説明

放射性温泉沈殿物の複数の組み合わせ調整による主成分構成の組成物及びその製造方法。

【課題】微量の放射線、遠赤外線を放出している温泉沈殿物の複数を組み合わせる事によって、北投石と同様の効用を有する組成物の提供。
【解決手段】微量の放射線、遠赤外線を放出している温泉沈殿物の中から複数を選定し、精製と混合及び調整を行う事によって目的の組成物とするもので、目的に満たない時に放射性鉱物を添加する事によって組成物創出の創出の目的を解決しようとする、放射性温泉沈殿物の複数の組み合わせ調整による主成分構成の組成物及びその製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微量の放射線、遠赤外線を放出している温泉沈殿物から、成分構成の異なる数種類を、夫々の割合の混合粉末体とする事によって、目的とする組成物の創出目標数値を満たそうとするものであって、目標数値に達しない場合は、放射性鉱物のユークセン石、モナズ石等とトルマリン鉱石の各粉末対を添加する事によって、目的とする北投石と効能が同等の組成物を創出しようとする、放射性温泉沈殿物の複数の組み合わせ調整による主成分構成の組成物及びその製造方法。
【背景技術】
【0002】
放射性鉱物の中で特に医療効能や人体に対する功能が優れている物として広く知られている北投石があります。
北投石は、ラドンやラジウム、鉛、カルシウムなどを含む重晶石(硫酸バリウム)のバリウムの1部が鉛に置換された化学組成(Ba,Pb)So(Ba:Pb≒4:1)を持ち、強い放射能を有します。(秋田県の玉川温泉の放射能は2,2〜3,6μsv/H),外見が鉛の多い褐色の層と、ラジウムの多い白色の層が重なる縞模様で、これは温泉に含まれる鉱物成分が年0,05〜0,1mm程の速度で成長した特有の鉱物であり、この特有の成長速度と他の特殊の条件により、世界中でも台湾の北投温泉や秋田県の玉川温泉でしか発見されていないため、両国において北投石は、特別天然記念物に指定されており、1部の承認された僅かな量以外は販売されていない希少価値を持っていました。そのため,高価であると共に特定の医療分野や浴場等に利用範囲が限られているものであった。
【0003】
特に北投石に含まれるラジウム(Ra)は、α線、β線、γ線を半永久的(1,600年と言われている)に放出する放射性鉱物であり、法律で定められている限度の放射線濃度の74ベクレル/g以内であれば、人体えの悪影響を及ぼす事が無く、かえって人体に有益な効果を及ぼすと言われている事から」、すなわち多量の放射線は人体に有害であるが、適量の放射線の場合は、放射線により起こると考えられている反応とは全く別の刺激的な反応が起こると言う放射線による「ホルミンス効果」が期待されている。
【0004】
上記の放射性鉱物の北投石に近似する放射線源材料および放射源体の製造方法はあり、夫々の目的に応じて広く利用されていますが、現在、自然起源の放射性鉱物(NORM)に対する国際放射線防護委員会(ICRF)の勧告による国の放射線審議会の今後の対応が考慮されますが、現在において最も安全で問題を生じる恐れの無いと考えられる、温泉と共に湧出する放射性の温泉沈殿物を創出する組成物の主な原料として選定したものである。
【先行技術文献】
【0005】
【技術文献1】
特開2004−189517
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、自然起源の微量の放射線を放出している温泉沈殿物は、温泉の湧出している限り採取可能な自然起源の貴重な原料でありまが、送湯する配管や浴槽等に沈殿付着する邪魔者でも有ったが、これを回収して精製する事によって、夫々の放射線量と成分の組み合わせて調整する事によって目標を達する組成物を創出しようとするもので、創出する目標数値に満たない場合には、放射線源鉱物のユークセン石、モナズ石とトルマリン鉱石の各粉末体を添加する事によって目標とする組成物を低コストで創出しようとするものです。
【0007】
創出する組成物の主な原料を構成する温泉沈殿物は、夫々の湧出源の井戸から配管によって導かれるもので、その管路に付着したり、浴槽に沈殿するものを回収するもので、これを原料として利用するための入手経路のフローチャートを図1に示す。
