説明

改質処理剤、熱履歴シリケートの改質処理方法ならびに熱履歴シリケートが改質処理された結着形状体

【課題】従来技術として汎用されてきた水硬性固化材が抱えている機能的技術、ならびに環境問題において廃棄物類を低コストで環境に負荷を与えず、有害物質を無害化して再資源化資材として再生利用を可能とする改質処理剤に係わる技術を提供する。
【解決手段】休眠成分で構成される熱履歴シリケートからなる廃棄物類を改質処理するpH12を超える「改質処理剤」、水系溶媒を介して熱履歴シリケート、特に有害物質を共存する廃棄物類に改質処理剤を少なくとも常温で活用処理せしめる一連の作業工程に付して無害化処理ならびに形状化処理を施す「改質処理方法」、ならびに有害物質を共存する廃棄物類に改質処理方法を付してpH10未満が確保されて水中で再泥化しない耐水性の再資源化資材とする無害化処理ならびに形状化処理が施されている「結着形状体」を提供する技術。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱履歴シリケートを改質対象素材として、少なくとも常温で水系溶媒を介して活性化し、無害化処理および形状化処理を施す改質処理機能を発揮して無公害型の結着形状体に改質処理する機能を有する改質処理剤において;
上記の熱履歴シリケートが、乾燥物の酸化物基準で表してシリカ成分を20ないしは80質量%、アルミナ成分を5ないしは35質量%、およびカルシヤ成分を1ないしは40質量%を含有して熱履歴を受けている不活性な休眠成分のケイ酸塩系化合物で構成される人工合成品、ゴミ・廃棄物・汚泥の焼却灰、窯業関連廃材・資材もしくは火山噴出物からなる粉粒体であり;
上記水系溶媒が、自然水、人工処理水、排水類ないしは包含水の群より選ばれる単独ないし2種以上の組み合わせの水系液体であり;
上記の改質処理剤が、乾燥物における有効成分換算で表してカルシヤ含有成分に含まれるカルシヤ100質量部に対して、ナトリウム含有成分に含まれる酸化ナトリウムを0.1ないしは5質量部ならびに硫黄含有成分に含まれる硫黄を酸化物換算で1ないしは50質量部の酸化物基準で表した配合割合で3者成分がワンパック粉粒体を構成しており、該ワンパック粉粒体の水サスペンジョンpHが12を超えるアルカリ性であることを特徴とする改質処理剤。
【請求項2】
人工合成品
前記の熱履歴シリケートである人工合成品の粉粒体が、ケイ酸塩組成物、カルシヤ組成物ならびにアルミナ組成物の群より選ばれる単独ないし2種以上の組み合わせからなる混合原料で予め調製されており、該混合原料が主成分として乾燥物の酸化物基準で表してシリカ100質量部に対して、カルシヤ30ないし350質量部ならびにアルミナを10ないし150質量部、必要に応じて酸化ナトリウムを1ないし50質量部の範囲で構成されており、該混合原料を820ないし1500℃の範囲で少なくとも15分間熱処理し、次いで回収された熱処理物を80メッシュ、好むらくは150メッシュ篩通過の微粒子に粉砕・分級して調製されている請求項1記載の改質処理剤。
【請求項3】
含水体
前記の熱履歴シリケートである人工合成品、ゴミ・廃棄物・汚泥の焼却灰、窯業関連廃材・資材もしくは火山噴出物からなる粉粒体を乾燥物基準で100質量部に対して水が140質量部以下の量割合で包含担持されている粉粒体の含水体、ないしはヘドロ・底質・汚泥処理ケーキの含水泥土もしくは湿潤状態にある粘土・土壌類の土質土で固形分100質量部に対して水が140質量部以下の量割合で包含している含水体である請求項1ないし2記載の改質処理剤。
【請求項4】
有害化学物質
上記の熱履歴シリケートが、原位置または持込位置に存在して、土壌汚染の環境基準項目で示されるカドミニウム、砒素、水銀、鉛、クロム、セレン、ホウ素ないしはフッ素の群より選ばれる単独ないし2種以上の組み合わせの水溶出有害元素群、アルカリ金属元素群、窒素の化合物類ないしはダイオキシン類の単独ないし2種以上の組み合わせの有害化学物質が環境基準を超える範囲で共存している粉粒体ないしは含水体である請求項1ないし3のいずれか1項記載の改質処理剤。
【請求項5】
自然水、人工処理水、排水類ないしは包含水
