改良したシール性及び漏れ検出を有するダイヤフラムバルブ
内部漏れ検出及び向上した外部漏れシール性を有するダイヤフラムバルブである。遮蔽体及び支持体を有するダイヤフラムを備えるダイヤフラムバルブでは、遮蔽体及び支持体の間に置かれた剛性シール板は、ダイヤフラムをバルブのボンネットアセンブリ及び本体に固定する締結具を締め付けることにより生成される圧縮力があっても、遮蔽体の周縁領域の支持体への低温流れを防ぐ。シール板を通るアクセスポートは、遮蔽体と支持体との間に位置する隙間と、破損検出器との間にインターフェースを提供する。破損検出器は隙間の中にある流体の圧力、容積、水分量及び質量偏差を検出するように構成されており、偏差は、遮蔽体又は支持体内に破裂があるか否かを示す。破損検出器は、バルブオペレータ、処理制御パネル、又はデータ通信ネットワークに注意及び警告を与える警告装置又は信号システムに接続することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、概して、食料、飲料、薬剤、バイオテクノロジー(これらに限定されない)を含む、様々な処理用途や産業において流量制御又は遮断バルブとして慣用されるツーピースのダイヤフラムバルブに関する。より具体的には、本発明はこの様なツーピースのダイヤフラムバルブにおける漏れ、破損、又はダイヤフラムの他の欠陥を防止又は検出するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、ダイヤグラブバルブ(又は膜式バルブ)は、処理システムを通過する処理流体(例えば、気体、液体又は懸濁液)の流れを開始させ、停止させ及び/若しくは制御するため、又は、処理システム内において真空空間を生成若しくは制御するために使用される。一般的に、ダイヤフラムバルブは、2つ以上のポートの間に内部流路を有するバルブ本体、可撓性ダイヤフラム、内部流路を横切って可撓性ダイヤフラムを押引する圧縮器、及び可撓性ダイヤフラムが、内部流路を通る処理流体の流れを低減させる又は遮断するために閉じる「サドル」又は「シート」を備える。ダイヤフラムバルブは、一般に、金属、固形プラスチック、可撓性プラスチック、ゴム及びガラス、又は金属、プラスチック、ゴム、及びガラスの組み合わせから構成される。
【0003】
いくつかのダイヤフラムバルブでは、可撓性ダイヤフラムの部品は、支持体(backing)(支持体クッション、又はバッカーとも呼ばれる)及び遮蔽体と呼ばれる保護膜であって、一方のバルブの動作部品と、他方の処理流体の流れとの間の保護及び/又は無菌境界線としての役割を果たす)を含む、少なくとも2つの可撓性部品から構成されている。遮蔽体は、処理流体が支持体、圧縮器等の動作部品と接触することを防ぐ。バルブのシールシステムは周囲への又は周囲からのあらゆる汚染を防ぐため、バルブの動作部品を処理流体の流れから隔離することにより、粘性の流れ、有害な流れ、砥粒流れ又は腐食性の流れに適したバルブとなる。この様に、処理流体が通常のワンピースのダイヤフラムと接触することにより汚染される場合、又は、処理流体が腐食性若しくは有害であり、ダイヤフラムバルブの一部を劣化させる又は外部周辺若しくはプロセスオペレータへの危険性を呈する場合において、ツーピースのダイヤフラムバルブはよく使用される。通常、遮蔽体はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の衛生的な弾性ポリマーから作られる。
【0004】
ツーピースのダイヤフラムバルブでは、ツーピースの可撓性ダイヤフラムは、(圧縮器を収納する)ボンネットアセンブリと(内部流路を収納する)バルブ本体との間に固定される。ボンネットアセンブリ、バルブ本体及びツーピースの可撓性ダイヤフラムは、締結具(例えば、ねじ、ボルト、ピン、鉤、又は留め金)により保持されている。ツーピースの可撓性ダイヤフラム内の支持体は、動作中に遮蔽体が圧縮器と直接接触した場合に生じる得る摩擦、破裂、及び裂け目から遮蔽体を保護するのを助ける役割を果たす、ばねの様な復元力を与える。実質的に囲まれた穴(介在する隙間(interstitial void))は、支持体及び遮蔽体の中央領域の間に位置する。
【0005】
少なくとも2つのタイプのツーピースのダイヤフラムバルブが存在する。第1のタイプは、「ウェア(weir)」ダイヤフラムバルブと呼ばれ、第2のタイプは「ストレートタイプ」のダイヤフラムバルブと呼ばれる。ウェアタイプのダイヤフラムバルブでは、処理流体は、バルブ本体内のほぼ垂直なワイヤ(又は「サドル」)に沿って内部流路を流れ、ウェアはダイヤフラムと反対側の内部流路の壁から延在し、流路を横切って配置される。ウェアは、内部流路を上流区分と下流区分とに分けている。ツーピース可撓性のダイヤフラムは、ウェアの先端から間隔を空けた、ほぼ反対側の位置でバルブ本体に付けられている。バルブを閉じるために、ツーピースの可撓性ダイヤフラムの上方に位置する圧縮器及びバルブステムアセンブリは、可撓性ダイヤフラムの中央領域をワイヤの先端に対して下方に押し下げ、内部流路の上流区分と下流区分との間の流体の流れを制限又は妨げるために、ツーピースの可撓性ダイヤフラム上を押し下げるように操作される。 通常、横シールビードは、可撓性ダイヤフラムの遮蔽体の中央領域の裏面に配置されており、横シールビードがウェアの先端とかみ合い、これにより遮蔽体との先端との間のシール効果を向上させる。
【0006】
ストレートタイプのダイヤフラムバルブは、処理流体路内にウェアがないという点を除いて、ワイヤダイヤフラムバルブと実質的に同様に構成され、動作する。従って、ストレートのダイヤフラムでは、処理流体はウェアが原因となり得る流体の中断、妨害、又は分流がなく、内部流路を移動する。ステム、圧縮器、ツーピースの可撓性ダイヤフラム、バルブ本体、及び内部流路は、バルブを閉じるための圧縮器の作動により、ダイヤフラムの中央領域を内部流路の反対の壁にある「スキャット」と接するまで曲げ、内部流路の直径全体を横切って移動させるように、全てが配置されており、これにより内部流路を通る処理流体の流れを遮断する。とりわけ、本発明の実施形態は、ウェアタイプ及びストレートタイプのツーピースのダイヤフラムバルブの両方において、有益に使用することができる。
【0007】
例えば、ITT社のPure−Flo(登録商標)及びサンダース(Saunders)(登録商標)ウェア型ダイヤフラムバルブといったいくつかのツーピースのダイヤフラムバルブにおいて、遮蔽体は、処理流体が内部流路からバルブの外域へ漏れることを防ぐために締結具がきつく締め付けられる際に、バルブ本体に対して押し付けるように設計された、外周部が隆起した外周シールビードを外周に有する。
【0008】
従来のツーピースのダイヤフラムバルブに関連する主な欠点は、締結具に印加されるトルクが、時間と共に遮蔽体の外周領域及び/又は遮蔽体の外周領域上の外周シールビードが支持体クッションへと逆流する原因となることである。遮蔽体及び外周シールビードの外周領域の逆流は、シールの大きさ及び効力を縮小させ、処理流体がバルブ本体と遮蔽体との間の小さい空間を通ることで内部流路から漏れ、バルブの外側部品又は周囲に潜在的に有害となるため、望ましくなく、シール性に利益をもたらすものではない。この問題は、ダイヤフラムバルブのオペレータがこの様な外部漏れを低減させる又は防ごうとして、バルブ上の締結具を過度に締め付けてしまうことにより悪化する。過度に締め付けることにより、遮蔽体の周縁遮蔽領域上の圧縮力が高まり、遮蔽体の外周領域及び/又は遮蔽体の外周領域上の外周シールビードが破れ、裂け、又は支持体クッションに逆流してしまう可能性を低減させるどころかむしろ高めてしまい、これにより更なる外部漏れを引き起こす。
【0009】
上述する外部漏れの問題に加えて、従来のツーピースのダイヤフラムバルブオペレータは、内部漏れにも注意しなければならない。内部漏れは、完全に閉じたダイヤフラムバルブがバルブ本体の内部流路を通る処理流体の流れを完全に遮断することができない場合、又は、処理流体が遮蔽体を通過し、処理流体が入ること意図していない遮蔽体の後ろの空間に入った場合に発生する。内部漏れは、遮蔽体が破れる、穴が開く、破裂する、又は、バルブが閉じているはずでも、処理流体が遮蔽体の損傷した領域を通り、遮蔽体の後ろの隙間の中へ及び/又はバルブ本体の出口から流出してしまう物理的な悪影響又は故障により損傷を受けるため、頻繁に発生する。遮蔽体内の破れ、穴、又は裂け目はまた、遮蔽体の後ろに位置し、処理流体から離れた流体(例えば気体又は液体)を遮蔽体通って内部流路へと通してしまい、これが処理流体と混ざることにより潜在的に処理流体を汚染し、内部流路内の圧力を変え、又は処理システムの動作を害する又は妨害し得る。結果として、従来のツーピースのダイヤフラムバルブを使用するオペレータ及び製造者は、遮蔽体が故障した場合に費用のかかる、潜在的に損害の大きい結果が生じ得ることを防ぐために、ツーピースのダイヤフラムバルブ内の遮蔽体を定期的に頻繁に検査し、置き換えなければならない。従来のツーピースのダイヤフラムバルブを利用する処理用途では、遮蔽体の検査及び/又は置き換えを毎週、時には更に頻繁に行うことは珍しいことではない。
【0010】
従来のツーピースのダイヤフラムバルブのダイヤフラム部品を検査する及び/又は置き換えるために必要な処置は、費用と時間が掛かる。本発明以前に、ツーピースのダイヤフラム内の故障又は潜在的な故障を検出するための唯一の効果的且つ確実な方法は、ダイヤフラムバルブの動作を停止し、ダイヤフラムバルブを分解し、遮蔽体の表面に破裂、穴、又は裂け目がないか視覚的に検査することであったが、これらは人間の目では簡単に検出されないこともある。通常、これは一時的に処理動作を中断することを意味する。更に、遮蔽体が常に無菌状態で、外部周辺から汚染されてない状態でなければならない場合には、バルブを分解することにより検査した全てのバルブ部品の処分又は再処理が必要となり、実質的に処理動作に掛かる時間の遅延、動作及びメンテナンス費用が増える一方で、生産効率を実質的に下げてしまう。
【0011】
従来のダイヤフラムバルブに関連した、締結具を過度に締め付ける問題に取り組むために、いくつかの案が提案されてきた。例えば、E.Jacobs Jr.著、米国特許第6,047,953号は、組み立て時にダイヤフラムの過度な圧縮を防ぎ、ダイヤフラム内に取り込まれた剛体圧力抑制器を有するエラストマー材料から作られる汎用ダイヤフラムに関する。G.Nicholson他著、米国特許第2,578,730号は、ダイヤフラムの周辺端のインストルメントハウジングへのボルト接続の使用をなくした可撓性圧力誘起自己シール型ダイヤフラムを記載している。J.P.Marcilese他著、米国特許第6,155,535号は、ダイヤフラムシールバルブが組み立てられる場合に、頂面と底面との間に止め、機械手段を有する、ダイヤフラムシールバルブを開示している。
【0012】
しかし、これらの提案のいずれも、支持体クッション中へ逆流した遮蔽体の特定の領域に起因する外部漏れ、又は、バルブ部品を解体、再無菌化、及び/又は置き換えることなく、遮蔽体故障又は潜在的な故障を検出するという上述する問題を解消できていない。従って、感度が高く無菌である処理動作において従来のツーピースのダイヤフラムバルブを使用することは、遮蔽体のバッング内への逆流が引き起こす外部漏れの発生率が高いため、費用と時間の掛かる問題となり、遮蔽体の故障を検出し防ぐために必要な検査を実行するために、従来のツーピースのダイヤフラムバルブの運転を停止する必要があるため、時間及び生産性における比較的頻繁な損失となり続ける。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
以下に詳細に記載するように、発明の実施形態及び変形は、向上した外部漏れシール性及び内部漏れ検出を有するダイヤフラムバルブを提供することにより、上述する問題を解消している。向上した外部漏れシール性は、「シム」又は「スペーサ」とも呼ばれる剛性シール板を遮蔽体と支持体との間に導入し、締結具を締め付けることにより生成される圧縮力があっても、遮蔽体の周縁領域が支持体へ流入することを防ぐことにより達成される。内部漏れ検出は、以下で「アクセスポート」と呼ばれる1つ以上の特別なチャネンル、チャンバ又は導管、及び1つ以上のポートコネクタを剛性シール板に追加することにより達成される。アクセスポート及びポートコネクタは、遮蔽体と支持体との間に位置する隙間を、隙間内に位置する流体の圧力、容積、水分量及び/又は質量偏差を検出するように構成された破損検出器に流体的に接続するように適応されている。バルブを解体することなく破損検出器により検出され得る隙間内のこの様な偏差は、隙間内を通過する又は隙間から出る気体又は液体を含み得る更なる流体の存在を示し、これは遮蔽体、支持体又は遮蔽体と支持体の両方の物理的完全性に何らかの破損又は欠陥があることを示す。警告装置又は信号システムは、破損が検出された場合にバルブオペレータ、処理制御パネル又はデータ通信ネットワークに注意及び警告を与えるために破損検出器に取り付けられ得る。
【0014】
概して、本発明の実施形態はダイヤフラムバルブを提供することであって、ダイヤフラムバルブはボンネットアセンブリと、バルブ本体と、周縁遮蔽体領域を有する遮蔽体と、周縁支持体領域を有する支持体と、閉路に取り囲まれた開口を備えるシール板と、シール板の閉路が遮蔽体の周縁遮蔽体領域と支持体の周縁支持体領域との間に位置するように、遮蔽体、支持体、及びシール板をボンネットアセンブリとバルブ本体との間で固定するための1つ以上の締結具と、を備える。シール板の閉路は、以下に限定されないが、例えば円形、楕円形、四角形、長方形、又は三角形といった複数の幾何学形状の形式あってよく、1つ以上の締結具の動作により周縁遮蔽体領域上に作用する圧縮力があっても、遮蔽体の周縁遮蔽体領域が支持体の周縁支持体領域へ逆流することを防ぐ。遮蔽体の周縁領域が任意の外周部が隆起したシールビードを含む場合、シール板の閉路は、1つ以上の締結具の動作により周縁遮蔽体領域上に作用する圧縮力があっても、周縁遮蔽体領域上の外周部が隆起したシールビードが支持体の周縁支持体領域へ逆流することも防ぐ。
【0015】
好適には、シール板の閉路は、支持体の周縁支持体領域の剛性よりも大きい剛性を有する。より好適には、シール板の閉路は、遮蔽体の周縁遮蔽体領域の剛性よりも大きい剛性を有する。最も好適には、シール板の閉路は、支持体の周縁支持体領域及び遮蔽体の周縁遮蔽体領域の両方の剛性よりも大きい剛性を有する。
【0016】
遮蔽体と支持体との間に位置する実質的に密閉された介在する隙間は、通常、バルブの通常動作中に流体(例えば気体又は液体)の容積を閉じ込める。バルブの遮蔽体部品に破損がある場合には、更なる流体が隙間を通る又は隙間から出てしまい、これにより隙間により閉じ込められた流体に関連する1つ以上の特性(例えば、圧力、容積、水分量、質量)における偏差を引き起こす。シール板の閉路を通って延在するアクセスポートは、実質的に密閉された介在する隙間を、閉路の外向き表面上に位置するポートコネクタに流体的に連結させる。ポートコネクタは、実質的に密閉された介在する隙間内の(正又は負)偏差を検出する任意の破損検出器(例えば、圧力センサ、圧力変換器、容積型流量センサ、又は水分量検出器)にインターフェースを提供し、偏差は実質的に密閉された介在する隙間により閉じ込められた流体の容積が変化したこと(つまり、流体が遮蔽体又は支持体を通過する又は周りを流れること)を示すように構成されている。好適な実施形態では、破損検出器の感度は、バルブの通常の動作中に隙間内に位置する流体の特性における「通常」の変動と認識されるものを考慮することにより誤った正偏差を避けるために、特定の状況での要求によってオペレータが調節し得る。この様な「通常の変化」は、例えば圧縮器の作動による圧力及び容積の変化、又は、隙間に閉じ込められた流体の温度の変化を含み得る。
【0017】
警告システムは、機械的に又は電子的に圧力センサに連結され、破損検出器による破損の検出に応じて視覚的又は音式警告を与え得る。また、破損検出器は、電子的にデータ通信ネットワークに連結され、破損の検出に応じて信号又はメッセージを配信するように構成され得る。圧力センサに加えて、破損検出器は、例えば、圧力伝送器、容積センサ、機械式スイッチ、水圧スイッチ、電子スイッチ、又は空圧スイッチを含み得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、シール板の閉路は、閉路を通過する複数のアクセスポートを含み、実質的に密閉された介在する隙間を閉路の外面に位置する単一のポートコネクタに流体的に連結させ得る。代替的に、閉路を通過する複数のアクセスポートは、実質的に密閉された介在する隙間を、閉路の1つ以上の外向き表面上に位置する複数のポートコネクタのそれぞれに流体的に連結させる役割を果たし得る。
【0019】
シール板は、遮蔽体の周縁遮蔽体領域の裏側を支持する剛性支持表面を提供する。バルブの締結具が締め付けられると、シール板は、遮蔽体の周縁領域の低温流れの動きが支持体へ低温逆流することを防ぐ。遮蔽体の周縁領域の逆流を防ぐことにより、シール板は外周シールビードがバルブ本体に向ってのみ移動することができるように外周シールビードの移動を制限し、これはシール性を向上させ、処理流体がバルブから外に漏れることを防ぐのに役立つ。また、シール板を使用することは、締結具を締め付けることにより印加される要求トルクを維持するバルブの能力を高める。これは、遮蔽体の外周遮蔽体領域が、締結具が締め付けられるにつれて軟質ゴム(EPDM)支持体クッション内へ逆方向に移動することができないためである。従って、シール板をダイヤフラムバルブ内に組み込むことは、周縁遮蔽体領域の性能を著しく向上させる。製品の漏れに関するバルブの信頼性は、バルブ動作又はメンテナンスに不利益をもたらすことなく高められる。
