改良型口清浄器具
特定の実施形態は、口腔内で歯、歯茎、舌、頬および歯列矯正器具に接触し、これらを清浄するための歯ブラシおよび/または他の清浄器具を提供する。特定の実施形態は、口清浄器具を提供する。器具は、口腔内で口清浄器具を保持し、巧みに操作するためのハンドル部分を含む。器具はまた、ハンドル部分に装着された中心部と、中心部の周りに半径方向に延出する複数の清浄要素とを含む清浄ヘッド部分を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に歯および歯茎清浄器具の設計および使用に関する。より詳細には、本発明は、歯、歯茎および/または歯列矯正器具を清浄するための改良された歯ブラシ器具の設計および使用に関する。
(関連出願の相互参照)
本出願は、2007年11月13日に出願された米国仮特許出願第60/987410号、2007年4月15日に出願された第60/911899号、2007年3月19日に出願された第60/895683号、2007年3月19日に出願された第60/895669号、2007年11月13日に出願された第60/987409号、2007年10月12日に出願された第60/979405号、および2007年4月15日に出願された第60/911901号の優先権および利益を主張し、各出願はそれぞれ、その全体が参照として本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
固定式の歯列矯正器具を使用していない人は、歯垢を除去するのに従来の歯ブラシで十分であると感じるであろう。しかしながら、ブレースなどの固定器具を使用する歯列矯正患者は、こういった器具の周辺、およびその周りの歯や歯肉、すなわち歯茎の周辺の歯垢を除去する際に、独自の問題に直面する。固定された歯列矯正器具があることで、歯垢が堆積するその器具の周辺および下の領域に従来の歯ブラシでは届かないため、こういったタイプの患者では、歯垢除去のレベルが許容範囲でないことは、珍しいことではない。したがって、従来の歯ブラシを使用して適切に歯垢を除去するために、患者のその部分に対するかなりの手先の器用さが要求される。不適切な歯の手入れは結果として、多様な形態の虫歯を伴う恐れがある。したがって、家庭内または歯科衛生士の診療所において、従来の歯ブラシでは接近することができない、または届きにくい歯垢を除去することができる歯ブラシに対する要望がある。
【0003】
さらに、口の様々な領域は、異なるタイプの清浄を必要とする。口内の様々な歯および歯茎の箇所、例えば、近心の(例えば、歯列弓の曲線に沿って顎の前面の中心に向かって位置する)、遠心の(例えば、歯または歯の表面の場合、顎の中心および前面から最も離れて位置する)、隣接面の(例えば、口蓋の中心線に面する歯の面)、 隣接歯間の(例えば、隣り合う歯同士の隣接面の間)、歯間の(例えば、同じ歯列弓の歯同士の隣接面の間、またはその関係に関する)などは、異なるブラシ構造から効果を得ることができる。歯肉、すなわち歯茎は、縁領域(例えば、歯の周りを囲む)、付着領域および歯間領域に分けられ、それぞれが、露出させ接近するのに異なる問題を伴う。
現在の歯間ブラシは、デンタルフロスを使用するのと同様の動作で、歯の間に平坦な突起を押し込むことによって歯の間を清浄するようにのみ設計された特化した器具である。歯の上の所定の場所に歯列矯正器具があるとき、歯間ブラシを挿入することができる。しかしながら、このような歯間ブラシは、清浄するのに幾分効果的であるだけであり、歯および歯茎の全領域には到達しない。さらに、このようなブラシは、歯列矯正器具の周辺およびその中を清浄することができない。従来の隣接面ブラシは、歯の表面の外側を清浄しようとし、剛毛を曲げたり押しのけたりする歯科用ブレースなどの歯列矯正器具があることによってその効果が弱められ、これにより歯列矯正器具内およびその周辺、ならびに影響を受ける歯および歯茎領域の清浄を妨げる、または少なくとも低下させる。
【0004】
Luposelloの米国特許第5,537,708号は、上方に延出する複数の剛毛を有するヘッドを含む、歯列矯正器具を清浄するのに使用する既知の歯ブラシの1つを開示する。2つの細長いブラシ部材が、複数の剛毛の上に垂直に重なる。細長いブラシ部材は共に、歯列矯正ワイヤの間に挿入するための非取り付け端部と、歯ブラシのハンドルに接続された対向する端部とを含む。Luposelloは、全方向の清浄能力を発揮する上方に延出するいかなる剛毛も、同一の清浄面内に水平方向または垂直方向に延出する全方向の清浄部材を組み合わせた上方に延出するいかなる剛毛も開示しない。
Massettiの米国特許第4,317,463号は、その一端に清浄部分を有するハンドルを備えた別の既知の歯ブラシを開示する。清浄部分は、その間に横方向に延在する1つまたは複数の綿棒(swab)を有する対向する側部部材を含む。綿棒部材は、回転可能であり、そこから延出する複数の剛毛を含む。Massettiは、このような回転可能な綿棒を記載しており、非回転式の清浄要素の利用は考えていない。回転可能な清浄要素は、歯または歯列矯正器具の表面など清浄されるべき面の上を滑る。回転することで、剛毛を比較的真っ直ぐに維持するというよりも、それらを屈曲しやすくする。剛毛が屈曲することで、完璧に清浄するために歯の間のポケットに届かない。さらに、剛毛が回転することで、歯および周辺の組織/空間に効果的に接触し、これらを清浄するよりも、むしろ歯の周囲に曲線を形成する。さらに、横方向に延出する剛毛を有する綿棒を保持する剛性の側部部材は、歯、歯肉および歯列矯正器具の間に剛毛を配向するのに、より弾性のある、すなわち、弾性的に変形可能な歯ブラシが要素を保持するのに比べて効率が悪い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5,537,708号
【特許文献2】米国特許第4,317,463号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
特定の実施形態は、口腔内で歯、歯茎、頬、舌および歯列矯正器具に接触しこれらを清浄するための歯ブラシおよび/または他の清浄器具を提供する。
【0007】
特定の実施形態は、口の清浄器具を提供する。器具は、口腔内で口清浄器具を保持し、巧みに操作するためのハンドル部分を含む。器具はまた、ハンドル部分に装着され、脚から多方向に突出する複数の清浄要素をそれぞれ有する2つの平行な脚を含む清浄ヘッド部分を含む。
【0008】
特定の実施形態は、口腔内および付随する歯列矯正器具を清浄するための歯ブラシを提供する。歯ブラシは、細長いハンドルを含む。歯ブラシはまた、ハンドルの一端に接続され、そこから延出する清浄ヘッドを含む。清浄ヘッドは、清浄ヘッドの中心部から延出して中心部の周囲に複数のほぼ環状の配列を形成する複数の清浄要素を含む。清浄ヘッドは、互いに角度を成す複数の長さの中心部を形成するように構成される。それぞれの長さは、口腔内で歯、組織および歯列矯正器具の異なる領域を清浄するための清浄要素を含む。
【0009】
特定の実施形態は、口腔および歯列矯正器具用清浄器具を提供する。器具は、ハンドルを含む。器具はまた、中心部と、中心部から半径方向に延出して中心部の周囲にほぼ環状の複数の剛毛パターンを形成する複数の剛毛とを含む。複数の剛毛は、ブラッシングヘッドを誘導するためにハンドルを巧みに操作することにより、口腔内で歯、組織および歯列矯正器具に接触し、これらの清浄を助けるように配置される。ブラッシングヘッドは、口腔内の臼歯の裏側の組織および歯の表面に接触するため、また歯列矯正器具を清浄するために歯全体に届くように構成される。
【0010】
本発明のこれらおよび他の特徴、態様および利点は、図面全体を通して同様の文字が同様の部分を表す添付の図面を参照して以下の詳細な記載を読めば、よりよく理解されるであろう。図面中に示される実施形態は、単に例示の目的で提示される。しかしながら、本発明は、添付の図面中に示される構成および特徴に限定されるものではないことを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】臼歯の遠心領域と、口腔の無歯部分の近心および遠心領域とを含む口腔の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態による例示の近心―遠心クリーナーを示す図である。
【図3】本発明の実施形態による口腔の領域に対する近心―遠心クリーナーの配置を示す図である。
【図4】本発明の実施形態による口腔の領域に対する近心―遠心クリーナーの配置を示す図である。
【図5】本発明の実施形態による口腔の領域に対する近心―遠心クリーナーの配置を示す図である。
【図6】本発明の実施形態による清浄器具のネック部分の調節または角度合わせを示す図である。
【図7】本発明の一実施形態による例示の口清浄器具の図である。
【図8】本発明の実施形態による口清浄器具ヘッドの図である。
【図9】本発明の実施形態による口清浄器具ヘッドの図である。
【図10】本発明の実施形態による口清浄器具ヘッドの図である。
【図11】本発明の実施形態による、口腔内で歯および歯茎を清浄するための口清浄器具の多様な用途を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態による口清浄器具の構成を示す図である。
【図13】本発明の実施形態による口清浄器具の代替の構成を示す図である。
【図14】本発明の実施形態による口清浄器具先端構成を記載する図である。
【図15】本発明の実施形態による口清浄器具先端構成を記載する図である。
【図16】本発明の実施形態による口清浄器具先端構成を記載する図である。
【図17】本発明の特定の実施形態による多様なネック構成の図である。
【図18】本発明の一実施形態による、2つの平行な接続されない脚を含む口清浄器具の図である。
【図19】本発明の実施形態による、従来の歯ブラシに付加されたワイヤツイストブラシループを含む歯ブラシの図である。
【図20】本発明の実施形態による、従来の歯ブラシに付加されたワイヤツイストブラシループを含む歯ブラシの図である。
【図21】本発明の実施形態による、従来の歯ブラシに付加されたワイヤツイストブラシループを含む歯ブラシの図である。
【図22】本発明の実施形態による、従来の歯ブラシに付加されたワイヤツイストブラシループを含む歯ブラシの図である。
【図23】本発明の実施形態による、従来の歯ブラシに付加されたワイヤツイストブラシループを有する歯ブラシによる口の異なる歯および歯茎領域への配置および接近を示す図である。