前記の水系溶媒が、雨水、河川・湖沼水・たまり水、湧き水、井戸水、海水、人工池・ダム水である自然水;飲料水、工場用水、農業用水、水道水、下水道処理水、産業界の副生水である人工処理水;産業界の排水、生活排水、各種の処理水である排水類;含水土質、底質、土壌地盤、産業廃棄物類、改質対象素材、改質処理剤の包含水の群より選ばれる単独ないし2種以上の組み合わせ水系液体である請求項1ないし4のいずれが1項記載の改質処理剤。
【請求項6】
前記改質処理剤を構成するカルシヤ含有成分が、酸化物基準で表して有効成分であるカルシヤを少なくとも25質量%含有しているカルシヤ含有の化合物ないしは組成物からなる粉粒体である請求項1記載の改質処理剤。
【請求項7】
前記改質処理剤を構成するカルシヤ含有成分が、処理石灰を包含する焼却灰類、高炉・製鋼スラグ類、ケイカル廃材、セメント類、ないし廃棄・副生石こうないしはカルシウム塩化合物類の群より選ばれる単独ないし2種以上の組み合わせの休眠成分からなる熱履歴シリケートに共存して有効成分であるカルシウム成分を酸化物基準で表して少なくとも20質量%の量で確保されている含カルシウム休眠成分であり、このとき併配合されるナトリウム含有成分が、活性な水酸化ナトリウムの組み合わせからなる粉粒体ないしは含水体である請求項1記載の改質処理剤。
【請求項8】
前記改質処理剤を構成するナトリウム含有成分が、酸化物基準で表して有効成分である酸化ナトリウムを少なくとも2質量%含有しているナトリウム含有の化合物ないしは組成物からなる粉粒体である請求項1記載の改質処理剤。
【請求項9】
前記改質処理剤を構成するナトリウム含有成分が、下記組成式(1)
【化1】

[式中:Mはナトリウムないしカリウム元素、aは0.1ないし4の数、wは16ないし50の数]で表されるケイ酸アルカリの群より選ばれる単独ないし2種以上の組み合わせの液状ケイ酸アルカリからなる含水体である請求項1記載の改質処理剤。
【請求項10】
前記改質処理剤を構成するナトリウム含有成分が、ゴミ焼却灰、汚泥焼却灰、赤泥ないしは芒硝類廃液の回収物の群より選ばれる単独ないし2種以上の組み合わせの休眠成分からなる熱履歴シリケートに共存して有効成分であるナトリウム成分を酸化物基準で表して少なくとも1.5質量%含有する含ナトリウム休眠成分であり、このとき併配合されるカルシヤ含有成分が、活性な酸化カルシウムないし水酸化カルシウムの組み合わせからなる粉粒体ないし含水体である請求項1記載の改質処理剤。
【請求項11】
前記改質処理剤を構成する硫黄含有成分が、無水物の硫黄分基準で表して有効成分である硫黄分を少なくとも18質量%含有している硫黄のオキシ酸化合物ないし硫化物からなる粉粒体である請求項1記載の改質処理剤。
【請求項12】
請求項1ないしは11のいずれか1項記載の改質処理剤を活用して、必要に応じて機能付与剤を付加して少なくとも常温で水系溶媒を介して、改質対象素材となる休眠成分からなる熱履歴シリケートに加えて活性化混和物とする混和工程、必要に応じて該活性化混和物を形状化処理物とする加工工程、次いで該活性化混和物ないし該形状化処理物を所定雰囲気中に開放せしめて結着形状体とする養生工程で構成される一連の作業工程からなる改質処理方法において;
上記の機能付与剤が、サプリメント、インプルーブメント、ファンクショメントもしくはレインホースメントの単独ないし2種以上の組み合わせの粒径500μ以下の粉粒体で構成されており;
上記の混和工程が、原位置または持込位置に存在する熱履歴シリケートを乾燥物基準で100質量部に対して、改質処理剤を乾燥物基準で2ないし20質量部未満を加え、必要に応じて機能付与剤を400質量部以下の量で付加して混和して活性化混和物とし、該活性化混和物中の含有水分の含水率が10ないし70質量%範囲に確保される状態になるように必要に応じて水系溶媒を加えて量割合を調整して混和し、該活性化混和物が常温にて混和・放置される3時間の間のpH値が12を超える状態が確保されてバサバサ状、可塑状、マヨネーズ状、糊状ないしはスラリー状に調製される工程であり;
上記の加工工程が、必要に応じて該活性化混和物を原位置非成型物、耐水性粉粒体物ないしは形状加工成型物からなる形状化処理物とする工程であり;