【0020】
シール板は、元の製造者によって遮蔽体と支持体との間に設置される、又は、代替的にはバルブ製造者若しくは修理者により提供された、エンドユーザ設置可能ダイヤフラムバルブ代替製品の部品として提供されさることが予測されよう。シール板は、例えばITT社のPure−Flo(登録商標)ワイヤ型ダイヤフラムバルブ(手動又は自動)、で1/2″から3″のサイズで使用され、テフロン(登録商標)遮蔽体がゴム支持体クッション(EPDM又は他)と共に使用され、テフロン(登録商標)遮蔽体が製品の漏れ汚染のために、密封を金属バルブ本体に対して提供する外周シールビードを有する。シール板は同様のダイヤフラム構成及びサイズを有するサンダースワイヤ型ダイヤフラムバルブと共に使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明の例示的かつ非限定的な実施形態及び変形、並びに様々な態様、特徴、及び利点は、本明細書の一部を構成し、例示的実施形態の描写を含む図を参照かつ使用する。図では、
【0022】
【図1A】図1Aは、先行技術であるウェアタイプのダイヤフラムバルブの断面図を示し、矢印はこれに関連する漏れ問題を示す。
【図1B】図1Bは、支持体に逆流した遮蔽体を有する同一の先行技術であるウェアタイプのダイヤフラムバルブの断面図を示し、矢印はこれに関連する漏れ問題を示す。
【図2】図2は、締結具でボンネットアセンブリとバルブ本体との間に固定されたシール板、遮蔽体及び支持体を有する、本発明の実施形態により構成された例示的なバルブの断面図を示す。
【図3】図3は、締結具でボンネットアセンブリとバルブ本体との間に固定されたシール板、遮蔽体及び支持体を有する、本発明の実施形態により構成された例示的なバルブの断面図を示す。
【図4A】図4Aは、本発明の実施形態に使用され得る例示的な支持体の平面図を示す。
【図4B】図4Bは、本発明の実施形態に使用され得る例示的な支持体の正面図を示す。
【図4C】図4Cは、本発明の実施形態に使用され得る例示的な支持体の(上から見た)正面斜視図を示す。
【図5A】図5Aは、本発明の1つの実施形態に使用され得る例示的なシール板の平面図を示す。
【図5B】図5Bは、本発明の1つの実施形態に使用され得る例示的なシール板の正面図を示す。
【図5C】図5Cは、本発明の1つの実施形態に使用され得る例示的なシール板の(上から見た)正面斜視図を示す。
【図6A】図6Aは、隆起したシールビード及び隆起した横シールビードを有し、本発明の実施形態に使用され得る例示的な遮蔽体の平面図を示す。
【図6B】図6Bは、隆起したシールビード及び隆起した横シールビードを有し、本発明の実施形態に使用され得る例示的な遮蔽体の正面図を示す。
【図6C】図6Cは、隆起したシールビード及び隆起した横シールビードを有し、本発明の実施形態に使用され得る例示的な遮蔽体の(上から見た)正面斜視図をそれぞれ示す。
【図7A】図7Aは、例示的な支持体と例示的な遮蔽体と組み合わされ(間に挟まれ)ている例示的なシール板を図示する。
【図7B】図7Bは、例示的な支持体と例示的な遮蔽体と組み合わされ(間に挟まれ)ている例示的なシール板を図示する。
【図7C】図7Cは、例示的な支持体と例示的な遮蔽体と組み合わされ(間に挟まれ)ている例示的なシール板を図示する。
【図8A】図8Aは、(トルクを与えられてない)従来のツーピースのダイヤフラムバルブのいくつかの部品の詳細な断面図を示す。
【図8B】図8Bは、(トルクを与えられた)従来のツーピースのダイヤフラムバルブのいくつかの部品の詳細な断面図を示す。
【図8C】図8Cは、本発明のいくつかの実施形態により構成された、(トルクを与えられてない)スリーピースのダイヤフラムバルブのいくつかの部品の詳細な断面図を示す。
【図8D】図8Dは、本発明のいくつかの実施形態により構成された、(トルクを与えられた)スリーピースのダイヤフラムバルブのいくつかの部品の詳細な断面図を示す。
【図9A】図9Aは、本発明の1つの実施形態に使用され得る別の例示的なシール板の平面図を示し、シーツ板は、シール板の閉路を通るアクセスポート及びポートコネクタを含む。
【図9B】図9Bは、本発明の1つの実施形態に使用され得る別の例示的なシール板の正面図を示し、シーツ板は、シール板の閉路を通るアクセスポート及びポートコネクタを含む。
【図9C】図9Cは、本発明の1つの実施形態に使用され得る別の例示的なシール板の(上から見た)正面斜視図を示し、シーツ板は、シール板の閉路を通るアクセスポート及びポートコネクタを含む。
【図10】図10は、アクセスポート、介在する隙間、及び破損検出器を取り付けるためのポートコネクタを示す、本発明の実施形態によるダイヤフラムバルブの断面図を示す。
【図11】図11は、図10のダイヤフラムバルブであって、破裂した遮蔽体及び破裂の中へ入り通過する処理流体、介在する隙間、アクセスポート及びポートコネクタを有する、ダイヤフラムバルブの別の実施形態を示す。
【図12A】図12Aは、本発明の特定の実施形態で使用することのできる電子式破損検出器の図を示す。
【図12B】図12Bは、本発明の特定の実施形態で使用することのできる電子式破損検出器の図を示す。
【図13】図13は、自動アクチュエータ、自動アクチュエータに接続した空圧管、シール板上のポートコネクタに接続した破損検出器、及び破損検出器に取り付けられた例示的なコンピュータネットワークを有する、本発明の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の特定の実施形態及び変形によって配置及び構成された装置及び方法の非限定的な例を、図を参照して以下に詳細に記載する。
【0024】
図1Aは、従来のウェアタイプのダイヤフラムバルブの主な部品を図示する断片図を含む。図1Bは、同一の従来のウェアタイプのダイヤフラムバルブの第2の断面図を含み、従来のバルブに通常関連する逆流及び漏れ問題を図示する。(単純且つ容易に理解できるように、図1Aで示す図中の部品のいくつかを示す参照符号は図1Bの図から省略されている。)記載がない限り、以下の記載はウェアタイプ及びストレートタイプのバルブに同様に当てはまることを理解されたい。
【0025】
従来のウェアタイプのダイヤフラムバルブは、通常図1A及び図1Bに示す基礎部分を含むが、構成の相対的なサイズ及び材料は特定の処理用途及びバルブを流れる特定の流体により異なり得る。図1A及び図1Bに示されるように、基礎部分はボンネットアセンブリ2、支持体4、遮蔽体6、バルブ本体8、バルブ本体8内の内部流路18を横切って配置されるほぼ垂直なワイヤ10、及び、遮蔽体6の中央領域がワイヤ10から反対に位置するように、ボンネットアセンブリ2とバルブ本体8との間の位置に支持体4及び遮蔽体6を固定する締結具12を含む。バルブ本体8は、流れが制御されている処理流体Fが内部流路18を通過することを可能にする、入口端14及び出口端16を有する。
【0026】
ボンネットアセンブリ2は、機械的連結22を介して遮蔽体6と連通する圧縮器20を備える。必ずしもそうではないが、通常、機械的連結22は単純な鉤、ねじ、若しくは他の金属、又は、一端が圧縮器20、他端が遮蔽体に取り付けられ、圧縮器20の移動と等しい割合で遮蔽体6を移動させるように配置され得るポリマー接続機構を備え得る。ボンネットアセンブリ2は、圧縮器20と連通するステムアセンブリ24及びハンドル26を更に備え、ステムアセンブリ24は、ハンドルを回転させると圧縮器20及び機械的連結22を択一的に引き上げる又は下げるように適応されている。横シールビード28は、バルブ本体8のウェア10から反対の遮蔽体6の中央領域を横断する。ハンドル26を回転させることにより圧縮器20及び機械的連結22を下げることにより、ウェア10に向って遮蔽体6の中央領域を曲げ、バルブ本体8の内部流路18を通る処理流体の流れを制限する。横シールビード28がワイヤ10と接触しウェア10に対して圧縮されると、内部流路18を流れる流体Fの流れは通常自然と止む。
【0027】
ステムアセンブリ24が圧縮器20を上げるようにハンドル26が操作されると、遮蔽体6は機械的連結22によりウェア10から離れるように引っ張られ、これにより処理流体Fが横シールビード28の底とウェア10の頂点との間の空間を通過することにより再びバルブ本体8の内部流路28を流れようにする。添付される図では、支持体4及び遮蔽体6はバルブ本体8の内部流路18の壁にある凸状(つまり、ウェア10に向って膨らむ)領域を形成することが示される。しかし、バルブが開位置にある場合、バルブは可撓性であるため、支持体4及び遮蔽体6は内部流路18の壁に凸状(つまり、ウェア10から外に膨らむ)領域を形成する傾向にあり、これにより、処理流体Fは遮蔽体6の処理流体に面する表面から最小の干渉で上へ流れ、ウェア10の頂点を越えて凸状領域を通りバルブ本体8の出口端16から外に出るようになる。
【0028】
遮蔽体6の外周を連続的に延在する、周縁遮蔽体領域30が存在する。周縁シール領域30は、バルブ本体8に隣接する遮蔽体6側にあり、支持体4に面する側から反対にある外周部が隆起したシールビード32を有する。ダイヤフラムバルブが組み立てられる場合、支持体4及び遮蔽体6は、周縁遮蔽体領域30上の外周部が隆起したシール32がバルブ本体8に対して圧縮されるように、ボンネットアセンブリ2とバルブ本体8との間に固定される。締結具12を下方に締め付けると、外周部が隆起した外周シールビード32はバルブ本体8により圧縮され、処理流体Fがバルブ本体8と遮蔽体6の周縁遮蔽体領域30との間の小さい空間を通過することにより、周辺に漏れることを防ぐのに役立つと考えられている。
【0029】
遮蔽体6の周縁遮蔽体領域30内の製品の漏れは、最初の一連の動きとしてバルブ締結部上に更なるトルクを印加することにより通常制御されてきた。しかし、オペレータはこの様な漏れを補正する又は防ぐために締結具12に非常に多くのトクルを頻繁に印加するので、時間が経つにつれて外周部が隆起したシールビード32がバルブ本体8により極度に圧縮され、外周部が隆起したシールビード32が平らになり、逆流し、これにより圧縮された平らな外周シールビード32に隣接する遮蔽体6の一部が同じ方向に移動してしまう。従来のバルブで使用される支持体4は、通常いくつかの型のゴム又はエチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)といった他のポリマーから構成されているため、外周部が隆起したシールビード32が逆流し、遮蔽体6の反対側をずらしてしまうことを防ぐための抵抗は相対的に殆どない。例えば、いくつかの場合及び図1Bに図示するような場合、外周部が隆起したシールビード32の逆流及びそれに伴う遮蔽体6の反対側のずれにより、支持体4に面する遮蔽体6の側面に、支持体4の表面を実際に貫通する膨らみ34を生成する。外周部が隆起したシールビード32の逆流や膨らみ34が支持体4を貫通することは望ましくなく、シール性に利益をもたらすものではない。これは、逆流及び貫通によって大きさが縮小し、バルブ本体8に対して圧縮された外周部が隆起したシールビード32の効力を激しく弱体化させ、通常は処理流体Fがバルブを脱出し、周辺へと漏れることにつながる。脱出する処理流体は矢印Lで図1Bに示す。
【0030】
図2及び図3は、本発明の1つの実施形態により構成されたダイヤフラムバルブの断面図を示す。図2における断面図は、側面から見た、つまり、内部流路を通る処理流体18の流れの方向に垂直な線に沿って見たダイヤフラムを示す一方で、図3は一端から見た、つまり、内部流路18を通る処理流体Fの流れの方向に平行な線に沿って見たダイヤフラムを示す。
【0031】
図2及び図3に示す図に図示されるように、本発明の実施形態は支持体4と遮蔽体6との間に挿入されているシール板5を提供する。シール板5は、遮蔽体の周縁遮蔽体領域30、より具体的には、遮蔽体6の周縁遮蔽体領域30上の外周部が隆起したシールビード34が、締結具12を締め付けた時に逆流する、又はそうでなければ支持体4へ移動することを防ぐ。逆流を防ぐことにより、シール板5はトルクが締結具12に印加された場合に、周縁遮蔽体領域30、及び、外周部が隆起したシールビード32の潜在的なずれをバルブ本体8に向けて制限する。トルクが締結具12に印加されている場合、周縁遮蔽体領域30及び/又は外周部が隆起したシールビード32は軟性支持体4へと逆方向に移動することができないため、締結具を締め付けることにより印加されるトルクはより効果的であり、締結具12は時間が経っても緩みにくくなる。従って、シール板5を用いることもまた、締結具12に印加されたトルクを維持するバルブの能力を高める。
【0032】
締結具12は、締結具が断面図に選択された特定の面に位置しないであろうことは当業者には明らかであっても、単に本発明の特定の実施形態がどのように組み立てられ、保持され得るかということの理解を高める目的で、図2及び図3に示す両方の断片図に含まれていることを留意されたい。実際、使用された締結具の位置及びタイプは特許請求される発明の範囲にとって重要ではないことは明らかであろう。本発明と共に用いることができる締結具の非制限的な例は、例えば、ねじ、ナット、ボルト、鋲、留め金、鉤、ピン、釘、ラッチ、ナット及び溶接を含み得る。のり、エポキシ樹脂、又はセメント等の接着剤は、本発明の特定の実施形態において部品を接合、締結及び固定するために使用され得る。
【0033】
図4A、図4B及び図4Cは、本発明のいくつかの実施形態に使用され得る支持体4の平面図、正面、及び(上から見た)正面斜視図をそれぞれ示す。通常、支持体4はエチレンプロピレンジエン(EPDM)等のばねの様なエラストマーから構成されるので、実際に支持体「クッション」と呼ばれることもある。図4A、図4B及び図4Cに示されるように、支持体4は周縁支持体領域42に囲まれた可撓性中央支持体領域40を備える。通常、中央支持体領域40は、圧縮器20(図示せず)の移動に比例して周縁支持体領域42の上方及び下方に曲がる。中央支持体領域40は、(図2及び図3を参照して上述した)機械的連結22等の機械的連結を通過させるように適応された穴46を中央に含む。図2及び図3に示されるように、機械的連結22の一端は圧縮器20に接続しており、機械的連結22のもう一方の端は遮蔽体6に連結しており、機械的連結22の中央部分は穴46を通過する。
【0034】
図2及び図3に示し、図5及び図7を参照してより詳細に示されているように、支持体4の周縁支持体領域42は、支持体4の外周に全体的に延在する実質的に平坦な領域を備え、これはボンネットアセンブリ2上のフランジとシール板5の閉路52との間に堅くぴったりとはまるように適応されている。支持体4の周縁支持体領域42は、締結具(例えば、ボルト、ねじ、又はピン)を通過させるように適応された複数の穴44を含み、これにより、可撓性中央支持体領域40の移動又は適用範囲を妨害することなく、支持体4の周縁支持体領域42をボンネットアセンブリ2、シール板5、遮蔽体6及びバルブ本体8にしっかりと固定する(図2参照)。
【0035】
装置内の締結具の数、タイプ、及び位置は本発明の重要な態様ではない。それゆえ、支持体4内に複数の穴44があったとしても、正確な数及び位置は重要な要素ではない。更に、支持体4は、図中で実質的に円形の中央支持体領域40を有する実質的に長方形の構造を含むと示されるが、支持体の全体の幾何学的形状及び中央支持体領域40の形状は、ダイヤフラムバルブの特定のサイズ、形状、及び幾何学的形状の部品又は問題の処理用途と使用するのに適すると考えられるあらゆる形状から由来又は形成され得ることが理解されよう。支持体4の構成物に適する材料は、これらに限定されないものの、ゴム、エチレンプロピレンジエン(EDPM)及びエチレン‐プロピレン(EPM)等のエチレンプロピレン共重合体、並びにバイトン(登録商標)等のヘキサフルオロプロピレン‐フッ化ビニリデンを含むあらゆるエラストマーを含む。
【0036】
図中には示していないが、締結具に対応する穴がボンネットアセンブリ2及びバルブ本体8内に位置している点を留意された。バルブの様々な部品が組み立てられる際に、これらの穴は、バルブの部品を下方に締め付け、周辺への処理流体の漏れを止めるのに十分なバルブシール性を確保するように、4つのボルト、ねじ、ピン、鉤、又は留め金の挿入のために位置合わせし、挿入を可能にしている。他の実施形態では、穴のサイズ及び構成は、使用される特定の締結具及びバルブのサイズ及び形状要求に適応している。
【0037】
図5A、図5B及び図5Cは、本発明の特定の実施形態に使用され得るシール板の平面図、正面図、及び(上から見た)正面斜視図をそれぞれ示す。図5Aに最もよく示される様に、シール板5は、通常閉路52に取り囲まれた開口50を備える。必ずしもそうではないが、通常、シール板5は締結具(例えば締結具12)を通過させる様に構成された複数の穴54も備えている。支持体4と同様に、締結具を収容するための複数の穴54があったとしても、その数、タイプ、位置もまた重要ではない。更に、シール板5の閉路52は、図中で実質的に円形の中央開口50を取り囲む実質的に長方形の構造を含むと示されるが、閉路52及び開口50は、特定のバルブの幾何学的形状又は処理用途と使用するのに最も適すると考えられるあらゆる他の3次元幾何学形状から形成され、これに限定されないが、あらゆる他の多角形又は楕円体から形成され閉路及び開口を含み得ることが理解されよう。