複数の温泉源から回収される温泉沈殿物の各種類の夫々が10種類以上の多様な元素を含有しており、しかも夫々の種類が微量の放射線を放出しているものであった。実施しようとする複数の温泉沈殿物の化学組成として、カルシウム(Ca)93,8〜21,7%、鉄(Fe)49,38〜14%、燐(P)21%、アルミニウム(Al)、10,5%、ストロンチウム(Sr)、3,2〜2,9%、の外、数種類以上の様々な元素を含んでおり、しかも微量の放射線を放出している貴重な鉱物であった。この温泉沈殿物の選定された複数を夫々の混合割合で粉末体で組み合わせる事によって、北投石と同様の功能を有する組成物を低コストで創出するため、温泉沈殿物の各種類の中から3種類を選定し、測定範囲が1〜100μsv/Hのガイガーカウンターで測定を行なった結果、β、γ、(X)線検知のレンジで総量が約1μsv/H未満の数値を示す鉱物であったので、人体えの安全性と健康上の見地からも問題が無く、法律上も該当しない鉱物であったので、これの数種類を精製と混合調整して使用する事にする。
【0008】
この温泉沈殿物の複数を、夫々の割合で混合を行なった粉末体に、目標数値を満たすために添加するユークセン石の化学組成は、(Y,Ca,Ce)(Nb,Ta,Ti)であり、モナズ石の化学組成は、(Ce、La、Nd)POで夫々に放射能が有る。
トルマリン鉱石の科学組成はNaXAiSi(O,OH)30(OH、F)であり、特性としての焦電気と圧電気をエネルギーとして捉えると遠赤外線であった。
焦電気は熱によって帯電し、100〜200℃でその効果が大きくなるもので、約40℃の浴槽内では人体に適した温浴効果が有ります。
【0009】
上記のように、継続して入手可能で安全な温泉沈殿物を主な組成物の原料とする事によって、目的とする組成物を低コストで創出が出来る事になりましたので、現代の複雑な社会生活で受けるストレス等による障害の予防と、高齢者の健康保持と介護予防に寄与しようとする、放射性温泉沈殿物の複数の組み合わせ調整による主成分構成の組成物及びその製造方法であります。
【発明の効果】
【0010】
本発明の、放射性温泉沈殿物の複数の組み合わせによる主成分構成の組成物及びその製造方法に関する効果は、微量の放射線と数多くの元素を有する温泉沈殿物の、夫々の成分構成の異なる数種類を選定し、精製による粉末体との混合割合と組み合わせによって生じる効果によって、原料の自然起源の放射線量も全量として改善し、併せて、遠赤外線との相乗作用によって、人体えの効能は、温熱効果が多く、高齢者の細胞の活性化と生物的機能向上に寄与する利点が多く、特に高齢者の介護予防の健康保持に役立つものであります。
又、この組成物は、入浴の場合に浴槽の任意の個所に簡単に取りつけ可能で入浴車に遠赤外線と微量の放射線の効能を至近距離で効率良く伝播が行なわれます。このため微量の放射線のβ線、γ線のラジウム効果による、細胞の活性化に働き、新陳代謝を高め、生物的機能向上に寄与する利点が多いので、特に高齢者の健康保持と介護予防に役立つ組成物です。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】 本発明の形態を示す、放射性温泉沈殿物の原料入手経路と原料精製、添加、混合、調整、を示すフローチャートである。
【図2】 本発明の形態を示す、放射性温泉沈殿物の複数の組み合わせ調整による組成物及びその製造方法、の組成物の製造方法を示すフローチャートである。
【図3】 本発明の形態を示す、放射性温泉沈殿物の複数の組み合わせ調整による組成物の正面図及び側面図である。
【図4】 本発明の形態を示す、組成物の浴室内での実施例を示す1部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図4において説明する。
【実施例】
【0013】
