図することは理解されるべきである。本発明の他の実施態様は、明細書の考察から当業者には明らかである。したがって、明細書の記載は例示のためのみにあり、本発明は上に記載された具体的な実施態様には制限されていない。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.珪酸塩およびクエン酸塩の1以上を含む塩基を約7%から約35%;
b.非イオン性界面活性剤を約0.1%から約10%;
c.(i)ポリアクリレートおよび(ii)カルボキシメチルイヌリンを含み、ポリアクリレートのカルボキシメチルイヌリンに対する比率が約2:1から約3:1であるスポット低減システムを約0.55%から約4%;
d.水;および
e.レオロジー改良剤、を含み、
FサイズのT形バーを使用して、12rpmでブルックフィールドLVT粘度計で測定されたゲルの粘度が、10,000から30,000センチポイズの範囲内であるような量で水とレオロジー改良剤が存在する、
燐酸塩およびホスホン酸塩を含まない、注入可能なゲルである自動食器洗浄機用洗剤。
【請求項2】
該ポリアクリレートが約500から約200,000の分子量を有する、請求項1記載の洗剤。
【請求項3】
該ポリアクリレートが約0.5%から約1.5%の量で存在する、請求項2記載の洗剤。
【請求項4】
該カルボキシメチルイヌリンが約0.15から約3の置換度を有する、請求項1記載の洗剤。
【請求項5】
該カルボキシメチルイヌリンが約1.5から約3の置換度を有するカルボキシメチルイヌリンナトリウムであり、該カルボキシメチルイヌリンは約0.05%から約2.5%の範囲で存在する、請求項1記載の洗剤。
【請求項6】
該珪酸塩が約5%から約20%の量で存在し、該クエン酸塩が約2%から約15%の量で存在する、請求項1記載の洗剤。
【請求項7】
さらにクエン酸を約0.5%から約5%の量で含む、請求項1記載の洗剤。
【請求項8】
該レオロジー改良剤が約0.1%から約2%の量で存在する、請求項1記載の洗剤。
【請求項9】
a.約5%から約20%の珪酸塩;
b.約2%から約15%のクエン酸塩;
c.約0.5%から約5%のクエン酸;
d.約0.1%から約10%の非イオン性界面活性剤;
e.(i)ポリアクリレートおよび(ii)カルボキシメチルイヌリンを含み、ポリアクリレートのカルボキシメチルイヌリンに対する比率が約2:1から約3:1であるスポット低減システムを約0.55%から約4%;
f.水;および
g.レオロジー改良剤、を含み、
FサイズのT形バーを使用して、12rpmでブルックフィールドLVT粘度計で測定されたゲルの粘度が、10,000から30,000センチポイズの範囲内であるような量で水とレオロジー改良剤が存在する、燐酸塩およびホスホン酸塩を含まない、注入可能なゲルである自動食器洗浄機用洗剤。
【請求項10】
a.珪酸塩およびクエン酸塩の1以上を含む塩基を約7%から約35%;
b.非イオン性界面活性剤を約0.1%から約10%;
c.(i)ポリアクリレートおよび(ii)カルボキシメチルイヌリン、を含み、ポリアクリレートのカルボキシメチルイヌリンに対する比率が約2:1から約3:1であるスポット低減システムを約0.55%から約4%;
d.水;および
e.レオロジー改良剤、を含み、
FサイズのT形バーを使用して、12rpmでブルックフィールドLVT粘度計で測定されたゲルの粘度が、10,000から30,000センチポイズの範囲内であるような量で水とレオロジー改良剤が存在する、
燐酸塩およびホスホン酸塩を含まない、注入可能なゲルである自動食器洗浄機用洗剤で食器を処理することを含む、自動食器洗浄機中で洗浄された食器の水スポッティングを低減する方法。
【請求項11】
該組成物が15グレイン以上の硬度を有する水とさらに混合される、請求項10記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−36390(P2012−36390A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−170705(P2011−170705)
【出願日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(505416588)アクセス ビジネス グループ インターナショナル エルエルシー (14)
【氏名又は名称原語表記】ACCESS BUSINESS GROUP INTERNATIONAL LLC
【Fターム(参考)】