【0038】
シール板5は、例えば304L、306L、316L、及びAL6XN(24%のニッケル及び6.3%のモリブデン含有量)を含むステンレス鋼、例えばハステロイC‐22(ニッケルクロムモリブデン合金)等の金属、及びチタン等の様々な剛性材料から構成され得る。いくつかの例では、材料が処理部品及び処理条件と適合し、支持体4に使用された材料よりも剛性が高ければ、繊維強化ポリマー組成物を使用してよい。必ずしもそうではないが、好適にはシール板5は、遮蔽体6を構成するために使用された材料よりも剛性の高い材料から作られる。
【0039】
閉路52の厚さ及び閉路52に取り囲まれた開口50の直径は、使用されるダイヤフラムバルブの他の部品の特定形状又は要件によって変化し、バルブの通常の動作中に支持体の中央支持体領域40又は遮蔽体6の中央遮蔽体領域60の移動又は適用範囲を干渉する又は妨害するほど厚さが大きくなく、直径が小さくなければよい。シール板厚さは、適切なバルブ動作及びバルブ閉鎖が維持される一方で、適当な支持体支持を遮蔽体6の周縁遮蔽体領域における外周部が隆起したシールビード32に与えるのに十分な剛性を有することを確実にするように選択される。以下により詳細に記載するように、シール板5の閉路52の厚さは、開口50から閉路52の外向き表面へと延在する1つ以上のアクセスポート(又はチャネル)を収容するようにも変化し得る。
【0040】
図6A、図6B及び図6Cは、本発明のいくつかの実施形態で使用され得る遮蔽体6の平面図、正面図、及び(上から見た)正面斜視図をそれぞれ示す。図示されるように、遮蔽体6は周縁遮蔽体領域62により囲まれた中央遮蔽体領域60を備える。中央遮蔽体領域60は、例えば支持体4の中央支持体領域40内の穴46を通過する機械的連結22(図6A〜図6Cでは図示せず)により中央遮蔽体領域60に接続された圧縮器20(圧縮器20も図6A〜図6Cで図示せず)の移動に比例して、周縁遮蔽体領域62の上方及び下方に曲がるように構成されている。遮蔽体6の周縁遮蔽体領域62は、遮蔽体6の外周に全体的に延在する実質的に平坦な領域を備え、これはシール板5の閉路52とバルブ本体8のフランジとの間に堅くぴったりとはまるように適応されている。遮蔽体6の周縁遮蔽体領域62は、締結具(例えば、ボルト、ねじ、又はピン)を通過させるように適応された複数の穴66を含み、これにより、遮蔽体上の可撓性中央遮蔽体領域60の移動又は適用範囲を妨害することなく、遮蔽体6の周縁遮蔽体領域62をボンネットアセンブリ2、支持体5、シール板5の閉路52及びバルブ本体8にしっかりと固定する(図2参照)。
【0041】
遮蔽体6の外周遮蔽体領域62は、外周遮蔽体領域62の周り全体に連続的に通る外周部が隆起したシールビード32、及び、遮蔽体6の中央遮蔽体領域60の中央を横切って通る横シールビード28を更に備える。上述するように、処理流体が遮蔽体6とバルブ本体8との間の小さい空間を通過することにより、内部流路18から外に出て外部周辺へ漏れることを防ぐような位置に締結具がある場合、シールビード32は、バルブ本体8に対して圧縮されるように構成されている。ダイヤフラムバルブが閉位置にある場合、遮蔽体6上の横シールビード28は、処理流体Fがバルブ本体8の出口ポート16から流出することを防ぐ密着したシールを形成するために、バルブ本体8の内部流路18内のワイヤ10と合致し、ワイヤに対して圧縮するように構成されている(図2及び図3参照)。
【0042】
遮蔽体6の構成に適切な材料は、これらに限定されないが、天然ゴム、ネオプレーン(2‐クロロ‐1、3‐ブタジエン)、ハイプロン(登録商標)(クロロスルホン化ポリエチレン)、EPDM(エチレン‐プロピレンジエン)、EPM(エチレン‐プロピレン)、シリコーン、テフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン)及び合成ゴムを含む。可撓性遮蔽体6及び支持体4に特に有用な材料の組み合わせは、それぞれテフロン(登録商標)及びEPDMである。
【0043】
図7A、図7B及び図7Cの図は、例示的なシール板5が、本発明の実施形態によるスリーピースのダイヤフラムを形成するためにどのように支持体4及び遮蔽体6と組み合わされているか(つまり、間に挟まれているか)を図示する。図7A及び図7Bに示されるように、シール板5の閉路52が支持体4の周縁支持体領域42と遮蔽体6の周縁遮蔽体領域62との間に挟まれるように、また、支持体4の中央支持体領域40がシール板5の開口5の面を通過し、遮蔽体60の中央遮蔽体領域60の頂点により形成された凸面に止まるように、支持体4、シール板5及び遮蔽体6は互いに隣接して位置決めされている。一旦スリーピースのダイヤフラムがこの様に組み立てられると、例えば図2及び図3に示されるように、締結具(例えば締結具12)により、又はのり若しくはセメント等の接着剤により、ボンネットアセンブリ2とバルブ本体8との間は固定され得る。ハンドル26及びステム24がバルブを開くために圧縮器20を引き出すように操作されると、支持体4の中央支持体領域40及び遮蔽体6の中央遮蔽体領域60の両方が、図7Cで点線及び矢印で示される様に開口50の面を支え、この面を介して圧縮器20により引っ張られ、より多くの処理流体Fが内部流路18を通って流れることを可能にする(図7Cで図示せず)。
【0044】
図8A及び図8Bは、(トルクを与えられてない又はトルクを与えられた)従来のツーピースのダイヤフラムバルブのいくつかの部品の詳細な断面図を示す一方で、図8C及び図8Dは、本発明のいくつかの実施形態により構成された、(トルクを与えられてない又はトルクを与えられた)スリーピースのダイヤフラムバルブのいくつかの部品の詳細な断面図を示す。まず図8Aでは、トルクを与えられていない(つまり、圧力を印加されてない)状況において、遮蔽体6上の外周部が隆起したシールビード32がボンネットアセンブリ2、支持体4とバルブ本体8との間に位置決めされていることがわかるであろう。この配置の目的は、流体が外部周辺に漏れることを防ぐために、外周部が隆起したシールビード32に遮蔽体6とバルブ本体8との間に適当な密封を形成させることである。しかし、図8Bに示される様に、締結具を締め付けることによりトルクが与えられると外周部が隆起したシールビード32は完全性を失い始め、遮蔽体の一部33を支持体4へ逆流させ、これにより遮蔽体6とバルブ本体8との間の密封を弱体化させ、流体を外部周辺へと漏らしてしまう。おそらく、この漏れはバルブのオペレータがバルブ上の締結具に更なるトルクを印加することを促進し、これは単に遮蔽体6の外周部が隆起したシールビード32のより多くの部分を支持体4へと逆流させ、一部33の更なる逆流及び更なる外部漏れが引き起こされるだけである。
【0045】
遮蔽体6の一部33の逆流は、いつも即時に発生するとは限らない。締結具を締め付けることによりトルクが与えられると、外周部が隆起したシールビード32は、時間が経つにつれて遮蔽体6を構成するために使用した材料が低温流れになる点に圧力を加え得る。この現象は「低温流れ」と呼ばれる。低温流れは、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)遮蔽体が使用される場合に特に広く認められる。
【0046】
図8C及び図8Dは、本発明の利点の1つを図示する。図8Cに示される様に、シール板5は支持体4及び遮蔽体6の両方の剛性よりも大きい剛性を有し、シール板は、支持体4及び遮蔽体6が締結具によりボンネットアセンブリ2とバルブ本体8との間に固定される前に、支持体4及び遮蔽体6の間に入れられる。所定の場所にシール板5がある場合、図8Dに最もよく示されるように、外周部が隆起したシールビード32のいずれの部分も、外周部が隆起したシールビード32に隣接する、又はその上方、若しくは下に位置する遮蔽体6のどの部分も、遮蔽体6に対して作用するトルク及び/又は圧縮力が増えることにより支持体4へ押し入られることはない。それ故、相対的に剛性の高いシール板5により、外周部が隆起したシールビード6の逆流は支持体4へ流れることが防がれるので、外周部が隆起したシールビード32はその完全性をよりよく維持する。従って、剛性シール板5を導入することによって、逆流問題は解消され、シール板5は、遮蔽体6とバルブ本体8との間のより広範囲の優れたシールを可能にした。とりわけ、本発明の実施形態及び変形は、外周部が隆起したシールビードが存在しない場合であっても、外周遮蔽体領域の低温流れが支持体へ入ることを防ぐことができる。
【0047】
本発明のある実施形態は、漏れ検出機能を有するダイヤフラムバルブも提供し、この機能は、破れ、破損、穴若しくは裂け目、又は内部漏れを引き起こし得る他の物理的完全性の問題について遮蔽体及び支持体を物理的に検査するのにバルブを解体する必要がない。この機能を達成するために、アクセスポートはシール板の閉路を通って機械で穴を開けられて、遮蔽体6と支持体4との間の隙間に存在する流体の特定の特性(例えば、圧力、容積又は水分量レベル)が検出及び測定され得るチャネルを提供しており、チャネルは以下アクセルポートと呼ぶ。通常、隙間内の流体の特性における実質的な偏差は、遮蔽体6内の故障や、潜在的に処理流体又は周辺の汚染を示す。図9A、図9B及び図9Cは、この様なシール板の1つの実施形態の頂面直角図、前面直角図、及び(上から見た)前面斜視図をそれぞれ示す。
【0048】
図9A〜図9Cに示されるように、シール板9は、図5A〜5Cのシール板5のように、閉路92に取り囲まれた開口90及び締結具(例えば図2及び図3の締結具12)を通過させるように構成された複数の穴94を備える。しかし、シール板5と異なり、シール板9は、閉路92を通って延在するアクセスポート91を更に備え、これにより開口90に接続するチャネルを閉路92の外向き表面92上に位置するポートコネクタ93に接続するチャネルを提供する。以下により詳細に記載するように、アクセスポート91は、ポートコネクタ93をダイヤフラムの遮蔽体6と支持体4との間に存在する介在する隙間に流体的に接続するように構成されている。ポートコネクタ93は、別個の着脱可能な部品を備えているように図9Cで示されるが、本発明のいくつかの実施形態では、ポートコネクタは、これらに限定されないが、ねじ式又は非ねじ式穴、蛇口、又はジャッキを含む全体的に異なる構成又は配置を備え、閉路92の外向き表面95から突出しても突出しなくてもよく、外向き表面95に恒久的に取り付けられても取り付けられなくてもよいことを理解されたい。しかし、好適な実施形態では、ポートコネクタ95は閉路92内に統合された又は取り付けられた標準コネクタを備え、圧力センサ等の破損検出器にインターフェース(図示せず)を迅速且つ容易に取り付け、接続又は挿入される(つまり、適所に「嵌る」)ことを可能にする。更に好適には、ポートコネクタ93は、破損検出器へのインターフェースが取り付けられていない又は使用されていない間は、閉じて密封されたままであり、破損検出器へのインターフェースの取り付けられる又は使用されると自動的に開くように構成されている。好適なポートコネクタの非制限的な例には、例えばスウェージロック(登録商標)社の(QCシリーズ、QMシリーズ及びQTMシリーズ)のクイックコネクタ(www.swagelok.com)が含まれる。
【0049】
図10は、本発明の1つの実施形態による漏れ検出機能を有するダイヤフラムバルブの例として断面図を示す。図10に示されるように、ダイヤフラムバルブ100は、ボンネットアセンブリ2、バルブ本体8、周縁遮蔽体領域30を有する遮蔽体6、周縁支持体領域40を有する支持体4、閉路92により取り囲まれた開口90を有するシール板9、並びに遮蔽体6、及び支持体4及びシール板9をボンネットアセンブリ2とバルブ本体8との間で固定するための1つ以上の締結具(図10では図示せず)を備える。シール板9の閉路92は、遮蔽体6の周縁遮蔽体領域62と支持体4の周縁バッキグ領域42との間に位置する。実質的に密閉した介在する隙間96は支持体4、閉路92及び遮蔽体6の間に位置し、囲まれており、流体の容積を閉じ込めている(理解を容易にするために閉じ込められた流体は図10で図示せず)。アクセスポート91は、シール板9の閉路92を通って延在し、実質的に密閉した介在する隙間96を閉路92の外向き表面上に位置するポートコネクタ93に流体的に連結する。
【0050】
この実施形態では、ポートコネクタ93は、例えば圧力、容積、水分量、又は質量偏差といった、実質的に密閉した介在する隙間96に閉じ込められた流体に関連する1つ以上の特性における偏差を検出するために取り付けることができる任意選択の破損検出器(図10では図示せず)にインターフェースを提供するように構成されている。とりわけ、外周支持体領域42と外周シール領域62との間に置かれた閉路92の位置は、周縁遮蔽体領域62(及びその上の任意の外周シールビード)が外周支持体領域42へ入ることを防ぐ。
【0051】
図11は、図10のダイヤフラムバルブ100の別の断面図を示す。しかし、図11では遮蔽体6内に破裂があり、この破裂により処理流体Fが破裂の中へ入り通過し、支持体4の外周支持体領域42、遮蔽体6の外周遮蔽体領域62及びシール板9の閉路92に囲まれた実質的に密閉した介在する隙間96に侵入することがわかるであろう。実質的に密閉した介在する隙間96は、アクセスポート91を介してポートコネクタ93に流体的に接続しているため、破裂が発生する前に、実質的に密閉した介在する隙間96内に閉じ込められた流体の少なくとも一部の容積をアクセスポート91及びポートコネクタ93を介してダイヤフラムバルブ100の外へ出す。いずれの場合でも、実質的に密閉した介在する隙間96に入る処理流体Fは、介在する隙間96における圧力及び容積偏差の原因となってしまう。破損検出器(図11では図示せず)は、例えば圧力センサ、圧力スイッチ、圧力伝送器又は容積型流量センサを備え、ポートコネクタ93に取り付けられ、圧力及び容積偏差を検出するように適切に調整されると、破損が発生したことを示す信号が人間のオペレータ、警告装置、又はデータ通信ネットワークへと送信される。本発明の実施形態における破損検出器として使用するのに適した圧力センサは、例えば、ローズマウント3051Cを含み、これは米国ミネソタ州チャハッセンのあるエマソン・プロセス・マネジメント社(www.emmersonprocess.com)のローズマウント測定部門から入手可能である。
【0052】
図12A及び図12Bは、本発明の特定の実施形態によるシール板9及びシール板9に取り付けることができる電子破損検出器98の図を示す。図12Aに示されるように、電子破損検出器98は、シール板9の閉路92の外向き表面上に位置するポートコネクタ93に取り付けられている。図12Bに最もよく示されるように、シール板9の閉路92は、開口90を取り囲んでいる。(図7A及び図7Bで示されるように)支持体4、シール板9及び遮蔽体6が組み立てられ、(図10及び図11で示されるように)ボンネットアセンブリとバルブ本体との間に固定される場合、支持体4及び遮蔽体6の中央領域は、バルブが択一的に開閉すると、開口90の面の前後で曲がるように位置決めされる(図7C参照)。閉路92は、締結具を収容するための複数の穴94も備える。閉路92は、開口90からポートコネクタ93へと延在するアクセスポート91を更に備え、支持体4と遮蔽体6との間に位置する隙間を破損検出器98に流体的に連結させる。
【0053】
図12は、シール板9の閉路92上のポートコネクタ93に接続した例示的な電子破損検出器98の更なる詳細を提供する。図12Bに示されるように、電子破損検出器98は通常、アクセスポート91、シール板9の閉路92、支持体4及び遮蔽体6により画定された実質的に密閉された空間内の、圧力における負又は正偏差により作動されるスイッチSを備える。スイッチSは、閃光等の視覚的警告A1及び/又はサイレン等の音式警告に電子的に連結しており、いずれの警告も圧力偏差が検出されると作動するように構成されている。電池等の電源Bは、図12Bに示されるように検出器98により包囲されてもよく、電源は検出器の外側にあってもよい。信号ループ又は信号装置Gは、データ通信ネットワーク又は制御パネル(図示せず)等の外部制御システムと通信する。
【0054】
遮蔽体6又は支持体4の破損又は破裂が発生すると、介在する隙間内の圧力変化により、圧力スイッチSは電源Bにより電力供給される局地警告A1及びA2を作動させる回路を閉じる。外部信号ループ又は信号装置Gが動作可能であると、破損が発生したことを示す信号は、処理の監督者、オペレータ、又はメンテナンス技術者に配信するために外部制御システム又はパネルと通信する。
【0055】
とりわけ、アクセスポート91は、アクセスポート91が閉路92上の外向き表面及び開口90の両方と交わる、閉路92内のあらゆる位置又は角度で配置され得る。従って、開口90の中央がある場合、アクセスポート91はこの中央を通過する線上に又は線と平行に位置するという要件はない。更に、アクセスポートが閉路92を通る実施的な線形構造を備えるという要件もない。つまり、アクセスポートとしての役割を果たす導管又はチャネルは、閉路92の周り又は閉路を通って回転し、螺旋状に動き、角度が付き、又は曲がり得る。特定の状況において、同一のバルブで複数アクセスポート及び/又は複数のポートコネクタを利用することが必要又は望ましいことも予想されよう。アクセスポート及び/又は閉路のこの様な代替の構造は、請求される発明の範囲外であるとは考えられない。
【0056】