【図24】本発明の実施形態による、従来の歯ブラシに付加されたワイヤツイストブラシループを有する歯ブラシによる口の異なる歯および歯茎領域への配置および接近を示す図である。
【図25】本発明の実施形態による、従来の歯ブラシに付加されたワイヤツイストブラシループを有する歯ブラシによる口の異なる歯および歯茎領域への配置および接近を示す図である。
【図26】本発明の実施形態によるワイヤツイストブラシループ形状の例を示す図である。
【図27】本発明の一実施形態による取り外し可能に取り付け可能なワイヤツイストブラシループを示す図である。
【図28】本発明の実施形態による歯ブラシ本体へのワイヤツイストブラシループの取り付けを示す図である。
【図29】本発明の実施形態による歯ブラシ本体へのワイヤツイストブラシループの取り付けを示す図である。
【図30】本発明の実施形態による歯ブラシ本体へのワイヤツイストブラシループの取り付けを示す図である。
【図31】本発明の実施形態による複数のワイヤツイストブラシループ構成を示す図である。
【図32】本発明の一実施形態によるワイヤツイストブラシループを受け入れる修正された歯ブラシ本体の図である。
【図33】本発明の実施形態によるワイヤツイストブラシループ構造の例を示す図である。
【図34】本発明の実施形態による、歯ブラシの本体に付加され、本体に対して配置された例示のワイヤツイストブラシを示す図である。
【図35】本発明の実施形態による、歯ブラシの本体に付加され、本体に対して配置された例示のワイヤツイストブラシを示す図である。
【図36】本発明の実施形態による、歯ブラシの本体に付加され、本体に対して配置された例示のワイヤツイストブラシを示す図である。
【図37】本発明の実施形態よる、歯ブラシの本体に付加され、本体に対して配置された例示のワイヤツイストブラシを示す図である。
【図38】本発明の実施形態による、歯ブラシの本体に付加され、本体に対して配置された例示のワイヤツイストブラシを示す図である。
【図39】本発明の実施形態による、歯ブラシ本体にワイヤツイストブラシを取り付けるための取り外し可能な機構を示す図である。
【図40】本発明の実施形態による、ワイヤツイストブラシの埋め込み端部を示す図である。
【図41】本発明の一実施形態による、歯ブラシに取り付けられた補助的歯清浄器具の例を示す図である。
【図42】本発明の一実施形態による例示の口腔清浄器具を示す図である。
【図43】本発明の実施形態によるヘッドおよび剛毛設計の例示の変形形態を示す図である。
【図44】本発明の実施形態による清浄ヘッドの先端の変形形態を記載する図である。
【図45】本発明の実施形態による清浄ヘッドの角度および屈曲の変形形態の例を示す図である。
【図46】本発明の実施形態による口腔清浄器具のネックの変形形態を明示する図である。
【図47】本発明の実施形態によるヘッドおよびネックの屈曲の例を示す図である。
【図48】本発明の実施形態による例示のブラシの配向を示す図である。
【図49】本発明の実施形態によるブラシ断面のいくつかの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
特定の実施形態は、歯、歯列矯正器具、歯肉(歯茎)、舌および/または頬の清浄器具を提供する。特定の実施形態は、歯および歯茎の表面に接触するように配置され、さらに歯列矯正器具からそれることなく、ブレースまたは他の歯列矯正器具の周囲およびその下に進む複数の剛毛を含む口清浄器具を提供する。非回転式の清浄要素は、歯、歯肉、他の口の組織(例えば、舌および頬)、および歯列矯正器具を清浄するのにより好適であり、清浄要素が、清浄すべき面の上で滑らないことが少なくともその理由の一部である。特定の実施形態は、隣接面、隣接歯間、歯間および/または他の領域内で、歯、歯茎、舌、頬および歯列矯正器具に到達する清浄器具を提供する。清浄要素は、歯、舌、頬および歯茎を清浄するのに使用されてよく、また例えば、歯列矯正器具(歯科用ブレースなど)のワイヤ、切り下げ(undercuts)および/または他の領域の間、内部および/またはその周辺に到達する。
【0013】
清浄器具は、清浄部分、すなわちヘッドと、ハンドルとを含むように構成されてよい。ヘッドおよびハンドルは、例えばネックによって接続することができる。特定の実施形態において、清浄器具ハンドルおよびヘッドは、従来の射出成形技法を使用して形成される。特定の実施形態において、清浄器具は、複数の構成要素から作製されてよい。剛毛および/または他の清浄要素は、接着、結束、ステープル留め、熱形成、溶融、溶接などによってヘッドに装着されてよい。清浄要素、ヘッドおよびハンドルはまた、例えば単工程または多工程の射出成形プロセスを使用して一緒に形成されてもよい。
【0014】
特定の実施形態において、器具ヘッド内の剛毛および/または他の清浄要素は、ワイヤより線、マイクロファイバ、コポリマーまたは合成ポリマー(例えば、ナイロンまたはポリエステル)などの熱可塑性物質から形成されてよい。剛毛および/または他の清浄要素の厚みおよび/または長さは、例えば、所望する口の接触領域、清浄による摩損性および/または他の基準に基づいて変更されてよい。種々の実施形態において、一次、二次および/または多方向性清浄要素など、いくつかの清浄要素を設けることができる。
特定の実施形態において、剛毛などのブラッシングまたは清浄要素は、ブレースからそれずに、歯科用ブレースなど歯列矯正器具の周辺およびその下の領域に接触する。特定の実施形態において、歯垢および他の堆積物を取り除く目的で口の中で歯、舌、頬および歯茎の届きにくい部分に接近しこれを清浄するために、剛毛は、歯の周辺および/または裏側に到達する。ブラッシングヘッドは、口腔内の、例えば臼歯の裏側の組織および歯の表面に接触するため、また歯列矯正器具を清浄するために歯全体に到達するように構成される。
その多くが以下に記載される多様な構成において、ヘッド部分内に形成された清浄要素は、剛毛がその周りに半径方向に延在する中心部/ネックによって形成された実質的にまたはほぼ湾曲した弓形、または角度を有するU字型またはV字型に配置されて、ほぼ環状の清浄要素を形成することができる。中心部/ネックは、ハンドルに装着される、または取り付けられる。清浄ヘッドは、様々な角度で実装されてよい。清浄ヘッドは、器具のハンドル部分と同一面内にあってよい、および/または異なる面内(例えば、ハンドルから一定の角度上方、および外側に延在する)に配置されてよい。特定の実施形態において、ヘッド部分の複数の面内に清浄要素を形成するように、ヘッドに角度が採用されてよい。例えば、ヘッドの近位部分は、ヘッド部分とほぼ同一面内に配置されてよく、ヘッドの遠位部分は、ヘッドの遠位部分の面にほぼ平行な面に対して上向きに傾斜する。
【0015】
口の清浄器具の設計および利用の変形形態を記載する特定の実施形態が、以下により詳細に提供される。
【0016】
近心−遠心クリーナー
臼歯(口の後方に位置する歯)および関連する歯茎、ならびに口の無歯(すなわち、歯の欠けた、または歯のない)部分の近心および/または遠心領域は、清浄するのが極めて困難であり、故に歯周病にかかりやすい。一般に入手可能な歯ブラシは、たとえ異なる剛毛の高さおよび多様な角度の剛毛の突起を使用したとしても、口のこのような領域を清浄するのは困難である。現在の歯間ブラシおよび従来の歯ブラシは、このような問題の領域を清浄するのに有効に設計されていない。特定の実施形態は、歯列(すなわち、口の中の歯の配列)の端部の歯の遠心領域、ならびに無歯部分の近心および遠心領域の清浄を向上させるように設計された近心−遠心クリーナーを提供する。例示の目的で、図1は、臼歯の遠心領域と、歯の欠けた、すなわち口の無歯部分の近心および遠心領域との一例を提供する。
【0017】
近心−遠心クリーナー200は、ヘッド210と、ネック220と、ハンドル230とを含む。ヘッド210は、これに限定するものではないが、例えば、ほぼ環状の配列で中心部から延出する剛毛または同様の清浄要素を有する、ツイストワイヤブラシ、円筒形ブラシ、あるいはプラスチックまたはゴム材でできた他の同様の形状の器具など多方向に突出する剛毛を有する中心部を含む。図2は、本発明の特定の実施形態による近心−遠心クリーナー器具のいくつかの例を示す。図2に示されるように、器具200は、ハンドル230の長軸に対して垂直なヘッド210の部分(図2で”A”と示される)を有する。ヘッド210の部分Aは、上記に記載する近心および遠心領域を清浄するのに使用される(例えば、図3に示されるように)。ヘッド210はまた、歯と中心部との接触を軽減する助けをし、前歯の舌領域(例えば、図4に示されるように舌に近接する歯の領域)を清浄するのに使用され得る部分(図2では”B”と明示される)を含む。図5に示されるように、器具200は、歯の遠心面、歯の遠心面付近の歯茎組織、および歯茎組織と歯の遠心面との間に到達する。器具200は、舌および/または頬の表面を清浄するのに使用することもできる。図6は、歯と歯茎の接近するのが難しい領域に容易に接近し、ブラッシングをより快適にするために、使用者が清浄器具200のネック部分210を折り曲げることができることを明示する。
操作する際、例えば、使用者は、清浄器具200のハンドル230を把持し、ヘッド210の部分Aと部分Bの両方を使用して、歯と歯茎の様々な領域に到達し、これらを清浄する。ヘッド210内の剛毛は、例えば、臼歯の表面およびその裏側の組織を清浄する目的で歯に接触することも可能である。部分Aおよび部分Bに示されるように、ヘッド210の中心部、およびヘッド210の分岐部の周りに半径方向に延出する剛毛の構成が、使用者の利益となるように、このような清浄を促進させるのを助ける。
【0018】
口清浄器具
特定の実施形態は、口清浄器具に対する変形形態を提供する。口清浄器具(MCD)700は、ヘッド710と、ネック720と、ハンドル730とを含む。ヘッド710は、これに限定するものではないが、例えば、ワイヤブラシなど多方向に突出する剛毛を有する中心部を含む。ワイヤブラシは、例えば、円筒形ブラシ、あるいはゴムまたはプラスチック材でできた他の同様の形状の器具で置き換えることができる。