上記の養生工程が、該活性化混和物ないしは該形状化処理物を常温から100℃範囲にある常圧、加圧、減圧条件下における気中、水中、海中、土中、溶液中、蒸気中、非酸素ガス中の雰囲気の群より選ばれる単独雰囲気中ないし2種以上の組み合わせの多段雰囲気中に少なくとも15分間解放して反応・養生を進行せしめて結着硬化の完了している自己完結型の原位置非成型品、耐水性粉粒体品ないしは形状加工成型品からなる結着形状体とする工程であり;
上記の改質処理方法が、熱履歴シリケートを改質対象素材として、上記の一連の作業工程に付して調製される活性化混和物のアルカリ性成分を固定化してpH10未満が確保され、該改質対象素材に有害物質が共存するときは該有害物質を固定・不溶化する無害化処理を施し、同時に粉粒体熱履歴シリケートを耐水性で水中再泥化しない形状化処理を施して自己完結型の結着形状体に改質処理することを特徴とする改質処理方法。
【請求項13】
前記の機能付与剤であるサプリメントが、アルカリ金属塩ないしはアルカリ土類金属塩の化合物を主成分とするアルカリ補充組成物、硫黄のオキシ酸化合物ないしは硫化物を主成分とする硫黄含有組成物、2価ないしは3価の鉄化合物である鉄塩補充組成物、親油性で活性なフェロケイ酸塩組成物もしくはシラノール基含有組成物であるケイ酸塩補充組成物の群より選ばれる単独ないし2種以上の組み合わせの改質処理剤を補充する化合物ないしは組成物からなる粉粒体である請求項13記載の改質処理方法。
【請求項14】
前記の機能付与剤であるインプルーブメントが、改質処理機能を改善するリン酸根組成物、改質処理時の作業性を改善するバリウム塩組成物もしくは改質処理作用を向上せしめる分散媒質組成物の群より選ばれる単独ないし2種以上の組み合わせの改質処理剤が有する改質処理の機能性ないしは作業性を改善する化合物ないしは組成物からなる粉粒体である請求項13記載の改質処理方法。
【請求項15】
前記の機能付与剤であるファンクショメントが、形成される水不溶性鉱物を成長させる結晶タネ組成物、結着形状体に緩衝性を付与する緩衝帯形成組成物、各種の機能性液状素材を担持する担持吸着組成物、熱に耐える耐熱火組成物、熱遮断性ないしは保温性を発揮する断熱・保温組成物、固−液分離を促進する沈殿凝集組成物もしくは各種の機能性を付与する機能付与組成物の群より選ばれる単独ないし2種以上の組み合わせの改質処理される結着形状体の物性もしくは機能性を改良・改善する化合物ないしは組成物からなる粉粒体である請求項13記載の改質処理方法。
【請求項16】
前記の機能付与剤であるレインホースメントが、結着形状体を補強・補足する繊維質組成物、同様に細骨材ないしは粗骨材の群より選ばれる単独ないし2種以上の組み合わせの補強性材料である請求項13記載の改質処理方法。
【請求項17】
前記の原位置非成型品が、原位置に持ち込んで施設された処理装置により、原位置に存在して有害物質を共存する汚染土壌地盤の乾燥物基準で100質量部に対して、改質処理剤を5ないし30質量部、汚必要に応じて機能付与剤を400質量部以下の量で加え、さらに染土壌地盤が保有している水分を勘案して水系溶媒を少なくとも20質量部以上になる量で混和して活性化混和物を原位置で調整され、次いで原位置で調製された活性化混和物に対して加工工程を経ることなく原位置における環境下の常温雰囲気中に少なくとも24時間曝露養生することにより土壌地盤、軟弱地盤、道路、堤ないしは農地・宅地・公共用地に無害化処理および形状化処理が施されている結着形状体である請求項12記載の改質処理方法。
【請求項18】
前記の形状加工成型品が、原位置に持ち込んで施設された処理装置により、原位置に存在して有害物質を共存する汚染土壌地盤、汚染軟弱地盤、汚染道路・堤ないしは汚染農地・宅地・公共用地の乾燥物基準で100質量部に対して、改質処理剤を5ないし30質量部、必要に応じて機能付与剤を400質量部以下の量で加え、さらに汚染土壌地盤が保有している水分を勘案して水系溶媒を少なくとも20質量部以上になる量で混和して活性化混和物を原位置で調整され、次いで原位置で調製された活性化混和物を塊状物、杭状物、農地畦、側溝、道路、堤ないしは構造物からなる形状化処理物に加工し、次いで原位置で混和・加工された形状化処理物を原位置における環境下の常温雰囲気中に少なくとも24時間曝露養生することにより塊状体、杭状体、農地畦、側溝、道路、堤ないし構造体に無害化処理および形状化処理が施されている結着形状体である請求項12記載の改質処理方法。