上述した図及び図表では、本発明の実施形態はバルブを開閉するように圧縮器を作動させる手動機構(つまり、回転ハンドル26に連結したステムアセンブリ24)を使用して図示され記載されている。しかし、本発明の実施形態は、圧縮器が空気圧又は油式アクチュエータといった自動手段により作動させられるダイヤフラムバルブにおいても有益に使用及び適用することができることに留意されたい。図13は、本発明のまた別の実施形態により構成された空気圧作動式ダイヤフラムバルブ200を示す。図13に示されるように、空気圧作動式ダイヤフラムバルブ200は、支持体4、シール板9及び遮蔽体6を備え、これら全ては締結具12によりボンネットアセンブリ3とバルブ本体8との間に固定されている。ボンネットアセンブリ3は、ボンネットアセンブリ3内部のアクチュエータの中に空気圧を与える空気圧チューブ10に連結している。
【0057】
シール板9は支持体4より剛性が強く、また、好適には遮蔽体6より剛性が強く、締結具12によりトルクが与えられる(又は過度のトルクが与えられる)ことにより遮蔽体6のあらゆる部分が支持体4へ逆流することを防ぐために、シール板9は支持体4と遮蔽体6との間に位置する。図13では確認できないが、支持体4と遮蔽体6との間に位置する実質的に密閉した介在する隙間は、シール板9を通ってポートコネクタ93から実質的に密閉した介在する隙間へと延在するアクセスポート(図示せず)により、シール板9の外向き表面上に位置するポートコネクタ93に流体的に連結している。
【0058】
(図12Bを参照してより詳細に上述した)検出器98は、インターフェースコード101を介してポートコネクタ98に取り付けられている。そして、周知の方法によると、検出器98は図示するようにデータ通信ネットワーク内のコンピュータシステム103に連結し、検出器98が発生する信号及び警告を人間のオペレータや、制御パネル、ラップトップ、ハンドヘルドコンピュータ、プリンタ及び電話システム等のデータ通信ネットワークに接続された他の装置へと配信することを可能にする。
【0059】
本発明によるダイヤフラムバルブの様々な部品を構成する材料の選択は、部品が受ける処理条件(化学曝露、運転温度、運転圧力)に関する材料の性能評価に基づき得る。バルブ本体及びボンネットアセンブリを構成する材料の典型的な例は、これらに限定されないが、304L、306L、316L、及びAL6XN(24%のニッケル及び6.3%のモリブデン含有量)等のステンレス鋼、ハステロイC‐22(ニッケルクロムモリブデン合金)等の金属、及びチタン等を含む。
【0060】
本発明の例示的実施形態、使用及び利点はある程度の具体性を持って記載したが、本明細書に記載するように、本発明の明細書及び実施を考慮して、以下の特許請求の範囲及びその等価物によってのみ限定されることを意図した本発明の精神又は範囲を逸脱することなく、代替及び修正がなされることは当業者に明らかである。
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、概して、食料、飲料、薬剤、バイオテクノロジー(これらに限定されない)を含む、様々な処理用途や産業において流量制御又は遮断バルブとして慣用されるツーピースのダイヤフラムバルブに関する。より具体的には、本発明はこの様なツーピースのダイヤフラムバルブにおける漏れ、破損、又はダイヤフラムの他の欠陥を防止又は検出するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、ダイヤグラブバルブ(又は膜式バルブ)は、処理システムを通過する処理流体(例えば、気体、液体又は懸濁液)の流れを開始させ、停止させ及び/若しくは制御するため、又は、処理システム内において真空空間を生成若しくは制御するために使用される。一般的に、ダイヤフラムバルブは、2つ以上のポートの間に内部流路を有するバルブ本体、可撓性ダイヤフラム、内部流路を横切って可撓性ダイヤフラムを押引する圧縮器、及び可撓性ダイヤフラムが、内部流路を通る処理流体の流れを低減させる又は遮断するために閉じる「サドル」又は「シート」を備える。ダイヤフラムバルブは、一般に、金属、固形プラスチック、可撓性プラスチック、ゴム及びガラス、又は金属、プラスチック、ゴム、及びガラスの組み合わせから構成される。
【0003】
いくつかのダイヤフラムバルブでは、可撓性ダイヤフラムの部品は、支持体(backing)(支持体クッション、又はバッカーとも呼ばれる)及び遮蔽体と呼ばれる保護膜であって、一方のバルブの動作部品と、他方の処理流体の流れとの間の保護及び/又は無菌境界線としての役割を果たす)を含む、少なくとも2つの可撓性部品から構成されている。遮蔽体は、処理流体が支持体、圧縮器等の動作部品と接触することを防ぐ。バルブのシールシステムは周囲への又は周囲からのあらゆる汚染を防ぐため、バルブの動作部品を処理流体の流れから隔離することにより、粘性の流れ、有害な流れ、砥粒流れ又は腐食性の流れに適したバルブとなる。この様に、処理流体が通常のワンピースのダイヤフラムと接触することにより汚染される場合、又は、処理流体が腐食性若しくは有害であり、ダイヤフラムバルブの一部を劣化させる又は外部周辺若しくはプロセスオペレータへの危険性を呈する場合において、ツーピースのダイヤフラムバルブはよく使用される。通常、遮蔽体はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の衛生的な弾性ポリマーから作られる。
【0004】
ツーピースのダイヤフラムバルブでは、ツーピースの可撓性ダイヤフラムは、(圧縮器を収納する)ボンネットアセンブリと(内部流路を収納する)バルブ本体との間に固定される。ボンネットアセンブリ、バルブ本体及びツーピースの可撓性ダイヤフラムは、締結具(例えば、ねじ、ボルト、ピン、鉤、又は留め金)により保持されている。ツーピースの可撓性ダイヤフラム内の支持体は、動作中に遮蔽体が圧縮器と直接接触した場合に生じる得る摩擦、破裂、及び裂け目から遮蔽体を保護するのを助ける役割を果たす、ばねの様な復元力を与える。実質的に囲まれた穴(介在する隙間(interstitial void))は、支持体及び遮蔽体の中央領域の間に位置する。
【0005】
少なくとも2つのタイプのツーピースのダイヤフラムバルブが存在する。第1のタイプは、「ウェア(weir)」ダイヤフラムバルブと呼ばれ、第2のタイプは「ストレートタイプ」のダイヤフラムバルブと呼ばれる。ウェアタイプのダイヤフラムバルブでは、処理流体は、バルブ本体内のほぼ垂直なワイヤ(又は「サドル」)に沿って内部流路を流れ、ウェアはダイヤフラムと反対側の内部流路の壁から延在し、流路を横切って配置される。ウェアは、内部流路を上流区分と下流区分とに分けている。ツーピース可撓性のダイヤフラムは、ウェアの先端から間隔を空けた、ほぼ反対側の位置でバルブ本体に付けられている。バルブを閉じるために、ツーピースの可撓性ダイヤフラムの上方に位置する圧縮器及びバルブステムアセンブリは、可撓性ダイヤフラムの中央領域をワイヤの先端に対して下方に押し下げ、内部流路の上流区分と下流区分との間の流体の流れを制限又は妨げるために、ツーピースの可撓性ダイヤフラム上を押し下げるように操作される。 通常、横シールビードは、可撓性ダイヤフラムの遮蔽体の中央領域の裏面に配置されており、横シールビードがウェアの先端とかみ合い、これにより遮蔽体との先端との間のシール効果を向上させる。
【0006】
ストレートタイプのダイヤフラムバルブは、処理流体路内にウェアがないという点を除いて、ワイヤダイヤフラムバルブと実質的に同様に構成され、動作する。従って、ストレートのダイヤフラムでは、処理流体はウェアが原因となり得る流体の中断、妨害、又は分流がなく、内部流路を移動する。ステム、圧縮器、ツーピースの可撓性ダイヤフラム、バルブ本体、及び内部流路は、バルブを閉じるための圧縮器の作動により、ダイヤフラムの中央領域を内部流路の反対の壁にある「スキャット」と接するまで曲げ、内部流路の直径全体を横切って移動させるように、全てが配置されており、これにより内部流路を通る処理流体の流れを遮断する。とりわけ、本発明の実施形態は、ウェアタイプ及びストレートタイプのツーピースのダイヤフラムバルブの両方において、有益に使用することができる。
【0007】
例えば、ITT社のPure−Flo(登録商標)及びサンダース(Saunders)(登録商標)ウェア型ダイヤフラムバルブといったいくつかのツーピースのダイヤフラムバルブにおいて、遮蔽体は、処理流体が内部流路からバルブの外域へ漏れることを防ぐために締結具がきつく締め付けられる際に、バルブ本体に対して押し付けるように設計された、外周部が隆起した外周シールビードを外周に有する。
【0008】
従来のツーピースのダイヤフラムバルブに関連する主な欠点は、締結具に印加されるトルクが、時間と共に遮蔽体の外周領域及び/又は遮蔽体の外周領域上の外周シールビードが支持体クッションへと逆流する原因となることである。遮蔽体及び外周シールビードの外周領域の逆流は、シールの大きさ及び効力を縮小させ、処理流体がバルブ本体と遮蔽体との間の小さい空間を通ることで内部流路から漏れ、バルブの外側部品又は周囲に潜在的に有害となるため、望ましくなく、シール性に利益をもたらすものではない。この問題は、ダイヤフラムバルブのオペレータがこの様な外部漏れを低減させる又は防ごうとして、バルブ上の締結具を過度に締め付けてしまうことにより悪化する。過度に締め付けることにより、遮蔽体の周縁遮蔽領域上の圧縮力が高まり、遮蔽体の外周領域及び/又は遮蔽体の外周領域上の外周シールビードが破れ、裂け、又は支持体クッションに逆流してしまう可能性を低減させるどころかむしろ高めてしまい、これにより更なる外部漏れを引き起こす。
【0009】
上述する外部漏れの問題に加えて、従来のツーピースのダイヤフラムバルブオペレータは、内部漏れにも注意しなければならない。内部漏れは、完全に閉じたダイヤフラムバルブがバルブ本体の内部流路を通る処理流体の流れを完全に遮断することができない場合、又は、処理流体が遮蔽体を通過し、処理流体が入ること意図していない遮蔽体の後ろの空間に入った場合に発生する。内部漏れは、遮蔽体が破れる、穴が開く、破裂する、又は、バルブが閉じているはずでも、処理流体が遮蔽体の損傷した領域を通り、遮蔽体の後ろの隙間の中へ及び/又はバルブ本体の出口から流出してしまう物理的な悪影響又は故障により損傷を受けるため、頻繁に発生する。遮蔽体内の破れ、穴、又は裂け目はまた、遮蔽体の後ろに位置し、処理流体から離れた流体(例えば気体又は液体)を遮蔽体通って内部流路へと通してしまい、これが処理流体と混ざることにより潜在的に処理流体を汚染し、内部流路内の圧力を変え、又は処理システムの動作を害する又は妨害し得る。結果として、従来のツーピースのダイヤフラムバルブを使用するオペレータ及び製造者は、遮蔽体が故障した場合に費用のかかる、潜在的に損害の大きい結果が生じ得ることを防ぐために、ツーピースのダイヤフラムバルブ内の遮蔽体を定期的に頻繁に検査し、置き換えなければならない。従来のツーピースのダイヤフラムバルブを利用する処理用途では、遮蔽体の検査及び/又は置き換えを毎週、時には更に頻繁に行うことは珍しいことではない。
【0010】
従来のツーピースのダイヤフラムバルブのダイヤフラム部品を検査する及び/又は置き換えるために必要な処置は、費用と時間が掛かる。本発明以前に、ツーピースのダイヤフラム内の故障又は潜在的な故障を検出するための唯一の効果的且つ確実な方法は、ダイヤフラムバルブの動作を停止し、ダイヤフラムバルブを分解し、遮蔽体の表面に破裂、穴、又は裂け目がないか視覚的に検査することであったが、これらは人間の目では簡単に検出されないこともある。通常、これは一時的に処理動作を中断することを意味する。更に、遮蔽体が常に無菌状態で、外部周辺から汚染されてない状態でなければならない場合には、バルブを分解することにより検査した全てのバルブ部品の処分又は再処理が必要となり、実質的に処理動作に掛かる時間の遅延、動作及びメンテナンス費用が増える一方で、生産効率を実質的に下げてしまう。
【0011】
従来のダイヤフラムバルブに関連した、締結具を過度に締め付ける問題に取り組むために、いくつかの案が提案されてきた。例えば、E.Jacobs Jr.著、米国特許第6,047,953号は、組み立て時にダイヤフラムの過度な圧縮を防ぎ、ダイヤフラム内に取り込まれた剛体圧力抑制器を有するエラストマー材料から作られる汎用ダイヤフラムに関する。G.Nicholson他著、米国特許第2,578,730号は、ダイヤフラムの周辺端のインストルメントハウジングへのボルト接続の使用をなくした可撓性圧力誘起自己シール型ダイヤフラムを記載している。J.P.Marcilese他著、米国特許第6,155,535号は、ダイヤフラムシールバルブが組み立てられる場合に、頂面と底面との間に止め、機械手段を有する、ダイヤフラムシールバルブを開示している。
【0012】
しかし、これらの提案のいずれも、支持体クッション中へ逆流した遮蔽体の特定の領域に起因する外部漏れ、又は、バルブ部品を解体、再無菌化、及び/又は置き換えることなく、遮蔽体故障又は潜在的な故障を検出するという上述する問題を解消できていない。従って、感度が高く無菌である処理動作において従来のツーピースのダイヤフラムバルブを使用することは、遮蔽体のバッング内への逆流が引き起こす外部漏れの発生率が高いため、費用と時間の掛かる問題となり、遮蔽体の故障を検出し防ぐために必要な検査を実行するために、従来のツーピースのダイヤフラムバルブの運転を停止する必要があるため、時間及び生産性における比較的頻繁な損失となり続ける。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
以下に詳細に記載するように、発明の実施形態及び変形は、向上した外部漏れシール性及び内部漏れ検出を有するダイヤフラムバルブを提供することにより、上述する問題を解消している。向上した外部漏れシール性は、「シム」又は「スペーサ」とも呼ばれる剛性シール板を遮蔽体と支持体との間に導入し、締結具を締め付けることにより生成される圧縮力があっても、遮蔽体の周縁領域が支持体へ流入することを防ぐことにより達成される。内部漏れ検出は、以下で「アクセスポート」と呼ばれる1つ以上の特別なチャネンル、チャンバ又は導管、及び1つ以上のポートコネクタを剛性シール板に追加することにより達成される。アクセスポート及びポートコネクタは、遮蔽体と支持体との間に位置する隙間を、隙間内に位置する流体の圧力、容積、水分量及び/又は質量偏差を検出するように構成された破損検出器に流体的に接続するように適応されている。バルブを解体することなく破損検出器により検出され得る隙間内のこの様な偏差は、隙間内を通過する又は隙間から出る気体又は液体を含み得る更なる流体の存在を示し、これは遮蔽体、支持体又は遮蔽体と支持体の両方の物理的完全性に何らかの破損又は欠陥があることを示す。警告装置又は信号システムは、破損が検出された場合にバルブオペレータ、処理制御パネル又はデータ通信ネットワークに注意及び警告を与えるために破損検出器に取り付けられ得る。
【0014】
概して、本発明の実施形態はダイヤフラムバルブを提供することであって、ダイヤフラムバルブはボンネットアセンブリと、バルブ本体と、周縁遮蔽体領域を有する遮蔽体と、周縁支持体領域を有する支持体と、閉路に取り囲まれた開口を備えるシール板と、シール板の閉路が遮蔽体の周縁遮蔽体領域と支持体の周縁支持体領域との間に位置するように、遮蔽体、支持体、及びシール板をボンネットアセンブリとバルブ本体との間で固定するための1つ以上の締結具と、を備える。シール板の閉路は、以下に限定されないが、例えば円形、楕円形、四角形、長方形、又は三角形といった複数の幾何学形状の形式あってよく、1つ以上の締結具の動作により周縁遮蔽体領域上に作用する圧縮力があっても、遮蔽体の周縁遮蔽体領域が支持体の周縁支持体領域へ逆流することを防ぐ。遮蔽体の周縁領域が任意の外周部が隆起したシールビードを含む場合、シール板の閉路は、1つ以上の締結具の動作により周縁遮蔽体領域上に作用する圧縮力があっても、周縁遮蔽体領域上の外周部が隆起したシールビードが支持体の周縁支持体領域へ逆流することも防ぐ。
【0015】
好適には、シール板の閉路は、支持体の周縁支持体領域の剛性よりも大きい剛性を有する。より好適には、シール板の閉路は、遮蔽体の周縁遮蔽体領域の剛性よりも大きい剛性を有する。最も好適には、シール板の閉路は、支持体の周縁支持体領域及び遮蔽体の周縁遮蔽体領域の両方の剛性よりも大きい剛性を有する。
【0016】
遮蔽体と支持体との間に位置する実質的に密閉された介在する隙間は、通常、バルブの通常動作中に流体(例えば気体又は液体)の容積を閉じ込める。バルブの遮蔽体部品に破損がある場合には、更なる流体が隙間を通る又は隙間から出てしまい、これにより隙間により閉じ込められた流体に関連する1つ以上の特性(例えば、圧力、容積、水分量、質量)における偏差を引き起こす。シール板の閉路を通って延在するアクセスポートは、実質的に密閉された介在する隙間を、閉路の外向き表面上に位置するポートコネクタに流体的に連結させる。ポートコネクタは、実質的に密閉された介在する隙間内の(正又は負)偏差を検出する任意の破損検出器(例えば、圧力センサ、圧力変換器、容積型流量センサ、又は水分量検出器)にインターフェースを提供し、偏差は実質的に密閉された介在する隙間により閉じ込められた流体の容積が変化したこと(つまり、流体が遮蔽体又は支持体を通過する又は周りを流れること)を示すように構成されている。好適な実施形態では、破損検出器の感度は、バルブの通常の動作中に隙間内に位置する流体の特性における「通常」の変動と認識されるものを考慮することにより誤った正偏差を避けるために、特定の状況での要求によってオペレータが調節し得る。この様な「通常の変化」は、例えば圧縮器の作動による圧力及び容積の変化、又は、隙間に閉じ込められた流体の温度の変化を含み得る。