図7は、ヘッド710と、ネック720と、ハンドル730とを含む例示のMCD700を示す。図8、図9および図10は、図7のaから見た、図8のbから見た、図10のcから見たヘッド710の図をそれぞれ記載する。図8、図9および図10は、MCD700の多様な構成の例を示す。剛毛の長さは、均一であっても、あるいは例えば、歯の間、ブレース周辺、および歯と歯茎の間の領域に適切に接近するのを容易にするために可変であってもよい。剛毛が、歯の表面、歯の間の領域および歯茎により簡単に近づくことができるように、ワイヤブラシは折り曲げることが可能である。図11は、例えば、歯と歯茎を清浄するためのMCD700の多様な用途を示す。
【0019】
ネック720は、剛毛部分、すなわちヘッド710をハンドル730に接続する。図12は、ブラシヘッド710がハンドル730の中に埋め込まれる前に、ワイヤブラシの2つの端部が、一緒に接合され得ることを明示する。図13は、ワイヤブラシの2つの端部を、ハンドル730の中に埋め込むことができることを示す。図14は、ワイヤブラシ710の一端720のみがハンドル730中に埋め込まれ、他端は、他の歯清浄器具に適合することができる器具700の構成を示す。図15では、隣接歯間用歯ブラシ740が、より短い剛毛を有して、MCD700の留められていない端部の先端になるように構成されている。隣接歯間用歯ブラシ部分740は、例えば、異なる剛性および/または長さを有するより細いワイヤおよび/または剛毛で作成されてよい。他の付加的な清浄器具の例が、図16に示される。図17は、ヘッド710を様々な方向でハンドル730に接続するために、ネック720が、直線や曲線、または屈曲され得ることを明示する。ネック720の長さは、変えることができ、これは、例えばハンドル730の延長部として現れることもある。ハンドル730は、商業的に入手可能な歯ブラシに見られるように、使用しやすいように直線でも曲線でもよい。図18は、2つの平行なワイヤ脚712、714が、先端で接続しない、MCD700の変形形態を示す。
【0020】
特定の実施形態において、彼または彼女が選択する快適さおよび/または効率を実現するために、ヘッド710および/またはネック720は、使用者によって調節される、または曲げることができる。例えば、接触の際、不快感を軽減するおよび/または歯または柔らかい組織を保護する目的で、ヘッド710のワイヤ部分は、プラスチック保護材および/または他のコーティングを含んでよい。
【0021】
操作する際、例えば、使用者は、ハンドル730を把持し、ヘッド710の長さに沿って延出する複数の剛毛を使用して、歯、舌、頬および/または歯茎に接近するように口腔内でヘッド710を巧みに操作する。ヘッド710の構成により、使用者が、歯の隣接歯間領域、歯茎および頬、ならびに歯列矯正器具の中またはその周辺を含めた口腔内の他の領域に接近し、これらを清浄することが可能になる。
ワイヤツイストブラシループ歯ブラシ
特定の実施形態において、上下の前歯の内側の弓形および最終臼歯の裏側により適切により容易に接近することができるように、商業的に入手可能な歯ブラシに屈曲可能なワイヤツイストブラシ(WTB)ループが加えられる。
特定の実施形態において、図19および図20に示されるように、WTBループ1910を、歯ブラシヘッド1920に取り付けることができる。3次元の図が、図21に示される。図19に示されるように、口の中の所望の領域に接触するために、ループ1910は、動くように構成され、ブラシヘッド1920に対する様々な位置に調節可能であってよい。
特定の実施形態において、WTBループ1910は、指の圧力で容易に曲げることができる。WTBループ1910の配置次第で、口の特定の領域にさらに簡単に接近することが可能である。例えば、図22に示されるように、WTBループ1910に邪魔されずに、ヘッド1920を使用した典型的なブラッシングが可能である。図23の配置のように、WTBループ1910は、上下の前歯の内側の弓形に接近することができる。図24で、WTBループ1910は、最終臼歯の裏面に接近するように配置される。図25に示されるように、WTBループ1910の剛毛は、歯の間の内側の角に接近するように配置することができる。
【0022】
このように、使用者の好みおよび手先の器用さによって、WTBループ1910の配置を様々な角度に調節することができる。
【0023】
特定の実施形態において、使用者の好みに基づいて口の中の清浄および接触を強化する目的で、WTBループ1910の形状を指の圧力で3次元的に変えることができる。例が図26に示される。
特定の実施形態において、屈曲可能なWTBループ1910は、歯ブラシヘッド1920上のその位置から取り外すことができる。図27の一例のように、ループ1910の先端1930は、取り付け具または雄部分を含んでよく、ブラシ本体1920は、ループ先端1930を受け入れるために、1つまたは複数の受け口または雌部分1940を含んでよい。雌部分1940は、例えば、ループ1910の先端1930を受け入れるために調節可能であってよい。
【0024】
雌部分1940は、ブラシ本体1920のいずれの場所にも配置することができる。WTBループ1910の位置が、所望の位置に調節されロック固定され得るように、雌または受け口部分を設計することができる。
受け口または取り付け箇所のない商業的に入手可能な歯ブラシと共に使用するために、例えば、図28に示されるように、WTBループ1910を成形することができる。組み立ての例示の方法が、図29に示される。器具1910の両端部1930を使用して、器具1910をプラスチック本体1920にしっかりと固定することができる。留められていない端部1930は、通常のブラッシングを邪魔しないように、プラスチック本体1910に近接して曲げられる。
【0025】
特定の実施形態において、使用および保管するのに前後に曲げられても、WTBループ1910の先端1930が、外に出てこないように、先端1930をブラシ本体1920の中にしっかりと埋め込むことができる。本体1920内の固定を強化するためのWTBループ1910の先端1930の成形の例が、図30に示される。
特定の実施形態において、WTBループ1910は、商業的に入手可能な歯ブラシと組み合わせずに単独で使用することができる(例えば、図31を参照)。プラスチックハンドル内のワイヤブラシループなど、1つ以上のWTBループ1910をハンドル1920と共に使用することができる。
【0026】
例えば図32で示されるように、歯ブラシ1900の本体またはハンドル1920は、ブラシ1900の異なる領域内にWTBループ1910を配置する目的で、WTBループ1910の端部1930を受け入れるように修正することができる。
【0027】
特定の実施形態において、多様な種類の同様の器具(例えば、均一のおよび/または可変の長さを有する横方向に突出する小突起(spur)を備えた中心部)が、WTBループ1910に代わることができる。ループ自体の材料および/または組立て構造体の可撓性を高めることができる。例が、図33に示される。
【0028】
操作する際、例えば、ループ1910および歯ブラシヘッド1920を一緒に使用して口の領域を清浄することができる。臼歯の裏面ならびに上下の前歯の内側の弓形に接近するように、使用者は、ヘッド1920に対してループ1910を配置することができる。ワイヤブラシループ1910は、ブラッシングヘッド1920と併せて使用して、様々に配置し動かすことによって、歯、歯茎、舌、頬および歯列矯正器具を清浄することができる。
【0029】
歯の清浄器具
特定の実施形態において、図34に示されるように、商業的に入手可能な歯ブラシ3400にワイヤツイストブラシ(WTB)3410を加えることができる。使用されないとき、WTB3410は、下方に押し込まれる、または下方に曲げられ、フック3450の下でブラシ本体3420に近接して保持することができる(例えば、図34の位置A、および図35にも示される)。ブラシ3410が使用される際、使用者は、ブラシ3410を取り出すことができる(例えば、図34のBの位置で示される)。
【0030】
WTB3410を下に配置することができるフック3450は、金属またはプラスチック(歯ブラシのプラスチック本体と同様の材料など)などの堅固な材料で形成されてよい。フック3450の例が、図36に示される。
【0031】
特定の実施形態において、WTB3410は、ブラシ本体3420上のいずれの場所にも配置することができる。いくつかの例が、図37に示される。
【0032】
特定の実施形態において、WTB3410が使用されないとき、WTB3410の外形を小さくする、および/またはWTB3410が本体剛毛による通常のブラッシングを妨げないようにするために、ブラシ本体3420(例えば、プラスチックブラシ本体またはハンドル)をいくらか修正することができる。例として、図38は、WTB3410が本体3420内のへこみまたはくぼみ3460内に配置される第1の実施形態と、WTB3410が、本体3420の突起3470の後ろに配置される第2の実施形態とを示す。
【0033】
特定の実施形態において、WTB3410を本体3420に取り付ける機構は、固定式および/または取り外し式であってよい。固定式機構では、WTB3410の剛毛のない端部は、歯ブラシ本体3420内に埋め込まれる。取り外し式機構では、WTB3410は、雄/雌接続部を介して本体3420に取り付けることができる(例えば、図39を参照)。他の取り外し式の固定機構を使用することができる。
【0034】
特定の代替の実施形態において、WTB3410が前後に曲げられる際、端部3430が動かないように、WTB3410の埋め込み端部3430(剛毛のない)は、本体3410内に機械的に固定される。例が、図40に示される。
【0035】
特定の実施形態において、上記に説明した方法で、商業的に入手可能な歯ブラシに、他のタイプの補助的な歯清浄器具を取り付けることができる。一例が、図41に示される。
操作する際、例えば、ブラシ本体3420上の剛毛を使用して、歯、歯茎および口腔内の他の領域を清浄することができる。歯の間およびその周辺、歯列矯正器具、舌、頬などを付加的に清浄するために、使用者の口の中にWTB3410を配置することができる。したがって、本体剛毛およびワイヤブラシは、完全な清浄を実現するために互いに相補的である。
【0036】
口腔清浄器具
特定の実施形態は、ヘッドと、ネックと、ハンドルとを含む口腔清浄器具(OCCD)を提供する。
【0037】
図42は、本発明の一実施形態による例示のOCCD4200を示す。OCCD4200は、ヘッド4210と、ネック4220と、ハンドル4230とを含む。ヘッド4210は、中心部から多方向に突出する剛毛を備えた中心部で形成されてよい。
【0038】