【請求項19】
前記の耐水性粉粒体品ないしは形状加工成型品が、持込位置に存在して有害物質を共存する熱履歴シリケートを乾燥物基準で100質量部に対して、改質処理剤を5ないし30質量部、必要に応じて機能付与剤を400質量部以下の量で加え、さらに熱履歴シリケートおよび改質処理剤が保有している水分を勘案して水系溶媒を少なくとも20質量部以上になる量で混和して活性化混和物を持込位置で調整され、次いで持込位置で調製された活性化混和物を粉粒物、砂粒物、顆粒物、造粒物、硬化・固化物、構造物、管状物、線状物、多孔質体ないしは形状化物からなる耐水性粉粒体物ないしは形状加工成型物である形状化処理物に加工し、次いで持込位置で混和・加工された形状化処理物を持込位置における環境下の常温雰囲気中に少なくとも24時間曝露養生することにより粉粒体、砂粒体、顆粒体、造粒体、硬化・固化体、構造体、柱状体、管状体、線状体、板状体、膜状体、多孔質体ないしは形状化体に無害化処理および形状化処理が施されている結着形状体である請求項12記載の改質処理方法。
【請求項20】
請求項1ないしは11のいずれか1項記載の改質処理剤を活用する請求項12ないしは23のいずれか1項記載の改質処理方法における混和工程で調製される流動性活性化混和物を予め用意された応用対象基材に付着せしめる加工工程により付着化処理物として調製し、次いで該付着化処理物を所定雰囲気中に開放せしめて応用対象基材と一体化された結着形状体とする養生工程で構成される一連の作業工程からなる改質処理方法において;
上記の流動性活性化混和物が、原位置または持込位置に存在する熱履歴シリケートを乾燥物基準で100質量部に対して、改質処理剤を乾燥物基準で2ないし20質量部未満を加え、必要に応じて機能付与剤を400質量部以下の量で付加して混和して活性化混和物とし、該活性化混和物中の含有水分の含水率が35ないし70質量%範囲に確保される状態になるように水系溶媒を加えて量割合を調整して混和し、該活性化混和物が常温にて混和・放置される3時間の間のpH値が12を超える状態が確保されて可塑状、マヨネーズ状、糊状ないしはスラリー状に調製されている混和物であり;
上記の応用対象基材が、無機質材質、岩石・粘土材質、水和鉱物材質、セラミックス・窯業材質、金属材質、木材質、繊維材質、有機質材質ないしはこれら材質の複合材質からなる粉粒体、吸着性粉粒体、砂粒体、顆粒体、造粒体、硬化・固化体、構造体、床体、柱状体、管状体、線状体、板状体、膜状体、ガラクタ体ないしは形状化体であり;
上記の加工工程が、上記の流動性活性化混和物を応用対象基材の表面に所定量の割合で展延、固結、結着、付着、被覆、積層、集合または注入からなる加工手段により目的・用途に応じた応用対象基材と一体化された基材付着型の活性粉体結着物、基材積層複合物、顆粒群体集合物ないしは注充填一体化物からなる付着化処理物とする工程であり;
上記の養生工程が、該応用対象基材と一体化された付着化処理物を常温から100℃範囲にある常圧、加圧、減圧条件下における気中、水中、海中、土中、溶液中、蒸気中、非酸素ガス中の雰囲気の群より選ばれる単独雰囲気中ないし2種以上の組み合わせの多段雰囲気中に少なくとも15分間解放して反応・養生が進行して結着硬化の完了している基材付着型の活性粉体結着品、基材積層複合品、顆粒群体集合品ないしは注充填一体化品からなる応用対象基材と一体化された結着形状体とする工程であり;
上記の改質処理方法が、熱履歴シリケートを改質対象素材として、上記の一連の作業工程に付して調製される流動性活性化混和物のアルカリ性成分を固定化してpH10未満が確保され、該改質対象素材に有害物質が共存するときは該有害物質を固定・不溶化する無害化処理を施し、同時に粉粒体の熱履歴シリケートを耐水性で水中再泥化しない形状化処理を施して応用対象基材と一体化された基材付着型の結着形状体に改質処理することを特徴とする改質処理方法。
【請求項21】