【0017】
警告システムは、機械的に又は電子的に圧力センサに連結され、破損検出器による破損の検出に応じて視覚的又は音式警告を与え得る。また、破損検出器は、電子的にデータ通信ネットワークに連結され、破損の検出に応じて信号又はメッセージを配信するように構成され得る。圧力センサに加えて、破損検出器は、例えば、圧力伝送器、容積センサ、機械式スイッチ、水圧スイッチ、電子スイッチ、又は空圧スイッチを含み得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、シール板の閉路は、閉路を通過する複数のアクセスポートを含み、実質的に密閉された介在する隙間を閉路の外面に位置する単一のポートコネクタに流体的に連結させ得る。代替的に、閉路を通過する複数のアクセスポートは、実質的に密閉された介在する隙間を、閉路の1つ以上の外向き表面上に位置する複数のポートコネクタのそれぞれに流体的に連結させる役割を果たし得る。
【0019】
シール板は、遮蔽体の周縁遮蔽体領域の裏側を支持する剛性支持表面を提供する。バルブの締結具が締め付けられると、シール板は、遮蔽体の周縁領域の低温流れの動きが支持体へ低温逆流することを防ぐ。遮蔽体の周縁領域の逆流を防ぐことにより、シール板は外周シールビードがバルブ本体に向ってのみ移動することができるように外周シールビードの移動を制限し、これはシール性を向上させ、処理流体がバルブから外に漏れることを防ぐのに役立つ。また、シール板を使用することは、締結具を締め付けることにより印加される要求トルクを維持するバルブの能力を高める。これは、遮蔽体の外周遮蔽体領域が、締結具が締め付けられるにつれて軟質ゴム(EPDM)支持体クッション内へ逆方向に移動することができないためである。従って、シール板をダイヤフラムバルブ内に組み込むことは、周縁遮蔽体領域の性能を著しく向上させる。製品の漏れに関するバルブの信頼性は、バルブ動作又はメンテナンスに不利益をもたらすことなく高められる。
【0020】
シール板は、元の製造者によって遮蔽体と支持体との間に設置される、又は、代替的にはバルブ製造者若しくは修理者により提供された、エンドユーザ設置可能ダイヤフラムバルブ代替製品の部品として提供されさることが予測されよう。シール板は、例えばITT社のPure−Flo(登録商標)ワイヤ型ダイヤフラムバルブ(手動又は自動)、で1/2″から3″のサイズで使用され、テフロン(登録商標)遮蔽体がゴム支持体クッション(EPDM又は他)と共に使用され、テフロン(登録商標)遮蔽体が製品の漏れ汚染のために、密封を金属バルブ本体に対して提供する外周シールビードを有する。シール板は同様のダイヤフラム構成及びサイズを有するサンダースワイヤ型ダイヤフラムバルブと共に使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明の例示的かつ非限定的な実施形態及び変形、並びに様々な態様、特徴、及び利点は、本明細書の一部を構成し、例示的実施形態の描写を含む図を参照かつ使用する。図では、
【0022】
【図1A】図1Aは、先行技術であるウェアタイプのダイヤフラムバルブの断面図を示し、矢印はこれに関連する漏れ問題を示す。
【図1B】図1Bは、支持体に逆流した遮蔽体を有する同一の先行技術であるウェアタイプのダイヤフラムバルブの断面図を示し、矢印はこれに関連する漏れ問題を示す。
【図2】図2は、締結具でボンネットアセンブリとバルブ本体との間に固定されたシール板、遮蔽体及び支持体を有する、本発明の実施形態により構成された例示的なバルブの断面図を示す。
【図3】図3は、締結具でボンネットアセンブリとバルブ本体との間に固定されたシール板、遮蔽体及び支持体を有する、本発明の実施形態により構成された例示的なバルブの断面図を示す。
【図4A】図4Aは、本発明の実施形態に使用され得る例示的な支持体の平面図を示す。
【図4B】図4Bは、本発明の実施形態に使用され得る例示的な支持体の正面図を示す。
【図4C】図4Cは、本発明の実施形態に使用され得る例示的な支持体の(上から見た)正面斜視図を示す。
【図5A】図5Aは、本発明の1つの実施形態に使用され得る例示的なシール板の平面図を示す。
【図5B】図5Bは、本発明の1つの実施形態に使用され得る例示的なシール板の正面図を示す。
【図5C】図5Cは、本発明の1つの実施形態に使用され得る例示的なシール板の(上から見た)正面斜視図を示す。
【図6A】図6Aは、隆起したシールビード及び隆起した横シールビードを有し、本発明の実施形態に使用され得る例示的な遮蔽体の平面図を示す。
【図6B】図6Bは、隆起したシールビード及び隆起した横シールビードを有し、本発明の実施形態に使用され得る例示的な遮蔽体の正面図を示す。
【図6C】図6Cは、隆起したシールビード及び隆起した横シールビードを有し、本発明の実施形態に使用され得る例示的な遮蔽体の(上から見た)正面斜視図をそれぞれ示す。
【図7A】図7Aは、例示的な支持体と例示的な遮蔽体と組み合わされ(間に挟まれ)ている例示的なシール板を図示する。
【図7B】図7Bは、例示的な支持体と例示的な遮蔽体と組み合わされ(間に挟まれ)ている例示的なシール板を図示する。
【図7C】図7Cは、例示的な支持体と例示的な遮蔽体と組み合わされ(間に挟まれ)ている例示的なシール板を図示する。
【図8A】図8Aは、(トルクを与えられてない)従来のツーピースのダイヤフラムバルブのいくつかの部品の詳細な断面図を示す。
【図8B】図8Bは、(トルクを与えられた)従来のツーピースのダイヤフラムバルブのいくつかの部品の詳細な断面図を示す。
【図8C】図8Cは、本発明のいくつかの実施形態により構成された、(トルクを与えられてない)スリーピースのダイヤフラムバルブのいくつかの部品の詳細な断面図を示す。
【図8D】図8Dは、本発明のいくつかの実施形態により構成された、(トルクを与えられた)スリーピースのダイヤフラムバルブのいくつかの部品の詳細な断面図を示す。
【図9A】図9Aは、本発明の1つの実施形態に使用され得る別の例示的なシール板の平面図を示し、シーツ板は、シール板の閉路を通るアクセスポート及びポートコネクタを含む。
【図9B】図9Bは、本発明の1つの実施形態に使用され得る別の例示的なシール板の正面図を示し、シーツ板は、シール板の閉路を通るアクセスポート及びポートコネクタを含む。
【図9C】図9Cは、本発明の1つの実施形態に使用され得る別の例示的なシール板の(上から見た)正面斜視図を示し、シーツ板は、シール板の閉路を通るアクセスポート及びポートコネクタを含む。
【図10】図10は、アクセスポート、介在する隙間、及び破損検出器を取り付けるためのポートコネクタを示す、本発明の実施形態によるダイヤフラムバルブの断面図を示す。
【図11】図11は、図10のダイヤフラムバルブであって、破裂した遮蔽体及び破裂の中へ入り通過する処理流体、介在する隙間、アクセスポート及びポートコネクタを有する、ダイヤフラムバルブの別の実施形態を示す。
【図12A】図12Aは、本発明の特定の実施形態で使用することのできる電子式破損検出器の図を示す。
【図12B】図12Bは、本発明の特定の実施形態で使用することのできる電子式破損検出器の図を示す。
【図13】図13は、自動アクチュエータ、自動アクチュエータに接続した空圧管、シール板上のポートコネクタに接続した破損検出器、及び破損検出器に取り付けられた例示的なコンピュータネットワークを有する、本発明の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の特定の実施形態及び変形によって配置及び構成された装置及び方法の非限定的な例を、図を参照して以下に詳細に記載する。
【0024】
図1Aは、従来のウェアタイプのダイヤフラムバルブの主な部品を図示する断片図を含む。図1Bは、同一の従来のウェアタイプのダイヤフラムバルブの第2の断面図を含み、従来のバルブに通常関連する逆流及び漏れ問題を図示する。(単純且つ容易に理解できるように、図1Aで示す図中の部品のいくつかを示す参照符号は図1Bの図から省略されている。)記載がない限り、以下の記載はウェアタイプ及びストレートタイプのバルブに同様に当てはまることを理解されたい。
【0025】
従来のウェアタイプのダイヤフラムバルブは、通常図1A及び図1Bに示す基礎部分を含むが、構成の相対的なサイズ及び材料は特定の処理用途及びバルブを流れる特定の流体により異なり得る。図1A及び図1Bに示されるように、基礎部分はボンネットアセンブリ2、支持体4、遮蔽体6、バルブ本体8、バルブ本体8内の内部流路18を横切って配置されるほぼ垂直なワイヤ10、及び、遮蔽体6の中央領域がワイヤ10から反対に位置するように、ボンネットアセンブリ2とバルブ本体8との間の位置に支持体4及び遮蔽体6を固定する締結具12を含む。バルブ本体8は、流れが制御されている処理流体Fが内部流路18を通過することを可能にする、入口端14及び出口端16を有する。
【0026】
ボンネットアセンブリ2は、機械的連結22を介して遮蔽体6と連通する圧縮器20を備える。必ずしもそうではないが、通常、機械的連結22は単純な鉤、ねじ、若しくは他の金属、又は、一端が圧縮器20、他端が遮蔽体に取り付けられ、圧縮器20の移動と等しい割合で遮蔽体6を移動させるように配置され得るポリマー接続機構を備え得る。ボンネットアセンブリ2は、圧縮器20と連通するステムアセンブリ24及びハンドル26を更に備え、ステムアセンブリ24は、ハンドルを回転させると圧縮器20及び機械的連結22を択一的に引き上げる又は下げるように適応されている。横シールビード28は、バルブ本体8のウェア10から反対の遮蔽体6の中央領域を横断する。ハンドル26を回転させることにより圧縮器20及び機械的連結22を下げることにより、ウェア10に向って遮蔽体6の中央領域を曲げ、バルブ本体8の内部流路18を通る処理流体の流れを制限する。横シールビード28がワイヤ10と接触しウェア10に対して圧縮されると、内部流路18を流れる流体Fの流れは通常自然と止む。
【0027】
ステムアセンブリ24が圧縮器20を上げるようにハンドル26が操作されると、遮蔽体6は機械的連結22によりウェア10から離れるように引っ張られ、これにより処理流体Fが横シールビード28の底とウェア10の頂点との間の空間を通過することにより再びバルブ本体8の内部流路28を流れようにする。添付される図では、支持体4及び遮蔽体6はバルブ本体8の内部流路18の壁にある凸状(つまり、ウェア10に向って膨らむ)領域を形成することが示される。しかし、バルブが開位置にある場合、バルブは可撓性であるため、支持体4及び遮蔽体6は内部流路18の壁に凸状(つまり、ウェア10から外に膨らむ)領域を形成する傾向にあり、これにより、処理流体Fは遮蔽体6の処理流体に面する表面から最小の干渉で上へ流れ、ウェア10の頂点を越えて凸状領域を通りバルブ本体8の出口端16から外に出るようになる。
【0028】
遮蔽体6の外周を連続的に延在する、周縁遮蔽体領域30が存在する。周縁シール領域30は、バルブ本体8に隣接する遮蔽体6側にあり、支持体4に面する側から反対にある外周部が隆起したシールビード32を有する。ダイヤフラムバルブが組み立てられる場合、支持体4及び遮蔽体6は、周縁遮蔽体領域30上の外周部が隆起したシール32がバルブ本体8に対して圧縮されるように、ボンネットアセンブリ2とバルブ本体8との間に固定される。締結具12を下方に締め付けると、外周部が隆起した外周シールビード32はバルブ本体8により圧縮され、処理流体Fがバルブ本体8と遮蔽体6の周縁遮蔽体領域30との間の小さい空間を通過することにより、周辺に漏れることを防ぐのに役立つと考えられている。
【0029】
遮蔽体6の周縁遮蔽体領域30内の製品の漏れは、最初の一連の動きとしてバルブ締結部上に更なるトルクを印加することにより通常制御されてきた。しかし、オペレータはこの様な漏れを補正する又は防ぐために締結具12に非常に多くのトクルを頻繁に印加するので、時間が経つにつれて外周部が隆起したシールビード32がバルブ本体8により極度に圧縮され、外周部が隆起したシールビード32が平らになり、逆流し、これにより圧縮された平らな外周シールビード32に隣接する遮蔽体6の一部が同じ方向に移動してしまう。従来のバルブで使用される支持体4は、通常いくつかの型のゴム又はエチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)といった他のポリマーから構成されているため、外周部が隆起したシールビード32が逆流し、遮蔽体6の反対側をずらしてしまうことを防ぐための抵抗は相対的に殆どない。例えば、いくつかの場合及び図1Bに図示するような場合、外周部が隆起したシールビード32の逆流及びそれに伴う遮蔽体6の反対側のずれにより、支持体4に面する遮蔽体6の側面に、支持体4の表面を実際に貫通する膨らみ34を生成する。外周部が隆起したシールビード32の逆流や膨らみ34が支持体4を貫通することは望ましくなく、シール性に利益をもたらすものではない。これは、逆流及び貫通によって大きさが縮小し、バルブ本体8に対して圧縮された外周部が隆起したシールビード32の効力を激しく弱体化させ、通常は処理流体Fがバルブを脱出し、周辺へと漏れることにつながる。脱出する処理流体は矢印Lで図1Bに示す。
【0030】
図2及び図3は、本発明の1つの実施形態により構成されたダイヤフラムバルブの断面図を示す。図2における断面図は、側面から見た、つまり、内部流路を通る処理流体18の流れの方向に垂直な線に沿って見たダイヤフラムを示す一方で、図3は一端から見た、つまり、内部流路18を通る処理流体Fの流れの方向に平行な線に沿って見たダイヤフラムを示す。
【0031】
図2及び図3に示す図に図示されるように、本発明の実施形態は支持体4と遮蔽体6との間に挿入されているシール板5を提供する。シール板5は、遮蔽体の周縁遮蔽体領域30、より具体的には、遮蔽体6の周縁遮蔽体領域30上の外周部が隆起したシールビード34が、締結具12を締め付けた時に逆流する、又はそうでなければ支持体4へ移動することを防ぐ。逆流を防ぐことにより、シール板5はトルクが締結具12に印加された場合に、周縁遮蔽体領域30、及び、外周部が隆起したシールビード32の潜在的なずれをバルブ本体8に向けて制限する。トルクが締結具12に印加されている場合、周縁遮蔽体領域30及び/又は外周部が隆起したシールビード32は軟性支持体4へと逆方向に移動することができないため、締結具を締め付けることにより印加されるトルクはより効果的であり、締結具12は時間が経っても緩みにくくなる。従って、シール板5を用いることもまた、締結具12に印加されたトルクを維持するバルブの能力を高める。
【0032】
締結具12は、締結具が断面図に選択された特定の面に位置しないであろうことは当業者には明らかであっても、単に本発明の特定の実施形態がどのように組み立てられ、保持され得るかということの理解を高める目的で、図2及び図3に示す両方の断片図に含まれていることを留意されたい。実際、使用された締結具の位置及びタイプは特許請求される発明の範囲にとって重要ではないことは明らかであろう。本発明と共に用いることができる締結具の非制限的な例は、例えば、ねじ、ナット、ボルト、鋲、留め金、鉤、ピン、釘、ラッチ、ナット及び溶接を含み得る。のり、エポキシ樹脂、又はセメント等の接着剤は、本発明の特定の実施形態において部品を接合、締結及び固定するために使用され得る。
【0033】
図4A、図4B及び図4Cは、本発明のいくつかの実施形態に使用され得る支持体4の平面図、正面、及び(上から見た)正面斜視図をそれぞれ示す。通常、支持体4はエチレンプロピレンジエン(EPDM)等のばねの様なエラストマーから構成されるので、実際に支持体「クッション」と呼ばれることもある。図4A、図4B及び図4Cに示されるように、支持体4は周縁支持体領域42に囲まれた可撓性中央支持体領域40を備える。通常、中央支持体領域40は、圧縮器20(図示せず)の移動に比例して周縁支持体領域42の上方及び下方に曲がる。中央支持体領域40は、(図2及び図3を参照して上述した)機械的連結22等の機械的連結を通過させるように適応された穴46を中央に含む。図2及び図3に示されるように、機械的連結22の一端は圧縮器20に接続しており、機械的連結22のもう一方の端は遮蔽体6に連結しており、機械的連結22の中央部分は穴46を通過する。
【0034】
図2及び図3に示し、図5及び図7を参照してより詳細に示されているように、支持体4の周縁支持体領域42は、支持体4の外周に全体的に延在する実質的に平坦な領域を備え、これはボンネットアセンブリ2上のフランジとシール板5の閉路52との間に堅くぴったりとはまるように適応されている。支持体4の周縁支持体領域42は、締結具(例えば、ボルト、ねじ、又はピン)を通過させるように適応された複数の穴44を含み、これにより、可撓性中央支持体領域40の移動又は適用範囲を妨害することなく、支持体4の周縁支持体領域42をボンネットアセンブリ2、シール板5、遮蔽体6及びバルブ本体8にしっかりと固定する(図2参照)。
【0035】