図43は、ヘッド4210および剛毛設計の変形形態を示す。例えば、ヘッド4210は、ツイストワイヤブラシ、円筒形ブラシ、またはゴム材でできた同様の形状の器具であってよい。中心部は、曲げることができなくてもよい、あるいは器具の形状を調節するために使用者によって屈曲可能であってもよい。
【0039】
図44は、ヘッド4210の先端4215の変形形態を記載する。例えば、先端4215は、ヘッド4210の端部にプラスチックキャップを含んでよい。先端4215は、例えば、ヘッド4210に沿ってその周囲に連続する付加的剛毛を含んでよい。例えば、ヘッド4210内の最初の剛毛4217と異なる接触面および清浄構造を提供するために、先端4215は、剛毛4217で使用される材料と異なる材料を含んでよい。
【0040】
図45は、清浄を促進するために、ヘッド4210内で採用され得る角度および屈曲の変形形態の例を示す。ネック4220は、ヘッド4210をハンドル4230に接続する。特定の実施形態において、ネック4220は、屈曲可能であり、わずかに可撓性であってよい。図46は、ネック4220の変形形態を明示する。使用者が選択する快適さおよび/または効率を実現するために、使用者は、OCCD4200のヘッド4210およびネック4220を曲げることができる。いくつかの屈曲の例が、図47に示される。
【0041】
特定の実施形態において、ハンドル4230は、商業的に入手可能な歯ブラシに見られるように、使用者が楽に使用できるように直線または曲線であってよい。
【0042】
特定の実施形態において、ヘッド4210のワイヤ部分は、不快感を軽減する、および/または例えば、歯または柔らかい組織がワイヤに接触しないように保護する目的でプラスチック保護材またはコーティングを含んでよい。
【0043】
操作する際、OCCD4200は、これに限定するものではないが、歯間領域を含めた口腔の様々な領域を清浄するのに使用することができる。入手可能な歯間ブラシとは異なり、OCCD4200は、1つの歯間領域以上の領域を対象とする(例えば、図45に示されるブラシと歯の図を参照)。OCCD4200はまた、例えば頬の組織、歯および歯茎など、口腔の様々な部分を同時に扱うことができる。
【0044】
OCCD4200をヘッドの片側のみに垂直方向に突出する剛毛を備えたプラスチックヘッドを有する従来の歯ブラシと比較すると、ツイストワイヤヘッドによりOCCDに備わった可撓性が、歯の頸部の磨耗など歯の損傷を最小限にするのを助ける。
【0045】
多様な剛性のブラシ
特定の実施形態は、多様な剛性のブラシを提供する。ブラシは、中心部と、中心部から多方向に延出する中心部からの突起とを含む。例は、これに限定するものではないが、ツイストワイヤブラシを含む。剛毛の可撓性および剛性の度合いが異なる面をブラシが形成するように、剛毛(または突起)は、選択的に切断されてよい。図48は、一実施形態による、中心部4810と、中心部4810から延出する剛毛4815とを有するブラシ4800を示す。 図48は、ブラシ4800の配向を明示する。図49は、変化する長さ、厚みおよび配向を明示するブラシの断面のいくつかの例を示す。ブラシが、固有の異なる剛性、長さなどを有することから、例えば、ブラシを使用して、歯、舌、頬、口蓋および歯茎などの口腔の異なる部分をより効果的に清浄することができる。
【0046】
特定の実施形態において、多様な長さ/多様な剛性のブラシは、上記に考察した1つまたは複数の実施形態に適用することができる。
【0047】
本明細書に示される例は、単に本発明の特定の実施形態を例示し説明する目的で提示されている。本発明の範囲内にある同様の目的を達成するのに他の方法であってもよく、示される例は、本発明を実現するための器具および方法を限定するものではない。
【0048】
別の例として、以下に記載の1つまたは複数の実施形態は、歯、歯茎、舌、頬および歯列矯正器具を含めた口用の清浄器具を提供するために、単独でおよび/または組み合わせて実施されてよい。その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2006年11月13日に出願された米国特許出願第11/559,265号に、代替のいくつかの設計が記載される。
【0049】
先の本発明の実施形態の記載は、例示および説明の目的で提示されている。これは、包括を意図するものでも、本発明を開示される厳密な形態に限定することを意図するものでもなく、上記の教示を鑑みて修正形態および変形形態が可能であり、あるいは本発明の実施からこれらの形態が得られる場合もある。企図される特定の使用に適合される際、様々な実施形態において、また様々な修正形態と共に、当業者が本発明を利用することができるように、本実施形態は、本発明の主題およびその実際の用途を説明する目的で選択され記載された。
【0050】
当業者は、本明細書に開示される実施形態が、多様な口清浄器具の形成に適用され得ることを理解するであろう。請求される主題の実施形態の特定の特徴が本明細書に記載されるように示されてきたが、当業者は、この時点で、多くの修正、代替、変更および均等物を思いつくであろう。さらに、いくつかの器具構成要素、および器具構成要素同士の関連性を詳細に記載してきたが、記載の構成要素および/または実施形態のいくつかは、組み合わせて、および/または他の構成要素および/または実施形態と別々に使用することができること、および/または付加的特徴および/または特徴同士の関係を確立することができ、これらは、いずれも請求される主題に従っているということが、当業者には予想される。したがって、添付の特許請求の範囲は、請求される主題の実施形態の本来の精神の範囲内にあるこのような修正形態および変更形態の全てを包含することを目的とすることが理解されるべきである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に歯および歯茎清浄器具の設計および使用に関する。より詳細には、本発明は、歯、歯茎および/または歯列矯正器具を清浄するための改良された歯ブラシ器具の設計および使用に関する。
(関連出願の相互参照)
本出願は、2007年11月13日に出願された米国仮特許出願第60/987410号、2007年4月15日に出願された第60/911899号、2007年3月19日に出願された第60/895683号、2007年3月19日に出願された第60/895669号、2007年11月13日に出願された第60/987409号、2007年10月12日に出願された第60/979405号、および2007年4月15日に出願された第60/911901号の優先権および利益を主張し、各出願はそれぞれ、その全体が参照として本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
固定式の歯列矯正器具を使用していない人は、歯垢を除去するのに従来の歯ブラシで十分であると感じるであろう。しかしながら、ブレースなどの固定器具を使用する歯列矯正患者は、こういった器具の周辺、およびその周りの歯や歯肉、すなわち歯茎の周辺の歯垢を除去する際に、独自の問題に直面する。固定された歯列矯正器具があることで、歯垢が堆積するその器具の周辺および下の領域に従来の歯ブラシでは届かないため、こういったタイプの患者では、歯垢除去のレベルが許容範囲でないことは、珍しいことではない。したがって、従来の歯ブラシを使用して適切に歯垢を除去するために、患者のその部分に対するかなりの手先の器用さが要求される。不適切な歯の手入れは結果として、多様な形態の虫歯を伴う恐れがある。したがって、家庭内または歯科衛生士の診療所において、従来の歯ブラシでは接近することができない、または届きにくい歯垢を除去することができる歯ブラシに対する要望がある。
【0003】
さらに、口の様々な領域は、異なるタイプの清浄を必要とする。口内の様々な歯および歯茎の箇所、例えば、近心の(例えば、歯列弓の曲線に沿って顎の前面の中心に向かって位置する)、遠心の(例えば、歯または歯の表面の場合、顎の中心および前面から最も離れて位置する)、隣接面の(例えば、口蓋の中心線に面する歯の面)、 隣接歯間の(例えば、隣り合う歯同士の隣接面の間)、歯間の(例えば、同じ歯列弓の歯同士の隣接面の間、またはその関係に関する)などは、異なるブラシ構造から効果を得ることができる。歯肉、すなわち歯茎は、縁領域(例えば、歯の周りを囲む)、付着領域および歯間領域に分けられ、それぞれが、露出させ接近するのに異なる問題を伴う。
現在の歯間ブラシは、デンタルフロスを使用するのと同様の動作で、歯の間に平坦な突起を押し込むことによって歯の間を清浄するようにのみ設計された特化した器具である。歯の上の所定の場所に歯列矯正器具があるとき、歯間ブラシを挿入することができる。しかしながら、このような歯間ブラシは、清浄するのに幾分効果的であるだけであり、歯および歯茎の全領域には到達しない。さらに、このようなブラシは、歯列矯正器具の周辺およびその中を清浄することができない。従来の隣接面ブラシは、歯の表面の外側を清浄しようとし、剛毛を曲げたり押しのけたりする歯科用ブレースなどの歯列矯正器具があることによってその効果が弱められ、これにより歯列矯正器具内およびその周辺、ならびに影響を受ける歯および歯茎領域の清浄を妨げる、または少なくとも低下させる。
【0004】
Luposelloの米国特許第5,537,708号は、上方に延出する複数の剛毛を有するヘッドを含む、歯列矯正器具を清浄するのに使用する既知の歯ブラシの1つを開示する。2つの細長いブラシ部材が、複数の剛毛の上に垂直に重なる。細長いブラシ部材は共に、歯列矯正ワイヤの間に挿入するための非取り付け端部と、歯ブラシのハンドルに接続された対向する端部とを含む。Luposelloは、全方向の清浄能力を発揮する上方に延出するいかなる剛毛も、同一の清浄面内に水平方向または垂直方向に延出する全方向の清浄部材を組み合わせた上方に延出するいかなる剛毛も開示しない。