前記の活性粉体結着品が、予め混和工程で調製された可塑状、マヨネーズ状、糊状ないしはスラリー状の流動性活性化混和物を粉粒体状の応用対象基材表面に所定量の割合で付着・被覆・結着して付着化処理物とする加工工程において、該応用対象基材が比表面積100m/g以上を有する吸着性粉粒体である炭類、非晶質シリカ、活性ケイ酸、活性ケイ酸塩、珪藻土、活性アルミナ、活性アルミノケイ酸塩化合物、含炭素乾留品、吸着性焼却灰ないしはゼオライトの群より選ばれる単独ないし2種以上の組み合わせ吸着性粉粒体基材であり、該吸着性粉粒体100質量部に対して、流動性活性化混和物の100ないしは400質量部を加えて混和しながら吸着性粉粒体基材の表面を濡らしつつ粉粒物、顆粒物ないしは形状化物である活性粉体結着物からなる付着化処理物に加工付着、被覆、結着せしめ、次いで該付着化処理物を養生工程に付する一連の作業工程により、有害化学物質を共存して粉粒体の該熱履歴シリケートが、吸着性が確保された不特定形状の粉粒体、顆粒体ないし形状化体からなる応用対象基材と固結一体化されている付着型の結着形状体である請求項24記載の改質処理方法。
【請求項22】
前記の基材積層複合品が、加工工程において、混和工程で調製された可塑状、マヨネーズ状、糊状ないしはスラリー状の流動性活性化混和物を予め用意された応用対象基材の表面上に所定量の割合で応用対象基材と一体化された付着化処理物とする工程において、該応用対象基材が、無機質材質、岩石・粘土材質、水和鉱物材質、セラミックス・窯業材質、金属材質、木材質、繊維材質、有機質材質ないしはこれら材質の複合材質からなる顆粒体、造粒体、硬化・固化体、構造体、床対、柱状体、管状体、線状体、板状体、膜状体、ガラクタ体ないしは形状化体からなる形状の確保された基材であり、該基材の表面に該流動性活性化混和物が展延、結着、付着、被覆または積層からなる加工手段により目的・用途に応じた応用対象基材と一体化された基材積層複合物らなる付着化処理物とし、次いで該付着化処理物を養生工程に付する一連の作業工程により、有害化学物質を共存して粉粒体の該熱履歴シリケートが、不特定形状の粉粒体、顆粒体ないし形状化体からなる応用対象基材と積層一体化されている付着型の結着形状体である請求項24記載の改質処理方法。
【請求項23】
前記の顆粒群体集合品が、加工工程において、混和工程で調製された可塑状、マヨネーズ状、糊状ないしはスラリー状の流動性活性化混和物を予め用意された応用対象基材の表面上に所定量の割合で応用対象基材と一体化された付着化処理物とする工程において、該応用対象基材が、無機質材質、岩石・粘土材質、水和鉱物材質、セラミックス・窯業材質、金属材質、木材質、繊維材質、有機質材質ないしはこれら材質の複合材質からなる顆粒体、造粒体、ガラクタ体ないしは形状化体からなる形状の確保された顆粒状基材であり、該基材の表面に該流動性活性化混和物が混和、結着、付着、被覆または積層からなる加工手段により目的・用途に応じた顆粒状の応用対象基材と一体化された顆粒群体集合物からなる付着化処理物とし、次いで該付着化処理物を養生工程に付する一連の作業工程により、有害化学物質を共存して粉粒体の該熱履歴シリケートが、不特定形状の粉粒体、顆粒体ないし形状化体からなる応用対象基材と一体化されている付着型の結着形状体である請求項24記載の改質処理方法。
【請求項24】
前記の注充填一体化品が、有害物質類もしくは低レベルの放射性物質を共存している顆粒状またはガラクタ状類の塊状物からなる顆粒群集合体、また既存の無機質である顆粒状ないしガラクタ状の塊状物からなる小塊群集合体を容器に収納した容器収納ガラクタ集合群体からなる応用対象基材と一体化された付着化処理物とする工程において、該容器収納ガラクタ集合群体の収めてある容器中に流動性活性化混和物を容器中全体に注入充填してガラクタ集合群体からなる応用対象基材と一体化された注充填一体化物からなる付着化処理物とし、次いで該付着化処理物を養生工程に付する一連の作業工程により、有害化学物質を共存して粉粒体の該熱履歴シリケートが、不特定形状の粉粒体、顆粒体ないし形状化体からなる応用対象基材と一体化されている付着型の結着形状体である請求項24記載の改質処理方法。
【請求項25】