装置内の締結具の数、タイプ、及び位置は本発明の重要な態様ではない。それゆえ、支持体4内に複数の穴44があったとしても、正確な数及び位置は重要な要素ではない。更に、支持体4は、図中で実質的に円形の中央支持体領域40を有する実質的に長方形の構造を含むと示されるが、支持体の全体の幾何学的形状及び中央支持体領域40の形状は、ダイヤフラムバルブの特定のサイズ、形状、及び幾何学的形状の部品又は問題の処理用途と使用するのに適すると考えられるあらゆる形状から由来又は形成され得ることが理解されよう。支持体4の構成物に適する材料は、これらに限定されないものの、ゴム、エチレンプロピレンジエン(EDPM)及びエチレン‐プロピレン(EPM)等のエチレンプロピレン共重合体、並びにバイトン(登録商標)等のヘキサフルオロプロピレン‐フッ化ビニリデンを含むあらゆるエラストマーを含む。
【0036】
図中には示していないが、締結具に対応する穴がボンネットアセンブリ2及びバルブ本体8内に位置している点を留意された。バルブの様々な部品が組み立てられる際に、これらの穴は、バルブの部品を下方に締め付け、周辺への処理流体の漏れを止めるのに十分なバルブシール性を確保するように、4つのボルト、ねじ、ピン、鉤、又は留め金の挿入のために位置合わせし、挿入を可能にしている。他の実施形態では、穴のサイズ及び構成は、使用される特定の締結具及びバルブのサイズ及び形状要求に適応している。
【0037】
図5A、図5B及び図5Cは、本発明の特定の実施形態に使用され得るシール板の平面図、正面図、及び(上から見た)正面斜視図をそれぞれ示す。図5Aに最もよく示される様に、シール板5は、通常閉路52に取り囲まれた開口50を備える。必ずしもそうではないが、通常、シール板5は締結具(例えば締結具12)を通過させる様に構成された複数の穴54も備えている。支持体4と同様に、締結具を収容するための複数の穴54があったとしても、その数、タイプ、位置もまた重要ではない。更に、シール板5の閉路52は、図中で実質的に円形の中央開口50を取り囲む実質的に長方形の構造を含むと示されるが、閉路52及び開口50は、特定のバルブの幾何学的形状又は処理用途と使用するのに最も適すると考えられるあらゆる他の3次元幾何学形状から形成され、これに限定されないが、あらゆる他の多角形又は楕円体から形成され閉路及び開口を含み得ることが理解されよう。
【0038】
シール板5は、例えば304L、306L、316L、及びAL6XN(24%のニッケル及び6.3%のモリブデン含有量)を含むステンレス鋼、例えばハステロイC‐22(ニッケルクロムモリブデン合金)等の金属、及びチタン等の様々な剛性材料から構成され得る。いくつかの例では、材料が処理部品及び処理条件と適合し、支持体4に使用された材料よりも剛性が高ければ、繊維強化ポリマー組成物を使用してよい。必ずしもそうではないが、好適にはシール板5は、遮蔽体6を構成するために使用された材料よりも剛性の高い材料から作られる。
【0039】
閉路52の厚さ及び閉路52に取り囲まれた開口50の直径は、使用されるダイヤフラムバルブの他の部品の特定形状又は要件によって変化し、バルブの通常の動作中に支持体の中央支持体領域40又は遮蔽体6の中央遮蔽体領域60の移動又は適用範囲を干渉する又は妨害するほど厚さが大きくなく、直径が小さくなければよい。シール板厚さは、適切なバルブ動作及びバルブ閉鎖が維持される一方で、適当な支持体支持を遮蔽体6の周縁遮蔽体領域における外周部が隆起したシールビード32に与えるのに十分な剛性を有することを確実にするように選択される。以下により詳細に記載するように、シール板5の閉路52の厚さは、開口50から閉路52の外向き表面へと延在する1つ以上のアクセスポート(又はチャネル)を収容するようにも変化し得る。
【0040】
図6A、図6B及び図6Cは、本発明のいくつかの実施形態で使用され得る遮蔽体6の平面図、正面図、及び(上から見た)正面斜視図をそれぞれ示す。図示されるように、遮蔽体6は周縁遮蔽体領域62により囲まれた中央遮蔽体領域60を備える。中央遮蔽体領域60は、例えば支持体4の中央支持体領域40内の穴46を通過する機械的連結22(図6A〜図6Cでは図示せず)により中央遮蔽体領域60に接続された圧縮器20(圧縮器20も図6A〜図6Cで図示せず)の移動に比例して、周縁遮蔽体領域62の上方及び下方に曲がるように構成されている。遮蔽体6の周縁遮蔽体領域62は、遮蔽体6の外周に全体的に延在する実質的に平坦な領域を備え、これはシール板5の閉路52とバルブ本体8のフランジとの間に堅くぴったりとはまるように適応されている。遮蔽体6の周縁遮蔽体領域62は、締結具(例えば、ボルト、ねじ、又はピン)を通過させるように適応された複数の穴66を含み、これにより、遮蔽体上の可撓性中央遮蔽体領域60の移動又は適用範囲を妨害することなく、遮蔽体6の周縁遮蔽体領域62をボンネットアセンブリ2、支持体5、シール板5の閉路52及びバルブ本体8にしっかりと固定する(図2参照)。
【0041】
遮蔽体6の外周遮蔽体領域62は、外周遮蔽体領域62の周り全体に連続的に通る外周部が隆起したシールビード32、及び、遮蔽体6の中央遮蔽体領域60の中央を横切って通る横シールビード28を更に備える。上述するように、処理流体が遮蔽体6とバルブ本体8との間の小さい空間を通過することにより、内部流路18から外に出て外部周辺へ漏れることを防ぐような位置に締結具がある場合、シールビード32は、バルブ本体8に対して圧縮されるように構成されている。ダイヤフラムバルブが閉位置にある場合、遮蔽体6上の横シールビード28は、処理流体Fがバルブ本体8の出口ポート16から流出することを防ぐ密着したシールを形成するために、バルブ本体8の内部流路18内のワイヤ10と合致し、ワイヤに対して圧縮するように構成されている(図2及び図3参照)。
【0042】
遮蔽体6の構成に適切な材料は、これらに限定されないが、天然ゴム、ネオプレーン(2‐クロロ‐1、3‐ブタジエン)、ハイプロン(登録商標)(クロロスルホン化ポリエチレン)、EPDM(エチレン‐プロピレンジエン)、EPM(エチレン‐プロピレン)、シリコーン、テフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン)及び合成ゴムを含む。可撓性遮蔽体6及び支持体4に特に有用な材料の組み合わせは、それぞれテフロン(登録商標)及びEPDMである。
【0043】
図7A、図7B及び図7Cの図は、例示的なシール板5が、本発明の実施形態によるスリーピースのダイヤフラムを形成するためにどのように支持体4及び遮蔽体6と組み合わされているか(つまり、間に挟まれているか)を図示する。図7A及び図7Bに示されるように、シール板5の閉路52が支持体4の周縁支持体領域42と遮蔽体6の周縁遮蔽体領域62との間に挟まれるように、また、支持体4の中央支持体領域40がシール板5の開口5の面を通過し、遮蔽体60の中央遮蔽体領域60の頂点により形成された凸面に止まるように、支持体4、シール板5及び遮蔽体6は互いに隣接して位置決めされている。一旦スリーピースのダイヤフラムがこの様に組み立てられると、例えば図2及び図3に示されるように、締結具(例えば締結具12)により、又はのり若しくはセメント等の接着剤により、ボンネットアセンブリ2とバルブ本体8との間は固定され得る。ハンドル26及びステム24がバルブを開くために圧縮器20を引き出すように操作されると、支持体4の中央支持体領域40及び遮蔽体6の中央遮蔽体領域60の両方が、図7Cで点線及び矢印で示される様に開口50の面を支え、この面を介して圧縮器20により引っ張られ、より多くの処理流体Fが内部流路18を通って流れることを可能にする(図7Cで図示せず)。
【0044】
図8A及び図8Bは、(トルクを与えられてない又はトルクを与えられた)従来のツーピースのダイヤフラムバルブのいくつかの部品の詳細な断面図を示す一方で、図8C及び図8Dは、本発明のいくつかの実施形態により構成された、(トルクを与えられてない又はトルクを与えられた)スリーピースのダイヤフラムバルブのいくつかの部品の詳細な断面図を示す。まず図8Aでは、トルクを与えられていない(つまり、圧力を印加されてない)状況において、遮蔽体6上の外周部が隆起したシールビード32がボンネットアセンブリ2、支持体4とバルブ本体8との間に位置決めされていることがわかるであろう。この配置の目的は、流体が外部周辺に漏れることを防ぐために、外周部が隆起したシールビード32に遮蔽体6とバルブ本体8との間に適当な密封を形成させることである。しかし、図8Bに示される様に、締結具を締め付けることによりトルクが与えられると外周部が隆起したシールビード32は完全性を失い始め、遮蔽体の一部33を支持体4へ逆流させ、これにより遮蔽体6とバルブ本体8との間の密封を弱体化させ、流体を外部周辺へと漏らしてしまう。おそらく、この漏れはバルブのオペレータがバルブ上の締結具に更なるトルクを印加することを促進し、これは単に遮蔽体6の外周部が隆起したシールビード32のより多くの部分を支持体4へと逆流させ、一部33の更なる逆流及び更なる外部漏れが引き起こされるだけである。
【0045】
遮蔽体6の一部33の逆流は、いつも即時に発生するとは限らない。締結具を締め付けることによりトルクが与えられると、外周部が隆起したシールビード32は、時間が経つにつれて遮蔽体6を構成するために使用した材料が低温流れになる点に圧力を加え得る。この現象は「低温流れ」と呼ばれる。低温流れは、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)遮蔽体が使用される場合に特に広く認められる。
【0046】
図8C及び図8Dは、本発明の利点の1つを図示する。図8Cに示される様に、シール板5は支持体4及び遮蔽体6の両方の剛性よりも大きい剛性を有し、シール板は、支持体4及び遮蔽体6が締結具によりボンネットアセンブリ2とバルブ本体8との間に固定される前に、支持体4及び遮蔽体6の間に入れられる。所定の場所にシール板5がある場合、図8Dに最もよく示されるように、外周部が隆起したシールビード32のいずれの部分も、外周部が隆起したシールビード32に隣接する、又はその上方、若しくは下に位置する遮蔽体6のどの部分も、遮蔽体6に対して作用するトルク及び/又は圧縮力が増えることにより支持体4へ押し入られることはない。それ故、相対的に剛性の高いシール板5により、外周部が隆起したシールビード6の逆流は支持体4へ流れることが防がれるので、外周部が隆起したシールビード32はその完全性をよりよく維持する。従って、剛性シール板5を導入することによって、逆流問題は解消され、シール板5は、遮蔽体6とバルブ本体8との間のより広範囲の優れたシールを可能にした。とりわけ、本発明の実施形態及び変形は、外周部が隆起したシールビードが存在しない場合であっても、外周遮蔽体領域の低温流れが支持体へ入ることを防ぐことができる。
【0047】
本発明のある実施形態は、漏れ検出機能を有するダイヤフラムバルブも提供し、この機能は、破れ、破損、穴若しくは裂け目、又は内部漏れを引き起こし得る他の物理的完全性の問題について遮蔽体及び支持体を物理的に検査するのにバルブを解体する必要がない。この機能を達成するために、アクセスポートはシール板の閉路を通って機械で穴を開けられて、遮蔽体6と支持体4との間の隙間に存在する流体の特定の特性(例えば、圧力、容積又は水分量レベル)が検出及び測定され得るチャネルを提供しており、チャネルは以下アクセルポートと呼ぶ。通常、隙間内の流体の特性における実質的な偏差は、遮蔽体6内の故障や、潜在的に処理流体又は周辺の汚染を示す。図9A、図9B及び図9Cは、この様なシール板の1つの実施形態の頂面直角図、前面直角図、及び(上から見た)前面斜視図をそれぞれ示す。
【0048】
図9A〜図9Cに示されるように、シール板9は、図5A〜5Cのシール板5のように、閉路92に取り囲まれた開口90及び締結具(例えば図2及び図3の締結具12)を通過させるように構成された複数の穴94を備える。しかし、シール板5と異なり、シール板9は、閉路92を通って延在するアクセスポート91を更に備え、これにより開口90に接続するチャネルを閉路92の外向き表面92上に位置するポートコネクタ93に接続するチャネルを提供する。以下により詳細に記載するように、アクセスポート91は、ポートコネクタ93をダイヤフラムの遮蔽体6と支持体4との間に存在する介在する隙間に流体的に接続するように構成されている。ポートコネクタ93は、別個の着脱可能な部品を備えているように図9Cで示されるが、本発明のいくつかの実施形態では、ポートコネクタは、これらに限定されないが、ねじ式又は非ねじ式穴、蛇口、又はジャッキを含む全体的に異なる構成又は配置を備え、閉路92の外向き表面95から突出しても突出しなくてもよく、外向き表面95に恒久的に取り付けられても取り付けられなくてもよいことを理解されたい。しかし、好適な実施形態では、ポートコネクタ95は閉路92内に統合された又は取り付けられた標準コネクタを備え、圧力センサ等の破損検出器にインターフェース(図示せず)を迅速且つ容易に取り付け、接続又は挿入される(つまり、適所に「嵌る」)ことを可能にする。更に好適には、ポートコネクタ93は、破損検出器へのインターフェースが取り付けられていない又は使用されていない間は、閉じて密封されたままであり、破損検出器へのインターフェースの取り付けられる又は使用されると自動的に開くように構成されている。好適なポートコネクタの非制限的な例には、例えばスウェージロック(登録商標)社の(QCシリーズ、QMシリーズ及びQTMシリーズ)のクイックコネクタ(www.swagelok.com)が含まれる。
【0049】
図10は、本発明の1つの実施形態による漏れ検出機能を有するダイヤフラムバルブの例として断面図を示す。図10に示されるように、ダイヤフラムバルブ100は、ボンネットアセンブリ2、バルブ本体8、周縁遮蔽体領域30を有する遮蔽体6、周縁支持体領域40を有する支持体4、閉路92により取り囲まれた開口90を有するシール板9、並びに遮蔽体6、及び支持体4及びシール板9をボンネットアセンブリ2とバルブ本体8との間で固定するための1つ以上の締結具(図10では図示せず)を備える。シール板9の閉路92は、遮蔽体6の周縁遮蔽体領域62と支持体4の周縁バッキグ領域42との間に位置する。実質的に密閉した介在する隙間96は支持体4、閉路92及び遮蔽体6の間に位置し、囲まれており、流体の容積を閉じ込めている(理解を容易にするために閉じ込められた流体は図10で図示せず)。アクセスポート91は、シール板9の閉路92を通って延在し、実質的に密閉した介在する隙間96を閉路92の外向き表面上に位置するポートコネクタ93に流体的に連結する。
【0050】
この実施形態では、ポートコネクタ93は、例えば圧力、容積、水分量、又は質量偏差といった、実質的に密閉した介在する隙間96に閉じ込められた流体に関連する1つ以上の特性における偏差を検出するために取り付けることができる任意選択の破損検出器(図10では図示せず)にインターフェースを提供するように構成されている。とりわけ、外周支持体領域42と外周シール領域62との間に置かれた閉路92の位置は、周縁遮蔽体領域62(及びその上の任意の外周シールビード)が外周支持体領域42へ入ることを防ぐ。
【0051】
図11は、図10のダイヤフラムバルブ100の別の断面図を示す。しかし、図11では遮蔽体6内に破裂があり、この破裂により処理流体Fが破裂の中へ入り通過し、支持体4の外周支持体領域42、遮蔽体6の外周遮蔽体領域62及びシール板9の閉路92に囲まれた実質的に密閉した介在する隙間96に侵入することがわかるであろう。実質的に密閉した介在する隙間96は、アクセスポート91を介してポートコネクタ93に流体的に接続しているため、破裂が発生する前に、実質的に密閉した介在する隙間96内に閉じ込められた流体の少なくとも一部の容積をアクセスポート91及びポートコネクタ93を介してダイヤフラムバルブ100の外へ出す。いずれの場合でも、実質的に密閉した介在する隙間96に入る処理流体Fは、介在する隙間96における圧力及び容積偏差の原因となってしまう。破損検出器(図11では図示せず)は、例えば圧力センサ、圧力スイッチ、圧力伝送器又は容積型流量センサを備え、ポートコネクタ93に取り付けられ、圧力及び容積偏差を検出するように適切に調整されると、破損が発生したことを示す信号が人間のオペレータ、警告装置、又はデータ通信ネットワークへと送信される。本発明の実施形態における破損検出器として使用するのに適した圧力センサは、例えば、ローズマウント3051Cを含み、これは米国ミネソタ州チャハッセンのあるエマソン・プロセス・マネジメント社(www.emmersonprocess.com)のローズマウント測定部門から入手可能である。
【0052】
図12A及び図12Bは、本発明の特定の実施形態によるシール板9及びシール板9に取り付けることができる電子破損検出器98の図を示す。図12Aに示されるように、電子破損検出器98は、シール板9の閉路92の外向き表面上に位置するポートコネクタ93に取り付けられている。図12Bに最もよく示されるように、シール板9の閉路92は、開口90を取り囲んでいる。(図7A及び図7Bで示されるように)支持体4、シール板9及び遮蔽体6が組み立てられ、(図10及び図11で示されるように)ボンネットアセンブリとバルブ本体との間に固定される場合、支持体4及び遮蔽体6の中央領域は、バルブが択一的に開閉すると、開口90の面の前後で曲がるように位置決めされる(図7C参照)。閉路92は、締結具を収容するための複数の穴94も備える。閉路92は、開口90からポートコネクタ93へと延在するアクセスポート91を更に備え、支持体4と遮蔽体6との間に位置する隙間を破損検出器98に流体的に連結させる。
【0053】