Massettiの米国特許第4,317,463号は、その一端に清浄部分を有するハンドルを備えた別の既知の歯ブラシを開示する。清浄部分は、その間に横方向に延在する1つまたは複数の綿棒(swab)を有する対向する側部部材を含む。綿棒部材は、回転可能であり、そこから延出する複数の剛毛を含む。Massettiは、このような回転可能な綿棒を記載しており、非回転式の清浄要素の利用は考えていない。回転可能な清浄要素は、歯または歯列矯正器具の表面など清浄されるべき面の上を滑る。回転することで、剛毛を比較的真っ直ぐに維持するというよりも、それらを屈曲しやすくする。剛毛が屈曲することで、完璧に清浄するために歯の間のポケットに届かない。さらに、剛毛が回転することで、歯および周辺の組織/空間に効果的に接触し、これらを清浄するよりも、むしろ歯の周囲に曲線を形成する。さらに、横方向に延出する剛毛を有する綿棒を保持する剛性の側部部材は、歯、歯肉および歯列矯正器具の間に剛毛を配向するのに、より弾性のある、すなわち、弾性的に変形可能な歯ブラシが要素を保持するのに比べて効率が悪い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5,537,708号
【特許文献2】米国特許第4,317,463号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
特定の実施形態は、口腔内で歯、歯茎、頬、舌および歯列矯正器具に接触しこれらを清浄するための歯ブラシおよび/または他の清浄器具を提供する。
【0007】
特定の実施形態は、口の清浄器具を提供する。器具は、口腔内で口清浄器具を保持し、巧みに操作するためのハンドル部分を含む。器具はまた、ハンドル部分に装着され、脚から多方向に突出する複数の清浄要素をそれぞれ有する2つの平行な脚を含む清浄ヘッド部分を含む。
【0008】
特定の実施形態は、口腔内および付随する歯列矯正器具を清浄するための歯ブラシを提供する。歯ブラシは、細長いハンドルを含む。歯ブラシはまた、ハンドルの一端に接続され、そこから延出する清浄ヘッドを含む。清浄ヘッドは、清浄ヘッドの中心部から延出して中心部の周囲に複数のほぼ環状の配列を形成する複数の清浄要素を含む。清浄ヘッドは、互いに角度を成す複数の長さの中心部を形成するように構成される。それぞれの長さは、口腔内で歯、組織および歯列矯正器具の異なる領域を清浄するための清浄要素を含む。
【0009】
特定の実施形態は、口腔および歯列矯正器具用清浄器具を提供する。器具は、ハンドルを含む。器具はまた、中心部と、中心部から半径方向に延出して中心部の周囲にほぼ環状の複数の剛毛パターンを形成する複数の剛毛とを含む。複数の剛毛は、ブラッシングヘッドを誘導するためにハンドルを巧みに操作することにより、口腔内で歯、組織および歯列矯正器具に接触し、これらの清浄を助けるように配置される。ブラッシングヘッドは、口腔内の臼歯の裏側の組織および歯の表面に接触するため、また歯列矯正器具を清浄するために歯全体に届くように構成される。
【0010】
本発明のこれらおよび他の特徴、態様および利点は、図面全体を通して同様の文字が同様の部分を表す添付の図面を参照して以下の詳細な記載を読めば、よりよく理解されるであろう。図面中に示される実施形態は、単に例示の目的で提示される。しかしながら、本発明は、添付の図面中に示される構成および特徴に限定されるものではないことを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】臼歯の遠心領域と、口腔の無歯部分の近心および遠心領域とを含む口腔の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態による例示の近心―遠心クリーナーを示す図である。
【図3】本発明の実施形態による口腔の領域に対する近心―遠心クリーナーの配置を示す図である。
【図4】本発明の実施形態による口腔の領域に対する近心―遠心クリーナーの配置を示す図である。
【図5】本発明の実施形態による口腔の領域に対する近心―遠心クリーナーの配置を示す図である。
【図6】本発明の実施形態による清浄器具のネック部分の調節または角度合わせを示す図である。
【図7】本発明の一実施形態による例示の口清浄器具の図である。
【図8】本発明の実施形態による口清浄器具ヘッドの図である。
【図9】本発明の実施形態による口清浄器具ヘッドの図である。
【図10】本発明の実施形態による口清浄器具ヘッドの図である。
【図11】本発明の実施形態による、口腔内で歯および歯茎を清浄するための口清浄器具の多様な用途を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態による口清浄器具の構成を示す図である。
【図13】本発明の実施形態による口清浄器具の代替の構成を示す図である。
【図14】本発明の実施形態による口清浄器具先端構成を記載する図である。
【図15】本発明の実施形態による口清浄器具先端構成を記載する図である。
【図16】本発明の実施形態による口清浄器具先端構成を記載する図である。
【図17】本発明の特定の実施形態による多様なネック構成の図である。
【図18】本発明の一実施形態による、2つの平行な接続されない脚を含む口清浄器具の図である。
【図19】本発明の実施形態による、従来の歯ブラシに付加されたワイヤツイストブラシループを含む歯ブラシの図である。
【図20】本発明の実施形態による、従来の歯ブラシに付加されたワイヤツイストブラシループを含む歯ブラシの図である。
【図21】本発明の実施形態による、従来の歯ブラシに付加されたワイヤツイストブラシループを含む歯ブラシの図である。
【図22】本発明の実施形態による、従来の歯ブラシに付加されたワイヤツイストブラシループを含む歯ブラシの図である。
【図23】本発明の実施形態による、従来の歯ブラシに付加されたワイヤツイストブラシループを有する歯ブラシによる口の異なる歯および歯茎領域への配置および接近を示す図である。
【図24】本発明の実施形態による、従来の歯ブラシに付加されたワイヤツイストブラシループを有する歯ブラシによる口の異なる歯および歯茎領域への配置および接近を示す図である。
【図25】本発明の実施形態による、従来の歯ブラシに付加されたワイヤツイストブラシループを有する歯ブラシによる口の異なる歯および歯茎領域への配置および接近を示す図である。
【図26】本発明の実施形態によるワイヤツイストブラシループ形状の例を示す図である。
【図27】本発明の一実施形態による取り外し可能に取り付け可能なワイヤツイストブラシループを示す図である。
【図28】本発明の実施形態による歯ブラシ本体へのワイヤツイストブラシループの取り付けを示す図である。
【図29】本発明の実施形態による歯ブラシ本体へのワイヤツイストブラシループの取り付けを示す図である。
【図30】本発明の実施形態による歯ブラシ本体へのワイヤツイストブラシループの取り付けを示す図である。
【図31】本発明の実施形態による複数のワイヤツイストブラシループ構成を示す図である。
【図32】本発明の一実施形態によるワイヤツイストブラシループを受け入れる修正された歯ブラシ本体の図である。
【図33】本発明の実施形態によるワイヤツイストブラシループ構造の例を示す図である。
【図34】本発明の実施形態による、歯ブラシの本体に付加され、本体に対して配置された例示のワイヤツイストブラシを示す図である。
【図35】本発明の実施形態による、歯ブラシの本体に付加され、本体に対して配置された例示のワイヤツイストブラシを示す図である。
【図36】本発明の実施形態による、歯ブラシの本体に付加され、本体に対して配置された例示のワイヤツイストブラシを示す図である。
【図37】本発明の実施形態よる、歯ブラシの本体に付加され、本体に対して配置された例示のワイヤツイストブラシを示す図である。
【図38】本発明の実施形態による、歯ブラシの本体に付加され、本体に対して配置された例示のワイヤツイストブラシを示す図である。
【図39】本発明の実施形態による、歯ブラシ本体にワイヤツイストブラシを取り付けるための取り外し可能な機構を示す図である。
【図40】本発明の実施形態による、ワイヤツイストブラシの埋め込み端部を示す図である。
【図41】本発明の一実施形態による、歯ブラシに取り付けられた補助的歯清浄器具の例を示す図である。
【図42】本発明の一実施形態による例示の口腔清浄器具を示す図である。
【図43】本発明の実施形態によるヘッドおよび剛毛設計の例示の変形形態を示す図である。
【図44】本発明の実施形態による清浄ヘッドの先端の変形形態を記載する図である。
【図45】本発明の実施形態による清浄ヘッドの角度および屈曲の変形形態の例を示す図である。
【図46】本発明の実施形態による口腔清浄器具のネックの変形形態を明示する図である。
【図47】本発明の実施形態によるヘッドおよびネックの屈曲の例を示す図である。
【図48】本発明の実施形態による例示のブラシの配向を示す図である。
【図49】本発明の実施形態によるブラシ断面のいくつかの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
特定の実施形態は、歯、歯列矯正器具、歯肉(歯茎)、舌および/または頬の清浄器具を提供する。特定の実施形態は、歯および歯茎の表面に接触するように配置され、さらに歯列矯正器具からそれることなく、ブレースまたは他の歯列矯正器具の周囲およびその下に進む複数の剛毛を含む口清浄器具を提供する。非回転式の清浄要素は、歯、歯肉、他の口の組織(例えば、舌および頬)、および歯列矯正器具を清浄するのにより好適であり、清浄要素が、清浄すべき面の上で滑らないことが少なくともその理由の一部である。特定の実施形態は、隣接面、隣接歯間、歯間および/または他の領域内で、歯、歯茎、舌、頬および歯列矯正器具に到達する清浄器具を提供する。清浄要素は、歯、舌、頬および歯茎を清浄するのに使用されてよく、また例えば、歯列矯正器具(歯科用ブレースなど)のワイヤ、切り下げ(undercuts)および/または他の領域の間、内部および/またはその周辺に到達する。
【0013】
清浄器具は、清浄部分、すなわちヘッドと、ハンドルとを含むように構成されてよい。ヘッドおよびハンドルは、例えばネックによって接続することができる。特定の実施形態において、清浄器具ハンドルおよびヘッドは、従来の射出成形技法を使用して形成される。特定の実施形態において、清浄器具は、複数の構成要素から作製されてよい。剛毛および/または他の清浄要素は、接着、結束、ステープル留め、熱形成、溶融、溶接などによってヘッドに装着されてよい。清浄要素、ヘッドおよびハンドルはまた、例えば単工程または多工程の射出成形プロセスを使用して一緒に形成されてもよい。
【0014】
特定の実施形態において、器具ヘッド内の剛毛および/または他の清浄要素は、ワイヤより線、マイクロファイバ、コポリマーまたは合成ポリマー(例えば、ナイロンまたはポリエステル)などの熱可塑性物質から形成されてよい。剛毛および/または他の清浄要素の厚みおよび/または長さは、例えば、所望する口の接触領域、清浄による摩損性および/または他の基準に基づいて変更されてよい。種々の実施形態において、一次、二次および/または多方向性清浄要素など、いくつかの清浄要素を設けることができる。