請求項1ないし11のいずれか1項記載の改質処理剤を活用して、休眠成分からなる熱履歴シリケートを改質対象素材とし、少なくとも常温における請求項12ないし28のいずれか1項記載の改質処理方法に付して、pH12が確保されている活性化混和物を調製し、さらに必要に応じて形状化処理物ないしは付着化処理物を調製し、次いで活性化混和物、ないしは形状化処理物または付着化処理物におけるアルカリ性成分を固定化してpH10未満が確保され、該改質対象素材に有害物質が共存するときは該有害物質を中性域ならびに酸性域における溶出試験で環境基準値以下の範囲に固定・不溶化する無害化処理が施され、同時に粉粒体の熱履歴シリケートを耐水性で水中再泥化しない形状化処理が施されている自己完結型の原位置非成型品、耐水性粉粒体品、形状加工成型品、さらに基材付着型の活性粉体結着品、基材積層複合品、顆粒群体集合品または注充填一体化品であることを特徴とする結着形状体。
【請求項26】
前記の原位置非成型品が、原位置に存在して有害元素群ないしダイオキシン類を環境基準値以上の量で共存して汚染している土壌地盤、軟弱地盤、道路・堤・法面ないしは農地・宅地・工業用地・公共用地を改質対象素材とし、少なくとも常温において改質処理剤を活用する一連の作業工程からなる改質処理方法に付して、有害元素群ないしダイオキシン類を共存して粉粒体の該熱履歴シリケートが、外圧に変動性を示す状態に結着・硬化して水中再泥化しない耐水性の有用土壌地盤、軟弱地盤、道路・堤・法面ないしは農地・宅地・公共用地に無害化処理ならびに形状化処理が施されている請求項29記載の結着形状体。
【請求項27】
前記の形状加工成型品が、原位置に存在して有害元素群ないしダイオキシン類を環境基準値以上の量で共存して汚染されている土質土壌、建築・土木関連廃土、窯業関連廃物、ケイ酸塩系投棄廃棄物類、汚泥・底質・脱水ケーキ類、焼却灰類を改質対象素材とし、原位置で少なくとも常温において改質処理剤を活用する一連の作業工程からなる改質処理方法に付して、有害元素群ないしはダイオキシン類を共存して粉粒体の該熱履歴シリケートが、一軸圧縮強度で500KN/m以上の強度が確保される状態に結着・硬化して水中再泥化しない耐水性の塊状体、杭状体、農地畦、側溝、道路、堤ないし構造体に無害化処理ならびに形状化処理が施されている請求項29記載の結着形状体。
【請求項28】
前記の形状加工成型品が、原位置または持込位置に存在して有害化学物質を共存する熱履歴シリケートを改質対象素材とし、少なくとも常温において改質処理剤を活用する一連の作業工程からなる改質処理方法に付して、有害化学物質を共存して粉粒体の該熱履歴シリケートが、一軸圧縮強度で500KN/m以上の強度が確保される状態に結着・硬化して水中再泥化しない耐水性の粉粒体、砂粒体、顆粒体、造粒体、硬化・固化体、構造体、柱状体、管状体、線状体、板状体、膜状体、多孔質体ないしは形状化体に無害化処理ならびに形状化処理が施されている請求項29記載の結着形状体。
【請求項29】
前記の耐水性粉粒体品が、原位置または持込位置に存在して有害化学物質を共存する熱履歴シリケートを改質対象素材とし、少なくとも常温において改質処理剤を活用する一連の作業工程からなる改質処理方法に付して、有害化学物質を共存して粉粒体の該熱履歴シリケートが、砂粒状ないし顆粒状の再生砂、再生土、再生骨材、流動化処理材、覆砂材、中込材、造成材、盛土材、築堤材、土壌改良材、客土材の群からなる土木用資材、また植栽用土、造園用資材、緑化基盤材、目土の群からなる植物育成資材からなる無害化処理ならびに形状化処理が施されている請求項29記載の結着形状体。
【請求項30】
前記の形状加工成型品が、持込位置に存在する熱履歴シリケート、ないしは有害物質を共存する熱履歴シリケートを改質対象素材とし、予め混和工程において糊状ないし可塑状に調製されている流動性活性化混和物を調製し、該流動性混和物をプラスチック製の基材・型類表面に1ないしは20mm厚の膜状、板状、塗膜状もしくはフィルム状の膜状物とし、養生工程において養生条件下で養生した後、基材・型類より脱着せしめる一連の作業工程からなる改質処理方法に付することにより、有害化学物質を共存して粉粒体の該熱履歴シリケートが、不定形ないし定形の膜状、板状、フイルム状の膜状資材からなる無害化処理ならびに形状化処理が施されている請求項29記載の結着形状体。
【請求項31】