図12は、シール板9の閉路92上のポートコネクタ93に接続した例示的な電子破損検出器98の更なる詳細を提供する。図12Bに示されるように、電子破損検出器98は通常、アクセスポート91、シール板9の閉路92、支持体4及び遮蔽体6により画定された実質的に密閉された空間内の、圧力における負又は正偏差により作動されるスイッチSを備える。スイッチSは、閃光等の視覚的警告A1及び/又はサイレン等の音式警告に電子的に連結しており、いずれの警告も圧力偏差が検出されると作動するように構成されている。電池等の電源Bは、図12Bに示されるように検出器98により包囲されてもよく、電源は検出器の外側にあってもよい。信号ループ又は信号装置Gは、データ通信ネットワーク又は制御パネル(図示せず)等の外部制御システムと通信する。
【0054】
遮蔽体6又は支持体4の破損又は破裂が発生すると、介在する隙間内の圧力変化により、圧力スイッチSは電源Bにより電力供給される局地警告A1及びA2を作動させる回路を閉じる。外部信号ループ又は信号装置Gが動作可能であると、破損が発生したことを示す信号は、処理の監督者、オペレータ、又はメンテナンス技術者に配信するために外部制御システム又はパネルと通信する。
【0055】
とりわけ、アクセスポート91は、アクセスポート91が閉路92上の外向き表面及び開口90の両方と交わる、閉路92内のあらゆる位置又は角度で配置され得る。従って、開口90の中央がある場合、アクセスポート91はこの中央を通過する線上に又は線と平行に位置するという要件はない。更に、アクセスポートが閉路92を通る実施的な線形構造を備えるという要件もない。つまり、アクセスポートとしての役割を果たす導管又はチャネルは、閉路92の周り又は閉路を通って回転し、螺旋状に動き、角度が付き、又は曲がり得る。特定の状況において、同一のバルブで複数アクセスポート及び/又は複数のポートコネクタを利用することが必要又は望ましいことも予想されよう。アクセスポート及び/又は閉路のこの様な代替の構造は、請求される発明の範囲外であるとは考えられない。
【0056】
上述した図及び図表では、本発明の実施形態はバルブを開閉するように圧縮器を作動させる手動機構(つまり、回転ハンドル26に連結したステムアセンブリ24)を使用して図示され記載されている。しかし、本発明の実施形態は、圧縮器が空気圧又は油式アクチュエータといった自動手段により作動させられるダイヤフラムバルブにおいても有益に使用及び適用することができることに留意されたい。図13は、本発明のまた別の実施形態により構成された空気圧作動式ダイヤフラムバルブ200を示す。図13に示されるように、空気圧作動式ダイヤフラムバルブ200は、支持体4、シール板9及び遮蔽体6を備え、これら全ては締結具12によりボンネットアセンブリ3とバルブ本体8との間に固定されている。ボンネットアセンブリ3は、ボンネットアセンブリ3内部のアクチュエータの中に空気圧を与える空気圧チューブ10に連結している。
【0057】
シール板9は支持体4より剛性が強く、また、好適には遮蔽体6より剛性が強く、締結具12によりトルクが与えられる(又は過度のトルクが与えられる)ことにより遮蔽体6のあらゆる部分が支持体4へ逆流することを防ぐために、シール板9は支持体4と遮蔽体6との間に位置する。図13では確認できないが、支持体4と遮蔽体6との間に位置する実質的に密閉した介在する隙間は、シール板9を通ってポートコネクタ93から実質的に密閉した介在する隙間へと延在するアクセスポート(図示せず)により、シール板9の外向き表面上に位置するポートコネクタ93に流体的に連結している。
【0058】
(図12Bを参照してより詳細に上述した)検出器98は、インターフェースコード101を介してポートコネクタ98に取り付けられている。そして、周知の方法によると、検出器98は図示するようにデータ通信ネットワーク内のコンピュータシステム103に連結し、検出器98が発生する信号及び警告を人間のオペレータや、制御パネル、ラップトップ、ハンドヘルドコンピュータ、プリンタ及び電話システム等のデータ通信ネットワークに接続された他の装置へと配信することを可能にする。
【0059】
本発明によるダイヤフラムバルブの様々な部品を構成する材料の選択は、部品が受ける処理条件(化学曝露、運転温度、運転圧力)に関する材料の性能評価に基づき得る。バルブ本体及びボンネットアセンブリを構成する材料の典型的な例は、これらに限定されないが、304L、306L、316L、及びAL6XN(24%のニッケル及び6.3%のモリブデン含有量)等のステンレス鋼、ハステロイC‐22(ニッケルクロムモリブデン合金)等の金属、及びチタン等を含む。
【0060】
本発明の例示的実施形態、使用及び利点はある程度の具体性を持って記載したが、本明細書に記載するように、本発明の明細書及び実施を考慮して、以下の特許請求の範囲及びその等価物によってのみ限定されることを意図した本発明の精神又は範囲を逸脱することなく、代替及び修正がなされることは当業者に明らかである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボンネットアセンブリと、
バルブ本体と、
周縁遮蔽領域を有する遮蔽体と、
周縁支持領域を有する支持体と、
閉路に取り囲まれた開口を備えるシール板と、
前記シール板の前記閉路が前記周縁遮蔽領域と前記周縁支持領域との間に位置するように、前記遮蔽体、前記支持体、及び前記シール板を前記ボンネットアセンブリと前記バルブ本体との間に固定するための1つ以上の締結具と、を備え、
これにより、前記シール板の前記閉路は、前記1つ以上の締結具の動作により前記周縁遮蔽体領域上に作用する圧縮力にかかわらず、前記周縁遮蔽領域が前記周縁支持領域へ流入することを防ぐ、
ダイヤフラムバルブ。
【請求項2】
前記周縁遮蔽領域は外周部が隆起したシールビードを備え、
前記シール板の前記閉路は、前記1つ以上の締結具の動作により前記外周部が隆起したシールビード上に作用する前記圧縮力にかかわらず、前記周縁遮蔽領域上の前記外周部が隆起したシールビードが前記周縁支持体領域へ流入することを更に防ぐ、
請求項1に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項3】
前記シール板の前記閉路は、前記周縁支持領域の剛性よりも大きい剛性を有する、請求項1に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項4】
前記シール板の前記閉路は、前記周縁遮蔽領域の剛性よりも大きい剛性を有する、請求項1に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項5】
前記シール板の前記閉路は、前記周縁支持領域及び前記周縁遮蔽領域の両方の剛性よりも大きい剛性を有する、請求項1に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項6】
前記遮蔽体と前記支持体との間に位置する実質的に密閉された介在する隙間と、
前記実質的に密閉された介在する隙間内に位置する流体と、
前記シール板の前記閉路の外向き表面上に位置するポートコネクタと、
前記シール板の前記閉路を通って、前記実質的に密閉された介在する隙間を少なくとも1つの前記ポートコネクタに流体的に連結させるアクセスポートと、を更に備え、
前記ポートコネクタは、前記実質的に密閉された介在する隙間内に位置する前記流体に関連する特性の偏差を検出する破損検出器に、インターフェースを提供するように構成されている、請求項1に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項7】
前記特性は前記流体の圧力であり、
前記破損検出器は、圧力センサ、圧力変換器、又は圧力伝送器の中の少なくとも1つを備える、請求項6に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項8】
前記特性は前記流体の容積であり、
前記破損検出器は容積型流量センサを備える、請求項6に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項9】
前記特性は前記流体の水分含有量であり、
前記破損検出器は水分検出器である、請求項6に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項10】
前記特性は前記流体の質量である、請求項6に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項11】
前記破損検出器を更に備える、請求項6に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項12】
前記破損検出器に連結され、前記圧力センサによる前記圧力偏差の検出に応じて視覚的又は音式警告を与えるように構成された警告システムを更に備える、請求項11に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項13】
前記破損検出器に連結され、前記破損検出器による前記圧力偏差の検出に応じて警告を発生させるように構成されたデータ通信ネットワークを更に備える、請求項11に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項14】
前記破損検出器は、機械式スイッチ、油圧スイッチ、電子スイッチ、及び空圧スイッチの少なくとも1つを備える、請求項13に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項15】
前記シール板の前記閉路は、前記閉路を通って、前記実質的に密閉された介在する隙間を前記ポートコネクタに流体的に連結させる複数のアクセスポートを更に備える、請求項6に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項16】
前記シール板の前記閉路は1つ以上の外向き表面上に位置する複数のポートコネクタを更に備え、
前記複数のアクセスポートは、それぞれ、前記複数のポートコネクタに接続している、請求項15に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項17】
前記支持体はエラストマーから構成されている、請求項1に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項18】
前記遮蔽体はポリマーから構成されている、請求項1に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項19】
前記遮蔽体は、天然ゴム、ネオプレーン(2‐クロロ‐1、3‐ブタジエン)、ハイプロン(登録商標)(クロロスルホン化ポリエチレン)、EPDM(エチレンプロピレンジエン)、EPM(エチレン‐プロピレン)、シリコーン、テフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン)及び合成ゴムからなるグループから選択された材料から構成されている、請求項1に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項20】
前記支持体は、ゴム、エチレンプロピレンジエン(EPDM)及びヘキサフルオロプロピレン‐フッ化ビニリデンからなるグループから選択された材料から構成されている、請求項1に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項21】
前記支持体はエチレンプロピレンジエン(EPDM)から構成され、前記遮蔽体はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から構成されている、請求項1に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項22】
ボンネットアセンブリと、
バルブ本体と、
周縁遮蔽領域を有する遮蔽体と、
周縁支持領域を有する支持体と、
閉路に取り囲まれた開口を備えるシール板と、
前記シール板の前記閉路が前記周縁遮蔽領域と前記周縁支持領域との間に位置するように、前記遮蔽体、前記支持体、及び前記シール板を前記ボンネットアセンブリと前記バルブ本体との間に固定するための1つ以上の締結具と、
前記遮蔽体と前記支持体との間に位置する実質的に密閉された介在する隙間と、
前記シール板の前記閉路の外向き表面上に位置するポートコネクタと、
前記シール板の前記閉路を通って、前記実質的に密閉された介在する隙間を前記ポートコネクタに流体的に連結させるように構成されたアクセスポートと、を備え、
前記ポートコネクタは、前記遮蔽体内の破損を検出する破損検出器にインターフェースを提供するように構成されている、
ダイヤフラムバルブ。
【請求項23】
前記破損検出器は、前記実質的に密閉された介在する隙間内の圧力偏差を検出する、請求項22に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項24】
前記実質的に密閉された介在する隙間は流体の容積を閉じ込め、
前記破損検出器は前記実質的に密閉された介在する隙間により閉じ込められた容積内の変化を検出する、請求項22に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項25】
前記シール板の前記閉路は、前記1つ以上の締結具の動作により前記周縁遮蔽領域上に作用する圧縮力があっても、前記周縁遮蔽領域が前記周縁支持領域を貫通すること防ぐように構成されている、請求項22に記載のダイヤグラフバルブ。
【請求項26】
前記周縁遮蔽領域は外周部が隆起したシールビードを備え、
前記シール板の前記閉路は、前記1つ以上の締結具の動作により前記外周シールビード上に作用する前記圧縮力があっても、前記外周部が隆起したシールビードが前記支持体の前記周縁支持領域へ逆流すること防ぐように構成されている、請求項25に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項27】
前記シール板の前記閉路は、前記支持体の前記周縁支持領域の剛性よりも大きい剛性を有する、請求項25に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項28】
前記シール板の前記閉路は、前記周縁遮蔽領域の剛性よりも大きい剛性を有する、請求項25に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項29】
前記シール板の前記閉路は、前記支持体の前記周縁支持領域及び前記周縁遮蔽領域の両方の剛性よりも大きい剛性を有する、請求項25に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項30】
前記破損検出器を更に備える、請求項22に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項31】
前記破損検出器に取り付けられ、前記破損検出器による前記破損の検出に応じて視覚的又は音式警告を与えるように構成された警告システムを更に備える、請求項30に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項32】
前記破損検出器に連結され、前記破損検出器による前記破損の検出に応じて警告を発生させるように構成されたデータ通信ネットワークを更に備える、請求項30に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項33】
前記破損検出器は、圧力センサ、圧力変換器、圧力伝送器、容積型流量センサ、水分量検出器、機械式スイッチ、油圧スイッチ、電子スイッチ、及び空圧スイッチの少なくとも1つを備える、請求項30に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項34】
前記シール板の前記閉路は、前記閉路を通って、前記実質的に密閉された介在する隙間を前記ポートコネクタに流体的に連結させる複数のアクセスポートを更に備える、請求項22に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項35】
前記シール板の前記閉路は1つ以上の外向き表面上に位置する複数のポートコネクタを更に備え、
前記複数のアクセスポートは、それぞれ、前記複数のポートコネクタに接続している、請求項34に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項36】
前記支持体はエラストマーから構成されている、請求項22に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項37】
前記遮蔽体はポリマーから構成されている、請求項22に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項38】
前記遮蔽体は、天然ゴム、ネオプレーン(2‐クロロ‐1、3‐ブタジエン)、ハイプロン(登録商標)(クロロスルホン化ポリエチレン)、EPDM(エチレンプロピレンジエン)、EPM(エチレン‐プロピレン)、シリコーン、テフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン)及び合成ゴムからなるグループから選択された材料から構成されている、請求項22に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項39】
前記支持体は、ゴム、エチレンプロピレンジエン(EPDM)及びヘキサフルオロプロピレン‐フッ化ビニリデンからなるグループから選択された材料から構成されている、請求項22に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項40】