特定の実施形態において、剛毛などのブラッシングまたは清浄要素は、ブレースからそれずに、歯科用ブレースなど歯列矯正器具の周辺およびその下の領域に接触する。特定の実施形態において、歯垢および他の堆積物を取り除く目的で口の中で歯、舌、頬および歯茎の届きにくい部分に接近しこれを清浄するために、剛毛は、歯の周辺および/または裏側に到達する。ブラッシングヘッドは、口腔内の、例えば臼歯の裏側の組織および歯の表面に接触するため、また歯列矯正器具を清浄するために歯全体に到達するように構成される。
その多くが以下に記載される多様な構成において、ヘッド部分内に形成された清浄要素は、剛毛がその周りに半径方向に延在する中心部/ネックによって形成された実質的にまたはほぼ湾曲した弓形、または角度を有するU字型またはV字型に配置されて、ほぼ環状の清浄要素を形成することができる。中心部/ネックは、ハンドルに装着される、または取り付けられる。清浄ヘッドは、様々な角度で実装されてよい。清浄ヘッドは、器具のハンドル部分と同一面内にあってよい、および/または異なる面内(例えば、ハンドルから一定の角度上方、および外側に延在する)に配置されてよい。特定の実施形態において、ヘッド部分の複数の面内に清浄要素を形成するように、ヘッドに角度が採用されてよい。例えば、ヘッドの近位部分は、ヘッド部分とほぼ同一面内に配置されてよく、ヘッドの遠位部分は、ヘッドの遠位部分の面にほぼ平行な面に対して上向きに傾斜する。
【0015】
口の清浄器具の設計および利用の変形形態を記載する特定の実施形態が、以下により詳細に提供される。
【0016】
近心−遠心クリーナー
臼歯(口の後方に位置する歯)および関連する歯茎、ならびに口の無歯(すなわち、歯の欠けた、または歯のない)部分の近心および/または遠心領域は、清浄するのが極めて困難であり、故に歯周病にかかりやすい。一般に入手可能な歯ブラシは、たとえ異なる剛毛の高さおよび多様な角度の剛毛の突起を使用したとしても、口のこのような領域を清浄するのは困難である。現在の歯間ブラシおよび従来の歯ブラシは、このような問題の領域を清浄するのに有効に設計されていない。特定の実施形態は、歯列(すなわち、口の中の歯の配列)の端部の歯の遠心領域、ならびに無歯部分の近心および遠心領域の清浄を向上させるように設計された近心−遠心クリーナーを提供する。例示の目的で、図1は、臼歯の遠心領域と、歯の欠けた、すなわち口の無歯部分の近心および遠心領域との一例を提供する。
【0017】
近心−遠心クリーナー200は、ヘッド210と、ネック220と、ハンドル230とを含む。ヘッド210は、これに限定するものではないが、例えば、ほぼ環状の配列で中心部から延出する剛毛または同様の清浄要素を有する、ツイストワイヤブラシ、円筒形ブラシ、あるいはプラスチックまたはゴム材でできた他の同様の形状の器具など多方向に突出する剛毛を有する中心部を含む。図2は、本発明の特定の実施形態による近心−遠心クリーナー器具のいくつかの例を示す。図2に示されるように、器具200は、ハンドル230の長軸に対して垂直なヘッド210の部分(図2で”A”と示される)を有する。ヘッド210の部分Aは、上記に記載する近心および遠心領域を清浄するのに使用される(例えば、図3に示されるように)。ヘッド210はまた、歯と中心部との接触を軽減する助けをし、前歯の舌領域(例えば、図4に示されるように舌に近接する歯の領域)を清浄するのに使用され得る部分(図2では”B”と明示される)を含む。図5に示されるように、器具200は、歯の遠心面、歯の遠心面付近の歯茎組織、および歯茎組織と歯の遠心面との間に到達する。器具200は、舌および/または頬の表面を清浄するのに使用することもできる。図6は、歯と歯茎の接近するのが難しい領域に容易に接近し、ブラッシングをより快適にするために、使用者が清浄器具200のネック部分210を折り曲げることができることを明示する。
操作する際、例えば、使用者は、清浄器具200のハンドル230を把持し、ヘッド210の部分Aと部分Bの両方を使用して、歯と歯茎の様々な領域に到達し、これらを清浄する。ヘッド210内の剛毛は、例えば、臼歯の表面およびその裏側の組織を清浄する目的で歯に接触することも可能である。部分Aおよび部分Bに示されるように、ヘッド210の中心部、およびヘッド210の分岐部の周りに半径方向に延出する剛毛の構成が、使用者の利益となるように、このような清浄を促進させるのを助ける。
【0018】
口清浄器具
特定の実施形態は、口清浄器具に対する変形形態を提供する。口清浄器具(MCD)700は、ヘッド710と、ネック720と、ハンドル730とを含む。ヘッド710は、これに限定するものではないが、例えば、ワイヤブラシなど多方向に突出する剛毛を有する中心部を含む。ワイヤブラシは、例えば、円筒形ブラシ、あるいはゴムまたはプラスチック材でできた他の同様の形状の器具で置き換えることができる。
図7は、ヘッド710と、ネック720と、ハンドル730とを含む例示のMCD700を示す。図8、図9および図10は、図7のaから見た、図8のbから見た、図10のcから見たヘッド710の図をそれぞれ記載する。図8、図9および図10は、MCD700の多様な構成の例を示す。剛毛の長さは、均一であっても、あるいは例えば、歯の間、ブレース周辺、および歯と歯茎の間の領域に適切に接近するのを容易にするために可変であってもよい。剛毛が、歯の表面、歯の間の領域および歯茎により簡単に近づくことができるように、ワイヤブラシは折り曲げることが可能である。図11は、例えば、歯と歯茎を清浄するためのMCD700の多様な用途を示す。
【0019】
ネック720は、剛毛部分、すなわちヘッド710をハンドル730に接続する。図12は、ブラシヘッド710がハンドル730の中に埋め込まれる前に、ワイヤブラシの2つの端部が、一緒に接合され得ることを明示する。図13は、ワイヤブラシの2つの端部を、ハンドル730の中に埋め込むことができることを示す。図14は、ワイヤブラシ710の一端720のみがハンドル730中に埋め込まれ、他端は、他の歯清浄器具に適合することができる器具700の構成を示す。図15では、隣接歯間用歯ブラシ740が、より短い剛毛を有して、MCD700の留められていない端部の先端になるように構成されている。隣接歯間用歯ブラシ部分740は、例えば、異なる剛性および/または長さを有するより細いワイヤおよび/または剛毛で作成されてよい。他の付加的な清浄器具の例が、図16に示される。図17は、ヘッド710を様々な方向でハンドル730に接続するために、ネック720が、直線や曲線、または屈曲され得ることを明示する。ネック720の長さは、変えることができ、これは、例えばハンドル730の延長部として現れることもある。ハンドル730は、商業的に入手可能な歯ブラシに見られるように、使用しやすいように直線でも曲線でもよい。図18は、2つの平行なワイヤ脚712、714が、先端で接続しない、MCD700の変形形態を示す。
【0020】
特定の実施形態において、彼または彼女が選択する快適さおよび/または効率を実現するために、ヘッド710および/またはネック720は、使用者によって調節される、または曲げることができる。例えば、接触の際、不快感を軽減するおよび/または歯または柔らかい組織を保護する目的で、ヘッド710のワイヤ部分は、プラスチック保護材および/または他のコーティングを含んでよい。
【0021】
操作する際、例えば、使用者は、ハンドル730を把持し、ヘッド710の長さに沿って延出する複数の剛毛を使用して、歯、舌、頬および/または歯茎に接近するように口腔内でヘッド710を巧みに操作する。ヘッド710の構成により、使用者が、歯の隣接歯間領域、歯茎および頬、ならびに歯列矯正器具の中またはその周辺を含めた口腔内の他の領域に接近し、これらを清浄することが可能になる。
ワイヤツイストブラシループ歯ブラシ
特定の実施形態において、上下の前歯の内側の弓形および最終臼歯の裏側により適切により容易に接近することができるように、商業的に入手可能な歯ブラシに屈曲可能なワイヤツイストブラシ(WTB)ループが加えられる。
特定の実施形態において、図19および図20に示されるように、WTBループ1910を、歯ブラシヘッド1920に取り付けることができる。3次元の図が、図21に示される。図19に示されるように、口の中の所望の領域に接触するために、ループ1910は、動くように構成され、ブラシヘッド1920に対する様々な位置に調節可能であってよい。
特定の実施形態において、WTBループ1910は、指の圧力で容易に曲げることができる。WTBループ1910の配置次第で、口の特定の領域にさらに簡単に接近することが可能である。例えば、図22に示されるように、WTBループ1910に邪魔されずに、ヘッド1920を使用した典型的なブラッシングが可能である。図23の配置のように、WTBループ1910は、上下の前歯の内側の弓形に接近することができる。図24で、WTBループ1910は、最終臼歯の裏面に接近するように配置される。図25に示されるように、WTBループ1910の剛毛は、歯の間の内側の角に接近するように配置することができる。
【0022】
このように、使用者の好みおよび手先の器用さによって、WTBループ1910の配置を様々な角度に調節することができる。
【0023】
特定の実施形態において、使用者の好みに基づいて口の中の清浄および接触を強化する目的で、WTBループ1910の形状を指の圧力で3次元的に変えることができる。例が図26に示される。
特定の実施形態において、屈曲可能なWTBループ1910は、歯ブラシヘッド1920上のその位置から取り外すことができる。図27の一例のように、ループ1910の先端1930は、取り付け具または雄部分を含んでよく、ブラシ本体1920は、ループ先端1930を受け入れるために、1つまたは複数の受け口または雌部分1940を含んでよい。雌部分1940は、例えば、ループ1910の先端1930を受け入れるために調節可能であってよい。
【0024】
雌部分1940は、ブラシ本体1920のいずれの場所にも配置することができる。WTBループ1910の位置が、所望の位置に調節されロック固定され得るように、雌または受け口部分を設計することができる。