前記の形状加工成型品が、持込位置に存在して有害物質を共存して、含水比が150より大きい含水ヘドロ・底質類または農業集落排水・上水・下水の汚泥類であるときは予め含水比150未満に脱水処理もしくは既に含水比150未満である含水汚泥類を改質対象素材とし、少なくとも常温において改質処理剤を活用する一連の作業工程からなる改質処理方法に付することにより、有害化学物質を共存して粉粒体の該熱履歴シリケートが、一軸圧縮強度で500KN/m以上の強度が確保される状態に結着・硬化して水中再泥化しない耐水性の粉粒体、砂粒体、顆粒体、硬化体、構造体、固化体、成型体、膜状体、形状体、フイルム・膜状体、機能性保有被覆体、積層・塗布体、顆粒群集合体ないしは注充填一体化体に無害化処理ならびに形状化処理が施されている請求項29記載の結着形状体。
【請求項32】
前記の含水の底質もしくは農業集落排水・上水・下水の汚泥が、水に分散している含水土質・汚泥・アオコ・藻類群からなる浮遊物に対して、ファンクショメントである沈降凝集組成物を水中に撒布して加え撹拌して、水分散性の浮遊物を水中で予め凝集沈降せしめ、水中底部底質として回収される含水泥土類からなる改質対象素材とし、少なくとも常温において改質処理剤を活用する一連の作業工程からなる改質処理方法に付に付して、該熱履歴シリケートに無害化処理ならびに形状化処理が施されている形状加工成型品である請求項35記載の結着形状体。
【請求項33】
含リン焼却灰
前記の耐水性粉粒体品ないしは形状加工成型品が、持込位置に存在して有害元素群を環境基準値以上の量で共存して汚染されており、リン成分を含有する下水や農業集落排水の含水汚泥の焼却灰を水分調整剤として下水や農業集落の含水汚泥に加えて混合され、さらに必要に応じてファンクショメントの機能付与組成物である消臭剤類を加えて調整混合されている下水・農業集落排水の焼却灰が複合している熱履歴シリケートであり、該有害物質共存の改質対象素材に改質処理剤を活用する一連の作業工程からなる改質処理方法に付することにより、有害化学物質を共存して粉粒体の該熱履歴シリケートが、植物育成材、緑化基盤材、目土材、客土材、埋戻材、土質作業性改良材ないしは土壌改良材に無害化処理および形状化処理が施されている請求項29記載の結着形状体。
【請求項34】
機能付与剤が活性化成分に補足されている処理材
前記の形状加工成型品が、持込位置に存在して有害物質を共存する熱履歴シリケートを改質対象素材とし、改質処理剤100質量部に対して、機能付与剤であるファンクショメントである耐熱火組成物ないし断熱・保温組成物を100質量部以上の量で付加補足されている機能付加成分を活用する一連の作業工程からなる改質処理方法に付することにより、有害化学物質を共存している粉粒体の該熱履歴シリケートが、不焼成または焼成された特定または不特定の耐熱・保温築炉材、セラミックス品、レンガ・耐火材・断熱材ないしは保温・断熱材とする無害化処理および形状化処理が施されている請求項29記載の結着形状体。
【請求項35】
前記の形状加工成型品が、持込位置に存在して有害物質を共存する熱履歴シリケートを改質対象素材とし、改質処理剤100質量部に対して、機能付与剤であるファンクショメントの断熱・保温組成物、または10m/g以上の比表面積を有し0.05ないし1.2g/ccの範囲にあるかさ密度を有し、耐熱性の繊維状ないし粉粒体状のシリケートまたはケイ酸塩組成物からなるケイ酸カルシウム系化合物ないし保温・断熱材の廃材を100質量部以上の量で添加補足の改質処理剤を活用する一連の作業工程からなる改質処理方法に付することにより、有害化学物質を共存して粉粒体の熱履歴シリケートが、不焼成または焼成された特定または不特定の保温・断熱材、セラミックス品、レンガ・耐火材・断熱材とする無害化処理および形状化処理が施されている請求項29記載の結着形状体。
【請求項36】
活性粉体結着品