前記支持体はエチレンプロピレンジエン(EPDM)から構成され、前記遮蔽体はポリテトラフルオロエチレンから構成されている、請求項22に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項41】
本体と、
第1面及び第2面を有する可撓性ダイヤフラムであって、中央部と、前記中央部を囲む周縁部と、前記周縁部上で連続的に延在する隆起したシールビードとを有する前記可撓性ダイヤフラムの第1面と、を備え、前記ダイヤフラムの第1面は前記本体に接触している、可撓性ダイヤフラムと、
第1面及び第2面、並びに中央開口を有する剛性シール板であって、前記中央開口は前記可撓性ダイヤフラムの前記中央部が前記剛性シール板の面を通って曲がるように適応されており、前記可撓性ダイヤフラムの前記第2面は、前記剛性シール板の第1面と接触している、剛性シール板と、
第1面及び第2面有する支持体クッションであって、前記支持体クッションの前記第1面は前記剛性シール板の前記第2面と接触している、支持体クッションと、
ボンネットアセンブリであって、前記ボンネットアセンブリは圧縮器及びステムアセンブリを収納し、前記支持体クッションの前記第2面は前記ボンネットアセンブリと接触している、ボンネットアセンブリと、を備え、
前記可撓性ダイヤフラムの前記周縁部、前記シール板、及び前記支持体クッションは、前記本体と前記ボンネットアセンブリとの間に位置決めするように適応されており、前記可撓性ダイヤフラムは前記圧縮器及び前記バルブステムアセンブリにより与えられる作動力に応じて動作可能である、
ダイヤフラムバルブ。
【請求項1】
ボンネットアセンブリと、
バルブ本体と、
周縁遮蔽領域を有する遮蔽体と、
周縁支持領域を有する支持体と、
閉路に取り囲まれた開口を備えるシール板と、
前記シール板の前記閉路が前記周縁遮蔽領域と前記周縁支持領域との間に位置するように、前記遮蔽体、前記支持体、及び前記シール板を前記ボンネットアセンブリと前記バルブ本体との間に固定するための1つ以上の締結具と、を備え、
これにより、前記シール板の前記閉路は、前記1つ以上の締結具の動作により前記周縁遮蔽体領域上に作用する圧縮力にかかわらず、前記周縁遮蔽領域が前記周縁支持領域へ流入することを防ぐ、
ダイヤフラムバルブ。
【請求項2】
前記周縁遮蔽領域は外周部が隆起したシールビードを備え、
前記シール板の前記閉路は、前記1つ以上の締結具の動作により前記外周部が隆起したシールビード上に作用する前記圧縮力にかかわらず、前記周縁遮蔽領域上の前記外周部が隆起したシールビードが前記周縁支持体領域へ流入することを更に防ぐ、
請求項1に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項3】
前記シール板の前記閉路は、前記周縁支持領域の剛性よりも大きい剛性を有する、請求項1に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項4】
前記シール板の前記閉路は、前記周縁遮蔽領域の剛性よりも大きい剛性を有する、請求項1に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項5】
前記シール板の前記閉路は、前記周縁支持領域及び前記周縁遮蔽領域の両方の剛性よりも大きい剛性を有する、請求項1に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項6】
前記遮蔽体と前記支持体との間に位置する実質的に密閉された介在する隙間と、
前記実質的に密閉された介在する隙間内に位置する流体と、
前記シール板の前記閉路の外向き表面上に位置するポートコネクタと、
前記シール板の前記閉路を通って、前記実質的に密閉された介在する隙間を少なくとも1つの前記ポートコネクタに流体的に連結させるアクセスポートと、を更に備え、
前記ポートコネクタは、前記実質的に密閉された介在する隙間内に位置する前記流体に関連する特性の偏差を検出する破損検出器に、インターフェースを提供するように構成されている、請求項1に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項7】
前記特性は前記流体の圧力であり、
前記破損検出器は、圧力センサ、圧力変換器、又は圧力伝送器の中の少なくとも1つを備える、請求項6に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項8】
前記特性は前記流体の容積であり、
前記破損検出器は容積型流量センサを備える、請求項6に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項9】
前記特性は前記流体の水分含有量であり、
前記破損検出器は水分検出器である、請求項6に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項10】
前記特性は前記流体の質量である、請求項6に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項11】
前記破損検出器を更に備える、請求項6に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項12】
前記破損検出器に連結され、前記圧力センサによる前記圧力偏差の検出に応じて視覚的又は音式警告を与えるように構成された警告システムを更に備える、請求項11に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項13】
前記破損検出器に連結され、前記破損検出器による前記圧力偏差の検出に応じて警告を発生させるように構成されたデータ通信ネットワークを更に備える、請求項11に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項14】
前記破損検出器は、機械式スイッチ、油圧スイッチ、電子スイッチ、及び空圧スイッチの少なくとも1つを備える、請求項13に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項15】
前記シール板の前記閉路は、前記閉路を通って、前記実質的に密閉された介在する隙間を前記ポートコネクタに流体的に連結させる複数のアクセスポートを更に備える、請求項6に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項16】
前記シール板の前記閉路は1つ以上の外向き表面上に位置する複数のポートコネクタを更に備え、
前記複数のアクセスポートは、それぞれ、前記複数のポートコネクタに接続している、請求項15に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項17】
前記支持体はエラストマーから構成されている、請求項1に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項18】
前記遮蔽体はポリマーから構成されている、請求項1に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項19】
前記遮蔽体は、天然ゴム、ネオプレーン(2‐クロロ‐1、3‐ブタジエン)、ハイプロン(登録商標)(クロロスルホン化ポリエチレン)、EPDM(エチレンプロピレンジエン)、EPM(エチレン‐プロピレン)、シリコーン、テフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン)及び合成ゴムからなるグループから選択された材料から構成されている、請求項1に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項20】
前記支持体は、ゴム、エチレンプロピレンジエン(EPDM)及びヘキサフルオロプロピレン‐フッ化ビニリデンからなるグループから選択された材料から構成されている、請求項1に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項21】
前記支持体はエチレンプロピレンジエン(EPDM)から構成され、前記遮蔽体はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から構成されている、請求項1に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項22】
ボンネットアセンブリと、
バルブ本体と、
周縁遮蔽領域を有する遮蔽体と、
周縁支持領域を有する支持体と、
閉路に取り囲まれた開口を備えるシール板と、
前記シール板の前記閉路が前記周縁遮蔽領域と前記周縁支持領域との間に位置するように、前記遮蔽体、前記支持体、及び前記シール板を前記ボンネットアセンブリと前記バルブ本体との間に固定するための1つ以上の締結具と、
前記遮蔽体と前記支持体との間に位置する実質的に密閉された介在する隙間と、
前記シール板の前記閉路の外向き表面上に位置するポートコネクタと、
前記シール板の前記閉路を通って、前記実質的に密閉された介在する隙間を前記ポートコネクタに流体的に連結させるように構成されたアクセスポートと、を備え、
前記ポートコネクタは、前記遮蔽体内の破損を検出する破損検出器にインターフェースを提供するように構成されている、
ダイヤフラムバルブ。
【請求項23】
前記破損検出器は、前記実質的に密閉された介在する隙間内の圧力偏差を検出する、請求項22に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項24】
前記実質的に密閉された介在する隙間は流体の容積を閉じ込め、
前記破損検出器は前記実質的に密閉された介在する隙間により閉じ込められた容積内の変化を検出する、請求項22に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項25】
前記シール板の前記閉路は、前記1つ以上の締結具の動作により前記周縁遮蔽領域上に作用する圧縮力があっても、前記周縁遮蔽領域が前記周縁支持領域を貫通すること防ぐように構成されている、請求項22に記載のダイヤグラフバルブ。
【請求項26】
前記周縁遮蔽領域は外周部が隆起したシールビードを備え、
前記シール板の前記閉路は、前記1つ以上の締結具の動作により前記外周シールビード上に作用する前記圧縮力があっても、前記外周部が隆起したシールビードが前記支持体の前記周縁支持領域へ逆流すること防ぐように構成されている、請求項25に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項27】
前記シール板の前記閉路は、前記支持体の前記周縁支持領域の剛性よりも大きい剛性を有する、請求項25に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項28】
前記シール板の前記閉路は、前記周縁遮蔽領域の剛性よりも大きい剛性を有する、請求項25に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項29】
前記シール板の前記閉路は、前記支持体の前記周縁支持領域及び前記周縁遮蔽領域の両方の剛性よりも大きい剛性を有する、請求項25に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項30】
前記破損検出器を更に備える、請求項22に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項31】
前記破損検出器に取り付けられ、前記破損検出器による前記破損の検出に応じて視覚的又は音式警告を与えるように構成された警告システムを更に備える、請求項30に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項32】
前記破損検出器に連結され、前記破損検出器による前記破損の検出に応じて警告を発生させるように構成されたデータ通信ネットワークを更に備える、請求項30に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項33】
前記破損検出器は、圧力センサ、圧力変換器、圧力伝送器、容積型流量センサ、水分量検出器、機械式スイッチ、油圧スイッチ、電子スイッチ、及び空圧スイッチの少なくとも1つを備える、請求項30に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項34】
前記シール板の前記閉路は、前記閉路を通って、前記実質的に密閉された介在する隙間を前記ポートコネクタに流体的に連結させる複数のアクセスポートを更に備える、請求項22に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項35】
前記シール板の前記閉路は1つ以上の外向き表面上に位置する複数のポートコネクタを更に備え、
前記複数のアクセスポートは、それぞれ、前記複数のポートコネクタに接続している、請求項34に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項36】
前記支持体はエラストマーから構成されている、請求項22に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項37】
前記遮蔽体はポリマーから構成されている、請求項22に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項38】
前記遮蔽体は、天然ゴム、ネオプレーン(2‐クロロ‐1、3‐ブタジエン)、ハイプロン(登録商標)(クロロスルホン化ポリエチレン)、EPDM(エチレンプロピレンジエン)、EPM(エチレン‐プロピレン)、シリコーン、テフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン)及び合成ゴムからなるグループから選択された材料から構成されている、請求項22に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項39】
前記支持体は、ゴム、エチレンプロピレンジエン(EPDM)及びヘキサフルオロプロピレン‐フッ化ビニリデンからなるグループから選択された材料から構成されている、請求項22に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項40】
前記支持体はエチレンプロピレンジエン(EPDM)から構成され、前記遮蔽体はポリテトラフルオロエチレンから構成されている、請求項22に記載のダイヤフラムバルブ。
【請求項41】
本体と、
第1面及び第2面を有する可撓性ダイヤフラムであって、中央部と、前記中央部を囲む周縁部と、前記周縁部上で連続的に延在する隆起したシールビードとを有する前記可撓性ダイヤフラムの第1面と、を備え、前記ダイヤフラムの第1面は前記本体に接触している、可撓性ダイヤフラムと、
第1面及び第2面、並びに中央開口を有する剛性シール板であって、前記中央開口は前記可撓性ダイヤフラムの前記中央部が前記剛性シール板の面を通って曲がるように適応されており、前記可撓性ダイヤフラムの前記第2面は、前記剛性シール板の第1面と接触している、剛性シール板と、
第1面及び第2面有する支持体クッションであって、前記支持体クッションの前記第1面は前記剛性シール板の前記第2面と接触している、支持体クッションと、
ボンネットアセンブリであって、前記ボンネットアセンブリは圧縮器及びステムアセンブリを収納し、前記支持体クッションの前記第2面は前記ボンネットアセンブリと接触している、ボンネットアセンブリと、を備え、
前記可撓性ダイヤフラムの前記周縁部、前記シール板、及び前記支持体クッションは、前記本体と前記ボンネットアセンブリとの間に位置決めするように適応されており、前記可撓性ダイヤフラムは前記圧縮器及び前記バルブステムアセンブリにより与えられる作動力に応じて動作可能である、
ダイヤフラムバルブ。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【公表番号】特表2013−500455(P2013−500455A)
【公表日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−522924(P2012−522924)
【出願日】平成22年7月25日(2010.7.25)
【国際出願番号】PCT/US2010/043177
【国際公開番号】WO2011/014436
【国際公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【出願人】(390023526)メルク・シャープ・エンド・ドーム・コーポレイション (924)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月25日(2010.7.25)
【国際出願番号】PCT/US2010/043177
【国際公開番号】WO2011/014436
【国際公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【出願人】(390023526)メルク・シャープ・エンド・ドーム・コーポレイション (924)
【Fターム(参考)】
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