受け口または取り付け箇所のない商業的に入手可能な歯ブラシと共に使用するために、例えば、図28に示されるように、WTBループ1910を成形することができる。組み立ての例示の方法が、図29に示される。器具1910の両端部1930を使用して、器具1910をプラスチック本体1920にしっかりと固定することができる。留められていない端部1930は、通常のブラッシングを邪魔しないように、プラスチック本体1910に近接して曲げられる。
【0025】
特定の実施形態において、使用および保管するのに前後に曲げられても、WTBループ1910の先端1930が、外に出てこないように、先端1930をブラシ本体1920の中にしっかりと埋め込むことができる。本体1920内の固定を強化するためのWTBループ1910の先端1930の成形の例が、図30に示される。
特定の実施形態において、WTBループ1910は、商業的に入手可能な歯ブラシと組み合わせずに単独で使用することができる(例えば、図31を参照)。プラスチックハンドル内のワイヤブラシループなど、1つ以上のWTBループ1910をハンドル1920と共に使用することができる。
【0026】
例えば図32で示されるように、歯ブラシ1900の本体またはハンドル1920は、ブラシ1900の異なる領域内にWTBループ1910を配置する目的で、WTBループ1910の端部1930を受け入れるように修正することができる。
【0027】
特定の実施形態において、多様な種類の同様の器具(例えば、均一のおよび/または可変の長さを有する横方向に突出する小突起(spur)を備えた中心部)が、WTBループ1910に代わることができる。ループ自体の材料および/または組立て構造体の可撓性を高めることができる。例が、図33に示される。
【0028】
操作する際、例えば、ループ1910および歯ブラシヘッド1920を一緒に使用して口の領域を清浄することができる。臼歯の裏面ならびに上下の前歯の内側の弓形に接近するように、使用者は、ヘッド1920に対してループ1910を配置することができる。ワイヤブラシループ1910は、ブラッシングヘッド1920と併せて使用して、様々に配置し動かすことによって、歯、歯茎、舌、頬および歯列矯正器具を清浄することができる。
【0029】
歯の清浄器具
特定の実施形態において、図34に示されるように、商業的に入手可能な歯ブラシ3400にワイヤツイストブラシ(WTB)3410を加えることができる。使用されないとき、WTB3410は、下方に押し込まれる、または下方に曲げられ、フック3450の下でブラシ本体3420に近接して保持することができる(例えば、図34の位置A、および図35にも示される)。ブラシ3410が使用される際、使用者は、ブラシ3410を取り出すことができる(例えば、図34のBの位置で示される)。
【0030】
WTB3410を下に配置することができるフック3450は、金属またはプラスチック(歯ブラシのプラスチック本体と同様の材料など)などの堅固な材料で形成されてよい。フック3450の例が、図36に示される。
【0031】
特定の実施形態において、WTB3410は、ブラシ本体3420上のいずれの場所にも配置することができる。いくつかの例が、図37に示される。
【0032】
特定の実施形態において、WTB3410が使用されないとき、WTB3410の外形を小さくする、および/またはWTB3410が本体剛毛による通常のブラッシングを妨げないようにするために、ブラシ本体3420(例えば、プラスチックブラシ本体またはハンドル)をいくらか修正することができる。例として、図38は、WTB3410が本体3420内のへこみまたはくぼみ3460内に配置される第1の実施形態と、WTB3410が、本体3420の突起3470の後ろに配置される第2の実施形態とを示す。
【0033】
特定の実施形態において、WTB3410を本体3420に取り付ける機構は、固定式および/または取り外し式であってよい。固定式機構では、WTB3410の剛毛のない端部は、歯ブラシ本体3420内に埋め込まれる。取り外し式機構では、WTB3410は、雄/雌接続部を介して本体3420に取り付けることができる(例えば、図39を参照)。他の取り外し式の固定機構を使用することができる。
【0034】
特定の代替の実施形態において、WTB3410が前後に曲げられる際、端部3430が動かないように、WTB3410の埋め込み端部3430(剛毛のない)は、本体3410内に機械的に固定される。例が、図40に示される。
【0035】
特定の実施形態において、上記に説明した方法で、商業的に入手可能な歯ブラシに、他のタイプの補助的な歯清浄器具を取り付けることができる。一例が、図41に示される。
操作する際、例えば、ブラシ本体3420上の剛毛を使用して、歯、歯茎および口腔内の他の領域を清浄することができる。歯の間およびその周辺、歯列矯正器具、舌、頬などを付加的に清浄するために、使用者の口の中にWTB3410を配置することができる。したがって、本体剛毛およびワイヤブラシは、完全な清浄を実現するために互いに相補的である。
【0036】
口腔清浄器具
特定の実施形態は、ヘッドと、ネックと、ハンドルとを含む口腔清浄器具(OCCD)を提供する。
【0037】
図42は、本発明の一実施形態による例示のOCCD4200を示す。OCCD4200は、ヘッド4210と、ネック4220と、ハンドル4230とを含む。ヘッド4210は、中心部から多方向に突出する剛毛を備えた中心部で形成されてよい。
【0038】
図43は、ヘッド4210および剛毛設計の変形形態を示す。例えば、ヘッド4210は、ツイストワイヤブラシ、円筒形ブラシ、またはゴム材でできた同様の形状の器具であってよい。中心部は、曲げることができなくてもよい、あるいは器具の形状を調節するために使用者によって屈曲可能であってもよい。
【0039】
図44は、ヘッド4210の先端4215の変形形態を記載する。例えば、先端4215は、ヘッド4210の端部にプラスチックキャップを含んでよい。先端4215は、例えば、ヘッド4210に沿ってその周囲に連続する付加的剛毛を含んでよい。例えば、ヘッド4210内の最初の剛毛4217と異なる接触面および清浄構造を提供するために、先端4215は、剛毛4217で使用される材料と異なる材料を含んでよい。
【0040】
図45は、清浄を促進するために、ヘッド4210内で採用され得る角度および屈曲の変形形態の例を示す。ネック4220は、ヘッド4210をハンドル4230に接続する。特定の実施形態において、ネック4220は、屈曲可能であり、わずかに可撓性であってよい。図46は、ネック4220の変形形態を明示する。使用者が選択する快適さおよび/または効率を実現するために、使用者は、OCCD4200のヘッド4210およびネック4220を曲げることができる。いくつかの屈曲の例が、図47に示される。
【0041】
特定の実施形態において、ハンドル4230は、商業的に入手可能な歯ブラシに見られるように、使用者が楽に使用できるように直線または曲線であってよい。
【0042】
特定の実施形態において、ヘッド4210のワイヤ部分は、不快感を軽減する、および/または例えば、歯または柔らかい組織がワイヤに接触しないように保護する目的でプラスチック保護材またはコーティングを含んでよい。
【0043】
操作する際、OCCD4200は、これに限定するものではないが、歯間領域を含めた口腔の様々な領域を清浄するのに使用することができる。入手可能な歯間ブラシとは異なり、OCCD4200は、1つの歯間領域以上の領域を対象とする(例えば、図45に示されるブラシと歯の図を参照)。OCCD4200はまた、例えば頬の組織、歯および歯茎など、口腔の様々な部分を同時に扱うことができる。
【0044】
OCCD4200をヘッドの片側のみに垂直方向に突出する剛毛を備えたプラスチックヘッドを有する従来の歯ブラシと比較すると、ツイストワイヤヘッドによりOCCDに備わった可撓性が、歯の頸部の磨耗など歯の損傷を最小限にするのを助ける。
【0045】
多様な剛性のブラシ
特定の実施形態は、多様な剛性のブラシを提供する。ブラシは、中心部と、中心部から多方向に延出する中心部からの突起とを含む。例は、これに限定するものではないが、ツイストワイヤブラシを含む。剛毛の可撓性および剛性の度合いが異なる面をブラシが形成するように、剛毛(または突起)は、選択的に切断されてよい。図48は、一実施形態による、中心部4810と、中心部4810から延出する剛毛4815とを有するブラシ4800を示す。 図48は、ブラシ4800の配向を明示する。図49は、変化する長さ、厚みおよび配向を明示するブラシの断面のいくつかの例を示す。ブラシが、固有の異なる剛性、長さなどを有することから、例えば、ブラシを使用して、歯、舌、頬、口蓋および歯茎などの口腔の異なる部分をより効果的に清浄することができる。
【0046】
特定の実施形態において、多様な長さ/多様な剛性のブラシは、上記に考察した1つまたは複数の実施形態に適用することができる。
【0047】
本明細書に示される例は、単に本発明の特定の実施形態を例示し説明する目的で提示されている。本発明の範囲内にある同様の目的を達成するのに他の方法であってもよく、示される例は、本発明を実現するための器具および方法を限定するものではない。
【0048】
別の例として、以下に記載の1つまたは複数の実施形態は、歯、歯茎、舌、頬および歯列矯正器具を含めた口用の清浄器具を提供するために、単独でおよび/または組み合わせて実施されてよい。その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2006年11月13日に出願された米国特許出願第11/559,265号に、代替のいくつかの設計が記載される。
【0049】
先の本発明の実施形態の記載は、例示および説明の目的で提示されている。これは、包括を意図するものでも、本発明を開示される厳密な形態に限定することを意図するものでもなく、上記の教示を鑑みて修正形態および変形形態が可能であり、あるいは本発明の実施からこれらの形態が得られる場合もある。企図される特定の使用に適合される際、様々な実施形態において、また様々な修正形態と共に、当業者が本発明を利用することができるように、本実施形態は、本発明の主題およびその実際の用途を説明する目的で選択され記載された。
【0050】