前記の活性粉体結着品が、予め調製された可塑状、マヨネーズ状、糊状ないしスラリー状の流動性活性化混和物を粉粒体応用対象基材表面上に所定量の割合で応用対象基材と固結一体化された付着化処理物とする加工工程において、該応用対象基材が比表面積100m/g以上を有する吸着性粉粒体である炭類、非晶質シリカ、活性ケイ酸、活性ケイ酸塩、珪藻土、活性アルミナ、アルミノケイ酸塩化合物、含炭素乾留品、吸着性焼却灰ないしはゼオライトの群より選ばれる単独ないし2種以上の組み合わせ吸着性粉粒体基材に流動性活性化混和物を加えて混和して粉粒体応用対象基材表面を濡らしつつ粉粒物、顆粒物ないし形状化物である付着化処理物を経て付着、被覆、結着せしめる一連の作業工程により、粉粒体応用対象基材の吸着性が確保されて固結一体化された不特定形状の粉粒体、顆粒体ないし形状化体からなる請求項29記載の結着形状体。
【請求項37】
基材積層複合品
前記の基材積層複合品が、持込位置に存在する熱履歴シリケート、ないしは有害物質を共存する熱履歴シリケートを改質対象素材とし、予め前記混和工程において糊状ないしは可塑状に調製されている流動性活性化混和物からなる糊状結着剤を調製し、該流動性混和物を予め用意された無機質資材、岩石・粘土類、窯業資材、木、繊維質、有機質、金属ないしは素材の複合素材により形成されている成型体、造成体ないしは型類体からなる基材類表面に塗装、接着、結着、被覆、多層塗り、どぶ浸け、まぶし、貼り付け、塗りつけ、吹き付け、流し込み、注入手段により塗布・被覆・結着せしめて積層加工層を形成複合せしめ、塗布物、被覆物、付着物、結着物、床状物または積層物からなる基材積層複合物とする一連の作業工程からなる改質方法に付することにより、有害化学物質を共存して粉粒体の該熱履歴シリケートが、剪断破壊付着力において200KN/m以上の付着力で確保された塗布体、被覆体、付着体、結着体、床状態もしくは積層体とする無害化処理および形状化処理が施されている請求項29記載の結着形状体。
【請求項38】
前記の基材積層複合品において、予め調製された前記流動性混和物からなる糊状結着剤が、水系溶媒を介して、前記組成式(1)または(2)で表されるケイ酸アルカリの粉粒体ないし水混和体である活性化成分を改質して調製して、持込位置に存在して有害物質を共存する粉状体を改質対象素材として、一連の作業工程からなる改質方法に付することにより、pH4の酸性溶液に浸漬したとき固化体強度保持率が少なくとも80%確保されている塗布体、被覆体、付着体、結着体、成型体、床状体もしく積層体とする無害化処理ならびに形状化処理が施されている耐酸性の基材積層複合品である請求項41記載の結着形状体。
【請求項39】
前記の顆粒群体集合品が、前記の顆粒体または骨材からなる顆粒群集合体、または既存の無機質で粒径が2ないし12mmφでかさ密度が0.2ないし3.5g/ccの球状、中空状、円柱状、フレーク状、顆粒状、不特定粒状、骨材状、不特定粒状、ガラクタ状もしくは粉粒状の集合群体を骨格素材として選び、持込位置に存在して有害物質を共存する改質対象素材を活用して予め流動性混和物を調製し、該骨格素材で構成される集合群体の表面全体を濡らせる量で該流動性混和物を加え、群体粒子の表面全体を結着剤で被覆・結着して集合群体を集合群体形状物とする一連の作業工程からなる改質方法に付することにより、顆粒体等の集合群体が一体化した粟オコシ状集合群体形状体として無害化処理ならびに形状化処理が施されている請求項29項記載の結着形状体。
【請求項40】
前記の顆粒体または骨材からなる顆粒群集合体、また既存の無機質である顆粒状ないしガラクタ状の有害物質類を共存する廃棄物類もしくは低レベルの放射性物質を共存している集合群体を容器に収納した容器収納ガラクタ集合群体に対して、水系溶媒による分散性混和物であり、必要に応じてインプルーブメントであるバリウム塩組成物の配合されたスラリー状混和物を注入充填による一連の作業工程からなる改質方法に付することにより、低レベルの放射性物質ないしは普通物質の集合群体が容器の中に封じ込められて一体化された状態に無害化処理ならびに形状化処理が施されている注充填一体化品である請求項29記載の結着形状体。

【公開番号】特開2006−247645(P2006−247645A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−380986(P2005−380986)
【出願日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(501046947)株式会社ナトー研究所 (7)
【Fターム(参考)】