図1は、本発明の主な原料を構成する放射性温泉沈殿物の入手経路を示すフローチャートである。回収された沈殿物を集荷と貯蔵を行ない、これ仕分けして、剥離や祖砕して充分な乾燥を行って、放射線量と成分による選別によって放射性温泉沈殿物の各原料を作り、これを粉砕と分級によって不要物を除いて精製した創出目標の線量が改善された精製原料粉末体が1時的に貯蔵され、これでも創出目標の数値を満たせない場合は、放射性鉱物のユークセン石、モナズ石等とトルマリン鉱石の各粉末体を添加して創出目標の「温泉沈殿物配合調整原料粉末体」を作り出す事によって、図2の組成物の製造方法を示すフローチャートに送られる。
図2は、本発明にかかわる組成物の製造方法を示すフローチャートであり組成物の主成分を構成する(温泉沈殿物配合調整原料粉末体)を原料とする2通りの製造方法について説明すると、
▲1▼は、中温度による焼成方法で、原料鉱物や添加される鉱物の高温での組成変化を防止するために成される方法で、温泉沈殿物の配合調整原料粉末体と陶磁器粘土との混連によって成形と乾燥された組成物が、950℃未満の焼成温度で焼成された比較的強度の有る陶磁器の組成物で、主に浴場のタイル等で利用されるもので、微量の放射線と遠赤外線効果を求めるものである。
▲2▼は低温度による焼成方法で、160〜180℃の低温度で陶器化するオーブン用陶土で混煉して陶器化する素焼き状の主に浴用で使用する組成物で、組成物から微量の元素の有効成分が浴槽内に溶出する効果も有り、耐水性と耐熱性、及び実用的強度を持つものです。
【0014】
図3は、本発明にかかわる組成物を、浴槽内で任意の個所に吊り下げて入浴者に近い距離で微量の放射線と遠赤外線の効果を得様とする組成物を示す正面図と側面図で、1は組成物で、2は吊り下げ用紐穴で、3は、組成物の正面を示す色々な模様が施されており、4は、浴槽との間隙用の裏面突起部である。
【0015】
図4は、本発明の組成物を、浴室内での実施例を示す断面図で、1は組成物で、2は吊り下げ用紐で、3は吊り下げ用吸着フックで、4は浴槽で、5は、排水栓で、6は排水管で、7は浴室床面である。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明の放射性温泉沈殿物の複数の組み合わせ調整による主成分構成の組成物及びその製造方法による組成物を、塊状と顆粒状にして、コンクリート、レンガ、ブロック等の建材に混入したり、粉末状のものをプラスチック、ダンボール、紙、等に混入することも可能である。例えば家具等の材料に混入すると、微量の放射線によるラジウム効果で、居住する人体の細胞を活性化し、鎮静効果及び情緒安定化や血液浄化作用等の健康に寄与する製品の開発が展望されます。
【0017】
又、この組成物の塊状と顆粒状及び粉末状製品は、動植物等の飼育や生育の増進効果を求めるための飲用水、養殖用水、潅水の改善その他の広範囲な製品の開発が展望されるものです。
【符号の説明】
【0018】
[図3]1、組成物体、2、吊り下げ用紐穴、3、正面側模様、4、裏面突起部、
[図4]1、組成物体、2、吊り下げ用紐、3、吊り下げ用吸着フック、4、浴槽、5、排水栓、6、排水管、7、浴室床面、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
微量の放射線、遠赤外線を放出している温泉沈殿物の複数の中から、成分構成の異なる数種類を選定し、放射線及び遠赤外線の線量の数値目標を満たすため、夫々の割合で数種類の精製と混合調整を行ない、目標に満たない場合、放射性鉱物のユークセン石、モナズ石等の粉末体とトルマリン鉱石の粉末体を添加する事によって目標を達しようとする、放射性温泉沈殿物の複数の組み合わせ調整による主成分構成の組成物及びその製造方法。
【請求項2】
請求項1の組成物を、粉砕と分級によって顆粒状及び粉末状の粉砕製品と成し、これを単独に使用又は他の材料との混合か、組み合わせによる製品を創出しようとする、放射性温泉沈殿物の複数の組み合わせ調整による主成分構成の組成物を粉砕と分級によって塊状、顆粒状及び粉末状にした製品。
【請求項3】
請求項1に示されている組成物の、放射性温泉沈殿物の複数の組み合わせ調整による主成分構成の組成物の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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