当業者は、本明細書に開示される実施形態が、多様な口清浄器具の形成に適用され得ることを理解するであろう。請求される主題の実施形態の特定の特徴が本明細書に記載されるように示されてきたが、当業者は、この時点で、多くの修正、代替、変更および均等物を思いつくであろう。さらに、いくつかの器具構成要素、および器具構成要素同士の関連性を詳細に記載してきたが、記載の構成要素および/または実施形態のいくつかは、組み合わせて、および/または他の構成要素および/または実施形態と別々に使用することができること、および/または付加的特徴および/または特徴同士の関係を確立することができ、これらは、いずれも請求される主題に従っているということが、当業者には予想される。したがって、添付の特許請求の範囲は、請求される主題の実施形態の本来の精神の範囲内にあるこのような修正形態および変更形態の全てを包含することを目的とすることが理解されるべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
口腔内で口清浄器具を保持し巧みに操作するためのハンドル部分と、
前記ハンドル部分に装着され、脚から多方向に突出する複数の清浄要素をそれぞれ有する2つの平行な脚を含む清浄ヘッド部分とを備える口清浄器具。
【請求項2】
前記清浄ヘッド部分が、清浄要素を含む複数の長さを有する湾曲した清浄ヘッド部分を形成するために、前記2つの平行な脚に接続された部分を備える、請求項1に記載の器具。
【請求項3】
前記清浄ヘッド部分が、前記器具の長軸に対して複数の面内に延在する複数の部分を備える、請求項1に記載の器具。
【請求項4】
前記清浄ヘッド部分が、使用者によって前記ハンドル部分に対して配置可能である、請求項1に記載の器具。
【請求項5】
前記清浄ヘッド部分が、前記ハンドル部分の長軸に平行な前記清浄ヘッド部分の第1部分と、前記ハンドル部分の長軸に垂直な前記清浄ヘッド部分の第2部分とを含む、請求項1に記載の器具。
【請求項6】
前記清浄ヘッド部分が、前記ハンドル部分に対して一定の角度で配置され、前記ハンドル部分から離れた面内にある、請求項1に記載の器具。
【請求項7】
前記清浄ヘッド部分の前記2つの平行な脚が、2つの接続されない脚をさらに備え、各脚が、前記ハンドル部分に装着され、中心部と、前記中心部の周辺に半径方向に延出する複数の清浄要素とを含む、請求項1に記載の器具。
【請求項8】
各脚が、前記脚の長手軸から延出する第1のタイプの清浄要素と異なる第2のタイプの清浄要素を含む先端を備える、請求項7に記載の器具。
【請求項9】
前記複数の清浄要素が、複数の剛毛を備える、請求項1に記載の器具。
【請求項10】
前記複数の清浄要素が、複数の長さである、請求項1に記載の器具。
【請求項11】
口腔および付随する歯列矯正器具を清浄するための歯ブラシであって、
細長いハンドルと、
前記ハンドルの一端に接続され、そこから延出する清浄ヘッドであって、前記清浄ヘッドの中心部から延出して前記中心部の周囲に複数のほぼ環状の配置を形成する複数の清浄要素を含み、互いに角度を成す前記中心部の複数の接続された部分を形成するように構成され、各部分が、口腔内で歯、組織および歯列矯正器具の異なる領域を清浄するための清浄要素を含む清浄ヘッドとを備える歯ブラシ。
【請求項12】
前記清浄ヘッドが、清浄要素を含み、前記ハンドルの長軸に平行な前記清浄ヘッドの第1部分と、前記ハンドルの長軸に垂直な前記清浄ヘッドの第2部分とを含む、請求項11に記載の歯ブラシ。
【請求項13】
前記清浄ヘッドの少なくとも一部が、前記ハンドルに対して一定の角度で配置され、前記ハンドルから離れた面内にある、請求項11に記載の歯ブラシ。
【請求項14】
前記清浄ヘッドが、使用者によって前記ハンドルに対して配置可能である、請求項11に記載の歯ブラシ。
【請求項15】
前記複数の清浄要素が、複数の剛毛を備える、請求項11に記載の歯ブラシ。
【請求項16】
前記複数の清浄要素が、複数の長さである、請求項11に記載の歯ブラシ。
【請求項17】
前記中心部の前記複数の部分が、ほぼU字型またはV字型ヘッドを形成する、請求項11に記載の歯ブラシ。
【請求項18】
口および歯列矯正器具用清浄器具であって、
ハンドルと、
中心部、および前記中心部から半径方向に延出して前記中心部の周囲に複数のほぼ環状の剛毛パターンを形成する複数の剛毛を含むブラッシングヘッドであって、前記複数の剛毛が、前記ブラッシングヘッドを誘導するために、前記ハンドルを巧みに操作することによって、口腔内で歯、組織および歯列矯正器具に接触し、清浄を助けるように配置されたブラッシングヘッドとを備え、前記ブラッシングヘッドが、口腔内で、臼歯の裏側の組織および歯の表面に接触するため、また前記歯列矯正器具を清浄するために歯全体に届くように構成された口および歯列矯正器具の清浄器具。
【請求項19】
前記ブラッシングヘッドが、ほぼU字型に構成され、U字型を形成する3つの長さそれぞれの少なくとも一部に沿って延出する剛毛を備える、請求項18に記載の器具。
【請求項20】
前記清浄器具およびブラッシングヘッドの遠位端のU字型の長さが、前記清浄器具の前記ハンドルを含む面と異なる面内に配置される、請求項10に記載の器具。
【請求項1】
口腔内で口清浄器具を保持し巧みに操作するためのハンドル部分と、
前記ハンドル部分に装着され、脚から多方向に突出する複数の清浄要素をそれぞれ有する2つの平行な脚を含む清浄ヘッド部分とを備える口清浄器具。
【請求項2】
前記清浄ヘッド部分が、清浄要素を含む複数の長さを有する湾曲した清浄ヘッド部分を形成するために、前記2つの平行な脚に接続された部分を備える、請求項1に記載の器具。
【請求項3】
前記清浄ヘッド部分が、前記器具の長軸に対して複数の面内に延在する複数の部分を備える、請求項1に記載の器具。
【請求項4】
前記清浄ヘッド部分が、使用者によって前記ハンドル部分に対して配置可能である、請求項1に記載の器具。
【請求項5】
前記清浄ヘッド部分が、前記ハンドル部分の長軸に平行な前記清浄ヘッド部分の第1部分と、前記ハンドル部分の長軸に垂直な前記清浄ヘッド部分の第2部分とを含む、請求項1に記載の器具。
【請求項6】
前記清浄ヘッド部分が、前記ハンドル部分に対して一定の角度で配置され、前記ハンドル部分から離れた面内にある、請求項1に記載の器具。
【請求項7】
前記清浄ヘッド部分の前記2つの平行な脚が、2つの接続されない脚をさらに備え、各脚が、前記ハンドル部分に装着され、中心部と、前記中心部の周辺に半径方向に延出する複数の清浄要素とを含む、請求項1に記載の器具。
【請求項8】
各脚が、前記脚の長手軸から延出する第1のタイプの清浄要素と異なる第2のタイプの清浄要素を含む先端を備える、請求項7に記載の器具。
【請求項9】
前記複数の清浄要素が、複数の剛毛を備える、請求項1に記載の器具。
【請求項10】
前記複数の清浄要素が、複数の長さである、請求項1に記載の器具。
【請求項11】
口腔および付随する歯列矯正器具を清浄するための歯ブラシであって、
細長いハンドルと、
前記ハンドルの一端に接続され、そこから延出する清浄ヘッドであって、前記清浄ヘッドの中心部から延出して前記中心部の周囲に複数のほぼ環状の配置を形成する複数の清浄要素を含み、互いに角度を成す前記中心部の複数の接続された部分を形成するように構成され、各部分が、口腔内で歯、組織および歯列矯正器具の異なる領域を清浄するための清浄要素を含む清浄ヘッドとを備える歯ブラシ。
【請求項12】
前記清浄ヘッドが、清浄要素を含み、前記ハンドルの長軸に平行な前記清浄ヘッドの第1部分と、前記ハンドルの長軸に垂直な前記清浄ヘッドの第2部分とを含む、請求項11に記載の歯ブラシ。
【請求項13】
前記清浄ヘッドの少なくとも一部が、前記ハンドルに対して一定の角度で配置され、前記ハンドルから離れた面内にある、請求項11に記載の歯ブラシ。
【請求項14】
前記清浄ヘッドが、使用者によって前記ハンドルに対して配置可能である、請求項11に記載の歯ブラシ。
【請求項15】
前記複数の清浄要素が、複数の剛毛を備える、請求項11に記載の歯ブラシ。
【請求項16】
前記複数の清浄要素が、複数の長さである、請求項11に記載の歯ブラシ。
【請求項17】
前記中心部の前記複数の部分が、ほぼU字型またはV字型ヘッドを形成する、請求項11に記載の歯ブラシ。
【請求項18】
口および歯列矯正器具用清浄器具であって、
ハンドルと、
中心部、および前記中心部から半径方向に延出して前記中心部の周囲に複数のほぼ環状の剛毛パターンを形成する複数の剛毛を含むブラッシングヘッドであって、前記複数の剛毛が、前記ブラッシングヘッドを誘導するために、前記ハンドルを巧みに操作することによって、口腔内で歯、組織および歯列矯正器具に接触し、清浄を助けるように配置されたブラッシングヘッドとを備え、前記ブラッシングヘッドが、口腔内で、臼歯の裏側の組織および歯の表面に接触するため、また前記歯列矯正器具を清浄するために歯全体に届くように構成された口および歯列矯正器具の清浄器具。
【請求項19】
前記ブラッシングヘッドが、ほぼU字型に構成され、U字型を形成する3つの長さそれぞれの少なくとも一部に沿って延出する剛毛を備える、請求項18に記載の器具。
【請求項20】
前記清浄器具およびブラッシングヘッドの遠位端のU字型の長さが、前記清浄器具の前記ハンドルを含む面と異なる面内に配置される、請求項10に記載の器具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
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【図48】
【図49】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【公表番号】特表2010−522031(P2010−522031A)
【公表日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−554693(P2009−554693)
【出願日】平成20年3月18日(2008.3.18)
【国際出願番号】PCT/US2008/057363
【国際公開番号】WO2008/115926
【国際公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【出願人】(509246736)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月18日(2008.3.18)
【国際出願番号】PCT/US2008/057363
【国際公開番号】WO2008/115926
【国際公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【出願人】(509246736)
【Fターム(参考)】
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